JP6994862B2 - アクチュエータドライバ及びこれを用いた撮像装置 - Google Patents

アクチュエータドライバ及びこれを用いた撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータドライバ及びこれを用いた撮像装置に関する。
近年、携帯電話やタブレット端末などのモバイル機器では、ほとんどの場合においてカメラが搭載されており、中でもオートフォーカス(AF)機能を備えたものが圧倒的な数を占めている。AF機能を有するカメラでは、通常、被写体位置に応じてレンズの繰り出し位置を調整するためのアクチュエータを備えている。アクチュエータについては、ボイスコイルモータ(VCM)方式のものが主流であるが、そのほかにも、圧電素子を利用する方式、形状記憶合金を利用する方式など、さまざまな方式が提案され、実用化されている。また、VCM方式においても、可動部をバネで支持するタイプのほか、ボールでガイドする構造なども考えられている。いずれの場合も、アクチュエータドライバにより電圧や電流などを印加することで電気的なエネルギを与えて、これを力に変換して可動部を動かす、というのが基本原理となっている。
AF動作では、コントラスト法や位相差検出法などにより目標となる合焦位置を定め、可動部(撮像レンズ)がこの目標位置に到達するように制御する。しかしながら、所定の電圧あるいは電流の印加で可動部が目標位置にとどまっていたとしても、重力が可動部に作用すると、この外力によって可動部が変位してしまうことが考えられ、何らかの補正が必要となる。
特許文献1には、重力の方向を検出し、重力の方向に基づいてレンズを所定の位置に位置決めするための電流値を補正する技術が開示される。具体的には、重力の方向を検出して、重力の方向に応じて電流値の補正係数を定めて、電流値を補正する技術が開示される。
特開2013-3301号公報
本発明者は、レンズの位置制御について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。特許文献1の技術は、撮像装置が静止していることを前提とした技術であり、撮像装置が実際に加速度運動を行う場合には、レンズの位置を正しく補正することができない。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、撮像装置が加速度運動を行う場合であっても、レンズを正確に位置決め可能な撮像装置の提供にある。
本発明のある態様は、撮像装置に関する。撮像装置は、撮像素子と、撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、撮像装置に対して第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、レンズの第1方向の目標位置に応じたベース指令値に第1加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいてアクチュエータを制御するアクチュエータドライバと、を備える。
この態様によると、撮像装置が静止した状態でレンズに重力が及ぼす力の影響を低減でき、さらには、撮像装置が外力によって加速度運動を行う場合に、慣性力の影響を低減できる。
アクチュエータドライバにおける制御は、オープンループ制御であってもよい。
クローズドループ制御(フィードバック制御)の場合には、位置検出信号が目標値に近づくようにサーボがかかるため、外力に対するレンズの安定性はもともと高いといえる。これに対してオープンループ制御に、第1加速度情報にもとづく補正を組み合わせることで、外力に対するレンズの安定性を高めることが可能となる。
アクチュエータドライバにおける制御は、クローズドループ制御であってもよい。
クローズドループ制御では、外力によるレンズの変化の耐性はもともと高いが、第1加速度情報にもとづく補正との組み合わせを禁ずるものではない。
第1方向は、レンズの光軸方向であってもよい。すなわちオートフォーカスのためのレンズの位置制御に、第1加速度情報にもとづく補正を導入することで、AFの安定性を高めることができる。
加速度検出手段は、撮像装置に対して第1方向と直交する第2方向に加わる加速度を示す第2加速度情報をさらに生成し、アクチュエータドライバは、レンズの第2方向の目標位置に応じたベース指令値に第2加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいてアクチュエータを制御してもよい。
第1方向および第2方向はそれぞれ、レンズの光軸と垂直であってもよい。すなわち手ブレ補正のためのレンズの位置制御に、第1、第2加速度情報にもとづく補正を導入することで、手ブレ補正の安定性を高めることができる。
本発明の別の態様は、撮像装置に搭載されるアクチュエータドライバに関する。撮像装置は、撮像素子と、撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、撮像装置に対して第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、を備える。アクチュエータドライバは、レンズの第1方向の目標位置に応じたベース指令値に、第1加速度情報に応じた補正値を重畳し、補正指令値を生成する制御回路と、補正指令値にもとづいてアクチュエータを制御する駆動部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
