JP6999068B2 - シールリング - Google Patents

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Description

本発明は、相対的に回転する外側部材と内側部材の間に配置される樹脂製の円環状のシールリングに関する。
円環状のシールリングは、回転部材を有する様々な機械の環状の隙間を封止するために使用されている。例えば、自動車の動力伝達軸とハウジングの間に、ハウジング内の潤滑油を密封するシールリングが配置されている。
一般にシールリングは、長尺の円弧状の棒から、棒の両端部を接合することにより、円形をなすよう形成されている。
シールリングの形状に関して、様々な提案がされている(特許文献1および2)。
特開2016-014471号公報 特開2015-218790号公報
シールリングの封止性能を高める観点から、シールリングの外周面または内周面が真円柱形に合致し、封止される部材とシールリングの間の隙間がないことが理想的である。
そこで、本発明は、シールリングを定位置に配備した場合、封止される部材とシールリングの間の隙間が極めて小さいシールリングを提供する。
本発明のある態様に係るシールリングは、相対的に回転する外側部材と内側部材の間に配置される樹脂製の円環状のシールリングである。シールリングは、長尺の円弧状の棒から前記棒の両端部を接合することにより、円形をなすよう形成されており、前記両端部から形成された接合部を有する。前記シールリングの径方向の厚さは、前記接合部から離れた2つの地点から前記接合部に向けて、徐々に減少しており、前記地点は、前記円形の中心軸を中心として、前記接合部から60度以上、150度以下の角度、離れている。
この態様においては、シールリングを外側部材の円柱形の内周面に接触するよう配備した場合、シールリングの外周面が真円柱形に極めて近似し、外側部材の内周面とシールリングの外周面の間の隙間が極めて小さい。シールリングを内側部材の円柱形の外周面に接触するよう配備した場合、シールリングの内周面が真円柱形に極めて近似し、内側部材の外周面とシールリングの内周面の間の隙間が極めて小さい。したがって、いずれの場合もシールリングの封止性能が著しく高い。
本発明の第1の実施形態に係るシールリングを有する密封構造を示す断面図である。 第1の実施形態に係るシールリングの正面図である。 外側部材内に配備された第1の実施形態に係るシールリングの一部の拡大正面図である。 シールリングの厚さの変更起点の位置と、シールリングと外側部材の隙間の量の関係を示すグラフである。 シールリングの厚さの最大値に対する最小値の比率と、シールリングと外側部材の隙間の量の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るシールリングを有する密封構造を示す断面図である。 第2の実施形態に係るシールリングの正面図である。 外側部材内に配備された第2の実施形態に係るシールリングの一部の拡大正面図である。 組み立てるときの第2の実施形態に係る密封構造の各部の断面図である。 組み立てるときの比較例に係る密封構造の各部の断面図である。 第2の実施形態の変形例に係るシールリングの正面図である。 図11のシールリングの IX-IX線矢視断面図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの一部の斜視図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの一部の斜視図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの正面図である。 図15のシールリングの一部の拡大斜視図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの正面図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの正面図である。 第2の実施形態の他の変形例に係るシールリングの正面図である。 本発明の第3の実施形態に係るシールリングを有する密封構造を示す断面図である。 第3の実施形態に係るシールリングの正面図である。 組み立てるときの第3の実施形態に係る密封構造の各部の断面図である。 組み立てるときの比較例に係る密封構造の各部の断面図である。 第3の実施形態の変形例に係るシールリングの正面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。図面の縮尺は必ずしも正確ではなく、一部の特徴は誇張または省略されることもある。
以下に説明する本発明の各実施形態に係るシールリングを有する密封構造は、自動車の動力伝達軸とハウジングの環状の隙間を封止するために使用される。但し、以下の説明は、例示であって、本発明に係るシールリングを有する密封構造は、各種の油圧機器、水圧機器、空気圧機器において、潤滑油および冷却水などの液体を密封するために使用されうる。これらの機器は、例えば、エンジン、モーター、発電機、ポンプ、コンプレッサー、自動車のパワーステアリング、減速機、変速機、冷却機を含む。
第1の実施形態
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る密封構造1は、ハウジング(外側部材)2、軸(内側部材)4、シールリング6を備える。ハウジング2は、固定された部材であり、円柱形の内周面3Aを有する孔3と、被密封潤滑油が内部に配置された潤滑油空間(液体空間)Aを有する。潤滑油空間Aは孔3に連通する。潤滑油空間Aには、軸4が挿入されている。軸4は、中心軸Axの周囲を回転する回転軸であり、自動車の動力伝達軸である。
