JP6986357B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
裏面接合太陽電池は、半導体基板の裏面側に、所定形状にパターニングされたp型領域およびn型領域を有し、これらの導電型領域上に電極が設けられている。裏面接合太陽電池における導電型領域のパターン形状としては、一方向に延在するp型領域およびn型領域が、延在方向と直交する方向に沿って交互に配置された構成が一般的である。
配線材を介して複数の太陽電池を接続した太陽電池ストリングを、受光面保護材と裏面保護材との間で封止することにより太陽電池モジュールが得られる。裏面接合太陽電池では、隣接する2つの太陽電池の一方のn型領域に設けられた電極と、他方のp型領域に設けられた電極とを配線材に接続することにより、太陽電池が直列接続される。
裏面接合太陽電池は、半導体基板の裏面にのみ電極を有し受光面には電極を有していないため、電極に起因するシャドーイングロスがなく、高変換効率を実現可能である。一方、裏面接合太陽電池は、半導体基板の端部での光生成キャリアの再結合が生じやすく、半導体基板の端部に照射された光の利用効率が低い。
例えば、n型半導体基板を用いた裏面接合太陽電池の基板端部のn型領域では、少数キャリアである正孔の大半が多数キャリアである電子と再結合するため、基板端部のn型領域上に設けられた電極でのキャリア(電子)の回収効率が低い。特許文献1では、この領域の受光面に光反射材を設け、反射光を太陽電池の他の部分(半導体基板の中央部)に入射させることにより、入射光を有効に利用し、裏面接合太陽電池の変換効率を向上できることが記載されている。
WO2010/021204号パンフレット
本発明は、裏面接合太陽電池のさらなる高出力化、特に、モジュール出力の向上を目的とする。
本発明の太陽電池モジュールは、複数の太陽電池が配線材により接続された太陽電池ストリング、太陽電池ストリングの受光面側に配置された受光面保護材、および太陽電池ストリングの裏面側に配置された裏面保護材を備える。太陽電池ストリングと受光面保護材との間、および太陽電池ストリングと裏面側保護材との間には、封止材が設けられ、封止材により太陽電池ストリングが封止されていることが好ましい。
太陽電池ストリングを構成する太陽電池のそれぞれは、平面視正方形状の半導体基板を2分割して得られた平面視長方形状の半導体基板を備え、半導体基板の裏面側にのみ電極を有し、受光面側には電極を有していない裏面接合太陽電池である。平面視長方形状の裏面接合型太陽電池のそれぞれは、分割前の平面視正方形状の半導体基板の外周領域に相当する領域の受光面上に反射部を備える。
本発明の太陽電池モジュールは、裏面接合太陽電池の端部の発電効率が低い領域に反射部材を設けることにより、発電効率の高い領域に入射する光の量を増大させ、出力を向上できる。
一実施形態の太陽電池モジュールの断面図である。 太陽電池モジュールに含まれる裏面接合太陽電池の裏面側の平面図である。 太陽電池モジュールに含まれる裏面接合太陽電池の受光面側の平面図である。 太陽電池グリッドの裏面側の平面図である。 太陽電池グリッドの受光面側の平面図である。 分割前の正方形状の太陽電池の裏面側の平面図である。 三角柱形状の反射部材による光反射の様子を表す概念図である。 三角柱形状の反射部材による光反射の様子を表す概念図である。 三角柱形状の反射部材による光反射の様子を表す概念図である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる太陽電池モジュール(以下、「モジュール」と記載する)の模式的断面図である。図1に示すモジュール200は、複数の太陽電池101〜105(以下、「セル」と記載する)が、配線材82〜85を介して電気的に接続された太陽電池ストリング100を備える。太陽電池ストリングの受光面側(図1の上側)には、受光面保護材91が設けられ、裏面側(図1の下側)には裏面保護材92が設けられている。
