JP2010266827A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成でありながら、定着装置のローラの圧接状態を制御することができ、定着装置を取外したときにはローラの圧接状態が確実に解除されるようにする。
【解決手段】駆動機構81の電磁クラッチがオフになると、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が遮断され、駆動機構81のギア82が回転自在になる。このため、ギア82に歯合するギア部材35も回転自在となる。これに伴い、ギア部材35と同一の軸37により軸支されている回転部材36も回転自在となる。このとき、ギア部材35及び回転部材36がそれらの自重により時計回り方向に回転し、ギア部材35と移動フレーム71間のコイルバネ72及び回転部材36と移動フレーム71間のコイルバネ73が最短になるまで縮小し、各ローラ31、32が圧接解除状態となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ装置、及びプリンター等の電子写真方式の画像形成装置に適用される定着装置、及びそれを備える画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置においては、静電潜像を感光体ドラム表面に形成し、トナーにより感光体ドラム表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム表面にトナー像を形成し、トナー像を感光体ドラムから記録用紙に転写し、記録用紙を加熱及び加圧して、トナー像を記録用紙上に定着している。
記録用紙上のトナー像の定着は、定着装置により行われる。定着装置では、一対の加熱ローラと加圧ローラ間のニップ域に記録用紙を挟み込んで搬送しつつ、各ローラにより記録用紙を加熱及び加圧して、記録用紙上のトナーを加熱溶融して定着している。このように一対の加熱ローラと加圧ローラ間のニップ域に記録用紙を挟み込むという方法は、加熱ローラの温度を一定の定着温度に維持し易いことから、定着処理を高速化するのに適している。
このような定着装置においては、加熱ローラと加圧ローラ間のニップ域の幅を確保して、ニップ域を安定的に維持するために、各ローラを弾性層により覆って、各ローラの弾性層を相互の圧接により変形させている。
しかしながら、各ローラの圧接圧力が大きいため、定着装置が非使用状態にあり、各ローラの停止状態が長時間継続すると、各ローラの弾性層が変形したままとなって元の形状に戻らず、各ローラの弾性層に凹みが形成されることがある。
このため、加熱ローラと加圧ローラ間に圧接付与または圧接解除のための機構を設けることがある。すなわち、作動状態においては、バネの付勢力により加熱ローラと加圧ローラを相互に圧接させ、休止状態においては、バネの付勢力に抗して加熱ローラ又は加圧ローラを離れる方向に変位させ、各ローラ間の圧接圧力を低減もしくは0にする。
例えば、図7(a)に示す定着装置においては、加熱ローラ101を定位置に軸支すると共に、加圧ローラ102を移動フレーム103で軸支し、この移動フレーム103をその軸103a周りで回転させて、加熱ローラ101に対する加圧ローラ102の接離を可能にした上で、バネ104により移動フレーム103を反時計回り方向に付勢して、加圧ローラ102を加熱ローラ101に圧接している。また、図7(b)に示すように制御レバー105をその軸105a周りで反時計回り方向に回転駆動し、制御レバー105の先端部105bを移動フレーム103に押し付けて、移動フレーム103を時計回り方向に回転させ、加圧ローラ102を加熱ローラ101から離間する方向に変位させて、各ローラ101、102間の圧接状態を解除するようにしている。更に、図7(a)に示すような各ローラ101、102間の圧接状態を再度設定するときには、制御レバー105を時計回り方向に回転駆動し、制御レバー105の凹部105cを移動フレーム103に向けて、移動フレーム103の反時計回りの回転を可能にし、バネ104により移動フレーム103を反時計回り方向に付勢して、加圧ローラ102を加熱ローラ101に圧接している。
また、特許文献1の定着装置では、加圧ローラを軸支する枠体を移動可能に支持し、この枠体に摺接するカムを設け、このカムを手動で回転させて、このカムにより枠体を移動させ、加圧ローラを加熱ローラから離間させるようにしている。また、定着装置が画像形成装置本体から取外されても、カムにより各ローラ間の圧接解除状態が維持されるようにしている。
特開2006−162996号公報
ところで、画像形成装置においては、そのメンテナンスのために、定着装置、現像装置、感光体ドラム等の構成要素の着脱が可能になっている。また、これらの構成要素にそれぞれの動力源を設けたならば、部品点数やコストの増大を招くため、画像形成装置本体側に動力源を設け、この動力源から動力伝達機構を介してそれぞれの構成要素へと動力を伝達している。
例えば、図7(a)、(b)の定着装置が画像形成装置本体に装着されたときに、制御レバー105の軸105aのギア(図示せず)が画像形成装置本体側の駆動ギア(図示せず)に歯合して、画像形成装置本体側の動力源により制御レバー105が回転駆動されるようにしている。
このため、この定着装置が画像形成装置本体に装着されているときには、制御レバー105が駆動制御されて自由に動作せず、各ローラ101、102間の圧接圧力も制限される。例えば、図7(a)の状態でも、制御レバー105の凹部105cにより移動フレーム103の反時計回りの回転が制限され、各ローラ101、102間の圧接圧力も制限される。
しかしながら、この定着装置が画像形成装置本体から外されたときには、制御レバー105の軸105aのギアが画像形成装置本体側の駆動ギアから外れるため、制御レバー105が自由回転し、各ローラ101、102間の圧接圧力が制限されず、バネ104の付勢力全てが加圧ローラ102に作用して、各ローラ101、102間の圧接圧力が過剰に増大し、これが各ローラ101、102の大きな変形の原因になった。
