JP6998356B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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    • A61F13/511Topsheet, i.e. the permeable cover or layer facing the skin

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、生理用ナプキン、失禁パット、パンティライナー等の、身体から排出される液の吸収に用いられる吸収性物品は、その表面シートとして、開孔処理を施した不織布、多数の凹凸を形成した不織布等が配されている。例えば、特許文献1には、表面シートに、受液側に向く谷部と山部とが、長手方向に延び且つ前記長手方向と直交する方向である幅方向へ波状に形成されており、前記山部には、前記表面シートを構成する繊維の密度が低い粗部と前記密度が高い密部とが長手方向に向かって交互に形成されている吸収性物品が開示されている。
特開2001-137284号公報
しかし、特許文献1に記載の吸収性物品は、その使用時に、表面シートに形成されている谷部と山部とが近接するように外力が付与されて変形してしまうので、着用者の排泄部に対してフィット性が悪く、吸収した液のシート表面における液残り量が多くなってしまう。これに加えて、同文献に記載の吸収性物品は、その使用時に、表面シートに形成されている山部に対して厚み方向に均一に外力が付与されてしまうので、山部がつぶれやすく、吸収体側に液が移行しにくくなるため、吸収した液の液戻り量が高くなってしまう。ひいては、液吸収後に肌触りが悪化してしまう課題があった。
したがって、本発明は、従来技術の欠点を解消し得る吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明は、液透過性の表面シート、裏面シート並びに該表面シート及び該裏面シートの間に位置する吸収体を有し、着用者の前後方向に対応する長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有する吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記長手方向に沿って延びる第1凸条部と、第1凸条部に隣接して位置するとともに、前記長手方向に沿って列状に且つ周期的に蛇行するように配置されてなる第2凸部列と、第1凸条部の稜線を対称軸として、第2凸部列と対称な位置に配され且つ第2凸部列と対称な形状を有する第3凸部列とを備え、
前記表面シートを前記幅方向に沿って見たときに、第1凸条部、第2凸部列、第1凸条部及び第3凸部列がこの順序で配置された繰り返し単位が形成されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、肌対向面に排泄された液のシート表面における液残り量と、吸収した液の液戻り量とを低減して、液吸収後であっても肌触りの良好な吸収性物品が提供される。
図1(a)は、本発明の吸収性物品を構成する表面シートの一実施形態を示す肌対向面側の平面模式図であり、図1(b)は、図1(a)におけるI-I線での断面図である。 図2は、本発明の吸収性物品を構成する表面シートの別の実施形態を示す肌対向面側の平面模式図である。 図3(a)は、図2における要部拡大図であり、図3(b)は、図3(a)のII-II線での断面図であり、図3(c)は、図3(a)のV-V線での断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品を構成する表面シートの更に別の実施形態における断面模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の吸収性物品は一般に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する長手方向と、これに直交する幅方向とを有する縦長の形状をしている。そして吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有する。股下部は、吸収性物品の着用時に、着用者の膣口等の排泄部に対向配置される排泄部対向部を含む排泄部対向領域を有しており、該排泄部対向領域は通常、吸収性物品の長手方向の中央部及び幅方向の中央部並びにその近傍に位置している。
吸収性物品は一般に、着用者の肌対向面側に位置する表面シートと、非肌対向面側に位置する裏面シートと、表面シート及び裏面シートの間に介在配置された吸収体とを備える。表面シートとしては、液透過性を有するシート、例えば不織布や穿孔フィルムなどを一枚又は複数枚用いることができる。表面シートは、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えば表面シートの肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、表面シートの肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、二枚以上の不織布を剥離可能に又は剥離不能に積層して形成した複層シートを用いて表面シートを形成することもできる。表面シートに凹凸形状又は畝溝形状を形成する場合、凸部又は畝部は中実構造であってもよく、中空構造であってもよい。
一方、裏面シートとしては、例えば液難透過性又は液不透過性のフィルムやスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布などを用いることができる。液難透過性又は液不透過性のフィルムに、複数の微細孔を設け、該フィルムに水蒸気透過性を付与してもよい。吸収性物品の肌触り等を一層良好にする目的で、裏面シートの外面に不織布等の風合いの良好なシートを積層してもよい。
吸収体は、吸収性コアを備えている。吸収性コアは、例えばパルプをはじめとするセルロース等の親水性繊維の積繊体、該親水性繊維と吸収性ポリマーとの混合積繊体、吸収性ポリマーの堆積体、二枚の吸収性シート間に吸収性ポリマーが担持された積層構造体などから構成される。吸収性コアは、少なくともその肌対向面が液透過性のコアラップシートで覆われていてもよく、肌対向面及び非肌対向面を含む表面の全域がコアラップシートで覆われていてもよい。コアラップシートとしては、例えば親水性繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側に向けられる面である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
上述の表面シート、裏面シート及び吸収体に加え、吸収性物品の具体的な用途に応じ、肌対向面側の長手方向に沿う両側部に、長手方向に沿って延びる防漏カフが配される場合がある。防漏カフは一般に、基端部と自由端とを備えている。防漏カフは、吸収性物品の肌対向面側に基端部を有し、肌対向面側から起立している。防漏カフは、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成されている。防漏カフの自由端又はその近傍には、糸ゴム等からなる弾性部材を伸長状態で配してもよい。吸収性物品の着用状態においてこの弾性部材が収縮することによって、防漏カフが着用者の身体に向けて起立するようになり、表面シート上に排泄された液が、表面シート上を伝い吸収性物品の幅方向外方へ漏れ出すことが効果的に阻止される。また、吸収性物品は更に、非肌対向面の表面に粘着剤層を有していてもよい。粘着剤層は、吸収性物品の着用状態において、該吸収性物品を、下着や別の吸収性物品に固定するために用いられる。
図1(a)及び(b)には、本発明の吸収性物品に配されている表面シートの肌対向面側における一実施形態が示されている。図1(a)及び(b)に示す表面シート10は、その肌対向面側に、吸収性物品の長手方向Xに沿って延びる第1凸条部11と、第1凸条部11に隣接して位置する第2凸部列12と、第1凸条部11に隣接して位置する第3凸部列13とを備える。同図に示す第1凸条部11は、吸収性物品の幅方向Yに沿う長さが周期的に増減する畝状の構造となっている。第1凸条部11は、稜線L1を有している。稜線L1は長手方向Xに沿って直線状に延びている。図1(a)に示すように、第1凸条部11は、稜線L1を対称軸として、対称な構造を有している。第1凸条部11、第2凸部列12及び第3凸部列13はいずれも、後述するように、表面シート10の構成繊維を融着又は圧密化させてシート厚さ方向に圧縮した圧搾部からなる各固着線15a,15b,15c,15dによって画定されており、各固着線15a,15b,15c,15dよりも厚みが大きい部位である。第1凸条部11、第2凸部列12及び第3凸部列13を形成する凸部の高さはいずれも、後述する各固着線15a,15b,15c,15dの高さよりも高いものである。
なお、本明細書において「凸条部」とは、凸部の高さが略変化せず畝状に連続して形成された態様のみならず、複数の凸部が該一定方向に沿って形成されており、且つ隣接する凸部の間が圧搾部で分断されずに形成されている態様も含む意味である。一方、「凸部列」は、形成された複数の凸部において、隣接する凸部間が圧搾部で分断されたものの他、上述した「凸条部」の態様も含まれる。
また、「稜線L1を対称軸として対称な構造」とは、表面シートが柔軟性を有するものであることから、厳密に幾何学的な対称性であることまでは要求しない。
