JP6988207B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、媒体上のトナーを定着させる定着装置を備えている。
例えば、特許文献1に記載の定着装置は、加熱ユニット(加熱ベルト)を移動させるレシプロ機構(移動手段)と、レシプロ機構を制御する制御部と、を備えている。レシプロ機構は、一対の傾斜面を有するレシプロカムと、傾斜面と係合するレシプロ軸と、レシプロカムとレシプロ軸とを相対移動させるモーターと、を備えている。制御部は、加熱ユニットの移動方向が切り替わる領域で、所定枚数のシートがニップ部を通過する毎にモーターを所定時間駆動して加熱ユニットを移動させる動作を断続的に繰り返す制御を行う。この定着装置は、上記制御によって、シートのエッジが通る加熱ベルトの表面が摩耗(損傷)することを低減している。
特許第6071350号公報
しかしながら、上記した定着装置では、レシプロカムとレシプロ軸とを相対移動させるモーターや、モーターを制御する制御部を必要とするため、レシプロ機構の構造が複雑になると共に、製造コストも増加するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために、簡単且つ安価な構成で、媒体のエッジによる定着部材の表面の摩耗を低減する定着装置および画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、軸周りに回転しながら媒体上のトナーを加熱する定着部材と、軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、前記定着部材と前記加圧部材の何れか一方を他方に接近させる方向に移動させて前記加圧領域を加圧し、前記定着部材と前記加圧部材の何れか一方を他方から離間させる方向に移動させて前記加圧領域を減圧する圧力調整部と、前記圧力調整部が前記加圧領域を減圧する動作を前記定着部材に伝達して前記定着部材を軸方向に移動させる連動移動部と、を備えている。
この場合、前記連動移動部は、前記圧力調整部による前記加圧領域の減圧の繰り返しに伴って、前記定着部材を軸方向一方または軸方向他方に向かって徐々に移動させることが好ましい。
他の場合、前記連動移動部は、前記圧力調整部によって前記加圧領域を減圧する度に、前記定着部材を所定距離ずつ軸方向一方または軸方向他方に向かって移動させることが好ましい。
この場合、前記圧力調整部は、前記加圧部材を支持する部材に接触しながら軸周りに正逆回転し、前記定着部材に対して前記加圧部材を接近または離間する方向に移動させる偏心カムと、前記偏心カムを回転駆動させる駆動源と、を含み、前記連動移動部は、前記定着部材を軸方向一方に向かって付勢する付勢部材と、前記偏心カムの回転が伝達されて軸周りに正逆回転する第1回転体と、前記第1回転体の軸と平行に延びた軸周りに正逆回転する第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に架設され、前記第1回転体の回転を前記第2回転体に伝達するリンクと、前記第2回転体と同一軸上に設けられ、軸周りに正回転しながら前記定着部材を軸方向他方に向かって押し込む量を変化させる斜面カムと、前記第2回転体と前記斜面カムとの間に設けられ、前記第2回転体の正回転を前記斜面カムに伝達し、且つ前記斜面カムに対する前記第2回転体の逆回転の伝達を規制するワンウェイクラッチと、を含んでいることが好ましい。
この場合、前記リンクには、前記第1回転体の第1突起部に連結される第1連結穴と、前記第2回転体の第2突起部に連結される第2連結穴と、が形成され、前記第2連結穴は、前記リンクの長手方向に延びた長穴であり、前記第2突起部を前記第2連結穴に沿って移動させることで前記第1回転体を一時的に空回りさせることが好ましい。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載の定着装置を備えている。
本発明によれば、簡単且つ安価な構成で、媒体のエッジによる定着部材の表面の摩耗を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターを示す概略図(正面図)である。 本発明の一実施形態に係る定着装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の内部構造を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の圧力調整部等(加圧状態)を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の圧力調整部等(減圧状態)を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の連動移動部等を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の内部構造であって、加圧領域が加圧状態から減圧状態に