JP7002381B2 - オゾン供給装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の排気中のNOxを浄化するNOx吸蔵還元型の浄化触媒を備えた排気浄化システムに搭載され、浄化触媒にオゾンを供給するオゾン供給装置に関する。
内燃機関の排気中に含まれるNOx(窒素酸化物)を除去するために、NOx吸蔵還元型の浄化触媒を用いてNOxを浄化する排気浄化システムが知られている。NOx吸蔵還元型の浄化触媒では、一酸化窒素(NO)よりも、二酸化窒素(NO2)の方が、吸蔵効率が高い。このため、特許文献1では、NOx吸蔵還元型の浄化触媒よりも上流側にオゾン供給装置によりオゾン(O3)を供給し、そのオゾンにより排気中のNOをNO2に酸化させ、より効率よくNOxを吸蔵して除去する技術が提案されている。
特開2016-79872号公報
排気浄化システムに搭載されるオゾン供給装置においては、NOx吸蔵還元型の浄化触媒へのオゾンの供給量を制御するために、オゾン量を検知する手段の開発が求められている。しかしながら、車両等に搭載できるセンサ類によりオゾン量を直接検知することは、現状、困難であるとされている。
上記の課題に鑑み、本発明は、オゾン量を精度よく把握することにより、オゾン量を精度よく制御できるオゾン供給装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関の排気中のNOxを浄化するNOx吸蔵還元型の浄化触媒を備えた排気浄化システムに搭載され、前記浄化触媒にオゾンを供給するオゾン供給装置を提供する。このオゾン供給装置は、放電により空気からオゾンを生成するオゾン生成器と、前記オゾン生成器から前記浄化触媒に供給されるガス中のNOx量を検知する供給側NOxセンサと、前記オゾン生成器を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記オゾン生成器の放電時のエネルギー状態を取得し、前記エネルギー状態からNOx量とオゾン量との生成比率を算出する第1算出部と、前記生成比率と、前記供給側NOxセンサが検知したNOx量とに基づいて、前記オゾン生成器により生成されるオゾン量を生成オゾン量として算出する第2算出部と、前記生成オゾン量に基づいて、前記オゾン生成器を制御する供給制御部と、を備える。
本発明者は、空気を原料として放電によりオゾンを生成する場合には、生成するオゾン量と、生成するNOx量とは、所定の生成比率となることを見出した。さらに、本発明者は、この生成比率は、オゾン生成器の放電時のエネルギー状態により変化することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のオゾン供給装置によれば、第1算出部は、オゾン生成器の放電時のエネルギー状態を取得し、このエネルギー状態に基づいて、NOx量とオゾン量との生成比率を算出する。オゾン生成器の放電時のエネルギー状態を考慮することにより、NOx量とオゾン量との生成比率をより精度よく算出することができる。また、第2算出部は、第1算出部が算出した生成比率と、供給側NOxセンサが検知したNOx量とに基づいて、オゾン生成器により生成されるオゾン量を生成オゾン量として算出する。第1算出部により精度よく算出された生成比率に、供給側NOx量の検知値を適用するため、より精度よく生成オゾン量を算出することができる。また、供給制御部は、第2算出部が算出した精度のよい生成オゾン量に基づいて、オゾン生成器を制御するため、オゾン供給装置から浄化触媒に供給するオゾン量を精密に制御することができる。
第1実施形態に係るオゾン供給装置を備える排気浄化システムの概略図。 オゾン供給装置におけるオゾン生成器の概略図。 放電エネルギー曲線におけるS/Nと放電電流ピーク値の影響を示す図。 放電電流ピーク値についての説明図。 オゾン生成量とNOx生成量との関係における放電電流ピーク値の影響を示す図。 ECUが実行するオゾン供給制御のフローチャート。 第2実施形態に係るオゾン供給装置を備える燃焼システムの概略図。 放電エネルギー曲線におけるS/Nと発光強度の影響を示す図。 オゾン生成量とNOx生成量との関係における発光強度の影響を示す図。
(第1実施形態)
