JP2022030813A - 吸収性物品用シート及びこれを用いた吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液が着用者の肌に残りにくい吸収性物品用シートを提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品用シート1は、第1面Fを含み、合成繊維2を含む第1繊維層11と、第1面Fの反対側に位置する面である第2面Rを含み、セルロース繊維3を含む第2繊維層12とを備える。第1繊維層11は、水との接触角が90°未満である繊維を含む。第2繊維層12は、JIS P8141に準じて測定されるクレム吸水高さが4cm以上である。第1繊維層11にエンボス部15が形成されており、エンボス部15からなる複数の凹部17と、凹部17の間に形成された凸部18とを有する凹凸形状が第1面Fに形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品用シート及びこれを用いた吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品において、着用者から排泄された液を吸収して使用感を向上させるために、吸収性物品の肌対向面側に複層構造の不織布が用いられている。本出願人は、表面の液残りを低減することを目的として、熱可塑性樹脂を含む不織布により形成された層と、セルロース繊維を少なくとも含んでなる吸収シートにより形成された層とからなる表面材を備える吸収性物品を提案した(特許文献1参照)。
また本出願人は、吸収した汗を素早く非肌対向面側に移行させることを目的として、肌当接面を形成する疎水性の肌側シートと、該肌側シートの非肌対向面側に位置する親水性の非肌側シートとが複数の接合部によって接合された背側ウエストフラップを備える吸収性物品を提案した(特許文献2参照)。
また特許文献3には、肌に当接する側の内層とその反対側の外層とからなる吸汗性シートを備え、内層が、疎水性繊維と親水性繊維とを混合して形成され、外層が、50~100重量%の親水性繊維を含んで形成されている使い捨ておむつが開示されている。
特開平8-66425号公報 特開2017-113188号公報 特開2001-327534号公報
特許文献1及び2に記載の吸収性物品は、吸収した液を素早く非肌対向面側に移行させて、体液が着用者の肌に残りにくいものであるが、肌上の液残りのさらなる低減に関して改善の余地があった。また特許文献3に記載の吸収性物品は、肌上の液残りの低減が十分に達成できたものとはいえない。
したがって、本発明は、体液が着用者の肌に残りにくい吸収性物品用シートを提供することを目的とする。
本発明は、第1面を含み、合成繊維を含む第1繊維層と、
第1面の反対側に位置する面である第2面を含み、セルロース繊維を含む第2繊維層とを備え、
第1繊維層は水との接触角が90°未満である繊維を含み、
第1繊維層にエンボス部が形成されており、
前記エンボス部からなる複数の凹部と、該凹部どうしの間に形成された凸部とを有する凹凸形状が第1面に形成されており、
JIS P8141に準じて測定される第2繊維層のクレム吸水高さが4cm以上である、吸収性物品用シートを提供するものである。
また本発明は、前記吸収性物品用シートを備え、
前記シートを表面シート又は吸汗シートとして用いる、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、排泄された体液が着用者の肌に残りにくい吸収性物品用シートが提供される。
図1(a)及び(b)は、本発明の吸収性物品用シートの無荷重状態における一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図2(a)及び(b)は、図1(b)におけるI-I線での断面の一実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2に示す吸収性物品用シート1(以下、これを単に「シート1」ともいう。)は、例えば尿や汗、経血等の排泄された体液を吸収する吸収性物品の構成部材として好適に用いられるものである。
図1及び図2には、シート1の無荷重状態における一実施形態を模式的に示している。シート1は、第1面Fと、第1面Fの反対側に位置する面である第2面Rとを備える。シート1が吸収性物品の構成部材として用いられる場合、第1面Fは着用者の肌と当接する面である肌当接面側に好ましく配され、第2面Rは肌当接面とは反対側の面である非肌当接面側に好ましく配される。シート1は、第1面Fを含んで構成される第1繊維層11と、第2面Rを含んで構成される第2繊維層12とが一体化された複層構造のシートである。図1及び図2に示す実施形態では、各繊維層11,12が互いに隣接して配された二層構造のシートとなっている。各繊維層11,12に含まれる繊維の詳細は後述する。
シート1は、少なくとも第1繊維層11にエンボス部15が形成されており、好ましくはエンボス部15によって第1繊維層11と第2繊維層12とが接合されている。エンボス部15は、繊維層が厚み方向に圧縮されて、繊維どうしが融着しておらず繊維の存在密度がエンボス部15以外の部位よりも高い部位であるか、又は繊維どうしが融着している部位である。エンボス部15が少なくとも第1繊維層11に形成されていることによって、シート1における第1面Fには、エンボス部15からなる複数の凹部17と、凹部17どうしの間に形成された凸部18とを有する凹凸形状が一面に形成されている。つまり、凹部17はエンボス部15の形成部位に一致して形成され、凸部18はエンボス部15が形成されていない部位に複数形成されている。特に、エンボス部15が第1繊維層11と第2繊維層12とを接合していることによって、繊維の存在密度が多いエンボス部を介して体液を第2繊維層側へ移行させやすくして、第1繊維層側への液残りを低減することができる。また、上述した効果を発現しつつ、シート1の製造効率を高め、且つ使用に耐え得るシート強度を簡便に発現できるという利点もある。
シート1に形成されているエンボス部15の態様は、シート1を平面視したときに、例えば、図1(a)に示すように、X方向に対して互いに逆向きに傾斜した連続直線によって構成されていてもよい。図1(a)に示すエンボス部15の形成態様では、シート1を平面視したときに、連続直線で形成されている第1エンボス部線15Aと、連続直線で形成されている第2エンボス部線15Bとが、X方向に対して互いに逆向きに傾斜して形成されている。同図に示す第1エンボス部線15A及び第2エンボス部線15Bはそれぞれ、互いに平行に多数本形成されている。また、隣り合う第1エンボス部線15Aの間隔、及び隣り合う第2エンボス部線15Bの間隔はそれぞれ略同一となっている。第1エンボス部線15A及び第2エンボス部線15Bが形成されている位置は第1面Fにおける凹部17の位置となる。また、2本の第1エンボス部線15Aと、2本の第2エンボス部線15Bとで画成される領域は、第1面Fにおける凸部18の位置となる。