遷移する過程を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の連動移動部等であって、加圧領域が加圧状態から減圧状態に遷移する過程を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の内部構造(減圧状態)を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の連動移動部等(減圧状態)を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の内部構造であって、加圧領域が減圧状態から加圧状態に遷移する過程を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の連動移動部等であって、加圧領域が減圧状態から加圧状態に遷移する過程を示す背面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、各図に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。
[プリンターの全体構成]
図1を参照して、画像形成装置の一例としてのプリンター1について説明する。図1はプリンター1を示す概略図(正面図)である。なお、以下の説明において、「搬送方向」とは、シートSが搬送される方向を指す。また、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、シートSの搬送方向における「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指す。
プリンター1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下部には、例えば、普通紙等のシートS(媒体)を収容する給紙カセット3が設けられている。装置本体2の上面には、排紙トレイ4が設けられている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂製等であってもよい。
また、プリンター1は、給紙装置5と、作像装置6と、定着装置7と、を備えている。給紙装置5は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びた搬送路8の上流端部に設けられている。作像装置6は搬送路8の中間部に設けられ、定着装置7は搬送路8の下流側に設けられている。
作像装置6は、トナーコンテナ10と、ドラムユニット11と、光走査装置12と、を含んでいる。トナーコンテナ10は、例えば、黒色のトナー(現像剤)を収容している。ドラムユニット11は、感光体ドラム13と、帯電装置14と、現像装置15と、転写ローラー16と、を含んでいる。転写ローラー16は、下側から感光体ドラム13に接触して転写ニップを形成している。なお、トナーは、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよいし、磁性トナーから成る一成分現像剤であってもよい。
プリンター1の制御装置(図示せず)は各装置を適宜制御し、以下のように画像形成処理を実行する。帯電装置14は、感光体ドラム13の表面を帯電させる。感光体ドラム13は、光走査装置12から出射された走査光を受け、静電潜像を担持する。現像装置15は、トナーコンテナ10から供給されたトナーを用いて感光体ドラム13上の静電潜像をトナー像に現像する。シートSは給紙装置5によって給紙カセット3から搬送路8に送り出され、感光体ドラム13上のトナー像は転写ニップを通過するシートSに転写される。定着装置7は、トナー像をシートSに定着させる。その後、シートSは、排紙トレイ4に排出される。
[定着装置]
次に、図2ないし図5を参照して、定着装置7について説明する。図2は定着装置7を示す断面図である。図3は定着装置7の内部構造を示す側面図である。図4は圧力調整部24等(加圧状態)を示す背面図である。図4は圧力調整部24等(減圧状態)を示す背面図である。
図2および図3に示すように、定着装置7は、筐体20と、定着部材21と、加圧ローラー22と、発熱ユニット23と、圧力調整部24と、連動移動部25と、を備えている。定着部材21および加圧ローラー22は、筐体20の内部に設けられている。発熱ユニット23は、定着部材21を加熱するための熱源である。圧力調整部24は、定着部材21に対する加圧ローラー22の接触圧を調整するためのユニットである。連動移動部25は、定着部材21を軸方向(前後方向)に往復移動させるためのユニットである。
<筐体>
図2および図3に示すように、筐体20は、ケース20Aと、一対の固定板金20Bと、一対の可動板金20Cと、を含んでいる。
