≪第1実施形態≫
<空気調和機の構成>
図1は、第1実施形態に係る空気調和機100を示す外観構成図である。図1には、空気調和機100が備える室内機10、室外機30、及びリモコン40の正面図を示す。空気調和機100は、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)で冷媒を循環させることによって、空調を行う機器である。図1に示すように、空気調和機100は、室内(被空調空間)に設置される室内機10と、屋外に設置される室外機30と、ユーザによって操作されるリモコン40と、を備えている。
室内機10は、リモコン信号送受信部11を備えている。リモコン信号送受信部11は、赤外線通信等によって、リモコン40との間で所定の信号を送受信する。例えば、リモコン信号送受信部11は、運転/停止指令、設定温度の変更、運転モードの変更、タイマの設定等の信号をリモコン40から受信する。また、リモコン信号送受信部11は、室内温度の検出値等をリモコン40に送信する。なお、図1では省略しているが、室内機10と室外機30とは冷媒配管を介して接続されるとともに、通信線を介して接続されている。
図2は、第1実施形態に係る空気調和機100の室内機10の縦断面構成を示す説明図である。室内機10は、前記したリモコン信号送受信部11(図1参照)の他に、室内熱交換器12と、ドレンパン13と、室内ファン14と、筐体ベース15と、フィルタ16,16と、前面パネル17と、左右風向板18と、上下風向板19と、を備えている。
室内熱交換器12は、伝熱管12gを通流する冷媒と、室内空気と、の熱交換が行われる熱交換器である。ドレンパン13は、室内熱交換器12から滴り落ちる水を受けるものであり、室内熱交換器12の下側に配置されている。なお、ドレンパン13に落下した水は、ドレンホース(図示せず)を介して外部に排出される。室内ファン14は、例えば、円筒状のクロスフローファンであり、室内ファンモータ14a(図4参照)によって駆動する。筐体ベース15は、室内熱交換器12や室内ファン14等の機器が設置される筐体である。
フィルタ16,16は、空気吸込口h1等を介して取り込まれる空気から塵埃を除去するものであり、室内熱交換器12の上側・前側に設置されている。前面パネル17は、前側のフィルタ16を覆うように設置されるパネルであり、下端を軸として前側に回動可能になっている。なお、前面パネル17が回動しない構成であってもよい。
左右風向板18は、室内に向けて吹き出される空気の通流方向を、左右方向において調整する板状部材である。左右風向板18は、室内ファン14の下流側に配置され、左右風向板用モータ21(図4参照)によって左右方向に回動するようになっている。
上下風向板19は、室内に向けて吹き出される空気の通流方向を、上下方向において調整する板状部材である。上下風向板19は、室内ファン14の下流側に配置され、上下風向板用モータ22(図4参照)によって上下方向に回動するようになっている。
そして、空気吸込口h1を介して吸い込まれた空気が、伝熱管12gを通流する冷媒と熱交換し、熱交換した空気が吹出風路h2に導かれるようになっている。この吹出風路h2を通流する空気は、左右風向板18及び上下風向板19によって所定方向に導かれ、さらに、空気吹出口h3を介して室内に吹き出される。
図3は、第1実施形態に係る空気調和機100の冷媒回路Qを示す説明図である。なお、図3の実線矢印は、暖房運転時における冷媒の流れを示している。また、図3の破線矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示している。図3に示すように、室外機30は、圧縮機31と、室外熱交換器32と、室外ファン33と、室外膨張弁34(第1膨張弁)と、四方弁35と、を備えている。
圧縮機31は、圧縮機モータ31aの駆動によって、低温低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出する機器である。室外熱交換器32は、その伝熱管(図示せず)を通流する冷媒と、室外ファン33から送り込まれる外気と、の間で熱交換が行われる熱交換器である。
室外ファン33は、室外ファンモータ33aの駆動によって、室外熱交換器32に外気を送り込むファンであり、室外熱交換器32の付近に設置されている。室外膨張弁34は、「凝縮器」(室外熱交換器32及び室内熱交換器12の一方)で凝縮した冷媒を減圧する機能を有している。なお、室外膨張弁34において減圧された冷媒は、「蒸発器」(室外熱交換器32及び室内熱交換器12の他方)に導かれる。
四方弁35は、空気調和機100の運転モードに応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。すなわち、破線矢印の方向に冷媒が流れる冷房運転時には、圧縮機31、室外熱交換器32(凝縮器)、室外膨張弁34、及び室内熱交換器12(蒸発器)が、四方弁35を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路Qにおいて、冷凍サイクルで冷媒が循環する。
また、実線矢印の方向に冷媒が流れる暖房運転時には、圧縮機31、室内熱交換器12(凝縮器)、室外膨張弁34、及び室外熱交換器32(蒸発器)が、四方弁35を介して環状に順次接続されてなる冷媒回路Qにおいて、冷凍サイクルで冷媒が循環する。
すなわち、圧縮機31、「凝縮器」、室外膨張弁34、及び「蒸発器」を順次に介して、冷凍サイクルで冷媒が循環する冷媒回路Qにおいて、前記した「凝縮器」及び「蒸発器」の一方は室外熱交換器32であり、他方は室内熱交換器12である。
図4は、第1実施形態に係る空気調和機100の制御機能を示すブロック図である。図4に示す室内機10は、前記した構成の他に、撮像部23と、環境検出部24と、室内制御回路25と、を備えている。撮像部23は、室内(被空調空間)を撮像するものであり、CCDセンサ(Charge Coupled Device)やCMOSセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備えている。この撮像部23の撮像結果に基づき、室内制御回路25によって、室内にいる人(在室者)が検出される。なお、被空調空間に存在する人を検出する「人検出部」は、撮像部23と、室内制御回路25と、を含んで構成される。
環境検出部24は、室内の状態や室内機10の機器の状態を検出する機能を有し、室内温度センサ24aと、湿度センサ24bと、室内熱交換器温度センサ24cと、を備えている。室内温度センサ24aは、室内(被空調空間)の温度を検出するセンサである。この室内温度センサ24aは、フィルタ16,16(図2参照)よりも空気の吸込側に設置されている。これによって、後記するように室内熱交換器12を凍結させているとき、その熱輻射の影響に伴う検出誤差を抑制できる。
湿度センサ24bは、室内(被空調空間)の空気の湿度を検出するセンサであり、室内機10の所定位置に設置されている。室内熱交換器温度センサ24cは、室内熱交換器12(図2参照)の温度を検出するセンサであり、室内熱交換器12に設置されている。室内温度センサ24a、湿度センサ24b、及び室内熱交換器温度センサ24cの検出値は、室内制御回路25に出力される。
室内制御回路25は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
