JP6988452B2 - 静電荷像現像用白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成に用いる白色トナーとして、結着樹脂と白色顔料とを含む白色トナーが知られている。特許文献1には、白色部を核とし、外側に透明部を有する白色トナーが開示されている。特許文献2には、平均粒径0.02μm〜0.35μmの酸化チタンを含有する白色トナーが開示されている。
有色の記録媒体又は透過性を有する記録媒体に有色画像を直接形成すると、有色画像の色再現性がよくないことがある。そこで、有色画像の色再現性を高める目的で、有色の記録媒体の色を隠蔽する又は透過性を有する記録媒体の透過性を抑える隠蔽層として白色画像(一般的には濃度100%の白色画像、いわゆる白色ベタ画像)を形成することがある。白色画像による隠蔽性は、白色画像に入射する光が透過せずに反射することで発現する。したがって、隠蔽性に優れた白色画像を得る方策として、高屈折率の白色顔料を用いること、一次粒子径が入射光の波長の2分の1程度である白色顔料を用いること、白色画像中の白色顔料の量を多くすること、白色画像を厚くすることなどが提案されている。
特開2002−108021号公報 特開平01−105961号公報
画像が形成された記録媒体(例えば、樹脂フィルム)を物品のパッケージ又はラベルとして使用することがあり、この場合、画像が形成された記録媒体は、物品の形状に沿って湾曲することになる。そして、隠蔽層である白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲すると、有色画像の色再現性が低下することがある。この現象は、湾曲した状態においては様々な方向から光が白色画像へと入射するので、反射されずに透過する光が多くなることにより発生するものと推測される。この現象は、画像が形成された記録媒体が機械的なストレスに曝されることで顕著になる傾向があり、また、白色画像が厚いほど、又は、白色画像中の白色顔料の量が多いほど(つまりは結着樹脂が相対的に少ないほど)発生しやすい傾向がある。このことから、有色画像と白色画像との密着性が減じて有色画像と白色画像との間に隙間が生じており、それが湾曲した状態において影響して有色画像の色再現性が低下していることも推測される。
本開示は、上記状況のもとになされた。
本開示は、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
に係る発明は、
結着樹脂及び白色顔料を含有する白色トナー粒子を含み、
前記白色トナー粒子の断面観察において求めた前記白色顔料の円形度分布において小さい側から累積10%となる円形度をC10とし、累積50%となる円形度をC50としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす、静電荷像現像用白色トナー。
式(1):0.900≦C50≦1.000
式(2):1.00≦C50/C10≦1.13
に係る発明は、
前記C50/C10が下記式(2’)を満たす、に記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(2’):1.00<C50/C10≦1.08
に係る発明は、
前記白色トナー粒子の断面観察において、前記白色顔料の重心を母点としてボロノイ分割をし、ボロノイ多角形の面積の平均値をSa(μm)とし、標準偏差をSsd(μm)としたとき、下記式(3)及び式(4)を満たす、又はに記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(3):0.150≦Sa≦0.350
式(4):Ssd≦0.250
に係る発明は、
前記Saが下記式(3’)を満たす、に記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(3’):0.180≦Sa≦0.300
に係る発明は、
下記式(A)で表される前記白色顔料の偏在度の分布の最頻値をPmとし、歪度をPskとしたとき、下記式(5)及び式(6)を満たす、のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(A):偏在度=2d/D
式(5):0.78≦Pm≦0.98
式(6):−1.10≦Psk≦−0.60
式(A)中、Dは白色トナー粒子の断面観察において求めた白色トナー粒子の円相当径(μm)であり、dは白色トナー粒子の断面観察において求めた白色トナー粒子の重心から白色顔料の重心までの距離(μm)である。
に係る発明は、
前記Pmが下記式(5’)を満たす、に記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(5’):0.82≦Pm≦0.96
に係る発明は、
前記Pskが下記式(6’)を満たす、又はに記載の静電荷像現像用白色トナー。
式(6’):−0.90≦Psk≦−0.60
に係る発明は、
前記白色顔料のBET比表面積が6.5m/g以上8.5m/g以下である、のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナー。
に係る発明は、
のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを含む静電荷像現像剤。
10に係る発明は、
のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
11に係る発明は、
に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
12に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
13に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
又はに係る発明によれば、C50が0.900未満である場合、又は、C50/C10が1.13超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーが提供される。
又はに係る発明によれば、ボロノイ多角形の面積の平均値が0.150μm未満若しくは0.350μm超又は標準偏差が0.250μm超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーが提供される。
又はに係る発明によれば、白色顔料の偏在度の分布の最頻値が0.78未満又は0.98超である場合、又は、歪度が−1.10未満又は−0.60超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーが提供される。
に係る発明によれば、白色顔料のBET比表面積が6.5m/g未満又は8.5m/g超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーが提供される。
に係る発明によれば、C50が0.900未満である場合、又は、C50/C10が1.13超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーを含む静電荷像現像剤が提供される。
10に係る発明によれば、C50が0.900未満である場合、又は、C50/C10が1.13超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーを収容したトナーカートリッジが提供される。
1112又は13に係る発明によれば、C50が0.900未満である場合、又は、C50/C10が1.13超である場合に比べて、白色画像と有色画像とが積層された記録媒体が湾曲した際に発生する有色画像の色再現性の低下を抑制する白色画像を形成しうる静電荷像現像用白色トナーを含む静電荷像現像剤を適用したプロセスカートリッジ、画像形成装置又は画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下に、発明の実施形態を説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本開示において、「静電荷像現像用トナー」を単に「トナー」ともいい、「静電荷像現像用白色トナー」を単に「白色トナー」ともいい、「静電荷像現像剤」を単に「現像剤」ともいう。
