JP6994599B1 - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内機からの露垂れや露飛びを抑制する空気調和機を提供する。【解決手段】圧縮機と、少なくとも圧縮機を制御する制御部と、を備え、冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値が、暖房運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値よりも大きく、サーモオン温度は、制御部が圧縮機を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値であり、サーモオフ温度は、制御部が圧縮機を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値である。【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機に関する。
冷房運転中に室内機の風路に結露が生じることを抑制する技術として、例えば、特許文献1,2に記載の技術が知られている。すなわち、特許文献1には、空調負荷が著しく小さい場合、サーモオフ中に室内機ファンを停止させ、次回の圧縮機運転時には圧縮機運転周波数を下限とすることで、吹出し空気の温度を高めにすることが記載されている。
また、特許文献2には、冷房運転中、室外温度が室内温度よりも低く、かつ、室外露点温度が室内露点温度よりも低い場合、給気運転を開始することで、風路の結露を抑制することが記載されている。
特開2003-161501号公報 特開2005-016830号公報
特許文献1,2に記載の技術では、室内機の風路の結露を抑制できるが、さらに改善の余地がある。
そこで、本発明は、室内機からの露垂れや露飛びを抑制する空気調和機を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る空気調和機は、圧縮機と、少なくとも前記圧縮機を制御する制御部と、を備え、冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値が、暖房運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値よりも大きく、前記サーモオン温度は、前記制御部が前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値であり、前記サーモオフ温度は、前記制御部が前記圧縮機を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値であることとした。なお、その他については実施形態の中で説明する。
本発明によれば、室内機からの露垂れや露飛びを抑制する空気調和機を提供できる。
第1実施形態に係る空気調和機の構成図である。 第1実施形態に係る空気調和機が備える室内機の縦断面図である。 第1実施形態に係る空気調和機の機能ブロック図である。 第1実施形態に係る空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る空気調和機において、冷房運転時の室内温度の変化の他、サーモオンとサーモオフの期間の例を示す説明図である。 第1実施形態に係る空気調和機において、暖房運転時の室内温度の変化の他、サーモオンとサーモオフの期間の例を示す説明図である。 第2実施形態に係る空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである。 第3実施形態に係る空気調和機が備える室内機の縦断面図である。 第4実施形態に係る空気調和機の機能ブロック図である。 第4実施形態に係る空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである。
≪第1実施形態≫
<空気調和機の構成>
図1は、第1実施形態に係る空気調和機100の構成図である。
なお、図1の実線矢印は、暖房サイクルにおける冷媒の流れを示している。
一方、図1の破線矢印は、冷房サイクルにおける冷媒の流れを示している。
空気調和機100は、冷房運転や除湿運転、暖房運転等の空調を行う機器である。図1に示すように、空気調和機100は、圧縮機11と、室外熱交換器12と、室外ファン13と、膨張弁14と、を備えている。また、空気調和機100は、前記した構成の他に、室内熱交換器15と、室内ファン16と、四方弁17と、を備えている。
圧縮機11は、低温・低圧のガス冷媒を圧縮し、高温・高圧のガス冷媒として吐出する機器であり、駆動源である圧縮機モータ11aを備えている。このような圧縮機11として、例えば、スクロール圧縮機やロータリ圧縮機が用いられる。なお、図1では図示を省略しているが、圧縮機11の吸込側には、冷媒を気液分離するためのアキュムレータが設けられている。
室外熱交換器12は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、外気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。室外ファン13は、室外熱交換器12に外気を送り込むファンである。室外ファン13は、駆動源である室外ファンモータ13aを備え、室外熱交換器12の付近に設置されている。
膨張弁14は、「凝縮器」(室外熱交換器12及び室内熱交換器15の一方)で凝縮した冷媒を減圧する弁である。なお、膨張弁14で減圧された冷媒は、「蒸発器」(室外熱交換器12及び室内熱交換器15の他方)に導かれる。
室内熱交換器15は、その伝熱管15b(図2参照)を通流する冷媒と、室内空気(空調室の空気)と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。室内ファン16は、室内熱交換器15に室内空気を送り込むファンである。室内ファン16は、駆動源である室内ファンモータ16a(図3参照)を備え、室内熱交換器15の付近に設置されている。
四方弁17は、空気調和機100の運転モードに応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。例えば、冷房運転時(図1の破線矢印を参照)には、冷媒回路10において、圧縮機11、室外熱交換器12(凝縮器)、膨張弁14、及び室内熱交換器15(蒸発器)を順次に介して、冷媒が循環する。一方、暖房運転時(図1の実線矢印を参照)には、冷媒回路10において、圧縮機11、室内熱交換器15(凝縮器)、膨張弁14、及び室外熱交換器12(蒸発器)を順次に介して、冷媒が循環する。
