JP6992747B2 - インクセットおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクセットおよびインクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6992747B2
JP6992747B2 JP2018518343A JP2018518343A JP6992747B2 JP 6992747 B2 JP6992747 B2 JP 6992747B2 JP 2018518343 A JP2018518343 A JP 2018518343A JP 2018518343 A JP2018518343 A JP 2018518343A JP 6992747 B2 JP6992747 B2 JP 6992747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
pigment
recording medium
ink set
inks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018518343A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017200031A1 (ja
Inventor
征史 池田
克典 五井
敏行 高林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2017200031A1 publication Critical patent/JPWO2017200031A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6992747B2 publication Critical patent/JP6992747B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2146Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding for line print heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/40Ink-sets specially adapted for multi-colour inkjet printing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクセットおよびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式に用いられるインクの一つとして、活性光線硬化型インクが知られている。活性光線硬化型インクは、活性光線が照射されることで硬化する重合性化合物を含有するインクである。このような活性光線硬化型インクは、さらにゲル化剤を含有することにより、記録媒体に着弾して冷却された際に、ゲル化剤の結晶化によってインクがゲル化するため、インクのピニング性が高くなり、インクの光沢を調整し易くなる。
またインクジェット記録方式では、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクから、形成すべき色に応じて好適なインクの組みあわせを選択し、選択されたインクを重ね打ちすることで、フルカラーの画像を形成することができる。また、さらにオレンジインク、グリーンインク、およびバイオレットインクの少なくとも1つを、特色として組み合わせて用いることにより、形成される画像の色域をさらに広げることが可能である。
下記引用文献1~3には、ゲル化剤を含有する特色用のインクジェット記録方式用の活性光線硬化型インクとして、オレンジ放射線硬化性ゲルインク、グリーン放射線硬化性ゲルインク、バイオレット放射線硬化性ゲルインクが開示されている。
特開2014-118567号公報 特開2014-118570号公報 特開2014-118571号公報
しかしながら、ゲル化剤を含有するイエロー、マゼンタ、およびシアンの各活性光線硬化型インクと、上述したオレンジ放射線硬化性ゲルインク、グリーン放射線硬化性ゲルインク、およびバイオレット放射線硬化性ゲルインクの何れかを加えた5色または6色のインク用いたインクジェット記録方法によって形成した画像は、色による光沢差が認められ、色域再現性も十分ではないことが分った。
そこで本発明は、色による光沢差が小さく色域再現性に優れた画像を形成することが可能なインクジェット記録方式用のインクセットおよびインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するための本発明は、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクを含むインクセットAと、オレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、およびブルーインクのうち少なくとも2つを含むインクセットBとを備え、前記インクセットBのうち、前記オレンジインクは、環状構造を有しかつ前記環状構造内に塩基性部位を有するオレンジ顔料を含み、前記グリーンインクは、銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料を含み、前記バイオレットインクは、ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料を含み、前記インクセットAおよび前記インクセットBに含まれる前記各インクは、下記一般式(G1)および下記一般式(G2)で表される化合物のうちの少なくとも1つをゲル化剤として含有するインクセットである。
R1-CO-R2…一般式(G1)
R3-COO-R4…一般式(G2)
ただし、一般式(G1)および一般式(G2)中のR1~R4は、それぞれ独立に炭素数9以上25以下の鎖式炭化水素基を表す。
また本発明は記録媒体の搬送方向に沿って配列された複数のインクヘッドから、当該記録媒体に対して、前記のインクセットを構成する前記各インクを順次に供給するインクジェット記録方法である。
このような構成の本発明によれば、色による光沢差が小さく、色域再現性に優れた画像を形成することが可能なインクジェット記録方式用のインクセットおよびインクジェット記録方法を得ることが可能である。
実施形態に係るインクジェット記録方法を実施するための記録装置の構成例を説明する側面図である。 実施形態に係るインクジェット記録方法を実施するための記録装置の構成例を説明する平面図である。
以下本発明の実施の形態を、インクセット、このインクセットを用いたインクジェット記録方法の順に説明にする
≪インクセット≫
実施形態に係るインクセットは、インクジェット記録装置による画像の形成に用いる複数色のインクのセットである。このインクセットは、インクセットAと、インクセットBとで構成されている。インクセットAは、プロセスカラーインクで構成されており、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクを含む。一方、インクセットBは、特色インクで構成されており、オレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、およびブルーインクのうち少なくとも2つを含む。またインクセットは、これらの各色のインクが、それぞれ個別の貯留タンクに貯留されたものでもある。
インクセットAおよびインクセットBに含まれる各インクは、温度変化によってゾルゲル相転移する活性光線硬化型のインクである。このような各インクは、それぞれが、各色の顔料および高分子分散剤を含み、また分散シナジストを含んでいてもよい。さらに各インクは、ゲル化剤、重合性化合物、および重合開始剤、さらには必要に応じた他の材料を含有する。
このうち特に、インクセットBに含まれる各インクの顔料は、それぞれが特有の分子構造を有する。また、インクセットAおよびインクセットBに含まれる各インクのゲル化剤は、特有の分子構造を有する。なお、各インクに含有される高分子分散剤、ゲル化剤、重合性化合物、および重合開始剤は、インク同士の親和性をより高め、より高精細な画像を形成する観点から、同じ化合物であることが好ましい。
以下、このインクセットを構成する各インクに含まれる材料を、顔料、高分子分散剤、分散シナジスト、ゲル化剤、重合性化合物、重合開始剤、他の材料の順に説明し、次いで各インクの物性、および各インクの作製方法を説明する。
<顔料>
インクセットAを構成するプロセスカラーインク、すなわちイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクに含まれる顔料は、特に限定されないが、例えばカラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料または無機顔料でありうる。一方、インクセットBを構成する特色インク、すなわちオレンジインク、グリーンインク、およびバイオレットインクに含まれる顔料は、特有の構成を有している。各インクに含有される顔料は次の通りであり、例示される各色の顔料は、各色のインク中に一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
[イエロー顔料(インクセットA)]
イエロー顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したイエローインクがイエロー色を呈することができる顔料であればよい。このようなイエロー顔料としては、C.I.Pigment Yellow(以下、単に「PY」と記す)の各番号、すなわちPY1、PY3、PY12、PY13、PY14、PY17、PY34、PY35、PY37、PY55、PY74、PY81、PY83、PY93、PY94、PY95、PY97、PY108、PY109、PY110、PY137、PY138、PY139、PY153、PY154、PY155、PY157、PY166、PY167、PY168、PY180、PY185およびPY193が例示される。
[マゼンタ顔料(インクセットA)]
マゼンタ顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したマゼンタインクがマゼンタ色を呈することができる顔料であればよい。このようなマゼンタ顔料としては、C.I.Pigment Red(以下、単にPR記す)の各番号、すなわちPR3、PR5、PR19、PR22、PR31、PR38、PR43、PR48:1、PR48:2、PR48:3、PR48:4、PR48:5、PR49:1、PR53:1、PR57:1、PR57:2、PR58:4、PR63:1、PR81、PR81:1、PR81:2、PR81:3、PR81:4、PR88、PR104、PR108、PR112、PR122、PR123、PR144、PR146、PR149、PR166、PR168、PR169、PR170、PR177、PR178、PR179、PR184、PR185、PR208、PR216、PR226およびPR257が例示される。またこの他にも、C.I.Pigment Violet(以下、単に「PV」と記す)19、さらにはPV19とPR202との混晶化合物が例示される。
[シアン顔料(インクセットA)]
シアン顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したシアンインクがシアン色を呈することができる顔料であればよい。このようなシアン顔料としては、C.I.Pigment Blue(以下、単に「PB」と記す)の各番号、すなわちPB1、PB15、PB15:1、PB15:2、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB16、PB17-1、PB22、PB27、PB28、PB29、PB36およびPB60が例示される。
[ブラック顔料(インクセットA)]
ブラック顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したブラックインクがブラック色を呈することができる顔料であればよい。このようなブラック顔料としては、C.I.Pigment Black(以下、単に「PBk」と記す)の各番号、すなわちPBk7(カーボンブラック)、PBk28、およびPBk26が例示される。
