以下、図面を参照して、本発明による一実施形態のストッパー装置に関して、駆動軸の回転で昇降コードによるスラットの昇降操作とラダーコードによるスラットのチルト操作を可能とする横型ブラインドを例に説明する。尚、本願明細書中、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、図示上方及び図示下方をそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を横型ブラインドの左側、図示右方向を横型ブラインドの右側と定義する。また、図1の正面図を視認する側を前側(室内側)、及び、その反対側を後側(又は室外側)とする。
(ブラインドの構成)
図1は、本発明による一実施形態のストッパー装置6を備える横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。図1に示す横型ブラインドでは、ヘッドボックス1内の複数のコード支持装置5を配設し、ヘッドボックス1内の右端部側に操作装置2を配設している。
コード支持装置5は、それぞれラダーコード9を介して多数段のスラット4を吊下支持しており、それぞれのラダーコード9の下端にボトムレール8が吊下支持されている。ヘッドボックス1は、ブラケット7を介して天井側の取付面に固定される。
また、コード支持装置5から、ヘッドボックス1の下面における前後方向略中央部にて、紐状の昇降コード10が垂下され、昇降コード10の下端が各スラット4の前後方向略中央部に設けられた挿通孔(図示せず)を経てボトムレール8に取着されている。
このため、コード支持装置5は、それぞれラダーコード9を掛装するV字溝を有するチルトドラム51と、昇降コード10を巻き取り、又は巻き戻し可能とする傾斜を持たせた長筒状の巻取ドラム52とを、四角棒状の駆動軸11上で並設して支持ケース50に支持するよう構成されている。尚、本例では、巻取ドラム52の先端側に障害物検知停止装置53が設けられている。障害物検知停止装置53は昇降コード10に引き出し方向の張力が作用しないとき、当該昇降コード10を支持する巻取ドラム52の回転を阻止するための装置であり、スラット4の下降中にボトムレール8が障害物に衝突すると、昇降コード10の巻き戻しを中止しスラット4及びボトムレール8の下降を停止させるとともに、昇降コード10の逆巻き取りを予防する機能を有する。
ヘッドボックス1内の右端側には、操作装置2が設けられている。操作装置2は、図示する手動式であれば、無端紐状の操作コード3(或いは無端状のボールチェーンでもよい)を掛装可能なプーリー(図示せず)を有し、ヘッドボックス1から外方へ操作コード3が導出されて駆動軸11を回転操作可能となっている。
或いは、操作装置2を電動式とする場合には、外部からの操作信号に基づいて駆動軸11を回転操作可能とする電動モーターとすることができる。従って、操作装置2の形態は、操作者による操作に応じて駆動軸11の回転へと伝達可能な形態であれば任意の形態とすることができる。
従って、図1に示す横型ブラインドは、操作コード3を操作して駆動軸11を回転させ、この駆動軸11の回転に伴って各コード支持装置5におけるチルトドラム51を回転させることにより、スラット4の角度を調節するチルト操作が可能となっている。そして、駆動軸11を回転させると、コード支持装置5における巻取ドラム52も回転し、スラット4を上昇又は下降させる昇降操作が可能となっている。
ところで、図1に示す横型ブラインドにおいて、操作装置2の一部を構成するギヤボックス20の出力軸と駆動軸11との間に、操作コード3の非操作時にスラット4の自重降下を防止するストッパー装置6が設けられている。このストッパー装置6は、駆動軸11の回転に対し制動力を発生させてスラット4の自重降下を阻止させ、操作コード3の操作による当該プーリーの回転に伴ってギヤボックス20の出力軸が回転すると、当該制動力を緩和してそのギヤボックス20の出力軸の回転を駆動時11に伝達するようになっている。
(ストッパー装置)
以下、より具体的に、本発明による一実施形態のストッパー装置6の構造・動作について詳細に説明する。
図2には、本発明による一実施形態のストッパー装置6の組み付けに関する斜視図を示している。また、図3及び図4には、それぞれ本発明による一実施形態のストッパー装置6の分解斜視図を示している。
図3及び図4に示すように、詳細は後述するが、本発明による一実施形態のストッパー装置6は、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65と、これらを収容するケースハウジング61及びキャップ66とを備えるよう構成されている。
まず、図2を参照するに、操作装置2は、無端紐状の操作コード3を掛装可能なプーリー30を有し、操作装置2の一部を構成するギヤボックス20は、このプーリー30の回転を所定の伝達比で速度変換してギヤボックス20の出力軸31に伝達するギヤ機構(図示せず)を収容している。ギヤボックス20の左端面には、ギヤボックス20の出力軸31とストッパー装置6における入力軸部材65の入力軸部655(図3及び図4参照)とを連結させるために開口し軸支する軸受部23が設けられている。尚、ギヤボックス20の出力軸31の左端部は、当該入力軸部655の右端部に形成される三股状に凹凸が形成された連結部656(図3及び図4参照)と相対回転不能に連結係合するよう、同じく三股状の凹凸が形成されている。
