JP2007065397A - 鏡枠、電子撮像ユニットおよびカメラ - Google Patents

鏡枠、電子撮像ユニットおよびカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】光学系進退駆動時、姿勢差による応答性の変化を抑えることができる鏡枠を提供すること。
【解決手段】鏡枠装置1は、円環状の固定枠2と、固定枠2の内周部に進退可能に嵌合し、撮影レンズ4を保持する円環状の移動枠3とを有しており、固定枠2には、移動枠3を進退駆動するための駆動源としての振動子35を有する超音波アクチュエータ30が装着され、さらに、鏡枠装置1の姿勢(傾斜)を検出する姿勢センサ14が固着されている。撮影時に鏡枠装置1が傾斜した状態にあった場合、振動子35に印加する駆動電圧を姿勢センサ14の出力に応じて増減し、重力による移動枠3の進退移動に対する負荷抵抗の変化なくして、常に所定の応答速度で移動枠3の進退を行わせる。
【選択図】図2

Description

本発明は、鏡枠、または、撮像素子を変位駆動する駆動機構を内蔵する鏡枠、電子撮像ユニット、または、カメラに関する。
従来、各種カメラの撮影レンズ駆動機構において、振動波アクチュエータを駆動源とするもので仰瞰撮影や俯瞰撮影を行うと、重力の影響によりレンズ駆動速度に差が発生する。また、イメージャシフト型ブレ補正方式の電子カメラにおいても姿勢差に起因するブレ補正レスポンスの差が発生する。
特許文献1に開示されたレンズ駆動制御装置は、姿勢差により変化するボイスコイルモータであるフォーカスモータの応答性を補償し、常時、安定したレンズ制御を可能とするものである。すなわち、姿勢が変化するとフォーカスモータドライバに加えられるフォーカスモータ制御信号の直流成分が姿勢差により変化することからその直流成分を検出し、姿勢差によって応答特性に最適な位相補償フィルタを選択し、上記フォーカスモータを常時安定して制御するものである。
特許文献2に開示されたレンズ駆動制御装置は、レンズ駆動源としてボイスコイルモータを適用し、トラッキング状態の制御操作量から重力の影響分を抽出して姿勢差による補正量を算出する手段を設け、駆動開始直前のトラッキング状態における積分補償部の出力を、駆動中のPD補償部の出力に加算することにより重力の影響を打ち消すような技術を適用した制御装置である。
特許文献3に開示されたカメラは、レンズ駆動源としてボイスコイルモータを適用するレンズ駆動制御装置を組み込まれたものであり、水銀スイッチ等の姿勢検出手段によりカメラの正位置、縦位置、上向、下向きを検出し、焦点距離毎にベストな光学性能を達成するための補正光学系の移動量を各姿勢毎に記憶しておく技術が適用されたものである。
特許文献1は、特開平6−201975号公報である。 特許文献2は、特許第2964915号公報である。 特許文献3は、特開平9−90456号公報である。
上述した特許文献1に開示されたレンズ駆動制御装置では、フォーカスモータ制御信号の直流成分変化より姿勢を検知しているので制御装置の回路が複雑化する可能性がある。また、姿勢変化でない別の負荷要因も姿勢変化に加えて検知してしまうおそれがあり、精度のよい姿勢検知が困難である。
また、特許文献1,2,3に開示された駆動制御装置は、ボイスコイルモータを駆動源とするものであり、それらの構成は、駆動信号に直流成分を持たない制御方式の異なる振動波アクチュエータ(例えば、超音波モータ)を適用する駆動装置には適用することができない。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、光学系進退駆動時、また、ブレ補正駆動時、姿勢差による応答性への影響を抑えることができる鏡枠、電子撮像ユニット、および、カメラを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の鏡枠は、固有の撮影光軸を有するカメラ用鏡枠であって、光学素子を保持し、撮影光軸方向に移動可能な移動枠と、鏡枠取付け部に取付けられ、上記移動枠を移動可能に保持する固定枠と、上記固定枠に取付けられ、上記移動枠を駆動する振動波アクチュエータと、上記固定枠に取付けられ、鏡枠姿勢を検出する姿勢センサと、振動波アクチュエータに関する複数の制御パラメータ設定値に応じて上記振動波アクチュエータを駆動するアクチュエータドライバと、上記姿勢センサの出力に基いて、上記移動枠の移動方向と鉛直軸とのなす角の余弦を算出し、この余弦が零を含む所定範囲にない場合、上記制御パラメータの少なくとも1つを変更するコントローラとを具備する。
本発明の請求項2に記載の鏡枠は、請求項1に記載の鏡枠において、上記複数の制御パラメータは、駆動電圧、駆動周波数、または、駆動電圧と駆動電流と間の位相差のうち、少なくともいずれか一つを含む。
本発明の請求項3に記載の鏡枠は、アクチュエータと姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記アクチュエータヘの入力信号を制御する制御手段とを具備する。
本発明の請求項4に記載の鏡枠は、楕円振動を発生する振動子と、上記振動子を押圧保持するホルダと、姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、上記振動子との接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記振動子への入力信号を制御する制御手段とを具備する。
本発明の請求項5に記載の鏡枠は、請求項4に記載の鏡枠において、上記振動子は、縦屈曲振動する。
本発明の請求項6に記載の鏡枠は、請求項3乃至5に記載の鏡枠において、上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサである。
本発明の請求項7に記載の鏡枠は、請求項3乃至5に記載の鏡枠において、上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサである。
本発明の請求項8に記載の鏡枠は、請求項4乃至7に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御する。
本発明の請求項9に記載の鏡枠は、請求項4乃至7に記載の鏡枠において、上記入力電圧は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形を振動子駆動基準電圧に対して加減する。
本発明の請求項10に記載の鏡枠は、請求項4乃至7に記載の鏡枠において、上記入力電庄は、振動子の駆動方向が座標軸のプラス方向の場合は、上記3軸加速度センサから出力信号と略相似形状の電圧波形を振動子駆動基準電圧にプラスし、振動子の駆動方向が座標軸のマイナス方向の場合は、上記3軸加速度センサから出力信号と略相似波形の逆位相の電圧波形を振動子駆動基準電圧にプラスする。
本発明の請求項11に記載の鏡枠は、請求項4乃至7に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御する。
本発明の請求項12に記載の鏡枠は、請求項4乃至7に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御する。
本発明の請求項13に記載の鏡枠は、楕円振動を発生する複数個の振動子と上記複数個の振動子を押圧保持するホルダと、姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、上記複数個の振動子に対向する接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記複数個の振動子への入力信号を制御する制御手段とを具備する。
本発明の請求項14に記載の鏡枠は、請求項13に記載の鏡枠において、上記振動子は、縦屈曲振動する。
本発明の請求項15に記載の鏡枠は、請求項13、または、14に記載の鏡枠において、上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサである。
本発明の請求項16に記載の鏡枠は、請求項13、または、14に記載の鏡枠において、上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサである。
本発明の請求項17に記載の鏡枠は、請求項13乃至16に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御する。
本発明の請求項18に記載の鏡枠は、請求項13乃至16に記載の鏡枠において、上記入力電圧は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形を振動子駆動基準電圧に対して加減する。
本発明の請求項19に記載の鏡枠は、請求項13乃至16に記載の鏡枠において、上記入力電圧は、モータの駆動方向が重力作用成分方向と逆方向の場合は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形に応じた値をモータ駆動基準電圧にプラスし、モータの駆動方向が重力作用成分方向と同方向の場合は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似波形の逆位相の電圧波形に応じた値をモータ駆動基準電圧にプラスする。
本発明の請求項20に記載の鏡枠は、請求項13乃至16に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御する。
本発明の請求項21に記載の鏡枠は、請求項13乃至16に記載の鏡枠において、上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御する。
本発明の請求項22に記載の電子撮像ユニットは、固体撮像素子が固着され、この固体撮影素子の受光面と平行な面内において移動可能な移動枠と、上記移動枠を移動可能に保持する地板と、上記地核に固定され、上記移動枠を第一の方向に駆動する第一リニア駆動手段と、上記地板に固定され、上記移動枠を第一の方向と略直交する第二の方向に駆動する第二リニア駆動手段と、上記地板に固定され、上記固体撮影素子の受光面と平行な面内の地板の傾きを検知する傾斜センサと、上記傾斜センサの出力に応答して、上記第一、第二のリニア駆動手段の駆動態様を変更する制御手段とを具備する。
本発明の請求項23に記載の電子撮像ユニットは、上記第一、第二のリニア駆動手段は、共に振動波アクチュエータであることを特徴とする請求項22に記載の電子撮像ユニット。
本発明の請求項24に記載のカメラは、撮影光軸のブレを検出するブレセンサと、請求項22に記載の電子撮像ユニツトとを備えた電子カメラであって、上記制御手段は、上記ブレセンサの出力に応答して、上記固体撮像素子の出力のブレによる変動が最小となるように上記第一、第二のリニア駆動手段を駆動する。
本発明の請求項25に記載のカメラは、楕円振動を発生する第一の振動子と該第一の振動子を押圧保持する第一のホルダからなる所定の方向である第一の方向の駆動部と、該第一の振動子とは略直交した状態で設けられ、楕円振動を発生する第二の振動子と該第二の振動子を押圧保持する第二のホルダからなり、上記第一の方向と直交する第二の方向の駆動部と、姿勢を検知するセンサを有する固定枠と、上記各振動子との接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で互いに略直交する方向に移動可能に収納され、撮像素子を保持する移動枠と、上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記第一、第二の振動子への入力信号を制御する制御手段とを具備する。
本発明の請求項26に記載のカメラは、請求項25に記載のカメラにおいて、上記振動子は、縦屈曲振動する。
本発明の請求項27に記載のカメラは、請求項25、または、26に記載のカメラにおいて、上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサである。