セルとしては、裏面接合太陽電池(裏面接合セル)が用いられる。図2Aは裏面接合セルの裏面側の平面図であり、図2Bは裏面接合セルの受光面側の平面図である。モジュール200に含まれる裏面接合セル103は、結晶シリコン等の半導体基板の裏面側に第一導電型領域および第二導電型領域を有する。第一導電型領域上には第一電極61が設けられており、第二導電型領域上には第二電極62が設けられている。第一導電型領域および第二導電型領域は、いずれか一方がp型であり、他方がn型である。裏面接合セルは、半導体基板の受光面に電極を有さず、半導体基板で生成した光キャリア(正孔および電子)を、半導体基板の裏面側に設けられた電極61,62により回収する。
図2Aおよび図2Bに示すように、セル103は、平面視において2つの長辺および2つの短辺を有する長方形状である。長方形状のセルは、例えば、平面視正方形状の半導体基板を用いた大判のセル10(図4参照)を中央の分割線C1−C2で2分割することにより得られる。
図3Aは、複数の裏面接合セルがグリッド状に配置された太陽電池グリッドの裏面側の平面図である。図3Bは太陽電池グリッドの受光面側の平面図である。図1は、図3Aおよび図3BのI−I線おける断面図に相当する。
太陽電池グリッド180では、第一方向(x方向)に沿って複数のセルが接続された太陽電池ストリング100,110,120が、第一方向と直交する第二方向(y方向)に沿って並んで配置されている。太陽電池ストリング100は、第一方向に沿って並んだ複数のセル101〜105を備える。セルの裏面側に設けられた電極を、配線材82〜85を介して電気的に接続することにより、太陽電池ストリングが形成される。隣接する2つのセルのうちの一方のセルの第一電極61と他方のセルの第二電極62とを配線材を介して接続することにより、複数のセルが直列に接続される。隣接するセルの第一電極同士または第二電極同士を接続することにより、セルを並列接続してもよい。
太陽電池ストリング100において、第一方向の一方の端部に配置された配線材81は、外部回路と接続可能な引き出し線81aを備える。第一方向の他方の端部に配置された配線材86は、第二方向に隣接する太陽電池ストリング110と接続されている。
モジュール200では、保護材91,92の間に封止材95が充填されることにより、太陽電池グリッドが封止されている。モジュールにおいて、セルは必ずしもグリッド状に配置される必要はなく、複数のセルが1列に接続された太陽電池ストリングが保護材91,92の間で封止されていてもよい。
[セルの構成および作製方法]
図4は,分割前の大判のセルを裏面側からみた平面図である。正方形状の大判のセルは、完全な正方形である必要はなく、例えば、図4に示すようなセミスクエア型(正方形の4つの角が丸みを帯びているものや、切欠き部が存在するもの)でもよい。セミスクエア型の大判のセルの分割により得られる長方形状のセルは、図2Aおよび図2Bに示すように、長方形の一方の長辺51の両端に切欠き部58,59を有する。
正方形の一辺の長さは、例えば20〜200mm程度である。正方形状の大判のセルの分割により得られる長方形状のセルでは、長方形の長辺の長さは分割前の半導体基板の1辺の長さに等しく、20〜200mm程度である。長方形の短辺の長さは、長辺の長さの略1/2であり、10〜100mm程度である。
分割により得られる長方形状のセル1枚の面積は、分割前の大判のセルの面積の半分であるため、面積の小さい場所にモジュールを設置する場合でも、モジュール電圧が高められる。また、1枚のセルの面積が半分であるため、配線材に流れる電流が半分となり、配線材の抵抗に起因する電気的ロスを低減し、モジュールの出力を向上できる。
図4に示す大判のセルは、公知の裏面接合セルの製造方法に基づいて製造できる。半導体基板としては、例えば正方形状の結晶シリコン基板が用いられる。結晶シリコンは、単結晶でも多結晶でもよい。
半導体基板の裏面側に、第一導電型領域と第二導電型領域が設けられる。前述のように、第一導電型領域および第二導電型領域は、一方がp型であり、他方がn型である。これらの導電型領域は、半導体基板にドーピング領域を設ける方法や、半導体基板上に非晶質シリコン薄膜等の半導体薄膜を形成する方法により形成できる。半導体基板上にp型またはn型の半導体薄膜を設ける場合、半導体基板と導電型半導体薄膜との間に、真性非晶質シリコン薄膜等の真性半導体薄膜を設けることにより、半導体基板表面のパッシベーション効果が得られる。第一導電型領域上に第一電極61が設けられ、第二導電型領域上に第二電極62が設けられる。
