JP6989584B2 - Co2還元触媒、co2還元電極、co2還元反応装置およびco2還元触媒の製造方法 - Google Patents

Co2還元触媒、co2還元電極、co2還元反応装置およびco2還元触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、CO還元触媒、CO還元電極、CO還元反応装置およびCO還元触媒の製造方法に関する。
近年、エネルギー問題や環境問題の観点から、植物の光合成を模倣して太陽光を電気化学的に化学物質に変換する人工光合成技術の開発が進められている。太陽光を化学物質に変換してボンベやタンクに貯蔵する場合、太陽光を電気に変換して蓄電池に貯蔵する場合に比べて、エネルギーの貯蔵コストを低減することができ、また貯蔵ロスも少ないという利点がある。
これまでには、化学物質(主に化学燃料)として、水素を水から取り出す技術が確立されつつある。光エネルギーを利用した例としては、一対の電極で光起電力層を挟持した積層体(シリコン太陽電池等)を用いた光電気化学反応装置が検討されている。光照射側の電極では、光エネルギーにより水(2HO)を酸化して酸素(O)と水素イオン(4H)を得る。反対側の電極では、光照射側電極で生成した水素イオン(4H)と光起電力層に生じた電位(e)とを用いて、化学物質として水素(2H)等を得る。また、シリコン太陽電池を積層させた電気化学反応装置も知られている(例えば、非特許文献1を参照)。しかしながら、これらの方法では、太陽光から化学エネルギーへの変換効率は高いが、生成される水素は貯蔵や輸送が不便である。エネルギー問題や環境問題を考えると、水素ではなく、貯蔵や輸送が容易な炭素化合物に変換することが好ましい。
ところで、多量に存在するCOを高効率に化学燃料として有用な化学物質等へ変換する技術は未だに確立されていない。光エネルギーを利用した光電気化学反応装置としては、ラボレベルで行われている技術であるが、例えば二酸化炭素(CO)を還元する還元触媒を有する電極と、水(HO)を酸化する酸化触媒を有する電極とを備え、これら電極をCOが溶解した水中に浸漬させる二電極方式の装置が知られている。このとき、各電極は電線等を介して電気的に接続される。酸化触媒を有する電極においては、水素を水から取り出す場合と同様に、光エネルギーによりHOを酸化して酸素(1/2O)を得ると共に、電位を得る。還元触媒を有する電極においては、酸化反応を生起する電極から電位を得ることによって、COを還元して蟻酸(HCOOH)等を生成する(例えば、非特許文献2を参照)。これまでに報告されている他のCO還元電極としては、例えば、特許文献1、非特許文献3及び4等に記載の電極がある。
特開2011−094194号公報
S.Y.Reece,et al.,Science vol 334.pp.645(2011) S.Sato,et al.,Journal of the American Chemical Society vol.133.pp.15240(2011) Y.Chen,et al.,Journal of the American Chemical Society vol.134.pp.19969(2012) W.Zhu,et al.,Journal of the American Chemical Society vol.135.pp.16833(2013) T.−H. Lin,et al.,Chemical Communications vol.47.pp.2044(2011) G.Duan,et al.,Applied Physics Letters vol.89.pp.211905(2006) Y.Tian,et al.,The Journal of Physical Chemistry B vol.110.pp.23478(2006)
本発明者等による研究により、公知のCO還元電極は、CO還元触媒の活性は高いが大面積化が困難であったり、反対に大面積化は容易であるが、COからCOへのファラデー効率(以下、「COの還元選択性」という)が低いということがわかった。
本発明は、CO還元触媒における反応の活性と活性有効面積とのトレードオフの問題を考慮してなされたもので、高効率であり、かつ、大面積化が容易なCO還元触媒、CO還元電極及びCO還元反応装置を提供することを課題とする。また、本発明は、上記CO還元触媒の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の実施形態のCO還元触媒は、電着により析出形成されたものである。本発明の実施形態によれば、金源を含む水溶液に導電性材料を浸漬し、電流または電位を印加することにより、高活性なCO還元触媒を上記導電性材料表面の広範囲の部分に形成することが可能となる。また、本発明の実施形態によれば、上記CO還元触媒を有するCO還元電極を備えたCO還元反応装置において、COが還元される。
CO還元電極の実施形態を示す模式図である。 デンドライト構造を有するCO還元電極の実施形態を示す模式図である。 デンドライト構造を有するCO還元電極の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 デンドライト構造を有するCO還元電極の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 デンドライト構造を有するCO還元電極の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元電極の実施形態を説明するための模式図であり、(a)は微粒子の模式図、(b)は微粒子の凝集体を有するCO還元電極の模式図、(c)は微粒子が堆積した部位を有するCO還元電極の模式図である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の実施形態の走査型電子顕微鏡による観察像である。 実施例1、3及び4で製造したCO還元触媒と対照用のCO還元触媒における、XRD測定による回折ピークを示す図である。 CO還元反応装置の実施形態を示す模式図である。 対照用CO還元電極の走査型電子顕微鏡による観察像である。
本発明の実施形態に係るCO還元触媒は、電着により析出形成されたものである。ここで、電着には、イオン化傾向の差や電着させるCO還元触媒がチャージアップすることを利用した無電解メッキも含まれる。
また、「CO還元触媒」とは、COの還元反応による炭素化合物の生成を生起する機能を有するものであり、本発明に係るCO還元触媒は、少なくとも一部にCOを電気的に還元することが可能な部位(以下、「CO還元部位」ともいう。)を有する。
本発明のCO還元触媒は、一形態において、多孔質金属層を具備する。この多孔質金属層は、部分的に多孔質ではない部分、言い換えるとバルクな部分を含んでいてもよい。
