JP6991856B2 - 環状化合物組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
環状化合物を架橋材料とした先行研究として、シクロデキストリンにポリマーを貫通させたロタキサンの環動ゲルが報告されている。しかし、調整に複数の反応を要し、かつ、環のサイズが限定されている(例えば特許文献2参照)。
炭素数3~21の分岐アルキレン基(1-メチルエチレン基、2-メチルエチレン基、1-エチルエチレン基、2-エチルエチレン基、1-メチルプロピレン基、2-メチルプロピレン基、1,1-ジメチルプロピレン基、1-ヘキシルプロピレン基及び1-オクチルエチレン基等)及び炭素数4~21のシクロアルキレン基(シクロブチレン基、シクロペンチレン基、2-メチルシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、1,3-ジメチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、1-エチルシクロペンチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロウンデシレン基、シクロドデシレン基、シクロトリデレン基、シクロテトラデシレン基、シクロペンタデシレン基、シクロヘキサデシレン基、シクロヘプタデシレン基、シクロオクタデシレン基、シクロノナデシレン基、シクロエイコシレン基、ノルボルニレン基、ジシクロペンチレン基、イソプロピリデンジシクロヘキシレン基及びシクロヘキサンジメチレン基等)等が挙げられる。
本発明の環状化合物(A)として好ましいものとしては、具体的に、一般式(1)において、R2がエチレン基、プロピレン基、クロロプロピレン基又はフェニルエチレン基であり、R1がトリメチレン基、ペンタメチレン基、テトラデカメチレン基又はビニレン基である環状化合物が挙げられる。
なお、環状化合物(A)のnの値は、Polym. Chem., 2014, 5, 6905.に記載のMALDI-TOF MSにより分析し、確認することが出来る。
一般式(1)中の「n」は平均値であり、各環状化合物それぞれの繰り返し単位当たりの平均付加モル数を算出し、全環状化合物について平均値を求めることで得られる。具体的には次の方法で確認できる。以下、平均値を求めて得られる「n」を「n(平均)」と記載する。
<関係式(1)>
Ki(平均)=Li/Ji
2.MALDI-TOF MSスペクトルの全環状化合物ポリエーテルエステル化合物(P)についてピーク強度に基づき平均値を算出する。
平均値は関係式(2)で表される。
<関係式(2)>
n (平均)= [ΣKi(平均)×Ii] /ΣIi=[ΣLi/Ji×Ii] /ΣIi
本発明では断りのない限りMALDI-TOF MSスペクトルに基づき「n(平均)」の値を決定している。
<関係式(3)>
n(平均) = [環状ポリエーテルエステル化合物の数平均分子量(GPC測定値)]/[ 分子量比較用の環状化合物の数平均分子量(GPC)]×[比較用環状化合物の「n(平均)」の値]
また、「n(平均)」は、環状化合物組成物(P)を添加した樹脂組成物の伸び及び強度を両立させる観点から、31以上1500以下であることが好ましく、更に好ましくは50以上500以下、特に好ましくは50以上200以下である。
環状化合物(A)のMnはアルキレン化合物の付加モル数を調整すること等によって、上記の好ましい範囲にすることができる。
・装置:「TOSOH ECO HLC-8320 GPC」[東ソー(株)製]
・カラム:「Guardcolumn Super AW-H」(1本)、「TSKgel SuperAW2500、TSKgel SuperAW3000、TSKgel SuperAW4000を各1本連結したもの」[いずれも東ソー(株)製]
・試料溶液:0.125重量%のDMF(LiBr0.01mol/L)溶液
・溶液注入量:20μL
・流量:0.6mL/分
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリエチレンオキサイド
例えば、環状化合物(B)としてγ-ブチロラクトンを用い、環状エーテル(C)としてエチレンオキサイドを用いた場合は、一般式(1)において、R1がトリメチレン基であり、R2がエチレン基である環状化合物が生成する。
例えば、環状化合物(B)としてγ-ブチロラクトンを用い、環状エーテル(C)としてエチレンオキサイドを用いた場合は、上記の通り、一般式(1)において、R1がトリメチレン基であり、R2がエチレン基である環状化合物、即ち、下記化学式(3)で表される2価の基の両末端を直接結合してなる環状化合物が生成する。
また、一般式(2)で表される環状化合物(B)の代わりとして、カルボニル構造を2つ以上含むラクトンであるD、L又はD/L-ラクチド、ポリ-εカプロラクトン等も好適に用いることができる。
反応性の観点から、β-ラクトン(β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン等)、γ-ラクトン(γ-ブチロラクトン等)、δ-ラクトン(δ-バレロラクトン等)、ε-ラクトン(ε-カプロラクトン等)、テトロン酸、大環状ラクトン(15-ペンタデカノラクトン)及び芳香族ラクトン(3,4-ジヒドロクマリン)が好ましく、更に好ましくはγ-ラクトン(γ-ブチロラクトン、γ-クロトノラクトン等)、δ-ラクトン(δ-バレロラクトン等)、ε-ラクトン(ε-カプロラクトン等)である。