本発明の請求項28に記載のカメラは、請求項25、または、26に記載のカメラにおいて、上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサである。
本発明の請求項29に記載のカメラは、請求項25乃至28に記載のカメラにおいて、上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御する。
本発明の請求項30に記載のカメラは、請求項25乃至28記載のカメラにおいて、上記第一の方向の入力信号となる入力電圧と上記第二の方向の入力信号となる入力電圧は、上記傾斜センサ、または、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形を振動子駆動基準電圧に対して加減する。
本発明の請求項31に記載のカメラは、請求項25乃至28に記載のカメラにおいて、上記第一の方向の入力信号となる入力電圧と第二の方向の入力信号となる入力電圧は、振動子の駆動方向が重力作用成分の方向と逆方向の場合は、上記傾斜センサ、または、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形に応じた値を振動子駆動基準電圧にプラスし、振動子の駆動方向が重力作用成分の方向と同方向の場合は、略相似波形の逆位相の電圧波形に応じた値を振動子駆動基準電圧にプラスする。
本発明の請求項32に記載のカメラは、請求項25乃至28に記載のカメラにおいて、上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御する。
本発明の請求項33に記載のカメラは、請求項25乃至28に記載のカメラにおいて、上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御する。
本発明によれば、姿勢差による移動速度応答性の変化を低減することができる鏡枠、電子撮像ユニット、および、カメラを提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態の鏡枠装置が組み込まれたカメラの外観を示す斜視図である。
本実施形態のカメラ60は、レリーズスイッチ釦62が配されるカメラ本体61と、カメラ本体61に対して着脱可能に装着されている鏡枠としての鏡枠装置1とを有している。本カメラ60では撮影を行う状態でのカメラ本体61の姿勢、詳しくは、鏡枠装置1の光軸O方向が水平方向に対する傾斜姿勢を検出し、その検出信号に基づき、鏡枠装置1のフォーカシング駆動部の駆動力を制御して重力の影響による鏡枠装置1のフォーカシング速度変化が抑えられる。
カメラ本体61には、カメラ全体の制御を司る制御部(制御手段)であるCPUからなるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと記載する)50と、被写体像を取り込み、電気的撮像信号に変換するための撮像素子55と、その他の制御要素が内蔵されている。
鏡枠装置1には、移動枠3に保持される光学素子であるフォーカス用撮影レンズ4を内蔵しており、さらに、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと記載する)51と、振動子駆動回路部52と、カメラ本体61および鏡枠装置1の姿勢を検出する姿勢センサ14を含む姿勢検出部53とが内蔵されている。
鏡枠装置1は、本実施形態においてはカメラ本体61に対して着脱可能とするが、固定支持されていてもよい。
なお、カメラ本体61のO,X,Y軸のうち、O軸は、撮影レンズ光軸(被写体方向を+方向とする)であって、撮像素子55の中心を通り、X,Y軸は、撮像素子55の撮像面を通り光軸Oに直交する軸であり、そのうち、上下方向(通常撮影姿勢)の軸をY軸とし、左右方向(通常撮影姿勢)の軸をX軸とする。また、鉛直方向をV方向(上方向+)とし、水平方向をH方向とする。
鏡枠装置1の構造詳細について図2〜図6を用いて説明する。
図2は、上記鏡枠装置の分解斜視図である。図3は、上記鏡枠装置の斜視図である。図4は、上記鏡枠装置の正面図である。図5は、上記鏡枠装置の超音波アクチュエータ取り付け部まわりの部分拡大断面図である。図6は、上記鏡枠装置の固定枠に取り付けられた姿勢センサの斜視図である。
鏡枠装置1は、図2に示すようにカメラ装着状態でカメラ本体61側に固定支持される固定枠2と、固定枠2に対して光軸O方向に進退可能に支持されている移動枠3と、固定枠2の上部に固着される姿勢センサ(傾斜センサ)14と、固定枠2の上部に取り付けられ、振動波アクチュエータである超音波アクチュエータ30を含むアクチュエータ部とを有してなる。
固定枠2は、筒状枠部材であって、カメラ本体61の鏡枠取り付け部に取り付け可能であり、上部に開口部2aが配されている。
移動枠3は、筒状枠部材であって、回動が規制された状態で固定枠2の内周部に光軸O方向に進退可能に嵌入している。前方に光軸Oを有する撮影レンズ4を保持しており、該撮影レンズ44をフォーカシング駆動する。そして、固定枠2に嵌入した状態で固定枠開口部2aに対応する外周壁部に摺動面3aが設けられる。また、移動枠3は、固定枠2との嵌合摺動部に固定枠2の内周部に装着される良摺動性の1つ、または、2つの潤滑シート部材5(図4)を介して嵌入している。
姿勢センサ14は、図3,6に示すようにフレキシブルプリント基板(以下、FPCと記載する)13を介して固定枠2の上部に固着される。この姿勢センサ14は、少なくとも一つの軸方向の傾きを検出可能なセンサであって、本実施形態の場合、3軸(a0 ,b0 ,c0 )加速度センサを適用する。この3軸加速度センサは、例えば、半導体式のものであり、ピエゾ抵抗からなるブリッジ回路が配された変位可能なダイアフラムと錘部を有しており、a0 ,b0 ,c0 軸方向に振動、または、変位した場合、その加速度に応じた3軸加速度出力が得られ、さらに、重力作用方向を検出することにより変位姿勢状態における定常的な3軸傾斜角出力(鉛直方向V、または、水平方向Hに対する成分)が得られる。
上記3軸加速度センサを適用する姿勢センサ14は、センサ軸の1つであるb0 軸を移動枠3の移動方向である光軸Oと平行な状態で固定枠2に取り付ける(図6)。従って、カメラ60が各方向に傾斜した場合(すなわち、鏡枠が傾斜した場合)、特に姿勢センサ14のb0 軸方向の傾斜出力は、カメラ60の光軸Oの水平方向Hに対する傾斜角度を与えることになる。言い換えれば、移動枠の移動方向(進退方向)の水平方向Hに対する傾きが姿勢センサ14のb0 軸方向傾斜出力によって検出されることになる。
上記アクチュエータ部は、主に振動波アクチュエータである超音波アクチュエータ30と、固定枠2の取り付けられ、該アクチュエータ30を支持し、押圧するホルダであるアクチュエータ支持板6とからなる。
アクチュエータ支持板6は、金属板で形成される部材であって、外方斜めに延び、Y方向に弾性変形可能な4つの腕部6bと、腕部6bの先端部に配されるビス挿通穴6aと、中央部にて折り曲げて径方向に起立して形成される2つの起立部6cと、該起立部先端に配され、超音波アクチュエータ30の支持軸36(後述)を支持するための切り欠き6dとを有している。このアクチュエータ支持板6は、ビス挿通穴6aを挿通させたビス7をビス穴2bに螺着して固定枠2の開口部2aを跨いで取り付けられる。
超音波アクチュエータ30は、図2,4に示すように形式的にはリニア型の超音波アクチュエータであって、振動子35と、接続基板であるフレキシブルプリント基板(FPC)42とからなる。
振動子35は、図2,5に示すように積層圧電体35Aと、該積層圧電体35Aを貫通し、振動子の振動の節に固着配置される支持軸(ピン)36と、振動子35の下面側楕円振動の腹部に支持軸方向と垂直な方向の端面に固着される一対の駆動子38とを有している。
なお、超音波アクチュエータ30は、その支持軸36をアクチュエータ支持板6の切り欠き6dに係合させた状態でアクチュエータ支持板6に取り付られる。そして、一対の駆動子38の2つの接触面が移動枠3の外周の摺動面3aに対して所定の押圧力でY軸方向に接触する。その押圧力は、アクチュエータ支持板6の腕部6bの弾性変形により得られる。また、超音波アクチュエータ30は、支持軸36によって回動可能に支持される。
駆動子38が移動枠の摺動面3aと接触する上記接触面は、平面で形成してもよいが凹面であってもよく、その凹面の曲率は、移動枠3の摺動面3aの曲率と同一であることが望ましい。アクチュエータ支持板6に支持される超音波アクチュエータ30の振動子35側の駆動子38は、移動枠3の摺動面3aにアクチュエータ支持板6の腕部6bによる付勢力を受けてY方向に圧接される。
上述した鏡枠装置1において、フォーカシング駆動時には、Bμcom50の制御のもとで超音波アクチュエータ30の振動子35に後述するような駆動電圧が印加されると、縦屈曲振動が励起され、駆動子38が楕円振動すると、駆動子38が接触している摺動面3aを介して移動枠3が固定枠2に対して光軸O方向に進退駆動される。また、カメラ本体61のホールド姿勢における移動枠3の移動方向である光軸Oの水平方向H(または、鉛直方向V)に対するの傾斜を姿勢センサ14により検出し、後述するような傾斜に基づいた駆動電圧補正を行って駆動力を制御することにより上記傾斜姿勢に伴う(移動枠3の重力の影響による)フォーカシング速度の変化を抑えた鏡枠装置1の進退駆動が行われる。
ここで、超音波アクチュエータ30の詳細な構成について図7〜14を用いて説明する。
図7は、上記超音波アクチュエータの振動子にフレキシブルプリント基板を固着した状態を支持軸方向からみた図である。図8は、図7のA矢視図である。図9は、図7の振動子からフレキシブルプリント基板を外した状態を支持軸方向から見た図である。図10は、図9のB矢視図である。図11は、図9のC矢視図である。図12は、上記振動子を構成する圧電素子部と絶縁板の焼結前の分解斜視図である。図13は、上記振動子の屈曲振動と縦振動との合成振動時の変形状態を拡大して示した図であって、振動子が図13(A)の屈曲状態から図13(B)の伸張状態、図13(C)の屈曲状態、図13(D)の収縮状態の順に変形する様子を示している。図14は、本実施形態の鏡枠にて振動子を駆動するための駆動制御部のブロック構成図である。
上記超音波アクチュエータ30を構成する振動子35は、図9,12に示すようにそれぞれが複数の2種類の圧電シート37X,37Yと2枚の絶縁板37A,37Bからなる積層圧電体35Aと、導電性銀ペーストからなる電極41a,41b,41c,41d,41a′,41b′とで形成され、さらに、支持軸36と一対の駆動子38とを有している。
2種類の圧電シート37X,37Yは、それぞれ厚さ100μm程度の矩形の圧電素子からなる。圧電シート37Xには、その前面に厚さ10μm程度の銀−パラジウム合金が塗布された第一内部電極37Xa,37Xc,37Xc′,37Xa′が絶縁された4つの領域に分割されて配置されている。圧電素子の長手方向(O方向)の端面位置まで上記各内部電極の上側端部が伸びている(図12)。
一方、圧電シート37Yには、その前面に厚さ10μm程度の銀−パラジウム合金が塗布された第二内部電極37Yb,37Yd,37Yd′,37Yb′が絶縁された4つの領域に分割されて配置されている。圧電素子の長手方向(O方向)の端面位置まで上記内部電極の下側端部が伸びている(図12)。
互いに隣接する上記圧電シート37X,37Y同士の第一内部電極37Xa,37Xc,37Xc′,37Xa′と第二内部電極37Yb,37Yd,37Yd′,37Yb′とは形状が同じで、電極端部が上下が逆になり、積層されたときに矩形電極面が互いに重なる位置に配置されている。このような内部電極が施された2種類の圧電シート37X,37Yを交互に40層程度積層される。