図1(a)に示す第2凸部列12は、吸収性物品の長手方向Xに沿って列状に且つ幅方向Yに周期的に蛇行するように配置された畝状の構造を有している。また、表面シート10は、その構成繊維が融着しているか、又は融着せずに圧密化された部位である圧搾部としての固着部15を有する。表面シート10は、固着部15として、規則的に蛇行した連続線からなる第1固着線15aと、第1固着線15aと同一の形状を有する連続線からなる第2固着線15bとが形成されている。同図に示す第2凸部列12は、第1固着線15aを介して一方の第1凸条部11と隣接しており、また第2固着線15bを介して他方の第1凸条部11と隣接している。第2凸部列12は、第1固着線15aと第2固着線15bとで囲まれた領域に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に配置されている。第2凸部列12は、その頂部に稜線L2を有しており、この稜線L2は、第1固着線15a及び第2固着線15bの形状と同様に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行している。
図1(b)に示すように、各固着線15a,15bが存在する部位は凹部17となっている。凹部17は、表面シート10で厚みが最も小さく、且つ表面シート10を構成する他の部位の肌対向面よりも最も低い位置にある部位である。表面シート10において第1固着線15a及び第2固着線15bによって形成された凹部17どうしの間は、第2凸部列12となっている。本実施形態では、第2凸部列12は、周期的なジグザグ形状となっているが、これに限られず、正弦波等の曲線形状に周期的に蛇行した構成となっていてもよい。各固着線15a,15bは、例えばエンボス加工等の圧搾加工を表面シート10の肌対向面側から施すことによって形成することができる。
図1(a)に示す第3凸部列13は、稜線L1を対称軸として、第2凸部列12と対称な位置に配されている。第3凸部列13は、稜線L1を対称軸として、第2凸部列12と対称な形状を有する畝状の構造である。表面シート10は、その構成繊維が融着しているか、又は融着せずに圧密化された固着部15として、規則的に蛇行した連続線からなる第3固着線15cと、第3固着線15cと同一の形状を有する連続線からなる第4固着線15dとが形成されている。第3固着線15cは、稜線L1を対称軸として、第1固着線15aと対称な位置に配されている。同様に、第4固着線15dは、稜線L1を対称軸として、第2固着線15bと対称な位置に配されている。
同図に示す第3凸部列13は、第3固着線15cを介して一方の第1凸条部11と隣接しており、また第4固着線15dを介して他方の第1凸条部11と隣接している。第3凸部列13は、第3固着線15cと第4固着線15dとで囲まれた領域に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に配置されている。第3凸部列13は、その頂部に稜線L3を有しており、この稜線L3は、第3固着線15c及び第4固着線15dの形状と同様に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行している。稜線L3は、稜線L1を対称軸として、稜線L2と対称な位置に配されている。本実施形態では、第2凸部列12と対称な構造である第3凸部列13は、周期的なジグザグ形状となっているが、これに限られず、正弦波等の曲線形状に周期的に蛇行した構成となっていてもよい。
図1(b)に示すように、各固着線15c,15dが存在する部位には凹部17が形成されており、表面シート10において第3固着線15c及び第4固着線15dによって形成された凹部17どうしの間は、凸部である第3凸部列13となっている。また、第1固着線15a及び第3固着線15cによって形成された凹部17どうしの間、並びに、第2固着線15b及び第4固着線15dによって形成された凹部17どうしの間はそれぞれ、凸部である第1凸条部11となっている。凹部17は、他の部位よりも厚みが最も小さい部位となっている。
図1(a)に示す表面シート10は、その平面視において、幅方向Yに沿ってみたときに、第1凸条部11、第2凸部列12、第1凸条部11及び第3凸部列13がこの順序で配置された繰り返し単位を形成しており、この繰り返し単位が、幅方向Yに繰り返すように複数配置されている。
図2には、本発明の吸収性物品に配されている表面シートの肌対向面における別の実施形態が示されている。図2に示す表面シート10は、複数の第1凸部11aが長手方向Xに沿って列状に配置され、長手方向Xに隣接する第1凸部11aどうしが圧搾部で分断されずに連接した第1凸条部11を備える。また表面シート10は、第1凸条部11に隣接して位置する第2凸部列12と、第1凸条部11に隣接して位置する第3凸部列13とを備える。本実施形態においても、第1凸条部11、第2凸部列12及び第3凸部列13はいずれも、後述するように、圧搾部からなる各固着部15g,15h,15m,15nによって画定されていることが好ましい。
図2に示す第1凸条部11は、第1凸部11aの各稜線の線分の列を結ぶように形成された稜線L1を有する。稜線L1は、長手方向Xに沿って直線状に延びている。第1凸条部11は、この稜線L1を対称軸として、対称な構造を有している。また図2に示す第1凸条部11は、複数の第1凸部11aとして、大凸部11abと、平面視における面積が大凸部11abよりも小さい小凸部11asとを有していることも好ましい。本実施形態では、大凸部11abと小凸部11asとが、長手方向Xに沿って、交互に且つ列状に複数配置されている。この場合、稜線L1は、これを平面視したときに、大凸部11abと小凸部11asとの各稜線の線分の列を結ぶ、長手方向Xに沿って延びる直線となっている。図2に示す第1凸条部11、第2凸部列12及び第3凸部列13を形成する凸部の高さはいずれも、後述する各固着部15g,15h,15m,15nよりも高いものである。
図2に示す表面シート10は、表面シート10の構成繊維が融着しているか、又は融着せずに圧密化された圧搾部からなる固着部15として、X方向に対して互いに逆向きに傾斜した、第1固着部列15A及び第2固着部列15Bを有している。図2に示す第1固着部列15A及び第2固着部列15Bはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、それぞれ、平行して隣接する固着線間の間隔が広い箇所と該間隔が狭い箇所とを交互に有している。
図2に示す第1固着部列15Aは、直線状の第1固着部15gと、第1固着部15gよりも短い直線状の第2固着部15hとが交互に且つ直列に配置されている。第1固着部列15Aは、一つの固着部列において隣り合う第1固着部15gと第2固着部15hとの間が離間した不連続線となっている。また、同図に示す第2固着部列15Bは、直線状の第3固着部15mと、第3固着部15mよりも短い直線状の第4固着部15nとが交互に且つ直列に配置されている。第2固着部列15Bは、一つの固着部列において隣り合う第3固着部15mと第4固着部15nとの間が離間した不連続線となっている。
大凸部11abは、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第1固着部15gと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第3固着部15mとで囲まれた領域に菱形状の区画に形成されている。同図に示す小凸部11asは、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第2固着部15hと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第4固着部15nとで囲まれた領域における菱形状の区画に形成されている。後述するように、各固着部15g,15h,15m,15nが存在する部位にはそれぞれ、表面シート10における他の部位よりも厚みが最も小さい凹部17が形成されている。
図2に示す第2凸部列12は、複数の第2凸部12aが、吸収性物品の長手方向Xに沿って列状に配置されている。第2凸部12aは、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第1固着部15gと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第4固着部15nとで囲まれた領域、並びに、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第2固着部15hと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第3固着部15mとで囲まれた領域における平行四辺形状の各区画に形成された凸部となっている。同図に示す第2凸部列12は、各固着部15g,15h,15m,15nを介して第1凸条部11と隣接しており、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行して配置されている。本実施形態における第2凸部列12は、第2凸部12aの各稜線の線分の列を結ぶように形成された稜線L2を有している。第2凸部列12は、第2凸部12aの配置位置に沿って、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行し、稜線L2は、第2凸部列12と同様に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行している。各固着部15g,15h,15m,15nは、例えばエンボス加工等の圧搾加工を表面シート10の肌対向面側に施すことによって形成することができる。