なお、図1の例では、圧縮機11、室外熱交換器12、室外ファン13、膨張弁14、及び四方弁17が、室外機30に設置されている。一方、室内熱交換器15や室内ファン16は、室内機20に設置されている。
図2は、空気調和機が備える室内機20の縦断面図である。
なお、図2では、室内機20の吹出風路26に設けられる銅板31a,31bを太い破線で示している。図2に示すように、室内機20は、室内熱交換器15や室内ファン16の他、ドレンパン18と、筐体19と、フィルタ21a,21bと、を備えている。さらに、室内機20は、前面パネル22と、左右風向板23と、上下風向板24a,24bと、支持部材28と、銅板31a,31bと、を備えている。
室内熱交換器15は、複数のフィン15aと、これらのフィン15aを貫通する複数の伝熱管15bと、を備えている。室内ファン16は、例えば、円筒状のクロスフローファンであり、室内熱交換器15の付近に配置されている。室内ファン16は、前記した室内ファンモータ16a(図3参照)の他に、複数のファンブレード16bと、これらのファンブレード16bが設置される円環状の仕切板16cと、を備えている。
ドレンパン18は、室内熱交換器15の結露水を受けるものであり、室内熱交換器15の下側に配置されている。筐体19は、室内熱交換器15や室内ファン16等を収容するものである。フィルタ21a,21bは、室内熱交換器15に向かう空気から塵埃を捕集するものである。一方のフィルタ21aは室内熱交換器15の前側に配置され、他方のフィルタ21bは室内熱交換器15の上側に配置されている。前面パネル22は、前側のフィルタ21aを覆うように設置されるパネルであり、下端を軸として前側に回動可能になっている。なお、前面パネル22が回動しない構成であってもよい。
左右風向板23は、室内機20から吹き出される空気の左右方向の風向きを調整する板状部材である。左右風向板23は、吹出風路26に配置され、左右風向板用モータ34(図3参照)によって左右方向に回動するようになっている。
上下風向板24a,24bは、室内機20から吹き出される空気の上下方向の風向きを調整する板状部材である。上下風向板24a,24bは、吹出口27の付近に配置され、上下風向板用モータ35(図3参照)によって上下方向に回動するようになっている。図2の例では、一方の上下風向板24aが、他方の上下風向板24bの前側に配置されている。
吹出風路26(風路)は、室内熱交換器15で熱交換した空気を吹出口27に導く風路である。すなわち、吹出風路26(風路)は、室内熱交換器15の下流側に位置する風路である。吹出風路26を形成している壁面には、室内ファン16の後側に配置される筐体19の湾曲状の壁面19aが含まれている。この壁面19aに薄板状の銅板31a(図2では太い破線で図示)が設置されている。なお、銅板31aの詳細については後記する。
支持部材28は、ドレンパン18を支持する他、吹出風路26の一部を形成するものであり、横方向(室内ファン16の中心軸線に平行な方向)に延びている。支持部材28は、ドレンパン18の下面に接触している断面視V字状の支持部28aと、この支持部28aの後端から斜め前方に傾斜して延びているスタビライザ28bと、を備えている。
図2の例では、スタビライザ28bの後面(室内ファン16側の面)に銅板31b(図2では太い破線で図示)が設置されている他、支持部28aにおいて、スタビライザ28bの下端から斜め前方に傾斜している部分の下面や、前面パネル22の下端付近(支持部28aの下面に略面一の部分)にも銅板31bが設置されている。このように、第1実施形態では、室内機20の吹出風路26(風路)の表面に銅板31a,31bを設けるようにしている。
銅板31a,31bは、室内機20に取り込まれた空気に混在しているウイルスや細菌を不活性化させたり、除菌・殺菌を行ったりする機能を有している。なお、銅板31a,31bは、銅製の薄板であってもよいし、また、銅合金製の薄板であってもよい。例えば、銅合金製の薄板として、銅(Cu)に亜鉛(Zn)やニッケル(Ni)を含有させたものを用いるようにしてもよい。また、銅板31a,31bに代えて、吹出風路26の表面に銅又は銅合金がコーティングされたものや、スパッタリング、塗装、又はめっきされたものを用いるようにしてもよい。
このように、第1実施形態では、室内機20の吹出風路26(風路)の表面に銅又は銅合金が用いられている。これによって、室内機20の内部を空気が通流する過程で、銅板31a,31bの銅イオン(Cu2+)によってウイルスや細菌が不活性化される。その結果、空調室にウイルスや細菌が存在する場合でも、それらを低減させ、空気を清浄化できる。
図3は、空気調和機100の機能ブロック図である。
図3に示す室内機20は、前記した各構成の他に、リモコン送受信部36と、室内温度センサ37と、室内制御回路41と、を備えている。リモコン送受信部36は、赤外線通信等によって、リモコン50との間で所定の情報をやり取りする。室内温度センサ37は、室内温度(空調室の温度)を検出するセンサであり、例えば、室内機20の空気吸込側に設置されている。室内温度センサ37の検出値は、室内制御回路41に出力される。
室内制御回路41は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
図3に示すように、室内制御回路41は、記憶部41aと、室内制御部41bと、を備えている。記憶部41aには、所定のプログラムの他、リモコン送受信部36を介して受信したデータや室内温度センサ37の検出値等が格納される。室内制御部41bは、記憶部41aのデータに基づいて、室内ファンモータ16a、左右風向板用モータ34、上下風向板用モータ35等を制御する。
室外機30は、前記した構成の他に、室外温度センサ38と、室外制御回路42と、を備えている。室外温度センサ38は、外気の温度を検出するセンサであり、室外機30の所定箇所に設置されている。室外温度センサ38の検出値は、室外制御回路42に出力される。
室外制御回路42は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、通信線を介して室内制御回路41に接続されている。図3に示すように、室外制御回路42は、記憶部42aと、室外制御部42bと、を備えている。記憶部42aには、所定のプログラムや室外温度センサ38の検出値の他、室内制御回路41から受信したデータ等が格納される。室外制御部42bは、記憶部42aのデータに基づいて、圧縮機モータ11a(つまり、圧縮機11:図1参照)を制御する他、室外ファンモータ13a、膨張弁14、四方弁17等を制御する。なお、室内制御回路41及び室外制御回路42を総称して、制御部40という。
