JP6987504B2 - 真空断熱材を収容する無機繊維材を用いた高密度断熱パネル - Google Patents

真空断熱材を収容する無機繊維材を用いた高密度断熱パネル Download PDF

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Description

本発明は、断熱パネルに関する。
省エネルギー意識の向上により、建物の部屋を形成する壁、床、及び天井などに、高い断熱性が要求されている。既存の建物における断熱性を高めるため、既存の部屋の壁等に断熱パネルを取り付けることが提案されている。
そのような断熱パネルとして、断熱性が高いことから、真空断熱材を用いたパネルが提案されている。例えば、特許第5779141号(特許文献1)には、枠材と、枠材内に充填された断熱材と、断熱材の裏面側に貼着された裏面材と、枠材の表面側に積層された表面材とを有する断熱パネルが開示されている。この断熱パネルにおいて、枠材内には真空断熱材が配置されており、更に、この真空断熱材を埋めるように、枠材内に硬質発泡ウレタン等の発泡系断熱材が充填されている。
特許第5779141号
既存の建物の壁等に取り付けられる断熱パネルは、施工時に、ビスや釘等の固定部材を利用して固定される。しかしながら、真空断熱材にそのような固定部材を適用すると、真空状態が保たれず、断熱材としての機能が失われる。そのため、真空断熱材を単独で断熱パネルとして使用する事は難しく、上記特許第5779141号に記載されるように、ウレタンフォーム等の発泡系断熱材等と組み合わせて用いられる。
一方で、断熱パネルにおいて、ウレタンフォーム等の発泡系断熱材が表面に露出していると、所望する防火性が得られない。また、通常、断熱パネル上には、仕上げ材(例えば、壁紙、漆喰、珪藻土による塗装層)が設けられるが、そのような仕上げ材を設けるためには、下地である断熱パネルがある程度の硬さを有している必要がある。発泡系断熱材は、そのような硬さを有しておらず、その上に直接仕上げ材を設けることは困難である。そこで、防火性が高く、かつ、仕上げ材を配置することができる程度の硬さを有する下地板(例えば、石膏ボード、火山性ガラス質複合板、及びケイ酸カルシウム板等)が、断熱パネルの表面に配置される。しかしながら、そのような下地用の板を設けると、断熱パネルの厚みが増してしまう。
そこで、本発明では、厚みを増加させることなく、所望する防火性を得ることができ、かつ、仕上げ材を配置することができる、断熱パネルを提供することにある。
本願発明者らは、真空断熱材を収容する部材として、高密度の無機繊維材を用いることで、上記課題を解決できることを見いだした。すなわち、本発明は、以下の事項を含んでいる。
〔1〕建物の部屋の壁、床、又は天井に取り付けられる断熱パネルであって、第1断熱材により形成される板状の表面部と、前記表面部の裏側に配置された第2断熱材と、を備え、前記第1断熱材は、無機繊維を含み、120kg/m3以上700m3以下の密度を有し、前記第2断熱材は、真空断熱材である、断熱パネル。
〔2〕前記無機繊維が、グラスウール、抄紙ガラス又はロックウールを含む、前記〔1〕に記載の断熱パネル。
〔3〕更に、前記表面部に対向するように配置され、前記第1断熱材により形成された、板状の裏面部と、前記表面部と前記裏面部との間に挟まれ、前記第1断熱材により形成された、枠部とを有し、前記第2断熱材は、前記枠部内に位置するように、前記表面部と前記裏面部との間に配置されている、前記〔1〕又は〔2〕に記載の断熱パネル。
〔4〕前記枠部には、開口が複数形成されるように、前記複数の開口を分離する分離部が設けられており、前記複数の開口のそれぞれに、前記第2断熱材が配置されている、前記〔3〕に記載の断熱パネル。
〔5〕前記複数の開口の各々は、矩形状であり、前記枠部は、矩形状であり、前記複数の開口は、前記枠部の縦方向及び/又は横方向に沿って並ぶように配置され、前記縦方向及び横方向のいずれかにおいて、前記分離部の幅は、前記開口の幅に対して、0%超50%以下であり、前記枠部の縁部分は、前記開口の幅に対して2%以上50%以下である、前記〔4〕に記載の断熱パネル。
