JP6641066B1 - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

室内熱交換器を清潔な状態にし、さらに、露垂れを抑制する空気調和機を提供する。空気調和機(100)の制御部(30)は、室内熱交換器(15)を蒸発器として機能させ、室内熱交換器(15)を凍結させる凍結処理を行う。室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合、制御部(30)は、凍結処理を行わないか、凍結処理を行うときでも、凍結処理の継続時間を短くし、又は、凍結処理中の圧縮機モータ(11a)の回転速度を小さくする。前記した第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い。

Description

本発明は、空気調和機に関する。
空気調和機の室内熱交換器を清潔な状態にする技術として、例えば、特許文献1には、室内熱交換器の着霜・除霜を順次に行って、室内熱交換器の汚れを除去することが記載されている。
特開2010−14288号公報
ところで、室内熱交換器に着霜させると、室内機付近の空気の温度が露点を下回り、室内機の筐体や諸部品が結露する可能性がある。例えば、室内機の筐体の外表面が結露すると、場合によっては、その結露水が自重で落下(露垂れ)する可能性がある。このような問題の対策について、特許文献1には記載されていない。
そこで、本発明は、室内熱交換器を清潔な状態にし、さらに、露垂れを抑制する空気調和機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る空気調和機は、リモコンの凍結処理の実行ボタンがユーザによって押された場合、制御部が、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる前記凍結処理を行い、室内温度センサの検出値が第1所定値以上であるときには、前記制御部は、前記凍結処理を行わず、前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時に前記リモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低いこととした。
また、本発明に係る空気調和機は、制御部が、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、前記制御部は、室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、前記凍結処理に先立って冷房運転又は除湿運転を行ったときの室内熱交換器温度センサの検出値に対する前記室内温度センサの検出値の差が第3所定値以下であるときには、前記凍結処理を行わず、前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低いこととした。
また、本発明に係る空気調和機は、制御部が、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、前記制御部は、室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、気象情報取得部によって取得された気象情報に含まれる室外湿度が第4所定値以下であるときには、前記凍結処理を実行し、前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低いこととした。
また、本発明に係る空気調和機は、制御部が、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、前記制御部は、室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、前記凍結処理に先立って行った冷房運転又は除湿運転において、前記室内温度センサの検出値の低下幅又は低下速度が第5所定値以上であるときには、前記凍結処理を実行し、前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低いこととした。
また、本発明に係る空気調和機は、リモコンの凍結処理の実行ボタンがユーザによって押された場合、制御部が、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる前記凍結処理を行い、室内温度センサの検出値が第1所定値以上であるときには、前記制御部は、冷房運転又は除湿運転を行った後に前記凍結処理を行い、前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時に前記リモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低いこととした。
本発明によれば、室内熱交換器を清潔な状態にし、さらに、露垂れを抑制する空気調和機を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る空気調和機の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機の室内機の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機において、室内温度に関する第1所定値や上限値が記載された湿り空気線図である 本発明の第1実施形態に係る空気調和機が備える圧縮機及び室内ファンのON/OFFの切替えに関する説明図である。 本発明の第2実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る空気調和機が備える圧縮機モータの回転速度と、第3所定値と、の関係を示すマップである。 本発明の第6実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の第7実施形態に係る空気調和機の機能ブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する処理のフローチャートである。
≪第1実施形態≫
<空気調和機の構成>
図1は、第1実施形態に係る空気調和機100の構成図である。
なお、図1の実線矢印は、暖房運転時の冷媒の流れを示している。
一方、図1の破線矢印は、冷房運転時の冷媒の流れを示している。
空気調和機100は、冷房運転や暖房運転等の空調を行う機器である。図1に示すように、空気調和機100は、圧縮機11と、室外熱交換器12と、室外ファン13と、膨張弁14と、を備えている。また、空気調和機100は、前記した構成の他に、室内熱交換器15と、室内ファン16と、四方弁17と、を備えている。
圧縮機11は、低温低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出する機器である。図1に示すように、圧縮機11は、駆動源である圧縮機モータ11aを備えている。
室外熱交換器12は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室外ファン13から送り込まれる外気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。
室外ファン13は、室外熱交換器12に外気を送り込むファンである。室外ファン13は、駆動源である室外ファンモータ13aを備え、室外熱交換器12の付近に設置されている。
膨張弁14は、「凝縮器」(室外熱交換器12及び室内熱交換器15の一方)で凝縮した冷媒を減圧する弁である。なお、膨張弁14で減圧された冷媒は、「蒸発器」(室外熱交換器12及び室内熱交換器15の他方)に導かれる。
室内熱交換器15は、その伝熱管g(図2参照)を通流する冷媒と、室内ファン16から送り込まれる室内空気(空調対象空間の空気)と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。
室内ファン16は、室内熱交換器15に室内空気を送り込むファンである。室内ファン16は、駆動源である室内ファンモータ16c(図3参照)を有し、室内熱交換器15の付近に設置されている。