さらに、この課題を解決するための手段の記載は、すべての欠くべからざる特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
本発明によれば、外力に対するレンズの安定性を高めることが可能となる。
第1の実施の形態に係る撮像装置を示す図である。 図2(a)~(c)は、重力がAFシステムに及ぼす影響を説明する図である。 重力以外の外力がAFシステムに及ぼす影響を説明する図である。 アクチュエータドライバICを備えるレンズ制御装置のブロック図である。 図5(a)、(b)は、重力の影響の補正を説明する図である。 慣性力の影響を説明する図である。 外乱振動が発生する状況の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る撮像装置を示す図である。 第2の実施の形態に係るアクチュエータドライバICを備えるレンズ制御装置のブロック図である。 図10(a)、(b)は、並進ブレを説明する図である。 図11(a)、(b)は、角度ブレと並進ブレを説明する図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
また図面に記載される各部材の寸法(厚み、長さ、幅など)は、理解の容易化のために適宜、拡大縮小されている場合がある。さらには複数の部材の寸法は、必ずしもそれらの大小関係を表しているとは限らず、図面上で、ある部材Aが、別の部材Bよりも厚く描かれていても、部材Aが部材Bよりも薄いこともあり得る。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、撮像装置について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る撮像装置300を示す図である。撮像装置300は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、スマートフォンやタブレット端末に内蔵されるカメラモジュールである。撮像装置300は、撮像素子302、レンズ304、プロセッサ306、加速度センサ308およびレンズ制御装置400を備える。レンズ304は、撮像素子302に入射する光の光軸上に配置される。レンズ304はオートフォーカス(AF)用レンズである。レンズ制御装置400は、プロセッサ306からの位置指令値(ターゲットコードとも称する)PREF0にもとづいて、レンズ304をその光軸方向(Z軸方向)に位置決めする。
プロセッサ306は、撮像素子302が撮像した画像のコントラストが高くなるように、位置指令値PREF0を生成する(コントラストAF)。あるいは撮像素子302の外部に設けられ、あるいは撮像面に埋め込まれたAFセンサからの出力にもとづいて、位置指令値PREF0が生成されてもよい(位相差AF)。
レンズ制御装置400は、アクチュエータ402、アクチュエータドライバIC(Integrated Circuit)500を備える。アクチュエータ402は、たとえばコイル314と永久磁石316との磁気的作用を利用したボイスコイルモータである。コイル314は、レンズ304を支持するレンズホルダー310に巻回されていてもよい。レンズ304、レンズホルダー310およびコイル314は、AFの可動部303を形成する。永久磁石316は、ボイスコイルモータの固定部側に、コイル314に対向して設けられる。アクチュエータ402の固定部は、撮像装置300の筐体301に対して固定されている。なお図1では、筐体301の外部に、アクチュエータドライバIC500が示されるが、アクチュエータドライバIC500は筐体301の内部に設けることができる。
アクチュエータドライバIC500は、位置指令値PREF0にもとづいてアクチュエータ402に印加する駆動電流IDRVを制御する。ただし、所定の位置に対する電流値は、所定の姿勢(すなわち所定の重力加速度)において行われたキャリブレーションによって決定される。たとえば、光軸と垂直な方向に重力が作用している姿勢でキャリブレーションが行われたとすると、この条件における位置と電流値の関係が決定されており、姿勢が変化して可動部303に光軸方向の重力が作用したり、外乱振動による加速度、すなわち慣性力が作用した場合には、キャリブレーションで決定した位置と電流値の関係が変化してしまう。
撮像装置300の力学モデルを参照しながら、重力および外力の影響を説明する。
図2(a)~(c)は、重力がAFシステムに及ぼす影響を説明する図である。可動部303はバネ312によって支持されている。バネ312は光軸方向に撓みやすい構造となっており、光軸に垂直な方向の重力による変形量はごくわずかである。つまり撮像装置300のAFシステムは、弾性モデルとして把握できる。図示しないアクチュエータ402は、レンズ304を含む可動部303を、光軸方向(Z軸方向)に変位させる。なお、図2(a)~(c)では、バネ312は、Z軸方向にも力を発生させることに留意されたい。バネ312がZ軸方向に発生する弾性力FELSと表す。また図2(a)~(c)では重力以外の外力は働かないものとし、撮像装置300(AFシステム)は静止状態あるいは等速運動を行っているものとする。