図1に示すように、排気浄化システム1は、内燃機関10から排出される排気を浄化触媒層21により浄化可能なシステムとして構成されている。オゾン供給装置30は、浄化触媒層21にオゾンを供給するために、排気浄化システム1に搭載されている。内燃機関10は、ディーゼルエンジンであり、吸気管11から吸入した空気は、過給装置13によって圧縮されて内燃機関10の燃焼室内に吸入され、この燃焼室内において、燃料噴射弁から噴射された燃料とともに燃焼に供される。
過給装置13は、吸気管11に配置された吸気コンプレッサ14と、排気管12に配置された排気タービン15と、吸気コンプレッサ14と排気タービン15とを連結する回転軸16とを備えている。内燃機関10からの排気により排気タービン15が回転されると、その回転に伴い吸気コンプレッサ14が回転され、吸気の過給が行われる。なお、吸気管11には、吸気コンプレッサ14の下流側に熱交換器としてのインタクーラが配置されていてもよい。
吸気管11には、吸気コンプレッサ14の上流側となる位置に、吸気管11を通過する空気量を検出する吸気量センサ18が設けられている。排気管12には、排気温度を検出する排気温度センサ22と、排気圧力を検出する排気圧センサ23と、エンジンで発生したNOx量を濃度として検出する排気側NOxセンサ24が設けられている。排気温度センサ22、排気圧センサ23、排気側NOxセンサ24の下流側に、浄化触媒層21が設けられている。
浄化触媒層21は、NOx吸蔵還元型の触媒を備えている。浄化触媒層21は、周知のとおり、リーン燃焼時において排気中に含まれるNOxを吸蔵するとともに、例えばポスト噴射の実施時等において排気中に含まれるHC、COといった還元成分を用いて、吸蔵したNOxを還元除去するものである。浄化触媒層21は、例えば、担体表面にコーティングされたアルミナに、還元触媒としての銀を担持させた構造を有する。内燃機関10からの排気は、排気管12を通過して浄化触媒層21において浄化される。
オゾン供給装置30は、エアポンプ32と、オゾン生成器33とを備えている。エアポンプ32は、例えば電動ポンプであって、外部から吸入した空気を加圧してオゾン生成器33に送風することができる。エアポンプ32の出口には、空気量センサ35が設けられており、エアポンプ32からオゾン生成器33に送風する空気の流量を検知することができる。
オゾン生成器33は、オゾン供給管31を介して接続されている。オゾン供給管31は、浄化触媒層21の上流側かつ排気温度センサ22、排気圧センサ23および排気側NOxセンサ24の下流側となる位置において、排気管12に接続されている。オゾン供給管31には、排気管12からの排気の逆流を抑制する目的で、開閉弁34が設けられている。開閉弁34は、排気管12に対するオゾン供給時には開放され、オゾン供給の停止時には閉鎖される。オゾン供給管31には、オゾン生成器33と開閉弁34との間となる位置において、NOx量を濃度として検出する供給側NOxセンサ25が設けられている。供給側NOxセンサ25によって、オゾン生成器33から浄化触媒層21へ供給されるガス中のNOx量を検知することができる。
図2に示すように、オゾン生成器33は、ハウジング36と、ハウジング36内に配置された複数の電極板37と、電極板37に印加する電圧を制御するトランス39とを備えている。エアポンプ32から供給された空気がハウジング36内を通過する。複数の電極板37は、空気の流通方向に対して略直交する方向に所定間隔で配置されており、空気は、複数の電極板37によって隔てらえた複数の流路38を通過する。トランス39によって複数の電極板37間に高電圧が印加されて放電が起こると、流路38を流通する空気からオゾンが生成される。
オゾン生成器33により生成されたオゾン(O3)は、オゾン供給管31を介して、排気管12において浄化触媒層21の上流側に供給される。オゾンが供給されることにより、排気管12から浄化触媒層21に流入する排気中のNOをNO2に酸化することができ、これによって、浄化触媒層21におけるNOx吸蔵能力を高めることができる。特に、浄化触媒層21の温度が低い場合には、NOの吸蔵効率が低くなるため、浄化触媒層21にオゾンを供給してNOをNO2に酸化することが吸蔵効率確保のために好ましい。