積層された圧電素子の左側端面には、第一内部電極37Xa,37Xcおよび第二内部電極37Yb,37Ydの端部が積層状態で露呈する内部電極露呈部が形成されている。積層された圧電素子の右側端面には、第一内部電極37Xc′,37Xa′および第二内部電極37Yd′,37Yb′の端部が積層状態で端面に露呈する内部電極露呈部が形成される。さらに、上記内部電極露呈部上にそれぞれ導電性銀ペーストからなる各4つの独立した外部電極が両側面部に形成され、該内部電極と導通するようになっている(図10)。
上記積層された圧電素子の前後面に圧電シート37X,37Yと同一矩形形状の絶縁板37A,37Bが配され、積層圧電体35Aが形成される。前面側の絶縁板37Aの表面には図9に示されるように導電銀ペーストからなる電極41a(A1+),41b(A1−),41c(A2+),41d(A2−),41a′(B1+),41b′(B1−)が形成される。
上記絶縁板37A上の電極41a,41b,41c,41d,41a′,41b′は、上記各積層された圧電シート毎の両側に露呈した積層状態の両側面内部電極にそれぞれにより電気接続される。すなわち、電極41aには、第一内部電極37Xaが電気接続される。電極41bは、第二内部電極37Ybと電気接続される。電極41cには、第一内部電極37Xcおよび第一内部電極37Xc′が電気接続される。電極41dには、第二内部電極37Ydおよび第二内部電極37Yd′が電気接続される。電極41a′には、第一内部電極37Xa′が電気接続される。電極41b′には、第二内部電極37Yb′が電気接続される。
上記電極接続状態の積層された圧電シート37X,37Yに絶縁板37A,37Bを重ねた状態の積層圧電体35Aを焼結処理し、上記各電極を利用して分極を行うと振動子35となる。
前述したように振動子35の積層方向と直交する方向(Y方向)の下端面上であって、長手方向(O方向)の振動の腹位置に一対の駆動子38が接着固着される。なお、該駆動子38は、高分子材料にアルミナを分散して形成されている。
振動子35の略中央部、すなわち、振動子の振動中立点である節となる位置には積層方向(X方向)に貫通穴が穿設されており、該貫通穴には、ステンレス材等よりなる支持軸36が貫通して接着固定されている(図10)。
一方、振動子35の絶縁板37Aに設けられた各電極41a(A1+相),41b(A1−相),41c(A2+相),41d(A2−相),41a′(B1+相),41b′(B1−相)上には、接続パターンを有する接続基板である接続FPC42が各電極と電気接続された状態で装着される(図7)。
詳しくは、接続FPC42は、図7に示すように信号ライン42a,42b,42c,42dの接続パターンを有しており、信号ライン42a(A1+側)には、絶縁板37Aの電極41a(A1+)と41a′(B1+)とが共に接続される。信号ライン42b(A1−側)には、絶縁板37Aの電極41b(A1−)と41b′(B1−)とが共に接続される。信号ライン42c(A2+側)には、絶縁板37Aの電極41c(A2+)が接続される。信号ライン42d(A2−側)には、絶縁板37Aの電極41d(A2−)が接続される。そして、該信号ライン42a,42b,42c,42dは、駆動制御部に含まれる振動子駆動回路部52(図14)に接続される。
なお、振動子駆動回路部52は、発振部45,移相部46,駆動部(アクチュエータドライバ)47等を有してなり、後述するように駆動部47を介して位相制御された駆動電圧が振動子35に印加される。
上記駆動電圧が印加された振動子35は、図13(A),(B),(C),(D)に示す屈曲定在波振動と縦振動が合成された振動が生じ、駆動子38の先端に位相のずれた楕円振動(図7に示す軌跡E1 ,E2 の楕円振動、または、その逆方向の楕円振動)を発生させる。駆動子38の接触面には移動枠3側の摺動面3aがY方向に押圧されているので、上記楕円振動によって移動枠3が相対的にO方向に進退移動する。
次に超音波アクチュエータ30の振動子35の駆動制御部およびその動作について、図13,14等を用いて説明する。
超音波アクチュエータ30の振動子35は、図14の駆動制御部により駆動制御される。すなわち、鏡枠装置1が装着されるカメラ本体61に内蔵されるBμcom50の制御部からの制御信号と、鏡枠装置1側に内蔵されるレLμcom51の振動情報検出部である位相差検出部48および電流検出部49の検出信号に基づいて制御され、図14に示す発振部45,移相部46,駆動部47からなる振動子駆動回路部52によって駆動制御される。
また、Bμcom50には、姿勢センサ14を含む姿勢検出部53の姿勢検出信号が取り込まれ、該姿勢検出信号に基づき、振動子35の駆動電圧を制御する。このように駆動電圧を制御することにより、超音波アクチュエータ30の駆動力を増減し、カメラの姿勢によって移動枠に作用する重力の変化を打ち消し、カメラの姿勢差によるフォーカシング速度の変化が抑えられる。
以下、その制御動作を詳しく説明すると、図14の駆動回路において、発振部45からの信号は、1つの信号ライン42a,42b(A1+,−)にはそのままの信号を、他方の信号ライン42c,42d(A2+,−)には移相部46により90°位相を変えた信号が駆動部47に入力される。
すなわち、移相部46を通らない信号入力のうち、1つは、そのままの位相で電圧増幅された信号が第一の信号(A1+)として接続FPC42の信号ライン42aに出力される。他の1つは、第一の出力に対して時間的に位相を180°ずらして電圧増幅された出力が第二の信号(A1−)として信号ライン42bに出力される。
一方、移相部46を通った90°位相を変えた信号入力のうち、1つはそのままの位相で電圧増幅された信号が第三の信号(A2+)として信号ライン42cに出力され、他の1つは第三の信号に対して時間的に位相を180°ずらして電圧増幅された出力が第四の信号(A2−)として信号ライン42dに出力される。
上述した第一〜四の信号を振動子35に入力することによって、振動子35は屈曲振動と縦振動が合成された振動が生じ(図13(A)〜(D))、駆動子38の先端に位相のずれた楕円振動(図7の軌跡E1 ,E2 に示される)を発生させる。振動子35の駆動子38の先端には被駆動体である移動枠3の摺動面3aが押圧されているので、駆動子38による上記楕円振動の回転方向に沿ったO方向の相対駆動力が摺動面3aを介して移動枠3に与えられる。
なお、上記駆動子38の楕円振動の回転方向によって移動枠3に与える駆動力の方向が定まるが上記楕円振動の回転方向は、移相部46における位相ずれによって設定される。
振動子35の駆動信号ラインには振動状態を表すパラメータである振動子に印加される周波信号の電流を検出するLμcom51内の電流検出部49が接続されている。さらに、電流検出部49には発振部45からの周波信号の電圧と電流検出部49で検出した電流との位相差を検出するLμcom51内の位相差検出部48が接続されている。また、位相差検出部48には、検出した電流と電圧との位相差信号を取り込むためにBμcom50内の制御部が接続されている。上記制御部には、発振部45が接続されている。
位相差検出部48により、振動子35の振動状態のパラメータである電流と電圧との位相差が検出され、検出された電流と電圧との位相差を利用して上記制御部では、外部環境により振動状態が変化した振動子35の共振周波数付近の周波数を検出することができる。また、検出された共振周波数付近の周波数を発振部45にフィードバックする。
なお、本実施形態の場合、振動子35に印加する駆動信号を周波信号としたが、矩形波、正弦波信号、または、鋸波信号とすることもできる。また、本実施形態の場合、位相差検出部48で検出される位相差は、発振部45の周波信号の電圧と振動子に印加される周波信号の電流との位相差としたが、これに限定するものではなく振動子に印加する周波信号の電圧と電流との位相差であっても良い。
上述したように、本実施形態における超音波アクチュエータ30では、位相差検出部48で検出した振動子35に印加する周波信号の電流と発振部45からの周波信号の電圧との位相差を上記Bμcom50の制御部に入力して、周波数検出動作を行った時点での振動子35の共振周波数近傍の周波数が検出される。その結果を発振部45にフィードバックすることにより、外部要因の変化に伴い振動子35の共振状態が変化した場合でも共振周波数付近の周波数を検出して該周波数で駆動することができるため、駆動効率の良い状態で振動子35を駆動できるという効果が得られる。
一方、Bμcom50には、図14の駆動制御部に示すようにカメラの姿勢(光軸Oの水平方向Hに対する傾斜量)を検出するための姿勢センサ14を含む姿勢検出部53からの姿勢検出信号が取り込まれる。Bμcom50は、上記姿勢検出信号に基づき、上記カメラの姿勢によって生じる(重力の影響)、移動枠3の移動速度(フォーカシング速度)の変化を抑えるように振動子35の上記駆動電圧が制御される。
上記カメラ姿勢による振動子駆動制御動作の詳細を図15〜17を用いて説明する。
図15は、カメラ姿勢に対する振動子駆動制御部の要部ブロック構成図である。図16は、上記カメラをX軸まわりに回転させた場合の回転角度(回転姿勢)に対する姿勢センサの出力信号の変化を示す図である。図17は、上記カメラの回転姿勢に対する姿勢センサ出力に基づいた振動子の補正駆動電圧の変化を示す図である。
図15に示すように姿勢検出部53は、姿勢センサ14と検出部54とからなり、姿勢センサ14の検出信号(出力)は、検出部54を介してBμcom50に入力される。Bμcom50は、フォーカシング時に振動子駆動電圧に対して上記カメラ姿勢による検出信号による移動枠重力補正分を加算、または、減算して補正駆動電圧を演算し、該補正駆動電圧により振動子駆動回路部52の駆動部47を介して超音波アクチュエータ30を駆動し、移動枠3の進退駆動を行う。
カメラ本体61を水平方向Hに沿ったX軸まわりに左まわり(+X側からみて)回転させた場合、カメラ本体61の回転角度θ(水平方向Hと光軸Oのなす角度、図1)に対する姿勢センサ14のセンサa0 ,b0 ,c0 軸に関する出力(出力電圧波形の値)Sa0 ,Sb0 ,Sc0 は、図16に示すように変化する。この出力Sa0 ,Sb0 ,Sc0 は、カメラが傾斜したとき、センサa0 ,b0 ,c0 軸に作用する移動枠3の単位重力の鉛直方向V(下向き)の補正成分を与える。本実施形態の場合、移動枠3の進退方向(光軸O)は、センサb0 軸に沿っているので出力Sb0 のみを検出し、出力Sb0 による移動枠3の重力の鉛直方向Vの成分の影響をなくすように制御する。
カメラ本体61が通常撮影状態、すなわち、光軸Oが水平方向Hに沿った姿勢(回転角度θ=0°)にある場合、上述した振動子駆動電圧を通常の基準駆動電圧VD0とする。
移動枠3が繰り込み方向動作状態にある場合、カメラ本体61が傾斜した(回転角度θだけ回転した状態)状態では、移動枠3の自重の影響を考慮し、繰り込み速度を通常撮影状態と同様の速度で行わせるため、移動枠3の自重が傾斜の度合いにより、繰り出し方向に作用するのでその影響をなくすために出力(補正成分)Sb0 による補正量K×Sb0 を基準駆動電圧VD0に加算する。すなわち、振動子補正駆動電圧VDRは、
VDR=VD0 +K×Sb0 ……(1)
で与えられる。上記係数Kは、移動枠3の自重や進退機構により決定される係数である。
一方、移動枠3が繰り出し動作状態にある場合、カメラ本体61が傾斜した状態(回転角度θだけ回転した状態)では、同様に移動枠3の自重の影響を考慮し、繰り出し速度を通常撮影状態と同様の速度で行わせるため、移動枠3の自重が傾斜の度合いにより、繰り出し方向に作用するのでその影響をなくすために補正量K×Sb0 を基準駆動電圧VD0から減算する。すなわち、振動子補正駆動電圧VDRは、
VDR=VD0 −K×Sb0 ……(2)
で与えられる。
なお、(1)式,(2)式に示すよううに振動子補正駆動電圧VDRは、移動枠3の繰り込み時に対して繰り出し時では、センサ出力Sb0 の相似形状の逆位相の値を加算することになる。