ケース20Aは、前後方向に長い略直方体に形成され、装置本体2の内部に支持されている(図1参照)。ケース20Aの左右両面には、シートSを通過させるための開口が形成されている。ケース20Aの右面開口には、定着部材21に含まれる定着ベルト21Aと加圧ローラー22との接触部分(加圧領域N)にシートSを導くための進入ガイド31が設けられている。ケース20Aの左面開口には、シートSを下流側に送り出すための搬送ローラー対32が設けられている(図2参照)。一対の固定板金20Bは、前後方向に離間して配置され、ケース20Aの内部に固定されている(図3参照)。一対の可動板金20Cは、一対の固定板金20Bの内側において前後方向に離間して配置されている。一対の可動板金20Cは、一対の固定板金20Bの左端部に回動軸30を介して支持されている(図4参照)。可動板金20Cは、回動軸30を中心に回動(揺動)可能に支持されている。
<定着部材>
図2および図3に示すように、定着部材21は、定着ベルト21Aと、一対のキャップ21Bと、を含んでいる。
定着ベルト21Aは、無端状のベルトであって、前後方向に長い略円筒状に形成されている。定着ベルト21Aの表層は、例えば、ポリイミド樹脂等の耐熱性および弾性を有する合成樹脂材料等で構成されている。一対のキャップ21Bは、定着ベルト21Aの軸方向両端部に装着されている。キャップ21Bは、円環状の弾性部材(図示せず)を挟んで定着ベルト21Aの端部外周面に密着している。
図2に示すように、定着ベルト21Aの内部(内側)には、押圧構造26が設けられている。押圧構造26は、支持部材26Aと、押圧部材26Cと、を含んでいる。
支持部材26Aは、例えば、金属材料によって前後方向に長い略矩形筒状に形成されている。支持部材26Aは、定着部材21(定着ベルト21Aおよびキャップ21B)を軸方向に貫通して一対の固定板金20Bに支持されている。定着部材21は、支持部材26Aに対して回転可能、且つ軸方向に移動可能に支持されている。押圧部材26Cは、支持部材26Aの下面に固定された耐熱性樹脂製の厚板状の部材であって、加圧ローラー22に押し付けられた定着ベルト21Aを受け止める機能を有している。なお、定着ベルト21Aの内部には、定着ベルト21Aの略円筒形状を保持するためのベルトガイド(図示せず)が設けられている。ベルトガイドは、透磁率の大きな合金で形成され、発熱ユニット23によって加熱される。
<加圧ローラー>
図2および図3に示すように、加圧部材の一例としての加圧ローラー22は、前後方向に長い略円筒状に形成されている。加圧ローラー22は、金属製の芯金22Aと、その外周面に積層されたシリコーンスポンジ等の弾性層22Bと、を含んでいる。芯金22Aの前後両端部は、一対の可動板金20Cの上部に回転可能に支持されている。芯金22Aにはギア列等を介して駆動モーター(図示せず)が接続され、加圧ローラー22は駆動モーターによって回転駆動される。
<発熱ユニット>
図2に示すように、発熱ユニット23は、隙間を挟んで定着ベルト21Aの上方に配置されている。発熱ユニット23は、ユニットケース23Aと、IHコイル23Bと、を含んでいる。ユニットケース23Aは、定着ベルト21Aの上側外面に沿うように前後方向に長い略半円筒状に形成されている。IHコイル23Bは、ユニットケース23Aの内部に設けられている。IHコイル23Bに高周波電流を流すことで磁界が発生し、定着ベルト21Aの上側が加熱される。なお、筐体20には、定着ベルト21Aの表面温度を検知するための温度センサー(図示せず)が設けられている。
<圧力調整部>
図3および図4に示すように、圧力調整部24は、一対の押圧アーム40と、一対の押圧バネ41と、一対の偏心カム42と、カムモーター43と、を含んでいる。なお、図3では、押圧バネ41の図示を省略している。
一対の押圧アーム40は、一対の可動板金20Cの下側に配置されている。一対の押圧アーム40は、それぞれ、可動板金20Cの回動軸30に回動可能に支持されている。一対の押圧アーム40の下部内側面には、一対の作動コロ44が回転可能に支持されている。一対の押圧バネ41は、所謂コイルスプリングであって、一対の押圧アーム40の右側に配置されている。一対の押圧バネ41は、それぞれ、可動板金20Cと押圧アーム40との間に架設されている。押圧バネ41は、可動板金20Cと押圧アーム40とを互いに引き離す方向に付勢している。
一対の偏心カム42は、一対の可動板金20C(押圧アーム40)に対応するように前後方向に延びたカム連結軸45に固定されている。カム連結軸45は、加圧ローラー22の右下方で、加圧ローラー22と略平行に設けられている。カム連結軸45の軸方向両端部(前後両端部)は、一対の固定板金20Bに回転可能に支持されている。なお、カム連結軸45の後端部は、後方の固定板金20Bを貫通して後方に延びている。また、カム連結軸45の後端部には、伝達ギア46が固定されている。
偏心カム42は、回転中心(カム連結軸45)から外周面までの距離(偏心半径)を不定とした所謂円板カムである。上記した一対の押圧アーム40の作動コロ44は、それぞれ、押圧バネ41に付勢されて偏心カム42の外周面(カム面)に押し付けられている。偏心カム42の周面には、加圧カム面F1と減圧カム面F2とを含む曲面が連続して形成されている。加圧カム面F1の偏心半径は、減圧カム面F2の偏心半径よりも大きく形成されている。なお、偏心カム42は、加圧カム面F1と減圧カム面F2とを含む全ての範囲で偏心半径を連続的に増減させた曲面形状を有している。