第一電極61および第二電極62は、金属電極であることが好ましい。半導体層と金属電極との間には、金属酸化物等からなる透明導電層が設けられていてもよい。金属電極は、印刷やメッキ等の公知の方法により形成できる。金属電極の具体例としては、Agペーストのスクリーン印刷により形成されたAg電極や、電解メッキにより形成された銅メッキ電極が挙げられる。
図2Aおよび図4に示すように、第一電極61が設けられる第一導電型領域および第二電極62が設けられる第二導電型領域は、互いに噛み合う櫛歯状にパターニングされることが好ましい。櫛歯状にパターニングされた第一導電型領域上の第一電極61は、第一方向(x方向)に延在するフィンガー電極部61aと、第一方向に直交する第二方向(y方向)に延在し複数のフィンガー電極部61aを端部で連結するバスバー電極部61bを有する。同様に、櫛歯状にパターニングされた第二導電型領域上の第二電極62は、第一方向に延在するフィンガー電極部62aと、第二方向に延在するバスバー電極部62bとを有する。
分割前の大判のセル10では、中央の分割線(C1−C2線)と直交する方向に延在するようにフィンガー電極部61a,62aが設けられ、分割線と平行に延在するようにバスバー電極部61b,62bが設けられることが好ましい。この形態では、分割後の長方形状のセルのフィンガー電極部61a,62bの長さが、正方形状の大判の半導体基板から1つのセルを作製する場合の約半分となる。そのため、フィンガー電極のライン抵抗に起因するキャリア回収ロスを低減できる。
大判のセル10では、1つの半導体基板上で、分割線に対して左右対称となるように、2つのセルに相当する第一導電型領域および第二導電型領域をパターニングすることが好ましい。すなわち、半導体基板の第一方向の両端に、第一電極61のバスバー電極部61bが設けられ、中央線に近接する位置に第二電極62のバスバー電極部62bが設けられることが好ましい。このように、分割線に沿って対称形状となるように大判のセルを形成すれば、分割後の2つのセル(L側セルとR側セル)が同一のパターン形状となる。そのため、分割後のセル取り扱いが容易であり、ストリング形成時の配線材の接続ミスの防止にも寄与する。特に、図4に示すように、セミスクエア型の大判のセルを2分割して、図2Aに示す長方形状のセルを作製すれば、分割後のセル103において、両端に切欠き部58,59を有する長辺51側が第一導電型(第一電極のバスバー電極部61b側)、切り欠きを有していない長辺55側が第二導電型(第二電極のバスバー電極部61b側)であることを容易に識別できるため、接続ミスを確実に防止できる。
正方形状の大判のセルを中央の分割線に沿って切断して分割することにより、2枚の長方形状のセルが得られる。分割方法は特に限定されない。例えば、レーザ等の加工手段によりセルを分割できる。レーザ等により分割線に沿って溝を形成し、この溝を中心に、基板を折り割ることにより、溝に沿ってセルを分割してもよい。分割溝はセルの受光面および裏面のいずれに形成してもよい。
図2Aに示す長方形状のセルにおいて、一方の長辺55は、分割線に沿った切断により形成された辺であり、長辺55に沿って第二電極62のバスバー電極部62bが設けられている。セルの長辺55に接する側面は、分割により生じた側面である。他方の長辺51は、分割前の大判のセルの1つの辺51と同一であり、長辺51に沿って第一電極61のバスバー電極部61bが設けられている。分割後の長方形状のセル103において、長辺51は分割前の正方形状の大判のセルの外周部分であり、セルの長辺51に接する側面は、分割前から存在していた側面(正方形状の半導体基板の側面)である。長方形状のセルの2つの短辺53,54も分割前の大判のセルの外周に相当する。
大判セルの外周領域では、セルの作製時に薄膜の膜厚が不均一となりやすい。また、大判セルの外周領域は、セル作製時の基板のハンドリング等において、表面に擦れや傷が生じやすい。そのため、大判セルの外周領域は、大判セルの中央部に比べてキャリア再結合等に起因する発電ロスが大きく、発電効率が低い。