多孔質金属層は、5nm以上20μm以下の細孔分布を有することが望ましい。上記細孔分布を有することにより触媒活性を高めることができる。ここで、細孔とは、横1μmの断面にみられる空隙の幅を意味する。また、細孔分布とは、断面における最表面の単位長さあたりに占める細孔(空隙の幅)の大きさの分布を意味する。
本発明の実施形態において、多孔質金属層は、複数の細孔分布ピークを上記範囲内に有することが好ましい。これにより、表面積の増大、イオンや反応物質の拡散性の向上、高い導電性の全てを同時に実現することができる。
多孔質金属層に含有される金属元素としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Zn、又はPd等の遷移金属元素、Na、K等のアルカリ金属元素、Ca、Mg等のアルカリ土類金属元素が挙げられる。多孔質金属層は、金属元素を単体として含んでいてもよいし、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物、金属窒化物等の化合物の状態で含んでいてもよい。
本発明の実施形態において、多孔質金属層は、CO還元部位を有することが好ましい。CO還元部位は、多孔質金属層の表面の一部に存在すればよく、全体を被覆している必要はない。多孔質金属層とこのCO還元部位とは電気的に導通がとれていることがより好ましい。
CO還元部位を構成し得る材料としては、COを還元するための活性化エネルギーを減少させる材料、言い換えると、COの還元反応により炭素化合物を生成する際の過電圧を低下させる材料が挙げられる。例えば、金属材料または、炭素材料を用いることができる。金属材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Zn、またはPd等を用いることができる。炭素材料としては、例えば、炭素、グラフェン、カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube:CNT)、フラーレン、またはケッチェンブラック等を用いることができる。なお、これに限らず、CO還元部位として、例えばRu錯体または、Re錯体等の金属錯体を用いてもよい。また、複数の材料を混合してもよい。
CO還元部位は、多孔質金属層と同じ組成でもよく、異なる組成の金属、金属化合物、金属錯体、有機分子などを含んでいてもよい。
CO還元触媒は、上述の通り、COの還元反応による炭素化合物の生成を生起する機能を有する。還元反応により生成される炭素化合物は、CO還元触媒の種類等によって異なる。例えば、一酸化炭素(CO)、蟻酸(HCOOH)、メタン(CH)メタノール(CHOH)、エタン(C)、エチレン(C)、エタノール(COH)、ホルムアルデヒド(HCHO)、アセトアルデヒド(CHCHO)、酢酸(CHCOOH)、エチレングリコール(HOCHCHOH)、1−プロパノール(CHCHCHOH)、イロプロパノール(CHCHOHCH)等の炭素化合物が挙げられる。
本発明の実施形態に係るCO還元電極は、上述した本発明の実施形態に係るCO還元触媒と、このCO還元触媒と導通がとれた導電性材料とを具備する。
図1は、本発明の一実施形態に係るCO還元電極1を示す模式図である。図1に示されるCO還元電極1は、導電性材料5上にCO還元触媒2が積層されており、導電性材料5とCO還元触媒2とが電気的に導通がとれている。
本発明の実施形態に係るCO還元電極は、導電性材料とCO還元触媒とが導通がとれた状態であればよく、図1に示された構造に限定されるものではない。また、CO還元電極において、導電性材料の形状は特に限定されるものではなく、例えば、薄膜状、格子状、粒子状、ワイヤー状のいずれであってもよい。
また、他の実施形態において、CO還元電極は、導電性材料とCO還元触媒とが一体となっていてもよく、例えば、導通がとれた状態の導電性材料およびCO還元触媒の両方を含む単層であってもよい。なお、電力素子に光電変換素子を用いる場合、CO還元電極は、光電変換素子におけるn型半導体層とオーミック接触が可能な材料であってもよい。
導電性材料としては、例えば、Au、Ag、Al、Pd、Sn、Bi、もしくは、Cu等の金属、または、上記金属を複数含む、例えばSUSのような合金材料を用いることができる。例えば、上記材料の基板により導電性材料を構成することにより、CO還元電極の機械的強度を高めることができる。これに限らず、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:ITO)、ZnO(酸化亜鉛)、FTO(フッ素を含む酸化錫:Fluorine−doped Tin Oxide)、AZO(アルミニウムを含む酸化亜鉛:Aluminum−doped Zinc Oxide)、またはATO(アンチモンを含む酸化錫:Antimony−doped Tin Oxide)等の透光性金属酸化物を導電性材料として用いてもよい。
CO還元電極が具備し得る導電性材料は、例えば金属層と透光性金属酸化物層との積層、金属層とその他の導電性材料層とを含む積層、または透光性金属酸化物層とその他の導電性材料層とを含む積層であってもよい。
また、導電性材料としてシリコンやゲルマニウム等の半導体基板、導電性樹脂、導電性のイオン交換膜等を用いてもよい。また、アイオノマー等の樹脂材料を用いてもよい。
さらに、CO還元電極は、電解液の通過が可能な細孔を含む多孔質構造であってもよい。多孔質構造は、例えば細孔を有しない材料をエッチングして細孔を形成する方法、多孔質材料を用いる方法等により形成される。
多孔質構造の導電性材料に適用可能な材料としては、上記材料に加え、例えばケッチェンブラックやバルカンXC−7等のカーボンブラック、活性炭、金属微粉末が挙げられる。例えば、上記多孔質構造のCO還元触媒に適用可能な材料を導電性材料5に用いてもよい。
導電性材料の多孔質構造は、例えば1μm以上2cm以下の細孔分布を有する構造であってよい。ここで、「細孔」、「細孔分布」は、上述した多孔質金属層において説明したものと同義である。
多孔質構造のCO還元電極は、このような多孔質構造の導電性材料に、上記CO還元触媒に適用可能な金属または合金の微粒子を含むCO還元触媒の層を堆積したものであってもよい。このとき、微粒子も多孔質構造を有していてもよいが、導電性や反応サイトと物質拡散の関係から必ずしも多孔質構造を有していなくてもよい。
また、CO還元電極は、貫通孔を有していてもよい。例えばエッチング等によりCO還元電極の一部を除去することで形成される。なお、CO還元電極が複数層から構成される場合には、各層ごとに貫通孔を形成する複数の開口工程により貫通孔を形成してもよい。また、CO還元電極が多孔質構造を有する場合、連通する細孔を設けることで貫通孔とみなしてもよい。
このように、CO還元電極が多孔質構造又は貫通孔を有することにより、高い導電性と広い活性面の表面積を確保しつつ、細孔を介してイオンや反応物質の拡散性を高めることができる。活性面の表面積が増加して反応物質質量が増加することに伴い、生成物、原料の物質の供給が物質拡散によって制限されるが、多孔質構造にすることで上記制限による問題を同時に解決することができる。
