JP6986020B2 - アナログデジタル変換器、電子装置、および、アナログデジタル変換器の制御方法 - Google Patents

アナログデジタル変換器、電子装置、および、アナログデジタル変換器の制御方法 Download PDF

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Description

本技術は、アナログデジタル変換器、電子装置、および、アナログデジタル変換器の制御方法に関する。詳しくは、シングルエンド信号をAD(Analog to Digital)変換するアナログデジタル変換器、電子装置、および、アナログデジタル変換器の制御方法に関する。
従来より、測定や無線通信を行う各種の電子機器において、センサやアンテナからのアナログ信号をデジタル信号に変換する目的でアナログデジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)が設けられている。このADCには様々な種類のものがあるが、消費電力や回路規模が小さいことから、逐次比較型ADC(SARADC:Successive Approximation Register type ADC)が広く用いられている。
そして、SARADCは、差動信号をAD変換する差動型と、シングルエンド信号をAD変換するシングルエンド型とに分類することができる。これらのうち差動型のSARADCは、シングルエンド型と比較して正側の回路と負側の回路との対称性が高く、ノイズや電源電圧変動を抑制することができる。このため、差動型のSARADCを用いてAD変換することが望ましい。ただし、差動型を用いてシングルエンド信号をAD変換する際には、シングル差動変換回路により予めシングルエンド信号を差動信号に変換しておく必要がある。例えば、2段のオペアンプや抵抗などを設けた回路により、差動信号への変換を行うシングル差動変換回路が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
"シングル・エンド入力、差動出力への変換回路のリファレンス・デザイン"、[online]、テキサスインスツルメンツ株式会社、[平成28年8月10日検索]、インターネット(URL:http://www.tij.co.jp/tool/jp/TIPD131)
上述のシングル差動変換回路を差動型のSARADCの前段に追加することにより、比較的特性の良い差動型のSARADCを用いてシングルエンド信号をAD変換することができる。しかしながら、上述のシングル差動変換回路の追加により、追加前よりも消費電力が増大してしまうという問題がある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、シングルエンド信号をAD変換するADCにおいて、消費電力を低減することを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、上記シングルエンド信号がサンプリングされると上記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と上記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と上記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、上記正側接続制御および上記負側接続制御が行われた上記正側信号線および上記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部とを具備するアナログデジタル変換器、および、その制御方法である。これにより、シングルエンド信号が差動信号に変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、所定の内部電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサをさらに具備し、上記一対のサンプリングコンデンサは、上記正側信号線と上記負側信号線との間に並列に接続された状態において上記シングルエンド信号をサンプリングし、上記正側接続制御は、上記一対のサンプリングコンデンサの上記一方の一端の接続先を上記負側信号線から上記所定の端子に切り替えるとともに上記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を上記所定の内部電位から上記正側信号線に切り替える制御であり、上記負側接続制御は、上記一対のサンプリングコンデンサの上記他方の一端の接続先を上記正側信号線から上記所定の端子に切り替えるとともに上記一対のコモン電圧生成コンデンサの他方の一端の接続先を上記所定の内部電位から上記負側信号線に切り替える制御であってもよい。これにより、正側と負側とで対称な回路によりシングルエンド信号が差動信号に変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記接続制御部は、上記一対のサンプリングコンデンサの上記他方の上記一端の接続先を上記一対のサンプリングコンデンサの上記一方と異なるタイミングにおいて切り替えてもよい。これにより、一対のサンプリングコンデンサの接続先が異なるタイミングで切り替えられるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記負側信号線の電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサをさらに具備し、上記一対のサンプリングコンデンサの上記一方は、上記正側信号線と上記所定の端子とに両端が接続された状態において上記シングルエンド信号をサンプリングし、上記一対のサンプリングコンデンサの上記他方は、上記正側信号線と上記所定の内部電位とに両端が接続された状態において上記シングルエンド信号をサンプリングし、上記正側接続制御は、上記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を上記負側信号線から上記正側信号線に切り替える制御であり、上記負側接続制御は、上記一対のサンプリングコンデンサの上記他方の一端の接続先を上記正側信号線から上記所定の端子に切り替えるとともに上記他方の他端の接続先を上記所定の内部電位から上記負側信号線に切り替える制御であってもよい。これにより、比較的スイッチの少ない回路によりシングルエンド信号が差動信号に変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、所定の基準電位より高い参照電位を参照信号線を介して供給するデカップリングコンデンサと、上記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの一端の接続先を上記参照電位および基準電位の一方から他方に切り替える旨を指示する制御信号を上記デジタル信号に基づいて生成するデジタルアナログ変換器制御部と、上記制御信号が生成された場合には上記デカップリングコンデンサおよび上記参照信号線の少なくとも一方を充電した後に上記制御信号を出力する充電制御部と、上記出力された制御信号に従って上記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの上記一端の接続先を切り替えるスイッチとをさらに具備してもよい。これにより、上記制御信号の出力前に、デカップリングコンデンサおよび上記参照信号線の少なくとも一方が充電されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記充電制御部は、上記デカップリングコンデンサおよび上記参照信号線の少なくとも一方を一定の充電量により充電してもよい。これにより、一定の充電量によって充電されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記充電制御部は、上記デカップリングコンデンサおよび上記参照信号線の少なくとも一方を充電する際の充電量を上記デジタル信号に基づいて制御してもよい。これにより、充電量がデジタル信号に基づいて制御されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記一対のサンプリングコンデンサのトッププレートに上記シングルエンド信号が入力されてもよい。これにより、トッププレートサンプリングが行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記一対のサンプリングコンデンサのボトムプレートに上記シングルエンド信号が入力されてもよい。これにより、ボトムプレートサンプリングが行われるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、上記シングルエンド信号がサンプリングされると上記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と上記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と上記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、上記正側接続制御および上記負側接続制御が行われた上記正側信号線および上記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と、上記デジタル信号を処理するデジタル信号処理部とを具備する電子装置である。これにより、シングルエンド信号が差動信号に変換されて、その差動信号を変換したデジタル信号が処理されるという作用をもたらす。
本技術によれば、シングルエンド信号をAD変換するADCにおいて、消費電力を低減することができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態における電子装置の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における回路ブロックの一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第1の実施の形態におけるサンプリング期間内のサンプリングスイッチおよび回路ブロックの状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換直前のサンプリングスイッチおよび回路ブロックの状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換後のサンプリングスイッチおよび回路ブロックの状態の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換前後のコンデンサの接続構成の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるコンパレータ入力電圧の変動の一例を示すグラフである。 本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器の動作の一例を示すフローチャートである。 本技術の第1の実施の形態の第1の変形例におけるアナログデジタル変換器の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態の第1の変形例における回路ブロックの一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態の第1の変形例におけるアナログデジタル変換器の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるアナログデジタル変換器の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態の第2の変形例における回路ブロックの一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるアナログデジタル変換器の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるシングル差動変換前後のコンデンサの接続構成の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態におけるアナログデジタル変換器の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第2の実施の形態におけるプリチャージ制御部の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第2の実施の形態における制御信号生成部の一構成例を示す回路図である。 本技術の第2の実施の形態における制御信号生成部の動作の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における逐次比較制御部およびDAC制御部の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第2の実施の形態におけるプリチャージ制御部の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本技術の第2の実施の形態の変形例におけるスイッチおよび回路ブロックの状態の一例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態におけるプリチャージ制御部の一構成例を示ブロック図である。 本技術の第3の実施の形態における第(N−3)ビットに対応するプリチャージ制御回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第3の実施の形態における第(N−3)ビットに対応する制御信号生成部の動作の一例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態における第(N−4)ビットに対応するプリチャージ制御回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第3の実施の形態における第(N−4)ビットに対応する制御信号生成部の動作の一例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態におけるDOUTまでの電荷の変動量の一例を示すグラフである。 本技術の第3の実施の形態におけるDOUT6以降の電荷の変動量の一例を示すグラフである。 住宅用の蓄電システムの一構成例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(シングル差動変換する例)