四方弁17は、空気調和機100の運転モードに応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。例えば、冷房運転時(図1の破線矢印を参照)には、冷媒回路Qにおいて、圧縮機11、室外熱交換器12(凝縮器)、膨張弁14、及び室内熱交換器15(蒸発器)を順次に介して、冷凍サイクルで冷媒が循環する。
一方、暖房運転時(図1の実線矢印を参照)には、冷媒回路Qにおいて、圧縮機11、室内熱交換器15(凝縮器)、膨張弁14、及び室外熱交換器12(蒸発器)を順次に介して、冷凍サイクルで冷媒が循環する。
すなわち、圧縮機11、「凝縮器」、膨張弁14、及び「蒸発器」を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路Qにおいて、前記した「凝縮器」及び「蒸発器」の一方は室外熱交換器12であり、他方は室内熱交換器15である。
なお、図1の例では、圧縮機11、室外熱交換器12、室外ファン13、膨張弁14、及び四方弁17が、室外機Uoに設置されている。一方、室内熱交換器15や室内ファン16は、室内機Uiに設置されている。
図2は、室内機Uiの縦断面図である。
図2に示すように、室内機Uiは、前記した室内熱交換器15や室内ファン16の他に、ドレンパン18と、筐体ベース19と、フィルタ20a,20bと、を備えている。さらに、室内機Uiは、前面パネル21と、左右風向板22と、上下風向板23と、を備えている。
室内熱交換器15は、複数のフィンfと、それらのフィンfを貫通する複数の伝熱管gと、を備えている。別の観点から説明すると、室内熱交換器15は、室内ファン16の前側に配置される前側室内熱交換器15aと、室内ファン16の後側に配置される後側室内熱交換器15bと、を備えている。図2の例では、前側室内熱交換器15aの上端部と、後側室内熱交換器15bの上端部と、が逆V状に接続されている。
室内ファン16は、例えば、円筒状のクロスフローファンであり、室内熱交換器15の付近に設置されている。室内ファン16は、複数のファンブレード16aと、これらのファンブレード16aに設置される環状の仕切板16bと、駆動源である室内ファンモータ16c(図3参照)と、を備えている。
ドレンパン18は、室内熱交換器15の凝縮水を受けるものであり、室内熱交換器15の下側に設置されている。
筐体ベース19は、室内熱交換器15や室内ファン16等の機器が設置される筐体である。
フィルタ20a,20bは、室内ファン16の駆動に伴って室内熱交換器15に向かう空気から塵埃を捕集するものである。一方のフィルタ20aは室内熱交換器15の前側に配置され、他方のフィルタ20bは室内熱交換器15の上側に配置されている。
前面パネル21は、前側のフィルタ20aを覆うように設置されるパネルであり、下端を軸として前側に回動可能になっている。なお、前面パネル21が回動しない構成であってもよい。
左右風向板22は、室内に吹き出される空気の左右方向の風向きを調整する板状部材である。左右風向板22は、吹出風路h3に配置され、左右風向板用モータ24(図3参照)によって左右方向に回動するようになっている。
上下風向板23は、室内に吹き出される空気の上下方向の風向きを調整する板状部材である。上下風向板23は、空気吹出口h4の付近に配置され、上下風向板用モータ25(図3参照)によって上下方向に回動するようになっている。
空気吸込口h1,h2を介して吸い込まれた空気は、室内熱交換器15の伝熱管gを通流する冷媒と熱交換し、熱交換した空気が吹出風路h3に導かれる。そして、吹出風路h3を通流する空気は、左右風向板22及び上下風向板23によって所定方向に導かれ、さらに、空気吹出口h4を介して室内に吹き出される。
なお、空気の流れに伴って空気吸込口h1,h2に向かう塵埃の大部分は、フィルタ20a,20bで捕集される。しかしながら、細かい塵埃がフィルタ20a,20bを通り抜けて室内熱交換器15に付着することがあるため、室内熱交換器15を定期的に洗浄することが望ましい。そこで、本実施形態では、室内熱交換器15で凍結して着霜させた後、室内熱交換器15を解凍して洗浄するようにしている。以下では、室内熱交換器15の凍結を含む一連の処理を、室内熱交換器15の「凍結洗浄」という。
図3は、空気調和機100の機能ブロック図である。
図3に示す室内機Uiは、前記した各構成の他に、リモコン送受信部26と、環境検出部27と、室内制御回路31と、を備えている。
リモコン送受信部26は、赤外線通信等によって、リモコン40との間で所定の情報をやり取りする。
環境検出部27は、室内温度センサ27aと、室内熱交換器温度センサ27bと、を備えている。
室内温度センサ27aは、室内(空調対象空間)の温度を検出するセンサであり、例えば、フィルタ20a,20b(図2参照)の空気吸込側に設置されている。
室内熱交換器温度センサ27bは、室内熱交換器15(図2参照)の温度を検出するセンサであり、室内熱交換器15に設置されている。
室内温度センサ27a及び室内熱交換器温度センサ27bの検出値は、室内制御回路31に出力される。
なお、図3の例では、空気調和機100が、室内の湿度(例えば、相対湿度)を検出する湿度センサ(図示せず)を備えない構成になっているが、これに限定されるものではない。
室内制御回路31は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
図3に示すように、室内制御回路31は、記憶部31aと、室内制御部31bと、を備えている。
記憶部31aには、所定のプログラムの他、リモコン送受信部26を介して受信したデータや、各センサの検出値等が記憶される。
室内制御部31bは、記憶部31aに記憶されたデータに基づいて、室内ファンモータ16c、左右風向板用モータ24、上下風向板用モータ25等を制御する。
室外機Uoは、前記した構成の他に、室外温度センサ28と、室外制御回路32と、を備えている。
室外温度センサ28は、室外の温度を検出するセンサであり、室外機Uoの所定箇所に設置されている。なお、図3では省略しているが、室外機Uoは、圧縮機11(図1参照)の吐出温度を検出するセンサも備えている。これらの各センサの検出値は、室外制御回路32に出力される。
室外制御回路32は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、通信線を介して室内制御回路31に接続されている。図3に示すように、室外制御回路32は、記憶部32aと、室外制御部32bと、を備えている。
記憶部32aには、所定のプログラムの他、室内制御回路31から受信したデータ等が記憶される。室外制御部32bは、記憶部32aに記憶されたデータに基づいて、圧縮機モータ11a、室外ファンモータ13a、膨張弁14等を制御する。なお、少なくとも圧縮機11(図1参照)及び膨張弁14を制御する「制御部30」は、室内制御回路31と、室外制御回路32と、を含んで構成される。
次に、室内熱交換器15の凍結洗浄に関する制御部30の処理について、図4を用いて説明する。
<制御部の処理>
図4は、第1実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図4では省略しているが、例えば、前回の凍結洗浄(S101〜S104)の終了時から積算した空調運転の実行時間の和が所定時間に達した場合、制御部30が、ステップS101の処理を開始するようにしてもよい。また、ユーザによってリモコン40の凍結洗浄のボタン(図示せず)が押された場合、制御部30が、ステップS101の処理を開始するようにしてもよい。
ステップS101において制御部30は、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上であるか否かを判定する。ここで、第1所定値T1とは、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うか否かの判定基準となる閾値であり、予め設定されている。