〔6〕前記枠部の厚さが3〜30mmである、前記〔3〕乃至〔5〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔7〕前記表面部又は裏面部の厚さが、1mm〜10mmである、前記〔3〕乃至〔6〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔8〕前記裏面部と前記枠部、又は前記表面部と前記枠部とが、別部材により形成されている、前記〔3〕乃至〔7〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔9〕前記裏面部と前記枠部、又は前記表面部と前記枠部とが、一つの部材により一体に構成されている、前記〔3〕乃至〔7〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔10〕前記表面部上には、前記第1断熱材よりも低い透湿度を有する接着層のフィルムを介して、表皮材が貼り付けられている、前記〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔11〕前記表皮材が、ガラスペーパー又はアルミクラフト紙である、前記〔10〕に記載の断熱パネル。
〔12〕前記第2断熱材の厚さが、3〜30mmである、前記〔1〕乃至〔11〕のいずれかに記載の断熱パネル。
〔13〕更に、外部から前記第2断熱材の位置を識別できるように、前記第2断熱材の位置を表示する印字部を備える、前記〔1〕乃至〔12〕のいずれかに記載の断熱パネル。
本発明によれば、厚みを増加させることなく、所望する防火性を得ることができ、かつ、仕上げ材を配置することができる、断熱パネルが提供される。
図1は、断熱パネルを示す分解図である。 図2は、断熱パネルを示す断面図である。 図3は、枠部を示す平面図である。 図4は、変形例における枠部を示す平面図である。 図5は、変形例の断面図である。 図6は、他の変形例の断面図である。 図7Aは、断熱パネルの製造方法を示す断面図である。 図7Bは、断熱パネルの製造方法を示す断面図である。 図7Cは、断熱パネルの製造方法を示す断面図である。 図7Dは、断熱パネルの製造方法を示す断面図である。 図8Aは、実施例1に係る断熱パネルを示す概略図である。 図8Bは、実施例2に係る断熱パネルを示す概略図である。 図8Cは、実施例3に係る断熱パネルを示す概略図である。 図8Dは、実施例4に係る断熱パネルを示す概略図である。 図8Eは、実施例5に係る断熱パネルを示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る断熱パネルは、建物の部屋の壁、床、又は天井に取り付けられる断熱パネルである。図1は、本実施形態に係る断熱パネル1を示す分解図である。図2は、断熱パネル1の断面図である。図1および図2に示されるように、断熱パネル1は、第1断熱材2(2−1〜2−3)及び第2断熱材3を有している。第1断熱材2は、第2断熱材3を収容している。すなわち、第1断熱材2の内部に、第2断熱材3が配置されている。
第1断熱材2は、無機繊維を含有する高密度断熱材(密度が120kg/m3以上700kg/m3以下)である。一方、第2断熱材3は、真空断熱材である。
このような構成によれば、真空断熱材を収容する第1断熱材2として、無機繊維を含有する高密度断熱材を使用する事により、高い防火性を付与でき、下地用の板を別途設けることなく、断熱パネルに求められる防火性を達成できる。また、このような構成を有する第1断熱材は、仕上げ材の下地に求められる硬さを有しており、仕上げ材との接着性も高い。すなわち、本実施形態によれば、下地板を張り付けることなく、仕上げ材を直接断熱パネル上に設けることができる。その結果、厚みを増加させること無く、所望する防火性を得ることができる。
以下に、断熱パネル1の構成を詳細に説明する。
