JP6989846B2 - リニアモータの可動子、およびその製造方法 - Google Patents

リニアモータの可動子、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、可動子をシャフトに沿って直線的に駆動させるシャフト型リニアモータの可動子、およびその製造方法に関する。
近年、直線駆動する電気アクチュエータとしてシャフト型リニアモータが注目されている。この種リニアモータは、複数の棒状磁石が直列状に配列されたシャフト(固定子)と、該シャフトにスライド自在に外嵌する可動子とを備え、該可動子の内周部に設けられるコイルの励磁によって、可動子を直線的に駆動させるようになっている。このような構成によれば、コギングや速度ムラが少ないので、様々な分野での応用が検討されている。
リニアモータの可動子は、一般的に、シャフトに外嵌される複数のコイルよりなるコイルユニットと、該コイルユニットが内装されるケース体によって構成されている。ケース体は、通常、調達の容易さや設計上必要な機械的強度の確保のし易さしやすさなどからアルミニウムやステンレスなどの金属製の箱型に成形され、殊に、側壁は接地のし易さから導電性のある金属製のものが好んで用いられている。そして、ケース体を形成する各部材間は、感電防止等の目的から電気的に接続された状態で製作され、少なくとも一部材が外部の筐体等に接地されて用いられたものが多い。例えば、特許文献1に開示されたもののように、コイルユニット(22)の両端を軸受部材(232)に支持させて、箱型のケーシング(23)に内装されたものが知られている。また、このものでは、箱型ケース体内の空間部にシリコンゴム等の熱伝導性が良好な充填剤を、コイル外周面および両端面と、ケース内周面および側壁面とに形成される空間部に流し込んで熱媒体層(22)を形成させることで、コイルの発熱によるコイル等の昇温を抑制している。
また、この様な導電性のある金属製箱型のケース体を用いて可動子を製作するにあたり、可動子(2)自体のコンパクト化を図るために、特に、図1や2に示すもののように、ケーシング(23)の側壁とコイルユニット(21)の両側端面との間隔を狭くして、両者の隙間にシリコンゴムを流し込み等により充填することで絶縁性を確保して製作するようにしている。しかしながら、シリコンゴムを流し込む際に、両者の隙間が狭いことに起因して、気泡や流し込み不良等が生じ、コイルと金属側壁間に十分な絶縁抵抗が確保されず絶縁破壊を起こし、最悪の場合、不可逆的に絶縁状態を保持できなくなる危惧がある。さらに、コイルと軸受部材(232)と接触部分や、側壁との接合部分からシリコンゴムの漏れが生じ、コイル内周側やケーシング(23)、通気孔(231)等から漏れた樹脂が硬化した後に除去する作業が強いられるという問題がある。
特開平11-206099号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、シャフト型リニアモータの可動子を、金属等の導電性ある部材により箱型状のケース体として形成するものでありながら、コイルユニットをケース体内にセッティングする際に、予め導電性側壁の一側面に筒状ボビンの外周端面や、外周カバーの内周端面に押圧接触可能な周端面が突出形成されたゴム製のシール部材を取着させておき、かかる導電性側壁を筒状ボビンの両端部に挿着させた状態でコイルユニットのセットを可能とし、このセット状態から上部が開口した外周カバーを挿着することで、シール部材の突出する周端面を筒状ボビンの外周端面と外周カバーの内周端面に押圧接触した状態、即ち、各部材間の接合する周端面の密封性や導電性側壁とコイルとの絶縁性を確保した状態で組付けすることができ、かかる組付け状態によって熱伝導性の良好な充填剤を、何ら各部材間の接合部分からの液漏れや導電性側壁とコイル間との充填不良を心配することなく、単に外周カバーの開口側から流し込んで充填作業を行えるようにすると共に、漏れた充填剤の除去作業を解消し、絶縁性、防水性、防滴性、保護性の確保を容易ならしめて、蓋カバーの下面域に空域部が形成された可動子を製作することのできるリニアモータの可動子、およびその製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明のリニアモータの可動子は、複数の棒状磁石が直列状に配列されたシャフトにスライド自在に外嵌され、その内周部に備えるコイルの励磁によって直線的に駆動するよう構成されたリニアモータの可動子であって、該可動子は、前記シャフトに外