[オレンジ顔料(インクセットB)]
オレンジ顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したインクがオレンジ色を呈することができる顔料であって、環状構造を有し、かつこの環状構造内に塩基性部位を有する塩基性のオレンジ顔料を含む。このような塩基性のオレンジ顔料は、オレンジインク中に一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
塩基性のオレンジ顔料が有する環状構造は、非芳香族性の環状構造である。このような環状構造の例には、環状構造が炭素と水素のみからなる脂環式構造、環状構造が炭素とそれ以外の原子とを含むヘテロ環構造、および複数の環状構造が1つの原子を共有するスピロ環構造が含まれる。環状構造は二重結合を含んでいてもよい。
塩基性部位は、正の荷電を有し得る部位を意味する。塩基性部分の例には、第2級アミノ基、第3級アミノ基および第4級アンモニウム基を含むアミノ基、ならびにピロール、ピラゾール、ピロリジンまたはピペリジンの骨格を有する含窒素複素環基が含まれる。重合性化合物を含むインク中の成分との反応によるインクの劣化を防ぐ観点から、塩基性部位は第2級アミノ基および第3級アミノ基であることが好ましい。
後述する分散シナジストと塩基性オレンジ顔料とをよく会合させ、過剰な光沢の発生をより抑制する観点からは、塩基性オレンジ顔料は環状構造内に塩基性部位を2つ以上有することが好ましく、3つ以上有することがさらに好ましい。
塩基性のオレンジ顔料としては、下記に示す構造を有するC.I.Pigment Orange(以下、単に「PO」と記す)の各番号、すなわちPO36、PO64、PO71が例示される。PO36およびPO71は環状構造内に塩基性部位(N-H結合部)を2つ有し、PO64は環状構造内に塩基性部位を4つ有する。
Figure 0006992747000001
PO36の市販品の例にはNovoperm Orange HL(クラリアント社製)が含まれる。PO64の市販品の例には、ORANGE K 2960(BASF社製)が含まれる。PO71の市販品の例には、IRGAZIN ORANGE D2905(BASF社製:「IRGAZIN」は同社の登録商標)が含まれる。
オレンジ顔料は、以上のような塩基性のオレンジ顔料の他に、記録媒体上に着弾し硬化したインクがオレンジ色を呈することができる顔料を含んでいてもよい。
[グリーン顔料(インクセットB)]
グリーン顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したインクがグリーン色を呈することができる顔料であって、有機酸残基を有するハロゲン化銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料を含む。ハロゲン化銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料は、グリーンインク中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
ハロゲン化銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料としては、下記に示す構造を有するC.I.Pigment Green(以下、単に「PG」と記す)の各番号、すなわちPG7、およびPG36が例示される。
Figure 0006992747000002
PG7の市販品の例には、PV Fast Green GNX(クラリアント社製)、およびHELIOGEN Green D8370(BASF社製:「HELIOGEN」は同社の登録商標)が含まれる。PG36の市販品の例には、FASTOGEN Green 2YK(DIC社製:「FASTOGEN」は同社の登録商標)が含まれる。
グリーン顔料は、以上のようなハロゲン化銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料の他に、記録媒体上に着弾し硬化したインクがグリーン色を呈することができる顔料を含んでいてもよい。
[バイオレット顔料(インクセットB)]
バイオレット顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したインクがバイオレット色を呈することができる顔料であって、ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料を含む。ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料は、バイオレットインク中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料としては、下記に示す構造を有するC.I.Pigment Violet(以下、単に「PV」と記す)の各番号、すなわちPV23、およびPV37が例示される。
Figure 0006992747000003
PV23の市販品の例には、FASTOGEN Super Violet LBP02、FASTOGEN Super Violet LBP03、FASTOGEN Super Violet LBP04(いずれもDIC社製)が例示される。また、CROMOPHTAL Violet D5808(BASF社製、「CROMOPHTAL」は同社の登録商標)が例示される。さらに、HOSTAPERM Violet RL-NF、HOSTAPERM Violet P-RL、PV Fast Violet RL(いずれもクラリアント社製、「HOSTAPERM」は同社の登録商標)が含まれる。PV37の市販品の例にはCROMOPHTAL Violet D5700(BASF製)が含まれる。
バイオレット顔料は、以上のようなジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料の他に、記録媒体上に着弾し硬化したインクがバイオレット色を呈することができる顔料を含んでいてもよい。
[ブルー顔料(インクセットB)]
ブルー顔料は、記録媒体上に着弾し硬化したインクがブルー色を呈することができる顔料である。このようなブルー顔料としては、C.I.Pigment Blue(以下、単に「PB」と記す)の各番号、すなわちPB15:6、PB25、および下記に示す構造を有するPB60が例示される。
Figure 0006992747000004
ブルー顔料は、以上のようなブルー顔料の少なくとも1種の他に、記録媒体上に着弾し硬化したインクがブルー色を呈することができる顔料を含んでいてもよい。
[顔料の粒径]
以上のような各顔料は、平均粒径が0.08μm~0.5μmであることが好ましく、最大粒径は0.3μm~10μmであることが好ましく、より好ましくは0.3μm~3μmである。ここで平均粒径とは、データサイザーナノZSP、Malvern社製を使用して動的光散乱法によって求めた値を意味する。なお、顔料を含むインクは濃度が高く、この測定機器では光が透過しないので、インクを200倍で希釈してから測定する。測定温度は常温(25℃)とする。顔料の粒径を調整することによって、インクジェット記録装置のインクヘッドの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
[顔料の含有量]
各インクにおける顔料の含有量は、これらのインクを用いて形成される画像においての各色の発色を十分なものにして、かつインクの粘度がインクヘッドからインクを射出できる範囲となればよい。上記観点からは、各インクにおける顔料の含有量は、インクの全質量に対して0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0.4質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
<高分子分散剤>
高分子分散剤は、顔料の表面に直接的に吸着するか、または後述する分散シナジストを介して間接的に吸着することで、顔料の分散性を高める機能を有する。高分子分散剤の例には、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびステアリルアミンアセテートが含まれる。
中でも、塩基性基を有する高分子分散剤が好ましく、塩基性基を有するくし型ブロックコポリマーがより好ましい。
塩基性基を有するくし型ブロックコポリマーの側鎖としては、長鎖ポリオキシアルキル基(EO-PO共重合基)が好ましい。くし型ブロックコポリマーの例には、主鎖がアクリル酸エステルのポリマーであり、側鎖が長鎖ポリオキシアルキル基(EO-PO共重合基)であるものが含まれる。
塩基性基を有するくし型ブロックコポリマーにおける塩基性基は、3級、2級、または1級のアミン基であることが好ましい。
塩基性基を有するくし型ブロックコポリマーは、グラフト重合した側鎖が立体障害を生じるため、顔料同士の凝集を抑制することができる。顔料は、一次粒子径が50nm以下と小さいため、粒子間の相互作用が強く、凝集しやすい性質を有する。そのため、くし型ブロックコポリマーによる分散性の向上は、水性染料や、上述したような小さい粒径を有する顔料を含むインクにおいて特に顕著となる。上記作用によって顔料の分散性が高まることにより、凝集した顔料粒子によるインクジェット記録装置のインクヘッドの穴詰まり、およびこれによるインクの射出不良が発生しにくくなる。
塩基性基を有するくし型ブロックコポリマータイプの市販品の例には、DISPERBYK-161、168、2155、BYKJet9150、およびBYKJet9151(いずれもBYK社製:「BYK」「DISPERBYK」はいずれも同社の登録商標)が例示される。また、EFKA PX4701、FA4431、EFKA7701(いずれもBASF社製:「EFKA」は同社の登録商標)が例示される。さらに、PB-821、822、824(いずれも味の素ファインテクノ社製)が例示される。また、ソルスパース24000GR、32000、35000、39000、J-100、J-180、J-200、およびX-300(いずれもルーブリゾール社製:「ソルスパース」は同社の登録商標)が例示される。
<分散シナジスト>
分散シナジストは、顔料の分散性を高めるために使用する分散助剤であり、高分子分散剤のみでは顔料の表面に吸着せず、インク中においての顔料分散性を維持することが困難である場合に、特に有効に用いられる。このような分散シナジストとしては、顔料および高分子分散剤の両方に親和性を有する材料を適宜に選択して用いればよく、オレンジ顔料用の分散シナジスト、バイオレット顔料用の分散シナジスト、およびブルー顔料用の分散シナジストは、例えば次のようである。
[オレンジ顔料用の分散シナジスト]
オレンジ顔料用の分散シナジストとしては、アゾ誘導体が用いられる。アゾ誘導体は、不溶性アゾ顔料のスルホン化誘導体である。アゾ誘導体は、スルホン酸に由来する極性の高い部分を有するため、同じく極性の高い部分を有する塩基性のオレンジ顔料とよく会合できる。そのため、アゾ誘導体と塩基性のオレンジ顔料とをインクが含有すると、ゲル化剤が塩基性のオレンジ顔料の表面に集積することによる、インク中のゲル化剤分子の相対的な減少を、抑制することができる。そのため、アゾ誘導体と塩基性のオレンジ顔料とを含有するインクによれば、光沢が高くなりすぎることがなく、かつ、パントン(登録商標)色見本帳に記載のオレンジに近い色調を有する画像を形成することができるものと考えられる。
オレンジインク中におけるアゾ誘導体の含有量は、オレンジ顔料の全質量に対して2質量%以上15質量%以下である。アゾ誘導体の含有量が2質量%以上であると、塩基性のオレンジ顔料とアゾ誘導体とをよく会合させることができるため、光沢が高くなりすぎることがないと考えられる。アゾ誘導体の含有量が15質量%以下であると、アゾ誘導体が画像表面に析出することによる光沢の変化を抑制することができる。上記観点からは、アゾ誘導体の含有量は、インクの全質量に対して5質量%以上13質量%以下であることが好ましく、インクの全質量に対して7質量%以上12質量%以下であることがより好ましい。