また、室内温度センサ27a(図3参照)を用いた室内温度(空調対象空間の温度)の検出時に、制御部30が室内ファン16を駆動させることが好ましい。これによって、室内の空気が攪拌されるため、室内温度センサ27aが室内温度を検出する際の誤差を低減できる。
ステップS101において室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30は、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うことなく、一連の処理を終了する(END)。なお、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合でも、凍結処理を行うことがあるが、その例については後記する(第2、第3実施形態)。
一方、ステップS101において室内温度Tが第1所定値T1未満である場合(S101:No)、ステップS102において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる(凍結処理)。
ところで、空気調和機100では、ユーザによるリモコン40の操作で変更可能な設定温度(空調対象空間の温度設定値)の上限値・下限値が予め設定され、記憶部31aに格納されている。その一例を挙げると、冷房運転時や暖房運転時、ユーザがリモコン40の操作によって、10℃(下限値Tmin)以上かつ32℃(上限値TMAX)以下の範囲内で設定温度を変更できるようになっている。
そして、本実施形態では、ステップS101の判定処理で用いられる第1所定値T1が、冷房運転時又は暖房運転時にリモコン40で変更可能な設定温度の上限値TMAX(例えば、32℃)よりも低い値として、予め設定されている。本実施形態では、一例として、第1所定値T1が30℃で設定されているものとして説明する。
図5は、室内温度に関する前記の第1所定値T1や前記の上限値TMAXが記載された湿り空気線図である(適宜、図3を参照)。
なお、図5の横軸は、空気の乾球温度(つまり、室内温度)である。図5の縦軸は、空気の絶対湿度である。また、図5の右上がりの曲線(実線及び破線)は、空気の相対湿度(例えば、80%)が等しい点の集まりである。図5の例では、冷房運転時又は暖房運転時にリモコン40で変更可能な設定温度の上限値TMAXが32℃であり、第1所定値T1が30℃に設定されている。
例えば、室内空気の乾球温度が第1所定値T1よりも高い35℃であり、相対湿度80%の状態Hでは、その絶対湿度(乾き空気1kgに対する水蒸気の質量)が、約0.029[kg/kg(DA)]になっている。
仮に、絶対湿度が比較的高い状態Hの空気中で室内熱交換器15が凍結されると、それに伴って、室内機Ui付近の空気が冷やされる。その結果、筐体ベース19(図2参照)の内表面・外表面が結露し、場合によっては、露垂れが生ずる可能性がある。なお、室内温度Tが高いほど、室内空気が含むことが可能な水蒸気の量(相対湿度が100%のときの絶対湿度)が多くなり、室内熱交換器15の凍結中に露垂れが生じやすくなる。
例えば、室内空気の乾球温度が30℃(第1所定値T1)であり、相対湿度が100%である場合の絶対湿度を超えるような条件において、露垂れが発生する可能性がある。
そこで、本実施形態では、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合には(図4のS101:Yes)、制御部30が、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行わないようにしている。つまり、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合には、室内空気の絶対湿度が高い可能性(つまり、室内機Uiでの露垂れ)を考慮し、念のために制御部30が凍結処理を行わないようにしている。これによって、室内機Uiの露垂れを未然に防止できる。
なお、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合、制御部30が、凍結処理の継続時間を短くしたり、凍結処理中の圧縮機モータ11a(図3参照)の回転速度を小さくしたりしてもよいが、これについては第2、第3実施形態で説明する。
一方、図5において、室内空気の乾球温度が第1所定値T1よりも低い20℃であって相対湿度80%の状態Jである場合、その絶対湿度は約0.012[kg/kg(DA)]である。このように絶対湿度が比較的低い空気中では、室内熱交換器15が凍結されても、室内機Uiで露垂れが生じる可能性はほとんどない。
ちなみに、乾球温度が20℃、相対湿度100%の状態Kであっても、その絶対湿度は約0.015[kg/kg(DA)]であり、それほど高くはない。つまり、乾球温度が20℃の状態では、相対湿度の高・低に関わらず、室内熱交換器15の凍結中に室内機Uiで露垂れが生じる可能性はほとんどない。このように、相対湿度の高・低に関わらず室内機Uiで露垂れが生じないように、第1所定値T1が予め設定されている。
再び、図4に戻って説明を続ける。
ステップS101において室内温度Tが第1所定値T1未満である場合(S101:No)、ステップS102において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。すなわち、制御部30は、室内熱交換器15を蒸発器として機能させ、空気中の水分を室内熱交換器15に着霜させて、室内熱交換器15を凍結させる。
このステップS102についてさらに詳しく説明すると、制御部30は、例えば、膨張弁14(図1参照)の開度を冷房運転時よりも小さくして、圧縮機11(図1参照)を駆動する。これによって、低圧で蒸発温度の低い冷媒が室内熱交換器15に流入するため、空気中の水分が室内熱交換器15に着霜し、さらに、が室内熱交換器15の表面の霜や氷が成長する。なお、凍結処理における膨張弁14の開度は、冷房運転時の開度と略同一であってもよい。
図6は、圧縮機11及び室内ファン16のON/OFFの切替えに関する説明図である(適宜、図1を参照)。
なお、図6の横軸は時刻である。また、図6の縦軸は、圧縮機11のON/OFF、及び室内ファン16のON/OFFを示している。図6の例では、所定の空調運転が時刻t1まで行われた後、圧縮機11及び室内ファン16が駆動している(つまり、ON状態である)。その後、時刻t1〜t2において圧縮機11及び室内ファン16が停止した後、時刻t2〜t3において室内熱交換器15の凍結が行われている(図4のステップS102)。
図6の例では、室内熱交換器15の凍結中、室内ファン16が停止されている。これによって、室内に冷風が吹き出されないため、ユーザの快適性を損なうことなく室内熱交換器15を凍結させることができる。なお、時刻t3以後の処理については後記する。
ちなみに、室内熱交換器15の凍結中、制御部30が室内ファン16を停止させずに、この室内ファン16を駆動させるようにしてもよい。
次に、図4のステップS103において制御部30は、室内熱交換器15を解凍する。例えば、制御部30は、室内ファン16や圧縮機11等の機器を停止状態にする。これによって、室内熱交換器15の霜や氷が室温で自然解凍され、多量の水がフィンf(図2参照)を伝ってドレンパン18に流れ落ちる。これによって、室内熱交換器15に付着していた塵埃が洗い流される。
次に、図4のステップS104において制御部30は、室内熱交換器15を乾燥させる。図6の例では、室内熱交換器15の解凍後、時刻t4〜t6の「乾燥」運転として、暖房運転及び送風運転が順次に行われている。これによって、室内機Uiにおけるカビ等の菌の繁殖を抑制できる。ステップS104の乾燥運転を行った後、制御部30は、凍結洗浄に関する一連の処理を終了する(END)。
なお、図4では省略しているが、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が、第1所定値T1(例えば、30℃)よりも低い第2所定値T2(例えば、10℃)以下である場合、制御部30が凍結処理(S102)を行わないようにすることが好ましい。室内温度Tが低すぎると、単位体積当たりの室内空気に含むことが可能な水分の量が少なすぎて、凍結処理中(S102)、室内熱交換器15への着霜が進みにくいからである。