図4に示すように、室内制御回路25は、記憶部25aと、室内制御部25bと、を備えている。記憶部25aには、所定のプログラムの他、撮像部23の撮像結果、環境検出部24の検出結果、リモコン信号送受信部11を介して受信したデータ等が記憶される。室内制御部25bは、記憶部25aに記憶されているデータに基づいて、所定の制御を実行する。なお、室内制御部25bが実行する処理については後記する。
室外機30は、前記した構成の他に、室外温度センサ36と、室外制御回路37と、を備えている。室外温度センサ36は、室外の温度(外気温)を検出するセンサであり、室外機30の所定箇所に設置されている。なお、図4では省略しているが、室外機30は、圧縮機31(図3参照)の吸入温度、吐出温度、吐出圧力等を検出する各センサも備えている。室外温度センサ36を含む各センサの検出値は、室外制御回路37に出力される。
室外制御回路37は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、室内制御回路25と通信線を介して接続されている。図4に示すように、室外制御回路37は、記憶部37aと、室外制御部37bと、を備えている。記憶部37aには、所定のプログラムの他、室外温度センサ36を含む各センサの検出値等が記憶される。室外制御部37bは、記憶部37aに記憶されているデータに基づいて、圧縮機モータ31a(つまり、圧縮機31)、室外ファンモータ33a、室外膨張弁34等を制御する。以下では、室内制御回路25及び室外制御回路37を「制御部K」という。
次に、室内熱交換器12(図2参照)を洗浄するための処理について説明する。
前記したように、室内熱交換器12の上側・前側(空気の吸込側)には、塵や埃を捕集するためのフィルタ16(図2参照)が設置されている。しかしながら、細かい塵や埃がフィルタ16を通り抜けて、室内熱交換器12に付着することがあるため、室内熱交換器12を定期的に洗浄することが望まれる。そこで、本実施形態では、室内機10に取り込まれた空気に含まれる水分を室内熱交換器12で凍結させ、その後、室内熱交換器12の氷を溶かすことで、室内熱交換器12を洗浄するようにしている。このような一連の処理を、室内熱交換器12の「洗浄処理」という。
図5は、第1実施形態に係る空気調和機100の制御部Kが実行する洗浄処理を示すフローチャートである。適宜、図3、図4を参照してこのフローチャートを説明する。なお、図5の「START」時までは、所定の空調運転(冷房運転、暖房運転等)が行われていたものとする。
また、室内熱交換器12の洗浄処理の開始条件が「START」時に成立したものとする。この「洗浄処理の開始条件」とは、例えば、前回の洗浄処理の終了時から空調運転の実行時間を積算した値が所定値に達したという条件である(室内熱交換器12の表面に汚れが付着して洗浄をすべきタイミング)。なお、ユーザによるリモコン40の操作によって、洗浄処理を行う時間帯を設定できるようにしてもよい。
ステップS101において制御部Kは、空調運転を所定時間(例えば、数分間)停止させる。前記した所定時間は、冷凍サイクルを安定させるための時間であり、予め設定されている。例えば、「START」時まで行われていた暖房運転を中断して、室内熱交換器12を凍結させる際(S102)、制御部Kは、暖房運転時とは逆向きに冷媒が流れるように四方弁35を制御する。
ここで、仮に、冷媒の流れる向きを急に変えると、圧縮機31に過負荷がかかり、また、音等でユーザに違和感を生じさせる。そこで、本実施形態では、室内熱交換器12の凍結(S102)に先立って所定時間、空調運転を停止させるようにしている(S101)。この場合において制御部Kが、空調運転の停止時から所定時間が経過した後、室内熱交換器12の凍結を行うようにしてもよい。
なお、冷房運転を中断して室内熱交換器12を凍結させる場合には、ステップS101の処理を省略してもよい。冷房運転中(START時)に冷媒が流れる向きと、室内熱交換器12の凍結中(S102)に冷媒が流れる向きと、は同じだからである。
次に、ステップS102において制御部Kは、室内熱交換器12を凍結させる(制御部Kは凍結処理を実行する)。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12を蒸発器として機能させ、室内機10に取り込まれた空気に含まれる水分を室内熱交換器12の表面に着霜させて凍結させる。なお、凍結処理の時間等は後記する。
ステップS103において制御部Kは、室内熱交換器12(その表面に付着した氷)を解凍する。例えば、制御部Kは、室内熱交換器12を凝縮器として機能させることによって、室内熱交換器12の表面の氷を溶かして解凍する。これによって、室内熱交換器12に付着していた塵や埃が洗い流される。なお、自然解凍でもよいし、室内ファン14を回して風を当てた解凍でもよい。
ステップS104において制御部Kは、室内熱交換器12を乾燥させる。例えば、制御部Kは、室内ファン14の駆動によって、室内熱交換器12の表面の水を乾燥させる。これによって、室内熱交換器12を清潔な状態にすることができる。ステップS104の処理を行った後、制御部Kは、一連の処理を終了する(END)。
次に、図5の各ステップの詳細について説明する。
図6は、室内熱交換器12を凍結させるための処理(図5のS102,凍結処理)を示すフローチャートである(適宜、図3、図4を参照)。ステップS11において制御部Kは、初期設定をする。初期設定項目として、変数の経過時間(第1経過時間et1,第2経過時間et2、第3経過時間et3)、定数の凍結時間(第1凍結時間tc1、第2凍結時間tc2、第3凍結時間tc3)、定数の凍結の判定基準である温度(凍結上限温度Tu、凍結下限温度Td)がある。具体的には、図7、図8を参照して説明する。なお、変数の各経過時間は、零に初期化される。また、etはelapsed timeの略である。
図7は、室内熱交換器12の温度の時間的な変化の一例を示す説明図である。図7の横軸は、図6の「START」時からの経過時間である。図7の縦軸は、室内熱交換器12の温度TE(室内熱交換器温度センサ24cの検出値:図4参照)である。なお、温度が0℃未満には、凍結の上限の判定基準温度である凍結上限温度Tu、凍結の下限の判定基準温度である凍結下限温度Tdがある。
室内熱交換器12の温度TEは、凍結処理を開始すると、室内空気(被空調空間)の空気の相対湿度等に基づいて、凍結があまり進まない場合(曲線C1)、凍結が順調に進む場合(曲線C2)、凍結が急速に進む場合(曲線C3)に大別される。この場合において、曲線C1のように、ステップS102の凍結処理の時間を第1凍結時間tc1とし、曲線C2のように、凍結が順調に進む際に、室内熱交換器12の温度TEが凍結上限温度Tu以下になったときからの凍結時間を第2凍結時間tc2とし、曲線C3のように急速に凍結が進む際に、室内熱交換器12の温度TEが凍結下限温度Td以下になったときからの凍結時間を第3凍結時間tc3としている。
各凍結時間の関係は、tc1>tc2>tc3となる。すなわち、曲線C1のように、室内熱交換器12の温度TEが降下し0℃以下になってゆっくり凍結する際には、第1凍結時間tc1を長く設定し、曲線C3のように急速に凍結が進む際には、第3凍結時間tc3を短く設定するとよい。例えば、第1凍結時間tc1が20分、第2凍結時間tc2が10分、第3凍結時間tc3が5分となる。また、図5の洗浄処理が確実に終了するように、第1凍結時間tc1が、あまり長くならないように設定するとよい。
各凍結時間に対応する変数として、ステップS102の凍結処理の開始時刻からの経過時間を第1経過時間et1とし、室内熱交換器12の温度TEが凍結上限温度Tu以下になったときからの経過時間を第2経過時間et2とし、室内熱交換器12の温度TEが凍結下限温度Td以下になったときからの凍結時間を第3経過時間et3としている。