オレンジ顔料用の分散シナジストとして用いられるアゾ誘導体の例には、SOLSPERSE 22000(Lubrizol社製:「SOLSPERSE」は同社の登録商標)およびBYK synagist 2105(BYK社製)が含まれる。
[バイオレット顔料用の分散シナジスト]
バイオレット顔料用の分散シナジストとしては、水性染料が用いられる。バイオレット顔料用の分散シナジストとして使用する水性染料は、ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料に対して親和性を有し、かつ親水性の部位を有する染料であれば特に限定はないが、カルボキシ基またはスルホン酸基を有するものが好ましく、スルホン酸基を有するものがより好ましい。親水性の部位を有する水性染料であれば、高分子分散剤と酸-塩基相互作用をし、かつ重合性化合物、特にエチレンオキサイド基またはプロピレンオキサイド基を6個以上有する高極性重合性化合物との親和性も高いと考えられる。このような化合物であれば、オキサジン骨格を有するバイオレット顔料との親和性が低くとも、バイオレット顔料の分散安定性を高めることができる。
スルホン酸塩基を有する水性染料の具体例としては、アリザリンアストロール(東京化成工業株式会社製)、キノリンイエロー(SigmaAldrich製)、コンゴーレッド染料誘導体、Direct Blue 106(東京化成工業株式会社製)等が挙げられる。
また分散シナジストとして使用する水性染料が、バイオレット顔料と同じ主骨格を有する染料を含んでいると、顔料に対する親和性が高まるためより好ましい。具体的には、バイオレット顔料がジオキサジン骨格を有する化合物であるため、水性染料も同じジオキサジン骨格を有する化合物を含むことが好ましい。水性染料とバイオレット顔料が共にジオキサジン骨格を有すると、π結合電子同士が相互作用し、水性染料が顔料表面に吸着するため、顔料をより安定化することが可能となる。よって、スルホン酸塩基を有し、且つバイオレット顔料と同じジオキサジン骨格を有する水性染料は、(1)バイオレット顔料の表面に吸着する性質、(2)高分子分散剤と酸-塩基相互作用をする性質、(3)高極性重合性化合物に対する親和性の3つの性質を同時に併せ持つため、バイオレット顔料の周囲に安定して会合し、その周囲に高分子分散剤が吸着することで、バイオレット顔料の分散安定性を高めることができると考えられる。
スルホン酸塩基を有し、かつバイオレット顔料と同じジオキサジン骨格を有する水性染料としては、上述した具体例の中からさらにDirect Blue 106が挙げられる。
水性染料の含有量は、バイオレット顔料の全質量に対して2.0質量%以上10.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以上7.5質量%以下、更に好ましくは4.0質量%以上6.0質量%以下としうる。水性染料の含有量が2質量%以上であると、バイオレット顔料の分散性を安定化する効果が発揮される。水性染料の含有量が10.0質量%以下であると、水性染料の大部分がバイオレット顔料の表面に吸着するため、インク中に浮遊する水性染料によるインクの粘度増加が発生する可能性が低い。また、インクが後述するゲル化剤を含有する場合には、水性染料の含有量が10.0質量%以下であれば、過剰な水性染料とゲル化剤との会合が起こることもないと考えられる。水性染料とゲル化剤とが会合すると、ゲル化剤の結晶化が阻害され、インクのピニング性が低下することによって印字した際の液滴径が大きくなり、色濃度が減少して色域がせばまることに繋がると考えられる。
[ブルー顔料用の分散シナジスト]
ブルー顔料用の分散シナジストとしては、銅フタロシアニン構造を有するものが用いられる。銅フタロシアニン構造を有する分散シナジストは、光重合性化合物に対する親和性を発揮すると共に、銅フタロシアニン骨格が顔料に作用して、上述したブルー顔料の分散に好適に寄与する。銅フタロシアニン構造を有する分散シナジストとしては、例えば、銅フタロシアニンからなる骨格に置換基として極性基を導入してなる銅フタロシアニン誘導体等が挙げられる。分散シナジストが極性基を有することによって、光重合性化合物中に顔料を安定分散させる機能が向上する。
ブルー顔料用の分散シナジストとして用いられる銅フタロシアニン誘導体の例には、SOLSPERSE 5000(Lubrizol社製)、SOLSPERSE 12000(Lubrizol社製)が含まれる。
<ゲル化剤>
ゲル化剤は、記録媒体に着弾したインクの液滴をゲル状態にして仮固定(ピニング)するために用いる。インクがゲル状態でピニングされると、インクの濡れ広がりが抑えられて隣り合うドットが合一しにくくなるため、より高精細な画像を形成することができる。また、インクがゲル状態になると、インク液滴中への酸素の入り込みが抑えられて酸素による硬化阻害が生じにくくなるため、高精細な画像をより高速で形成することができる。
インクセットAおよびインクセットBに含まれる各インクに含有されるゲル化剤は、下記一般式(G1)および下記一般式(G2)で表される化合物のうちの少なくとも1つを含む。
R1-CO-R2…一般式(G1)
R3-COO-R4…一般式(G2)
ただし、一般式(G1)および一般式(G2)中のR1~R4は、それぞれ独立に、炭素数9以上25以下の鎖式炭化水素基を表す。
一般式(G1)で表されるゲル化剤および一般式(G2)で表されるゲル化剤は、各インク中に、いずれか一方のみが含まれていてもよいし、双方が含まれていてもよい。
以上のようなゲル化剤の含有量は、インクの全質量に対して1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。ゲル化剤の含有量を1.0質量%以上とすることで、インクのピニング性を高めることができる。特に吸水性の高い記録媒体に画像を形成したときに、インクが記録媒体の内部に入り込むことによる発色不足を生じにくくすることができ、所望の色域の画像を形成しやすくなる。ゲル化剤の含有量を10.0質量%以下とすることで、インクヘッドからのインク射出性をより高めることができる。また形成した画像の表面にゲル化剤が析出しにくくなり、各インクによって画像を形成した場合のインク間における光沢の差を小さくすることができる。また上記観点からは、インク中のゲル化剤の含有量は、1.0質量%以上7.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下であることがより好ましく、1.5質量%以上4.0質量%以下であることがさらに好ましい。
そして以下の観点から、ゲル化剤は、インクのゲル化温度以下の温度で、インク中で結晶化することが好ましい。ゲル化温度とは、加熱によりゾル化または液体化したインクを冷却していったときに、ゲル化剤がゾルからゲルに相転移し、インクの粘度が急変する温度をいう。具体的には、ゾル化または液体化したインクを、粘弾性測定装置(たとえば、MCR300:Physica社製)で粘度を測定しながら冷却していき、粘度が急激に上昇した温度を、そのインクのゲル化温度とすることができる。
ゲル化剤がインク中で結晶化すると、結晶化した板状のゲル化剤によって形成された三次元空間に重合性化合物が内包される構造が形成されることがある。このような構造を、以下「カードハウス構造」という。カードハウス構造が形成されると、液体の重合性化合物が、カードハウス構造の三次元空間内に保持されるため、インク液滴がより濡れ広がりにくくなり、インクのピニング性がより高まる。インクのピニング性が高まると、記録媒体に着弾したインク液滴同士が合一しにくくなり、より高精細な画像を形成することができる。
カードハウス構造を形成するには、インク中で溶解している重合性化合物とゲル化剤とが相溶していることが好ましい。これに対して、インク中で溶解している重合性化合物とゲル化剤とが相分離していると、カードハウス構造を形成しにくい場合がある。
上記一般式(G1)で表されるゲル化剤、および上記一般式(G2)で表されるゲル化剤は、結晶化によるカードハウス構造の形成に好適なゲル化剤である。これらのゲル化剤は、鎖式炭化水素基の炭素数が9以上であるため、結晶性がより高まり、かつ、上記カードハウス構造においてより十分な空間が生る。そのため、重合性化合物が上記空間内に十分に内包されやすくなり、インクのピニング性がより高くなる。また、鎖式炭化水素基の炭素数が25以下であるため、ゲル化剤の融点が過度に高まらないため、インクを出射するときにインクを過度に加熱する必要がない。上記観点からは、R1~R4のそれぞれ炭素原子数11以上23未満の直鎖状の炭化水素基であることが特に好ましい。
また、インクのゲル化温度を高くして、着弾後により急速にインクをゲル化させる観点からは、R1もしくはR2のいずれか、またはR3もしくはR4のいずれかが飽和している炭素原子数11以上23未満の炭化水素基であることが好ましい。上記観点からは、R1およびR2の双方、またはR3およびR4の双方が飽和している炭素原子数11以上23未満の炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(G1)で表されるケトンワックスの例には、ジリグノセリルケトン(炭素数:23-24)、ジベヘニルケトン(炭素数:21-22)、ジステアリルケトン(炭素数:17-18)、ジエイコシルケトン(炭素数:19-20)、ジパルミチルケトン(炭素数:15-16)、ジミリスチルケトン(炭素数:13-14)、ジラウリルケトン(炭素数:11-12)、ラウリルミリスチルケトン(炭素数:11-14)、ラウリルパルミチルケトン(11-16)、ミリスチルパルミチルケトン(13-16)、ミリスチルステアリルケトン(13-18)、ミリスチルベヘニルケトン(13-22)、パルミチルステアリルケトン(15-18)、バルミチルベヘニルケトン(15-22)およびステアリルベヘニルケトン(17-22)が含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、カルボニル基で分断される2つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G1)で表されるケトンワックスの市販品の例には、18-Pentatriacontanon、Hentriacontan-16-on(いずれもAlfa Aeser社製)、およびカオーワックスT1(花王社製)が含まれる。
一般式(G2)で表される脂肪酸またはエステルワックスの例には、ベヘニン酸ベヘニル(炭素数:21-22)、イコサン酸イコシル(炭素数:19-20)、ステアリン酸ステアリル(炭素数:17-18)、ステアリン酸パルミチル(炭素数:17-16)、ステアリン酸ラウリル(炭素数:17-12)、パルミチン酸セチル(炭素数:15-16)、パルミチン酸ステアリル(炭素数:15-18)、ミリスチン酸ミリスチル(炭素数:13-14)、ミリスチン酸セチル(炭素数:13-16)、ミリスチン酸オクチルドデシル(炭素数:13-20)、オレイン酸ステアリル(炭素数:17-18)、エルカ酸ステアリル(炭素数:21-18)、リノール酸ステアリル(炭素数:17-18)、オレイン酸ベヘニル(炭素数:18-22)およびリノール酸アラキジル(炭素数:17-20)が含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、エステル基で分断される2つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G2)で表されるエステルワックスの市販品の例には、ユニスターM-2222SLおよびスパームアセチ(日油社製:「ユニスター」は同社の登録商標)、エキセパールSSおよびエキセパールMY-M(花王社製:「エキセパール」は同社の登録商標)、EMALEX CC-18およびEMALEX CC-10(日本エマルジョン社製:「EMALEX」は同社の登録商標)、アムレプスPC(高級アルコール工業社製:「アムレプス」は同社の登録商標)、およびWE11(日油社製)が含まれる。これらの市販品は、二種類以上の混合物であることが多いため、必要に応じて分離・精製してインクに含有させてもよい。
<重合性化合物>