軸4のうち、孔3に挿入された部分の外周面には、周溝8が形成されている。周溝8には、樹脂製の円環状のシールリング6が配置されて、この結果、シールリング6は孔3内に挿入されている。シールリング6は、軸4とハウジング2の間の隙間を封止して、ハウジング2の内部の潤滑油空間Aから外部空間(大気空間)Bへ潤滑油が漏出するのを防止または低減させる。
シールリング6の径方向外側の部分は、周溝8から径方向外側に突出しており、シールリング6の外周面16は、孔3の内周面3Aに接触する。シールリング6は、ハウジング2の孔3に固定される。ここで、「固定される」とは、シールリング6の位置がハウジング2に対して静止していることを意味し、シールリング6がハウジング2に取り外し不能に結合されているか否かを限定する意図ではない。この実施形態では、シールリング6は孔3の内周面3Aに締まり嵌めされる。さらに、後述するように、シールリング6はシールリング6の内側の潤滑油から圧力を受けることにより、ハウジング2に固定されている。
また、シールリング6は、軸4に対して摺動可能に軸4の周溝8内に配置されている。シールリング6は、潤滑油空間Aと外部空間Bを隔離し、潤滑油をハウジング2の潤滑油空間A内に閉じ込める。この密封構造1において、ハウジング2とシールリング6が固定されているのに対して、軸4はハウジング2に対して回転する。
この実施形態では、シールリング6は、矩形の断面を有する。
シールリング6は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂材料から形成されている。シールリング6は、これらの材料をベースポリマーとして、摺動特性や強度を向上させるための充填剤を含む樹脂材料から形成されてもよい。
図2に示すように、シールリング6は、2つの端部6A,6Bを有する長尺の湾曲した円弧状の棒から構成されている。具体的には、シールリング6は、長尺の円弧状の棒から、棒の両端部6A,6Bを接合することにより、円形をなすよう形成されている。したがって、シールリング6は、両端部6A,6Bから形成された接合部7を有する。このように、シールリング6は、無端リングではなく、円弧状の棒から形成されているので、シールリング6を軸4の外周面に形成された周溝8に嵌め込むように、シールリング6を軸4の周囲に配置するのが容易である。
図2に示す端部6A,6Bの形状は、公知であって、特殊ステップカットと呼ばれる。特殊ステップカットは、シールリング6の周方向への拡張(ひいては径方向への拡張)を許容し、なおかつ高い封止性能を有するので、優れている。
但し、図2に示す端部6A,6Bの形状は例示であって、シールリング6の端部の形状は、特殊ステップカットに限定されず、ステップカット、ストレートカット、バイアスカットのいずれであってもよい。
図1に戻り、上記のように、シールリング6の外周面はハウジング2の孔3の内周面3Aに接触させられている。シールリング6自体が径方向に拡張しようとする弾性力を有するので、シールリング6はハウジング2に密着させられる。また、シールリング6の内周面と、軸4の周溝8の底面8aとの間には、潤滑油空間A内の潤滑油が流通可能な隙間があり、シールリング6はシールリング6の内側の潤滑油から外側に向けて圧力を受けるので、ハウジング2に強固に固定される。
シールリング6の潤滑油空間A側の端面10には、潤滑油空間A内の潤滑油から油圧(矢印で示す)が与えられ、シールリング6は外部空間B側に押される。したがって、シールリング6の外部空間B側の端面12は、軸4の周溝8の外部空間B側の壁面に押し付けられる。但し、端面12と周溝8の外部空間B側の壁面の間には、潤滑油が浸入し、厳密には、端面12は周溝8の外部空間B側の壁面に面接触せず、両者の間には油膜が存在する。
図2に示すように、シールリング6の径方向の厚さtは、シールリング6の周方向にわたって一定ではない。ある2つの地点20から接合部7に向けて、厚さtは徐々に減少する。好ましくは、2つの地点20は、シールリング6の外周面16の中止軸線Cと接合部7を結ぶ線分Lに対して、対称位置にある。中止軸線Cは、ハウジング2の孔3内にシールリング6を配備すると、軸4と孔3の中心軸Axに合致する。
2つの地点20は、厚さtの変化の開始点であるので、以下、「起点」と呼ぶ。
起点20での厚さtよりも接合部7での厚さtは小さい。起点20と接合部7の間の中間点での厚さtは、厚さtより小さく、厚さtより大きい。他方、接合部7と反対側では、厚さtは、一様であり、起点20での厚さtに等しい。
したがって、厚さtはシールリング6の最小厚さであり、厚さtはシールリング6の最大厚さである。
図2において、2つの起点20は、円形の中止軸線Cを中心として、接合部7から90度離れている。つまり、中止軸線Cを中心とする起点20と接合部7の間の角度θは90度である。但し、角度θは、後述するように、90度には限定されない。
シールリング6の外周面16は、中止軸線Cを中心とする円筒形であり、外周面16の半径Rは、シールリング6の周方向全体にわたって一定である。
他方、シールリング6の内周面18の曲率半径Rは、中止軸線C周りで変化する。内周面18の曲率半径Rは、起点20から接合部7に向けて、徐々に増加する。起点20での曲率半径Riaよりも接合部7での曲率半径Ribは大きい。起点20と接合部7の間の中間点での曲率半径Ricは、曲率半径Riaより大きく、曲率半径Ribより小さい。接合部7と反対側では、曲率半径Rは、一様であり、起点20での曲率半径Riaに等しい。