また、ギヤボックス20の左端面には、出力軸31を中心に180度点対称で配置される、くの字状の一対の鉤爪部22と、一対のネジ孔21が設けられている。
一方、本発明による一実施形態のストッパー装置6におけるケースハウジング61及びキャップ66は、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65を収容して互いに嵌着されて構成される。まず、キャップ66には、入力軸部材65の入力軸部655を回転可能に軸支して露出させる軸受部661が設けられている(図3及び図4参照)。そして、キャップ66の右端基部には、入力軸部材65における入力軸部655を回転可能に軸支して露出させるために円状に開口した軸受部661を有し、軸受部661を中心に180度点対称で配置される、くの字状の一対の鉤爪部668と、一対の貫通孔667が設けられている。
これにより、ストッパー装置6をギヤボックス20の左端面に取り付ける際に、ストッパー装置6における入力軸部655の連結部656と、ギヤボックス20の出力軸31とを相対回転不能に連結係合するよう調節しながら、ストッパー装置6におけるキャップ66の一対の鉤爪部668を、ギヤボックス20における一対の鉤爪部22にそれぞれ噛み合わせることで位置決めすることができ、その後、それぞれのキャップ66の貫通孔667を介して取付ネジ40をネジ孔21に螺着させることで、ストッパー装置6をギヤボックス20の左端面に固定することができる。
ここで、本発明による一実施形態のストッパー装置6では、ケースハウジング61の外周面上には、キャップ66の一対の鉤爪部668及び一対の貫通孔667による各筐体連結部位に対してそれぞれ対応する位置に、本例では平坦状の組付避部613が形成されている。キャップ66の貫通孔667を介して取付ネジ40をネジ孔21に螺着させる際に、その組み付け性を向上させるべく、取付ネジ40を避ける形状(本例では平坦状)で各貫通孔667に対し対応する位置に組付避部613を形成することは従来からも行われており一般的である。
しかし、本発明による一実施形態のストッパー装置6では、ケースハウジング61の外周面上にて、各鉤爪部668に対し対応する位置にも組付避部613を形成している。これは、キャップ66の一対の鉤爪部668を、ギヤボックス20における一対の鉤爪部22にそれぞれ噛み合わせる際に、当該入力軸部655の連結部656と、ギヤボックス20の出力軸31との連結係合の調節が必要となり、その調節可能範囲を広げて組み付け性を向上(調節可能範囲が制限されることを防止)することや、当該鉤爪部22がケースハウジング61の外周面に衝突して破損するのを防止する作用がある。
従って、本発明による一実施形態のストッパー装置6は、ケースハウジング61の外周面上にて、キャップ66の一対の鉤爪部668及び一対の貫通孔667による各筐体連結部位に対してそれぞれ対応する位置に組付避部613を有するものとすることで、ギヤボックス20に対する組み付け性を向上させている。
そして、ケースハウジング61には、出力軸部材62の出力軸部621を回転可能に軸支して露出させる軸受部611が設けられている(図3及び図4参照)。この軸受部611に中心軸に貫通形成される角状孔(本例では四角孔)622は、駆動軸11を相対回転不能に係合するようになっている。
次に、図3及び図4を参照して、本発明による一実施形態のストッパー装置6の構造について詳細に説明する。ストッパー装置6は、ケースハウジング61、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、入力軸部材65、及びキャップ66を備えるように構成される。そして、ストッパー装置6は、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65によって、駆動軸11の回転に対し制動力を発生させてスラット4の自重降下を阻止させ、操作コード3の操作による当該プーリーの回転に伴ってギヤボックス20の出力軸31が回転すると、当該制動力を緩和してそのギヤボックス20の出力軸31の回転を駆動時11に伝達するようになっている。
以下、ケースハウジング61、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、入力軸部材65、及びキャップ66の具体的な構造について、その組み立てを例示しながら説明する。
まず、キャップ66は、その右端基部に、入力軸部材65における入力軸部655を回転可能に軸支して露出させるために円状に開口した軸受部661を有し、軸受部661を中心に180度点対称で配置される、くの字状の一対の鉤爪部668と、一対の貫通孔667が設けられている。尚、キャップ66の右端基部の右面には(図4参照)、ギヤボックス20の平坦な右端面を当接して受けるように、環状の外部段差669が形成されている。この環状の外部段差669の形成により、ストッパー装置6の軸方向の振動を抑制し、且つ単純な面同士の当接で面受けするよりもその当接摩擦を軽減し、更には受け精度の向上が容易に実現される。