重合性化合物は、活性光線を照射されることにより重合し、インクを硬化させることができる。活性光線の例には、紫外線、電子線、α線、γ線およびX線が含まれる。安全性の観点や低いエネルギー量でも重合性化合物を重合させることができるという観点から、活性光線は、紫外線または電子線であることが好ましい。
重合性化合物は、後述する高極性重合性化合物を含む。重合性化合物は、高極性重合性化合物に比べて低い極性を示す重合性化合物(以下、単に「低極性重合性化合物」ともいう)をさらに含んでもよい。
高極性重合性化合物および低極性重合性化合物を合計した含有量は、活性光線が照射されたインクが十分に硬化する範囲であればよく、たとえば、インクの全質量に対して1質量%以上97質量%以下とすることができる。上記観点からは、重合性化合物の含有量は、インクの全質量に対して30質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
重合性化合物には、以上の他にラジカル重合性化合物またはカチオン重合性化合物が含まれる。重合および架橋を発生させやすく、かつ、形成する画像に応じて多様な化合物から選択することができるという観点からは、重合性化合物はラジカル重合性化合物であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物である。ラジカル重合性化合物は、モノマー、重合性オリゴマー、プレポリマーあるいはこれらの混合物のいずれであってもよい。ラジカル重合性化合物は、インク中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例には、不飽和カルボン酸とその塩、不飽和カルボン酸エステル化合物、不飽和カルボン酸ウレタン化合物、不飽和カルボン酸アミド化合物およびその無水物、アクリロニトリル、スチレン、不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等が挙げられる。不飽和カルボン酸の例には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸などが含まれる。
なかでも、ラジカル重合性化合物は、不飽和カルボン酸エステル化合物であることが好ましく、(メタ)アクリレートであることがより好ましい。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタアクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を意味し、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味する。
[高極性重合性化合物]
高極性重合性化合物は、エチレンオキサイド基(以下、単に「EO基」ともいう。)またはプロピレンオキサイド基(以下、単に「PO基」ともいう。)を6個以上有する重合性化合物である。高極性重合性化合物は、インク中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。また、特に制限されるわけではないが、高極性重合性化合物が有するEO基またはPO基は、合計で30個以下であることが好ましい。
6個以上のEO基またはPO基は、連結した1つのセグメントとして存在してもよいし、2以上のセグメントに分かれて存在してもよい。ただし、保存中および出射時の顔料の分散安定性をより高める観点からは、EO基またはPO基が2以上のセグメントに分かれて存在するときは、3個以上のEO基またはPO基を有するセグメントが分子内に2個以上あることが好ましい。
以上のような高極性重合性化合物は、顔料との親和性が高いため、重合性化合物内での顔料の分散性を高めることもできる。例えば、塩基性部位を有するオレンジ顔料は極性を有するため、高極性重合性化合物との親和性が高い。また高極性重合性化合物は、銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料の有機酸残基(好ましくはアビエチン酸残基)との親和性が高い。さらに高極性重合性化合物は、ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料が含む縮合環(厚いπ電子群)との親和性が高い。
また同様に、高極性重合性化合物は、高分子分散剤における親水性を有する構成単位との親和性が高い。さらに高極性重合性化合物は、極性を有する部分を含むアゾ誘導体を用いたオレンジ顔料用の分散シナジストとの親和性が高い。これにより、高極性重合性化合物は重合性化合物内においての高分子分散剤および分散シナジストの分散性を高めることができる。
これにより、高極性重合性化合物は、インクジェット記録装置のインクヘッドからインクを出射する際の加熱温度である60℃以上でも、顔料を分散させる能力が高いため、射出中の顔料の析出によるインクの詰りを生じにくくすることができる。
また高極性重合性化合物が顔料との親和性が高いことにより、顔料がゲル化剤よりも高極性重合性化合物とより強く引かれあい、顔料によるゲル化剤の捕捉が生じにくくなる。これにより、ゲル化剤によるインクのピニング性が高まるため、特に吸水性の記録媒体に画像を形成したときに、インクが記録媒体の内部に入り込むことによる発色不足を生じにくくすることができ、所望の色域の画像を形成しやすくなる。
上記効果を十分に奏する観点から、高極性重合性化合物の含有量は、重合性化合物の全質量に対して25質量%以上であり、35質量%以上75質量%以下とすることが好ましく、45質量%以上65質量%とすることがより好ましい。
高極性重合性化合物の市販品の例には、表1に記載の商品が含まれる。表1において、「EO基またはPO基の数」は、その銘柄で表される商品の1分子中に含まれるEO基またはPO基の数を表す。なお、表1中、「ニューフロンティア」は第一工業製薬株式会社の登録商標であり、「ファンクリル」は日立化成株式会社の登録商標である。
Figure 0006992747000005
[低極性重合性化合物]
低極性重合性化合物は、EO基とPO基とを合わせた数が6個未満である重合性化合物である。
(メタ)アクリレートである低極性重合性化合物の例には、単官能の(メタ)アクリレート、2官能の(メタ)アクリレートおよび3官能以上の(メタ)アクリレートが含まれる。
単官能の(メタ)アクリレートの例には、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミルスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル-ジグリコール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチル-フタル酸およびt-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが含まれる。
2官能の(メタ)アクリレートの例には、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレートが含まれる。
3官能以上の(メタ)アクリレートの例には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレートが含まれる。
極性がある構造を有する低極性重合性化合物の例には、下記表2に記載の商品が含まれる。表2において、「EO基またはPO基の数」は、その銘柄で表される商品の1分子中に含まれるEO基またはPO基の数を表す。なお、表2中、「アロニックス」は東亞合成株式会社の登録商標であり、「ミラマー」は美源スペシャリティケミカル株式会社の登録商標である。
Figure 0006992747000006
<重合開始剤>
重合開始剤は、重合性化合物がラジカル重合性の官能基を有する化合物であるときは、光ラジカル開始剤であり、重合性化合物がカチオン重合性の官能基を有する化合物であるときは、光酸発生剤である。重合開始剤は、インク中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。重合開始剤は、光ラジカル開始剤と光酸発生剤の両方の組み合わせであってもよい。
光ラジカル開始剤には、開裂型ラジカル開始剤および水素引き抜き型ラジカル開始剤が含まれる。
開裂型ラジカル開始剤の例には、アセトフェノン系の開始剤、ベンゾイン系の開始剤、アシルホスフィンオキシド系の開始剤、ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステルが含まれる。
アセトフェノン系の開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オンおよび2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノンが含まれる。
ベンゾイン系の開始剤の例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。
アシルホスフィンオキシド系の開始剤の例には、2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドが含まれる。
水素引き抜き型ラジカル開始剤の例には、ベンゾフェノン系の開始剤、チオキサントン系の開始剤、アミノベンゾフェノン系の開始剤、10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、9,10-フェナンスレンキノンおよびカンファーキノンが含まれる。
ベンゾフェノン系の開始剤の例には、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル-4-フェニルベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンおよび3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノンが含まれる。
チオキサントン系の開始剤の例には、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンおよび2,4-ジクロロチオキサントンが含まれる。
アミノベンゾフェノン系の開始剤の例には、ミヒラーケトンおよび4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノンが含まれる。
光酸発生剤の例には、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187~192ページに記載の化合物が含まれる。
重合開始剤の含有量は、インクが十分に硬化できる範囲であればよく、たとえば、インクの全質量に対して0.01質量%以上10質量%以下とすることができる。
<他の材料>
各インクに含まれるその他の材料としては、重合開始剤助剤、重合禁止剤、さらには界面活性剤、安定剤などが例示される。これらの材料は、インクが、本実施形態の効果が得られる範囲で、各インクに含有されていることとする。インク中には、これらの材料が、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
重合開始剤助剤の例には、芳香族第3級アミン化合物を含む第3級アミン化合物が含まれる。芳香族第3級アミン化合物の例には、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸イソアミルエチルエステル、N,N-ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N-ジメチルヘキシルアミンが含まれる。
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p-メトキシフェノール、t-ブチルカテコール、t-ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1-ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p-ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5-ジ-t-ブチル-p-ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ-p-ニトロフェニルメチル、N-(3-オキシアニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o-イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシムおよびシクロヘキサノンオキシムが含まれる。