なお、第2所定値T2は、室内熱交換器15の凍結処理に要する時間や消費電力量に基づき、第1所定値T1よりも低い値として、予め設定されている。また、第2所定値T2は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコン40で変更可能な設定温度の下限値Tmin(例えば、10℃)以上であってもよい。これによって、室内温度Tがリモコン40で変更可能な設定温度の範囲内であっても、その数値が低すぎる場合には、凍結処理を適宜に中止できる。なお、前記した第2所定値T2の大きさは、下限値Tmin以上に限定されるものではなく、下限値Tmin未満であってもよい。
また、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が第1所定値T1以上である場合において、凍結処理(S102)を行わないとき、制御部30が冷房運転又は送風運転を行うことが好ましい。例えば、リモコン40の凍結洗浄のボタン(図示せず)をユーザが押した場合において、室内温度Tが第1所定値T1以上であったとき、制御部30は、凍結洗浄に代えて、冷房運転又は送風運転を行う。
これによって、冷房運転では、室内熱交換器15に発生する凝縮水によって、室内熱交換器15が洗い流される。また、送風運転では、室内機Uiの内部が乾燥するため、室内機Uiが清潔な状態になる。このように、凍結処理とは異なる方法で室内機Uiを清潔にすることができる。また、リモコン40を操作しても空気調和機100の運転音が全く生じない場合に比べて、ユーザの違和感を低減できる。
<効果>
第1実施形態によれば、制御部30は、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(図4のS101:Yes)、室内熱交換器15の凍結処理を行わない(END)。これによって、室内空気に多量の水分が含まれている状態で凍結洗浄が行われることを未然に防ぐことができる。したがって、室内熱交換器15の凍結中における室内機Uiでの露垂れを抑制できる。このように第1実施形態によれば、室内熱交換器15を清潔な状態にし、さらに、露垂れを抑制する空気調和機100を提供できる。
また、室内熱交換器15を凍結させるか否かの判定(図4のS101)に用いられる第1所定値T1は、リモコン40で変更可能な設定温度の上限値よりも低い。したがって、例えば、その露点が第1所定値T1である空気の絶対湿度(相対湿度100%のときの絶対湿度)に基づいて、第1所定値T1が適宜に設定されることで、凍結洗浄時の室内機Uiでの露垂れを抑制できる。
また、室内熱交換器15の凍結処理を行うか否かの判定には、前記したように、室内温度の検出値が用いられる。一方、室内湿度を検出する必要は特にないため、室内機Uiに湿度センサが設けられていない安価な空気調和機であっても、室内熱交換器15の凍結洗浄を行うことができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合、制御部30が凍結処理の継続時間を通常よりも短くする点が、第1実施形態とは異なっている。すなわち、第1実施形態では、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合、制御部30が凍結処理を行わなかったが、この第2実施形態では、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合でも制御部30が凍結処理を行うようにしている。
なお、その他(空気調和機100の構成等:図1〜図3参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図7は、第2実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図7のステップS101〜S104については、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。ステップS101において、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS201に進む。
ステップS201において制御部30は、室内熱交換器15の凍結時間を短く設定する。すなわち、制御部30は、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が第1所定値T1未満である場合よりも、室内熱交換器15の凍結処理(S202)の継続時間を短くする。
次にステップS202において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。すなわち、制御部30は、ステップS202の凍結処理を通常(S102)よりも短い時間行う。これによって、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が多い状況であっても、室内機Uiでの露垂れを抑制しつつ、室内熱交換器15を凍結させることができる。室内熱交換器15を凍結させた後(S202)、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
<効果>
第2実施形態によれば、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合において(図7のS101:Yes)、凍結処理を行うときでも、制御部30は、室内熱交換器15の凍結時間を短く設定する(S201)。これによって、室内温度が比較的高い状況でも、室内機Uiでの露垂れを抑制しつつ、室内熱交換器15の凍結洗浄を行うことができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、第2実施形態と同様に、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合でも制御部30が凍結処理を行うが、この第3実施形態では、凍結処理中の圧縮機モータ11aの回転速度を通常よりも小さくする点が、第2実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機100の構成等:図1〜図3参照)については、第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、第3実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図8のステップS101〜S104については、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。ステップS101において、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS301に進む。
ステップS301において制御部30は、圧縮機モータ11aの回転速度を小さく設定する。すなわち、制御部30は、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が第1所定値T1未満である場合よりも、凍結処理中(S302)の圧縮機モータ11aの回転速度を小さくする。
次に、ステップS302において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。すなわち、制御部30は、通常の凍結処理よりも小さな回転速度で圧縮機モータ11aを駆動させて、室内熱交換器15を凍結させる。
なお、凍結処理中、制御部30が圧縮機モータ11aを定速回転させてもよいし、また、フィードバック制御を行ってもよい。制御部30が、圧縮機モータ11aのフィードバック制御を行う場合において、通常の凍結処理よりも「小さな回転速度」で圧縮機モータ11aを駆動するとは、次のことを意味している。