図2Bに示すように、長方形のセル103の受光面には、長辺51に沿って反射部71が設けられている。図1に示すように、セル103の反射部71が設けられた領域に照射された光Lは、反射部71により反射され、セル103には直接入射しない。反射部71で反射された光は、受光面保護材91等で再反射して、反射部が設けられていない領域からセルに入射して、発電に寄与する。反射光は、モジュールに含まれる他のセルに入射してもよい。このように、大判セルの外周領域に対応する領域に反射部71を設けることにより、発電効率の小さい領域への光照射による発電ロスを低減し、反射部71で反射した光を発電効率の高い領域(セルの面内中央部の正常領域)に再入射させることにより、モジュールの出力を向上できる。
長方形状のセル103において、短辺53,54は、長辺51と同様、大判セルにおける外周であるため、短辺53,54に沿った領域に反射部が設けられていてもよい。
長方形状のセルの長辺55は、大判のセルにおける外周には相当しないため、長辺55に沿った外周領域は、長辺51に沿った外周領域および短辺53,54に沿った外周領域に比べると発電効率は高い。一方、長辺55に沿った外周領域は、大判のセルの分割線に沿った切断による半導体基板の側面の露出や、切断の際のハンドリング等に起因して、発電効率が低下している場合がある。そのため、切断により形成された長辺55に沿った領域にも反射部が設けられていてもよい。
反射部71は、光を反射できるものであれば材料は特に限定されない。反射率が高いことから、銅、アルミニウム、銀、金、スズおよびこれらの合金等が好ましい。反射部71は、受光面側が光反射性を有していればよく、表面に金属等からなる反射層が設けられた樹脂材料でもよい。受光面への金属層等の印刷により反射部を形成してもよく、反射部材をセルに接合することにより受光面に反射部を設けてもよい。
反射部の形状は特に限定されないが、光を斜め方向に反射して、セルの他の部分への反射光の入射量を増大させるために、斜面を有していることが好ましい。例えば、受光面側表面に凹凸が設けられた反射部材をセルの受光面に接合することにより、斜め方向に光を反射させることができる。また、三角柱形状の反射部材をセルの受光面に設けてもよい。反射部の斜面は、平面状に限定されず曲面でもよい。例えば、断面半円形状の反射部材がセルの受光面に設けられていてもよい。
セルへの接合面(底面)と側面(傾斜面)とのなす角が所定範囲の三角柱形状の反射部材を設けることにより、反射部で反射された光の受光面保護材91への入射角が大きくなる。これに伴って、受光面保護材91と空気との界面での反射率が高くなり、反射部で反射された光が、受光面保護材91で反射してセルに入射する光量が増大するため、モジュールの発電効率を向上できる。
例えば、反射部で反射された光の受光面保護材91への入射角が、受光面保護材と空気との界面における臨界角よりも大きい場合は、反射部で反射された光が、受光面保護材と空気との界面で全反射するため、反射光のセルへの入射効率が高められる。受光面保護材としてガラス(屈折率約1.5)が用いられる場合、臨界角は約41°である。そのため、反射部で反射した光の受光面保護材への入射角θが41°以上であれば、受光面保護材と空気との界面で光が全反射する。
図5Aは、セルを構成する半導体基板50の受光面上に、底面と側面とのなす角θが41°以上(例えば60°程度)の三角柱状の反射部材75を設けた場合の、受光面からモジュールに入射する光の反射の様子を表す概念図である。小さな入射角(および屈折角)で受光面保護材91および封止材95を透過して反射部材75に到達した光L30は反射部材75の側面で反射され、反射光L31は受光面側に反射されることなく、そのまま半導体基板50に入射する。臨界角に近い屈折角γを有する入射光L40は、反射部材75の側面で受光面側に反射される。反射光L41の受光面保護材91と空気との界面への入射角θは、反射部材の傾斜角θよりも大きい。そのため、傾斜角θが臨界角(41°)以上であれば、反射光L41は受光面保護材と空気との界面で全反射し、再反射光L42は半導体基板50に入射し、発電に寄与する。