したがって、曲率半径Ribは内周面18の最大曲率半径であり、曲率半径Riaは内周面18の最小曲率半径である。
図2に、シールリング6の内周面18が中止軸線Cを中心とする円筒形であると仮定した場合の内周面18の輪郭18aを仮想線で示す。起点20よりも接合部7側において、この実施形態での内周面18は、輪郭18aよりも径方向外側に位置する。
このようにして、シールリング6は、接合部7から角度θ離れた地点20から接合部7に向けて厚さtが徐々に減少するよう形成されている。
この構成の下、図3に示すように、シールリング6をハウジング2の円柱形の孔3の内周面3Aに配備した場合、シールリング6の外周面が真円柱形に極めて近似し、ハウジング2の孔3の内周面3Aとシールリング6の外周面16の間の隙間Gが極めて小さい。したがって、シールリング6の封止性能が著しく高い。
図1から明らかなように、シールリング6の封止性能の観点では、軸4の周溝8の底面8aとシールリング6の内周面18の間には隙間が許容され、両者の同軸度および接触は重要ではない。これに対して、ハウジング2の孔3の内周面3Aとシールリング6の外周面16の接触は、封止性能のために重要である。
出願人は、起点20と接合部7の間の角度θの好適な範囲を調べるシミュレーションを行った。シミュレーションにおいては、FEM(有限要素法)を用いて、ハウジング2の内周面2Aとシールリング6の外周面の間の隙間Gの最大値を計算した。シミュレーションで用いたパラメータは下記の通りである。
起点20での厚さt:2.3mm
接合部7での厚さt:1.15mm
起点20での厚さtに対する接合部7での厚さtの比率:0.5
シールリング6の外径(2×R):30mm
シミュレーションでは、起点20と接合部7の間の角度θを、30度、60度、90度、120度、150度に変化させた。図4はシミュレーションの結果を示す。図4において、縦軸の隙間は、隙間Gの最大値である。
図4から明らかなように、角度θは、60度以上、150度以下であることが好ましく、80度以上、120度以下であることがさらに好ましい。したがって、2つの起点20は、円形の中止軸線Cを中心として、接合部7から60度以上、150度以下の角度、離れていることが好ましく、接合部7から80度以上、120度以下の角度、離れていることがさらに好ましい。
さらに、出願人は、起点20での厚さt(厚さtの最大値)に対する接合部7での厚さt(厚さtの最小値)の比率の好適な範囲を調べるシミュレーションを行った。シミュレーションにおいては、FEMを用いて、ハウジング2の内周面2Aとシールリング6の外周面の間の隙間Gの最大値を計算した。シミュレーションで用いたパラメータは下記の通りである。
起点20での厚さt:1.8mm
起点20での厚さt:2.3mm
起点20と接合部7の間の角度θ:90度
シールリング6の外径(2×R):30mm
シミュレーションでは、起点20での厚さtに対する接合部7での厚さtの比率を様々に変化させた。図5はシミュレーションの結果を示す。図5において、縦軸の隙間は、隙間Gの最大値である。比率が0.4以下では、厚さtが1.8mmでの計算値と厚さtが2.3mmでの計算値はほぼ重なった。
図5から明らかなように、起点20での厚さtに対する接合部7での厚さtの比率は、0.2以上、0.6以下であることが好ましく、0.3以上、0.5以下であることがさらに好ましい。
第2の実施形態
図6に示す本発明の第2の実施形態に係る密封構造1は、シールリング9を有する。シールリング9は、第1の実施形態に係る密封構造1のシールリング6と同じ構造に加えて、内周面18から径方向内側に突出する2つの突起22を有する。突起22は2つの起点20の間に配置されている。好ましくは、突起22は接合部7の付近に配置されている。つまり、突起22と接合部7の間隔は、突起22と起点20の間隔よりも小さい。
このような密封構造を組み立てる場合には、軸4の外周面の周溝8に配備されたシールリング9を軸4とともにハウジング2の孔3に挿入する際、シールリング9が孔3の周辺にぶつかって破損しないことが望ましい。
図9は、組み立てるときの第2の実施形態に係る密封構造1の各部の断面図である。実施形態では、2つの起点20の間に突起22が配置されているので、接合部7が軸4の上方に位置するように、軸4の外周面の周溝8にシールリング9を配備すると、シールリング9の内周面18から突出する2つの突起22が周溝8の底面8aに接触する。2つの突起22は、シールリング9の厚さが減少する起点である2つの起点20の間に設けられているので、軸4の外周面の周溝8にシールリング9を配備すると、シールリング9の外周面16は、周溝8ひいてはハウジング2の孔3の内周面3Aにほぼ同心に配置される。したがって、矢印で示すように、シールリング9をハウジング2の孔3に挿入する際、シールリング9が孔3の周辺にぶつかりにくく、シールリング9の破損が防止または低減される。
一方、図10は、組み立てるときの比較例に係る密封構造の各部の断面図である。この比較例では、突起22が設けられていない。したがって、接合部7が軸4の上方に位置するように、軸4の外周面の周溝8にシールリング9を配備すると、厚さが小さい接合部7の付近でシールリング9の内周面18が周溝8の底面8aに接触する。したがって、孔3の下部付近において、シールリング9の外周面16が軸4の外周面から大きく突出する。このため、矢印で示すように、シールリング9をハウジング2の孔3に挿入する際、シールリング9が孔3の周辺にぶつかりやすく、シールリング9が破損するおそれがある。