駆動源としてのカムモーター43は、カム連結軸45の前端部にギア列(図示せず)を介して接続されている。カムモーター43は、駆動回路等を介してプリンター1の制御装置に電気的に接続されて駆動制御される。カムモーター43は、偏心カム42(カム連結軸45)を回転駆動させる。
<圧力調整部の作用>
カムモーター43の駆動によって、偏心カム42がカム連結軸45を中心に正逆回転すると、押圧アーム40は回動軸30を中心に上下方向に往復移動(揺動)する。なお、本実施形態の説明では、図4(後述する図6、図7B、図8B、図9Bも同じ。)において、時計回りの回転を「正回転」と呼び、反時計回りの回転を「逆回転」と呼び、両方に往復する回転を「正逆回転」と呼ぶ。
例えば、図4に示すように、偏心カム42の加圧カム面F1が作動コロ44に接触した状態では、押圧アーム40(作動コロ44)および可動板金20Cが押し上げられた状態になる。このため、加圧ローラー22は、定着ベルト21Aに食い込むように強く押し付けられている。つまり、定着ベルト21Aと加圧ローラー22との間に形成された加圧領域Nが加圧された加圧状態になる。
図5に示すように、減圧カム面F2が作動コロ44に接触するまで偏心カム42が逆回転すると、押圧アーム40および可動板金20Cは下降する。すると、加圧ローラー22が定着ベルト21Aから離れる方向に移動し、加圧領域Nにおける圧力が減少する(減圧状態)。なお、減圧状態から偏心カム42が正回転して、加圧カム面F1が作動コロ44に接触すると、再び加圧領域Nが加圧状態になる(図4参照)。
以上のように、偏心カム42は、加圧ローラー22を支持する部材(可動板金20Cや押圧アーム40等)に接触しながら軸周りに正逆回転し、定着部材21に対して加圧ローラー22を昇降(接近または離間する方向に移動)させる。そして、圧力調整部24は、加圧ローラー22を定着部材21(定着ベルト21A)に接近させる方向に定着ベルト21Aを移動させて加圧領域Nを加圧し、加圧ローラー22を定着部材21から離間させる方向に移動させて加圧領域Nを減圧する。なお、加圧領域Nとは、圧力が0Paである上流側の位置から最大圧力となる位置を経由して再び圧力が0Paとなる下流側の位置までの領域を指している。
なお、上記した発熱ユニット23(IHコイル23B)、駆動モーターおよび温度センサー等は、各種の駆動回路を介してプリンター1の制御装置に電気的に接続されている。制御装置は、接続された装置等を制御する。
[定着装置の作用]
ここで、図2を参照して、定着装置7の作用(定着処理)について説明する。なお、定着処理を実施する場合、加圧領域Nは加圧状態とされている。
まず、制御装置は、駆動モーターや発熱ユニット23を駆動制御する。加圧ローラー22は駆動モーターの駆動力を受けて回転し、定着部材21(定着ベルト21A)は加圧ローラー22に従動して回転する(図2の実線細矢印参照)。発熱ユニット23は、定着ベルト21Aを加熱する。温度センサーは、定着ベルト21Aの表面温度を検出し、入力回路を介して検出信号を制御装置に送信する。制御装置は、温度センサーから設定温度(例えば150〜200℃)に達したことを示す検出信号を受信すると、その設定温度を維持するように発熱ユニット23を制御しながら、既に説明した画像形成処理の実行を開始する。トナー像が転写されたシートSは筐体20内に進入し、定着ベルト21Aは、軸周りに正回転しながら加圧領域Nを通過するシートS上のトナー(トナー像)を加熱する。加圧ローラー22は、軸周りに回転しながら加圧領域Nを通過するシートS上のトナーを加圧する。すると、トナー像がシートSに定着する。そして、トナー像が定着したシートSは、筐体20の外部に送り出されて排紙トレイ4に排出される。
なお、プリンター1(定着装置7)の停止(休止)時、筐体20内(加圧領域N)でシートSの搬送不良(ジャム)が発生した場合、封筒等の皺になりやすい媒体に画像形成処理(定着処理)を実施する場合等、制御装置はカムモーター43を駆動制御し、加圧領域Nを減圧状態とする。
このような定着装置7では、シートSが定着ベルト21Aと加圧ローラー22との間に挟まれて搬送される。定着装置7による定着処理が繰り返し行われ、シートSのエッジ(幅方向両端部)が定着ベルト21Aの略同じ場所を繰り返し通過すると、定着ベルト21Aの表層(表面)に傷が付く(摩耗する)ことがある。そこで、本実施形態に係る定着装置7は、圧力調整部24が加圧領域Nを減圧する動作を定着部材21に伝達して定着部材21を軸方向に移動させる連動移動部25を備え、シートSのエッジによる定着ベルト21Aの表面の摩耗を低減している。
<連動移動部>
図3および図6を参照して、連動移動部25について説明する。図6は連動移動部25等を示す背面図である。