シート1に形成されているエンボス部15の別の態様として、例えば図1(b)に示すように、シート1を平面視したときに、エンボス部15は、シート面方向に散点状に形成されていてもよい。図1(b)に示すエンボス部15の形成態様では、シート1を平面視したときに、円形状のエンボス部15が所定の間隔を置いて複数形成されている。同図に示すエンボス部15は、X方向に直交する方向に延びる複数のエンボス部列15Cを構成しており、隣り合うエンボス部列15Cにおいて、ピッチが同一で、且つ位相が半ピッチずれて形成された形態となっている。これに代えて、隣り合うエンボス部列15Cにおいて、ピッチは異なっていてもよい。また、隣り合う各エンボス部列15Cの位相のずれは、周期的であってもよく、それぞれ非周期的であってもよい。
散点状に形成されたエンボス部15の平面視形状は、図1(b)に示すように円形状であってもよく、矩形状、六角形状等の多角形状、X形及びY形等のアルファベット様形状、格子形状、若しくはこれらの組み合わせとなっていてもよい。エンボス部15が形成されている位置は、第1面Fにおける凹部17の位置となる。また、4つのエンボス部15に囲まれている領域は、第1面Fにおける凸部18の位置となる。上述したエンボス部15の形成態様のうち、体液の引き込みが発生する起点を増やしつつ、シートの柔軟性を高める観点から、エンボス部15はシート面方向に散点状に形成されていることが好ましい。
図2(a)及び(b)には、シート1の模式的な断面図が示されている。同図に示すエンボス部15は第1繊維層11と第2繊維層12とをともに接合するように形成されている。シート1は、エンボス部15によって形成され、第2面R側に向かって凹陥した凹部17と、第1面F側に向かって突出した凸部18が第1面Fに複数形成されている。凹部17は、凸部18よりもシート厚みが小さい部位となっている。各凹部17並びに各凸部18の高さはそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。一方、シート1の第2面Rは平坦な形状となっている。これに代えて、第2面は、第1面Fにおける凹部17及び凸部18の位置と一致するように、それぞれ凹部及び凸部が複数形成された凹凸形状となっていてもよい。凸部18における各繊維層11,12の境界面は、好ましくは明瞭となっている。エンボス部15は、各繊維層11,12の境界面が存在しないか、又は境界面が不明瞭となっている。
また凸部18は、図2(a)に示すように、第1繊維層11と第2繊維層12とが接触するように構成された中実の構造となっていてもよく、これに代えて、図2(b)に示すように、第1繊維層11と第2繊維層12とが離間し、第1繊維層11の下面と第2繊維層12の上面とで画成された空間Sを有する中空の構造となっていてもよい。
図2(a)及び(b)に示すシート1の第1繊維層11は、合成繊維2を主体として含む繊維集合体から構成されている。また同図に示す第2繊維層12は、セルロース繊維3を主体として含む繊維集合体から構成されている。本明細書における「主体として」とは、1つの繊維層の質量に対する構成繊維の質量割合が50質量%以上であることをいう。なお、図2(a)及び(b)に示す合成繊維2及びセルロース繊維3は、その繊維径が異なるように図示されているが、第1繊維層及び第2繊維層に関する説明の便宜上、そのように示しただけであり、両繊維の繊維径は互いに同一であってよく、セルロース繊維3の繊維径が合成繊維2の繊維径よりも大きくてもよく、合成繊維2の繊維径がセルロース繊維3の繊維径よりも大きくてもよい。
第1繊維層11に含まれる合成繊維としては、例えば、高分子成分として、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリパーフルオロエチレン等のフッ素樹脂などの熱可塑性樹脂を一種以上含む繊維が挙げられる。これらの繊維は、必要に応じて、繊維表面に親水化処理又は疎水化処理が行われたものを用いてもよい。これらの繊維は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
合成繊維として熱可塑性繊維を用いる場合、該繊維は熱収縮性を有していてもよく、熱収縮性を有していなくてもよい。熱収縮性を有する熱可塑性繊維の例としては、例えば潜在捲縮性繊維が挙げられる。潜在捲縮性繊維は、加熱される前においては、通常の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度で加熱することによって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維は、例えば、収縮率の異なる2種類の熱可塑性樹脂を成分とする偏心芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平9-296325号公報や特開平2-191720号公報に記載のものが挙げられる。
第2繊維層12に含まれるセルロース繊維としては、コットン繊維やパルプ繊維等の天然セルロース繊維、レーヨン等の再生セルロース繊維、リヨセル繊維(テンセル(登録商標)及びヴェオセル(登録商標))等の精製セルロース繊維、アセテート繊維等の半合成セルロース繊維が挙げられる。これらの繊維は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
第1繊維層11及び第2繊維層12を構成する繊維集合体としては、それぞれ独立して、例えば、上述した繊維を含む紙、織布、不織布等の各種の繊維シートを用いることができる。不織布を用いる場合、エアスルー不織布、エアレイド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布等の各種不織布を用いることができる。
また第1繊維層11を構成する繊維は、該繊維と水との接触角が90°未満である繊維を含み、好ましくは70°以下、より好ましくは50°以下であり、現実的には0°以上である繊維を含んでいる。
繊維と水との接触角は、以下の方法で測定することができる。すなわち、シート1における第1面の表面に位置する繊維を、ピンセットと剃刀又はハサミとを用いて、繊維長が1mm以上の長さになるように且つ繊維を引っ張らないように丁寧に取り出し、これらの繊維に対する水の接触角を測定する。