また、特許文献1では、定着装置が画像形成装置本体から取外されても、カムにより各ローラ間の圧接解除状態が維持されるが、定着装置が取外される前に、カムを手動で回転させる必要があり、煩雑な操作が必要であった。また、この圧接解除状態を維持すための構成が複雑であって、部品点数が多くなった。更に、各ローラ間の圧接圧力が大きいために、カムを手動で回転させるための取っ手等を大型化する必要があり、これが定着装置の小型化を阻む原因となった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、簡単な構成でありながら、定着装置のローラの圧接状態を制御することができ、定着装置を取外したときにはローラの圧接状態が確実に解除される定着装置、及びそれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の定着装置は、記録用紙を挟み込んで搬送する回転部材とローラ、前記回転部材を定位置に支持する固定支持部、及び前記ローラを移動可能に支持する移動支持部を備え、前記ローラの移動支持部が移動されて、前記回転部材とローラ間の圧接状態が制御される定着装置であって、前記回転部材の固定支持部に設けられ、外部からの駆動力を受けて変位する変位部と、前記変位部と前記ローラの移動支持部間に介在し、前記ローラの移動支持部に対して付勢力を与えて、前記回転部材とローラを相互に圧接させるための付勢手段とを備え、前記外部からの駆動力を受けて変位部が変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化して、前記回転部材とローラ間の圧接状態が制御される。
また、前記付勢手段は、前記変位部と前記ローラの移動支持部を連結するバネであり、このバネの弾性変形によりローラの移動支持部に対して付勢力が与えられる。
更に、前記変位部は、前記固定支持部に設けられた回転体であり、前記外部からの駆動力を受けて回転体が回転されると、この回転体の回転角度に応じて前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化する。
また、前記変位部の変位量が段階的に変更され、この変位部の段階的な変位量に応じて前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が段階的に変化する。
更に、前記外部からの駆動力を受けて変位部が順方向に変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が増大し、外部からの駆動力を受けて変位部が逆方向に変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が減少する。
一方、本発明の画像形成装置は、上記本発明の定着装置を備えている。
このような本発明の定着装置によれば、付勢手段は、回転部材の固定支持部に設けられた変位部とローラの移動支持部との間に介在し、ローラの移動支持部を付勢して、回転部材とローラを相互に圧接させる。外部からの駆動力により変位部が変位されると、付勢手段も変位し、ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化して、回転部材とローラ間の圧接状態が制御される。従って、変位部の位置を調節することにより回転部材とローラ間の圧接状態を制御することができる。
また、定着装置が画像形成装置から取外されたときには、外部から変位部への駆動力の伝達が遮断され、この変位部が拘束されなくなって、この変位部が付勢手段の付勢力を受けて自由運動し、付勢手段もその付勢力が低下する方向に変位するので、回転部材とローラ間の圧接状態が解除される。このため、定着装置が画像形成装置から取外されても、回転部材とローラ間の圧接圧力が過剰に増大せず、回転部材とローラが変形することはない。
更に、定着装置が画像形成装置から取外される直前に変位部が如何なる位置にあっても、定着装置が取外されると同時に、外部から変位部への駆動力の伝達が遮断されて、この変位部が付勢手段の付勢力を受けて自由運動し、回転部材とローラ間の圧接状態が解除される。
尚、回転部材は、他のローラであっても良いし、無端状ベルト等であっても構わない。
例えば、付勢手段は、回転部材の固定支持部に設けられた変位部とローラの移動支持部を連結するバネであり、このバネの弾性変形によりローラの移動支持部に対して付勢力が与えられる。外部からの駆動力により変位部が移動支持部に接近したり遠ざかると、バネの張力が減少したり増大して、このバネにより移動支持部を引き付ける力が減少したり増大し、回転部材とローラ間の圧接状態が制御される。あるいは、外部からの駆動力により変位部が移動支持部に接近したり遠ざかると、バネの押圧力が増大したり減少して、このバネにより移動支持部を押圧する力が増大したり減少し、回転部材とローラ間の圧接状態が制御される。いずれにしても、変位部の変位量の調節により回転部材とローラ間の圧接状態を容易に制御することができる。
また、変位部が固定支持部に設けられた回転体であり、外部からの駆動力により回転体が回転され、この回転体の回転角度に応じてローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化する。この場合は、回転体の回転角度の調節により回転部材とローラ間の圧接状態を容易に制御することができる。
更に、変位部の変位量が段階的に変更され、この変位部の段階的な変位量に応じてローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が段階的に変化するので、回転部材とローラ間の圧接圧力を段階的に調節することができる。
また、外部からの駆動力を受けて変位部が順方向に変位されると、ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が増大し、外部からの駆動力を受けて変位部が逆方向に変位されると、ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が減少する。この場合も、変位部の変位方向と付勢手段の付勢力の増大関係が一定の関係となるので、回転部材とローラ間の圧接状態を容易に制御することができる。
一方、本発明の画像形成装置は、上記本発明の定着装置を備えていることから、同様の作用効果を奏する。
