JP2013148717A - ブレ量検出装置、撮像装置、ブレ量検出方法 - Google Patents

ブレ量検出装置、撮像装置、ブレ量検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な処理で並進ブレ量を正確に検出し得るブレ量検出装置等を提供する。
【解決手段】ヨー,ピッチ,ロール角速度を各検出する角速度センサと、X,Y軸方向のX,Y加速度を各検出する加速度センサと、ヨー角速度とX加速度とに基づきヨー半径を算出する半径算出部764aと、ロール角速度とX加速度とに基づきXZロール半径を算出する半径算出部764bと、ヨー角速度にヨー半径を乗算してX速度の第1成分を算出する速度算出部765aと、ロール角速度にXZロール半径を乗算してX速度の第2成分を算出する速度算出部765bと、X速度の第1成分とX速度の第2成分とを加算してX速度を取得する加算部766と、X速度を時間に関して積分することによりX軸方向への移動量を算出する積分部767と、を備えたブレ量検出装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、角速度の検出結果と加速度の検出結果とに基づき移動量を検出するブレ量検出装置、ブレ量検出装置を備える撮像装置、およびブレ量検出方法に関する。
近年、手ブレ補正機能を搭載したカメラが一般的になり、手持ち撮影において特段の注意を払わなくても、像ブレのない良好な画像を撮影することができるようになってきている。
しかしながら、露光時間が長くなる長秒撮影時については、未だに手ブレ補正の性能が十分であるとはいえず、補正しきれない場合もある。
特に、長秒撮影をマクロ領域で行う場合には、現在実用化されている手ブレ補正機能では、十分な性能が得られない場合が多い。
マクロ領域での手ブレが十分な性能を獲得していないのは、次の理由による。
カメラのブレは、カメラの光軸の角度が変化することで発生する角度ブレと、カメラが光軸とは垂直方向に移動(シフト)することで発生する並進ブレと、に分類することができる。
そして、現在実用化されている手ブレ補正技術の多くは、前者の角度ブレのみを補正する技術である。
これに対して、後者の並進ブレは、像倍率が低い場合には画質に大きな影響を及ぼすことはないが、像倍率が高くなるにつれて撮影画像の品質に及ぼす影響が大きくなる。現在用いられている手ブレ補正技術ではマクロ領域で十分な性能が得られない理由はこのため(すなわち、マクロ領域では像倍率が高くなるため)である。
このような課題を解決するための技術として、例えば特開2004−295027号公報には、交換レンズに加わる振れの加速度を検出する加速度センサと、振れの角速度を検出する角速度センサと、加速度センサおよび角速度センサによる加速度および角速度の検出結果に基づいて角度振れの回転中心を演算し、ブレ補正レンズの目標位置を演算する目標位置変換部とを備え、この目標位置変換部により得られた演算結果に基づいてブレ補正レンズを駆動して像のブレを補正する技術が記載されている。
また、特開2010−243824号公報には、被写体を撮影する撮影光学系と、像振れ補正装置に加わる角速度を検出して出力する角速度検出手段と、像振れ補正装置に加わる加速度を検出して出力する加速度検出手段と、角速度検出手段の出力に基づいて、撮影光学系の主点中心の自転角速度成分を演算する自転角速度演算手段と、加速度検出手段の出力と自転角速度演算手段の演算結果に基づいて、被写体中心の公転角速度成分を演算する公転角速度演算手段と、自転角速度成分と公転角速度成分の差分に基づいて像振れ補正制御を行う制御手段とを有する像振れ補正装置が記載されている。そして、該技術によれば、角度振れと平行振れがどのような状態で混在していても、制御が破綻することのない正確な像振れ補正が可能となり、演算量が低減するとされている。
特開2004−295027号公報 特開2010−243824号公報
上記特開2004−295027号公報に記載の技術では、ヨー方向およびピッチ方向の回転運動に起因する並進ブレに基づいて像面のブレ量を算出しているが、ロール方向の回転運動に起因する並進ブレについては考慮されていない。並進ブレはロール方向の回転運動によっても発生するために、この点を考慮しないと、ブレ量を正確に検出しているとはいえない。
この点について、本願に係る図1および図2A〜図2Cを参照して説明する。
まず、図1に示すように、光学系2の光軸方向をZ方向、標準姿勢におけるカメラ1の水平方向をX方向、標準姿勢におけるカメラ1の垂直方向をY方向とすると、第1の軸であるZ軸周りの回転運動がロール、第2の軸であるY軸周りの回転運動がヨー、第3の軸であるX軸周りの回転運動がピッチである。
そして、図2Aに示すように、カメラ1にヨー方向の回転運動が発生するとX方向の移動量が、図2Bに示すように、カメラ1にピッチ方向の回転運動が発生するとY方向の移動量が生じる。
ただし、カメラ1に生じる並進ブレはこれらのみに起因するものではなく、図2Cに示すように、カメラ1にロール方向の回転運動が発生すると、X方向への移動量成分、およびY方向への移動量成分を含む移動量が生じることが分かる。
また、上記特開2010−243824号公報に記載の技術は、例えば極座標系を用いてピント振れ、公転の求心力、公転の加速度、コリオリ力、自転の求心力、自転の加速度、重力加速度成分等を考慮した複雑な演算を行っており、演算負荷が大きくリアルタイム追従性を確保するのが困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡易な処理で、並進ブレ量をより正確に検出することができるブレ量検出装置、撮像装置、ブレ検出方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明のある態様によるブレ量検出装置は、第1の軸周りの第1角速度を検出する第1角速度検出部と、前記第1の軸と直交する第2の軸周りの第2角速度を検出する第2角速度検出部と、前記第1の軸および前記第2の軸と直交する第3の軸方向の第3加速度を検出する加速度検出部と、前記第2角速度と前記第3加速度とに基づき前記第2の軸周りの回転運動の第2半径を算出するとともに、前記第1角速度と前記第3加速度とに基づき前記第1の軸周りの回転運動の第1半径を前記第1の軸および前記第3の軸が含まれる平面へ射影した第1−3射影半径を算出する回転半径算出部と、前記第2角速度に前記第2半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第1成分を算出し、前記第1角速度に前記第1−3射影半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第2成分を算出する速度算出部と、前記第3速度の第1成分と前記第3速度の第2成分とを加算して第3速度を取得する速度合成部と、前記第3速度を時間に関して積分することにより前記第3の軸方向への移動量を算出する移動量算出部と、を具備している。
また、本発明の他の態様による撮像装置は、上記態様によるブレ量検出装置と、被写体からの光を被写体像として結像する光学系と、前記光学系により結像された被写体像を映像信号に変換する撮像素子と、前記ブレ量検出装置により検出された移動量を打ち消す方向に、前記光学系と前記撮像素子との少なくとも一方を駆動する駆動部と、を具備している。
本発明のさらに他の態様によるブレ量検出方法は、第1の軸周りの第1角速度を検出し、前記第1の軸と直交する第2の軸周りの第2角速度を検出し、前記第1の軸および前記第2の軸と直交する第3の軸方向の第3加速度を検出し、前記第2角速度と前記第3加速度とに基づき前記第2の軸周りの回転運動の第2半径を算出するとともに、前記第1角速度と前記第3加速度とに基づき前記第1の軸周りの回転運動の第1半径を前記第1の軸および前記第3の軸が含まれる平面へ射影した第1−3射影半径を算出し、前記第2角速度に前記第2半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第1成分を算出するとともに、前記第1角速度に前記第1−3射影半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第2成分を算出し、前記第3速度の第1成分と前記第3速度の第2成分とを加算して第3速度を取得し、前記第3速度を時間に関して積分することにより前記第3の軸方向への移動量を算出する。
本発明のブレ量検出装置、撮像装置、ブレ量検出方法によれば、比較的簡易な処理で、並進ブレ量をより正確に検出することが可能となる。
本発明の実施形態1において、撮像装置に生じる回転運動の種類を説明するための斜視図。 上記実施形態1において、ヨー回転により撮像装置にX方向の移動量が生じる様子を示す図。 上記実施形態1において、ピッチ回転により撮像装置にY方向の移動量が生じる様子を示す図。 上記実施形態1において、ロール回転により撮像装置にX方向およびY方向の移動量が生じる様子を示す図。 上記実施形態1における撮像装置の構成を示すブロック図。 上記実施形態1におけるブレ補正マイクロコンピュータの構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、並進ブレ補正部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、タイミング検出部により検出される半径算出タイミングを説明するための線図。 上記実施形態1において、回転運動の中心がカメラの撮影者側にある場合と被写体側にある場合とで半径算出部で算出される半径の符号が異なることを説明するための図。 上記実施形態1において、回転運動の中心がカメラの左側にある場合と右側にある場合とで半径算出部で算出される半径の符号が異なることを説明するための図。 上記実施形態1において、回転運動の中心がカメラの上側にある場合と下側にある場合とで半径算出部で算出される半径の符号が異なることを説明するための図。 上記実施形態1におけるブレ量検出のメイン制御を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図9のステップS6における回転半径算出の処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図10のステップS67における回転半径選択の処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、半径算出部内のメモリに保持されている正および負の回転半径の例を示す図表。 上記実施形態1において、半径に与える重みの例を示す線図。 上記実施形態1において、半径に与える重み付けの一例を示す図表。 本発明の実施形態2におけるブレ補正マイクロコンピュータの構成を示すブロック図。 上記実施形態2における加速度重力補正部の構成を示すブロック図。 上記実施形態2において、加速度と重力との成分関係を示す図。 上記実施形態2のカメラにおける経時変化補正処理を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図14は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像装置に生じる回転運動の種類を説明するための斜視図である。