<静電荷像現像用白色トナー>
本実施形態に係る白色トナーは、結着樹脂及び白色顔料を含有する白色トナー粒子を含み、白色トナー粒子の断面観察において求めた白色顔料の円形度分布において小さい側から累積10%となる円形度をC10とし、累積50%となる円形度をC50としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす。
式(1):0.900≦C50≦1.000
式(2):1.00≦C50/C10≦1.13
式(1)は、白色トナー粒子に含まれている白色顔料の円形度が高いことを示し、式(2)は、白色トナー粒子に含まれている白色顔料の円形度分布が狭いことを示す。
本実施形態の白色トナーは、白色トナー粒子に含まれている白色顔料の円形度が高く(即ち、白色顔料に角が少なく)、且つ、白色顔料の円形度分布が狭い。この白色トナーは、白色顔料の粒子形状の等方性が高く、光の入射する方向に依らず高い光散乱率を発現できる。したがって、この白色顔料を含む白色画像は、光の入射が様々な方向から行われる湾曲した状態においても隠蔽性に優れ、有色画像の色再現性の低下を抑制するものと推測される。C50が0.900未満である場合、又は、C50/C10が1.13超である場合は、白色顔料の粒子形状の等方性および光散乱率が充分ではないため、白色画像の隠蔽性が、湾曲した状態における有色画像の色再現性の低下を抑制するに充分ではないと推測される。
上記の観点から、本実施形態においては、白色顔料の円形度に係るC50が0.900以上1.000以下であり、C50/C10が1.13以下である。C50/C10は、小さいほど好ましく、理想的には1.00であり、現実的には1.00超である。
白色顔料の円形度に係るC50は、より好ましくは、式(1’):0.925≦C50≦1.000であり、更に好ましくは、式(1”):0.950≦C50≦1.000である。白色顔料の円形度に係るC50/C10は、より好ましくは、式(2’):1.00<C50/C10≦1.08であり、更に好ましくは、式(2”):1.00<C50/C10≦1.05である。
また、本実施形態の白色トナーによれば、上記の機序によって湾曲した状態における有色画像の色再現性の低下を抑制することができるので、白色画像を比較的厚くすること、又は、白色画像中の白色顔料の量を比較的多くすることを要しない。それ故、有色画像と白色画像との間に隙間が生じることを抑制でき、この点においても、有色画像の色再現性の低下を抑制するものと推測される。
白色トナー粒子中の白色顔料に係る式(1)及び式(2)は、白色トナー粒子を凝集合一法で製造する際において、解砕力に優れた分散処理装置を用いて白色顔料粒子の角を取りながら白色顔料粒子分散液を調製することにより実現できる。
本実施形態の白色トナーは、白色トナー粒子の断面観察において、白色顔料の重心を母点としてボロノイ分割をし、ボロノイ多角形の面積の平均値をSa(μm)とし、標準偏差をSsd(μm)としたとき、下記式(3)及び式(4)を満たすことが好ましい。
式(3):0.150≦Sa≦0.350
式(4):Ssd≦0.250
前記Sa及び前記Ssdの数値範囲は、白色トナー粒子中において白色顔料が凝集せずに均一性よく分散しており、且つ、白色顔料どうしの距離が適度であることを示す。式(3)及び式(4)を満たす白色トナーは、光をより透過しにくい白色画像を形成し得、湾曲した状態における有色画像の色再現性により優れる。
前記Saは、より好ましくは、式(3’):0.180≦Sa≦0.300であり、更に好ましくは、式(3”):0.200≦Sa≦0.270である。
前記Ssdは、より好ましくは、0.200以下であり、更に好ましくは、0.170以下である。前記Ssdは、小さいほど好ましいが、現実的には0.100以上であり、一般的には0.120以上である。
さらに、本実施形態の白色トナーは、下記式(A)で表される前記白色顔料の偏在度の分布の最頻値をPmとし、歪度をPskとしたとき、下記式(5)及び式(6)を満たすことが好ましい。
式(A):偏在度=2d/D
式(5):0.78≦Pm≦0.98
式(6):−1.10≦Psk≦−0.60
式(A)中、Dは白色トナー粒子の断面観察において求めた白色トナー粒子の円相当径(μm)であり、dは白色トナー粒子の断面観察において求めた白色トナー粒子の重心から白色顔料の重心までの距離(μm)である。
前記Pm及び前記Pskの数値範囲は、白色トナー粒子の中心から表面近傍まで、白色顔料が偏り少なく均一性よく分散していることを示す。式(5)及び式(6)を満たす白色トナーは、光をより透過しにくい白色画像を形成し得、湾曲した状態における有色画像の色再現性により優れる。
前記Pmは、より好ましくは、式(5’):0.82≦Pm≦0.96であり、更に好ましくは、式(5”):0.85≦Pm≦0.95である。
前記Pskは、より好ましくは、式(6’):−0.90≦Psk≦−0.60であり、更に好ましくは、式(6”):−0.80≦Psk≦−0.75である。
白色トナー粒子中の白色顔料に係る前記Sa及び前記Ssdの数値範囲、並びに前記Pm及び前記Pskの数値範囲は、トナー粒子を凝集合一法で製造する際において、材料とする白色顔料のBET比表面積を適切な範囲とし、溶媒へ均一性よく分散させることにより実現できる。
[白色トナー粒子の断面観察]
ここで、本実施形態における白色トナー粒子の断面観察の方法と、それに基づく各物性の求め方を説明する。
−観察用サンプルの作製と観察用断面の抽出−
トナー粒子(外添剤が付着していてもよい。)を、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂及び硬化剤を用いて包埋し、切削用サンプルを作製する。ダイヤモンドナイフを備えた切削機(例えば、LEICAウルトラミクロトーム、日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、−100℃下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。観察用サンプルは、必要に応じて、四酸化ルテニウム雰囲気下のデシケーター内に放置し染色する。
こうして得た観察用サンプルを、走査型透過電子顕微鏡(STEM)にて観察し、トナー粒子1個の断面が視野に入る倍率でSTEM画像を記録する。記録されたSTEM画像について、画像解析ソフト(WinROOF2015、三谷商事株式会社)を用いて、0.010000μm/pixel条件で画像解析を行い、包埋用エポキシ樹脂とトナー粒子の結着樹脂との輝度差(コントラスト)により、トナー粒子の断面形状を決定する。
−白色顔料の円形度分布−
STEM画像においては、結着樹脂及び離型剤等と白色顔料との輝度差(コントラスト)により白色顔料は黒色に見えるので、トナー粒子の断面内の黒色の粒子が白色顔料である。上記画像解析ソフトを用いて、0.010000μm/pixel条件で画像解析を行い、白色顔料(黒色の粒子)の断面形状を決定し、1個のトナー粒子の領域内に存在する全ての白色顔料(黒色の粒子)について、粒子像の面積と粒子像の周囲長とを求め、円形度(=4π×(粒子像の面積)÷(粒子像の周囲長))を算出する。さらに、少なくとも200個のトナー粒子について上記を行い、データ区間を0.001刻みで統計解析処理し、円形度分布を得る。そして、この円形度分布において、小さい側から累積10%となる円形度をC10とし、小さい側から累積50%となる円形度をC50とする。
−白色顔料の平均径−
白色顔料の円形度分布を求めるのに用いた上記粒子像の面積から円相当径(=2√(粒子像の面積/π)を算出し、平均する。測定箇所(つまり、標本数)は、円形度分布と同じである。
−白色顔料の重心−