本発明の定着装置の一実施形態を適用した画像形成装置を示す断面図である。 図1の定着装置を概略的に示す断面図である。 図1の定着装置における定着ベルトと加圧ローラの圧接を解除した状態を示す断面図である。 図3の圧接解除状態を定着ベルトと加圧ローラの一方側から見て示す斜視図である。 図3の圧接解除状態を定着ベルトと加圧ローラの他方側から見て示す斜視図である。 (a)、(b)、(c)は、図1の定着装置における定着ベルトと加圧ローラの圧接解除状態及び圧接状態の段階的な変化を示す図である。 (a)、(b)は、従来の定着装置を例示する断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の定着装置の一実施形態を適用した画像形成装置を示す断面図である。この画像形成装置は、原稿の画像を読取る原稿読取り装置Bと、原稿読取り装置Bにより読取られた原稿の画像又は外部から受信した画像をカラーもしくは単色で記録用紙に記録形成する装置本体Aとを備えている。
原稿読取り装置Bでは、原稿が原稿セットトレイ41にセットされると、ピックアップローラ44が原稿表面に押し付けられて回転され、原稿がトレイ41から引き出され、原稿がサバキローラ45と分離パッド46間を通過して1枚ずつに分離されてから搬送経路47へと搬送される。
この搬送経路47では、原稿の先端がレジストローラ49に当接して、原稿の先端がレジストローラ49と平行に揃えられ、この後に原稿がレジストローラ49により搬送されて読取りガイド51と読取りガラス52間を通過する。このとき、第1走査部53の光源の光が読取りガラス52を介して原稿表面に照射され、その反射光が読取りガラス52を介して第1走査部53に入射し、この反射光が第1及び第2走査部53、54のミラーで反射されて結像レンズ55へと導かれ、結像レンズ55によって原稿の画像がCCD(Charge Coupled Device)56上に結像される。CCD56は、原稿の画像を読取り、原稿の画像を示す画像データを出力する。更に、原稿は、搬送ローラ57により搬送され、排紙ローラ58を介して排紙トレイ59に排出される。
また、原稿台ガラス61上に載置された原稿を読取ることができる。レジストローラ49、読取りガイド51、排紙トレイ59等とそれらよりも上側の部材とは、一体化されて、原稿読取り装置Bの背面側で開閉可能に枢支されたカバー体となっており、この上側のカバー体が開かれると、原稿台ガラス61が解放されて、原稿台ガラス61上に原稿を載置することができる。原稿が載置されて、カバー体が閉じられると、第1及び第2走査部53、54が副走査方向に移動されつつ、第1走査部53によって原稿台ガラス61上の原稿表面が露光され、第1及び第2走査部53、54によって原稿表面からの反射光が結像レンズ55へと導かれ、結像レンズ55によって原稿の画像がCCD56上に結像される。このとき、第1及び第2走査部53、54が相互に所定の速度関係を維持しつつ移動されて、原稿表面→第1及び第2走査部53、54→結像レンズ55→CCD56という反射光の光路の長さが変化しないように第1及び第2走査部53、54の位置関係が常に維持され、これによりCCD56上での原稿の画像のピントが常に正確に維持される。
こうして読取られた原稿の画像全体は、画像データとして画像形成装置の装置本体Aへと送受され、装置本体Aにおいて画像が記録用紙に記録される。
一方、画像形成装置の装置本体Aは、レーザ露光装置1、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナ装置4、中間転写ベルト装置8、定着装置12、用紙搬送装置18、給紙トレイ10、及び排紙トレイ15等により構成されている。
画像形成装置において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたもの、又は単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像に応じたものである。従って、現像装置2(2a、2b、2c、2d)、感光体ドラム3(3a、3b、3c、3d)、帯電器5(5a、5b、5c、5d)、クリーナ装置4(4a、4b、4c、4d)は各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれaがブラックに、bがシアンに、cがマゼンタに、dがイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションが構成されている。
感光体ドラム3は、装置本体Aのほぼ中央に配置されている。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、接触型であるローラ型やブラシ型の帯電器のほか、チャージャー型の帯電器が用いられる。
レーザ露光装置1は、レーザダイオード及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)であり、帯電された感光体ドラム3表面を画像データに応じて露光して、その表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像装置2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を(K、C、M、Y)のトナーにより現像する。クリーナ装置4は、現像及び画像転写後に感光体ドラム3表面に残留したトナーを除去及び回収する。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルト装置8は、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ21、従動ローラ22、中間転写ローラ6(6a、6b、6c、6d)、及び中間転写ベルトクリーニング装置9を備えている。
中間転写ベルト駆動ローラ21、中間転写ローラ6、従動ローラ22等は、中間転写ベルト7を張架して支持し、中間転写ベルト7を矢印C方向に周回移動させる。
中間転写ローラ6は、中間転写ベルト7近傍に回転可能に支持され、中間転写ベルト7を介して感光体ドラム3に圧接され、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7に転写するための転写バイアスを印加されている。
