実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における空気調和機1の機能ブロック図である。空気調和機1は、室外ユニット10と、室内ユニット20と、リモートコントローラ30と、を含む。室外ユニット10は、圧縮機41と室外熱交換器42とを含み、膨張弁43と室内熱交換器44とを含む室内ユニット20と協働して冷凍サイクルを構成する。以下、圧縮機41と、室外熱交換器42と、膨張弁43と、室内熱交換器44とからなる回路を冷媒回路40と称する。また、四方弁45の切り替えにより、暖房運転モードと冷房運転モードの切り替えがなされる。
室内ユニット20は、室内機コントローラ210と、送風用のファン220と、室内温度を検知する温度センサ230と、を含む。室内機コントローラ210は、メモリ(記憶部)240と、設定スイッチ250と、室内ユニット送受信部260と、室内機制御部270と、を含む。メモリ240には、冷房運転モード用及び暖房運転モード用の設定温度、ファン220の風速設定や運転態様設定などのデータが記憶されている。設定スイッチ250は、冷房運転モード用及び暖房運転モード用の設定温度、冷房運転モード及び暖房運転モードの中間温度、中間温度範囲でのファンの風速や運転態様などを設定するためのスイッチである。設定スイッチ250を運転モード選択部250とも称する。ユーザーは設定スイッチ250によって、暖房運転モードと冷房運転モードとをユーザー操作に応じて切り替えるマニュアルモード、及び暖房運転モードと冷房運転モードとを自動的に切り替える自動切替モードの一方を択一的に選択できる。室内ユニット送受信部260は、冷房運転モード用及び暖房運転モード用の設定温度、ファン運転制御などのデータをリモコン30との間で送受信する。室内機制御部270は、ファン220、温度センサ230、メモリ240、設定スイッチ250、及びリモコン通信送受信部260との間でデータを授受しつつ、ファン220の運転制御を含む室外ユニット10全体の運転制御を行う。ファン220の運転制御の詳細については後述する。
ファン220は、室内機制御部270からの指令に応じて運転を開始及び停止し、室内機制御部270から指定された風速で回転する。運転時のファン220は、室内の空気を室内ユニット20内に吸い込み、室内ユニット20内に設けられている室内熱交換器44を介して、室内ユニット20内から送風する。温度センサ230は、ファン220によって室内ユニット20に吸い込まれた室内空気の温度を検知する。検知された温度は、室内機制御部270によって取得される。
リモコン30は、リモコン制御部310と、リモコン操作部320と、リモコン送受信部330と、を含む。リモコン制御部310は、リモコン操作部320及びリモコン送受信部330との間でデータを授受しつつ、リモコン30の動作を制御する。リモコン操作部320は、冷房運転モード用及び暖房運転モード用の設定温度、冷房運転モード及び暖房運転モードの中間温度、中間温度範囲でのファンの風速や運転態様などをユーザーが設定するために用いられる。リモコン操作部320を運転モード選択部とも称する。ユーザーはリモコン操作部320によって、暖房運転モードと冷房運転モードとをユーザー操作に応じて切り替えるマニュアルモード、及び暖房運転モードと冷房運転モードとを自動的に切り替える自動切替モードの一方を択一的に選択できる。リモコン送受信部330は、リモコン操作部320によって入力された設定温度及びファン運転態様を示す信号を室内ユニット20に送信する。また、リモコン送受信部330は、室内ユニット20から送信される設定温度及びファン運転態様を示す信号を受信することもできる。
暖房運転(暖房サーモオン運転)時においては、室内ユニット20内の膨張弁43は、室内熱交換器44から流入した冷媒を膨張させる。膨張した冷媒は、室外ユニット10内の室外熱交換器42において室外空気と熱交換し、圧縮機41へ出力される。圧縮機41は、室外熱交換器42から流入した冷媒を圧縮する。圧縮機41から吐出された冷媒は、四方弁45を介して室内熱交換器44へ流入する。室内熱交換器44において、室内空気と冷媒とが熱交換し、暖められた室内空気がファン220によって室内に送風される。
冷房運転(冷房サーモオン運転)時においては、室外ユニット10内の圧縮機41は、四方弁45を介して室内熱交換器44から流入した冷媒を圧縮する。圧縮機41から吐出された冷媒は、室外熱交換器42において室外空気と熱交換し、室内ユニット20内の膨張弁43へ出力される。膨張弁43は、室外熱交換器42から流入した冷媒を膨張させる。膨張した冷媒は、室内熱交換器44に流入する。室内熱交換器44において、室外空気と冷媒とが熱交換し、冷やされた室内空気がファン220によって室内に送風される。
図2は、自動切替運転時の室温Ts、各中間温度範囲、及び各動作期間を示すタイムチャートである。以下、図2を参照しつつ、室温Tsと各中間温度範囲及び各動作期間との関係について説明する。空気調和機1には、マニュアルモード(ユーザー切替モードとも称する)と自動切替モードがある。これらのモードは、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320によってユーザーが択一的に選択できる。マニュアルモードでは、室内機制御部270は、ユーザーが設定変更しない限り、暖房運転モードと冷房運転モードとは切り替わらず、同一の運転を継続させる。自動切替モードでは、室内機制御部270は、温度センサ230によって検知された室内温度Tsと、冷房運転開始温度T1及び暖房運転開始温度T2との比較結果に応じて暖房運転モードと冷房運転モードとを切り替える。
自動切替モードでは、室内機制御部270は、室内温度Tsが暖房運転開始温度T2まで低下したときに冷房運転モードから暖房運転モードに切り替える。また、自動切替モードでは、室内機制御部270は、室内温度Tsが冷房運転開始温度T1まで上昇したときに暖房運転モードから冷房運転モードに切り替える。すなわち、室内機制御部270は、温度センサ230によって検知された室内温度Tsが暖房運転開始温度T2又は冷房運転開始温度T1となったときに四方弁45を切り替えて、暖房運転モードと冷房運転モードとを切り替える。暖房運転モード及び冷房運転モードの各々について、サーモオン運転とサーモオフ運転とがある。サーモオン運転は、制御部270が、圧縮機41を動作させつつ、ファン220を回転させることによってなされる。サーモオン運転時には、室外熱交換器42及び室内熱交換器44によって冷媒と空気との間で熱交換がなされ、制御部270は、ファン220を回転動作させて、室内熱交換器44によって熱交換された室内空気を送風する。サーモオフ運転は、制御部270が、圧縮機の動作を停止させることによってなされる。室内機制御部270は、暖房サーモオン運転中に室内温度Tsが暖房サーモオフ切替温度(以下、暖房運転時圧縮機停止温度とも称する)Td21まで上昇したときに、暖房サーモオフ運転に切り替える。暖房サーモオフ切替温度Td21は、暖房運転開始温度T2よりも高い温度、例えば1℃高い温度である。また、室内機制御部270は、冷房サーモオン運転中に室内温度Tsが冷房サーモオフ切替温度(以下、冷房運転時圧縮機停止温度とも称する)Td11まで低下したときに、冷房サーモオフ運転に切り替える。冷房サーモオフ切替温度Td11は、冷房運転開始温度T1よりも低い温度、例えば1℃低い温度である。すなわち、室内機制御部270は、温度センサ230によって検知された室内温度Tsが暖房運転モード時に暖房運転時圧縮機停止温度となったとき、又は検知温度が冷房運転モード時に冷房時圧縮機停止温度となったときに圧縮機41の動作を停止させる。室内機制御部270は、暖房サーモオフ運転中に室内温度Tsが暖房サーモオン切替温度Td22まで低下したときに、暖房サーモオン運転に切り替える。暖房サーモオン切替温度Td22は、暖房運転開始温度T2よりも低い温度、例えば1℃低い温度である。室内機制御部270は、冷房サーモオフ運転中に室内温度Tsが冷房サーモオン切替温度Td12まで上昇したときに、冷房サーモオン運転に切り替える。冷房サーモオン切替温度Td12は、冷房運転開始温度T1よりも高い温度、例えば1℃高い温度である。このように、暖房運転モード期間は、暖房サーモオン運転期間と暖房サーモオフ運転期間とからなる。また、冷房運転モード期間は、冷房サーモオン運転期間と冷房サーモオフ運転期間とからなる。