図2に示す第3凸部列13は、稜線L1を対称軸として、第2凸部列12と対称な位置に配されている。第3凸部列13は、稜線L1と対称軸として、第2凸部列12と対称な形状を有する。同図に示す第3凸部列13は、第3凸部13aが長手方向Xに沿って列状に複数配置された形状となっている。第3凸部13aは、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第1固着部15gと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第4固着部15nとで囲まれた領域、並びに、隣り合う第1固着部列15Aにおける2つの第2固着部15hと、隣り合う第2固着部列15Bにおける2つの第3固着部15mとで囲まれた領域における平行四辺形状の各区画に形成された凸部となっている。第3凸部列13は、各固着部15g,15h,15m,15nを介して第1凸条部11と隣接しており、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行して配置されている。本実施形態における第3凸部列13は、第3凸部13aの各稜線の線分の列を結ぶように形成された稜線L3を有している。第3凸部列13は、第3凸部13aの配置位置に沿って、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行するようになっている。稜線L3は、第3凸部列13と同様に、幅方向Yに振幅を有するように周期的に蛇行するようになっている。
図2に示す表面シート10は、図1に示す実施形態と同様に、その平面視において、幅方向Yに沿ってみたときに、第1凸条部11、第2凸部列12、第1凸条部11及び第3凸部列13がこの順序で配置された繰り返し単位を形成しており、この繰り返し単位が、幅方向Yに複数繰り返すように配置されている。
以上の構成を有する表面シート10を備える吸収性物品によれば、特に第2凸部列12及び第3凸部列13によって形成された周期的に蛇行した構造によって、吸収性物品を着用した状態において股下部に生じる幅方向内方への外力に対する反発力が発生しやすくなり、第1凸条部11の本来の形状が維持されやすくなる。また、第1凸条部11は、第2凸部列12と第3凸部列13との間に配されているので、第2凸部列12及び第3凸部列13を構成する各凸部の頂部は、第1凸条部11によって形成される凸部の頂部よりも着用者への接触面積が大きくなる。そのため、座位時等といった吸収性物品の厚み方向に外力が負荷される場合であっても、表面シートに負荷される外力が分散されやすく、表面シートの意図しないつぶれが低減される。これによって、吸収性物品の長手方向Xに沿って延びる第1凸条部11を介して、経血等の排泄液が吸収性物品の長手方向Xに拡散しやすくなり、液の吸収後も、着用者の排泄部及びその近傍に対向配置された表面シートの肌対向面に液が残存しにくくなるとともに、表面シートの肌対向面への液戻り量が少なくなる。その結果、シート表面の液残り量及び液戻り量が低減され、肌触りが良好なものとなる。このような効果は、表面シート10として上述したいずれの形態を採用した場合であっても十分に奏される。
第1凸条部11においては、第1高密度領域S1が、第1凸条部11の延びる方向に沿って間欠的に形成されていることが好ましい。第1高密度領域S1は、表面シート10の構成繊維の存在密度(以下、「構成繊維の存在密度」を単に「繊維密度」ともいう。)が第1凸条部11及び各凸部列12,13よりも高い部位であり、且つ固着部15よりも繊維密度が低い部位である。第1高密度領域S1は、その最大厚みが、第1凸条部11及び各凸部列12,13の最大厚みよりも小さい領域である。このような構成を有していることによって、図1(a)及び図2に示す表面シート10としていずれの形態を採用した場合であっても、第1凸条部11に繊維密度が異なる部位が形成されるので、繊維密度が高い第1高密度領域S1を介して、排泄液を吸収体側へ移行させやすくすることができる。その結果、シート表面の液残り及び吸収体から表面シート側への排泄液の液戻りを更に低減させることができる。
第1高密度領域S1は、圧搾加工が施されていない領域であることが好ましい。すなわち、第1高密度領域S1は、圧搾部でないことが好ましい。このような構成となっていることによって、図1(a)及び図2に示す表面シート10のいずれの形態を採用した場合であっても、第1高密度領域S1は圧搾加工が施された場合と比較して柔軟性を有しているので、第1凸条部11,11の肌へのフィット性が高く維持され、且つ排泄液の長手方向Xへの拡散が第1凸条部11に沿って起こりやすくなる。その結果、シート表面の液残り及び吸収体から表面シート側への排泄液の液戻りが更に低減され、肌触りが一層良好なものとなる。
図1(a)に示す実施形態では、第1高密度領域S1は、第1凸条部11における幅方向Yの長さが最も短い部位に好ましく形成される。そして、第1高密度領域S1は、第1凸条部11において、幅方向Yの長さが最も長い部位よりも表面シート10の繊維密度が高い領域となっている。本実施形態における第1高密度領域S1は、例えば圧搾加工を行わない程度の弱い押圧加工を施すことによって形成したり、あるいは、第1固着線15aと第3固着線15cとの幅方向Yに沿う間隔、並びに、第2固着線15b及び第4固着線15dとの幅方向Yに沿う間隔をそれぞれ短くして、第1凸条部11の幅方向Yに沿う長さが最も短い部位に形成したりすることができる。
図2及び図3(a)に示す実施形態では、第1高密度領域S1は、平面視において、第1固着部列15Aと第2固着部列15Bとの交差部分に相当する位置における各固着部15g,15h,15m,15nが存在しない部位に形成されており、第1凸条部11の延在方向に沿って見たときに、大凸部11abの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つと、小凸部11asの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つとを共有する位置にそれぞれ形成されている。つまり、第1凸条部11が第1高密度領域S1を含んで構成されている場合、第1凸条部11は、第1高密度領域S1を介して、大凸部11abと小凸部11asとが交互に且つ列状に配置されて形成されている。特に図2に示す実施形態において、このような配置となっていることによって、平面視面積が大凸部11abよりも小さい小凸部11as側に移動した排泄液が、着用者の肌と接触しにくくなるので、着用者の肌と、排泄液又は排泄液吸収後の表面シート10との接触に起因する不快感を一層低減することができる。
本実施形態における第1高密度領域S1は、表面シート10が後述する熱伸長性繊維を含む場合には、該表面シート10に対して、各固着部15g,15h,15m,15nの間隔を適宜調整して形成し、その後、この表面シート10に対して、後述するエアスルー加工を施したり、熱風を吹き付けてシートの嵩高さを回復させる処理を行うことによって形成することができる。これらの加工を施すことによって、第1高密度領域S1の形成予定部位に位置するシート厚みが回復し、最大厚みが、第1凸条部11及び各凸部列12,13の最大厚みよりも小さく、且つ固着部15の最大厚みよりも大きい領域となる。
また、第2凸部列12及び第3凸部列13のそれぞれに、第2高密度領域S2が各凸部列12,13の延びる方向に沿って間欠的に形成されていることが好ましい。本実施形態では、各凸部列12,13は蛇行しながら長手方向Xに延びているので、第2高密度領域S2も長手方向Xに間欠に形成されている。第2高密度領域S2は、表面シート10の繊維密度が第1凸条部11及び各凸部列12,13よりも高い部位であり、且つ固着部15よりも繊維密度が低い部位である。第2高密度領域S2は、その最大厚みが、第1凸条部11及び各凸部列12,13の最大厚みよりも小さい領域であり、且つ固着部15の最大厚みよりも大きい領域である。このような構成を有していることによって、図1(a)及び図2に示す表面シート10としていずれの形態を採用した場合であっても、各凸部列12,13のそれぞれに構成繊維の密度が異なる部位が形成されるので、構成繊維の密度が高い第2高密度領域S2を介して、排泄液を吸収体側へ移行させやすくすることができ、その結果、シート表面の液残り及び吸収体から表面シート側への排泄液の液戻りを低減させることができる。
また、第2高密度領域S2は、圧搾加工が施されていない領域であることが好ましい。すなわち、第2高密度領域S2は、圧搾部でないことが好ましい。このような構成となっていることによって、図1(a)及び図2に示す表面シート10のいずれの形態を採用した場合であっても、第2高密度領域S2は圧搾加工が施された場合と比較して柔軟性を有しているので、吸収性物品の着用者の歩行時等の動作時に、第1凸条部11の肌へのフィット性が高く維持され、且つ排泄液の長手方向Xへの拡散が第1凸条部11の延在方向に沿って起こりやすくなる。その結果、表面シート10の肌対向面側への液残りが更に低減され、肌触りが一層良好なものとなる。
図1(a)及び(b)に示す表面シート10では、第2高密度領域S2は、幅方向Yにおいて隣接する第1凸条部11に着目したときに、一方の第1凸条部11の幅方向Yの長さが最も短い部位と、他方の第1凸条部11の幅方向長さが最も長い部位とを結ぶ幅方向Yに沿う仮想線上に位置するように、第2凸部列12及び第3凸部列13のそれぞれに、長手方向Xに間欠的に形成されている。図1(a)及び(b)に示す表面シート10の形態では、第2高密度領域S2は、第1高密度領域S1と同様に、例えば圧搾加工を行わない程度の弱い押圧加工を施すことによって形成することができる。