本発明の実施形態に係るCO還元触媒は、一形態において、デンドライト構造を有する多孔質金属層を具備することが好ましい。この場合、デンドライト構造を有する多孔質金属層は、表面の少なくとも一部に上述したCO還元部位を有することが好ましい。
ここで、デンドライト構造とは、樹枝状の枝分かれを持つ構造であり、例えば、幹(1世代)と、この幹から分岐した枝(2世代)を含む樹枝状構造を表す。デンドライト構造は、上記枝(2世代)から更に分岐した枝(3世代)を含む樹枝状構造であってもよく、3世代より更に成長した樹枝状構造であってもよい。図2を参照すると、CO還元触媒4は、幹6と、幹6から分岐した複数の枝7を備えたデンドライト構造を有する。
CO還元触媒は、デンドライト構造を有することにより表面積の大きな多孔質構造を形成することができる。
デンドライト構造を有するCO還元触媒は、例えば、チオール誘導体と金属源を含む溶液に導電性材料を浸漬し、一定の周波数の電位を印加し、電着させることにより得られる(非特許文献5)。
この場合、一定の周波数の電位の印加方法としては、互いに異なる2つの電位であって、少なくとも一方は上記金属源の還元電位よりも卑な電位である2つの電位を交互に印加する方法が好ましい。
標準電極電位を基準としたとき、一定の周波数を印加する際の最高電位は、電着させる金属源の還元電位より高いことが好ましく、最低電位は電着させる金属源の還元電位より低いことが好ましい。つまり、印加する二つの電位は、電着させる金属源の還元電位以上の値から電着させる金属源の還元電位以下の値までの間で周期的に変動する。上記の一定の周波数を印加することにより、デンドライト構造を有するCO還元触媒が形成させる。
還元電位は、金属種がある正の価数から0価へシフト可能な電位を示す。つまり、例えば、M→Mや、M2+→M等に変化する電位のことをいう。
本発明の実施形態において、デンドライト構造を有するCO還元触媒を製造する場合に使用し得る電解液は、例えば、チオール誘導体等の有機分子及び金属源を含む水溶液が好ましく、更に酸を含んでいてもよい。
チオール誘導体としては、エタンチオール等のアルカンチオール;システイン、グルタチオン等のアミノ酸系チオール;スルフィド等の芳香族チオールなどが挙げられる。
また、金属源としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Zn、Pdなどが挙げられる。
また、酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、炭酸、及び、有機酸などが挙げられる。
デンドライト構造を有するCO還元触媒の層の厚さは、例えば、1μm以上2cm以下であることが好ましい。一定以上の厚さがあることは、活性の観点から好ましいと考えられる。一方、一定の厚さを超えないことは、基板からの剥離を抑制し、安定な触媒を得ることが可能になると考えられる。ここで、CO還元触媒の層の厚さとは、導電性材料の表面から面と垂直方向に形成される層の最表面までの長さを意味する。
なお、印加する一定の周波数のパラメータを調整することにより、例えば還元電位以下の電位をより深くしてもよい。還元電位以下の電位をより深くする、または、周波数の値を小さくすることにより、所定の厚さを有するデンドライト構造をより早く形成することができる。
図2は、デンドライト構造を有するCO還元電極の一形態を示す模式図である。図2に示すデンドライト構造を有するCO還元電極3は、導電性材料5と、デンドライト構造を有するCO還元触媒4で構成されており、導電性材料5とCO還元触媒4とは電気的に導通が取れている。
本発明の実施形態において、デンドライト構造を有するCO還元触媒は、デンドライト構造に含まれる1本の部材と、この部材から枝分かれした部材とに挟まれた角度、すなわち、幹とこの幹から分岐した枝とに挟まれた角度、あるいは、枝とこの枝から更に分岐した枝とに挟まれた角度(双方の角度は、通常同じである)が、68度以上92度以下であることが好ましい。図2を参照すると、幹6と、この幹6から分岐した枝7とに挟まれた角度θ1は、68度以上92度以下であることが好ましく、68度以上72度以下であることがより好ましい。デンドライト構造を有するCO還元触媒4が配向性をもつことで、選択的なCO還元活性を示すことが可能となる。なお、デンドライト構造を有するCO還元電極は、上述の通り、3世代以降にまで成長していてもよい。世代数が大きくなるにつれ、活性点が増加するため、反応が促進される。
本発明の実施形態において、デンドライト構造を有するCO還元触媒は、X線回折(X−ray diffraction:XRD)測定での{111}面に起因するピーク強度の最大値と{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})が2.0以上であることが望ましい。CO還元反応に活性の高い結晶面が多数存在する構造を形成することにより、選択的なCO還元活性を示すことが可能となる。本発明の一形態において、このピーク強度の最大値は、2.2以上であることがより好ましく、2.5以上であることが更に好ましい。
図3は、後述する実施例1において製造した、金を含むデンドライト構造を有するCO還元電極の、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)による観察像である。
図3に示されるCO還元電極は、ワイヤー状のカーボンペーパーからなる導電性材料上に、デンドライト構造を有する多孔質金属層が形成された多孔質構造のCO還元電極である。
なお、デンドライト構造を形成する面以外の部分は、ダイシングフィルム等により封止されている。
また、図4は、図3で観察したサンプルと同じサンプルについて、デンドライト構造の部分を拡大した観察像である。図4に示される観察像において、デンドライト構造を形成している1本の幹とこの幹から枝分かれした枝とに挟まれた角度θ2、及び、一本の枝とこの枝から更に枝分かれした枝とに挟まれた角度θ3を測定するといずれも70度前後であることがわかる。これは、金の面心立方格子に由来する{111}面と{111}面の交差角度に起因している。
図5は、後述する実施例2において製造した、金を含むデンドライト構造を有するCO還元触媒の、SEMによる観察像である。ここでは、導電性材料としてニッケル板が使用されている。
図5に示すように、1本の幹とこの幹から枝分かれした枝とに挟まれた角度θ4を測定すると、70度前後であることがわかる。これは、金の面心立方格子に由来する{111}面と{111}面の交差角度に起因している。
このように、いずれもデンドライト状に面心立方格子に由来する構造が基板上に形成される。これは、システインなどのチオール誘導体を用いることにより、チオール基が{100}面と{110}面に選択的に配位することにより、形状が制御されるためである。これにより、デンドライト構造を有する高い表面積を獲得することが可能となる。