図2に記載されるように、第1断熱材2は、平板状の表面部2−1と、平板状の裏面部2−3と、枠部2−2とを有している。枠部2−2は、表面部2−1と裏面部2−3との間に挿入されている。枠部2−2には複数の開口が設けられており、各開口に第2断熱材3が配置されている。施工時には、表面部2−1側が部屋の内側を向くように、断熱パネル1が部屋の壁や床などに取り付けられる。
また、第1断熱材2における主面(部屋の内側を向く面)、即ち表面部2−1の表面には、接着層4を介して表皮材5が設けられている。同様に、第1断熱材2における主面の反対側の面(すなわち、裏面部2−3の表面)にも、接着層4を介して表皮材5が設けられている。接着層4は、第1断熱材2よりも低い透湿度を有している。
更に、図1に示されるように、表面部2−1には、印字部8が設けられている。印字部8は、枠部2−2に設けられた開口の位置、即ち第2断熱材3の位置を示している。印字部8が設けられていることにより、真空断熱材である第2断熱材3の位置を外側から目視で識別することができる。これにより、施工時に、第2断熱材3を避けてビスや釘等で断熱パネル1を固定することができる。
[第1断熱材]
第1断熱材2は、無機繊維を含有し、密度が120kg/m3以上700kg/m3以下のものであれば、特に限定されない。例えば、第1断熱材2として、無機繊維がバインダー樹脂(熱硬化性樹脂)により結合された材料を用いることができる。
無機繊維としては、例えば、グラスウール、抄紙ガラス及びロックウール、を用いることができる。好ましくは、無機繊維として、グラスウール及びロックウールが用いられる。無機繊維としては、例えば、繊維径が3〜15μm、好ましくは4〜9μmのものを用いることができる。
バインダー樹脂としては、例えば、アミド化反応、イミド化反応、エステル化反応及びエステル交換反応のいずれかで硬化する熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。例えば、そのような熱硬化性樹脂として、エチレン性不飽和単量体を重合したポリカルボン酸と、アミノ基及び/又はイミノ基を有するアルコールを含有する架橋剤とを含有する樹脂が用いられる。
また、第1断熱材2中におけるバインダー樹脂の含有量は、例えば、8〜30質量%、好ましくは10〜20質量%、より好ましくは15〜19質量%である。
第1断熱材2の密度は、上記の通り、120kg/m3〜700kg/m3以下であるが、好ましくは250kg/m3〜500kg/m3である。このような範囲であれば、真空断熱材である第2断熱材3が保護され、施工現場での移動が容易に行える、施工現場で容易にカットできるという効果が得られる。
表面部2−1及び裏面部2−3の厚みは、それぞれ、1mm〜10mmであることが好ましく、2mm〜5mmであることがより好ましい。このような範囲であれば、居住スペースを狭めることなく断熱効果が得られる。
図3は、枠部2−2を示す平面図である。枠部2−2は、矩形状である。枠部2−2には、複数の開口6が形成されるように、分離部7が設けられている。複数の開口部6は、縦方向及び横方向に沿って並ぶように配置されている。各開口6は、矩形状である。枠部2−2の縦方向及び横方向のいずれかにおいて、分離部7の幅l2は、好ましくは、開口6の幅l1に対して、0%超、50%以下、更に好ましくは2.5〜20%である。また、枠部2−2の縁部分(枠部2−2の端部から開口6が設けられた部分までの領域)の幅l3は、開口6の幅l1に対して、2%〜50%であることが好ましく、さらに好ましくは5%〜20%である。また、枠部2−2の厚さは、好ましくは8mm以上、より好ましくは10mm以上である。このような形状を有する部材を枠部2−2として用いることにより、施工時に断熱パネル1が撓むことを防止でき、施工作業を容易にすることができる。
尚、枠部2−2は、一つの部材により形成されていてもよいし、複数の部材を組み合わせることにより形成されていてもよい。また、表面部2−1(又は裏面部2−3)と、枠部2−2とは、別部材により形成されてもよいし、単一の部材から形成されてもよい。後者の場合、例えば、単一の母材をルーター加工などによって加工し、凹部を形成することで、単一の部材により表面部2−1(又は裏面部2−3)と、枠部2−2とを一体に形成することができる。