冷房運転開始温度T1より冷房第1中間温度幅X1℃だけ低い温度を冷房第1中間温度T1−X1と称する。室内機制御部270は、冷房サーモオフ運転開始時点a1から、室温Tsが冷房第1中間温度T1−X1℃まで低下する時点a2までの期間、ファン220を第1の運転態様での運転、例えば連続運転させる。以下、当該期間を冷房サーモオフ第1動作期間DC1と称する。また、冷房第1中間温度幅X1℃の温度範囲を冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1と称する。室内機制御部270は、室温Tsが冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1にある間、ファン220を第1の運転態様で運転させる。室内機制御部270は、室温Tsが冷房第1中間温度T1−X1℃に到達した時点a2から、室温Tsが暖房運転開始温度T2まで低下する時点a3までの期間、ファン220を第2の運転態様での運転、例えば間欠運転させる。以下、当該期間を冷房サーモオフ第2動作期間DC2と称する。また、冷房第1中間温度T1−X1℃と暖房運転開始温度T2との間の温度範囲を冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2と称する。室内機制御部270は、室温Tsが冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2にある間、ファン220を第2の運転態様で運転させる。
暖房運転開始温度T2より暖房第1中間温度幅Y1℃だけ高い温度を暖房第1中間温度T2+Y1と称する。室内機制御部270は、暖房サーモオフ運転開始時点a4から、室温Tsが暖房第1中間温度T2+Y1℃まで上昇する時点a5までの期間、ファン220を第1の運転態様での運転、例えば連続運転させる。以下、当該期間を暖房サーモオフ第1動作期間DH1と称する。また、暖房第1中間温度幅Y1℃の温度範囲を暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1と称する。室内機制御部270は、室温Tsが暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1にある間、ファン220を第1の運転態様で運転させる。室内機制御部270は、室温Tsが暖房第1中間温度T2+Y1℃に到達した時点a5から、室温Tsが冷房運転開始温度T1まで上昇する時点a6までの期間、ファン220を第2の運転態様での運転、例えば間欠運転させる。以下、当該期間を暖房サーモオフ第2動作期間DH2と称する。また、暖房第1中間温度T2+Y1℃と冷房運転開始温度T1との間の温度範囲を暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2と称する。室内機制御部270は、室温Tsが暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2にある間、ファン220を第2の運転態様で運転させるなお、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1及び暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の各々を単に暖房中間温度範囲とも称する。また、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2の各々を単に冷房中間温度範囲とも称する。
図3は、室外ユニット10の室内機制御部270が実行する自動切替運転時のファン制御設定処理のフローチャート図である。図4は、自動切替運転時の暖房及び冷房のサーモオフ第1及び第2の中間温度範囲での風速設定の種類を示す図である。図5は、自動切替運転時の暖房及び冷房のサーモオフ第1及び第2の中間温度範囲でのファンの運転設定の種類を示す図である。
以下、図3〜図5を参照しつつ、室内機制御部270による自動切替運転時のファン制御設定処理について説明する。
先ず、室内機制御部270は、自動切替運転時の暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1について設定された1つの風速(設定風速)、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1について設定された1つの風速(設定風速)をメモリ240から取得する(ステップS10)。風速設定の一例が図4に示されている。図4の例においては、風速設定1は、ユーザーがリモコン30の操作によって設定される風速である。ユーザーは、例えば1から10までの10段階の強さの風速のうちから1つの風速を任意に選択できる。風速設定2は、サーモオン時の風速よりも弱い風速である「弱風」設定であり、例えば装置出荷時に予め設定された風速である。風速設定3は、「弱風」設定よりも弱い風速である「微風」であり、例えば装置出荷時に予め設定された風速である。ユーザーは、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1各々の風速として風速設定1〜風速設定3のうちから1つの風速設定を択一的に選択できる。当該選択は、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320から行うことができる。選択された風速は、それぞれ暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の設定風速、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の設定風速としてメモリ240に記憶される。室内機制御部270は、ステップS10において、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の設定風速、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の設定風速をメモリ240から取得する。なお、図4の例では、暖房サーモオフと冷房サーモオフとを別設定としているが、暖房サーモオフと冷房サーモオフとを同設定とすることもできる。
次に、室内機制御部270は、自動切替運転時の暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1について設定された1つのファン運転設定値、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1について設定された1つのファン運転設定値をメモリ240から取得する(ステップS11)。ファン運転設定値の一例が図5に示されている。図5の例においては、運転設定1は、ファン220を連続的に運転させる「連続運転」設定である。運転設定2は、ファン220を間欠的に運転させる「間欠運転」設定である。運転設定3は、ファン220の運転を停止させる「停止」設定である。ユーザーは、暖房サーモオフ時及び冷房サーモオフ時各々のサーモオフ第1中間温度範囲のファン運転設定として運転設定1〜運転設定3のうちから1つの運転設定を択一的に選択できる。当該選択は、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320から行うことができる。選択された運転設定は、それぞれ暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1でのファン運転制御設定値、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1でのファン運転設定値としてメモリ240に記憶される。室内機制御部270は、ステップS10において、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1でのファン運転設定値、及び冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1でのファン運転設定値をメモリ240から取得する。なお、図5の例では、暖房サーモオフと冷房サーモオフとを同設定としているが、暖房サーモオフと冷房サーモオフとを別設定とすることもできる。
