以下の説明では、開示される様々な実施形態に対する十分な理解が得られるように、いくつかの特定の詳細を含める。当業者は、実施形態がこれらの特定の詳細のうちの1つ若しくは2つ以上なしに実施され得ること、又は他の方法、構成要素、材料などで実施され得ることを認識するであろう。本明細書及び添付特許請求の範囲の全体を通して、「要素」及び「要素(複数)」という語は、量子プロセッサと関連付けられた全てのこのような構造、システム、及びデバイス、並びにそれらに関連するプログラマブルなパラメータを包含するように使用されるが、これらに限定されない。
文脈上別段の解釈が要求されない限り、本明細書及び添付特許請求の範囲の全体を通して、「備える(comprise)」、並びに「備える(comprises)」及び「備える(comprising)」などのその変形例は、オープンかつ包括的な意味で、つまり「含むが、それに限定されない」として、解釈されるべきである。
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「実施形態」、「別の実施形態」、「一例」、「例」、「別の例」、「一実施態様」、「別の実施態様」などとの言及は、当該実施形態、例、又は実施態様に関連して説明される特定の関連する特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態、例、又は実施態様に含まれることを意味する。それ故、本明細書を通した様々な箇所における語句「一実施形態において」、「実施形態において」、「他の実施形態において」などの出現は、必ずしも同じ実施形態、例、又は実施態様を指さない。更に、1つ以上の実施形態、例、又は実施態様において、特定の特徴、構造、又は特性を任意の好適な様態で組み合わせることができる。
なお、本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「ある1つの(a)」、「ある1つの(an)」及び「その(the)」との単数形は、その内容上明示的に別段の解釈が要求されない限り、複数の参照対象を含む。それ故、例えば、「量子プロセッサ」を含むシステムへの言及には、単一の量子プロセッサ、又は2つ以上の量子プロセッサが含まれる。なお、「又は」という用語は、一般に、文脈上別段の解釈が要求されない限り、「及び/又は」を含む意味で用いられる。
「接続性」という用語は、介在する量子ビットを使用せずに量子プロセッサ中の量子ビット対間を通信可能に直接結合するために利用可能な(例えば、アクティブか否かにかかわらず)いくつかの可能又は利用可能な通信結合経路を表す。一例として、3の接続性を有する量子ビットは、製造された量子ビット及びカプラの物理トポロジのために介在する量子ビットなしに、最大3つの他の量子ビットと直接通信結合することができる。換言すれば、最大3つの他の量子ビットに対する直接通信結合経路が利用可能であるが、いずれの特定の用途においても、特定の問題が解決されること及び/又はその特定の問題のプロセッサ若しくはハードウェアへのマッピングに応じて、それら全ての直接通信結合路又は全てよりも少ない直接通信結合経路が実際は用いられ得る。
典型的に、アーキテクチャ又はトポロジレイアウトの外周上の量子ビット(すなわち、アレイの縁部に沿って位置する量子ビット)は、外周の内側に位置する量子ビットよりも少ない数の物理的に利用可能な直接接続を有することになる。アレイの外周上の量子ビットは、本明細書では外周又は縁部量子ビットと称される。量子ビットが多角形の外周(例えば、正方形、矩形、六方晶)を有するアレイに配列される場合、外周コーナー部の量子ビットは、典型的に最小数の物理的に利用可能な直接接続を有する。外周コーナー部のこれらの量子ビットは、本明細書においてコーナー部量子ビットと称される。それ故、縁部又はコーナー部量子ビットは、任意の所与のアーキテクチャ又はトポロジの物理的接続性の度合いを限定し得る。
これらの非外周又は非縁部量子ビットは、これらの直接接続が特定の問題を解決する上で使用されるか否かにかかわらず、プロセッサの設計に従って、本明細書において内部量子ビットと称される。
1つ以上の量子プロセッサが、所与の設計に従って製作又は製造される。しかしながら、いくつかの例では、1つ以上の欠陥があると、所与の製造される量子プロセッサの全ての量子ビット及び/又は全てのカプラの動作、又は設計仕様の公差内(すなわち、スペック内)での動作が妨げられ得る。それ故、この設計の設計プロセッサ又はハードウェアグラフは、製造される量子プロセッサの任意の所与のインスタンスの正確な描写ではないことがある。事実、所与の設計に基づく量子プロセッサの異なるインスタンスは、これらの製造欠陥又は公差外れ構成要素により互いに異なり得る。
図1は、アナログコンピュータ150に結合されたデジタルコンピュータ105を含むハイブリッドコンピューティングシステム100を図示する。いくつかの実施態様では、アナログコンピュータ150は、量子コンピュータである。例示的なデジタルコンピュータ105は、古典的なデジタル処理タスクを実行するために使用され得るデジタルプロセッサ(CPU)110を含む。
デジタルコンピュータ105は、少なくとも1つのデジタルプロセッサ(1つ以上のコアを有する中央処理装置110など)、少なくとも1つのシステムメモリ120、及びシステムメモリ120を含む様々なシステム構成要素を中央処理装置110に結合する少なくとも1つのシステムバス117を含み得る。
デジタルプロセッサは、例えば1つ以上の中央処理装置(「CPU」)、グラフィックス処理ユニット(「GPU」)、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)などの任意の論理処理ユニットであり得る。
デジタルコンピュータ105は、ユーザ入出力サブシステム111を含み得る。いくつかの実施態様では、ユーザ入出力サブシステムは、ディスプレイ112、マウス113、及び/又はキーボード114などの、1つ以上のユーザ入出力構成要素を含む。
システムバス117は、メモリコントローラを有するメモリバス、周辺バス、及びローカルバスを含む、任意の既知のバス構造又はアーキテクチャを用いることができる。システムメモリ120は、読み出し専用メモリ(「ROM」)、スタティックランダムアクセスメモリ(「SRAM」)、フラッシュNANDなどの不揮発性メモリ、及びランダムアクセスメモリ(「RAM」)などの揮発性メモリを含み得る(図示せず)。
デジタルコンピュータ105はまた、他の非一時的コンピュータ可読若しくはプロセッサ可読記憶媒体又は不揮発性メモリ115を含み得る。不揮発性メモリ115は、ハードディスクの読み出しと書き込みを行うためのハードディスクドライブ、取り外し可能な光ディスクの読み出し及び書き込みを行うための光ディスクドライブ、並びに/又は磁気ディスクの読み出し及びの書き込みを行うための磁気ディスクドライブを含む、種々の形態をとり得る。光ディスクはCD-ROM又はDVDとすることができ、磁気ディスクは磁気フロッピーディスク又はディスケットとすることができる。不揮発性メモリ115は、システムバス117を介してデジタルプロセッサと通信し得、システムバス117に結合された適切なインターフェース又はコントローラ116を含み得る。不揮発性メモリ115は、プロセッサ可読若しくはコンピュータ可読命令、データ構造、又はデジタルコンピュータ105のための他のデータ(プログラムモジュールと呼ばれることもある)のための長期記憶装置として機能し得る。
デジタルコンピュータ105は、ハードディスク、光ディスク、及び/又は磁気ディスクを用いるとして記載されているが、当業者は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、フラッシュ、ROM、スマートカードなどの、他の種類の不揮発性コンピュータ可読媒体が用いられ得ることを理解するであろう。当業者は、いくつかのコンピュータアーキテクチャは揮発性メモリ及び不揮発性メモリを用いることを理解するであろう。例えば、揮発性メモリ中のデータは、不揮発性メモリにキャッシュすることができる。又は、集積回路を用いて非揮発性メモリを提供する固体ディスク。
システムメモリ120には、様々なプロセッサ可読若しくはコンピュータ可読命令、データ構造、又は他のデータを記憶させることができる。例えば、システムメモリ120は、遠隔のクライアントと通信し、デジタルコンピュータ105及びアナログコンピュータ150上のリソースを含むリソースの使用をスケジューリングするための命令を記憶し得る。
いくつかの実施態様では、システムメモリ120は、プロセッサ可読又はコンピュータ可読計算命令を記憶し、前処理、共同処理、及び後処理を実行するための命令をアナログコンピュータ150に記憶し得る。システムメモリ120は、アナログコンピュータ150と相互作用するための一組のアナログコンピュータインタフェース命令を記憶してもよい。
アナログコンピュータ150は、量子プロセッサ140などのアナログプロセッサを含み得る。アナログコンピュータ150は、隔離環境内に、例えば、量子コンピュータの内部素子を熱、磁界、及び他の外部ノイズから遮蔽する隔離環境内に設置することができる(図示せず)。
量子プロセッサは、量子ビット、カプラ、及び他の装置などのプログラマブル素子を含む。量子ビットの例及びそれらの配置は、図3~5及び図7~23Bに示されている。
一実施態様では、量子プロセッサは、いくつかの量子ビット及び関連付けられたローカルバイアスデバイスを含む超伝導量子プロセッサである。超伝導量子プロセッサはまた、量子ビット間の通信結合を提供するカプラを用いてもよい。本システム、方法、及び装置と併せて使用され得る例示的な量子プロセッサの更なる詳細及び実施形態は、例えば、米国特許第7,533,068号、同第8,008,942号、同第8,195,596号、同第8,190,548号、及び同第8,421,053号に記載されている。
超伝導量子ビットの例としては、超伝導磁束量子ビット、超伝導電荷量子ビットなどが挙げられる。超伝導磁束量子ビットでは、ジョセフソンエネルギーは充電エネルギーに対して、支配的であるか、又は等しい。電荷量子ビットでは、これと逆である。使用され得る磁束量子ビットの例には、1つのジョセフソン接合によって介挿された超伝導ループを含む高周波SQUID、3つのジョセフソン接合によって介挿された超伝導ループを含む持続電流量子ビットなどが挙げられる。いくつかの実施態様では、オンチップ回路によって、量子ビット及びカプラが制御される。オンチップ制御回路の例は、米国特許第7,876,248号、同第7,843,209号、同第8,018,244号、同第8,098,179号、同第8,169,231号、及び同第8,786,476号に見出すことができる。
本明細書及び添付特許請求の範囲の全体にわたって、量子プロセッサの「アーキテクチャ」又は「トポロジ」は、量子プロセッサ中の量子ビット及びカプラの相対的な物理的位置によって定義される。
接続は、2つの素子間の直接通信経路である(例えば、介在する量子ビットのない、単一のカプラを介した2つの量子ビット間)。結合は、2つの素子間の直接通信経路(例えば、介在する量子ビットのない、単一のカプラを介した2つの量子ビット間)、又は2つの素子間の間接的通信結合(例えば、別の介在する量子ビット及び/若しくは複数のカプラを介した2つの量子ビット間)とすることができる。
いくつかの実施態様では、量子プロセッサ中の量子ビット及びカプラは、ある特定数の量子ビットがいくつかのサブトポロジ内にレイアウトされるようにアーキテクチャ(又はトポロジ)内に配置され、各サブトポロジは、本明細書において量子ビットのセルとも称される(以下「セル」)。セルは、量子ビット及びカプラを含む量子プロセッサトポロジの繰り返しサブトポロジである。ある区域にわたってタイル状に配置された複数のセルが、ある量子プロセッサアーキテクチャ又はトポロジを生成する。セル中の各量子ビットは、複数のセル内に量子ビットが含まれないように、かつ複数のセル間でキューが共有されないように、1つのセルのみに含まれてもよい。
あるセル中の量子ビットは、セル内カプラと本明細書において称されるカプラによって、同じセル中の別の量子ビットに通信結合することができる。あるセル中の量子ビットは、セル間カプラと本明細書において称されるカプラによって、異なるセル中の別の量子ビットに通信結合することができる。
任意の所与の結合は、量子プロセッサのプログラミング構成によって指定されるように制御可能(例えば、ON/OFF)であり得る。量子プロセッサのプログラミング構成は、デジタルプロセッサなどの非量子プロセッサによって実行してもよい。量子プロセッサは、デジタルプロセッサと対話して、特定の問題を解決することができる。
図2は、完全三分割グラフの例示的なグラフ200を示している。例示的なグラフ200は、3つの組210、220、及び230に群化された12個のノード(210a~210d、220a~220d、及び230a~230d)又は頂点を有する。
当業者は、「ノード」と「頂点」をグラフ内で交換可能に使用することができることを認識するであろう。したがって、本明細書及び添付特許請求の範囲において、「ノード」は「頂点」に置換することができ、「頂点」は「ノード」に置換することができる。
例示的なグラフ200は、組(例えば、組210)中の全ノードが他の2つの組(例えば、組220及び230)中のノードの各々に接続されているが、同一組中のノード間には直接接続がない、完全三分割グラフである。例えば、ノード210aとノード210bとの間の物理的な接続はない。例示的なグラフ200の各ノードは、例示的なグラフ200中の他の8つのノードに接続されており、したがって8の接続性を有する。例示的なグラフ200中の物理的接続は、線240として示されている(明瞭性のために1つのみがコールアウトされている)。
例示的なグラフ200は、本システム、方法、及び装置による12個のノードを有する量子プロセッサにおける三分割セルの接続性を表し得る。例示的なグラフ200は、各組に4つのノードを有するものとして示されているが、これは、限定であることを意図しない。他の三分割グラフは、より少ない又はより多い数のノードを有してもよい。
図3は、本システム、装置、及び方法による量子プロセッサトポロジの基礎を形成する例示的なセル300を示している。例示的なセル300は、例示的なグラフ200などの完全三分割グラフを表す第1の組の量子ビット310a~310d(総称して310)、第2の組の量子ビット320a~320d(総称して320)、及び第3の組の量子ビット330a~330d(総称して330)を含む。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、第2の組)中の量子ビットの数は、別の組(例えば、第3の組)中の量子ビットの数に等しくない。
第1の組の量子ビット310は各々、それぞれの長手方向又は長軸315a(1つのみがコールアウトされている、総称して315)を有し、これに沿って第1の組のそれぞれの量子ビット310の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。同様に、第2の組の量子ビット320は各々、それぞれの長手方向又は長軸316a(1つのみがコールアウトされている、総称して316)を有し、これに沿って第2の組の量子ビット320の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。第3の組の量子ビット330は各々、それぞれの長手方向又は長軸317a(1つのみがコールアウトされている、総称して317)を有し、これに沿って第3の組の量子ビット330の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。いくつかの実施態様では、所与の組の各量子ビットは、各々が独立して定義された長軸を有する代わりに(又はそれに加えて)、単一の長軸316を共有する。
第1の組の量子ビット310は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸315と実質的に平行なループを有する。第2の組の量子ビット320は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸316と実質的に平行なループを有する。第3の組の量子ビット330は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸317と実質的に平行なループを有する。
量子ビットが1つ若しくは2つ以上の屈曲部を有するか否か、又は端部間で方向を変えるか否かにかかわらず、長手方向又は長軸は、量子ビットのループの最長寸法が一般に沿って延びる軸である。
量子ビット310、量子ビット320、量子ビット330は各々、それぞれの横又は短軸(図示せず)をそれぞれ有してもよい。横軸は、長軸に垂直であってもよい。
量子ビットは実質的に矩形のループであるとして説明されているが、これは、限定であることを意図せず、量子ビットは、長円形又はディスコレクタンギュラー(discorectangular)ループなどの任意の他の形態を有してもよいが、これらに限定されない。本明細書及び特許請求の範囲で使用するとき、実質的に平行という用語は、平行、実質的に平行、又はほぼ平行を意味する。例えば、少なくとも2つの量子ビットの各々のそれぞれの細長ループの長手方向又は長軸は、細長ループの比較的短い脚部又は部分に関係なく、互いに平行である。ある組中の量子ビット間の幾何学的関係を記述するための別の方法は、量子ビットのループの対応する部分は、互いから横方向に等しく離間されていることである。
量子ビット310の長手方向又は長軸315は、量子ビット320の長手方向又は長軸316に非平行である(例えば、ほぼ60度で交わる)。量子ビット320の長手方向又は長軸316は、量子ビット330の長手方向又は長軸317に非平行である(例えば、ほぼ60度で交わる)。量子ビット330の長手方向又は長軸317は、量子ビット310の長手方向又は長軸315に非平行である(例えば、ほぼ60度で交わる)。
いくつかの実施態様では、量子ビット310は、第1の角度で量子ビット320と交わる。いくつかの実施態様では、量子ビット320は、第2の角度で量子ビット330と交わる。いくつかの実施態様では、量子ビット330は、第3の角度で量子ビット310と交わる。任意追加的に実施態様において変化させることができるが、第1の角度、第2の角度、及び第3の角度は、等しいか又は不等である。
量子ビット310は、例えば、図3の図面シートの面内において概して左方向に上昇するようにレイアウトされ得、したがって本明細書では考察を容易にするために左方向に上昇する量子ビットと称される。量子ビット320は、例えば、図3の図面シートの面内において概して右方向に上昇するようにレイアウトされ得、したがって考察を容易にするために右方向に上昇する量子ビット320と称される。量子ビット330は、例えば、図3の図面シートの面内において概して水平にレイアウトされ得、したがって考察を容易にするために水平な量子ビットと称される。