内燃機関10の運転時において、排気管12にオゾン供給を行う場合には、オゾン生成器33においてトランス39により電圧印加が実行され、オゾンが生成される。オゾンが生成される状態下で、エアポンプ32が駆動され、かつ開閉弁34が開放されることにより、オゾン生成器33を通過する空気と共にオゾンが排気管12内に流入する。そして、浄化触媒層21の上流側においてオゾンによりNOからNO2への酸化反応が行われつつ、浄化触媒層21においてNO及びNO2が吸蔵され、かつ還元浄化される。
吸気量センサ18、排気温度センサ22、排気圧センサ23、排気側NOxセンサ24、供給側NOxセンサ25および空気量センサ35の検知値は、ECU40に出力される。ECU40は、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータを主体として構成された電子制御ユニットであり、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、前述した各種センサの検出信号に基づいて、内燃機関10および排気浄化システム1の各種制御を実行する。ECU40は、内燃機関10の燃焼制御を実行する機能を有するとともに、オゾン供給装置30からのオゾン供給量制御を実行する制御装置としての機能を有する。
ECU40は、データ取得部41と、記憶部42と、算出部43と、供給制御部47とを備えている。データ取得部41は、吸気量センサ18、排気温度センサ22、排気圧センサ23、排気側NOxセンサ24、供給側NOxセンサ25および空気量センサ35の検知値等の各種センサの検知値を取得する。データ取得部41によって取得されたデータは、記憶部42によって、ECU40に記憶されてもよい。
算出部43は、第1算出部44と、第2算出部45と、第3算出部46とを備えている。第1算出部44は、オゾン生成器33の放電時のエネルギー状態(以下、放電エネルギー状態と称する)を取得し、放電エネルギー状態から、NOx量とオゾン量との生成比率(以下、O/N生成比率と称することがある)を算出する。
オゾン生成器33において、空気を原料として放電によりオゾンを生成する場合には、下記式(1)および(2)に示すように、放電により空気中の酸素分子(O2)から酸素ラジカル(O・)が生成され、酸素ラジカルと酸素分子からオゾンが生成される。ところが、空気中には、窒素分子(N2)も含まれているため、下記式(3)および(4)に示すように、酸素ラジカルと窒素分子とが反応することにより、NOxが副生成物として生成され得る。
O2+e→2O・ …(1)
O2+O・→O3 …(2)
N2+O・→NO+N・ …(3)
N・+O・→NO …(4)
本発明者は、鋭意研究の結果、オゾン生成器33において生成されるオゾン量とNOx量とが相関していることを見出した。上記式(1)に示す酸素ラジカル生成反応の反応速度式は、下記式(5)によって表すことができる。なお、[O・]は、酸素ラジカル濃度であり、[O2]は、酸素濃度であり、keは、速度係数であり、neは、電子密度である。また、d[O・]/dtは、酸素ラジカルの生成速度を示しており、keとneとの積は、プラズマパラメータである。
d[O・]/dt=ke×ne×[O2] …(5)
放電により空気からオゾンを生成するオゾン生成反応においては、O/N生成比率は、オゾン生成器33における放電エネルギー状態により、変化する。放電エネルギー状態の一例として、オゾン生成器33における放電時の電子のエネルギー分布を挙げることができる。電子のエネルギーが所定範囲である場合に、主生成物であるオゾンを高効率で生成することができる。この所定のエネルギー領域をオゾン生成領域と称する。オゾン生成領域は、上限値をX1と、下限値X2によって規定することができる。X1≦X≦X2を満たすエネルギー値Xを有する電子が多く存在するほど、オゾン量の比率が多くなる。
電子のエネルギー分布は、図3に示す電子エネルギー分布関数(EEDF:Electron Energy Distribution Function)を算出することにより、得ることができる。EEDFは、ボルツマン方程式に基づいて、公知の手法により、算出することができる。
図3においては、換算電界強度S/NによるEEDFの変化が示されている。なお、S/Nは、電界強度:Sを分子数密度:Nにより割ったものである。曲線L1~L5は、S/Nが小さい方から大きい方に向かって、L1,L2,L3,L4,L5の順となっている。S/Nが大きいほど、EEDFの極大値がより高エネルギー側に移行している。