これらのラクトンは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、一般式(2)で表される化合物は、R3で表される基の片末端に、カルボキシ基を結合させ、R3で表される基の反対側の末端に、水酸基を結合させた化合物を用い、カルボキシ基及び水酸基を分子内縮合することで、得ることができる。
分子内脱水してラクトン等を合成する方法としては、公知の方法で加熱脱水する方法、J.S.Nimitz,R.H.Wollemberg,Terahedron Lett.1978,19,3523に記載方法、及びリパーゼ等の酵素を用いる方法の公知の合成方法を用いることができる。
炭素数4~22のモノヒドロキシモノカルボン酸としては、炭素数4~22の直鎖ヒドロキシカルボン酸(3-ヒドロキシプロパン酸、4-ヒドロキシ酪酸、5-ヒドロキシペンタン酸、6-ヒドロキシヘキサン酸、15-ヒドロキシペンタデカン酸、16-ヒドロキシヘキサデカン酸及び4-ヒドロキシ-2-ブテン酸等)及び炭素数3~22の分岐ヒドロキシカルボン酸(3-ヒドロキシブタン酸、5-ヒドロキシトリデカン酸、2-メチレン-4-ヒドロキシ酪酸、4-フェニル-4-ヒドロキシ酪酸、2,2-ジメチル-4-ヒドロキシ酪酸、4-ヘキシル-4-ヒドロキシ酪酸及び4-ヒドロキシ-2-メチル-2-ブテン酸等)等が挙げられる。
前記の炭素数4~22のモノヒドロキシモノカルボン酸のうち、炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つがハロゲノ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2-ブロモ-4-ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、アセチル基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2-アセチル-4-ヒドロキシブタン酸等が挙げられ、アルコキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2-メトキシ-4-ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、フェノキシ基で置換されたヒドロキシカルボン酸としては、2-フェニル-4-ヒドロキシ酪酸等が挙げられる。
これらの内、反応性の観点から、エチレンオキサイド、1,2-プロピレンオキサイド、1,2-ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,2-ヘキシレンオキサイドが好ましく、更に好ましくは、エチレンオキサイド、1,2-プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンであり、特に好ましくはエチレンオキサイド、1,2-プロピレンオキシド、及びエピクロルヒドリンである。
炭素数2~8の環状エーテルは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
〔aMgO・Al2O3 ・bH2O〕 (4)
〔MgsAltOu〕 (5)
化学式(5)において、s、t及びuは、それぞれ独立の正数である。
反応性の観点から、s/tは0.1以上0.9未満であることが好ましい。
複合酸化物(D1)としては、2.5MgO・Al2O3 ・bH2O及びMg0.7Al0.3O1.15等が挙げられ、それぞれキョーワード300[協和化学工業(株)製]及びキョーワード2000[協和化学工業(株)製]等として市場から入手することができる。
〔Mg1-cAlc(OH)2〕c+ 〔CO3c/2 ・dH2 O〕c- (6)
なお、AlとMgとの複合酸化物(D1)又はAlとMgを有するハイドロタルサイト(D2)の焼成物は以降、触媒(D’)と記載する。
溶剤としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジグリム、トリグリム、1,4-ジオキサン、シクロヘキサン、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、四塩化炭素、N-メチルピロリドン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジクロロエタン及びクロロホルム等が挙げられる。
溶剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの内、環状化合物(B)及び環状エーテル(C)等との混和性と留去のしやすさの観点から、トルエン及びキシレンが好ましい。
本反応工程に用いる溶剤の重量は、反応速度等の観点から、環状化合物(B)と環状エーテル(C)と触媒との合計重量に対して、0~99重量%が好ましく、更に好ましくは0~60重量%である。
反応装置としては撹拌装置及び加熱装置の付属した混合容器(スターラー付きフラスコ及びオートクレーブ等)等の公知の反応装置を用いることができる。
上記の精製工程により、特定の構造を有する環状化合物(A)のみを抽出することができる。
