JPH11225468A - シャフト型リニアモータ - Google Patents

シャフト型リニアモータ

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Publication number
JPH11225468A
JPH11225468A JP2423898A JP2423898A JPH11225468A JP H11225468 A JPH11225468 A JP H11225468A JP 2423898 A JP2423898 A JP 2423898A JP 2423898 A JP2423898 A JP 2423898A JP H11225468 A JPH11225468 A JP H11225468A
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JP
Japan
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ring
coil
shaped
linear motor
armature coil
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2423898A
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English (en)
Inventor
Masazo Ishiyama
雅三 石山
Katsuhiro Nanba
克宏 難波
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11225468A publication Critical patent/JPH11225468A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 リニアモータ全体を高強度に、精度よく、し
かも容易に組み立てることができる。 【解決手段】 シャフト形状の界磁マグネット1、及び
界磁マグネット1が貫通する複数の、順次連ねて配置さ
れたリング状コイルLc(LU1、LV1、LW1、LU2、L
V2、LW2)からなる電機子コイル21を有し、電機子コ
イル21が可動子とされるシャフト型リニアモータであ
り、電機子コイル21の外周面に電機子コイルを構成し
ている複数のリング状コイルLcにわたって、各リング
状コイルの正規状態及び各隣り合うリング状コイルの正
規の配置関係を維持するように設けられた外周保護部材
221を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N極の磁極とS極
の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、
該界磁マグネットが貫通するリング状コイルからなる電
機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイ
ルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】リニアモータは、複写機、イメージスキ
ャナ、プリンタ等のOA機器、X−Yテーブル、物品搬
送装置等のFA機器、カメラ等の光学機器など広い分野
で物品、部材等を直線的に移動させることに利用されて
いる。このようなリニアモータとして、N極の磁極とS
極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネット
と、該界磁マグネットが貫通する複数の、順次連ねて配
置されたリング状コイルからなる電機子コイルとを含
み、該界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可
動子とされるシャフト型リニアモータが知られている。
【0003】このタイプのリニアモータでは、前記電機
子コイルを構成している各リング状コイルに、それが臨
んでいる界磁マグネットの磁極の極性に応じた電流を流
すことで該電流と界磁マグネットの形成する磁界との相
互作用で所望する方向の可動子推力を発生させることが
できる。ここで電機子コイルを構成しているリング状コ
イルをみると、それは通常、エナメル線(エナメルで被
覆された導電線)のエナメル被膜の外側に加熱下に自己
融着性を示す被膜を形成した素線を適当な芯棒の周囲に
巻線機で巻き付け、加熱処理して形成されている。この
コイルは電機子コイル形成に提供される。
【0004】電機子コイルを形成するにあたっても各コ
イルの自己融着性被膜が利用される。コイルは適当な芯
棒上に所定の順序で並べられ、隣り合うコイル同士が接
触せしめられ、加熱処理されて一つの電機子コイルに結
合形成される。その後芯棒は抜き取られる。また、筒状
の芯棒の上にコイル素線が巻き付けられて前記リング状
コイルが順次形成され、それにより該筒状芯棒を含む電
機子コイルが形成されることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように各リング状コイルを形成し、これらリング状コイ
ルを繋げて電機子コイルを作る場合、かかる電機子コイ
ルについて次の問題がある。すなわち、各コイルの素線
は自己融着性被膜の熱処理により互いに結合され、コイ
ル同士も自己融着性被膜の熱処理により結合されている
ものの、素線同士、コイル同士の結合力は十分ではな
く、外力や取り扱いによっては、各リング状コイルにお
ける素線のほぐれ、リング状コイル同士の分離、全体的
な変形、全体的な分解等が発生しやすく、全体的に強度
不足である。このようなことから、電機子コイルの組み
立て、ひいてはリニアモータの組み立てが困難であった
り、組み立て精度が不十分となってリニアモータが所定
の推力で安定して作動しなかったり、作動しなくなった
りしやすい。
【0006】また、既述の筒状芯棒を含む電機子コイル
では、各リング状コイルは筒状芯棒の上に巻かれてはい
るが、たとえ各コイルの素線が自己融着性被膜の熱処理
により互いに結合されるとしても、或いはさらにコイル
同士も自己融着性被膜の熱処理により結合されるとして
も、素線同士、コイル同士の結合力は十分ではなく、さ
らに筒状芯棒に対するコイルの結合力は十分ではなく、
外力や取り扱いによっては、各リング状コイルにおける
素線のほぐれ、リング状コイル同士の分離、コイルの変
形、筒状芯棒におけるリング状コイルの位置ずれ、全体
的な分解等が発生しやすく、全体的に強度不足である。
このようなことから、電機子コイルの組み立て、リニア
モータの組み立てが困難であったり、組み立て精度が不
十分となってリニアモータが所定の推力で安定して作動
しなかったり、作動しなくなったりしやすい。
【0007】また、電機子コイルにおいて各リング状コ
イルの内周面が露出しているものでは、この電機子コイ
ルにシャフト形状の界磁マグネットを貫通させる作業に
おいて該界磁マグネットの端が電機子コイル内周面に衝
突してその部分のコイル素線がほぐれたり、コイル素線
の電気絶縁性皮膜が剥がれたりしやすい。或いはリニア
モータ運転中にコイル内周面と界磁マグネットが接触す
るようなことがあると、同じような問題が発生しやす
い。このようなことからリニアモータの組み立てが困難
であったり、組み立て精度が低下したり、リニアモータ
が所定の推力で安定して作動しなかったり、作動しなく
なったりしやすい。
【0008】そこで本発明は、N極の磁極とS極の磁極
が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該界磁
マグネットが貫通する複数の、順次連ねて配置されたリ
ング状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マ
グネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされる
シャフト型リニアモータであって、従来のシャフト型リ
ニアモータに比べると電機子コイル強度が向上してお
り、リニアモータ全体としてもそれだけ強度が向上して
いるシャフト型リニアモータを提供することを課題とす
る。
【0009】また本発明は、N極の磁極とS極の磁極が
交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マ
グネットが貫通する複数の、順次連ねて配置されたリン
グ状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグ
ネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシ
ャフト型リニアモータであって、電機子コイルを高強度
に、精度よく、しかも容易に組み立てることができ、リ
ニアモータ全体としてもそれだけ高強度に、精度よく、
しかも容易に組み立てることができるシャフト型リニア
モータを提供することを課題とする。
【0010】また本発明は、N極の磁極とS極の磁極が
交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マ
グネットが貫通する複数の、順次連ねて配置されたリン
グ状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグ
ネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシ
ャフト型リニアモータであって、高強度に、精度よく組
み立てることができ、それにより長期にわたり所定の推
力で安定して作動する信頼性の高いシャフト型リニアモ
ータを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、大別して次の(1)から(4)の四つのタイ
プのシャフト型リニアモータを提供する。 (1)第1タイプのシャフト型リニアモータ N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界
磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通する複数の、
順次連ねて配置されたリング状コイルからなる電機子コ
イルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイルのう
ち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータであ
り、前記電機子コイルの外周面に該電機子コイルを構成
している前記複数のリング状コイルにわたって、各リン
グ状コイルの正規状態及び各隣り合うリング状コイルの
正規の配置関係を維持するように設けられた外周保護部
材を備えているシャフト型リニアモータ。
【0012】このモータにおいては、電機子コイルは、
その外周面に外周保護部材が設けられることで該電機子
コイルを構成している各リング状コイルの正規状態及び
各隣り合うリング状コイルの正規の配置関係が安定的に
維持され、且つ、強度の高いものとなっており、取り扱
いや外力によっても、コイル素線のほぐれ、リング状コ
イル間の分離、全体の変形、分解等が生じ難い。また電
機子コイルは外周保護部材を利用して容易に精度良く組
み立てることができる。これらによりリニアモータ全体
としてもそれだけ高強度に、精度よく、しかも容易に組
み立てることができる。またこのリニアモータは高強度
に、精度よく組み立てることができるので、長期にわた
り所定の推力で安定して作動する信頼性の高いものであ
る。 (1−a)前記外周保護部材は他部品との接続部を有し
ていてもよい。
【0013】かかる他部品としては、界磁マグネットの
磁極の極性を検出するホール素子等の磁極検出センサ、
モータの動作制御のために設けられるリニアエンコーダ
におけるエンコーダスケール情報検出のためのエンコー
ダ用センサ、モータにより駆動されるべき被駆動体やそ
れへの中間連結部材等を例示できる。また、かかる他部
品との接続部としては、突起、突片、腕部、ネジ孔、ボ
ルト通し孔やスリット等を例示できる。 (1−b)前記外周保護部材は前記複数のリング状コイ
ルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部材を
兼ねていてもよい。
【0014】外周保護部材がこのような位置決め部材を
兼ねているときは、各リング状コイル相互の位置関係の
設定、中心合わせ(調芯)等が容易となり、一層容易
に、且つ、精度良く電機子コイルを組み立てることがで
きると同時的に電機子コイルの外周面上に外周保護部材
を設けることができる。 (1−c)前記外周保護部材は強磁性体材料で形成して
ヨークを兼ねさせてもよい。
【0015】このように外周保護部材がヨークを兼ねて
いると、可動子推力をそれだけ大きくすることができ
る。 (1−d)前記外周保護部材は前記各リング状コイルを
形成するためのアウターボビンを兼ねていてもよい。外
周保護部材がこのようにアウターボビンを兼ねていると
きは、このアウターボビン内周面上にコイル素線を巻き
付けて順次各リング状コイルを形成できるとともに電機
子コイルを形成でき、且つ、同時的に該電機子コイルの
外周面上に外周保護部材を設けることができる。 (1−e)また外周保護部材をアルミニウム、銅、これ
らの合金等の高熱伝導性材料で形成することで電機子コ
イルからの発熱を放熱しやすくしてもよい。
【0016】なお、外周保護部材が導電性材料から形成
される場合には、電機子コイルに向けられる内面に電気
絶縁層を形成しておいてもよい。外周保護部材は、電機
子コイルの外周面に全体的に設けられていても、電機子
コイル外周面のうち一部において前記複数のリング状コ
イルにわたり設けられていてもよい。そしてこれらのう
ちいずれかかに応じて、前記(1−a)から(1−e)
に記した外周保護部材のうち1又は2以上の状態となっ
ていてもよい。
【0017】次に外周保護部材の具体例を列挙する。 前記外周保護部材は前記電機子コイルの少なくとも外
周面を抱き込むように一体的に形成された膜状部材であ
る。かかる膜状保護部材は、それには限定されないが、
普通には電機子コイルの少なくとも外周面の全体にわた
り設ける。電機子コイルの片方の側面又は両側面まで設
けてもよい。該膜状保護部材としては、a)電機子コイ
ルの外周面に塗布形成された塗膜、例えば電機子コイル
の外周面に電気絶縁性ワニス等の電気絶縁性塗料、ポリ
アミド等の塗布可能な電気絶縁性樹脂等を塗布して形成
された塗膜からなるもの、b)電機子コイルを例えば電
気絶縁性ワニス等の電気絶縁性塗料、溶融したポリアミ
ド等の電気絶縁性樹脂等にディッピングして得られる膜
からなるもの、c)電機子コイルに熱収縮性樹脂からな
るチューブを外嵌して該チューブを加熱収縮させた膜か
らなるもの、d)電機子コイル外周面にテープを接着し
て形成した膜からなるもの等を例示できる。 前記外周保護部材は前記電機子コイルの少なくとも外
周面に形成固定された一体的な樹脂成形体である。
【0018】かかる樹脂成形体は、電機子コイルの外周
面の全体にわたり形成してもよいし、電機子コイル外周
面のうち一部分又は複数部分において該電機子コイルを
構成している複数のリング状コイルにわたり設けてもよ
い。いずれにしても該樹脂成形体は電機子コイルの片方
の側面又は両側面まで設けてもよい。樹脂成形体として
は、a)樹脂の射出成形による電機子コイル外周面への
成形体、b)熱硬化性樹脂や反応型樹脂による電機子コ
イル外周面へのポッティングによる成形体等を例示でき
る。
【0019】樹脂成形体の断面輪郭形状は円形でも四角
形でも、さらには他の形状でもよく、種々採用できる。
また、このような成形体は、他部品との接続部を備えて
いてもよい。 前記外周保護部材は前記電機子コイルの外周面を覆う
一体的な筒状部材であり、該筒状部材の中に前記電機子
コイルを構成する各リング状コイルが配置されていると
ともに該筒状部材の内周面に固定されている。
【0020】かかる筒状部材は一体的に形成されている
ものでも、電機子コイルの中心軸線に沿う方向に延びる
分割ライン部で複数に分割されていて、それら分割され
た部分が接合されて筒状部材を構成しているものでもよ
い。いずれにしても外周保護部材としての筒状部材は他
部品との接続部を備えていてもよい。また、強磁性材料
で形成され、ヨークを兼ねていてもよい。また、高熱伝
導性材料で形成して放熱効果を持たせてもよい。
【0021】また筒状部材の両端は電機子コイルの両側