図7に示すように、室内熱交換器12を凍結させるための所定の制御が開始されてからの「経過時間」が長くなるにつれて、室内熱交換器12の温度が徐々に低くなっている。曲線C1の場合には、第1経過時間et1が第1凍結時間tc1に達した時点で、凍結処理を終了する(この例では20分)。曲線C2の場合には、第2経過時間et2が第2凍結時間tc2に達した時点で、凍結処理を終了する。曲線C3の場合には、第3経過時間et3が第3凍結時間tc3に達した時点で、凍結処理を終了する。これにより、各凍結時間に達した時点で、室内熱交換器12の洗浄に要する充分な量の水を、室内熱交換器12で凍らせることができる。
図8は、室内空気の相対湿度と凍結時間との関係を示すマップである。図8の横軸は、室内空気の相対湿度であり、湿度センサ24b(図4参照)によって検出される。図8の縦軸は、室内空気の相対湿度に対応して設定される凍結時間である。図8における凍結時間に合わせて、図7に示した第1凍結時間tc1、第2凍結時間tc2、第3凍結時間tc3は、相対的に変更するとよい。
図8に示すように、制御部Kは、室内空気の相対湿度が高いほど、室内熱交換器12の凍結を行う凍結時間を短くする(例えば、第1凍結時間tc1は、短くすることができる。)。室内空気の相対湿度が高いほど、所定体積の室内空気に含まれる水分の量が多く、室内熱交換器12に水分が付着しやすいからである。このように凍結時間を設定することで、室内熱交換器12の洗浄に要する適量の水分を、室内熱交換器12に付着させ、さらに凍結させることができる。
なお、図8に示すマップ(データテーブル)に代えて、所定の数式を用いるようにしてもよい。また、制御部Kが、室内空気の相対湿度に代えて、室内空気の絶対湿度に基づき、凍結時間を設定するようにしてもよい。すなわち、制御部Kは、室内空気の絶対湿度が高いほど、凍結時間を短くするようにしてもよい。
図6に戻り、ステップS12において制御部Kは、四方弁35を制御する。すなわち、制御部Kは、室外熱交換器32を凝縮器として機能させ、室内熱交換器12を蒸発器として機能させるように四方弁35を制御する。なお、「洗浄処理」(図5に示す一連の処理)を行う直前に冷房運転を行っていた場合、制御装置は、ステップS12において四方弁35の状態を維持する。
次に、図6のステップS18において制御部Kは、圧縮機31の回転速度を設定する。すなわち、制御部Kは、室外温度センサ36の検出値である室外温度に基づいて、圧縮機モータ31aの回転速度を設定し、圧縮機31を駆動する。
図9は、室外温度と圧縮機31の回転速度との関係を示すマップである。室内熱交換器12を凍結させる際、制御部Kは、図9に示すように、室外温度が高いほど、圧縮機モータ31aの回転速度を大きくする。室内熱交換器12において室内空気から熱を奪うには、それに対応して、室外熱交換器32での放熱が充分に行われることを要するからである。例えば、室外温度が比較的高い場合、制御部Kは、圧縮機モータ31aの回転速度を大きくすることで、圧縮機31から吐出される冷媒の温度・圧力を高くする。これによって、室外熱交換器32での熱交換が適切に行われ、ひいては、室内熱交換器12の凍結も適切に行われる。なお、図9に示すマップ(データテーブル)に代えて、所定の数式を用いるようにしてもよい。
ちなみに、通常の空調運転(冷房運転や暖房運転)では、圧縮機31から吐出される冷媒の温度等に基づいて、圧縮機31の回転速度が制御されることが多い。一方、室内熱交換器12を凍結させているときには、圧縮機31から吐出される冷媒の温度が通常の空調運転時よりも低くなりやすいため、別のパラメータとして、室外温度を用いるようにしている。
図6のステップS19において制御部Kは、室外膨張弁34の開度を調整する。なお、ステップS19では、通常の冷房運転時よりも室外膨張弁34の開度を小さくすることが望ましい。これによって、通常の冷房運転時よりも低温低圧の冷媒が、室外膨張弁34を介して室内熱交換器12に流入する。したがって、室内熱交換器12に付着した水が凍結しやすくなり、また、室内熱交換器12の凍結に要する消費電力量を低減できる。
次に、ステップS20において、制御部Kは、凍結処理の終了処理を行う。凍結処理の終了処理は、ステップS21〜ステップS28により構成される。適宜図7を参照する。
ステップS21において、制御部Kは、タイマで計測中の第1経過時間et1に定数であるΔt(制御時間間隔)を加算し、ステップS22において、第1経過時間et1が第1凍結時間tc1以上であるか否か(t1≧tc1)を判定する。第1経過時間et1が第1凍結時間tc1以上であれば(S22:Yes)、凍結処理を終了する。第1経過時間et1が第1凍結時間tc1未満であれば(S22:No)、ステップS23に進む。
ステップS23において、制御部Kは、センサで計測中の室内熱交換器12の温度TEが凍結上限温度Tu以下であるか否か(TE≦Tu)を判定する。室内熱交換器12の温度TEが凍結上限温度Tu以下であれば(S23:Yes)、ステップS24に進み、室内熱交換器12の温度TEが凍結上限温度Tu以下でなければ(S23:No)、ステップS21に戻る。
ステップS24において、制御部Kは、タイマで計測中の第2経過時間et2に定数であるΔt(制御時間間隔)を加算し、ステップS25において、第2経過時間et2が第2凍結時間tc2以上であるか否か(t2≧tc2)を判定する。第2経過時間et2が第2凍結時間tc2以上であれば(S25:Yes)、凍結処理を終了する。第2経過時間et2が第2凍結時間tc2未満であれば(S25:No)、ステップS26に進む。
ステップS26において、制御部Kは、センサで計測中の室内熱交換器12の温度TEが凍結下限温度Td以下であるか否か(TE≦Td)を判定する。室内熱交換器12の温度TEが凍結下限温度Td以下であれば(S26:Yes)、ステップS27に進み、室内熱交換器12の温度TEが凍結下限温度Td以下でなければ(S26:No)、ステップS21に戻る。
ステップS27において、制御部Kは、タイマで計測中の第3経過時間et3に定数Δt(制御時間間隔)を加算し、ステップS28において、第3経過時間et3が第3凍結時間tc3以上であるか否か(t3≧tc3)を判定する。第3経過時間et3が第3凍結時間tc3以上であれば(S28:Yes)、凍結処理を終了する。第3経過時間et3が第3凍結時間tc3未満であれば(S28:No)、ステップS21に戻る。
以上説明したステップS20の処理について、図7を参照して具体的に説明する。
曲線C1の場合には、第1経過時間et1が第1凍結時間tc1に達した時刻tGで、図6(図5)のステップS102の凍結処理を終了する。これにより、次の工程に確実に進むことができる。なお、第1凍結時間tc1は、室内熱交換器12が凍結するような時間に設定されていることが好ましい。
曲線C2の場合には、時刻tE(室内熱交換器12の温度TEが凍結の判定条件である凍結上限温度Tu以下になった時刻)からの第2経過時間et2が、第2凍結時間tc2に達した時刻tFで、図6(図5)のステップS102の凍結処理を終了する。これにより、順調に凍結が進む状態の場合に、第1凍結時間tc1を待たずに、次の工程に確実に進むことができる。