また、ろ過速度を向上させる観点から、珪藻土を使用することが好ましく、触媒の除去効率を向上させるために、ケイ酸マグネシウムを用いることが好ましい。
ろ過操作は公知の方法で行うことができるが、珪藻土とケイ酸マグネシウムを層状に積層させた濾層に環状化合物組成物またはその溶液を通過させる方法が挙げられる。ろ過に用いる溶剤は環状化合物組成物を溶解させるものであれば限定されないが、溶解効率の観点から、THF、トルエン、キシレン等が好ましい。
また、ポリウレタンは主鎖の末端に、イソシアネート基、カルボキシ基及び水酸基等を有しており、ポリエステルは主鎖の末端に、カルボキシ基及び水酸基等を有しており、ポリエーテルは主鎖の末端に、水酸基を有している。
高分子化合物(E)の数平均分子量は、以下のGPCを用いて以下の条件で測定することができる。
・装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
・カラム:「Guardcolumn Super H-L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000を各1本連結したもの」[いずれも東ソー(株)製]
・試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
・溶液注入量:10μL
・流量:0.6mL/分
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリエチレングリコール
架橋剤(G)としては、2官能以上の反応性置換基をもつ化合物であれば特に制限はなく、グリセリン、ポリイソシアネート化合物、ジアクリレート化合物等が挙げられる。
溶剤を用いる場合には、環状化合物(A)の溶解性の高い溶媒を適宜選択することが好ましい。
好ましい溶剤としてはトルエン、キシレン、ベンゼン、ジメチルスルホキシド、ジグリム、トリグリム、1,4-ジオキサン、シクロヘキサン、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、水、四塩化炭素、N-メチルピロリドン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジクロロエタン及びクロロホルム等が挙げられる。
例えば、環状化合物(A)が、ポリオキシプロピレン鎖を有する場合、高分子化合物(E)としては、ポリオキシプロピレン鎖を有する高分子化合物(ポリプロピレンオキシド等)を用いることが好ましい
また、環状化合物(A)が、ポリオキシエチレン鎖を有する場合、高分子化合物(E)としては、ポリオキシエチレン鎖を有する高分子化合物(ポリエチレングリコール等)を用いることが好ましい。
粉末X線回折の測定においては、既知のロタキサンが示す回折ピークと比較の比較をすることで、ロタキサン生成の有無、即ち、環状化合物(A)の環成分を軸成分である高分子化合物(E)が貫通したか否かを確認することができ、NMRスペクトルにより、高分子化合物(E)1分子に対して貫通する環状化合物(A)の数を算出することができる。
前記高分子化合物(E)製造方法の内、反応時において環状ポリエーテルエステル組成物(Q)の劣化等を抑制し、樹脂の物性を維持する観点から、ポリイソシアネートとポリエーテルポリオールとの重縮合反応(以下ウレタン化反応)、及び不飽和二重結合(ビニル基、(メタ)アクリル基)をもつモノマーのラジカル重合反応(以下ラジカル重合)が好ましい。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ドデカメチレンジイソシアネート、炭素数11~17の脂環式ポリイソシアネート[ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2’-ジシクロヘキシルプロパンジイソシアネート等]等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8~12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、Α,Α,Α’,Α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
その他の変成ジイソシアネートの例として、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
これらの内、反応性の観点から芳香族ポリイソシアネートが好ましく、特に好ましくは1,3-及び/又は1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-及び/又は2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’-及び/又は4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)である。
これらのうち、環状化合物との相溶性の観点から、好ましいものは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,4-ブチレンオキサイドであり、特に好ましいのはプロピレンオキサイドである。
(1)単官能モノマー