<銅板の結露について>
前記したように、室内機20(図2参照)の吹出風路26の表面に銅又は銅合金を用いることで、空調室の空気の除菌・殺菌を行うようにしている。一方、銅は、熱伝導率がかなり高いため、温度変化しやすい。したがって、例えば、冷房運転中や除湿運転中に圧縮機11(図1参照)が駆動しているとき(サーモオン中)、低温の空気が銅板31a,31b(図2参照)に当たって、銅板31a,31bが冷やされる。つまり、室内熱交換器15(蒸発器)との間の空気を介した熱交換や、吹出風路26(図2参照)を通流する低温の空気との間の熱交換によって、銅板31a,31bが冷やされる。
なお、冷房運転中や除湿運転中、圧縮機11(図1参照)が駆動しているときには、銅板31a,31b(図2参照)よりも室内熱交換器15(蒸発器:図2参照)の方が低温である。つまり、相対的に低温の室内熱交換器15が、銅板31a,31bよりも風上側に存在している。したがって、室内熱交換器15で冷やされて露点温度以下になった水蒸気が室内熱交換器15に結露する一方、銅板31a,31bにはそれほど結露しない。
しかしながら、冷房運転中や除湿運転中に空調室の温度が所定値以下になると、サーモオンからサーモオフに切り替わる。ここで、「サーモオン」とは、空調運転中に圧縮機11(図1参照)が駆動している状態である。また、「サーモオフ」とは、空調運転中に圧縮機11が停止している状態である。例えば、冷房運転中にサーモオンからサーモオフに切り替わると、圧縮機11が停止状態になるため、室内熱交換器15の温度が上昇する。
なお、室内熱交換器15の温度は、サーモオフの開始時から時間が経過するにつれて、空調室の温度に近づき、場合によっては、空調室の温度を超えることもある。圧縮機11が停止された場合、室外熱交換器12(高圧側:図1参照)から室内熱交換器15(低圧側:図1参照)に高温の冷媒が流れ込むことがあるからである。
一方、銅板31a,31bは、サーモオン中の熱交換で既に冷えた状態になっている。したがって、サーモオフ中は、室内熱交換器15よりも銅板31a,31bの方が低温になる。その結果、サーモオフ中は、室内熱交換器15はそれほど結露しない一方、銅板31a,31bの付近を空気が通流する過程で、空気に含まれる水蒸気が露点温度以下に冷やされ、銅板31a,31bに結露する可能性がある。このような結露は、特にサーモオフの直後に生じやすい。
なお、銅板31a,31bの表面の結露水は、室内機20に取り込まれる空気によって、徐々に蒸発する。しかしながら、仮に、銅板31a,31bの結露水が蒸発しきらないうちにサーモオンに切り替えられると、銅板31a,31bの表面の水滴(結露水)が徐々に大きくなり、露飛びや露垂れが生じるおそれがある。そこで、第1実施形態では、次に説明する処理を制御部40(図3参照)が行うことで、サーモオフの時間を十分に確保し、銅板31a,31bの表面の結露水を蒸発させるようにしている。
<制御部の処理>
図4は、空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである(適宜、図1、図2を参照)。
なお、図4の「START」時に、ユーザによるリモコン50(図3参照)又は携帯端末(図示せず)の操作で、冷房運転の開始ボタン(図示せず)が押されたものとする。
ステップS101において制御部40は、サーモオンにする。具体的には、制御部40は、四方弁17を冷房サイクルの状態にして、圧縮機11を所定に駆動させる。また、ステップS101(サーモオン)において、制御部40は、室外ファン13や室内ファン16を所定の回転速度で駆動させる他、膨張弁14を所定の開度にする。これによって、室外熱交換器12が凝縮器として機能する一方、室内熱交換器15が蒸発器として機能する。
その結果、室内熱交換器15との間の熱交換で冷やされた空気が、室内機20から吹き出される。ここで、室内機20の吹出風路26(図2参照)の表面に銅板31a,31bが設けられているため、銅板31a,31bの銅イオンによって除菌・殺菌された空気が、室内機20から空調室に吹き出される。また、サーモオン中は、室内熱交換器15が蒸発器として機能するため、吹出風路26に設けられた銅板31a,31bが冷やされる。
次に、ステップS102において制御部40は、室内温度T(空調室の温度)が所定のサーモオフ温度T1off以下であるか否かを判定する。ここで、サーモオフ温度T1offとは、制御部40が圧縮機11を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値である。このサーモオフ温度T1offは、空気調和機100の運転モードや設定温度等に基づいて、設定される。例えば、冷房運転時のサーモオフ温度T1offは、リモコン50(図3参照)の操作に基づく設定温度よりも低い温度に設定される。
ステップS102において、室内温度Tがサーモオフ温度T1offよりも高い場合(S102:No)、制御部40の処理はステップS101に戻る。すなわち、制御部40は、圧縮機11等の駆動を継続することで、サーモオンを継続する。一方、ステップS102において、室内温度Tがサーモオフ温度T1off以下である場合(S102:Yes)、制御部40の処理はステップS103に進む。
ステップS103において制御部40は、サーモオフの状態に切り替える。具体的には、制御部40は、四方弁17(図1参照)を冷房サイクルの状態で維持したまま、圧縮機11を停止させる。なお、圧縮機11の停止後、制御部40が室外ファン13を停止させるようにしてもよい。また、サーモオフの期間の少なくとも一部で、制御部40が室内ファン16を駆動させるようにしてもよい。このようなサーモオフを制御部40が行うことで、空調室の冷えすぎを抑制できる他、空気調和機100の消費電力量を削減できる。
また、サーモオフの直後は、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31bが冷えた状態になっているため、銅板31a,31bの表面に結露が生じる可能性もあるが、後記するように、サーモオフ(S103)の時間が十分に確保される。したがって、サーモオフの期間のうちに、銅板31a,31bの結露水のほとんどが蒸発する。これによって、サーモオンとサーモオフが交互に繰り返される過程で、銅板31a,31bの表面の水滴(結露水)が大きくなることを抑制し、ひいては、室内機20からの露飛びや露垂れを抑制できる。