次に、室内機制御部270は、自動切替運転時の暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2についての設定風速、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2についての設定風速をメモリ240から取得する(ステップS12)。風速の一例は図4に示される。ユーザーは、暖房サーモオフ時及び冷房サーモオフ時各々のサーモオフ第2中間温度範囲の風速として風速設定1〜風速設定3のうちの1つを択一的に選択できる。当該選択は、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320から行うことができる。選択された風速は、それぞれ暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2での設定風速、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2での設定風速としてメモリ240に記憶される。室内機制御部270は、ステップS10において、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2での設定風速、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2での設定風速をメモリ240から取得する。
次に、室内機制御部270は、自動切替運転時の暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2について設定された1つのファン運転設定値、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2について設定された1つのファン運転設定値をメモリ240から取得する(ステップS13)。これらのファン運転設定値の一例が図5に示されている。ユーザーは、暖房サーモオフ時及び冷房サーモオフ時各々のサーモオフ第2中間温度範囲のファン運転設定として運転設定1〜運転設定3のうちから択一的に1つの運転設定を選択できる。当該選択は、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320から行うことができる。選択された運転設定は、それぞれ暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2でのファン運転制御設定値、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2でのファン運転設定値としてメモリ240に記憶される。室内機制御部270は、ステップS10において、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2でのファン運転設定値、及び冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2でのファン運転設定値をメモリ240から取得する。
図6(a)〜(c)は、自動運転モード時のサーモオフ期間におけるファン220の風速及び運転態様の変化の例を示すタイムチャートである。時刻b1以前が暖房サーモオン状態である場合、時刻b1〜時刻b2の期間は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に対応し、暖房サーモオフ第1動作期間DH1である。時刻b2〜時刻b3の期間は、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に対応し、暖房サーモオフ第2動作期間DH2である。時刻b3以降は、冷房サーモオン状態である。時刻b1〜b3の期間は、暖房サーモオフ状態である。また、時刻b1以前が、冷房サーモオン状態である場合、時刻b1〜b2の期間は、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に対応し、冷房サーモオフ第1動作期間DC1である。時刻b2〜b3の期間は、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に対応し、冷房サーモオフ第2動作期間DC2である。時刻b3以降は、暖房サーモオン状態である。時刻b1〜b3の期間は、冷房サーモオフ状態である。以下、時刻b1以前が暖房サーモオン状態である場合について説明する。
図6(a)は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1について図4の風速設定1「リモコン設定」及び図5の運転設定1「連続運転」が選択され、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2について図4の風速設定3「微風」及び図5の運転設定1「連続運転」が選択された場合におけるファン220の風速の変化を示すタイムチャートである。当該設定の場合、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第1動作期間DH1のファン220の風速を「リモコン設定風速」として連続運転させ、暖房サーモオフ第2動作期間DH2のファン220の風速を「微風」として連続運転させる。図6(b)は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1について図4の風速設定1「リモコン設定」及び図5の運転設定1「連続運転」が選択され、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2について図4の風速設定1「弱風」及び及び図5の運転設定2「間欠運転」が選択された場合におけるファン220の風速の変化を示すタイムチャートである。当該設定の場合、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第1動作期間DH1のファン220の風速を「リモコン設定風速」として連続運転させ、暖房サーモオフ第2動作期間DH2のファン220の風速を「弱風」として間欠運転させる。図6(c)は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1について図4の風速設定3「微風」及び図5の運転設定1「連続運転」が選択され、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2について図4の風速設定1〜3のいずれか1つ及び図5の運転設定3「停止」が選択された場合におけるファン220の風速の変化を示すタイムチャートである。当該設定の場合、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第1動作期間DH1のファン220の風速を「微風」として連続運転させ、暖房サーモオフ第2動作期間DH2においてはファン220を停止させる。また、時刻b1以前が冷房サーモオン状態である場合についても同様の設定をすることができ、ファン220の風速の変化を示すタイムチャートも図6(a)〜(c)と同様となる。
暖房サーモオフ運転の全期間に亘ってファン220の回転を完全に停止させた場合、室内ユニット20内に空気が滞留して室内ユニット20内に熱がこもり、温度センサ230による室温の誤検知に繋がる懸念がある。それゆえ、暖房サーモオフ第1動作期間DH1においては、通常運転時よりも風速の弱い「弱風」又は「微風」の風速でファン220を動作させて、熱を含む室内空気を室内ユニット20内から排出させ、その後の暖房サーモオフ第2動作期間DH2においては、ファン220の運転を停止させて、省エネ化を図ることが望ましい(例えば図6(c)の運転)。また、暖房サーモオフ第1動作期間DH1においては、通常運転時よりも風速の弱い「弱風」又は「微風」の風速でファン220を動作させて、熱を含む室内空気を室内ユニット20内から排出させ、その後の暖房サーモオフ第2動作期間DH2においては、ファン220を間欠運転させて省エネ化を図りつつ、室内ユニット20内から熱を含む空気を定期的に排出させることもできる(例えば図6(b)の運転)。また、暖房サーモオフ時には熱交換が行われないので、リモコン30の操作による通常時の設定風速のままファン220を運転させると室温が低下する恐れがある。そこで、暖房サーモオフ時には暖房サーモオン時の風速よりも小さい風速である「弱風」又は「微風」でファン220を運転させることがより好ましい。また、「弱風」又は「微風」でファン220を運転させることにより、省エネ化を図ることもできる。また、省エネ化のために、冷房サーモオフ運転の全期間に亘ってファン220の回転を完全に停止させた場合、又は冷房サーモオフ運転の全期間に亘ってファン220を間欠運転させた場合には、室内空気の循環量が減少し過ぎて室温が上昇し、快適性を損なう懸念がある。それゆえ、冷房サーモオフ第1動作期間DC1においては、通常運転時よりも風速の弱い「弱風」又は「微風」の風速でファン220を動作させて、室内空気の循環を保ち、その後の冷房サーモオフ第2動作期間DC2においては、ファン220の運転を間欠運転させて室内空気を循環させつつ省エネ化を図ることが望ましい(例えば図6(b)の運転)。また、冷房サーモオフ時には冷房サーモオン時の風速よりも小さい風速である「弱風」又は「微風」でファン220を運転させることにより、省エネ化を図ることができる(例えば図6(b)の運転)。