また、図4は、本実施形態の変形例における枠部2−2を示す平面図である。また、図5は、当該変形例の断面図である。この変形例では、複数の開口6が、縦方向においてのみ並んでいる。このように、複数の開口6は、必ずしも縦方向及び横方向に沿って並んでいる必要は無く、縦方向及び横方向の少なくとも一方において並んでいればよい。
更に、図6は、本実施形態の他の変形例を示す断面図である。この変形例においては、図1に示した例に対して、裏面部2−3が削除されている。図6に示される変形例のように、裏面部2−3は必ずしも設けられている必要は無く、第1断熱材である表面部2−1の裏側に、真空断熱材である第2断熱材3が設けられていればよい。
[第2断熱材]
続いて、第2断熱材3について説明する。第2断熱材3は、真空断熱材であればよく、特に限定されるものではない。例えば、第2断熱材3は、コア材と、コア材を被覆する外装シートとを備える。外装シートの内部は減圧されている。このような真空断熱材は、高い断熱性を有する。
コア材としては、例えば、グラスウール、抄紙ガラス及びロックウールの繊維材料、シリカ等の粉末系材料などを用いることができる。
外装シートとしては、ガスバリア性、水蒸気バリア性を有した気体を通過させないものであればよく、例えば、アルミラミネートフィルム等を用いることができる。
第2断熱材3の厚みは、好ましくは3〜30mm、より好ましくは10mm〜15mmである。この範囲であれば居住スペースを圧迫することなく高い断熱性が得られる。
[接着層及び表皮材]
表皮材5は、断熱パネル1の仕上げ材との接着性を更に高めるために設けられている。表皮材5としては、仕上げ材、防火性の観点から、ガラスペーパーやアルミクラフト紙が好適に用いられる。また、ガラスペーパーは、仕上げ材の下地として好適であり、その上に容易に壁紙を貼り付けることができ、漆喰や珪藻土も容易に塗装することができる。
ガラスペーパーとしては、目付が20〜300g/m2のものが好ましく用いられ、さらに好ましくは30〜150g/m2が用いられる。ガラスペーパーは、ガラス繊維がバインダーにより結着した構成を有している。ガラス繊維の繊維径は例えば4〜30μmである。バインダーとしては、PVA(ポリビニルアルコール)・酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂等が用いられる。
アルミクラフト紙としては厚みが0.07〜0.7mmのものが好ましく用いられる。アルミクラフト紙はクラフト紙及びアルミ箔で構成されており、クラフト紙とアルミ箔とは接着樹脂(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂やアクリル樹脂等)により接着される。クラフト紙やアルミ箔の表面にこれらの樹脂がコーティングされている場合もある。クラフト紙は目付が40〜350g/m2のものが好ましく用いられる。アルミ箔は5〜30μmのものが好ましく用いられる。
接着層4は、表皮材5を第1断熱材2に接合させるために設けられている。接着層4としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂や、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等のフィルムが用いられる。接着層4としては20〜200μmのフィルムが好ましく用いられる。好適には50〜100μmのフィルムが用いられる。また、接着層4は、防湿層としての機能をも兼ねており、このような材料を用いることにより、外部から断熱パネル1の内部に水分が浸入することを防止できる。
尚、接着層4及び表皮材5を設けると、仕上げ材との接着性を高めることができるものの、必ずしも接着層4及び表皮材5が設けられている必要は無い。すなわち、第1断熱材上に直接仕上げ材を配置することも可能である。
[製造方法]