<インクの物性>
各インクは、インクジェット記録装置のインクヘッドからの射出性をより高める観点から、射出時の加熱温度(例えば80℃)における粘度が3mPa・s以上20mPa・s以下であることが好ましい。また各インクは、記録媒体に着弾して常温に降温した際のゲル化を高める観点から、常温(25℃)における粘度が1000mPa・s以上であることが好ましい。
また各インクは、そのゲル化温度が、40℃以上70℃以下であることが好ましい。インクのゲル化温度が40℃以上であると、記録媒体に着弾後にインクが速やかにゲル化するため、ピニング性がより高くなる。インクのゲル化温度が70℃以下であると、インクヘッドからの射出時の加熱温度(例えば80℃)でインクがゲル化しにくいため、より安定してインクを射出することができる。
各インクの80℃における粘度、25℃における粘度およびゲル化温度は、レオメータにより、インクの動的粘弾性の温度変化を測定することにより求めることができる。具体的には、これらの粘度およびゲル化温度は、以下の方法によって得ることができる。各インクを100℃に加熱し、ストレス制御型レオメータ(例えば、Physica MCR301(コーンプレートの直径:75mm、コーン角:1.0°)、AntonPaar社製)によって粘度を測定しながら、剪断速度11.7(1/s)、降温速度0.1℃/sの条件で20℃までインクを冷却して、粘度の温度変化曲線を得る。80℃における粘度および25℃における粘度は、粘度の温度変化曲線において80℃、25℃における粘度をそれぞれ読み取ることにより求めることができる。ゲル化温度は、粘度の温度変化曲線において、粘度が200mPa・sとなる温度として求めることができる。
<インクの作製方法>
各インクは、たとえば、顔料、高分子分散剤、必要に応じて分散シナジスト、ゲル化剤、重合性化合物、重合開始剤、および必要に応じた他の材料を、加熱下において混合することにより得ることができる。得られた混合液を所定のフィルターで濾過することが好ましい。このとき、顔料、高分子分散剤、分散シナジストが重合性化合物の一部に分散された顔料分散体をあらかじめ調製しておき、これに残りの成分を添加して加熱しながら混合してもよい。
顔料、高分子分散剤、分散シナジストおよび重合性化合物の分散は、たとえば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、およびペイントシェーカーにより行うことができる。
≪インクジェット記録方法≫
次に、上述した実施形態のインクセットを用いたインクジェット記録方法を説明する。このインクジェット記録方法は、以下の3工程を含む。
(a)インクセットAのプロセスカラーインク、すなわちイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクの各液滴を、インクヘッドから射出させて記録媒体上に着弾させる工程
(b)インクセットBの特色インク、すなわちオレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、およびブルーインクのうちの少なくとも2色のインクの各液滴を、インクヘッドから射出させて記録媒体上に着弾させる工程
(c)記録媒体上に着弾した各インクの液滴に、活性光線を照射し、各液滴を硬化させる工程
(a)インクセットAのプロセスカラーインクを記録媒体に着弾させる工程と、(b)インクセットBの特色インクを記録媒体に着弾させる工程とは、記録媒体の搬送方向に沿って配列された各インク用のインクヘッドから、搬送される記録媒体に対して、各色のインクを順次に供給するライン記録方式(シングルパス記録方式)で実施することが好ましい。
これら(a),(b)の工程は、いずれを先に行ってもよく、各インクの液滴間を相互に埋め込んで、形成画像の光沢感を高めることができる。ただし、(a)プロセスカラーインクを着弾させる工程を先に行うと、より形成画像の光沢感が高まる。
(c)各液滴を硬化させる工程は、1回のみ行ってもよく、また2回にわけて行ってもよい。例えば、(a)工程の後に、第1回目の(c)工程を実施してプロセスカラーインクの液滴を硬化させ、(b)工程の後に、第2回目の(c)工程を実施して特色インクの液滴を硬化させる手順であってもよい。
次に、上記(a)~(c)の各工程の詳細を説明する。
<(a)工程および(b)工程>
(a)工程および(b)工程では、各インクの液滴をインクヘッドから射出して、記録媒体の、形成すべき画像に応じた位置に着弾させる。
インクの液滴は、加熱した状態でインクヘッドから射出させることで、射出安定性を高めることができる。インクヘッドから射出される際のインクの温度は、インクヘッドに充填されたときのインクの温度が、当該インクのゲル化温度に対して、10℃~30℃程度高い温度に設定されることが好ましい。インクヘッド内のインクの温度が、ゲル化温度+10℃未満であると、インクヘッド内もしくはノズル表面でインクがゲル化して、インクの射出性が低下しやすい。一方、インクヘッド内のインクの温度がゲル化温度+30℃を超えると、インクが高温になりすぎるため、インク成分が劣化することがある。
インクヘッドから射出させるインクの液滴量は、記録速度および画質の面から、2pL以上20pL以下であることが好ましい。
また記録媒体の搬送速度は、30m/min~120m/minであることが好ましく、45m/min以上120m/min以下であればさらに好ましい。記録媒体の搬送速度が速いほど画像形成速度が速まるので好ましいが、搬送速度が速すぎると、画像品質が低下したり、カラーインクの光硬化(後述)が不十分になったりする。この範囲であれば、生産性および画質の確保の両立を図ることが可能である。
またインクの液滴を着弾させる際の記録媒体の温度は、各インクのゲル化温度よりも10~20℃低い温度に設定されていることが好ましく、20℃~40℃程度である。記録媒体の温度が低すぎると、インクの液滴の急激なゲル化によって急速にピニングが進み、インク間相互の埋め込みが不十分になる。一方で、記録媒体の温度が高すぎると、インク液滴がゲル化しにくくなり、インク液滴の隣り合うドット同士が混じりあうことがある。記録媒体の温度を適切に調整することで、インク液滴の隣り合うドット同士が混じり合わない程度の適度なレベリングと、適切なピニングとが実現される。
ここで、(a)インクセットAのプロセスカラーインクの液滴を着弾させる工程と、(b)インクセットBの特色インクの液滴を着弾させる工程とでは、記録媒体の温度を同じ温度としてよく、記録媒体が同じ温度であっても各インクの液滴が十分にレベリングする。
<(c)工程>
(c)工程では、(a)工程および(b)工程で記録媒体に着弾させた各インクに活性光線を照射して、各インクを硬化させる。活性光線は、インク着弾後0.001秒以上1.0秒以下の間に照射されることが好ましく、高精細な画像を形成するためには、0.001秒以上0.5秒以下の間に照射されることがより好ましい。
インクに照射する活性光線は、たとえば、電子線、紫外線、α線、γ線、およびX線等から選択することができるが、これらのうち紫外線を照射することが好ましい。紫外線としては、水冷LED(Phoseon・Technology社製)を光源とした波長395nmの紫外線を用いることができる。LEDを光源とすることで、光源の輻射熱によってインクが溶けることによる、インクの硬化不良の発生を抑制することができる。
LED光源は、370nm以上410nm以下の波長を有する活性光線の画像表面におけるピーク照度が0.5W/cm以上10W/cm以下となるように設置され、1W/cm以上5W/cm以下となるように設置することがより好ましい。輻射熱がインクに照射されることを抑制する観点からは、画像に照射される光量は350mJ/cm未満であることが好ましい。
また、活性光線の照射を2段階に分け、まずインクが着弾した後0.001秒以上2.0秒以下の間に前述の方法で活性光線を照射してインクを仮硬化させ、全印字終了後にさらに活性光線を照射してインクを本硬化させてもよい。活性光線の照射を2段階に分けることで、インクの硬化の際に起こる記録材料の収縮がより生じにくくなる。
このインクジェット記録方法では、記録媒体上に着弾したインクに活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚を、2μm以上20μm以下であるようにすると、記録媒体のカールおよび皺の発生ならびに記録媒体の質感変化等をより効率的に防ぐことができる。なお、「総インク膜厚」とは、記録媒体上に塗布または印字されたすべてのインクの膜厚の合計値、またはインクの着弾量が多いと見込まれる複数の地点で測定した前記膜厚の平均値を意味する。
なお、この(c)工程は、(a)工程および(b)工程の後に実施されるか、または(a)工程の後および(b)工程の後の両方で実施される。
<記録媒体>
この記録方法に用いられる記録媒体は、インクセットで画像が形成されればよく、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレートおよびポリブタジエンテレフタレート等のプラスチックで構成される非吸収性の記録媒体(プラスチック基材)、金属類およびガラス等の非吸収性の無機記録媒体、ならびに吸収性の紙類(例えば、普通紙、印刷用コート紙、および紙器用板紙)とすることができる。また、膜厚0.6mm以上の記録媒体(紙器用板紙、紙器用マイクロフルート)でも色域再現性の高い画像形成が可能である。
<インクジェット記録装置>
次に、上述した実施形態のインクセットを用いたインクジェット記録方法を実施するためのインクジェット記録装置の構成を説明する。図1は、実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を説明する側面図である。また図2は、実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を説明する平面図である。
これらの図に示す実施形態のインクジェット記録装置1は、活性光線硬化型のライン記録方式(シングルパス記録方式)のものである。このインクジェット記録装置1は、インクセットを構成する各色のインクがそれぞれに貯留された複数の貯留タンク100が設置される。貯留タンク100は、インクセットAを構成するプロセスカラーインクを貯留する、イエローインクの貯留タンク100y、マゼンタインクの貯留タンク100m、シアンインクの貯留タンク100c、およびブラックインクの貯留タンク100bkである。また貯留タンク100は、インクセットBを構成する特色インクを貯留するオレンジインクの貯留タンク100o、グリーンインクの貯留タンク100g、バイオレットインクの貯留タンク100v、およびブルーインクの貯留タンク100bのうち少なくとも2つである。図面においては、4色の特色の貯留タンクが設置されている例を示しているが、このうちの2色または3色の貯留タンクのみを設置した構成であってもよい。
インクジェット記録装置1は、記録媒体200の搬送機構(図示省略)を備えている。また、インクジェット記録装置1は、各貯留タンク100に接続されるインク流路11、ヘッドキャリッジ13、およびインクヘッド15を備えている。さらにインクジェット記録装置1は、温度制御部17および光照射部19を備えている。
このうち記録媒体200を搬送するための搬送機構は、記録媒体200における画像形成面200aを所定方向に向けた状態で、記録媒体200を所定の搬送方向xに向かって搬送する。
インク流路11は、各貯留タンク100と複数のインクヘッド15との間に設けられ、各貯留タンク100に貯留されたインクを、複数のインクヘッド15に供給する。