このように、反射部材の底面と側面とのなす角θが、空気と受光面保護材91との界面での臨界角(41°)以上の場合は、三角柱形状の反射部材75の側面に到達して反射した光は、直接、または受光面保護材91と空気との界面で全反射した後に、半導体基板50に入射し、モジュールの受光面側には出射しない。そのため、反射部材で反射された光の実質的に全量を、セルの発電効率の高い領域に入射させることができ、モジュールの出力が向上する。また、反射部材75からの反射光がモジュールの受光面側に出射しないため、モジュールの外部からは反射部材による反射光は視認されず、反射部材は黒色に見える。バックコンタクトセルは受光面に電極が設けられておらず全面が黒色系であるため、反射部材の色とセルの色が黒色系で統一され、モジュールの意匠性が高められる。
図5Bは、底面と側面とのなす角θが65.5°の三角柱状の反射部材76を用いた場合の、受光面からモジュールに入射する光の反射の様子を表す概念図である。入射光L50の屈折角γが0〜41°のいずれの場合も、反射部材76の側面で反射された反射光L51は受光面側に反射されることなく、そのまま半導体基板50に入射する。すなわち、反射部材の底面と側面とのなす角θが65.5°以上の場合は、反射部材の側面に到達した光は、受光面側に反射されることなく、全ての反射光が、反射部材から直接半導体基板50に入射する。そのため、反射部材で反射後に、封止材95等を通過する際に吸収・散乱される光の量が少なく、モジュールの光利用効率および意匠性がさらに向上する。
なお、反射部材の底面と側面とのなす角θが65.5°を超えると、それ以上θが大きくなっても光利用効率および意匠性の向上は期待できない。一方、反射部材の底面と側面とのなす角θが過度に大きいと、反射部材の高さが大きくなるとともに頂角が小さくなるため、封止材95により確実に封止を行うために、受光面側の封止材の厚みを大きくする必要がある。封止材の厚み増大は、コストアップ要因であることに加えて、封止材による光吸収の増加に起因するモジュールの出力低下に繋がる場合がある。そのため、三角柱形状の反射部材の底面と側面とのなす角は70°以下が好ましい。なお、後に詳述するように、受光面保護材として、透明フィルム等の可撓性材料を用いることにより、セルの受光面に三角柱状の反射部材を設ける場合でも、封止材の厚みを過度に増加させることなく、確実に封止を行うことができる。
図5Aおよび図5Bに示すように、反射部材75,76の断面が、θ=θの二等辺三角形状である場合、セルに反射部材を接合する際に、反射部材の向きを確認する必要がないため、生産性を向上できる。なお、二等辺三角形における2つの底角は、厳密に同一である必要はなく、±2°程度の差を有していてもよい。
反射部材は、断面二等辺三角形状である必要はない。例えば、隣接するセルとの隙間に対峙する斜面の傾斜角θが、セルの中央側に対峙する斜面の傾斜角θよりも大きくてもよい。例えば、図5Cに示す反射部材77のように、隣接するセルとの隙間に対峙する側面と底面とのなす角が直角でもよい。隣接するセルとの隙間に対峙する側面と底面とのなす角は、鈍角でもよい。
受光面上の反射部71を設ける領域は、セルの外周から3mm以内であることが好ましい。反射部の幅が大きく、外周からの距離が大きい領域にも反射部が設けられると、発電効率の高い正常領域に反射部材が重複するため、発電面積の減少によりモジュール出力が低下する場合がある。受光面では、セルの外周から0.1mm以上の領域に反射部71が設けられていることが好ましい。セルの受光面上での反射部71の幅は、0.1〜3mmが好ましく、0.5〜2mmがより好ましい。
反射部71は、セルの外周からはみ出して、隣接するセルとの隙間の部分に設けられていてもよい。セルの外周からはみ出して反射部71を設けることにより、隙間の部分に照射された光が反射部71により反射して、セルの正常部に入射させることができるため、光利用効率が向上し、モジュール出力が向上する。セルの外周からの反射部材のはみ出し幅は、隣接するセルとの短絡が生じない範囲で設定すればよく、例えば、0.1〜2mm程度である。
前述のように、長方形状のセルでは、長辺51,短辺53および短辺54が、大判のセルにおける外周に相当するが、これらの全てに反射部が設けられている必要はなく、いずれかの辺に沿った領域に反射部が設けられていればよい。また、1つの辺に沿った全ての領域に反射部が設けられている必要はなく、辺に沿った一部の領域に反射部が設けられていてもよい。モジュール出力を効果的に向上する観点から、長辺51の方向に沿った半分以上の領域に反射部71が設けられていることが好ましい。