まず、図1を参照して、撮像装置1(撮像装置1は、撮像機能を備えた装置であれば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カメラ機能付き携帯電話など各種の装置を広く含むが、以下では、代表して適宜カメラ1などという)に設定する座標系や回転方向について説明する。
カメラ1は、被写体からの光を被写体像として結像する光学系2を備えており、この光学系2の光軸方向をZ方向とする。ここに、正のZ方向は、カメラ1から被写体に向く方向とする。
また、カメラ1の標準姿勢(いわゆる横位置)において、カメラ1の水平方向をX方向とする。ここに、正のX方向は、被写体側からカメラ1を見て右方向(つまり、撮影者からカメラ1を見て左方向)とする。
さらに、カメラ1の標準姿勢において、カメラ1の垂直方向をY方向とする。ここに、正のY方向は、標準姿勢における上方向とする。
また、図1(および後述する図2A〜図2C)においては、座標系がカメラ1と重複して見難くなるのを防ぐために座標系の原点位置をずらして記載しているが、座標系の原点は撮像素子4(図3参照)の撮像面の中心であり、一般的には、撮像面と光学系2の光軸とが交差する点である。この座標系は、カメラ1に固定した座標系であり、カメラ1が移動または回転すれば、座標系も地球に対して移動または回転することになる。また、この座標系において、X−Y平面は撮像面に一致する面である。
そして、このような座標系において、Z軸周りの回転運動がロール、X軸周りの回転運動がピッチ、Y軸周りの回転運動がヨーである。
さらに、以下では例えば、原点からZ軸正方向を見たときのZ軸周りの左回転がロールの正方向回転、原点からX軸正方向を見たときのX軸周りの左回転がピッチの正方向回転、原点からY軸正方向を見たときのY軸周りの右回転がヨーの正方向回転であるものとする。
なお、上述した座標軸の正負方向や回転方向の正負は、後述する角速度センサ8や加速度センサ9(図3等参照)の実装方向に依存する便宜上のものであり、理論的には上記に限定されるものではない。
次に、上述した座標系において、回転中心が原点(あるいは、原点も含めて、回転中心がカメラ1内)にある場合は主に角度ブレをもたらし、回転中心がカメラ1の外部にある場合には角度ブレに加えて並進ブレをもたらす。従って、ブレ補正を行う必要があるような並進ブレが発生するのは、実質的に、回転中心がカメラ1の外部にあるときであると考えても差し支えない。
まず、角度ブレに関しては、原点周りの回転運動として記述すればよい。すなわち、ヨー方向の回転運動により光軸が左右に振られて撮像素子4上に結像される被写体範囲が左右に移動し、ピッチ方向の回転運動により光軸が上下に振られて撮像素子4上に結像される被写体範囲が上下に移動することはよく知られている通りである。また、ロール方向の回転運動は、画面の横位置や縦位置、およびその中間の斜め位置をもたらすこともよく知られている通りである。
一方、並進ブレに関しては、上述したように、カメラ1の外部に回転中心がある回転運動として記述することができる。図2Aはヨー回転により撮像装置にX方向の移動量が生じる様子を示す図、図2Bはピッチ回転により撮像装置にY方向の移動量が生じる様子を示す図、図2Cはロール回転により撮像装置にX方向およびY方向の移動量が生じる様子を示す図である。
図2Aに示すように、カメラ1の外部の、原点から距離(回転半径)Ryawの位置に回転中心Cyawをもつヨー方向の回転運動がカメラ1に発生すると、X方向の移動量が生じる。
また、図2Bに示すように、カメラ1の外部の、原点から距離(回転半径)Rpitchの位置に回転中心Cpitchをもつピッチ方向の回転運動がカメラ1に発生すると、Y方向の移動量が生じる。
さらに、図2Cに示すように、カメラ1の外部の、原点から距離(回転半径)Rrollの位置に回転中心Crollをもつロール方向の回転運動がカメラ1に発生すると、一般に、X方向への移動量成分、およびY方向への移動量成分を含む移動量が生じる。
そして、角度ブレと並進ブレとのうち、前者の角度ブレに関しては公知の技術を適宜用いることが可能であるために、本実施形態においては、後者の並進ブレについて主に説明する。
まず、図3は、撮像装置1の構成を示すブロック図である。
撮像装置であるカメラ1は、光学系2と、フォーカルプレーンシャッタ3と、撮像素子4と、駆動部5と、システムコントローラ6と、ブレ補正マイクロコンピュータ7と、角速度センサ8と、加速度センサ9と、レリーズスイッチ10と、EVF(電子ビューファインダ)11と、内部フラッシュメモリ13と、を備えている。また、図3にはメモリカード12も記載されているが、メモリカード12は例えばカメラ1に対して着脱自在に構成されたものであるために、カメラ1に固有の構成でなくても構わない。
光学系2は、被写体からの光を、被写体像として撮像素子4の撮像面に結像するものである。
フォーカルプレーンシャッタ3は、撮像素子4の前面(光学系2側)に配設されていて、開閉動作を行うことにより露光時間を制御するものである。すなわち、フォーカルプレーンシャッタ3は、開くことで撮像素子4を露光状態にし、閉じることで遮光状態にする。
撮像素子4は、システムコントローラ6の指示に基づいて、撮像面に結像された被写体像を電気信号に変換する。この変換された電気信号は、システムコントローラ6によって映像信号として読み出される。
駆動部5は、撮像面内に平行な2次元方向に移動可能となるように撮像素子4を支持しており、ブレ補正マイクロコンピュータ7からの指示に基づいて、図1等に示したX方向およびY方向に撮像素子4を駆動する。
システムコントローラ6は、前述した映像信号の読み出しを含む、カメラ1全体の機能に関わる各種の制御を統合的に行う制御部である。システムコントローラ6は、以下に説明するように、ブレ補正マイクロコンピュータ7にブレ検出を行わせ、ブレ検出結果に基づいてブレ補正を行わせる制御も行う。
角速度センサ8は、回転運動を検出する角速度検出部として構成されたセンサであり、単位時間当たりの角度変化を角速度として検出しブレ補正マイクロコンピュータ7へ出力する。角速度センサ8は、図2Aに示したようなY軸周りのヨー回転運動に係るヨー角速度を検出するヨー角速度検出部(第2角速度検出部)たるヨー角速度センサ8aと、図2Bに示したようなX軸周りのピッチ回転運動に係るピッチ角速度を検出するピッチ角速度検出部(第3角速度検出部)たるピッチ角速度センサ8bと、図2Cに示したようなZ軸周りのロール回転運動に係るロール角速度を検出するロール角速度検出部(第1角速度検出部)たるロール角速度センサ8cとを含み、回転方向の3自由度の角速度を検出するように構成されている。なお、ここではヨー角速度センサ8aが第2角速度検出部、ピッチ角速度センサ8bが第3角速度検出部であるとしたが、ヨー角速度センサ8a(ヨー角速度検出部)が第3角速度検出部、ピッチ角速度センサ8b(ピッチ角速度検出部)が第2角速度検出部であっても構わない。
なお、ヨー角速度センサ8aと、ピッチ角速度センサ8bと、ロール角速度センサ8cは、例えば、同一機種のセンサを用いて、実装方向を異ならせることにより、各軸周りの回転運動を検出する。
加速度センサ9は、少なくともX軸方向の加速度(X加速度)とY軸方向の加速度(Y加速度)とを検出する加速度検出部であり、本実施形態においてはさらに、Z軸方向の加速度(Z加速度)も検出し得るセンサを採用している。そして、加速度センサ9は、検出した各方向への加速度を、ブレ補正マイクロコンピュータ7へ出力する。
なお、上述した角速度センサ8と加速度センサ9とは、検出時間を異ならせて時系列的に検出を行い、検出結果を逐次ブレ補正マイクロコンピュータ7へ出力するようになっている。
ブレ補正マイクロコンピュータ7は、システムコントローラ6の指示に基づいて、角速度センサ8の出力と加速度センサ9の出力とからカメラ1のブレ量を算出する。そして、ブレ補正マイクロコンピュータ7は、検出したブレ方向と反対方向に検出したブレ量だけ撮像素子4を駆動する指示を駆動部5に対して出力する。これにより駆動部5が、撮像面におけるブレを打ち消すように撮像素子4を駆動するために、撮影画像に発生するブレを防止することができる。なお、ここでは撮像素子4を駆動してブレ補正を行っているが、これに代えて、あるいはこれに加えて、光学系2を駆動してブレ補正を行うようにしても構わない。
そして、ブレ補正マイクロコンピュータ7、角速度センサ8、加速度センサ9を含んでブレ量検出装置が構成され、このブレ量検出装置と駆動部5とを含んでブレ補正装置が構成されている。
レリーズスイッチ10は、システムコントローラ6と接続された例えば2段式の押圧スイッチでなり、1段目の押圧(半押し、あるいは1stレリーズ)でAFやAEが行われ、2段目の押圧(全押し、あるいは2ndレリーズ)で露光が開始されるようになっている。
EVF11は、液晶パネル等を含んで構成された表示部であり、撮像素子4から読み出され、システムコントローラ6等において表示可能な形式に変換された映像信号を、ユーザが視認可能となるように表示する。
メモリカード12は、撮像素子4から読み出され、システムコントローラ6等において記録可能な形式に変換された映像信号を記録する不揮発性の記録媒体であり、上述したように、カメラ1に対して例えば着脱自在に構成されている。
内部フラッシュメモリ13は、システムコントローラ6が実行するカメラ1の制御プログラムや、制御に用いられる各種パラメータ等を記録する不揮発性の記録媒体である。
次に図4は、ブレ補正マイクロコンピュータ7の構成を示すブロック図である。
ブレ補正マイクロコンピュータ7は、CPU70と、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)71a〜71cと、SIO(Serial Input/Output:シリアル入出力)72a,72bと、ドライバ73と、を備えている。
ADC71a〜71cは、角速度センサ8a〜8cから入力されるアナログ信号を、それぞれデジタル信号に変換する。
SIO72a,72bは、CPU70が外部デバイスとシリアルインタフェースで通信を行う通信部であり、SIO72aは加速度センサ9が検出した加速度の値をCPU70が読み出すために用いられ、SIO72bはCPU70がシステムコントローラ6とコマンドのやり取りを行う通信に用いられる。