2.第2の実施の形態(シングル差動変換し、プリチャージする例)
3.第3の実施の形態(シングル差動変換し、デジタル信号に応じた充電量によりプリチャージする例)
<1.第1の実施の形態>
[電子装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における電子装置100の一構成例を示すブロック図である。電子装置100は、デジタル信号を処理する装置であり、シングルエンド信号供給部110と、サンプリングクロック生成回路120と、デジタル信号処理部130と、抵抗141および142と、アナログデジタル変換器200とを備える。電子装置100としては、センシング用途で使用される装置が想定される。なお、センシング用途のほか、無線信号を受信する受信装置や、画像信号を撮像する撮像装置などにアナログデジタル変換器200を設けてもよい。
シングルエンド信号供給部110は、アナログのシングルエンド信号を生成してアナログデジタル変換器200に信号線119を介して供給するものである。このシングルエンド信号供給部110としては、例えば、センサーなどが想定される。
抵抗141および142は、電源端子と、接地端子との間において直列に接続される。これらの抵抗141および142の接続点はアナログデジタル変換器200に信号線149を介して接続される。
サンプリングクロック生成回路120は、所定の周波数のクロック信号をサンプリングクロックCLK0として生成するものである。このサンプリングクロック生成回路120は、生成したサンプリングクロックCLK0を信号線129を介してアナログデジタル変換器200に供給する。
アナログデジタル変換器200は、サンプリングクロックCLK0に同期して、シングルエンド信号をデジタル信号DOUTにAD変換するものである。このアナログデジタル変換器200は、変換したデジタル信号DOUTをデジタル信号処理部130に信号線209を介して供給する。
デジタル信号処理部130は、デジタル信号DOUTを処理するものである。例えば、センサーからのデジタル信号の解析などが実行される。
[アナログデジタル変換器の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器200の一構成例を示すブロック図である。このアナログデジタル変換器200は、サンプリングスイッチ211および212と、リファレンスバッファ221と、デカップリングコンデンサ222と、デジタルアナログ変換部300とを備える。また、アナログデジタル変換器200は、コンパレータ230と、逐次比較制御部240と、DAC制御部250とを備える。
サンプリングスイッチ211は、サンプリングクロックCLK0に同期して、信号線119と正側信号線218との間の経路を開閉するものである。サンプリングスイッチ212は、サンプリングクロックCLKに同期して、信号線149と負側信号線219との間の経路を開閉するものである。これらのサンプリングスイッチ211および212は、例えば、サンプリングクロックCLKがハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。
リファレンスバッファ221は、所定のバイアス電圧Vbiasから正側の参照電圧Vrefpを生成するものである。このリファレンスバッファ221の非反転入力端子(+)には、バイアス電圧Vbiasが入力される。また、リファレンスバッファ221の出力端子は、自身の反転入力端子(−)とデカップリングコンデンサ222の一端とデジタルアナログ変換部300とに接続される。このリファレンスバッファ221は、バイアス電圧Vbiasから参照電圧Vrefpを生成して出力端子から出力する。
デカップリングコンデンサ222は、参照電圧Vrefpを保持し、その保持電圧を参照信号線229を介してデジタルアナログ変換部300に供給するものである。このデカップリングコンデンサ222は、例えば、参照電圧Vrefpの変動を抑制する目的で設けられる。
デジタルアナログ変換部300は、制御信号DACPおよびDACNに従って正側信号線218および負側信号線219のいずれかの電圧を制御するものである。このデジタルアナログ変換部300には、シングルエンド信号と、制御信号DACPおよびDACNと、切替制御クロックCLKおよびCLKとが入力される。デジタルアナログ変換部300は、切替制御クロックCLKおよびCLKに同期して、シングルエンド信号を差動信号に変換し、コンパレータ230に供給する。変換方法の詳細については後述する。
そして、デジタルアナログ変換部300は、制御信号DACPに従って差動信号の正側電圧を増減する。また、デジタルアナログ変換部300は、制御信号DACNに従って差動信号の負側電圧を増減する。
コンパレータ230は、差動信号の正側電圧と負側電圧とを比較するものである。このコンパレータ230は、逐次比較制御クロックCLKに同期して、正側電圧と負側電圧とを比較し、比較結果を逐次比較制御部240に供給する。例えば、正側電圧の方が負側電圧より高いか否かにより、ハイレベルまたはローレベルの比較結果が生成される。なお、コンパレータ230は、特許請求の範囲に記載の変換部の一例である。
逐次比較制御部240は、サンプリングクロックCLKに同期して切替制御クロックCLKおよびCLKと逐次比較制御クロックCLKとを生成するものである。この逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKおよびCLKをデジタルアナログ変換部300に供給し、逐次比較制御クロックCLKをコンパレータ230に供給する。また、逐次比較制御部240は、コンパレータ230の比較結果COMPをDAC制御部250に供給する。
DAC制御部250は、比較結果COMPに基づいて制御信号DACPおよびDACNを生成するものである。また、DAC制御部250は、N(Nは整数)個の比較結果COMPからなるデジタル信号DOUTを生成してデジタル信号処理部130に供給する。
[デジタルアナログ変換部の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態におけるデジタルアナログ変換部300の一構成例を示すブロック図である。このデジタルアナログ変換部300は、N−1個の回路ブロック310と、コンデンサ391および392とを備える。また、制御信号DACPおよびDACNのそれぞれは、N−1ビットのデジタル信号である。制御信号DACPのn番目のビットDACP(nは0乃至N−2の整数)は、n番目の回路ブロック310に入力され、制御信号DACNのn番目のビットDACNは、n番目の回路ブロック310に入力される。また、切替制御クロックCLKおよびCLKと参照電圧Vrefpとは、全ての回路ブロック310に入力される。
コンデンサ391の両端は、正側信号線218と所定の基準電位の接地端子とに接続される。また、コンデンサ392の両端は、負側信号線219と接地端子とに接続される。
回路ブロック310は、ビットDACPおよびDACNに従って正側信号線218および負側信号線219のいずれかの電圧を増減するものである。
[回路ブロックの構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における回路ブロック310の一構成例を示す回路図である。この回路ブロック310は、スイッチ311、313、314、315、316、321、323、324、325および326を備える。これらのスイッチは、例えば、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタにより実現される。
また、回路ブロック310は、コモン電圧生成コンデンサ312および322と、サンプリングコンデンサ317および327を備える。一般的な構造のSARADCでは、N−1桁の桁ごとに一対のサンプリングコンデンサが設けられるが、回路ブロック310では、桁ごとにさらに一対のコモン電圧生成コンデンサ312および322が設けられる。
コモン電圧生成コンデンサ312および322と、サンプリングコンデンサ317および327との4つのコンデンサのそれぞれの容量は同一である。また、N−1個の回路ブロック310のそれぞれのコンデンサの容量は異なる。例えば、第nビットに対応する回路ブロック310のコンデンサの容量をCとすると、容量Cは、例えば、容量Cn−1の2倍である。
スイッチ311は、制御信号DACPに従って、コモン電圧生成コンデンサ312およびスイッチ313に共通の端子に、負側の参照電圧Vrefnが印加された負側の参照信号線と、参照電圧Vrefpの正側の参照信号線とのいずれかを接続するものである。例えば、制御信号DACPがローレベルである場合に負側の参照信号線が接続され、ハイレベルである場合に正側の参照信号線が接続される。なお、負側の参照信号線の代わりに、グランドに接続された接地線を設けてもよい。
スイッチ321は、制御信号DACNに従って、コモン電圧生成コンデンサ322およびスイッチ323に共通の端子に、負側の参照信号線と正側の参照信号線とのいずれかを接続するものである。例えば、制御信号DACNがローレベルである場合に負側の参照信号線が接続され、ハイレベルである場合に正側の参照信号線が接続される。
コモン電圧生成コンデンサ312の一端は、スイッチ311に接続され、他端はスイッチ314および315に共通に接続される。コモン電圧生成コンデンサ322の一端は、スイッチ321に接続され、他端はスイッチ324および325に共通に接続される。
スイッチ314は、切替制御クロックCLKに従って、所定の内部電圧Vcpの電源端子とコンデンサ312との間の経路を開閉するものである。このスイッチ314は、例えば、切替制御クロックCLKがハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。他のスイッチ313、315、316、323、324、325および326も同様に、切替制御クロックがハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。
スイッチ324は、切替制御クロックCLKに従って、所定の内部電圧Vcnの電源端子とコモン電圧生成コンデンサ322との間の経路を開閉するものである。
スイッチ315は、切替制御クロックCLKに従って、正側信号線218とコモン電圧生成コンデンサ312との間の経路を開閉するものである。スイッチ325は、切替制御クロックCLKに従って、負側信号線219とコモン電圧生成コンデンサ322との間の経路を開閉するものである。
サンプリングコンデンサ317の一端は、正側信号線218に接続され、他端は、スイッチ313および316に共通に接続される。また、サンプリングコンデンサ327の一端は、負側信号線219に接続され、他端は、スイッチ323および326に共通に接続される。
スイッチ313は、切替制御クロックCLKに従って、スイッチ311とサンプリングコンデンサ317との間の経路を開閉するものである。スイッチ323は、切替制御クロックCLKに従って、スイッチ321とサンプリングコンデンサ327との間の経路を開閉するものである。
スイッチ316は、切替制御クロックCLKに従って、負側信号線219とサンプリングコンデンサ317との間の経路を開閉するものである。スイッチ326は、切替制御クロックCLKに従って、正側信号線218とサンプリングコンデンサ327との間の経路を開閉するものである。