上述したように補正駆動電圧VDRのための補正成分Sb0 は、傾斜姿勢を示す角度として水平方向Hと光軸O方向とのなす回転角θを適用した場合は、図16に示すように正弦波形で与えられる。しかし、傾斜姿勢を示す角度として鉛直方向Vと光軸O方向とのなす角、(90°−θ)を適用する場合は、補正成分Sb0 は、余弦成分で与えられる。結果的には同様の補正がなされる。
本実施形態のカメラ60におけるカメラ本体61の姿勢の変化にともなう超音波アクチュエータ30への駆動電圧の補正処理について、図18のアクチュエータ駆動処理(A)のフローチャートを用いて説明する。
本補正処理は、Bμcom50の制御のもとで実行される。まず、ステップ1にて姿勢センサ14の出力Sb0 を取り込み、カメラ本体61の姿勢、すなわち、光軸O方向の水平方向Hとの傾斜状態(カメラ姿勢)を判定する。
ステップ2にて鏡枠装置1が繰り込み方向への駆動を行うか、すなわち、無限遠(∞)距離に対する合焦動作を行うかを判定し、駆動方向が繰り込み方向であれば、ステップ3へ、繰り込み方向でなければ、ステップ4に進む。
ステップ3では、基準駆動電圧VD0にセンサ出力と相似値となるK×Sb0 なる補正量を加算した補正駆動電圧VDRを求める((1)式による)。一方、ステップ4では、基準駆動電圧VD0からセンサ出力と相似値となるK×Sb0 なる補正量を減算した補正駆動電圧VDRを求める((2)式による)。
そして、ステップ5に進み、振動子35に上記補正駆動電圧VDRを印加して超音波アクチュエータ30を駆動する。なお、カメラ本体61の光軸O方向の水平方向Hとの傾斜がなかった場合、姿勢センサ14の出力Sb0 は、0であり、補正駆動電圧VDRは、基準駆動電圧VD0と等しい。
なお、上述した補正駆動電圧VDRは、カメラ本体61のX軸を水平方向Hに沿って保持した状態について説明しているが、上記X軸が水平方向に対して傾斜している状態でカメラ本体61の光軸Oが水平方向Hに対して傾斜した場合、姿勢センサ14の出力(補正成分)Sb0 による上記(1),(2)式を適用して振動子補正駆動電圧VDRを求めることができる。
また、上述した制御方式では、補正駆動電圧VDRを求める式(1),(2)が各回転角度θに対応しているが、これに限らず補正成分Sb0 を所定幅の回転角度θに対して段階的な値として求め、段階的な補正量K×Sb0 を適用することも可能である。この場合、カメラ本体61の光軸Oの傾斜が水平方向Hに対して所定幅の範囲内にあれば、駆動電圧の補正は行われず、基準駆動電圧VD0がそのまま印加されることになる。
また、上述したカメラ姿勢による影響を補正するための振動子駆動制御は、制御パラメータの1つとして振動子35に印加する駆動電圧を補正するように制御して超音波アクチュエータ30の駆動力を制御したが、これに限らず上記振動子駆動制御の制御パラメータとしての駆動周波数を補正したり、駆動電圧と駆動電流との間の位相差を補正する駆動制御も可能である。また、上記制御パラメータの複数を同時に適用することも可能である。なお、式(1),(2)においては、補正量としてK×Sb0 を加減したが、他の各制御パラメータを適用する場合には、上記駆動周波数や位相差を補正成分Sb0 の関数F(Sb0 )によって補正することになる。
本実施形態のカメラ60によれば、仰瞰撮影状態、または、俯瞰撮影状態などのカメラ撮影状態にて超音波アクチュエータ30により移動枠3の進退駆動(繰り込み、繰り出しを含むフォーカシング駆動)を行う場合、鏡枠装置1の光軸O方向を与える姿勢センサ14の出力Sb0 に基づき、超音波アクチュエータの制御パラメータとしての駆動電圧の他に、駆動電流、駆動信号位相差や駆動周波数を補正して振動子に供給する電力を制御することによって移動枠3の自重による進退速度の低下、または、増加を抑え、常に一定の応答速度で移動枠3を進退駆動することができる。
また、姿勢センサ14として、極めて小さい外形の3軸加速度センサを適用することにより鏡枠装置1が大型化することなく、カメラのコンパクト化も可能となる。
なお、上述した第一の実施形態の鏡枠装置1は、カメラ本体61に着脱可能な交換式レンズ鏡筒としたが、これに代えて非交換式のレンズ鏡筒を適用し、該レンズ鏡筒、または、カメラ本体に姿勢センサ14を配した構成とすれば、同様の効果を得ることができる。
次に、上記実施形態における姿勢センサ14と異なる態様の傾斜センサを適用した変形例について説明する。
本変形例において姿勢センサとして適用される傾斜センサは、傾斜検出可能な1つの検出軸、または、複数の検出軸を有するセンサであって、同様に固定枠2に固着して装着され、1つの軸が光軸Oと平行な方向に支持される。この傾斜センサは、例えば、可動錘を内蔵しており、傾斜センサのある軸が水平方向Hに対して傾斜した場合、上記可動錘の移動によって上軸の傾きに関するオンオフのセンサ出力Sb0 が得られるものとする。
本変形例におけるカメラ本体61の姿勢の変化にともなう超音波アクチュエータ30への駆動電圧の補正処理について、図19のアクチュエータ駆動処理(B)のフローチャートを用いて説明する。
本補正処理もBμcom50の制御のもとで実行される。まず、ステップ11,12にて傾斜センサの出力Sb0 を取り込み、カメラ本体61の姿勢、すなわち、光軸O方向が所定角度以上、上向きであるか、あるいは、下向きであるか(カメラ姿勢)を判定する。上向きであれば、ステップ13へ進み、下向きであれば、ステップ16に進む。また、光軸O方向が水平方向に対して所定の角度範囲内にあって、出力Sb0 が0であった場合、ステップ18に進み、駆動電圧を基準値として、ステップ19に進む。
ステップ13では、レンズ駆動方向が繰り出し方向であるかを判定し、繰り出し方向であれば、ステップ14へ、繰り出し方向でなければステップ15に進む。
ステップ16では、レンズ駆動方向が繰り込み方向であるかを判定し、繰り込み方向であれば、ステップ17へ、繰り込み方向でなければステップ18に進む。
ステップ14,17では、カメラ本体61の姿勢とレンズ移動方向との関係から移動枠3の自重が駆動速度を下げる方向に作用することから駆動電圧を所定値だけ上げる。ステップ15,18では、駆動電圧は、基準値のままとする。
ステップ19において上記各駆動電圧を振動子35に印加し、移動枠3の進退駆動を行う。
本変形例の場合、カメラ本体61の姿勢が移動枠3の移動速度が遅くなる方向に傾斜したときのみ、駆動電圧を上げるように制御し、移動速度が速くなる方向に傾斜したときには、特に駆動電圧の変更を行わない。従って、本変形例によれば、カメラ本体61の姿勢によってフォーカシング速度が速くなることがあっても遅くなることは防止される。また、姿勢センサとして安価な傾斜センサを利用することからコストアップも抑えられる。
次に本発明の第二の実施形態の鏡枠としてのレンズ鏡筒について、図20〜22を用いて説明する。
図20は、本実施形態のレンズ鏡筒の光軸上の断面図である。図21は、上記レンズ鏡筒に組み込まれる超音波アクチュエータ部の分解斜視図である。図22は、上記超音波アクチュエータの振動子ユニットまわりの回転軸上の要部断面図である。
なお、以下の説明において、超音波アクチュエータ部の回転軸Oは、本実施形態のレンズ鏡筒に該超音波アクチュエータ部を組み込んだ場合、撮影レンズの光軸Oと一致(上記レンズ鏡筒の構造によっては、略一致)する。そして、回転軸Oと平行な方向を光軸O方向とする。光軸O方向でレンズ鏡筒のレンズ側方向を前方とし、レンズマウント側を後方とする。レンズ鏡筒160がカメラ本体に装着された状態で光軸Oと直交する上下方向の軸をY軸とし、左右方向の軸をX軸とする。
本実施形態のレンズ鏡筒160は、一眼レフカメラ用の交換式レンズ鏡筒であり、図21,22に示す超音波アクチュエータ部101がフォーカシング用駆動源として組み込まれる。レンズ鏡筒160にも第一の実施形態の場合と同様に姿勢センサ114が配されており、カメラ本体に装着された状態でカメラの撮影姿勢を検出し、カメラ制御部は、上記検出姿勢に応じて超音波アクチュエータ部101の駆動トルクの増減を行い、フォーカシング速度が上記撮影姿勢によって変化しないように制御される。
レンズ鏡筒160は、カメラボディ(例えば、図1のカメラ本体61)に着脱可能なズーミングおよびフォーカシングが可能なレンズ鏡筒である。レンズ鏡筒160は、図20に示すように固定枠161と、固定枠161に装着される駆動源としての超音波アクチュエータ101と、固定枠161に対して回動可能に支持されるズーム操作環162および距離操作環163と、光軸Oを有するレンズ群であって、前方側から第一群レンズ171,フォーカスレンズを構成する第二群レンズ172,第三群レンズ173,絞り176を内蔵する第四群レンズ174,第五群レンズ175と、進退可能な第一群レンズ171を保持する第一群枠(図示せず)と、同じく進退可能な第二群レンズ172を保持する移動枠としての第二ズーム枠165と、固定枠161に固定支持され、かつ、後述するカムフォロア167の直進ガイド166aを有し、進退移動しない第三群レンズ173を保持する第三群枠166と、進退可能な第四群レンズ174および第五群レンズ175を保持する第四群枠(図示せず)と、回動可能なカム枠164と、第二ズーム枠165,カム枠164のカム溝に係合するカムフォロア167と、固定枠161に回転可能に支持され、連結ロッド128が固着されるレンズ駆動環(LD環と記載する)127と、固定枠161に対してベアリング受ケ111を介して支持され、前述したハウジング102,ロータ103,振動子ユニット115等からなる超音波アクチュエータ部101と、ハウジング102の後端面にビス止めされるレンズマウント129を有してなる。
レンズ鏡筒160の駆動源としての超音波アクチュエータ部101は、ユニット化した状態で適用することが可能な回転駆動型アクチュエータ部であって、図21に示すようにハウジング102と、回転型被駆動体であるロータ103と、ハウジング102に組み込まれる2組の振動子ユニット115および1つの転動体であるローラ122と、付勢部材(バネ部材,板状弾性部材)であって、支持機構部を構成する板バネ118,123と、3つに分割された押さえ板125と、振動子ユニット115,ローラ122により押圧されるロータ103のスラスト力を受けるベアリング部材108と、固定枠161にハウジング102とともに一体支持され、ベアリング部材108のスラスト力を受ける受け部材であるベアリング受ケ111を有しており、アクチュエータとしてユニット化されている。
なお、超音波アクチュエータ部101が図20のレンズ鏡筒160に組み込まれる場合には、該レンズ鏡筒160のLD環127に固着される連結ロッド128がロータ103に係合して取り付けられる。
ハウジング102は、環状支持部材であり、その環状部の周方向略3等分位置(略120°間隔)に回転軸の光軸O方向に貫通する振動子,ローラ挿入用の3つの挿入開口部102aを有している。各挿入開口部102aの中央のラジアル方向で対向する状態で光軸O方向に沿って挿通する2つのガイド溝102b(図22)が設けられる。このガイド溝102bは、振動子の支持軸をガイドするためのガイド支持部となる嵌入溝である。
ハウジング102の外周には、第一の実施形態の場合と同様に姿勢センサ114が取り付け基板113を介して取り付けられている。この姿勢センサ114は、第一の実施形態に適用した姿勢センサ14と同様のセンサであって、3軸(a0 ,b0 ,c0 の軸)加速度センサを適用する。そして、姿勢センサ14は、a0 軸をカメラ本体61のX軸方向に、b0 軸を光軸O方向に、c0 軸をY軸にそれぞれ平行な状態としてハウジング102上に取り付けられる。
ロータ103は、円環状の摩擦部材であるロータ板106と、板状弾性部材であって、かつ、スペーサ部材となるリング状スペーサ107と、円環状の移動部材であるロータ本体104とが一体化された部材であり、ベアリング部材108により回転軸Oまわり回動可能に支持される。