図2(a)は、重力方向と可動部303の可動方向(Z軸方向)が垂直な場合である。この場合、重力は可動部303の変位に影響を与えず、可動部303には、アクチュエータ402が発生する力FACTと、バネ312の弾性力FELSが働いており、それらが釣り合う位置に、可動部303が静止する。
多くのシステムでは、図2(a)の状態を基準として、すなわち重力の影響を受けない状態(標準状態という)を基準としてキャリブレーションされ、目標位置(目標変位量)ZREFに可動部303を変位させるために必要な駆動電流IDRVが規定されている。たとえば駆動電流IDRV=0で、ピントが無限遠となるように、電流値と駆動電流IDRVの関係が規定される。
そして実動作中は、目標位置ZREFを示すターゲットコードPREF0に応じた駆動電流IDRVをアクチュエータ402に供給して、可動部303を目標位置ZREFに変位させる。
図2(b)は、重力方向と可動部303の可動方向(Z軸方向)が平行な場合である。この場合、可動部303には、アクチュエータ402が発生する力FACTおよびバネ312の弾性力FELSに加えて、重力mgが働く。mは可動部303の質量を、gは重力加速度を表す。重力に関して何の補正も行わずに、標準状態を基準として規定された駆動電流IDRVを供給すると、重力mgの項によって、可動部303の位置が、目標位置ZREFからΔZだけずれることとなる。
図2(c)は、重力方向が、可動部303の可動方向(Z軸方向)に対してθずれている場合である。この場合、重力の可動部303のZ軸方向の成分は、mgcosθとなる。重力に関して何の補正も行わずに、標準状態を基準として規定された駆動電流IDRVを供給すると、重力mgcosの項によって、可動部303の位置が、目標位置PREFからΔZ’だけずれる。図2(b)は、図2(c)においてθ=0°とした場合に相当する。
図3は、重力以外の外力がAFシステムに及ぼす影響を説明する図である。撮像装置300がZ軸方向に加速度αEXTで加速度運動しているとき、可動部303には、加速度αEXTによる慣性力Fが働く。この慣性力Fによっても、可動部303は目標位置ZREFからΔZ”、ずれることになる。慣性力Fは、F=mαEXTで表される。
実施の形態に係る撮像装置300は、図2(b)、(c)に示す重力の影響のみでなく、図3に示すような撮像装置300全体の加速度運動にともなう慣性力の影響を補正する機能を備える。以下、この補正機能について説明する。
図2(b)、(c)あるいは図3を参照して説明したように、DC成分であれ、AC成分であれ、外部から可動部303に加速度が作用すると、可動部303は力を受け、変位しようとする。
アクチュエータドライバIC500は、重力加速度のみでなく、外乱振動等に起因する加速度の影響を打ち消すように、アクチュエータ402に印加する電流値を補正する。
可動部303のZ軸方向の運動方程式は以下で表される。
mα=FACT+FELS+m(gcosθ+αEXT
=FACT+FELS+mα
αは、可動部303自体の加速度であり、撮像装置300全体の加速度αEXTと混同してはならない。右辺第3項のm(gcosθ+αEXT)=mαが、重力加速度および外乱振動等の外力の影響に相当する。ただし、α=(gcosθ+αEXT)とした。αは、撮像装置300全体がZ軸方向に受ける加速度である。なお、FACT、FELS、θ、αEXTはそれぞれ、力の向きに応じて正または負を取りえる。
アクチュエータドライバIC500は、mαの項の影響が小さくなるように、駆動電流IDRVを補正して、アクチュエータ402の発生する力を補正する。標準状態で規定されたターゲットコードPREF0に対応する駆動電流をIDRV0とし、そのときにアクチュエータ402が発生する力をFACT0とする。アクチュエータドライバIC500は、アクチュエータ402が、FACT=FACT0-mαを発生するように、駆動電流IDRVに、補正成分ΔIDRVを重畳する。
これにより、重力および外力の影響を低減し、可動部303の目標位置ZREFからのズレΔZを小さくできる。
図1に戻る。加速度センサ308は、撮像装置300に作用する加速度を検出する。加速度センサ308は、撮像装置300に対して、アクチュエータ402の可動方向(Z軸方向)に作用する加速度αを示す加速度情報ACCを出力する。
加速度センサ308は、撮像装置300に作用する加速度を検出可能な箇所に設ければよく、たとえば撮像装置300内に設けてもよいし、撮像装置300を搭載する電子機器に設置してもよいし、アクチュエータドライバIC500に内蔵してもよい。ただし、レンズ304に作用する力の算出の基になるので、なるべくレンズ304近傍に配置することが望ましい。加速度の検出方向は、X、Y、Zの3軸方向であってもよいが、ここでは光軸方向であるZ軸方向の加速度αを検出するものとする。加速度センサ308は加速度情報ACCを出力し、加速度情報ACCがアクチュエータドライバIC500に入力される。加速度情報ACCは、重力のような一定のDC成分だけでなく、外乱振動などによって生じる加速度などのAC成分も含まれており、(gcosθ+αEXT)を表す。すなわち加速度αにもとづく補正を行うことにより、撮像装置300が静止あるいは等速運動している状況における位置ズレ(図2(b)、(c))が補正でき、また撮像装置300全体が加速度運動しているときの位置ズレ(図3)も補正でき、さらにそれらの組み合わせ、すなわち撮像装置300がZ軸方向に加速度運動を行いながら、Z軸方向に重力が働く場合の位置ズレも補正できる。