ヘッドキャリッジ13は、各貯留タンク100に接続された複数のインクヘッド15を、接続された貯留タンク100毎にまとめて収容する。すなわちヘッドキャリッジ13は、インクセットAのイエローインク用のヘッドキャリッジ13y、マゼンタインク用のヘッドキャリッジ13m、シアンインク用のヘッドキャリッジ13c、およびブラックインク用のヘッドキャリッジ13bkである。またヘッドキャリッジ13は、インクセットBのオレンジインク用のヘッドキャリッジ13o、グリーンインク用のヘッドキャリッジ13g、バイオレットインク用のヘッドキャリッジ13v、およびブルーインク用のヘッドキャリッジ13bのうち少なくとも2つである。図面においては、4色の特色用のヘッドキャリッジを設けた場合を示しているが、このうちの2色または3色の特色用のヘッドキャリッジのみを設置した構成であってもよい。
これらのヘッドキャリッジ13は、記録媒体200の画像形成面200aに対向し、記録媒体200の搬送方向xに沿って配列されている。ヘッドキャリッジ13の配列状態は、例えば、記録媒体200の搬送方向xの上流側に、インクセットA用のヘッドキャリッジ13y,13m,13c,13bkが、任意の順に配列されている。また、記録媒体200の搬送方向xの下流側に、インクセットB用のヘッドキャリッジ13o,13g,13v,13bが、任意の順に配列されている。なお、ヘッドキャリッジ13の配列状態は、逆であってもよく、インクセットB用のヘッドキャリッジ13o,13g,13v,13bが、インクセットA用のヘッドキャリッジ13y,13m,13c,13bkよりも上流側であってもよい。
各ヘッドキャリッジ13は、記録媒体200の全幅(搬送方向xに対して垂直方向の幅)を覆う大きさを有し、内部に収容した複数のインクヘッド15を記録媒体200の全幅に対して所定密度で対向させる状態で保持する。
インクヘッド15は、貯留タンク100に貯留された各インクを記録媒体200に向かって射出するためのものである。このようなインクヘッドの吐出方式は、オンデマンド方式およびコンティニュアス方式のいずれでもよい。オンデマンド方式のインクヘッドは、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型およびシェアードウォール型等の電気-機械変換方式、ならびにサーマルインクジェット型およびバブルジェット(「バブルジェット」はキヤノン社の登録商標)型等の電気-熱変換方式等のいずれでもよい。
なお、ここでの図示は省略したが、このインクヘッド15や、貯留タンク100からインクヘッド15までのインクの供給経路には、インクヘッド15から射出するインクを所定温度に加熱するための加熱装置が設けられている。加熱装置としては、例えばパネルヒーター、リボンヒーター、および保温水等を用いたものが例示される。
温度制御部17は、記録媒体200の温度を調整するためのものであり、ヘッドキャリッジ13との間に記録媒体200を挟む位置に配置される。このような温度制御部17は、記録媒体200の全幅(搬送方向xに対して垂直方向の幅)にわたる幅と、全てのヘッドキャリッジ13に対向し、かつ光照射部19にまで達する長さで配置される。
ここで温度制御部17は、インクヘッド15から加熱状態で射出されて記録媒体200に着弾した各インクの液滴を、各インクのゲル化温度よりも10℃~20℃低い温度にまで冷却するために、記録媒体200の温度を調整する。各インクのゲル化温度は、好ましくは40℃以上70℃以下である。したがって、温度制御部19は、記録媒体200を、常温から常温よりも高い温度範囲(例えば20℃~40℃程度の範囲)で調整可能な各種ヒータ、または冷却装置が用いられる。
光照射部19は、記録媒体200に着弾してゲル化した各インクを硬化させるためのものである。この光照射部19は、所定の搬送方向xに搬送される記録媒体200の画像形成面200a側において、ヘッドキャリッジ13よりも搬送方向xの下流側に配置され、記録媒体200の全幅(搬送方向xに対して垂直方向の幅)に対して、活性光線を照射する構成となっている。このような光照射部19は、例えばLED光源が用いられる。
なお、光照射部19は、インクセットA用のヘッドキャリッジ13y,13m,13c,13bkと、インクセットB用のヘッドキャリッジ13o,13g,13vとの間に、追加で設けられてもよい。これにより、インクセットAを構成するプロセスカラーインクの液滴の硬化と、インクセットBを構成する特色インクの液滴の硬化とを、別に行なうことができる。
また以上においては、実施形態で説明したインクセットを用いたインクジェット記録方法として、活性光線硬化型のライン記録方式(シングルパス記録方式)のインクジェット記録装置を用いる方法を説明した。しかしながら、実施形態で説明したインクセットを用いたインクジェット記録方法は、活性光線硬化型であれば、シリアル記録方式であってもよい。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、これらの記載によって本発明の範囲は限定して解釈されない。
≪顔料分散体の調整≫
<顔料分散体1~10,14~16の調整手順>
下記表3に示す材料の組み合わせで、実施例および比較例のインクセットに用いる顔料分散体1~10,14~16を、次の手順で調整した。先ず、高分子分散剤(9質量部)と、重合性化合物(71質量部)とを、ステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、撹拌した材料を200mlのポリビンに入れ、顔料(20質量部)と、直径0.5mmφのジルコニアビーズ120gとを加えて蓋を締め、振動ミル(レッドデビル4500L、西村製作所製)で5時間分散した。分散した後にビーズを分離して分散体を取出して、20重量%の顔料分散体1~10,14~16を得た。
<顔料分散体11~13の調整手順>
下記表3に示す分散シナジスト(0.1質量部)を、上記200mlのポリビンに追加で投入したこと以外は、顔料分散体1~10,14~16と同様の手順で、実施例のインクセットに用いる顔料分散体11~13を得た。
<顔料分散体17~19の調整手順>
1リットルの磨砕機内に、直径1/8インチのステンレススチールショット(1200グラム)、下記表3に示す顔料(30グラム)、高分子分散剤(18グラム)、および重合性化合物(152グラム)を添加して混合した。混合物を、400RPMにて18時間撹拌して分散させた。次いでステンレススチールショットを分離して分散体を取出して、15重量%の顔料分散体17~19を得た。
Figure 0006992747000007
表3に示す材料および上記で用いた重合性化合物は、次のとおりである
<顔料>
[インクセットA用]
・イエロー顔料…PY185(BASF社製:D1155)
・マゼンタ顔料…PV19:PR202混晶(BASF社製:Cinquasia Red K4330:PV19/PR202比率:80/20)
・シアン顔料…PB15:4(大日精化社製:クロモファインブルー6332JC)
・ブラック顔料…PBk7(三菱化学株式会社製:#52)
[インクセットB用(実施例顔料)]
・オレンジ顔料…PO64(BASF社製:ORANGE K 2960)
・オレンジ顔料…PO71(BASF社製:IRGAZIN ORANGE D2905)・オレンジ顔料…PO36(クラリアント社製:Hostaperm Orange)・バイオレット顔料…PV23(クラリアント社製:Hostaperm Violet RL-NF)
・バイオレット顔料…PV37(BASF製:Cromophtal violet D5700)
・グリーン顔料…PG36(DIC社製:FASTOGEN Green 2YK)
・グリーン顔料…PG7(BASF社製:Heliogen Green D8370)
・ブルー顔料…PB60(クラリアント社製:PV Fast BlueL6472)
[インクセットB用(比較特色顔料)]
・オレンジ顔料…PO43(クラリアント社製:PV Fast Orange GRL)
・バイオレット顔料:PV29(DIC社製:QUINDO Violet 19 228-1119:「QUINDO」は同社の登録商標)
・グリーン顔料…PG50(BASF社製、SICOPAL GREEN K 9610:「SICOPAL」は同社の登録商標)
<高分子分散剤>
・BYKjet9151(BYK社製)
・EFKA7701(BASF社製)
・EFKA4340(BASF社製)
・TEGO Dispers 685(TEGO社製)
<分散シナジスト>
・sol22000(顔料分散シナジスト:Luburizol社製、Solspers22000)
・AY3(キノリンイエロー染料誘導体:東京化成工業社製、AY3)
・sol5000(顔料分散シナジスト:Luburizol社製、Solspers5000)
<重合性化合物>
[顔料分散体1~16用]
・M220(トリプロピオングリコールジアクリレート:MIWON社製)
[顔料分散体17~19用]
・SR9003(Sartomer社製)
≪インクの調整-1≫
先に調整した顔料分散体1~16を用いて、各色のインクを以下のように調整した。
<インク1~4,101~104(インクセットA-その1)の調整>
下記表4に示す材料を各割合で混合することにより、インクセットAを構成するプロセスカラーインクである各インク1~4,101~104を調整した。材料を混合する際には、ステンレスビーカーに各材料を各割合で入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間攪拌した。
Figure 0006992747000008
なお、インク1~4は、インクセットAを構成するプロセスカラーインクであって、実施形態で説明した一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤を用いた実施例を構成するインクである。一方、インク101~104は、インクセットAを構成するプロセスカラーインクではあるが、一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤を用いていない比較例を構成するインクである。
<インク5~13,201~206(インクセットB-その1)の調整>
下記表5に示す材料を各割合で混合することにより、インクセットBを構成する特色インクである各インク5~13,201~206を調整した。材料を混合する際には、ステンレスビーカーに各材料を各割合で入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間攪拌した。
Figure 0006992747000009
なお、インク5~13は、インクセットBを構成する特色インクであって、実施形態で説明した顔料と、一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤とを用いた実施例を構成するインクである。このうちインク11~13は、分散シナジストを含有する。一方、インク201~206は、インクセットBを構成する特色インクではあるが、実施形態で説明した顔料を用いていないか、または一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤を用いていない比較例を構成するインクである。
上記表4および表5に示す材料は、次のとおりである。
<重合性化合物>
・A-400(ポリエチレングリコール400ジアクリレート:新中村化学社製)
・M220(トリプロピオングリコールジアクリレート:MIWON社製)
・SR499(6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート:SARTMER社製)
・Miramer M360(3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート:MIWON社製)
・CN2303(ポリエステルアクリレートオリゴマー:SARTMER社製)
<ゲル化剤>
・WE11(ステアリン酸ベヘニル:日油社製)
・18-Pentatriacontane(ジステアリルケトン試薬:Alfa Aeser社製)
・ニッカアマイドS(N-ステアリルステアリン酸アマイド:日本化成株式会社:「ニッカアマイド」は同社の登録商標)
<重合開始剤>
・Irgacure819(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド:BASF社製)