反射部の平面視形状は特に限定されない。発電効率の低い外周領域を一定の幅で覆うために、反射部は平面視長方形状であることが好ましい。平面視長方形状の反射部の長辺の長さは、セルの1辺の長さの50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。長方形の短辺の長さ(反射部の幅)は、セルの外周からはみ出して隣接するセルとの隙間の部分に設けられる反射部の幅を考慮して、セルの外周から3mm以内の領域を反射部が覆うように設定すればよい。
セルの受光面への反射部の形成は、正方形状の大判のセルの作製段階でおこなってもよく、長方形状のセルに分割した後に受光面に反射部を形成してもよい。また、複数のセルを接続して太陽電池ストリング(またはグリッド)を作成後に、それぞれのセルの受光面に反射部を設けてもよい。印刷により反射部を設ける場合は、分割前に反射部を設けることが好ましい。反射部材を接合する場合は、分割後のセルの受光面に反射部材を接合することが好ましい。上記の様に、斜面の傾斜角の調整等による光利用効率の向上が容易であること、およびセルの外周からはみ出して反射部形成可能であることから、セルの受光面に反射部材を接合して反射部を設けることが好ましい。
セルの受光面への反射部材の接合方法は特に限定されない。反射部材の底面(セルとの接合面)が導電性を有している場合は、絶縁性接着剤を用いてセルの受光面に配線材を接合して、リークを防止することが好ましい。
[太陽電池ストリングの作製]
分割後の長方形状のセルを配線材を介して電気的に接続することにより、太陽電池ストリングが得られる。複数のストリングをストリング延在方向と直交する方向に並べて接続することにより太陽電池グリッドが得られる。
配線材は導電性であればその材料は特に限定されない。導電性の観点からは、銅、アルミニウム、銀、金、およびこれらの合金等の金属が好ましい。配線材は、表面が半田等により被覆されていてもよい。配線材の形状としては、平線状、シート状、ワイヤー状等が挙げられる。
配線材とセルの電極61,62とは、半田、導電性接着剤、導電性フィルム等を介して接続できる。図3Aおよび図3Bに示すように、ストリング100におけるセル101〜105の接続方向が長方形の短辺方向と平行である場合は、分割前の正方形状のセルに比べて電流量が半分であり、配線材の幅は正方形状のセルを接続する場合と同等に設定できる。そのため、配線材の単位断面積あたりの電流量が小さく、抵抗に起因する電気的ロスが低減する。
前述のように、配線材とセルとを接続してストリングを形成後に、セルの受光面に反射部を設けてもよい。ストリングを形成後に反射部を設けることにより、隣接するセルへの反射材の接触等に起因するリークを確実に抑制できる。特に、セルの外周からはみ出すように反射部を設ける場合は、ストリングを形成後のセルの受光面に反射部を設けることが好ましい。
[モジュール化]
太陽電池ストリング(またはグリッド)の受光面側および裏面側のそれぞれに封止材および保護材を配置して積層した状態で、真空ラミネートを行い、太陽電池ストリングおよび保護材に封止材を密着させた後、加熱圧着することにより太陽電池間の隙間やモジュールの端部にも封止材が流動して、太陽電池ストリングが封止される。
封止材95としては、オレフィン系エラストマーを主成分とするポリエチレン系樹脂組成物、ポリプロピレン、エチレン/α‐オレフィン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル/トリアリルイソシアヌレート(EVAT)、ポリビニルブチラート(PVB)、シリコン、ウレタン、アクリル、エポキシ等の透明樹脂を用いることが好ましい。受光面側と裏面側の封止材の材料は、同一でも異なっていてもよい。