すなわち、凍結処理中の圧縮機モータ11aのフィードバック制御に用いられる複数のセンサ(室内温度センサ27a、室外温度センサ28、不図示の吐出温度センサ等)のうち、室内温度センサ27a以外の各センサの検出値が所定の値であり、室内温度センサ27aの検出値が第1所定値T1未満であるとき、制御部30が、圧縮機モータ11aを所定の回転速度で駆動したとする。一方、室内温度センサ27a以外の各センサの検出値が前記した所定の値であり、室内温度センサ27aの検出値が第1所定値T1以上であるとき、制御部30は、圧縮機モータ11aを前記した所定の回転速度よりも小さな回転速度で駆動する。
これによって、室内熱交換器15の凍結中、冷媒回路Q(図1参照)を循環する冷媒の流量が少なくなるため、冷媒と空気との間の熱交換量が通常の凍結時(S102)よりも小さくなる。したがって、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が多い状況であっても、室内機Uiでの露垂れを抑制しつつ、室内熱交換器15を凍結させることができる。
このようにして室内熱交換器15を凍結させた後(S302)、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
<効果>
第3実施形態によれば、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合において(図8のS101:Yes)、凍結処理を行うときでも、制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる際の圧縮機モータ11aの回転速度を通常よりも小さくする(S301)。これによって、室内温度が比較的高い状況でも、室内機Uiでの露垂れを抑制しつつ、室内熱交換器15の凍結洗浄を行うことができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、室内温度Tが第1所定値T1以上であっても、既に冷房運転又は除湿運転を行っていたときには、制御部30が室内熱交換器15を凍結させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機100の構成等:図1〜図3参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図9は、第4実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図9のステップS101〜S104については、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。ステップS101において、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS401に進む。
ステップS401において制御部30は、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転又は除湿運転を行ったか否かを判定する。具体的に説明すると、制御部30は、ステップS401の直近に行った空調運転の運転モードが冷房運転又は除湿運転であるか否かを判定する。例えば、冷房運転が行われると、空気に含まれていた水分が室内熱交換器15で結露し、その結露水がドレンパン18(図2参照)及びドレンホース(図示せず)を順次に介して、外部に排出される。したがって、冷房運転後には、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が減っていることが多い。また、除湿運転(いわゆる冷房除湿や再熱除湿)が行われた場合も同様である。
なお、ステップS401において、直近に行った空調運転の運転モードが冷房運転又は除湿運転であるという条件の他に、前記した冷房運転等の継続時間が所定時間以上であるという条件が付加されてもよい。
また、直近に行われた空調運転の運転モードが冷房運転又は除湿運転である場合において、冷房運転等の終了時からの経過時間が所定時間以内であるという条件が付加されてもよい。
また、ステップS401において、制御部30が、次の処理を行うようにしてもよい。例えば、冷房運転又は除湿運転を所定時間以上行ったとき、制御部30は、その後に凍結洗浄を行ってもよい旨の許可フラグ(図示せず)を立てる。そして、ステップS401において前記した許可フラグが立っているとき、制御部30が室内熱交換器15を凍結させるようにしてもよい。
ステップS401において、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転又は除湿運転を行った場合(S401:Yes)、制御部30の処理はステップS102に進む。ステップS102において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。つまり、制御部30は、室内熱交換器15の凍結時間や圧縮機モータ11aの回転速度に関して、室内温度Tが第1所定値T1未満の場合と同様に凍結処理(S102)を実行する。
前記したように、冷房運転又は除湿運転が既に行われているため(S401:Yes)、室内温度Tが第1所定値T1以上であっても(S101:Yes)、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量はそれほど多くない。したがって、室内熱交換器15の凍結処理中(S102)、室内機Uiで露垂れが生じるおそれはほとんどない。
ステップS102において室内熱交換器15を凍結させた後、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
一方、ステップS401において、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転を行っておらず、さらに、除湿運転も行っていなかった場合(S401:No)、制御部30は、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うことなく、一連の処理を終了する(END)。仮に、単位体積当たりの室内空気に多量の水分が含まれている状態で室内熱交換器15が凍結されると、室内機Uiで露垂れが生じる可能性があるからである。
<効果>
第4実施形態によれば、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合でも(S101:Yes)、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転又は除湿運転が行われていたとき(S401:Yes)、制御部30は室内熱交換器15を凍結させる(S102)。これによって、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量がそれほど多くない状態で、室内熱交換器15の凍結洗浄を行うことができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、室内熱交換器15の凍結に先立って行われた冷房運転又は除湿運転において、室内温度と室内熱交換器15の温度との温度差が第3所定値以下である場合、制御部30が室内熱交換器15を凍結させない点が、第4実施形態とは異なっている。なお、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図10は、第5実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図10のステップS101〜S104,S401については、第4実施形態(図9参照)と同様であるから、その説明を省略する。ステップS101において、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS401に進む。
ステップS401において制御部30は、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転又は除湿運転を行ったか否かを判定する。室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転又は除湿運転を行った場合(S401:Yes)、制御部30の処理はステップS501に進む。