なお、図6(b)の例では、弱風期間と停止期間とが略同一であるが、これに限られない。例えば、弱風期間を停止期間よりも長くすることもできる。かかる構成によれば、消費電力は若干大きくなるものの、室内空気の循環量を増加させて快適性を向上させることができる。また、逆に、弱風期間を停止期間よりも短くすることもできる。かかる構成によれば、室内空気の循環量が減少し快適性は若干低下するものの、消費電力をより低減することができる。また、間欠運転において、時間の経過とともに弱風期間に対する停止期間の割合を大きくしていくこともできる。かかる構成によれば、サーモオフ状態移行後、直ぐにはファンが停止しないので、一定期間、空気の循環による快適性を持続させることができる。また、例えば、弱風期間から停止期間に移行する間、及び停止期間から弱風期間に移行する間の少なくとも一方において、ファン220の風速が「微風」である微風期間を設けることもできる。かかる構成によれば、ファン220の運転と停止の急な切り替えによってユーザーに与え得る不快感を低減することができる。
次に、室内機制御部270は、ステップS10〜S13でメモリ240から取得したファン220の設定風速及び設定運転を、自動切替運転時のサーモオフ時の設定として決定する(ステップS14)。例えば、ステップS10で冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1についての風速設定として設定1(リモコン設定風速)が選択され、ステップS11で冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1についてのファン制御設定として設定1(連続運転)が選択され、ステップS12で冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2についての風速設定として設定2(弱風)が選択され、ステップS13で冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2についてのファン制御設定として設定2(間欠運転)が選択された場合において、検知温度が冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1にある場合には、室内機制御部270はファン220をリモコン設定風速で連続運転させ、検知温度が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2にある場合には、室内機制御部270はファン220を弱風と停止とを繰り返す間欠運転させる(図6(b))。
以下、図7を参照しつつ、自動切替運転時のファン運転制御処理について説明をする。
先ず、ユーザーは、リモコン30のリモコン操作部320の操作により、自動切替運転時の冷房運転開始温度T1と暖房運転開始温度T2とを入力する。リモコン送受信部330は、リモコン操作部320の操作によって入力された冷房運転開始温度T1と暖房運転開始温度T2とを室内ユニット20に送信する(ステップS20)。室内ユニット送受信部260は、リモコン送受信部330によって送信された冷房運転開始温度T1と暖房運転開始温度T2とを受信する。
次に、室内機制御部270は、自動切替運転時の冷房サーモオフ第1及び第2中間温度範囲TC1及びTC2を設定する(ステップS21)。冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の上限温度は冷房サーモオフ切替温度Td11であり、下限温度は冷房第1中間温度T1−X1である。 冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2の上限温度は冷房第1中間温度T1−X1であり、下限温度は暖房運転開始温度T2である。
次に、室内機制御部270は、自動切替運転時の暖房サーモオフ第1及び第2中間温度範囲TH1及びTH2を設定する(ステップS22)。暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の上限温度は暖房第1中間温度T2+Y1であり、下限温度は暖房サーモオフ切替温度Td21である。 暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の上限温度は冷房運転開始温度T1であり、下限温度は暖房第1中間温度T2+Y1である。
図8(a)は、冷房第1中間温度幅X1、及び暖房第1中間温度幅Y1の設定値の例である。図8(a)の例では、X1、Y1共に2.0℃である。図8(b)は、冷房運転開始温度T1、暖房運転開始温度T2、冷房サーモオフ切替温度Td11、暖房サーモオフ切替温度Td21、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の設定値の例である。図8(b)の例では、T1=27℃、T2=20℃、Td11=26℃、Td21=21℃、TC1の下限T1−X1=25℃、上限Td11=26℃、TC2の下限T2=20℃、上限T1−X1=25℃、TH1の下限Td21=21℃、上限T2+Y1=22℃、TH2の下限T2+Y1=22℃、上限T1=27℃である。なお、X1=Y1=2.0℃は初期値として予め設定された値であるが、ユーザーが任意に変更できる。また、X1の設定値とY1の設定値とを異ならせることもできる。また、図8(b)のT1、T2、TD11及びTD21の値は一例であり、これに限られない。
次に、室内機制御部270は、現在の運転モードを判別する(ステップS23)。先ず、室内機制御部270は、空気調和機1の現在の運転状態が冷房サーモオフ運転であるか判別する(ステップS24)。室内機制御部270は、空気調和機1の運転状態を切り替える度に、切替後の運転状態をメモリ240に記憶しており、ステップS24においてメモリ240に記憶されている現在の運転状態を読み出して、その運転状態が冷房サーモオフ運転であるか判別する。現在の運転状態が冷房サーモオフ運転である場合、室内機制御部270は、現在の室内温度が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に含まれるか判定する(ステップS25)。現在の室内温度は、温度センサ230によって検知される。
現在の室内温度が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に含まれない場合、すなわち、現在の室内温度が冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に含まれる場合、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の設定風速及び設定運転に従ってファン220の運転を制御する(ステップS26)。設定風速及び設定運転はメモリ240に記憶されている。設定風速は、例えば図8(c)に示されるように、リモコン30の操作によって設定され得る。ファン220の設定運転は、連続運転であり、初期値として予め設定されているか、ユーザーによって変更設定されている。室内機制御部270は、メモリ240からこれらの設定値を読み出し、その設定値に従ってファン220の運転を制御する。