受光面保護材91は光透過性であり、ガラスや透明プラスチック等が用いられる。裏面保護材92は、光透過性、光吸収性および光反射性のいずれでもよい。光反射性の裏面保護材としては、金属色または白色等を呈するものが好ましく、白色樹脂フィルムや、樹脂フィルム間にアルミニウム等の金属箔を挟持した積層体等が好ましく用いられる。光吸収性の保護材としては、例えば、黒色樹脂層を含むものが用いられる。
一般的な太陽電池モジュールでは、受光面保護材91としてガラス板が用いられる場合が多いが、可撓性の樹脂フィルムを用いてもよい。セルの受光面に設けられる反射部が三角柱形状の反射部材である場合は、受光面保護材91として可撓性の透明フィルムを用いることにより、受光面保護材が反射部材の形状に沿うように変形するため、反射部材の高さが大きい場合や反射部材の頂角が小さい場合でも、反射部と受光面保護材との間の受光面側封止材の厚みが局所的に小さくなることを防止できる。そのため、封止材の厚みを過度に増加させることなく、確実に封止を行うことができる。受光面保護材91として可撓性の透明フィルムを用いる場合は、反射部の形状に沿ってフィルムを変形させるために、フィルムの厚みは1mm以下が好ましい。
10 大判太陽電池
50 半導体基板
61,62 電極
71 反射部
75〜77 反射部材
81〜86 配線材
101〜105 太陽電池
100,110,120 太陽電池ストリング
91 受光面保護材
92 裏面保護材
95 封止材
200 太陽電池モジュール
201 配線材

Claims (9)

  1. 複数の太陽電池が配線材により接続された太陽電池ストリング、前記太陽電池ストリングの受光面側に配置された受光面保護材、および前記太陽電池ストリングの裏面側に配置された裏面保護材を有する太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池のそれぞれは、平面視正方形状の半導体基板を2分割して得られた平面視長方形状の半導体基板の裏面側にのみ電極を有し、受光面側には電極を有しておらず、
    前記平面視正方形状の半導体基板の外周領域に相当する領域の受光面上に、前記太陽電池との接合面である底面と受光面側の2つの斜面とを有する三角柱形状の反射部が設けられており、
    前記反射部材の斜面の少なくとも1つは、底面とのなす角が65.5°以上である、太陽電池モジュール。
  2. 前記平面視長方形状の半導体基板は、一方の長辺の両端に切欠き部を有し、
    両端に切欠き部を有する長辺に沿った外周領域の受光面上に、前記反射部が設けられている、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記太陽電池ストリングにおいて、隣接する2つのセルは、一方の太陽電池の半導体基板の切欠き部を有する長辺と、他方の太陽電池の半導体基板の切欠き部を有していない長辺とが対峙するように配置されている、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記反射部が、絶縁性接着剤を介して太陽電池の受光面に接合されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記反射部は、断面が二等辺三角形状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記反射部の2つの斜面のうち、隣接する太陽電池との隙間に対峙する斜面の傾斜角が、太陽電池の中央側に対峙する斜面の傾斜角よりも大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記反射部が、太陽電池の外周からはみ出して、隣接する太陽電池との隙間の部分にも設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記太陽電池の受光面において、前記反射部が設けられている領域が、太陽電池の外周から3mm以内である、請求項1〜のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記受光面保護材が、可撓性の透明フィルムである、請求項1〜のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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