ステップS501において制御部30は、室内温度Tと室内熱交換器15の温度Tevpとの温度差ΔT(=T−Tevp)が第3所定値ΔT3以下であるか否かを判定する。すなわち、制御部30は、凍結処理(S102)に先立って冷房運転又は除湿運転を行ったときの室内熱交換器15の温度Tevpに対する室内温度Tの差ΔTが第3所定値ΔT3以下であるか否かを判定する。
前記した第3所定値ΔT3は、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うか否かの判定基準となる閾値であり、予め設定されている。また、室内熱交換器15の温度Tevpは、室内熱交換器温度センサ27b(図3参照)によって検出される。
なお、ステップS501の各温度T,Tevpは、冷房運転等が行われていたとき(例えば、冷房運転等の開始時から所定時間経過後)の検出値であってもよいし、その時間平均であってもよい。また、各温度T,Tevpは、冷房運転等の終了時からステップS401の処理の開始時までの所定タイミングにおける検出値であってもよいし、その時間平均であってもよい。
ステップS501において、室内温度Tと室内熱交換器15の温度Tevpとの温度差ΔTが第3所定値ΔT3以下である場合(S501:Yes)、制御部30は、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うことなく、一連の処理を終了する(END)。
なお、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が多いほど、室内空気と冷媒との間の熱交換量に占める潜熱の割合が大きくなる。つまり、室内空気に含まれる水分の凝縮に要する熱を冷媒が吸熱するため、室内熱交換器15が冷えにくくなる。その結果、室内温度Tと室内熱交換器15の温度Tevpとの温度差ΔT(=T−Tevp)が小さくなる傾向がある。
一方、ステップS501において、室内温度Tと室内熱交換器15の温度Tevpとの温度差ΔTが第3所定値ΔT3よりも大きい場合(S501:No)、制御部30の処理はステップS102に進む。例えば、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量がそれほど多くない状況で冷房運転が行われた場合、冷媒と空気との間の熱交換量に占める潜熱の割合は比較的小さい。つまり、室内空気に含まれる水分から冷媒が吸熱する熱量が比較的少ないため、室内熱交換器15が冷えやすくなる。その結果、前記した温度差ΔTが比較的大きな値になる。
そして、ステップS102において室内熱交換器15を凍結させた後、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
図11は、圧縮機モータ11aの回転速度と、第3所定値ΔT3と、の関係を示すマップである。
なお、図11の横軸は、凍結処理に先立って行われた冷房運転中又は除湿運転中における圧縮機モータ11aの回転速度である。図11の縦軸は、前記した第3所定値ΔT3(図10のS501)である。
図11に示すように、凍結処理に先立って行った冷房運転又は除湿運転における圧縮機モータ11aの回転速度nに対応して、第3所定値ΔT3を設定する。例えば、冷房運転中に圧縮機モータ11aを回転速度nで駆動させていた場合、制御部30は、この回転速度nに対応する第3所定値ΔT3を設定する。
また、冷房運転又は除湿運転における圧縮機モータ11aの回転速度が大きいほど、第3所定値ΔT3が大きいことが好ましい。圧縮機モータ11aの回転速度が大きいほど、冷媒回路Q(図1参照)を循環する冷媒の流量が多くなり、室内熱交換器15(蒸発器)が冷えやすくなるからである。
なお、前記した圧縮機モータ11aの回転速度として、冷房運転等が行われていたときの圧縮機モータ11aの回転速度平均値が用いられてもよい。また、図11の直線mに相当するデータは、数式又はデータテーブルとして、記憶部31a(図3参照)に予め格納されている。
<効果>
第5実施形態によれば、室内熱交換器15の凍結処理前に冷房運転又は除湿運転を行っていた場合でも(図10のS401:Yes)、室内温度Tと室内熱交換器15の温度Tevpとの温度差ΔTが第3所定値ΔT3以下であるとき(S501:Yes)、制御部30は、室内熱交換器15の凍結処理を行わない。これによって、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分が比較的多いときには、室内熱交換器15の凍結処理が行われないため、室内機Uiでの露垂れを防止できる。
≪第6実施形態≫
第6実施形態は、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合、制御部30が冷房運転を行った後、室内熱交換器15を凍結させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(空気調和機100の構成等:図1〜図3参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図12は、第6実施形態に係る空気調和機100の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図3を参照)。
なお、図12のステップS101〜S104については、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。ステップS101において、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS601に進む。
ステップS601において制御部30は、冷房運転を実行する。これによって、室内熱交換器15が蒸発器として機能し、室内機Uiに取り込まれた空気に含まれる水分が室内熱交換器15で結露する。そして、室内熱交換器15の結露水は、ドレンパン18(図2参照)及びドレンホース(図示せず)を順次に介して、外部に排出される。その結果、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が減るため、その後に行われる凍結処理中(S102)、室内機Uiでの露垂れを抑制できる。
次にステップS102において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。前記したように、室内熱交換器15の凍結に先立って冷房運転が行われたため(S601)、室内熱交換器15の凍結中に室内機Uiで露垂れが生じるおそれはほとんどない。ステップS102において室内熱交換器15を凍結させた後、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
なお、制御部30が、ステップS601の冷房運転に代えて、除湿運転を行うようにしてもよい。このような除湿運転でも、冷房運転と同様に、室内空気に含まれる水分の量を減らすことができる。
<効果>
第6実施形態によれば、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30は、冷房運転又は除湿運転(S601)を行った後に室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行う。これによって、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が減らされた状態で、制御部30が、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うことができる。その結果、凍結処理中の室内機Uiでの露垂れを適切に抑制できる。
≪第7実施形態≫
第7実施形態は、気象情報に基づく室外湿度等に基づいて、制御部30が室内熱交換器15を凍結させるか否かを判定する点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図13は、第7実施形態に係る空気調和機100Aの機能ブロック図である。