測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA-Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いて、温度22±2℃、湿度60±5%RHの環境下にて測定する。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC-25)から吐出される液量を10ピコリットルに設定して、水滴を繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析や画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17ミリ秒(17msec)毎に画像が録画される。録画された映像において、シート1から取り出した繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、水滴と繊維とが接する側の角度を接触角とする。シートの第1面から取り出した繊維は、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持し、繊維1本につき異なる3箇所の接触角を小数点以下1桁まで計測し、算術平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)をその繊維の接触角とする。
この操作を、第1繊維層を構成する100本の繊維に対して同様に各繊維の接触角を算出する。そして、第1繊維層の表面から任意に取り出した100本の繊維の接触角のうち90°未満の繊維が1本以上あれば、第1繊維層11は、水との接触角が90°未満である繊維を含むと判断する。水との接触角が小さいほど繊維の親水性が高いことを示している。
また、上述の方法で測定した100本の繊維の接触角を算術平均した値を平均繊維接触角としたときに、第1繊維層11の平均繊維接触角は、好ましくは100°以下、より好ましくは90°以下、更に好ましくは80°以下であり、好ましくは50°以上、より好ましくは55°以上、更に好ましくは60°以上である。第1繊維層11の平均繊維接触角がこのような値になることで、第1繊維層11に体液が付着しやすくなるとともに、体液を第1繊維層11内に留めることなく、第2繊維層12に移行させることができる。
上述した繊維と水との接触角の測定において、繊維長1mmの繊維を採取することが困難である場合は、シート1をサンプル台に載せ、シート1の測定対象面におけるサンプル台の面と繊維表面とが略平行となっている繊維に対して、上述の方法で水滴を着滴させることで、繊維の接触角を測定することができる。また、測定対象となるシートが吸収性物品に組み込まれている場合、該シートを含む領域を他の構成部材とともに切り出して試験片とし、ドライヤー等を用いて、該試験片に対して熱風を吹き付けて接着剤の影響を除去しながら、測定対象となるシートを丁寧に剥がして採取し、これを本測定に用いるサンプルとする。この手段は本明細書の他の測定においても共通である。
また、上述した繊維と水との接触角の測定において、繊維の吸水性が高く、繊維に着滴した水滴が17ミリ秒以下の時間で消失してしまい、17ミリ秒毎での接触角の測定が困難である場合は、測定対象の繊維と水との接触角が20°であるとする。
第1繊維層11に関しては、第1繊維層11のクレム吸水高さC1が、好ましくは0cm以上であり、好ましくは2cm以下、より好ましくは1cm以下である。クレム吸水高さはその値が高いほどシート面方向及び厚み方向への液拡散性が高くなる。したがって、このような構成となっていることによって、第1繊維層11から第2繊維層12への体液の移行を容易にして、体液を着用者の肌および第1繊維層11側に残りにくくすることができる。
また、第2繊維層12に関しては、第2繊維層12のクレム吸水高さC2が、好ましくは4cm以上、より好ましくは5cm以上であり、9cm以下が現実的である。このような構成となっていることによって、第1繊維層11から第2繊維層12への体液の移行を容易にして、第2繊維層12側へ移行した体液を第1繊維層11側に戻りにくくすることができ、その結果、体液を着用者の肌に残りにくくすることができる。
各繊維層11,12におけるクレム吸水高さの関係においては、第1繊維層11におけるクレム吸水高さC1は、第2繊維層12のクレム吸水高さC2よりも低いことが好ましい。詳細には、第1繊維層11のクレム吸水高さC1と、第2繊維層12のクレム吸水高さC2との差(C2-C1)は、C2>C1を条件として、好ましくは3cm以上、より好ましくは4cm以上であり、9cm以下が現実的である。このような構成となっていることによって、第2繊維層12は第1繊維層11よりも親水性が高いことを示すので、第1繊維層11から第2繊維層12への体液の移行を更に容易にするとともに、第2繊維層12側へ移行した体液を第1繊維層11側に更に戻りにくくすることができる。
各繊維層11,12におけるクレム吸水高さを互いに異なるようにするためには、第1繊維層に含まれるセルロース繊維の種類と、第2繊維層に含まれるセルロース繊維の種類とを互いに異なるようにすることができる。この場合、例えば、第1繊維層に含まれるセルロース繊維として再生セルロース繊維、精製セルロース繊維及び半合成セルロース繊維のうち少なくとも一種を用い、第2繊維層に含まれるセルロース繊維としてパルプ繊維を用いればよい。
また各繊維層11,12におけるクレム吸水高さを互いに異なるようにするためには、第1繊維層に含まれるセルロース繊維の種類と、第2繊維層に含まれるセルロース繊維の種類とを互いに同じにして、第1繊維層に含まれるセルロース繊維の割合を、第2繊維層に含まれるセルロース繊維の割合よりも少なくなるようにすることもできる。
上述したクレム吸水高さは、例えばJIS P8141に準じて測定することができる。
詳細には、まず、測定対象の吸収性物品用シートを、繊維の流れ方向に長さ10cm×繊維の流れ方向と直交する方向に幅3cmの長方形に切り出して、測定片とする。繊維の流れ方向を目視で判断できない場合は、マイクロスコープや走査型電子顕微鏡等でシート表面に存在する繊維を10本以上観察し、その繊維の延在方向が本数基準で50%以上延びる方向を繊維流れ方向とする。
そして、測定片の長手方向と、平面方向とが垂直になるように測定片を固定し、その状態で、測定片の長手方向下方1cmを、青色染料(青色1号、例えば保土谷化学工業社製)を0.1質量%溶解して着色したイオン交換水に3分間浸漬する。その後、水面からの高さ(測定片の長手方向下端部から1cm上方の位置を基準点とした溶媒先端の高さ)を、測定片の幅方向一端を始点として幅方向に沿って1cmおきにみたときの4箇所においてそれぞれ測定し、その算術平均値を本発明におけるクレム吸水高さ(cm)とする。
測定片の一方の面と他方の面とを見たときにクレム吸水高さが異なる場合、測定片のクレム吸水高さが低い側の面を第1繊維層11側の面とし、当該面のクレム吸水高さを第1繊維層11のクレム吸水高さC1とする。また、測定片のクレム吸水高さが高い側の面を第2繊維層12側の面とし、当該面のクレム吸水高さを第2繊維層12のクレム吸水高さC2とする。