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3a、3b、3c、3dに接触するように設けられており、各感光体ドラム3a、3b、3c、3d表面のトナー像を中間転写ベルト7に順次重ねて転写することによって、カラーのトナー像(各色のトナー像)を形成する。この転写ベルトは、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端ベルト状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7裏面に圧接されている中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ6は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面は、導電性の弾性材(例えばEPDM、発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、記録用紙に対して均一に高電圧を印加することができる。
上述の様に各感光体ドラム3a、3b、3c、3d表面のトナー像は、中間転写ベルト7で積層され、画像データによって示されるカラーのトナー像となる。このように積層された各色のトナー像は、中間転写ベルト7と共に搬送され、中間転写ベルト7と接触する2次転写装置11によって記録用紙上に転写される。
中間転写ベルト7と2次転写装置11の転写ローラ11aとは、相互に圧接されてニップ域を形成する。また、2次転写装置11の転写ローラ11aには、中間転写ベルト7上の各色のトナー像を記録用紙に転写させるための電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。さらに、そのニップ域を定常的に得るために、2次転写装置11の転写ローラ11aもしくは中間転写ベルト駆動ローラ21の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)としている。
また、2次転写装置11によって中間転写ベルト7上のトナー像が記録用紙上に完全に転写されず、中間転写ベルト7上にトナーが残留することがあり、この残留トナーが次工程でトナーの混色を発生させる原因となる。このため、中間転写ベルトクリーニング装置9によって残留トナーを除去及び回収する。中間転写ベルトクリーニング装置9には、例えばクリーニング部材として中間転写ベルト7に接触するクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する部位で、従動ローラ22により中間転写ベルト7裏側が支持されている。
給紙トレイ10は、記録用紙を格納しておくためのトレイであり、装置本体Aの画像形成部の下側に設けられている。また、画像形成部の上側に設けられている排紙トレイ15は、印刷済みの記録用紙をフェイスダウンで載置するためのトレイである。
また、装置本体Aには、給紙トレイ10の記録用紙を2次転写装置11や定着装置12を経由させて排紙トレイ15に送るための用紙搬送装置18が設けられている。この用紙搬送装置18は、Sの字形状の用紙搬送経路Sを有し、用紙搬送経路Sに沿って、ピックアップローラ16、レジストローラ14、定着装置12、各搬送ローラ13、及び排紙ローラ17等を配置したものである。
ピックアップローラ16は、給紙トレイ10の端部に設けられ、給紙トレイ10から記録用紙を1枚ずつ用紙搬送経路Sに供給する呼び込みローラである。各搬送ローラ13は、記録用紙の搬送を促進補助するための小型のローラであり、用紙搬送経路Sに沿って複数箇所に設けられている。
レジストローラ14は、搬送されて来た記録用紙を一旦停止させて、記録用紙の先端を揃え、中間転写ベルト7と2次転写装置11間のニップ域で中間転写ベルト7上のカラーのトナー像が記録用紙に転写されるように、感光体ドラム3及び中間転写ベルト7の回転にあわせて、記録用紙をタイミングよく搬送する。
定着装置12は、トナー像が転写された記録用紙を受け取り、この記録用紙を定着ベルト34と加圧ローラ32間のニップ域に挟み込んで搬送し、記録用紙を加熱及び加圧して、記録用紙上のトナー像を定着する。
各色のトナー像の定着後の記録用紙は、排紙ローラ17によって排紙トレイ15上に排出される。
尚、1つの画像形成ステーションだけを用いて、モノクロ画像を形成し、モノクロ画像を中間転写ベルト装置8の中間転写ベルト7に転写することも可能である。このモノクロ画像も、カラー画像と同様に、中間転写ルベト7から記録用紙に転写され、記録用紙上に定着される。
また、記録用紙の表面だけではなく、両面の印字を行う場合は、記録用紙の表面の画像を定着装置12により定着した後に、記録用紙を用紙搬送経路Sの排紙ローラ17により搬送する途中で、排紙ローラ17を停止させてから逆回転させ、記録用紙を反転経路Srに通して、記録用紙の表裏を反転させ、記録用紙をレジストローラ14へと導き、記録用紙の表面と同様に、記録用紙の裏面に画像を記録して定着し、記録用紙を排紙トレイ15に排出する。
次に、本実施形態の定着装置12を説明する。この定着装置12では、図2に示すように加熱ローラ31、加圧ローラ32、加熱補助ローラ33、及び加熱ローラ31と加熱補助ローラ33間に架け渡された無端状の定着ベルト34を備えており、加熱ローラ31と加圧ローラ32を定着ベルト34を介して相互に押圧して、定着ベルト34と加圧ローラ32間にニップ域Nを形成している。
定着装置12を画像形成装置の装置本体Aに装着した状態では、装置本体A側の駆動機構のギア(図示せず)が加熱ローラ31の軸のギア(図示せず)に歯合し、装置本体A側の駆動機構からの回転駆動力が加熱ローラ31の軸に伝達されて、加熱ローラ31が矢印方向に回転駆動される。この加熱ローラ31の回転に伴い、加熱補助ローラ33及び定着ベルト34が加熱ローラ31と同方向に回転し、加圧ローラ32が従動回転する。記録用紙は、定着ベルト34と加圧ローラ32間のニップ域Nに挟まれ搬送されて、加熱及び加圧される。これにより、記録用紙上のトナー像が溶融、混合、圧接して熱定着される。