図5は、本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器200の動作の一例を示すタイミングチャートである。サンプリングクロックCLKの周波数の逆数であるサンプリング周期は、サンプリング期間と、変換期間と、比較期間とに分割される。
サンプリング期間は、シングルエンド信号をサンプリングするための期間である。タイミングT0からタイミングT5までをサンプリング周期とすると、タイミングT0からタイミングT1のサンプリング期間において、サンプリングクロック生成回路120は、サンプリングクロックCLKをハイレベルにする。また、このサンプリング期間において、逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをハイレベルに制御し、切替制御クロックCLKおよび逐次比較制御クロックCLKをローレベルに制御する。これらの制御により、シングルエンド信号がサンプリングされる。
そして、タイミングT1からT4までの変換期間の開始時点(T1)において、サンプリングクロック生成回路120は、サンプリングクロックCLKをローレベルにする。そして、タイミングT2において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをローレベルに制御し、その後のタイミングT3において切替制御クロックCLKをハイレベルに制御する。これらの制御により、シングルエンド信号が差動信号に変換される。
次いでタイミングT4からタイミングT5までの比較期間に亘って、逐次比較制御部240は、サンプリングクロックCLKよりも周波数の高い逐次比較制御クロックCLKを供給する。この逐次比較制御クロックCLKに同期して、コンパレータ230は、ハイレベルまたはローレベルの比較結果COMPを生成する。n回目の比較結果COMPは、デジタル信号のDOUTの第nビットとして出力される。例えば、第(N−1)ビットが最初に出力され、第0ビットが最後に出力される。
図6は、本技術の第1の実施の形態におけるサンプリング期間内のサンプリングスイッチおよび回路ブロック310の状態の一例を示す図である。ここでは、初期状態において制御信号DACPおよびDACNにローレベルが設定されるものとする。このため、スイッチ311および321において、端子の接続先は負側の参照信号線となる。
サンプリング期間においては、ハイレベルのサンプリングクロックCLKによりサンプリングスイッチ211および212は、いずれも閉状態に移行する。
また、ハイレベルの切替制御クロックCLKにより、スイッチ314および324と、スイッチ316および326とは閉状態に移行する。さらに、ハイレベルの切替制御クロックCLKにより、スイッチ313および323と、スイッチ315および325とは開状態に移行する。
これらの制御により、サンプリングコンデンサ317および327は、正側信号線218および負側信号線219の間において並列に接続され、これらのコンデンサにシングルエンド信号がサンプリングされる。ここで、正側信号線218にはシングルエンド信号が入力されるため、その信号のシングルエンド電圧Vinが印加される。一方、負側信号線218には、固定電圧Vcmが印加される。また、正側のサンプリングコンデンサ317および327のそれぞれの容量はいずれもCである。したがって、正側のサンプリングコンデンサ317および327のそれぞれに保持される電荷量Qは、次の式により表される。
=C×(Vin−Vcm) ・・・式1
また、制御信号DACPおよびDACNがいずれもローレベルとすると、スイッチ311および321は、いずれも負側の参照信号線に接続先を切り替える。また、正側のコモン電圧生成コンデンサ312は、所定の内部電圧Vcpにより充電され、負側のコモン電圧生成コンデンサ322は、所定の内部電圧Vcnにより充電される。これらの内部電圧VcnおよびVcpが異なる値とすると、コモン電圧生成コンデンサ312とコモン電圧生成コンデンサ322とで、充電される電荷量が異なる値となり、別々に計算する必要がある。そこで、計算の簡略化のため、内部電圧VcpおよびVcnはいずれも電源電圧VDDであるものとする。この場合、容量Cのコモン電圧生成コンデンサ312および322の両方に電源電圧VDDが印加されるため、コモン電圧生成コンデンサ312および322のそれぞれに保持される電荷量は、いずれも次の式により表される。ここで、負側の参照電圧Vrefnは、約0ボルト(V)と仮定する。
cm=C×VDD ・・・式2
上式においてQcmは、コモン電圧生成コンデンサ312または322に保持される電荷量である。
図7は、本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換直前のサンプリングスイッチおよび回路ブロック310の状態の一例を示す図である。変換期間において、サンプリングクロックCLKと切替制御クロックCLKおよびCLKとがいずれもローレベルに制御される。この結果、全てのスイッチが開状態に移行する。
図8は、本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換後のサンプリングスイッチおよび回路ブロック310の状態の一例を示す図である。ローレベルの切替制御クロックCLKにより、スイッチ314および324と、スイッチ316および326とは開状態に移行する。
また、ハイレベルの切替制御クロックCLKにより、スイッチ313および323と、スイッチ315および325とが閉状態に移行する。
これらの制御により、コモン電圧生成コンデンサ312の一端(正極)の接続先が、電源端子から正側信号線218に切り替えられる。サンプリングコンデンサ317の一端(負極)の接続先は、負側信号線219から、スイッチ311およびコモン電圧生成コンデンサ312に切り替えられる。
また、コモン電圧生成コンデンサ322の一端(正極)の接続先が、電源端子から負側信号線219に切り替えられる。サンプリングコンデンサ327の一端(正極)の接続先は、正側信号線218からスイッチ321およびコモン電圧生成コンデンサ322に切り替えられる。
切替え後の正側のコモン電圧生成コンデンサ312およびサンプリングコンデンサ317に保持される電荷量は、これらのコンデンサの負極同士が接続されているため、式1および式2に基づいて次の式により表される。
cm+Q=C×VDD+C×(Vin−Vcm) ・・・式3
並列接続のコモン電圧生成コンデンサ312およびサンプリングコンデンサ317の合成容量は2Cであるため、正側信号線218の電圧である正側電圧CMinpは、式3に基づいて次の式により表される。
CMinp=(Qcm+Q)/(2C
=(VDD+Vin−Vcm)/2 ・・・式4
一方、切替えにおいて、負側のサンプリングコンデンサ327は、正極がコモン電圧生成コンデンサ322の負極と接続される。すなわち、サンプリングコンデンサ327の正極と負極とが逆に接続される。このため、切替え後にコモン電圧生成コンデンサ322およびサンプリングコンデンサ327に保持される電荷量は、式1および式2に基づいて次の式により表される。
cm−Q=C×VDD−C×(Vin−Vcm) ・・・式5
並列接続のコモン電圧生成コンデンサ322およびサンプリングコンデンサ327の合成容量は2Cであるため、負側信号線219の電圧である負側電圧CMinnは、式5に基づいて次の式により表される。
CMinn=(Qcm−Q)/(2C
=(VDD+Vcm−Vin)/2 ・・・式6
ここで、シングルエンド信号のコモン電圧をVin_cmとし、そのコモン電圧を基準とする小信号成分の電圧をvinとすると、シングルエンド電圧Vinは、次の式により表される。
in=vin+Vin_cm ・・・式7
式4および式6に、式7を代入すると、次の式が得られる。ただし、Vcmは、負側信号線219に印加された所定の固定電圧を表す。
CMinp=vin/2
+(VDD+Vin_cm−Vcm)/2 ・・・式8
CMinn=−vin/2
+(VDD+Vcm−Vin_cm)/2 ・・・式9
ここで、固定電圧Vcmを、コモン電圧Vin_cmと略同一の値と仮定すれば、式8および式9は、次の式に簡易化することができる。
CMinp=vin/2+VDD/2 ・・・式10
CMinn=−vin/2+VDD/2 ・・・式11
式10および式11より、正側電圧CMinpおよび負側電圧CMinnからなる信号は、コモン電圧をVDD/2とする差動信号である。
なお、固定電圧Vcmをコモン電圧Vin_cmと略同一の値としているが、固定電圧Vcmをコモン電圧Vin_cmとを略同一の値以外に設定してもよい。その場合には、式8および式9で表される差動信号が得られる。
図9は、本技術の第1の実施の形態におけるシングル差動変換前後のコンデンサの接続構成の一例を示す図である。同図において、スイッチ311などの各種のスイッチは、記載の便宜上、省略されている。同図におけるaは、変換期間開始時のコモン電圧生成コンデンサ312および322の接続構成の一例を示す図である。これらのコンデンサは、いずれも内部電圧(電源電圧VDDなど)により充電される。
また、図9におけるbは、変換期間開始時のサンプリングコンデンサ317および327の接続構成の一例を示す図である。これらのコンデンサは、正側信号線218と負側信号線219との間において並列に接続される。このため、これらのコンデンサは、いずれも、Vin−Vcmにより充電される。言い換えれば、シングルエンド信号がサンプリングされる。
図9におけるcは、変換期間においてコンデンサのそれぞれの接続が切り替えられたときの各コンデンサの接続構成の一例を示す図である。正側のサンプリングコンデンサ317の負極の接続先が、負側信号線219から、コモン電圧生成コンデンサ312の負極および負側の参照信号線に切り替えられる。また、コモン電圧生成コンデンサ312の正極の接続先が、電源電圧VDDから正側信号線218に切り替えられる。
一方、負側のサンプリングコンデンサ327については、正側と異なり、正極の接続先が、正側信号線218から、コモン電圧生成コンデンサ322の負極および負側の参照信号線に切り替えられる。また、コモン電圧生成コンデンサ322の正極の接続先が、電源電圧VDDから負側信号線219に切り替えられる。
これらの切替え制御により、正側では、コモン電圧生成コンデンサ312およびサンプリングコンデンサ317が、正側信号線218に並列に接続される。一方、負側では、コモン電圧生成コンデンサ322およびサンプリングコンデンサ327が、負側信号線219に並列に接続される。ただし、正側では、サンプリングコンデンサ317の正極が正側信号線218に接続されるのに対し、負側では、サンプリングコンデンサ327の負極が負側信号線219に接続される。すなわち、負側のサンプリングコンデンサ327の正極および負極は、変換前と入れ替えられている。このため、正側電圧CMinpおよび負側電圧CMinnは、式10および式11に例示したように差動信号となる。
このように、アナログデジタル変換器200は、その内部でコンデンサの接続の切り替えによりシングル差動変換を行ってから、AD変換を行う。コンデンサの接続の切り替えには複数のMOSトランジスタが必要となるが、これらのMOSトランジスタの消費電力は、一般に、オペアンプと比較して桁違いに小さい。例えば、オペアンプの消費電流がミリアンペア(mA)単位であるのに対し、MOSトランジスタのオン電流(消費電流)はナノアンペア(nA)単位である。さらに、オペアンプを用いる場合、AD変換中において常にオペアンプが動作する必要があるが、MOSトランジスタを用いる場合、常にスイッチング動作させる必要は無く、シングル差動変換時のみでよい。
このため、オペアンプを用いるシングル差動変換回路をADCの前段に設ける比較例と比較して、電子装置100の消費電力を非常に小さくすることができる。また、その比較例と比較して、電子装置100の回路規模を小さくすることができる。また、電子装置100内部のスイッチング動作は、正側と負側とで対称的であるため、そのスイッチング動作に伴うノイズを抑制することができる。これにより、スイッチング動作によるノイズが信号に干渉する影響を軽減することができる。
図10は、本技術の第1の実施の形態におけるコンパレータ入力電圧の変動の一例を示すグラフである。同軸の縦軸は、コンパレータ230に入力される差動信号の電圧であるCMinp−CMinnを示し、横軸は時間を示す。
入力された差動信号のレベルが「0」より高い(すなわち、正側電圧CMinpが負側電圧CMinnより高い)場合にコンパレータ230は、ハイレベルの比較結果を第(N−1)ビットとして出力する。一方、差動信号のレベルが「0」以下の場合にコンパレータ230は、ローレベルを第(N−1)ビットとして出力する。コンパレータ230の後段のDAC制御部250は、第(N−1)ビットがハイレベルである場合に制御信号DACPN-2およびDACNN-2のいずれかにより、正側電圧が相対的に低くなるように正側電圧および負側電圧のいずれかを制御する。一方、第(N−1)ビットがローレベルである場合にDAC制御部250は、制御信号DACPN-2およびDACNN-2のいずれかにより、正側電圧が相対的に高くなるように正側電圧および負側電圧のいずれかを制御する。