第1および第2の実施形態では、上記の通り、シールリング9は、矩形の断面を有するが、シールリングの断面は矩形には限定されない。図11および図12に示す変形例に係るシールリング26では、径方向外側の軸線方向の長さが大きく、径方向内側の軸線方向の長さが小さい。つまり、ハウジング2の孔3の内周面3Aに接触するシールリング26の外周面16の軸線方向の長さが内周面18の軸線方向の長さより大きい。したがって、シールリング26はT字形の断面を有する。
図13に示す変形例に係るシールリング26AもT字形の断面を有する。但し、シールリング26Aでは、径方向外側の軸線方向の長さが小さく、径方向内側の軸線方向の長さが大きい。
シールリング26Aでは、接合部7以外の外周面16に周方向に延びる2つの溝27が形成されており、2つの溝27の間に周方向に延びる突起28が形成されている。突起28の外周面は接合部7の外周面に円滑に連なる。突起28の外周面と接合部7の外周面は、シールリング26Aの外周面16を構成し、ハウジング2の孔3の内周面3Aに接触する。
さらに、各溝27には、突起28と直交する方向に延びる複数のリブ29が形成されている。図13では、各溝27に1つのリブ29しか示されていないが、各溝27において、複数のリブ29が互いに間隔をおいて配置されている。リブ29は、溝27内部の潤滑油の流れを制御する。
図14に示す変形例に係るシールリング26BはL字形の断面を有する。シールリング26Bは、図13に示すシールリング26Aの突起28が片側に偏った形状を有する。すなわち、シールリング26Bでは、接合部7以外の外周面16に周方向に延びる1つの溝31と、周方向に延びる突起32が形成されている。突起32の外周面は接合部7の外周面に円滑に連なる。突起32の外周面と接合部7の外周面は、シールリング26Bの外周面16を構成し、ハウジング2の孔3の内周面3Aに接触する。
さらに、溝31には、突起32と直交する方向に延びる複数のリブ33が形成されている。図14では、溝31に1つのリブ33しか示されていないが、溝31において、複数のリブ33が互いに間隔をおいて配置されている。リブ33は、溝31内部の潤滑油の流れを制御する。図14に示された端面10,12から明らかなように、溝31は大気空間B側に形成され、突起32は潤滑油空間A側に形成されている。
図15から図19に示すように、シールリングはさらに複雑な形状を有していてもよい。
図15および図16に示す変形例に係るシールリング36は、シールリング36の大気空間B側の端面12(図6参照)に形成された複数のT字形の溝40を有する。溝40は、周方向に間隔をおいて配置されている。他方、シールリング36の潤滑油空間A側の端面10は平坦である。
各溝40は、国際公開第2015/111707号に開示されたものと同様に、円弧状の長溝部41と、長溝部41の中央から径方向内側に向けて延びて内周面18で開口する短溝部42を有する。図16に示すように、長溝部41の深さは、長溝部41の中央ほど大きい。短溝部42の深さは、長溝部41の中央の深さよりさらに大きい。
シールリング36の大気空間B側の端面12は、軸4の周溝8の大気空間B側の壁面に押し付けられるが、端面12と周溝8の大気空間B側の壁面の間には、潤滑油が侵入する。溝40が設けられたこの変形例では、静止したシールリング36に対する軸4の回転に伴って、長溝部41の一方の端部41aまたは41bには、短溝部42から潤滑油が侵入しやすい。具体的には、軸4が方向Rに回転すると、短溝部42を経て端部41aに潤滑油が侵入しやすく、軸4が方向Rに回転すると、短溝部42を経て端部41bに潤滑油が侵入しやすい。
この結果、端面12と周溝8の大気空間B側の壁面の間には、油膜が発生する。端面12と周溝8の大気空間B側の壁面の間の薄い油膜は、軸4に与えられるトルクを低減させる。
シールリング36は、2つの起点20から接合部7に向けて厚さtが徐々に減少するよう形成されている。図15に示すように、長溝部41の幅W(シールリング36の径方向での長さ)および短溝部42の長さL(シールリング36の径方向での長さ)も、厚さtと同様に、2つの起点20から接合部7に向けて徐々に減少する。
図17に示す変形例に係るシールリング46も、シールリング46の大気空間B側の端面12(図6参照)に形成された複数のT字形の溝40を有する。溝40は、周方向に間隔をおいて配置されている。他方、シールリング46の潤滑油空間A側の端面10は平坦である。溝40の機能は上記と同様である。
図17に示す変形例では、長溝部41の幅W(シールリング36の径方向での長さ)は、シールリング46の周方向全体にわたって一定であり、短溝部42の長さL(シールリング36の径方向での長さ)が厚さtと同様に、2つの起点20から接合部7に向けて徐々に減少する。
図18に示す変形例に係るシールリング56は、シールリング56の大気空間B側の端面12(図6参照)に形成された複数の溝60を有する。溝60は、周方向に間隔をおいて配置されている。各溝60は渦巻き状に延びて内周面18で開口する。他方、シールリング46の潤滑油空間A側の端面10は平坦である。
図18において、矢印Rは軸4の主回転方向(主に使用される回転方向)を示す。軸4の主回転方向とは、軸4が自動車の動力伝達軸である場合、自動車の前進時の動力伝達軸の回転方向である。
シールリング56が自動車の右側に配置されるか左側に配置されるかに依存して、主回転方向は逆であることに留意されたい。主回転方向が図面と逆の場合には、溝60の向きも図面と逆である。
各溝60は、径方向内側に配置された内側端部60aと、径方向外側に配置された外側端部60bを有する。内側端部60aはシールリング56の内周面16で開口する。外側端部60bは閉鎖している(すなわち壁で包囲されている)。