加熱ローラ31は、芯金の外表面に弾性層を設け、この弾性層の外表面に離型層を形成してなる3層構造のローラである。芯金には、例えば鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属或いはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層にはシリコンゴムが用いられ、離型層にはPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が用いられる。
加熱ローラ31内部(芯金の内部)には、該ローラ31を加熱する熱源のヒータランプ(ハロゲンランプ)33が設けられている。
加熱補助ローラ33にも熱源が設けられており、この加熱補助ローラ33の熱が定着ベルト34を介して加熱ローラ31に伝導され、加熱ローラ31の熱量が補足される。
加圧ローラ32は、加熱ローラ31と同様に、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属或いはそれらの合金等よりなる芯金、この芯金表面のシリコンゴム等の弾性層、更にその上のPFAやPTFE等の離型層からなる3層構造のローラである。
このように加熱ローラ31及び加圧ローラ32に弾性層を設け、各ローラ31、32を相互に押圧させているので、定着ベルト34と加圧ローラ32間のニップ域の幅を広くすることができる。
ところが、定着装置12が非使用状態にあり、各ローラ31、32の停止状態が長時間継続すると、各ローラ31、32の弾性層が変形したままとなって元の形状に戻らず、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることがある。
また、メンテナンスのために定着装置12が画像形成装置の装置本体Aから取外され、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接状態が放置されたときにも、やはり各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることがある。
そこで、本実施形態の定着装置12では、定着装置12が停止したとき、及び定着装置12が画像形成装置から取外されたときに、各ローラ31、32間の圧力が低減して、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接状態が解除され、各ローラ31、32の弾性層が変形したままで放置されないようにしている。このための構成を以下に述べる。
図2は、先の説明から明らかなように定着装置12における定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接状態を示す断面図である。図3は、図2の定着装置12における定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態を示す断面図である。また、図4及び図5は、図2の定着装置12における定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態を両側からそれぞれ見て示す斜視図である。尚、圧接状態とは、記録用紙を定着し得る程度に定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力が高く設定された状態であり、また圧接解除状態とは、各ローラ31、32間の圧力が低いか0の状態であって、定着ベルト34と加圧ローラ32が軽く接触した状態を含む。
図2乃至図5に示すように加熱ローラ31の軸の両端は、定着装置12の固定フレーム(図示せず)で回転自在に支持されており、これらの支持位置が固定されている。同様に、加熱補助ローラ33の軸の両端も、定着装置12の固定フレームで回転自在に支持されており、これらの支持位置が固定されている。これらの加熱ローラ31と加熱補助ローラ33間には、定着ベルト34が架け渡されている。
また、略扇形状のギア部材35及び回転部材36は、一本の軸37の両端に固定されており、この軸37の両端が定着装置12の固定フレームで回転自在に支持され、これらの支持位置が固定されている。従って、ギア部材35及び回転部材36は、定着装置12の固定フレームに設けられている。
加圧ローラ32の軸の両端は、定着装置12の両側に設けられたそれぞれの移動フレーム71で軸支されている。これらの移動フレーム71は、軸71a周りで回転移動可能に支持されている。これらの移動フレーム71の回転移動に伴い、加圧ローラ32も軸71a周りで回転移動する。
固定フレーム側で軸支されているギア部材35と移動フレーム71にはコイルバネ72の両端のフックが係止されて、ギア部材35と移動フレーム71間にコイルバネ72が架け渡されている。同様に、固定フレーム側で軸支されている回転部材36と移動フレーム71にもコイルバネ73の両端のフックが係止されて、回転部材36と移動フレーム71間にコイルバネ73が架け渡されている。これらのコイルバネ72、73は、それらの張力により各移動フレーム71を固定フレーム側に引き付けて、加圧ローラ32を加熱ローラ31に押圧させ、定着ベルト34と加圧ローラ32を圧接させるためのものである。
固定フレーム側で軸支されているギア部材35の周面一部にはギア35aが形成されている。定着装置12を画像形成装置の装置本体Aに装着した状態では、装置本体A側の駆動機構81のギア82がギア部材35周面一部のギア35aに歯合する。
装置本体A側の駆動機構81は、ギア82と、駆動用モータ83と、この駆動用モータ83からギア82への動力伝達経路及び該動力伝達経路を接離する電磁クラッチを含むギアユニットとを備えている。電磁クラッチがオンのときには、ギアユニットの動力伝達経路が接続され、駆動モータ83の出力軸の回転がギアユニットの動力伝達経路及びギア82を介してギア部材35に伝達される。つまり、画像形成装置の装置本体A側の駆動機構81により定着装置12の固定フレーム側で軸支されているギア部材35が回転駆動される。また、電磁クラッチがオフのときには、ギアユニットの動力伝達経路が遮断されて、ギア部材35が回転自在となる。
更に、定着装置12が画像形成装置の装置本体Aから取外されたときにも、定着装置12のギア部材35が装置本体A側の駆動機構81のギア82から離間し、ギア部材35が回転自在となる。