ロータ板106は、例えば、ジルコニア等のセラミック材料で耐摩性良好、かつ、高硬度の板部材で形成され、振動子ユニット115の振動子35(具体的には、駆動子38(図22))が当接することにより振動子35で励起される縦振動と屈曲振動との合成による楕円振動により回転軸O中心の回転運動を行う。このロータ板106の光軸O方向後面側(振動子側)は摩擦接触面106aであり、板バネ118で押圧付勢された振動子35の摩擦接触部となる駆動子38がスラスト方向(光軸O方向)、言い換えると、被駆動体の移動方向に垂直な方向に当接する。一方、該接触面106aは、板バネ123で押圧付勢されたローラ122が転動状態でスラスト方向(光軸O方向)に当接する。なお、このロータ板106は、振動子35からの振動を確実にロータの回転力に変換するために振動子35の振幅より十分小さな変形、または、撓みを呈するような剛性を有するものとし、安定した回転が得られるようになっている。
リング状スペーサ107は、エラストマー,フェルト等の防振性の高い弾性板部材で形成され、表面に両面接着テープが貼付され、ロータ板106およびロータ本体104に圧接し、接着固定される。上記両面接着テープも防振性の高い部材であり、単独でリング状スペーサーを形成してもよい。
このリング状スペーサ107は、振動子35による振動を絶縁するための部材であるが、さらに、それ以外に押圧力調節手段としても機能する。すなわち、該スペーサ107の厚みを選択することによって、2つの振動子35とロータ板106との当接力を調節して適切な摩擦接触力とし、同時にローラ122とロータ板106との当接力が適切になるように、同時に調節することが可能である。また、リング状スペーサ107は、ロータ本体104に圧接されており、圧接により発生する摩擦力が超音波アクチュエータ部101が出力する駆動力より十分大きな場合は、上記両面接着テープは不要である。
ロータ本体104は、耐摩性良好、かつ、高硬度の板部材で形成され、前面側円周に沿ってボール109が転動するV溝104bが配され、さらに、リング内周部の内側に突出する連結用突起104aが配される。さらに、ロータ本体104の外周部には、ハウジング102の内周部に固着されるロータ回転量検出用磁気センサが摺接する磁気シート105が貼付されている(図22)。
連結用突起104aには、レンズ鏡筒160側の出力取り出し用連結ロッド128の後方二又部128bが係合される。連結ロッド128は、そして、レンズ鏡筒160側の回転可能なLD環127にビス止めされており、連結ロッド128によってロータ本体104の回転がレンズ鏡筒160の第二ズーム枠165に伝達される。
なお、ロータ103は、本実施形態の場合、3つの部材で構成されているが、これに限らず一体成形された単一の樹脂製リング形状部材をロータとして適用することも可能である。
ベアリング部材108は、複数のボール109とリング状のリテーナ110とからなる。リテーナ110には、ボール109が挿入される穴部が形成されているがその穴の数は、ボールの数より多くてもよい。このベアリング部材108は、回転軸方向の力を受けるスラストタイプであるが、回転軸方向と回転軸に垂直な方向の力を受けることができるスラストラジアルボールベアリングを適用することも可能である。
ベアリング受ケ111は、リング形状の部材であり、耐摩性良好、かつ、高硬度の板部材で形成される。そして、ベアリング受ケ111は、後面側円周に沿ってボール109が転動するV溝111aを有しており、ハウジング102の前端面にビスにより固定され、一体化される(図22)。そして、ベアリング受ケ111は、そのV溝111aにベアリング部材108のボール109がスラスト方向(光軸O方向)に当接し、該ボール109の後方にロータ本体104,リング状スペーサ107,ロータ板106が配される。
上記ロータ板106には、図20,22に示すようにハウジング102の開口部102aに挿入されている振動子35の駆動子38、または、ローラ122が当接しており、それぞれの部材を押圧する板バネ118、123が配されている。それらの各部材を後方の押さえ板125と前方のベアリング受ケ111とによって挟持する状態となる。その挟持状態のもとでロータ103は、上記V溝に嵌入するボール109を介した状態でハウジング102,ベアリング受ケ111に対して回転可能な状態で支持される。なお、ベアリング受ケ111、および、リテーナ110には、樹脂成形部材を適用することも可能である。
振動子ユニット115は、屈曲定在波振動と縦振動との合成による楕円振動を励起させる振動子35と、振動子35を保持する振動子ホルダ116とを有してなる。
振動子35は、第一の実施形態に適用した振動子35と同様の構成のものであり積層圧電体35Aと、該圧電体の一方の面に固着され、駆動時に上記楕円振動を行う2つの駆動部としての駆動子38とを有してなる。但し、支持軸117は、振動子ホルダ116側に固着されている。また、振動子35の駆動部への接続は、接続FPC42に代えて接続用リード線が使用される。
振動子ホルダ116は、コの字形状のステンレス板部材であって振動子35の積層圧電体35Aにラジアル方向両側面に嵌入し、接着等により固着される(図22)。そして、振動子ホルダ116には、フランジ部117aを有し、中立軸部となる丸軸状支持軸117が同一軸心上に両側(ラジアル方向)に突出した状態で嵌入し、カシメ等により固着されている。この支持軸117は、ステンレス材で形成され、上記振動子ホルダ116の接着固定時に振動子35の振動の節位置のラジアル方向延長線上に位置するように位置決めされて固着される。
2組の振動子ユニット115は、それぞれハウジング102の2つの挿入開口部102aに挿入される(光軸O方向前後いずれの方向からでも挿入可能である)。そして、振動子ホルダ116の支持軸117がガイド溝102bにガタなく摺動、かつ、回動可能な状態で嵌入され、振動子35は、ハウジング102に対して光軸O方向以外が位置規制された状態で保持される。そして、上記嵌入状態では、各振動子35の2つの駆動子38は、周のラジアル方向,接線方向に沿った平面上で接線方向に沿って位置し、ロータ103のロータ板106の回転軸Oに垂直(ラジアル方向,接線方向に沿った面上)な摩擦接触面106aに光軸O方向後方から当接可能な状態に保持される。
振動子ユニット115がハウジング102に挿入された状態で振動子ホルダ116のフランジ部117a外側とハウジング102の挿入開口部102a内側との間にラジアル方向の隙間S(図22)がある場合、摺動性のよい材料の隙間調節ワッシャ(図示せず)が挿入され、ラジアル方向に隙間(ガタ)のない状態に保持される。勿論、振動子ホルダ116の支持軸方向の幅を広げることによっても上記隙間をなくすことは可能である。振動子35に設けられる電力,制御信号供給のための接続用リード線は、ハウジング102の2つのリード線溝102c(図21)から外部に導出される。
なお、上述した振動子35の保持状態のもとでは、支持軸117の方向とロータ103の回転方向とが直交する関係にあるのでロータ103の回転が振動子35によって阻害されにくい状態である。
板バネ118は、周の接線方向に延びる弾性変形可能な2つの金属製板バネ部材である(図21)。
板バネ118は、それぞれ2つの押さえ板125の前面にそれぞれ固定ネジ119,支持用段ネジ120で取り付けられる。板バネ支持機構としての第一の端部は、固定ネジ119を丸穴に挿通させて押さえ板125に固着される。他方の板バネ支持機構としての第二の端部は、段ネジ120を長穴に挿通させて押さえ板125に接線方向に滑り移動可能に支持される。
板バネ118が装着された押さえ板125は、ハウジング102の後面にビスで固定される。押さえ板125のハウジング102への固定によって板バネ118は、ハウジング102に挿入されている各振動子ユニット115の振動子ホルダ116の端面の中央部に板バネの凸部を所定の押圧力で当接させた状態て取り付けられる。その当接状態で板バネ118は、振動子ユニット115と同様にハウジング102の挿入開口部102a内に収まった状態に挿入され、保持される。
超音波アクチュエータ部101の駆動時には、板バネ118により押圧される振動子35が前述した図13(A)〜(D)に示すような屈曲定在波振動と縦振動が合成された振動が励起される。その振動状態で振動子側の振動子ホルダ116もその姿勢が変動する。しかし、常に振動子ホルダ116の端面116aの略中央部に板バネ118の凸部が当接するので、振動子35の2つの駆動子38に対する板バネ118の押圧力の作用状態が図13(A),(B),(C),(D)の状態でほとんど変化しない。したがって、駆動子38が当接するロータ板106は、両駆動子38の楕円振動による摩擦力を安定した状態で均等に受け、回転ムラや正逆方向の力量差の発生、また、駆動トルクのムラのない良好な駆動力の伝達状態が得られる。
ローラ122は、両端部に支持軸部が突出して設けられるローラ部材であり、ハウジング102の1つの挿入開口部102aに挿入され、支持軸部がガイド溝102bにガタなく摺動、かつ、回転可能な状態で嵌入され、ハウジング102に挿入される。その挿入状態では、ローラ122は、板バネ123によって光軸O方向後方から押圧され、ロータ103のロータ板106の回転軸Oに垂直な摩擦接触面106aに当接する。
板バネ123は、接線方向に延びる弾性変形可能な金属製板バネ部材であり、板バネ118と略同様な形状を有するが、中央凸部がなく、それに代えて中央部に光軸O方向前方に突出する2つの突起部を有している。その突起部の先端にはローラ122の支持軸部に係合する凹部が配される。
板バネ123は、板バネ118と同様に押さえ板125の前面にそれぞれ固定ネジ119,支持用段ネジ120で取り付けられる。すなわち、固定ネジ119を丸穴に挿通させて押さえ板125に固着される。他方の長穴には段ネジ120を挿通させて押さえ板125に接線方向に滑り移動可能に取り付けられる。板バネ123が装着された押さえ板125は、ハウジング102の後面にビスで固定される。さらに、押さえ板125は、ハウジング102に固着される。
取り付け状態の板バネ123の突起部は、ハウジング102の挿入開口部102a、または、ガイド溝102bに挿入され、ハウジング102に挿入されているローラ122の支持軸部を凹部で押圧し、ローラ122をロータ板106に所定の押圧力で当接させる。
3つの押さえ板125は、上述したようにハウジング102の後面にそれぞれビスで固着されるが、ハウジング102と3つの押さえ板125の間には、必要に応じて選択される適切な厚みを有する調節ワッシャ126がそれぞれ挿入される。該調節ワッシャ126によって2つの板バネ118による2つの振動子35の押圧力を振動子毎に、また、板バネ123によるローラ122の押圧力をそれぞれ微調節することができる。
上述した構成を有する超音波アクチュエータ部101は、図22に示すようにユニット化され、レンズ鏡筒160のフォーカシング駆動用のアクチュエータとして組み込まれる。その組み込み状態では超音波アクチュエータ部101のロータ本体104の突起部104aにLD環127に支持される連結ロッド128の二又部128bが係合する。連結ロッド128の前方端部の二又部128aは、第二ズーム枠165に対して相対的に光軸O方向にのみ摺動自在に係合した状態で組み込まれる。したがって、ロータ103が回転駆動した場合、LD環127とともに連結ロッド128が回動し、第二ズーム枠165が回動駆動される。該回動により第二ズーム枠165は、後述するようにカムフォロア167を介して該カムフォロア167と係合するカム溝に沿って進退駆動されることになる。
なお、第一の実施形態の場合と同様に超音波アクチュエータ部101振動子35は、図14の振動子駆動回路部52によって駆動される。振動子駆動回路部52は、第一の実施形態の場合と同様にカメラボディ61側のBμcom50によって制御される。そして、駆動子38に楕円振動が生じた場合、駆動子38が当接するロータ103のロータ板106がロータ本体104と共に回転軸O中心に所望の回転方向に回転駆動される。