嵌される筒状ボビンと、該筒状ボビンの胴部に巻着される複数のコイルとにより、全体が筒型形状に形成されたコイルユニットと、該コイルユニットが内装されるケース体とからなり、該ケース体は、前記筒状ボビンの両側に挿着配置される導電性側壁と、前記コイルユニットを被嵌して当該導電性側壁の外周面に取着されるコ字状の外周カバーとで、一側面が開口された箱型状に形成すると共に、前記導電性側壁には、その内側面全域を覆って対面する両側端のコイルとの絶縁状態と、前記筒状ボビンの外周端面と、前記外周カバーの内周端面に押圧接触して密封状態とを保持すべくゴム製のシール部材を介在せしめて構成されていることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決するために本発明のリニアモータの可動子製造方法は、複数の棒状磁石が直列状に配列されたシャフトにスライド自在に外嵌される筒状ボビンと、その胴部に巻着された複数のコイルとにより形成されたコイルユニットと、該コイルユニットを内装するケース体とを備え、前記コイルの励磁によって直線的に駆動するよう構成されたリニアモータの可動子を製造する方法であって、前記ケース体は、前記筒状ボビンへの支持孔を有してその両側面に配設される導電性側壁と、ケース体の外周面に配設されるコ字状の外周カバーとを有して一側面が開口された箱型状に形成するにあたり、前記導電性側壁の一側面に、該導電性側壁の外周側と前記支持孔の内周側に僅かに突出させた状態で、予めゴム製のシール部材を取着しておき、該導電性側壁を、前記支持孔から僅かに突出するシール部材に対して、前記筒状ボビンの外周端面を押圧接触させた状態で挿着せしめ、前記シール部材の側面を前記コイルユニットの両側面に密接せしめてセットした後、前記外周カバーを、前記導電性側壁の外周面から僅かに突出するシール部材に対して、その内周端面を押圧接触させた状態で挿着せしめて、前記コイルユニットを被嵌し、前記外周カバーの開口側から熱伝導性の良好な充填剤を流し込んでケース体を形成することで可動子を製造することを特徴とするものである。
本発明は、上記のように構成したことにより、シャフト型リニアモータの可動子を、金属等の導電性ある部材により箱型状のケース体として形成するものでありながら、コイルユニットをケース体内にセッティングする際に、予め導電性側壁の一側面に筒状ボビンの外周端面や、外周カバーの内周端面に押圧接触可能な周端面が突出形成されたゴム製のシール部材を取着させておき、かかる導電性側壁を筒状ボビンの両端部に挿着配置させた状態でコイルユニットのセットを可能とし、このセット状態から上部が開口した外周カバーを挿着することで、シール部材の突出部分を筒状ボビンの外周端面と外周カバーの内周端面に押圧接触した状態、即ち、各部材間の接合部分の密封性や導電性側壁とコイルとの絶縁性を確保した状態で組付けすることができ、かかる組付け状態によって熱伝導性の良好なシリコンゴム等の充填剤を、何ら各部材間の接合部分からの液漏れや導電性側壁とコイル間との充填不良を心配することなく、金型等を用いた圧力注入等によらず、単に外周カバーの開口側から液状等、製品に最適な性質の充填剤を選出し、かつ、視認により流し込み充填作業を行うことができるようになり、ケース体内への埋設充填量も絶縁性や放熱性、防水性等を考慮して、開口側のスペース空域幅を任意に調整操作する態様で設定することができるだけでなく、充填剤の漏れによる除去作業を解消し得て、充填剤の流し込み量の調整や充填ムラの不安定要素を解消することができる。その結果、ケース体自体の絶縁性、防水性、防滴性、保護性などの確保を容易に行うことができ、もって、組付け作業の簡素化と効率化、コンパクト化が図られた蓋カバーの下面域に空域部が形成された可動子を安価に製作することができる。
本発明の実施形態に係るシャフト型リニアモータの斜視図である。 本発明の実施形態を示すリニアモータの可動子であって、(A)は可動子の長手方向断面図、(B)は可動子の幅方向断面図である。 可動子の分解斜視図である。 可動子の組み立て手順を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示するリニアモータの可動子を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、シャフト型リニアモータの斜視図である。この図に示すように、シャフト型リニアモータ1は、0.5mm程度の非磁性体ステンレス管(アルミニウム合金、銅合金、チタン、樹脂等でもよい)内に複数の棒状磁石2aが互いの磁極が対向するように直列状に配列されたシャフト2と、該シャフト2にスライド自在に外嵌する可動子3とを備えて、基台4に装着されており、該可動子3の内周部に設けられるコイル32の励磁により、可動子3を直線的に駆動させる。なお、棒状磁石2aは、その中心に孔が穿設されているドーナツ状の棒状磁石でも良い。