そして、キャップ66には、一対の鉤爪部668と一対の貫通孔667が設けられた右端基部から左方軸方向に延びる円筒部662が形成され、この円筒部662の内部に、スプリングケース64、ブレーキスプリング63、入力軸部材65、及び出力軸部材62が収容される。より具体的には、まず、キャップ66の円筒部662の内周壁にて互いに対向して形成される一対の凸部663と、硬質材料(例えば金属材料、又は硬質樹脂材料)のスプリングケース64の凹部641が係合するように、スプリングケース64が円筒部662の内周壁に相対回転不能に嵌着される。ここで、凸部663の厚みとスプリングケース64の厚みはほぼ同じとしており、凸部663とスプリングケース64との間に段差がほぼ無い状態となる。尚、キャップ66を硬質材料(例えば金属材料、又は硬質樹脂材料)で構成したときは、スプリングケース64と一体化して形成してもよい。ただし、本実施形態のストッパー装置6の構造によれば、スプリングケース64を硬質材料とするが、ブレーキスプリング63を除く他の部材(ケースハウジング61、キャップ66、入力軸部材65、及び出力軸部材62)を低廉な樹脂材料で成形することも可能であり、従来技法よりも低コスト化できるという利点がある。
次に、入力軸部材65をキャップ66の円筒部662の内部に載置する。ここで、キャップ66は、入力軸部材65のフランジ652から軸方向右方に突出する入力軸部655を軸受部661に回転可能に軸支させるとともに、入力軸部材65の円状のフランジ652における平坦な右面を当接して受けるように、キャップ66の円筒部662の内側における底面(当該右端基部の円筒部662内の左面)には、軸受部661の周囲に位置する環状の内周段差664と、当該円筒部662の内周壁右端部に位置する環状の内周段差665が、それぞれほぼ同じ高さで形成されている。これらの環状の内周段差664,665の形成により、入力軸部材65の軸方向の振動を抑制し、且つ単純な面同士の当接で面受けするよりもその当接摩擦を軽減し、更には受け精度の向上が容易に実現される。そして、入力軸部材65のフランジ652の周縁は、スプリングケース64の内周壁及びキャップ66の円筒部662の内周壁に対し回転可能に支持されるようになっている。このため、キャップ66は、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し入力軸部材65の軸ブレを防止するものとなっており、結果として操作性を向上させることができる。
次に、キャップ66の円筒部662の内周壁に嵌着されたスプリングケース64の内側面に対し、ブレーキスプリング63を載置する。ここで、ブレーキスプリング63は、スプリングケース64の内側面に対し常に押圧する付勢力が生じるように載置する(つまり、常に摩擦力が生じるように載置する)。また、ブレーキスプリング63の各端部631は、入力軸部材65におけるフランジ652の左面側の凹窪面654から軸方向左方に互いに対向して突出する一対の突起片653の対向端部間に位置させる。尚、入力軸部材65の中心軸上には円状の貫通孔651が設けられ、駆動軸11を非係合に貫通させることができるようになっている。そして、入力軸部材65における各突起片653は、貫通孔651の中心に対し所定角度範囲で出力軸部材62の円柱軸624の外周面に沿って湾曲するように形成されている。
次に、スプリングケース64、入力軸部材65及びブレーキスプリング63を載置したキャップ66に対し、出力軸部材62を載置する。ここで、出力軸部材62は、その円状のフランジ652の右面側の凹窪面628から軸方向右方に突出する、扇状の突起部625を一部に形成した略円柱状の円柱軸624を有している。この突起部625は、円柱軸624の中心に対し所定角度範囲でその円柱軸624の外周面に沿って湾曲して突出するように形成されている。そして、この出力軸部材62の突起部625が、入力軸部材65における一対の突起片653の対向端部間に位置し、且つブレーキスプリング63の各端部631が、出力軸部材62の突起部625の一端と一対の突起片653の対向端部の一方との間、及び出力軸部材62の突起部625の他端と一対の突起片653の対向端部の他方との間にそれぞれ位置するように出力軸部材62を載置することで(図5参照)、後述するが当該ストッパー装置6のブレーキ機能を実現する。
そして、出力軸部材62のフランジ623の右面側の凹窪面628に、入力軸部材65における一対の突起片653の先端(左端)が回転支持されるよう配置され、出力軸部材62の円柱軸624の周面が入力軸部材65における一対の突起片653の軸側の内周面で回転支持される。このため、出力軸部材62は、入力軸部材65に対して軸ブレが生じにくいものとなっている。尚、出力軸部材62の中心軸上には角状孔(本例では四角孔)622が設けられ、駆動軸11を相対回転不能に係合するようになっている。