ドライバ73は、CPU70により算出された補正量に基づいて、駆動部5を駆動するための信号を出力する。
CPU70は、HPF(ハイ・パス・フィルタ)701a〜701eと、加速度取得部702と、角度ブレ補正部703と、並進ブレ補正部704と、通信部705と、加算部706とを、例えば内部プログラムであるファームウェアにより構成される機能として備えており(ただし、ハードウェアとして構成しても勿論構わない)、角速度センサ8および加速度センサ9の検出結果に基づき、角度ブレおよび並進ブレの補正量を算出する。
HPF701a〜701eは、デジタルデータとして入力される角速度および加速度の低周波成分を除去する。すなわち、HPF701aは入力されるヨー角速度から、HPF701bは入力されるピッチ角速度から、HPF701cは入力されるロール角速度から、HPF701dは入力されるX加速度から、HPF701eは入力されるY加速度から、低周波成分をそれぞれ除去する。ここで除去する低周波成分は、例えば1Hz以下の周波数成分が挙げられるが、この帯域に限定されるものではない。手ブレに基づく周波数は、1Hzから10Hz程度の間であることが実験で確認されており、これにより、手ブレ以外の要因によるセンサの動き(例えば、ドリフトなど)による経時変化の成分を除去することができる。
また、加速度取得部702は、SIO72aを経由して、加速度センサから独立した3軸方向の加速度を読み出して、図2等に示したX軸、Y軸、Z軸の各方向への加速度情報に分割する。そして、加速度取得部702は、X加速度を上述したHPF701dへ、Y加速度を上述したHPF701eへ、それぞれ出力する。
角度ブレ補正部703は、ヨー回転運動およびピッチ回転運動に基づいて、角度変化に伴うブレ量(角度ブレ)を算出するものであるが、この角度ブレについては公知の技術を適宜利用することができるために、詳細は記載しない。
並進ブレ補正部704は、加速度および角速度に基づいて、カメラ1の並進移動量を算出し、算出した移動量を撮像面における被写体像のブレ量に変換し、補正量として駆動部5へ伝達する。
通信部705は、SIO72bを経由して、システムコントローラ6と通信する。
加算部706は、角度ブレ補正部703により算出された角度ブレ量と、並進ブレ補正部704により算出された並進ブレ量とを加算して、トータルのブレ量をドライバ73へ出力する。
図5はX方向並進ブレ補正部の構成を示すブロック図である。
並進ブレ補正部704は、X方向の並進ブレ量の算出に係るX方向並進ブレ補正部704xと、Y方向の並進ブレ量の算出に係るY方向並進ブレ補正部とが設けられているが、Y方向並進ブレ補正部はX方向並進ブレ補正部704xと構成が同一であって、入力がヨー角速度に代えてピッチ角速度、X加速度に代えてY加速度になるだけであるために、この図5ではX方向並進ブレ補正部704xのみを図示して説明する。
X方向並進ブレ補正部704xは、平均化部761a〜761cと、タイミング検出部762a,762bと、角加速度算出部763a,763bと、半径算出部764a,764bと、速度算出部765a,765bと、加算部766と、積分部767と、乗算部768と、を備えている。
平均化部761a〜761cは、時系列的に入力される角速度および加速度を平均化する。この平均化は、例えば、4サンプリング分のデータの平均値を算出し、1つのサンプリング値として出力することにより行う。この平均化は、後段の角加速度算出部763a,763bにおける微分演算により高周波成分か強調されるのを抑制する効果があるとともに、データ量が1/4に減るために、演算量を削減する効果もある。
角加速度算出部763a,763bは、平均化された角速度を微分して角加速度を算出する。ここで算出された角加速度は、半径算出部764a,764bにおける半径算出に用いられると共に、タイミング検出部762a,762bにおける半径算出タイミングの検出に用いられる。
タイミング検出部762a,762bは、半径算出部764a,764bが半径の算出を行うタイミングを検出する。すなわち、X方向並進ブレ補正部704xの場合、タイミング検出部762bは、ロール回転運動の影響がないタイミングをY軸周りのヨー回転運動のヨー半径(第2半径)を算出するタイミングとし、タイミング検出部762aは、ヨー回転運動の影響がないタイミングをZ軸周りのロール回転運動のロール半径(第1半径)を算出するタイミングとする。
ここでは下記数式1〜数式4に示すように、加速度と角加速度に基づき回転半径を算出しているために、ロール回転運動の影響がないタイミングはロール角加速度が0となるタイミング、ヨー回転運動の影響がないタイミングはヨー角加速度が0となるタイミングである。ただし、後述するように、回転半径Rを速度と角速度との関係から算出することも可能であり、この場合には、ロール回転運動の影響がないタイミングはロール角速度が0となるタイミング、ヨー回転運動の影響がないタイミングはヨー角速度が0となるタイミングとなる。
図6はタイミング検出部762a,762bにより検出される半径算出タイミングを説明するための線図である。
図6に示すように、ヨー半径を算出するタイミングは、ロール角速度から算出されたロール角加速度が0となるタイミング(図6のグラフにおいてロール角加速度がゼロクロス(0クロス)するタイミングであり、図6の例においては時刻t1およびt3)である。また、ロール半径のZ−X平面(Z軸およびX軸が含まれる平面)への射影半径である第1−3射影半径たるXZロール半径を算出するタイミングは、ヨー角速度から算出されたヨー角加速度が0となるタイミング(図6のグラフにおいてヨー角速度がゼロクロスするタイミングであり、図6の例においては時刻t2)である。
同様に、Y方向並進ブレ補正部の場合、タイミング検出部762bは、ロール回転運動の影響がない(ロール角加速度(またはロール角速度)が0となる)タイミングをX軸周りのピッチ回転運動のピッチ半径を算出するタイミングとし、タイミング検出部762aは、ピッチ回転運動の影響がない(ピッチ角加速度(またはピッチ角速度)が0となる)タイミングをロール半径のZ−Y平面(Z軸およびY軸が含まれる平面)への射影半径である第1−2射影半径たるYZロール半径を算出するタイミングとすることになる。
半径算出部764a,764bは、タイミング検出部762b,762aで各検出されたタイミングで、例えば加速度の次元において半径を算出する回転半径算出部である。
すなわち、半径算出部764aは、ヨー半径を算出するタイミングにおいて、角加速度算出部763aから出力されるヨー角加速度αω_yawと、平均化部761cから出力される平均化されたX加速度αv_xとに基づいて、以下の数式1に示すようにヨー半径Ryawを算出する。
[数1]
Ryaw=αv_x/αω_yaw
また、半径算出部764bは、XZロール半径を算出するタイミングにおいて、角加速度算出部763bから出力されるロール角加速度αω_rollと、平均化部761cから出力される平均化されたX加速度αv_xとに基づいて、以下の数式2に示すようにXZロール半径Rrollxを算出する。
[数2]
Rrollx=αv_x/αω_roll
同様に、Y方向並進ブレ補正部の半径算出部764aでは、ピッチ角加速度αω_pitchとY加速度αv_yとロール角加速度αω_rollとに基づいて、以下の数式3によりピッチ半径Rpitchが算出され、以下の数式4によりYZロール半径Rrollyが算出される。
[数3]
Rpitch=αv_y/αω_pitch
[数4]
Rrolly=αv_y/αω_roll
なお、数式1〜数式4を用いた算出を行うに当たっては、単位時間当たりの半径の変化量が小さいことを仮定している。また、本実施形態では、ヨー半径、ピッチ半径、XZロール半径、YZロール半径を算出する際に平均化されたX加速度αv_xおよび平均化されたY加速度αv_yを用いたが、平均化をされていないX加速度および平均化をされていないY加速度を用いても良い。
速度算出部765a,765bは、半径算出部764a,764bで算出された半径とHPF701a〜701cから入力される角速度とに基づいて、並進速度を算出する。
すなわち、X方向並進ブレ補正部704xの速度算出部765aは、半径算出部764aから入力されるヨー半径Ryawと、HPF701aから入力されるヨー角速度ωyawとを乗算することにより、ヨー回転運動に起因するX方向の並進速度(X軸方向へのX方向速度の第1成分)ωyaw×Ryawを算出する。
また、X方向並進ブレ補正部704xの速度算出部765bは、半径算出部764bから入力されるXZロール半径Rrollxと、HPF701cから入力されるロール角速度ωrollとを乗算することにより、ロール回転運動に起因するX方向の並進速度(X軸方向へのX方向速度の第2成分)ωroll×Rrollxを算出する。
加算部766は、速度合成部であって、速度算出部765aの出力と速度算出部765bの出力とを加算することにより、ヨー回転運動とロール回転運動との両方に起因するX方向の並進速度(X方向速度)Vxを、以下の数式5に示すように算出する。
[数5]
Vx=ωyaw×Ryaw+ωroll×Rrollx
同様に、Y方向並進ブレ補正部の速度算出部765a,765bがY方向速度の第1成分ωpitch×RpitchとY方向速度の第2成分ωroll×Rrollyとを各算出し、速度合成部である加算部766がこれらを加算することにより、ピッチ回転運動とロール回転運動との両方に起因するY方向の並進速度(Y方向速度)Vyを以下の数式6に示すように算出する。
[数6]
Vy=ωpitch×Rpitch+ωroll×Rrolly
X方向並進ブレ補正部704xの積分部767は、移動量算出部として機能し、算出されたX方向速度Vxを以下の数式7に示すように時間tに関して積分して、X軸方向への移動量ΔXを算出する。
[数7]
Figure 2013148717
同様に、Y方向並進ブレ補正部の積分部767は、移動量算出部として機能し、算出されたY方向速度Vyを以下の数式8に示すように時間tに関して積分して、Y軸方向への移動量ΔYを算出する。
[数8]
Figure 2013148717
こうして算出された移動量ΔX,ΔYは、角速度センサ8および加速度センサ9の移動量、つまりカメラ1自体の移動量である。これに対してブレ補正を行うためには、撮像素子4の撮像面上に結像される光学像の移動量を求める必要がある。そこで、乗算部768が、SIO72bおよび通信部705を介してシステムコントローラ6から入力されるパラメータである像倍率f(図9のステップS3参照)を、積分部767から入力される移動量ΔX,ΔYに乗算することにより、撮像面におけるブレ量に変換して補正量D(図9のステップS3参照)として出力する。