白色顔料の領域内の画素数をn、各画素のxy座標をx、y(i=1,2,…,n)としたとき、重心のx座標=(xの合計)/n、重心のy座標=(yの合計)/nである。
−トナー粒子の円相当径D−
トナー粒子の投影面積を断面形状に基づいて求め、この面積から円相当径(=2√(面積/π)を算出し、トナー粒子の円相当径Dとする。
−トナー粒子の重心−
トナー粒子の領域内の画素数をn、各画素のxy座標をx、y(i=1,2,…,n)としたとき、重心のx座標=(xの合計)/n、重心のy座標=(yの合計)/nである。
−トナー粒子の重心から白色顔料の重心までの距離d−
トナー粒子の重心のxy座標と、白色顔料の重心のxy座標とから、距離dを算出する。
−ボロノイ多角形の面積の平均値Sa及び標準偏差Ssd−
1個のトナー粒子の領域内に存在する全ての白色顔料の重心を母点としてボロノイ多角形分割(隣り合う母点間を結ぶ直線に垂直二等分線を引き、各母点の最近隣領域を分割すること)を行い、形成された全てのボロノイ多角形の面積を測定する。なお、観察視野に観察対象ではないトナー粒子が含まれている場合、及び、観察対象であるトナー粒子の近傍にノイズとなる黒色の画像領域が存在する場合は、画像解析を行う際に観察対象のトナー粒子以外の領域を除外する指定を行うこととする。
さらに、少なくとも200個のトナー粒子について上記を行い、ボロノイ多角形の面積の平均値Sa及び標準偏差Ssdを算出する。
−式(A)で表される白色顔料の偏在度、偏在度の分布、最頻値Pm及び歪度Psk−
円相当径Dと距離dとから、白色顔料の偏在度=2d/Dを算出する。1個のトナー粒子の領域内に存在する全ての白色顔料についてそれぞれ、白色顔料の偏在度を算出する。さらに、少なくとも200個のトナー粒子について上記を行い、データ区間を0.01刻みで統計解析処理し、偏在度の分布を得る。最頻値Pmは、偏在度の分布を描いたヒストグラムにおいて度数がピークとなる値である。歪度Pskは下記式により算出する。
Figure 0006988452

式中、Skは歪度、nは標本数、x(i=1,2,…,n)は各標本の偏在度、上方にバーを付したxは全標本の偏在度の平均値、sは全標本の偏在度の標準偏差である。
以下、本実施形態に係るトナーの構成を詳細に説明する。
[白色トナー粒子]
白色トナー粒子は、少なくとも結着樹脂と白色顔料とを含み、必要に応じて、離型剤と、その他添加剤とを含む。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば、炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸としては、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば、炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、公知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧し、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量は、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下が更に好ましい。
−白色顔料−
白色顔料としては、無機酸化物粒子が挙げられ、具体的には、酸化チタン(TiO)、二酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)等が挙げられる。これらの白色顔料は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
白色顔料としては、隠蔽性に優れる観点から、酸化チタンが好ましい。酸化チタンの結晶構造は、アナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型のいずれでもよい。
白色顔料は、必要に応じて表面処理された白色顔料を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。
白色顔料の平均径は、隠蔽性に優れる観点から、150nm以上400nm以下が好ましく、180nm以上380nm以下がより好ましく、200nm以上350nm以下が更に好ましい。白色顔料の平均径は、前述のとおり、白色トナー粒子の断面観察により求める。
白色顔料のBET比表面積は、白色画像の隠蔽性に優れる観点から、6.5m/g以上8.5m/g以下が好ましく、6.8m/g以上8.2m/g以下がより好ましく、7.0m/g以上8.0m/g以下が更に好ましい。
白色顔料のBET比表面積は、下記の測定方法により求める。
トナー粒子に外添剤が外添されている場合は、界面活性剤を添加した水に懸濁させて超音波を印加し、次いで遠心分離を行って外添剤とトナー粒子とを分離する。そして、トナー粒子を溶剤(例えば、テトラヒドロフラン)に懸濁させて結着樹脂を溶剤に溶解させる。その後、濾過して固液分離し、固体を水で充分に洗浄したあと乾燥させ、粉体(つまり、白色顔料)を得る。この粉体を試料として、窒素ガスを用いたBET多点法にてBET比表面積を測定する。
白色顔料のBET比表面積が前記範囲であると白色画像が隠蔽性に優れる理由としては下記が考えられる。
トナー粒子の材料として用いる白色顔料のBET比表面積が適切な範囲であると、トナー粒子を凝集合一法で製造する際において界面活性剤になじみやすく溶媒への分散が容易である結果、トナー粒子中に均一性よく分散し、白色画像の隠蔽性を向上させると推測される。なお、材料として用いた白色顔料は、白色顔料粒子分散液の調製工程において解砕されるところ、トナー粒子に含まれた状態において前記範囲のBET比表面積を示すことが好ましい。
白色顔料の含有量は、トナー粒子全体に対して、15質量%以上45質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。離型剤の融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量は、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の公知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
[トナー粒子の特性]
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等を含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されている。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上9μm以下がより好ましい。
トナー粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。測定に際しては、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径100μmのアパーチャーを用いて粒径2μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒径を測定する。サンプリングする粒子数は50000個である。測定した粒径の体積基準の粒度分布において、小径側から累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
トナー粒子の平均円形度は、0.94以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.98以下がより好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA−3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理を行って外添剤を除去したトナー粒子を得る。
[外添剤]