面へカシメられていてもよい。これにより電機子コイル
を両側面から抱き込むことができ、それだけ電機子コイ
ルの強度を向上させることができる。筒状部材を採用す
る場合の電機子コイルの形成は、該筒状部材とは別途形
成した複数のリング状コイルを電機子コイルを形成する
配置状態としておいてこれら全体に筒状部材を外嵌し、
該筒状部材の内周面に各リング状コイルを接着剤による
接着等にて固定して行ってもよいし、筒状部材とは別途
形成したリング状コイルを筒状部材の中に順次嵌入して
接着剤による接着等にて該筒状部材内周面に固定して行
ってもよい。また、筒状部材に前記アウターボビンを兼
ねさせるときは、該アウターボビン内周面上にコイル素
線を巻き付けつつ順次各リング状コイルを形成しつつ最
終的に筒状部材で覆われた電機子コイルを形成すること
ができる。
【0022】また、前記電機子コイルを構成する各リン
グ状コイルがスペーサ部材に接着等にて保持され、該ス
ペーサごと前記筒状部材の中に順次嵌入配置され該スペ
ーサ部材が該筒状部材の内周面に接着剤による接着等に
て固定されていてもよい。このように各リング状コイル
にスペーサ部材を設けると、該スペーサ部材の厚みを調
整しておくことで、隣り合うリング状コイルの間隔を精
度良く設定でき、且つ、リング状コイル間に間隔を設け
るときでも各リング状コイルのガタツキを抑制すること
ができる。
【0023】また、各リング状コイルとそれを保持する
スペーサとを予め調芯しておくことができ、そうするこ
とで該スペーサ部分で複数のリング状コイル全体の精度
のよい、容易な調芯が可能となる。また、筒状部材が既
述のように複数に分割された部分からなるものであると
きは、該分割されている部分のうち一つのものの内面
に、前記電機子コイルを構成する各リング状コイルを配
置し(或いはさらに接着等により固定し)、或いは該リ
ング状コイルを前記スペーサとともに該内面に配置し
(或いはさらに該スペーサの部分で接着等により固定
し)、このように配置されたリング状コイル群に対し残
りの分割部分を被せて各分割部分を相互に接合して筒状
部材を形成することができる。このように分割構成の筒
状部材を採用すると、筒状部材内への電機子コイルの配
置が容易である。前記スペーサ部材としては、前記シャ
フト形状の界磁マグネットが遊嵌貫通できる中央孔を有
し、片面にリング状コイルを接着等にて保持する板状部
材、リング状コイルにその外周面側又は内周面側又は側
面側から嵌め付けられる断面コの字状等のスペーサ部材
を例示できる。このような断面コの字状等のスペーサ部
材は後述するコイルの結束部材を兼ねていてもよい。
【0024】いずれにしても、筒状部材は電機子コイル
を構成する各リング状コイルの位置決め部材(特に調芯
のための位置決め部材)を兼ねることができる。また、
いずれの筒状部材を採用する場合であれ、筒状部材に
は、リング状コイルからの引出し線を通すための孔、ス
リット等の線引出し部を設けておくと都合がよい。ま
た、前記スペーサを採用する場合、該スペーサにもかか
る線引出し部を設けておくと都合がよい。
【0025】また、筒状部材の中でのリング状コイルの
配置を隣り合うリング状コイル間に空間を設ける配置と
すれば、電機子コイルからの熱を放出し易くなる。 前記外周保護部材は前記電機子コイルの外周面全体の
うちの一部分又は複数部分において該電機子コイルを構
成している前記複数のリング状コイルにわたって一体的
に設けられており、前記電機子コイルを構成する各リン
グ状コイルは該外周保護部材の内面に配置され固定され
ている。
【0026】かかる外周保護部材は他部品との接続部を
備えていてもよい。また、強磁性材料で形成され、ヨー
クを兼ねていてもよい。また、高熱伝導性材料で形成さ
れ放熱効果を有していてもよい。電機子コイルを構成す
る各リング状コイルの位置決め部材(調芯、リング状コ
イル間隔等のための位置決め部材)を兼ねることもでき
る。
【0027】このような外周保護部材を採用する場合の
電機子コイルは、外周保護部材とは別途形成した複数の
リング状コイルそれ自身を外周保護部材の内面に順次配
置するとともに接着剤による接着等にて外周保護部材内
面に固定して形成することができる。また、電機子コイ
ルを構成する各リング状コイルをスペーサ部材に接着等
にて保持し、該スペーサごと外周保護部材内面に順次配
置するとともに該スペーサ部材で外周保護部材内面に接
着剤による接着等にて固定して形成してもよい。
【0028】このように各リング状コイルにスペーサ部
材を設けるときの利点やスペーサ部材の種類等について
は、前記のように外周保護部材として筒状部材を採用す
るときに各リング状コイルにスペーサ部材を設ける場合
と同様である。いずれにしても、ここにおける電機子コ
イルの外周保護部材は平坦な板状部材、断面形状がリン
グ状コイルの外周輪郭に倣った形状(例えば円形リング
形状のコイルに対する円弧形状)の板状部材等の板状部
材や、断面L字形状、断面コの字形状等の部材でもよ
い。
【0029】以上説明したシャフト型リニアモータにお
ける電機子コイルを構成するリング状コイルは、それが
外周保護部材とは別途形成される場合には後述する結束
部材で結束されていてもよい。また、電機子コイルの内
周面には後述する内周保護部材が設けられてもよい。 (2)第2タイプのシャフト型リニアモータ N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界
磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通する複数の、
順次連ねて配置されたリング状コイルからなる電機子コ
イルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイルのう
ち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータであ
り、前記電機子コイルを構成している各リング状コイル
が結束部材により結束されており、各隣り合うリング状
コイルは相互に接続されているシャフト型リニアモー
タ。
【0030】このモータにおいては、電機子コイルを構
成している各リング状コイルは結束部材により結束され
ており、そのように結束された状態で接続されて電機子
コイルとされているので、各リング状コイルの正規状態
及び各隣り合うリング状コイルの正規の配置関係が安定
的に維持され、且つ、強度の高いものとなっており、取
り扱いや外力によっても、コイル素線のほぐれ、リング
状コイル間の分離、全体の変形、分解等が生じ難い。ま
た各リング状コイルは結束部材で結束されているので、
電機子コイルを容易に精度良く組み立てることができ
る。これらによりリニアモータ全体としてもそれだけ高
強度に、精度よく、しかも容易に組み立てることができ
る。またこのリニアモータは高強度に、精度よく組み立
てることができるので、長期にわたり所定の推力で安定
して作動する信頼性の高いものである。
【0031】このリニアモータにおいて電機子コイルを
形成するために各隣り合うリング状コイルを相互に接続
する態様として次のものを例示できる。次に示す接続態
様はそれらのうち2以上が採用されてもよい。 (2−a)前記複数のリング状コイルにわたり内嵌した
スリーブに各リング状コイルが固定されることで前記各
隣り合うリング状コイルが相互に接続されている。 (2−b)前記複数のリング状コイルが外ケースに内蔵
固定されていることで前記各隣り合うリング状コイルが
相互に接続されている。 (2−c)前記各隣り合うリング状コイルにおける前記
結束部材が相互に結合されることで該各隣り合うリング
状コイルが相互に接続されている。
【0032】いずれにしても、前記結束部材のうち少な
くとも一つは他部品との接続部を有していてもよい。か
かる他部品としては、界磁マグネットの磁極の極性を検
出するホール素子等のセンサ、モータの動作制御のため
に設けられるリニアエンコーダにおけるエンコーダスケ
ール情報検出のためのエンコーダ用センサ、モータによ
り駆動されるべき被駆動体やそれへの中間連結部材等を
例示できる。また、かかる他部品との接続部としては、
突起、突片、腕部、ネジ孔、ボルト通し孔やスリット等
を例示できる。
【0033】また、前記結束部材は前記複数のリング状
コイルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部
材を兼ねていてもよい。結束部材がこのような位置決め
部材を兼ねているときは、各リング状コイル相互の位置
関係の設定、中心合わせ(調芯)等が容易となり、容易
に、且つ、精度良く電機子コイルを組み立てることがで
きる。
【0034】かかる位置決めのための手段としては、隣
り合うリング状コイルにおける結束部材上に設けられた
係合部を挙げることができる。かかる係合部としては隣
り合うべき結束部材の一方に設けられた突部(突起、突
片等)、他方に設けられた該突部が嵌合できる凹部
(穴、凹み段部等)などを例示できる。結束部材の材
質、形状等によって、それは他部品との接続部を備える
とともに位置決め部材を兼ねることもできる。
【0035】次に種々の結束部材を例示する。以下の結
束部材はその材質、強度、形状等に応じて前記のように
各隣り合うリング状コイルをその結束部材で接続した
り、他部品との接続部を有したり、位置決め部材を兼ね
たりすることができる。 前記結束部材は前記リング状コイルを部分的に束ねる
ように縛っている紐等の縛り部材である。 前記結束部材は前記リング状コイルを抱き囲む膜状結
束部材である。
【0036】かかる膜状結束部材としては、a)リング
状コイルに塗布形成された塗膜、例えばコイル(例えば
少なくともその外周面及びそれに連続する側面)に電気
絶縁性ワニス等の電気絶縁性塗料、ポリアミド等の塗布
可能な電気絶縁性樹脂等を塗布して形成された塗膜から
なるもの、b)電機子コイルを例えば電気絶縁性ワニス
等の電気絶縁性塗料、溶融したポリアミド等の電気絶縁
性樹脂等にディッピングして得られる膜からなるもの、
c)リング状コイル(例えば少なくともその外周面及び
それに連続する側面)に熱収縮性樹脂からなるチューブ
を外嵌して該チューブを加熱収縮させた膜からなるも
の、e)リング状コイル(例えば少なくともその外周面
及びそれに連続する側面)にテープを接着して形成した
膜からなるもの等を例示できる。
【0037】かかる膜状部材は隣り合うリング状コイル
相互の接続に用いてもよい。 前記結束部材は前記リング状コイルの少なくとも外周
面又は内周面に形成固定された一体的な樹脂成形体であ
る。かかる樹脂成形体としては、樹脂の射出成形によ
るリング状コイル(例えば少なくともその外周面及びそ
れに連続する側面)への成形体、熱硬化性樹脂や反応
型樹脂によるリング状コイル(例えば少なくともその外
周面及びそれに連続する側面)へのポッティングによる
成形体等を例示できる。
【0038】このような樹脂成形体からなる結束部材
は、隣り合うリング状コイル相互の接続に用いたり、他
部品との接続部を設けたり、位置決め部材を兼ねさせた
りしてもよい。 前記結束部材は前記リング状コイルに嵌着される断面
コの字形状の部材である。
【0039】かかる断面コの字形状の結束部材として
は、合成樹脂製のものが一般的であるが、それには限定
されず、非磁性材料で、要求される強度が得られるもの
であればよい。また、リング状コイルに嵌着した状態を
維持できるバネ弾性を有するものでもよい。勿論この結
束部材は接着剤等によりリング状コイルに固定してもよ
い。
【0040】いずれにしてもこのような断面コの字形状
の結束部材はリング状コイルに対し部分的に設けること
ができるので、そうすることで、隣り合うリング状コイ
ル間に該結束部材の厚みに応じた空間を設けることがで
き、電機子コイルからの放熱性がそれだけ向上する。か
かる断面コの字形状の結束部材は、リング状コイルの外
周面側、内周面側、側面側のいずれから嵌着できるもの
でもよい。しかし、結束部材をリング状コイルの外周面
側又は内周面側から該コイルに嵌着させるものとし、且
つ、コイル両側面に接する両内側面をゴム等の弾性材料
層で形成し、該弾性材料層の弾性により結束部材の幅方
向におけるコイル位置を所定位置に定めることができる
ものでもよい。
【0041】このような断面コの字形状の結束部材につ
いても、隣り合うリング状コイル相互の接続に用いた
り、他部品との接続部を設けたり、位置決め部材を兼ね
させたりしてもよい。 前記結束部材は前記リング状コイルを内嵌固定するア
ウターボビンである。かかるアウターボビンとしては、
短筒形状のリング形状のもの、前記シャフト形状の界磁
マグネットが遊嵌貫通できる孔を有する底壁を備えた有
底の短筒形状のリング形状のもの等を例示できる。いず
れにしても、該アウターボビンへのリング状コイルの嵌
め込み固定は該アウターボビン内周面上にリング状コイ
ルを形成しつつ嵌め込み固定してもよいし、別途形成し
ておいたリング状コイルを後で該ボビン内に嵌め込み固
定してもよい。リング状コイルは該アウターボビンに接
着剤等により固定しておくことができる。該アウターボ
ビンにはリング状コイルからの引出し線を通す孔、切り
欠き、スリット等の線引出し部を形成してもよい。
【0042】また、アウターボビンに後でリング状コイ
ルを嵌め込むときには、アウターボビンの内周面はゴム
等の弾性材料層で形成し、該弾性材料層の弾性により該
アウターボビン内のリング状コイルを該アウターボビン
内の所定位置(代表的にはアウターボビンと中心を一致
させた位置)に定めることができるものでもよい。この
ようなアウターボビンについても、隣り合うリング状コ
イル相互の接続に用いたり、他部品との接続部を設けた
り、位置決め部材を兼ねさせたりしてもよい。 前記結束部材は、前記シャフト形状の界磁マグネット
が遊嵌貫通できる孔を有し、前記リング状コイルを外嵌
固定するボビンである。
【0043】かかるボビンとしては、短筒形状のリング
形状のもの、前記シャフト形状の界磁マグネットが遊嵌
貫通できる孔を有するフランジを片側又は両側に有する
短筒形状のリング形状のもの等を例示できる。いずれに
してもボビンへのリング状コイルの外嵌固定は該ボビン
外周面にリング状コイルを形成しつつ嵌め付け固定して
もよいし、別途形成しておいたリング状コイルを後で該
ボビンに外嵌固定してもよい。リング状コイルは該ボビ
ンに接着剤等により固定しておくことができる。該ボビ
ンにはリング状コイルからの引出し線を通す孔、切り欠
き、スリット等の線引出し部を形成してもよい。
【0044】また、ボビンに後でリング状コイルを嵌め
込むときには、ボビンの外周面はゴム等の弾性材料層で
形成し、該弾性材料層の弾性により該ボビン上のリング
状コイルを該ボビンの所定位置(代表的にはボビンと中
心を一致させた位置)に定めることができるものでもよ
い。このようなボビンについても、隣り合うリング状コ
イル相互の接続に用いたり、他部品との接続部を設けた
り、位置決め部材を兼ねさせたりしてもよい。
【0045】いずれにしても結束部材を相互に接続する
ときの接続状態としては、前記縛り部材を除くいずれの
結束部材の場合でも、隣り合う結束部材同士の接着剤や
両面接着テープ等による接続を例示でき、前記縛り部材
や膜状結束部材を除く結束部材については、さらに隣り
合う結束部材同士のネジ等を利用した適当な連結具によ
る接続、全結束部材に貫通させたボルトとこれに係合さ
れるナットとによる接続等を例示できる。
【0046】以上説明したリング状コイルが結束部材に
より結束されるシャフト型リニアモータでは、電機子コ
イルの外周面に対し、既述した外周保護部材を設けても
よい。前記電機子コイルを構成する複数のリング状コイ
ルを内蔵固定する前記外ケースを採用するとき、それは
かかる外周保護部材を兼ねていてもよい。また電機子コ
イルの内周面には後述する内周保護部材が設けられても
よい。前記電機子コイルを構成する複数のリング状コイ
ルにわたり内嵌される前記スリーブを採用するとき、そ
れはかかる内周保護部材を兼ねていてもよい。 (3)第3タイプのシャフト型リニアモータ N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界
磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通する複数の、
順次連ねて配置されたリング状コイルからなる電機子コ
イルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイルのう
ち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータであ
り、前記電機子コイルの内周面に該電機子コイルを構成
している前記複数のリング状コイルにわたって、各リン
グ状コイルの正規状態及び各隣り合うリング状コイルの
正規の配置関係を維持するように設けられた内周保護部
材を備えているシャフト型リニアモータ。
【0047】このモータにおいては、電機子コイルは、
その内周面に内周保護部材が設けられることで該電機子
コイルを構成している各リング状コイルの正規状態及び
各隣り合うリング状コイルの正規の配置関係が安定的に
維持され、且つ、強度の高いものとなっており、取り扱
いや外力によっても、コイル素線のほぐれ、リング状コ
イル間の分離、全体の変形、分解等が生じ難い。また電
機子コイルは内周保護部材を利用して容易に精度良く組
み立てることができる。これらによりリニアモータ全体
としてもそれだけ高強度に、精度よく、しかも容易に組
み立てることができる。またこのリニアモータは高強度
に、精度よく組み立てることができるので、長期にわた
り所定の推力で安定して作動する信頼性の高いものであ
る。 (3−a)前記内周保護部材は前記複数のリング状コイ
ルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部材を
兼ねていてもよい。
【0048】内周保護部材がこのような位置決め部材を
兼ねているときは、各リング状コイル相互の位置関係の
設定、特に中心合わせ(調芯)が容易となり、容易に、
且つ、精度良く電機子コイルを組み立てることができる
と同時的に電機子コイルの内周面上に内周保護部材を設
けることができる。 (3−b)前記内周保護部材は断熱性材料から形成さ
れ、前記電機子コイルから前記界磁マグネットへの熱伝
達を抑制する断熱部材を兼ねていてもよい。
【0049】このように内周保護部材が断熱部材を兼ね
るときは、界磁マグネットの昇温が抑制され、それだけ
リニアモータの動作が安定する。かかる断熱性材料とし
てはセラミック等を例示できる。 (3−c)前記内周保護部材は熱伝導性材料から形成さ
れ、前記電機子コイルからの熱を放出する放熱部材を兼
ねていてもよい。
【0050】このように内周保護部材が放熱部材を兼ね
るときは、電機子コイルからの発熱が該放熱部材を介し
て容易に逃がされ、リニアモータの動作が安定する。か
かる熱伝導性材料としては銅、アルミニウム、これらの
合金を例示できる。 (3−d)前記内周保護部材は前記電機子コイルが前記
シャフト形状の界磁マグネット上を相対的に移動するた
めの軸受け部材を兼ねていてもよい。
【0051】このように内周保護部材が軸受け部材を兼
ねるときは、別途軸受け部材を設ける必要がなく、それ
だけリニアモータ構造が簡素化される。なお、外周保護
部材が電気導電性材料から形成される場合には、電機子
コイル及び(又は)界磁マグネットに向けられる面に電
気絶縁層を形成しておいてもよい。
【0052】内周保護部材は、電機子コイルの内周面に
全体的に設けられていても、電機子コイル内周面のうち
一部分又は複数部分において前記複数のリング状コイル
にわたり設けられていてもよい。そしてこれらのうちい
ずれかかに応じて、前記(3−a)から(3−d)に記
した内周保護部材のうち1又は2以上の状態となってい
てもよい。
【0053】次に内周保護部材の具体例を列挙する。 前記内周保護部材は前記電機子コイルの少なくとも内
周面に形成固定された一体的な膜状部材である。かかる
膜状保護部材は、それには限定されないが、普通には電
機子コイルの少なくとも内周面の全体にわたり設ける。
電機子コイルの片方の側面又は両側面まで設けてもよ
い。該膜状保護部材としては、a)電機子コイルの内周
面に塗布形成された塗膜、例えば電機子コイルの内周面
に電気絶縁性ワニス等の電気絶縁性塗料、ポリアミド等
の塗布可能な電気絶縁性樹脂等を塗布して形成された塗
膜からなるもの、b)電機子コイルを例えば電気絶縁性
ワニス等の電気絶縁性塗料、溶融したポリアミド等の電
気絶縁性樹脂等にディッピングして得られる膜からなる
もの(この場合には前記の膜状の外周保護部材も同時に
形成できる。)等を例示できる。
【0054】このような膜状の内周保護部材は、薄く形
成でき、それだけ電機子コイルと界磁マグネット間の距
離を縮めることができるので、内周保護部材を設けるこ
とによる推力低下を抑制することができる。 前記内周保護部材は前記電機子コイルの少なくとも内
周面に形成固定された一体的な樹脂成形層である。
【0055】かかる樹脂成形層は、電機子コイルの内周
面の全体にわたり形成してもよいし、電機子コイル内周
面のうち一部分又は複数部分において該電機子コイルを
構成している複数のリング状コイルにわたり設けてもよ
い。いずれにしても樹脂成形層は電機子コイルの片方の
側面又は両側面まで設けてもよい。樹脂成形層は前記断
熱部材或いは放熱部材を兼ねていてもよい。界磁マグネ
ットと摺動性のよい樹脂で形成して前記軸受け部材を兼
ねさせてもよい。 前記内周保護部材は前記電機子コイル内周面に内嵌さ
れて該電機子コイルを構成している各リング状コイルの
内周面に固定された一体的な筒状部材である。
【0056】この筒状部材は前記位置決め部材、断熱部
材(又は放熱部材)、軸受け部材のうち1又は2以上を
兼ねていてもよい。 前記内周保護部材は前記電機子コイルの内周面全体の
うちの一部分又は複数部分において該電機子コイルを構
成している前記複数のリング状コイルにわたって一体的
に設けられており、前記電機子コイルを構成する各リン
グ状コイルは該内周保護部材の外面上に配置固定されて
いる。
【0057】この内周保護部材は前記位置決め部材、放
熱部材(或いは断熱部材)を兼ねていてもよい。ここに
おける電機子コイルの内周保護部材としては、それには
限定されないが、断面形状がリング状コイルの内周輪郭
に倣った形状(例えば円形リング形状のコイルに対する
断面円弧形状)の板状部材を例示できる。 前記内周保護部材は、前記各リング状コイルの内周面
に固定された内周保護部材要素を連ねて形成されてい
る。
【0058】この内周保護部材も前記位置決め部材(特
に調芯のための位置決め部材)、断熱部材(又は放熱部
材)、軸受け部材の1又は2以上を兼ねていてもよい。
いずれにしても、隣り合うリング状コイルは相互に接着
剤等により接続してもよい。接続する場合には隣り合う
リング状コイルを直接接続してもよいし、スペーサ部材
等を介して接続してもよい。
【0059】以上説明した内周保護部材を備えるシャフ
ト型リニアモータにおいては、既述の外周保護部材を設
けてもよい。また電機子コイルを構成するリング状コイ
ルは既述の結束部材で結束されていてもよい。なお、既
述のようにリング状コイルを結束部材で結束する場合に
おいて、該結束部材としてリング状コイルの内周面の一
部又は全部を覆う部分を有するものを採用するときは、
該部分にここに言う内周保護部材要素を兼ねさせ、該部
分を連ねることでここに言う内周保護部材を形成しても
よい。
【0060】また内周保護部材を備えるシャフト型リニ
アモータの変形例として、N極の磁極とS極の磁極が交
互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグ
ネットが貫通する複数の、順次連ねて配置されたリング
状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネ
ット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシャ
フト型リニアモータであり、前記電機子コイルはそれを
構成する各リング状コイルのためのボビン部を順次一体
的に連ねたボビンユニットにおける該各ボビン部に該リ
ング状コイルを配置固定してなるものであるシャフト型
リニアモータを例示できる。
【0061】このリニアモータでは、該ボビンユニット
の複数のリング状コイルにわたり延在している筒状部分
に内周保護部材を兼ねさせることができる。同時に各リ
ング状コイルはそれが設けられたボビン部において結束
された状態となる。 (4)第4タイプのシャフト型リニアモータ N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界
磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通する複数の、
順次連ねて配置されたリング状コイルからなる電機子コ
イルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイルのう
ち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータであ
り、前記電機子コイルはそれを構成する前記各リング状
コイルのうち各隣り合うリング状コイルがそれらの対向
する側面において補助接続手段にて互いに接続されてい
るシャフト型リニアモータ。
【0062】このモータでは、各隣り合うリング状コイ
ルが、従来のように単にコイルを形成している素線の熱
融着性皮膜にたよって接続されるのではなく、互いに補
助接着手段にて強固に接続されるので、従来のシャフト
型リニアモータに比べると電機子コイル強度が向上して
おり、リニアモータ全体としてもそれだけ強度が向上
し、安定的に作動する。
【0063】このタイプのモータのより具体的な例を挙
げると次のとおりである。 (4−1)前記各隣り合うリング状コイルの側面は前記
補助接続手段として両面接着テープを用いて接続されて
いるシャフト型リニアモータ。このように両面接着テー
プを採用することで、隣り合うリング状コイル相互を容
易に接続することができる。かかる両面接着テープはリ
ング状コイルの側面の形状、面積に応じて形成さたリン
グ形状のものが使用し易い。 (4−2)前記各隣り合うリング状コイルの側面は、前
記補助接続手段として該隣り合うリング状コイル間に配
置されるスペーサ部材及び該スペーサ部材とそれに隣り
合うリング状コイルの側面との間にそれぞれ配置される
接着剤(この例では両面接着テープも含む)を用いて接
続されているシャフト型リニアモータ。
【0064】かるスペーサ部材は厚みを調整して形成す
ることができ、そうすることで、隣り合うリング状コイ
ル間隔を所定の間隔に容易に設定することができ、それ
だけ所望性能のリニアモータを得ることができる。スペ
ーサ部材には可能であれば穴、スリット等からなる線引
出し部を形成しておいてもよい。
【0065】前記スペーサ部材は放熱部材を兼ねていて
もよい。 このような放熱部材として熱伝導性のよい材
料(例えば銅、アルミニウム等)から形成されたスペー
サ部材、さらにはかかるスペーサ部材であってリング状
コイルの外径より大きい外径のスペーサ部材、ヒートパ
イプからなるスペーサ部材等を例示できる。前記スペー
サ部材のリング状コイルに接続される側面は、該スペー
サ部材側面に対向する該リング状コイルの側面における
コイル素線の凹凸に適合する凹凸面に形成されていても
よい。このようなスペーサ部材は、リング状コイルの側
面への密着性がよく、それだけ電機子コイルの強度を向
上させることができる。 (4−3)前記各リング状コイルは、各側面がコイル素
線からなる凹凸面に形成されているとともに両側面は該
凹凸状態が丁度逆になるように非対称凹凸側面に形成さ
れており、各隣り合うリング状コイルは対向するそれら
の側面において前記凹凸が丁度嵌合し合うように、前記
補助接続手段として接着剤を用いて接続されているシャ
フト型リニアモータ。
【0066】このようなリング状コイルの接続態様によ
ると隣り合うリング状コイルの対向側面を広い接着面積
で密着させて接続でき、それだけ電機子コイルの強度を
向上させることができる。なお、いずれにしても、前記
リング状コイル全体が各リング状コイルの正規状態が維
持されるように保持部材により保持されていてもよい。
【0067】このように複数のリング状コイル全体を保
持する保持部材としては、該複数のリング状コイル全体
を電機子コイルを構成するように一体的に保持できるの
もであればよい。前記の電機子コイルの外周保護部材を
兼ねるものや、前記の電機子コイルの内周保護部材を兼
ねるものでもよい。
【0068】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1は外周保護部材を備えた
第1タイプのシャフト型リニアモータの1例を断面で示
している。図2は外周保護部材に抱き囲まれた電機子コ
イルの斜視図である。
【0069】図1に示すリニアモータLMa1は、界磁
マグネット1及び可動子2とからなるシャフト型リニア
モータである。界磁マグネット1は、機械加工及び着磁
が可能な材料(例えば、Fe−Cr−Co系金属、マン
ガンアルミニウム(MnAl))から形成された、それ
には限定されないがここでは断面円形のシャフト部材1
aに着磁して形成されたものであり、ここでは固定子と
して利用されている。可動子2はこの界磁マグネット1
に沿って往復走行できる。
【0070】さらに説明すると、界磁マグネット1はシ
ャフト部材1aにN極の磁極とS極の磁極とを同じ磁極
幅Pmで交互に着磁して形成されている。可動子2は電
機子コイル21を有している。電機子コイル21は両端
に軸受け部材201を有している。軸受け部材201は
界磁マグネット1に摺動可能に外嵌しており、可動子2
はこの軸受け部材201により界磁マグネット1に沿っ
て往復走行できる。
【0071】電機子コイル21は、本例では、U、V及
びW相の3つのリング状コイルを1組とするコイル群を
2組有しており、第1組のコイル群、第2組のコイル群
の順に、固定子長手方向に配置されている。第1組のコ
イル群はコイルLU1、LV1及びLW1からなり、この順に
固定子長手方向に配置されている。第2組のコイル群は
コイルLU2、LV2及びLW2からなり、この順に固定子長
手方向に配置されている。
【0072】各リング状コイルは予めそれぞれ独立して
形成されている。すなわち各リング状コイルは図示を省
略した芯棒上に、加熱下に自己融着性を示す皮膜で覆わ
れたエナメル被覆の導線からなるコイル素線を巻線機で
巻き付け、加熱下に該自己融着性皮膜にて各隣り合う素
線が接続されてなっている。さらに同じ芯棒上で又は別
の芯棒上で前記コイルLU1、LV1及びLW1並びに前記コ
イルLU2、LV2及びL W2となるべき複数のリング状コイ
ルが隣り合うもの同士が接触する状態で並べられ、その
状態で加熱下に前記自己融着性皮膜にて各隣り合うリン
グ状コイルが接続され、かくして電機子コイル21が形
成されている。さらにこの電機子コイル21の外周面及
び両側面にわたり、図2に示すように電気絶縁性樹脂
(ここでは溶融ポリアミド)が塗布されて膜状の一体的
な外周保護部材221が形成されている。
【0073】前記各軸受け部材201は電機子コイル2
1に中心を合わせて、膜状保護部材221の電機子コイ
ル側面における部分221aに接着剤にて接着固定され
ている。このようにこの電機子コイル21は、その外周
面に外周保護部材221が設けられることで電機子コイ
ル21を構成している各リング状コイルの正規状態及び
各隣り合うリング状コイルの正規の配置関係が安定的に
維持され、且つ、強度の高いものとなっており、取り扱
いや外力によっても、各リング状コイル素線のほぐれ、
リング状コイル間の分離、全体の変形、分解等が生じ難
い。また電機子コイル21は外周保護部材221を利用
して容易に精度良く最終組み立てできる。これらにより
リニアモータLMa1全体としてもそれだけ高強度に、
精度よく、しかも容易に組み立てることができる。また
このリニアモータは高強度に、精度よく組み立てられて
いるので、長期にわたり所定の推力で安定して作動する
信頼性の高いものである。
【0074】電機子コイル21についてさらに説明する
と、それを構成している各リング状コイルは、それには
限定されないが本例では、それぞれ磁極幅Pmの1/3
の幅に形成されている。これらコイルのうちいずれの隣
合う二つのコイルも、それらの中心位置が固定子長手方
向にPm/3ずつずらして配置されている。また、磁極
の極性に応じた電気信号を出力することができる磁電変
換素子の一種であるホール素子h1 、h2 、h3 が設け
られている。ホール素子h1 、h2、h3 は、電機子コ
イル21の各コイルと界磁マグネット1の磁極との固定
子長手方向における位置関係を検出し、その位置と各コ