現在の室内温度が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に含まれる場合、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2の設定風速及び設定運転に従ってファン220の運転を制御する(ステップS27)。設定風速及び設定運転は、例えば図8(c)に示される。図8(c)の例の場合、設定風速は「弱風」であり、メモリ240に記憶されている。設定運転は「間欠運転」であり、メモリ240に記憶されている。室内機制御部270は、メモリ240からこれらの設定を読み出し、その設定に従ってファン220の運転を制御する。このような制御を行ったときの冷房サーモオフ運転時におけるファン220の風速及び運転態様の時間的変化は図6(b)のタイムチャートに示される。
室内機制御部270は、ステップS24において、空気調和機1の現在の運転状態が冷房サーモオフ運転でないと判定した場合、現在の運転状態が暖房サーモオフ運転であるか判別する(ステップS28)。室内機制御部270は、空気調和機1の運転状態を切り替える度に、切替後の運転状態をメモリ240に記憶しており、ステップS28においてメモリ240に記憶されている現在の運転状態を読み出して、その運転状態が暖房サーモオフ運転であるか判定を行う。
現在の運転状態が暖房サーモオフ運転である場合、室内機制御部270は、現在の室内温度が暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に含まれるか判定する(ステップS29)。現在の室内温度は、温度センサ230によって検知される。
現在の室内温度が暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に含まれない場合、すなわち、現在の室内温度が暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に含まれる場合、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の設定風速及び設定運転に従ってファン220の運転を制御する(ステップS30)。設定風速及び設定運転はメモリ240に記憶されている。図8(d)に示される例の場合、設定風速は「微風」であり、メモリ240に記憶されている。ファン220の運転設定は連続運転であり、メモリ240に記憶されている。室内機制御部270は、メモリ240からこれらの設定を読み出し、その設定に従ってファン220の運転を制御する。
現在の室内温度が暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に含まれる場合、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の設定風速及び設定運転に従ってファン220の運転を制御する(ステップS31)。設定風速及び設定運転は、例えば図8(d)に示される。図8(d)の例の場合、設定風速は「弱風」であり、メモリ240に記憶されている。設定運転は「停止」であり、メモリ240に記憶されている。室内機制御部270は、メモリ240からこれらの設定を読み出し、その設定に従ってファン220の運転を制御する。かかる制御を行ったときの暖房サーモオフ運転時におけるファン220の風速及び運転態様の時間的変化は図6(c)のタイムチャートに示される。
室内機制御部270は、ステップS28において、空気調和機1の現在の運転状態が暖房サーモオフ運転でないと判定した場合、サーモオン時の設定風速及び設定運転に従ってファン220を制御する(ステップS32)。室内機制御部270は、ステップS28においてメモリ240に記憶されている現在の運転状態を読み出して、その運転状態が暖房サーモオフ運転であるか判定を行う。サーモオン時の設定風速及び設定運転はメモリ240に記憶されている。室内機制御部270は、メモリ240からこれらの設定を読み出し、その設定に従ってファン220の運転を制御する。
以上のように、本実施形態の空気調和機1においては、暖房サーモオフ期間内の温度範囲を区分する暖房第1中間温度T2+Y1を設定し、温度センサ230によって検知された室内温度が暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に属する場合と暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に属する場合とでファン220の運転態様を異ならせる。また、冷房サーモオフ期間内の温度範囲を区分する冷房第1中間温度T1−X1を設定し、温度センサ230によって検知された室内温度が冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に属する場合と冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に属する場合とでファン220の運転態様を異ならせる。運転態様は、連続運転、間欠運転、停止である。例えば第1中間温度範囲においてはファン220を連続運転させ、第2空間温度範囲においてはファン220を間欠運転させる。この場合、サーモオフ期間全体に亘ってファン220を連続運転させる場合と比較して、ファン220の運転に要する消費電力を低減することができる。
暖房サーモオフ運転時には、特に、以下の態様で動作させることで温度センサ230の温度誤検出防止及び快適性を担保しつつ、省エネ化を図ることができる。すなわち、比較的温度が低い暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1内に検知温度が属している間にファン220を連続運転させる。これにより、室内ユニット20内の空気を排出して室内ユニット20内に熱がこもることを防止し、室内ユニット20に設けられた温度センサ230の温度誤検知を防止できる。この際、空気調和がされていない空気(すなわち冷たい空気)の送風量を減らして快適性を損なわないようにしつつ、室内ユニット20内の熱を輩出できるようにファン220の風速を「弱風」とすることが特に望ましい。一方、比較的温度の高い暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2内に検知温度が属するときにはファン220を停止させる。これにより、比較的室内温度が高いにもかかわらず、空気調和されていない室内空気(すなわち暖かい室内空気)の送風を停止して快適性を担保すると共に、省エネ化できるという効果を奏する。冷房サーモオフ運転時には、特に、以下の態様で動作させることで快適性を担保しつつ、省エネ化を図ることができる。すなわち、比較的温度が高い冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1内に検知温度が属している間にファン220を連続運転させる。これにより、室内空気を循環させて暑さを和らげ、高い快適性を確保できる。一方、比較的温度の低い冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2内に検知温度が属するときにはファン220を間欠運転させる。これにより、空気循環による快適性を担保しつつ、省エネ化できるという効果を奏する。検知温度が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2内に属しているときにファン220を間欠運転させる場合には、空気調和がされていない空気(すなわち冷たい空気)の送風量を減らして快適性を損なわないようにするため、ファン220の風速を「弱風」又は「微風」とすることが特に望ましい。仮に、本実施形態とは異なり、室内温度とは無関係にサーモオフとなった時点から所定時間後にファンの運転態様及び風速を切り替える場合には、比較的室内温度が高いにもかかわらず、空気調和されていない室内空気(すなわち暖かい室内空気)を室内で循環させてしまい快適性を損なわせてしまう。また、比較的室内温度が低いにもかかわらず、空気調和されていない室内空気(すなわち冷たい室内空気)を室内で循環させてしまい快適性を損なわせてしまうことも考えられる。翻って、本実施形態の空気調和機1においては、サーモオフ期間中に検知した室内温度に応じてファン220の運転態様及び風速を決定しているので、このような問題が生じないという利点がある。