例示的なセル300は、量子プロセッサ中の単一のセルを表し、対応する量子プロセッサトポロジは、ある区域にわたってタイル状に配置された複数の例示的なセル300を含み得る。完全なプロセッサトポロジは、各個々の例示的なセル300が少なくとも1つの他の例示的なセル300に隣接して(すなわち隣り合って)位置する、複数の例示的なセル300を用い得る。例えば、例示的なセル300は、6接続型トポロジを示唆する。例示的なセル300は、左、右、左上、右上、左下、及び右下の6つの隣り合うものの隣に位置し得る。
当業者は、例示的なセル300内に12個の量子ビットが図示されているが、この数は恣意的であり、例示的なセル300は12個よりも多い、又は少ない量子ビットを含み得る(しかし、少なくとも3つの量子ビットを含まなければならない)ことを理解するであろう。また、例示的なセル300中の量子ビットの数は、3の倍数である必要はない。
量子ビット310、量子ビット320、及び量子ビット330は、超伝導磁束量子ビットであってもよい。各量子ビット330a~330dは、超伝導材料の各ループの少なくとも第1の部分がそれぞれの長又は長手方向軸に沿って細長である、超伝導材料のそれぞれのループであってもよい。各量子ビット330a~330dには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合340a~340dによって介挿される(図3では、それぞれの量子ビット330a~330dのジョセフソン接合部340a~340dのみがコールアウトされている)。
カプラ350などのカプラ(図では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、量子ビット310、量子ビット320、又は量子ビット330のうちの1つから選択される。対の他方の量子ビットは、量子ビット310、量子ビット320、又は量子ビット330のうちの異なるものから選択される。
カプラ350は、量子ビット310、量子ビット320、及び/又は量子ビット330間の同調可能な通信結合を提供することができる。カプラは、量子ビット310が量子ビット320と交わり、量子ビット320が量子ビット330と交わり、かつ/又は量子ビット330が量子ビット310と交わる近接した領域に位置する。本明細書及び特許請求の範囲で使用するとき、「交わる(meet)」という用語、及びmeets又はmeetingなどのその変化形は、交差する、上にある、下にある、重なり合う、集まる、又は互いに近接する、を含む(すなわち、両素子が、ウエハ若しくはダイの共通面若しくは基板内に位置するか、又は素子がウエハ若しくはダイのそれぞれの面若しくは基板内に位置するかにかかわらず、互いから誘導結合距離内にある2つの素子であり、誘導結合距離は、素子が属する回路内でバックグラウンド雑音(もしあれば)のレベルを超える素子間の誘導結合が発生する距離である)。
量子ビットの各交差対は、近接カプラを有しないことがあるが、実施態様においてこれを有することは一般に有利とみなされている。各カプラは、少なくとも1つの各ジョセフソン接合によって介挿された超伝導材料のそれぞれのループであってもよい。カプラによって2つのそれぞれの量子ビット間に作り出される結合は量子プロセッサの動作中に調節され得るため、カプラは、例えば米国特許第7,619,437号、同第7,969,805号、及び同第7,898,282号などに記載されるように同調可能であってもよい。
例示的なセル300は、集積回路内にレイアウトされてもよい。集積回路は、多層化されてもよい。集積回路内に少なくとも2つの金属層が存在してもよい。量子ビット310、量子ビット320、及び量子ビット330中の各量子ビットの少なくとも第1の部分は、集積回路の第1の金属層内にレイアウトされ得る。量子ビット310、量子ビット320、及び量子ビット330中の各量子ビットの少なくとも第2の部分は、集積回路の第1の金属層内にレイアウトされ得る。例えば、水平な量子ビットの部分(例えば、量子ビット330中の量子ビット)及び右方に上昇する量子ビット(例えば、量子ビット320中の量子ビット)は両方とも、第1の金属層内にレイアウトされ得、これらの量子ビットの部分は、一時的に層を変えて(例えば、第2の金属層に切り替えて)別の量子ビットの下をトンネリングする又は上をブリッジングし得る。別の量子ビットの下をトンネリング又は上をブリッジングするためのこの層の変更は、第1の量子ビットが第2の量子ビットと交差する適切な位置で発生し得る。
各カプラ350の少なくとも一部分は、第1の金属層及び/又は第2の金属層及び/又は第3の金属層内にレイアウトされていてもよい。第3の金属層は、第1の金属層と第2の金属層との間に介在していてもよい。例えば、カプラ350は、第1、第2、若しくは第3の金属層内に、又は第1及び第2、第2及び第3、若しくは第1及び第3の金属層内に、又は第1、第2、及び第3の金属層内に、存在し得る。第1、第2、及び第3の金属層のいずれか又は全てを電気的及び/又は超伝導的に接続するために、本明細書においてビアとも称される層間の相互接続が、量子ビット310、量子ビット320、及び/又はカプラ350内で使用されてもよい。
図4は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサトポロジの基礎を形成する例示的なセル400を示している。例示的なセル400は、3組の量子ビット、及び3組の量子ビットの各々間のカプラを含む。例示的なセル400中の1つの組中の各量子ビットは、他の2つの組中の全ての他の量子ビットと実質的に直交交差し、それによって2つの量子ビットが互いに交差する領域内にカプラ及び/又は他の電子機器のための追加の空間を与える。例示的なセル400は、例示的なグラフ200などの完全三分割グラフを表す第1の組の量子ビット410a~410d(総称して410)、第2の組の量子ビット420a~420d(総称して420)、及び第3の組の量子ビット430a~430d(総称して430)を含む。
各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、第2の組)中の量子ビットの数は、別の組(例えば、第3の組)中の量子ビットの数に等しくない。
第1の組の量子ビット410は各々、それぞれの長手方向又は長軸415a(図4では1つのみがコールアウトされている、総称して415)を有し、これに沿って第1の組のそれぞれの量子ビット410の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。同様に、第2の組の量子ビット420は各々、それぞれの長手方向又は長軸425a(図4では1つのみがコールアウトされている、総称して425)を有し、これに沿って第2の組の量子ビット420の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。
第3の組の量子ビット430は、第1の長手方向軸431a及び第2の長手方向軸432a(図4でコールアウトされているただ2つ、総称して431及び432)を有し、これに沿って第3の組のそれぞれの量子ビット430の超伝導経路又はループの第1のセグメント435a及び第2のセグメント436a(図4でコールアウトされているただ2つ、総称して435及び436)がそれぞれ量子ビットの長さ方向に延びる。軸431及び432は、互いに実質的に直交する(すなわち、これらは、ほぼ90度で交わる)。量子ビット430は、軸431と432との間で1回又は2回以上屈曲していてもよく、横軸に沿って例示的なセル400の他の領域内で屈曲していてもよい。
いくつかの実施態様では、量子ビット430は、例示的なセル400の縁部と第1のセグメント435との間で屈曲し得、かつ/又は量子ビット430は、第2のセグメント436と例示的なセル400の縁部との間で屈曲し得る。いくつかの実施態様では、量子ビット430は、例示的なセル400の縁部と第1のセグメント435との間で45度の角度で屈曲し得、かつ/又は量子ビット430は、第2のセグメント436と例示的なセル400の縁部との間で45度の角度で屈曲し得る。
第1の組の量子ビット410は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸415と実質的に平行なループを有する。第2の組の量子ビット420は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸425と実質的に平行なループを有する。第3の組の量子ビット430は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの第1の軸431と実質的に平行な超伝導ループの第1のセグメント435を有する。第3の組の量子ビット430は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの第2の軸432と実質的に平行な超伝導ループの第2のセグメント436を有する。
量子ビット410の長手方向又は長軸415は、量子ビット420の長又は長手方向軸425に実質的に直交する(すなわち、実質的に90度で交わる)。量子ビット410の長手方向又は長軸415は、量子ビット430の第2の軸432に直交し(すなわち、90度の角度で交わる)、第1の軸431に平行である。量子ビット420の長手方向又は長軸425は、量子ビット430の第1の軸431に直交し(すなわち、90度で交わる)、第2の軸432に平行である。
量子ビット410、量子ビット420、及び量子ビット430は、超伝導磁束量子ビットであってもよい。各量子ビット410~430は、超伝導材料の各ループの少なくとも第1の部分がそれぞれの長又は長手方向軸に沿って細長である、超伝導材料のそれぞれのループであってもよい。一実施態様では、各量子ビット410~430には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合(図示せず)によって介挿される。
第1の組の量子ビット410及び第2の組の量子ビット420は、等しい又は同等の長さの超伝導ループを有することができる。第3の組の量子ビット430は、第1及び第2の組の量子ビット410、420との実質的に直交な交差を可能にするように、量子ビット410及び420の超伝導ループより実質的に長い超伝導ループを有することができる。
カプラ450は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、量子ビット410、量子ビット420、又は量子ビット430のうちの1つから選択される。対の他方の量子ビットは、量子ビット410、量子ビット420、又は量子ビット430のうちの異なるものから選択される。
カプラ450は、量子ビット410、量子ビット420、及び量子ビット430間の同調可能な通信結合を提供することができる。カプラは、量子ビット410が量子ビット420と交わり、量子ビット420が量子ビット430と交わり、かつ量子ビット430が量子ビット410と交わる近接した領域に位置付けることができる。量子ビットの各交差対は、近接カプラを有しないことがあるが、実施態様においてこれを有することは一般に有利とみなされている。各カプラは、少なくとも1つの各ジョセフソン接合によって介挿された超伝導材料のそれぞれのループであってもよい。
第1の組の量子ビットからの各量子ビット410は、第2の組の量子ビットの全ての量子ビット420及び第2の組の量子ビットの全ての量子ビット430に通信接続され得る。第2の組の量子ビットの各量子ビット420は、第1の組の量子ビットの全ての量子ビット410及び第3の組の量子ビットの全ての量子ビット430に通信接続され得る。第3の組の量子ビットの各量子ビット430は、第1の組の量子ビットの全ての量子ビット410及び第2の組の量子ビットの全ての量子ビット420に通信接続され得る。したがって、例示的なセル400は、例示的なグラフ200などの完全三分割グラフを表し得る。
例示的なセル300と同様に、例示的なセル400は、例示的なセル300を参照して上述したように、多層集積回路内にレイアウトされ得る。
図5は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ500の概略図を示す。例示的なトポロジ500は、4つのセルと、水平に配置されたセル間、垂直に配置されたセル間、及び2つの斜めに配置されたセルの間のカプラとを含む。例示的なトポロジ500は、4つのセル510、520、530、及び540、を示す。
各セル510、520、530、及び540は、例示的なセル400と実質的に同一であり、三分割グラフを実装し得る。各セル(例えばセル510)は、3組に分布した12個の量子ビットを有し、各量子ビットは、他の組からの量子ビットと実質的に直交交差する(すなわちほぼ90度で交わる)。例えば、セル510は、第1の組の量子ビット511、第2の組の量子ビット512、及び第3の組の量子ビット513を有する。
セル510~540は、カプラ550などのセル間カプラによって互いに接続されている(図5では1つのみがコールアウトされている)。例示的なトポロジ500中のセルは、第1の組のセルと第1の組の隣接セルとの間、第2の組のセルと第2の組の隣接セルとの間、及び/又は第3の組のセルと第3の組の隣接セルとの間にカプラが存在し得るように、配置されている。例えば、セル510中の第1の組の量子ビット511中の各量子ビットは、セル520の第1の組の量子ビット521中の少なくとも1つの量子ビットに通信結合され、セル510の第2の組512中の各量子ビットは、第4のセル540の第2の組542中の少なくとも1つの量子ビットに通信結合され(例えば、単一のカプラを介して直接に)、セル510及び520は、互いに隣接して、かつ図5の平面内に概して水平にレイアウトされ、セル510及び540は、互いに隣接して、かつ図5の平面内に概して垂直にレイアウトされている。セル540中の第3の組の量子ビット543中の各量子ビットは、セル520中の第3の組の量子ビット523中の少なくとも1つの量子ビットに通信結合され(例えば、単一のカプラを介して直接に)、セル540及び520は、図5の平面内に互いに概して斜めにレイアウトされている。
セル510~540は、各々4つの量子ビットからなる3つの群を有するとして示されているが、これは限定ではなく、異なる実施態様ではより多い又は少ない数の量子ビットが存在してもよい。
図6は、本システム、方法、及び装置に基づく量子プロセッサトポロジに基づいて形成される非完全三分割グラフを実装するセルの接続性を図示する例示的なグラフ600を示している。例示的なグラフ600は、12個のノードを有する非完全三分割グラフを実装している。例示的なセル600の12個のノードは、3つの組に分割されている。例示的なグラフ600は12個のノードを有する状態で示されているが、これは限定であることを意図せず、異なる実施態様では、例示的なグラフ600は、依然として非完全三分割グラフを表しながら、より少ない又はより多いノード数を有し得る。
例示的なグラフ600は、三分割グラフを表す第1の組のノード610a~610d(総称して610)、第2の組のノード620a~620d(総称して620)、及び第3の組のノード630a~630d(総称して630)を有する。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、第2の組)中のノードの数は、別の組(例えば、第3の組)中のノードの数に等しくない。
例示的なグラフ600は、例示的なグラフ600中のノード間の一組の縁部650(図6では1つのみがコールアウトされている)、及び例示的なグラフ600中のノードと他のグラフ中のノードとの間の縁部640(図6では1つのみがコールアウトされている)を有する。
縁部650は、第1の組のノード610中の各ノードと第2の組のノード620中の各ノードと、第1の組のノード610中の各ノードと第3の組のノード630中の少なくとも1つのノードと、第2の組のノード620中の各ノードと第3の組のノード630中の少なくとも1つのノードと、及び第3の組のノード630中の少なくとも2つのノード、を接続する(例えば、ノード630aと630bの間の縁部が存在する)。
少なくとも1つの実施態様では、第1の組のノード610中の各ノードは、縁部650によって第3の組のノード630中の2つのノードに接続され、第2の組のノード620中の各ノードは、縁部650によって第3の組のノード630中の2つのノードに接続され、第3の組630中のノードは、縁部650によってペアワイズ接続されている。
縁部640は、例示的なグラフ600中の各ノードと別のグラフ中の少なくとも1つのノードとを接続する(図6に図示せず)。いくつかの実施態様では、例示的なグラフ600中の各ノードは、縁部640によって、例示的なグラフ600中にない2つのノードに接続されている。いくつかの実施態様では、縁部640は、例示的なグラフ600中の各ノードと、隣接グラフ中の1つのノードと、異なる隣接グラフ中の別のノードとを接続する。例えば、ノード610aは、縁部640によって図6のページの面内の例示的なグラフ600の右側に横たわる隣接グラフ中のノードに、及び別の1つの縁部640によって例示的なグラフ600の左側に横たわる隣接グラフ中の別のノードに、接続される。
したがって、例示的なグラフ600は、8の接続性を有する(すなわち、例示的なグラフ600中の各ノードは、例示的なグラフ600中の6つのノード及び別のグラフ中の2つのノードに接続されている)。
図7は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル700の概略図を示す。例示的なセル700は、3組の量子ビットを有し、全ての量子ビットは、実質的に長さが等しい。第1、第2、及び第3の組の量子ビットは、互いに実質的に直交交差する。例示的なセル700は、図6に図示される接続性に従って完全三分割グラフを実装する第1の組の量子ビット710a~710d(総称して710)、第2の組の量子ビット720a~720d(総称して720)、及び第3の組の量子ビット730a~730d(総称して730)を含む。
各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、第2の組)中の量子ビットの数は、別の組(例えば、第3の組)中の量子ビットの数に等しくない。一実施態様では、各量子ビット710~730には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
第1の組の量子ビットの量子ビット710は各々、それぞれの長手方向又は長軸715a(1つのみがコールアウトされている、総称して715)を有し、これに沿って第1の組のそれぞれの量子ビット710の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。同様に、第2の組の量子ビットの量子ビット720は各々、それぞれの長手方向又は長軸725a(1つのみがコールアウトされている、総称して725)を有し、これに沿って第2の組の量子ビット720の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。