また、図2に示す構成を有する表面シート10では、図3(a)に示すように、第2高密度領域S2は、長手方向Xに沿って隣り合う第2凸部12aを平面視したときに、平行四辺形状区画を構成する四つの頂点のうち一つを隣り合う第2凸部12aが共有する位置に複数且つ間欠的に配されている。また、図3(b)に示すように、第2高密度領域S2は、表面シート10の構成繊維の繊維密度が第1凸条部11及び各凸部列12,13よりも高い部位であり、且つ固着部15よりも繊維密度が低い部位である。また、図3(b)に示すように、第1高密度領域S1は、その最大厚みが、第1凸条部11及び各凸部列12,13の最大厚みよりも小さい領域である。本実施形態における第2高密度領域S2は、図2に示す実施形態における第1高密度領域S1と同様の方法で形成することができる。
また、第1凸条部11は、第2高密度領域S2を介して、第2凸部列12及び第3凸部列13と幅方向Yで連結していることが好ましい。この場合、図1(a)に示す実施形態において上述の構成を有する第2高密度領域S2を形成するためには、例えば、各固着線15a,15b,15c,15dを不連続線として形成し、これらの固着線における固着部15が存在しない部位に第2高密度領域S2を形成すればよい。
図2及び図3(a)に示す実施形態では、第2高密度領域S2は、第1固着部列15A及び第2固着部列15Bとが交差する位置における各固着部15g,15h,15m,15nが存在しない部位に形成されており、第2凸部12aの平行四辺形状区画を構成する四つの頂点のうち一つと、大凸部11abの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つとを共有する位置、並びに、第3凸部13aの平行四辺形を構成する四つの頂点のうち一つと、大凸部11abの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つとを共有する位置にそれぞれ形成されている。これに加えて、第2高密度領域S2は、第2凸部12aの平行四辺形状区画を構成する四つの頂点のうち一つと、小凸部11asの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つとを共有する位置、並びに、第3凸部13aの平行四辺形状区画を構成する四つの頂点のうち一つと、小凸部11asの菱形状区画を構成する四つの頂点のうち一つとを共有する位置にそれぞれ形成されている。このような構成を有していることによって、第1凸条部11に排泄された液を、長手方向Xに加えて、幅方向Yに存在する第2凸部列12及び第3凸部列13側にも移行させることができるので、表面シート10の肌対向面に排泄された液がより残存しにくくなる。その結果、シート表面への液戻り量を低減するとともに、シート表面の液残り量が一層低減され、肌触りが良好なものとなる。
図3(a)及び(c)に戻ると、図3(c)に示すように、各固着部15g,15h,15m,15nが存在する部位は、他の部位よりも厚みが最も小さい凹部17が複数形成されている。図3(c)に示す断面図では、第1固着部15g及び第3固着部15mによって形成された凹部17どうしの間は第3凸部13aとなっている。また、第2固着部15h及び第3固着部15mによって形成された凹部17どうしの間は第2凸部12aとなっている。第1固着部15g及び第4固着部15nによって形成された凹部17どうしの間は第3凸部13aとなっている。同様に、第2固着部15h及び第4固着部15nによって形成された凹部17どうしの間は小凸部11asとなっている。
第1高密度領域S1の幅方向Yの長さW1(図1及び図2参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上であり、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下である。第1高密度領域S1の長手方向Xの長さは、上述の長さW1と同様の範囲とすることができる。図1に示す実施形態においては、第1高密度領域S1の幅方向Yの長さW1及び長手方向Xの長さは、例えば押圧加工の寸法を変更するか、あるいは、第1固着線15aと第3固着線15cとの幅方向Yに沿う間隔、並びに、第2固着線15b及び第4固着線15dとの幅方向Yに沿う間隔をそれぞれ変更することによって適宜調整することができる。図2に示す実施形態においては、第1高密度領域S1の幅方向Yの長さW1及び長手方向Xの長さは、第1固着部列15Aにおいて隣り合う第1固着部15gと第2固着部15hとの間隔、並びに第2固着部列15Bにおいて隣り合う第3固着部15mと第4固着部15nとの間隔をそれぞれ変更することによって適宜調整することができる。
同様に、第2高密度領域S2の幅方向Yの長さW2(図1及び図2参照)は、第2凸部列12及び第3凸部列13の幅方向Yの長さよりも小さければ特に制限はないが、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上であり、好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下である。第2高密度領域S2の長手方向Xの長さは、上述の長さW2と同様の範囲とすることができる。図1に示す実施形態においては、第2高密度領域S2の幅方向Yの長さW2及び長手方向Xの長さは、押圧加工の寸法を変更することによって適宜調整することができる。図2に示す実施形態においては、第2高密度領域S2の幅方向Yの長さW2及び長手方向Xの長さは、第1固着部列15Aにおいて隣り合う第1固着部15gと第2固着部15hとの間隔、並びに第2固着部列15Bにおいて隣り合う第3固着部15mと第4固着部15nとの間隔をそれぞれ変更することによって適宜調整することができる。
第2凸部列12及び第3凸部列13の幅方向Yに沿う最大長さW5(図1及び図2参照)は、それぞれ独立して、好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mm以上、好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下である。図1に示す実施形態においては、長さW5は、例えば第1固着線15aと第2固着線15bとの幅方向Yに沿う間隔、並びに、第3固着線15cと第4固着線15dとの幅方向Yに沿う間隔をそれぞれ短くすることによって適宜調整することができる。図2に示す実施形態においては、長さW5は、例えば第2固着部15h及び第4固着部15nのそれぞれの長さを変更することによって適宜調整することができる。
表面シート10における、第1凸条部、各凸部列及び各高密度領域それぞれの密度(g/cm)は、所定位置においてレーザー厚み計(例えば、株式会社キーエンス製XS-1100)を用いて測定した3カ所の厚み(mm)の算術平均値(Tx)で、表面シート10の坪量B1(g/m)を除することによって求めることができる。式中xは、第1凸条部、各凸部列及び各高密度領域各々で厚み及び密度が区別されていることを示す。
密度Dx(g/cm)=(B1×0.0001)/(Tx×0.1)
第1凸条部11の厚みは、第1凸条部11の幅方向Yに沿う最大長さの仮想線分と、第1凸条部11の稜線L1との交点におけるシート厚みを、上述の方法で測定する。
第2凸部列12及び第3凸部列13の厚みは、第2凸部列12の稜線L2上における最大厚みを、上述の方法で測定する。
第1高密度領域S1の厚みは、上述の方法に従い、以下のとおり測定する。
図1に示す形態においては、第1凸条部11の幅方向に沿う最小長さの仮想線分と、第1凸条部11の稜線L1との交点におけるシート厚みを測定する。
また図2に示す形態においては、第1凸条部11の稜線L1上に存在し、且つ第1固着部列15Aと第2固着部列15Bとが交差する位置において、各固着部15g,15h,15m,15nの各端部に内接する仮想円を考えたときに、その中心の位置におけるシート厚みを測定する。
第2高密度領域S2の厚みは、上述の方法に従い、以下のとおり測定する。
図1に示す形態においては、第1凸条部11の幅方向に沿う最大長さを有する位置において幅方向に沿う仮想延長線を考えたときに、その仮想延長線上の位置における両固着線15a,15b間の幅方向に沿う最小長さの仮想線分と、第2凸部列12の稜線との交点におけるシート厚みを測定する。
また図2に示す形態においては、第2凸部列12の稜線L2上に存在し、第1固着部列15Aと第2固着部列15Bとが交差する位置における各固着部15g,15h,15m,15nの各端部に内接する仮想円を考えたときに、その中心の位置におけるシート厚みを測定する。