そして、コンパレータ230は、DAC制御部250の制御の後に再度比較を行う。最後の第0ビットが出力されていなければ、そのビットに基づいてDAC制御部250は、正側電圧CMinpまたは負側電圧CMinnを制御する。これらの電圧の増減レベルは、比較回数が多くなるほど、小さくなる。
例えば、タイミングt1において最初の第(N−1)ビットがローレベルであった場合に、DAC制御部250は、制御信号DACPN-2およびDACNN-2のいずれかにより、正側電圧CMinpおよび負側電圧CMinnの差分をVrefp/2上昇させる。タイミングt2において次の第(N−2)ビットがハイレベルであった場合にDAC制御部250は、制御信号DACPN-3およびDACNN-3のいずれかにより、正側電圧CMinpおよび負側電圧CMinnの差分をVrefp/4低下させる。以下、最後の第0ビットが出力されるまで、同様の逐次比較制御が繰り返し行われる。
[アナログデジタル変換器の動作例]
図11は、本技術の第1の実施の形態におけるアナログデジタル変換器200の動作の一例を示すフローチャートである。この動作は、サンプリングクロックCLKに同期して実行される。
アナログデジタル変換器200は、シングルエンド信号をサンプリングし(ステップS901)、スイッチ313などの全スイッチを開状態(オフ)にする(ステップS902)。そして、アナログデジタル変換器200は、サンプリングコンデンサ317などのコンデンサの接続先の切り替えを行う(ステップS903)。これにより、シングルエンド信号は差動信号に変換される。そして、アナログデジタル変換器200は、逐次比較により、差動信号をデジタル信号に変換して1ビットずつ出力する(ステップS904)。
アナログデジタル変換器200は、Nビットの全てを出力したか否かを判断する(ステップS905)。全ビットを出力していない場合に(ステップS905:No)、アナログデジタル変換器200は、ステップS904の逐次比較の動作を継続する。一方、全ビットを出力した場合に(ステップS905:Yes)、アナログデジタル変換器200は、動作を終了する。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、アナログデジタル変換器200は、サンプリングコンデンサ317および327のそれぞれの接続先を切り替えるため、シングルエンド信号を差動信号に変換することができる。この接続先の切り替えに必要なMOSトランジスタの消費電力は、オペアンプと比べて非常に小さいため、オペアンプを用いたシングル差動変換回路を設ける場合と比較して、消費電力を低減することができる。
[第1の変形例]
上述の第1の実施の形態では、スイッチ316および326を同時に開(オフ)状態に移行させていたが、これらのスイッチを同時にオフにすると、チャージインジェクションが大きくなってしまうという問題がある。ここで、チャージインジェクションは、スイッチングの際にスイッチ内の容量成分に流れる電流であり、スイッチングノイズの原因となる。この第1の実施の形態の第1の変形例のアナログデジタル変換器200は、チャージインジェクションによるスイッチングノイズを抑制する点において第1の実施の形態と異なる。
図12は、本技術の第1の実施の形態の第1の変形例におけるアナログデジタル変換器200の一構成例を示すブロック図である。この第1の実施の形態の第1の変形例のアナログデジタル変換器200は、逐次比較制御部240の代わりに逐次比較制御部241を備える点において第1の実施の形態と異なる。
逐次比較制御部241は、切替制御クロックCLK1'をさらに生成する点において第1の実施の形態と異なる。
図13は、本技術の第1の実施の形態の第1の変形例における回路ブロック310の一構成例を示す回路図である。この第1の実施の形態の第1の変形例の回路ブロック310は、切替制御クロックCLK'に従ってスイッチ326が、経路を開閉する点において第1の実施の形態と異なる。
図14は、本技術の第1の実施の形態の第1の変形例におけるアナログデジタル変換器200の動作の一例を示すタイミングチャートである。サンプリング期間において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLK'をハイレベルに制御する。そして、変換期間内のタイミングT2において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをローレベルにし、その後のタイミングT3において切替制御クロックCLK'をローレベルにする。そして、タイミングT4において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをハイレベルに制御し、タイミングT5以降にDAC制御部250は逐次比較制御クロックCLKを供給する。
切替制御クロックCLK'を、切替制御クロックCLKと異なるタイミングでローレベルに制御することにより、スイッチ326をスイッチ316と異なるタイミングでオフ状態にすることができる。スイッチ316および326の同時スイッチングを避けることにより、チャージインジェクションに起因するスイッチングノイズを抑制することができる。
このように、本技術の第1の実施の形態の第1の変形例によれば、逐次比較制御部240は、スイッチ326をスイッチ316と異なるタイミングでオフにするため、チャージインジェクションによるスイッチングノイズを抑制することができる。
[第2の変形例]
上述の第1の実施の形態では、コンデンサの接続先の切り替えに、回路ブロック310ごとに、8個のスイッチを設ける必要があり、アナログデジタル変換器200全体では、8×(N−1)個のスイッチを要する。このため、デジタル信号DOUTのビット数Nが多くなるほど、スイッチの個数が増大して、回路規模や消費電力が増大してしまう。この第1の実施の形態の第2の変形例のアナログデジタル変換器200は、コンデンサの接続先を切り替えるスイッチの個数を少なくした点において第1の実施の形態と異なる。
図15は、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるアナログデジタル変換器200の一構成例を示すブロック図である。この第1の実施の形態の第2の変形例のアナログデジタル変換器200は、逐次比較制御部240の代わりに逐次比較制御部242を備える点において第1の実施の形態と異なる。また、第1の実施の形態の第2の変形例のデジタルアナログ変換部300は、第1の実施の形態よりも少ない個数のスイッチによりコンデンサの接続先を切り替える。
また、逐次比較制御部242は、切替制御クロックCLKをさらに生成し、逐次比較制御クロックCLKの代わりに逐次比較制御クロックCLKを生成する点において第1の実施の形態と異なる。
図16は、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例における回路ブロック310の一構成例を示す回路図である。この第1の実施の形態の第2の変形例における回路ブロック310は、スイッチ313乃至316と323乃至326との代わりに、スイッチ331、332、341、342、343および344を備える点において第1の実施の形態と異なる。
サンプリングコンデンサ317の一端は、正側信号線218に接続され、他端は、スイッチ311およびコモン電圧生成コンデンサ312に接続される。コモン電圧生成コンデンサ312の一端は、スイッチ311およびサンプリングコンデンサ317に接続され、他端は、スイッチ331および332に接続される。
また、スイッチ331は、切替制御クロックCLKに従って、コモン電圧生成コンデンサ312と正側信号線218との間の経路を開閉するものである。このスイッチ331は、例えば、切替制御クロックCLKがハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。他のスイッチ332、341、342、343および344も同様に、切替制御クロックがハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。
また、スイッチ332は、切替制御クロックCLKに従って、コモン電圧生成コンデンサ312と負側信号線219との間の経路を開閉するものである。
コモン電圧生成コンデンサ322の一端は、負側信号線219に接続され、他端は、スイッチ344および321に接続される。サンプリングコンデンサ327の一端は、スイッチ341および342に接続され、他端はスイッチ343および344に接続される。
また、スイッチ341は、切替制御クロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ327と負側信号線219との間の経路を開閉するものである。スイッチ342は、切替制御クロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ327と電源端子との間の経路を開閉するものである。
また、スイッチ343は、切替制御クロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ327と正側信号線218との間の経路を開閉するものである。スイッチ344は、切替制御クロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ327とスイッチ321との間の経路を開閉するものである。
上述のように第1の実施の形態の第2の変形例では、回路ブロック310ごとに、切替えに必要なスイッチの個数は5個で済み、回路ブロック310ごとに8個を要する第1の実施の形態と比較して、スイッチの個数を削減することができる。
図17は、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるアナログデジタル変換器200の動作の一例を示すタイミングチャートである。サンプリング期間において、逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKおよびCLKをハイレベルにし、切替制御クロックCLKをローレベルにする。
また、サンプリングクロックCLKがローレベルになった後のタイミングT2において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをローレベルにし、その後のタイミングT3において切替制御クロックCLKをローレベルにする。そして、タイミングT4において逐次比較制御部240は、切替制御クロックCLKをハイレベルにし、タイミングT5以降にDAC制御部250は逐次比較制御クロックCLKを供給する。
図18は、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例におけるシングル差動変換前後のコンデンサの接続構成の一例を示す図である。同図において、スイッチ311などの各種のスイッチは、記載の便宜上、省略されている。同図におけるaは、変換期間開始時のコンデンサの接続構成の一例を示す図である。
サンプリングコンデンサ317の両端は、正側信号線218と負側の参照信号線とに接続され、サンプリングコンデンサ327の両端は、正側信号線218と電源端子とに接続される。また、コモン電圧生成コンデンサ312および322は、負側信号線219と負側の参照信号線との間に接続される。この接続構成により、サンプリングコンデンサ317および327にシングルエンド信号がサンプリングされ、コモン電圧生成コンデンサ312および322に固定電圧Vcmが保持される。
図18におけるbは、変換期間においてコンデンサのそれぞれの接続が切り替えられたときの各コンデンサの接続構成の一例を示す図である。
正側のコモン電圧生成コンデンサ312の一端の接続先が、負側信号線219から正側信号線218に切り替えられる。また、負側のサンプリングコンデンサ327の両端の接続先が、電源端子および正側信号線218から、負側信号線219および負側の参照信号線へ切り替えられる。これらの切替え制御により、差動信号が生成される。
このように、本技術の第1の実施の形態の第2の変形例によれば、回路ブロック310は、5個のスイッチによりコンデンサの接続先を切り替えるため、8個のスイッチを要する構成と比較して、スイッチの個数を削減することができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、アナログデジタル変換器200は、デカップリングコンデンサ222に保持された参照電圧Vrefpを用いて逐次比較制御を行っていたが、逐次比較制御の間に参照電圧Vrefpが変動することがある。これは、スイッチ311またはスイッチ321が、コンデンサの一端の接続先を負側および正側の参照信号線の一方から他方に切り替える際に、デカップリングコンデンサ222と正側の参照信号線の寄生容量との少なくとも一方が充放電されるためである。この参照電圧Vrefpの変動により、AD変換の精度が低下するおそれがある。この第2の実施の形態のアナログデジタル変換器200は、参照電圧Vrefpの変動を抑制する点において第1の実施の形態と異なる。