上述したレンズ鏡筒160において、カメラボディ装着状態にて、ズーム操作環162が回動操作されるとズーミング駆動がなされる。すなわち、上記ズーム操作環162の操作によってカム枠164が回動駆動され、カムフォロア167を介して第二ズーム枠165が進退移動し、第二群レンズ172が各ズーム位置に移動する。同時に図示しないカムフォロアを介して第一群レンズ171,第四群レンズ174および第五群レンズ175がそれぞれのズーム位置に移動する。但し、第三群レンズ173は、進退移動しない。
一方、距離操作環163が回動操作された場合、または、カメラ側の測距装置による測距データに基づいた合焦駆動が行われる場合、フォーカシング駆動がなされる。すなわち、Lμcom51を介して得られる距離操作環163の回転量データ、あるいは、上記測距装置による測距データに基づき、第二群レンズ172の移動量データがBμcom50て演算される。その移動量データに従って振動子駆動回路部52により超音波アクチュエータ部101の振動子35に対して駆動電圧が印加され、超音波振動が励起される。振動子35の振動によってロータ本体104が回動駆動され、連結ロッド128を介して第二ズーム枠165が回動駆動されるがその回動に伴ってカムフォロア167を介して第二ズーム枠165が光軸O方向にも進退し、第二群レンズ172が進退し、所望のフォーカス位置に移動する。
上記フォーカシング駆動時において、カメラ本体61の撮影状態における姿勢、すなわち、レンズ鏡筒160の光軸O方向の水平方向Hに対する傾斜角度がレンズ鏡筒160側の姿勢センサ114によって検出される。その傾斜角度に応じて振動子35を駆動する印加駆動電圧が制御され、上記傾斜角度によって第二ズーム枠165の自重の作用量変化に伴った移動速度(フォーカシング速度)の変化が抑えられる。この姿勢センサ114の検出出力に応じた振動子35に対する駆動電圧の制御方式は、第一の実施形態の場合と同様である。
上述した第二の実施形態のレンズ鏡筒160によっても第一の実施形態の場合と同様の効果を奏するが、特に本実施形態の場合は、回動駆動型である超音波アクチュエータ101によって第二ズーム枠165を光軸O方向にフォーカシング駆動するような構成のものに適用可能である。
次に本発明の第三の実施形態の電子撮像ユニットを内蔵する電子カメラについて説明する。
図23は、本実施形態の電子カメラの外観図である。図24は、上記カメラに内蔵される電子撮像ユニットの斜視図であり、図25は、上記電子撮像ユニットの分解斜視図である。
本実施形態の電子カメラ(以下、カメラと記載する)70は、ブレ補正機能を有しており、ブレ補正を行うため、撮影時にカメラ本体71に内蔵される電子撮像ユニット81の撮像素子を撮像素子駆動用モータ(振動子)により撮像平面上に沿ってブレに合わせて変位駆動する。そのとき、撮影時のカメラ70の姿勢に合わせて上記撮像素子駆動用モータの駆動印加電圧値を制御し、上記姿勢による上記変位駆動のずれの発生を抑える制御が行われる。
本実施形態のカメラ70は、図23に示すようにレリーズスイッチ釦72が配されるカメラ本体71と、カメラ本体71に着脱自在のレンズ鏡筒73とを有している。
カメラ本体71には、カメラ全体の制御を司る制御部(制御手段)であるCPUからなるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと記載する)75と、被写体像を取り込み、電気的撮像信号に変換するための撮像素子を有する電子撮像ユニット81と、さらに、その他の制御要素が内蔵されている。なお、カメラ本体71のX方向(後述)の左方側にグリップ部71aが配されている。
レンズ鏡筒73は、撮影レンズ74を有しており、さらに、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと記載する)76が内蔵されている。レンズ鏡筒73は、本実施形態においてはカメラ本体71に対して着脱可能とするが、固定支持されていてもよい。
カメラ本体71が有する3軸(O軸,X軸,Y軸)のうち、O軸は、撮影レンズ光軸(被写体方向を+方向とする)であって、撮像素子の中心を通る。X,Y軸は、撮像素子の撮像面を通り光軸Oと直交する軸であり、そのうち、上下方向(通常撮影姿勢の場合)の軸をY軸とし、左右方向(通常撮影姿勢で被写体側からみた方向)の軸をX軸とする。また、鉛直方向をV方向(上方向を+)とし、水平方向をH方向とする。
電子撮像ユニット(以下、撮像ユニットと記載する)81は、光軸O上のレンズ鏡筒73に対向して配される。この撮像ユニット81は、図24,25に示すように主に固定枠としての地板82と、地板82の開口部82a内に第一の方向(Y軸方向)に可動の移動枠としてのY枠83と、Y枠83の開口部83a内に第二の方向(X軸方向)に可動の移動枠としてのX枠84と、X枠84上に固定した配され、被写体像を電気信号に変換するための固体撮像素子(以下、撮像素子と記載する)85と、地板82に配される第一の方向の駆動部である第一リニア駆動手段と、Y枠83に配される第二の方向の駆動部である第二リニア駆動手段と、撮像素子85およびブレ検出用のブレセンサ94が実装される撮像素子基板93と、地板82に配され、カメラの姿勢を検知するセンサである姿勢センサ(傾斜センサ)91とを有している。
地板82は、中央開口部82aを有しており、複数のネジ挿通穴82bにビスを挿通させて螺着し、カメラ本体71に固定される。この地板82の開口部82aの右方側にはY方向に沿ったV溝状軸ガイド部82c,側面に2つのビス穴82hをもつ凹部82e,軸支用切り欠き部82fが配され、左方側には上下2つの枠押さえ固定用ビス穴82gが配される。上方部にはセンサ基板92に実装された姿勢センサ91が配されている。
姿勢センサ91は、前記第一の実施形態に適用した姿勢センサ14と同様に3軸(a0 ,b0 ,c0 軸)の傾斜を検出可能な3軸の加速度センサであって上記3軸の傾斜も検出可能なセンサを適用する。そして、a0 軸をX軸と平行に、b0 軸をY軸と平行に、c0 軸を光軸Oと平行な状態で地板82に取り付けられる。撮影時にカメラ本体71の傾斜姿勢を示す姿勢検出出力が姿勢センサ91より出力され、Bμcom75に取り込まれる。Bμcom75は、上記姿勢検出出力によりカメラ本体71の姿勢を検知し、重力作用方向によるY枠83およびX枠84の負荷抵抗の変化を減らして適正なブレ補正がなされるように第一の振動子(Y軸モータ)86,第二の振動子(X軸モータ)88に印加する駆動電圧の補正制御を行う。
Y枠83は、中央開口部83aを有し、開口部83aの右方側にはY軸と平行なガイド軸83cが固着され、その右方端面にY軸と平行な接触面を有する摺動部材83dが配される。さらに、左側には枠押さえ用凸部83bが配されている。開口部83aの下方側にはX方向に沿ったV溝状軸ガイド部83h,下面に2つのビス穴(図示せず)をもつ凹部83e,軸支用切り欠き部83fが配され、上方側には2つの枠押さえ固定用ビス穴83gが配されている。
X枠84は、中央開口部84aを有しており、下方部にはX軸と平行なガイド軸84cが固着され、その下方端面にX軸と平行な接触面を有する摺動部材84dが配され、さらに、上方側には枠押さえ用凸部84bが配されている。そして、X枠84の開口部には、撮像素子基板93に実装された撮像素子85が位置決めされて装着される。なお、撮像素子基板93のコネクタ部は、Bμcom75に接続される。
上記第一リニア駆動手段は、リニア型振動波(超音波)アクチュエータを構成し、第一の振動子(Y軸モータ)86と、第一のホルダ87とからなる。また、上記第二リニア駆動手段は、リニア型超音波アクチュエータを構成し、第二の振動子(X軸モータ)88と、第二のホルダ89とからなる。
第一,二の振動子86,88は、共に第一の実施形態にて適用した振動子35と略同様の構成を有しており、それぞれ圧電積層体と、該圧電積層体を貫通する支持軸86a,88aと、一対の駆動子86b,88bとを有している。
第一のホルダ87は、金属板バネ材で形成され、Y方向に延びる弾性変形可能な腕部と、第一の振動子86の支持軸86aが回動可能に嵌入する切り欠き部87aとを有している。
第二のホルダ89は、金属板バネ材で形成され、X方向に延びる弾性変形可能な腕部と、第二の振動子88の支持軸88aが回動可能に嵌入する切り欠き部89aとを有している。
撮像素子85を装着した状態のX枠84は、そのガイド軸84cをY枠83の軸ガイド部83hに挿入してY枠83に装着される。そして、枠押さえバネ板84Aをビス穴83gにバネ板用ビスをねじ込んでY枠83に取り付けて、そのバネ板84AでX枠84の凸部84bが押さえ込まれて、X枠84は、Y枠83に組み付けられる。
振動子88は、その支持軸88aの一端をY枠83の切り欠き83fに嵌入させ、支持軸88aの他端をホルダ89の切り欠き89aに嵌入させた状態でY枠83の凹部83eに挿入される。その状態でホルダ89をホルダ用ビスをビス穴(図示せず)にねじ込んでY枠83に固定すると、振動子88は、背面部がホルダ89で押圧された状態でY枠83の下方側に取り付けられる。上記取り付け状態で振動子88の駆動子88bは、Y枠83に取り付けられているX枠84の摺動部材84dに所定の圧力で接触する。その圧接力で支持軸88aは切り欠き83fに摺動可能な状態でガタなく当接する。
X枠84が組み付けられたY枠83は、そのガイド軸83cを地板82の軸ガイド部82cに摺動可能に挿入して装着される。そして、枠押さえバネ板83Aをビス穴82gにバネ板用ビスをねじ込んで地板82に取り付けると、バネ板83AによりY枠83の凸部83bが押さえ込まれて、Y枠83は、地板82に組み付けられる。
振動子86は、その支持軸86aの一端を地板82の切り欠き82fに嵌入させ、また、支持軸86aの他端をホルダ87の切り欠き87aに嵌入させた状態で地板82の凹部82eに挿入される。その状態でホルダ用ビスをビス穴82hにねじ込んでホルダ87を地板82に固定すると、振動子86は、背面部がホルダ87で押圧された状態で地板82の右側に取り付けられる。上記取り付け状態で振動子86の駆動子86bは、Y枠83の摺動部材83dに所定の圧力で接触した状態となる。その圧接力で支持軸86aは切り欠き82fに摺動可能な状態でガタなく当接する。
撮像素子基板93に実装されるブレセンサ94は、撮影光軸Oのブレを検出する少なくとも2軸の加速度センサで構成される。このブレセンサ94の出力に基づいてBμcom75は、ブレ補正を行うためにレリーズスイッチ釦72の2段目が押圧される瞬間の撮像ユニット81のX軸,Y軸方向のブレ成分(ブレ方向とブレ速度)を検知し、その検知速度に応じた速度でY枠83およびX枠84を変位させるべく、振動子86,88へ印加する駆動電圧を制御する。但し、上記印加される駆動電圧は、後述するようにカメラの撮影時の姿勢によって作用する重力が上記ブレ補正駆動に影響を与えないように姿勢センサ91により検出されるカメラの姿勢によって駆動電圧補正がなされる。
上述した構成を有する撮像ユニット81において、ブレ補正動作時、振動子88に駆動電圧が印加されると駆動子88bが楕円振動を行い、撮像素子85を保持するX枠84は、Y枠83に対してガイド軸84cを介して摺動し、X方向に沿って駆動される。また、振動子86に駆動電圧が印加されると駆動子86bが楕円振動を行い、X枠84を保持するY枠83は、地板82に対してガイド軸83cを介して摺動し、Y方向に沿って駆動される。従って、撮像素子85の受光面である光電変換面は、X枠84とともにX,Y平面上を振動子86および振動子88による駆動量だけ地板82に対して相対的に変位することになる。
上述した撮像ユニット81が組み込まれたカメラ70において、ブレ補正モードが設定され、レリーズスイッチ釦72の2段目が押圧操作されるとBμcom75は、上述したようにブレ補正を行うために、ブレセンサ94の出力により検知されるブレ速度成分に応じて振動子86および振動子88に印加する駆動電圧を設定する。そのとき、カメラ本体71が上向き、または、下向き姿勢(光軸Oが鉛直方向(V)と一致)以外であることが姿勢センサ91によって検知された場合、該姿勢センサ91に出力に応じて重力による影響をなくすように振動子86および振動子88に印加する駆動電圧の補正が行われる。