以下に、図1及び図2に示す各実施形態に共通する事項について説明する。吸収性物品に配されている吸収体は、低坪量部と、低坪量部と、該低坪量部よりも坪量が高い高坪量部を備えていることが好ましく、該高坪量部は吸収性物品の排泄部対向領域に配されていることが更に好ましい。また、高坪量部には、吸収体が表面シート側に開口し、且つ長手方向Xに沿って延びる複数の溝状開口部が形成されていることも好ましい。ここで「開口部」とは、吸収体の構成材料の坪量を他の部位よりも少なくして構成した溝や、吸収体の構成材料を圧搾して形成された圧搾溝等の吸収体の自然状態で開口している「溝」の構造の他に、自然状態で実質的に開口しておらず、外力が加わったときに開口し得る、吸収体の厚み方向に貫通又は非貫通の「切れ込み(スリット)」の構造も含む。このような構成になっていることによって、吸収体に存在する高坪量部の液吸収性を維持しつつ、高坪量部に柔軟性を発現させることができるので、吸収性物品の着用時に、表面シート10の着用者への追従性を損なうことがなく、排泄液を吸収体側へ移行させやすくすることができ、その結果、吸収体から表面シート側への排泄液の液戻りを低減させることができる。高坪量部は、例えば、吸収性コアの構成部材を低坪量部よりも多く配置したり、同一又は異なる坪量を有する吸収体を複数個配置することによって形成することができ、好ましくは吸収体の幅方向中央部が該中央部以外の部位よりも肌対向面側に突出するように構成される。圧搾溝は、該圧搾溝の形成位置における表面シート10及び吸収体を構成する各部材の存在密度が、圧搾溝以外の領域における部材の存在密度よりも高くなっている部位である。
表面シート10は、一枚の液透過性シートを用いて単層で形成されていてもよく、二枚以上の液透過性シートを剥離可能に又は剥離不能に積層して形成した複層シートを用いて表面シート10を形成することもできる。特に、表面シート10と吸収体との間には、液透過性の繊維層が介在配置されており、且つ該繊維層の繊維密度が表面シート10の繊維密度よりも大きくなるように構成されることが好ましい。このような構成になっていることによって、表面シート10の肌対向面に排泄された液を繊維層側及び吸収体側に効率的に移行させやすくすることができるので、表面シート10の肌対向面における液残り量を低減させることができる。これに加えて、吸収体から表面シート10側に向けて、液吸収後の液戻りが意図せず生じてしまった場合であっても、表面シート10と吸収体との間に配された繊維層が液戻りが生じた液を保持して、表面シート10側への液戻りを生じにくくさせることができる。繊維層の繊維密度を高めるためには、例えば、繊維層をプレスロール等で圧縮したり、あるいは、繊維層を構成する繊維の平均繊維径を、表面シート10を構成する繊維の平均繊維径よりも小さくすればよい。
表面シート10は、図4に示すように、肌対向面側に配される上層40と、非肌対向面側に配される下層50とを備えた積層構造を備えていることも好ましい。これに加えて、上層40は熱伸長性繊維を含み、且つ下層50は熱伸長性繊維を含まないか、又は熱伸長性繊維を前記上層よりも低い割合で含むとともに、上層40を構成する繊維と水との接触角が、下層50を構成する繊維と水との接触角よりも大きくなるように構成することも好ましい。このような構成となっていることによって、下層50を構成する繊維の親水性が、上層40を構成する繊維の親水性よりも高いので、上層40側に排泄された体液を、親水性の高い下層50側に透過しやすくなる。その結果、シート表面に液が残りにくく、肌触りが一層良好なシートとなる。このようなシートは、例えば特開2010-115479号公報に記載のエアスルー加工によって製造することができる。
図4に示す表面シート10は、境界面Fによって区分された上層40と下層50とを有することが好ましい。同図に示す上層40と下層50とは、両層40,50が互いに接合された固着部15と、上層40と下層50とが固着部15によって接合されていない非固着部16とを有している。非固着部16には上層40と下層50との境界面Fが存在するが、固着部15には境界面Fが存在していない。本実施形態における固着部15は、上層40を構成する繊維集合体と、下層50を構成する繊維集合体とを積層して積層体とし、その積層体にエンボス加工を施して形成するか、あるいは、両層40,50間に接着剤を間欠的に施して形成することができる。
図4に示すように、上層40と下層50とを互いに圧搾して接合する固着部15が形成されている場合、表面シート10は、上層40の肌当接面側が凹凸形状をなしている。表面シート10における固着部15には、上層40及び下層50それぞれに凹部17が形成されている。上層40の肌当接面における凹部17どうしの間は凸部18となっている。凸部18は凹部17を構成する固着部15に囲まれた領域に存在している。本実施形態における固着部15は、例えば図1及び図2に示す各固着部列15A,15B、あるいは各固着部15g,15h,15m,15nとすることができる。本実施形態における凸部18は、例えば、図1及び図2に示す第1凸条部11、第1凸部11a、第2凸部12a及び第3凸部13aとすることができる。
表面シート10の上層40は、熱伸長性繊維を含む繊維集合体から構成されている。表面シート10の上層40に含まれる熱伸長性繊維は、これを好ましくは90℃以上、更に好ましくは110℃以上、また、好ましくは130℃以下の加熱温度で加熱することによって、長さが伸びる繊維である。熱伸長性繊維としては、例えば加熱により樹脂の結晶状態が変化して伸びたり、あるいは捲縮加工が施された繊維であって捲縮が解除されて見かけの長さが伸びる繊維が挙げられる。熱伸長性繊維の好適な繊維径については後述する。また、表面シート10の下層50は、熱伸長性繊維を含まないか、又は熱伸長性繊維を上層40よりも低い質量割合で含む繊維集合体から構成されている。
好ましい熱伸長性繊維としては、第1樹脂成分と、第1樹脂成分の融点より低い融点又は軟化点を有する第2樹脂成分とからなり、第2樹脂成分が繊維表面の一部又は全体に連続して存在する複合繊維が挙げられる。また、熱伸長時に他の繊維との熱融着が起こる繊維であることも好ましい。第1樹脂成分としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられ、第2樹脂成分としては高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンプロピレン共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン(PP)、共重合ポリエステル等が挙げられる。これらの成分のうち、第1樹脂成分としてポリプロピレンを用い、第2樹脂成分として高密度ポリエチレンを用いることによって、熱融着性が付与された熱伸長性繊維が容易に得られる点で好ましい。このような熱伸長性繊維は、例えば特開2005‐350836号公報に記載の方法で製造することができる。
表面シート10に熱伸長性繊維が含まれているか否かは、表面シート10から取り出した繊維について、以下の方法で熱伸長率を測定することで判定することができる。
(熱伸張性繊維の判別方法)
まず、表面シートから繊維を10本採取する。採取する繊維の長さは1mmとする。採取した繊維をプレパラートに挟み、挟んだ繊維の全長を測定する。測定には、KEYENCE社製デジタルマイクロスコープVHX-6000を用いる。測定は50~100倍の倍率で前記繊維を観察し、その観察像に対して装置に組み込まれた計測ツールを用いて行った。前記測定で得られた長さを「表面シートから採取した繊維の全長」F1とする。全長を測定した繊維を、エスアイアイナノテクノロジー株式会社製のDSC6200用の試料容器(品名:ロボット用容器52-023P、15μL、アルミ製)に入れる。前記繊維の入った容器を、予め繊維の低融点成分(第2樹脂成分)の融点又は軟化点より10℃低い温度にセットされたDSC6200の加熱炉中の試料置き場に置く。DSC6200の試料置き場直下に設置された熱電対で測定された温度(計測ソフトウェア中の表示名:試料温度)が低融点成分(第2樹脂成分)の融点又は軟化点より10℃高い温度±1℃の範囲になってから、60秒間加熱し、その後素早く取り出す。加熱処理後の繊維をDSCの試料容器から取り出しプレパラートに挟み、挟んだ繊維の全長を測定する。測定には、KEYENCE製のマイクロスコープVHX-900、レンズVH-Z20Rを用いた。測定は50~100倍の倍率で前記繊維を観察し、その観察像に対して装置に組み込まれた計測ツールを用いて行った。前記、測定で得られた長さを「加熱処理後の繊維の全長」F2とする。熱伸長率(%)は以下の式から算出する。この熱伸長率が0%より大きい場合、測定対象の繊維は熱伸長性繊維であると判定し、熱伸長率が0%である場合は、測定対象の繊維は熱伸長性繊維でないと判定する。
繊維の熱伸長率(%)=100×(F2-F1)/F1
凹凸形状を効率よく形成させる観点から、熱伸長性繊維は、第2樹脂成分の融点又は軟化点より10℃高い温度での伸長率が、好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上であり、好ましくは40%以下、更に好ましくは30%である。伸長率は、加熱前後での繊維長を測定することで算出することができる。
表面シート10は、上層40を構成する繊維と水との接触角が、下層50を構成する繊維と水との接触角よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。繊維と水との接触角は、繊維の親水性の指標の一つであり、繊維と水との接触角が小さいほど親水性が高いことを示す。すなわち、表面シート10は、下層50の構成繊維が、上層40の構成繊維よりも親水性が高くなるように構成されている。
上層40を構成する繊維と水との接触角は、下層50を構成する繊維と水との接触角よりも大きくなることを条件として、好ましくは60°以上、より好ましくは65°以上、更に好ましくは70°以上であり、また、好ましくは100°以下、より好ましくは95°以下、更に好ましくは90°以下である。同様に、下層50を構成する繊維と水との接触角は、好ましくは55°以上、より好ましくは60°以上、更に好ましくは65°以上であり、また、好ましくは90°以下、より好ましくは85°以下、更に好ましくは80°以下である。繊維と水との接触角は、例えば繊維の原材料を変更したり、繊維表面に親水化処理又は疎水化処理を施すことによって適宜調整することができる。繊維と水との接触角を上述の範囲に調整することによって、上層40と下層50との間に、下層50の親水性が上層40よりも大きい親水勾配ができるので、上層40側に排泄された体液を、親水性の高い下層50側に浸透させやすくすることができる。