基台4は、シャフト2の両端部を持設する支持部41、41と、該支持部41、41間に設けられたガイドレール42と、可動子3を案内支持してガイドレール42上を走行する走行台43により構成される。走行台43には、両側からガイドレール42を挟持する状態でスライド走行自在に案内支持されるガイド片431、431が設けられており、シャフト2は、支持部41、41間に両端支持されている。なお、ここでは、シャフト2を固定し、可動子3をシャフト2に沿って駆動させたが、可動子3を固定し、シャフト2を駆動させるようにしても良い。
図2(A)は、本発明の実施形態に係る可動子3の長手方向断面図、同じく図2(B)は幅方向断面図、図3は可動子の分解斜視図である。これらの図に示すように、可動子3は、シャフト2に外嵌される筒状ボビン31の胴部に、予めドーナツ状に捲線形成された3個のコイル32…を組として配列されるコイルブロック32a…を複数(本実施例では4個)嵌挿せしめて、全体が筒型形状に形成されたコイルユニット3aと、該コイルユニット3aを内装するためのケース体33とを備えて構成される。また、必要において、各コイル32…間にドーナツ状の絶縁紙321(絶縁樹脂シート等であっても良い)を配設し、結線後のコイルブロック32aの外周面に絶縁テープ322が貼着される。
筒状ボビン31は、嵌挿されたコイルブロック32aの両側端部に配設されるコイル32の端面からそれぞれ突出する余長の長さをもって、ケース体33に挿着支持される支持部31a、31aが設けられており、高い耐水性、絶縁性、機械強度を有する樹脂で成型されることが好ましい。
コイルブロック32aは、3相駆動のためのU相、V相、W相の捲き方向を同じくする3相駆動のための3個のコイル32…から成る2以上のコイルブロック32aを組として構成されるが、3組、4組ユニットなどその組数は任意である。
ケース体33は、筒状ボビン31両側の支持部31a、31aに挿着配置される導電性側壁331と、コイルユニット3a全体を被嵌して導電性側壁331の外周面に取着される一側面が開口されたコ字状の外周カバー332と、蓋カバー333とにより、導電性のあるアルミニウム等の非磁性体金属にて、コイルユニット3a…が収納可能に全体が箱型状に形成されている。外周カバー332および蓋カバー333は、導電性側壁331と導電性の固定用ネジにより導電可能に接続されており、導電性側壁331の少なくとも一つが外部の筐体や大地などに接地している。これにより外周カバー332と蓋カバー333にアルマイト処理等の絶縁性の表面処理を施した場合でも、例えば外周カバー332と蓋カバーとの接触部を追加工により表面処理を剥がしたりする必要が無く、低コストで接地を行うことができる。
導電性側壁331は、その中心部分に、筒状ボビン31の支持部31a、31aを挿入支持するための支持孔33aが穿設されており、外周面には、外周カバー332と蓋カバー333の端部を当接させた状態で取り付けできるように、外周の各面にナット孔33b…が、周端部に両者の板厚を覆うよう突出したツバ部33cが形成されている。また、外周カバー332の開口側上端部にもツバ部33cが、導電性側壁331近傍には配線323の配線引出し溝33dが形成されており、蓋カバー333の内面側には、絶縁紙334が貼着されている。さらに、両者の各ナット孔33b…の対応位置にはネジ孔33e…が穿設されている。
5はゴム製のシール部材であって、該シール部材5は、導電性側壁331の内側面全域を覆い、かつ、その外周側と支持孔33aの内周側に僅かに突出(膨出)するように、弾性を有するシート状のシリコンゴムにて約5mm程度の厚さをもって形成されており、導電性側壁331の内側面に焼き付け(ライニング)することで取着されている。
つまり、シール部材5は、筒状ボビン31が挿入される内周突部51と、外周カバー332と蓋カバー333の内周端面が挿着される外周突部52を有して形成されている。この様に形成すると、内周突部51の周端面が、挿入された筒状ボビン31の外周端面と押圧接触して密封状態が保持され、挿着されたコイルユニット3aの両側に配設された対面するコイル32との絶縁状態が保持され、かつ、外周突部52の周端面が、外周カバー332と蓋カバー333の内周端面に押圧接触して密封状態を保持することができる。