各溝60は、開口した内側端部60aから軸4の主回転方向と逆方向に向けて外側端部60bまで延びており、内側端部60aから主回転方向に向けて延びていない。したがって、軸4の回転に伴って、溝60の内側端部60aでの圧力が外側端部60bでの圧力より低下し、溝60に浸入した流体が排出されるようになっている。
シールリング56の大気空間B側の端面12は、軸4の周溝8の大気空間B側の壁面に押し付けられるが、端面12と周溝8の大気空間B側の壁面の間には、潤滑油が侵入する。複数の溝60は、シールリング6に対する軸4の主回転方向Rへの回転に伴って、複数の溝60から潤滑油が排出されることを促す。これによって潤滑油の膜を薄くして剪断抵抗を低下させるとともに、キャビテーションにより潤滑油中の空気が気化することを促して、各溝60内のほぼ全域を占める空気の膜を形成する。空気の膜を構成する空気も、溝60から排出されるが、軸4の主回転方向Rへの回転が継続する限り、キャビテーションにより次々と気泡が発生するので、空気の膜が溝60内に持続的に存在する。端面12と周溝8の大気空間B側の壁面の間の薄い油膜および空気の膜は、軸4に与えられるトルクを低減させる。
図19に示す変形例に係るシールリング66も、シールリング66の大気空間B側の端面12(図6参照)に形成された複数の溝60を有する。溝60は、周方向に間隔をおいて配置されている。各溝60は渦巻き状に延びて内周面18で開口する。他方、シールリング66の潤滑油空間A側の端面10は平坦である。溝60の機能は上記と同様である。
図18および図19に示すように、溝60の長さL(シールリングの径方向での長さ)は、シールリングの厚さtと同様に、2つの起点20から接合部7に向けて徐々に減少する。但し、図18では、複数の溝60の外側端部60bとシールリングの外周面16の距離Dが周方向全体にわたって一定であるが、図19では、複数の溝60の外側端部60bとシールリングの外周面16の距離Dが2つの起点20から接合部7に向けて徐々に減少する。したがって、溝60の長さLの減少率は、図18と図19では異なる。
第3の実施形態
図20に示すように、本発明の第3の実施形態に係る密封構造70は、ハウジング(外側部材)2、軸(内側部材)4、シールリング76を備える。ハウジング2は、固定された部材であり、円柱形の内周面3Aを有する孔3と、被密封潤滑油が内部に配置された潤滑油空間(液体空間)Aを有する。潤滑油空間Aは孔3に連通する。
潤滑油空間Aには軸4が配置されており、軸4は孔3に挿入されている。軸4は、中心軸Axの周囲を回転する回転軸であり、自動車の動力伝達軸である。
この実施形態では、軸4の周溝8の代わりに、ハウジング2の孔3の内周面3Aに周溝78が形成されている。周溝78には、樹脂製の円環状のシールリング76が配置されており、シールリング76には軸4が挿入されている。シールリング76は、軸4とハウジング2の間の隙間を封止して、ハウジング2の内部の潤滑油空間Aから大気空間Bへ潤滑油が漏出するのを防止または低減させる。
シールリング76の径方向内側の部分は、周溝78から径方向内側に突出しており、シールリング76の内周面18は、軸4の外周面に接触する。シールリング76は、軸4に固定される。ここで、「固定される」とは、シールリング76の位置が軸4に対して静止していることを意味し、シールリング76が軸4に取り外し不能に結合されているか否かを限定する意図ではない。この実施形態では、シールリング76には軸4が締まり嵌めされる。さらに、後述するように、シールリング76はシールリング76の外側の潤滑油から圧力を受けることにより、軸4に固定されている。
シールリング76は、ハウジング2に対して摺動可能にハウジング2の周溝78内に配置されている。シールリング76は、潤滑油空間Aと大気空間Bを隔離し、潤滑油をハウジング2の潤滑油空間A内に閉じ込める。この密封構造70において、ハウジング2とシールリング76が固定されているのに対して、軸4はハウジング2に対して回転する。したがって、軸4とともにシールリング76も回転する。
この実施形態では、シールリング76は、矩形の断面を有する。シールリング76は、第1の実施形態および第2の実施形態のシールリング6と同じ材料から形成されている。
図21に示すように、シールリング76は、長尺の円弧状の棒から、棒の両端部6A,6Bを接合することにより、円形をなすよう形成されている。したがって、シールリング76は、両端部6A,6Bから形成された接合部7を有する。このように、シールリング76は、無端リングではなく、円弧状の棒から形成されているので、シールリング76をハウジング2の孔3の内周面3Aに形成された周溝78に嵌め込み、かつシールリング76を軸4の周囲に配置するのが容易である。
図21に示す端部6A,6Bの形状は、特殊ステップカットであるが、シールリング76の端部の形状は、特殊ステップカットに限定されず、ステップカット、ストレートカット、バイアスカットのいずれであってもよい。
図20に戻り、上記のように、シールリング76の内周面18は、軸4の外周面に接触させられている。シールリング76の外周面16と、軸4の周溝78の底面78aとの間には、潤滑油空間A内の潤滑油が流通可能な隙間があり、シールリング76はシールリング76の内側の潤滑油から外側に向けて圧力を受けるので、ハウジング2に強固に固定される。
シールリング76の潤滑油空間A側の端面10には、潤滑油空間A内の潤滑油から油圧(矢印で示す)が与えられ、シールリング76は大気空間B側に押される。したがって、シールリング76の大気空間B側の端面12は、軸4の周溝78の大気空間B側の壁面に押し付けられる。但し、端面12と周溝78の大気空間B側の壁面の間には、潤滑油が浸入し、厳密には、端面12は周溝78の大気空間B側の壁面に面接触せず、両者の間には油膜が存在する。