続いて、アクチュエータドライバIC500を含むレンズ制御装置400のシステム構成について説明する。図4は、アクチュエータドライバIC500を備えるレンズ制御装置400のブロック図である。アクチュエータドライバIC500は、ひとつの半導体基板に集積化された機能ICである。ここでの「集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
加速度センサ308で検出された加速度情報ACCはアクチュエータドライバIC500に入力される。この実施例において加速度情報ACCはアナログ電圧であり、加速度検出信号ACCとも称する。加速度検出部510は、可動部303に作用する加速度αを示すデジタルの加速度検出値DACC_Zを生成する。加速度検出部510は、加速度検出信号ACCを増幅するアンプ512と、アンプ512の出力をデジタル値の加速度検出値DACC_Zに変換するA/Dコンバータ514を含む。
インタフェース回路520は、プロセッサ306から、アクチュエータ402の可動部の目標位置ZREFを示すターゲットコードTC(図1のPREF0)を受信する。たとえばインタフェース回路520が、IC(Inter IC)などのシリアルインタフェースであってもよい。フィルタ530はインタフェース回路520が受信したターゲットコードTCをフィルタリングし、位置指令値ZREFを生成する。位置指令値ZREFが急激に変化すると、レンズ304の位置がリンギングするおそれがある。フィルタ530により、このリンギングが抑制される。
制御回路540は、キャリブレーションにより決定されたレンズ304(可動部303)の位置と電流との関係に基づいて、位置指令値ZREFに対応する電流指令値(ベース指令値)Iを決定するとともに、加速度検出値DACC_Zに基づいて、加速度αによって可動部303に発生する力(慣性力および重力)を打ち消すような推力を、アクチュエータ402に発生させるための電流指令値(補正値)ICMP_Zを算出する。そしてベース指令値Iに補正指令値ICMP_Zを重畳して得られる電流値(補正指令値)SREF_Zをドライバ550に入力する。ドライバ550は算出された補正指令値SREF_Zにもとづいてアクチュエータ402を駆動する。
外部からの加速度による慣性力を打ち消すための電流値について説明する。撮像装置300に働く加速度をα、可動部303の質量をmとすると、この加速度αによって発生する力(慣性力)Fは、
=mα ・・・・・(1)
で表される。一方、アクチュエータ402をボイスコイルモータとした場合、一般的にその発生推力Fは、
=BIL ・・・・・(2)
で表される。ここで、Bは磁束密度、Iは印加電流、Lはコイルの総有効長である。式(1)および式(2)より、慣性力および重力を打ち消す推力を発生させるための補正電流値は、
CMP_Z=mα/BL ・・・・・(3)
により求めることができる。m、B、Lは、若干の個体ばらつきはあるものの、基本的に設計によって決まる定数であり、加速度αと補正電流ICMP_Zとの関係が定まることになる。
次に、位置指令値ZREFに対応した位置決めを行うためのベース電流値Iの算出について一例を示す。予め、キャリブレーション工程によってアクチュエータのストローク感度Sを求めておくとよい。ストローク感度Sは印加電流に対する変位の傾きを示す定数であり、ストローク感度Sを求めておくことにより、変位量xを与えるための電流変化Iは、
=x/S ・・・・・(4)
で求めることができる。ストローク感度Sを用いる代わりに設計値から電流値を求める場合は、発生推力とバネ力の釣り合いより、
BIL=kx ・・・・・(5)
なので、
=kx/BL ・・・・・(6)
として求めることもできる。ここで、kはバネ定数である。バネ定数kは、実測した共振周波数fを用いて、
k=m(2πf ・・・・・(7)
として求めることもできる。
以上のような計算により、ベース電流Iに補正電流ICMP_Zを重畳することにより、すなわち加速度αの作用する方向によってIにICMP_Zを付加したり、IからICMP_Zを引いたりして補正した電流値SREF_Zを算出し、ドライバ550に出力する。以上の方法により、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となる。
以上が撮像装置300の構成である。続いてその動作を説明する。
(重力の影響の補正)
重力の影響の補正について、図5(a)、(b)を参照して説明する。図5(a)、(b)は、重力の影響の補正を説明する図である。図5(a)に示すように、レンズ304の光軸に垂直な方向でキャリブレーションが行われているものとする。この状態で、加速度センサ308は光軸方向の加速度を検出しない(α=0である)から、補正電流ICMP_Zはゼロであり、アクチュエータ402の発生する力FACTは、FACT0と等しい。したがって力学的には図2(a)と等価であり、可動部303は目標位置ZREFに位置決めされる。
図5(b)は、光軸方向に重力が作用するような姿勢に変化した場合を示す。破線は、補正を無効にしたときの状態を示す。可動部303は重力mgを受ける。可動部303は、重力とバネの反力が釣り合う位置まで変位し、変位量をΔZとすると、
ΔZ=mg/k ・・・・・(8)
となる。すなわち、姿勢が変化してもベース電流Iしか印加していないと、ΔZの位置ずれを生むことになる。式(8)に式(7)を代入して、
ΔZ=g/(2πf ・・・・・(9)