本発明の実施形態に係るCO還元触媒は、他の形態において、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体を含む多孔質金属層、もしくは、粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が30nm以上堆積した部位を含む多孔質金属層、もしくは、その両方を含む多孔質金属層を具備することが好ましい。この場合、多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCO還元部位を有することが好ましい。
本明細書において、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体(以下、「本発明の凝集体」)、又は、粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が30nm以上堆積した部位(以下、「本発明の堆積部位」)、または、それら双方を含む多孔質金属層を、「微粒子の凝集体構造を有する多孔質金属層」などという。また、この多孔質金属層を具備するCO還元触媒を、「微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒」などという。また、このCO還元触媒を具備するCO還元電極を、「微粒子の凝集体構造を有するCO還元電極」などという。
CO還元触媒は、微粒子の凝集体構造を含むことにより、表面積の大きな多孔質構造を形成することができる。
本発明の実施形態に係る微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、例えば、界面活性剤と金属源を含む溶液に導電性材料を浸漬し、一定の還元電流を印加し電着させる方法によって得られる(非特許文献6)。
標準電極電位を基準としたとき、一定の還元電流を印加する際の電流値は、負の値であることが好ましい。また、印加する電流値や界面活性剤および金属源の濃度を変化させることにより、大きさ等が変化する。
本発明の実施形態において、微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒を製造する場合に使用し得る電解液は、金属源を含む。金属源としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Zn、Pdなどが挙げられる。また、この電解液は、一形態において、界面活性剤を更に含有することが好ましい。界面活性剤としては、例えば、後述する化合物が挙げられる。
また、本発明の実施形態において、微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒を製造する場合に使用し得る電解液は、金属源を含み、更に、酸、塩、塩基などの電解質を含有することが好ましい。電解質を含有することにより、電解液の導電性が向上し、CO還元触媒形成の速度を大幅に向上させることが可能となる。
電解質として使用し得る酸、塩、塩基は、電解液としての導電率を向上させるものが好ましい。例えば、酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、過塩素酸、フッ酸等の無機酸や、蟻酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸等の有機酸を用いることができる。また、王水等の混酸や、トリフルオロメタンスルホン酸やフルオロスルホン酸等の超酸も用いることができる。また、塩としては、例えば塩化ナトリウム、硫酸カリウム等を用いることができる。また、例えば塩基としては、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基や、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基等を用いることができる。また、これらの酸や塩基の組み合わせにより作られる塩や、イオン液体を用いることもできる。
本発明の実施形態に係る微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、金属源と電解質を含む水溶液に導電性材料を浸漬することにより、電流を印加しなくても導電性材料上に電着させることができる。
微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の層の厚さは、例えば、30nm以上2cm以下であることが好ましい。一定以上の厚さがない場合、CO還元に必要な活性点が少なく、活性が低下することが考えられる。一方、大過剰の厚さの場合、基板との剥離が起こりやすく、安定な触媒を得ることが難しくなると考えられる。なお、印加する一定の電流値を調整することにより、成長速度を変化させてもよい。ここで、CO還元触媒の層の厚さとは、導電性材料の表面から面と垂直方向に形成される層の最表面までの長さを意味する。
図6(b)及び図6(c)は、それぞれ、微粒子の凝集体構造を有するCO還元電極の一形態を示す模式図である。
図6(b)に示されるCO還元電極10は、導電性材料5上に本発明の凝集体11を有する。凝集体11は、図6(a)に示される、10nm以上200nm以下の範囲の一次粒子径Dを有する微粒子9が凝集してなる凝集体であり、200nm以上10μm以下の範囲の二次粒子径Dを有する。
ここで、微粒子9の粒子径Dは、例えばJISH7803又はJISH7805に準じる測定方法により測定された値である。
また、微粒子9の凝集体11とは、例えば、1つの微粒子9に隣接する微粒子9が4個以上存在する凝集体である。
凝集体11の二次粒子径Dは、例えばJISH7803又はJISH7805に準じる測定方法により測定された値である。
また、図6(c)に示されるCO還元電極20は、導電性材料5上に本発明の堆積部位12を有する。堆積部位12は、図6(a)に示される、10nm以上200nm以下の範囲の粒子径Dを有する微粒子9が不規則に30nm以上の高さDに堆積している。
ここで、微粒子が堆積しているとは、例えば、1つの微粒子9に隣接する微粒子9が3個以下存在する状態であり、図6(b)に示されるような微粒子の凝集体とは区別される。
また、微粒子が30nm以上堆積しているとは、例えば、図6(c)に示すDのように、微粒子9が堆積している導電性材料5の表面から面と垂直方向に、その堆積部位の最表面までの長さが30nm以上であること意味する。例えば、SEMによる観察像から測定することができる。
本発明の実施形態に係る微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、本発明の凝集体を少なくとも1つ含むか、あるいは、本発明の堆積部位を、例えば、層の厚さの二乗の面積になるよう含んでいればよい。