上述した構成を有する吸収性物品用シートは、第1繊維層の構成繊維の水との接触角が所定の値未満であるので、例えば該シートをその第1面が吸収性物品における肌当接面を構成するように配したときに、着用者の肌に付着している汗や、着用者から排泄された体液をシート表面に容易に接触させることができる。また、第2繊維層のクレム吸水高さが所定の値となっていることによって、第1繊維層から、親水性が比較的高い第2繊維層への体液の移行、ひいては第2繊維層の第1繊維層が存在しない側への体液の移行を容易にして、第2繊維層側へ引き込んだ体液を第1繊維層側に戻りにくくすることができる。その結果、体液を着用者の肌に残りにくくすることができる。この効果は、第1繊維層のクレム吸水高さを所定の値とする構成を更に採用することによって、より顕著に奏される。
これに加えて、シートにエンボス部15が形成されていることによって、エンボス部15及びその周辺の繊維の存在密度を高くして毛管力を向上させることができるので、エンボス部15を吸収起点として、体液をシート側に引き込みやすくすることができる。更に、シート1の第1面に凹凸形状が形成されているので、凹凸形状が形成されていない場合と比較して、シートと着用者の肌との接触面積が少なくなる。その結果、体液が着用者の肌に残りにくくなるとともに、肌上の体液の残存や、シートと着用者の肌との摩擦に起因する湿疹やかぶれ等の皮膚トラブルを低減させることができる。
体液のシート側への引き込み性を高めるとともに、引き込んだ液が第1繊維層11側に逆戻りすることを低減する観点から、シート断面視における第1繊維層11に有するエンボス部15は、第2繊維層側に形成されていることが好ましい。第2繊維層側に形成されているとは、第1繊維層11を仮想的に厚み方向に等分する仮想等分線L1を引いたときに、エンボス部15が第2繊維層側に偏って位置することをいう。このような構成は、例えば第1繊維層11と第2繊維層12とを積層した状態で、第1繊維層11を第2繊維層12側に向けて押圧するようにエンボス部15を形成したり、第1繊維層11を予め厚み方向に押圧してエンボス部15を形成し、第1繊維層11におけるエンボス部15の存在する側の面を第2繊維層12と対向配置したりすることによって、形成することができる。
各繊維層11,12における構成繊維の好適な態様について以下に説明する。
第1繊維層11は、合成繊維2に加えて、セルロース繊維を更に含むことが好ましく、セルロース繊維として、再生セルロース繊維、精製セルロース繊維及び半合成セルロース繊維のうち少なくとも一種を含むことがより好ましい。また第1繊維層11は、合成繊維2とセルロース繊維とが混合されてなる不織布であることも好ましい。セルロース繊維は一般的に親水性が高いので、第1繊維層11にセルロース繊維を更に含有させることによって、着用者の肌に付着又は残存した体液を効率よくシート側へ移行させることができ、体液の着用者の肌上の残存を更に低減することができる。これに加えて、再生セルロース繊維や精製セルロース繊維を用いることによって、シート1の製造効率を高めることができるとともに、得られるシートの肌触りや風合いを向上できるという利点がある。第1繊維層11に含まれ得るセルロース繊維は上述したものを用いることができる。また、第1繊維層11に含まれ得るセルロース繊維は、第2繊維層12に含まれるセルロース繊維3と同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよい。
第1繊維層11における合成繊維の含有割合は、第1繊維層11の全質量中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。つまり、第1繊維層11は、合成繊維のみから形成されていてもよい。また第1繊維層11にセルロース繊維を含む場合、第1繊維層11におけるセルロース繊維の含有割合は、好ましくは0質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
第1繊維層11にセルロース繊維を含むか否かの判定並びにその含有量は、例えばシート1を繊維識別用試薬(一般財団法人ボーケン品質評価機構製、BOKENSTAIN II)にて染色し、シート側面又は断面を観察したときに、第1繊維層11に青色に変色した繊維が存在していれば、第1繊維層11にセルロース繊維を含むと判定することができる。また、第1繊維層11におけるセルロース繊維の含有量は、シート1における凸部18などの任意の位置において第1繊維層11を取り出し、第1繊維層11の全質量を測定した後、第1繊維層11の構成繊維を上述の繊維識別用試薬にて染色し、青色に変色した繊維のみを取り出す。変色した繊維を一本ごとに分離して乾燥させて、変色した繊維の総質量を測定し、これを第1繊維層11におけるセルロース繊維の含有質量とする。すなわち、第1繊維層11の全質量に対する上記セルロース繊維の含有量の百分率を、第1繊維層11におけるセルロース繊維の含有割合とする。
第1繊維層11にセルロース繊維を含む場合、第1繊維層11に含まれるセルロース繊維と水との接触角θ1は、第1繊維層11への汗等の体液の付着を促す観点から、好ましくは0°以上であり、好ましくは60°以下、より好ましくは50°以下である。
第2繊維層12については、第2繊維層12に主体として含まれるセルロース繊維がパルプ繊維であることが好ましく、また第2繊維層12が紙であることも好ましい。第2繊維層12がこのような構成となっていることによって、パルプ繊維が有する高い親水性と液保持性とによって、第1繊維層に接触した体液を第2繊維層側に更に効率的に移行させることができ、肌上での体液の残存を更に低減させることができる。第2繊維層12の好適な形態である紙は、JIS P0001の規定に準じて、パルプ繊維等の植物繊維と、必要に応じて合成繊維などのその他の繊維をと膠着させて製造されたものであり、好ましくは湿式で製造したものを指す。
また第2繊維層12は、セルロース繊維3に加えて、合成繊維を更に含むことが好ましい。この場合、第2繊維層12に含まれ得る合成繊維は、第1繊維層11に含まれる合成繊維2と同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよい。特に、第2繊維層12に合成繊維を含む場合、第1繊維層に含まれる合成繊維と、第2繊維層に含まれる合成繊維とが、互いに同じ高分子成分を含有することが更に好ましい。このような構成となっていることによって、第1繊維層11と第2繊維層12とを接合するエンボス部を融着によって形成することが容易になるとともに、エンボス部15による強い接合性を発現して、シートの強度を向上させることができる。