イルが対向する界磁マグネット1の磁極の極性とに応じ
てコイル通電を行うために設けられている。
【0075】各ホール素子は、それには限定されないが
ここでは電機子コイル21の外周保護部材22の外周面
上に配設されている。さらに説明すると、上記のように
界磁マグネット1に臨む次の位置に配置されている。す
なわち、界磁マグネット1の長手方向において、コイル
U1の中心位置から図1中右側にPm /6ずれた位置に
ホール素子h1 が配置されている。同様に、コイルLV1
の中心位置から図1中右側にPm /6ずれた位置にホー
ル素子h2 が配置されており、コイルLW1の中心位置か
ら図1中右側にPm /6ずれた位置にホール素子h3
配置されている。
【0076】リニアモータLMa1は、さらにシャフト
部材1aに形成された磁気式エンコーダスケール31を
含んでいる。磁気式エンコーダスケール31は、N極の
磁極とS極の磁極を界磁マグネット1における磁極ピッ
チより細かい磁極ピッチでシャフト部材1a上に着磁し
て形成されている。また、可動子2の膜状の外周保護部
材221には、エンコーダスケール31に臨む位置に磁
気センサ32が搭載されている。本例では磁気センサ3
2は磁気抵抗素子の一種であるMR素子である。これら
スケール31と磁気センサ32とで磁気式エンコーダ3
が構成されている。
【0077】以上説明したリニアモータLMa1では、
電機子コイル21に通電制御下に通電すると、コイル2
1に流れる電流と界磁マグネット1の形成する磁界との
相互作用により、電機子コイル21を有する可動子2が
固定子である界磁マグネット1に沿って走行する。図3
にリニアモータLMa1に関係する電気的な回路の概略
ブロック図を示す。図3に示すとおり、電機子コイル2
1の各コイルが互いに結線されてモータ駆動制御回路6
に接続さている。また、磁気センサ(MR素子)32か
らの出力信号を二値化することができるエンコーダ信号
処理回路51、及びホール素子h1、h2 、h3 の各出
力信号を二値化することができる界磁マグネット信号処
理回路52が設けられており、これらもモータ駆動制御
回路6に接続されている。モータ駆動制御回路6は、エ
ンコーダ信号処理回路51、界磁マグネット信号処理回
路52から出力されるエンコーダ信号や界磁マグネット
信号などに基づき、電機子コイル21への通電を制御す
る。
【0078】モータ駆動制御回路6、エンコーダ信号処
理回路51及び界磁マグネット信号処理回路52は一つ
の電気回路基板20に搭載されている。モータ駆動制御
回路6は、可動子2の定位置に配置された、リニアモー
タLMa1を駆動源として含む装置(例えば画像読み取
り装置)全体を制御するシステム制御部9からの指令に
基づき、モータの駆動を行う。
【0079】可動子2外のシステム制御部9と、電気回
路基板20に形成された回路とは、ハーネス71により
接続されている。ハーネス71は、雌雄一対のコネクタ
72により電気回路基板20に接続されている。本例に
おいては、ハーネス71により、次の信号などが伝送さ
れる。一つには、電気回路基板20に形成された回路、
さらにはホール素子h1 、h2 、h3 、MR素子32へ
の電源電圧の供給が行われる。また、システム制御部9
からモータ制御回路6へは、モータの駆動をスタート又
はストップする旨を示す信号(スタート・ストップ信
号)、駆動方向を示す信号(駆動方向信号)、基準クロ
ック信号が伝送される。
【0080】次に、電気回路基板20上の上記各回路に
ついて順に説明する。電機子コイル21の第1組のU相
コイルLU1、V相コイルLV1及びW相コイルLW1と、第
2組のU相コイルLU2、V相コイルLV2、W相コイルL
W2とは、可動子2上で、或いは基板20上で次のように
結線されている。すなわち、各組のU相コイル同士、V
相コイル同士、W相コイル同士はそれぞれ並列に接続さ
れており、そしてこれら並列に接続されたコイルがスタ
ー結線されている。
【0081】エンコーダ信号処理回路51は、MR素子
32から出力される電気信号を二値化処理してデジタル
信号(二値信号)に変換するための回路である。エンコ
ーダ信号処理回路51によって二値化(デジタル化)さ
れた信号に基づき、可動子2の位置検出、速度検出、駆
動制御を行うことができる。本例においては、モータ駆
動制御回路6においてPLL制御(位相同期制御)に利
用される。
【0082】界磁マグネット信号処理回路52は、ホー
ル素子h1 、h2 、h3 から出力される各電気信号を二
値化処理してデジタル信号に変換するための回路であ
る。界磁マグネット信号処理回路52によって二値化
(デジタル化)された界磁マグネット信号に基づき、本
例では、モータ駆動制御回路6において電機子コイル2
1への通電制御が行われる。
【0083】図4に、前記モータ駆動制御回路6の内部
構成の一例の概略ブロック図を示す。モータ駆動制御回
路6は、PLL制御回路部(位相同期制御回路部)6
2、補償回路部63及び通電制御回路部64を有してい
る。PLL制御回路部62には、システム制御部9から
リニアモータ可動子2の目的とする速度に応じた周波数
の基準クロック信号が入力される。
【0084】PLL制御回路部62には、さらに、MR
素子32から出力され、エンコーダ信号処理回路51に
より二値化されたエンコーダ信号が、可動子2の実際の
移動速度を示す信号としてフィードバック入力される。
PLL制御回路部62においては、システム制御部9か
らの基準クロック信号とエンコーダ信号処理回路51か
らの移動速度を示すエンコーダ信号との位相差に応じた
信号が補償回路部63に出力される。
【0085】補償回路部63においては、伝達系の進み
遅れ補償が行われ、基準クロック信号と移動速度信号と
の位相差に応じた補償された信号が通電制御回路部64
に入力される。通電制御回路部64は、かかる補償され
た信号に応じた一定電流を、各ホール素子から出力さ
れ、界磁マグネット信号処理回路によって二値化された
界磁マグネット信号に基づき、図4及び図5に示すタイ
ミングにて各コイルに通電する。これにより、各相のコ
イルには、目的とする速度に応じた基準クロック信号と
可動子2の実際の移動速度に応じた信号との、位相を合
わせるような電流が流されるため、可動子2を目的とす
る速度にて駆動することができる。
【0086】図5は、可動子2を図1中左方向に駆動す
るときの各コイルへの通電タイミングを示しており、図
6は、可動子2を図1中右方向に駆動するときの各コイ
ルへの通電タイミングを示している。このようなタイミ
ングにて通電すると、各コイルには、それぞれそのコイ
ルの固定子長手方向における中心位置が、界磁マグネッ
ト1の磁極の該方向における駆動方向上流端よりPm
6駆動方向に進んだ位置から、さらに2Pm /3駆動方
向に進んだ位置までの間、そのコイルが対向する磁極の
極性に応じて、そのコイルが駆動方向に電磁力を発生す
る向きの一定電流が流されることになる。したがって、
各コイルに通電されるときには、そのコイルの全ての部
分が一つの極性の磁極(N極又はS極)に対向する位置
にあり、N極及びS極の両極に跨がっていない。これに
より、各コイルに通電される電流は、可動子2を駆動し
たい方向とは逆の方向に駆動する推力には変換されず、
全てが可動子2を駆動したい方向に駆動する推力に変換
されるので、効率がよい。また、同様の理由により、可
動子2が固定子1に沿って移動するとき、その推力の変
動もほとんどない。
【0087】以上説明したシャフト型リニアモータLM
a1では、電機子コイル21における各リング状コイル
はPm/3の幅を有し、各隣り合うリング状コイルは互
いに接触する状態で配置されているが、各リング状コイ
ルの幅はPm/3より小さくてもよい。但し、各隣り合
うリング状コイルの中心(コイル幅方向での中心)の間
隔はPm/3を維持し、一つのリング状コイルに対する
前記ホール素子の配置は該コイルの中心から前記のPm
/6ずれた位置に配置する。そうすることで、図5や図
6に示すと同じタイミングで可動子を効率良く、円滑に
駆動できる。後述する各リニアモータや電機子コイルに
おいて、電機子コイルを構成している各隣り合うリング
状コイル間にスペーサ部材や空間等が配置されていて隣
り合うリング状コイル間に間隙があるものについても、
このようなコイル幅、コイル配置関係、ホール素子配置
関係が維持される。
【0088】また、電機子コイルを構成するリング状コ
イルはU相、V相、W相についてそれぞれ一つずつでも
よいし、三つずつ以上でもよい。但し、各相についてコ
イル数は同数にする。また、以上説明したリニアモータ
LMa1では、電機子コイルを構成するリング状コイル
を芯棒上に所定順序で配置して電機子コイル21を作成
すると説明したが、形成された電機子コイル21から芯
棒を抜き出しやすくするため、図45に例示するように
電機子コイル21形成用の芯棒800の表面を離型性の
よい膜、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素
系樹脂からなる離型膜800aで被覆しておいてもよ
い。また、このような離型膜800aの形成に代えて、
或いはかかる離型膜を形成するとともに図46に例示す
るように芯棒800の端部に押し棒801を係合させる
押し棒係合部800bや800cを形成しておき、ここ
に押し棒801を係合させ、芯棒800を抜き出し方向
に押すようにしてもよい。図46(A)に示す押し棒係
合部800bは円筒芯棒800の端部に形成した、芯棒
内径より若干大径の押し棒係合用段部であり、図46
(B)に示す押し棒係合部800cは円筒芯棒800の
端部に棒内側から棒端に向かって次第に拡径した円錐面
部である。このような芯棒抜き取り手段や手法は、後述
する種々の電機子コイル製造においても適宜採用するこ
とができる。
【0089】また、リニアモータLMa1では、各リン
グ状コイルを加熱下に自己融着性を示す皮膜で覆われた
エナメル被覆の導線からなるコイル素線を芯棒上に巻線
機で巻き付け、加熱下に該自己融着性皮膜にて各隣り合
う素線を接続して形成する例を説明したが、エナメル線
に接着剤を付着させて、これを芯棒上に巻き付けること
でより強固なリング状コイルを形成してもよい。この場
合には、芯棒側へはみ出る接着剤のためにリング状コイ
ルが該芯棒から抜き出し難くならないように、図47
(A)に例示するように、コイル幅方向に延びる多数の
突条部901aを有する芯棒901や、図47(B)に
例示するように、コイル幅方向に延びる多数の帯板部9
02aを有する芯棒902等を採用してもよい。このよ
うな芯棒は接着剤との接触面積が少なく、周面全体が接
着剤と接触する芯棒に比べて、コイルを抜き出しやす
い。図47中Lcは芯棒901、902に巻き付けられ
たリング状コイルである。なお、加熱下に自己融着性を
示す皮膜で覆われたエナメル被覆の導線からなるコイル
素線でリング状コイルを作るときにも、このような芯棒
を採用することができる。リング状コイルを形成するた
めのこのような手段や手法も後述する種々の電機子コイ
ルに適宜採用することができる。
【0090】以下、第1タイプのリニアモータの他の
例、第2〜第4タイプのリニアモータの各例について順
次説明するが、いずれのリニアモータにおいても、リニ
アモータLMa1 と同様のシャフト形状の界磁マグネッ
ト1、ホール素子h1 、h2 、h3 及びエンコーダ用磁
気センサ32が設けら、図3及び図4に示す回路が採用
される。しかしこれらについては図示及び説明を省略す
ることがある。
【0091】またリニアモータLMa1ではエンコーダ
として磁気式エンコーダ3を採用したが、光学式エンコ
ーダを採用してもよい。この点は後述するリニアモータ
についても同様である。光学式エンコーダを採用すると
きは、磁気式エンコーダスケール31及び磁気センサ3
2に代えて光学式エンコーダスケール及び光センサを用
いればよく、図3及び図4の回路におけるエンコーダ信
号処理回路51を光センサからの信号を処理する回路と
すればよい。
【0092】磁気式であれ、光学式であれ、エンコーダ
スケールは界磁マグネット上乃至シャフト部材1aに設
けても、別の適当な位置に部材1aと平行に設けてもよ
い。以下の説明において図1における参照符号と同じ参
照符号を付した部品や部分は図1におけるリニアモータ
の部品や部分と構造上実質的に同じものや、機能上実質
的に同じものである。可動子、電機子コイルについては
以下の説明においてもそれぞれ参照符号「2」、「2
1」で統一する。電機子コイルを構成する各リング状コ
イルについては以下の説明では総称的参照符号として
「Lc」を用いることがある。 <第1タイプのシャフト型リニアモータの他の例につい
て>電機子コイルの外周保護部材を有する第1タイプの
シャフト型リニアモータの他の例について図7から図1
7を参照して説明する。
【0093】図7に示すリニアモータLMa2では、可
動子2の電機子コイル21の外周面及び両側面にわたり
樹脂成形体222が一体的に形成固定されている。樹脂
成形体22は、それには限定されないがここではABS
樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)
から形成されており、樹脂成形体222の両側面には軸
受け部材201が固定されている。
【0094】樹脂成形体222は電機子コイル21の外
周保護部材として機能するもので断面形状が基本的には
円形のものであり、図7(A)に示すように外周面にホ
ール素子を取り付ける凹部222aを有しているととに
もエンコーダ用センサを取り付けるネジ穴222bも有
している。さらに図7(B)に示すように図示を省略し
た被駆動体を連結するアーム部Amも有している。
【0095】図7に示す樹脂成形体222に代えて図8
に示す樹脂成形体223を採用することもできる。図8
に示す樹脂成形体223は、電機子コイル21の外周面
及び両側面に一体的に成形固定した外輪郭直方体の樹脂
成形体である。このように樹脂成形体の形状は種々のも
のを採用できる。樹脂成形体223では他の部品を取り
付けるネジ穴223aが形成されている。この樹脂成形
体223ではネジ穴等の他部品接続部を樹脂成形体の稜
線を含む樹脂肉厚の大きい部位223aに設けることが
でき、それだけ安全であり、該接続部を設けやすい。
【0096】図9は図1に示すリニアモータにおける電
機子コイル21の膜状外周保護部材221に代えて、熱
収縮性フィルムチューブで抱き込む例を示している。電
機子コイル21には、その外径より大径の熱収縮性フィ
ルムチューブ224が被せられ、加熱されることで該チ
ューブが収縮し、図1に示す外周保護部材221と同様
に電機子コイル21の外周面及び両側面を一体的に抱き
込む膜状外周保護部材が形成される。膜状外周保護部材
については、このほか、電気絶縁性ワニス等を電機子コ
イル外面に塗布して形成することもできる。テープの接
着によっても形成できる。
【0097】図7から図9に示す電機子コイル21はか
かるかかる外周保護部材222、223、224で抱き
込まれていることで強固になっている。組み立て精度の
よい電機子コイルの最終仕上げも容易である。図10
(A)に示すリニアモータLMa3では、可動子2の電
機子コイル21が外周保護部材である円筒体225に内
嵌され、電機子コイル外周面が接着剤にて該円筒体22
5の内周面に接着固定されている。円筒体225の両端
は軸受け部材201を設けたリング形状の閉塞板225
Eで閉じられている。
【0098】円筒体225には、図10(C)に示すよ
うに、各リング状コイルLcからコイル素線を外部へ引
き出すための線引出し孔225aを形成してある。図1
0(C)では孔225aから引き出された素線の図示を
省略している。かかる電機子コイル21は、例えば、予
め形成したリング状コイルLcを、図10(B)に示す
ように、台B1付き芯棒G1に順次外嵌して隣り合うリ
ング状コイルの中心合わせがなされた調芯済み電機子コ
イル21を形成した後、該電機子コイル21を芯棒G1
から抜き出して、これを円筒体225に内嵌固定するよ
うにしてもよいし、円筒体225に調芯機能を持たせて
おいて図10(C)に示すように、個々に形成したリン
グ状コイルLcを順次円筒体225に内嵌固定してもよ
い。また、図10(D)に示すように、円筒体225を
アウターボビンとして用い、このアウターボビン内周面
にコイル素線CL を巻き付けつつ固定することで各リン
グ状コイルLcを順次形成、固定していってもよい。図
10(D)には、線引出し孔225aから各リング状コ