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリレート、2,3-ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、n-ドコシル(メタ)アクリレート、n-テトラコシル(メタ)アクリレート、n-ヘキサイコシル(メタ)アクリレート、n-オクタイコシル(メタ)アクリレート、n-トリアコンチル(メタ)アクリレート、n-ドトリアコンチル(メタ)アクリレート、n-テトラトリアコンチル(メタ)アクリレート、n-ヘキサトリアコンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4-n-ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-クロロエチル(メタ)アクリレート、4-ブロモブチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2-テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4-ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5-テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4-クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、2-メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、EO変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、PO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート及びEO変性-2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-(2-ビニルオキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、及びアクリロイルモルホリン等が挙げられる。
好ましい単官能モノマーの具体例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、4-n-ブチルシクロへキシルアクリレート、2-エチルヘキシルジグリコールアクリレート、2-クロロエチルアクリレート、ブトキシメチルアクリレート、メトキシプロピレンモノアクリレート、アルコキシメチルアクリレート、アルコキシエチルアクリレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチルアクリレート、グリシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、及びアクリロイルモルホリンが挙げられる。
エチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのC2~C4のアルキレンオキサイド1~30モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのC2~C4のアルキレンオキサイド1~30モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは前記のポリオールに対して前記のポリイソシアネートを反応させたのち、更に水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を公知の反応させることで得られる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては特に限定されず、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品や(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのウレタン(メタ)アクリレートの内、反応性と環状ポリエーテルエステル化合物(P)と相溶性の観点から、好ましいのは2-ヒドロキシエチルアクリレートとポリオールをポリイソシアネートで結合したウレタンアクリレートである。
環状ポリエーテルエステル組成物(P)の重合前の重量%は、樹脂の強度と伸びを両立する観点から、1~50%が好ましく、更に好ましくは、1~20%、特に好ましくは5~10%である。開始剤の重合前の重量%は、重合効率を向上させるとともに、重合後の品質低下を抑制する観点から、0.01~20%が好ましく、更に好ましくは0.01~10%、特に好ましくは0.01~5%である。
これらのうち硬化物の着色防止の観点から好ましいのは2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび1,3,5-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドである。
これらのうち、これらのうち硬化物の着色防止の観点から、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリルが好ましい。
よって、従来のロタキサンと同様に、コーティング剤等に添加して自己修復性成分として用いることができる。