次に、ケースハウジング61でキャップ66の円筒部662を蓋着する。ケースハウジング61は、右端面側が完全に開口した略円筒状の外形を有し、キャップ66に対し出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65が載置された状態で、キャップ66の円筒部662の外周面をほぼ隙間なく覆いながら回転嵌合によって蓋着するものとなっている。この回転嵌合のため、ケースハウジング61の内周壁の所定箇所(本例では4箇所)には、キャップ66の円筒部662の外周面上の所定箇所(本例では軸中心から点対称に4箇所)に形成される爪部666に対応して、その軸方向の係合を案内し回転嵌合へと誘導する案内溝615が形成されている。そして、ケースハウジング61の周壁の所定箇所(本例では4箇所)には、当該回転嵌合によって各爪部666を嵌合させるための嵌合孔612がそれぞれ形成されている。本例では、当該周壁を貫通する嵌合孔612としているが、当該周壁の内周壁で凹み形成した嵌合凹部としてもよく、従って嵌合孔612や当該嵌合凹部のいずれでもよい嵌合部とすることができる。
ケースハウジング61によりキャップ66における円筒部662を覆う周壁の内径は、当該キャップ66における円筒部662の外形に対し僅かに大きいがほぼ同径とみなせる内径で構成し、尚且つほぼ隙間なく密着して覆いながら回転嵌合によりケースハウジング61及びャップ66を弾性変形させて蓋着する構成としているため、ケースハウジング61とキャップ66が温度や湿度変化によって形状変形しにくく、仮に形状変形しても隙間が生じにくく、結果として嵌合力が高まり、防塵作用を生じさせるものとなっている。
また、ケースハウジング61の内周壁左端部には環状の内周段差616が設けられ、このケースハウジング61の内周段差616に、キャップ66における円筒部662の先端が当接した位置で回転させて嵌合できるようになっており、隙間を防止しつつ組み立てを容易化している。
また、このケースハウジング61の内周段差616の内側壁とスプリングケース64の内周壁とで出力軸部材62のフランジ623の周縁が回転可能に支持されるとともに、ケースハウジング61の左端面側には軸受部611が円状に開口形成され、この軸受部611に出力軸部材62の出力軸部621が回転可能に軸支されて露出させるようになっている。出力軸部材62の出力軸部621には角状孔(本例では四角孔)622が貫通形成されており、駆動軸11を相対回転不能に係合する。このため、ケースハウジング61は、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し出力軸部材62の軸ブレの軸ブレを防止するものとなっており、結果として操作性を向上させることができる。
また、出力軸部材62の円状のフランジ623の左面には、ケースハウジング61の内周段差616の内側における平坦な右面を当接して受けるように、出力軸部材62の出力軸部621の周囲に位置する環状の内周段差626と、当該ケースハウジング61の内周段差616の内径よりも僅かに縮径した径を持つ環状の内周段差627が、それぞれほぼ同じ高さで形成されている。これらの環状の内周段差626,627の形成により、出力軸部材62の軸方向の振動を抑制し、且つ単純な面同士の当接で面受けするよりもその当接摩擦を軽減し、更には受け精度の向上が容易に実現される。
そして、図5を参照するに、出力軸部材62の突起部625が、入力軸部材65における一対の突起片653の対向端部間に位置し、且つブレーキスプリング63の各端部631が、出力軸部材62の突起部625の一端と一対の突起片653の対向端部の一方との間、及び出力軸部材62の突起部625の他端と一対の突起片653の対向端部の他方との間にそれぞれ位置するように出力軸部材62を載置される。ブレーキスプリング63は、スプリングケース64の内側面に対し常に押圧する付勢力が生じるように載置されている(つまり、常に摩擦力が生じるように載置されている)。出力軸部材62の出力軸部621には角状孔(本例では四角孔)622が貫通形成されており、駆動軸11を相対回転不能に係合する。
このため、ストッパー装置6は、非操作時(入力軸部材65の回転入力無し時)では、駆動軸11が回転しようとしても、即ち駆動軸11に対し相対回転不能に連結する角状孔622を有する出力軸部材62の突起部625が図示A又はA’方向に回転しようとしても、ブレーキスプリング63のいずれか一方の端部631に当接してブレーキスプリング63を拡径させる方向に働くために、より一層、スプリングケース64の内側面に対し押圧する付勢力が強くなり、より高い摩擦力が生じるようになるため、駆動軸11の回転に対し制動力を発生させてスラット4の自重降下を阻止させる。一方、図2に示したように操作コード3の操作による当該プーリーの回転に伴ってギヤボックス20の出力軸31が回転すると、これに連動して入力軸部材65が回転するときは、即ち入力軸部材65の一対の突起片653が図示B又はB’方向に回転し、ブレーキスプリング63のいずれか一方の端部631に当接してブレーキスプリング63を縮径させる方向に働くために、スプリングケース64の内側面に対し押圧する付勢力が弱まり、より低い摩擦力が生じるようになるため、当該制動力を緩和してそのギヤボックス20の出力軸31の回転を駆動時11に伝達することができる。