図3に、電子エネルギー値の範囲がX1≦X≦X2となるオゾン生成領域が示されている。なお、電子エネルギー値がX<X1となる領域は、低分解領域であり、オゾンとNOxとの双方とも殆ど生成されない。また、電子エネルギー値がX≧X2となる領域は、NOx生成領域であり、NOxの生成比率が増加してオゾン生成効率が低下する。オゾン生成領域におけるオゾンとNOxとの生成比率は、O3:NOx=100:1程度であり、NOx生成領域におけるオゾンとNOxとの生成比率は、O3:NOx=10:1程度である。オゾン生成量を多くするためには、例えば、L3に示すように、オゾン生成領域に属するエネルギー値Xを有する電子が多く存在するEEDFとなるようにオゾン生成器33を制御することが好ましい。
換算電界強度S/Nは、放電時に供給されるエネルギーである放電エネルギーのエネルギー強度により変化する。放電エネルギーの強度は、オゾン生成器33の電極板37間に流れる放電電流、電極板37に印加される印加電圧、放電時の発光強度等の所定の物理量についての検知値または入力値から算出することができる。換算電界強度S/Nを変化させる物理量が変化することによって、EEDFは変化する。また、エアポンプ32からオゾン生成器33に供給される空気の温度または湿度によっても、EEDFは変化する。オゾン生成器33の放電時のEEDFを変化させる所定の物理量(例えば、上記に例示した放電エネルギーの強度、電極板37間に流れる放電電流、電極板37に印加される印加電圧、放電時の発光強度、オゾン生成器33に供給される空気の温度または湿度)は、電子エネルギー分布に影響するパラメータ(以下、影響パラメータと称する)として用いることができる。影響パラメータは、オゾン生成器33の放電エネルギー状態を示すパラメータの一例である。
例えば、図4は、放電時に電極板37間に流れる放電電流の時間変化を示している。図4のI1~I5は、それぞれ、図3のL1~L5に示すEEDFと対応している。すなわち、放電電流値の極大値が大きいほど、換算電界強度S/Nが大きくなる。なお、放電電流の値は、電流計等により放電時に流れる電流を検知した値であってもよいし、トランス39に印加した印加電圧から算出された値であってもよい。
第1算出部44は、オゾン生成器33の放電エネルギー状態として、例えば、影響パラメータを取得する。影響パラメータは、EEDFに影響するとともに、O/N生成比率に影響するパラメータである。さらに、影響パラメータに基づいて、EEDFを算出する。そして、算出されたEEDFから、図3に示すようなオゾン生成領域に属するエネルギー値を有する電子の割合と、NOx生成領域に属するエネルギー値を有する電子の割合とを算出することによって、O/N生成比率を算出することができる。第1算出部44によれば、オゾン生成器33における放電条件等により放電エネルギー状態が変化することを考慮し、影響パラメータを取得して、影響パラメータに基づいて精度よくO/N生成比率を算出できる。
図5に、図4に示す放電電流のピーク値(極大値)を影響パラメータとして取得し、算出されたO/N生成比率を示す。L3に示すように、オゾン生成領域に属するエネルギー値Xを有する電子が多く存在するEEDFが得られる場合には、図5における傾きが大きくなり、NOx量に対するオゾン量の比率が高くなる。なお、放電電流のピーク値に代えて、放電電流を時間で積分した時間積分値を影響パラメータとして用いてもよい。
ECU40は、影響パラメータごとに、図5に示すようなO/N生成比率を数式、マップ等により予め記憶していてもよい。すなわち、算出部43は、取得した影響パラメータをECU40に記憶された数式やマップに適用して、O/N生成比率を算出するものであってもよい。または、第1算出部44は、オゾン供給装置の運転中にO/N生成比率を算出するように構成されていてもよい。または、第1算出部44は、オゾン供給装置30の運転中にO/N生成比率を算出し、算出したO/N生成比率に基づいて、ECU40に記憶された数式やマップを補正するように構成されていてもよい。
第2算出部45は、第1算出部44が算出したO/N生成比率と、供給側NOxセンサ25が検知したNOx量とに基づいて、オゾン生成器33により生成されるオゾン量を生成オゾン量として算出する。第2算出部45によれば、第1算出部44により精度よく算出されたO/N生成比率を用いることと、供給側NOxセンサ25が検知したNOx量を用いることにより、より精度よく生成オゾン量を算出することができる。