曲線C3の場合には、時刻tA(室内熱交換器12の温度TEが凍結の判定条件である凍結上限温度Tu以下になった時刻)から第2経過時間et2が監視される。一方、時刻tC(室内熱交換器12の温度TEが凍結の判定条件である凍結下限温度Td以下になった時刻)からの経過時間である第3経過時間et3が第3凍結時間tc3に達した時刻tDで、図6(図5)のステップS102の凍結処理を終了する。これは、時刻tDは、時刻tAからの第2経過時間et2が第2凍結時間tc2に達する時刻tB未満であるためである。これにより、曲線C1や曲線C2よりも急速に凍結が進む曲線C3のような状態の場合に、第1凍結時間tc1や第2凍結時間tc2を待たずに、次の工程に確実に進むことができる。
なお、図6では省略しているが、室内熱交換器12を凍結させているとき(つまり、所定の凍結時間が経過するまでの間)、制御部Kは、室内ファン14を停止状態にしてもよいし、また、室内ファン14を所定の回転速度で駆動してもよい。いずれの場合でも、室内熱交換器12の凍結が進むからである。
また、図6では省略したが、室外温度が氷点下である場合、制御部Kは、室内熱交換器12の凍結を行わないことが好ましい。その後の室内熱交換器12の解凍によって流れ落ちた多量の水がドレンホース(図示せず)内で凍りつくことを防止し、ひいては、ドレンホースを介した排水が阻害されることを防止するためである。
図10は、圧縮機31及び室内ファン14のON/OFFの切替えに関する説明図である。図10の横軸は時刻である。図10の縦軸は、圧縮機31のON/OFF、及び室内ファン14のON/OFFを示している。
図10に示す例では、冷房や暖房等の所定の空調運転が時刻t1まで行われており、圧縮機31及び室内ファン14が駆動している(つまり、ON状態である)。その後、時刻t1〜t2において圧縮機31及び室内ファン14が停止している(図5のステップS101)。そして、時刻t2〜t3において、室内熱交換器12の凍結が行われている(図5のステップS102)。なお、前記したように、空調運転が冷房の場合は、時刻t1〜t2の停止は省略可能である。
ところで、この時刻t2〜t3の時間は、ステップS102(図6参照)の凍結処理により決まる時間である。具体的には、図7に示すように、曲線C1の場合、時刻t2〜t3の時間は、凍結処理の開始から時刻tGまでの時間である。曲線C2の場合、時刻t2〜t3の時間は、凍結処理の開始から時刻tFまでの時間である。曲線C3場合、時刻t2〜t3の時間は、凍結処理の開始から時刻tDまでの時間である。
図10に示す例では、室内熱交換器12の凍結中、室内ファン14が停止されている。これによって、室内に冷風が吹き出されないため、ユーザの快適性を損なうことなく、室内熱交換器12を凍結させることができる。なお、時刻t3以後の処理については後記する。
図11は、室内熱交換器12を解凍するための処理(図5のS103)を示すフローチャートである(適宜、図3、図4を参照)。制御部Kは、前記したステップS102(図6参照)の処理によって室内熱交換器12を凍結させた後、図11に示す一連の処理を実行する。
ステップS103aにおいて制御部Kは、室内温度(被空調空間の温度)が所定値以上であるか否かを判定する。この所定値は、室内熱交換器12を凝縮器として機能させるか否かの判定基準となる閾値であり、予め設定されている。
ステップS103aにおいて室内温度が所定値以上である場合(S103a:Yes)、制御部Kは、室内熱交換器12を解凍するための処理を終了する(END)。次に説明するように、室内熱交換器12を解凍させる際には暖房運転時と同様に四方弁35が制御されるが、室内温度が所定値以上の場合には冷凍サイクルの凝縮側(ここでは室内熱交換器12)の熱負荷が大きくなり過ぎて、蒸発側(ここでは室外熱交換器32)との均衡がとれなくなるからである。また、室内温度が比較的高い場合には、室内熱交換器12の氷が時間の経過とともに自然に溶けるからである。
ステップS103b以降の処理は、図10の時刻t3〜t4と異なり、変形例の制御方法である。ステップS103bにおいて制御部Kは、四方弁35を制御する。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12を凝縮器として機能させ、室外熱交換器32を蒸発器として機能させるように四方弁35を制御する。つまり、制御部Kは、暖房運転時と同様に四方弁35を制御する。
ステップS103cにおいて制御部Kは、上下風向板19(図2参照)を閉じる。これによって、次に室内ファン14を駆動させても(S103d)、水滴が空気とともに室内に飛び出すことを防止できる。
ステップS103dにおいて制御部Kは、室内ファン14を駆動する。これによって、空気吸込口h1(図2参照)を介して空気が取り込まれ、さらに、取り込まれた空気が上下風向板19と前面パネル17との隙間等を介して室内に漏れ出る。したがって、室内熱交換器12(凝縮器)の温度が高くなり過ぎることを抑制できる。
ステップS103eにおいて制御部Kは、圧縮機31の回転速度を所定の値に設定し、圧縮機31を駆動する。ステップS103fにおいて制御部Kは、室外膨張弁34の開度を調整する。このように圧縮機31及び室外膨張弁34が適宜に制御されることで、凝縮器である室内熱交換器12を介して高温の冷媒が通流する。その結果、室内熱交換器12の氷が一気に溶けるため、室内熱交換器12に付着していた塵や埃が洗い流される。そして、塵や埃を含む水はドレンパン13(図2参照)に落下し、ドレンホース(図示せず)を介して外部に排出される。
ステップS103gにおいて制御部Kは、図11の「START」時から所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、室内熱交換器12の解凍に要する時間であり、予め設定されている。ステップS103gにおいて「START」時から所定時間が経過していない場合(S103g:No)、制御部Kの処理はステップS103fに戻る。一方、「START」時から所定時間が経過した場合(S103g:Yes)、制御部Kは、室内熱交換器12を解凍するための一連の処理を終了する(END)。
なお、図11に示す一連の処理に代えて、図10のタイムチャート(時刻t3〜t4)に示すように、圧縮機31や室内ファン14を停止状態で維持するようにしてもよい。室内熱交換器12を凝縮器として機能させずとも、室内熱交換器12の氷が室温で自然に溶けるからである。これによって、室内熱交換器12の解凍に要する消費電力を低減できる。また、上下風向板19(図2参照)の内側に水滴が付くことを抑制できる。
図12は、室内熱交換器12を乾燥させるための処理(図5のS104)を示すフローチャートである。制御部Kは、前記したステップS103a〜S103gの処理(図11参照)によって室内熱交換器12を解凍した後、図12に示す一連の処理を実行する。
ステップS104aにおいて制御部Kは、四方弁35、圧縮機31、室内ファン14等の駆動状態を維持する。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12の解凍時と同様に四方弁35を制御して室内熱交換器12を凝縮機となるようにし、また、圧縮機31や室内ファン14等を駆動させ続ける。このように暖房運転時と同様の制御を行うことで、室内熱交換器12に高温の冷媒が流れ、また、室内機10に空気が取り込まれる。その結果、室内熱交換器12に付着した水が蒸発する。
次に、ステップS104bにおいて制御部Kは、ステップS104aの処理を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していない場合(S104b:No)、制御部Kの処理はステップS104aに戻る。一方、所定時間が経過した場合(S104b:Yes)、制御部Kの処理はステップS104cに進む。