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等の粒子が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。疎水化処理剤の量は、通常、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
本実施形態における外添剤としては、無機酸化物粒子が好ましく、具体的には、酸化チタン(TiO)、二酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)のいずれかの粒子が好ましい。
外添剤としての無機酸化物粒子は、トナー粒子に埋没しにくい観点から、形状が紡錘形であることが好ましく、長径を短径で除した値(長径/短径)が2.5以上7.0以下であることが好ましく、3.0以上6.5以下であることがより好ましく、3.5以上6.0以下であることが更に好ましい。
紡錘形の無機酸化物粒子の長径/短径の値は、下記の測定方法により求める。
無機酸化物粒子が外添されたトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、トナー粒子の周囲に付着している粒子のうち紡錘形に見える粒子を少なくとも200個抽出する。そして、紡錘形粒子の輪郭線上の任意の2点に引いた直線のうち最長であるものを長軸とし、長軸の長さを長径とする。また、紡錘形粒子の輪郭線内部に引いた直線であって長軸に垂直な直線のうち最長であるものを短軸とし、短軸の長さを短径とする。紡錘形粒子ごとに長径、短径及び長径/短径を求め、少なくとも200個の値を平均する。
外添剤の外添量は、トナー粒子100質量部に対して、1質量部以上6質量部以下が好ましく、1質量部以上4質量部以下がより好ましい。
[トナーの製造方法]
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、公知の製法が採用される。これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下、凝集合一法の各工程の詳細について説明する。以下の説明では、離型剤をも含むトナー粒子を得る方法について説明するが、離型剤は必要に応じて用いられるものである。無論、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
−樹脂粒子分散液準備工程−
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、白色顔料が分散された白色顔料粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、メディアを有するボールミル、サンドミル又はダイノミル等を用いた一般的な分散方法が挙げられる。樹脂粒子の種類によっては、転相乳化法によって分散媒に樹脂粒子を分散させてもよい。転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて中和したのち、水(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの転相を行い、樹脂を水系媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下が更に好ましい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を描き、全粒子に対して体積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量は、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
樹脂粒子分散液と同様にして、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における、分散媒、分散方法、粒子の体積平均粒径、及び粒子の含有量は、離型剤粒子分散液においても同様である。
樹脂粒子分散液と同様にして、白色顔料粒子分散液も調製される。白色顔料粒子分散液の調製においては、解砕力に優れた分散処理装置を用いて白色顔料粒子の角を取りながら白色顔料粒子分散液を調製することが好ましい。
白色顔料粒子分散液における白色顔料粒子の体積平均粒径(レーザ回折式粒度分布測定装置で測定される。)は、200nm以上900nm以下が好ましく、250nm以上800nm以下がより好ましく、300nm以上700nm以下が更に好ましい。
白色顔料粒子分散液に含まれる白色顔料粒子の含有量は、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と、白色顔料粒子分散液と、離型剤粒子分散液とを混合する。そして、混合分散液中で、樹脂粒子と白色顔料粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度に近い温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上且つガラス転移温度−10℃以下)に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に含まれる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。凝集剤として金属錯体を用いた場合には、凝集剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤と共に、該凝集剤の金属イオンと錯体又は類似の結合を形成する添加剤を用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩;ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体;などが挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸;イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のアミノカルボン酸;などが挙げられる。
キレート剤の添加量は、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば、樹脂粒子のガラス転移温度より10℃から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア・シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
融合・合一工程の終了後、溶液中に形成されたトナー粒子に、公知の洗浄工程、固液分離工程、及び乾燥工程を施して、乾燥した状態のトナー粒子を得る。洗浄工程は、帯電性の観点から、イオン交換水による置換洗浄を充分に施すことがよい。固液分離工程は、生産性の観点から、吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。乾燥工程は、生産性の観点から、凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。さらに、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーを少なくとも含むものである。本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散して配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。磁性粉分散型キャリア及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、この表面に樹脂を被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属;フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物;などが挙げられる。