なお、サーモオフ中、制御部40が室内ファン16の駆動を継続させることが好ましい。これによって、銅板31a,31bの結露水の蒸発が促進される。ちなみに、サーモオフの期間中に制御部40が室内ファン16を駆動させない場合でも、室内機20での空気の自然対流によって、銅板31a,31bの結露水が徐々に蒸発する。
次に、ステップS104において制御部40は、室内温度T(空調室の温度)が所定のサーモオン温度T1on以上であるか否かを判定する。ここで、サーモオン温度T1onとは、制御部40が圧縮機11を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値である。例えば、冷房運転時のサーモオン温度T1onは、前記したサーモオフ温度T1offよりも高い温度に設定される。なお、冷房運転時のサーモオン温度T1onは、リモコン50(図3参照)の操作に基づく設定温度よりも高い温度に設定されることもあるが、空気調和機100の仕様によっては、設定温度よりも低い温度に設定されることもある。
ステップS104において、室内温度Tがサーモオン温度T1onよりも低い場合(S104:No)、制御部40の処理はステップS103に戻る。すなわち、制御部40は、圧縮機11の停止状態を維持することで、サーモオフを継続する。
一方、ステップS104において、室内温度Tがサーモオン温度T1on以上である場合(S104:Yes)、制御部40の処理はステップS101に進む。そして、ステップS101において制御部40は、圧縮機11を再び駆動させ、サーモオンに切り替える。このようにして、制御部40は、冷房運転中、サーモオン(S101)とサーモオフ(S103)とを交互に繰り返す。なお、図4には示していないが、リモコン50(図3参照)又は携帯端末(図示せず)の操作で、停止ボタン(図示せず)が押された場合、制御部40は空調運転を停止させる。また、除湿運転が行われる場合も、図4に示すもの(S101~S104)と同様の処理が行われる。
図5Aは、冷房運転時の室内温度の変化の他、サーモオンとサーモオフの期間の例を示す説明図である(適宜、図1、図4を参照)。
なお、図5Aの横軸は時刻であり、縦軸は室内温度である。また、図5Aに示すT1setは、冷房運転時の設定温度である。図5Aの例では、冷房運転中に室内温度が所定のサーモオン温度T1onに達した時刻t1において(図4のS104:Yes)、サーモオフからサーモオンに切り替えられている(図4のS101)。ちなみに、実際には、時刻t1の直後に、室内温度がサーモオン温度T1onを超えてオーバーシュートすることが多いが、図5Aでは図示を簡略化している(他の時刻t2,t3においても同様)。
サーモオン中(時刻t1~t2)、圧縮機11(図1参照)が駆動して、室内熱交換器15が蒸発器として機能するため、室内温度が徐々に低下する。図5Aの例では、冷房運転中に室内温度が所定のサーモオフ温度T1offまで低下した時刻t2において(図4のS102:Yes)、サーモオンからサーモオフに切り替えられている(図4のS103)。サーモオフ中は、圧縮機11(図1参照)が停止状態であるため、室内温度が徐々に上昇する。図5Aに示すように、冷房運転時には、サーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの差の絶対値|T1on-T1off|(=T1on-T1off)が、所定の温度差ΔT1になっている。
図5Bは、暖房運転時の室内温度の変化の他、サーモオンとサーモオフの期間の例を示す説明図である(適宜、図1、図4を参照)。
なお、図5Bの横軸は時刻であり、縦軸は室内温度である。また、図5Bに示すT2setは、暖房運転時の設定温度である。図5Bに示すT2onは、暖房運転におけるサーモオン温度であり、また、T2offは、暖房運転におけるサーモオフ温度である。
暖房運転においては、サーモオン温度T2onがサーモオフ温度T2offよりも低い温度に設定される。図5Bの例では、暖房運転時のサーモオン温度T2onが設定温度T2setよりも低い温度に設定されているが、空気調和機100の仕様によっては、設定温度T2setよりも高い温度に設定されることもある。
図5Bの例では、暖房運転中に室内温度が所定のサーモオン温度T2onまで低下した時刻t11において、サーモオフからサーモオンに切り替えられている。サーモオン中は、圧縮機11(図1参照)が駆動して、室内熱交換器15が凝縮器として機能するため、室内温度が徐々に上昇する。そして、暖房運転中に室内温度が所定のサーモオフ温度T2offに達した時刻t12において、サーモオンからサーモオフに切り替えられている。サーモオフ中は、圧縮機11が停止状態であるため、室内温度が徐々に低下する。
図5Bに示すように、暖房運転時には、サーモオン温度T2onとサーモオフ温度T2offとの差の絶対値|T2on-T2off|(=T2off-T2on)が、所定の温度差ΔT2になっている。ここで、図5A(冷房運転時)に示す温度差ΔT1は、図5B(暖房運転時)に示す温度差ΔT2よりも大きくなっている。すなわち、冷房運転(又は除湿運転)におけるサーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの差の絶対値|T1on-T1off|(=ΔT1)が、暖房運転におけるサーモオン温度T2onとサーモオフ温度T2offとの差の絶対値|T2on-T2off|(=ΔT2)よりも大きくなっている。
これによって、冷房運転時には、サーモオフの状態(例えば、時刻t2~t3)を比較的長時間に亘って継続できる。したがって、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31bがサーモオフの直前まで冷やされた後、サーモオフ中にいったん結露した場合でも、サーモオフの時間が比較的長いため、銅板31a,31bの結露水のほとんどを蒸発させることができる。これによって、サーモオフに切り替わるたびに、銅板31a,31bの結露水の水滴が徐々に成長することを抑制し、ひいては、室内機20からの露飛びや露垂れを抑制できる。