各繊維層に含まれる合成繊維が同じ高分子成分を含有するか否かは、以下の方法で判定することができる。まず、シート1を上述した繊維識別用試薬にて染色し、染色されていない繊維をシートの各面F,Rからそれぞれ取り出し、第1面Fから取り出された繊維を第1繊維層11に含まれる合成繊維とし、第2面Rから取り出された繊維を第2繊維層12に含まれる合成繊維とする。これらの合成繊維をそれぞれ示差走査型熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用いて測定する。細かく裁断した繊維試料(サンプル質量1mg)の熱分析を昇温速度10℃/minで行い、各繊維の融解ピーク温度(℃)を測定する。第1繊維層11に含まれる合成繊維の融解ピークと、第2繊維層12に含まれる合成繊維の融解ピークとをそれぞれ測定したときに、±2℃の範囲で各融解ピークが重なる範囲があれば、各繊維層に含まれる合成繊維が同じ高分子成分を含有すると判定する。
第2繊維層12におけるセルロース繊維の含有割合は、第2繊維層12の全質量中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは75質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。つまり、第2繊維層12は、セルロース繊維のみから形成されていてもよい。また第2繊維層12に合成繊維を含む場合、第2繊維層12における合成繊維の含有割合は、好ましくは0質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。第2繊維層12にセルロース繊維を含むか否かの判定並びにその含有量は、上述した第1繊維層11での測定方法と同様に測定することができる。
第1繊維層11の厚みT1(図2参照)は、好ましくは600μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは450μm以下であり、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上である。厚みT1を上述の範囲で薄くすることによって、着用者の肌上に存在する体液を素早く第2繊維層側に移行させることができ、肌上での液残りを一層効果的に低減することができる。厚みT1を上述の範囲とするためには、例えば第1繊維層11の構成繊維として芯鞘型複合繊維等の潜在捲縮性繊維を用いたり、シートの製造後に該シートを厚み方向に圧縮したりすることで適宜調整することができる。
また、第2繊維層12の厚みT2(図2参照)は、好ましくは250μm以上、更に好ましくは300μm以上であり、好ましくは800μm以下、更に好ましくは400μm以下である。このような厚みとなっていることによって、第2繊維層12側での保液性を担保しつつ、シートとしての柔らかさを両立することができる。
厚みT1は、以下の方法で測定することができる。まず、測定対象のシート1を49Pa荷重下で液体窒素に浸漬させて、凹凸構造が維持された状態でシート形状を固定する。次いで、シート1の凸部18の頂部を含むように、且つ切断面がつぶれないように、剃刀及びハンマーを用いて、シート1の厚み方向にシート1を切断して、断面を得る。その後、シート断面をマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、デジタルマイクロスコープVHX-1000)にて観察し、第1繊維層11と第2繊維層12との境界から凸部18の頂部までの厚み方向に沿う長さを測定する。
第1繊維層11と第2繊維層12との境界は、マイクロスコープ観察によって得られたシート断面の拡大写真から各繊維層の構成繊維の太さや種類が同一のものが多く観察される各領域の間を境界とするか、又は、測定対象のシートを、0.1質量%の青色1号を含むイオン交換水に静かに浸漬させて染色したあと、マイクロスコープを用いてシート断面の拡大写真を得て、該拡大写真から、青色が相対的に濃い層と、青色が相対的に薄い層との境界を、第1繊維層11と第2繊維層12との境界とすることができる。
上述の長さの測定を異なる100箇所の凸部18を含む領域を対象として行い、得られた100箇所の厚みを算術平均した値を、第1繊維層11の厚みT1とする。凸部18が中空である場合、第2繊維層12における第1面側の面から凸部18の頂部までの厚み方向に沿う長さを対象として、上述の方法で測定及び算出し、厚みT1とする。
厚みT2は、上述と同様の方法でシート断面を得て、第2繊維層12における第1面側の面から第2面までの長さを異なる100箇所の部位で測定し、得られた100箇所の厚みを算術平均した値を、第2繊維層12の厚みT2とする。
なお本発明の効果が奏される限りにおいて、第1繊維層11と第2繊維層12との間に他の繊維層が配されることは妨げられない。
吸収性物品用シートは、以下の測定方法で測定した液残存率が所定の値以下であることが好ましい。詳細には、シート1の液残存率が好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは8%以下である。このような値となっていることによって、吸収性物品用シートを吸収性物品の構成部材として用いた場合に、シート側への体液の引き込み性が高く、着用者の肌上に体液を残存させにくくすることができるので、肌上の体液の残存に起因する皮膚トラブルを効果的に低減させることができる。
吸収性物品用シートの液残存率は、以下の(1)~(3)の手順にて測定される。
<液残存率の測定方法>
(1)ガラス板上における5cm四方の枠内に、イオン交換水49mgを1mg×49滴並べる。
(2)5cm四方に切り出した前記吸収性物品用シートの第1面と、ガラス板上の各水滴とが当接するように載置し、0.8kPa荷重下で1分間静置する。
(3)ガラス板上に残存した水滴の質量A(mg)を測定し、用いたイオン交換水の全質量に対する質量Aの百分率を液残存率とする。
上述した液残存率の測定方法をより詳細に説明する。まず、温度22±2℃、湿度60±5%RHの環境下にて、厚み2mm、10cm四方で表面が平坦なガラス板(以下、これを下部ガラス板ともいう。)を台の上に水平に置き、下部ガラス板の中央部における5cm四方の枠内にイオン交換水49mgを1mg×49滴滴下し並べる。次いで、5cm四方に切り出した吸収性物品用シートを、その第1面と、下部ガラス板上の各水滴とが当接するように載置し、その状態で、下部ガラス板と同一の寸法を有する荷重用のガラス板をシート上に更に載置し、0.8kPa荷重下で1分間静置する。そして、荷重用ガラス板及び吸収性物品用シートを除去し、下部ガラス板上に残存した水滴の質量A(mg)を測定し、用いたイオン交換水の全質量(49mg)に対する質量Aの百分率を液残存率(%)とする。
測定対象の吸収性物品用シートを5cm四方に切り出せない場合は、該シートを切り出し可能な最大の寸法となる正方形にて切り出し、ガラス板1cmあたりイオン交換水を1mg×2滴並べて、上述した方法で液残存率を求める。