図21に示すように、この実施形態では、シールリング76の径方向の厚さtは、シールリング76の周方向にわたって一定ではない。第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、ある2つの地点(起点)20から接合部7に向けて、厚さtは徐々に減少する。好ましくは、2つの地点20は、シールリング76の外周面16の中止軸線Cと接合部7を結ぶ線分Lに対して、対称位置にある。中止軸線Cは、ハウジング2の孔3内にシールリング76を配備すると、軸4と孔3の中心軸Axに合致する。
起点20での厚さtよりも接合部7での厚さtは小さい。起点20と接合部7の間の中間点での厚さtは、厚さtより小さく、厚さtより大きい。他方、接合部7と反対側では、厚さtは、一様であり、起点20での厚さtに等しい。
したがって、厚さtはシールリング76の最小厚さであり、厚さtはシールリング76の最大厚さである。
図21において、2つの起点20は、円形の中止軸線Cを中心として、接合部7から90度離れている。つまり、中止軸線Cを中心とする起点20と接合部7の間の角度θは90度である。但し、角度θは、90度には限定されない。
第1の実施形態に関するシミュレーション結果から、第3の実施形態においても、角度θは、60度以上、150度以下であることが好ましく、80度以上、120度以下であることがさらに好ましいと類推される。したがって、2つの起点20は、円形の中止軸線Cを中心として、接合部7から60度以上、150度以下の角度、離れていることが好ましく、接合部7から80度以上、120度以下の角度、離れていることがさらに好ましい。
また、第1の実施形態に関するシミュレーション結果から、第3の実施形態においても、起点20での厚さtに対する接合部7での厚さtの比率は、0.2以上、0.6以下であることが好ましく、0.3以上、0.5以下であることがさらに好ましいと類推される。
シールリング76は、さらに外周面16から径方向外側に突出する2つの突起80を有する。突起80は2つの起点20の間に配置されている。好ましくは、突起80は接合部7の付近に配置されている。つまり、突起80と接合部7の間隔は、突起80と起点20の間隔よりも小さい。
シールリング76の内周面18は、中止軸線Cを中心とする円筒形であり、内周面18の半径Rは、シールリング76の周方向全体にわたって一定である。
他方、シールリング76の外周面16の曲率半径Rは、中止軸線C周りで変化する。外周面16の曲率半径Rは、起点20から接合部7に向けて、徐々に減少する。起点20での曲率半径Roaよりも接合部7での曲率半径Robは小さい。起点20と接合部7の間の中間点での曲率半径Rocは、曲率半径Roaより小さく、曲率半径Robより大きい。接合部7と反対側では、曲率半径Rは、一様であり、起点20での曲率半径Roaに等しい。
したがって、曲率半径Robは外周面16の最小曲率半径であり、曲率半径Roaは外周面16の最大曲率半径である。
図21に、シールリング76の外周面16が中止軸線Cを中心とする円筒形であると仮定した場合の外周面16の輪郭16aを仮想線で示す。起点20よりも接合部7側において、この実施形態での内周面18は、輪郭16aよりも径方向外側に位置する。
このようにして、シールリング76は、接合部7から角度θ離れた地点20から接合部7に向けて厚さtが徐々に減少するよう形成されている。
この構成の下、シールリング76をハウジング2の孔3の内周面3Aの周溝78に配置した場合、シールリング76の内周面18が真円柱形に極めて近似し、軸4の外周面とシールリング76の内周面18の間の隙間が極めて小さい。したがって、シールリング76の封止性能が著しく高い。
図20から明らかなように、軸4の周溝78の底面78aとシールリング76の外周面16の間には隙間が許容され、両者の同軸度および接触は重要ではない。これに対して、軸4の外周面とシールリング76の内周面18の接触は、封止性能のために重要である。
図22は、組み立てるときの第3の実施形態に係る密封構造70の各部の断面図である。実施形態では、2つの起点20の間に突起80が配置されているので、接合部7が軸4の下方に位置するように、ハウジング2の孔3の内周面3Aの周溝78にシールリング76を配備すると、シールリング76の外周面16から突出する2つの突起80が周溝78の底面78aに接触する。2つの突起80は、シールリング76の厚さが減少する起点である2つの起点20の間に設けられているので、ハウジング2の孔3の内周面3Aの周溝78にシールリング76を配備すると、シールリング76の内周面18は、周溝78ひいては軸4の外周面にほぼ同心に配置される。したがって、矢印で示すように、軸4をシールリング76に挿入する際、軸4がシールリング76にぶつかりにくく、シールリング76の破損が防止または低減される。
一方、図23は、組み立てるときの比較例に係る密封構造の各部の断面図である。この比較例では、突起80が設けられていない。したがって、接合部7が軸4の下方に位置するように、ハウジング2の孔3の内周面3Aの周溝78にシールリング76を配備すると、厚さが小さい接合部7の付近でシールリング76の外周面16が周溝78の底面78aに接触する。したがって、孔3の上部付近において、シールリング76が周溝78から大きく突出する。このため、矢印で示すように、軸4をシールリング76に挿入する際、軸4がシールリング76にぶつかりやすく、シールリング76が破損するおそれがある。