かかる構成により、自動切替運転時のサーモオフ期間中において、装置誤動作の防止及び快適性を担保しつつ、ファン220の運転に要する消費電力を低減することができ、省エネ化を実現できるという効果を奏する。また、空気調和機1においては、省エネ動作温度範囲におけるファン220の風速及び運転の設定を、室内ユニット20の設定スイッチ250又はリモコン30のリモコン操作部320によって変更可能であり、ユーザーの使用環境に合わせた設定とすることができる。
また、本実施形態の空気調和機1においては、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の温度幅の方が暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の温度幅よりも小さくなるように設定され、且つ、検知温度Tsが暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に属する時には連続運転を行い、検知温度Tsが暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に属する時には間欠運転を行っている。また、暖房運転時圧縮機停止温度Td21と冷房運転開始温度T1との間の温度範囲を区分する温度である暖房第1中間温度T2+Y1は、暖房運転時圧縮機停止温度Td21と冷房運転開始温度T1との中間の温度よりも低く設定されている。かかる設定によれば、間欠運転を行う時間の方が連続運転を行う時間よりも長くなるので省エネ化の効果が大きい。また、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の温度幅の方が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2の温度幅よりも小さくなるように設定され、且つ、検知温度Tsが冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に属する時には連続運転を行い、検知温度Tsが冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に属する時には間欠運転を行っている。また、冷房運転時圧縮機停止温度Td11と暖房運転開始温度T2との間の温度範囲を区分する温度である冷房第1中間温度T1−X1は、冷房運転時圧縮機停止温度Td11と暖房運転開始温度T2との中間の温度よりも高く設定されている。かかる設定によれば、間欠運転を行う時間の方が連続運転を行う時間よりも長くなるので省エネ化の効果が大きい。なお、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1の温度幅の方が暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の温度幅よりも大きくなるように設定し、且つ、検知温度Tsが暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に属する時には間欠運転を行い、検知温度Tsが暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に属する時には連続運転を行うこともできる。かかる設定によっても、間欠運転を行う時間の方が連続運転を行う時間よりも長くなるので省エネ化の効果が大きい。また、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1の温度幅の方が冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2の温度幅よりも大きくなるように設定し、且つ、検知温度Tsが冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に属する時には間欠運転を行い、検知温度Tsが冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に属する時には連続運転を行うこともできる。かかる設定によっても、間欠運転を行う時間の方が連続運転を行う時間よりも長くなるので省エネ化の効果が大きい。
本実施の形態は、冷房第1中間温度T1−X1と暖房第1中間温度T2+Y1とを設けた場合の例であるが、冷房第1中間温度T1−X1及び暖房第1中間温度T2+Y1のいずれか一方のみを設けることもできる。すなわち、冷房運転モード及び暖房運転モードのいずれか一方についてのみ、2つの中間温度範囲を設けて当該中間温度範囲の各々でファン220の運転態様を異ならせることもできる。室内機制御部270は、記憶部240に暖房中間温度範囲が記憶されている場合に、検知温度が暖房中間温度範囲のうちのいずれに属するかに応じてファン220の運転態様を異ならせ、且つ、記憶部240に冷房中間温度範囲が記憶されている場合に、検知温度が冷房中間温度範囲のうちのいずれに属するかに応じてファン220の運転態様を異ならせる。
実施の形態2.
本実施形態の空気調和機1においては、冷房第1中間温度幅X1、及び暖房第1中間温度幅Y1をリモコン30から設定変更できる。図9は、冷房第1中間温度幅X1及び暖房第1中間Y1の設定変更処理を示すフローチャートである。以下、図9を参照しつつ、リモコン30を用いた冷房第1中間温度幅X1及び暖房第1中間温度幅Y1の設定変更処理について説明する。温度幅X1及びY1の設定変更により、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2も設定変更される。
先ず、ユーザーは、リモコン30の設定スイッチ250の操作により、温度幅X1及びY1を入力する(ステップS41)。リモコン30のリモコン送受信部330は、入力された温度幅X1及びY1を室内ユニット20に送信する(ステップS42)。室内ユニット送受信部260は、リモコン30から送信された温度幅X1及びY1を受信する(ステップS43)。室内機制御部270は、メモリ240に記憶されている現在の温度幅X1及びY1を、受信した温度幅X1及びY1に置き換えて更新する(ステップS44)。室内機制御部270は、次回のファン運転制御処理より更新された設定値X1、Y1を用いてファン220を制御する。
図10(a)は、冷房第1中間温度幅X1、及び暖房第1中間温度幅Y1の現在設定値である。図10(a)の例では、X1、Y1共に2.0℃である。図10(b)は、X1=2.0℃、Y1=2.0℃のときの冷房運転開始温度T1、暖房運転開始温度T2、冷房サーモオフ切替温度Td11、暖房サーモオフ切替温度Td21、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の設定値の例である。図10(b)の例では、T1=27℃、T2=20℃、Td11=26℃、Td21=21℃、TC1の下限T1−X1=25℃、上限Td11=26℃、TC2の下限Td21=20℃、上限T1−X1=25℃、TH1の下限Td21=21℃、上限T2+Y1=22℃、TH2の下限T2+Y1=22℃、上限T1=27℃である。
図10(c)は、冷房第1中間温度幅X1、及び暖房第1中間温度幅Y1のリモコン受信値に基づく更新設定値である。図10(c)の例では、X1は2.5℃、Yは1.5℃である。図10(d)は、X1=2.5℃、Y1=1.5℃に設定変更されたときの冷房運転開始温度T1、暖房運転開始温度T2、冷房サーモオフ切替温度Td11、暖房サーモオフ切替温度Td21、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2の設定値の例である。図10(d)の例では、T1=27℃、T2=20℃、Td11=26℃、Td21=21℃、TC1の下限T1−X1=24.5℃、上限Td11=26℃、TC2の下限Td21=20℃、上限T1−X1=24.5℃、TH1の下限Td21=21℃、上限T2+Y1=21.5℃、TH2の下限T2+Y1=21.5℃、上限T1=27℃である。
以上のように、本実施形態の空気調和機1においては、自動切替運転時の冷房第1中間温度幅X1、及び暖房第1中間温度幅Y1をリモコン30の操作によって設定変更できるので、ファン制御切換を行う温度範囲を使用環境に合わせて調整でき、ユーザーは省エネ性と快適性とを兼ね備えた設定をすることができる。
実施の形態3.