第3算出部46は、排気側NOxセンサ24が検知したNOx量に基づいて、浄化触媒層21が内燃機関10の排気中のNOxを浄化するために要するオゾン量を必要オゾン量として算出する。第3算出部46は、排気側NOxセンサ24が検知したNOx量と、内燃機関10の排気温度および排気流量とに基づいて、必要オゾン量を算出することができる。なお、内燃機関10の排気温度と排気流量とは、それぞれ、吸気量センサ18、排気温度センサ22の検知値より算出することができる。
供給制御部47は、内燃機関10の運転状態に応じて、オゾン供給装置30を運転し、浄化触媒層21へのオゾン供給を実行する。例えば内燃機関10のリーン燃焼時に、オゾン供給の要求が生じたとして、オゾン供給装置30を運転し、排気管12に対してオゾン供給を実行する。
オゾン供給装置30の運転時に、供給制御部47は、第2算出部45が算出した生成オゾン量に基づいて、オゾン生成器33を制御し、オゾン供給装置30が供給するオゾン量を制御する。オゾン量の制御のために、供給制御部47は、エアポンプ32や開閉弁34の制御を併せて行ってもよい。供給制御部47は、第2算出部45により、オゾン生成器33の放電条件等を考慮して精度よく算出された生成オゾン量に基づいて、オゾン供給装置30を制御することができる。その結果、オゾン供給量を適正に制御でき、ひいては、浄化触媒層21におけるNOx浄化を適正に実現できる。
供給制御部47は、第2算出部45により算出された生成オゾン量が、浄化触媒層21が必要とするオゾン量(以下、必要オゾン量と称する)に近づくように、オゾン供給装置30をフィードバック制御するように構成されていてもよい。具体的には、必要オゾン量と、生成オゾン量との差が所定の閾値以下となるようにオゾン生成器を制御するように構成されていてもよい。
例えば、必要オゾン量と生成オゾン量の差が所定の閾値以下である場合には、同条件でオゾン供給を継続し、必要オゾン量と生成オゾン量の差が所定の閾値を超える場合には、オゾン供給装置30の制御条件を補正するようにしてもよい。制御条件の補正については、必要オゾン量が生成オゾン量よりも大きい場合には、生成オゾン量を増大させるようにし、必要オゾン量が生成オゾン量よりも小さい場合には、生成オゾン量を減少させるようにすることができる。生成オゾン量は、例えば、オゾン生成器33の出力を増大させることによって増大させることができる。
図6は、オゾン供給装置30における供給制御処理を示すフローチャートであり、本処理はECU40により所定周期で繰り返し実施される。
ステップS10~S12では、内燃機関10の運転状態に関するデータを取得または算出する。まず、ステップS10では、排気側データとして、吸気量センサ18、排気温度センサ22、および排気側NOxセンサ24の検知値と、内燃機関10に対して噴射した燃料噴射量とを取得する。次に、ステップS11では、吸気量センサ18の検知値と燃料噴射量とに基づいて、内燃機関10の排気流量を算出する。次に、ステップS12では、ステップS11で算出した排気流量と、ステップS10で取得した排気側NOxセンサ24の検知値とに基づいて、排気中のNOx量を算出する。ステップS12の後、ステップS13に進む。
ステップS13、S14では内燃機関10の排気管12に設置された浄化触媒層21に関するデータを取得または算出する。まず、ステップS13では、ステップS11で算出した内燃機関10の排気流量と、ステップS10で取得した排気温度から浄化触媒層21の温度を算出する。次に、ステップS14では、ステップS10で取得した排気温度と、ステップS11で算出した排気流量と、ステップS12で算出した排気中のNOx量と、ステップS13で算出した浄化触媒層21の温度とに基づいて、必要オゾン量Y1を算出する。ステップS14の後、ステップS15に進む。
ステップS15では、ステップS14で算出した必要オゾン量に基づいて、エアポンプ32の吸入する目標空気量と、オゾン生成器33においてトランスにより印加する目標電圧とを算出する。さらに、オゾン供給装置30に対して、目標空気量と目標電圧とを制御値として出力し、目標空気量と目標電圧とに基づいてオゾン生成を行う旨の指示をする。ステップS15の後、ステップS16に進む。
ステップS16~S20では、オゾン生成器33により生成したオゾン量を算出する。まず、ステップS16では、オゾン供給側データとして、供給側NOxセンサ25の検知値を取得する。