本発明の実施形態に係る、微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、粒径Dの微粒子が配向性をもつことで、選択的なCO還元活性を示すことが可能となる。
本発明の実施形態において、微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、XRD測定での{111}面に起因するピーク強度の最大値と{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})が2.0以上であることが望ましい。CO還元反応に活性の高い結晶面が多数存在する構造を形成することにより、選択的なCO還元活性を示すことが可能となる。本発明の一形態において、このピーク強度の最大値は、2.2以上であることがより好ましく、2.5以上であることが更に好ましい。
図7及び図10は、各々後述する実施例3及び4において製造した、金を含む微粒子の凝集体構造を有するCO還元電極のSEMによる観察像である。
図7及び図10に示されるCO還元電極は、本発明の凝集体と本発明の堆積部位の双方を含んでいる。なお、凝集体構造を形成する面以外の部分は、ダイシングフィルム等により封止されている。
図8及び図9は、それぞれ、図7で観察したサンプルの別の場所を拡大した観察像である。図8の観察像からは、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体100が多数堆積していることがわかる。また、図9の観察像からは、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が不規則に30nm以上堆積した凝集体が形成されている様子がわかる。同様に、図11及び図12は、それぞれ、図10で観察したサンプルの別の場所を拡大した観察像であり、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が不規則に30nm以上堆積した凝集体が形成されている様子がわかる。
また、本発明の実施形態に係る微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤を用いることにより、反応後に生成したガスがCO還元反応装置から脱着しやすくなる。
界面活性剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の親水基を有するビニル化合物、およびその誘導体やポリマー等を用いることができる。また、これらと同等の機能を有する材料であれば他の材料を用いてもよい。
また、本発明の実施形態に係るCO還元触媒は、イオン交換樹脂を含むことが好ましい。例えばナフィオン(登録商標)等のイオン交換樹脂を用いることにより、反応に寄与するイオンの吸着を制御することができる。また、用途によっては、イオン交換樹脂の種類は問わず、それに準ずる機能を有する材料を用いてもよい。
図14は、本発明の実施形態に係るCO還元反応装置の構造例を示した模式図である。同図に示されるCO還元反応装置13は、水を酸化する酸化電極14と、CO還元電極17と、前記酸化電極14及び前記CO還元電極17と電気的に導通のとれた電源素子15と、前記酸化電極14及び前記CO還元電極17と接触している電解液16と、を具備する。ここで、前記CO還元電極17は、本発明の実施形態に係るCO還元電極である。
電源素子15は、系統から得られる電力であっても、運動エネルギー、位置エネルギー、熱エネルギー等を電気エネルギーへと変換した電力であっても、太陽電池等のように光のエネルギーを変換した電力であっても、燃料電池や蓄電池塔の化学エネルギーを変換した電力であっても、音等の振動を変換した電力であっても構わない。
電解液16は、例えば電解液槽等の容器に収容される。また、電解液16は、供給流路から補充することも可能である。この際に供給流路の一部にヒータや温度センサを設けてもよい。また、気化された電解液16成分を容器内に充填させてもよい。
電解液16は、水(HO)および二酸化炭素(CO)を含む。電解液16としては、例えばリン酸イオン(PO 2−)、ホウ酸イオン(BO 3−)、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、カルシウムイオン(Ca2+)、リチウムイオン(Li)、セシウムイオン(Cs)、マグネシウムイオン(Mg2+)、塩化物イオン(Cl)、炭酸水素イオン(HCO−)等を含む水溶液が挙げられる。例えば、電解液16としては、LiHCO、NaHCO、KHCO、CsHCO等を含む水溶液を用いることができる。電解液16は、メタノール、エタノール、アセトン等のアルコール類を含んでいてもよい。なお、酸化電極14が浸漬される電解液とCO還元電極17が浸漬される電解液とを別々の電解液としてもよい。このとき、酸化電極14が浸漬される電解液は、少なくとも水を含み、CO還元電極17が浸漬される電解液は、少なくとも二酸化炭素を含むことが好ましい。また、CO還元電極17を浸漬させる電解液に含まれる水の量を変えることで炭素化合物の生成割合を変えることができる。さらに、バブリング等により二酸化炭素を吹き込んでもよい。
また、電解液14としては、イミダゾリウムイオンやピリジニウムイオン等の陽イオンと、BF−やPF−等の陰イオンとの塩からなり、幅広い温度範囲で液体状態であるイオン液体もしくはその水溶液を用いることができる。さらに、他の電解液としては、エタノールアミン、イミダゾール、ピリジン等のアミン溶液もしくはその水溶液が挙げられる。アミンとしては、一級アミン、二級アミン、三級アミン等が挙げられる。
一級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン等が挙げられる。アミンの炭化水素は、アルコールやハロゲン等が置換していてもよい。アミンの炭化水素が置換されたものとしては、メタノールアミン、エタノールアミン、クロロメチルアミン等が挙げられる。また、不飽和結合が存在していてもかまわない。これら炭化水素は、二級アミン、三級アミンも同様である。
二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等が挙げられる。置換した炭化水素は、異なってもよい。これは三級アミンでも同様である。例えば、炭化水素が異なるものとしては、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン等が挙げられる。
三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリエキサノールアミン、メチルジエチルアミン、メチルジプロピルアミン等が挙げられる。
イオン液体の陽イオンとしては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾールイオン、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムイオン等が挙げられる。