次に、可動子3の組み立て手順を図4に基づいて説明する。この図に示すように、先ず、シール部材5の内周突部51と外周突部52の周面に、グリースを塗布して滑りを良くしておき、筒状ボビン31の支持部31aを内周突部51に挿通させて導電性側壁331に挿入する。その際、支持部31aは、内周突部51に対してスムーズな挿入が行われ、ゴム切れが防止されると共に、内周突部51が支持部31aの外周端面に対して均等に弾性変形し、密封性が保持された良好な押圧接触した状態をもって挿入することができる。これにより、コイルユニット3aは、絶縁テープ322を上側に向けた状態で、導電性側壁331、331間に仮組付けセットされる。
次いで、コイルユニット3aがセットされた導電性側壁331、331に対して、開口側を下に向けて外周カバー332を被嵌して仮組付けセットする。その際、外周カバー332の両側内周端面は、外周突部52に対して、同様にスムーズな挿入が行われ、ゴム切れが防止されると共に、その外周面が均等に弾性変形し、密封性が保持された良好な押圧接触した状態をもって挿入セットすることができる。
外周カバー332をセットした後、開口側を上向きにして、導電性側壁331を両側から挟み込んだ状態で治具にセットし、治具により両側から徐々に締め付け操作して、各ナット孔33b…と対応するネジ孔33e…との位置合わせを行い、ネジ固定する。なお、本実施例では、シール部材5と対面するコイル32の側面とは、僅かな間隔をもって離間した非接触状態でセットしたが、両者を接触させた状態でセットしても、その絶縁性が保持されるようになっており、複数のコイルブロック32aを組として筒状ボビン31に挿入した際に、全幅に製作誤差が生じても当該誤差を吸収してケース体33に収容セットすることができる。
しかる後、外周カバー332の開口側から熱伝導性の良好な充填剤6を流し込み、硬化させてコイルユニット3aを固定する。本実施形態においては、充填剤6として液状のエポキシ樹脂を用い、配線323の取り扱い易さや放熱性を考慮して、外周カバー332の開口上端から任意幅をもって面落ちさせた余剰空域を形成されるよう2/3程度が埋まる状態、つまり、被嵌される蓋カバー333を、充填剤6の上面と離間した非接触状態で取着できるようにこと充填されている。したがって、金型等を用いた注入方式等によらず、外周カバー332の開口側から流し込み作業が行えるので、その充填状態を視認しながら行うことができ、シール部材5と対面するコイル32の側面との隙間や外周カバー332の内面とコイル32の外周の間隔が狭くして形成したとしても、液状エポキシ樹脂により気泡等や充填不良を生じることなく好適に流し込むことができ、可動子3のコンパクト化しても絶縁性を保持することができるだけでなく、シール部材5の内周突部51と外周突部52とが、支持部31aの外周端面および外周カバー332の両側内周端面に対して、確りと押圧接触した状態で組付けされているので充填剤6の漏れを確実に防止することができる。
最後に、配線323を配線引出し溝33dから引き出して、蓋カバー333を被せて導電性側壁331にネジ固定すれば可動子3の製作が完了し、組付け作業の簡素化と効率化が図られた安価な可動子3を製作することができる。
この蓋カバー333の取着にあたっては、本実施形態における充填剤6の埋設充填量を、絶縁性や放熱性を考慮して、蓋カバー333との間に空域を形成した状態において、蓋カバー333に絶縁紙334を貼着させておき、コイル32の露出面と外周カバー332側の非絶縁面域との間隔が、絶縁性を充分に確保することができる空域として形成したものであり、これに限定されず、例えは、内部全体が埋まる状態など任意に空域幅を調整できる。したがって、ケース体33全体に気密性、防水性、防滴性などの機能を確保したい場合には、シール部材5の外周突部52の周端面により押圧密封されるので、外周カバー332のツバ部33cと蓋カバー333との接合部分と配線引出し溝33dについてだけ、密封処理すれば良く、例えば、本実施形態における埋設充填量のまま行う際には、ツバ部33c側に僅かに膨出する状態で外周カバー332の内周端面に軟質性のシリコン樹脂(ゴム形成体であっても良い)を塗布し、また、埋設充填量の調整により行うには、コイル32の露出面を覆う程度に充填させて狭い余剰空間を形成して、絶縁性を確保しても良く、硬化した充填剤6の上面の外周カバー332近傍に対して、軟質性のシリコン樹脂(ゴム形成体であっても良い)を蓋カバー333を被嵌した際に押しつぶされるように塗布した状態で装着固定した後、配線引出し溝33dを同様に塗布して密封し、蓋カバー333側面から外部に漏れた部分の樹脂だけを拭き取れば良く、拭き取り作業およびこれら機能確保をバリエーションを持って容易に行うことができる。