こうして算出された補正量D(並進ブレ量)は、上述したように、加算部706において、角度ブレ量と加算される。従って、ドライバ73は、加算後のトータルのブレ量に基づいて、駆動部5を駆動するための信号を出力することになる。
ここで、半径算出部764a,764bで算出される半径の符号に関して、図7、図8A、図8Bを参照して説明する。図7は回転運動の中心がカメラ1の撮影者側にある場合と被写体側にある場合とで半径算出部764a,764bで算出される半径の符号が異なることを説明するための図、図8Aは回転運動の中心がカメラ1の左側にある場合と右側にある場合とで半径算出部764a,764bで算出される半径の符号が異なることを説明するための図、図8Bは回転運動の中心がカメラ1の上側にある場合と下側にある場合とで半径算出部764a,764bで算出される半径の符号が異なることを説明するための図である。
半径算出部764a,764bは、数式1〜数式4に示したように、半径Rを加速度と角加速度とから算出する。これら加速度と角加速度は、正の値と負の値の何れも取り得る。従って、算出される半径Rの符号は、加速度の符号と角加速度の符号との関係に応じて、正になる場合もあれば負になる場合もある。
こうして算出される半径Rをそのまま用いて、速度算出部765a,765bが並進速度成分を算出した場合に、半径Rの符号が正である場合と負である場合とでは、算出される速度の向きが反対になる。
例えば図7に示すように、回転運動の中心が、カメラ1よりも手前(撮影者側)にある場合と、被写体OBJ側にある場合とでは、算出される半径Rの符号が異なることになる。
図7を左側面方向から(X軸正側のカメラ1外部からX軸負方向へ向けて)カメラ1を見た図であるとすると、角速度センサ8が正の角速度(図1にピッチとして示すように、正は原点を見て右回りとなる)を検出した場合に、カメラ1の手前(撮影者側)に回転中心Crotがあるときに算出される速度は上方向の速度となるが、被写体OBJ側に回転中心Crevがあるときに算出される速度は下方向の速度となる。
また、図7を上側から下向きにカメラ1を見た図であるとすると、ヨー方向の回転運動についてもほぼ同様の説明が当てはまる(ただし、図1にヨーとして示したように、正は原点を見て左回りとなるために、上記とは正負逆となる)。
ここに、回転中心Crotがカメラ1よりも手前(撮影者側)にある場合というのは、主に、カメラ1を支持する軸の揺れによるもの、すなわち、カメラ1を把持する撮影者の手が揺れる、いわゆる手ブレであると考えられる。
また、回転中心Crevが被写体OBJ側にある場合というのは、主に、回転中心Crevが被写体OBJとなる場合、すなわち、狙いの被写体OBJがフレームの中心から外れたときに、フレームの中心に戻そうとする動きにより発生するものと考えられる。この種の動きは、連続的でない場合が多い。
次に、ロール回転運動について考えてみる。ロール回転運動は、X方向の移動量とY方向の移動量との両方に影響を与えるために、X方向の移動量に関わる係数としての半径と、Y方向の移動量に関わる係数としての半径と、の2つに分けて考えることにする。
Y方向の移動量に関わる半径Rの符号は、図8Aに示すように、回転中心がカメラ1の撮影者から見た右(Cright)にあるか左(Cleft)にあるかに応じて、正負が決まる。
また、X方向の移動量に関わる半径Rの符号は、図8Bに示すように、回転中心がカメラ1の上(Ctop)にあるか下(Cunder)にあるかに応じて、正負が決まる。
このロール回転運動に関する回転中心の位置は、主に、撮影姿勢に影響を受ける場合が多い。例えば、Y方向の移動量に関わる、回転中心がカメラ1の右(Cright)にあるか左(Cleft)にあるかは、撮影者がカメラ1を把持するグリップ位置の関係から右(Cright)になる場合が多い。また、X方向の移動量に関わる、回転中心がカメラ1の上(Ctop)にあるか下(Cunder)にあるかは、カメラ1を通常に構える場合には撮影者のひじがカメラ1よりも下になるために下(Cunder)にあるが、ローアングル撮影の場合は撮影者のひじがカメラ1よりも上になるために上(Ctop)になる。
以上述べたような半径の符号の取扱は、逆補正になる場合、つまりブレを補正するどころか拡大してしまうことになる場合もあるために、注意が必要である。そこで、この半径の符号をどのように決定するかについては、後でより詳細に説明する。
次に、並進ブレ補正部704におけるブレ量検出の制御の流れを説明する。まず図9は、ブレ量検出のメイン制御を示すフローチャートである。この図9に示す処理は、例えば1msの時間間隔で定期的に実行される処理となっている。
このメイン制御における動作は、角速度や加速度を検出して回転半径の算出は行うがブレ補正は行わない検出期間と、検出期間に算出された回転半径を用いてブレ補正を行う補正期間と、の2つの制御期間に分かれている。この制御期間が検出期間であるか補正期間であるかは、ステートフラグstateに記録されるようになっている。
この処理を開始すると、まず、ステートフラグstateを参照することにより、制御期間が補正期間であるか否かを判定する(ステップS1)。
ここで補正期間でないと判定された場合、つまり検出期間である場合には、後で図10を参照して説明する回転半径算出の処理を行い(ステップS6)、並進速度Vを0とし、つまり補正量Dを0として出力する(ステップS7)。
その後、露光が開始されたか否かを、SIO72bおよび通信部705を介してシステムコントローラ6から露光開始が通知されたか否かに基づき、判定する(ステップS8)。
この検出期間中に露光が開始された場合には、ステートフラグstateを補正期間に切り替えてから(ステップS9)、また露光が開始されていない場合にはそのまま、このメイン処理を終了する。
一方、ステップS1において補正期間中であると判定された場合には、検出期間において算出された半径Rと、角速度センサ8から出力される角速度ωとを乗算することにより並進速度Vを算出し(ステップS2)、さらに並進速度を時間で積分して像倍率fを乗算することにより、撮像面に発生する並進移動量を算出する(ステップS3)。
そして、露光が終了したか否かを、SIO72bおよび通信部705を介してシステムコントローラ6から露光終了が通知されたか否かに基づき、判定する(ステップS4)。
ここで露光が終了したと判定された場合には、ステートフラグstateを検出期間に切り替えてから(ステップS5)、また露光が終了しておらず継続している場合にはそのまま、このメイン処理を終了する。
図10は、図9のステップS6における回転半径算出の処理の詳細を示すフローチャートである。この回転半径算出処理について、図5を適宜参照しながら説明する。
なお、この回転半径算出処理は、各回転軸に対して行われ、より詳しくは、ヨー半径Ryaw、ピッチ半径Rpitch、XZロール半径Rrollx、YZロール半径Rrollyのそれぞれに対して行われる。
まず、平均化部761a〜761cにより、角速度平均値ωaveの算出(ステップS61)と、加速度平均値αv_aveの算出(ステップS62)と、を行う。
次に、角加速度算出部763a,763bにより、ステップS61において算出された角速度平均値ωaveを時間で微分して、角加速度αω_aveを算出する(ステップS63)。
次に、タイミング検出部762a,762bにより、同一方向速度の第1成分と第2成分とに関わる角加速度の他方がゼロクロスしたことが検出されたか否かを判定する(ステップS64)。すなわち、X方向速度の第1成分ωyaw×Ryawに関わる処理している場合はロール角加速度αω_roll、X方向速度の第2成分ωroll×Rrollxに関わる処理している場合はヨー角加速度αω_yaw、Y方向速度の第1成分ωpitch×Rpitchに関わる処理している場合はロール角加速度αω_roll、Y方向速度の第2成分ωroll×Rrollyに関わる処理している場合はピッチ角加速度αω_pitchがゼロクロスしたか否かを判定する。
このステップS64において、ゼロクロスが検出された場合には、半径算出部764a,764bにより、ステップS62で求めた加速度平均値αv_aveとステップS63で求めた角加速度αω_aveとを用いて、数式1〜数式4に示したような演算を行うことにより、回転半径Rを算出する(ステップS65)。
なお、回転半径Rは、加速度と角加速度とに基づいて算出するに限るものではなく、速度と角速度との関係から算出することも可能である。ただし、速度と角速度との関係から算出する場合には、加速度センサ9により検出した加速度を積分して速度を算出する必要があるが、積分演算によって加速度センサ9のドリフトなどノイズの影響が強調され、算出される半径の精度を低下させる可能性がある。このために本実施形態においては、加速度と角加速度とに基づいて、加速度の次元で半径を算出することで、より精度の高い回転半径の算出を行うようにしている。
次に、半径算出部764a,764bは、ステップS65において算出した回転半径が速度算出に使用可能であるか否かの信頼性判定をさらに行う(ステップS66)。
並進速度成分は、回転半径と角速度との乗算により算出されるために、回転半径の絶対値が大きい場合には、算出される並進速度成分の絶対値も大きくなり、つまり補正量も大きくなる。すなわち、もし回転半径に誤差が含まれている場合には、誤差に起因する補正量も大きくなり、誤補正に至る可能性がある。
このために、ステップS65において算出された回転半径を所定の閾値と比較して、回転半径が所定の閾値よりも大きい場合は、信頼性がないと判定して速度算出には用いないことにする(具体的な処理としては、半径算出部764a,764bから出力する回転半径を0とする:すなわち、回転半径を0クリアする)。
また、ステップS65において半径を算出するときに、数式1〜数式4に示したように、加速度を角加速度で除算するが、角加速度が0近傍の値である場合には算出結果が極めて大きな値(場合によっては発散)となる。従って、絶対値が大きい回転半径を用いないようにすることで、このような0除算に起因する誤補正を防止することができる。
このステップS66における信頼性判定の方法は、上述に限るものではなく、その他の各種の方法を採用することが可能である。
例えば、回転半径の絶対値の大きさに基づき判定するのに代えて、もしくは加えて、角加速度の絶対値が所定の角加速度閾値未満であることと、加速度の絶対値が所定の加速度閾値未満であることと、の少なくとも一方が成立する場合、つまり数式1〜数式4の何れかにおける右辺の分母と分子の少なくとも一方の絶対値が小さい場合には、半径算出部764a,764bは、その数式により算出された回転半径に信頼性がないと判定して、算出結果を用いることなく、回転半径0を出力するようにしても良い。