なお、イミダゾリウムイオンの2位が置換されていてもよい。イミダゾリウムイオンの2位が置換された陽イオンとしては、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン等が挙げられる。
ピリジニウムイオンとしては、メチルピリジニウム、エチルピリジニウム、プロピルピリジニウム、ブチルピリジニウム、ペンチルピリジニウム、ヘキシルピリジニウム等が挙げられる。イミダゾリウムイオンおよびピリジニウムイオンは共に、アルキル基が置換されてもよく、不飽和結合が存在してもよい。
アニオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、BF 、PF 、CFCOO、CFSO 、NO 、SCN、(CFSO、ビス(トリフルオロメトキシスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメトキシスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド等が挙げられる。イオン液体のカチオンとアニオンとを炭化水素で連結した双生イオンでもよい。
なお、CO還元電極17が浸漬されている電解液のpHは、酸化電極が浸漬されている電解液のpHよりも低いことが好ましい。これにより、水素イオンや水酸化物イオン等が移動し易くなる。また、pHの差による液間電位差を酸化還元反応に効果的に用いることができる。
イオン交換膜を用いてCO還元電極17が浸漬されている電解液と、酸化電極が浸漬されている電解液を分離することができる。イオン交換膜は、両電極が浸漬されている電解液16に含まれる一部のイオンを透過する機能、すなわち電解液16に含まれる1種以上のイオンを遮蔽する機能を有する。これにより、例えば二つの電解液との間でpHを異ならせることができる。
イオン交換膜としては、例えばナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)等のカチオン交換膜、ネオセプタ(登録商標)、セレミオン(登録商標)等のアニオン交換膜が挙げられる。また、二つの電解液間でイオンの移動を制御しなくてもよい場合には、必ずしもイオン交換膜を設けなくてもよい。
CO還元触媒は、CV等の電気的な酸化還元による洗浄、または、洗浄作用のある化合の添加、また、熱や光などによる洗浄効果により劣化した状態から再生させることができる。また、CO還元電極は、このようなCO還元触媒の再生に利用できる、または耐えられるものであることが好ましい。さらに、CO還元反応装置は、このようなCO還元触媒の再生の機能を有するものであることが好ましい。
また、CO還元反応装置は、電極表面へのイオンまたは物質の供給を加速させるために、攪拌器を具備していてもよい。
また、CO還元反応装置は、温度計、pHセンサ、伝導率測定器、電解液分析装置、ガス分析装置等の測定機器を具備していてもよく、これらの測定機器を具備することによりCO還元反応装置内のパラメータを制御可能であることが好ましい。
また、CO還元反応装置は、バッチ式反応装置であってもよく、流通式反応装置であってもよい。なお、流通式反応装置であった場合は、電解液の供給流路と排出流路が確保されていることが望ましい。
また、CO還元反応装置に具備されている酸化電極とCO還元電極は、一部が電解液に触れていればよい。
また、CO還元反応装置は、電解膜(イオン交換膜)を具備していてもよい。これにより、アニオンまたはカチオンを選択的に流通させることが可能となり、酸化電極とCO還元電極のそれぞれに接している電解液を異なる物質とすることもでき、イオン強度の違い、pHの違い等によって、CO還元反応を促進させることが可能となる。
次に、CO還元反応装置の動作例について説明する。ここでは、一例として一酸化炭素を生成する場合について説明する。まず、電源素子からCO還元電極に電子が集まる。すると、下記式(1)のようにCOの還元反応が起こり、COと水素イオンが反応し、炭素化合物である一酸化炭素と水(電解液がアルカリ性の場合:水酸化物イオン)が生成される。一酸化炭素は任意の割合で電解液に溶解する。多孔質構造を有するCO還元電極におけるCO還元反応が起きる面は、多孔質構造ではないCO還元電極よりも多い。なお、電解液の収容容器に回収流路を設け、回収流路を介して生成した炭素化合物を回収してもよい。
式(1)
2CO+4H+4e → 2CO+2H
(2CO+2HO+4e → 2CO+4OH
一方、酸化電極では、下記式(2)のように水の酸化反応が起こり、酸素と水素イオン(電解液がアルカリ性の場合:水)が生成され、電子が電源素子へと流れる。
式(2)
2HO → 4H+O+4e
(4OH → 2HO+O+4e
酸化反応により生成した水素イオン(水)はCO還元電極まで移動する。
このとき、電源素子は、酸化反応の標準酸化還元電位と還元反応の標準酸化還元電位との電位差以上の解放電圧を有する必要がある。例えば式(1)における還元反応の標準酸化還元電位は−0.10[V]であり、式(2)における酸化反応の標準酸化還元電位は、1.23[V]である。このため、電源素子から印加する電圧を1.33[V]以上にする必要がある。さらに、電源素子から印加する電圧は、過電圧を含めた電位差以上であることが好ましい。例えば、式(1)における還元反応および式(2)における酸化反応の過電圧がそれぞれ0.2[V]である場合、印加する電圧は、1.73[V]以上であることが好ましい。
本明細書に示した実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。
実施例1:デンドライト構造を有するCO還元電極の製造例
塩化金酸(1mM)と、システイン(0.1mM)と、硫酸(0.5M)を含む水溶液に、導電性材料としてカーボンペーパー(SIGRACET(登録商標) Gas Diffusion Media type GDL 25AA SGL Group製)を浸漬した。
次いで、金の還元電位よりも卑な電位を1つは含む2つの電位(−0.8〜0.2V(vs SCE))を、一定の周波数(5Hz)で2分間印加することにより、デンドライト構造を有するCO還元触媒を製造した。
上述の通り、実施例1で得られたデンドライト構造を有するCO還元電極のSEMによる観察像が図3であり、その多孔質金属層の部分を拡大したSEMによる観察像が図4である。
このCO還元電極は、ワイヤー状のカーボンペーパーからなる導電性材料上に、デンドライト構造の多孔質金属層が形成された多孔質構造のCO還元電極である。
実施例2:デンドライト構造を有するCO還元触媒の製造例
導電性材料として、ニッケル板を用いたこと以外は、実施例1に記載した条件と同じ条件にてデンドライト構造を有するCO還元触媒を製造した。
上述の通り、実施例2で得られたデンドライト構造を有するCO還元触媒のSEMによる観察像が図5である。