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、箱型のケース体33の内部にコイルユニット3aを収容して可動子3を製作するのであるが、本発明における可動子3は、シャフト2に外嵌される筒状ボビン31と、該筒状ボビン31の胴部に巻着される複数のコイル32…とにより、全体が筒型形状に形成されたコイルユニット3aと、該コイルユニット3aが内装されるケース体33とからなり、ケース体33は、筒状ボビン31の両側に挿着配置される導電性側壁331と、コイルユニット3aを被嵌して導電性側壁331の外周面に取着されるコ字状の外周カバー332とで、一側面が開口された箱型状に形成すると共に、導電性側壁331には、その内側面全域を覆って対面する両側端のコイル32との絶縁状態と、筒状ボビン31の外周端面と、外周カバー332の内周端面に押圧接触して密封状態とを保持すべくゴム製のシール部材5を介在せしめて構成されている。
この様に構成すると、シャフト型リニアモータの可動子3を、金属等の導電性ある部材により箱型状のケース体33として形成するものでありながら、コイルユニット3aをケース体33内にセッティングする際に、予め導電性側壁331の一側面に筒状ボビン31の外周端面や、外周カバー332の内周端面に押圧接触可能な周端面(内周突部51、外周突部52)が突出(膨出)形成されたゴム製のシール部材5を取着させておき、かかる導電性側壁331を筒状ボビン31の両端部に挿着配置させた状態でコイルユニット3aのセットを可能とし、このセット状態から上部が開口した外周カバー332を挿着することで、シール部材5の突出する周端面(内周突部51、外周突部52)を筒状ボビン31の外周端面と外周カバー332の内周端面に押圧接触した状態、即ち、各部材間の接合部分の密封性や導電性側壁331とコイル32との絶縁性を確保した状態で組付けすることができる。
つまり、この上部が開口したケース体33の組付け状態によって、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂等の充填剤6を、何ら各部材間の接合部分からの液漏れや導電性側壁331とコイル32間との充填不良を心配することなく、金型等を用いた圧力等の注入などによらず、単に外周カバー332の開口側から液状等、製品に最適な性質の充填剤6を選出し、かつ、視認により流し込み状態を確認しながら充填作業を行うことができるようになり、ケース体33内への埋設充填量も絶縁性や放熱性、防水性等を考慮して、開口側のスペース空域幅を任意に調整操作する態様で設定することができるだけでなく、充填剤6の漏れによる除去作業も解消し得て、充填ムラの不安定要素を解消することができる。その結果、ケース体33自体の絶縁性、防水性、防滴性、保護性など確保を用途機能に応じてバリエーションを持って容易に行うことができ、もって、組付け作業の簡素化と効率化、コンパクト化が図られた蓋カバー333の下面域に空域部が形成された可動子3を製作することができる。
また、ケース体33は、外周カバー332の開口側から熱伝導性の良好な充填剤6を流し込み充填可能に構成され、該充填剤6を、開口上端から任意幅をもって面落ちさせた余剰空域を存して充填せしめ、開口側を被嵌する蓋カバー333を、当該充填剤6の上面と離間した非接触状態で取着せしめて形成されている。
この様に構成すると、視認により流し込み状態を確認しながら充填作業を行うことができるので、蓋カバー333を、導電性側壁331や外周カバー332のツバ部33cに対して、硬化後の充填剤6との接触が回避された状態で取り付けることができるだけでなく、充填剤6の充填量を調整することで、その上面と蓋カバー333との間に空域が形成した可動子3を製作でき、しかも、当該空域幅を任意に調整設定することができる。その結果、ケース体33全体に気密性、防水性、防滴性などの機能を確保したい場合に、導電性側壁331側は、シール部材5の外周突部52の周端面により押圧密封されるので、外周カバー332のツバ部33cと蓋カバー333との接合部分と配線引出し溝33dについてだけ、軟質性のシリコン樹脂やシリコンゴム等により密封処理すれば良く、密封作業も容易に行うことができ、作業効率が向上され、安価に製作することができる。