ここで、定着装置12が画像形成装置の装置本体Aに装着された状態で、画像形成装置の電源がオフにされると、駆動機構81の電磁クラッチがオフとなって、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が遮断され、駆動機構81のギア82が回転自在になる。このため、ギア82に歯合するギア部材35も回転自在となる。これに伴い、ギア部材35と同一の軸37により軸支されている回転部材36も回転自在となる。このとき、図3(図4及び図5も参照)に示すようにギア部材35及び回転部材36がそれらの自重により時計回り方向に回転し、ギア部材35と移動フレーム71間のコイルバネ72及び回転部材36と移動フレーム71間のコイルバネ73が最短になるまで縮小する。従って、各コイルバネ72、73の張力が発生せず、各コイルバネ72、73の張力により加圧ローラ32が加熱ローラ31に押圧されることもなく、定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接解除状態となる。この圧接解除状態では、各ローラ31、32が停止したままで相互に押圧されることはなく、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることもない。
次に、画像形成装置の電源がオンにされると、駆動機構81の電磁クラッチがオンとなって、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が接続される。このとき、駆動機構81の駆動モータ83が駆動されると、駆動モータ83の出力軸の回転がギアユニット及びギヤ82を介してギア部材35に伝達され、図2に示すようにギア部材35が反時計回りに回転され、ギア部材35と同一の軸37により軸支されている回転部材36も同一方向に回転する。そして、ギア部材35及び回転部材36が反時計回りに回転すると、ギア部材35と移動フレーム71間のコイルバネ72及び回転部材36と移動フレーム71間のコイルバネ73が伸長して、各コイルバネ72、73の張力が発生し、各コイルバネ72、73の張力により加圧ローラ32が加熱ローラ31に押圧され、定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接状態となる。
ギア部材35及び回転部材36の反時計回りの回転角度が大きくなるほど、各コイルバネ72、73が長く伸長して、各コイルバネ72、73の張力が増大し、各ローラ31、32間の圧力が大きくなり、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力も大きくなる。このため、ギア部材35及び回転部材36の反時計回りの回転角度を制御することにより、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力を調節することができる。
従って、画像形成装置及び定着装置12の稼動時には、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力を適宜に調節することが可能である。
次に、画像形成装置の電源が再びオフにされると、先に述べたように駆動機構81の電磁クラッチがオフとなって、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が遮断され、駆動機構81のギア82が回転自在になり、ギア部材35及び回転部材36も回転自在となり、図3に示すようにギア部材35及び回転部材36がそれらの自重により時計回り方向に回転し、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、各コイルバネ72、73の張力が発生せず、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となる。
そして、この圧接解除状態で、定着装置12が画像形成装置の装置本体Aから取外されたならば、定着装置12のギア部材35が駆動機構81のギア82から外れるが、ギア部材35及び回転部材36の回転自在の状態が変わらず、各コイルバネ72、73の縮小状態も変わらず、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態が維持される。このため、メンテナンス等のために定着装置12が取外されたときには、各ローラ31、32が相互に押圧されることはなく、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることもない。
また、画像形成装置の電源がオンであっても、画像形成装置の装置本体Aからの定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれたときには、この開閉扉の開成に連動して、駆動機構81の電磁クラッチがオフにされて、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が遮断される。例えば、開閉扉の開成をセンサにより検出し、このセンサの検出出力に応答して駆動機構81の電磁クラッチをオフにする。この場合も、ギア部材35及び回転部材36が回転自在となり、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となる。このため、定着装置12が取外されても、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることはない。
すなわち、画像形成装置の電源がオンであっても、定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれたときには、駆動機構81の電磁クラッチがオフにされて、ギア部材35及び回転部材36が回転自在となり、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となる。このため、定着装置12が取外されても、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることはない。