第3の組の量子ビットの量子ビット730は、第1の軸731a及び第2の軸732a(2つのみがコールアウトされている、総称して731及び732)を有し、これに沿って第3の組のそれぞれの量子ビット730の超伝導経路又はループの第1のセグメント735a及び第2のセグメント736a(2つのみがコールアウトされている、総称して735及び736)は、それぞれ量子ビットの長さ方向に延びる。軸731及び732は、互いに実質的に直交する(すなわち、これらは、ほぼ90度で交わる)。各量子ビット730は、軸731と732の間で90度の角度で屈曲する。
第1の組の量子ビットの量子ビット710は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸715と実質的に平行なループを有する。第2の組の量子ビットの量子ビット720は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの長手方向又は長軸725と実質的に平行なループを有する。第3の組の量子ビットの量子ビット730は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの第1の軸731と実質的に平行な超伝導ループの第1のセグメント735を有する。第3の組の量子ビットの量子ビット730は、互いに実質的に平行な、かつそれぞれの第2の軸732と実質的に平行な超伝導ループの第2のセグメント736を有する。
量子ビット710の長手方向又は長軸715は、量子ビット720の長又は長手方向軸725に直交する(すなわち、90度の角度で交わる)。量子ビット710の長手方向又は長軸715は、量子ビット730の第2の軸732に直交し(すなわち、90度の角度で交わる)、第1の軸731に平行である。量子ビット720の長手方向又は長軸725は、量子ビット730の第1の軸731に直交し(すなわち、90度の角度で交わる)、第2の軸732に平行である。
セル中の量子ビットの長さは、量子ビットの超伝導ループにわたって2点間で測定される最長距離として定義することができ、一方の点は、セルの境界のうちの1つにあり、他方の点は、セルの境界のうちの別の1つにある。
一実施態様では、第1の組の量子ビット710及び第2の組の量子ビット720は、等しい又は同等の長さの超伝導ループを有する。第3の組の量子ビット730は、量子ビット710及び720に等しい又は同等の長さの超伝導ループを有する。
カプラ750は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、量子ビット710、量子ビット720、又は量子ビット730のうちの1つから選択される。対の他方の量子ビットは、量子ビット710、量子ビット720、又は量子ビット730のうちの異なるものから選択される。
カプラ750は、量子ビット710、量子ビット720、及び量子ビット730間の同調可能な通信結合を提供することができる。カプラは、量子ビット710が量子ビット720と交わり、量子ビット720が量子ビット730と交わり、かつ/又は量子ビット730が量子ビット710と交わる近接した領域に位置する。量子ビットの各交差対は、近接カプラを有しないことがあるが、実施態様においてこれを有することは一般に有利とみなされている。各カプラは、少なくとも1つの各ジョセフソン接合によって介挿された超伝導材料のそれぞれのループであってもよい。
第1の組の量子ビットからの各量子ビット710は、第2の組の量子ビットの全ての量子ビット720及び第3の組の量子ビットの量子ビット730の少なくとも1つに通信接続され得る。第2の組の量子ビットからの各量子ビット720は、第1の組の量子ビットの全ての量子ビット710及び第3の組の量子ビットの量子ビット730の少なくとも1つに通信接続され得る。
いくつかの実施態様では、第1の組の各量子ビット710は、第3の組中の2つの量子ビット730に通信結合され(例えば、量子ビット710aは量子ビット730a及び730bに通信結合される)、第2の組中の各量子ビット720は、第3の組中の2つの量子ビット730に通信結合される(例えば、量子ビット720aは量子ビット730a及び730dに結合される)。
カプラは、第3の組の量子ビット中の少なくとも2つの量子ビット730間に存在する。例えば、量子ビット730aと730bとの間にカプラ754が存在する。
代替的な実施態様では、第3の組の量子ビット730は、ペアワイズ接続されている。カプラ754は、量子ビット730a及び730b間の同調可能な通信結合を提供し、カプラ751は、量子ビット730b及び730c間の同調可能な通信結合を提供し、カプラ752は、量子ビット730c及び730d間の同調可能な通信結合を提供し、カプラ753は、量子ビット730d及び730a間の同調可能な通信結合を提供する。
例示的なセル300及び例示的なセル400と同様に、例示的なセル700は、例示的なセル300を参照して上述したように、多層集積回路内にレイアウトされ得る。
図8Aは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル800aの概略図を示す。例示的なセル800aは、2組の量子ビットを有し、各量子ビットは、H字形状又はI字形状の超伝導ループである。例示的なセル800a中の各量子ビットは、各辺の2つの他の量子ビットに通信結合することができる。例示的なセル800aは、第1の組の量子ビット811~814(総称して810)及び第2の組の量子ビット821~824(総称して820)を有する。
各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組の量子ビット810中の量子ビットの数は、第2の組の量子ビット820中の量子ビットの数に等しくない。図8Aでは例示的なセル800aは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なセル800aは、より多い数(例えば3つ)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なセル800a中の量子ビットは、H字形状又はI字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されているが、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、このような各量子ビットは、中央部によって接続された遠位端を含む。遠位端は、中央部に直交して延び、それによって他のセル中の量子ビットに結合されるべきセルの境界沿いのより大きい区域を提供する。いくつかの実施態様では、H字形状又はI字形状のループは、量子ビットのセグメントを表し得る。一実施態様では、各量子ビット810~820には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合(図示せず)によって介挿される。
例示的なセル800a中の第1の組の量子ビット810の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図8Aのページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル800a中の第2の組の量子ビット820の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図8Aのページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1の組の量子ビット810の量子ビット及び第2の組の量子ビット820の量子ビットは、実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。第1及び第2の組の量子ビット810及び820の量子ビットは、図8Aでは1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では第1の組の量子ビット810及び/又は第2の組の量子ビット820は、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ835などのカプラ(1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、第1の組の量子ビット810のうちの1つ又は第2の組の量子ビット820のうちの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、第1の組の量子ビット810又は第2の組の量子ビット820のうちの異なるものから選択される。
カプラ835は、第1の組の量子ビット810と第2の組の量子ビット820の間の同調可能な通信結合を提供することができる。カプラは、第1の組の量子ビット810が第2の組の量子ビット820と交わる近接した領域に位置し得る。いくつかの実施態様では、カプラは、第1の組の量子ビット810が第2の組の量子ビット820と交わる領域からある程度の距離に位置し得る。
セル800a中の各量子ビットは、カプラ842a及び842bなどの少なくとも2つのセル間カプラを提示し(図8Aでは6つのみがコールアウトされている、総称して840)、例示的なセル800a中の量子ビットを隣り合うセル中の少なくとも2つの量子ビットと接続している。いくつかの実施態様では、量子ビットの各端部は、少なくとも2つのカプラを有する。例えば、図8Aに示すように、(量子ビット821などの)量子ビットは、各々2つのカプラ840に結合された遠位端を含み得、4つのカプラ840が量子ビットに結合されることをもたらす。
いくつかの実施態様では、セル中の水平量子ビットは、カプラ840によって、隣り合うセル中の水平量子ビットに通信結合されている。同様に、セル間カプラ840は、隣接するセル中の垂直量子ビット対間の同調可能な通信結合を提供することができる。図8Aに示すように、量子ビット812は、セル間カプラ842a、842b、842c、及び842dを有する。量子ビット812は、例示的なセル800aの上縁部から、第2の水平量子ビットとして描かれている。このナンバリングは、恣意的であり、例示目的のみのためのものであり、本明細書及び添付特許請求の範囲を限定するものではない。同様に、量子ビット813は、第3の水平量子ビットを参照してもよい。
各セル間カプラ840は、例示的なセル800a中の水平又は垂直量子ビットと、隣り合うセル中の異なる位置にある水平又は垂直量子ビットとの間の同調可能な通信結合をそれぞれ提供することができる。例えば、セル間カプラ842aは、第2の水平量子ビット812と隣り合うセル中の第1の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、セル間カプラ842bは、第2の水平量子ビット812と隣り合うセル中の第3の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。同様に、セル間カプラ842cは、第2の水平量子ビット812と隣り合うセル中の第1の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、セル間カプラ842dは、第2の水平量子ビット812と隣り合うセル中の第3の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
図8Aに示すように、平行かつ隣接する量子ビットのセル間カプラ840対は、前段落に記載のように、互いに交差して、隣接するセル中の異なる順序の量子ビット間の結合を提供してもよい。例えば、量子ビット812のセル間カプラ842bは、量子ビット813のセル間カプラ843aと交差してもよい。
本明細書及び特許請求の範囲で使用するとき、交差するという用語、及びcrosses又はcrossingなどのその変化形は、上にある、下にある、及び重なり合う、を含む(例えば、各々がウエハ又はダイのそれぞれの面又は基板内に存在し、第1の面又は第1の基板中の第1の素子の少なくとも一部分の垂直な突起(すなわち、面又は基板に垂直)が、第2の面又は第2の基板中の少なくとも一部分第2の素子と交差する)。
同様に、例示的なセル800aの4隅にある量子ビット(すなわち、量子ビット821、824、811、及び814)は、図8B及び図8Cにより詳細に示されるように、互いに交差して、斜めに隣接するセルに同調可能な通信結合を提供することができる、セル間カプラを有する。量子ビット810及び820が2つ以上の長又は長手方向軸を有するいくつかの実施態様では、例示的なセル800aは、5つ以上の隅を有してもよい。
図8Bは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ800bの一部分の概略図を示す。例示的なトポロジ800bは、斜めに隣接するセル間の通信結合を有する4つのセルを有する。例示的なトポロジ800bは、4つのセル801、802、803、及び804を示し、各セルは、図8の例示的なセル800aの実施態様である。
上記のように、セル間カプラ840(図8Bでは1つのみがコールアウトされている)は、隣接セル中の垂直量子ビット対及び水平量子ビット対を接続する。図8Bを参照すると、セル801の第2の水平量子ビット812は、セル802の第1の水平量子ビット814及び第3の水平量子ビット816に通信結合されている。同様に、セル801の第2の垂直量子ビット822は、セル803の第1の垂直量子ビット824及び第3の垂直量子ビット826に通信結合されている。
図8Cは、例示的なトポロジ800bのセル間接続性の一部分800cを図示する概略図である。図8Cは、セル801、802、803、及び804の一部分800cを示し、図8Cのページの面内で斜めに隣接してレイアウトされたセルの対は、通信結合されている。
セル間カプラ841は、セル801の第4の水平量子ビット813と、斜めにレイアウトされた単位タイル804の第1の水平量子ビット819との間の同調可能な通信結合を提供することができる。セル間カプラ842は、セル803の第1の水平量子ビット818と、斜めにレイアウトされた単位タイル802の第4の水平量子ビット817との間の同調可能な通信結合を提供することができる。セル間カプラ843は、セル803の第4の垂直量子ビット827と、斜めにレイアウトされた単位タイル802の第1の垂直量子ビット828との間の同調可能な通信結合を提供することができる。セル間カプラ844は、セル801の第4の垂直量子ビット823と、斜めにレイアウトされた単位タイル804の第1の垂直量子ビット829との間の同調可能な通信結合を提供することができる。
斜めに隣接するセル対間で同調可能な通信結合を提供することができるセル間カプラは、互いに交差する。いくつかの実施態様では、セル間カプラは、他の3つのセル間カプラと交差してもよい。
図9Aは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル900aの概略図である。例示的なセル800a中の各量子ビットは、各辺の2つの他の量子ビットに通信結合することができる。例示的なセル900aは、2組の量子ビットを有し、各量子ビットは、H字形状又はI字形状の超伝導ループである。例示的なセル900a中の各量子ビットは、各辺の2つの他の量子ビットに通信結合することができ、カプラは、互いに交差しない。例示的なセル900aは、第1の組の量子ビット911~914(総称して910)及び第2の組の量子ビット921~924(総称して920)を有する。
各組の量子ビットは、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組910中の量子ビットの数は、第2の組920中の量子ビットの数に等しくない。
例示的なセル900a中の量子ビットは、H字形状又はI字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されているが、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、H字形状又はI字形状のループは、量子ビットのセグメントを表し得る。各量子ビット910~920には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なセル900a中の第1の組の量子ビット910の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図9Aのページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル900a中の第2の組の量子ビット920の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図9Aのページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1の組の量子ビット910中の量子ビットは、第2の組の量子ビット920中の量子ビットに実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。第1の組910中の量子ビット及び第2の組920中の量子ビットは、図9Aでは1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では第1の組910及び/又は第2の組920からの量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
例示的なセル900aは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、例示的なセル900aは、より多くの組(例えば、3つの組)の量子ビットを有してもよい。
カプラ935などのカプラ(1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、第1の組の量子ビット910又は第2の組の量子ビット920のうちの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、第1の組の量子ビット910又は第2の組の量子ビット920のうちの異なるものから選択される。
カプラ935は、第1の組の量子ビット910と第2の組の量子ビット920の間の同調可能な通信結合を提供することができる。カプラは、第1の組の量子ビット910が第2の組の量子ビット920と交わる近接した領域に位置する。いくつかの実施態様では、カプラは、第1の組の量子ビット810が第2の組の量子ビット820と交わる領域からある程度の距離に位置し得る。
単位タイル900a中の各量子ビットは、カプラ942a及び942bなどの少なくとも2つのセル間カプラを提示し(図9Aでは4つのみがコールアウトされている、総称して940)、例示的なセル900a中の量子ビットを隣り合うセル中の少なくとも2つの量子ビットと接続している。