被覆用の樹脂及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。被覆用の樹脂及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等の添加剤を含ませてもよい。導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属;カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
芯材の表面を樹脂で被覆するには、被覆用の樹脂、及び各種添加剤(必要に応じて使用する)を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する樹脂の種類や、塗布適性等を勘案して選択すればよい。具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法;被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法;芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法;ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、その後に溶剤を除去するニーダーコーター法;等が挙げられる。
二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置、画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置;等の公知の画像形成装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置が中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に着脱するカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、白色トナー像を形成する画像形成ユニットと、有色トナー像を形成する画像形成ユニットの少なくとも1つとを並列配置させたタンデム方式の画像形成装置であってもよく、白色画像のみを形成する単色の画像形成装置であってもよい。後者の場合、一の記録媒体上に、本実施形態に係る画像形成装置により白色画像が形成され、別の画像形成装置により有色画像が形成される。
本実施形態に係る画像形成装置(画像形成方法)が画像を記録する記録媒体としては、特に限定されず、公知の記録媒体が適用される。例えば、樹脂フィルム乃至シート、紙等が挙げられる。樹脂フィルム乃至シートの用途としては、パッケージ、ラベル、包装材料、宣伝媒体、OHPシート等が挙げられる。
樹脂フィルム乃至シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム乃至シート;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム乃至シート;ナイロン等のポリアミドフィルム乃至シート;ポリカーボネート、ポリスチレン、変性ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸等のフィルム乃至シート;などが挙げられる。これらのフィルム乃至シートは、未延伸のフィルム乃至シート、一軸延伸又は二軸方向に延伸した延伸フィルム乃至シートのいずれでもよい。樹脂フィルム乃至シートは、単層又は多層のいずれの形態でもよい。樹脂フィルム乃至シートは、トナー定着を補助する表面コート層を有するフィルム、コロナ処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレーム処理、グロー放電処理等を施したフィルム乃至シートでもよい。
記録媒体と有色画像と白色画像(隠蔽層)の積層順としては、例えば下記の(a)、(b)及び(c)が挙げられる。
積層順(a):視認者に近い側から、透過性を有する記録媒体/有色画像/白色画像(隠蔽層)。
積層順(b):視認者に近い側から、有色画像/透過性を有する記録媒体/白色画像(隠蔽層)。
積層順(c):視認者に近い側から、有色画像/白色画像(隠蔽層)/記録媒体(透過性の有無を問わない。)。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を説明するが、これに限定されるわけではない。以下の説明においては、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図であり、5連タンデム方式且つ中間転写方式の画像形成装置を示す図である。図1に示す画像形成装置(即ち、図1に示す順に画像形成ユニット10W、10K、10C、10M、10Yが並び且つ中間転写方式である画像形成装置)は、透過性を有する記録媒体に対して、前記積層順(a)にて画像を形成する用途で用いられる。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づく、白色(W)、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第5の画像形成ユニット10W、10K、10C、10M、10Y(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10W、10K、10C、10M、10Yは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。これらユニット10W、10K、10C、10M、10Yは、画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10W、10K、10C、10M、10Yの下方には、各ユニットを通して中間転写ベルト(中間転写体の一例)20が延設されている。中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20の内面に接する、駆動ロール22、支持ロール23、及び対向ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Wから第5のユニット10Yに向う方向に走行するようになっている。中間転写ベルト20の像保持面側には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置21が備えられている。
各ユニット10W、10K、10C、10M、10Yの現像装置(現像手段の一例)4W、4K、4C、4M、4Yのそれぞれには、トナーカートリッジ8W、8K、8C、8M、8Yに収められた白色、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーの供給がなされる。
第1乃至第5のユニット10W、10K、10C、10M、10Yは、同等の構成及び動作を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設された白色の画像を形成する第1のユニット10Wについて代表して説明する。
第1のユニット10Wは、像保持体として作用する感光体1Wを有している。感光体1Wの周囲には、感光体1Wの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2W、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線によって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3W、静電荷像にトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4W、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール(一次転写手段の一例)5W、及び一次転写後に感光体1Wの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Wが順に配置されている。