図19は、本技術の第2の実施の形態におけるアナログデジタル変換器200の一構成例を示すブロック図である。この第2の実施の形態のアナログデジタル変換器200は、プリチャージ制御部400をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。
プリチャージ制御部400は、制御信号DACPおよびDACNのいずれかが生成されると、デカップリングコンデンサ222および参照信号線229を充電し、その後に、その制御信号を出力するものである。このように、制御信号の出力の直前に、デカップリングコンデンサ222等の充電(言い換えれば、プリチャージ)を行っておくことにより、参照電圧Vrefpの変動を抑制することができる。
図20は、本技術の第2の実施の形態におけるプリチャージ制御部400の一構成例を示すブロック図である。このプリチャージ制御部400は、N−1個のプリチャージ制御回路410を備える。それぞれのプリチャージ制御回路410は、スイッチ411および412と、プリチャージコンデンサ413と、制御信号生成部420とを備える。
プリチャージコンデンサ413の一端は接地端子に接続され、他端は、スイッチ411および412に接続される。N−1個のプリチャージ制御回路410のそれぞれのプリチャージコンデンサ413の容量は、プリチャージに必要な充電量に応じて適切な値に設定される。例えば、N−1個のプリチャージコンデンサ413の全ての容量は、略同一の値に設定される。なお、ビットごとに必要な充電量が異なることもあるため、N−1個のプリチャージコンデンサ413の容量の全てを、必ずしも同じ値にしなくてもよい。
スイッチ411は、切替制御信号S2(nは、0乃至N−2の整数)に従って、プリチャージコンデンサ413と参照信号線229との間の経路を開閉するものである。このスイッチ411は、例えば、切替制御信号S2がハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。
スイッチ412は、切替制御信号S3に従って、プリチャージコンデンサ413と電源端子との間の経路を開閉するものである。このスイッチ412は、例えば、切替制御信号S3がハイレベルの場合に閉状態に移行し、ローレベルの場合に開状態に移行する。
制御信号生成部420は、制御信号DACPまたはDACNが生成されると、切替制御信号S2およびS3によりプリチャージしてから、その制御信号をSIPまたはSINとしてデジタルアナログ変換部300に出力するものである。
図21は、本技術の第2の実施の形態における制御信号生成部420の一構成例を示す回路図である。この制御信号生成部420は、AND(論理積)ゲート421および422と、NOTゲート423乃至428と、NOR(否定論理和)ゲート429、430および432と、NOTゲート431とを備える。
NORゲート432は、制御信号DACPと、制御信号DACNとの否定論理和をNORゲート429およびNOTゲート431に出力するものである。NOTゲート431は、NORゲート432の出力信号を反転してNORゲート430に出力するものである。
NORゲート429は、NORゲート432の出力信号と切替制御信号S3との否定論理和をNOTゲート427に出力するものである。NOTゲート425および427は、NORゲート429の出力信号を遅延させるものである。NOTゲート425は、遅延させた信号を切替制御信号S2としてNOTゲート424、NORゲート430およびスイッチ411に出力する。
NORゲート430は、NOTゲート431の出力信号と切替制御信号S2との否定論理和をNOTゲート428に出力するものである。NOTゲート426および428は、NORゲート430の出力信号を遅延させるものである。NOTゲート426は、遅延させた信号を切替制御信号S3としてNORゲート429およびスイッチ412に出力する。
NOTゲート423および424は、切替制御信号S2を遅延させるものである。NOTゲート423は、遅延させた信号をANDゲート421および422に出力する。
ANDゲート421は、NOTゲート423の出力信号と制御信号DACPとの論理積を制御信号SIPとしてデジタルアナログ変換部300に出力するものである。ANDゲート422は、NOTゲート423の出力信号と制御信号DACNとの論理積を制御信号SINとしてデジタルアナログ変換部300に出力するものである。
図22は、本技術の第2の実施の形態における制御信号生成部420の動作の一例を示す図である。制御信号DACPおよびDACNがいずれも初期値「0」である場合、制御信号生成部420は、制御信号SIPおよびSINと、切替制御信号S2とを初期値「0」にし、切替制御信号S3を初期値「1」にする。これらの初期値の設定により、プリチャージコンデンサ413が充電される。
制御信号DACPが「0」で制御信号DACNが「1」である場合、制御信号生成部420は、切替制御信号S3を「0」にし、次いで切替制御信号S2を「1」に制御する。これらの制御により、プリチャージコンデンサ413が放電して、デカップリングコンデンサ222等がプリチャージされる。そして、プリチャージの後に、制御信号生成部420は、制御信号SINを「1」にして出力する。この制御信号SINにより、負側のコンデンサの接続先が、接地端子または参照信号線229に切り替えられる。
制御信号DACPが「1」で制御信号DACNが「0」である場合、制御信号生成部420は、切替制御信号S3を「0」にし、次いで切替制御信号S2を「1」に制御する。これらの制御により、デカップリングコンデンサ222等がプリチャージされる。そして、プリチャージの後に、制御信号生成部420は、制御信号SIPを「1」にして出力する。この制御信号SIPにより、正側のコンデンサの接続先が、接地端子または参照信号線229に切り替えられる。
なお、制御信号DACPおよびDACNは、排他的に一方のみが「1」に制御され、両方が同時に「1」に制御されることはない。
図23は、本技術の第2の実施の形態における逐次比較制御部240およびDAC制御部250の動作の一例を示すタイミングチャートである。タイミングT1においてサンプリング期間が終了したものとする。そして、シングル差動変換が行われた後のタイミングT2において、最初の逐次比較制御クロックCLKに同期して、DAC制御部250は、最初の比較結果に基づいて制御信号DACPN−2またはDACNN−2を生成する。例えば、制御信号DACPN−2のみが「1」に制御される。
そして、2クロック目の逐次比較制御クロックCLKに同期して、DAC制御部250は、タイミングT3において2回目の比較結果に基づいて制御信号DACPN−3またはDACNN−3を生成する。例えば、制御信号DACPN−3のみが「1」に制御される。
以下、同様の逐次比較制御が繰り返し行われ、DAC制御部250は、タイミングT4において最後の制御信号DACPまたはDACNを生成する。例えば、制御信号DACNのみが「1」に制御される。
全ビットが出力されるとタイミングT5において、DAC制御部250は、制御信号DACPN−2乃至DACPと制御信号DACNN−2乃至DACNとを全て「0」に初期化する。
また、コンパレータの入力電圧であるCMinp−CMinnは、制御信号DACPまたはDACNの値に応じて変動する。
図24は、本技術の第2の実施の形態におけるプリチャージ制御部400の動作の一例を示すタイミングチャートである。タイミングT2において、制御信号DACPN−2が「1」に制御されたものとする。
プリチャージ制御部400内のN−2番目の制御信号生成部420は、タイミングT21において切替制御信号S3N−2を「0」にし、次いでタイミングT22において切替制御信号S2N−2を「1」に制御する。これらの制御により、デカップリングコンデンサ222等がプリチャージされて、参照電圧Vrefpが上昇する。一方、プリチャージにおいてN−2番目のプリチャージコンデンサ413は放電し、そのプリチャージコンデンサ413の電圧VpN−2は低下する。
そして、プリチャージ後のタイミングT23において制御信号生成部420は、制御信号SIPN−2を「1」にして出力する。
タイミングT23の後のタイミングT3において、2回目の比較結果に基づいて制御信号DACPN−3が「1」に制御されたものとする。
N−3番目の制御信号生成部420は、タイミングT31において切替制御信号S3N−3を「0」にし、次いでタイミングT32において切替制御信号S2N−3を「1」に制御する。これらの制御により、デカップリングコンデンサ222等がプリチャージされて、参照電圧Vrefpが上昇する。一方、プリチャージにおいてN−3番目のプリチャージコンデンサ413は放電し、そのプリチャージコンデンサ413の電圧VpN−3は低下する。
そして、プリチャージ後のタイミングT33において制御信号生成部420は、制御信号SIPN−3を「1」にして出力する。以下、最後のビットまで、同様の制御が繰り返し行われる。
制御信号DACPまたはDACNの値が遷移すると、第nビットのサンプリングコンデンサ317または327の一端の接続先が、参照信号線229と接地端子との一方から他方に切り替えられる。前述したように制御信号DACPおよびDACNは排他的に制御されるため、正側および負側の一方のみのサンプリングコンデンサの接続先が切り替えられる。この切替えの際にデジタルアナログ変換部300内のサンプリングコンデンサや寄生容量の充放電が行われる。この充放電の分、リファレンスバッファ221から電荷が高速で移動しなければならないが、一般的な性能のリファレンスバッファ221では応答が間に合わないことがある。
第1の実施の形態では、制御信号DACPおよびDACNがそのままデジタルアナログ変換部300に入力されていたため、リファレンスバッファ221では応答が間に合わず、参照電圧Vrefpが変動してしまう。この変動によりAD変換の精度が低下してしまう。図24における一点鎖線の曲線は、第1の実施の形態の参照電圧Vrefpの変動を示す。
これに対して、第2の実施の形態では、プリチャージ制御部400が、デカップリングコンデンサ222等をプリチャージしてから、遅延させた制御信号SIPまたはSINを供給するため、参照電圧Vrefpの変動を抑制することができる。これにより、AD変換の精度を向上させることができる。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、プリチャージ制御部400が、デカップリングコンデンサ222等をプリチャージしてから制御信号を出力するため、参照電圧Vrefpの変動を抑制することができる。
[変形例]
上述の第2の実施の形態では、サンプリングスイッチ211および212は、サンプリングコンデンサ317および327の両極のうち、コンパレータ230側の電極であるトッププレートにシングルエンド信号を入力していた。このようなサンプリングは、トッププレートサンプリングと呼ばれる。しかし、アナログデジタル変換器200は、トッププレートの逆側のボトムプレートにシングルエンド信号を入力するボトムプレートサンプリングを行うこともできる。この第2の実施の形態の変形例のアナログデジタル変換器200は、ボトムプレートサンプリングを行う点において第2の実施の形態と異なる。
図25は、本技術の第2の実施の形態の変形例におけるスイッチおよび回路ブロック310の状態の一例を示す図である。この第2の実施の形態の変形例のアナログデジタル変換器200は、サンプリングスイッチ211および212が設けられない。また、スイッチ311および321の代わりに、スイッチ318、319、320、328、329および330が設けられる。
スイッチ318は、DAC制御部250の制御に従ってコモン電圧生成コンデンサ312を、参照電圧Vrefpの正側の参照信号線と参照電圧Vrefnの負側の参照信号線とのいずれかに接続するものである。また、スイッチ328は、DAC制御部250の制御に従ってコモン電圧生成コンデンサ322を、参照電圧Vrefpの正側の参照信号線と参照電圧Vrefnの負側の参照信号線とのいずれかに接続するものである。例えば、サンプリング期間および変換期間において、スイッチ318および328は、コモン電圧生成コンデンサ312および322を負側の参照信号線に接続する。そして、逐次比較制御を行う比較期間において、スイッチ318または328は、比較結果に基づいて、コモン電圧生成コンデンサ312または322を正側の参照信号線に接続する。
スイッチ319は、DAC制御部250の制御に従ってスイッチ313を、参照電圧Vrefpの正側の参照信号線と参照電圧Vrefnの負側の参照信号線とのいずれかに接続するものである。また、スイッチ329は、DAC制御部250の制御に従ってスイッチ323を、参照電圧Vrefpの正側の参照信号線と参照電圧Vrefnの負側の参照信号線とのいずれかに接続するものである。例えば、サンプリング期間および変換期間において、スイッチ319および329は、スイッチ313または323を負側の参照信号線に接続する。そして、逐次比較制御を行う比較期間において、スイッチ319または329は、比較結果に基づいて、スイッチ313または323を介してサンプリングコンデンサ317または327を正側の参照信号線に接続する。