上述した構成を有するシート1は、例えば以下の方法で好適に製造することができる。まず、公知のウェブ形成手段又は不織布形成手段等によって、第1繊維層11の繊維集合体を構成する合成繊維を含む繊維ウェブ又は不織布と、第2繊維層12の繊維集合体を構成するセルロース繊維を含む繊維ウェブ、不織布又は紙とをそれぞれ作製する。その後、第1繊維層11の繊維集合体と、第2繊維層12の繊維集合体とを同一方向に搬送しながら重ねて、積層体とする。
第1繊維層11及び第2繊維層12を構成する各繊維において、上述した水との接触角を満たすように構成するためには、例えば、第1繊維層11に含まれる合成繊維の表面に予め親水性処理を施したり、又は第1繊維層11を構成するための繊維ウェブ若しくは不織布の形成後に親水性処理を施したりすればよい。また、第2繊維層12における構成繊維として、パルプ繊維等の親水性が高い繊維を用いたり、第2繊維層12の構成繊維の表面に親水性処理を施したものを用いたり、又は繊維ウェブ若しくは不織布の形成後に親水性処理を施したものを用いればよい。また、第1繊維層11と第2繊維層12とを構成する繊維ウェブ又は不織布について、親水性処理の度合いを適宜調整することによって、所望の接触角を満たすようにしてもよい。
続いて、第1ロールと第2ロールとの間に上述した積層体を導入して、該積層体にエンボス部15を形成して、シートの一方の面を凹凸形状に賦形させる。第1ロールは、その周面に、形成予定となるエンボス部15に対応する形状の凸部が散点状等に配されて且つ該凸部間が凹部となるように、所望の凹凸形状パターンと相補的なパターンで複数形成されている。また第2ロールは、その軸線と第1ロールの軸線とが互いに平行になるように配されており、且つ第1ロールの周面に当接するように配置された平滑周面のアンビルロールである。これらのロール間に積層体を導入して、第1ロールとアンビルロールとの間で積層体を非加熱下又は加熱下で挟圧する。第1繊維層側への凹凸賦形を簡便に行う観点から、積層体は、第1繊維層11側の面と第1ロールの周面とが対向するように導入されることが好ましい。この場合、第1ロールの周面に位置する凸部は、エンボス部15の形成予定位置となり、第1ロールの周面に位置する凹部は、凸部18の形成予定位置となる。これによって、第1面Fが凹凸賦形された本発明の吸収性物品用シートを得ることができる。
上述の工程において、例えば、第1ロールの凸部及びアンビルロール表面の少なくとも一方を加熱して、第1ロールとアンビルロールとの間で積層体を加熱下に挟圧することで、エンボス部15を形成することができる。この場合、各繊維層11,12は、エンボス部15の形成位置において融着によって接合される。このようなエンボス部15の形成方法は、ヒートロールとして公知である。
積層体にエンボス部15を形成する際の第1ロールとアンビルロールとにおける加圧条件や加熱温度は、各繊維層を構成する繊維の種類に応じて適宜変更可能であるが、加圧条件は、線圧で表して、好ましくは300N/cm以上、更に好ましくは600N/cm以上であり、好ましくは1500N/cm以下、更に好ましくは1200N/cm以下とすることができる。加熱条件は、上述の加圧条件において、好ましくは100℃以上、更に好ましくは110℃以上であり、好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下とすることができる。
ヒートロール以外のエンボス部15の形成方法としては、例えば超音波加圧、レーザー加熱加圧などのエンボス形成方法を採用することもできる。この場合、加圧条件は、線圧で表して、好ましくは200N/cm以上、更に好ましくは300N/cm以上であり、好ましくは500N/cm以下、更に好ましくは400N/cm以下とすることができる。加熱を要する場合、加熱温度は上述した範囲とすることができる。
また、第1繊維層11のみにエンボス部15を有し、第2繊維層12にエンボス部を有しないシート1を製造する場合には、例えば、第1繊維層11の構成材料としてスパンボンド不織布等といった予めエンボス加工が施された不織布を用い、第2繊維層12の構成材料としてエンボス加工が施されていない繊維ウェブ又は不織布とを用い、これらの繊維層を接着剤等の接合手段を用いて接合すればよい。
上述した吸収性物品用シート1は、これを吸収性物品の構成部材として好ましく用いることができる。吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シートと、液難透過性の裏面シートと、これらのシートの間に液保持性の吸収体とを備える。吸収性物品用シートは、表面シートとして用いることができる。これに加えて又はこれに代えて、吸収性物品用シートは、表面シート、裏面シート及び吸収体以外の吸収性物品の構成部材として用いることができる。いずれの場合であっても、吸収性物品用シート1は、第1繊維層11側、すなわち第1面Fが吸収性物品の着用者の身体に対向するように配されて、吸収性物品の肌当接面を形成していることが好ましい。このように構成されていることによって、第1繊維層を介して第2繊維層側へ移行した体液を、吸収体等の第2繊維層の非肌対向面側に位置する部材へ効率的に移行させやすくすることができる。
吸収性物品用シート1を備える吸収性物品は、主として尿や汗、経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられる。このような吸収性物品として、例えばパンツ型又は展開型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、及び失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。上述したとおり、吸収性物品用シート1は体液のシート移行性が高く、体液が着用者の肌に残存しにくいものであるので、吸収性物品と着用者との肌とが直接当接する部位に吸収性物品用シート1が配されることが好ましい。このような位置に配される構成部材としては、例えば表面シートや、使い捨ておむつにおけるウエストギャザーや立体防漏ギャザー、表面シート、腹側及び背側ウエストフラップの肌対向面を構成する吸汗シート等の部材等の一種又は二種以上が挙げられるが、これらに限られない。
シート1の第1面Fにおける肌触りを向上させる観点から、第1繊維層11を構成する合成繊維は、第1繊維層11の毛管力を高め第2繊維層12への液移行を容易にすることと、肌に当接する第1繊維層11で保水しないことを両立する観点から、その繊維径が、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上であり、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下である。また、第2繊維層12の通気性を確保するとともに、繊維の表面積を低減し、吸収した体液が第1繊維層11側に戻ることを防ぐ観点から、第2繊維層12を構成するセルロース繊維は、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上であり、好ましくは45μm以下、より好ましくは40μm以下である。これらの繊維径は、例えば繊維長さ方向に直交する繊維断面における最大差し渡し長さを、走査型電子顕微鏡等を用いて、100本の繊維を測定対象として一本当たり1点測定し、その測定値の算術平均値とすることができる。