一次転写ロール5Wは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Wに対向した位置に設けられている。各ユニットの一次転写ロール5W、5K、5C、5M、5Yには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスの値を変える。
以下、第1のユニット10Wにおいて白色の画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Wによって感光体1Wの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Wは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Wの表面に、図示しない制御部から送られてくる白色用の画像データに従って、露光装置3Wからレーザ光線を照射する。それにより、白色の画像パターンの静電荷像が感光体1Wの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Wの表面に形成される像であり、露光装置3Wからのレーザ光線によって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Wの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線が照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1W上に形成された静電荷像は、感光体1Wの走行に従って予め定められた現像位置まで回転する。そして、この現像位置で、感光体1W上の静電荷像が、現像装置4Wによってトナー画像として現像され可視化される。
現像装置4W内には、例えば、少なくとも白色トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。白色トナーは、現像装置4Wの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1W上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして、感光体1Wの表面が現像装置4Wを通過していくことにより、感光体1W表面上の除電された潜像部に白色トナーが静電的に付着し、潜像が白色トナーによって現像される。白色のトナー画像が形成された感光体1Wは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1W上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1W上の白色トナー画像が一次転写位置へ搬送されると、一次転写ロール5Wに一次転写バイアスが印加され、感光体1Wから一次転写ロール5Wに向う静電気力がトナー画像に作用し、感光体1W上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、第1のユニット10Wでは制御部(図示せず)によって例えば+10μAに制御されている。
一方、感光体1W上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Wで除去されて回収される。
第2ユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5K、5Wに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Wにて白色のトナー画像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第5のユニット10M、10C、10K、10Wを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第5のユニットを通して5色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と、中間転写ベルトの内面に接する対向ロール24と、中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが対向ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から樹脂シートP(記録媒体の一例)に向う静電気力がトナー画像に作用し、中間転写ベルト20上のトナー画像が樹脂シートP上に転写される。この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、樹脂シートPは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれ、トナー画像が樹脂シートP上へ定着され、定着画像が形成される。
カラー画像の定着が完了した樹脂シートPは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
<プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、現像手段と、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。以下の説明においては、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は樹脂シート(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係る白色トナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8W、8K、8C、8M、8Yが着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4W、4K、4C、4M、4Yは、各々の色に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。本実施形態に係るトナーカートリッジの一例が、トナーカートリッジ8Wであり、本実施形態に係る白色トナーが収容されている。トナーカートリッジ8K、8C、8M、8Yにはそれぞれ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーが収容されている。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<粒子分散液などの調製>
[白色顔料粒子分散液(1)の調製]
・酸化チタン粒子(チタン工業社製、製品番号KR−380):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR) : 10部
・イオン交換水 :150部
上記の材料をアイボーイ広口びん1000ml(アズワン社製、ポリプロピレン)にて混合し、直径3mmのジルコニアビーズを300部加え、ボールミル回転台(アサヒ理化製作所製)を用いて、300rpm、24時間回転処理し、ステンレス篩にて分散液からビーズを除去した後、イオン交換水を加え、固形分量40%の白色顔料粒子分散液(1)を得た。レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した白色顔料粒子分散液(1)中の粒子の体積平均粒径は500nmであった。
[白色顔料粒子分散液(2)の調製]
ジルコニアビーズの直径を5mmに変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(2)を得た。
[白色顔料粒子分散液(3)の調製]
ジルコニアビーズの直径を1mmに変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(3)を得た。
[白色顔料粒子分散液(4)の調製]