なお、回転半径を0クリアする場合としては、さらに、以下のような場合が挙げられる。
回転半径を0クリアする第1のケースは、静止状態が検出されている場合である。静止状態ではブレがないために、回転半径を0クリアすることにより、誤補正を防止することができる。この静止状態の検出方法としては、例えば、角速度センサ8の出力および加速度センサ9の出力が、ノイズ等と考えられる成分を除いて、所定時間以上、継続して実質的に0となることが挙げられる。また、静止状態であると検出される状態の他の一例は、三脚検出部等により三脚接続が検出されることである。この三脚接続の検出方法については、公知の種々の方法を利用可能であるために具体例は述べないこととする。
回転半径を0クリアする第2のケースは、パン操作が検出された場合である。パン操作は一般に手ブレには含まれず、しかも比較的大きな角度範囲で移動されるために駆動部5による補正レンジを超える場合が多い。加えて、パン操作が行われるとHPF(特にHPF701aやX軸方向の加速度に係るHPF)の影響が後に残るために、パン操作が行われた直後のしばらくの期間は正常な補正量の算出ができなくなる。従って、パン操作に係るヨー回転運動から算出される回転半径、つまり数式1により算出されるヨー半径Ryawを0クリアすることで、パン操作後のHPF701の影響による誤補正を防止することができる。なお、パン操作の検出は、角速度センサ8や加速度センサ9の検出値、つまり、HPF(特にHPF701aやHPF701d)からの出力(検出値)が所定の時間を超えて変化しないこと、または、検出値の符号が所定の時間を超えて変化しないことを検出することにより、判定することができる。
回転半径を0クリアする第3のケースは、露光開始からのブレ補正を実行している時間が所定の時間を超えた場合である。
長秒撮影でない通常の撮影時間の場合には、撮影画像に与える影響が小さいために、誤補正が生じたとしても撮影画像に与える影響はほとんどない。これに対して長秒撮影の場合には、補正量が小さくても長時間累積(特に、時間により積分される量が長時間累積)されることになるために、(特に、累積された誤差に基づくブレ補正が)撮影画像に与える影響が大きくなる。このために、露光開始からの時間が所定時間を超えた場合は、回転半径を0クリアして補正を停止する。
この露光時間の監視はCPU70により行われ、システムコントローラ6からの露光開始コマンドを受信してからの時間をタイマによりカウントして、カウント値が所定時間を超えた場合には、半径算出部764a,764bから出力される回転半径を0クリアする。
さらに、上述した以外にも、算出する補正量の信頼性が低いと判定された場合には、適宜、回転半径を0クリアすれば良い。
その後、ステップS65において算出され、ステップS66において信頼性があると判定された回転半径に基づいて、補正期間に演算に使用される半径を選択する(ステップS67)。このステップS67の回転半径選択の処理については、図11を参照して後で説明する。
そして、このステップS67の処理が終了するか、または、上述したステップS64においてゼロクロスが検出されなかった場合には、この回転半径算出処理を終了する。
次に、図11は、図10のステップS67における回転半径選択の処理の詳細を示すフローチャートである。
この処理を開始すると、まず、ステップS65において算出され、ステップS66において信頼性があると判定された回転半径を、最新の算出値から、半径の符号の正負に応じて所定数分保持する(ステップS671)。ここで保持する所定回数の回転半径は、続く平均化の処理に必要な回数分のものとなるが、ここでは例えば、最新のものから過去へ遡って、正の回転半径、および負の回転半径をそれぞれ5個分ずつ保持する。
図12は半径算出部764a,764b内のメモリに保持されている正および負の回転半径の例を示す図表である。図示のように、正用メモリには、右肩に+記号を付している正の回転半径Rが、右下に0〜4の数字を付している最新のものから過去のものへ遡って5個分保存される。同様に、負用メモリには、右肩に−記号を付している負の回転半径Rが、右下に0〜4の数字を付している最新のものから過去のものへ遡って5個分保存される。そして、上述したステップS65およびステップS66において、信頼性のある最新の半径が算出されると、それが正の半径である場合には正用メモリ内の記憶内容が1段繰り下がって、最新の半径を記憶する欄に算出された最新のものが記憶され、負の半径である場合には負用メモリについて同様の処理が行われる。従って、半径算出部764a,764b内のメモリに保存されている最も過去の半径は、現世代から遡って、9世代前、もしくはそれ以上前の半径である。
続いて、半径の誤算出の影響を軽減するために、半径の平均化を行う(ステップS672)。ただし、半径には正のものと負のものとがあるために、正負を混合して平均化すると打ち消し合って0に近付いてしまう。従ってここでは、半径が正の場合と、負の場合で分けて平均化を行う。
具体的には、以下の数式9に示すように、正用メモリに保存された5個の正の回転半径Rを平均化して正の平均回転半径AvR+を算出し、負用メモリに保存された5個の負の回転半径Rを平均化して負の平均回転半径AvR-を算出する。
[数9]
Figure 2013148717
半径を算出する場合に、加速度または角加速度の値が小さいとノイズ成分の影響が大きくなる。このようなときには算出される半径にばらつきが発生することになるが、平均化を行うことにより、その影響を軽減することができる。
そして、ステップS672において算出された正の平均回転半径AvR+と負の平均回転半径AvR-との何れを用いるかを決定するために、重み付け演算を行う(ステップS673)。
具体的には、ステップS671において保存する半径に、最新のものほど重く、最新から過去へ遡るにつれて軽くなる重みを付与する。図13は、半径に与える重みの例を示す線図である。図13には、最新のものが一定の重みをもち、過去へ遡ると単調減少して0に漸近して行く重みの例を示している。
ステップS671において保存している半径は、図12に示した例では、正のものと負のものとを合計すると10個である。これらの内の例えば最新の5個、つまり現世代〜4世代前までの半径に重みを与える。
図14は半径に与える重み付けの一例を示す図表である。
まず、時刻−t1において取得された現世代の重み付けを5とし、同様に重み付けを、1世代前(時刻−t2)が4、2世代前(時刻−t3)が3、3世代前(時刻−t4)が2、4世代前(時刻−t5)が1であるものとする。そして、現世代から4世代前までに得られた半径の符号が、例えば+,+,−,+,+の順であったとする。このときに、正の半径に対する+評価値、および負の半径に対する−評価値を、各符号に対して得られた重みの加算により算出する。図14に示す例においては、
+評価値=5+4+2+1=12
−評価値=3
である。
半径算出部764a,764bは、得られた評価値を比較するための所定の閾値を予め備えており、この閾値は全重み(5+4+3+2+1=15)の半値以上の値に設定されている。従って、この閾値以上の値は、正の半径に対する加算重みと負の半径に対する加算重みとの両方が取ることはできず、取り得るとしても何れか一方のみである(ただし、下記に説明するように両方とも取らない場合もある)。ここでは、この閾値が10に設定されているものとする。図14に示した例では、評価値と閾値との比較結果は、
+評価値=12≧10
−評価値=3 <10
となる。
従って、半径更新を行い、半径算出部764a,764bは、評価値が閾値以上となった符号の平均回転半径、ここでは正の平均回転半径AvR+を速度算出部765a,765bへ出力する(ステップS674)。
また、−評価値が閾値以上となった場合には、半径算出部764a,764bは、負の平均回転半径AvR-を速度算出部765a,765bへ出力することになる。
さらに、現世代から4世代前までに得られた半径の符号が、例えば+,−,−,+,+の順である場合には、
+評価値=5+2+1=8<10
−評価値=3+4=7<10
であり、何れの評価値も閾値以上とはならない。この場合には、半径算出部764a,764bは、半径更新の処理として、半径0を速度算出部765a,765bへ出力する(つまり、0クリアする)。これは、評価値が所定の閾値以上でないと、回転半径の符号が+であるか−であるかが十分に明確ではないと考えられるために、誤った符号の回転半径を用いた誤補正を未然に防止するべく、補正量を算出しないようにしたためである。
こうして、ステップS674の処理が終了したら、この図11に示す回転半径選択処理から図10に示す回転半径算出処理に復帰する。
なお、図11に示した処理では、半径の符号を選択する際に重み付けを利用して判定しているが、これに限定されるものではない。例えば、符号別に算出された正の半径の平均値と負の半径の平均値との内の、ステップS66において信頼性があると判定された最新の半径の符号と同一の符号の平均値を速度算出部765a,765bへ出力するようにしても構わない。
あるいは、図7、図8A、図8Bを参照して説明したように、一般的な撮影においては回転中心は右手でカメラを保持する撮影者側にあることが多いと考えられるために、このような撮影状況を想定して、半径の符号を一方に固定することも考えられる。
このような実施形態1によれば、ヨー方向の角速度から検出した横方向の移動速度とロール方向の角速度から検出した横方向の移動速度とを速度合成部で合成して横の移動速度を算出し、ピッチ方向の角速度から検出した縦方向の移動速度とロール方向の角速度から検出した縦方向の移動速度とを速度合成部で合成して縦の移動速度を算出するために、ヨー方向の角速度およびピッチ方向の角速度のみに基づいて算出した移動速度よりも正確に移動速度を検出することができる。
また、ヨー方向の回転運動(角加速度)が0になるタイミングでロール方向の回転運動が横方向に影響を与える半径を算出し、ピッチ方向の回転運動(角加速度)が0になるタイミングでロール方向の回転運動が縦方向に影響を与える半径を算出し、ロール方向の回転運動(角加速度)が0になるタイミングでヨー方向とピッチ方向の回転運動がそれぞれ横方向と縦方向に影響を与える半径を算出しているために、各回転軸の複雑な関係演算を解く必要がなく、演算負荷を増加させることなく比較的簡単に半径を算出することができる。
さらに、角速度センサおよび加速度センサによって検出された角速度および加速度を所定回数分のサンプリングデータで平均化しているために、後段の微分処理において強調される高周波成分の影響を抑制することができる。そして、平均化によって複数サンプル分のデータを1サンプルのデータとして扱うことができるために、処理対象のデータ量が圧縮されて、演算負荷を低減することができる。