いくつかの実施態様では、セル内の水平量子ビットは、セル間カプラ940によって、隣り合うセル中の水平量子ビットに通信結合されている。同様に、セル間カプラ940は、隣接するセル中の垂直量子ビット対間の同調可能な通信結合を提供することができる。図9Aに示すように、量子ビット912は、セル間カプラ942a、942b、942c、及び942dを有する。量子ビット912は、例示的なセル900aの上縁部から、第2の水平量子ビットとして描かれている。このナンバリングは、恣意的であり、例示目的のみのためのものであり、本明細書及び添付特許請求の範囲を限定するものではない。
各セル間カプラ940は、例示的なセル900a中の水平又は垂直量子ビットと、隣り合うセル中の異なる位置にある第1の水平又は垂直量子ビット及び隣り合うセル中の同じ位置にある第2の水平又は垂直量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供することができる。
例えば、セル間カプラ942aは、第2の水平量子ビット912と隣り合うセル中の第1の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、セル間カプラ942bは、第2の水平量子ビット912と隣り合うセル中の第2の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。同様に、セル間カプラ942cは、第2の水平量子ビット912と隣り合うセル中の第1の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、セル間カプラ942dは、第2の水平量子ビット812と隣り合うセル中の第2の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
セル間カプラ940は、図9Bにより詳細に示すように、斜めに隣接するセル間のセル間カプラを例外として、隣接セル中の水平量子ビット対及び垂直量子ビット対の間の通信結合を提供するとき、互いに交差しない。いくつかの実施態様では、セル間カプラ940は、隣接セル中の水平量子ビット対及び垂直量子ビット対の間の通信結合を提供するとき、互いに交差してもよい。
図9Bは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの一部分例示的なトポロジ900bの概略図を示す。例示的なトポロジ900aは、4つのセル、及び2つの斜めに隣接するセル間の通信結合を有する。例示的なトポロジ900bは、4つのセル901、902、903、及び904を示し、各セルは、図9Aの例示的なセル900aの実施態様である。
上記のように、セル間カプラ940は、隣接セル中の垂直量子ビット対及び水平量子ビット対を接続する。図9Bを参照すると、セル901の第2の水平量子ビット912は、セル902の第1の水平量子ビット914及び第2の水平量子ビット915に通信結合されている。同様に、セル901の第2の垂直量子ビット922は、セル903の第1の垂直量子ビット924及び第2の垂直量子ビット925に通信結合されている。
セル間カプラはまた、斜めに隣接するセル対間で同調可能な通信結合を提供することができる。図9Bに示すように、セル間カプラ941は、セル903の第1の水平量子ビット918と斜めに隣接するセル902の第4の水平量子ビット917との間の同調可能な通信結合を提供し、セル間カプラ942は、セル903の第4の垂直量子ビット927と斜めに隣接するセル902の第1の垂直量子ビット928との間の同調可能な通信結合を提供する。
いくつかの実施態様では、セル間カプラ941及び942は、セル902及び903の間の空間で互いに交差する。いくつかの実施態様では、セル間カプラ941及び942は、セル901、902、903、又は904の面1つの上、又は下、又は内で互いに交差し得る。
図10は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1000の一部分の概略図を示す。例示的なトポロジは、4つのセルを有し、及び斜めに隣接するセル間の通信結合を有しない。斜めに隣接するセルの間の追加の空間は、他の電子部品によって占有されてもよい。例示的なトポロジ1000は、4つのセル1001、1002、1003、及び1004を有する。
セル1001~1004は、一組の水平量子ビット1010(図10では1つのみがコールアウトされている)及び一組の垂直量子ビット1020(図10では1つのみがコールアウトされている)を有する。一組の水平量子ビット1010及び一組の垂直量子ビット1020の量子ビットは、図10では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では一組の水平量子ビット1010及び/又は一組の垂直量子ビット1020は、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1又は水平の組1010中の量子ビットの数は、第2又は垂直の組1020中の量子ビットの数に等しくない。図10では例示的なトポロジ1000中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1000中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ1000中の量子ビットは、H字形状又はI字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されているが、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、H字形状又はI字形状のループは、量子ビットのセグメントを表し得る。一組の水平量子ビット1010及び/又は一組の垂直量子ビット1020の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ800bと同様に、例示的なトポロジ1000では、セル間カプラ1040(図10では1つのみがコールアウトされている)は、隣接セル中の垂直量子ビット対及び水平量子ビット対を接続する。例示的なトポロジ800bとは異なり、斜めに隣接するセルは、セル間カプラと通信結合されていない。
図10に示すように、セル1001及びセル1004は、図10のページの面内において互いに斜めに隣接してレイアウトされている。同様に、セル1002及び1003は、互いに斜めに隣接してレイアウトされている。この配置は、図10では例示目的のために示されており、限定ではない。
例示的なトポロジ800bとは異なり、例示的なトポロジ1000では、セル1001の第4の水平量子ビット1013は、隣接セル1002の第4の水平量子ビット1017に通信結合され、第4の垂直量子ビット1023は、隣接セル1003の第4の垂直量子ビット1027に通信結合されている。セル1003の第1の水平量子ビット1018は、隣接セル1004の第1の水平量子ビット1019に通信結合され、セル1002の第1の垂直量子ビット1028は、隣接セル1004の第1の垂直量子ビット1029に通信結合されている。
図11は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1100の一部分の概略図である。例示的なトポロジ1100は、4つのセル、及び2つの斜めに隣接するセル間の通信結合を有する。例示的なトポロジ1100は、4つのセル1101、1102、1103、及び1104を有する。
セル1101~1104は、一組の水平量子ビット1110(図11では1つのみがコールアウトされている)及び一組の垂直量子ビット1120(図11では1つのみがコールアウトされている)を有する。一組の水平量子ビット1110及び一組の垂直量子ビット1120の量子ビットは、図11では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では一組の水平量子ビット1110及び/又は一組の垂直量子ビット1120は、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1又は水平の組1110中の量子ビットの数は、第2又は垂直の組1120中の量子ビットの数に等しくない。図11では例示的なトポロジ1100中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1100中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ1100中の量子ビットは、H字形状又はI字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、H字形状又はI字形状のループは、量子ビットのセグメントを表し得る。各量子ビット1110~1120には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ800bと同様に、例示的なトポロジ1100では、セル間カプラ1140(図11では1つのみがコールアウトされている)は、隣接セル中の垂直量子ビット対及び水平量子ビット対を接続する。例示的なトポロジ1000とは異なり、斜めに隣接するセルが互いに通信結合されているが、トポロジ800bとは異なり、2つの斜めに隣接するセルのみが通信結合されている。トポロジ1100では、カプラは、斜めに隣接するセル間の通信結合を提供するとき、交差し得る。
図11を参照すると、セル1101の第4の水平量子ビット1113は、隣接セル1102の第4の水平量子ビット1117に通信結合され、セル1103の第1の水平量子ビット1118は、隣接セル1104の第1の水平量子ビット1119に通信結合されている。セル1101の第4の垂直量子ビット1123は、斜めに隣接するセル1104の第1の垂直量子ビット1129に通信結合され、セル1103の第4の垂直量子ビット1127は、斜めに隣接するセル1102の第1の垂直量子ビット1128に通信結合されている。
図11のページの面に関して、例示的なトポロジ1100中の水平隣接セル間の接続性は、例示的なトポロジ1000中の水平隣接セル間の接続性と同様である。例示的なトポロジ1100中の垂直隣接セル間の接続性は、例示的なトポロジ800b中の垂直隣接セル間の接続性と同様である。
逆もまた可能であり、例示的なトポロジ1100は、例示的なトポロジ1000と同様の垂直隣接セル間の接続性及び例示的なセル800bと同様の水平隣接セル間の接続性と共に実装することができることを、当業者は理解するであろう。量子ビット1110及び1120が2つ以上の長又は長手方向軸を有するいくつかの実施態様では、セル間カプラ1140は、隣接セル中の実質的に平行な量子ビット間の同調可能な通信結合を提供することができる。
図12は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル1200を図示する概略図である。例示的なセル1200は、2組の量子ビット、及び同組の量子ビット間のカプラを有する。カプラは、実質的に平行である量子ビット間の通信結合を提供し得る。例示的なセル1200は、第1の組の量子ビット1211~1214(総称して1210)及び第2の組の量子ビット1221~1224(総称して1220)を有する。図12では例示的なセル1200は2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なセル1200は、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組1210中の量子ビットの数は、第2の組1220中の量子ビットの数に等しくない。
例示的なセル1200中の量子ビットは、矩形形状の超伝導ループを有するとして示されているが、これは限定ではなく、量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形ループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。一実施態様では、各量子ビット1210~1220には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合(図12では図示せず)によって介挿される。
例示的なセル1200中の第1の組の量子ビット1210の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図12のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル1200中の第2の組の量子ビット1220の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図12のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。一組の水平量子ビット1210の量子ビット及び一組の垂直量子ビット1220の量子ビットは、実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。一組の水平量子ビット1210及び一組の垂直量子ビット1220の量子ビットは、図12では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では一組の水平量子ビット1210及び/又は一組の垂直量子ビット1220は、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ1250などのカプラ(図12では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、一組の水平量子ビット1210のうちの1つ又は一組の垂直量子ビット1220のうちの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、一組の水平量子ビット1210又は一組の垂直量子ビット1220のうちの異なるものから選択される。
カプラ1250は、量子ビット1210と量子ビット1220間の同調可能な通信結合を提供し得る。カプラは、量子ビット1210が量子ビット1220と交わる近接した領域に位置し得る。いくつかの実施態様では、カプラ1250は、量子ビット1210が量子ビット1220と交わる領域からある程度の距離に位置する。
例示的なセル1200は、水平量子ビット対と垂直量子ビット対との間の同調可能な通信結合を提供する8個のカプラ1241~1248(総称して1240)を有する。いくつかのカプラ1240は、非隣接量子ビット(例えば、量子ビット1222及び1224)を通信結合することができる。他のカプラ1240は、隣接量子ビット(例えば、量子ビット1223及び1224)を通信結合することができる。量子ビット1210及び1220が2つ以上の長手方向又は長軸を有するいくつかの実施態様では、カプラ1240は、実質的に平行な量子ビット対を通信結合する。
非隣接量子ビットを通信結合するとき、カプラ1240は、例示的なセル1200中の他の量子ビット及び/又はカプラ及び/又は他の電子部品の上又は下で交差し得、それらから実質的に電気的に分離されている。例えば、カプラ1247が非隣接量子ビット1222及び1224を通信結合するとき、カプラ1247は、量子ビット1223又はいずれの他の量子ビットにも通信結合せず、例示的なセル1200の他の電子部品の通常動作に干渉することもない。
隣接量子ビットを通信結合するとき、カプラ1240は、例示的なセル1200中の水平量子ビット間又は垂直量子ビット間に存在し得る他の量子ビット及び/又はカプラ及び/又は他の電子部品の上又は下で交差し得、それらから実質的に電気的に分離されている。例えば、カプラ1248が隣接量子ビット1221及び1222を通信結合するとき、カプラ1248は、例示的なセル1200中のいずれの他の量子ビットにも通信結合せず、例示的なセル1200の他の電子部品の通常動作に干渉することもない。
例示的なセル1200に示すように、各量子ビットは、6の接続性を有する。例えば、量子ビット1211は、カプラ1250を通じて各垂直量子ビット1221~1224に、カプラ1241を通じて水平量子ビット1212に、及びカプラ1242を通じて水平量子ビット1213に通信結合される。
他の実施態様では、例示的なセル1200中の量子ビットは、カプラ1250に加えて、各水平量子ビット1210を水平量子ビット1210の別の各々に、かつ/又は各垂直量子ビット1220を垂直量子ビット1220の別の各々に通信結合するカプラ1240を有し、それによって7の接続性を実装する。
また、カプラ1240は、例示的なセル1200から隣接又は非隣接セルへのセル間通信結合を提供し得る。セル間接続性を実装するカプラの例は、米国特許出願第62/288,719号に見出すことができる。
図13は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル1300を図示する概略図である。例示的なセル1300は、2組の量子ビットを含み、各量子ビットは、L字形状を有する。一方の組の量子ビットは、対称軸に関して、他方の組中の量子ビットと実質的に対称的である。2組の量子ビット間のカプラは、量子ビットが方向を変える領域に近接して位置し得る。例示的なセル1300は、第1の組の量子ビット1311~1318(総称して1310)及び第2の組の量子ビット1321~1328(総称して1320)を有する。図13では例示的なセル1300は2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なセル1300は、より多い数(例えば3つ)の量子ビットの組を有し得る。
各組は、8つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組1310中の量子ビットの数は、第2の組1320中の量子ビットの数に等しくない。
例示的なセル1300中の量子ビットは、L字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形、長円形、又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。L字形状は、実質的に非平行な(例えば、90度で交わる)2つの隣接するセグメント又は部分を有するとして定義される。いくつかの実施態様では、L字形状ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。各量子ビット1310~1320には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なセル1300中の量子ビットは、図13のページの面内で水平な第1のセグメント1361(図13では1つのみがコールアウトされている)、及び図13のページの面内で垂直な第2のセグメント1362(図13では1つのみがコールアウトされている)を有し、各量子ビットは、第1のセグメント1361と第2のセグメント1362との間で屈曲し、各量子ビットは、実質的に同様の長さを有する。いくつかの実施態様では、第1のセグメント1361と第2のセグメント1362が非直交になるように、例示的なセル1300中の量子ビットの一部又は全部は、開先角度を形成するか、又は第1のセグメント1361と第2のセグメント1362との間である角度で屈曲し得る。