連動移動部25は、連動バネ50と、第1回転体51と、第2回転体52と、リンク53と、斜面カム54と、ワンウェイクラッチ55と、を含んでいる。連動移動部25は、主に、後方の固定板金20Bの後側に配置されている。
図3に示すように、付勢部材の一例としての連動バネ50は、所謂コイルスプリングであって、定着部材21の前方に配置されている。連動バネ50は、前方のキャップ21Bと前方の固定板金20Bとの間に架設されている。連動バネ50は、定着部材21を後方(軸方向一方)に向かって付勢している。
図3および図6に示すように、第1回転体51は、略円板状に形成された歯車であって、後方の固定板金20Bから後方に延びた第1回転軸60に回転可能に支持されている。第1回転軸60は、加圧ローラー22の下方、且つカム連結軸45の左方に隣接し、加圧ローラー22等と平行に延びている。第1回転体51は、カム連結軸45の後端部に固定された伝達ギア46に噛み合っている。このため、第1回転体51は、偏心カム42に連動して軸周りに正逆回転する。第1回転体51の後面には、略円筒状の第1突起部61Aが形成されている。第1突起部61Aは、第1回転体51の中心(第1回転軸60)に近い位置で、第1回転体51の後面から後方に突出している。
第2回転体52は、第1回転体51よりも小径となる略円板状に形成されている。第2回転体52は、斜面カム54から後方に延びた支持軸64に回転可能に支持されている。第2回転体52は、第1回転体51の軸と平行に延びた軸周りに正逆回転する。第2回転体52は、第1回転体51の上方に配置されている。詳細には、第2回転体52の中心は、第1回転体51の中心(第1回転軸60)から鉛直上方に延ばした垂直線上に配置されている。また、第2回転体52の後面は、第1回転体51の後面に略揃えられている。第2回転体52の後面には、略円筒状の第2突起部61Bが形成されている。第2突起部61Bは、第2回転体52の後面から後方に突出している。
リンク53は、細長い板状に形成されている。リンク53の長手方向両端部には、第1連結穴62Aと第2連結穴62Bとが形成されている。第1連結穴62Aは、第1突起部61Aを回転可能な状態で嵌合させるための丸穴である。第2連結穴62Bは、リンク53の長手方向に延び、第2突起部61Bを移動可能な状態で嵌合させるための長穴である。第1連結穴62Aは第1回転体51の第1突起部61Aに連結され、第2連結穴62Bは第2回転体52の第2突起部61Bに連結されることになる。したがって、リンク53は、第1回転体51と第2回転体52との間に架設され、第1回転体51の回転を第2回転体52に伝達する。
なお、リンク53(各連結穴62A,62B)が第1回転体51の中心と第2回転体52の中心とを結ぶ直線上に配置されると、第1回転体51等の回転が阻害される。このため、リンク53は、第1回転体51等の中心から左右何れか一方にずれた位置に配置する。例えば、本実施形態では、加圧領域Nが加圧状態である場合において、第1突起部61Aは第1回転体51の中心から左斜め上方に位置し、第2突起部61Bは第2回転体52の中心から左斜め上方に位置している(図6参照)。また、第2突起部61Bは、第2連結穴62Bの下端部に位置している(図6参照)。
斜面カム54は、前端面を傾斜させた略円柱状に形成されている。斜面カム54は、後方の固定板金20Bから後方に延びた第2回転軸63に回転可能に支持されている。斜面カム54の後端面には、第2回転体52を回転可能に支持する支持軸64が形成されている。支持軸64は、第2回転軸63と同一軸上に形成されている。したがって、斜面カム54は、第2回転体52と同一軸上に設けられている。
斜面カム54の前端面(傾斜面)は、第2回転軸63に対して傾いている。この傾斜面の径方向外側には、円環状のカム面が形成されている。円環状のカム面には、押込みカム面F10と押戻しカム面F20とを含む斜面が連続して形成されている。押込みカム面F10は、回転中心を挟んで押戻しカム面F20の反対側に形成されている。押込みカム面F10は、斜面カム54の中で最も前方に突き出した部分であり、押戻しカム面F20は、斜面カム54の中で最も後方に位置する部分である。斜面カム54の前端面は、回転中心と2つのカム面F10,F20とを結ぶ直線を対称中心として対称となる傾斜を有している。
斜面カム54の前端面(傾斜面)は、押込伝達部材65を介して定着部材21の後端部(後方のキャップ21B)に接触している。押込伝達部材65は、略棒状に形成され、後方の固定板金20Bに対して軸方向に往復移動可能に支持されている。押込伝達部材65の前端部は、後方のキャップ21Bの下側後面に滑る状態で接触している。押込伝達部材65の後端部は、斜面カム54の前端面(円環状のカム面)に滑る状態で接触している。斜面カム54は、押込伝達部材65を介して軸周りに正回転しながら定着部材21を前方(軸方向他方)に向かって押し込む量を変化させる。
ワンウェイクラッチ55は、第2回転体52と斜面カム54との間に設けられている。