そして、角速度を微分して角加速度を算出し、算出した角加速度と検出した加速度とに基づいて半径を算出するようにしたために、加速度を積分して速度を算出し、速度と角速度とに基づいて半径を算出する場合よりも、誤差を小さくすることができる。これは、積分演算を行うと誤差が累積する可能性があるために、このような累積誤差による誤算出を回避することができるためである。
加えて、半径算出に係る加速度と角加速度との少なくとも一方が所定の閾値よりも小さい場合は半径の算出を行わず0を出力するようにしたために、何れかが小さい場合に生じると考えられるノイズの影響を未然に防止することができ、半径の誤算出を回避することができる。
また、算出され信頼性があると判定された半径を、最新のものから所定回数分だけ平均化することにより、算出された半径のばらつきを低減することができる。このとき、算出した半径を、正の半径と負の半径とで別々に平均化しているために、回転中心の位置に応じた半径の平均化を行うことができる。
さらに、算出した平均半径の内の、正の平均半径を用いるか負の平均半径を用いるかを、最新の算出された半径の符号に基づき判定する場合には、回転中心位置の変化に素早く対応することができ、リアルタイム性が高い利点がある。
一方、算出された半径の最新から過去へ所定世代の符号を解析して、最新のものから順に重みを半径の符号別に加算して行き、正の符号の重み合計(+評価値)と、負の符号の重み合計(−評価値)との内の、何れか一方が所定の閾値以上となった場合は、閾値以上となった符号の平均半径を用いるようにしたために、過去の半径算出経過から符号の正しさを推定することができる。また、何れの評価値も所定の閾値未満の場合には半径として0を出力するようにしたために、半径の符号の正しさを推定することができない場合に補正量が算出されなくなり、誤補正を防止することができる。
こうして、撮像装置であるカメラ1に発生する並進移動量を、ヨーおよびピッチの回転運動によるものに加えて、ロールの回転運動による影響も考慮するようにしたために、従来よりも、簡易な構成で補正量を精度良く算出することができる。そして、検出した移動量によるブレ量を打ち消すように撮像素子を駆動することにより、並進ブレ量を除去した画像をカメラ1で撮影することができる。
すなわち、比較的簡易な処理で、並進ブレ量をより正確に検出することができるブレ量検出装置、撮像装置、ブレ量検出方法となる。
[実施形態2]
図15から図18は本発明の実施形態2を示したものであり、図15はブレ補正マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。この実施形態2において、上述の実施形態1と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
本実施形態におけるブレ補正マイクロコンピュータ7は、図5に示した実施形態1のブレ補正マイクロコンピュータ7の構成に、HPF701fと、角速度軸傾き感度補正部707aと、加速度軸傾き感度補正部707bと、加速度重力補正部707cと、静止状態検出部708aと、姿勢状態判断部708bと、一時メモリ74と、を追加したものとなっている。
加速度取得部702は、加速度センサから読み出してX軸、Y軸、Z軸の各方向へ分割した加速度情報の内のZ加速度を、さらにHPF701fへ出力する。
HPF701fは、CPU70に含まれており、加速度取得部702から入力されるZ加速度から低周波成分を除去して、処理結果を加速度軸傾き感度補正部707bへ出力する。
角速度軸傾き感度補正部707aは、軸補正部であってCPU70に含まれ、HPF701a〜701cおよび通信部705から入力を受け、処理結果を角度ブレ補正部703、並進ブレ補正部704、加速度重力補正部707c、および静止状態検出部708aへ出力する。
加速度軸傾き感度補正部707bは、軸補正部であってCPU70に含まれ、HPF701d〜701fおよび通信部705から入力を受け、処理結果を加速度重力補正部707cへ出力する。
加速度重力補正部707cは、CPU70に含まれ、角速度軸傾き感度補正部707aと加速度軸傾き感度補正部707bとから入力を受け、処理結果を並進ブレ補正部704へ出力する。
静止状態検出部708aは、角速度軸傾き感度補正部707aから入力を受け、処理結果を姿勢状態判断部708bへ出力する。
姿勢状態判断部708bは、加速度感度補正情報算出部であって、加速度取得部702、静止状態検出部708a、一時メモリ74、通信部705から入力を受け、処理結果を一時メモリ74または通信部705へ出力する。
一時メモリ74は、姿勢状態判断部708bと接続されていて、情報を一時的に記憶する揮発性の記憶部である。
次に、このようなブレ補正マイクロコンピュータ7における軸補正の処理について説明する。
角速度センサ8や加速度センサ9は、部品レイアウト等の設計上の都合に起因して、あるいは取付時の誤差などの個体差に起因して、図1に示したようなXYZ軸にそれぞれ完全に一致したものとなるとは限らない。また、センサ感度もXYZ軸のそれぞれが完全に同一となるとは限らない。そこで、記憶部である内部フラッシュメモリ13には、各センサの軸の傾きと感度とを補正するための補正情報Rが保存されている。この補正情報は、例えば、以下の数式10に示すような3×3の行列係数である。
[数10]
Figure 2013148717
この補正情報Rには、各センサの軸の所定の標準方向に対する傾きに関する情報(検出部傾き情報)と、各センサの感度に関する情報(感度補正情報)とが含まれていて、角速度センサ8と加速度センサ9とのそれぞれに対する補正情報として内部フラッシュメモリ13に保存されている。
この内部フラッシュメモリ13に記憶された補正情報Rは、システムコントローラ6からSIO72bを介して、カメラ起動時にブレ補正マイクロコンピュータに送信される。
角速度軸傾き感度補正部707aは、通信部705を介して受信した角速度センサ8用の補正情報Rに基づいて、角速度センサ8から入力された角速度の情報Sに対して、軸の傾きと感度とを補正して、補正後の角速度の情報Oを得る。同様に、加速度軸傾き感度補正部707bは、通信部705を介して受信した加速度センサ9用の補正情報Rに基づいて、加速度センサ9から入力された加速度の情報Sに対して、軸の傾きと感度とを補正して、補正後の加速度の情報Oを得る。
ここに、補正情報Rを用いて、補正前の情報Sから補正後の情報Oを得る演算は、例えば以下の数式11に示すように行う。
[数11]
Figure 2013148717
続いて、図16および図17を参照して、ブレ補正マイクロコンピュータ7における重力補正の処理について説明する。図16は加速度重力補正部707cの構成を示すブロック図、図17は加速度と重力との成分関係を示す図である。
図16に示すように、加速度重力補正部707cは、積算部771と、絶対姿勢算出部772と、オフセット成分取得部773と、重力加速度算出部774と、第1の加算部775と、第2の加算部776と、第3の加算部777と、を備えている。
加速度軸傾き感度補正部707bからの3軸加速度は、絶対姿勢算出部772と第3の加算部777へ入力される。
上述した角速度軸傾き感度補正部707aからの3軸角速度は、積算部771へ入力される。
第1の加算部775は、絶対姿勢算出部772の出力を入力すると共に、積算部771の出力を反転入力して加算する。
オフセット成分取得部773は、第1の加算部775の出力からオフセット成分を取得する。
第2の加算部776は、オフセット成分取得部773の出力と積算部771の出力とを入力して加算する。
重力加速度算出部774は、第2の加算部776の出力から重力加速度を算出する。
第3の加算部777は、加速度軸傾き感度補正部707bからの3軸加速度を入力すると共に、重力加速度算出部774の出力を反転入力して加算し、重力補正後の加速度として出力する。
このような加速度重力補正部707cの処理について、さらに詳細に説明する。
この加速度重力補正部707cは、角速度情報を利用して、検出された加速度に含まれている重力成分を補正するようになっている。
まず、角速度情報を積算部771は、検出された角速度Sgを累積、つまり数式12に示すように時間に対して積分することにより、積分開始時点からのカメラ1の相対姿勢情報Arを算出する。
[数12]
Figure 2013148717
絶対姿勢算出部772は、加速度情報Saに基づき、カメラ1の絶対姿勢情報Aa’を次の数式13に示すように算出する。ただし、算出元の加速度情報Saには並進ブレによる加速度の成分が含まれているために、算出される絶対姿勢情報Aa’にも並進ブレの影響が含まれることになる。
[数13]
Figure 2013148717
この数式13は、図17に示すような加速度情報Saと重力gとの成分関係に基づき得られる。なお、数式13においては、重力gが1となるような単位を用いている。
第1の加算部775は、絶対姿勢算出部772により算出された絶対姿勢情報Aa’から、積算部771により算出された相対姿勢情報Arを減算して、減算結果の(Aa’−Ar)を出力する。
オフセット成分取得部773は、第1の加算部775の出力の、例えば移動平均を次の数式14に示すようにとることにより、絶対姿勢算出部772により算出された絶対姿勢情報Aa’の初期値、つまり姿勢オフセットAoを算出する。
[数14]
Ao=<Aa’−Ar>
ここに、記号<>は移動平均をとることを示している。
第2の加算部776は、オフセット成分取得部773により算出された姿勢オフセットAoを、積算部771により算出された相対姿勢情報Arに加算することにより、数式15に示すように、並進ブレの影響が含まれていない絶対姿勢情報Aaを取得する。
[数15]
Aa=Ar+Ao
重力加速度算出部774は、第2の加算部776により算出された絶対姿勢情報Aaに基づいて、次の数式16に示すように加速度補正情報gc(加速度情報Saに含まれている重力成分の情報)を算出する。
[数16]
gc=sin(Aa)
第3の加算部777は、加速度情報Saから加速度補正情報gcを減算することにより、重力加速度成分を含まない正確な並進加速度を取得して、並進ブレ補正部704へ出力する。
加速度重力補正部707cは、このような演算を、並進ブレ補正部704において用いられるX加速度とY加速度とについてそれぞれ行う。
次に、図18はカメラ1における経時変化補正処理を示すフローチャートである。
加速度センサ9の感度は経時変化することが知られており、長い期間に渡ってカメラ1を利用していると、加速度センサ9の出力を利用する並進ブレ補正部704の補正値が正確でなくなってくると考えられる。このために、適当な期間毎に、加速度センサ9の感度を補正するための情報R(数式10参照)を修正することが望ましい。