ステップS104cにおいて制御部Kは、送風運転を実行する。すなわち、制御部Kは、圧縮機31を停止させ、室内ファン14を所定の回転速度で駆動する。これによって、室内機10の内部が乾燥するため、防菌・防黴の効果が奏される。
なお、ステップS104aやステップS104cの処理中、上下風向板19(図2参照)を閉じていてもよいし、また、上下風向板19を開いていてもよい。
次に、ステップS104dにおいて制御部Kは、ステップS104cの処理を開始してから所定時間が経過しているか否かを判定する。所定時間が経過していない場合(S104d:No)、制御部Kの処理はステップS104cに戻る。一方、所定時間が経過した場合(S104d:Yes)、制御部Kは、室内熱交換器12を乾燥させるための一連の処理を終了する(END)。
なお、図10に示すタイムチャートでは、時刻t4〜t5において暖房(図12のS104a)が行われた後(暖房と同じ冷媒の流れの運転が行われた後)、時刻t5〜t6において送風(図12のS104c)が行われている。このように暖房及び送風を順次に行うことで、室内熱交換器12を効率的に乾燥させることができる。
<効果>
第1実施形態によれば、制御部Kは、室内熱交換器12を凍結させた後(図5のS102)、室内熱交換器12の氷を解凍する(S103)。これによって、通常の冷房運転時よりも、室内熱交換器12に多くの水分(氷)を付着させることができる。そして、室内熱交換器12の解凍によって、その表面に多量の水が流れるため、室内熱交換器12に付着した塵や埃を洗い流すことができる。
また、室内熱交換器12を凍結させる際、制御部Kは、例えば、室内空気の相対湿度に基づいて凍結時間を設定する(図6のS102b、図8参照)。これによって、室内熱交換器12の洗浄に要する適量の水を、室内熱交換器12において凍らせることができる。
また、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kは、室外温度に基づいて圧縮機モータ31aの回転速度を設定する(図6のS102c、図9参照)。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室外熱交換器32での放熱を適切に行うことができる。
また、制御部Kは、室内熱交換器12を凍結させているとき、室内熱交換器12の凍結状態に応じて、適切に凍結処理を終了することができる。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12を蒸発器として機能させ、室内熱交換器12を凍結又は結露させる凍結処理を開始後、第1期間(例えば、第1凍結時間tc1)が経過すると、凍結処理を終了させる。
また、制御部Kは、室内熱交換器12が所定の温度以下(例えば、凍結上限温度Tu又は凍結下限温度Td)で、かつ、前記第1期間よりも短い第2期間(例えば、第2凍結時間tc2又は第3凍結時間tc3)が経過すると、凍結処理を終了させることができる。これにより、早期に次の処理に移行することができる。なお、所定の温度は、凍結に必要な上限温度(例えば、凍結上限温度Tu)、又は、凍結に必要な下限温度(例えば、凍結下限温度Td)である。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、室内熱交換器12(図2参照)を凍結させているときに室内ファン14を低速で駆動させる点が、第1実施形態とは異なっている。また、第2実施形態は、室内熱交換器12を凍結させているときに上下風向板19(図2参照)を上向きにし、さらに、左右風向板18(図2参照)を横向きにする点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点(図1〜図4に示す空気調和機100の構成、図5のフローチャート等)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図13は、第2実施形態に係る空気調和機100において、室内熱交換器12を凍結させるための処理(図5のS102に対応)を示すフローチャートである(適宜、図3、図4を参照)。なお、図6と同様の処理には、同一のステップ番号を付している。
図13のステップS102Aについて説明する。ステップS12において四方弁35を設定した後、制御部Kの処理はステップS13に進む。ステップS13において制御部Kは、室内ファン14を低速で駆動する。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12を凍結させているとき、室内熱交換器12に室内空気を送り込む室内ファン14の回転速度を定格回転速度よりも低くする。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室内機10から吹き出される冷風の風量を低減し、ユーザの快適性が損なわれることを抑制できる。
ステップS15において制御部Kは、上下風向板19を水平よりも上向きにする。すなわち、制御部Kは、室内機10から斜め上向きに冷風が吹き出されるように上下風向板用モータ22(図4参照)を制御する。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室内機10から吹き出される冷風がユーザに直接あたることを防止できる。
ステップS16において制御部Kは、左右風向板18を横向きにする。すなわち、制御部Kは、室内機10から見て左右風向板18が右向き又は左向きの状態になるように左右風向板用モータ21(図4参照)を制御する。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室内機10から吹き出される冷風がユーザに直接あたることを防止できる。
ステップS16の処理を行った後、制御部Kの処理はステップS18に進む。なお、ステップS19、S20の処理の他、室内熱交換器12の解凍や乾燥(図5のS103,S104)については第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
<効果>
第2実施形態によれば、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kは、室内ファン14を低速で駆動させる(図13のS13)。これによって、室内機10から吹き出される冷風の風量を低減できる。また、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kは、上下風向板19を上向きにし(S15)、また、左右風向板18を横向きにする(S16)。これによって、室内機10から吹き出される冷風がユーザに直接あたることを防止し、ユーザにとっての快適性が損なわれることを抑制できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、室内熱交換器12A(図14参照)が第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bを有し、これらの第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bが室内膨張弁V(図14参照)を介して接続されている点が、第1実施形態とは異なっている。