図13に示すように、空気調和機100Aの室内機UAiは、第1実施形態(図3参照)で説明した構成に加えて、気象情報取得部29を備えている。なお、室内機UAiに代えて、室外機Uoに気象情報取得部29が設けられてもよい。
気象情報取得部29は、空気調和機100の付近の室外湿度を含む気象情報を、ネットワーク(図示せず)を介してサーバ50から取得する機能を有している。
例えば、空気調和機100Aの初期設定時に、ユーザによるリモコン40の操作によって、空気調和機100Aの位置情報(設置場所の地域名等)が入力され、この位置情報が記憶部31aに格納される。
気象情報取得部30は、サーバ50から気象情報を取得する際、空気調和機100Aの位置情報を記憶部31aから読み出し、この位置情報をネットワーク(図示せず)を介してサーバ50に送信する。制御部30から位置情報を受信したサーバ50は、空気調和機100Aの付近の気象情報をネットワーク(図示せず)を介して制御部30に送信する。この気象情報には、室外温度や室外湿度が含まれている。サーバ50から気象情報を受信した制御部30は、この気象情報を記憶部31aに格納する。
図14は、第7実施形態に係る空気調和機の制御部30が実行する処理のフローチャートである(適宜、図13を参照)。
なお、図14のステップS101〜S104については、第1実施形態(図4参照)と同様であるから、その説明を省略する。
ステップS701において制御部30は、気象情報取得部29によって、室外湿度を含む気象情報をサーバ50から取得する。そして、制御部30は、この気象情報を記憶部31aに格納する。なお、制御部30が、ステップS701の処理を定期的に行ってもよいし、また、気象情報を空調制御に用いる際に行ってもよい。
次にステップS101において制御部30は、室内温度センサ27aの検出値である室内温度Tが第1所定値T1以上であるか否かを判定する。室内温度Tが第1所定値T1以上である場合(S101:Yes)、制御部30の処理はステップS702に進む。
ステップS702において制御部30は、気象情報に含まれる室外湿度U(室外空気の相対湿度又は絶対湿度)が第4所定値U4以下であるか否かを判定する。この第4所定値U4は、室内熱交換器15を凍結させるか否かの判定基準となる閾値であり、予め設定されている。また、室外湿度Uが低いほど、室内湿度も低い傾向がある。
ステップS702において室外湿度Uが第4所定値U4以下である場合(S702:Yes)、制御部30の処理はステップS102に進む。
ステップS102において制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる。つまり、制御部30は、室内熱交換器15の凍結時間や圧縮機モータ11aの回転速度に関して、室内温度Tが第1所定値T1未満の場合と同様に凍結処理(S102)を実行する。
前記したように、室外湿度Uは第4所定値以下であるため、室内湿度も低い可能性が高い。つまり、単位体積当たりの室内空気に含まれる水分の量が比較的少ないため、室内熱交換器15の凍結中に室内機UAiで露垂れが生じるおそれはほとんどない。
ステップS102において室内熱交換器15を凍結させた後、制御部30は、室内熱交換器15の解凍(S103)・乾燥(S104)を順次に行い、一連の処理を終了する(END)。
一方、ステップS702において室外湿度Uが第4所定値U4よりも高い場合(S702:No)、制御部30は、室内熱交換器15の凍結処理(S102)を行うことなく、一連の処理を終了する(END)。室外湿度Uが第4所定値U4よりも高い場合には、室内湿度も高い可能性があるからである。
<効果>
第7実施形態によれば、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合でも(S101:Yes)、室外湿度Uが第4所定値U4以下であるときには(S702:Yes)、制御部30は、室内熱交換器15を凍結させる(S102)。これによって、室内機UAiでの露垂れを抑制しつつ、室内熱交換器15の凍結洗浄を行うことができる。
また、第7実施形態によれば、室外機Uoに外気の湿度を検出するための湿度センサ(図示せず)を設ける必要がないため、低コスト化を図ることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る空気調和機100等について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、室内熱交換器15の凍結・解凍に代えて、制御部30が、室内熱交換器15を蒸発器として機能させ、室内熱交換器15を結露させてもよい。例えば、制御部30は、室内熱交換器15の温度が、室内空気の露点以下であり、かつ、所定の凍結温度(室内熱交換器15が凍結し始めるときの温度)よりも高くなるように、膨張弁14の開度を調整する。これによって、室内熱交換器15が結露し、その結露水で室内熱交換器15が洗い流される。
また、第1実施形態では、ステップS101(図4参照)の処理時における室内温度Tが第1所定値T1以上であるか否かが判定される場合について説明したが、これに限らない。例えば、ステップS101の判定処理に先立つ所定時間の室内温度T(平均値等)に基づいて、ステップS101の判定処理が行われてもよい。
また、室内温度T(室内温度センサ27aの検出値)が第1所定値T1以上である場合でも、室内熱交換器15の凍結処理に先立って行った冷房運転又は除湿運転において、室内温度Tの低下幅又は低下速度が第5所定値以上であるときには、制御部30が凍結処理を実行するようにしてもよい。この場合において制御部30は、室内熱交換器15の凍結時間や圧縮機モータ11aの回転速度に関して、室内温度Tが第1所定値T1未満の場合と同様に凍結処理を実行する。
なお、前記した室内温度Tの「低下幅」とは、冷房運転又は除湿運転が継続されている期間内での所定時間における室内温度Tの低下幅である。また、室内温度Tの「低下速度」についても同様である。
例えば、室内温度Tと露点との間の温度差が比較的大きいときには、冷媒と空気との間の熱交換量に占める潜熱の割合が小さいため、室内空気は冷えやすい。その結果、室内温度Tの低下幅又は低下速度が第5所定値以上になることが多い。このような場合には、室内空気がそれほど湿っていない可能性が高いため、凍結洗浄が行われても、室内機Uiで露垂れが生じるおそれはほとんどない。
また、第6実施形態では、室内温度Tが第1所定値T1以上であるとき(図12のS101:Yes)、制御部30が、冷房運転又は除湿運転(S601)を行った後に凍結処理(S102)を行う場合について説明したが、これに限らない。すなわち、室内温度Tの高さに関わらず、凍結処理(S102)に先立って、制御部30が冷房運転又は除湿運転を行うようにしてもよい。これによって、制御部30の処理の簡素化を図るとともに、凍結処理中の室内機Uiでの露垂れを抑制できる。
また、各実施形態では、リモコン40による変更可能な設定温度が、冷房運転・暖房運転のいずれにおいても10℃以上かつ32℃以下である場合について説明したが、これに限らない。例えば、冷房運転時に変更可能な設定温度の範囲と、暖房運転時に変更可能な設定温度の範囲と、が異なっていてもよい。この場合において制御部30は、冷房運転時の設定温度の上限値、又は、暖房運転時の設定温度の上限値に基づいて、ステップS101(図4等を参照)の判定処理を実行する。
なお、前記したリモコン40の他に、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯端末(図示せず)の操作に基づき、空気調和機100の空調運転等が行われるようにしてもよい。
また、各実施形態は、適宜に組み合わせることができる。例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、室内温度Tが第1所定値T1以上である場合、制御部30が、室内熱交換器15の凍結時間を短くし(第2実施形態)、さらに、室内熱交換器15の凍結中における圧縮機モータ11aの回転速度を小さく設定してもよい(第3実施形態)。