このように、第1実施形態によれば、室内機20の吹出風路26に銅板31a,31b(図2参照)を設けることで、空調室の空気にウイルスや細菌が存在している場合でも、その除菌・殺菌を行うことができる。また、冷房運転(又は除湿運転)におけるサーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの温度差ΔT1(図5A参照)の絶対値が、暖房運転時(図5B参照)よりも大きいため、サーモオフの時間を十分に確保できる。その結果、サーモオフ中に銅板31a,31bの結露水のほとんどが蒸発するため、室内機20からの露飛びや露垂れを抑制できる。このように、第1実施形態によれば、空調室の空気を清浄化しつつ、室内機20からの露垂れや露飛びを抑制する空気調和機100を提供できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、冷房運転時にサーモオフの継続時間が所定値に達した場合、室内温度の高さに関わらず、制御部40(図3参照)がサーモオンに強制的に切り替える点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機100の構成等:図1~図3参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図6は、第2実施形態に係る空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである(適宜、図1、図2を参照)。
なお、図6のステップS101~S104は、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。図6のステップS104において、室内温度Tがサーモオン温度T1on以上である場合(S104:Yes)、制御部40の処理はステップS101に進む。一方、ステップS104において、室内温度Tがサーモオン温度T1onよりも低い場合(S104:No)、制御部40の処理はステップS105に進む。
ステップS105において制御部40は、サーモオフの継続時間が所定値(例えば、20分)に達したか否かを判定する。この所定値は、サーモオフの継続時間の上限値であり、予め設定されている。ステップS105において、サーモオフの継続時間が所定値に達していない場合(S105:No)、制御部40の処理はステップS103に戻る。そして、ステップS103において制御部40は、サーモオフを継続する。
一方、ステップS105において、サーモオフの継続時間が所定値に達した場合(S105:Yes)、制御部40の処理はステップS101に進む。そして、ステップS101において、制御部40は、圧縮機11を駆動させ、サーモオンに切り替える。すなわち、冷房運転中(又は除湿運転中)、室内温度Tがサーモオン温度T1onに達していない場合でも(S104:No)、サーモオフの継続時間が所定値に達したときには(S105:Yes)、制御部40は、圧縮機11を停止状態から駆動に切り替える(S101)。このように、サーモオフの継続時間に上限値(S105の所定値)を設けることで、サーモオフの状態が長時間に亘って継続されることに対して、ユーザが違和感を感じることを抑制できる。
なお、図6には特に示していないが、冷房運転中(又は除湿運転中)、サーモオフの継続時間が所定値に達した場合において(S105:Yes)、室内温度Tが所定範囲内であるとき、制御部40が、圧縮機11を停止状態から駆動に切り替えることが好ましい。前記した「所定範囲」は、サーモオフの継続時間が所定値に達した際、制御部40がサーモオンに切り替えるか否かの判定基準となる室内温度の範囲(サーモオン温度T1onよりも低い所定の範囲)であり、予め設定されている。このような処理を行うことで、例えば、室内温度がサーモオン温度T1onにある程度近づいたときに、制御部40がサーモオンに切り替えることができる。
また、図6には特に示していないが、冷房運転中(又は除湿運転中)、サーモオフの継続時間が所定値に達した場合において(S105:Yes)、空調室の温度が所定範囲外であるときには、制御部40は、サーモオフを継続させることが好ましい。これによって、例えば、室内温度が比較的低い状態でサーモオンに切り替えられることを防止し、ひいては、空調室の冷えすぎを抑制できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、冷房運転中、制御部40(図3参照)がサーモオフの少なくとも一部の期間で室内ファン16(図7参照)を逆回転させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点(空気調和機100の構成や制御部40の処理等:図1~図4参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図7は、第3実施形態に係る空気調和機が備える室内機20の縦断面図である。
なお、図7に示す室内機20の構成は、第1実施形態(図2参照)で説明したものと同一である。また、図7に示す白抜き矢印は、冷房運転中のサーモオフ時に室内ファン16が逆回転する向きを示している。また、図7に示す細い実線矢印は、室内ファン16が逆回転しているときの空気の流れを示している。
冷房運転中(又は除湿運転中)、制御部40は、サーモオフの期間の少なくとも一部で、室内ファン16を通常の空調運転時とは逆向きに回転させる(図7の白抜き矢印)。このように室内ファン16を逆回転させることで、空調室の空気が上下風向板24a,24bを介して、室内機20の吹出風路26に導かれた後、室内ファン16及び室内熱交換器15を順次に介して、上側(天井側)に吹き出される。
なお、冷房運転におけるサーモオン中は、室内熱交換器15が蒸発器として機能するため、空気に含まれる水蒸気が室内熱交換器15に結露し、室内熱交換器15の表面が濡れた状態になることが多い。図7に示すように、サーモオフ中に室内ファン16を逆回転させると、濡れた状態の室内熱交換器15が、銅板31a,31bの風下側に位置することになる。したがって、室内ファン16を正回転させる場合に比べて、銅板31a,31bの表面の結露水を短時間で蒸発させることができる。
なお、サーモオフの期間中、制御部40が、室内ファン16を停止させることなく逆回転させ続けるようにしてもよい。また、サーモオフの期間の一部で、制御部40が室内ファン16を逆回転させるようにしてもよい。この場合において、制御部40が室内ファン16を間欠的に逆回転させるようにしてもよい。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、室内機20A(図8参照)が湿度センサ39(図8参照)を備えている点が、第1実施形態とは異なっている。また、第4実施形態は、空調室の湿度に基づいて、制御部40が、冷房運転時のサーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの温度差ΔT1を変更する点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、第4実施形態に係る空気調和機100Aの機能ブロック図である。