即ち、入力軸部材65は、スラット4の開閉操作に基づく軸回転(ギヤボックス20の出力軸31の回転)を入力すると、出力軸部材62は、所定の遊びを有して一体となって回転するよう、入力軸部材65の回転が伝達されて回転し、駆動軸11と相対回転不能に連結しているためスラット4の開閉を行うことができる。ただし、入力軸部材65の回転を出力軸部材62に伝達する際に、当該制動力を緩和する必要が無いときは、ブレーキスプリング63の端部631を挟み込む程度の隙間とし遊びを無くしてもよい。
以上のように、本発明による一実施形態のストッパー装置6は、ケースハウジング61及びキャップ66の回転嵌合によって、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65を収容するようになっている。
(ケーシングに係る回転嵌合構造)
ここで、ケースハウジング61及びキャップ66の回転嵌合の構造と、その作用について詳細に説明する。図6(a)は、それぞれ本発明による一実施形態のストッパー装置6におけるケースハウジング61及びキャップ66の斜視図であり、図6(b)はケースハウジング61の断面図、図6(c)はキャップ66の左側面図である。図7は、そのケースハウジング61及びキャップ66の回転嵌合の説明図である。
まず、図6は、上述したように、互いに回転嵌合可能とするケースハウジング61及びキャップ66を示しており、その回転嵌合のため、ケースハウジング61の内周壁の所定箇所(本例では4箇所)には、キャップ66の円筒部662の外周面上の所定箇所(本例では軸中心から点対称に4箇所)に形成される爪部666に対応して、その軸方向の係合を案内し回転嵌合へと誘導する案内溝615が形成されている。そして、ケースハウジング61の周壁の所定箇所(本例では4箇所)には、当該回転嵌合によって各爪部666を嵌合させるための嵌合孔612がそれぞれ形成されている。特に、当該回転嵌合の回転方向に対してのみ誘導するために、案内溝615には当該回転嵌合へと誘導する傾斜したテーパ部615aが形成され、爪部666にも当該回転嵌合へと誘導する傾斜したテーパ部666aが形成されている。
ケースハウジング61によりキャップ66における円筒部662を覆う周壁の内径は、当該キャップ66における円筒部662の外形に対し僅かに大きいがほぼ同径とみなせる内径で構成し、尚且つほぼ隙間なく覆いながら回転嵌合により蓋着する構成としているため、ケースハウジング61とキャップ66が温度や湿度変化によって形状変形しにくく、仮に形状変形しても隙間が生じにくく、結果として嵌合力が高まり、防塵作用を生じさせるものとなっている。
一方で、ケースハウジング61とキャップ66の回転嵌合による蓋着は極めて密閉性が高いものとなるために、その回転嵌合による組立性を容易化するために、図7に示すように、当該回転嵌合を補助するための組立治具Jを用いるのが好適である。組立治具Jは、把持可能で力を加えやすい形状であればよく、図示する例では八角板状としている。組立治具Jの面上には、中心から点対称に配置される凸部j1が所定箇所(本例では4箇所)に配設されている。この凸部j1の各々と係合する係合凹部614が、ケースハウジング61の左面(本例では左面周端部)に形成されている。
そこで、ケースハウジング61とキャップ66の回転嵌合による組立時には、図7に示すように、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65を載置済みのキャップ66に対し、ケースハウジング61の各案内溝615にキャップ66の各爪部666をまず係合挿入させる。続いて、組立治具Jを用いて、組立治具Jの各凸部j1をケースハウジング61の各係合凹部614に係合させて、図7の白抜き矢印で示すように、ケースハウジング61をキャップ66の押し当て、キャップ66の各爪部666がケースハウジング61の各嵌合孔612に位置するまで回転させる。このように回転嵌合によって、密閉性の高いケースハウジング61とキャップ66の組み立てを容易に行うことができる。特に、当該回転嵌合の回転方向に対してのみ誘導するために、案内溝615にはテーパ部615aが形成され、爪部666にもテーパ部666aが形成されているため、より回転嵌合が容易化されている。一方で、案内溝615及び爪部666は当該回転嵌合の逆回転方向へは誘導しないようにテーパ部が形成されていないため、一旦、回転嵌合によりケースハウジング61とキャップ66が合体されると、容易には外せない構造となっており、本発明による一実施形態のストッパー装置6は極めて密閉性の高いケーシングが実現されている。
尚、従来技法におけるケースハウジングとキャップのケーシングは、ケースハウジングとキャップとを軸方向へ押し込んで嵌合させる押込嵌合か、又は軸垂直方向に押し込んで嵌合させる押込嵌合により行うよう実施されている。