また、第3実施形態は、いわゆる再熱除湿運転を行うことによって室内熱交換器12Aの一部を凍結させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点(図1、図4に示す構成、図5のフローチャート等)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図14は、第3実施形態に係る空気調和機100Aの冷媒回路QAを示す説明図である。図14に示すように、室内機10Aは、室内熱交換器12A、室内膨張弁V(第2膨張弁)、室内ファン14等を備えている。また、室内熱交換器12Aは、第1室内熱交換器12aと、第2室内熱交換器12bと、を有している。そして、室内膨張弁Vを介して、第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bが相互に接続されることで、室内熱交換器12Aが構成されている。また、図14に示す例では、第2室内熱交換器12bが、第1室内熱交換器12aの上側に位置している。
通常の空調運転(冷房運転、暖房運転等)を行う際には、室内膨張弁Vが全開になるように制御され、また、室外膨張弁34の開度が適宜に調整される。一方、いわゆる再熱除湿運転を行う際には、室外膨張弁34が全開になるように制御され、室内膨張弁Vの開度が適宜に調整される。なお、再熱除湿運転については後記する。
図15は、第2室内熱交換器12bを凍結させるための処理(図5のS102に対応)を示すフローチャートである(適宜、図14を参照)。図15のステップS102Bでは、ステップS12において四方弁35を設定した後、制御部Kの処理はステップS17に進む。
ステップS17において制御部Kは、再熱除湿運転を実行する。すなわち、制御部Kは、室外熱交換器32及び第1室内熱交換器12aを凝縮器として機能させ、第2室内熱交換器12bを蒸発器として機能させるように四方弁35を制御する。言い換えると、制御部Kは、第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bのうち、室内膨張弁Vの下流側に位置する一方(第2室内熱交換器12b)を蒸発器として機能させる。
さらに、制御部Kは、室外膨張弁34を全開とし、室内膨張弁Vを所定開度にする。これによって、蒸発器である第2室内熱交換器12bで熱交換した低温の空気が、凝縮器である他方の第1室内熱交換器12aで適度に温められ、また、除湿される。
ステップS17の処理を行った後、ステップS18において制御部Kは、圧縮機31の回転速度を設定し、その回転速度で圧縮機31を駆動する。ステップS19xにおいて制御部Kは、室内膨張弁Vの開度を適宜に調整する。
次に、ステップS20以降の処理を実行する。この処理中のステップS23及びステップS25において、室内熱交換器12の温度TEを、第2室内熱交換器12bの温度として変更して判定処理する。
なお、第2室内熱交換器12bを解凍し、さらに、第1室内熱交換器12aや第2室内熱交換器12bを乾燥させる処理については、第1実施形態(図11、図12参照)と同様であるから、説明を省略する。ちなみに、解凍時・乾燥時には、制御部Kが、室内膨張弁Vを全開とし、室外膨張弁34の開度を適宜に調整する。
前記したように、図14に示す第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bのうち、一方(第2室内熱交換器12b)は、他方(第1室内熱交換器12a)の上側に位置している。このような構成によれば、凍結した第2室内熱交換器12bの氷が溶けると、その水が第1室内熱交換器12aに流れ落ちる。これによって、第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bの両方を洗浄できる。
<効果>
第3実施形態によれば、再熱除湿運転を行うことによって、第2室内熱交換器12bを凍結させることができる。また、第1室内熱交換器12aが第2室内熱交換器12bの上側に位置しているため、第2室内熱交換器12bを解凍させると、その水によって、第1室内熱交換器12a及び第2室内熱交換器12bの両方を洗浄できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、室内熱交換器12(図2参照)を凍結させているとき、制御部Kが、室内ファン14及び室外ファン33(図4参照)を低速で駆動させる点が、第1実施形態とは異なっている。また、制御部Kが、室外膨張弁34の開度を所定値(固定値)に設定する点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他の点(図1〜図4に示す空気調和機100の構成、図5のフローチャート等)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図16は、第4実施形態に係る空気調和機100において、室内熱交換器12を凍結させるための処理(図5のS102に対応)を示すフローチャートである(適宜、図3、図4を参照)。なお、第1実施形態(図6参照)と同様の処理には、同一のステップ番号を付している。
図16のステップS102Cでは、ステップS12において四方弁35を制御した後、制御部Kの処理はステップS13に進む。ステップS13において制御部Kは、室内ファン14を低速で駆動させる。すなわち、制御部Kは、室内熱交換器12を凍結させているとき、室内熱交換器12に室内空気を送り込む室内ファン14の回転速度を定格回転速度よりも低くする。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室内機10から吹き出される冷風の風量を低減し、ユーザの快適性が損なわれることを抑制できる。
ステップS14において制御部Kは、室外ファン33を低速で駆動させる。すなわち、制御部Kは、室外熱交換器32に外気を送り込む室外ファン33の回転速度を定格回転速度よりも低くする。これによって、室外熱交換器32における外気と冷媒との間の熱交換と、室内熱交換器12における室内空気と冷媒との間の熱交換と、の間のバランスをとることができる。なお、それぞれの定格回転速度を基準として、室内ファン14の回転速度が低いほど、室外ファン33の回転速度も低くすることが望ましい。
ステップS18において制御部Kは、圧縮機31の回転速度を設定する。例えば、制御部Kは、第1実施形態と同様に、室外温度センサ36の検出値に基づいて、圧縮機31の回転速度を設定する。
次に、ステップS19zにおいて制御部Kは、室外膨張弁34の開度を所定値(固定値)に設定する。この所定値は、室内熱交換器12を凍結させるのに適した開度であり、予め設定されている。そして、ステップS20において制御部Kは、凍結終了処理を実施する。なお、室内熱交換器12の解凍や乾燥については、第1実施形態(図5のS103,S104)と同様であるため、説明を省略する。
<効果>
第4実施形態によれば、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kは、室内ファン14を低速で駆動するとともに(図16のS13)、室外ファン33を低速で駆動する(S14)。これによって、室内熱交換器12の凍結中、室内機10から吹き出される冷風の風量を低減でき、また、冷媒の凝縮側・蒸発側における熱交換を均衡させることができる。また、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kは、室外膨張弁34の開度を所定値(固定値)に設定する。これによって、制御部Kにおける処理の簡素化を図ることができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、ステップS102の前に室内空気の相対湿度(室内湿度、被空調空間の湿度)が所定湿度以上の場合に、通常の冷房運転又は除湿運転をしている点が、第1実施形態の図5とは異なっている。なお、その他の点(図1〜図4に示す空気調和機100の構成、図5のフローチャート等)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図17は、第5実施形態に係る空気調和機の制御部が実行する洗浄処理を示すフローチャートである。ステップS101において、通常の空調運転を停止した後、ステップS30が実行される。ステップS30は、室内湿度の低減処理である。具体的には、ステップS31において、制御部Kは、室内湿度が所定湿度以上か否かを判定する。室内湿度が所定湿度以上である場合(S30:Yes)、通常の冷房運転又は除湿運転をし、ステップS31に戻る。室内湿度が所定湿度未満である場合(S30:No)、ステップS102に進む。なお、室内熱交換器12の解凍や乾燥については、第1実施形態(図5のS103,S104)と同様であるため、説明を省略する。