そこで、本実施形態においては、カメラ1が静止しているときに加速度センサ9に加わる加速度が重力のみとなることを利用して、補正情報Rを修正するようにしている。同一の加速度が印加されている加速度センサ9から出力される3軸加速度(Sx,Sy,Sz)(数式11参照)が、経時変化によって(kx×Sx,ky×Sy,kz×Sz)に変化したとすると、求める未知のパラメータは(kx,ky,kz)の3つであるために、カメラ1が独立した3つ以上の静止姿勢を取っているときの加速度センサ9の出力を利用すれば、加速度センサ9の感度を精度良く推定することが可能である。
カメラ1の電源がオンされると、この経時変化補正処理が開始される。
ブレ補正マイクロコンピュータ7は、手ブレ補正システムをオンして、角速度センサ8および加速度センサ9の出力を受信し、手ブレ量を算出して、駆動部5による手ブレ補正を実行する状態にする(ステップS21)。
この状態において、姿勢状態判断部708bは、加速度センサ9からの加速度情報を加速度取得部702を介して取得する(ステップS22)。
一方、静止状態検出部708aは、角速度軸傾き感度補正部707aから出力される3軸角速度の情報を利用して、カメラ1が静止状態であるか否かを判定して、姿勢状態判断部708bへ送信している。そこで、姿勢状態判断部708bは、この静止状態検出部708aからの出力に基づき、カメラ1が静止状態であるか否かを判定する(ステップS23)。
姿勢状態判断部708bは、カメラ1が静止状態であると判定した場合には、さらにステップS22において取得した加速度情報に基づきカメラ1の姿勢を判定して、判定した姿勢に応じた一時メモリ74内の記録空間に該加速度情報を保存する(ステップS24)。ここに、一時メモリ74は、姿勢毎に異なった記録空間に、加速度情報(加速度センサ9の出力値)を記録するように構成されている。
このステップS24の処理が終了するか、またはステップS23においてカメラ1が静止状態でないと判定された場合には、ブレ補正マイクロコンピュータ7は、電源スイッチからカメラ1の電源をオフするパワーオフ命令が入力されたか否かを判定する(ステップS25)。
ここで、パワーオフ命令が入力されていないと判定した場合には、ステップS22へ戻って上述したような処理を繰り返して行う。
また、ステップS25においてパワーオフ命令が入力されたと判定した場合には、カメラ1が電源オフされると一時メモリ74の内容が保持できなくなるために、姿勢状態判断部708bは、一時メモリ74に保存している姿勢に応じた加速度情報を、通信部705とSIO72bとを介してシステムコントローラ6側へ送信する(ステップS26)。
その後、ブレ補正マイクロコンピュータ7は、パワーオフして(ステップS27)終了する。
一方、システムコントローラ6は、電源がオンされると、電源スイッチからパワーオフ命令が入力されたか否かを定期的に判定している(ステップS11)。
そして、パワーオフ命令が入力されたと判定した場合には、ブレ補正マイクロコンピュータ7から転送される加速度情報を受信する(ステップS12)。
さらに、システムコントローラ6は、受信した姿勢に応じた加速度情報を、内部フラッシュメモリ13内の姿勢に応じた記録空間に保存する(ステップS13)。
その後、システムコントローラ6は、内部フラッシュメモリ13に保存された加速度情報が加速度センサ9の感度補正を行うのに十分な量に達したか否かを判定する(ステップS14)。この判定は、加速度情報が、上述したような独立した3つ以上の静止姿勢において取得されたか否かに基づき行われるが、統計的な精度をより高めるためには、独立した3つ以上の静止姿勢において、3よりも大きい所定数以上の加速度情報が内部フラッシュメモリ13に保存されているか否かに基づき、判定を行うと良い。
ここで、内部フラッシュメモリ13に保存された加速度情報が十分な量に達したと判定した場合には、システムコントローラ6は、例えば最小二乗法を用いて上述した修正用のパラメータ(kx,ky,kz)を算出する(ステップS15)。
そして、システムコントローラ6は、算出した修正用のパラメータ(kx,ky,kz)が妥当であるか否かを判定する(ステップS16)。この判定は、例えば、各修正用パラメータの値が所定範囲内であるか否かに基づき行われる。具体的には、各修正用パラメータが下記数式17〜数式19を全て満たせば妥当であると判定し、全て満たさない場合には妥当でないと判定する。
[数17]
Thmin≦kx≦Thmax
[数18]
Thmin≦ky≦Thmax
[数19]
Thmin≦kz≦Thmax
ここに、Thminは妥当範囲の下限値を示し、Thmaxは妥当範囲の上限値を示している。修正がない場合にはkx=ky=kz=1となるために、Thminの値の一例は0.9(より望ましくは0.95)、Thmaxの値の一例は1.1(より望ましくは1.05)などである。ただし、この下限値Thminおよび上限値Thmaxは、カメラ1に実装する加速度センサ9の製品毎に適切な値となるように決定すると良い。
このステップS16において、修正用パラメータが妥当であると判定した場合には、システムコントローラ6は、算出したパラメータ(kx,ky,kz)を用いて、加速度軸傾き感度補正部707bが用いる補正情報Rを修正する(ステップS17)。具体的には、数式10に示した各係数に対して、Rxx,Ryx,Rzxをkxで各除算し、Rxy,Ryy,Rzyをkyで各除算し、Rxz,Ryz,Rzzをkzで各除算する処理を行う。
そして、システムコントローラ6は、修正後の補正情報Rを内部フラッシュメモリ13の、修正前の補正情報Rに上書き保存する(ステップS18)。
このステップS18の処理が終了するか、またはステップS14において加速度情報が十分な量に達していないと判定された場合、あるいはステップS16において修正用パラメータが妥当でないと判定された場合には、システムコントローラ6は、カメラ1全体をパワーオフして(ステップS19)終了する。
このような処理により、次回にカメラ1の電源がオンされたときには、加速度軸傾き感度補正部707bは、修正後の補正情報Rを用いて加速度の軸の傾きと感度とを補正することになる。
なお、上述では加速度センサ9の感度補正を、カメラ1の電源がオフされるときに行うようにしているが、これに限るものではなく、例えばカメラ1の電源がオンされたときに行っても良いし、その他のタイミングで行っても構わない。
また、上述では加速度情報を一時メモリ74に保存して、カメラ1の電源がオフされるときにシステムコントローラ6側へ送信し、内部フラッシュメモリ13に保存したが、最初から内部フラッシュメモリ13に保存しても良い。
このような実施形態2によれば、上述した実施形態1とほぼ同様の効果を奏するとともに、角速度センサ8および加速度センサ9の軸補正を行うようにしたために、より精度の高いブレ補正を行うことが可能となる。
また、重力が加速度センサ9に及ぼす影響を除去するようにしたために、撮影姿勢の影響を受けることなく、精度の高いブレ補正を行うことが可能となる。このとき、角速度情報に基づき算出した相対姿勢情報を、オフセット情報に基づいて補正して絶対姿勢を求めているために、リアルタイム性の高い検出が可能になる。
さらに、加速度センサ9の経時変化による感度補正を行うようにしているために、使用時間が長くなるに従って加速度センサ9の感度が変化したとしても、正確なブレ補正性能を維持することが可能となる。
なお、上述では主としてブレ量検出装置やブレ量検出装置を備える撮像装置について説明したが、ブレ量検出を上述したように行うブレ量検出方法やブレ量検出装置等を上述したように制御する制御方法であっても良いし、ブレ量検出を上述したように行う処理プログラム、コンピュータにブレ量検出装置等を上述したように制御させるための制御プログラム、該処理プログラムや該制御プログラムを記録するコンピュータにより読み取り可能な記録媒体、などであっても構わない。
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
1…カメラ(撮像装置)
2…光学系
3…フォーカルプレーンシャッタ
4…撮像素子
5…駆動部(ブレ補正装置)
6…システムコントローラ
7…ブレ補正マイクロコンピュータ(ブレ量検出装置、ブレ補正装置)
8…角速度センサ(角速度検出部、ブレ量検出装置、ブレ補正装置)
8a…ヨー角速度センサ(第2または第3角速度検出部、ヨー角速度検出部)
8b…ピッチ角速度センサ(第3または第2角速度検出部、ピッチ角速度検出部)
8c…ロール角速度センサ(第1角速度検出部、ロール角速度検出部)
9…加速度センサ(加速度検出部、ブレ量検出装置、ブレ補正装置)
10…レリーズスイッチ
11…EVF(電子ビューファインダ)
12…メモリカード
13…内部フラッシュメモリ(記憶部)
71a〜71c…ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)
72a,72b…SIO(シリアル入出力)
73…ドライバ
74…一時メモリ(記憶部)
701a〜701f…HPF(ハイ・パス・フィルタ)
702…加速度取得部
703…角度ブレ補正部
704…並進ブレ補正部
704x…X方向並進ブレ補正部
705…通信部
706…加算部
707a…角速度軸傾き感度補正部(軸補正部)
707b…加速度軸傾き感度補正部(軸補正部)
707c…加速度重力補正部
708a…静止状態検出部
708b…姿勢状態判断部(加速度感度補正情報算出部)
761a〜761c…平均化部
762a,762b…タイミング検出部
763a,763b…角加速度算出部
764a,764b…半径算出部(回転半径算出部)
765a,765b…速度算出部
766…加算部(速度合成部)
767…積分部(移動量算出部)
768…乗算部
771…積算部
772…絶対姿勢算出部
773…オフセット成分取得部
774…重力加速度算出部
775…第1の加算部
776…第2の加算部
777…第3の加算部

Claims (19)

  1. 第1の軸周りの第1角速度を検出する第1角速度検出部と、
    前記第1の軸と直交する第2の軸周りの第2角速度を検出する第2角速度検出部と、
    前記第1の軸および前記第2の軸と直交する第3の軸方向の第3加速度を検出する加速度検出部と、
    前記第2角速度と前記第3加速度とに基づき前記第2の軸周りの回転運動の第2半径を算出するとともに、前記第1角速度と前記第3加速度とに基づき前記第1の軸周りの回転運動の第1半径を前記第1の軸および前記第3の軸が含まれる平面へ射影した第1−3射影半径を算出する回転半径算出部と、