・Speedcure 7010(1,3-ジ({α-[1-クロロ-9-オキソ-9H-チオキサンテン-4-イル)オキシ]アセチルポリ[オキシ(1-メチルエチレン)]}オキシ)-2,2-ビス({α-[1-クロロ-9-オキソ-9H-チオキサンテン-4-イル)オキシ]アセチルポリ[オキシ(1-メチルエチレン)]}オキシメチル)プロパン:Lambson社製)
<界面活性剤>
・BYK307(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン:BYK社製)
<重合禁止剤>
・UV-10(4,4′-[(1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6-テトラメチル]-1-ピペリジジニルオキシ:BASF社製)
≪インクの調整-2≫
先に調整した顔料分散体1~4,17~19(表3参照)を用い、一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤を用いていない比較例となる各色のインクを以下のように調整した。
<インク105~108(インクセットA-その2)の調整>
下記表6に示す材料を各割合で混合することにより、インクセットAを構成するプロセスカラーインクであって、比較例を構成する各インク105~108を調整した。この際、先ず、ゲル化剤および重合性化合物を90℃で2時間撹拌した。撹拌した溶液を85℃で濾過し、溶液中の粒子を0.22μm以下とした。室温で一夜かけて、その溶液を固化させ、次いで85℃で再濾過して溶液中の粒子を0.22μm以下とした。それらの溶液に、重合開始剤と安定剤とを加え、得られたインクベースを90℃で1時間撹拌した。それらのインクベースを、85℃で濾過して溶液中の粒子を0.22μm以下とした。得られた溶液を、90℃で撹拌されている各顔料分散体の溶液に添加し、得られたインクを90℃で2時間撹拌した。すべてのインクを85℃で濾過して溶液中の粒子を1μm以下とした。
Figure 0006992747000010
なお、インク105~108は、インクセットAを構成するプロセスカラーインクではあるが、一般式(G1)および一般式(G2)で示されるゲル化剤を用いていない比較例を構成するインクである。
<インク207~209(インクセットB-その2)の調整>
下記表7に示す材料を各割合で混合することにより、インクセットBを構成する特色インクであって、比較例を構成する各インク207~209を調整した。この際、先ず、下記表7に示した顔料分散体を除くすべての構成成分を合わせ、90℃および200rpmにて構成成分をおおよそ1時間混合することによって20gスケールにて調製した。1時間後、混合材料中に顔料分散体を添加し、合わせたインクを90℃でさらに1時間撹拌した。インクは、完全に混和性であったので、高温で注入可能な粘度を有する溶液を得て、室温に冷却する場合に堅いゲルを形成した。なお、ここで用いた各特色インク用の顔料分散体は、実施形態で説明した特有の構造を有する特色顔料ではなく、比較の顔料を含有するものを用いた。
Figure 0006992747000011
なお、インク205~209は、インクセットBを構成する特色インクではあるが、一般式(G1)および一般式(G2)で示されるゲル化剤を用いていない比較例を構成するインクである。
上記表6および表7に示す材料は、次のとおりである。
<顔料分散体>
・顔料分散体1~4,17~19(上記表3参照)
<ゲル化剤>
・アミドゲル化剤(米国特許第8,084,637号明細書に記載の手順で合成)
・UNILIN350アクリレート(Baker Petrolite社製:「UNILIN」は同社の登録商標)
<重合性化合物>
・SR9003(Sartomer社製)
・SR833S(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート:Sartomer社製)
・SR399LV(五官能性アクリレートエステル:Sartomer社製)
<重合開始剤>
・Irgaure379(BASF社製:「IRGACURE」は同社の登録商標)
・DarocurITX(BASF社製:「Darocur」は同社の登録商標)
・Irgaure819(BASF社製)
・Irgaure127(BASF社製)
・Esacure KIP150(BASF社製:「ESACURE」は同社の登録商標)
<安定剤>
・Irgastab UV10(BASF社製)
≪インクセットを用いたインクジェット記録≫
図1および図2を用いて説明した活性光線硬化型のライン記録方式(シングルパス記録方式)のインクジェット記録装置を用い、以上のようにして得られた各インクを下記表8に示すように組み合わせて用いた実施例1~9および比較例1~4の画像形成を実施した。なお、画像形成は、評価項目毎に実施した。
各画像形成においては、ノズル解像度600dpiのインクジェットヘッド(コニカミノルタ社製)を千鳥に配置して1200dpiのノズル列を形成したモジュールに導入した。記録媒体の搬送方向に対して、インクセットAのインクを供給するインクヘッドを上流側に、インクセットBのインクを供給するインクヘッドをそれよりも下流側に配置した。
また評価項目毎に、周囲温度25℃、周囲湿度55%の条件下において、液滴量が3.5plと9.0plの2サイズのドットになるように電圧を印加した。また、各記録媒体上には、1200×1200dpiで、Pantone Solid and coated(1354点)を4cm×4cmの大きさで印字した。該着弾したインク液滴にLED光源ユニット(HOYA株式会社製)で、ピーク波長395nm、ピーク照度2W/cm、積算光量300mJ/cm2となるように紫外線調整して照射し、画像を得た。なお、[dpi]とは、2.54cm当たりのドット数を表す。
≪画像の評価≫
<色域再現性>
記録媒体として厚さ0.46mmの紙(日本製紙社製、アイベストW、坪量:420g/m)を用い、液滴量が3.5plと9.0plの2サイズのドットになるように電圧を調整して画像形成を行った。実施例1~9および比較例1~4で得られた各印字画像と、パントンの基準チャートとを比較して差[ΔE]を算出した。[ΔE]が1以内になる点数を1354で割った値を、色再現領域%として算出し、以下の様に評価した。評価結果を、下記表8に合わせて示した。
○○:色再現領域75%以上
○:色再現領域65%以上70%未満
△:色再現領域60%以上65%未満
×:色再現領域60%未満
<光沢均質性>
記録媒体として厚さ1.2mmの紙(クラウン・パッケージ製、Fフルート)を用い、液滴量が3.5plと9.0plの2サイズのドットになるように電圧を調整して画像形成を行った。実施例1~9および比較例1~4で得られた各印字画像におけるパッチの光沢最大値と光沢最小値との差を[Δ光沢値]として算出し、以下の様に評価した。光沢値の測定は、ハンディー光沢度計PG-II(日本電色工業株式会社製)を用いて60度光沢を測定し、変動値を算出した。評価結果を、下記表8に合わせて示した。
○○:[Δ光沢値]15未満
○:[Δ光沢値]15以上30未満
△:[Δ光沢値]30以上40未満
×:[Δ光沢値]40以上
<ドット径均一性>
記録媒体として厚さ1.2mmの紙(クラウン・パッケージ製、Fフルート)を用い、液滴量が9.0plの1サイズのドットになるように電圧を調整して画像形成を行った。ここでは、実施例1~9および比較例1~4で得られた印字画像において、記録媒体の搬送方向に対して最上流に位置するインクヘッドから吐出させたインクによる印字ドットのうち10点の平均ドット径を[A]とした。一方、記録媒体の搬送方向に対して最下流に位置するインクヘッドから吐出させたインクによる印字ドットのうち10点の平均ドット径を[B]とした。そして、[B-A]を[Δドット径]として算出し、以下の様に評価した。ドット径の測定は、光学顕微鏡によって印字画像を500倍の条件で観察して測定した。評価結果を、下記表8に合わせて示した。
○○:[Δドット径]8μm以下
○:[Δドット径]8μmを超え12μm以内
△:[Δドット径]12μmを超え16μm以内
×:16μmを超えるかまたは滲みのため測定不可
Figure 0006992747000012
表8に示すように、実施例1~9は、一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤を用いたインクセットAのインク1~インク4と、一般式(G1)および一般式(G2)のゲル化剤と実施形態で説明した各特色の顔料とを用いたインク5~13とからなるインクセットを用いて画像形成をした。これらの実施例1~9で得られた印字画像は、比較例1~4で得られた印字画像と比較して、色域再現性、光沢均質性、およびドット径均一性に優れていることが確認された。
より詳しくは、インクセットBとしてオレンジ、バイオレット、グリーン、およびブルーのうちの3色の特色インクを用いた実施例4~実施例9の広域再現性は、これと同数の特色インクを用いた比較例2~4の広域再現性よりも格段に優れており、パントン色域を十分にカバーできる程度に色域再現性の向上が図られることが確認された。
また実施例1~9の光沢均質性およびドット径均一性は、インクセットAのプロセスカラーインクとインクセットBの特色インクの両方を用いた比較例2~4の光沢均質性およびドット径均一性よりも優れていた。これにより、本発明を適用することで特色インクを用いた画像形成において光沢均質性およびドット径均一性の向上が図られることが確認された。
また特に、上述した画像評価においては、膜厚が1.2mmと厚いことで蓄熱し易い記録媒体を用いており、本発明を適用した実施例1~9においては、このような記録媒体に対しても、記録媒体への着弾順による各インクのドット径のばらつきが抑えられていることが確認された。これにより、本発明を適用することで、膜厚が厚い記録媒体に対しても、記録媒体への着弾順によるドット径の均一性が確保され、この結果として、各インク内においての色差が小さくレべリングの均一性も良好で、色域再現性に優れた画像形成が可能であることが確認された。
特に、分散シナジストを用いたインク11~13を用いた実施例6~9は、インクセットAのプロセスカラーインクのみを用いた比較例1と同程度の優れた光沢均質性およびドット径均一性が得られており、特色インクに対して分散シナジストを含有させることの効果が確認された。また、上述した各実施例は、画像形成に際して、記録媒体の搬送方向に対して、インクセットAのインクを供給するインクヘッドを上流側に、インクセットBのインクを供給するインクヘッドをそれよりも下流側に配置した場合を説明した。しかしながら、インクセットAとインクセットBの配置を逆にした画像形成を実施した場合であっても、同様の効果が得られることが確認された。
1…インクジェット記録装置、
11…インク流路
13…ヘッドキャリッジ
13y…イエローインク用のヘッドキャリッジ
13m…マゼンタインク用のヘッドキャリッジ
13c…シアンインク用のヘッドキャリッジ
13bk…ブラックインク用のヘッドキャリッジ
13o…オレンジインク用のヘッドキャリッジ
13g…グリーンインク用のヘッドキャリッジ
13v…バイオレットインク用のヘッドキャリッジ
15…インクヘッド
17…温度制御部
19…光照射部
100…貯留タンク、
100y…イエローインクの貯留タンク
100m…マゼンタインクの貯留タンク
100c…シアンインクの貯留タンク
100bk…ブラックインクの貯留タンク
100o…オレンジインクの貯留タンク
100g…グリーンインクの貯留タンク
100v…バイオレットインクの貯留タンク
200…記録媒体

Claims (4)

  1. イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクを含むインクセットAと、オレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、およびブルーインクのうち少なくとも2つを含むインクセットBとを備え、
    前記インクセットBのうち、
    前記オレンジインクは、環状構造を有し、かつ前記環状構造内に塩基性部位を有するオレンジ顔料を含み、