室内湿度が高湿度の場合にステップS102の凍結処理を実施すると、結露が多すぎて室内空間に多量の水に滴り落ちる場合があるが、第5実施形態によれば、凍結処理を行う前に、室内空間の湿度が低減し、確実なステップS102の凍結処理を実行できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る空気調和機100等について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、室内熱交換器12の凍結・解凍・乾燥を順次に行う処理(図5のS102〜S104)について説明したが、これに限らない。また、室内熱交換器12の解凍・乾燥のうち一方又は両方を省略してもよい。この場合でも、室内熱交換器12が室温で自然に解凍され、その水によって室内熱交換器12が洗浄されるからである。また、各機器の停止状態の継続や、その後の空調運転等によって、室内熱交換器12が乾燥するからである。
また、室内熱交換器12を凍結させる際、圧縮機モータ31a(図4参照)の制御によって、室内熱交換器12に流れる冷媒の流量を通常の空調運転時よりも少なくするようにしてもよい。これによって、室内熱交換器12の流路の途中で冷媒が蒸発しきるため、その上流側が凍結し、下流側が凍結しない状態になる。これによって、室内熱交換器12の一部(上流側)を凍結させつつ、室内に冷風が送り込まれることを抑制できる。また、圧縮機モータ31aの回転速度が比較的低いため、空気調和機100の消費電力量を低減できる。
なお、前記した制御を行う場合において、室内熱交換器12の上流側が、室内熱交換器12の下流側よりも上側に位置していることが好ましい。これによって、室内熱交換器12の上流側を解凍させると、その水が室内熱交換器12の下流側に流れ落ちる。これによって、室内熱交換器12の上流側・下流側の両方を洗浄できる。
また、各実施形態では、室内熱交換器12の凍結等によって、室内熱交換器12を洗浄する処理について説明したが、これに限らない。例えば、室内熱交換器12を凍結させないで、結露させることによって、室内熱交換器12を洗浄するようにしてもよい。この場合において、制御部Kは、通常の冷房運転や除湿運転よりも、冷媒の蒸発温度が低くなるようにする。具体的に説明すると、制御部Kは、図4に示す室内温度センサ24aの検出値(室内空気の温度)と、湿度センサ24bの検出値(室内空気の相対湿度)と、に基づいて、室内空気の露点を算出する。そして、制御部Kは、室内熱交換器12の温度が、前記した露点以下であり、かつ、所定の凍結温度よりも高くなるように、室外膨張弁34の開度等を制御する。
前記した「凍結温度」とは、室内空気の温度を低下させたとき、室内空気に含まれる水分が、室内熱交換器12において凍結し始める温度である。このように室内熱交換器12を結露させることによって、その結露水で室内熱交換器12を洗浄できる。
なお、室内熱交換器12を結露させる場合の制御内容は、室外膨張弁34の開度が異なる点を除いて、室内熱交換器12を凍結させる場合の制御内容と同様である。したがって、各実施形態で説明した事項は、室内熱交換器12を結露させる場合にも適用できる。
また、室内熱交換器12を結露させた後、室内熱交換器12を乾燥させてもよい。すなわち、室内熱交換器12を結露させた場合において制御部Kは、室内熱交換器12を凝縮器として機能させるか、送風運転を実行するか、又は、圧縮機31を含む機器の停止状態を継続させることで、室内熱交換器12を乾燥させる。
また、制御部Kが、室内熱交換器12の凍結と、室内熱交換器12の結露と、を所定期間を空けて交互に行うようにしてもよい。例えば、所定の開始条件が成立するたびに室内熱交換器12の洗浄処理を実行する場合において、制御部Kが、室内熱交換器12の凍結と、室内熱交換器12の結露と、を交互に行うようにしてもよい。
なお、「所定の開始条件」とは、例えば、前回の洗浄処理の終了時から空調運転の実行時間を積算し、その積算時間が所定値に達したという条件である。これによって、凍結による室内熱交換器12の洗浄を繰り返す場合に比べて、室内に冷風が吹き出される頻度を低減し、ユーザにとっての快適性を高めることができる。
また、制御部Kが、室内熱交換器12の凍結と、暖房運転後の冷房運転と、を所定期間を空けて交互に行うようにしてもよい。これによって、凍結による室内熱交換器12の洗浄を繰り返す場合と比べて、室内に冷風が吹き出される頻度を低減できる。
また、室内熱交換器12の結露と、暖房運転後の冷房運転と、を所定期間を空けて交互に行うようにしてもよい。これによって、凍結による室内熱交換器12の洗浄を繰り返す場合と比べて、室内に冷風が吹き出される頻度を低減できる。
また、第2実施形態では、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、上下風向板19を上向きにし(図13のS15)、左右風向板18を横向きにする処理(S16)について説明したが、これに限らない。例えば、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、上下風向板19を閉じた状態にしてもよい。これによって、室内に冷風が吹き出されることを抑制できる。
また、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、左右風向板18を左右両側に開いた状態(右側に位置する左右風向板18を右側に向け、左側に位置する左右風向板18を左側に向ける)ようにしてもよい。これによって、室内のユーザに冷風が直接あたることを抑制できる。
また、制御部Kが、撮像部23(図4参照)による被空調空間の撮像結果に基づいて、上下風向板用モータ22(図4参照)及び左右風向板用モータ21(図4参照)を制御するようにしてもよい。すなわち、室内熱交換器12を凍結(又は結露)させているとき、制御部Kは、被空調空間の撮像結果に基づいて人を検出した場合には、その人のいない方向に冷風が吹き出されるように、上下風向板19及び左右風向板18の角度を調整する。これによって、室内の人に冷風が直接あたることを防止できる。
また、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、サーモパイルや焦電型赤外線センサ等の室内温度センサ24a(人検出部:図4参照)によって室内の熱画像を取得するようにしてもよい。この場合において制御部Kは、室内の高温領域(人がいる可能性のある領域)に冷風が送り込まれないように、上下風向板19及び左右風向板18の角度を調整する。