    前記第2角速度に前記第2半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第1成分を算出し、前記第1角速度に前記第1−3射影半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第2成分を算出する速度算出部と、
    前記第3速度の第1成分と前記第3速度の第2成分とを加算して第3速度を取得する速度合成部と、
    前記第3速度を時間に関して積分することにより前記第3の軸方向への移動量を算出する移動量算出部と、
    を具備したことを特徴とするブレ量検出装置。
  2. 前記第3の軸周りの第3角速度を検出する第3角速度検出部をさらに具備し、
    前記加速度検出部は、さらに、前記第2の軸方向の第2加速度を検出するものであり、
    前記回転半径算出部は、さらに、前記第3角速度と前記第2加速度とに基づき前記第3の軸周りの回転運動の第3半径を算出するとともに、前記第1角速度と前記第2加速度とに基づき前記第1の軸周りの回転運動の第1半径を前記第1の軸および前記第2の軸が含まれる平面へ射影した第1−2射影半径を算出するものであり、
    前記速度算出部は、さらに、前記第3角速度に前記第3半径を乗算することにより前記第2の軸方向への第2速度の第1成分を算出し、前記第1角速度に前記第1−2射影半径を乗算することにより前記第2の軸方向への第2速度の第2成分を算出するものであり、
    前記速度合成部は、さらに、前記第2速度の第1成分と前記第2速度の第2成分とを加算して第2速度を取得するものであり、
    前記移動量算出部は、さらに、前記第2速度を時間に関して積分することにより前記第2の軸方向への移動量を算出するものであることを特徴とする請求項1に記載のブレ量検出装置。
  3. 前記第1の軸は、光学系の光軸と同一のZ軸であり、該Z軸周りの回転運動はロール回転運動であり、前記第1角速度はロール角速度であり、前記第1角速度検出部はロール角速度検出部であり、前記第1半径はロール半径であることを特徴とする請求項1に記載のブレ量検出装置。
  4. 前記第1の軸は、光学系の光軸と同一のZ軸であり、該Z軸周りの回転運動はロール回転運動であり、前記第1角速度はロール角速度であり、前記第1角速度検出部はロール角速度検出部であり、前記第1半径はロール半径であり、
    前記第2の軸は、撮像装置の標準姿勢における垂直方向の軸となるY軸であり、該Y軸周りの回転運動はヨー回転運動であり、前記第2角速度はヨー角速度であり、前記第2角速度検出部はヨー角速度検出部であり、前記第2加速度はY加速度であり、前記第2半径はヨー半径であり、前記第2速度はY方向速度であり、
    前記第3の軸は、撮像装置の標準姿勢における水平方向の軸となるX軸であり、該X軸周りの回転運動はピッチ回転運動であり、前記第3角速度はピッチ角速度であり、前記第3角速度検出部はピッチ角速度検出部であり、前記第3加速度はX加速度であり、前記第3半径はピッチ半径であり、前記第3速度はX方向速度であり、
    前記第1−3射影半径は、前記ロール半径をXZ平面に射影したXZロール半径であり、前記第1−2射影半径は、前記ロール半径のYZ平面に射影したYZロール半径であり、
    前記ロール角速度検出部と前記ヨー角速度検出部と前記ピッチ角速度検出部とは角速度検出部に含まれることを特徴とする請求項2に記載のブレ量検出装置。
  5. 前記回転半径算出部は、前記ロール回転運動の影響がないタイミングで検出された前記ヨー角速度および前記X加速度に基づき前記ヨー半径を算出し、前記ロール回転運動の影響がないタイミングで検出された前記ピッチ角速度および前記Y加速度に基づき前記ピッチ半径とを算出し、前記ヨー回転運動の影響がないタイミングで検出された前記ロール角速度および前記X加速度に基づき前記XZロール半径を算出し、前記ピッチ回転運動の影響がないタイミングで検出された前記ロール角速度および前記Y加速度に基づき前記YZロール半径を算出することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  6. 前記角速度検出部が検出した各角速度と、前記加速度検出部が検出した各加速度とのそれぞれの平均値を、所定の検出数毎に算出する平均化部をさらに具備し、
    前記回転半径算出部は、前記平均化部により平均化された各角速度と前記各加速度とに基づいて、前記各半径を算出することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  7. 前記回転半径算出部は、前記各角速度から各角加速度を算出して、算出した該各角加速度と前記各加速度とに基づいて、前記各半径を算出することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  8. 前記回転半径算出部は、前記角加速度の絶対値が所定の角加速度閾値未満であることと、前記加速度の絶対値が所定の加速度閾値未満であることと、の少なくとも一方が成立するときには、半径を0として前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項7に記載のブレ量検出装置。
  9. 前記回転半径算出部は、最新から過去へ遡った所定数の半径の平均値を、前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  10. 前記回転半径算出部は、前記半径の平均値を、該半径の符号別に算出して、正の半径の平均値と負の半径の平均値とを算出し、該回転半径算出部が算出した最新の半径の符号と同一の符号の半径の平均値を、前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項9に記載のブレ量検出装置。
  11. 前記回転半径算出部は、最新から過去へ遡った所定数の半径に対して、最新から過去へ遡るにつれて軽くなる重みを付与し、該重みを前記半径の符号別に加算して加算重みを算出し、正の半径に対する加算重みと負の半径に対する加算重みとの何れか一方のみが取り得る所定の閾値を設定して、該正の半径に対する加算重みと該負の半径に対する加算重みとの何れか一方が該所定の閾値以上である場合には閾値以上となった符号の半径を前記速度算出部へ出力し、何れも閾値未満である場合には半径を0として前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項10に記載のブレ量検出装置。
  12. 静止状態にあるか否かを検出する静止状態検出部をさらに具備し、
    前記回転半径算出部は、前記静止状態検出部により静止状態にあることが検出された場合には、半径を0として前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  13. 前記回転半径算出部は、前記ヨー角速度検出部の検出値が所定の時間を超えて一定である場合、または、該ヨー角速度検出部の検出値の符号が所定の時間を超えて同じである場合は、所定の時間、半径を0として前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  14. 所定の標準方向に対する前記角速度検出部の傾きと前記加速度検出部の傾きとに係る検出部傾き情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部から前記検出部傾き情報を読み出して、前記角速度検出部の検出値と前記加速度検出部の検出値とを補正する軸補正部と、
    をさらに具備し、
    前記回転半径算出部および前記速度算出部は、前記軸補正部により補正された検出値を用いることを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  15. 前記角速度検出部による検出値に基づき相対姿勢を検出し、該相対姿勢と前記加速度検出部による検出値とに基づき絶対姿勢を算出し、算出した該絶対姿勢に基づき、前記加速度検出部による検出値から重力加速度成分を除去する加速度重力補正部をさらに具備し、
    前記回転半径算出部は、前記重力加速度成分を除去された検出値を用いることを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  16. 静止状態にあるか否かを検出する静止状態検出部と、
    前記静止状態検出部により静止状態にあると検出されたときに、前記加速度検出部の検出値である加速度情報を記憶する記憶部と、
    記憶された前記加速度情報の量が前記加速度検出部の検出感度の経時変化を決定するに足りる場合に、前記加速度検出部の検出感度の補正に用いる感度補正情報を算出する加速度感度補正情報算出部と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項4に記載のブレ量検出装置。
  17. 請求項1に記載のブレ量検出装置と、
    被写体からの光を被写体像として結像する光学系と、
    前記光学系により結像された被写体像を映像信号に変換する撮像素子と、
    前記ブレ量検出装置により検出された移動量を打ち消す方向に、前記光学系と前記撮像素子との少なくとも一方を駆動する駆動部と、
    を具備したことを特徴とする撮像装置。
  18. 前記回転半径算出部は、前記撮像素子による露光が開始されてから所定時間が経過した後は、前記各半径を0として前記速度算出部へ出力することを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
  19. 第1の軸周りの第1角速度を検出し、
    前記第1の軸と直交する第2の軸周りの第2角速度を検出し、
    前記第1の軸および前記第2の軸と直交する第3の軸方向の第3加速度を検出し、
    前記第2角速度と前記第3加速度とに基づき前記第2の軸周りの回転運動の第2半径を算出するとともに、前記第1角速度と前記第3加速度とに基づき前記第1の軸周りの回転運動の第1半径を前記第1の軸および前記第3の軸が含まれる平面へ射影した第1−3射影半径を算出し、
    前記第2角速度に前記第2半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第1成分を算出するとともに、前記第1角速度に前記第1−3射影半径を乗算することにより前記第3の軸方向への第3速度の第2成分を算出し、
    前記第3速度の第1成分と前記第3速度の第2成分とを加算して第3速度を取得し、
    前記第3速度を時間に関して積分することにより前記第3の軸方向への移動量を算出することを特徴とするブレ量検出方法。
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