他の実施態様では、例示的なセル1300中の量子ビットは、3つ以上のセグメント(例えば、3つのセグメント)を有し、隣接セグメント(例えば、第1のセグメント1361及び第2のセグメント1362)は、2つの異なる軸に実質的に平行である。
量子ビット1310は、例示的なセル1300において、第1及び第2のセグメントの間でそれらのそれぞれの長さに沿って異なる場所で屈曲するように配置され、その結果、第1の量子ビット1311は、最短の第1のセグメント1361及び最長の第2のセグメント1362を有し、第8の量子ビット1318は、最長の第1のセグメント1361及び最短の第2のセグメント1362を有する。
量子ビット1320は、例示的なセル1300において、開先角度を有するか、又は第1及び第2のセグメントの間でそれらの長さに沿って異なる場所で屈曲するように配置され、その結果、第1の量子ビット1321は、最長の第1のセグメント1361及び最短の第2のセグメント1362を有し、第8の量子ビット1328は、最短の第1のセグメント1361及び最長の第2のセグメント1362を有する。
カプラ1360などのカプラ(図13では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間の同調可能なペアワイズ通信結合を提供し、対の一方の量子ビットは、第1の組の量子ビット1310のうちの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、第1の組の量子ビット1310のうちの異なる1つから選択され、かつ/又は量子ビットの一方は、第2の組の量子ビット1320の量子ビットのうちの1つから選択され、他方の量子ビットは、第2の組の量子ビット1320の量子ビットのうちの異なる1つから選択される。カプラは、第1の組の量子ビット1310が第1の組の量子ビット1310のうちの異なる1つと交わり、第2の組の量子ビット1320が第2の組の量子ビット1320のうちの異なる1つと交わる近接した領域に位置し得る。例えば、カプラ1360は、量子ビット1321と量子ビット1328間の同調可能な通信結合を提供する。いくつかの実施態様では、カプラ1360は、第1の組の量子ビット1310が第1の組の量子ビット1310のうちの異なる1つと交わり、第2の組の量子ビット1320が第2の組の量子ビット1320のうちの異なる1つと交わる領域からある程度の距離に位置し得る。
カプラ1350などのカプラ(図13では1つのみがコールアウトされている)は、第1の組の各量子ビット1310が第2の組の1つの量子ビット1320に通信結合され、第2の組の各量子ビット1320が第1の組の1つの量子ビット1310に通信結合されるように、第1の組の量子ビット1310の1つと第2の組の量子ビット1320の1つとの間の同調可能な通信結合を提供する。例えば、カプラ1350は、量子ビット1318と量子ビット1328間の同調可能な通信結合を提供する。例示的なセル1300では、8個のカプラ1350が存在する。
例示的なセル1300では、各量子ビットは、8の接続性を有する。例えば、量子ビット1321は、カプラ1350を介して量子ビット1311に通信結合され、カプラ1360を通じて量子ビット1322~1328に通信結合されている。図13では各量子ビットは8の接続性を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、例示的なセル1300中の量子ビットは、より少ない又はより多い接続性を有し得る。
図14は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的なセル1400の概略図を示す。例示的なセル1400は、4組の量子ビットを含む。2組の量子ビットは、実質的に矩形の形状を有し、他の2つの組の量子ビットは、実質的にL字形状を有する。例示的なセル1300と同様に、一方の組のL字形状量子ビットは、対称軸に関して、他方の組のL字形状量子ビットと対称的であり、カプラは、L字形状量子ビットが方向を変える領域に近接して存在し得る。例示的なセル1300とは異なり、矩形状量子ビットは、L字形状量子ビットに結合され得る。例示的なセル1400は、第1の組の量子ビット1411~1414(総称して1410)、第2の組の量子ビット1421~1424(総称して1420)、第3の組の量子ビット1431~1434(総称して1430)、及び第4の組の量子ビット1441~1444(総称して1440)を有する。図14では例示的なセル1400は4組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なセル1400は、より多い数(例えば5組)の量子ビットの組を有し得る。
各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、第1の組)内の量子ビットの数は、別の組(例えば、第3の組)内の量子ビットの数に等しくない。第1、第2、第3、及び/又は第4の組の量子ビット1410~1440中の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。いくつかの実施態様では、第1、第2、第3、及び/又は第4の組の量子ビット1410~1440の一部又は全部は、量子ビットのセグメントを表し得る。
例示的なセル1400中の第1の組の量子ビット1410の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図14のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル1400中の第2の組の量子ビット1420の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図14のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1の組1410中の量子ビットは、第2の組1420中の量子ビットに実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。
第1の組の量子ビット1410は各々、それぞれの長手方向又は長軸1473(図14では1つのみがコールアウトされている)を有し、これに沿って第1の組のそれぞれの量子ビット1410の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。同様に、第2の組の量子ビット1420は各々、それぞれの長手方向又は長軸1472(図14では1つのみがコールアウトされている)を有し、これに沿って第2の組のそれぞれの量子ビット1420の超伝導経路又はループは、量子ビットの長さ方向に延びる。
量子ビット1410及び1420の各々は、図14では1つの長手方向又は長軸(それぞれ1473及び1474)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では第1の組の量子ビット1410及び/又は第2の組の量子ビット1420の一部又は全部は、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
第3の組の量子ビット1430及び第4の組の量子ビット1440は、L字形状を形成する超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、矩形、長円形、又はディスコレクタンギュラーループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。L字形状は、実質的に非平行な(例えば、90度で交わる)2つの隣接するセグメント又は部分を有するとして定義する。
第3の組の量子ビット1430及び第4の組の量子ビット1440は、図14のページの面内で水平な第1のセグメント1481(図14では1つのみがコールアウトされている)、及び図14のページの面内で垂直な第2のセグメント1482(図14では1つのみがコールアウトされている)を有し、各量子ビットは、開先角度を形成するか、又は第1のセグメント1481と第2のセグメント1482との間で屈曲し、各量子ビットは、実質的に同様の長さを有する。いくつかの実施態様では、第1のセグメント1481と第2のセグメント1482が非直交になるように、例示的なセル1400中の第3の組の量子ビット1430及び第4の組の量子ビット1440の一部又は全部は、開先角度を形成するか、又は第1のセグメント1481と第2のセグメント1482との間である角度で屈曲し得る。
他の実施態様では、例示的なセル1400中の第3の組の量子ビット1430及び第4の組の量子ビット1440の量子ビットは、3つ以上のセグメント(例えば、3つのセグメント)を有し、隣接セグメント(例えば、第1のセグメント1481及び第2のセグメント1482)は、2つの異なる軸に実質的に平行である。
第3の組の量子ビット1430は、例示的なセル1400において、開先角度を有するか、又は第1及び第2のセグメントの間でそれらの長さに沿って異なる場所で屈曲するように配置され、その結果、第1の量子ビット1431は、最短の第1のセグメント1481及び最長の第2のセグメント1482を有し、第4の量子ビット1434は、最長の第1のセグメント1481及び最短の第2のセグメント1482を有する。したがって、第1の組、第2の組、第3の組、及び第4の組の量子ビット1410~1440は、長さが実質的に等しい。
第4の組の量子ビット1440は、例示的なセル1400において、第1及び第2のセグメントの間でそれらの長さに沿って異なる場所で屈曲するように配置され、その結果、第1の量子ビット1441は、最長の第1のセグメント1481及び最短の第2のセグメント1482を有し、第4の量子ビット1444は、最短の第1のセグメント1481及び最長の第2のセグメント1482を有する。
第3の組の量子ビット1430及び第4の組の量子ビット1440は、軸1471に沿って対称的であり、例えば、量子ビット1431の第1のセグメント1481及び量子ビット1441の第2のセグメント1482は、長さが実質的に等しい。
カプラ1460などのカプラ(図14では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間の同調可能なペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、一組の量子ビット(例えば、第4の組1440)から選択され、対の他方の量子ビットは、同じ組の量子ビットの異なる1つ(例えば、第4の組1440)又は異なる組の量子ビット(例えば、第1の組1410)から選択される。カプラは、例示的なセル1400中の量子ビット別の量子ビットと交わる近接した領域に位置し得る。いくつかの実施態様では、カプラは、例示的なセル1400中の量子ビットが別の量子ビットと交わる領域からある程度の距離に位置し得る。例えば、カプラ1460は、量子ビット1411と量子ビット1444間の同調可能な通信結合を提供する。
カプラ1450などのカプラ(図14では1つのみがコールアウトされている)は、第3の組の各量子ビット1430が第4の組の1つの量子ビット1440に通信結合され、第4の組の各量子ビット1440が第3の組の1つの量子ビット1430に通信結合されるように、第3の組の量子ビット1430の1つと第4の組の量子ビット1440の1つとの間の同調可能な通信結合を提供し得る。例えば、カプラ1450は、量子ビット1434と量子ビット1444間の同調可能な通信結合を提供する。例示的なセル1400では、4個のカプラ1450が存在する。カプラ1450は、量子ビット1430及び1440が互いに最も接近する位置に位置し得る。しかしながら、他の実施態様では、カプラ1450は、量子ビット1430及び1440が互いに最も接近する位置からある程度の距離に位置し得る。
例示的なセル1400では、各量子ビットは、8の接続性を有する。例えば、量子ビット1434は、カプラ1450を介して量子ビット1444に通信結合され、カプラ1460を通じて量子ビット1421~1424及び量子ビット1431~1433に通信結合されている。図14では各量子ビットは8の接続性を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、例示的なセル1400中の量子ビットは、より少ない又はより多い接続性を有し得る。
図15は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1500の概略図を示す。例示的なトポロジ1500は、4つのセルを含む。カプラは、隣接するセル中の垂直量子ビット間及び水平量子ビット間の通信結合を提供し得る。垂直量子ビットは、図15のページの面内で水平にタイル状に配置されたセル間で通信結合され、水平量子ビットは、図15のページの面内で垂直にタイル状に配置されたセル間で通信結合される。例示的なトポロジ1500は、4つのセル1501~1504を有する。しかしながら、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1500は、より多い又はより少ない数のセルを有し得る。
例示的なトポロジ1500中の各セルは、第1の組の量子ビット1510(図15では1つのみがコールアウトされている)及び第2の組の量子ビット1520(図15では1つのみがコールアウトされている)を有する。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組1510中の量子ビットの数は、第2の組1520中の量子ビットの数に等しくない。図15では例示的なトポロジ1500中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1500中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ1500中の量子ビットは、矩形状の超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形ループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。各量子ビット1510~1520には、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ1500中の第1の組の量子ビット1510cの量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図15のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル1500中の第2の組の量子ビット1520の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図15のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1又は水平組の量子ビット1510及び第2又は垂直組の量子ビット1520は、実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。
第1の組1510中の量子ビット及び第2の組1520中の量子ビットは、図15では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では第1の組1510及び/又は第2の組1520の量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ1540などのカプラ(図15では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間の同調可能なペアワイズ通信結合を提供し、対の一方の量子ビットは、第1の組1510から選択され、対の他方の量子ビットは、第2の組1520から選択される。
カプラ1540は、第1の組の量子ビット1510と第2の組の量子ビット1520の間の同調可能な通信結合を提供し得る。カプラは、第1の組の量子ビット1510が第2の組の量子ビット1520と交わる近接した領域に位置し得る。いくつかの実施態様では、量子ビットは、第1の組の量子ビット1510が第2の組の量子ビット1520と交わる領域からある程度の距離に位置する。
長距離カプラは、セル間カプラより大きな物理的距離にわたって直接結合し得、したがってより大きな結合強度を提供する方法で量子ビットと通信結合し得る。長距離カプラ1530a~1530p(総称して1530)は、あるセル(例えば、セル1501)中の第1の組の量子ビット1510の量子ビットと隣接セル(例えば、セル1504)中の第1の組の量子ビット1510の量子ビットとの間で、及びあるセル(例えば、セル1501)中の第2の組の量子ビット1520の量子ビットと隣接セル(例えば、セル1502)中の第2の組の量子ビット1520の量子ビットとの間で、同調可能な通信結合を提供する。図15の各量子ビットは、1つの長距離カプラ1530を有するとして図示されている。しかしながら、これは限定ではない。他の実施態様では、各量子ビットは、2つ以上の長距離カプラ1530を有してもよい。代替的に又は加えて、各量子ビットは、長距離カプラ1530とは異なる1つ以上の長距離カプラを有し得る。例えば、カプラ1240が、長距離カプラ1530に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
長距離カプラ1530が水平量子ビット間で同調可能な通信結合を提供するとき、長距離カプラ1530は、図15のページの面内で垂直に位置するセル間で同調可能な通信結合を提供し、長距離カプラ1530が垂直量子ビット間で同調可能な通信結合を提供するとき、長距離カプラ1530は、図15のページの面内で水平に位置するセル間で同調可能な通信結合を提供する。
他の実施態様では、長距離カプラ1530は、互いに隣接しない水平方向又は垂直方向に配置されたセル間の同調可能な通信結合を提供し得る。
図16は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1600の概略図を示す。例示的なトポロジ1600は、図16のページの面にわたってタイル状に配置された等寸法の2つのサブトポロジを含む。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1600は、例示的なトポロジ1500及び第2のトポロジ1200aから構成され、トポロジ1200aは、4つの例示的なセル1200から構成される。他の実施態様では、例示的なトポロジ1600は、サブトポロジ1200a及び1500とは実質的に異なるサブトポロジから構成される。