と表してもよい。
実施の形態に係る撮像装置300では、重力mgを打ち消すような推力FACT’を与えることで実線で示すように位置補正が可能となる。すなわち、加速度センサ308は重力加速度gを検出しているはずであり、式(3)のαをgで置き換えたときの電流ICMP_Zを付加してやることで、位置補正ができる。
図5(a)、(b)では極端な姿勢のみで説明したが、これらの中間の姿勢であっても、もちろん位置補正は可能である。中間の姿勢では、加速度センサ308が検出する加速度もgと0の中間の値となるので、加速度センサ308が検出する加速度αの値に応じて式(3)にしたがって電流値を補正してやればよい。
(慣性力の影響の補正)
続いて慣性力の影響の補正を説明する。図6は、慣性力の影響を説明する図である。破線は、補正を無効にしたときの状態を示す。撮像装置300全体が加速度αEXTで運動するとき、可動部303は慣性力mαEXTを受け、補正がない場合、可動部303の位置は目標位置ZREFからΔZ”ずれる。
実施の形態に係る撮像装置300では、慣性力mαEXTを打ち消すような推力FACT’を与えることで実線で示すように位置補正が可能となる。すなわち、加速度センサ308が検出する加速度αは、加速度αEXTと一致しているから、式(3)のαをαで置き換えたときの電流ICMP_Zを付加してやることで、位置補正ができる。
図7は、外乱振動が発生する状況の一例を示す図である。一例として撮像装置を三脚に固定し、設置した地面から振動を受ける場合の図である。
図7は、スマートフォンのような電子機器600を三脚602に固定した状態を示している。三脚自体の剛性にもよるが、三脚602は3本の脚の中心軸604の回りに回転振動する場合がある。振動源は、交通量の多い地面や運転中の電車の車体などで、三脚を設置した場所からの振動を受ける。図7のように、電子機器600が中心軸604の回りの回転運動をすると、中心軸604から偏心した位置にある撮像装置300は円弧運動をすることになる。円弧運動によって、レンズ304に光軸方向の加速度が発生する場合がある。加速度センサ308は、なるべく撮像装置300の近傍に設置することが望ましい。こうすることで、円弧運動による光軸方向の加速度を検出することができる。中心軸604の近傍に加速度センサを設置したのでは、光軸方向の加速度はほとんど検出できない。
以上のようなシチュエーションにおいて、加速度センサ308が外乱振動による加速度を検出すると、その慣性力によってレンズ304を含む可動部303は変位しようとする。実際にレンズ304が変位してしまうと、焦点ボケが発生してしまう可能性がある。これを防ぐために、検出した加速度による慣性力を打ち消すような推力を発生させ、レンズ304が振動するのを抑制する。このような補正をリアルタイムで行うことにより、高周波の外乱振動に対してもレンズの変位を防止できる。
以上は、撮像装置を三脚に固定した場合を例に説明したが、他にも外乱振動による加速度を受けるケースがいくつか考えられる。たとえば、加振機のような振動体に撮像装置を搭載し、加速度がほとんど発生しないようにゆっくりと振動させる場合でも、加振機の高調波成分が大きな加速度を生む場合があり、慣性力を打ち消すようにしてレンズの変位を防止することが望ましい。また、一定の速度で移動するベルトコンベアのようなものに撮像装置を固定した場合にも、突発的なひっかかりや振動の高調波成分によって加速度を受ける場合がある。このような場合にも、慣性力を打ち消すようにしてレンズの変位を防止することが望ましい。
以上、2つの実施形態で説明したように、本願発明の技術を用いることにより、重力の方向の変化(姿勢の変化)によってレンズの位置が変化するのを防ぐだけでなく、外乱振動による加速度によってレンズに作用する慣性力でレンズが変位するのを防ぐことができ、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となる。
なお、実施の形態では、アクチュエータドライバIC500の内部において、加速度αの影響を低減するための補正を行ったがその限りではない。加速度センサ308で検出された加速度検出信号ACCをアクチュエータドライバIC500に入力する代わりに、プロセッサ306に入力し、プロセッサ306の中で、慣性力を補正するための推力発生の条件(必要電流値等)を算出してもかまわない。
なお、アクチュエータ402をボイスコイルモータとして説明したが、これに限定される訳ではなく、圧電アクチュエータや形状記憶合金アクチュエータなどに適用してもかまわない。ただし、圧電アクチュエータではガイド構造における摩擦が大きくて、多少の加速度では変位しなかったり、形状記憶合金アクチュエータでは抵抗値検出を利用したフィードバック制御が可能であったりして、本願発明の技術を適用しなくても外力によるレンズ位置変化への耐性が高いケースが多い。本願発明はボイスコイルモータに適用するのが最も効果的である。
また、アクチュエータ402は位置検出手段をもたず、アクチュエータドライバIC500はフィードフォワード制御を行うことで説明したが、これに限定される訳ではなく、位置検出手段を有していてフィードバック制御を行う場合に適用してもかまわない。ただし、フィードバック制御の場合は位置の変化を誤差信号として抑圧できるシステムになっており、本願発明の技術を適用しなくても外力によるレンズ位置変化への耐性を高めることができるケースが多い。本願発明はフィードフォワード制御の場合に適用するのが最も効果的である。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、オートフォーカス制御における外力の補正を説明したが、手振れ補正のシステムに適用することも可能である。