イル両端のコイル素線CL を引出している様子を示して
いる。
【0099】なお、円筒体外部で電機子コイルを作って
おく場合には、図45や図46に示すような芯棒も利用
できる。また、図10に示す台付き芯棒G1も後述する
電機子コイルに適宜採用できる。前記円筒体225に代
えて、図11に示す円筒体225’や、図12に示す四
角筒体226を採用することもできる。
【0100】図11に示す円筒体225’は、円筒体の
中心軸線に沿う方向に延びる線引出しスリット225’
aを2本備えたもので、円筒体の両端は軸受け部材を兼
ねるリング状端板部材225’Eで閉じられる。なお、
別途前記軸受け部材201のような軸受け部材を設けて
もよい。この円筒体225’による電機子コイルの組み
立ても図10(B)、(C)及び(D)と同様に行え
る。
【0101】図12に示す四角筒体226は、線引出し
孔やスリットを設けていないものであるが、該筒体中に
収められるコイルLcによってもなお空間として残され
る筒体内の四隅部分226aを適宜線引出し部として利
用できる。コイル素線CL を引き出す筒体端部には図示
していないが線引出しのための切欠部等を形成しておく
とよい。筒体226の両端は軸受け部材を兼ねるリング
状端板部材226Eで閉じられる。なお、別途前記軸受
け部材201のような軸受け部材を設けてもよい。この
四角筒体226による電機子コイルの組み立ても図10
(B)及び(C)と同様に行える。また、筒体22
5’、226はリング状コイルの位置決め部材を兼ねる
こともできる。
【0102】図13(A)に示すリニアモータLMa4
では、可動子2の電機子コイル21は外周保護部材であ
る円筒体225”に囲まれている。円筒体225”の両
端は軸受け部材201を設けたリング形状の端部材25
5”Eで閉じられている。円筒体225”は図10に示
す円筒体225と同様のものであるが、図13(D)に
示すように、前記筒体225における線引出し孔225
aに代えて筒体端部に線引出し用切欠部225”aを備
えている。各コイルの素線CL はここから引き出され
る。
【0103】電機子コイル21は、それを構成する各リ
ング状コイルLcがそれぞれスペーサ部材41に接着固
定されている。スペーサ部材41は図13(C)に示す
ようにコイルLcの内径と同径の中心孔411を有する
リング形状の板体であり、一か所に中心孔411から外
周に抜ける線引出し用スリット412を有している。か
かるスペーサ部材付きリング状コイルLcは、それには
限定さないが、例えば、図13(B)に示すように台B
2付き短芯棒G2を準備し、これに予め形成したリング
状コイルLcを嵌め込み、次いでスペーサ部材41を嵌
め込み、コイルLcの側面とスペーサ部材41とを接着
剤にて接着し、しかるのちこれらを芯棒G2から取り出
すことで簡単に、且つ、コイルLcとスペーサ部材41
とが中心合わせ(調芯)された状態で得られる。
【0104】このようなスペーサ部材付きリング状コイ
ルLcを円筒体225”内に順次嵌入し、且つ、スペー
サ部材41の外周面を接着剤にて筒体内周面に接着固定
する。かくして外周保護部材225”で囲まれた電機子
コイル21が簡単、容易に形成される。このようにスペ
ーサ部材を設けた電機子コイルは、スペーサ部材の厚み
を予め調整して各隣り合うリング状コイル間の間隔を所
定のものに設定できる利点がある。
【0105】図14(A)に示すリニアモータLMa5
では、可動子2の電機子コイル21を構成する各リング
状コイルLcが図14(B)に示すように、断面円弧形
状の板体227の内面227aに所定の順序で並べら
れ、且つ、各コイルLcが接着剤Adにて接着され、両
端のコイルLcの外側には軸受け部材201を設けた端
部材227Eが配置され、これらも板体227に接着剤
で固定されている。
【0106】この板体227は、電機子コイル21の外
周面の一部において該電機子コイル21を構成している
複数のリング状コイルLcの全体にわたり接着固定され
たものであり、外周保護部材となっている。なお各隣り
合うリング状コイルLc同士も接着剤で接続してもよ
い。図15(A)に示すリニアモータLMa6は、可動
子2の電機子コイル21を外周保護部材として機能する
平坦な長方形の板体227’の内面に設けたものであ
る。板体227’は電機子コイル21の外周面の一部に
おいて複数のリング状コイルの全体にわたって設けられ
ている。
【0107】さらに説明すると、電機子コイル21は、
それを構成する各リング状コイルLcがそれぞれスペー
サ部材42に接着固定されている。スペーサ部材42
は、図15(B)に示すように、コイルLcの内径と同
径の中心孔421を有する板体であり、一か所に線引出
し用スリット422を有している。かかるスペーサ部材
付きリング状コイルLcが、図15(B)に示すよう
に、スペーサ部材42の外周面の一部で板体227’の
内面に接着剤Adにて接着固定されている。そして、一
方の端に位置して外側へ露出したスペーサ部材42(図
において左端のもの)に軸受け部材201が固定され、
他方の端(図中右端)に位置するリング状コイルLc
に、軸受け部材201を設けた端部材43が当てがわ
れ、該端部材43も接着剤にて板部材227’に固定さ
れている。
【0108】なお、各リング状コイルLcのスペーサ部
材とは反対側の側面を、それに隣り合うスペーサ部材4
2の側面や端部材43の内側面に接着剤で固定してもよ
い。図16は電機子コイル21に設ける外周保護部材の
さらに他の例を示している。図16に示す外周保護部材
228は、電機子コイル21の中心軸線に沿う方向に延
びる分割ライン部で二つの部分228A及び228Bに
分割されている。それら分割された部分は電機子コイル
21に両側から当てがわれ、ボルトBLにて接合され、
電機子コイル21を抱き込んだ筒状の外周保護部材22
8を構成している。図16では外周保護部材228から
分離して示してある端部材228Eも電機子コイル21
とともに外周保護部材228に抱き込まれる。端部材2
28Eは軸受け部材を兼ねているが、別途軸受け部材2
01等を設けたものでもよい。
【0109】このような電機子コイル21は、分割され
た一方の部分228Aに電機子コイル21を、或いは電
機子コイル21を構成するリング状コイルLcを所定の
関係で配置し、且つ、必要に応じ接着剤で接着し、さら
に両端部材228Eも設け、しかるのち残り半分の部分
228Bをそれらに(必要に応じ接着剤を塗布して)被
せ、両部分228A、228Bを接合することで簡単容
易に所定の電機子コイルを得ることができる。各リング
状コイルLcからの引出し素線CL は、例えば予め両分
割部分の合わせ面等に線引出し部228’を設けておく
ことで引き出せる。
【0110】図14、図15、図16に示す外周保護部
材227、227’、228もリング状コイルLcの位
置決め部材を兼ねている。図17は図10、図11、図
12、図13に示す外周保護部材225、225’、2
26、225”等(図17では外周保護部材225Xと
総称する)にて保護されるに適したリング状コイルLc
の他の例を示している。図17に示す各リング状コイル
Lcはコイル外周面からコイル両側面にわたる断面コの
字形状のスペーサ部材43をコイルLcに180度中心
間隔で嵌め込んだものである。
【0111】隣り合うリング状コイルLcはそれらスペ
ーサ部材43が重なり合わないように(ここでは90度
の中心角度間隔で)配置されるように重ねられて外周保
護部材255Xに所定順序で配置される。各コイルのス
ペーサ部材43の背面431が接着剤で外周保護部材2
25Xの内面に接着固定される。かくして所定の電機子
コイル21が構成され、且つ、それに外周保護部材22
5Xが設けられる。各隣り合うリング状コイルLcの間
隔はスペーサ部材43の厚みで規定される。また、スペ
ーサ部材43はコイルLcの全周にわたるものではない
ので、スペーサ部材のないところでは隣り合うコイルL
c間に空間が形成さ、ここから放熱し易くなっいてい
る。なお、スペーサ部材43はコイルLcの結束部材も
兼ねている。
【0112】以上説明した外周保護部材225(図1
0)、225’(図11)、226(図12)、22
5”(図13)、227(図14)、227’(図1
5)、228(図16)、225X(図17)は、合成
樹脂、金属等種々の材料で形成できるが、強磁性体材料
で形成すれば可動子ヨークを兼ねさせることができ、可
動子推力をそれだけ向上させることができる。アルミニ
ウム、銅等の高熱伝導性材料で形成すれば、電機子コイ
ルからの発熱を逃がす放熱部材を兼ねさせるとができ
る。なお外周保護部材を導電性材料から形成するとき
は、電機子コイルに向けられる面等に電気絶縁性膜を形
成することが望ましい。また、他部品との接続部を有す
るように形成されてもよい。
【0113】以上図7から図17を参照して説明した各
電機子コイルは、外周面に外周保護部材225等が設け
られることで電機子コイル21を構成している各リング
状コイルの正規状態及び各隣り合うリング状コイルの正
規の配置関係が安定的に維持され、且つ、強度の高いも
のとなっており、取り扱いや外力によっても、各リング
状コイル素線のほぐれ、リング状コイル間の分離、全体
の変形、分解等が生じ難い。また電機子コイル21は外
周保護部材225等を利用して容易に精度良く最終組み
立てできる。これらによりリニアモータ全体としてもそ
れだけ高強度に、精度よく、しかも容易に組み立てるこ
とができる。またリニアモータは高強度に、精度よく組
み立てられるので、長期にわたり所定の推力で安定して
作動する信頼性の高いものとなる。<第2タイプのシャ
フト型リニアモータの例について>次に結束部材で電機
子コイルのリング状コイルを結束した第2タイプのシャ
フト型リニアモータの例について図18から図30を参
照して説明する。
【0114】図18に示すリニアモータLMb1は、可
動子2の電機子コイル21が膜状結束部材231で結束
されたリング状コイルLcからなっているものである。
各リング状コイルLcはその外周面及び両側面がそれら
の面に塗布された電気絶縁性ワニスにより形成された膜
状の結束部材231で抱き囲まれている。各隣り合うリ
ング状コイルLcはその膜状結束部材231の対向する
側面部分で接着剤にて相互に接続固定されており、これ
により電機子コイル21が形成されている。両端のコイ
ルの膜状結束部材231側面には軸受け部材201が接
着固定されている。
【0115】このようなワニス製結束部材に代えてリン
グ状コイルの外周面及び両側面にわたり塗布した樹脂膜
からなる膜状結束部材や、リング状コイルに被せた熱収
縮性フィルム筒体を加熱収縮させて形成した膜状結束部
材等も採用できる。テープを接着して形成することもで
きる。また図18に示す結束部材231に代えて図19
に示す結束部材232を採用することもできる。図19
に示す結束部材232は、リング状コイルLcの外周面
及び両側面にわたり形成固定した樹脂成形体からなるも
のである。この樹脂成形体結束部材は、それには限定さ
れないがここではエポキシ樹脂から形成され、外輪郭が
直方体形状を呈しており、内部にコイルがない隅部分に
ボルト孔が貫通形成されている。各リング状コイルLc
はこれを囲む結束部材が接触する状態で所定の順序で中
心を一致させて配置され、結束部材232のボルト孔に
ボルトBL1が通され、ナットN1で緊締されることで
電機子コイル21が形成される。
【0116】樹脂成形体からなる結束部材はリング状コ
イルの内周面あるいはさらに両側面に形成されてもよ
い。図20(A)に示すリニアモータLMb2では、可
動子2の電機子コイル21がさらに他の結束部材を用い
て構成されている。図20(A)に示す結束部材233
は、内部にリング状コイルLcを内嵌固定するアウター
ボビンの形態のものである。図20(B)に示すように
結束部材233は短円筒体233aとこれに一体的に形
成されている円形底壁233bとからなっている。短円
筒体233aにはコイル素線CL を引き出すための線引
出しスリット233a1を形成してある。底壁233b
にはリング状コイルLcの内径と同径の中心孔233b
1が形成されている。
【0117】各リング状コイルLcはこのような結束部
材233の中に内嵌固定されており、各隣り合う結束部
材233が接着剤で接着固定されることで電機子コイル
21が形成されている。なおここでは3個のリング状コ
イルから電機子コイルが形成されている。電機子コイル
一端の外部に露出した結束部材233の底壁233bの
外面には軸受け部材201’が固定されており、他端の
外部に露出したコイルLcには軸受け部材201’を設
けた端部材233Eが固定されている。かくして可動子
2が形成されている。図20(A)中右側二つの結束部
材233の底壁233bはこれを間にして隣り合うリン
グ状コイルLc間のスペーサ部材を兼ねている。
【0118】アウターボビン型結束部材233へのリン
グ状コイルLcの内嵌固定は、図20(B)に示すよう
に、予め作っておいたリング状コイルLcを結束部材2
33の中に嵌め込み、その外周面を接着剤で結束部材内
周面に接着固定することで行ってもよいし、図21に示
すように、結束部材233の内周面にコイル素線CL
巻き付けることでリング状コイルを形成しつつそれを結
束部材内周面に接着剤で固定するようにしてもよい。
【0119】いずれにしても、リング状コイルLcと結
束部材233とは中心を合わせた(調芯された)状態で
結合され、従って結束部材233を中心を合わせて接続
するだけで、複数のリング状コイルLcが芯合わせされ
る。すなわち、結束部材233はコイルの位置決め部材
を兼ねている。結束部材の調芯をより容易にするために
上記結束部材233に代えて図22に示す結束部材23
4を採用することもできる。
【0120】図22に示す結束部材234も、短円筒体
234aとこれに一体的に形成されている、スペーサ部
材を兼ねる円形底壁234bとからなっており、短円筒
体234aにはコイル素線CL を引き出すための線引出
しスリット(図示省略)を形成してある。底壁234b
にはリング状コイルLcの内径と同径の中心孔234b
1が形成されている。しかしこの結束部材234は、短
円筒体234aの自由端側に円形突条部234xを備え
ているとともに底壁234bに該円形突条部が丁度嵌合
できるサイズの円形段部234yを備えている。各隣り
合う結束部材234は、一方のものの円形突条部234
xが他方のものの円形段部234yに嵌合するように接
続される。かくして結束部材234及びリング状コイル
Lcの調芯が容易になされる。従ってそれだけ電機子コ
イル21を精度よく、容易に組み立てることができる。
【0121】図23はアウターボビン型結束部材のさら
に他の例を示している。図23(A)に示す結束部材2
33’は短円筒形状のものである。図23(B)に示す
結束部材233”は短円筒形状のものであり、内周面を
弾性材料層(ここではゴム層)Rb1で形成したもので
ある。いずれの結束部材も、リング状コイルLcが内嵌
固定される。図23(B)の結束部材233”では弾性
材料層Rb1内に別途形成されたリング状コイルが内嵌
されることで、コイルと結束部材とが該層の弾性にて容
易に芯合わせされる。コイルLcは弾性材料層内周面に
接着剤等で固定してもよいが、接着剤を用いなくても該
層の弾性でコイルは保持される。なお、図20、図2
1、図22に示される各結束部材についても内周面をこ
のような弾性材料層で形成してもよい。
【0122】図24に示すリニアモータLMb3では、
可動子2の電機子コイル21がさらに他の結束部材を用
いて構成されている。図24に示す結束部材235は、
リング状コイルLcを外嵌固定するタイプのボビンの形
態のものである。結束部材235は短円筒体235aと
その両端に一体的に形成されているリング形状フランジ
235bとからなっている。
【0123】各リング状コイルLcはこのような結束部
材235の両フランジ235bの間で短円筒体235a
にコイル素線CL が巻き付けられて形成、固定される。
かくして該結束部材に外嵌固定された状態となってい
る。さらに各隣り合う結束部材235同士が接着剤で固
定されることで電機子コイル21が形成されている。両
端の結束部材側面には軸受け部材201が固定されてい
る。
【0124】各結束部材235は一方のフランジ235
bの外側面に複数の突起235xを備えているとともに
他方のフランジ235bの外側面に該突起が丁度嵌合で
きるサイズの凹部235yを備えている。各隣り合う結