図6(a)、(b)、(c)は、定着装置12の定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態及び圧接状態の段階的な変化を示している。
図6(a)は、図3と同様に、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態を示している。画像形成装置の電源がオフにされるか、あるいは定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれると、駆動機構81の電磁クラッチがオフとなって、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が遮断され、駆動機構81のギア82が回転自在になり、ギア部材35及び回転部材36も回転自在となり、ギア部材35及び回転部材36がそれらの自重により時計回り方向に回転し、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となる。
定着装置12が画像形成装置の装置本体Aから取外された後でも、ギア部材35及び回転部材36の回転角度が変化せず、各コイルバネ72、73が最短に縮小したままであり、各ローラ31、32間に圧力が生じない。
このように画像形成装置の電源がオフにされたり、定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれたり、定着装置12が取外されたときには、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となり、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることがない。
図6(b)は、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接状態を示している。画像形成装置の電源がオンになると、駆動機構81の電磁クラッチがオンとなって、駆動機構81のギアユニットの動力伝達経路が接続され、駆動機構81の駆動モータ83が駆動されて、ギア部材35及び回転部材36が図6(a)の圧接解除状態よりも反時計回りに45°だけ回転され、各コイルバネ72、73が伸長し、各コイルバネ72、73の張力により各ローラ31、32が相互に押圧され、定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接状態となる。
図6(c)も、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接状態を示している。ここでは、駆動機構81の駆動モータ83が駆動されて、ギア部材35及び回転部材36が図6(b)の圧接状態よりも反時計回りに更に45°だけ回転され、各コイルバネ72、73がより伸長して、各コイルバネ72、73の張力が増大し、各ローラ31、32間の圧力が増大し、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力が増大している。
このように画像形成装置の電源がオンにされ、駆動機構81の駆動モータ83が駆動されて、ギア部材35及び回転部材36が反時計回りに回転されると、各コイルバネ72、73が伸長し、各コイルバネ72、73の張力により定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接状態となる。そして、ギア部材35及び回転部材36の反時計回りの回転角度が増大すると、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力も増大する。
ここで、図6(a)におけるギア部材35及び回転部材36の回転角度を0°とし、図6(b)におけるギア部材35及び回転部材36の回転角度を45°とし、図6(c)におけるギア部材35及び回転部材36の回転角度を90°とすると、ギア部材35及び回転部材36の回転角度が増大する程、各ローラ31、32間の圧力が増大していることは明らかである。このような回転角度が増大するほど圧力が増大するという一定の関係が維持される範囲で、つまり0°〜90°の範囲で、回転角度が調節される限りは、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力の制御が容易である。
図6(b)に示すようにギア部材35及び回転部材36が反時計回りに45°だけ回転され、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力が低く設定された圧接状態は、封筒等の厚い記録媒体の定着に適しており、そのような厚い記録媒体の定着のときに設定するのがよい。
また、図6(c)に示すようにギア部材35及び回転部材36が反時計回りに90°だけ回転され、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接間の圧接圧力が高く設定された圧接状態は、普通紙等の通常厚さの記録媒体の定着のときに設定するのがよい。
また、図6(b)、(c)のいずれの状態であっても、先に述べたように画像形成装置の電源がオフにされるか、あるいは定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれると、駆動機構81の電磁クラッチがオフとなって、ギア部材35及び回転部材36も回転自在となり、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、各ローラ31、32間の圧力が0となり、定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接解除状態となる。
このようなギア部材35及び回転部材36の回転角度、各コイルバネ72、72の張力、及び各ローラ31、32間の圧力の変化を整理して、次の表(1)に示す。
Figure 2010266827