続いて、本実施形態に係る断熱パネル1の製造方法について説明する。図7A乃至図7Dは、本実施形態に係る製造方法を示す断面図である。
まず、図7Aに示されるように、裏面部2−3用の部材を準備する。次いで、枠部2−2を形成するための部材を準備する。そして、図7Bに示されるように、接着剤を介して、裏面部2−3用の材料上に枠部2−2を形成するための部材を接合する。更に、図7Cに示されるように、枠部2−2の開口に、第2断熱材3を配置し、接着剤により第2断熱材3を裏面部2−3に接着させる。次いで、図7Dに示されるように、接着剤により、表面部2−1を枠部2−2上に貼り付ける。最後に、表面部2−1及び裏面部2−2に、接着層4を介して表皮材5を貼り付ける。これにより、図2に示した構造を有する断熱パネル1が得られる。
尚、既述のように、単一の母材にルーター加工等を施して凹部を形成することにより、図7Bに記載されるような、裏面部2−3(又は表面部2−1)及び枠部2−2を有する構造物を用意してもよい。
また、接着層4及び表皮材5は、予め、表面部2−1及び裏面部2−3を形成するための部材に貼り付けられていてもよい。
[施工方法]
本実施態様に係る断熱パネル1の施工方法について説明する。まず、施工対象となる壁、床、又は天井のサイズを採寸する。次いで、必要に応じて、断熱パネル1を、施工対象のサイズに併せて切断する。この際、印字部8(図1参照)を参照することで、真空断熱材である第2断熱材3を避けて、断熱パネル1を切断することができる。次いで、ビスや釘等の補強部品を用いて、断熱パネル1を施工対象に結合させる。この際、印字部8を参照することで、真空断熱材である第2断熱材3を避けて、ビスや釘などを断熱パネル1に適用することができる。更に、必要に応じて、断熱パネル1の表面に、壁紙などの仕上げ材を貼り付ける。
以上説明したように、本実施態様によれば、真空断熱材を収容する第1断熱材2として無機繊維を含有する高密度断熱材を使用する事により、防火性を高めることができ、かつ、仕上げ材を配置するのに十分な硬さを得ることができる。その結果、石膏ボードや火山性ガラス質複合板、ケイ酸カルシウム板等などの下地板を張り付けることなく、断熱パネル1に要求される特性を満たすことができる。下地板を用いる必要が無いので、厚みが増加しない。
また、下地板として石膏ボードや火山性ガラス質複合板、ケイ酸カルシウム板等などを張り付けた場合には、施工現場において断熱パネル1を所望する形状になるように切断することが難しくなる。これに対して、本実施態様において第1断熱材2として使用されている無機繊維を含有する高密度断熱材は、比較的容易に切断することができる。
また、本実施態様では、複数の第2断熱材3が、分離部7により区切られた開口6に配置されている。そのため、施工現場において、施工対象の形状に応じて断熱パネル1を切断することができる。
更に、本実施態様によれば、枠部2−2として、分離部7の幅が、開口6の幅に対して0%超〜50%以下、好ましくは2.5〜20%である材料を用いることにより、施工時に断熱パネル1が撓むことを防止できる。これにより、施工時に断熱パネル1を取り扱いやすくすることができる。
[実施例]
(実施例1)
遠心法にて、平均繊維径7ミクロンのガラス繊維(グラスウール)を形成した。形成直後に、ガラス繊維に、ポリアクリル酸とジエタノールアミンからなる熱硬化性水性アクリルバインダーを総重量に対して17重量%となるように塗布して、目付450g/m2のガラス繊維マットを成形した。
表面材(表面部2−1用材料)を得るため、得られたガラス繊維マットを3層になるように積層した。その後、得られた積層体を、230℃、5kg/cm2の圧力で、4分間硬化させ、密度450kg/m3、厚さ3mmのパネルを、表面材として得た。
次に、中枠材(枠部2−2用の材料)を得るため、ガラス繊維マットを8層になるように積層して、230℃、3.8kg/cm2の圧力で、11分間硬化させた。得られた中枠材の密度は288kg/m3、厚さは12.5mmであった。