図8は、第2の実施の形態に係る撮像装置300Aを示す図である。撮像装置300Aの構成について、図1の撮像装置300との相違点を中心に説明する。撮像装置300Aは、オートフォーカスに加えて、手ブレ補正機能を備える。アクチュエータ402Aは、可動部303を、光軸方向(Z軸方向)に加えて、それと垂直な2方向(X軸方向、Y軸方向)に独立して位置決め可能に構成される。アクチュエータ402Aは、具体的には、OIS用のX軸方向のコイルと、Y軸方向のコイル(不図示)を含む。
撮像装置300Aは、図1の撮像装置300に加えて、ジャイロセンサ318をさらに備える。ジャイロセンサ318は、ピッチ軸周り(X軸周り)の角速度ωと、ヨー軸周り(Y軸周りの)角速度ωを検出する。角速度ωおよびωを示す角速度情報GYROは、アクチュエータドライバIC500Aに送信される。
アクチュエータドライバIC500Aは、角速度ω,ωそれぞれを積分し、ブレ角度情報θ、θに変換する。そしてブレ角度情報θが相殺されるように、可動部303をY軸方向に変位させ、ブレ角度情報θが相殺されるように、可動部303をX軸方向に変位させる。なお、ここではアクチュエータドライバIC500Aは、X軸、Y軸方向に関しても、オープンループ制御を行うものとする。
加速度センサ308は、Z軸方向のみでなく、X軸方向、Y軸方向の加速度α,αを検出する。アクチュエータドライバIC500Aは、加速度αにもとづいて、Y軸方向の重力あるいは慣性力の影響が低減されるように、Y軸の駆動電流を補正する。同様にアクチュエータドライバIC500Aは、加速度αにもとづいて、X軸方向の重力あるいは慣性力の影響が低減されるように、X軸の駆動電流を補正する。X軸方向、Y軸方向の駆動電流(すなわちアクチュエータの発生する力)の補正については、オートフォーカスに関連して第1の実施の形態で説明した通りである。
図9は、第2の実施の形態に係るアクチュエータドライバIC500Aを備えるレンズ制御装置400Aのブロック図である。図9には、Y軸の手ブレ補正に関する構成のみが示される。ジャイロセンサ318からは、ピッチ軸(X軸)周りの角速度ωを示す信号が入力される。インタフェース回路520はこの信号を受信する。ジャイロDSP(Digital Signal Processor)535は、角速度ωを積分してブレ角度情報θに変換する。ブレ角度θが求まると、それを相殺するのに必要なY軸方向の可動部303の目標位置YREF0が求まる。
加速度検出部510は、Y軸方向の加速度αを示すアナログ信号をデジタル値DACC_Yに変換する。ジャイロDSP535は、デジタル値DACC_Yを受け、それを2回積分して、Y軸方向の位置情報ΔYに変換する。ΔYは、基準となる位置からのズレ量(並進ブレ)を表す。ジャイロDSP535は、角速度ωにもとづく目標値YREF0に、ズレ量ΔYを加算して、可動部303の目標位置YREFを決定する。
制御回路540は、目標位置YREFにもとづくベース電流Iを算出するとともに、加速度αによって可動部303に発生する力(慣性力および重力)を打ち消すような推力を、アクチュエータ402に発生させるための電流値(補正電流値)ICMP_Yを算出する。そしてベース電流値Iに補正電流ICMP_Yを重畳して得られる電流値SREF_Yをドライバ550に入力する。ドライバ550は算出された電流値SREF_Yにもとづいてアクチュエータ402を駆動する。X軸方向の手ブレ補正についても同様の処理が行われる。
図10(a)、(b)は、並進ブレを説明する図である。図10(a)は並進ブレの無い状態を、図10(b)は並進ブレによって、撮像装置300A全体がY軸負方向にΔY、ずれた状態を示す。図10(a)と(b)とでは、被写体OBJは、撮像素子302の異なる位置に結像することになる。図8の撮像装置300Aによれば、Y軸方向の並進ブレΔYを考慮して、目標位置YREFが生成されるため、並進ブレを好適に抑制できる。
図11(a)、(b)は、角度ブレ(回転ブレ)と並進ブレを説明する図である。図11(a)は、ピッチ軸(X軸)周りの回転ブレを示し、図11(b)は、Y軸方向の並進ブレが示される。被写体OBJまでの距離が遠い状況では、角度ブレの影響が顕著となる。一方被写体OBJまでの距離が近い状況では、並進ブレの影響が顕著となる。
被写体OBJに合焦しているとき、Z軸方向の目標位置ZREF(言い換えれば焦点距離)は、被写体OBJまでの距離と相関を有する。そこで、焦点距離に応じて、並進ブレの補正と、角度ブレの補正の重み付けを可変とするとよい。
なお通常、手振れ補正のシステムは位置検出手段を備えたフィードバック制御が用いられる場合が多く、この場合には本願発明の技術を適用しなくても外力によるレンズ位置変化への耐性を高めることができるケースが多い。一方、手振れ補正システムの中にもオープンループ制御を行う例もあり、このような場合には手振れ補正システムに本願発明を適用すると効果的である。
本明細書には以下の技術が開示される。