詳細には、ワンウェイクラッチ55の外輪が第2回転体52の軸受け部に嵌合し、斜面カム54の支持軸64がワンウェイクラッチ55の内輪に嵌合している。ワンウェイクラッチ55は、第2回転体52の正回転を斜面カム54に伝達し、且つ斜面カム54に対する第2回転体52の逆回転の伝達を規制する(伝達しない)ように構成されている。
<連動移動部の作用>
図3、図6、図7A、図7B、図8A、図8B、図9Aおよび図9Bを参照して、連動移動部25の作用について説明する。図7Aは、定着装置7の内部構造であって、加圧領域Nが加圧状態から減圧状態に遷移する過程を示す側面図である。図7Bは、連動移動部25等であって、加圧領域Nが加圧状態から減圧状態に遷移する過程を示す背面図である。図8Aは、定着装置7の内部構造(減圧状態)を示す側面図である。図8Bは、連動移動部25等(減圧状態)を示す背面図である。図9Aは、定着装置7の内部構造であって、加圧領域Nが減圧状態から加圧状態に遷移する過程を示す側面図である。図9Bは、連動移動部25等であって、加圧領域Nが減圧状態から加圧状態に遷移する過程を示す背面図である。なお、ここでは、偏心カム42の加圧カム面F1が作動コロ44に接触した状態(加圧状態)を初期状態とする(図3および図6参照)。また、初期状態において、押込伝達部材65は斜面カム54の押込みカム面F10に接触し、定着部材21は連動バネ50の付勢力に抗して斜面カム54に最も押し込まれた位置(前端位置)にあることとする(図3参照)。
(加圧状態から減圧状態に遷移)
まず、図7Aおよび図7Bに示すように、制御装置がカムモーター43の駆動を開始すると、偏心カム42および伝達ギア46はカム連結軸45を中心に逆回転する。伝達ギア46に噛み合った第1回転体51は、正回転してリンク53を引き下げて行く。
リンク53の引き下げに伴って、第2回転体52の第2突起部61Bは、第2連結穴62Bの中を相対的に上方に移動して行く(図6および図7B参照)。このとき、第1回転体51は正回転しているが、第2回転体52は停止している。このように、第2連結穴62Bは、第2突起部61Bを第2連結穴62Bに沿って移動させることで第1回転体51を一時的に空回りさせる。
図7Bに示すように、第1回転体51の正回転(リンク53の引き下げ)が進むと、第2突起部61Bは、第2連結穴62Bの上端部に到達し、リンク53と共に引き下げられ始める。すると、図8Aおよび図8Bに示すように、第2回転体52が正回転し始める。第2回転体52の正回転はワンウェイクラッチ55を介して斜面カム54に伝達され、斜面カム54も正回転する。押込伝達部材65は、斜面カム54の押込みカム面F10から押戻しカム面F20に向かう方向に相対的に回動し始める。すると、斜面カム54による定着部材21を押し込む量が減少するため、定着部材21は連動バネ50に付勢されて後方(軸方向一方)に移動し始める(図8A参照)。
そして、偏心カム42の減圧カム面F2が作動コロ44に接触した状態(減圧状態)になると(図8B参照)、制御装置はカムモーター43の駆動を停止し、偏心カム42および伝達ギア46の逆回転が停止する。また、第1回転体51、第2回転体52および斜面カム54等の正回転も停止する。第1回転体51は一時的に空転したため、第2回転体52の回転角度は、第1回転体51の回転角度よりも小さく(半分以下)なっている。したがって、斜面カム54の回転角度も小さいため、定着部材21は僅かに後方に移動した位置で、連動バネ50によって押込伝達部材65に押し付けられた状態に保持される。
(減圧状態から加圧状態に遷移)
次に、加圧領域Nを減圧状態から加圧状態(初期状態)に戻す場合について説明する。図9Aおよび図9Bに示すように、制御装置がカムモーター43の駆動を開始すると、偏心カム42および伝達ギア46はカム連結軸45を中心に正回転する。第1回転体51は逆回転してリンク53を押し上げて行く。
リンク53の押し上げに伴って、第2回転体52の第2突起部61Bは、第2連結穴62Bの中を相対的に下方に移動して行く(図8Bおよび図9B参照)。このとき、第1回転体51は逆回転しているが、第2回転体52は停止している。つまり、第1回転体51は空回りしている。
図9Bに示すように、第1回転体51の逆回転(リンク53の押し上げ)が進むと、第2突起部61Bは、第2連結穴62Bの下端部に到達し、リンク53と共に押し上げられ始める。すると、第2回転体52が逆回転し始める(図7Aおよび図7Bの破線矢印参照)。第2回転体52の逆回転は、ワンウェイクラッチ55によって遮断されるため、第2回転体52は空回りする。したがって、斜面カム54および定着部材21は停止している。
そして、偏心カム42の加圧カム面F1が作動コロ44に接触した状態(加圧状態)になると(図6参照)、制御装置はカムモーター43の駆動を停止し、偏心カム42および伝達ギア46の正回転が停止する。また、第1回転体51および第2回転体52の逆回転も停止し、第1突起部61A、第2突起部61Bおよびリンク53は、元の位置(初期状態)に戻る(図3および図6参照)。定着部材21は、加圧領域Nを加圧状態から減圧状態にした際に僅かに後方に移動し位置を維持している。加圧ローラー22は、僅かに後方に移動した定着部材21の定着ベルト21Aに押し付けられる。