実施例3:微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒の製造例
塩化金酸(25mM)とポリビニルピロリドン(PVP、20g/L)を含む水溶液に、導電性材料としてカーボンペーパー(SIGRACET(登録商標) Gas Diffusion Media type GDL 25AA SGL Group製)を浸漬した。
次いで、−0.25mA/cmの定電流を36分間印加することにより、微粒子の凝集体と、微粒子が不規則に堆積した部位を含む多孔質金属層を有するCO還元触媒を製造した。
上述の通り、実施例3で得られた微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒のSEMによる観察像が図7〜図9である。これらから、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体と、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が不規則に30nm以上堆積した部位が形成されている様子がわかる。
また、このCO還元電極は、ワイヤー状のカーボンペーパーからなる導電性材料上に、微粒子の凝集体構造を有する多孔質金属層が形成された多孔質構造のCO還元電極である。
実施例4:微粒子の凝集体を有するCO還元触媒の製造例
塩化金酸(3mM)と硫酸(0.5M)を含む水溶液に、導電性材料としてカーボンペーパー(SIGRACET(登録商標) Gas Diffusion Media type GDL 25AA SGL Group製)を浸漬した。
次いで、−0.5V(vs Ag/AgCl sat‘d KCl)の定電圧を総反応電化量が200cとなるまで印加することにより、微粒子の凝集体と、微粒子が不規則に堆積した部位を含む多孔質金属層を有するCO還元触媒を製造した。
上述の通り、実施例4で得られた微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒のSEMによる観察像が図10〜図12である。これらから、一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が不規則に30nm以上堆積した部位が形成されている様子がわかる。
また、このCO還元電極は、ワイヤー状のカーボンペーパーからなる導電性材料上に、微粒子の凝集体構造を有する多孔質金属層が形成された多孔質構造のCO還元電極である。
なお、実施例4の合成法で得られるCO2還元触媒は、印加する電圧や濃度を一意的に操作することにより、微粒子径や触媒層の厚さを制御可能であるため、目的に合った活性を有する触媒を合成しやすいという点で優れている。さらに、200nm以上10μm以下の微粒子の凝集体が生成されにくく、デンドライト構造に見られる特定方向に結晶面が広く形成されることが無いため、結晶面および粒界が多く形成されて、高い活性が得られる。
<評価>
[XRD測定]
実施例1で得られたデンドライト構造を有するCO還元触媒と、実施例3で得られた微粒子の凝集体構造を有するCO還元触媒について、X線回折(X−ray Diffraction:XRD)による回折ピークを測定した。また、対照用の金として、JCPDS(04−0784)についてXRD測定による回折ピークを測定した。測定結果を図13に示す。(a)が実施例1の回折ピークであり、(b)が実施例3の回折ピークであり、(c)が実施例4の回折ピークであり、(d)が対照用の金の回折ピークである。
表1は、各サンプルについて、図13に示される回折ピークにおける、{111}面に起因するピーク強度の最大値と、{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})を示している。
表1からわかるように、JCPDS(04−0784)に記載の金に由来するピーク強度比と比較して、実施例1及び3のいずれのCO還元触媒のピーク強度比も大きいことがわかる。これは、{111}面が{100}面と比較して、選択的に形成されていることを示しており、CO還元反応に活性の高い結晶面が多数存在する構造を形成することにより、選択的なCO還元活性を示すことが可能となる。
Figure 0006989584
[CO還元選択性]
実施例1で得られたデンドライト構造を有するCO還元電極、及び、実施例3と実施例4で得られた微粒子の凝集体構造を有するCO還元電極について、CO還元反応における、一酸化炭素(CO)の生成選択率を測定した。
また、対照用として、非特許文献7の記載に基づき作製した電極を使用した。具体的には、過塩素酸(0.1M)と塩化金酸(4mM)を溶解させた水溶液に、導電性材料を浸漬し、Ag/AgCl(飽和KCl)参照極に対して−0.08Vを印加して作製した電極(非特許文献7を参照)を使用した。
図15に、非特許文献7に基づいて作製した上記電極のSEM観察像を示す。
CO還元反応は、CO還元反応装置を用いて行った。1cmに規格化されたCO還元電極と、酸化電極として白金電極と、電解液としてCOを飽和溶解させた炭酸カリウム(0.25M)水溶液(各セル:30mL)と、アニオン交換膜としてナフィオン膜とを具備した、気密性H型セルを用いて、COを200mL/minで吹き込み、参照極としてAg/AgCl(飽和KCl)電極を用いて、−2mAの定電流を印加した。
CO生成選択率および、反応時のCO還元電極の印加電位の測定結果を表2に示す。
Figure 0006989584
<CO生成選択率の測定方法>
ガスクロマトグラフィーによりガス組成を分析し、イオンクロマトグラフィーにより液促成を分析した。還元反応生成物の生成量のうちCOの生成量の割合をCO生成選択率として測定した。
表2からわかるように、実施例1、実施例3及び実施例4で製造したCO還元電極では、非特許文献7に基づいて作製した電極よりも高い選択性および、低い印加電圧でCOが得られていることがわかる。なお、CO以外の生成物としては、主に水素が挙げられる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]電着により析出形成されたCO還元触媒。
[2]デンドライト構造を有する多孔質金属層を具備し、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCOを電気的に還元する部位を有する、[1]に記載のCO還元触媒。
[3]前記デンドライト構造は、幹と該幹から分岐した枝を有し、前記幹と前記枝とに挟まれた角度が、68度以上92度以下である、[2]に記載のCO還元触媒。
[4]前記デンドライト構造は、幹と該幹から分岐した枝を有し、前記幹と前記枝とに挟まれた角度が、68度以上72度以下である、[2]又は[3]に記載のCO還元触媒。
[5]X線回折測定における{111}面に起因するピーク強度の最大値と{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})が2.0以上である、[1]ないし[4]のいずれか1項に記載のCO還元触媒。