吸収性物品用シート1の坪量は、吸収性物品の具体的な用途に応じて適宜選択され、一般的に、好ましくは8g/m以上、更に好ましくは15g/m以上であり、好ましくは50g/m以下、更に好ましくは40g/m以下である。また、吸収性物品用シート1を構成する第1繊維層11及び第2繊維層12の坪量は、第1繊維層11においては、親水性の高い第2繊維層12と着用者の肌との距離を確保して、シート1表面のドライ感を高める観点、並びに、第2繊維層12においては、吸液性及び液の保持性を高める観点から、各繊維層11,12の坪量はそれぞれ高いほど好ましく、詳細には、それぞれ独立して、好ましくは4g/m以上、更に好ましくは9g/m以上であり、30g/m以下が現実的である。
エンボス部15として連続直線状のエンボス部線15A,15Bを形成する場合、シート1に形成された隣り合う第1エンボス部線15Aの間隔W1(図1(a)参照)は、好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mmであり、好ましくは15mm以下、更に好ましくは12mm以下とすることができる。また、隣り合う第2エンボス部線15Bの間隔W2(図1(a)参照)は、上述した間隔W1と同様の範囲とすることができる。
また、散点状のエンボス部15を形成する場合、シート1に形成されたエンボス部15から構成されるエンボス部列15Cの延在方向に沿うエンボス部15の間隔W5(図1(b)参照)は、好ましくは1mm以上であり、好ましくは8mm以下、更に好ましくは5mm以下とすることができる。隣り合うエンボス部列15Cどうしの間隔W6(図1(b)参照)は、上述した間隔W5と同様の範囲とすることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1及び2〕
第1繊維層11の構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理済みの芯鞘型複合繊維(水との接触角:76.1°)を90質量%含み、且つセルロース繊維としてテンセル(登録商標、水との接触角:41.7°)を10質量%含むエアスルー不織布(実施例1の坪量15.2g/m、実施例2の坪量14.6g/m)を用いた。
また、第2繊維層12の構成材料として、セルロース繊維としてパルプ繊維を85質量%含み、且つ合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理していない芯鞘型複合繊維(水との接触角:97.7°)を15質量%含む湿式抄造紙(坪量20g/m)を用いた。これらの構成材料を積層し、積層体とした。この積層体に対して、第1繊維層11側から超音波エンボス加工を施して、凹凸形状が第1面Fに形成された吸収性物品用シート(実施例1の坪量35.2g/m、実施例2の坪量34.6g/m)を作製した。
このシートは、図1(b)及び図2(a)に示すように、シート平面に散点状のエンボス部15が形成されており、中実の凸部18を有し、且つ第1繊維層11と第2繊維層12とがエンボス部15によって接合されていた。第1繊維層11における合成繊維への親水性の付与は、該合成繊維の製造工程中で繊維油剤を繊維表面に付着させる親水化処理によって行った。
上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。第1繊維層11と第2繊維層12とに含まれる各合成繊維は、互いに同じ高分子成分を含有している。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。
〔実施例3〕
第1繊維層11の構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理されていない芯鞘型複合繊維(水との接触角:97.7°)を80質量%含み、且つセルロース繊維としてパルプ繊維を20質量%含むエアレイド不織布(坪量14.6g/m)を用いた以外は、実施例1と同様に、図1(b)及び図2(a)に示す構成を有し、中実の凸部18を有し、凹凸形状が第1面Fに形成された吸収性物品用シート(坪量34.6g/m)を作製した。
上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。第1繊維層11と第2繊維層12とに含まれる各合成繊維は、互いに同じ高分子成分を含有している。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。
〔実施例4〕
第1繊維層11の各構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理済みの芯鞘型複合繊維(水との接触角:76.1°)を90質量%含み、且つセルロース繊維としてテンセル(登録商標、水との接触角:42.5°)を10質量%含むエアスルー不織布(坪量14.3g/m)を用い、第1繊維層11と第2繊維層12との接合を、超音波エンボス加工によるエンボス部15の形成とともに、ホットメルト接着剤による各繊維層の接着によって行った。これ以外は、実施例1と同様に、図1(b)及び図2(a)に示す構成を有し、中実の凸部18を有し、凹凸形状が第1面Fに形成された吸収性物品用シート(坪量34.3g/m)を作製した。
上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。第1繊維層11と第2繊維層12とに含まれる各合成繊維は、互いに同じ高分子成分を含有している。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。
〔実施例5〕
第1繊維層11の構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理済みの芯鞘型複合繊維(水との接触角:76.1°)を90質量%含み、且つセルロース繊維としてテンセル(登録商標、水との接触角:43.4°)を10質量%含むエアスルー不織布(坪量14.5g/m)を用いた。また、第2繊維層12の構成材料として、セルロース繊維としてパルプ繊維を80質量%含み、且つ合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理していない芯鞘型複合繊維(水との接触角:97.7°)を15質量%含むエアレイド不織布(坪量25g/m)を用いた。これ以外は、実施例1と同様に、図1(b)及び図2(a)に示す構成を有し、中実の凸部18を有し、凹凸形状が第1面Fに形成された吸収性物品用シート(坪量34.5g/m)を作製した。