図8に示す空気調和機100Aの室内機20Aは、第1実施形態で説明した構成(図3参照)に加えて、湿度センサ39を備えている。湿度センサ39は、空調室の湿度を検出するセンサであり、室内機20Aの所定箇所(例えば、空気の吸込側)に設置されている。湿度センサ39の検出値等は、室内制御回路41に出力される。
図9は、第4実施形態に係る空気調和機の制御部が冷房運転中に実行する処理のフローチャートである(適宜、図8を参照)。
なお、図9の「START」時に、ユーザによるリモコン50(図8参照)又は携帯端末(図示せず)の操作によって、冷房運転の開始ボタン(図示せず)が押されたものとする。
ステップS201において制御部40は、室内(空調室)の湿度が所定値以上であるか否かを判定する。前記したように、室内の湿度は、湿度センサ39(図8参照)によって検出される。また、「所定値」は、サーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの温度差ΔT1(図5A参照)の設定を切り替える際の基準となる湿度閾値であり、予め設定されている。
ステップS201において、室内の湿度が所定値以上である場合(S201:Yes)、制御部40の処理は、ステップS202に進む。この場合、空調室の空気が高湿度であるため、冷房運転でのサーモオフ中に、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31b(図2参照)に結露が生じやすくなる。
ステップS202において制御部40は、温度差ΔT1を大きめに設定する。すなわち、室内の湿度が所定値以上である場合(S201:Yes)、制御部40は、冷房運転(又は除湿運転に)おけるサーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの差の絶対値|T1on-T1off|(=ΔT1)を、暖房運転におけるサーモオン温度T2onとサーモオフ温度T2offとの差の絶対値|T2on-T2off|(=ΔT2)よりも大きくする(図5A、図5Bも参照)。また、室内の湿度が所定値以上である場合(S201:Yes)、制御部40は、冷房運転(又は除湿運転に)おけるサーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの差の絶対値|T1on-T1off|(=ΔT1)を、室内の湿度が所定値未満である場合よりも大きくする。これによって、サーモオフの継続時間を十分に確保できるため、吹出風路26(図2参照)の表面が結露した場合でも、その結露水のほとんどをサーモオフ中に蒸発させることができる。
そして、制御部40は、ステップS101~S104の処理を実行する。なお、図9に示すステップS101~S104の処理については、第1実施形態(図4参照)で説明したものと同様である。このように、室内の湿度が所定値以上である場合(S201:Yes)、サーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの温度差ΔT1を暖房運転時よりも大きくすることで、サーモオフの継続時間を十分に確保できる。したがって、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31b(図2参照)の結露水のほとんどをサーモオフ中に蒸発させることができる。
一方、ステップS201において、室内の湿度が所定値未満である場合(S201:No)、制御部40の処理は、ステップS203に進む。この場合、空調室の空気が低湿度であるため、冷房運転でのサーモオフ中に、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31b(図2参照)に結露が生じる可能性は低い。
ステップS203において制御部40は、温度差ΔT1を小さめに設定する。すなわち、制御部40は、サーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの差の絶対値|T1on-T1off|(=ΔT1)を、ステップS202の場合よりも小さめに設定する。これによって、冷房運転中のサーモオフの継続時間が不必要に長くなることを抑制できる他、室内温度をきめ細かく調整できる。
なお、ステップS203における温度差ΔT1(図5A参照)は、暖房運転時の温度差ΔT2(図5B参照)よりも大きくてもよいし、また、この温度差ΔT2と略同一であってもよいし、また、この温度差ΔT2よりも小さくてもよい。このようにして設定した温度差ΔT1に基づいて、制御部40は、ステップS101~S104の処理を行う。
第4実施形態によれば、室内の湿度が所定値以上である場合(S201:Yes)、制御部40が、サーモオン温度T1onとサーモオフ温度T1offとの温度差ΔT1を暖房運転時よりも大きくする(S202)。これによって、冷房運転におけるサーモオフの継続時間を十分に確保できる。したがって、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31b(図2参照)に結露が生じた場合でも、その結露水のほとんどをサーモオフ中に蒸発させることができるため、室内機20Aからの露飛びや露垂れを抑制できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る空気調和機100等について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、室内機20(図2参照)の吹出風路26の表面に銅板31a,31b(図2参照)が設けられる例について説明したが、これに限らない。すなわち、各実施形態で説明した銅板31a,31bのうち一方を省略してもよい。
また、例えば、上下風向板24a,24bの表面(例えば、上面)の少なくとも一部に銅又は銅合金を設けるようにしてもよい。このような構成によれば、空調室の空気にウイルスや細菌が存在する場合でも、上下風向板24a,24bを空気が通流する過程で、その除菌・殺菌を行うことができる。また、上下風向板24a,24bの表面に結露が生じた場合でも、サーモオフ中に結露水のほとんどが蒸発するため、室内機20からの露飛びや露垂れを抑制できる。