図26は、カメラ本体71のX軸を水平に保ち、X軸(X軸と平行な軸を含む)まわりに回転させたときのカメラ回転角(傾斜角)θに対する姿勢センサ91の3軸(a0 ,b0 ,c0 軸)の出力Sa0 ,Sb0 ,Sc0 の波形を示した線図である。図27は、カメラ本体71のY軸を水平に保ち、Y軸(Y軸と平行な軸を含む)まわりに回転させたときのカメラ回転角(傾斜角)αに対する姿勢センサ91の3軸(a0 ,b0 ,c0 軸)の出力Sa0 ,Sb0 ,Sc0 の波形を示した線図である。
図26に示されるカメラ本体71の姿勢変化状態では、X軸と平行なa0 軸方向の姿勢センサ出力Sa0 は、0であり、Y軸と平行なb0 軸方向の姿勢センサ出力Sb0 のみによる駆動電圧補正がなされる。図27に示されるカメラ本体71の姿勢変化状態では、b0 軸方向の姿勢センサ出力Sb0 は、0であり、a0 軸方向の姿勢センサ出力Sa0 のみによる駆動電圧補正がなされる。いずれの場合も光軸Oと平行な方向の姿勢センサ91のc0 軸の成分の出力Sc0 は駆動電圧の補正には用いない。
表1は、カメラ本体71の各姿勢に対する姿勢センサ91の出力のa0 軸,b0 軸方向成分の値を図26および図27から読み取って示したものである。
Figure 2007065397
以下、本実施形態のカメラ70のブレ補正処理時におけるX,Y軸モータ(振動子)駆動処理であるアクチュエータ駆動処理について、図28〜32のフローチャートを用いて説明する。◎ 図28は、上記アクチュエータ駆動処理のフローチャートである。図29は、上記アクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(A)」のフローチャートであり、図30は、上記アクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(B)」のフローチャートである。図31は、上記アクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(A)」のフローチャートであり、図32は、上記アクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(B)」のフローチャートである。
なお、図28のフローチャートに示すアクチュエータ駆動処理は、カメラ本体71の姿勢が表1に示すように上向き(レンズ鏡筒上向き),通常(レンズ鏡筒水平),下向き(レンズ鏡筒下向き),逆さま(カメラ本体の上下面が逆),グリップ下方,グリップ上方の状態の何れかに限定した場合の処理である。従って、それらの姿勢の間の位置に傾斜した状態に対しては、図26,27の姿勢センサ出力波形から各姿勢に対応して求められるそれぞれのa0 軸,b0 軸の成分により駆動電圧の補正を行う必要がある。
図28に示すアクチュエータ駆動処理は、Bμcom75の制御のもとで実行される。まず、ステップS21で姿勢センサ91の出力を読み取り、ステップS22で上記出力に基づきカメラ本体71の姿勢を認識する。
ステップS23にてカメラ本体71の姿勢が上向き、または、下向きであった場合は、駆動電圧の補正を行う必要がなので、そのまま、ステップS31にジャンプする。姿勢が上向き、または、下向きではなかった場合は、ステップS24に進む。
ステップS24でカメラ本体71の姿勢が通常撮影姿勢の場合、または、逆さまであった場合は、重力の影響を受けるY軸モータ(振動子86)の駆動電圧のみを補正するためにステップS25に進むが、姿勢が通常撮影姿勢、または、逆さまではなかった場合(すなわち、グリップが下方、または、上方の場合)は、重力の影響を受けるX軸モータ(振動子88)の駆動電圧のみを補正するためにステップS26に進む。
ステップS25では、Y軸モータのブレ補正による駆動方向をチェックし、+方向である場合は、ステップS27に進み,−方向である場合は、ステップS28に進む。
ステップS27に進んだ場合、図29に示すサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(A)」が呼び出される。このY軸モータ駆動電圧補正(A)においては、補正前のY軸モータ基準駆動電圧をVYD0 とし、姿勢による補正係数をKy とし、姿勢センサ91のb0 軸成分の出力をSb0としたとき、補正駆動電圧としてのY軸モータ駆動電圧VYDは、
VYD=VYD0 +Ky ×Sb0 …(3)
により求められる。
例えば、カメラ本体71が通常撮影姿勢にあり、ブレ補正による駆動方向が+方向(この場合、上方向)である場合、重力による負荷が駆動方向の逆方向に作用することから(3)式に示すようにKy ×Sb0を加算することになる。
ステップS28に進んだ場合、図30に示すサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(B)」が呼び出される。このY軸モータ駆動電圧補正(B)においては、補正前のY軸モータ基準駆動電圧をVYD0 とし、姿勢による補正係数をKy とし、姿勢センサ91のb0 軸成分の出力をSb0としたとき、補正駆動電圧としてのY軸モータ駆動電圧VYDは、
VYD=VYD0 −Ky ×Sb0 …(4)
により求められる。
例えば、カメラ本体71が通常撮影姿勢にあり、ブレ補正による駆動方向が−方向(この場合、下方向)である場合、重力による負荷が駆動方向と同一方向に作用することから(4)式に示すようにKy ×Sb0を減算することになる。
なお、上記Sb0の値は、本処理では、表1のS0 の値となる。また、上記Y軸モータ基準駆動電圧VYD0 は、Y枠,X枠,撮像素子等の部材の重力の影響を考慮しない状態での駆動電圧であって、ブレセンサ94により検出されるブレ方向とブレ速度とにより設定されるブレ補正のためのY軸モータの駆動電圧である。
ステップS26では、X軸モータのブレ補正による駆動方向をチェックし、+方向である場合は、ステップS29に進み,−方向である場合は、ステップS30に進む。
ステップS29に進んだ場合、図31に示すサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(A)」が呼び出される。このX軸モータ駆動電圧補正(A)においては、補正前のX軸モータ基準駆動電圧をVXD0 とし、姿勢による補正係数をKx とし、姿勢センサa0 軸成分の出力をSa0としたとき、補正駆動電圧としてのX軸モータ駆動電圧VXDは、
VXD=VXD0 +Kx ×Sa0 …(5)
により求められる。
例えば、カメラ本体71がグリップ下方の姿勢にあり、ブレ補正による駆動方向が+方向(この場合、上方向)である場合、重力による負荷が駆動方向の逆方向に作用することから(5)式に示すようにKx ×Sa0を加算することになる。
ステップS30に進んだ場合、図32に示すサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(B)」が呼び出される。このX軸モータ駆動電圧補正(B)においては、補正前のX軸モータ基準駆動電圧をVXD0 とし、姿勢による補正係数をKx とし、姿勢センサ91のa0 軸成分の出力をSa0としたとき、補正駆動電圧としてのX軸モータ駆動電圧VXDは、
VXD=VXD0 −Kx ×Sa0 …(6)
により求められる。
例えば、カメラ本体71がグリップ下方の姿勢にあり、ブレ補正による駆動方向が−方向(この場合、下方向)である場合、重力による負荷が駆動方向と同一方向に作用することから(6)式に示すようにKx ×Sa0を減算することになる。
なお、上記Sa0の値は、本処理では、表1のS0 の値となる。また、上記X軸モータ基準駆動電圧VXD0 は、X枠,撮像素子等の重力の影響を考慮しない状態での駆動電圧であって、ブレセンサ94により検出されるブレ(ブレ方向とブレ速度)により設定されるブレ補正のためのX軸モータの駆動電圧である。
その後、ステップS31に進み、駆動電圧の補正が行われた場合は、上述した補正駆動電圧を、また、駆動電圧の補正が行わなかった場合は、補正しない基準駆動電圧をそれぞれY軸モータおよび/または、X軸モータに印加してY枠83、および/または、X枠84を駆動して撮像素子85をブレ方向に変位させてブレ補正が行われる。
以上、説明したように本実施形態のカメラ70によれば、ブレ補正を行う場合、姿勢センサ91により検出されるカメラ本体71の姿勢に対応するセンサ出力の波形により重力の作用方向の成分が検知される。そして、Y軸モータ(振動子86)およびX軸モータ(振動子88)のブレ補正駆動方向と重力の作用成分の方向とにより加算、または、減算によりブレ駆動電圧を補正し、該駆動電圧により上記Y軸モータおよびX軸モータを駆動することによってカメラ姿勢に伴う重力の影響の少ないブレ補正駆動を行なうことができる。
なお、本実施形態のカメラ70においては、ブレ補正時、上記Y軸モータおよびX軸モータの駆動電圧の補正を行うようにしたが、これに限らず駆動電流、駆動電圧の位相差や駆動周波数などを補正して上記各モータの駆動力を制御することも可能である。
上述した実施形態では、駆動源の振動波アクチュエータとして超音波振動子を用いた超音波アクチュエータを適用したが、これに限らず、超音波以外の周波数の振動波により駆動されるアクチュエータを駆動源とする撮像ユニットに対しても同様の構成を適用することが可能であり、この場合も同様の効果を奏する。
本発明による鏡枠、電子撮像ユニット、または、カメラは、姿勢差による移動速度応答性の変化を低減することができるものとして利用が可能である。
本発明の第一実施形態である鏡枠装置が組み込まれたカメラの外観を示す斜視図である。 図1のカメラの鏡枠装置の分解斜視図である。 図2の鏡枠装置の斜視図である。 図2の鏡枠装置の正面図(被写体側から見た図)である。 図2の鏡枠装置の超音波アクチュエータまわりの部分拡大断面図である。 図2の鏡枠装置の固定枠に取り付けられた姿勢センサの斜視図である。 図5の超音波アクチュエータの振動子にフレキシブルプリント基板を固着した状態を支持軸方向からみた図である。 図7のA矢視図である。 図7の振動子からフレキシブルプリント基板を外した状態を支持軸方向から見た図である。 図7のB矢視図である。 図7のC矢視図である。 図7の振動子を構成する圧電素子部と絶縁板の焼結前の分解斜視図である。 図7の振動子の屈曲振動と縦振動との合成振動時の変形状態を拡大して示した図であって、振動子が図13(A)の屈曲状態から図13(B)の伸張状態、図13(C)の屈曲状態、図13(D)の収縮状態の順に変形する様子を示している。 図2の鏡枠装置にて振動子を駆動するための駆動制御回路のブロック構成図である。 図14の駆動制御回路のカメラ姿勢に対する振動子駆動制御部の要部ブロック構成図である。 図1のカメラをX軸まわりに回転させた場合の回転角度(回転姿勢)に対する姿勢センサの出力信号の変化を示す図である。 図1のカメラの回転姿勢に対する姿勢センサ出力に基づいた振動子の補正駆動電圧の変化を示す図である。 図1のカメラにおけるアクチュエータ駆動処理(A)処理のフローチャートである。 図1のカメラに適用される姿勢センサに対して異なる態様の傾斜センサを適用した変形例におけるアクチュエータ駆動処理(B)のフローチャートである。 本発明の第二実施形態である鏡枠としてのレンズ鏡筒の光軸上の断面図である。 図20のレンズ鏡筒に組み込まれる超音波アクチュエータ部の分解斜視図である。 図21の超音波アクチュエータに振動子ユニットまわりの回転軸上の要部断面図である。 本発明の第三実施形態である電子カメラの外観図である。 図23の電子カメラに内蔵される電子撮像ユニットの斜視図である。 図24の電子撮像ユニットの分解斜視図である。 図23のカメラのX軸を水平に保ち、X軸まわりに回転させたときのカメラ回転角θに対する姿勢センサの3軸の出力波形を示した線図である。 図23のカメラのY軸を水平に保ち、Y軸まわりに回転させたときのカメラ回転角αに対する姿勢センサの3軸の出力波形を示した線図である。 図23のカメラにおけるアクチュエータ駆動処理のフローチャートである。 図28のアクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(A)」のフローチャートである。 図28のアクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「Y軸モータ駆動電圧補正(B)」のフローチャートである。 図28のアクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(A)」のフローチャートである。 図28のアクチュエータ駆動処理で呼び出されるサブルーチン「X軸モータ駆動電圧補正(B)」のフローチャートである。