上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。第1繊維層11と第2繊維層12とに含まれる各合成繊維は、互いに同じ高分子成分を含有している。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。
〔実施例6〕
第1繊維層11の構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理済みの芯鞘型複合繊維(水との接触角:76.1°)を100質量%含むエアスルー不織布(坪量25g/m)を用いた。また、第2繊維層12の構成材料として、セルロース繊維としてパルプ繊維を90質量%含み、且つ合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理していない芯鞘型複合繊維(水との接触角:97.7°)を10質量%含む湿式抄造紙(坪量40g/m)を用いた。これ以外は、実施例1と同様に、図1(b)及び図2(a)に示す構成を有し、中実の凸部18を有し、凹凸形状が第1面Fに形成された吸収性物品用シート(坪量65g/m)を作製した。
上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。第1繊維層11と第2繊維層12とに含まれる各合成繊維は、互いに同じ高分子成分を含有している。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。
〔比較例1〕
第1繊維層11の構成材料として、合成繊維として芯がPET、鞘がPEの親水化処理されていない芯鞘型複合繊維(水との接触角:97.7°)を80質量%含み、且つセルロース繊維としてテンセル(登録商標)を20質量%含むエアスルー不織布(坪量15g/m)を用い、第2繊維層12の構成材料としてテンセル(登録商標)100質量%の繊維ウエブ(坪量15g/m)を用い、これらを水流交絡させて一体化し、吸収性物品用シート(坪量30g/m)を作製した。
このシートはいわゆるスパンレース不織布であり、各繊維層にエンボス部15が形成されておらず、また凹凸構造が第1面Fに形成されていない。上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。
〔比較例2〕
第1繊維層11の構成材料として、親水化処理されていないポリプロピレン繊維(水との接触角:108.2°)を100質量%含むスパンボンド不織布(坪量10g/m)を用い、第2繊維層12の構成材料として親水化処理されたポリプロピレン繊維(水との接触角:74.8°)を100質量%含むスパンボンド不織布を用い、これらの間にホットメルト接着剤を塗布して接着により一体化して、吸収性物品用シート(坪量30g/m)を作製した。このシートは、第1繊維層11にのみエンボス部15が形成されており、凹凸構造が第1面Fに形成されていた。またこのシートは、第1繊維層11に形成されているエンボス部が、第2繊維層12側に位置していた。上述の方法で測定した第1繊維層11の厚みT1、第1繊維層11のクレム吸水高さC1及び第2繊維層12のクレム吸水高さC2を以下の表1に示す。
〔液残り量及び液残存率の評価〕
実施例及び比較例のシートについて、温度22±2℃、湿度60±5%RHの条件において、液残り量及び液残存率の評価を行った。詳細には、上述した吸収性物品用シートの液残存率の測定方法に従って行い、下部ガラス板上に残存した水滴の質量A(mg)を本評価における液残り量とし、用いたイオン交換水の全質量(49mg)に対する質量Aの百分率を液残存率(%)とした。結果を表1に示す。下部ガラス板上に残存するイオン交換水の質量(mg)が少ないほど、また液残存率が少ないほど、シートへの液移行性に優れる、すなわち汗等の体液が着用者の肌に残りにくいものである。
Figure 2022030813000002
表1に示すように、実施例の吸収性物品用シートは、比較例のシートと比較して、液残存量及びその割合が低いものであることが判る。特に、第1繊維層11の厚みを所定の範囲に制御することによって、液残存量及びその割合を更に低いものとすることができる。したがって、本発明の吸収性物品用シートを肌当接面に配した吸収性物品は、汗等の体液が着用者の肌に残りにくく、体液の肌上での残存に起因した皮膚トラブルを低減することができる。
1 吸収性物品用シート
2 合成繊維
3 セルロース繊維
11 第1繊維層
12 第2繊維層
15 エンボス部
17 凹部
18 凸部

Claims (9)

  1. 第1面を含み、合成繊維を含む第1繊維層と、
    第1面の反対側に位置する面である第2面を含み、セルロース繊維を含む第2繊維層とを備え、
    第1繊維層は水との接触角が90°未満である繊維を含み、
    第1繊維層にエンボス部が形成されており、
    前記エンボス部からなる複数の凹部と、該凹部どうしの間に形成された凸部とを有する凹凸形状が第1面に形成されており、
    JIS P8141に準じて測定される第2繊維層のクレム吸水高さが4cm以上である、吸収性物品用シート。
  2. 前記エンボス部によって第1繊維層と第2繊維層とが接合されている、請求項1に記載の吸収性物品用シート。
  3. 第1繊維層がセルロース繊維を更に含む、請求項1又は2に記載の吸収性物品用シート。
  4. 第2繊維層を構成するセルロース繊維がパルプ繊維であり、
    第2繊維層が紙である、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品用シート。
  5. 第1繊維層が再生セルロース繊維または半合成セルロース繊維のいずれかを更に含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸収性物品用シート。
  6. 第2繊維層が合成繊維を更に含み、
    第1繊維層に含まれる合成繊維と、第2繊維層に含まれる合成繊維とが、互いに同じ高分子成分を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の吸収性物品用シート。
  7. 49Pa荷重下における第1繊維層の厚みが600μm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収性物品用シート。
  8. 液残存率が20%以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品用シート。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の吸収性物品用シートを備え、
    前記シートを表面シート又は吸汗シートとして用いる、吸収性物品。
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