束部材234は、そのうち一方のものの突起235xが
他方のものの凹部234yに嵌合するように接続され、
簡単に芯合わせされる。
【0125】なお、各隣り合うリング状コイルLc間に
位置する結束部材フランジ235bはスペーサ部材を兼
ねている。図25、図26、図27はそれぞれリング状
コイルLcを外嵌固定するタイプのボビン型結束部材の
さらに他の例を示している。図25(A)に示す結束部
材236は、短円筒体236aの片側端にリング形状の
フランジ236bを一体的に形成したものである。リン
グ状コイルLcは、別途形成さたものが短円筒体236
a上に外嵌固定されるか、又は該短円筒体236a上に
コイル素線CL を巻き付けることで形成されつつ外嵌固
定される。
【0126】各結束部材236は短円筒体236aの自
由端側に円形突条部236xを有しているいるとともに
フランジを設けた端部に該突条部が丁度嵌合できるサイ
ズの円形凹部236yを有している。リング状コイルL
cを外嵌固定した各隣り合う結束部材236は、一方の
ものの円形突条部236xが他方のものの円形凹部23
6yに嵌合するように接続され、これにより結束部材2
36及びリング条コイルLcが調芯された状態で電機子
コイル21が得られる。電機子コイル21における一方
の端にある外部へ露出した結束部材フランジ236bに
は軸受け部材201が固定されるとともに他方の端に露
出した結束部材円筒体236aには軸受け部材201を
設けた端部材236Eが固定される。端部材236Eに
は結束部材円筒体236aの円形突条部236xが嵌合
する凹部236Eyを形成してある。
【0127】なお、各隣り合うリング状コイルLc間に
位置する結束部材フランジ236bはスペーサ部材を兼
ねる。図25(B)に示す結束部材236’は図25
(A)に示す結束部材236において短円筒体236a
の外周面を弾性材料(ここではゴム)層Rb2で形成し
たものである。リング状コイルLcはこの弾性材料層R
b2 上に外嵌されることで、該層の弾性により容易に結
束部材236’に芯合わせされる。コイルLcは弾性材
料層外周面に接着剤等で固定してもよいが、接着剤を用
いなくても該層の弾性でコイルは保持される。図24に
示す結束部材235においても短円筒体部分235aの
外周面に弾性材料層を形成してもよい。
【0128】図26に示す結束部材237は短円筒体型
乃至リング型の結束部材であり、一端に調芯用の円形突
条部237xを有しているとともに他端に該円形突条部
が丁度嵌合できるサイズの円形凹段部237yを有して
いる。外周面は弾性材料(ここではゴム)層Rb3で形
成されている。リング状コイルLcを外嵌固定した各隣
り合う結束部材237は、一方のものの円形突条部23
7xが他方のものの円形凹部237yに嵌合するように
接続され、これにより結束部材237及びリング状コイ
ルLcが調芯された状態で電機子コイルが得られる。
【0129】以上説明した図24から図26に示す結束
部材235、236、237等おける短円筒体の部分
(235a等)は電機子コイルを構成するためにこれら
が連続した状態では電機子コイルの内周保護部材を兼ね
る。図27の結束部材237’は単なる短円筒形状のも
のである。この結束部材も外周面を弾性材料層で形成し
てもよい。電機子コイル形成にあたってはリング状コイ
ルLcを外嵌固定した各隣り合う結束部材237’を接
着剤等で接続してもよいが、ここでは別途準備された円
筒スリーブ237Cに各結束部材237’が嵌められ、
接着剤にて固定され、これにより電機子コイル21が形
成されている。スリーブ237Cの両端には軸受け部材
202が固定される。なおスリーブ237Cは電機子コ
イルの内周保護部材を兼ねるものでもよい。
【0130】図28(A)はさらに他の結束部材を用い
て構成したリニアモータLMb4を示している。このモ
ータにおいて可動子2の電機子コイル21は、図28
(B)に示すリング状コイルLcを接続することで形成
されている。ここでのリング状コイルLcは、その外周
面から両側面にかけて嵌め込み係合された4個の断面コ
の字形状の結束部材238で結束されている。各結束部
材238は接着剤等でコイルに接着されてもよいが、こ
こでは各コの字形状結束部材238はそのバネ弾性によ
りコイルに強く係合しているので接着剤は用いていな
い。4個の結束部材は90度の中心角度間隔で配置され
ている。各隣り合うリング状コイルLcはこれら結束部
材238の側面238sの部分で接着剤にて接続されて
おり、かくして電機子コイル21が構成されている。両
端コイルの結束部材外側面には軸受け部材201を設け
たリング形状の板部材238Eが接着固定されている。
【0131】この電機子コイルでは各隣り合うリング状
コイルLcは直接接触しておらず、結束部材238を設
けていない部分では空間が形成さており、電機子コイル
からの発熱が該空間から放出される。図29のリニアモ
ータLMb5でも、可動子2の電機子コイル21は図2
8(A)のリニアモータLMb4と同様に形成されてい
る。すなわち、各リング状コイルLcは、それに等中心
角度間隔で係合された複数の断面コの字形状の結束部材
239の側面が互いに接着剤にて接続固定されているこ
とで電機子コイル21が形成されている。但し、各結束
部材239はその両内側面及び内底面が弾性材料(ここ
ではゴム)層Rb3で形成されてる。従って、リング状
コイルLcはその幅方向における中心Cwが結束部材2
39の幅方向における中心に該ゴム層の弾性で一致せし
められる。従って結束部材239の各部寸方を精度よく
仕上げておくことで、各隣り合うリング状コイル間隔を
容易に精度のよいものにできる。コイルLcは弾性材料
層Rb3に接着剤等で固定してもよいが、接着剤を用い
なくても該層の弾性でコイルは保持される。なお、図2
9において203は両端の結束部材239の外側面に固
定した軸受け部材である。
【0132】図28や図29に示す結束部材238、2
39も、隣り合うコイルLc間に位置する部分はスペー
サ部材を兼ねる。図30は結束部材のさらに他の例を示
している。この結束部材はコイルLcを90度中心角度
間隔の位置でそれぞれ縛っている紐STである。このよ
うに紐で縛られたコイルLcはここでは外周保護部材を
兼ねる外筒体(外ケースの一種)230内に嵌め込ま
れ、且つ接着剤にて筒体内周面に固定される。図31は
そのようにして形成された電機子コイル21及び可動子
2の1例を示している。図31に示すように紐STで縛
られた各リング状コイルLcは所定の間隔をおいて筒体
230内に配置され、且つ、外周面が接着剤Adにて筒
体内周面に固定されている。筒体230の両端には軸受
け部材を兼ねる端部材230Eが固定され、かくして可
動子2が形成されている。各コイルLcの両側には空間
Spが形成されており、放熱効果がある。なお、筒体2
30は放熱効果を一層得るために熱伝導性良好な材料で
形成してもよい。
【0133】以上説明した結束部材(231、232、
233、238等)により電機子コイル21のリング状
コイルLcが結束されるシャフト型リニアモータやその
電機子コイルによると、各リング状コイルLcは、結束
部材により結束された状態で接続されて電機子コイル2
1とされているので、各リング状コイルの正規状態及び
各隣り合うリング状コイルの正規の配置関係が安定的に
維持され、且つ、各リング状コイル及び電機子コイル2
1全体が強度の高いものとなっており、取り扱いや外力
によっても、コイル素線のほぐれ、リング状コイルLc
間の分離、全体の変形、分解等が生じ難い。また各リン
グ状コイルLcは結束部材で結束されているので、電機
子コイル21を容易に精度良く組み立てることができ
る。これらによりリニアモータ全体としてもそれだけ高
強度に、精度よく、しかも容易に組み立てることができ
る。またこのリニアモータは高強度に、精度よく組み立
てることができるので、長期にわたり所定の推力で安定
して作動する信頼性の高いものとなる。
【0134】おな、上記各シャフト型リニアモータ或い
はその電機子コイルにおいて、リング状コイルLcを結
束している結束部材は各種材料で形成できるが、上記各
例では合成樹脂で形成されている。<第3タイプのシャ
フト型リニアモータの例について>次に電機子コイルに
対し内周保護部材を設けたシャフト型リニアモータの例
について図32から図36を参照して説明する。
【0135】図32(A)に示すリニアモータLMc1
では、可動子2の電機子コイル21の内周面に膜状の内
周保護部材241が形成されている。該膜状保護部材2
41は電機子コイル内周面に、それには限定されないが
ここでは電気絶縁性のポリアミド(溶融ポリアミド)を
塗布することで形成されている。電機子コイル21の両
側面には軸受け部材を兼ねる端部材241Eが接着固定
されている。
【0136】なお、膜状の内周保護部材は以上のほか電
気絶縁性ワニスの塗布等によっても形成できる。また、
ここでは図示を省略しているが、樹脂成形により電機子
コイル21の内周面、或いはさらにその両側面まで一体
的に形成固定された樹脂成形層を設けて、これを内周保
護部材としてもよい。
【0137】図32(B)に示すリニアモータLMc2
では、可動子2の電機子コイル21を構成する各リング
コイルLcは内周保護部材である円筒体242の外周面
上に配置され、コイル内周面が接着剤Adにて該円筒体
に接着固定されている。かくして電機子コイル21が形
成されると同時的に該電機子コイル21の内周面に保護
部材242が形成されている。両端のコイルLcの外側
面に軸受け部材を兼ねる端部材242Eが接着固定され
ている。
【0138】前記の膜状保護部材241も、この円筒体
242も、電機子コイル21をできるだけ界磁マグネッ
ト1に接近させて高推力を得るためには薄く形成さてい
る方がよい。従ってここでの円筒体242は薄肉の樹脂
フィルムから形成されている。図33に示すリニアモー
タLMc3では、可動子2の電機子コイル21を構成す
る各リング状コイルLcはリング形状のスペーサ部材4
4に芯合わせした状態で固定、保持されており、各リン
グ状コイルLcはスペーサ部材44ごと電機子コイルの
内周保護部材である円筒体243に外嵌配置され、スペ
ーサ部材44の外周面の部分で円筒体243の外周面に
に接着固定されている。かくして電機子コイル21が形
成されると同時的に該電機子コイルの内周保護部材24
3が形成されている。
【0139】内周保護部材243上に設けられたスペー
サ部材のうち図33中右端に位置するものの外側面には
軸受け部材204が固定され、図33中左端に位置する
コイルLcの外側面には、軸受け部材204を設けた端
部材(スペーサ部材と同形状サイズのもの)440が接
着固定されている。ここでは円筒体形状の内周保護部材
243は断熱性材料(それには限定されないがここでは
セラミック)で形成されていて断熱部材を兼ねている。
従って電機子コイル21からの熱は界磁マグネット1に
伝わりにくく、それだけリニアモータは所定の推力で円
滑に作動する。
【0140】図34に示すリニアモータLMc4は前記
モータLMc3において断熱性内周保護部材243に代
えて円筒体の内周保護部材244を設けたものである。
それ以外の点はモータLMc3と同様である。ここでの
内周保護部材244は高熱伝導性材料であるアルミニウ
ムからなり、両端部は電機子コイル21の外側まで突出
している。両端部には軸受け部材205が内嵌固定され
ている。
【0141】この内周保護部材244は放熱部材を兼ね
ており、従って電気コイル21からの発熱はこれにより
外部へ放出されやすく、それだけリニアモータは所定の
推力で円滑に作動する。なお、このように導電性の材料
で内周保護部材を形成するときは、それの電機子コイル
21や界磁マグネット1に向けられた面に電気絶縁性膜
を形成しておくことが推奨される。
【0142】以上説明した内周保護部材はいずれも電機
子コイル21の内周面の全体にわたり設けたものである
が、内周保護部材は電機子コイル21の内周面の一部分
又は複数部分において該電機子コイルを構成している全
リング状コイルLcにわたって設けられていてもよい。
図35はその1例を示している。図35に示す内周保護
部材245は樹脂からなり、断面円弧形状の帯板状のも
のである。内周保護部材245はここでは一対(2本)
設けられているが、一本、或いは3本以上設けてもよ
い。各内周保護部材245は全リング状コイルLcにわ
たって延びており、それらの内周面に接着剤にて固定さ
れている。
【0143】なお、部材245のような部分的な内周保
護部材についても、断熱性材料で形成して断熱部材を兼
ねさせたり、高熱伝導性材料で形成して放熱部材を兼ね
させてもよい。図36は内周保護部材のさらに他の例を
示している。この内周保護部材246は、中央の円筒体
246Cに等間隔でフランジ246fを外嵌固定したも
ので、いわば電機子コイルを構成する各リング状コイル
Lcのための両側フランジ付きボビン部2461を順次
一体的に連ねたボビンユニットの形態のものである。さ
らに換言すれば、ボビン型の結束部材を一体的に連ねた
ものであるとも言える。各ボビン部2461にコイル素
線CL が巻き付けられてリング状コイルLcが形成され
ることで電機子コイルが形成される。各フランジ246
fには各リング状コイルLcからコイル素線CL を引き
出すための線引出し用スリット246Sを形成してあ
る。このボビンユニットにおける中央円筒体246Cが
電機子コイルの内周保護機能を発揮する。
【0144】このボビンユニット246の両端には軸受
け部材が設けられるが、該ユニットの中央円筒体246
Cを軸受け材料で形成して軸受け部材を兼ねさせてもよ
い。なお、例えば図33等に示される円筒体形状の内周
保護部材や、図35に示される一対の内周保護部材24
5などを軸受け材料で形成することで軸受け部材を兼ね
させることもできる。
【0145】以上説明した内周保護部材のうち、例えば
図33、図34等に示す筒形状のものや、図35に示す
板状のものはいずれもリング状コイルLcの位置決め部
材(特に調芯のための位置決め部材を兼ねている。以上
説明した電機子コイルの内周面に内周保護部材を有する
リニアモータにおいては、電機子コイル21は、その内
周面に内周保護部材が設けられることで該電機子コイル
を構成している各リング状コイルの正規状態及び各隣り
合うリング状コイルLcの正規の配置関係が安定的に維
持され、且つ、強度の高いものとなっており、取り扱い
や外力(例えば電機子コイルに界磁マグネット1を貫通
させるときの衝突による外力)によっても、コイル素線
のほぐれ、リング状コイル間の分離、全体の変形、分解
等が生じ難い。また電機子コイル21は内周保護部材を
利用して容易に精度良く組み立てることができる。これ
らによりリニアモータ全体としてもそれだけ高強度に、
精度よく、しかも容易に組み立てることができる。また
かかるリニアモータは高強度に、精度よく組み立てるこ
とができるので、長期にわたり所定の推力で安定して作
動する信頼性の高いものである。<第4タイプのシャフ
ト型リニアモータの例について>次に電機子コイルを構
成する各隣り合うリング状コイルがそれらの対向する側
面において補助接続手段にて互いに接続されている第4
タイプのシャフト型リニアモータの例について図37か
ら図44を参照して説明する。
【0146】図37(A)に示すリニアモータLMd1
では、可動子2の電機子コイル21は、それを構成する
各隣り合うリング状コイルLc同士が、それらの側面で
補助接続手段としての接着剤Adにて強固に接着接続さ
れて形成されている。電機子コイル21の両端には軸受
け部材201が固定されている。また、電機子コイル2
1には、その外周面側から例えば図37(B)で示すよ
うなクリップ部材251(保持部材の一種)が外嵌さ
れ、これにより電機子コイル21は両側から挟まれ、個
々のコイルLcの正規状態も維持されている。なお、ク
リップ部材251は電機子コイルに接着剤にて固定され
てもよい。クリップ部材251は電機子コイル21の外
周保護部材も兼ねることができる。
【0147】前記クリップ部材251に代えて、図38
に示す円筒体252を採用してもよい。円筒体252は
一端にリング形状フランジ252fを備えたものであ
り、各隣り合うリング状コイルLcが接着剤で接続され
た電機子コイル21に内嵌され、フランジ252fとは
反対側に同様なフランジ252f’が固定される。これ
により該両フランジで電機子コイル21が両側から挟み
保持され、個々のコイルLcの正規状態も維持される。