また、各実施形態では、室内機Ui(図1参照)及び室外機Uo(図1参照)が一台ずつ設けられる構成について説明したが、これに限らない。すなわち、並列接続された複数台の室内機を設けてもよいし、また、並列接続された複数台の室外機を設けてもよい。
また、各実施形態で説明した空気調和機100は、壁掛型の空気調和機の他、さまざまな種類の空気調和機に適用可能である。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
100,100A 空気調和機
11 圧縮機
11a 圧縮機モータ(圧縮機のモータ)
12 室外熱交換器(凝縮器/蒸発器)
13 室外ファン
14 膨張弁
15 室内熱交換器(蒸発器/凝縮器)
16 室内ファン
27a 室内温度センサ
27b 室内熱交換器温度センサ
28 室外温度センサ
29 気象情報取得部
30 制御部
40 リモコン
50 サーバ
Q 冷媒回路

Claims (10)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、
    少なくとも前記圧縮機及び前記膨張弁を制御する制御部と、
    空調対象空間の温度を検出する室内温度センサと、を備え、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、
    リモコンの凍結処理の実行ボタンがユーザによって押された場合、前記制御部は、前記室内熱交換器を前記蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる前記凍結処理を行い、
    記室内温度センサの検出値が第1所定値以上であるときには、前記制御部は、前記凍結処理を行わず、
    前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時に前記リモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い空気調和機。
  2. 前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が、前記第1所定値よりも低い第2所定値以下であるとき、前記凍結処理を行わない
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が前記第1所定値以上である場合でも、前記凍結処理に先立って冷房運転又は除湿運転を行っていたときには、前記凍結処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  4. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、
    少なくとも前記圧縮機及び前記膨張弁を制御する制御部と、
    空調対象空間の温度を検出する室内温度センサと、を備え、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、
    前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記室内熱交換器を前記蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、
    前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、前記凍結処理に先立って冷房運転又は除湿運転を行ったときの前記室内熱交換器温度センサの検出値に対する前記室内温度センサの検出値の差が第3所定値以下であるときには、前記凍結処理を行わず、
    前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い空気調和機。
  5. 前記制御部は、前記凍結処理に先立って行った冷房運転又は除湿運転における前記圧縮機のモータの回転速度に対応して、前記第3所定値を設定し、
    前記圧縮機の前記モータの回転速度が大きいほど、前記第3所定値が大きい
    ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
  6. 前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が前記第1所定値以上である場合において、前記凍結処理を行わないとき、冷房運転又は送風運転を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  7. 前記室内熱交換器の付近に設置される室内ファンを備え、
    前記制御部は、前記室内温度センサを用いた前記空調対象空間の温度の検出時に前記室内ファンを駆動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  8. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、
    少なくとも前記圧縮機及び前記膨張弁を制御する制御部と、
    空調対象空間の温度を検出する室内温度センサと、
    空気調和機の付近の室外湿度を含む気象情報をサーバから取得する気象情報取得部と、を備え、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、
    前記制御部は、前記室内熱交換器を前記蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、
    前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、前記気象情報取得部によって取得された前記気象情報に含まれる室外湿度が第4所定値以下であるときには、前記凍結処理を実行し、
    前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い空気調和機。
  9. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、
    少なくとも前記圧縮機及び前記膨張弁を制御する制御部と、
    空調対象空間の温度を検出する室内温度センサと、を備え、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、
    前記制御部は、前記室内熱交換器を前記蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる凍結処理を行い、
    前記制御部は、前記室内温度センサの検出値が第1所定値以上である場合であって、さらに、前記凍結処理に先立って行った冷房運転又は除湿運転において、前記室内温度センサの検出値の低下幅又は低下速度が第5所定値以上であるときには、前記凍結処理を実行し、
    前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時にリモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い空気調和機。
  10. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、
    少なくとも前記圧縮機及び前記膨張弁を制御する制御部と、
    空調対象空間の温度を検出する室内温度センサと、を備え、
    前記凝縮器及び前記蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、
    リモコンの凍結処理の実行ボタンがユーザによって押された場合、前記制御部は、前記室内熱交換器を前記蒸発器として機能させ、前記室内熱交換器を凍結させる前記凍結処理を行い、
    記室内温度センサの検出値が第1所定値以上であるときには、前記制御部は、冷房運転又は除湿運転を行った後に前記凍結処理を行い、
    前記第1所定値は、冷房運転時又は暖房運転時に前記リモコンで変更可能な設定温度の上限値よりも低い空気調和機。
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