また、シール部材5は、シリコンゴムにて形成され、対面するコイル32の側端面を、シール部材5に接触または非接触状態の何れの態様であってもケース体内に収容可能に構成されているので、筒状ボビン31に連装挿入された複数のコイルブロック32a…の全幅に製作誤差が生じても、当該誤差を吸収してケース体33に収容セットすることができ、従来の如く、コイルを区画する鍔片を有する単体のコイルボビン毎に各コイルをセットし、これを連設させることでコイルブロック32a…全幅の製作誤差を小さくさせる必要が無くなり、単に、筒状ボビン31に、コイル32、絶縁紙321、コイル32、絶縁紙321、・・・の順に挿入セットするだけで良く、セット作業の容易化とセット時間の短縮が図られて、安価に製作することができる。
1 シャフト型リニアモータ
2 シャフト
2a 棒状磁石
3 可動子
3a コイルユニット
31 筒状ボビン
31a 支持部
32 コイル
32a コイルブロック
321 絶縁紙
322 絶縁テープ
323 配線
33 ケース体
331 導電性側壁
332 外周カバー
333 蓋カバー
334 絶縁紙
33a 支持孔
33b ナット孔
33c ツバ部
33d 配線引出し溝
33e ネジ孔
4 基台
41 支持部
42 ガイドレール
43 走行台
431 ガイド片
5 シール部材
51 内周突部
52 外周突部
6 充填剤

Claims (4)

  1. 複数の棒状磁石が直列状に配列されたシャフトにスライド自在に外嵌され、その内周部に備えるコイルの励磁によって直線的に駆動するよう構成されたリニアモータの可動子であって、
    該可動子は、前記シャフトに外嵌される筒状ボビンと、該筒状ボビンの胴部に巻着される複数のコイルとにより、全体が筒型形状に形成されたコイルユニットと、該コイルユニットが内装されるケース体とからなり、
    該ケース体は、前記筒状ボビンの両側に挿着配置される導電性側壁と、前記コイルユニットを被嵌して当該導電性側壁の外周面に取着されるコ字状の外周カバーとで、一側面が開口された箱型状に形成すると共に、
    前記導電性側壁には、その内側面全域を覆って対面する両側端のコイルとの絶縁状態と、前記筒状ボビンの外周端面と、前記外周カバーの内周端面に押圧接触して密封状態とを保持すべくゴム製のシール部材を介在せしめて構成されていることを特徴とするリニアモータの可動子。
  2. 請求項1において、前記ケース体は、前記外周カバーの開口側から熱伝導性の良好な充填剤を流し込み充填可能に構成され、該充填剤を、開口上端から任意幅をもって面落ちさせた余剰空域を存して充填せしめ、開口側を被嵌する蓋カバーを、当該充填剤の上面と離間した非接触状態で取着せしめて形成されていることを特徴とするリニアモータの可動子。
  3. 請求項1または2において、前記シール部材は、シリコンゴムにて形成され、対面する前記コイル32の側端面を、シール部材に接触または非接触状態の何れであっても前記ケース体内に収容可能に構成されていることを特徴とするリニアモータの可動子。
  4. 複数の棒状磁石が直列状に配列されたシャフトにスライド自在に外嵌される筒状ボビンと、その胴部に巻着された複数のコイルとにより形成されたコイルユニットと、該コイルユニットを内装するケース体とを備え、前記コイルの励磁によって直線的に駆動するよう構成されたリニアモータの可動子を製造する方法であって、
    前記ケース体は、前記筒状ボビンへの支持孔を有してその両側面に配設される導電性側壁と、ケース体の外周面に配設されるコ字状の外周カバーとを有して一側面が開口された箱型状に形成するにあたり、
    前記導電性側壁の一側面に、該導電性側壁の外周側と前記支持孔の内周側に僅かに突出形成させたゴム製のシール部材を、予め取着しておき、
    該導電性側壁を、前記支持孔から僅かに突出するシール部材に対して、前記筒状ボビンの外周端面を押圧接触させた状態で挿着せしめ、前記シール部材の側面を前記コイルユニットの両側面に密接せしめてセットした後、
    前記外周カバーを、前記導電性側壁の外周面から僅かに突出するシール部材に対して、その内周端面を押圧接触させた状態で挿着せしめて、前記コイルユニットを被嵌し、
    前記外周カバーの開口側から熱伝導性の良好な充填剤を流し込んでケース体を形成することで可動子を製造することを特徴とするリニアモータ可動子の製造方法。
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