    前記グリーンインクは、銅フタロシアニン構造を有するグリーン顔料を含み、
    前記バイオレットインクは、ジオキサジン骨格を有するバイオレット顔料を含み、
    前記インクセットAおよび前記インクセットBに含まれ る前記各インクは、下記一般式(G1)および下記一般式(G2)で表される化合物のうちの少なくとも1つをゲル化剤として含有する
    インクセット。
    R1-CO-R2・・・一般式(G1)
    R3-COO-R4・・・一般式(G2)
    [ただし、一般式(G1)および一般式(G2)中のR1~R4は、それぞれ独立に炭素数9以上25以下の鎖式炭化水素基を表す。]
  2. 前記オレンジインク、前記バイオレットインク、および前記ブルーインクは、分散シナジストを含有する
    請求項1記載のインクセット。
  3. 記録媒体の搬送方向に沿って配列された複数のインクヘッドから、当該記録媒体に対して、請求項1または2に記載のインクセットを構成する前記各インクを順次に供給する
    インクジェット記録方法。
  4. 前記記録媒体に対して、前記インクセットAを構成する前記各インクを順次に供給する前または供給した後に、前記インクセットBを構成する各インクを順次に供給する
    請求項3記載のインクジェット記録方法。
JP2018518343A 2016-05-19 2017-05-18 インクセットおよびインクジェット記録方法 Active JP6992747B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016100398 2016-05-19
JP2016100398 2016-05-19
PCT/JP2017/018614 WO2017200031A1 (ja) 2016-05-19 2017-05-18 インクセットおよびインクジェット記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017200031A1 JPWO2017200031A1 (ja) 2019-04-11
JP6992747B2 true JP6992747B2 (ja) 2022-01-13

Family

ID=60326009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018518343A Active JP6992747B2 (ja) 2016-05-19 2017-05-18 インクセットおよびインクジェット記録方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10493769B2 (ja)
EP (1) EP3460015B1 (ja)
JP (1) JP6992747B2 (ja)
WO (1) WO2017200031A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021006618A (ja) 2019-06-27 2021-01-21 東洋インキScホールディングス株式会社 インキセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP6735011B1 (ja) * 2019-12-03 2020-08-05 東洋インキScホールディングス株式会社 インキセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006061981A1 (ja) 2004-12-09 2006-06-15 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 光硬化性インクを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置、また、光硬化性インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2010013574A (ja) 2008-07-04 2010-01-21 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物
US20100018438A1 (en) 2006-10-11 2010-01-28 Agfa Graphics Nv Methods for preparing curable pigment inkjet ink sets
JP2015083647A (ja) 2013-10-25 2015-04-30 コニカミノルタ株式会社 インクセット

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010204606A (ja) * 2009-03-06 2010-09-16 Seiko Epson Corp カラーフィルター用インクセット、カラーフィルター、画像表示装置および電子機器
US8084637B2 (en) 2010-04-22 2011-12-27 Xerox Corporation Amide gellant compounds with aromatic end groups
JP2011241323A (ja) * 2010-05-19 2011-12-01 Seiko Epson Corp インク組成物セット、これを用いたインクジェット記録方法及び記録物
US9340693B2 (en) * 2011-03-28 2016-05-17 Konica Minolta, Inc. Actinic ray curable inkjet ink and image recording method using same
US8653153B1 (en) 2012-12-18 2014-02-18 Xerox Corporation Violet curable ink
US20140171537A1 (en) 2012-12-18 2014-06-19 Xerox Corporation Orange Curable Ink
US8669298B1 (en) 2012-12-18 2014-03-11 Xerox Corporation Green curable ink
EP2970701A4 (en) * 2013-03-15 2016-10-19 Sun Chemical Corp SET OF 6 COLORS AND ONE OR ACHROMATIC FOR COLOR COMBINATIONS BY SUBTRACTION
JP6222030B2 (ja) * 2014-09-30 2017-11-01 コニカミノルタ株式会社 活性光線硬化型インクジェットインクおよび画像形成方法
US9890291B2 (en) * 2015-01-30 2018-02-13 Xerox Corporation Acrylate ink compositions for ink-based digital lithographic printing
US9676952B2 (en) * 2015-02-24 2017-06-13 Xerox Corporation 3D printing system comprising solid build ink comprising colorant

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006061981A1 (ja) 2004-12-09 2006-06-15 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 光硬化性インクを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置、また、光硬化性インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
US20100018438A1 (en) 2006-10-11 2010-01-28 Agfa Graphics Nv Methods for preparing curable pigment inkjet ink sets
JP2010013574A (ja) 2008-07-04 2010-01-21 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2015083647A (ja) 2013-10-25 2015-04-30 コニカミノルタ株式会社 インクセット

Also Published As

Publication number Publication date
EP3460015A1 (en) 2019-03-27
JPWO2017200031A1 (ja) 2019-04-11
US20190143710A1 (en) 2019-05-16
EP3460015A4 (en) 2019-05-08
US10493769B2 (en) 2019-12-03
EP3460015B1 (en) 2020-06-03
WO2017200031A1 (ja) 2017-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5991371B2 (ja) インクジェットインクセット、及びこれを用いた画像形成方法
WO2012023368A1 (ja) 活性光線硬化型インク及び活性光線硬化型インクジェット記録方法
JP7006621B2 (ja) インクジェットインク組成物及び画像形成方法
JP6819298B2 (ja) インクジェットインクおよび画像形成方法
JP6763168B2 (ja) バイオレットインク、インクセットおよび画像形成方法
WO2015129815A1 (ja) 活性光線硬化型インクジェットマゼンタインクおよびインクジェット記録方法
JP7043822B2 (ja) 活性光線硬化型インクジェットインク
EP3705540A1 (en) Active ray-curable ink for ink jet and image forming method
WO2019123564A1 (ja) 活性光線硬化型インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
JP2015040281A (ja) インクセット及びこれを用いた画像形成方法
JP6992747B2 (ja) インクセットおよびインクジェット記録方法
JP6638299B2 (ja) 光硬化型インクジェットインク及び画像形成方法
JP2018177959A (ja) 光硬化性インクジェットインク、インクセット、光硬化性インクジェットインクの製造方法、及び画像形成方法
JP6750636B2 (ja) 活性光線硬化型インクジェットインクおよびインクジェット記録方法
JP6733659B2 (ja) 共晶を形成する二種のワックスを含む活性光線硬化型インクジェットインクおよびインクジェット記録方法
JP2015052082A (ja) 活性光線硬化型インクジェットインク
JP2016141767A (ja) バイオレットインク、インクセットおよび画像形成方法
EP3524439B1 (en) Image forming method and image forming system
JP7052329B2 (ja) 電子線硬化型インクジェットインクおよび画像形成方法
EP3309227B1 (en) Inkjet ink and image forming method
JP6627782B2 (ja) インクセットおよび画像形成方法
JP2018184575A (ja) 活性光線硬化型インクジェットインクおよびその製造方法
JP2022075171A (ja) 活性線硬化型インク、画像形成方法および印刷物
JP2022075173A (ja) 活性線硬化型インク、画像形成方法および印刷物
JP2019151773A (ja) 活性光線硬化型インクジェットインク及び画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6992747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150