また、銅板31a,31bの代わりに、ステンレス等の他の金属を用いるようにしてもよい。特に、風路に用いられる部材のうち金属以外の材質の部材に比べて、熱伝導率が高い金属を用いるようにしてもよい。このような構成でも、冷房運転や除湿運転におけるサーモオフの時間を確保することで、金属の表面の結露水を蒸発させることができる。
なお、吹出風路26(風路)の表面は、所定の金属(銅や銅合金、ステンレス等)であってもよいし、また、樹脂製であってもよい。このように吹出風路26の表面が樹脂製である場合でも、冷房運転や除湿運転におけるサーモオフの時間を確保することで、室内機20からの露飛びや露垂れを抑制できる。
また、各実施形態では、室内機20(図2参照)において、筐体19の湾曲状の壁面19aの略全域に銅板31aが設けられる構成について説明したが、これに限らない。例えば、壁面19aの一部分に銅板を設けてもよいし、また、複数枚の銅板に分割して、壁面19aに設置するようにしてもよい。
また、各実施形態では、室内機20(図2参照)において、ドレンパン18の支持部材28や前面パネル22の下端部に銅板31bが設けられる構成について説明したが、これに限らない。例えば、支持部材28の一部分の下面に銅板を設けるようにしてもよい。また、支持部材28が特に設けられていない場合には、ドレンパン18の下面に銅板を設けるようにしてもよい。このような構成も、室内機20の風路の表面の少なくとも一部に銅又は銅合金を用いるという事項に含まれる。
また、室内機20の吹出風路26(風路)に設けられる部材の少なくとも一部に銅又は銅合金を用いるようにしてもよい。具体例を挙げると、室内ファン16(部材)の少なくとも一部(例えば、ファンブレード16b)の表面に銅又は銅合金を用いるようにしてもよい。また、吹出風路26に設けられる左右風向板23(部材)の表面の少なくとも一部に銅又は銅合金を用いるようにしてもよい。
さらに、銅又は銅合金を設ける箇所を適宜に組み合わせることも可能である。例えば、筐体19の湾曲状の壁面19aに銅板31aを設けるとともに、上下風向板24a,24bの表面の少なくとも一部に銅又は銅合金を用いるようにしてもよい。その他にも、さまざまな組合せが可能である。すなわち、吹出風路26(風路)の表面若しくは上下風向板24a,24bの表面の少なくとも一部、及び/又は、吹出風路26(風路)に設けられる部材の少なくとも一部に銅又は銅合金が用いられるようにしてもよい。
また、各実施形態では、冷房運転又は除湿運転(つまり、室内熱交換器15の少なくとも一部が蒸発器として機能している場合)において、サーモオン温度とサーモオフ温度との温度差の絶対値を暖房運転時よりも大きくする処理について説明したが、これに限らない。例えば、冷房運転又は除湿運転において、サーモオフの時間を確保するために、サーモオフの継続時間の下限値(例えば、5分間)を設けるようにしてもよい。この場合において、サーモオフ中に室内温度がサーモオン温度に達した場合でも、サーモオフの開始時からの経過時間が、前記した下限値に達していないときには、制御部40は、サーモオフを継続する。これによって、サーモオフ中に、銅板31a,31b(図2参照)の結露水のほとんどを蒸発させることができる。
また、例えば、冷房運転又は除湿運転において、サーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値を1℃以上かつ3℃以下の範囲内にしてもよい。このように、サーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値を比較的大きくすることで、サーモオフの継続時間を十分に確保できる。
また、冷房運転又は除湿運転において、設定温度とサーモオフ温度との差の絶対値が、設定温度とサーモオン温度との差の絶対値よりも大きいことが好ましい。これによって、サーモオン温度とサーモオフ温度との差が比較的大きい場合でも、設定温度に対して、室温が高くなることを抑制できる。その結果、冷房運転や除湿運転が行われているときに空調室が涼しい状態で保たれるため、ユーザにとっての快適性を高めることができる。
また、除湿運転において、サーモオンやサーモオフのそれぞれの継続時間が、室内温度に基づいて調整されるようにしてもよい。また、除湿運転において、サーモオンやサーモオフのそれぞれの継続時間が、室内温度や室内の湿度に基づいて調整されるようにしてもよい。
また、第4実施形態では、室内の湿度が所定値以上である場合、温度差ΔT1を大きめに設定することについて説明したが、室内の湿度の代わりに、室内の温度、設定温度、サーモオン温度又はサーモオフ温度が所定値以上である場合に温度差ΔT1を大きめに設定し、室内の温度、設定温度、サーモオン温度又はサーモオフ温度が所定値未満である場合に温度差ΔT1を小さめに設定してもよい。例えば、制御部40は、室内温度(第1の温度)が所定値以上であるときの冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値を、室内温度(第1の温度)が所定値未満であるときの冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくするようにしてもよい。その他にも、前記した「第1の温度」として、例えば、空調運転時の設定温度(リモコン50で設定される温度:図3参照)を用いるようにしてもよい。
なお、室内の温度が低いと、室内の空気に含み得る水分の量も少なくなるため、冷房運転でのサーモオフ中に、吹出風路26(図2参照)の銅板31a,31b(図2参照)に結露が生じる可能性は低い。一方、室内の温度が高い場合には、室内の空気に含み得る水分の量が多くなる。このように多くの水分を含む空気が、吹出風路26を通流する過程で露点以下の温度に冷やされると、銅板31a,31bに結露が生じる。このように結露が生じた場合でも、サーモオフの継続時間を確保することで、結露水のほとんどを蒸発させることができる。
また、各実施形態は、適宜に組み合わせることが可能である。例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせ、冷房運転中のサーモオフの期間に、制御部40が室内ファン16を逆回転させ(第3実施形態:図7参照)、サーモオフの継続時間が所定値に達した場合、サーモオンに強制的に切り替えるようにしてもよい(第2実施形態:図6参照)。その他にも、さまざまな組合せが可能である。
また、各実施形態では、室内機20(図1参照)及び室外機30(図1参照)が1台ずつ設けられる構成について説明したが、これに限らない。すなわち、並列接続された複数台の室内機を設けてもよいし、また、並列接続された複数台の室外機を設けてもよい。また、ルームエアコンの他、パッケージエアコンやビル用マルチエアコンにも、各実施形態を適用できる。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