図16では例示的なトポロジ1600は2つのサブトポロジを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、例示的なトポロジ1600は、3つ以上のサブトポロジを有し得る。
例示的なトポロジ1600では、各サブトポロジは、4つのセルから構成される。しかしながら、これは限定ではなく、各トポロジは、より多い又はより少ない数のセルを有し得る。
例示的なトポロジ1600では、各サブトポロジは、同数(すなわち、4つ)のセルから構成される。しかしながら、これは限定ではなく、あるサブトポロジ(例えば、トポロジ1500)中のセルの数は、例示的なトポロジ1600中の別のサブトポロジ(例えば、トポロジ1200a)中のセルの数に等しくない場合がある。
カプラ(図16では図示せず)は、隣接するサブトポロジ対間の同調可能な通信結合を提供する。いくつかの実施態様では、カプラは、非隣接サブトポロジ対間の同調可能な通信結合を提供する。
図17は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1700の概略図を示す。例示的なトポロジ1700は、図17のページの面にわたってタイル状に配置された異なる寸法の2つのサブトポロジを含む。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1700は、例示的なトポロジ1500及び例示的なトポロジ1200bを含み、あるサブトポロジ(例えば、トポロジ1500)中のセルの数は別のサブトポロジ(例えば、1200b)中のセルの数に等しくなく、トポロジ1500は、トポロジ1200bとは実質的に異なる。トポロジ1200bは、1つ以上の例示的なセル1200から構成される。
図17ではトポロジ1200bは1つのセルを有するとして図示され、トポロジ1500は、4つのセル1501~1504(図17では1つのみがコールアウトされている)を有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、トポロジ1500及び1200bは、より少ない又はより多い数のセルを有し得る。
例示的なトポロジ1500及びトポロジ1200bの輪郭は、明瞭性のために破線で示されており、いかなる物理的構造を含意することも意図しない。
他の実施態様では、例示的なトポロジ1700は、トポロジ1500及び1200bとは実質的に異なるサブトポロジから構成される。他の実施態様では、例示的なトポロジ1700は、より多い数(例えば、3つ)のサブトポロジを有し得る。
カプラ(図17では図示せず)は、隣接するサブトポロジ対間の同調可能な通信結合を提供する。いくつかの実施態様では、カプラは、非隣接サブトポロジ対間の同調可能な通信結合を提供する。
図18は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1800の概略図を示す。例示的なトポロジ1800は、4つのセルを含む。カプラは、隣接セル中の量子ビット間及び非隣接セル中の量子ビット間の通信結合を提供し得る。隣接セル中の量子ビットを通信結合するカプラは、隣接セル中の垂直量子ビットを水平量子ビットに、又は隣接セル中の水平量子ビットを垂直量子ビットに結合し得る。非隣接セル中の量子ビット間の通信結合を提供するカプラは、1つ以上のセルを交差し得る。このようなカプラは、長範囲カプラであってもよい。例示的なトポロジ1800は、4つのセル1801~1804を含む。しかしながら、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1800は、より多い又はより少ない数のセルを有し得る。
例示的なトポロジ1800中の各セルは、第1の組の量子ビット1810(図18では1つのみがコールアウトされている)及び第2の組の量子ビット1820(図18では1つのみがコールアウトされている)を有する。各組1810、1820は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビット1810、1820は、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組1810中の量子ビットの数は、第2の組1820中の量子ビットの数に等しくない。図18では例示的なトポロジ1800中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1800中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ1800中の量子ビットは、矩形状の超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形ループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。第1の組1810及び第2の組1820中の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ1800中の第1の組の量子ビット1810の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図18のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル1800中の第2の組の量子ビット1820の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図18のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1又は水平の組1810中の量子ビットは、第2又は垂直の組1820中の量子ビットに実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。
第1の組1810中の量子ビット及び第2の組1820中の量子ビットは、図18では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、第1の組1810及び/又は第2の組1820の量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ1870などのカプラ(図18では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し、対の一方の量子ビットは、第1の組1810の量子ビットの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、同じセル中の第2の組1820の量子ビットの1つから選択される。
カプラ1870は、第1の組の量子ビット1810と第2の組の量子ビット1820の間の同調可能な通信結合を提供する。カプラ1870は、第1の組の量子ビット1810が第2の組の量子ビット1820と交わる近接した領域に位置する。いくつかの実施態様では、カプラ1870は、第1の組の量子ビット1810が第2の組の量子ビット1820と交わる領域からある程度の距離に位置する。
あるセル(例えば、セル1801)中の第1の組の量子ビット1810の量子ビットと非隣接セル中の第1の組の量子ビット1810の量子ビットとの間で、及びあるセル(例えば、セル1801)中の第2の組の量子ビット1820の量子ビットと非隣接セル中の第2の組の量子ビット1820の量子ビットとの間で、同調可能な通信結合を提供する、長距離カプラ1830a~1830i(図18では9つのみがコールアウトされている、総称して1830)。
長距離カプラ1830は、非隣接セル中の水平量子ビット間及び非隣接セル中の垂直量子ビット間の同調可能な通信結合を提供する。
例えば、長距離カプラ1830eは、セル1801中の第3の水平量子ビット1810と図18のページの面内のセル1802の右側に位置するセル中の第4の水平量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、長距離カプラ1830iは、セル1803中の第1の垂直量子ビット1820と図18のページの面内のセル1802の上に位置するセル中の第2の垂直量子ビット1820との間の同調可能な通信結合を提供する。
量子ビットは図18において1つの長距離カプラ1830を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1800中の量子ビットは、2つ以上の長距離カプラ1830を有し得る。
長距離カプラ1840a~1840gなどのカプラ(図18では7つのみがコールアウトされている、総称して1840)は、あるセル(例えば、セル1801)中の第1の組の量子ビット1810と隣接セル(例えば、セル1804)中の第2の組の量子ビット1820との間で、及びあるセル(例えば、セル1802)中の第2の組の量子ビット1820と隣接セル(例えば、セル1803)中の第1の組の量子ビットとの間で、同調可能な通信結合を提供する。
長距離カプラ1840は、図18では明瞭性のために破線で示されている。その描写は、いかなる物理的構造を含意することも意図しない。
長距離カプラ1840は、隣接セル中の垂直及び水平量子ビット間、並びに/又は隣接セル中の水平及び垂直量子ビット間の同調可能な通信結合を提供する。例えば、長距離カプラ1840aは、セル1802中の第1の垂直量子ビット1820とセル1803中の第3の水平量子ビット1810との間の同調可能な通信結合を提供する。
図18では量子ビットは1つの長距離カプラ1840を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ18中の量子ビットは、2つ以上の長距離カプラ1840を有し得る。
いくつかの実施態様では、長距離カプラ1840は、非隣接セル中の水平及び垂直量子ビット間の同調可能な通信結合を提供し得る。
いくつかの実施態様では、長距離カプラ1830の1つ若しくは2つ以上は、例示的なトポロジ1800内で長距離カプラ1840の1つ若しくは2つ以上によって置換され得、又は1つ若しくは2つ以上の長距離カプラ1840は、1つ若しくは2つ以上の長距離カプラ1830によって置換され得る。
図19は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ1900の概略図を示す。例示的なトポロジ1900は、対称軸の周りで方向を変更する長距離カプラを用いる。追加のスペースは、量子プロセッサの他の電子部品のために長距離カプラが方向転換する領域に近接して利用可能であり得る。例示的なトポロジ1900は、図19のページの面上に十字状にタイル状に配置された7つのセル1901~1907を含む。しかしながら、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1900は、より多い又はより少ない数のセルを有し得る。例示的なトポロジ1900において、中央セル1903は、図19のページの面内で右側のセル(セル1907)及び左側のセル(セル1906)を有する。中央セル1903は、図19のページの面内で上方に2つのセル(1901及び1902)、下方に2つのセル(1904及び1905)を有する。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ19中のセルは、図19のページの面内で異なる形状を形成するように位置決めされることができる。量子プロセッサの完全なトポロジは、区域にわたってタイル状に配置された例示的なトポロジ1900の1つ以上のインスタンスを含み得る。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1900の1つ以上のインスタンスは、区域にわたって重なっていてもよい。
例示的なトポロジ1900では、各セルは、第1の組の量子ビット1910(図19では1つのみがコールアウトされている)及び第2の組の量子ビット1920(図19では1つのみがコールアウトされている)を有する。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組1910中の量子ビットの数は、第2の組1920中の量子ビットの数に等しくない。図19では例示的なトポロジ1900中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ1900中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ1900中の量子ビットは、矩形状の超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形ループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。第1の組1910及び/又は第2の組1920中の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ1900中の第1の組の量子ビット1910の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図19のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル1900中の第2の組の量子ビット1920の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図19のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1の組1910中の量子ビットは、第2の組1920中の量子ビットに実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。
第1の組1910中の量子ビット及び第2の組1920中の量子ビットは、図19では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、第1の組1910及び/又は第2の組1920の量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ1970などのカプラ(図19では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、第1の組の量子ビット1910の1つから選択され、対の他方の量子ビットは、同じセル中の第2の量子ビット1920の1つから選択される。
カプラ1970は、第1の組の量子ビット1910と第2の組の量子ビット1920の間の同調可能な通信結合を提供する。カプラは、第1の組の量子ビット1910が第2の組の量子ビット1920と交わる近接した領域に位置する。いくつかの実施態様では、量子ビットは、第1の組の量子ビット1910が第2の組の量子ビット1920と交わるそれぞれの領域からある程度の距離に位置する。
長距離カプラ1930a~1930h(総称して1930)は、あるセル(例えば、セル1906)中の第1の組の量子ビット1910の量子ビットと非隣接セル(例えば、セル1901)中の第2の組の量子ビット1910の量子ビットとの間で、及びあるセル(例えば、セル1905)中の第2の組の量子ビット1920の量子ビットと非隣接セル(例えば、セル1907)中の第1の組の量子ビット1910の量子ビットとの間で、同調可能な通信結合を提供する。
長距離カプラ1930は、非隣接セル中の水平及び垂直量子ビット間の同調可能な通信結合を提供し、長距離カプラ1930は、長距離カプラ1930が軸1960と実質的に交差しないように、中央セル1903中の軸1960の周りを通る。
長距離カプラ1930は、第1のセグメント1981(図19では1つのみがコールアウトされている)及び第2のセグメント1982(図19では1つのみがコールアウトされている)を有する。第1のセグメント1981と第2のセグメント1982は、実質的に非平行である(例えば、これらは、開先角度を有するか、又は90度で交わる)。第1のセグメント1981は、第2のセグメント1982とは異なる長さを有してもよい。例えば、カプラ1930hでは、第1のセグメント1981は、第2のセグメント1982よりも短い。したがって、長距離カプラ1930又は長距離カプラ1930の群は、実質的に同様の長さを有する。
例えば、長距離カプラ1930aは、セル1901中の第2又は垂直の組の量子ビット1920の第1の量子ビットと、セル1906中の第1又は水平の組の量子ビット1910の第4の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し、長距離カプラ1930eは、セル1905中の第2又は垂直の組の量子ビット1920の第1の量子ビットと、セル1907中の第1又は水平の組の量子ビット1910の第4の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
図19ではセル1901、1906、1905、及び1907中の量子ビットは1つの長距離カプラ1930を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1900中のセル1901、1906、1905、及び1907中の量子ビットは、2つ以上の長距離カプラ1930を有し得る。
図19ではセル1902、1903、及び1904中の量子ビットは長距離カプラ1930を有しないとして図示されているが、これは限定ではなく、いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ1900中のセル1902、1903、及び1904中の量子ビットは、1つ以上の長距離カプラ1930を有する。代替的に又は加えて、各量子ビットは、長距離カプラ1930とは異なる1つ以上の長距離カプラを有し得る。例えば、カプラ1240又は1530が、長距離カプラ1930に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
図20は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ2000の概略図を示す。例示的なトポロジ2000は、2つの異なる種類のカプラを用いて、斜めに隣接するセル中の量子ビット間の、及び非隣接セル中の量子ビット間の通信結合を提供する。例示的なトポロジ2000は、図20のページの面上に十字状にタイル状に配置された5つのセル2001~2005を含む。しかしながら、これは限定ではなく、例示的なトポロジ2000は、より多い又はより少ない数のセルを有し得る。例示的なトポロジ2000において、中央セル2003は、図20のページの面内で上方のセル(すなわち、セル2001)、右側のセル(すなわち、セル2004)、下方のセル(すなわち、セル2004)、及び左側のセル(セル2002)を有する。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ20中のセルは、図20のページの面内で異なる形状を形成するように位置決めされることができる。量子プロセッサの完全なトポロジは、区域にわたってタイル状に配置されたトポロジ2000の1つ以上のインスタンスを含み得る。