【0148】なお、電機子コイル21は円筒体252に
接着剤で固定してもよい。円筒体252は内周保護部材
を兼ねることもできる。図39に示すリニアモータLM
d2は、図37(A)に示すリニアモータLMd1にお
いて、クリップ部材251に代えて両端が軸受け部材2
06を設けた端部材253Eじ閉じられる筒体ケース2
53を採用したものである。各隣り合うリング状コイル
Lcが接着剤で接続された電機子コイル21は筒体ケー
ス253内に遊嵌され、両側から端部材253Eで挟ま
れ、これにより個々のコイルLcの正規状態が維持され
る。
【0149】図37から図39に示す電機子コイル21
では隣り合うコイルLc相互を接続する補助接続手段と
して接着剤Adを採用したが、これに代えて図40
(A)に示すように、リング形状の両面接着テープWA
dを採用してもよい。このテープWAdを採用すると、
隣り合うコイルLc同士を簡単に接続できる。かかるリ
ング形状のテープWAdは、図40(B)に例示するよ
うに、離型シート状に粘着接着剤を塗布してなるシート
ASにリング形状テープWAdを取り出せる切り込みラ
インを形成しておくことで簡単に得ることができる。な
お、かかるリング形状の両面接着テープWAdは、隣り
合うリング状コイルLcの接続に広く利用できる。
【0150】図41に示すリニアモータLMd3では、
可動子2の電機子コイル21は、それを構成する各隣り
合うリング状コイルLc同士が、それらの側面で補助接
続手段としての接着剤Ad及びスペーサ部材254を用
いて強固に接着接続されて形成されている。さらに説明
すると、リング形状の各スペーサ部材254が各隣り合
うコイルLcの間に配置され、該スペーサ部材254の
両側面が隣り合うコイルLcの側面に接着剤Adにて接
続固定されている。また、予め形成される各コイルLc
は、例えば図47に示すような治具芯棒901、902
等を用いるなどして、接着剤を塗布したコイル素線CL
から形成してあり、それ自体も強固に形成されている。
【0151】かくして得られた電機子コイル21の両側
面にそれぞれ軸受け部材201を設けたリング形状の端
部材254Eが固定されている。各スペーサ部材254
及び端部材254Eは熱伝導性良好な材料(例えばアル
ミニウムや銅、これらの合金)から形成されており、そ
れらの外径はリング状コイルLcの外径より十分大きく
されている。従ってこれら部材254、254Eにて電
機子コイル21からの熱を外部に逃がすことができる。
すなわちこれら部材254、254Eは放熱部材を兼ね
ている。また、これら部材254、254EはコイルL
c外径より大径に形成されているので、外力が直接コイ
ルLcに到達しがたく、それだけ電機子コイルは安全で
ある。
【0152】図42(A)に示すリニアモータLMd4
では、可動子2の電機子コイル21は、それを構成する
各隣り合うリング状コイルLc同士が、それらの側面で
補助接続手段としての接着剤及びスペーサ部材を兼ねる
ヒートパイプ255を用いて強固に接着接続されて形成
されている。さらに説明すると、スペーサ部材を兼ねる
ヒートパイプ255が各隣り合うコイルLcの間に配置
され、該パイプ255の両側面が隣り合うコイルLcの
側面に接着剤にて接続固定されている。かくして形成さ
れた電機子コイル21は保持部材の一種である外ケース
255K内に収められ、該ケース255Kの両端に設け
た軸受け部材207にて両側から挟まれている。なお、
各ヒートパイプ255の一部は外ケースの外部へ突出し
ている。
【0153】このリニアモータLMd4では、電機子コ
イル21内にヒートパイプを設けてあるので,電機子コ
イルからの発熱を容易に外部へ放出することができる。
図43に示すリニアモータLMd5では、電機子コイル
21を構成している各リング状コイルLcは、その側面
がコイル素線CL からなる凹凸面に成形されているとと
もに両側面は該凹凸状態が丁度逆になるように非対称凹
凸側面に形成されている。各隣り合うリング状コイルL
cは対向するそれらの側面において前記凹凸が丁度嵌合
し合うように、換言すれば広い接着面積で密着する状態
で、補助接続手段として接着剤Adを用いて強固に接続
されている。かくして形成された電機子コイル21両端
のコイルLcの露出している凹凸側面には、丁度その凹
凸に合致する凹凸側面を有する端部材256Eが嵌合当
接され、接着剤で固定されている。各端部材256Eに
は軸受け部材208を設けてある。そして両端部材25
6Eを挟み込むように複数のクリップ部材257が取り
付けられている。
【0154】図44に示すリニアモータLMd6では、
電機子コイル21を構成している各隣り合うリング状コ
イルLcはスペーサ部材258及び接着剤にて強固に接
続されている。さらに説明すると、各リング状コイルL
cの両側面はコイル素線CLからなる凹凸面に成形され
ている。スペーサ部材258は各隣り合うリング状コイ
ルLc間に配置され、その両側面が隣り合うコイルLc
側面に接着剤にて接続されるのであるが、各スペーサ部
材258のコイル凹凸側面に対向する側面は該コイル側
面の凹凸に丁度合致する凹凸面に形成されており、従っ
てスペーサ部材258とコイルLcとは広い接着面積で
密着でき、強固に接着接続される。
【0155】かくして形成された電機子コイル21の両
端のコイルLcの露出している凹凸側面には、丁度その
凹凸に合致する凹凸側面を有する端部材258Eが嵌合
当接され、接着剤で固定されている。各端部材258E
には軸受け部材209を設けてある。なお、図44に示
すリング状コイルLcも、図41に示すリング状コイル
Lcと同様に、例えば図47に示すような治具芯棒90
1、902等を用いるなどして、接着剤を塗布したコイ
ル素線CL から形成してあり、それ自体も強固に形成さ
れている。
【0156】図37、図38、図39、図42、図43
に示されるリング状コイルについても同様にコイル素線
L に接着剤を塗布して強固に形成することができ、そ
の場合には、個々のコイルLcにいて分解等が発生しな
いようにコイルの正規状態を維持できる保持部材251
(図37)、253(図39)、255K(図42
(A))、257(図43)等は省略することができ
る。
【0157】いずれにしてもスペーサ部材を設けてある
ときは、それにより隣り合うリング状コイルLc間隔を
設定できる。図37から図44に示すリニアモータで
は、各隣り合うリング状コイルLcが、従来のように単
にコイルを形成している素線の熱融着性皮膜にたよって
接続されるのではなく、互いに補助接着手段にて強固に
接続されるので、従来のシャフト型リニアモータに比べ
ると電機子コイル強度が向上しており、リニアモータ全
体としてもそれだけ強度が向上し、安定して作動する。
【0158】以上第1タイプから第4タイプのシャフト
型リニアモータの各種例について説明してきたが、以上
例示したもののほか、それぞれの例示リニアモータの特
徴を、支障がないかぎり適宜組み合わせて採用すること
もできる。
【0159】
【発明の効果】本発明によると、N極の磁極とS極の磁
極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該界
磁マグネットが貫通する複数の、順次連ねて配置された
リング状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁
マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされ
るシャフト型リニアモータであって、従来のシャフト型
リニアモータに比べると電機子コイル強度が向上してお
り、リニアモータ全体としてもそれだけ強度が向上して
いるシャフト型リニアモータを提供することができる。
【0160】また本発明によると、N極の磁極とS極の
磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該
界磁マグネットが貫通する複数の、順次連ねて配置され
たリング状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界
磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とさ
れるシャフト型リニアモータであって、電機子コイルを
高強度に、精度よく、しかも容易に組み立てることがで
き、リニアモータ全体としてもそれだけ高強度に、精度
よく、しかも容易に組み立てることができるシャフト型
リニアモータを提供することができる。
【0161】また本発明によると、N極の磁極とS極の
磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、該
界磁マグネットが貫通する複数の、順次連ねて配置され
たリング状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界
磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とさ
れるシャフト型リニアモータであって、高強度に、精度
よく組み立てることができ、それにより長期にわたり所
定の推力で安定して作動する信頼性の高いシャフト型リ
ニアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシャフト型リニアモータの1例の
断面図である。
【図2】図1に示すモータにおける電機子コイルの斜視
図である。
【図3】図1に示すリニアモータの通電制御のための回
路の一例のブロック図である。
【図4】図3に示す回路中のモータ駆動制御回路部分を
より詳しく示すための回路ブロック図である。
【図5】図1に示すリニアモータの可動子を図1中左方
向に駆動するときの、各ホール素子の検出磁極と、各コ
イルへの通電タイミングとの関係を示す図である。
【図6】図1に示すリニアモータの可動子を図1中右方
向に駆動するときの、各ホール素子の検出磁極と、各コ
イルへの通電タイミングとの関係を示す図である。
【図7】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモー
タの他の例の断面図であり、図(B)は図(A)のX−
X線に沿う断面図である。
【図8】外周保護部材を備えた電機子コイルのさらに他
の例の斜視図である。
【図9】外周保護部材を備えた電機子コイルのさらに他
の例の完成直前の斜視図である。
【図10】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルの組み立て状態の1例を示す
側面図であり、図(C)は電機子コイルを筒状の外周保
護部材内に組み立てる様子の1例を示す側面図であり、
図(D)は電機子コイルを筒状の外周保護部材内に組み
立てる様子の他の例を示す断面図である。
【図11】外周保護部材のさらに他の例をリング状コイ
ルとともに示す斜視図である。
【図12】外周保護部材のさらに他の例をリング状コイ
ルとともに示す斜視図である。
【図13】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)はスペー
サ部材付きリング状コイル形成の1例を示す図であり、
図(C)はスペーサ部材付きリング状コイルから図
(A)に示す電機子コイルを組み立てる様子を示す図で
ある。
【図14】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルを組み立てる様子を示す図で
ある。
【図15】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルを組み立てる様子を示す図で
ある。
【図16】複数の分割部分からなる外周保護部材の1例
を電機子コイルとともに示す斜視図である。
【図17】電機子コイル形成の他の例を示す斜視図であ
る。
【図18】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルを組み立てる様子を示す図で
ある。
【図19】樹脂成形体からなる結束部材で結束されたリ
ング状コイルから電機子コイルを組み立てる様子を示す
斜視図である。
【図20】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルにおけるアウターボビン型結
束部材で結束されたリング状コイルを形成する様子の1
例を示す斜視図である。
【図21】図20(A)に示す電機子コイルにおけるア
ウターボビン型結束部材で結束されたリング状コイルを
形成する様子の他の例を示す斜視図である。
【図22】図20(A)に示すシャフト型リニアモータ
の変形例の断面図である。
【図23】図(A)、図(B)はそれぞれアウターボビ
ン型結束部材の他の例を示す断面図である。
【図24】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図25】図(A)、図(B)はそれぞれアウターボビ
ン型結束部材のさらに他の例を示す断面図である。
【図26】アウターボビン型結束部材のさらに他の例を
示す断面図である。
【図27】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例における電機子コイルの断面図である。
【図28】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルにおける断面コの字形状の結
束部材で結束されたリング状コイルの斜視図である。
【図29】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図30】結束部材(紐)で縛られたリング状コイルを
筒状体に内嵌する様子を示す斜視図である。
【図31】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図32】図(A)、図(B)はそれぞれ本発明に係る
シャフト型リニアモータのさらに他の例の断面図であ
る。
【図33】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図34】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図35】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例における電機子コイルの断面図である。
【図36】ボビンユニットタイプの内周保護部材の斜視
図である。
【図37】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(B)は図
(A)に示す電機子コイルにおけるクリップ部材(保持
部材の一種)の斜視図である。
【図38】電機子コイルのさらに他の例の組み立て状態
を示す断面図である。
【図39】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図40】図(A)は隣り合うリング状コイルをリング
形状の両面接着テープで接着する様子を示す図であり、
図(B)はかかるリング形状テープを得るシートの1例
の平面図である。
【図41】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図42】図(A)は本発明に係るシャフト型リニアモ
ータのさらに他の例の断面図であり、図(A)のモータ
の電機子コイルに装着されているヒートパイプの側面図
である。
【図43】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図44】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図45】電機子コイル形成用の芯棒の1例とそれに形
成された電機子コイルを示す断面図である。
【図46】図(A)及び図(B)はそれぞれ電機子コイ
ル形成用の芯棒の他の例とそれに形成された電機子コイ
ルから該芯棒を抜き出す様子を示す断面図である。
【図47】図(A)及び図(B)はそれぞれ電機子コイ
ル形成用の芯棒のさらに他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
LMa1 シャフト型リニアモータ 1 界磁マグネット 2 可動子 21 電機子コイル 201 軸受け部材 LU1、LV1、LW1、LU2、LV2、LW2、Lc リング状