10 冷媒回路
11 圧縮機
12 室外熱交換器
13 室外ファン
14 膨張弁
15 室内熱交換器
16 室内ファン(風路に設けられる部材)
17 四方弁
18 ドレンパン
19 筐体(風路に設けられる部材)
20,20A 室内機
21a,21b フィルタ
22 前面パネル
23 左右風向板(風路に設けられる部材)
24a,24b 上下風向板
26 吹出風路(風路)
28 支持部材
30 室外機
31a,31b 銅板
40 制御部
100,100A 空気調和機

Claims (11)

  1. 圧縮機と、少なくとも前記圧縮機を制御する制御部と、を備え、
    冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値が、暖房運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値よりも大きく、
    前記サーモオン温度は、前記制御部が前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値であり、
    前記サーモオフ温度は、前記制御部が前記圧縮機を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値である空気調和機。
  2. 室内熱交換器と、前記室内熱交換器の下流側に位置する風路と、上下風向板と、を備え、
    前記風路の表面若しくは前記上下風向板の表面の少なくとも一部、及び/又は、前記風路に設けられる部材の少なくとも一部に金属が用いられること
    を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記金属は、銅又は銅合金であること
    を特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  4. 冷房運転中又は除湿運転中、室内温度が前記サーモオン温度に達していない場合でも、サーモオフの継続時間が所定値に達したときには、前記制御部は、前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替えること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  5. 冷房運転中又は除湿運転中、サーモオフの継続時間が前記所定値に達した場合において、室内温度が所定範囲内であるとき、前記制御部は、前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替えること
    を特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
  6. 室内ファンを備え、
    冷房運転中又は除湿運転中、前記制御部は、サーモオフの期間の少なくとも一部で、前記室内ファンを通常の空調運転時とは逆向きに回転させること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  7. 室内の湿度が所定値以上である場合、前記制御部は、冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値を、暖房運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくすること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  8. 前記制御部は、室内の湿度が所定値以上であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値を、室内の湿度が前記所定値未満であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくすること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  9. 前記制御部は、第1の温度が所定値以上であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値を、前記第1の温度が前記所定値未満であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくし、
    前記第1の温度は、室内温度又は設定温度であること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  10. 圧縮機と、少なくとも前記圧縮機を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、室内の湿度が所定値以上であるときの冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値を、室内の湿度が前記所定値未満であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくし、
    前記サーモオン温度は、前記制御部が前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値であり、
    前記サーモオフ温度は、前記制御部が前記圧縮機を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値である空気調和機。
  11. 圧縮機と、少なくとも前記圧縮機を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、第1の温度が所定値以上であるときの冷房運転又は除湿運転におけるサーモオン温度とサーモオフ温度との差の絶対値を、前記第1の温度が前記所定値未満であるときの冷房運転又は除湿運転における前記サーモオン温度と前記サーモオフ温度との差の絶対値よりも大きくし、
    前記サーモオン温度は、前記制御部が前記圧縮機を停止状態から駆動に切り替える際の室内温度の閾値であり、
    前記サーモオフ温度は、前記制御部が前記圧縮機を駆動から停止状態に切り替える際の室内温度の閾値であり、
    前記第1の温度は、室内温度又は設定温度である空気調和機。
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