例示的なトポロジ2000中の各セルは、第1の組の量子ビット2010(図20では1つのみがコールアウトされている)及び第2の組の量子ビット2020(図20では1つのみがコールアウトされている)を有する。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、第1の組2010中の量子ビットの数は、第2の組2020中の量子ビットの数に等しくない。図20では例示的なトポロジ2000中の各セルは2組の量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではなく、例示的なトポロジ2000中の各セルは、より多い数(例えば3組)の量子ビットの組を有し得る。
例示的なトポロジ2000中の量子ビットは、矩形状の超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではなく、量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形ループなどの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。第1の組2010及び第2の組2020中の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ2000中の第1の組の量子ビット2010の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図20のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なセル2000中の第2の組の量子ビット2020の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図20のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。第1の組2010中の量子ビットは、第2の組2020中の量子ビットに実質的に非平行である(例えば、90度で交わる)。
第1の組2010中の量子ビット及び第2の組2020中の量子ビットは、図20では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、第1の組2010及び/又は第2の組2020の量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ2070などのカプラ(図20では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、第1の組の量子ビット2010の1つから選択され、対の他方の量子ビットは、同じセル中の第2の組の量子ビット2020の1つから選択される。
カプラ2070は、第1の組の量子ビット2010と第2の組の量子ビット2020の間の同調可能な通信結合を提供し得る。カプラは、第1の組の量子ビット2010が第2の組の量子ビット2020と交わる近接した領域に位置し得る。いくつかの実施態様では、量子ビットは、第1の組の量子ビット2010が第2の組の量子ビット2020と交わるそれぞれの領域からある程度の距離に位置する。
長距離カプラ2030a~2030p(総称して2030)は、中央セル2003中の第1の組の量子ビット2010の量子ビットと非隣接セル中の第1の組の量子ビット2010の量子ビットとの間で、及び中央セル2003中の第2の組の量子ビット2020の量子ビットと非隣接セル中の第2の組の量子ビット2020の量子ビットとの間で、同調可能な通信結合を提供する。
長距離カプラ2030は、非隣接セル中の水平量子ビット間及び非隣接セル中の垂直量子ビット間の同調可能な通信結合を提供する。長距離カプラ2030は、長距離カプラ2030がセル2001、2002、2003、及び2004中の他の電子部品の動作に干渉しないように、セル2001、2002、2004、及び/又は2005の表面積の上、又は下、又はそれを横切って通過し得、他の電子部品から電気的に分離されている。
例えば、長距離カプラ2030aは、中央セル2003中の第2又は垂直の組の量子ビット2020の第1の量子ビットと、図20のページの面内のセル2001の上方に位置するセル中の第2又は垂直の組の量子ビット2020の第1の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。長距離カプラ2030eは、中央セル2003中の第1又は水平の組の量子ビット2010の第1の量子ビットと、図20のページの面内のセル2004の右側に位置するセル中の第1又は水平の組の量子ビット2010の第1の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
中央セル2003中の各量子ビットは図20において2つの長距離カプラ2030を有するとして図示されているが、これは限定ではない。いくつかの実施態様では、セル2003中の各量子ビットは、より少ない又はより多い数(例えば3つ)の長距離カプラ2030を有することができる。代替的に又は追加的に、各量子ビットは、長距離カプラ2030とは異なる1つ以上の長距離カプラを有し得る。例えば、カプラ1240又は1530が、長距離カプラ2030に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
長距離カプラ2040a~2040dなどのカプラ(図20では4つのみコールアウトされている、総称して2040)は、斜めに隣接するセル中の水平量子ビットと、斜めに隣接するセル中の垂直量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
例示的なトポロジ2000では、セル2001中の垂直量子ビットは、セル2002中の垂直量子ビット及びセル2004中の垂直量子ビットに通信結合されている。同様に、セル2005中の垂直量子ビットは、垂直量子ビット2002及び垂直量子ビット2004に通信結合されている。セル2002中の水平量子ビットは、セル2001中の水平量子ビット及びセル2005中の水平量子ビットに通信結合されている。同様に、セル2004中の水平量子ビットは、セル2001中の水平量子ビット及びセル2005中の水平量子ビットに通信結合されている。
セル2001及び2005中の垂直量子ビットは、図20において3の接続性を有する(すなわち、3つの他の量子ビットに通信結合される)として図示されているが、これは限定ではなく、セル2001及び2005中の垂直量子ビットは、より少ない又はより多い数の長距離カプラ2040を有し得る。セル2002及び2004中の水平量子ビットは、3の接続性を有する(すなわち、3つの他の量子ビットに通信結合される)として図示されているが、これは限定ではなく、セル2002及び2004中の水平量子ビットは、より少ない又はより多い数の長距離カプラ2040を有し得る。代替的に又は加えて、各量子ビットは、長距離カプラ2040とは異なる1つ以上の長距離カプラを有し得る。例えば、カプラ1240又は1530が、長距離カプラ2040に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
図21Aは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的な量子ビット2100aの概略図を示す。例示的な量子ビット2100aは、量子プロセッサのトポロジの基礎を形成し得る。例示的な量子ビット2100aは、隣接量子ビット及び同じセル中の量子ビットに通信結合する1つ以上の結合装置、並びに量子プロセッサの他の領域中の量子ビットに通信結合する1つ以上の長距離カプラを有する。
例示的な量子ビット2100aは、図21Aにおいて細長の矩形状の超伝導ループを有するとして図示されている。しかしながら、これは限定ではなく、長円形又はディスコレクタンギュラーなどの、しかしこれらに限定されない他の形態も可能である。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。各量子ビット2100aには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的な量子ビット2100aは、例示的な量子ビット2100aと非隣接セル中の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する2つの長距離カプラ2101a及び2101b(総称して、2101)を有する。図21Aでは、長距離カプラ2101は、例示的な量子ビット2100aの長さの途中から略対称的に載置されるとして図示されている。しかしながら、これは限定ではなく、他の実施態様では、長距離カプラ2101は、例示的な量子ビット2100aの長さ上の他の領域に載置され得る。
いくつかの実施態様では、例示的な量子ビット2100aは、より多い又はより少ない数の長距離カプラ2101を有し得る。いくつかの実施態様では、長距離カプラ2101は、例示的な量子ビット2100aと非隣接セル中の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
カプラ2102a~2102nなどのカプラ(総称して、2102)は、量子ビット2100aと、同じセル中の量子ビット又は隣接セル中の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
例示的な量子ビット2100aは、図21Aにおいて14個のカプラ2102を有するとして図示されている。しかしながら、これは限定ではなく、他の実施態様では、例示的な量子ビット2100aは、より多い又はより少ない数のカプラを有し得る。図21Aを参照すると、カプラ2102d、2102g、2102i、2102k、及び2102mは、量子ビット2100aと非隣接量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供し得る。図21Aを参照すると、カプラ2102a~2102c、2102e、2102f、2102j、及び2102l~2102nは、量子ビット2100aと隣接量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
図2100Bは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサ中の例示的な量子ビット2100aの群2100bの概略図を示す。群2100bは、第1の量子ビット2100a-1及び第2の量子ビット2100a-2から構成され、各量子ビットは、図21Aの例示的な量子ビット2100aと実質的に同様である。
群2100b中の量子ビットは、図21Bのページの面内で互いに実質的に平行となるように互いに対して位置し、一方の量子ビット(例えば、2100a-2)は、他方の量子ビット(例えば、2100a-1)に対して回転されている。いくつかの実施態様では、量子ビット2100a-2は、量子ビット2100a-1に対して180度回転されている。
群2100bは、図21Bにおいて、2つの量子ビット2100a-1及び2100a-2を有するとして図示されている。しかしながら、これは限定ではなく、群2100bは、より多い数の量子ビットを有し得る。
少なくとも1つのカプラ2102は、量子ビット2100a-1と量子ビット2100a-2との間の同調可能な通信結合を提供する。図21Bでは、カプラ2102hが、量子ビット2100a-1及び2100a-2を通信結合する。他の実施態様では、カプラ2102のうちの別の1つ(例えば、カプラ2102f)が、量子ビット2100a-1及び2100a-2を通信結合し得る。
図21Cは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なセル2100cの概略図を示す。例示的なセル2100cは、図21Cにおいて、2つの群の量子ビット2100b-1及び2100b-2を有するとして図示されている。しかしながら、いくつかの実施態様では、例示的なセル2100cは、より多い数の量子ビット群を有し得る。例示的なセル2100cは、L字形状を形成するようにタイル状に配置された2つの量子ビットの2つの群を有し、一方の量子ビット群(例えば、垂直にタイル状に配置された群)は、他方の量子ビット群(例えば、水平にタイル状に配置された群)に対して回動されている。
群2100b-1及び2100b-2は、これらが実質的に非平行になる(例えば、これらが開先角度を形成するか、又は90度で交わる)ように、図21Cのページの面内に位置する。いくつかの実施態様では、図21Cのページの内側を向いた領域群が図21Cのページの外側を向くように、一方の量子ビット群(例えば、群2100b-2)は、カプラ2102h-2の中点で対称軸に従って回転される。
カプラ2102の少なくとも1つ(例えば、2102j)は、量子ビット対間の同調可能な通信結合を提供し、対の一方の量子ビットは、ある群(例えば、群2100b-1)から選択され、他方の量子ビットは、異なる群(例えば、群2100b-2)中の量子ビットから選択される。
例示的なセル2100cは、量子プロセッサのトポロジの基礎を形成してもよく、セルは、区域の表面にわたってタイル状に配置されている。
図22は、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なトポロジ2200の概略図を示す。例示的なトポロジ2200は、2つの異なるカプラを用いて、非隣接セル中の量子ビット間の通信結合を提供する。カプラの一部は、中央セルの領域にわたって方向を変化させる長距離カプラであってもよく、それによって量子プロセッサ中に存在し得る追加の電子部品の空間を与える。例示的なトポロジ2200は、5つのセル2201~2205を有する。しかしながら、これは限定ではなく、他の実施態様では、例示的なトポロジ2200は、より多い又はより少ない数のカプラを有し得る。
例示的なトポロジ2200において、中央セル2203は、図22のページの面内の上方のセル2201及び下方のセル2205、並びに図22のページの面内の左側のセル2202及び右側のセル2204を有する。
例示的なトポロジ2200中の各セルは、第1の組の量子ビット2210及び第2の組の量子ビット2220を有する。各組は、4つの量子ビットを有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、セル中の各組の量子ビットは、より多い又はより少ない数の量子ビットを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つの組(例えば、組2210)内の量子ビットの数は、別の組(例えば、組2220)内の量子ビットの数に等しくない。いくつかの実施態様では、例示的なトポロジ2200中のセルは、3組以上の量子ビットを有してもよい。
例示的なセル2200中の量子ビットは、矩形状の超伝導ループを有するとして示されている。しかしながら、これは限定ではない。他の実施態様では、例示的なトポロジ2200中の量子ビットは、ディスコレクタンギュラー又は長円形などの、しかしこれらに限定されない他の形態を有してもよい。いくつかの実施態様では、矩形ループは、量子ビットのセグメントを表し得る。第1の組2210及び第2の組2220中の各量子ビットには、少なくとも1つのそれぞれのジョセフソン接合によって介挿され得る(図示せず)。
例示的なトポロジ2200中のセル中の第1の組の量子ビット2210の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図22のページの面内で概して水平にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において水平量子ビットと称され得る。例示的なトポロジ2200中のセル中の第2の組の量子ビット2220の量子ビットは、互いに実質的に平行であり、図22のページの面内で概して垂直にレイアウトされ得、本明細書及び添付特許請求の範囲において垂直量子ビットと称され得る。量子ビット2210は、量子ビット2220に実質的に非平行である(例えば、開先角度を有するか、又は90度で交わる)。
第1又は水平の組2210中の量子ビット及び第2又は垂直の組2220中の量子ビットは、図22では1つの長手方向又は長軸(図示せず)を有するとして図示されているが、これは限定ではなく、他の実施態様では、第1又は水平の組2210の量子ビット及び/又は第2又は垂直の組2220の量子ビットは、2つ以上の長手方向又は長軸を有し得る。
カプラ2250などのカプラ(図22では1つのみがコールアウトされている)は、それぞれの量子ビット対間のペアワイズ通信結合を提供し得、対の一方の量子ビットは、セル(例えば、例示的なトポロジ2200中のセル2202)中の第1の組の量子ビット2210又は第2の組の量子ビット2220のうちの1つから選択され、対の他方の量子ビットは、同じセル中の第2の組の量子ビット2220の量子ビット又は第1の組の量子ビット2210の量子ビットのうちの異なるものからそれぞれ選択される。
カプラ2250は、同じセル内の第1の組の量子ビット2210と第2の組の量子ビット2220の間の同調可能な通信結合を提供し得る。カプラは、第1の組の量子ビット2210が第2の組の量子ビット2220と交わる近接した領域に位置する。いくつかの実施態様では、カプラ2250は、第1の組の量子ビット2210が第2の組の量子ビット2220と交わるそれぞれの領域からある程度の距離に位置する。
中央セル2203は、中央セル2203中の量子ビットと非隣接セル中の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する16個の長距離カプラ2230a~2230p(総称して、2230)を有する。例えば、長距離カプラ2230pは、中央セル2203中の第1又は水平の組の量子ビット2210の第4の量子ビットと、図22のページの面内のセル2204の右側のセル中の第1又は水平の組の量子ビット2210の第4の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。代替的に、又は追加的に、長距離カプラ2230pは、図22のページの面内でセル2204の右側の非隣接の例示的なトポロジ2200中の中央セルに通信結合してもよい。
図22では中央セル中の各量子ビットは2つの長距離カプラ2230を有するとして図示されているが、これは限定ではない。他の実施態様では、中央セル2203がより多い又はより少ない数の長距離カプラを有し得るように、中央セル2203中の量子ビットは、より多い又はより少ない数の長距離カプラ2230を有してもよい。代替的に又は加えて、各量子ビットは、長距離カプラ2230とは異なる1つ以上の長距離カプラを有し得る。例えば、カプラ1240又は1530が、長距離カプラ2230に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