コイル CL コイル素線 221 膜状の外周保護部材 h1 、h2 、h3 ホール素子 31 磁気式エンコーダスケール 32 磁気センサ LMa2 シャフト型リニアモータ 222、223 樹脂成形体(外周保護部材) 222a ホール素子取付け凹部 222b、223 ネジ穴 Am 被駆動体取付けのためのアーム部 224 熱収縮性フィルムチューブ LMa3 シャフト型リニアモータ 225、225’ 円筒体(外周保護部材) 225a 線引出し孔 225’a 線引出しスリット 226 四角筒体(外周保護部材) LMa4 シャフト型リニアモータ 225”円筒体(外周保護部材) 225”a 線引出し用切欠部 41 スペーサ部材 中心孔411を有するリング形状の板体であり、一か所
に中心孔411から外周412 線引出し用スリット LMa5、LMa6 シャフト型リニアモータ 227、227’ 板体(外周保護部材) 227a、227’a 板体内面 Ad 接着剤 42 スペーサ部材 422 線引出し用スリット 228 外周保護部材 228A、228B 外周保護部材228の一部 228’ 線引出し部 43 ペーサ部材 255X 外周保護部材 LMb1 シャフト型リニアモータ 231 膜状結束部材 232 樹脂成形体からなる結束部材 LMb2 シャフト型リニアモータ 233、234、233’、233” アウターボビン
の形態の結束部材 234x 円形突条部 234y 円形段部 Rb1 弾性材料層 LMb3 シャフト型リニアモータ 235、236、236’、237、237’ボビン型
結束部材 235x 突起 235y 凹部 236x、237x 円形突条部 236y、237y 円形凹部 Rb2 弾性材料層 LMb4 シャフト型リニアモータ 238、239 断面コの字形状の結束部材 238S 結束部材側面 LMb5 シャフト型リニアモータ Rb3 弾性材料層 ST 紐(結束部材) 230 筒体 LMc1 シャフト型リニアモータ 241 膜状の内周保護部材 242、243、244 円筒体(内周保護部材) LMc2、LMc3 シャフト型リニアモータ 44 スペーサ部材 245 断面円弧形状の帯板状の内周保護部材 246 ボビンユニット形態の内周保護部材 LMd1、LMd2 シャフト型リニアモータ 251 クリップ部材(保持部材の一種) 252 円筒体(保持部材の一種) 253 筒体ケース WAd リング形状の両面接着テープ LMd3 シャフト型リニアモータ 254 スペーサ部材 LMd4 シャフト型リニアモータ 255 ヒートパイプ 255K 外ケース LMd5 シャフト型リニアモータ 257 クリップ部材 LMd6 シャフト型リニアモータ 258 スペーサ部材

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャ
    フト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通
    する複数の、順次連ねて配置されたリング状コイルから
    なる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電機
    子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニア
    モータであり、前記電機子コイルの外周面に該電機子コ
    イルを構成している前記複数のリング状コイルにわたっ
    て、各リング状コイルの正規状態及び各隣り合うリング
    状コイルの正規の配置関係を維持するように設けられた
    外周保護部材を備えているシャフト型リニアモータ。
  2. 【請求項2】前記外周保護部材は他部品との接続部を有
    している請求項1記載のシャフト型リニアモータ。
  3. 【請求項3】前記外周保護部材は前記複数のリング状コ
    イルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部材
    を兼ねている請求項1又は2記載のシャフト型リニアモ
    ータ。
  4. 【請求項4】前記外周保護部材は強磁性体材料から形成
    されておりヨークを兼ねている請求項1、2又は3記載
    のシャフト型リニアモータ。
  5. 【請求項5】前記外周保護部材は前記各リング状コイル
    を形成するためのアウターボビンを兼ねている請求項
    1、2、3又は4記載のシャフト型リニアモータ。
  6. 【請求項6】前記外周保護部材は前記電機子コイルの少
    なくとも外周面を抱き込むように一体的に形成された膜
    状部材である請求項1記載のシャフト型リニアモータ。
  7. 【請求項7】前記外周保護部材は前記電機子コイルの少
    なくとも外周面に形成固定された一体的な樹脂成形体で
    ある請求項1又は2記載のシャフト型リニアモータ。
  8. 【請求項8】前記外周保護部材は前記電機子コイルの外
    周面を覆う一体的な筒状部材であり、該筒状部材の中に
    前記電機子コイルを構成する各リング状コイルが配置さ
    れているとともに該筒状部材の内周面に固定されている
    請求項1から5のいずれかに記載のシャフト型リニアモ
    ータ。
  9. 【請求項9】前記外周保護部材は前記電機子コイルの外
    周面を覆う一体的な筒状部材であり、前記電機子コイル
    を構成する各リング状コイルはスペーサ部材に保持さ
    れ、該スペーサごと前記筒状部材の中に配置され、該ス
    ペーサ部材で該筒状部材の内周面に固定されている請求
    項1から4のいずれかに記載のシャフト型リニアモー
    タ。
  10. 【請求項10】前記外周保護部材は前記電機子コイルの
    外周面全体のうちの一部分又は複数部分において該電機
    子コイルを構成している前記複数のリング状コイルにわ
    たって一体的に設けられており、前記電機子コイルを構
    成する各リング状コイルは該外周保護部材の内面に配置
    され固定されている請求項1、2、3又は4記載のシャ
    フト型リニアモータ。
  11. 【請求項11】前記外周保護部材は前記電機子コイルの
    外周面全体のうちの一部分又は複数部分において該電機
    子コイルを構成している前記複数のリング状コイルにわ
    たって一体的に設けられており、前記電機子コイルを構
    成する各リング状コイルはスペーサ部材に保持され、該
    スペーサごと前記外周保護部材の内面に配置され、該ス
    ペーサ部材で該外周保護部材の内面に固定されている請
    求項1、2、3又は4記載のシャフト型リニアモータ。
  12. 【請求項12】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通する複数の、順次連ねて配置されたリング状コイルか
    らなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電
    機子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニ
    アモータであり、前記電機子コイルを構成している各リ
    ング状コイルが結束部材により結束されており、各隣り
    合うリング状コイルは相互に接続されているシャフト型
    リニアモータ。
  13. 【請求項13】前記複数のリング状コイルにわたり内嵌
    したスリーブに各リング状コイルが固定されることで前
    記各隣り合うリング状コイルが相互に接続されている請
    求項12記載のシャフト型リニアモータ。
  14. 【請求項14】前記複数のリング状コイルが外ケースに
    内蔵固定されていることで前記各隣り合うリング状コイ
    ルが相互に接続されている請求項12又は13記載のシ
    ャフト型リニアモータ。
  15. 【請求項15】前記各隣り合うリング状コイルにおける
    前記結束部材が相互に結合されることで該各隣り合うリ
    ング状コイルが相互に接続されている請求項12、13
    又は14記載のシャフト型リニアモータ。
  16. 【請求項16】前記結束部材のうち少なくとも一つは他
    部品との接続部を有している請求項12から15のいず
    れかに記載のシャフト型リニアモータ。
  17. 【請求項17】前記結束部材は前記複数のリング状コイ
    ルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部材を
    兼ねている請求項12から16のいずれかに記載のシャ
    フト型リニアモータ。
  18. 【請求項18】前記結束部材は前記リング状コイルを部
    分的に束ねるように縛っている縛り部材である請求項1
    2から14のいずれかに記載のシャフト型リニアモー
    タ。
  19. 【請求項19】前記結束部材は前記リング状コイルを抱
    き囲む膜状結束部材である請求項12から15のいずれ
    かに記載のシャフト型リニアモータ。
  20. 【請求項20】前記結束部材は前記リング状コイルの少
    なくとも外周面又は内周面に形成固定された一体的な樹
    脂成形体である請求項12から17のいずれかに記載の
    シャフト型リニアモータ。
  21. 【請求項21】前記結束部材は前記リング状コイルに嵌
    着される断面コの字形状の部材である請求項12から1
    7のいずれかに記載のシャフト型リニアモータ。
  22. 【請求項22】前記結束部材は前記リング状コイルを内
    嵌固定するアウターボビンである請求項12から17の
    いずれかに記載のシャフト型リニアモータ。
  23. 【請求項23】前記結束部材は、前記シャフト形状の界
    磁マグネットが遊嵌貫通できる孔を有し、前記リング状
    コイルを外嵌固定するボビンである請求項12から17
    のいずれかに記載のシャフト型リニアモータ。
  24. 【請求項24】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通する複数の、順次連ねて配置されたリング状コイルか
    らなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電
    機子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニ
    アモータであり、前記電機子コイルの内周面に該電機子
    コイルを構成している前記複数のリング状コイルにわた
    って、各リング状コイルの正規状態及び各隣り合うリン
    グ状コイルの正規の配置関係を維持するように設けられ
    た内周保護部材を備えているシャフト型リニアモータ。
  25. 【請求項25】前記内周保護部材は前記複数のリング状
    コイルから電機子コイルを組み立てるときの位置決め部
    材を兼ねている請求項24記載のシャフト型リニアモー
    タ。
  26. 【請求項26】前記内周保護部材は断熱性材料から形成
    され、前記電機子コイルから前記界磁マグネットへの熱
    伝達を抑制する断熱部材を兼ねている請求項24又は2
    5記載のシャフト型リニアモータ。
  27. 【請求項27】前記内周保護部材は熱伝導性材料から形
    成され、前記電機子コイルからの熱を放出する放熱部材
    を兼ねている請求項24又は25記載のシャフト型リニ
    アモータ。
  28. 【請求項28】前記内周保護部材は前記電機子コイルが
    前記シャフト形状の界磁マグネット上を相対的に移動す
    るための軸受け部材を兼ねている請求項24又は25記
    載のシャフト型リニアモータ。
  29. 【請求項29】前記内周保護部材は前記電機子コイルの
    少なくとも内周面に形成固定された一体的な膜状部材で
    ある請求項24記載のシャフト型リニアモータ。
  30. 【請求項30】前記内周保護部材は前記電機子コイルの
    少なくとも内周面に形成固定された一体的な樹脂成形層
    である請求項24、26、27又は28記載のシャフト
    型リニアモータ。
  31. 【請求項31】前記内周保護部材は前記電機子コイル内
    周面に内嵌されて該電機子コイルを構成している各リン
    グ状コイルの内周面に固定された一体的な筒状部材であ
    る請求項24から28のいずれかに記載のシャフト型リ
    ニアモータ。
  32. 【請求項32】前記内周保護部材は前記電機子コイルの
    内周面全体のうちの一部分又は複数部分において該電機
    子コイルを構成している前記複数のリング状コイルにわ
    たって一体的に設けられており、前記電機子コイルを構
    成する各リング状コイルは該内周保護部材の外面上に配
    置固定されている請求項24から27のいずれかに記載
    のシャフト型リニアモータ。
  33. 【請求項33】前記内周保護部材は、前記各リング状コ
    イルの内周面にそれぞれ固定された内周保護部材要素を
    連ねて形成されている請求項24、26、27又は28
    に記載のシャフト型リニアモータ。
  34. 【請求項34】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通する複数の、順次連ねて配置されたリング状コイルか
    らなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電
    機子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニ
    アモータであり、前記電機子コイルはそれを構成する各
    リング状コイルのためのボビン部を順次一体的に連ねた
    ボビンユニットにおける該各ボビン部に該リング状コイ
    ルを配置固定してなるものであるシャフト型リニアモー
    タ。
  35. 【請求項35】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通する複数の、順次連ねて配置されたリング状コイルか
    らなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電
    機子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニ
    アモータであり、前記電機子コイルはそれを構成する前
    記各リング状コイルのうち各隣り合うリング状コイルが
    それらの対向する側面において補助接続手段にて互いに
    接続されているシャフト型リニアモータ。
  36. 【請求項36】前記各隣り合うリング状コイルの側面は
    前記補助接続手段として両面接着テープを用いて接続さ
    れている請求項35記載のシャフト型リニアモータ。
  37. 【請求項37】前記各隣り合うリング状コイルの側面
    は、前記補助接続手段として該隣り合うリング状コイル
    間に配置されるスペーサ部材及び該スペーサ部材とそれ
    に隣り合うリング状コイルの側面との間にそれぞれ配置
    される接着剤を用いて接続されている請求項35記載の
    シャフト型リニアモータ。
  38. 【請求項38】前記スペーサ部材は放熱部材を兼ねてい
    る請求項37記載のシャフト型リニアモータ。
  39. 【請求項39】前記スペーサ部材のリング状コイルに接
    続される側面は、該スペーサ部材側面に対向する該リン
    グ状コイルの側面におけるコイル素線の凹凸に適合する
    凹凸面に形成されている請求項37記載のシャフト型リ
    ニアモータ。
  40. 【請求項40】前記各リング状コイルは、各側面がコイ
    ル素線からなる凹凸面に形成されているとともに両側面
    は該凹凸状態が丁度逆になるように非対称凹凸側面に形
    成されおり、各隣り合うリング状コイルは対向するそれ
    らの側面において前記凹凸が丁度嵌合し合うように、前
    記補助接続手段として接着剤を用いて接続されている請
    求項37記載のシャフト型リニアモータ。
  41. 【請求項41】前記リング状コイル全体が各リング状コ
    イルの正規状態が維持されるように保持部材により保持
    されている請求項35から40のいずれかに記載のシャ
    フト型リニアモータ。
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