本実施形態の空気調和機1においては、自動切替運転時の冷房第1中間温度幅X1、冷房第2中間温度幅X2、暖房第1中間温度幅Y1、及び暖房第2中間温度幅Y2を設けている。図11は、自動切替運転時の室温Ts、各中間温度範囲、及び各動作期間を示すタイムチャートである。図12(a)は、冷房及び暖房中間温度幅X1、X2、Y1及びY2の設定例である。図12(b)は、冷房及び暖房の第1、第2及び第3中間温度範囲TC1、TC2、TC3、TH1、TH2及びTH3の設定例である。図12(c)は、冷房サーモオフ時における第1、第2及び第3中間温度範囲TC1、TC2及びTC3でのファン220の風速及び運転の設定例、図12(d)は、暖房サーモオフ時における第1、第2及び第3中間温度範囲TH1、TH2及びTH3でのファン220の風速及び運転の設定例である。以下、第1及び第2の実施形態と異なる点について主に説明する。
図11の例の冷房運転モードにおける中間温度範囲は、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2、及び冷房サーモオフ第3中間温度範囲TC3からなる。 TC1の上限は冷房サーモオフ切替温度Td11であり、下限は冷房第1中間温度T1−X1である。TC2の上限は冷房第1中間温度T1−X1であり、下限は冷房第2中間温度T1−X2である。TC3の上限は冷房第2中間温度T1−X2であり、下限は暖房運転開始温度T2である。図11の例の暖房運転モードにおける中間温度範囲は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2、及び暖房サーモオフ第3中間温度範囲TH3からなる。 TH1の上限は暖房第1中間温度T2+Y1であり、下限は暖房サーモオフ切替温度Td21である。TH2の上限は暖房第2中間温度T2+Y2であり、下限は暖房第1中間温度T2+Y1である。TH3の上限は冷房運転開始温度T1であり、下限は暖房第2中間温度T2+Y2である。
図12(a)は、冷房及び暖房の第1及び第2中間温度幅X1、Y1、X2、Y2の設定例、図12(b)は、冷房運転開始温度T1、暖房運転開始温度T2、冷房サーモオフ切替温度Td11、暖房サーモオフ切替温度Td21、冷房サーモオフの第1〜第3中間温度範囲TC1〜TC3、暖房サーモオフの第1〜第3中間温度範囲TH1〜TH3の設定値の例である。図12(a)の例の場合、冷房第1中間温度幅X1=2.0℃、冷房第2中間温度幅X2=4.0℃、暖房第1中間温度幅Y1=2.0℃、暖房第2中間温度幅Y2=4.0℃である。図12(b)の例では、T1=27℃、T2=20℃、Td11=26℃、Td21=21℃、TC1の下限T1−X1=25℃、上限Td11=26℃、TC2の下限T1−X2=23℃、上限T1−X1=25℃、TC3の下限T2=20℃、上限T1−X2=23℃、TH1の下限Td21=21℃、上限T2+Y1=22℃、TH2の下限T2+Y1=22℃、上限T2+Y2=24℃、TH3の下限T2+Y2=24℃、上限T1=27℃である。
室内温度Tsが、冷房サーモオフ切替温度Td11となった時点c1から冷房第1中間温度T1−X1まで降下した時点c2までの期間が、冷房サーモオフ第1中間温度範囲TC1に対応する期間であり、当該期間を冷房サーモオフ第1動作期間DC1と称する。室内温度Tsが、冷房第1中間温度T1−X1となった時点c2から冷房第2中間温度T1−X2まで降下した時点c3までの期間が、冷房サーモオフ第2中間温度範囲TC2に対応する期間であり、当該期間を冷房サーモオフ第2動作期間DC2と称する。室内温度Tsが、冷房第2中間温度T1−X2となった時点c3から暖房運転開始温度T2まで降下した時点c4までの期間が、冷房サーモオフ第3中間温度範囲TC3に対応する期間であり、当該期間を冷房サーモオフ第3動作期間DC3と称する。
室内温度Tsが、暖房サーモオフ切替温度Td21となった時点c5から暖房第1中間温度T2+Y1まで上昇した時点c6までの期間が、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1に対応する期間であり、当該期間を暖房サーモオフ第1動作期間DH1と称する。室内温度Tsが、暖房第1中間温度T2+Y1となった時点c6から暖房第2中間温度T2+Y2まで上昇した時点c7までの期間が、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2に対応する期間であり、当該期間を暖房サーモオフ第2動作期間DH2と称する。室内温度Tsが、暖房第2中間温度T2+Y2となった時点c7から冷房運転開始温度T1まで上昇した時点c8までの期間が、暖房サーモオフ第3中間温度範囲TH3に対応する期間であり、当該期間を暖房サーモオフ第3動作期間DH3と称する。
図12(c)に示されるように、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第1動作期間DC1において、ファン220を第1の設定風速、例えばリモコン30の操作による設定風速で動作させる。また、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第1動作期間DC1においてファン220を第1の設定運転、例えば連続運転させる。室内機制御部270は、冷房サーモオフ第2動作期間DC2において、ファン220を第2の設定風速、例えば第1の設定風速よりも遅い風速、例えば「弱風」で動作させる。また、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第2動作期間DC2におけるファン220を、第2の設定運転、例えば間欠運転させる。室内機制御部270は、冷房サーモオフ第3動作期間DC3において、ファン220を第3の設定風速、例えば第2の設定風速よりも遅い風速、例えば「微風」で動作させる。また、室内機制御部270は、冷房サーモオフ第3動作期間DC3におけるファン220を第3の設定運転、例えば停止させる。室内機制御部270は、暖房サーモオフ時の動作も同様に行うことができる。
上記したように、本実施形態の空気調和機1においては、サーモオフ時の温度範囲を区分する中間温度を、暖房運転モード及び冷房運転モードの各々について2つずつ設定する。室内機制御部270は、検知温度Tsが属する中間温度範囲に応じた風速及び運転態様によりファン220を動作させる。かかる構成とすることにより、第1の実施形態に比較してより細かいファン制御が可能となる。例えば、検知温度Tsが属する中間温度範囲が変わる度に、ファン220の運転態様を連続運転、間欠運転、停止の順又は停止、間欠運転、連続運転の順に段階的に変化させることによって、すなわち、連続運転から停止状態又は停止状態から連続運転のようにファン220の動作を急に開始又は停止をさせないことによって快適性を向上させることができ、省エネ性と快適性とを両立できるという効果を奏する。また、例えば、検知温度Tsが属する中間温度範囲が変わる度に、ファン220の風速を通常設定、弱風設定、微風設定の順又は微風設定、弱風設定、通常設定の順に段階的に変化させることによっても快適性を向上させ、省エネ性と快適性とを両立できる。なお、上記実施形におけるファン220の運転態様の変化順及び風速の変化順は一例であり、これに限られない。
実施の形態4.