本発明のある態様は、撮像装置に関する。撮像装置は、撮像素子と、前記撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、前記レンズを含む可動部を変位させるアクチュエータと、撮像装置に加わる加速度を検出する加速度検出手段と、前記アクチュエータを制御するアクチュエータドライバと、を備え、前記アクチュエータドライバは、前記加速度検出手段により検出される加速度情報に基づいて、前記加速度によって前記可動部に生じる慣性力、あるいは重力の影響を打ち消すように、前記アクチュエータを制御することを特徴としている。
以上の構成によれば、重力の方向の変化(姿勢の変化)によってレンズの位置が変化するのを防ぐだけでなく、外乱振動による加速度によってレンズに作用する慣性力でレンズが変位するのを防ぐことができ、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となる。
また、本発明に係る撮像装置は、前記可動部の位置検出手段を有しておらず、前記アクチュエータドライバにおける制御は、オープンループで可動部の位置を制御するフィードフォワード制御であってもよい。
位置検出手段を有するフィードバック制御の場合には、検出される位置信号が変化しないように制御することで、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることも可能であるのに対して、位置検出手段を有していないフィードフォワード制御の場合でも、以上の構成によれば、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となり、特段の効果を有する。
また、本発明に係る撮像装置は、前記アクチュエータは、前記レンズを光軸方向に駆動することが可能であり、前記アクチュエータドライバは、前記加速度検出手段により検出される加速度の光軸方向の成分に基づいて、前記加速度によって前記可動部に生じる光軸方向の慣性力を打ち消すように、前記アクチュエータを制御してもよい。
アクチュエータは手振れ補正に対応できる場合もあるが、手振れ補正のためにレンズを位置制御する場合は、主にフィードバック制御が用いられるのに対し、オートフォーカスのためにレンズを位置制御する場合は、フィードフォワード制御を用いている例も多く、光軸方向のレンズの位置検出手段を持たない場合でも、以上の構成によれば、光軸方向の外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となる。
本発明の別の態様は、アクチュエータドライバに関する。レンズを含む可動部を変位させるアクチュエータを有する撮像装置に搭載され、前記アクチュエータを制御するアクチュエータドライバであって、前記撮像装置は、撮像装置に加わる加速度を検出する加速度検出手段を備え、前記アクチュエータドライバは、前記加速度検出手段により検出される加速度情報に基づいて、前記加速度によって前記可動部に生じる慣性力を打ち消すように、前記アクチュエータを制御することを特徴としている。
この態様によれば、重力の方向の変化(姿勢の変化)によってレンズの位置が変化するのを防ぐだけでなく、外乱振動による加速度によってレンズに作用する慣性力でレンズが変位するのを防ぐことができ、外力によるレンズの位置変化への耐性を高めることが可能となる。
撮像装置は前記可動部の位置検出手段を有しておらず、前記アクチュエータドライバにおける制御は、オープンループで可動部の位置を制御するフィードフォワード制御であってもよい。
前記アクチュエータは、前記レンズを光軸方向に駆動することが可能であり、前記アクチュエータドライバは、前記加速度検出手段により検出される加速度の光軸方向の成分に基づいて、前記加速度によって前記可動部に生じる光軸方向の慣性力を打ち消すように、前記アクチュエータを制御してもよい。
300…撮像装置、302…撮像素子、304…レンズ、306…プロセッサ、308…加速度検出手段(加速度センサ)、310…レンズホルダー、312…バネ、400…レンズ制御装置、402…アクチュエータ、500…アクチュエータドライバIC、510…加速度検出部、512…アンプ、514…A/Dコンバータ、520…インタフェース回路、530…フィルタ、540…制御回路、550…ドライバ、600…電子機器、602…三脚、604…中心軸。

Claims (11)

  1. 撮像装置であって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、
    前記レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、
    前記撮像装置に対して前記第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、
    前記レンズの前記第1方向の目標位置に応じたベース指令値に前記第1加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御するアクチュエータドライバと、
    を備え、
    前記第1加速度情報は、重力加速度情報と、外乱振動による加速度情報と、を含み、