第3の実施形態では、上記の通り、シールリング76は、矩形の断面を有するが、シールリングの断面は矩形には限定されない。図24に示す変形例に係るシールリング86では、径方向内側の軸線方向の長さが大きく、径方向外側の軸線方向の長さが小さい。つまり、軸4の外周面に接触するシールリング76の内周面18の軸線方向の長さが外周面16の軸線方向の長さより大きい。したがって、シールリング86はT字形の断面を有する。
詳細な図示は省略するが、図13のシールリング26Aの内周と外周を逆にした形状のシールリング、ならびに図14のシールリング26Bの内周と外周を逆にした形状のシールリングも考えられる。
詳細な図示は省略するが、シールリング76の大気空間B側の端面12(図20参照)に、図15から図17に示す溝40または図18もしくは図19に示す溝60に類似する複数の溝を形成してもよい。但し、第2の実施形態の変形例での溝40,60がシールリングの内周面18で開口するのに対して、第3の実施形態において、類似の溝を形成する場合には、溝はシールリングの外周面16で開口する。
以上、本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明を図示して説明したが、当業者にとって特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変更が可能であることが理解されるであろう。このような変更、改変および修正は本発明の範囲に包含されるはずである。
例えば、上記の実施の形態においては、外側部材であるハウジング2とシールリングが固定されているのに対して、内側部材である軸4はハウジング2に対して回転する。しかし、本発明に係るシールリングは、固定された内側部材と回転する外側部材の間に配置され、回転する外側部材の内面に固定、例えば締まり嵌めされてもよい。
図1では、シールリング6の端面10および端面12は平面として描かれているが、端面10および端面12の少なくとも一方には、図15から図17に示す溝40または図18もしくは図19に示す溝60に類似する複数の溝または複数の穴が形成されていてもよい。
図示しないが、第1の実施形態と第2の実施形態とその変形例において、軸4の周溝8の底面8aとシールリング6,9,26,26A,26B,36,46,56または66の内周面18の間に、弾性体(例えばエラストマー)から形成された他のリングを配置してもよい。この場合、シールリングはシールリングの内側の弾性体リングから外側に向けて圧力を受ける。
図示しないが、第3の実施形態とその変形例において、ハウジング2の孔3の周溝78の底面78aとシールリング76または86の外周面16の間に、弾性体(例えばエラストマー)から形成された他のリングを配置してもよい。この場合、シールリングはシールリングの外側の弾性体リングから内側に向けて圧力を受ける。
第2の実施形態とその変形例において、突起22の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。第3の実施形態とその変形例において、突起80の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。
本発明の態様は、下記の番号付けされた条項にも記載される。
条項1. 相対的に回転する外側部材と内側部材の間に配置される樹脂製の円環状のシールリングであって、
長尺の円弧状の棒から前記棒の両端部を接合することにより、円形をなすよう形成されており、前記両端部から形成された接合部を有し、
前記シールリングの径方向の厚さは、前記接合部から離れた2つの地点から前記接合部に向けて、徐々に減少しており、
前記地点は、前記円形の中心軸を中心として、前記接合部から60度以上、150度以下の角度、離れている
ことを特徴とするシールリング。
条項2. 前記地点は、前記中心軸を中心として、前記接合部から80度以上、120度以下の角度、離れている
ことを特徴とする条項1に記載のシールリング。
条項3. 前記地点での前記厚さに対する前記接合部での前記厚さの比率は、0.2以上、0.6以下である
ことを特徴とする条項1または2に記載のシールリング。
条項4. 前記地点での前記厚さに対する前記接合部での前記厚さの比率は、0.3以上、0.5以下である
ことを特徴とする条項1または2に記載のシールリング。
条項5. 前記外側部材は、円柱形の内周面を有する孔と、前記孔に連通し液体が内部に配置された液体空間を有し、
前記内側部材は、前記液体空間に配置され、前記孔に挿入されており、
前記内側部材の外周面は、周溝を有しており、
前記シールリングは、前記外側部材に対して静止するように前記外側部材の前記孔に挿入されて、前記内側部材に対して摺動可能に前記内側部材の前記周溝内に配置されて、前記液体空間と外部空間を隔離する
ことを特徴とする条項1から4のいずれか1項に記載のシールリング。
条項6. 前記シールリングは、前記中心軸を中心とする円筒形の外周面と、曲率半径が前記中心軸周りで変化する内周面を有しており、前記シールリングの前記内周面の曲率半径は、前記地点から前記接合部に向けて、徐々に増加する
ことを特徴とする条項5に記載のシールリング。
条項7. 内周面から径方向内側に突出する複数の突起をさらに有し、
前記突起は、前記2つの地点の間に配置されている
ことを特徴とする条項5または6に記載のシールリング。
条項8. 前記突起と前記接合部の間隔は、前記突起と前記地点の間隔よりも小さい
ことを特徴とする条項7に記載のシールリング。
条項9. 前記外側部材は、円柱形の内周面を有する孔と、前記孔に連通し、液体が内部に配置された液体空間を有し、
前記内側部材は、前記液体空間に配置され、前記孔に挿入されており、