次に、ステップS17では、ステップS15で算出した目標空気量と、供給側NOxセンサ25の検知値とに基づいて、オゾン生成器33で生成されたNOx量を算出する。
次に、ステップS18では、影響パラメータを取得する。ステップS18における影響パラメータの取得は、オゾン生成器33の放電エネルギー状態を取得することに相当する。本実施例では、影響パラメータとして、オゾン生成器33に目標電圧を印加した際の放電電流のピーク値を取得する。なお、放電電流は、目標電圧に基づいて算出したものであってもよいし、目標電圧を印加して放電を行った際に流れる電流を検知したものであってもよい。
次に、ステップS19では、ステップS18で取得した放電電流のピーク値に基づき、オゾン供給管31におけるO/N生成比率を算出する。ECU40には、図5に示すような、放電電流のピーク値とO/N生成比率との関係を示す数式またはマップが記憶されており、放電電流のピーク値に基づいて、O/N生成比率を算出することができる。
次に、ステップS20では、ステップS19において算出されたO/N生成比率に基づいて、ステップS17で算出したNOx量から、オゾン供給装置30から排気管12に供給されるオゾン量(生成オゾン量Y2)を算出する。
次に、ステップS21では、必要オゾン量Y1から生成オゾン量Y2を減算して求めた差の絶対値である|Y1-Y2|が所定の閾値を超えるか否かを判定する。ステップS21において、|Y1-Y2|が閾値以下だった場合には、処理を終了し、オゾン供給装置30における制御値の変更を行うことなく、運転が継続される。すなわち、目標空気量と目標電圧を制御値として、オゾン供給装置30の制御が継続される。ステップS21において|Y1-Y2|が閾値を超える場合には、ステップS22に進む。
ステップS22では、必要オゾン量Y1から生成オゾン量Y2との差であるY1-Y2の正負を判定する。Y1-Y2が正の値である場合には、ステップS23に進み、オゾン生成器33の出力を増大させ、処理を終了する。必要オゾン量Y1に対して、生成オゾン量Y2が不足している場合に、オゾン生成器33の出力を増大させる等により、生成されるオゾン量が増大させることができる。ステップS22において、Y1-Y2が負の値である場合には、ステップS24に進み、オゾン生成器33の出力を減少させる。必要オゾン量Y1に対して、生成オゾン量Y2が過剰である場合に、オゾン生成器33の出力を減少させる等により、生成されるオゾン量を減少させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。第2実施形態では、放電電流に代えて、放電時の発光強度を影響パラメータとして用いる場合を例示して説明する。図7に示すように、第2実施形態に係るオゾン供給装置50では、オゾン生成器33に放電の際の発光強度を計測する光度センサ27が設けられている。光度センサ27の検知値は、ECU40に出力される。その他の構成は、図1に示す排気浄化システム1と同様であるため、説明を省略する。
図8に、光度センサ27が検知する発光強度による換算電界強度S/Nと変化と、それに伴うEEDFの変化を示す。発光強度が大きいほど、換算電界強度S/Nは大きくなり、EEDFの極大値がより高エネルギー側に移行している。なお、曲線L6~L10は、S/Nが小さい方から大きい方に向かって、L6,L7,L8,L9,L10の順となっている。
算出部43は、影響パラメータとして、光度センサ27が検知する発光強度に基づいて、EEDFを算出することができる。さらに、算出部43は、算出されたEEDFから、図8に示すようなオゾン生成領域に属するエネルギー値を有する電子の割合と、NOx生成領域に属するエネルギー値を有する電子の割合とを算出する。これによって、図9に示すような、O/N生成比率を算出することができる。
第2実施形態においても、図6と同様の処理供給制御処理を行い、生成オゾン量を算出し、この生成オゾン量を用いて、オゾン供給装置30の制御を実行することができる。第2の実施形態では、ステップS18において、影響パラメータとして、光度センサ27が検知する発光強度を取得する。ステップS19では、ステップS18で取得した発光強度に基づき、O/N生成比率を算出する。ECU40には、図8に示すような、発光強度とO/N生成比率との関係を示す数式またはマップが記憶されており、発光強度に基づいて、O/N生成比率を算出することができる。