繊維と水との接触角は、例えば以下の方法で測定することができる。測定される繊維として、表面シート10を構成する上層40の外面から深さ1mmの部位に位置する繊維と、下層50の外面から深さ1mmの部位に位置する繊維とをそれぞれ取り出す。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA-Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC-25)から吐出される液量を10ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析や画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、不織布から取り出した繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、接触角とする。上層40及び下層50から取り出した繊維はそれぞれ、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。該繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を算術平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を接触角と定義する。
上層40を構成する繊維の平均繊維径は、繊維の繊度(デシテックス:dtex)で表したときに、好ましくは1.0dtex以上、より好ましくは1.5dtex以上、更に好ましくは2.0dtex以上であり、好ましくは7.0dtex以下、より好ましくは6.0dtex以下、更に好ましくは5.0dtex以下である。同様に、下層50の構成繊維の繊維径は、繊度で表して、好ましくは0.5dtex以上、より好ましくは1.0dtex以上、更に好ましくは1.5dtex以上であり、好ましくは4.0dtex以下、より好ましくは3.5dtex以下、更に好ましくは3.0dtex以下である。上層40及び下層50の少なくとも一方に複数種の繊維を含む場合には、上層40を構成する繊維のうち、最も平均繊維径が小さい繊維の平均繊維径と、下層50を構成する繊維のうち最も平均繊維径が大きい繊維とがそれぞれ上述の範囲であればよい。
繊維の繊度は、以下の方法で測定することができる。すなわち、荷重がかかっていない状態の表面シート10から、表面シート10を50mm×100mm(面積5000mm)の長方形状に切り出して測定用サンプルを作製する。次いで、上層40の繊維の繊度に関しては、測定用サンプルを断面視して、測定用サンプルの上層40の肌当接面から10mm間隔を空けた位置での標準的な繊維10本を対象として繊維太さを、電子顕微鏡を用いて実測し、繊維太さの算術平均値Dn(μm)を算出する。次いで、示差走査熱量測定器(DSC)を用いて、前記肌当接面から10mm間隔を空けた位置での標準的な繊維の構成樹脂を特定し、理論繊維密度Pn(g/cm)を求める。得られた繊維太さの算術平均値Dn(μm)及び理論繊維密度Pn(g/cm)から、繊維長さ10000m当たりの重さ(g)を算出して、この算出された値を上層40の繊維の繊度(dtex)とする。下層50の繊維の繊度に関しては、測定用サンプルを断面視して、測定用サンプルの非肌当接面から10mm間隔を空けた位置での標準的な繊維10本を対象として、肌当接面側の繊維の繊度と同様にして測定する。
表面シートの非肌対向面は、平坦であることが好ましい。これによって、吸収体又は繊維層と、表面シート10との接触面積が大きくなるので、表面シート10を透過した液を素早く吸収体又は繊維層側へ移行させることができ、その結果、表面シート10への液戻り量を低減させることができる。
表面シート10は、一種の繊維を含む単層シートから構成されていてもよく、複数種の繊維が混合された単層シートから形成されていてもよく、あるいは、図4に示すように、一種又は複数種の繊維を含む単層シートどうしが積層された複層のシートとなっていてもよい。これらの構成繊維としては、例えば熱伸長性繊維や、これに加えて、又はこれに代えて、熱伸長性繊維の熱伸長が発現する温度よりも高い融点を有する、ポリエステル及びポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を一種以上含む熱融着性繊維、あるいはコットンやパルプ等の天然繊維、レーヨンやアセテート繊維、芯成分にポリプロピレンやポリエステル、鞘成分にポリエチレンを用いた、芯鞘構造型(サイドバイサイド型含む)複合繊維等の熱伸長性を有しない繊維が挙げられる。
特に、表面シート10及び繊維層、あるいは、上層40及び下層50を有する表面シート10を用いる場合には、肌対向面に位置する側の層を構成するシートは、熱伸長性繊維を含むことが好ましい。この場合、熱伸長性繊維の含有割合は、肌対向面に位置する側の層を構成するシートの全質量中、好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。また、熱伸長性繊維以外の繊維の含有割合は、肌対向面に位置する側の層を構成するシートの全質量中、非含有であってもよく、あるいは、好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
本発明の適用対象となる吸収性物品は、身体に装着され、身体から排泄される排泄物を吸収保持する機能を有するものを広く包含する。そのような吸収性物品としては、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナ等が挙げられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、図1(b)並びに図3(b)及び(c)に示す表面シート10は、説明の便宜上、第1凸条部11並びに各凸部列12,13の各凸部はその高さが異なるものとして説明したが、これに限られず、各凸部の高さは同一であってもよく、異なっていてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
液透過性の表面シート、裏面シート並びに該表面シート及び該裏面シートの間に位置する吸収体を有し、着用者の前後方向に対応する長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有する吸収性物品であって、前記表面シートは、前記長手方向に沿って延びる第1凸条部と、第1凸条部に隣接して位置するとともに、前記長手方向に沿って列状に且つ周期的に蛇行するように配置されてなる第2凸部列と、第1凸条部の稜線を対称軸として、第2凸部列と対称な位置に配され且つ第2凸部列と対称な形状を有する第3凸部列とを備え、前記表面シートを前記幅方向に沿って見たときに、第1凸条部、第2凸部列、第1凸条部及び第3凸部列がこの順序で配置された繰り返し単位が形成されている、吸収性物品。
<2>
前記第1凸条部は、幅方向の長さが周期的に増減し、前記第1凸条部における該長さが最も小さい部分に、該長さが最も大きい部分よりも構成繊維の密度が高い第1高密度領域が形成されている、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記第1凸条部は、複数の第1凸部を含み、長手方向に隣りあった該第1凸部の間に前記第1高密度領域が形成されている、前記<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記第1凸条部及び前記各凸部列は、それぞれ、圧搾部によって画定されており、前記第1高密度領域は前記圧搾部を有しておらず、該第1高密度領域の最大厚みは前記第1凸部の最大厚みよりも小さい、前記<3>に記載の吸収性物品。
<5>
前記第1凸部は、複数の大凸部と、平面視における面積が該大凸部よりも小さい複数の小凸部とを有し、第1高密度領域を介して、該大凸部と該小凸部とが交互に且つ列状に配置されている、前記<3>又は<4>に記載の吸収性物品。
<6>
直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを備え、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、前記大凸部は、隣り合う第1固着部列における2つの第1固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第3固着部とで囲まれた領域における菱形状の区画に形成されている、前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを備え、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、前記小凸部は、隣り合う第1固着部列おける2つの第2固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第4固着部とで囲まれた領域における菱形状の区画に形成されている、前記<5>又は<6>に記載の吸収性物品。
<8>