以上のような圧力調整部24による加圧領域Nの減圧を繰り返し行うと、斜面カム54は所定角度(略等角度)ずつ正回転し、定着部材21は所定距離(略等間隔)ずつ後方に移動する。すなわち、押込伝達部材65が押込みカム面F10から押戻しカム面F20に向かって相対回転する場合、斜面カム54による押し込み量が徐々に減少するため、定着部材21は徐々に後方(軸方向一方)に移動する。一方、定着部材21が前端位置から連動バネ50に付勢されて最も押し戻された位置(後端位置)まで移動した後、押込伝達部材65は押戻しカム面F20から押込みカム面F10に向かって相対回転することになる。この場合、斜面カム54による押し込み量が徐々に増加するため、定着部材21は徐々に前方(軸方向他方)に移動する。以上のように、圧力調整部24が加圧領域Nを減圧する動作毎に、連動移動部25が定着部材21を軸方向に段階的に往復移動させる。
以上説明した本実施形態に係る定着装置7では、連動移動部25が、圧力調整部24による減圧動作と定着部材21の軸方向の移動(往復移動)とを機械的に連動させる構成とした。すなわち、圧力調整部24によって加圧領域Nを減圧するための駆動力(カムモーター43の駆動力)が、連動移動部25によって定着部材21を軸方向に移動させる動力に変換される構成とした。この構成によれば、加圧領域Nが加圧状態から減圧状態に遷移することを要因として、自動的に定着ベルト21Aを軸方向に移動させることができる。これにより、定着部材21の移動用モーターを別途設け、それを制御装置で制御する場合に比べて、定着部材21を移動させるための構造(連動移動部25の構造)を簡単且つ安価に構成することができる。また、これにより、定着部材21とシートSとの接触位置が軸方向にずれるため、シートSのエッジによる定着部材21の表面の摩耗を低減することができる。
また、加圧領域Nが加圧状態から減圧状態に遷移する過程において、連動移動部25が定着部材21を移動させる構成とした。この構成によれば、加圧領域Nを加圧状態にしたまま定着部材21を移動させる場合に比べて、定着部材21を小さな力で移動させることができる。これにより、加圧ローラー22との接触部分において定着部材21にかかる負荷を低減することができる。
また、本実施形態に係る定着装置7では、連動移動部25が、圧力調整部24による加圧領域Nの減圧の繰り返しに伴って、定着部材21を前方または後方に向かって徐々に移動(往復)させる構成とした。換言すれば、連動移動部25は、圧力調整部24によって加圧領域Nを減圧する度に、定着部材21を所定距離ずつ前方または後方に向かって移動(往復)させる構成とした。この構成によれば、定着部材21の表面とシートSのエッジとの接触部分を、定着部材21の軸方向に亘って複数箇所に分散させることができる。これにより、定着部材21の表面の摩耗を有効に低減することができる。
また、本実施形態に係る定着装置7では、第1回転体51、リンク53および第2回転体52が偏心カム42の回転を斜面カム54に伝達し、斜面カム54が連動バネ50に付勢された定着部材21の軸方向の位置(押し込み量)を変更する構成とした。この構成によれば、加圧ローラー22を昇降させるためのカムモーター43を、定着部材21を軸方向に往復移動させる駆動源として兼用することができる。これにより、定着部材21の移動用モーターを別途設けた場合に比べて、連動移動部25の構造を簡単且つ安価に構成することができる。
また、本実施形態に係る定着装置7では、第2回転体52の第2突起部61Bが第2連結穴62Bに沿って移動している間は、第1回転体51の回転が第2回転体52に伝達されない構成とした。この構成によれば、第2回転体52(斜面カム54)の回転角度を、第1回転体51(偏心カム42)の回転角度よりも小さくすることができる。これにより、定着部材21の段階的な移動量を細かくすることができ、定着部材21の表面に対するシートSのエッジの接触箇所を分散することができる。
なお、本実施形態に係る定着装置7では、加圧ローラー22を回転駆動させ、定着部材21を従動回転させていたが、これに限らず、定着部材21を回転駆動させ、加圧ローラー22を従動回転させてもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、熱源として発熱ユニット23が採用されていたが、これに代えて、定着ベルト21Aの内部にハロゲンヒーターやカーボンヒーター等の熱源を設けてもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、圧力調整部24が、定着部材21に対して加圧ローラー22を昇降(接近または離間する方向に移動)させていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、加圧ローラー22に対して定着部材21を接近または離間する方向に移動させる構成としてもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、連動移動部25が定着部材21を略等間隔に移動させていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、圧力調整部24によって加圧領域Nを減圧する度に、定着部材21が異なる間隔で移動するように、斜面カム54のカム面形状(プロファイル)を変更してもよい。