このように本実施形態の定着装置12では、画像形成装置の電源がオンにされ、画像形成装置側の駆動機構81からの駆動力によりギア部材35及び回転部材36が反時計回りに回転されると、各コイルバネ72、73が伸長し、各コイルバネ72、73の張力により定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接状態となる。また、ギア部材35及び回転部材36の反時計回りの回転角度に応じて各ローラ31、32間の圧力を制御することができる。更に、ギア部材35及び回転部材36の反時計回りの回転角度の増大に伴い、各ローラ31、32間の圧力も増大して行くので、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接圧力の調節制御を容易に行うことができる。
また、画像形成装置の電源がオフにされたり、定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれたり、定着装置12が画像形成装置から取外されたときには、ギア部材35及び回転部材36が回転自在になり、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、各コイルバネ72、73の張力が発生せず、各ローラ31、32間の圧力が低減され、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態となる。このため、各ローラ31、32の弾性層に凹みが形成されることがない。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
例えば、上記実施形態では、各ローラ31、32間の圧力を2段階で制御しているが、単なる押圧状態と非押圧状態を切り替え制御するだけでも、あるいは圧力を3段階以上で制御したり、圧力を連続的に滑らかに制御しても構わない。
また、画像形成装置の電源がオフにされたり、定着装置12の取外しのために装置本体Aの開閉扉が開かれたり、定着装置12が画像形成装置から取外されたときだけではなく、画像形成装置が待機状態のときなどにも、駆動機構81の電磁クラッチをオフにして、各ローラ31、32間の圧力を低減し、定着ベルト34と加圧ローラ32の圧接解除状態を設定しても構わない。
更に、駆動機構81の電磁クラッチを省略しても構わない。この場合も、定着装置12を取外したときには、ギア部材35及び回転部材36が回転自在となって、各コイルバネ72、73が最短になるまで縮小し、各ローラ31、32間の圧力が0となり、定着ベルト34と加圧ローラ32が圧接解除状態となる。
また、各コイルスプリング72、73の張力により各ローラ31、32を押圧させているが、スプリングの付勢力により各ローラ31、32を押圧させることも可能である。この場合は、ギア部材35及び回転部材36等の回転もしくは変位に伴い、スプリングの付勢力により移動フレームが移動して、加圧ローラ32が加熱ローラ31に押圧されるようにする。
更に、無端状の定着ベルトを省略し、加熱ローラ31を加圧ローラ32に直接圧接して、加熱ローラ31と加圧ローラ32間にニップ域を形成し、このニップ域に記録用紙を挟み込んで搬送する定着装置においても、本発明を適用することができる。
A 画像形成装置
B 原稿用見取り装置
S 用紙搬送路
1 光学走査装置
2(2a、2b、2c、2d) 現像装置
3(3a、3b、3c、3d) 感光体ドラム
4(4a、4b、4c、4d) クリーナ装置
5(5a、5b、5c、5d) 帯電器
7 中間転写ベルト
8 中間転写ベルト装置
10 給紙トレイ
11 2次転写装置
12 定着装置
15 排紙トレイ
31 加熱ローラ
32 加圧ローラ
33 加熱補助ローラ
34 定着ベルト
35 ギア部材
36 回転部材
41 原稿セットトレイ
44 ピックアップローラ
51 原稿ガイド
52 読取りガラス
53 第1走査部
54 第2走査部
55 結像レンズ
56 CCD
71 移動フレーム
72、73 コイルバネ
81 駆動機構

Claims (6)

  1. 記録用紙を挟み込んで搬送する回転部材とローラ、前記回転部材を定位置に支持する固定支持部、及び前記ローラを移動可能に支持する移動支持部を備え、前記ローラの移動支持部が移動されて、前記回転部材とローラ間の圧接状態が制御される定着装置であって、
    前記回転部材の固定支持部に設けられ、外部からの駆動力を受けて変位する変位部と、
    前記変位部と前記ローラの移動支持部間に介在し、前記ローラの移動支持部に対して付勢力を与えて、前記回転部材とローラを相互に圧接させるための付勢手段とを備え、
    前記外部からの駆動力を受けて変位部が変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化して、前記回転部材とローラ間の圧接状態が制御されることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記付勢手段は、前記変位部と前記ローラの移動支持部を連結するバネであり、このバネの弾性変形によりローラの移動支持部に対して付勢力が与えられることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置において、
    前記変位部は、前記固定支持部に設けられた回転体であり、前記外部からの駆動力を受けて回転体が回転されると、この回転体の回転角度に応じて前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が変化することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記変位部の変位量が段階的に変更され、この変位部の段階的な変位量に応じて前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が段階的に変化することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記外部からの駆動力を受けて変位部が順方向に変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が増大し、外部からの駆動力を受けて変位部が逆方向に変位されると、前記ローラの移動支持部に対する付勢手段の付勢力が減少することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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