セル2201、2202、2204、及び2205中の量子ビットは、非隣接セル中の水平量子ビット及び垂直量子ビットの対間の同調可能な通信結合を提供する、カプラ2240a~2240p(総称して、2240)などのカプラを有する。例えば、長距離カプラ2240cは、セル2201中の第2又は垂直の組の量子ビット2220の第1の量子ビットと、図22のページの面内のセル2202の右側のセル中の第1又は水平の組の量子ビットの第3の量子ビットとの間の同調可能な通信結合を提供する。
図22のセル2201を参照すると、2つのカプラ2240は、垂直量子ビット2220をセル2202の左側のセル中の水平量子ビットに通信結合し、2つのカプラ2240は、垂直量子ビット2220を図22のページの面内でセル2204の右側のセル中の水平量子ビットに通信結合する。したがって、セル2201中のカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2204の右側に向かって屈曲するか、又はカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2202の左側に向かって屈曲する。
図22のセル2202を参照すると、2つのカプラ2240は、水平量子ビット2210をセル2205の下方のセル中の垂直量子ビットに通信結合し、2つのカプラ2240は、水平量子ビット2210を図22のページの面内でセル2201の上方のセル中の垂直量子ビットに通信結合する。したがって、セル2202中のカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2201の頂部に向かって屈曲するか、若しくは曲げられ、かつ/又はカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2205の底部に向かって屈曲するか、若しくは曲げられる。
図22のセル2204を参照すると、2つのカプラ2240は、水平量子ビット2210をセル2205の下方のセル中の垂直量子ビットに通信結合し、2つのカプラ2240は、水平量子ビット2210を図22のページの面内でセル2201の上方のセル中の垂直量子ビットに通信結合する。したがって、セル2204中のカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2201の頂部に向かって屈曲するか、若しくは曲げられ、かつ/又はカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2205の底部に向かって屈曲するか、若しくは曲げられる。
図22のセル2205を参照すると、2つのカプラ2240は、垂直量子ビット2220をセル2202の左側のセル中の水平量子ビットに通信結合し、2つのカプラ2240は、垂直量子ビット2220を図22のページの面内でセル2204の右側のセル中の水平量子ビットに通信結合する。したがって、セル2205中のカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2240の右側に向かって屈曲するか、若しくは曲げられ、かつ/又はカプラ2240のうちの1つ以上は、セル2202の左側に向かって屈曲するか、若しくは曲げられる。
いくつかの実施態様では、いくつかのセルは、より多い又はより少ない数のカプラ2240を有し得る。いくつかの実施態様では、カプラ2240は、斜めに隣接するセル中の量子ビットを通信結合する。代替的に又は加えて、各量子ビットは、カプラ2240とは異なる1つ以上のカプラを有し得る。例えば、カプラ1240又は1530が、カプラ2240に加えて、又はその代わりに用いられ得る。
カプラ2240は、例示的なトポロジ2200中の他の量子ビット又は他の電子部品の上又は下で交差し得、それらから実質的に電気的に分離されている。例えば、長距離カプラ2240lがセル2205からの非隣接量子ビットを図22のページの面内でセル2204の右側のセルに通信結合するとき、カプラ2240lは、いずれの他の量子ビットにも通信結合せず、例示的なトポロジ2200の他の電子部品の通常動作に干渉することもない。
図23Aは、本システム、方法、及び装置による量子プロセッサの例示的なセル2300aの概略図である。例示的なセル2300aは、4種類のカプラ及びシフトされた量子ビットを含む。例示的なセル2300aにおいて、量子ビットのうちのいくつかの一部分が隣接セル中の別の量子ビットの少なくとも一部分と交差し得るように、量子ビットのうちの少なくともいくつかの物理的位置は、他の量子ビットのうちのいくつかに関してシフトされる。
例示的なセル2300aは、キメラトポロジ中のK4,4セルよりも大きな接続性を有し、キメラトポロジの説明は、米国特許第9,170,278号に見出すことができる。したがって、例示的なセル2300aは、より大きな問題を解決するために、及び限られた接続性を克服するための埋め込み技法-したがってより多くのソフトウェアリソース-を用いる必要性を低減するために好適であり得る。
一実施態様では、例示的なセル2300aは、最大16個、又は例示的なセル2300aが量子プロセッサの縁部に位置する場合は15個、の接続性を有してもよいが、より少ない数の接続も可能である。
一実施態様では、例示的なセル2300aは、第1の組の量子ビット中の12個の量子ビット2302a~2302l(総称して、2302)及び第2の組の量子ビット中の12個の量子ビット2304a~2304l(総称して、2304)を含むが、他の実施態様では、各組中の量子ビットの数は、12より低くても若しくは高くてもよく、又は一方の組(例えば、第1の組)中の量子ビットの数は、他方の組(例えば、第2の組)中の量子ビットの数とは異なってもよい。第1の組の量子ビット2302は、互いに実質的に平行なループを有し、第2の組の量子ビット2304は、互いに実質的に平行なループを有する。第1の組の量子ビット中の量子ビット2302は、第2の組の量子ビットの量子ビット2304に非平行(例えば、直交)である。一般性を喪失することなしに、かつ本明細書及び添付特許請求の範囲において、第1の組の量子ビット中の量子ビット2302は、垂直量子ビット2302として称され得、第2の組の量子ビット中の量子ビット2304は、水平量子ビット2304と称され得る。
垂直量子ビット2302のうちの少なくとも1つは、他の垂直量子ビットに対して長手方向にシフトされ、水平量子ビット2304のうちの少なくとも1つは、他の水平量子ビットに対してシフトされる。したがって、垂直量子ビット2302のうちの少なくとも1つの一部分及び水平量子ビット2304のうちの少なくとも1つの一部分は、隣接セル内に延び、それぞれ隣接セル中の少なくとも1つの水平又は垂直量子ビットの一部分と交差する。図23Aでは、量子ビット2302a~2302dは、他の量子ビット2302に対して長手方向にシフトされ、同様に量子ビット2304a~2304dは、他の量子ビット2304に対して長手方向にシフトされている。
どの量子ビットが他の量子ビットに対して長手方向にシフトされているかの記述は、恣意的であり得、相対的な意味で使用されている。第1の量子ビットが第2の量子ビットに対してシフトされているとき、第2の量子ビットが第2の量子ビットに対してシフトされているとみなされ得ることが理解される。同様に、第1の群の量子ビットは、同じ組の量子ビット内の第2の群の量子ビットに対してシフトされていてもよい。
各量子ビットが他の量子ビットに対してシフトされる量は、他の量子ビットとの通信結合に影響を与え、したがって量子プロセッサのトポロジに影響を与え得る。図23Aでは、一群の量子ビット(例えば、量子ビット2302a~2302d)は、同じ量(これらの全長の約50%)だけシフトされているが、他の実施態様では、シフトの量及び同じ量だけシフトされる量子ビットの数は、様々であり得る。代替的に、又は追加的に、1つ以上の量子ビットは、同じセル内の別の1つ以上の量子ビットとは異なる量だけシフトされてもよい(例えば、量子ビット2302a~2302dは、それらの長さの50%だけシフトされ、量子ビット2302e~2302hは、例示的なセル2300a中のそれらの長さの50%超だけシフトされている)。
各量子ビットは、超伝導材料のループであってもよく、少なくとも1つのそれぞれの各ジョセフソン接合(図示せず)によって介挿されてもよい。
例示的なセル2300aは、直交量子ビット対間の同調可能な通信結合を提供する、12×12個のカプラ2306のグリッド(図2300aでは1つのみがコールアウトされている)を有する。例えば、垂直量子ビット2302dは、カプラ2306のうちの1つを介して水平量子ビット2304aに通信結合される。一実施態様では、例示的なセル2300a中の各量子ビットは、きっかり10個のカプラ2306を介して直交量子ビットに通信結合される。例示的なセル2300aが量子プロセッサの縁部のうちの1つに位置する場合、量子ビット当たりのカプラ2306の数は、より少なくてもよい。
いくつかの水平量子ビット及びいくつかの垂直量子ビットが例示的なセル2300a中でシフトされていることを考えると、カプラ2306のうちのいくつかは、図23Bにおいてより良好に図示されるように、同じセル中にない直交量子ビット対を通信結合してもよい。
例示的なセル2300aは、12個のカプラ2308(乱雑さを低減するために、図23Aでは1つのみがコールアウトされている)を有し、6個は、例示的なセル2300aの右縁部に、6個は、セル2300aの頂縁部に整列されている。カプラ2308は、例示的なセル2300a内の2つの隣接する水平量子ビット(例えば、水平量子ビット2304k及び2304j)又は2つの隣接する垂直量子ビット(例えば、垂直量子ビット2302a及び2302b)間の同調可能な通信結合を提供する。例示的なセル2300aの一実施態様では、1量子ビット当たりきっかり1つのカプラ2308が存在するが、他の実施態様では、1量子ビット当たりのカプラ2308の数は、1超であってもよい。
例示的なセル2300aは、垂直隣接セル中の垂直整列量子ビット対間の同調可能な直接通信結合を提供する6個と、水平隣接セル中の水平整列量子ビット対間の同調可能な直接通信結合を提供する6個との、12個のカプラ2310(図23Aでは1つのみがコールアウトされている)を含む。量子プロセッサの縁部にない各垂直量子ビット2302が、垂直隣接セル中の2つの垂直量子ビット(すなわち、図23Aのページの面に対して1つが上方、1つが下方)に通信結合され、量子プロセッサの縁部にない各水平量子ビット2304が、水平隣接セル中の2つの水平量子ビット(すなわち、図23Aのページの面に対して1つが右側、1つが左側)に通信結合されるように、例示的なセル2300aは、1量子ビット当たりきっかり1つのカプラ2310を含む。例示的なセル2300aが量子プロセッサの縁部のうちの1つに位置する場合、量子ビットのうちのいくつかは、カプラ2310を介して、ただ1つの他の量子ビットに結合されてもよい。
例示的なセル2300aは、最大12個の長距離カプラ2312を含み得、6つの長距離カプラ2312は、水平隣接セル中の2つの非隣接垂直量子ビット2302間の同調可能な直接通信結合を提供し、垂直隣接セル中の2つの非隣接水平量子ビット2304間の同調可能な直接通信結合を提供する6つの長距離カプラ2312。いくつかの実施態様では、例示的なセル2300aは、長距離カプラ2312を有しなくてもよく、又は12個未満の長距離カプラ2312を有してもよい。
例示的なセル2300aが12個未満の水平量子ビット及び12個の垂直量子ビットを有する代替的な実施態様では、カプラ2306、2308、2310、及び2312の数は、それに応じて低減される。例えば、例示的なセル2300aの一実施態様が6つの水平量子ビット及び6つの垂直量子ビットを含む場合、例示的なセル2300aは、6×6個のカプラ2306のグリッド、6つのカプラ2308(例示的なセル2300aの頂縁部の3つ、及び例示的なセル2300aの右縁部の3つ)、6つのカプラ2310、並びに多くとも6つの長距離カプラ2312(例えば、水平3つ及び垂直3つ)を含み得る。
同様に、例示的なセル2300aが13個以上の水平量子ビット及び12個の量子ビットを有する代替的な実施態様では、カプラ2306、2308、2310、及び2312の数は、それに応じて増大される。例えば、例示的なセル2300aの一実施態様が24個の水平量子ビット及び24個の垂直量子ビットを含む場合、例示的なセル2300aは、24×24個のカプラ2306のグリッド、24個のカプラ2308(例示的なセル2300aの頂縁部に12個、及び例示的なセル2300aの右縁部に12個)、24個のカプラ2310、並びに多くとも24個の長距離カプラ2312(例えば、水平12個及び垂直12個)を含み得る。
図23Bは、図23Aの例示的なセル2300aのグリッドを含む例示的なトポロジ2300bの一部分の概略図である(図23では1つのみがコールアウトされている)。図23Bに示す実施態様において、例示的なトポロジ2300bは、3×3個の例示的なセル2300aのグリッドを含むが(破線は、セルの適切な輪郭を示す。いくつかの水平量子ビット及びいくつかの垂直量子ビットはシフトされ、したがって隣接セル内へと延び得るので、破線は、図示目的のみのためのものである)、セルの異なる配置も可能である。
トポロジ2300bにおいて、プロセッサの底部又は左縁部にないセル中のカプラ2306(乱雑さを低減するために、図23Bでは1つのみがコールアウトされている)は、2つの異なるセルからの1つの水平量子ビット及び1つの垂直量子ビットを同調可能に通信結合するために使用され、それによってトポロジ2300bを有する量子トポロジの全体的接続性を増大させる。
量子プロセッサを使用して計算問題を解くための多くの技法は、問題の表現を量子プロセッサ自体に直接マッピングするための方法を見つけることを含む。ハードウェアプロセッサの概して固定的なトポロジ及び/又は固定的な接続性を考えると、いくつかのクラスの問題は、埋め込み技法から利益を得ることができる。埋め込み技法の例は、米国特許第7,984,012号、米国特許第8,244,662号、及び米国特許公開第2014/0250288号に記載されている。固定的なトポロジの一例は、キメラトポロジである。キメラトポロジを含む量子プロセッサトポロジの例は、国際公開第2006066415号、米国特許第9,170,278号、及び米国特許第9,178,154号により詳細に記載されている。
クリーク(clique)埋め込みは、ハードウェアプロセッサの構造を表すグラフ中にクリークを埋め込むこととして定義することができる。キメラグラフ中のクリーク埋め込みを発見するための方法及びアルゴリズムが存在する。クリーク埋め込みを発見するための方法又はアルゴリズムの例は、キメラグラフは、Boothbyら(http://arxiv.org/abs/1507.04774/)に記載されている。論理的又は仮想的カプラで接合された論理的又は仮想的な「サブ量子ビット」を構築し、既存のアルゴリズムを実行するキメラ状グラフを生成することによって、既存のアルゴリズムを用いて本明細書に記載のクリーク埋め込みトポロジグラフを構築することが可能である。任意の好適な方法又はアルゴリズムを使用することによってクリーク埋め込みをキメラグラフ中に見出し得ること、並びに本明細書及び添付特許請求の範囲が特定の方法又はアルゴリズムに限定されないことが、理解されるであろう。
本明細書に記載のトポロジ、例えば、トポロジ800b、900b、1000、若しくは1100、又はここに記載の他のトポロジでは、デジタルプロセッサ又は古典的プロセッサは、全ての水平に整列した量子ビットが「水平整列群」に群化され、全ての垂直に整列した量子ビットが「垂直整列群」に群化されるように、量子プロセッサトポロジを仕切り得る。対の一方のメンバーが「水平整列群」から選択され、他方のメンバーが「垂直整列群」から選択される各量子ビット対は、「垂直整列群」中の全ての量子ビットが「水平整列群」中の全ての量子ビットに通信結合されるか、又は「垂直整列群」中のどの量子ビットも「水平整列群」中のどの量子ビットにも通信結合されないか、のいずれかであるという特性を有する。
当業者は、量子プロセッサトポロジが3組以上の量子ビット(例えば、水平量子ビット、垂直量子ビット、及び斜め配向量子ビット)を含むとき、デジタルプロセッサは量子プロセッサトポロジを3つ以上の組に仕切り得ることを理解するであろう。同様に、デジタルプロセッサは、2つ以上の長手方向又は長軸を有する量子ビットを説明することになる。
次いで、デジタルプロセッサは、「水平整列群」中の各量子ビット及び「垂直整列群」中の各量子ビットを「水平整列サブ量子ビット群」及び「垂直整列サブ量子ビット群」に仕切ることができる。「水平整列サブ量子ビット群」中の各サブ量子ビットは、きっかり1つの「垂直整列サブ量子ビット群」中の全てのサブ量子ビットに通信結合される。同様に、「垂直整列サブ量子ビット群」中の各サブ量子ビットは、きっかり1つの「水平整列サブ量子ビット群」中の全てのサブ量子ビットに通信結合される。いくつかのサブ量子ビットは、それらがプロセッサの境界上にある場合又は無効化されている場合、直交する量子ビットに通信結合されない場合がある。
次いで、デジタルプロセッサは、物理的に隣接する量子ビットが仮想又は架空のカプラによって通信結合されて、非キメラトポロジ上にキメラグラフを構築するように、サブ量子ビット間の仮想又は架空のカプラを追加し得る。次いで、デジタルプロセッサは、構築されたキメラグラフ上で任意の好適な埋め込み方法又はアルゴリズムを実行してクリーク埋め込みを見出し得る。
上に記載の様々な実施形態は、更なる実施形態を提供するように組み合わせることができる。2016年6月7日に出願された米国出願第62/346,917号及び2016年9月28日に出願された米国出願第62/400,990号を含むがこれらに限定されない、本明細書で言及され、かつ/又は出願データシートに列記されている、D-Wave Systems Inc.を共通譲受人とする米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願の全ては、本明細書に記載の具体的な教示及び定義に矛盾しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。実施形態の態様を、必要であれば、様々な特許、出願及び刊行物のシステム、回路、及び概念を利用して変更することによって、更に他の実施形態を提供することが可能である。
これら及び他の変更を、上記の詳細な説明に照らして、実施形態に対して行うことができる。一般に、以下の請求項において、使用される用語は、本明細書及び請求項で開示された特定の実施形態に、請求項を限定するものと捉えるべきではなく、かかる請求項に与えられる均等の全範囲を併せた可能なあらゆる実施形態を含むものと捉えるべきである。したがって、請求項は、本開示によって限定されない。