上記の実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
第1算出部44は、O/N生成比率を変化させるオゾン生成器33の放電エネルギー状態として、オゾン生成器33の放電の電子エネルギー分布に影響する所定の物理量(放電電流値等)を取得し、取得した所定の物理量に基づいてO/N生成比率を算出する。第2算出部45は、第1算出部44により精度よく算出されたO/N生成比率と、供給側NOxセンサ25が検知したNOx量とに基づいて、生成オゾン量を算出する。影響パラメータを用いることにより、O/N生成比率をより精度よく求めることができるため、オゾン供給管31におけるNOx量の検知値に基づいて生成オゾン量を算出する際の精度がより高くなる。供給制御部47は、第2算出部45が算出した、精度の高い生成オゾン量に基づいて、オゾン供給装置30を制御するため、オゾン供給装置30から浄化触媒層21に供給するオゾン量を精密に制御することができる。
また、供給制御部47は、第2算出部45により算出された生成オゾン量が、第3算出部46必要オゾン量に近づくように、オゾン供給装置30をフィードバック制御する。このため、オゾン供給量を適正に制御でき、ひいては、浄化触媒層21におけるNOx浄化を適正に実現できる。
1…排気浄化システム、10…内燃機関、21…浄化触媒層、25…供給側NOxセンサ、30…オゾン供給装置、33…オゾン生成器、40…制御装置、44…第1算出部、45…第2算出部、47…供給制御部

Claims (6)

  1. 内燃機関(10)の排気中のNOxを浄化するNOx吸蔵還元型の浄化触媒(21)を備えた排気浄化システム(1)に搭載され、前記浄化触媒にオゾンを供給するオゾン供給装置(30)であって、
    放電により空気からオゾンを生成するオゾン生成器(33)と、
    前記オゾン生成器から前記浄化触媒に供給されるガス中のNOx量を検知する供給側NOxセンサ(25)と、
    前記オゾン生成器を制御する制御装置(40)と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記オゾン生成器の放電時のエネルギー状態を取得し、前記エネルギー状態からNOx量とオゾン量との生成比率を算出する第1算出部(44)と、
    前記生成比率と、前記供給側NOxセンサが検知したNOx量とに基づいて、前記オゾン生成器により生成されるオゾン量を生成オゾン量として算出する第2算出部(45)と、
    前記生成オゾン量に基づいて、前記オゾン生成器を制御する供給制御部(47)と、を備えるオゾン供給装置。
  2. 前記エネルギー状態は、前記オゾン生成器の放電時の電子エネルギー分布に影響する所定の物理量である請求項1に記載のオゾン供給装置。
  3. 前記所定の物理量は、前記オゾン生成器の放電時のエネルギー強度、前記放電時の発光強度、前記放電時の印加電圧、前記放電時の放電電流、前記オゾン生成器に供給される空気の温度または湿度、のうちの少なくともいずれか1つである請求項2に記載のオゾン供給装置。
  4. 前記所定の物理量は、前記オゾン生成器の放電電流のピーク値と時間積分値との少なくともいずれか一方である請求項2または3に記載のオゾン供給装置。
  5. 前記排気浄化システムは、前記内燃機関からの排気中のNOx量を検知する排気側NOxセンサ(24)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記排気側NOxセンサが検知したNOx量に基づいて、前記浄化触媒が前記内燃機関の排気中のNOxを浄化するために要するオゾン量を必要オゾン量として算出する第3算出部(46)をさらに備え、
    前記供給制御部は、前記必要オゾン量と、前記生成オゾン量との差が所定の閾値以下となるように前記オゾン生成器を制御する請求項1~4のいずれかに記載のオゾン供給装置。
  6. 前記第3算出部は、前記排気側NOxセンサが検知したNOx量と、前記内燃機関の排気温度および排気流量とに基づいて、前記必要オゾン量を算出する請求項5に記載のオゾン供給装置。
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