前記外側部材の前記孔の内周面は、周溝を有しており、
前記シールリングは、前記外側部材に対して摺動可能に前記外側部材の前記周溝内に配置され、前記液体空間と外部空間を隔離し、前記シールリングに前記内側部材が挿入されて前記内側部材に対して前記シールリングは静止している
ことを特徴とする条項1から4のいずれか1項に記載のシールリング。
条項10. 前記シールリングは、前記中心軸を中心とする円筒形の内周面と、曲率半径が前記中心軸周りで変化する外周面を有しており、前記シールリングの前記外周面の曲率半径は、前記地点から前記接合部に向けて、徐々に減少する
ことを特徴とする条項9に記載のシールリング。
条項11. 外周面から径方向外側に突出する複数の突起をさらに有し、
前記突起は、前記2つの地点の間に配置されている
ことを特徴とする条項9または10に記載のシールリング。
条項12. 前記突起と前記接合部の間隔は、前記突起と前記地点の間隔よりも小さい
ことを特徴とする条項11に記載のシールリング。
A 潤滑油空間(液体空間)
B 外部空間
,70 密封構造
2 ハウジング(外側部材)
3 孔
3A 内周面
4 軸(内側部材)
6,9,26,26A,26B,36,46,56,66 シールリング
6A 端部
6B 端部
7 接合部
8 周溝
8a 底面
16 外周面
18 内周面
20 起点(地点)
22 突起
76,86 シールリング
78 周溝
78a 底面
80 突起

Claims (12)

  1. 相対的に回転する外側部材と内側部材の間に配置される樹脂製の円環状のシールリングであって、

    長尺の円弧状の棒から前記棒の両端部を接合することにより、円形をなすよう形成されており、前記両端部から形成された接合部を有し、
    前記シールリングの径方向の厚さは、前記接合部から離れた2つの地点から前記接合部に向けて、徐々に減少しており、
    前記地点は、前記円形の中心軸を中心として、前記接合部から60度以上、150度以下の角度、離れている
    ことを特徴とするシールリング。
  2. 前記地点は、前記中心軸を中心として、前記接合部から80度以上、120度以下の角度、離れている
    ことを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
  3. 前記地点での前記厚さに対する前記接合部での前記厚さの比率は、0.2以上、0.6以下である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシールリング。
  4. 前記地点での前記厚さに対する前記接合部での前記厚さの比率は、0.3以上、0.5以下である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシールリング。
  5. 前記外側部材は、円柱形の内周面を有する孔と、前記孔に連通し液体が内部に配置された液体空間を有し、
    前記内側部材は、前記液体空間に配置され、前記孔に挿入されており、
    前記内側部材の外周面は、周溝を有しており、
    前記シールリングは、前記外側部材に対して静止するように前記外側部材の前記孔に挿入されて、前記内側部材に対して摺動可能に前記内側部材の前記周溝内に配置されて、前記液体空間と外部空間を隔離する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシールリング。
  6. 前記シールリングは、前記中心軸を中心とする円筒形の外周面と、曲率半径が前記中心軸周りで変化する内周面を有しており、前記内周面の曲率半径は、前記地点から前記接合部に向けて、徐々に増加する
    ことを特徴とする請求項5に記載のシールリング。
  7. 内周面から径方向内側に突出する複数の突起をさらに有し、
    前記突起は、前記2つの地点の間に配置されている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のシールリング。
  8. 前記突起と前記接合部の間隔は、前記突起と前記地点の間隔よりも小さい
    ことを特徴とする請求項7に記載のシールリング。
  9. 前記外側部材は、円柱形の内周面を有する孔と、前記孔に連通し、液体が内部に配置された液体空間を有し、
    前記内側部材は、前記液体空間に配置され、前記孔に挿入されており、
    前記外側部材の前記孔の内周面は、周溝を有しており、
    前記シールリングは、前記外側部材に対して摺動可能に前記外側部材の前記周溝内に配置され、前記液体空間と外部空間を隔離し、前記シールリングに前記内側部材が挿入されて前記内側部材に対して前記シールリングは静止している
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシールリング。
  10. 前記シールリングは、前記中心軸を中心とする円筒形の内周面と、曲率半径が前記中心軸周りで変化する外周面を有しており、前記外周面の曲率半径は、前記地点から前記接合部に向けて、徐々に減少する
    ことを特徴とする請求項9に記載のシールリング。
  11. 外周面から径方向外側に突出する複数の突起をさらに有し、
    前記突起は、前記2つの地点の間に配置されている
    ことを特徴とする請求項9または10に記載のシールリング。
  12. 前記突起と前記接合部の間隔は、前記突起と前記地点の間隔よりも小さい
    ことを特徴とする請求項11に記載のシールリング。
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