スイッチ320は、サンプリングクロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ317とシングルエンド電圧Vinの正側信号線との間の経路を開閉するものである。スイッチ330は、サンプリングクロックCLKに従って、サンプリングコンデンサ327と固定電圧Vcmの負側信号線との間の経路を開閉するものである。スイッチ320および330は、例えば、サンプリング期間において閉状態に移行し、それ以外の期間において開状態に移行する。これらのスイッチ320よび330により、サンプリングコンデンサ317および327の両極のうちコンパレータ230に接続されない方であるボトムプレートに、シングルエンド信号が入力される。
このように、本技術の第2の実施の形態の変形例によれば、アナログデジタル変換器200は、ボトムプレートにシングルエンド信号を入力するため、ボトムプレートサンプリングを行う際に消費電力を低減することができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では、N−1個のプリチャージ制御回路410のそれぞれは、固定の充電量によりプリチャージしていた。しかしながら、充電量を固定値とすると、参照電圧Vrefpの変動を十分に抑制することができないことがある。これは、デジタル信号DOUTの値に応じて、プリチャージ制御回路410が補償すべき電荷量が変化するためである。したがって、プリチャージ制御回路410は、デジタル信号DOUTに基づいて、プリチャージする際の充電量を制御することが望ましい。この第3の実施の形態のプリチャージ制御回路410は、デジタル信号DOUTに基づいて、充電量を制御する点において第2の実施の形態と異なる。
図26は、本技術の第3の実施の形態におけるプリチャージ制御部400の一構成例を示すブロック図である。第3の実施の形態のプリチャージ制御部400は、N−3個のプリチャージ制御回路410と、プリチャージ制御回路500および550とを備える。
プリチャージ制御回路500は、第(N−3)ビットに対応する回路である。このプリチャージ制御回路500は、DOUTN−1およびDOUTN−2に基づいて充電量を制御する。
プリチャージ制御回路550は、第(N−4)ビットに対応する回路である。このプリチャージ制御回路550は、DOUTN−1、DOUTN−2およびDOUTN−3に基づいて充電量を制御する。
残りの第(N−2)ビットと、第(N−5)ビット以降とに対応するプリチャージ制御回路410の構成は、第2の実施の形態と同様である。
図27は、本技術の第3の実施の形態における第(N−3)ビットに対応するプリチャージ制御回路500の一構成例を示す回路図である。このプリチャージ制御回路500は、スイッチ511、512、516および517と、プリチャージコンデンサ513および518と、ANDゲート514、515、519および520と、制御信号生成部530とを備える。
スイッチ511は、ANDゲート514からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ513との間の経路を開閉するものである。例えば、スイッチ511は、ANDゲート514からの出力信号がハイレベルである場合に閉状態に移行し、ローレベルである場合に開状態に移行する。他のスイッチ512、516および517も同様に、対応する論理ゲートの出力信号がハイレベルである場合に閉状態に移行し、ローレベルである場合に開状態に移行する。
スイッチ512は、ANDゲート515からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ513との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ513の一端は接地され、他端はスイッチ511および512に接続される。
ANDゲート514は、切替制御信号S2N−3とハイレベルのチャージ制御信号CH1N−3との論理積をスイッチ511に出力するものである。ANDゲート515は、切替制御信号S3N−3とチャージ制御信号CH1N−3との論理積をスイッチ512に出力するものである。
スイッチ516は、ANDゲート519からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ518との間の経路を開閉するものである。スイッチ517は、ANDゲート520からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ518との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ518の一端は接地され、他端はスイッチ516および517に接続される。
ANDゲート519は、切替制御信号S2N−3とチャージ制御信号CH2N−3との論理積をスイッチ516に出力するものである。ANDゲート520は、切替制御信号S3N−3とチャージ制御信号CH2N−3との論理積をスイッチ517に出力するものである。
制御信号生成部530は、デジタル信号DOUTN-1およびDOUTN-2に基づいて電荷量を制御するものである。この制御信号生成部530は、図21に例示した回路と同様の回路により、切替制御信号S2N−3およびS3N−3と、制御信号SIPN−3およびSINN−3とを生成する。さらに、制御信号生成部530は、デジタル信号DOUTN-1およびDOUTN-2に対する論理演算により、チャージ制御信号CH2N−3を生成する。
図28は、本技術の第3の実施の形態における第(N−3)ビットに対応する制御信号生成部530の動作の一例を示す図である。デジタル信号DOUTN-1およびDOUTN-2がいずれも「0」または両方とも「1」である場合に制御信号生成部530は、「0」のチャージ制御信号CH2N−3を出力する。これにより、1個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。一方、デジタル信号DOUTN-1およびDOUTN-2が互いに異なる値である場合に制御信号生成部530は、「1」のチャージ制御信号CH2N−3を出力する。これにより、2個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
図29は、技術の第3の実施の形態における第(N−4)ビットに対応するプリチャージ制御回路550の一構成例を示す回路図である。このプリチャージ制御回路550は、スイッチ551、552、556および557と、プリチャージコンデンサ553および558と、ANDゲート554、555、559および560とを備える。また、プリチャージ制御回路550は、スイッチ561、562、566および567と、プリチャージコンデンサ563および568と、ANDゲート564、565、569および570と、制御信号生成部580とを備える。
スイッチ551は、ANDゲート554からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ553との間の経路を開閉するものである。例えば、スイッチ551は、ANDゲート554からの出力信号がハイレベルである場合に閉状態に移行し、ローレベルである場合に開状態に移行する。他のスイッチ552、556、557、561、562、566および567も同様に、対応する論理ゲートの出力信号がハイレベルである場合に閉状態に移行し、ローレベルである場合に開状態に移行する。
スイッチ552は、ANDゲート555からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ553との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ553の一端は接地され、他端はスイッチ551および552に接続される。
ANDゲート554は、切替制御信号S2N−4とハイレベルのチャージ制御信号CH1N−4との論理積をスイッチ551に出力するものである。ANDゲート555は、切替制御信号S3N−4とCH1N−4との論理積をスイッチ552に出力するものである。
スイッチ556は、ANDゲート559からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ558との間の経路を開閉するものである。スイッチ557は、ANDゲート560からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ558との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ558の一端は接地され、他端はスイッチ556および557に接続される。
ANDゲート559は、切替制御信号S2N−4とチャージ制御信号CH2N−4との論理積をスイッチ556に出力するものである。ANDゲート560は、切替制御信号S3N−4とチャージ制御信号CH2N−4との論理積をスイッチ557に出力するものである。
スイッチ561は、ANDゲート564からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ563との間の経路を開閉するものである。
スイッチ562は、ANDゲート565からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ563との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ563の一端は接地され、他端はスイッチ561および562に接続される。
ANDゲート564は、切替制御信号S2N−4とチャージ制御信号CH3N−4との論理積をスイッチ561に出力するものである。ANDゲート565は、切替制御信号S3N−4とチャージ制御信号CH3N−4との論理積をスイッチ562に出力するものである。
スイッチ566は、ANDゲート569からの出力信号に従って、デカップリングコンデンサ222とプリチャージコンデンサ568との間の経路を開閉するものである。スイッチ567は、ANDゲート570からの出力信号に従って、電源端子とプリチャージコンデンサ568との間の経路を開閉するものである。プリチャージコンデンサ568の一端は接地され、他端はスイッチ566および567に接続される。
ANDゲート569は、切替制御信号S2N−4とチャージ制御信号CH4N−4との論理積をスイッチ566に出力するものである。ANDゲート570は、切替制御信号S3N−4とチャージ制御信号CH4N−4との論理積をスイッチ567に出力するものである。
制御信号生成部580は、デジタル信号DOUTN-1乃至DOUTN-3に基づいて電荷量を制御するものである。この制御信号生成部580は、図21に例示した回路と同様の回路により、切替制御信号S2N−4、S3N−4と、制御信号SIPN−4およびSINN−4とを生成する。さらに、制御信号生成部580は、デジタル信号DOUTN-1乃至DOUTN-3に対する論理演算により、チャージ制御信号CH2N−4、CH3N−4およびCH4N−4を生成する。
図30は、本技術の第3の実施の形態における第(N−4)ビットに対応する制御信号生成部580の動作の一例を示す図である。
DOUTN-1乃至DOUTN-3からなるデジタル信号が「000」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4、CH3N−4およびCH4N−4をいずれも「0」にする。これにより、1個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「001」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4、CH3N−4およびCH4N−4をいずれも「1」にする。これにより、4個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「010」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4のみを「1」にする。これにより、2個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「011」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4およびCH3N−4を「1」にする。これにより、3個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「100」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4およびCH3N−4を「1」にする。これにより、3個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「101」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4のみを「1」にする。これにより、2個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「110」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4、CH3N−4およびCH4N−4をいずれも「1」にする。これにより、4個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