例えば、図8(a)に示す比較例1では、ブレーキユニット120を収容するキャップ110の爪部111に対し、ケースハウジング110を軸方向へ押し込んで嵌合孔102に嵌合させる押込嵌合を例示している。このケースハウジング100とキャップ120の構造では温度や湿度変化によって形状変形することがあるため嵌合力が弱まり、結果として嵌合外れが生じたり、隙間が生じて塵や埃等の混入でブレーキ作動が悪化したりすることがある。また、図8(a)に示す比較例1で実施される構成では、ブレーキユニット120の出力軸部121はケースハウジング110における軸受部101でのみ実質的に回転支持されるため(図示していないが、ブレーキユニット120の入力軸部も同様に軸受部でのみ実質的に回転支持される)、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し駆動軸11と連結するブレーキユニット120の出力軸部の軸ブレが生じ、ギヤボックス20の出力軸31と連結するブレーキユニット120の入力軸部の回転に伴う操作性が悪化することがある。
また、図8(b)に示す比較例2では、ブレーキユニット120を収容するキャップ140の爪部142に対し、ケースハウジング130を軸垂直方向へ押し込んで弾性変形可能な一対の係合片133にそれぞれ形成される嵌合孔134に嵌合させる押込嵌合を例示している。このケースハウジング130とキャップ140の構造でも温度や湿度変化によって形状変形することがあるため嵌合力が弱まり、結果として嵌合外れが生じたり、隙間が生じて塵や埃等の混入でブレーキ作動が悪化したりすることがある。また、図8(b)に示す比較例2で実施される構成では、ブレーキユニット120の出力軸部121はキャップ140における軸受部141とケースハウジング130の軸受部131でのみ実質的に回転支持されるため(図示していないが、ブレーキユニット120の入力軸部も同様に軸受部でのみ実質的に回転支持される)、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し駆動軸11と連結するブレーキユニット120の出力軸部の軸ブレが生じ、ギヤボックス20の出力軸31と連結するブレーキユニット120の入力軸部の回転に伴う操作性が悪化することがある。
一方で、本発明による一実施形態のストッパー装置6は、上述したように回転嵌合により極めて密閉性の高いケーシングが実現される。そして、本発明による一実施形態のストッパー装置6は、ブレーキユニットを構成する出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65において、出力軸部材62及び入力軸部材65は、それぞれの出力軸部621及び入力軸部655が回転支持されるだけでなく、出力軸部621及び入力軸部655全体が、ケースハウジング61及びキャップ66(更にはスプリングケース64)に対して回転支持され、尚且つ軸方向の振動にも耐性を持つように組み合わされているために、操作性又はブレーキ作動に係る軸心の安定性の観点で著しく性能を向上させている。更に、これらの性能向上を達成した上で、出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65の組み立ての容易性に加え、図7に示したように、組立治具Jを用いたケーシングの組立性を向上させたものとなっている。
更に、図2を参照して説明したように、本発明による一実施形態のストッパー装置6では、ケースハウジング61の外周面上にて、各鉤爪部668に対し対応する位置にも組付避部613を形成している。これは、キャップ66の一対の鉤爪部668を、ギヤボックス20における一対の鉤爪部22にそれぞれ噛み合わせる際に、当該入力軸部655の連結部656と、ギヤボックス20の出力軸31との連結係合の調節が必要となり、その調節可能範囲を広げて組み付け性を向上(調節可能範囲が制限されることを防止)することや、当該鉤爪部22がケースハウジング61の外周面に衝突して破損するのを防止することができる。
(軸ブレ防止構造)
図9を参照して、本発明による一実施形態のストッパー装置6における軸ブレ防止構造について、より詳細に説明する。図9(a),(b)は、それぞれ本発明による一実施形態のストッパー装置における左側面図、及びA‐A’断面図である。
本発明による一実施形態のストッパー装置6は、ブレーキユニットを構成する出力軸部材62、ブレーキスプリング63、スプリングケース64、及び入力軸部材65において、出力軸部材62及び入力軸部材65は、それぞれの出力軸部621及び入力軸部655が回転支持されるだけでなく、出力軸部621及び入力軸部655全体が、ケースハウジング61及びキャップ66(更にはスプリングケース64)に対して回転支持され、尚且つ軸方向の振動にも耐性を持つように組み合わされている。このために、操作性又はブレーキ作動に係る軸心の安定性の観点で著しく性能を向上させている。
より具体的には、図9から理解されるように、キャップ66は、入力軸部材65の入力軸部655を軸受部661に回転可能に軸支させるとともに、キャップ66の環状の内周段差664,665が入力軸部材65のフランジ652における平坦な右面を当接して受けるようにして単純な面同士の当接で面受けするよりもその当接摩擦を軽減し、更には受け精度を向上させており、入力軸部材65のフランジ652の周縁は、スプリングケース64の内周壁及びキャップ66の円筒部662の内周壁に対し回転可能に支持されるようになっている。このため、キャップ66は、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し入力軸部材65の軸ブレを防止するものとなっている。