    前記アクチュエータドライバは、前記第1加速度情報を変位情報に換算することなく、前記補正値として利用することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記アクチュエータドライバにおける制御は、オープンループ制御であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1方向は、前記レンズの光軸方向であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記アクチュエータは、前記可動部を、前記第1方向に加えて、前記第1方向と直交する第2方向ならびに、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に変位可能であり、
    前記加速度検出手段は、前記撮像装置に対して前記第2方向に加わる加速度を示す第2加速度情報と、前記撮像装置に対して前記第3方向に加わる加速度を示す第3加速度情報と、をさらに生成し、
    前記アクチュエータドライバは、前記レンズの前記第2方向の目標位置に応じたベース指令値に前記第2加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御し、前記レンズの前記第3方向の目標位置に応じたベース指令値に前記第3加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記アクチュエータは、前記可動部を、前記第1方向に加えて、前記第1方向と直交する第2方向に変位可能であり、
    前記加速度検出手段は、前記撮像装置に対して前記第1方向と直交する第2方向に加わる加速度を示す第2加速度情報をさらに生成し、
    前記アクチュエータドライバは、前記レンズの前記第2方向の目標位置に応じたベース指令値に前記第2加速度情報に応じた補正値を重畳し、それにより得られる補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  6. 前記第1方向および前記第2方向は直交しており、かつ前記レンズの光軸と垂直であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 撮像装置であって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、
    前記レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、
    前記撮像装置に対して前記第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、
    前記アクチュエータを制御するアクチュエータドライバと、
    を備え、
    前記第1加速度情報は、重力加速度情報と、外乱振動による加速度情報と、を含み、
    前記アクチュエータドライバは、前記第1加速度情報を変位情報に換算することなく、前記第1加速度情報にもとづいて、前記加速度によって前記可動部に生じる慣性力、および重力の影響を打ち消すように、前記アクチュエータを制御することを特徴とする撮像装置。
  8. 撮像装置に搭載されるアクチュエータドライバであって、
    前記撮像装置は、
    撮像素子と、
    前記撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、
    前記レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、
    前記撮像装置に対して前記第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、
    を備え、
    前記第1加速度情報は、重力加速度情報と、外乱振動による加速度情報と、を含み、
    前記アクチュエータドライバは、
    前記レンズの前記第1方向の目標位置に応じたベース指令値に、前記第1加速度情報に応じた補正値を重畳し、補正指令値を生成する制御回路と、
    前記補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御する駆動部と、
    を備え、前記補正値は、前記第1加速度情報を変位情報に換算することなく生成されることを特徴とするアクチュエータドライバ。
  9. 前記ベース指令値は、オープンループ制御により生成されることを特徴とする請求項8に記載のアクチュエータドライバ。
  10. 前記第1方向は、前記レンズの光軸方向であることを特徴とする請求項8または9に記載のアクチュエータドライバ。
  11. 撮像装置に搭載されるアクチュエータドライバであって、
    前記撮像装置は、
    撮像素子と、
    前記撮像素子への入射光路上に設けられたレンズと、
    前記レンズを含む可動部を第1方向に変位させるアクチュエータと、
    前記撮像装置に対して前記第1方向に加わる加速度を示す第1加速度情報を生成する加速度検出手段と、
    を備え、
    前記第1加速度情報は、重力加速度情報と、外乱振動による加速度情報と、を含み、
    前記アクチュエータドライバは、
    前記第1加速度情報を変位情報に換算することなく、前記第1加速度情報に基づいて、前記加速度によって前記可動部に生じる慣性力および重力の影響を打ち消すように、補正指令値を生成する制御回路と、
    前記補正指令値にもとづいて前記アクチュエータを制御する駆動部と、
    を備えることを特徴とするアクチュエータドライバ。
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