本実施形態における空気調和機1の室内機制御部270は、自動切替運転時において、サーモオフ切替温度から中間温度までの温度範囲すなわち暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1での温度の時間的変化率に応じて、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2におけるファン220の風速を、予め設定された複数の風速のうちから選択する。また、室内機制御部270は、暖房サーモオフ第1中間温度範囲TH1での温度の時間的変化率に応じて、暖房サーモオフ第2中間温度範囲TH2におけるファン220の運転態様を、予め設定された複数の運転態様のうちから選択する。以下、第1〜第3の実施形態と異なる部分について主に説明する。
図13は、室内機制御部270による自動切替運転時のファン220の風速及び運転態様の選択処理を示すフローチャートである。以下、図13を参照しつつ、当該風速選択処理について説明する。
先ず、室内機制御部270は、サーモオフ第1中間温度に含まれる任意の2点の温度を検知する(ステップS50)。冷房運転モード時においては、室内機制御部270は、検知温度Tsが冷房サーモオフ切替温度Td11になった時点から冷房第1中間温度T1−X1になった時点までの期間すなわち冷房サーモオフ第1動作期間DC1内で、温度センサ230によって検知された2点の温度を取得し、その温度及びその検知時刻をメモリ240に記憶させる。暖房運転モード時においては、室内機制御部270は、検知温度Tsが暖房サーモオフ切替温度Td21になった時点から暖房第1中間温度T2+Y1になった時点までの期間すなわち暖房サーモオフ第1動作期間DH1内で、温度センサ230によって検知された2点の温度を取得し、その検知時刻をメモリ240に記憶させる。2点の温度の組み合わせとしては例えば、冷房サーモオフ切替温度Td11と冷房第1中間温度T1−X1の組み合わせ、又は、暖房サーモオフ切替温度Td21と暖房第2中間温度T2+Y2の組み合わせとすることができる。
次に、室内機制御部270は、冷房運転モード時には検知温度Tsが冷房第1中間温度T1−X1に達した時点において、暖房運転モード時には検知温度Tsが暖房第1中間温度T2+Y1に達した時点において、検知した2点の温度及びその検知時刻をメモリ240から読み出して単位時間当たりの温度変化量を算出する(ステップS51)。次に、室内機制御部270は、算出した時間的変化量と閾値とを比較する (ステップS52)。閾値は、予め設定されており、例えば、1℃/1時間である。
次に、室内機制御部270は、比較結果に基づいてファン220の風速を選択する (ステップS53)。室内機制御部270は、例えば、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合にはファン220の風速として「弱風」を選択し、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも小さい場合にはファン220の風速として「弱風」よりも弱い「微風」を選択することができる。また、室内機制御部270は、比較結果に基づいてファン220の運転態様を選択する(ステップS53)。室内機制御部270は、例えば、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合にはファン220の運転態様として「連続運転」を選択し、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも小さい場合にはファン220の運転態様として「間欠運転」を選択することができる。
次に、室内機制御部270は、選択した風速及び運転態様でファン220を運転制御する(ステップS54)。例えば、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合、室内機制御部270は、風速「弱風」でファン220を連続運転させる。
上記したように、本実施形態の空気調和機1においては、サーモオフ第1中間温度範囲での温度の時間的変化率に応じて、サーモオフ第2中間温度範囲におけるファン220の風速及び運転態様を、予め設定された複数の風速及び運転態様のうちから選択し、選択した風速及び運転態様にてファン220を運転させる。
室内機制御部270は、例えば、時間的変化量が閾値よりも大きい場合には、ファン220の運転態様として連続運転を選択し、時間的変化量が閾値よりも小さい場合には、ファン220の運転態様として間欠運転を選択する。単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合には、検知温度が冷房運転開始温度T1又は暖房運転開始温度T2に比較的早期に到達すると推測でき、サーモオフ期間が比較的短くなると考えられる。それゆえ、サーモオフ期間中に連続運転を行ってもファン220の運転に要する消費電力は比較的少なく済み、且つ室内空気の循環による快適性も十分に確保できる。一方、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも小さい場合には、検知温度が冷房運転開始温度T1又は暖房運転開始温度T2に比較的遅く到達すると推測でき、サーモオフ期間が比較的長くなると考えられる。それゆえ、サーモオフ期間中に間欠運転を行ってファン220の運転に要する消費電力を抑制しつつ、室内空気の循環による快適性を確保することができる。
また、室内機制御部270は、例えば、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合には、ファン220の風速として「弱風」を選択し、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも小さい場合には、ファン220の風速として「微風」を選択する。単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも大きい場合には、サーモオフ期間が比較的短くなると考えられる。それゆえ、サーモオフ期間中に風速を「微風」よりも風速の強い「弱風」としてもファン220の運転に要する消費電力は比較的少なく済み、且つ室内空気の循環による快適性も十分に確保できる。一方、単位時間当たりの温度変化量が閾値よりも小さい場合には、サーモオフ期間が比較的長くなると考えられる。それゆえ、サーモオフ期間中に風速を「弱風」よりも風速の弱い「微風」としてファン220の運転に要する消費電力を抑制しつつ、室内空気の循環による快適性を確保することができる。
本実施形態は、「連続運転」と「弱風」との組み合わせ、及び「間欠運転」と「微風」との組み合わせの例であるが、これに限られない。比較的消費電力の大きい「連続運転」と比較的消費電力の小さい「微風」の組み合わせ、又は、比較的消費電力の小さい「間欠運転」と比較的消費電力の大きい「弱風」の組み合わせを選択することもできる。かかる選択によっても、ファン220の運転に要する消費電力を抑制しつつ、室内空気の循環による快適性を確保することができる。
また、本実施形態は、ファン220の風速と運転態様の両方を選択する場合の例であるがこれに限られない。例えば、サーモオフ第2中間温度範囲におけるファン220の運転態様を連続運転又は間欠運転で固定として、ファン220の風速のみを、時間的変化量と閾値との比較結果に応じて選択することもできる。また、例えば、サーモオフ第2中間温度範囲におけるファン220の風速を「弱風」又は「微風」で固定として、ファン220の運転態様のみを、時間的変化量と閾値との比較結果に応じて選択することもできる。かかる構成によっても、ファン220の運転に要する消費電力を抑制しつつ、室内空気の循環による快適性を確保することができる。