また、出力軸部材62と入力軸部材65は互いに軸ブレが生じにくいように組み合わされている。そして、ケースハウジング61は、出力軸部材62の出力軸部621を軸受部611に回転可能に軸支させるとともに、出力軸部材62の出力軸部621の環状の内周段差626,627がケースハウジング61の内周段差616の内側における平坦な右面を当接して受けるようにして単純な面同士の当接で面受けするよりもその当接摩擦を軽減し、更には受け精度を向上させており、出力軸部材62のフランジ623の周縁は、スプリングケース64の内周壁及びケースハウジング61の内周段差616の内側壁に対し回転可能に支持されるようになっている。このため、ケースハウジング61は、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対し出力軸部材62の軸ブレを防止するものとなっている。
また、上述したように、本発明による一実施形態のストッパー装置6では、ケースハウジング61の外周面上にて、各鉤爪部668に対し対応する位置にも組付避部613を形成し、これによりギヤボックス20の出力軸31との連結係合に係る調節可能範囲を広げて組み付け性を向上させているが、これに加えて、図9に示すように、入力軸部材65における入力軸部655の右端部に形成される三股状に凹凸が形成された連結部656における軸連結部分が、アールを持たせた丸角部656aを有するように構成している。これによっても当該連結係合に係る各部位の破損を回避し、当該調節可能範囲を広げて組み付け性を向上させる作用がある。
尚、本実施形態のストッパー装置6の変形例として、図9(b)の破線で示すように、入力軸部材65の一方向の回転のみ出力軸部材62に伝達するワンウェイクラッチ67を設けてもよい。ワンウェイクラッチ67は、例えば図1に例示する横型ブラインドの例では、スラット4の引き上げ方向への回転でのみ入力軸部材65から出力軸部材62への回転伝達を許容し、スラット4の引き下げ方向に対しては入力軸部材65における僅かなクラッチ操作でスラット4及びボトムレール8の重量による回転力が駆動軸11に作用するようにして出力軸部材62から入力軸部材65への回転を非伝達として空転させるよう構成する。
(比較例)
ところで、特許文献1に開示される従来技法では、その入力軸部材、ブレーキスプリング、及び出力軸部材を収容するためのストッパー装置のケースを、ケースハウジングとキャップの2部材で構成し、尚且つケースハウジングとキャップとを軸方向(或いは軸垂直方向)へ押し込んで嵌合させる押込嵌合によりケーシングを行うよう実施されている。
図10(a),(b)には、それぞれ特許文献1に開示される従来技法に基づく比較例のストッパー装置における右側面図、及びB‐B’断面図を示している。図10(a)に示す比較例のストッパー装置は、その概略構成として、入力軸部材265、ブレークドラム264に巻着するクラッチスプリング263、ワンウェイクラッチ267、及び出力軸部材262を収容するケーシングは、ケースハウジング261とキャップ266で構成される。尚、入力軸部材265の中心軸上には円状の貫通孔265aが設けられ、駆動軸11を非係合に貫通させることができるようになっている。また、出力軸部材262には、駆動軸11を相対回転不能に係合する角状孔(本例では四角孔)262aが形成されている。
ワンウェイクラッチ267は、アウタースリーブとして機能するブレーキドラム264に収容され、ケースハウジング261の軸受部261、及びこれと当接する角状孔262aが形成されている出力軸部材262の出力軸部を回転支持するリング状のインナー軸267aと、ブレーキドラム264の一部に形成されインナー軸267aの周囲を回転するリテーナ267bとを備える。
リテーナ267bは、ブレーキドラム264の各所(本例では6箇所)に設けられ、それぞれ1本のニードル267cを保持する収容溝(図示せず)と、各ニードル267cをインナー軸267aの同一周方向に向かって押圧するS字状スプリング267dを収容する凹部(図示せず)が設けられている。そして、ニードル267cが押圧方向に移動すると、ニードル267cがインナー軸267aとアウタースリーブとして機能するブレーキドラム264との間に挟着されるようになっている。
このような構成により、ワンウェイクラッチ267では固定状態にあるインナー軸267aに対し、ブレーキドラム264は一方向に回転可能であり、逆方向にはその回転が阻止されるようになっている。
ブレーキドラム264の外周面には捩じりコイルスプリングで構成されるクラッチスプリング263が巻着されている。クラッチスプリング263の両端部間に、入力軸部材265の突起片265eが位置しており、突起片265eは、インナー軸267aの中心に対し所定角度範囲でブレーキドラム264の外周面に沿って湾曲するように形成され、クラッチスプリング263の両端部のいずれか一方に当接して、クラッチスプリング263を拡径させる。
入力軸部材265が一方向へ回転されると(スラット下降方向に操作すると)、クラッチスプリング263とブレーキドラム264の外周面との摩擦が減少し、且つブレーキドラム264はワンウェイクラッチ267の動作によりその回転が阻止されている。すると、クラッチスプリング263はブレーキドラム264の外周面上を摺動しながら突起片265eとともに回転するようになっている。