第1高密度領域の前記幅方向の長さは、第1凸条部の幅方向の長さよりも小さく、0.5mm以上、好ましくは0.8mm以上であり、5mm以下、好ましくは3mm以下である、前記<2>~<7>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<9>
直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを備え、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、第2凸部列は、複数の第2凸部が、前記長手方向に沿って列状に配置されており、第2凸部は、隣り合う第1固着部列における2つの第1固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第4固着部とで囲まれた領域、並びに、隣り合う第1固着部列における2つの第2固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第3固着部とで囲まれた領域における平行四辺形状の区画にそれぞれ形成されている、前記<1>~<8>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<10>
前記表面シートの構成繊維の密度が前記第2凸部列、前記第3凸部列及び前記第1凸条部よりも高い第2高密度領域が、該第2凸部列及び第3凸部列のそれぞれに、該各凸部列の延在する方向に間欠的に形成されている、前記<1>~<9>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<11>
前記第2高密度領域は圧搾加工が施されていない領域であり、且つ、その最大厚みが、第1凸条部及び各凸部列の最大厚みよりも小さい領域である、前記<10>に記載の吸収性物品。
<12>
第1凸条部は、第2高密度領域を介して、第2凸部列及び第3凸部列とそれぞれ連結している、前記<10>又は<11>に記載の吸収性物品。
<13>
第2高密度領域の前記幅方向の長さは、第2凸部列及び第3凸部列の幅方向の長さよりも小さく、0.5mm以上、好ましくは0.8mm以上であり、5mm以下、好ましくは3mm以下である、前記<10>~<12>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<14>
第2凸部列及び第3凸部列の前記幅方向に沿う長さは、それぞれ独立して、3mm以上、好ましくは5mm以上であり、15mm以下、更に好ましくは10mm以下である、前記<1>~<13>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<15>
前記吸収体は、低坪量部と、該低坪量部よりも坪量が高い高坪量部を備え、前記高坪量部には、前記吸収体が前記表面シート側に開口し、且つ前記長手方向に沿って延びる複数の溝状開口部が形成されている、前記<1>~<14>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<16>
前記表面シートと前記吸収体との間に繊維層が配されており、前記繊維層は、その繊維密度が前記表面シートよりも大きい、前記<1>~<15>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<17>
前記表面シートは、肌対向面側に配される上層と、非肌対向面側に配される下層とを備えており、前記上層は熱伸長性繊維を含み、前記下層は熱伸長性繊維を含まないか、又は熱伸長性繊維を前記上層よりも低い割合で含み、前記上層を構成する繊維と水との接触角が、前記下層を構成する繊維と水との接触角よりも大きい、前記<1>~<16>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<18>
前記熱伸長性繊維の含有割合は、肌対向面に位置する側の層を構成するシートの全質量中、好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である、前記<17>に記載の吸収性物品。
<19>
前記熱伸長性繊維以外の繊維の含有割合は、肌対向面に位置する側の層を構成するシートの全質量中、非含有であってもよく、あるいは、好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である、前記<17>又は<18>に記載の吸収性物品。
<20>
前記表面シートの非肌対向面は平坦である、前記<1>~<19>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<21>
生理用ナプキンである、前記<1>~<20>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
図1に示す表面構造を有する表面シート10を配した吸収性物品(生理用ナプキン)を製造した。表面シート10以外の吸収性物品の構成は、花王株式会社製の生理用ナプキン(ロリエ スリムガード(登録商標)多い昼用及び普通の日用)と同一とした。この表面シート10は、図3に示す上層40及び下層50を有する二層構造のシートであった。上層40及び下層50に含まれる繊維は、以下の表1に示すとおりとした。各固着線15a,15b,15c,15dは、複数の単位直線が規則的に連結された連続線であり、その各単位直線の長さW7(図1参照)は、9.1mmであった。また、第1凸条部11の幅方向Yに沿う最小長さW8(図1参照)は、2.0mmとした。また、第2凸部列12及び第3凸部列13の幅方向Yに沿う最大長さW5は、8.0mmとした。
第1凸条部11の密度は0.02g/cmであり、第2凸部列12及び第3凸部列13の密度はそれぞれ0.02g/cmであった。また、第1高密度領域S1の密度は0.07g/cmであり、第2高密度領域S2の密度は0.07g/cmであった。
本実施例の表面シート10は以下のようにして作成した。まず、坪量12.5g/mの上層繊維ウェブと、坪量12.5g/mの下層繊維ウェブとをカード法によって各々製造し、上層繊維ウェブと下層繊維ウェブとを積層し、積層ウェブとした。上層繊維ウェブは、繊度が3.3dtexである熱伸長性の芯鞘型複合繊維(芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレン)と、繊度が2.4dtexである熱融着性の芯鞘型複合繊維(芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレン)とを混合して作製した。また、下層繊維ウェブは、繊度が1.8dtexである熱融着性の芯鞘型複合繊維(芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレン)から作製した。次いで、得られた積層ウェブを、上層繊維ウェブ側にエンボスロールが、下層繊維ウェブ側にフラットロールがそれぞれ当接するように配して、積層ウェブの上層繊維ウェブ側から超音波エンボス加工を施した。エンボスロールとして、その周面に、図1に示す各固着部15に対応する凸部が形成されている彫刻ロールを用いた。最後に、エンボス加工後の積層ウェブに対して、熱風の温度は136℃、処理速度10m/minでエアースルー加工を行い、不織布からなる表面シート10を得た。得られた表面シート10の坪量は、25g/mであった。
〔実施例2〕
図2に示す表面構造を有する表面シート10を配した吸収性物品(生理用ナプキン)を製造した。この表面シート10は、図3に示す上層40及び下層50を有する二層構造のシートであった。上層40及び下層50に含まれる繊維は、以下の表1に示すとおりとした。また、第1固着部15g及び第3固着部15mの長さはそれぞれ8.1mm、第2固着部15h及び第4固着部15nの長さはそれぞれ5.6mmとした。一本の固着部列において隣り合う第1固着部15gと第2固着部15hとの間隔、並びに、第3固着部15mと第4固着部15nとの間隔はそれぞれ2.0mmとした。隣り合う各固着部列15Aどうし、及び15Bどうしそれぞれの間隔を、いずれも8.1mm及び5.6mmで交互に存在するものとした。これ以外は、実施例1と同様の方法で表面シート10を作成した。
第1凸条部11,11の密度は0.02g/cmであり、第2凸部列12及び第3凸部列13の密度はそれぞれ0.02g/cmであった。また、第1高密度領域S1の密度は0.07g/cmであり、第2高密度領域S2の密度は0.07g/cmであった。
〔実施例3〕
図2に示す表面構造を有する表面シート10を配した吸収性物品(生理用ナプキン)を製造した。この表面シート10は、二種類の繊維が混合された単層のシートであった。表面シート10と吸収体との間には繊維層が配されていないものであった。表面シート10に含まれる繊維は、以下の表1に示すとおりとした。それ以外は、実施例1と同様の構成とした。
〔比較例1〕
比較例として、表面シート以外の構成を実施例1の構成と同一とした吸収性物品を製造した。この吸収性物品に配されている表面シートには、肌対向面側に向く谷部と山部とが、長手方向に延び且つ前記長手方向と直交する方向である幅方向へ2mm間隔で波状に形成され、坪量が25g/mの単層のシートであった。
<シート表面の液残り量の評価>