次に、中枠材を、図8Aに記載されるように、複数の開口6が形成されるように切断し、縦方向及び横方向に延びる分離部7を形成した。尚、縦方向(長手方向)における分離部7の幅は、開口6の幅の10%とした。また、横方向における分離部7の幅は、開口6の幅の30%とした。また、縁部分の幅は、縦方向及び横方向の何れにおいても、開口6の幅の5%とした。
次いで、開口6を設けた中枠材を、表面材上に配置した。更に、開口6に、厚さ11.5mmのシリカ製の真空断熱材をはめ込み、実施例1に係る断熱パネル1を得た。
(実施例2)
実施例2に係る断熱パネルの概略図を図8Bに示す。実施例1と同様に、表面材及び中枠材を準備した。但し、表面材及び中枠材に加えて、裏面材(裏面部2−3用の材料)を準備した。具体的には、表面材を用いるのに使用したのと同じガラス繊維マットを、2層になるように積層した。その後、230℃、5kg/cm2の圧力で、3分間硬化させ、密度450kg/m3、厚さ2mmの材料を、裏面材として得た。次いで、裏面材上に中枠材を配置し、その上に表面材を配置し、一体化させて、実施例2に係る断熱パネル1を得た。
(実施例3)
実施例3に係る断熱パネルの概略図を図8Cに示す。実施例2と同様に、表面材、中枠材、及び裏面材を準備した。但し、表面材及び裏面材としては、接着層及び表皮材が設けられたものを用いた。すなわち、表面材用又は裏面材用にガラス繊維マットを積層した後、その積層体上に、片面をすべて覆うように、接着層として、融点120℃、透湿度10g/m2・24hrのポリエチレンフィルムを配置した。更に、目付50g/m2の表皮材としてのガラスペーパーを、接着層を介して配置した。その後、230℃、5kg/cm2の圧力で、4分間硬化させて表面材を得た。また、230℃、5kg/cm2の圧力で、3分間硬化させて裏面材を得た。
準備した表面材、中枠材、裏面材、及び真空断熱材を用いて実施例2と同様に断熱パネルを形成し、これを実施例3に係る断熱パネルとした。
(実施例4)
実施例4に係る断熱パネルの概略図を図8Dに示す。実施例4に係る断熱パネルは、枠部の形状を除いて、実施例3と同じである。実施例4においては、縦方向(長手方向)における分離部7の幅を、開口6の幅の10%とした。また、横方向における分離部7の幅を、開口6の幅の20%とした。また、縁部分の幅は、縦方向及び横方向の何れにおいても、開口6の幅の5%とした。
(実施例5)
実施例5に係る断熱パネルの概略図を図8Eに示す。実施例5に係る断熱パネルは、表面部に印字部8が設けられている点を除いて、実施例3に係る断熱パネルと同じ構成を有していた。
得られた実施例1乃至5に係る断熱パネルについて、以下の方法により、曲げ強度、壁紙との接着性及び発熱量を測定した。
(曲げ強度)
水平である試験台に、200mmの間隔を空けて、2台のT型スタンドを配置した。次いで、実施例1乃至5に係る断熱パネルを、断熱パネルの中央がT型スタンドの間の中央になるように、2台のT型スタンド上に配置した。そして、断熱パネルの中央部の垂れ下がりを測定した。試験片は幅150mm、長さ300mmであり、その試験片中央上部に50mm×50mmの重りを1kg載せて測定した。
(壁紙との接着性)
壁紙へでんぷんのりを塗り、表面材へ貼り付けて24時間静置し、試験片とした(温度23℃、湿度60%の環境下)。万能試験機へ試験片を設置し、変形速度250mm/minで壁紙を剥がした時の最大荷重を測定した。試料片は幅20mm、長さ100mmであり、壁紙と表面材は幅20mm、長さ50mm箇所を貼り付けた。
(発熱量及び最大発熱速度)
実施例1乃至5の断熱パネルにおいて、表面材、中枠材、及び裏面材が積層されている部分(実施例1においては、表面材と中枠材とが積層されている部分)、すなわち、真空断熱材が配置されていない部分を切り出し、幅99mm、長さ99mmの試験片を得た。コーンカロリーメータ装置を用いて、輻射電気ヒーターから試験片の表面に50kW/m2の輻射熱を5分間照射し、発熱量及び最大発熱速度を測定した。試験片の裏面及び四周の小口面をアルミ箔で覆い、表面の開口部が94mm×94mmのホルダーに試験片を固定して測定した。
(結果)
結果を表1に示す。