また従来のロタキサンと同様に、水等の溶媒を吸収させたゲルを衝撃吸収性材料及び細胞培養基材等の医療材料用の機能性材料として用いることができる。
「キョーワード300」〔化学式:2.5MgO・Al2O3 ・nH2 O(nは正数)、協和化学工業(株)製〕を電気炉にて窒素気流下900℃で24時間加熱処理し、焼成物を調整して実施例1~11に用いる触媒を合成した。
表1に記載の下記工程1~4をそれぞれ行って実施例1~11にかかる環状化合物の中間体(P-_-1~4)を合成し、得られた中間体を含む反応混合物を下記の方法で精製することで本発明の環状化合物(A-_)を含む混合物を得た。なお、表1の各実施例にかかる工程が工程1だけの実施例では工程1で得られた中間体を、工程2まで記載された実施例では工程2で得られた中間体を、工程3まで記載された実施例では工程3で得られた中間体を、工程4まで記載された実施例では工程4で得られた中間体を下記の方法で精製することで各請求項にかかる本発明の環状化合物を得た。なお、中間体の記号[P-_-1~4]及び環状化合物を表す[A-_]において、アンダーバー部分には各実施例の番号が入り、その実施例でえられた中間体及び環状化合物であることを表す。
各中間体20部にトルエン100部を加えて50℃に温調し、均一に攪拌した後、濾過助剤であるラヂオライト#700[昭和化学工業(株)製]5部及びキョーワード600[協和化学工業(株)製]5部を層状に充填した吸引漏斗で濾過して触媒を濾別した。次いで、キシレンを減圧留去し、濃縮した。濃縮物にメタノール20部を加えて撹拌し、水100部を加えて再沈殿させ、デカンデーションによって沈殿物を分離し、更に沈殿物を減圧乾燥することで、環状化合物(A-_)を含む組成物を得た(上記精製工程を精製工程1とする)。なお、実施例6においてはキシレンを減圧留去して濃縮した後、濃縮物にメタノール100部、キシレン100部加えて撹拌し、メタノール層を抽出した後にメタノールを減圧留去し、濃縮することで環状化合物(A-6)を含む組成物を得た(上記精製工程を精製工程2とする)。
特開2016-175898号公報の実施例1の方法に従って比較用の環状化合物(HA-1)である、15-ペンタデカノラクトンのエチレンオキサイド(6モル)付加物を合成した。
サンニックスGH-3000NS[3官能基ポリプレピレンポリオール(水酸基価:56)、三洋化成工業(株)製]を表2に示す部数でコロネートT-80(東ソー株式会社製)と窒素雰囲気下100℃で反応させ、主剤を調整した。
次いで、表2に記載の部数で、サンニックスGH-3000NSに、各環状化合物(A)を80℃で溶解させ硬化剤を調整した。
調製した硬化剤の全量を、調製した主剤の全量に100℃で加え、均一に攪拌した後、型枠に流し込み、80℃で10時間硬化させてウレタンエラストマー(E-1)及び環状化合物(A)を含有する樹脂組成物(F1-1)~(F1-11)を得た。
実施例12において環状化合物(A-1)を比較用の環状化合物(HA-1)に変更した以外は同様の操作を行い、ウレタンエラストマー(E-1)を含有する比較用の樹脂組成物(F1’-1)を得た。
実施例12において環状化合物(A-1)を加えない以外は同様の操作を行い、ウレタンエラストマー(E-1)を含有する比較用の樹脂組成物(F1’-2)を得た。
これは、ウレタンエラストマー(E-1)が、環状化合物(A)を貫通し、複合構造を形成していることが原因と考えられる。
ラジカル硬化性の樹脂組成物を表4に記載の通りに配合した。
アクリルモノマーは、ファンクリルFA-THFA[日立化成工業(株)製]及びNKエステルA-PTMG-65[新中村化学工業(株)製]を用いた。ラジカル開始剤は、イルガ184[商品名、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製]、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル) [東京化成工業(株)製、以下ADVN]を用いた。
超高圧水銀灯の光を10分かけて1000mJ/cm2照射してUV硬化をおこない実施例23及び比較例4~5にかかる樹脂組成物(F2-1、F2’-1、F2’-2)を得た。
70℃に温調した循風乾燥機にて5時間加熱して熱硬化をおこない実施例42及び比較例6~7にかかる樹脂組成物(F2-2、F2’-3、F2’-4)を得た。
一方、実施例2で得た環状化合物(A-2)を含有する熱硬化樹脂組成物(F2-2)は、付加モル数の少ない比較用の環状化合物(HA-1)を含有する樹脂組成物(F2’-3)及び環状化合物(A)を含有しない比較用の樹脂組成物(F2’-4)と比較して、破断強度が向上した
これは、ポリアクリレート(E-2)が、環状化合物(A)を貫通し、複合構造を形成していることが原因と考えられる。
Claims (4)
- 前記環状化合物(B)と前記環状エーテル(C)とを反応させる前記工程が、AlとMgとの複合酸化物(D1)の焼成物及び/又はAlとMgを有するハイドロタルサイト(D2)の焼成物の存在下で行う工程である請求項2に記載の環状化合物組成物の製造方法。
- 請求項1に記載の環状化合物組成物及び高分子化合物(E)を含有する樹脂組成物(F)。
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