実施例及び比較例の生理用ナプキンを生理用ショーツに固定し、人体の動的モデルに装着した。人体の動的モデルとしては、両脚を歩行運動させることが可能な可動式女性腰部モデルを用いた。動的モデルの歩行動作を開始させ、歩行動作開始より1分後に、液排泄点より3gの脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)を15秒間かけて注入した(1回目)。脱繊維馬血は、日本バイオテスト(株)製脱繊維馬血で且つ液温25℃における粘度が8cpに調整されたものであり、また、その粘度は、東機産業株式会社製TVB‐10M形粘度計において、ロータ名称L/Adp(ロータコード19)のロータで回転速度30rpmにて測定した場合の粘度である。更に1回目の繊維馬血注入終了時点から3分後に、3gの脱繊維馬血を15秒間かけて更に注入した(2回目)。2回目の注入が終了した直後、動的モデルの歩行動作を停止させて、生理用ショーツに固定された生理用ナプキンから表面シートを剥がして、平らな面に静置させる。また、これとは別に、ティッシュペーパーを予め秤量しておき、その質量をW1(mg)とする。
剥がした表面シートを50秒静置後、表面シートにおける液排泄点及びその近傍領域の上に予め秤量したティッシュペーパーを載せ、そのティッシュペーパーの上に2.5gf/cmの荷重が付与されるようにおもりを載せ、5秒間静置する。その後、荷重を解除し、ティッシュペーパーの質量W2(mg)を測定する。シート表面の液残り量(mg)は、質量W2から質量W1を差し引くことによって算出される。液残り量の値が小さいほど、表面シートの肌対向面上に液が残りにくく、液吸収後も肌触りが良好であることを意味する。結果を表1に示す。
〔シート表面への液戻り量の評価〕
実施例及び比較例の生理用ナプキンを、表面シート側を上に向くようにして平板上に配置し、表面シート上に楕円形状の注入口を有するアクリル製筒プレートを置き、その注入口から、上述した脱繊維馬血を3g注入する(1回目)。1回目の繊維馬血注入終了時点から2分後に、前記注入口から脱繊維馬血を更に3g注入する(2回目)。その後、筒プレートを取り除き、生理用ナプキンを2分間静置する。また、これとは別に、ティッシュペーパーを予め秤量しておき、その質量をW3(mg)とする。
生理用ナプキンを2分静置した後に、表面シートにおける馬血注入領域及びその近傍領域の上に予め秤量したティッシュペーパーを載せ、そのティッシュペーパーの上に2.5gf/cmの荷重が付与されるようにおもりを載せ、5秒間静置する。その後、荷重を解除し、ティッシュペーパーの質量W4(mg)を測定する。液戻り量(mg)は、質量W4から質量W3を差し引くことによって算出される。液戻り量の値が小さいほど、いったん吸収された液が表面シート側に戻りにくくなるので、液吸収後も肌触りが良好であることを意味する。結果を表1に示す。
Figure 0006998356000001
表1に示すように、図1及び図2に示す表面構造を有する表面シートを備える各実施例の吸収性物品は、比較例の吸収性物品と比較して、表面シートの肌対向面側における液残り量及び液戻り量が低減されていることが判る。特に、図2に示す表面構造を有する表面シートを備える吸収性物品は、表面シートの肌対向面側における液残り量及び液戻り量が両立して低減されていることが判る。したがって、本発明によれば、肌対向面に排泄された液の液残り量と、吸収した液の液戻り量とを低減して、液吸収後であっても肌触りの良好な吸収性物品が提供される。
10 表面シート
11 第1凸条部
12 第2凸部列
12a 第2凸部
13 第3凸部列
13a 第3凸部
11 第1凸条部
11a 第1凸部
11ab 大凸部
11as 小凸部
40 上層
50 下層
L1 第1凸条部の稜線
S1 第1高密度領域
S2 第2高密度領域

Claims (10)

  1. 液透過性の表面シート、裏面シート並びに該表面シート及び該裏面シートの間に位置する吸収体を有し、着用者の前後方向に対応する長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、前記長手方向に沿って延びる第1凸条部と、第1凸条部に隣接して位置するとともに、前記長手方向に沿って列状に且つ周期的に蛇行するように配置されてなる第2凸部列と、第1凸条部の稜線を対称軸として、第2凸部列と対称な位置に配され且つ第2凸部列と対称な形状を有する第3凸部列とを備え、
    前記表面シートを前記幅方向に沿って見たときに、第1凸条部、第2凸部列、第1凸条部及び第3凸部列がこの順序で配置された繰り返し単位が形成されており、
    前記第1凸条部は、幅方向の長さが周期的に増減しており、
    前記第1凸条部における該長さが最も小さい部分に、該長さが最も大きい部分よりも構成繊維の密度が高い第1高密度領域が形成されており、
    前記第1凸条部は、複数の第1凸部を含み、
    長手方向に隣りあった該第1凸部の間に前記第1高密度領域が形成されており、
    前記第1凸条部及び前記各凸部列は、それぞれ圧搾部によって画定されており、
    前記第1高密度領域は前記圧搾部を有しておらず、
    前記第1高密度領域の最大厚みは前記第1凸部の最大厚みよりも小さく、
    前記第1凸部は、複数の大凸部と、平面視における面積が該大凸部よりも小さい複数の小凸部とを有し、
    第1高密度領域を介して、前記大凸部と前記小凸部とが交互に且つ列状に配置されており、
    直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを更に備え、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、
    前記大凸部は、隣り合う第1固着部列における2つの第1固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第3固着部とで囲まれた領域における菱形状の区画に形成されている、吸収性物品。
  2. 直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを備え、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、
    前記小凸部は、隣り合う第1固着部列おける2つの第2固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第4固着部とで囲まれた領域における菱形状の区画に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 直線状の第1固着部と該第1固着部よりも短い直線状の第2固着部とが交互に且つ直列に配置された第1固着部列と、直線状の第3固着部と該第3固着部よりも短い直線状の第4固着部とが交互に且つ直列に配置された第2固着部列とを備え、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されており、
    第1固着部列と第2固着部列とはそれぞれ、前記長手方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、
    第2凸部列は、複数の第2凸部が、前記長手方向に沿って列状に配置されており、
    第2凸部は、隣り合う第1固着部列における2つの第1固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第4固着部とで囲まれた領域、並びに、隣り合う第1固着部列における2つの第2固着部と、隣り合う第2固着部列における2つの第3固着部とで囲まれた領域における平行四辺形状の区画にそれぞれ形成されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートの構成繊維の密度が前記第1凸条部、前記第2凸部列及び前記第3凸部列よりも高い第2高密度領域が、該第2凸部列及び第3凸部列のそれぞれに、該各凸部列の延在する方向に間欠的に形成されている、請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 第2高密度領域は圧搾加工が施されていない領域であり、且つ、その最大厚みが、第1凸条部及び各凸部列の最大厚みよりも小さい領域である、請求項に記載の吸収性物品。
  6. 第1凸条部は、第2高密度領域を介して、第2凸部列及び第3凸部列とそれぞれ連結している、請求項又はに記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収体は、低坪量部と、該低坪量部よりも坪量が高い高坪量部を備え、
    前記高坪量部には、前記吸収体が前記表面シート側に開口し、且つ前記長手方向に沿って延びる複数の溝状開口部が形成されている、請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記表面シートと前記吸収体との間に繊維層が配されており、
    前記繊維層は、その繊維密度が前記表面シートよりも大きい、請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 前記表面シートは、肌対向面側に配される上層と、非肌対向面側に配される下層とを備えており、
    前記上層は熱伸長性繊維を含み、前記下層は熱伸長性繊維を含まないか、又は熱伸長性繊維を前記上層よりも低い割合で含み、
    前記上層を構成する繊維と水との接触角が、前記下層を構成する繊維と水との接触角よりも大きい、請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 前記表面シートの非肌対向面は平坦である、請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
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