また、連動移動部25が、定着部材21を軸方向一方に徐々に移動させ、定着部材21を軸方向他方に一度に最大移動距離を移動させるように、斜面カム54のプロファイルを変更してもよい。また、連動移動部25が、定着部材21を往復移動させていたが、これに限らず、軸方向一方向のみに移動可能に構成されていてもよい。また、第2連結穴62Bは、長穴であったが、これに限らず、第2突起部61Bを回転可能な状態で嵌合させるための丸穴であってもよい。
また、本実施形態の説明では、時計回りの回転を「正回転」とし、反時計回りの回転を「逆回転」としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、時計回りの回転を「逆回転」とし、反時計回りの回転を「正回転」としてもよい。
また、本実施形態の説明では、一例として、本発明をモノクロのプリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、カラープリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る定着装置および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
2 装置本体
7 定着装置
21 定着部材
22 加圧ローラー(加圧部材)
24 圧力調整部
25 連動移動部
42 偏心カム
43 カムモーター(駆動源)
50 連動バネ(付勢部材)
51 第1回転体
52 第2回転体
53 リンク
54 斜面カム
55 ワンウェイクラッチ
61A 第1突起部
61B 第2突起部
62A 第1連結穴
62B 第2連結穴
N 加圧領域
S シート(媒体)

Claims (4)

  1. 軸周りに回転しながら媒体上のトナーを加熱する定着部材と、
    軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、
    前記定着部材と前記加圧部材の何れか一方を他方に接近させる方向に移動させて前記加圧領域を加圧し、前記定着部材と前記加圧部材の何れか一方を他方から離間させる方向に移動させて前記加圧領域を減圧する圧力調整部と、
    前記圧力調整部が前記加圧領域を減圧する動作を前記定着部材に伝達して前記定着部材を軸方向に移動させる連動移動部と、を備え
    前記圧力調整部は、
    前記加圧部材を支持する部材に接触しながら軸周りに正逆回転し、前記定着部材に対して前記加圧部材を接近または離間する方向に移動させる偏心カムと、
    前記偏心カムを回転駆動させる駆動源と、を含み、
    前記連動移動部は、
    前記定着部材を軸方向一方に向かって付勢する付勢部材と、
    前記偏心カムの回転が伝達されて軸周りに正逆回転する第1回転体と、
    前記第1回転体の軸と平行に延びた軸周りに正逆回転する第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に架設され、前記第1回転体の回転を前記第2回転体に伝達するリンクと、
    前記第2回転体と同一軸上に設けられ、軸周りに正回転しながら前記定着部材を軸方向他方に向かって押し込む量を変化させる斜面カムと、
    前記第2回転体と前記斜面カムとの間に設けられ、前記第2回転体の正回転を前記斜面カムに伝達し、且つ前記斜面カムに対する前記第2回転体の逆回転の伝達を規制するワンウェイクラッチと、を含み、
    前記リンクには、
    前記第1回転体の第1突起部に連結される第1連結穴と、
    前記第2回転体の第2突起部に連結される第2連結穴と、が形成され、
    前記第2連結穴は、前記リンクの長手方向に延びた長穴であり、前記第2突起部を前記第2連結穴に沿って移動させることで前記第1回転体を一時的に空回りさせることを特徴とする定着装置。
  2. 前記連動移動部は、前記圧力調整部による前記加圧領域の減圧の繰り返しに伴って、前記定着部材を軸方向一方または軸方向他方に向かって徐々に移動させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記連動移動部は、前記圧力調整部によって前記加圧領域を減圧する度に、前記定着部材を所定距離ずつ軸方向一方または軸方向他方に向かって移動させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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