ジルコニアビーズの直径を1mmに変更し、回転処理時間を72時間に変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(4)を得た。
[白色顔料粒子分散液(5)の調製]
回転処理時間を12時間に変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(5)を得た。
[白色顔料粒子分散液(6)の調製]
回転処理時間を8時間に変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(6)を得た。
[白色顔料粒子分散液(7)の調製]
アニオン性界面活性剤の量を15部に変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(7)を得た。
[白色顔料粒子分散液(8)の調製]
アニオン性界面活性剤の量を5部に変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(8)を得た。
[白色顔料粒子分散液(9)の調製]
・酸化チタン粒子(チタン工業社製、製品番号KR−380):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR) : 10部
・イオン交換水 :150部
上記の材料を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(スギノマシン社製、HJP30006)を用いて約10時間分散処理した後、イオン交換水を加え、固形分量40%の白色顔料粒子分散液(9)を得た。
[白色顔料粒子分散液(10)の調製]
酸化チタン粒子をテイカ社製の製品番号JR−603に変更し、ジルコニアビーズの直径を5mmに変更した以外は、白色顔料粒子分散液(1)の調製と同様にして、白色顔料粒子分散液(10)を得た。
[ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の調製]
加熱乾燥した二口フラスコに、アジピン酸ジメチル74部、テレフタル酸ジメチル192部、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物216部、エチレングリコール38部、及び触媒としてテトラブトキシチタネート0.037部を入れ、フラスコ内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で約7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧(大気圧、以下同様)に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し1時間保持することによりポリエステル樹脂を合成した。このポリエステル樹脂は、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000、酸価25.0mgKOH/gであった。
ポリエステル樹脂115部と、イオン交換水180部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR)5部とを混合して120℃に加熱した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて充分に分散後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザ)にて分散処理を1時間行い、イオン交換水を加え、固形分量20%のポリエステル樹脂粒子分散液(1)を得た。ポリエステル樹脂粒子分散液(1)中の樹脂粒子の体積平均粒径は130nmであった。
[離型剤粒子分散液(1)の調製]
・パラフィンワックス(日本精蝋社製HNP9、融解温度72℃): 90部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR) :3.6部
・イオン交換水 :360部
上記の材料を混合し、100℃に加熱してワックスを溶解した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザ)で、分散圧力5MPaで2時間分散処理し、次いで分散圧力40MPaで3時間分散処理し、固形分量20%の離型剤粒子分散液(1)を得た。離型剤粒子分散液(1)中の粒子の体積平均粒径は230nmであった。
[キャリアの作製]
・フェライト粒子(体積平均粒径35μm) :100部
・トルエン : 14部
・スチレン/メチルメタクリレート共重合体(共重合比15/85): 3部
・カーボンブラック(キャボット社、Regal330) :0.2部
フェライト粒子を除く上記の材料をサンドミルにて分散して分散液を調製し、この分散液をフェライト粒子とともに真空脱気型ニーダに入れ、攪拌しながら減圧し乾燥させることによりキャリアを得た。
<白色トナー及び白色現像剤の作製>
[実施例1]
・ポリエステル樹脂粒子分散液(1) :160部
・白色顔料粒子分散液(1) : 75部
・離型剤粒子分散液(1) : 20部
・イオン交換水 :220部
・アニオン性界面活性剤(テイカ社製、TaycaPower): 5部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度10%の硝酸水溶液30部を添加した。次いで、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて液温30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで30分につき1℃の速度で昇温加熱し、45℃で30分間保持した。その後、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)25部を追加し1時間保持し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.5に調整した後、84℃まで加熱し2.5時間保持した。次いで、20℃/分の速度で20℃まで冷却し、濾過し、イオン交換水で充分に洗浄し、乾燥させることによりトナー粒子(1)を得た。トナー粒子(1)の体積平均粒径は8.1μmであった。
トナー粒子100部に、酸化チタン粒子(テイカ社製、JMT−150FI)2部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて攪拌周速30m/秒で15分間混合した。次いで、目開き45μmの振動篩いを用いて篩分し外添トナーを得た。
外添トナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、外添剤は形状が紡錘形であり、既述の測定方法で求めた長径/短径の値は4.5であった。
外添トナー10部とキャリア100部とをVブレンダーに入れ、20分間攪拌した。その後、目開き212μmの篩で篩分して白色現像剤を得た。
[実施例2〜8]
白色顔料粒子分散液の種類を表1に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、各例の白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例9]
液温30℃での分散後の昇温速度を、5分につき1℃の速度に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例10]
45℃保持後のポリエステル樹脂粒子分散液(1)の添加量を60部に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例11]
45℃保持後のポリエステル樹脂粒子分散液(1)の添加量を10部に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例12]
アニオン性界面活性剤の量を10部に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例13]