また、第2実施形態では、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、室内ファン14を低速で駆動させ続ける処理(図13のS13)について説明したが、これに限らない。例えば、室内熱交換器12を凍結(又は結露)させているとき、室内熱交換器12の温度が所定値以下になった場合には、制御部Kが、室内ファン14を所定の回転速度で駆動させるようにしてもよい。これによって、室内熱交換器12の温度が所定値よりも高い間は、室内に冷風が吹き出されることを抑制できる。また、室内熱交換器12の温度が所定値以下になった後は、室内熱交換器12の氷の厚さを順調に厚くすることができる。
また、室内熱交換器12を凍結(又は結露)させているとき、制御部Kが、室内ファン14の駆動/停止を交互に繰り返すようにしてもよい。これによって、室内ファン14を駆動させ続ける場合に比べて、室内に冷風が吹き出される頻度を低減できる。
また、第4実施形態では、室内熱交換器12を凍結させているとき、制御部Kが、圧縮機モータ31aの回転速度、及び室外膨張弁34の開度を所定値に設定する処理(図16のS18、S19z)について説明したが、これに限らない。例えば、室内熱交換器12を凍結(又は結露)させているとき、制御部Kが、室外膨張弁34を所定開度で維持し、室内熱交換器12の温度が所定の目標温度に近づくように圧縮機モータ31aの回転速度を調整するようにしてもよい。このように圧縮機モータ31aの回転速度を制御することで、室内熱交換器12を凍結させることができる。
また、室内熱交換器12を凍結させているときには、圧縮機31の負荷が比較的大きくなる可能性がある。そこで、圧縮機31の吸入圧力、吐出圧力、吐出温度等が所定範囲内に収まるように、制御部Kが、凍結時間、圧縮機31の回転速度、及び室外膨張弁34の開度を調整することが望ましい。
また、信頼性を確保するために、室内熱交換器12、圧縮機31の吐出温度、圧縮機モータ31aの電流値や回転速度等に所定の上限値を設けるようにしてもよい。
また、外気温度が氷点下である場合において、室内熱交換器12の解凍で生じた水がドレンホース(図示せず)の内部で凍結しないように、ドレンホースの所定箇所に小型のヒータ(図示せず)を設けるようにしてもよい。
また、室内熱交換器12が凍結(又は結露)しているとき、その熱輻射の影響で、室内温度センサ24aの検出誤差が大きくなる可能性がある。つまり、室内空気の実際の温度よりも、室内温度センサ24aの検出値のほうが低くなる可能性がある。したがって、室内熱交換器12を凍結(又は結露)させている場合において、以下のいずれかに該当するときには、制御部Kが、室内温度センサ24aの検出値を補正するようにしてもよい。
(a)室内ファン14が停止しているか、又は定格回転速度よりも低速で駆動している。
(b)上下風向板19が閉じている。
(c)室内ファン14の下流側の風路を開放又は塞ぐための専用のシャッター(図示せず)が閉じている。
(d)室内熱交換器12の温度が所定値以下である。
なお、室内温度センサ24aの検出値の補正に関する例を挙げると、室内熱交換器12と室内温度センサ24aとの距離(固定値)、及び室内熱交換器12の温度に基づいて、制御部Kは、室内温度センサ24aの検出値を補正する。例えば、室内熱交換器12の温度が低いほど、制御部Kが、図4に示す室内温度センサ24aの検出値(被空調空間の空気の温度検出値)を補正して高くするようにしてもよい。これによって、リモコン40(図4参照)に表示される室内温度の誤差を低減できる。
また、室内熱交換器12の凍結を開始してからの経過時間が長くなるにつれて、制御部Kが、室内温度センサ24aの検出値を補正して高くするようにしてもよい。
また、室内熱交換器12の凍結を行っているときには、制御部Kが、室内温度センサ24aの検出値を各機器の制御に用いない(つまり、室内温度センサ24aの検出値を無視する)ようにしてもよい。
また、室内熱交換器12の凍結を行っているときには、制御部Kが、室内ファン14の駆動/停止を所定周期で繰り返す(つまり、室内機10に新たに空気を取り込む)ことで、室内温度センサ24aの検出誤差を低減するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、室内熱交換器12を解凍する際、「室内温度」が所定値以上である場合には(図11のS103a:Yes)、室内熱交換器12を凝縮器として機能させない処理について説明したが、これに限らない。例えば、室内熱交換器12を解凍する際、「室外温度」が所定値以上である場合には、室内熱交換器12を凝縮器として機能させないようにしてもよい。仮に、室外温度が所定値以上の状態で暖房運転を行うと、蒸発器として機能する室外熱交換器32で冷媒が過剰に吸熱するため、冷媒の凝縮側・蒸発側における熱交換の均衡がとれなくなるからである。この場合において制御部Kは、送風運転を実行するか、又は、圧縮機31を含む機器の停止状態を継続させることで、室内熱交換器12を解凍する。
第1実施形態では、室内熱交換器12を凝縮器として機能させることで、室内熱交換器12を解凍する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、制御部Kが送風運転を実行するか、又は、圧縮機31を含む機器の停止状態を継続させることで、室内熱交換器12を解凍するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、暖房運転及び送風運転を順次に実行することで、室内熱交換器12を乾燥させる処理について説明したが(図10参照)、これに限らない。すなわち、室内熱交換器12の解凍後、室内熱交換器12を凝縮器として機能させるか、送風運転を実行するか、又は、圧縮機31を含む機器の停止状態を継続させることで、室内熱交換器12を乾燥させるようにしてもよい。
また、室内熱交換器12の解凍によって多量の水がドレンパン13に滴り落ちる。したがって、ドレンパン13に抗菌剤を練り込むことで抗菌するようにしてもよい。また、紫外線照射手段(図示せず)を室内機10に設け、ドレンパン13に紫外線を照射することで抗菌するようにしてもよい。
また、オゾン発生手段(図示せず)を室内機10に設け、このオゾン発生手段によって、ドレンパン13等の抗菌を行うようにしてもよい。また、ドレンパン13を介して水が流れやすいように、また、ドレンパン13を抗菌するために、銅等の金属でドレンパン13をコーティングしてもよい。
また、冷房運転中や除湿運転中、ドレンパン13に水を溜めておき、溜まった水をポンプ(図示せず)によって汲み上げて、室内熱交換器12を洗浄するようにしてもよい。
また、各実施形態では、室内機10(図3参照)及び室外機30(図3参照)が一台ずつ設けられる構成について説明したが、これに限らない。すなわち、並列接続された複数台の室内機を設けてもよいし、また、並列接続された複数台の室外機を設けてもよい。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
前記目的を達成するため、本発明の空気調和機は、圧縮機、凝縮器、第1膨張弁、及び蒸発器を順次に介して冷媒が循環する冷媒回路と、少なくとも圧縮機及び第1膨張弁を制御する制御部と、を備え、凝縮器及び蒸発器の一方は室外熱交換器であり、他方は室内熱交換器であり、室内熱交換器の温度を検出する温度センサを有し、制御部は、室内熱交換器を蒸発器として機能させ、室内熱交換器を凍結させる凍結処理を開始してから予め設定された第1期間(例えば、第1凍結時間tc1)が経過すると、凍結処理を終了させることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。