また、入力軸部材265が他方向へ回転されると(スラット引き上げ方向に操作すると)、クラッチスプリング263とブレーキドラム264の外周面との摩擦が減少するが、ブレーキドラム264はワンウェイクラッチ267の動作によりその回転が許容されている。すると、クラッチスプリング263及びブレーキドラム264が突起片265eと一体に回転するようになっている。
出力軸部材262に形成される突起片262cがクラッチスプリング263の両端部のいずれか一方に当接すると、クラッチスプリング263が縮径されて、ブレーキドラム264の摩擦力が増大するようになっている。
このようなワンウェイクラッチ機能付きのストッパー装置の構造・動作は、特許文献1と同様であるため、更なる詳細は省略する。
ところで、図10に示す特許文献1に開示される従来技法に基づく比較例のストッパー装置では、ケースハウジング261に入力軸部材265、ブレークドラム264に巻着するクラッチスプリング263、及びワンウェイクラッチ267を機能させる出力軸部材262を収容して、環状のキャップ266で軸方向へ押し込んで嵌合させる押込嵌合によりケーシングを行うよう実施されている。
図10に示すように、比較例のストッパー装置は、ケースハウジング261に対して、一対の鉤爪部261a及び一対の貫通孔261bが設けられ、入力軸部材265の入力軸部265bにおける三股状に凹凸が形成された連結部265cと、図2に示すギヤボックス20の出力軸31とを相対回転不能に連結係合するよう調節しながら、一対の鉤爪部261aを、ギヤボックス20における一対の鉤爪部22にそれぞれ噛み合わせることで位置決めし、その後、一対の貫通孔261bを介して取付ネジ40をネジ孔21に螺着させることで、ギヤボックス20の左端面に固定するものとなっている。しかし、図10(a)に示す比較例のストッパー装置では、その組み付け性を向上させるべく、取付ネジ40を避ける形状(本例では平坦状)で各貫通孔261bに対し対応する位置に組付避部261cを形成しているが、一対の鉤爪部261aに対する組付避部は形成されていない。このため、入力軸部265bの連結部265cと、ギヤボックス20の出力軸31との連結係合の調節に係る調節可能範囲が制限されてしまい、場合によっては当該鉤爪部22がケースハウジング261の外周面に衝突して破損することもある。
また、比較例のストッパー装置における環状のキャップ266は、その内周縁で入力軸部材265のフランジの周縁265を回転可能に支持するのみで、その外周縁上の点対称で4箇所に外方に突起する凸部266aと軸方向左方に延びる環状の係止片266bを有している。そして、凸部266aをケースハウジング261にて対応して形成される凹部261dと係合させ、係止片266bをケースハウジング261にて対応して形成される内方に突起する突起部261eに係合させることで、環状のキャップ266をケースハウジング261に対し軸方向へ押し込んで嵌合させる押込嵌合によりケーシングを行うものとなっている。また、この押込嵌合では、キャップ266により出力軸部材262と入力軸部材を面接触で押圧するようになっている。
このため、比較例のストッパー装置では、出力軸部材262については部分的にフランジ262が形成され、フランジ262の周縁がケースハウジング261の内壁に回転支持されているが、キャップ266とケースハウジング261の嵌合力に課題が残り、更には入力軸部材265、及び入力軸部材265と組み合わされる出力軸部材262の軸ブレが生じやすくなっている。
これに対し、図9に示す本発明に係るストッパー装置6は、そのケーシングに係る耐環境性及び防塵性を向上させる密閉性、並びに、ブレーキ作動に係る軸方向及びその垂直方向の作動力又は慣性力に対する耐性、即ち操作性又はブレーキ作動に係る軸心の安定性の観点で更なる性能向上を図ることができ、尚且つこれらの性能向上を達成した上で組立性を向上させることができる。このため、本発明に係るストッパー装置6は、実用性に優れたものとなる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した実施例では、主として、横型ブラインドに対しストッパー装置6を設ける例を主として説明したが、縦型ブラインド、ロールブラインド(ロールスクリーン)、プリーツスクリーン等にも適用可能である。
また、ストッパー装置6をギヤボックス20に組み付ける好適例を説明したが、ストッパー装置6は、他装置へと組み付けずにヘッドボックス1で支持するようにして適用することも可能である。
また、上述した実施形態の例では、キャップ66に一対の鉤爪部668及び一対の貫通孔667による各筐体連結部位を設ける例を説明したが、これらの各筐体連結部位をケースハウジング61側に設けた形状としてもよい。更に、上述した実施形態の例では、ケースハウジング61にキャップ66における各筐体連結部位に対してそれぞれ対応する位置に組付避部613が形成されている例を説明したが、キャップ66に組付避部613が形成された形状としてもよい。