曲げ強度については、実施例1乃至5のいずれにおいても、たわみ量は1.4mm以下であり、十分にたわみが小さいことが確認された。
また、いずれの実施例も、壁紙との接着性が2.2N以上であり、壁紙と良好な接着性を有していることが確認された。また、接着層を介して表皮材を設けた実施例3乃至5においては、特に高い壁紙との接着性が得られた。
また、いずれの実施例も、壁紙の下地となる表面材が十分な硬さを有しているため、容易に壁紙を貼り付けることができた。これは、壁紙の下地となるのに必要な硬さを有さないウレタンフォーム等とは対照的である。
更に、いずれの実施例も、9.3MJ/m2以下の発熱量、及び88.5kW/m2以下の最大発熱速度を有していた。この値は、対応する形状を有するウレタンフォーム等の断熱材と比べて十分に高い防火性を有していることを示している。
Figure 0006987504
1 断熱パネル
2 第1断熱材
2−1 表面部
2−3 枠部
2−4 裏面部
3 第2断熱材
4 接着層
5 表皮材
6 開口
7 分離部
8 印字部

Claims (13)

  1. 建物の部屋の壁、床、又は天井に取り付けられる断熱パネルであって、
    第1断熱材により形成される板状の表面部と、
    前記表面部の裏側に配置された第2断熱材と、
    を備え、
    前記第1断熱材は、バインダー樹脂と、無機繊維を含み、120kg/m3以上700kg/m3以下の密度を有し、
    前記第2断熱材は、真空断熱材である、
    断熱パネル。
  2. 前記無機繊維が、グラスウール、抄紙ガラス又はロックウールを含む
    請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 更に、
    前記表面部に対向するように配置され、前記第1断熱材により形成された、板状の裏面部と、
    前記表面部と前記裏面部との間に挟まれ、前記第1断熱材により形成された、枠部とを有し、
    前記第2断熱材は、前記枠部内に位置するように、前記表面部と前記裏面部との間に配置されている、
    請求項1又は2に記載の断熱パネル。
  4. 前記枠部には、開口が複数形成されるように、前記複数の開口を分離する分離部が設けられており、
    前記複数の開口のそれぞれに、前記第2断熱材が配置されている、請求項3に記載の断熱パネル。
  5. 前記複数の開口の各々は、矩形状であり、
    前記枠部は、矩形状であり、
    前記複数の開口は、前記枠部の縦方向及び/又は横方向に沿って並ぶように配置され、
    前記縦方向及び横方向のいずれかにおいて、前記分離部の幅は、前記開口の幅に対して、0%超50%以下であり、前記枠部の縁部分は、前記開口の幅に対して2%以上50%以下である、請求項4に記載の断熱パネル。
  6. 前記枠部の厚さが3〜30mmである、請求項3乃至5のいずれかに記載の断熱パネル。
  7. 前記表面部又は裏面部の厚さが、1mm〜10mmである、請求項3乃至6のいずれかに記載の断熱パネル。
  8. 前記裏面部と前記枠部、又は前記表面部と前記枠部とが、別部材により形成されている、請求項3乃至7のいずれかに記載の断熱パネル。
  9. 前記裏面部と前記枠部、又は前記表面部と前記枠部とが、一つの部材により一体に構成されている、請求項3乃至7のいずれかに記載の断熱パネル。
  10. 前記表面部上には、前記第1断熱材よりも低い透湿度を有する接着層のフィルムを介して、表皮材が貼り付けられている、請求項1乃至9のいずれかに記載の断熱パネル。
  11. 前記表皮材が、ガラスペーパー又はアルミクラフト紙である、請求項10に記載の断熱パネル。
  12. 前記第2断熱材の厚さが、3〜30mmである、請求項1乃至11のいずれかに記載の断熱パネル。
  13. 更に、外部から前記第2断熱材の位置を識別できるように、前記第2断熱材の位置を表示する印字部を備える、請求項1乃至12のいずれかに記載の断熱パネル。
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