デジタル信号が「111」である場合に、制御信号生成部580は、チャージ制御信号CH2N−4、CH3N−4およびCH4N−4をいずれも「0」にする。これにより、1個のプリチャージコンデンサを用いてプリチャージが行われる。
図31は、本技術の第3の実施の形態におけるDOUTまでの電荷の変動量の一例を示すグラフである。デジタル信号DOUTのビット数Nを「10」とし、最初にコンパレータ230から出力されるビットをDOUTとし、最後に出力されるビットをDOUTとする。
図31におけるaは、DOUTが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるaの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号内のビットDOUTの値を示す。最初のビット(DOUT)は、比較を行わずに生成されるため、DOUTが「0」および「1」のいずれであっても電荷量は変わらない。
図31におけるbは、ビットDOUTおよびDOUTが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるbの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号内のビットDOUTおよびDOUTの値を示す。2番目のビット(DOUT)は、最初の逐次比較制御の後に生成されるため、ビットDOUTおよびDOUTの値の組合せに応じて電荷量が変動する。プリチャージ制御回路500は、その変動に応じて充電量を変更する。
図31におけるcは、ビットDOUT乃至DOUTが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるcの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号内のビットDOUT乃至DOUTの値を示す。3番目のビット(DOUT)は、2回目の逐次比較制御の後に生成されるため、ビットDOUT乃至DOUTの値の組合せに応じて電荷量が変動する。プリチャージ制御回路550は、その変動に応じて充電量を変更する。
図32は、本技術の第3の実施の形態におけるDOUT6以降の電荷の変動量の一例を示すグラフである。同図におけるaは、ビットDOUT乃至DOUTが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるaの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号内のビットDOUT乃至DOUTの値を示す。
図32におけるbは、ビットDOUT乃至DOUTが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるbの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号内のビットDOUT乃至DOUTの値を示す。
図32におけるcは、全ビットが出力されたときの電荷量の変動を示す図である。同図におけるcの縦軸は充放電される電荷量を示し、横軸はデジタル信号の値を示す。
図32におけるa、bおよびcに例示したように、デジタル信号の値に応じて電荷量が変動しているものの、その変動量は、図31に例示したDOUTやDOUTの出力時と比較して小さい。このため、DOUT6以降は、充電量は一定で問題は生じない。なお、DOUT6(すなわち、第(N−5)ビット)以降においても、充電量をデジタル信号に応じて変更してもよい。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、プリチャージ制御部400は、デジタル信号DOUTに基づいて充電量を制御するため、充放電する電荷量が変動する場合であっても、その変動に合わせて、充電量を適切な値に制御することができる。
<<応用例>>
「応用例としての住宅における蓄電システム」
本開示を住宅用の蓄電システムに適用した例について、図33を参照して説明する。例えば住宅9001用の蓄電システム9100においては、火力発電9002a、原子力発電9002b、水力発電9002c等の集中型電力系統9002から電力網9009、情報網9012、スマートメータ9007、パワーハブ9008等を介し、電力が蓄電装置9003に供給される。
これと共に、家庭内発電装置9004等の独立電源から電力が蓄電装置9003に供給される。蓄電装置9003に供給された電力が蓄電される。蓄電装置9003を使用して、住宅9001で使用する電力が給電される。住宅9001に限らずビルに関しても同様の蓄電システムを使用できる。
住宅9001には、発電装置9004、電力消費装置9005、蓄電装置9003、各装置を制御する制御装置9010、スマートメータ9007、各種情報を取得するセンサー9011が設けられている。各装置は、電力網9009および情報網9012によって接続されている。発電装置9004として、太陽電池、燃料電池等が利用され、発電した電力が電力消費装置9005および/または蓄電装置9003に供給される。電力消費装置9005は、冷蔵庫9005a、空調装置9005b、テレビジョン受信機9005c、風呂9005d等である。さらに、電力消費装置9005には、電動車両9006が含まれる。電動車両9006は、電気自動車9006a、ハイブリッドカー9006b、電気バイク9006cである。
蓄電装置9003に対して、上述した本開示のバッテリユニットが適用される。蓄電装置9003は、二次電池又はキャパシタから構成されている。例えば、リチウムイオン電池によって構成されている。リチウムイオン電池は、定置型であっても、電動車両9006で使用されるものでも良い。スマートメータ9007は、商用電力の使用量を測定し、測定された使用量を、電力会社に送信する機能を備えている。電力網9009は、直流給電、交流給電、非接触給電の何れか一つまたは複数を組み合わせても良い。
各種のセンサー9011は、例えば人感センサー、照度センサー、物体検知センサー、消費電力センサー、振動センサー、接触センサー、温度センサー、赤外線センサー等である。各種センサー9011により取得された情報は、制御装置9010に送信される。センサー9011からの情報によって、気象の状態、人の状態等が把握されて電力消費装置9005を自動的に制御してエネルギー消費を最小とすることができる。さらに、制御装置9010は、住宅9001に関する情報をインターネットを介して外部の電力会社等に送信することができる。
パワーハブ9008によって、電力線の分岐、直流交流変換等の処理がなされる。制御装置9010と接続される情報網9012の通信方式としては、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transmitter:非同期シリアル通信用送受信回路)等の通信インターフェースを使う方法、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、Wi−Fi等の無線通信規格によるセンサーネットワークを利用する方法がある。Bluetooth方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。ZigBeeは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.15.4の物理層を使用するものである。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
制御装置9010は、外部のサーバ9013と接続されている。このサーバ9013は、住宅9001、電力会社、サービスプロバイダーの何れかによって管理されていても良い。サーバ9013が送受信する情報は、たとえば、消費電力情報、生活パターン情報、電力料金、天気情報、天災情報、電力取引に関する情報である。これらの情報は、家庭内の電力消費装置(たとえばテレビジョン受信機)から送受信しても良いが、家庭外の装置(たとえば、携帯電話機等)から送受信しても良い。これらの情報は、表示機能を持つ機器、たとえば、テレビジョン受信機、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)等に、表示されても良い。
各部を制御する制御装置9010は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成され、この例では、蓄電装置9003に格納されている。制御装置9010は、蓄電装置9003、家庭内発電装置9004、電力消費装置9005、各種センサー9011、サーバ9013と情報網9012により接続され、例えば、商用電力の使用量と、発電量とを調整する機能を有している。なお、その他にも、電力市場で電力取引を行う機能等を備えていても良い。
以上のように、電力が火力9002a、原子力9002b、水力9002c等の集中型電力系統9002のみならず、家庭内発電装置9004(太陽光発電、風力発電)の発電電力を蓄電装置9003に蓄えることができる。したがって、家庭内発電装置9004の発電電力が変動しても、外部に送出する電力量を一定にしたり、または、必要なだけ放電するといった制御を行うことができる。例えば、太陽光発電で得られた電力を蓄電装置9003に蓄えると共に、夜間は料金が安い深夜電力を蓄電装置9003に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電装置9003によって蓄電した電力を放電して利用するといった使い方もできる。
なお、この例では、制御装置9010が蓄電装置9003内に格納される例を説明したが、スマートメータ9007内に格納されても良いし、単独で構成されていても良い。さらに、蓄電システム9100は、集合住宅における複数の家庭を対象として用いられてもよいし、複数の戸建て住宅を対象として用いられてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る蓄電システム9100の一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、センサー9011に好適に適用され得る。具体的には、センサー9011内のADCに、図2に例示したアナログデジタル変換器200が適用される。センサー9011に本開示に係る技術を適用することにより、そのセンサー9011の消費電力を低減することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と
を具備するアナログデジタル変換器。
(2)所定の内部電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサをさらに具備し、
前記一対のサンプリングコンデンサは、前記正側信号線と前記負側信号線との間に並列に接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
前記正側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記正側信号線に切り替える制御であり、
前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの他方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
前記(1)記載のアナログデジタル変換器。
(3)前記接続制御部は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の前記一端の接続先を前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方と異なるタイミングにおいて切り替える
前記(2)記載のアナログデジタル変換器。
(4)前記負側信号線の電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサをさらに具備し、
前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方は、前記正側信号線と前記所定の端子とに両端が接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方は、前記正側信号線と前記所定の内部電位とに両端が接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