[6]金属とチオール誘導体を含む、[1]ないし[5]のいずれか1項に記載のCO還元触媒。
[7]一次粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体を含んでいる、または、粒子径10nm以上200nm以下の微粒子が30nm以上堆積した部位を含んでいる、またはその両方を含んでいる多孔質金属層を具備し、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCOを電気的に還元する部位を有する、[1]に記載のCO還元触媒。
[8]前記多孔質金属層は、X線回折測定における{111}面に起因するピーク強度の最大値と{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})が2.0以上である、[7]に記載のCO還元触媒。
[9]金属と界面活性剤を含む、[1]、[7]及び[8]のいずれか1項に記載のCO還元触媒。
[10]導電性材料と、前記導電性材料と導通がとれた[1]ないし[9]のいずれか1項に記載のCO還元触媒とを具備するCO還元電極。
[11]多孔質構造又は貫通孔を有する[10]に記載のCO還元電極。
[12]水を酸化する酸化電極と、[10]又は[11]に記載のCO還元電極と、前記酸化電極および前記CO還元電極と電気的に導通のとれた電源素子と、前記酸化電極および前記CO還元電極と接触している電解液と、を具備するCO還元反応装置。
[13][6]に記載のCO還元触媒の製造方法であり、導電性材料を金属源とチオール誘導体とを含む水溶液に浸漬すること、及び、互いに異なる2つの電位を交互に印加することを含み、前記2つの電位の少なくとも一方は、前記金属源の還元電位よりも卑な電位である、CO還元触媒の製造方法。
[14][1]、[7]ないし[9]のいずれか1項に記載のCO還元触媒の製造方法であり、導電性材料を金属源と界面活性剤とを含む水溶液に浸漬すること、及び、還元電流を印加し、前記CO還元触媒を前記導電性材料上に析出させることを含む、CO還元触媒の製造方法。
[15][1]、[7]及び[8]のいずれか1項に記載のCO還元触媒の製造方法であり、導電性材料を金属源と電解質とを含む水溶液に浸漬すること、及び、前記CO還元触媒を前記導電性材料上に析出させることを含む、CO還元触媒製造方法。
1 CO還元電極、2 CO還元触媒、3 CO還元電極、4 CO還元触媒、5 導電性材料、6 幹、7 枝、9 微粒子、10 CO還元触媒、11 凝集体、12 堆積部位、13 CO還元反応装置、14 酸化電極、15 電源素子、16 電解液、17 CO還元電極、20 CO還元触媒、100 凝集体

Claims (8)

  1. 金属を含む微粒子の電解析出物を含む多孔質金属層を具備したCO還元触媒であって、前記多孔質金属層は、粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が30nm以上堆積した部位を含んでいる、または、一次粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体と、前記堆積部位との両方を含み、前記堆積部位を構成する前記微粒子の各々に隣接する前記微粒子が3個以下であり、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCOを電気的に還元する部位を有し、前記微粒子は前記金属として金を含むCO還元触媒。
  2. 金属を含む微粒子と界面活性剤とを含有する電解析出物を含む多孔質金属層を具備したCO還元触媒であって、前記多孔質金属層は、一次粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体を含んでいる、または、粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が30nm以上堆積した部位を含んでいる、またはその両方を含み、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCOを電気的に還元する部位を有し、前記微粒子は前記金属として金を含むCO還元触媒。
  3. 前記多孔質金属層は、X線回折測定における{111}面に起因するピーク強度の最大値と{100}面に起因するピーク強度の最大値の比({111}/{100})が2.0以上である、請求項1又は2に記載のCO還元触媒。
  4. 導電性材料と、前記導電性材料と導通がとれた請求項1〜3のいずれか1項に記載のCO還元触媒とを具備するCO還元電極。
  5. 多孔質構造又は貫通孔を有する、請求項4に記載のCO還元電極。
  6. 水を酸化する酸化電極と、請求項4又は5に記載のCO還元電極と、前記酸化電極および前記CO還元電極と電気的に導通のとれた電源素子と、前記酸化電極および前記CO還元電極と接触している電解液とを具備するCO還元反応装置。
  7. 還元触媒の製造方法であり、
    前記CO 還元触媒は、金属を含む微粒子と界面活性剤とを含有する電解析出物を含む多孔質金属層を具備し、前記多孔質金属層は、一次粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体を含んでいる、または、粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が30nm以上堆積した部位を含んでいる、またはその両方を含み、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCO を電気的に還元する部位を有し、前記微粒子は前記金属として金を含み、
    前記製造方法は、導電性材料を金属源と界面活性剤とを含む水溶液に浸漬すること、及び、還元電流を印加し、前記CO還元触媒を前記導電性材料上に析出させることを含む、CO還元触媒の製造方法。
  8. 還元触媒の製造方法であり、
    前記CO 還元触媒は、金属を含む微粒子の電解析出物を含む多孔質金属層を具備し、前記多孔質金属層は、一次粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が凝集した二次粒子径200nm以上10μm以下の凝集体を含んでいる、または、粒子径10nm以上200nm以下の前記微粒子が30nm以上堆積した部位を含んでいる、またはその両方を含み、前記多孔質金属層の表面の少なくとも一部にCO を電気的に還元する部位を有し、前記微粒子は前記金属として金を含み、
    前記製造方法は、導電性材料を金属源と電解質とを含む水溶液に浸漬すること、及び、前記CO還元触媒を前記導電性材料上に析出させることを含む、CO還元触媒の製造方法。
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