アニオン性界面活性剤の量を1部に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[実施例14]
ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を、スチレン/アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート共重合体、共重合比15/85)の分散液(固形分量20%)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色トナー及び白色現像剤を作製した。
[比較例1〜2]
白色顔料粒子分散液の種類を表1に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1〜2の白色トナー及び白色現像剤を作製した。
<白色トナーの性能評価>
[白色画像の白色度]
実施例又は比較例の白色トナーを用いて、OHPフィルム(PPCレーザー用OHPフィルム、富士ゼロックス製、寸法21.0cm×29.7cm)上に、白色画像(濃度100%、トナー載り量9g/m、寸法20.0cm×28.7cm)を形成した。
上記画像形成物に対して、巻き取り試験機(ユアサシステム社製、卓上型耐久試験機DLDMLH−FR、直径50mm)にて100回の巻き取り及び解放を繰り返し行った。
上記巻き取り処理を行う前後において、画像形成物を、直径100mmの透明円筒体に、白色画像側が円筒体側になるように密着させ巻き付け、分光測色計による明度の測定を行った。具体的には、分光測色計(X−Rite Ci62、X−Rite社製)を用いて、D50光源下で、OHPフィルム側から、白色画像部のL値(明度)を測定した。測定したL値を下記のとおりA〜Eに分類した。表1に、巻き取り処理前後それぞれの分類とL値を示す。
A:L値が、75以上。
B:L値が、72以上75未満。
C:L値が、69以上72未満。
D:L値が、65以上69未満。
E:L値が、65未満。
[有色画像の色再現性]
シアン色トナーを用いて、紙(OSコート紙、坪量127g/m、富士ゼロックス製)上に、青色画像(濃度100%、トナー載り量4g/m)を形成した。分光測色計(X−Rite Ci62、X−Rite社製)を用いて、D50光源下で、青色画像のL値、a値、b値を測定し、これを色再現性評価の基準値とした。
上記で使用したシアン色トナーと、実施例又は比較例の白色トナーとを用いて、OHPフィルム(PPCレーザー用OHPフィルム、富士ゼロックス製、寸法21.0cm×29.7cm)上に、青色画像(濃度100%、トナー載り量4g/m)と白色画像(濃度100%、トナー載り量9g/m)とを積層した積層画像(寸法20.0cm×28.7cm)を形成した。積層画像は、青色画像を下層(OHPフィルム側)とした。
上記画像形成物に対して、巻き取り試験機(ユアサシステム社製、卓上型耐久試験機DLDMLH−FR、直径50mm)にて100回の巻き取り及び解放を繰り返し行った。
上記巻き取り処理を行う前後において、画像形成物を、直径100mmの透明円筒体に、白色画像側が円筒体側になるように密着させ巻き付け、分光測色計による色の測定を行った。具体的には、分光測色計(X−Rite Ci62、X−Rite社製)を用いて、D50光源下で、OHPフィルム側から、青色画像部のL値、a値、b値を測定した。下記の式に基づき色差ΔEを算出し、下記のとおりA〜Eに分類した。表1に、巻き取り処理前後それぞれの分類と色差ΔEを示す。
Figure 0006988452

式中、L、a、bは、紙に形成した青色画像のL値、a値、b値であり、L、a、bは、OHPフィルムに形成した青色画像のL値、a値、b値である。
A:色差ΔE値が、1.5未満。
B:色差ΔE値が、1.5以上3.0未満。
C:色差ΔE値が、3.0以上5.0未満。
D:色差ΔE値が、5.0以上8.0未満。
E:色差ΔE値が、8.0以上。
Figure 0006988452
1Y、1M、1C、1K、1W 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K、2W 帯電ロール(帯電手段の一例)
3Y、3M、3C、3K、3W 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
4Y、4M、4C、4K、4W 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K、5W 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K、6W 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K、8W トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K、10W 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
21 中間転写体クリーニング装置
22 駆動ロール
23 支持ロール
24 対向ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
28 定着装置(定着手段の一例)
P 樹脂シート(記録媒体の一例)
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 樹脂シート(記録媒体の一例)

Claims (10)

  1. 結着樹脂及び白色顔料を含有する白色トナー粒子を含み、
    前記白色顔料のBET比表面積が6.5m /g以上8.5m /g以下であり、
    前記白色トナー粒子の断面観察において求めた前記白色顔料の円形度分布において小さい側から累積10%となる円形度をC10とし、累積50%となる円形度をC50としたとき、下記式(1)及び式(2)を満たす、静電荷像現像用白色トナー。
    式(1):0.900≦C50≦1.000
    式(2):1.00≦C50/C10≦1.13
  2. 前記C50/C10が下記式(2’)を満たす、請求項1に記載の静電荷像現像用白色トナー。
    式(2’):1.00<C50/C10≦1.08
  3. 前記白色トナー粒子の断面観察において、前記白色顔料の重心を母点としてボロノイ分割をし、ボロノイ多角形の面積の平均値をSa(μm)とし、標準偏差をSsd(μm)としたとき、下記式(3)及び式(4)を満たす、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用白色トナー。
    式(3):0.150≦Sa≦0.350
    式(4):Ssd≦0.250
  4. 前記Saが下記式(3’)を満たす、請求項3に記載の静電荷像現像用白色トナー。
    式(3’):0.180≦Sa≦0.300
  5. 前記白色トナー粒子の断面観察において求めた前記白色顔料の平均径が150nm以上400nm以下である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナー。
  6. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを含む静電荷像現像剤。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の静電荷像現像用白色トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  8. 請求項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  9. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  10. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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