前記正側接続制御は、前記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記正側信号線に切り替える制御であり、
前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記他方の他端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
前記(1)記載のアナログデジタル変換器。
(5)所定の基準電位より高い参照電位を参照信号線を介して供給するデカップリングコンデンサと、
前記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの一端の接続先を前記参照電位および基準電位の一方から他方に切り替える旨を指示する制御信号を前記デジタル信号に基づいて生成するデジタルアナログ変換器制御部と、
前記制御信号が生成された場合には前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を充電した後に前記制御信号を出力する充電制御部と、
前記出力された制御信号に従って前記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの前記一端の接続先を切り替えるスイッチと
をさらに具備する前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のアナログデジタル変換器。
(6)前記充電制御部は、前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を一定の充電量により充電する
前記(5)記載のアナログデジタル変換器。
(7)前記充電制御部は、前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を充電する際の充電量を前記デジタル信号に基づいて制御する
前記(5)記載のアナログデジタル変換器。
(8)前記一対のサンプリングコンデンサのトッププレートに前記シングルエンド信号が入力される
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のアナログデジタル変換器。
(9)前記一対のサンプリングコンデンサのボトムプレートに前記シングルエンド信号が入力される
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のアナログデジタル変換器。
(10)シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と、
前記デジタル信号を処理するデジタル信号処理部と
を具備する電子装置。
(11)一対のサンプリングコンデンサにシングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う制御手順と、
前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換手順と
を具備するアナログデジタル変換器の制御方法。
100 電子装置
110 シングルエンド信号供給部
120 サンプリングクロック生成回路
130 デジタル信号処理部
141、142 抵抗
200 アナログデジタル変換器
211、212 サンプリングスイッチ
221 リファレンスバッファ
222 デカップリングコンデンサ
230 コンパレータ
240、241、242 逐次比較制御部
250 DAC制御部
300 デジタルアナログ変換部
310 回路ブロック
214、215、311、313、314、315、316、318、319、320、321、323、324、325、326、328、329、330、331、332、341、342、343、344、411、412、511、512、516、517、551、552、556、557、561、562、566、567 スイッチ
312、322 コモン電圧生成コンデンサ
317、327 サンプリングコンデンサ
391、392 コンデンサ
400 プリチャージ制御部
410、500、550 プリチャージ制御回路
413、513、518、553、558、563、568 プリチャージコンデンサ
420、530、580 制御信号生成部
421、422、514、515、519、520、554、555、559、560、564、565、569、570 ANDゲート
423、424、425、426、427、428、431 NOTゲート
429、430、432 NORゲート

Claims (10)

  1. シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
    前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
    前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と
    所定の内部電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサと
    を具備し、
    前記一対のサンプリングコンデンサは、前記正側信号線と前記負側信号線との間に並列に接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
    前記正側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記正側信号線に切り替える制御であり、
    前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの他方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
    アナログデジタル変換器。
  2. 前記接続制御部は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の前記一端の接続先を前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方と異なるタイミングにおいて切り替える
    請求項記載のアナログデジタル変換器。
  3. シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
    前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
    前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と
    を具備し、
    前記負側信号線の電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサをさらに具備し、
    前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方は、前記正側信号線と前記所定の端子とに両端が接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
    前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方は、前記正側信号線と前記所定の内部電位とに両端が接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
    前記正側接続制御は、前記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記正側信号線に切り替える制御であり、
    前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記他方の他端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
    請求項1記載のアナログデジタル変換器。
  4. シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
    前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
    前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と
    を具備し、
    所定の基準電位より高い参照電位を参照信号線を介して供給するデカップリングコンデンサと、
    前記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの一端の接続先を前記参照電位および基準電位の一方から他方に切り替える旨を指示する制御信号を前記デジタル信号に基づいて生成するデジタルアナログ変換器制御部と、
    前記制御信号が生成された場合には前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を充電した後に前記制御信号を出力する充電制御部と、
    前記出力された制御信号に従って前記一対のサンプリングコンデンサのいずれかの前記一端の接続先を切り替えるスイッチと
    をさらに具備する請求項1記載のアナログデジタル変換器。
  5. 前記充電制御部は、前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を一定の充電量により充電する
    請求項記載のアナログデジタル変換器。
  6. 前記充電制御部は、前記デカップリングコンデンサおよび前記参照信号線の少なくとも一方を充電する際の充電量を前記デジタル信号に基づいて制御する
    請求項記載のアナログデジタル変換器。
  7. 前記一対のサンプリングコンデンサのトッププレートに前記シングルエンド信号が入力される
    請求項記載のアナログデジタル変換器。
  8. 前記一対のサンプリングコンデンサのボトムプレートに前記シングルエンド信号が入力される
    請求項記載のアナログデジタル変換器。
  9. シングルエンド信号をサンプリングする一対のサンプリングコンデンサと、
    前記シングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御部と、
    前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換部と、
    前記デジタル信号を処理するデジタル信号処理部と
    所定の内部電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサと
    を具備し、
    前記一対のサンプリングコンデンサは、前記正側信号線と前記負側信号線との間に並列に接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
    前記正側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記正側信号線に切り替える制御であり、
    前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの他方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
    電子装置。
  10. 一対のサンプリングコンデンサにシングルエンド信号がサンプリングされると前記一対のサンプリングコンデンサの一方の両端を正側信号線と所定の端子との間に接続する正側接続制御と前記一対のサンプリングコンデンサの他方の両端を負側信号線と前記所定の端子との間に接続する負側接続制御とを行う接続制御手順と、
    前記正側接続制御および前記負側接続制御が行われた前記正側信号線および前記負側信号線からの差動信号をデジタル信号に変換する変換手順と
    を具備し、
    前記一対のサンプリングコンデンサは、前記正側信号線と前記負側信号線との間に並列に接続された状態において前記シングルエンド信号をサンプリングし、
    前記正側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記一方の一端の接続先を前記負側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに、所定の内部電位により充電された一対のコモン電圧生成コンデンサの一方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記正側信号線に切り替える制御であり、
    前記負側接続制御は、前記一対のサンプリングコンデンサの前記他方の一端の接続先を前記正側信号線から前記所定の端子に切り替えるとともに前記一対のコモン電圧生成コンデンサの他方の一端の接続先を前記所定の内部電位から前記負側信号線に切り替える制御である
    アナログデジタル変換器の制御方法。
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