符号の説明
2 …固定枠
3 …移動枠
4 …撮影レンズ4(光学素子)
14 …姿勢センサ(傾斜センサ,
3軸加速度センサ)
30 …超音波アクチュエータ
(振動波アクチュエータ)
35 …振動子
47 …駆動部(アクチュエータドライバ)
50 …Bμcom(コントローラ,制御手段)
75 …Bμcom(制御手段)
82 …地板(固定枠)
83 …Y枠(移動枠)
83d,84d
…摺動部材
84 …X枠(移動枠)
86 …第一の振動子(超音波アクチュエータ,
第一リニア駆動手段,
第一の方向の駆動部)
88 …第二の振動子(超音波アクチュエータ,
第二リニア駆動手段,
第二の方向の駆動部)
91 …姿勢センサ(傾斜センサ,
3軸加速度センサ)
94 …ブレセンサ
161…固定枠
165…第二ズーム枠(移動枠)
172…第二群レンズ(光学素子)
O …撮影光軸
X軸方向…第二の方向
Y軸方向…第一の方向

Claims (33)

  1. 固有の撮影光軸を有するカメラ用鏡枠であって、
    光学素子を保持し、撮影光軸方向に移動可能な移動枠と、
    鏡枠取付け部に取付けられ、上記移動枠を移動可能に保持する固定枠と、
    上記固定枠に取付けられ、上記移動枠を駆動する振動波アクチュエータと、
    上記固定枠に取付けられ、鏡枠姿勢を検出する姿勢センサと、
    振動波アクチュエータに関する複数の制御パラメータ設定値に応じて上記振動波アクチュエータを駆動するアクチュエータドライバと、
    上記姿勢センサの出力に基いて、上記移動枠の移動方向と鉛直軸とのなす角の余弦を算出し、この余弦が零を含む所定範囲にない場合、上記制御パラメータの少なくとも1つを変更するコントローラと、
    を具備することを特徴とする鏡枠。
  2. 上記複数の制御パラメータは、駆動電圧、駆動周波数、または、駆動電圧と駆動電流と間の位相差のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の鏡枠。
  3. アクチュエータと姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、
    上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、
    上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記アクチュエータヘの入力信号を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする鏡枠。
  4. 楕円振動を発生する振動子と上記振動子を押圧保持するホルダと姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、
    上記振動子との接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、
    上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記振動子への入力信号を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする鏡枠。
  5. 上記振動子は、縦屈曲振動することを特徴とする請求項4に記載の鏡枠。
  6. 上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサであることを特徴とする請求項3乃至5に記載の鏡枠。
  7. 上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項3乃至5に記載の鏡枠。
  8. 上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御することを特徴とする請求項4乃至7に記載の鏡枠。
  9. 上記入力電圧は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形をモータ駆動基準電圧に対して加減することを特徴とする請求項4乃至7に記載の鏡枠。
  10. 上記入力信号は、電庄であり、上記電圧は、モータの駆動方向が座標軸のプラス方向の場合は、上記3軸加速度センサから出力信号と略相似形状の電圧波形をモータ駆動基準電圧にプラスし、モータの駆動方向が座標軸のマイナス方向の場合は、上記3軸加速度センサから出力信号と略相似波形の逆位相の電圧波形をモータ駆動基準電圧にプラスすることを特徴とする請求項4乃至7に記載の鏡枠。
  11. 上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御することを特徴とする請求項4乃至7に記載の鏡枠。
  12. 上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御することを特徴とする請求項4乃至7に記載の鏡枠。
  13. 楕円振動を発生する複数個の振動子と上記複数個の振動子を押圧保持するホルダと姿勢を検知するセンサとを有する固定枠と、
    上記複数個の振動子に対向する接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で軸方向に移動可能に収納され、レンズを保持する移動枠と、
    上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記複数個の振動子への入力信号を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする鏡枠。
  14. 上記振動子は、縦屈曲振動することを特徴とする請求項13に記載の鏡枠。
  15. 上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサであることを特徴とする請求項13、または、14に記載の鏡枠。
  16. 上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項13、または、14に記載の鏡枠。
  17. 上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御することを特徴とする請求項13乃至16に記載の鏡枠。
  18. 上記入力電圧は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形をモータ駆動基準電圧に対して加減することを特徴とする請求項13乃至16に記載の鏡枠。
  19. 上記入力電圧は、モータの駆動方向が重力作用成分方向と逆方向の場合は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形に応じた値をモータ駆動基準電圧にプラスし、モータの駆動方向が重力作用成分方向と同方向の場合は、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似波形の逆位相の電圧波形に応じた値をモータ駆動基準電圧にプラスすることを特徴とする請求項13乃至16に記載の鏡枠。
  20. 上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御することを特徴とする請求項13乃至16に記載の鏡枠。
  21. 上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御することを特徴とする請求項13乃至16に記載の鏡枠。
  22. 固体撮像素子が固着され、この固体撮影素子の受光面と平行な面内において移動可能な移動枠と、
    上記移動枠を移動可能に保持する地板と、
    上記地核に固定され、上記移動枠を第一の方向に駆動する第一リニア駆動手段と、
    上記地板に固定され、上記移動枠を第一の方向と略直交する第二の方向に駆動する第二リニア駆動手段と、
    上記地板に固定され、上記固体撮影素子の受光面と平行な面内の地板の傾きを検知する傾斜センサと、
    上記傾斜センサの出力に応答して、上記第一、第二のリニア駆動手段の駆動態様を変更する制御手段と、
    を具備することを特徴とする電子撮像ユニット。
  23. 上記第一、第二のリニア駆動手段は、共に振動波アクチュエータであることを特徴とする請求項22に記載の電子撮像ユニット。
  24. 撮影光軸のブレを検出するブレセンサと、請求項22に記載の電子撮像ユニツトとを備えた電子カメラであって、
    上記制御手段は、上記ブレセンサの出力に応答して、上記固体撮像素子の出力のブレによる変動が最小となるように上記第一、第二のリニア駆動手段を駆動することを特徴とする電子カメラ。
  25. 楕円振動を発生する第一の振動子と該第一の振動子を押圧保持する第一のホルダからなる所定の方向である第一の方向の駆動部と、
    該第一の振動子とは略直交した状態で設けられ、楕円振動を発生する第二の振動子と該第二の振動子を押圧保持する第二のホルダからなり、上記第一の方向と直交する第二の方向の駆動部と、
    姿勢を検知するセンサを有する固定枠と、
    上記各振動子との接触面を有する摺動部材を備え、上記固定枠内部で互いに略直交する方向に移動可能に収納され、撮像素子を保持する移動枠と、
    上記姿勢を検知するセンサの出力に応答して上記第一、第二の振動子への入力信号を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とするカメラ。
  26. 上記振動子は、縦屈曲振動することを特徴とする請求項25に記載のカメラ。
  27. 上記姿勢を検知するセンサは、傾斜センサであることを特徴とする請求項25、または、26に記載のカメラ。
  28. 上記姿勢を検知するセンサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項25、または、26に記載のカメラ。
  29. 上記振動子への入力信号の制御は、電圧を制御することを特徴とする請求項25乃至28に記載のカメラ。
  30. 上記第一の方向の入力信号となる入力電圧と上記第二の方向の入力信号となる入力電圧は、上記傾斜センサ、または、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形を振動子駆動基準電圧に対して加減することを特徴とする請求項25乃至28記載のカメラ。
  31. 上記第一の方向の入力信号となる入力電圧と第二の方向の入力信号となる入力電圧は、振動子の駆動方向が重力作用成分の方向と逆方向の場合は、上記傾斜センサ、または、上記3軸加速度センサからの出力信号と略相似形状の電圧波形に応じた値を振動子駆動基準電圧にプラスし、振動子の駆動方向が重力作用成分の方向と同方向の場合は、略相似波形の逆位相の電圧波形に応じた値を振動子駆動基準電圧にプラスすることを特徴とする請求項25乃至28に記載のカメラ。
  32. 上記振動子への入力信号の制御は、電流を制御することを特徴とする請求項25乃至28に記載のカメラ。
  33. 上記振動子への入力信号の制御は、位相差を制御することを特徴とする請求項25乃至28に記載のカメラ。
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