JP6985024B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の駆動方式として、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、FFS(Fringe Field Switching)等の方式がある。このうち、IPS方式およびFFS方式は、2枚の基板間に充填された液晶分子に対し、基板に平行な方向(横方向)の電場を与えることで、液晶分子の配向方向を変化させ、表示を行っている。このようなIPS方式およびFFS方式の液晶表示装置は、視覚特性に優れ、携帯電話、テレビジョン等をはじめとする幅広い機器に適用されている。
既存の液晶表示装置では、液晶分子は、電場が与えられない状態において、所定の方向に沿って配列されるよう、液晶分子の配向方向が強制されている。液晶分子は、電場の付与を停止させると、電場により変位した液晶分子の配向が元の配向状態、すなわち、電圧非印加時の配向状態に回復する。
液晶分子の配向方向をさらに強く拘束する方法として、基板上にポリイミドなどからなる配向膜を形成し、レーヨンや綿などの布により配向膜の表面を所定の方向に擦る方法(ラビング法)や、偏光紫外線を照射してポリイミド膜表面に異方性を発生させる手法(光配向法)などが採用されている。これらの処理により、配向膜付近の液晶分子は配向膜に強く束縛され、一定方向に配向する。ラビング法や光配向法により形成された配向膜で液晶分子に強い拘束力を付与することによって液晶分子を一定方向に配向した構成では、画像の表示を停止するために、電場の付与を停止させると、液晶分子は、配向膜の強い拘束力によって変位した液晶分子の配向が迅速に元の配向状態に戻る。
ラビング法や光配向法により形成された配向膜を有するIPS方式およびFFS方式の液晶表示装置では、電場が与えられると、配向膜から遠い液晶分子が螺旋状にねじれることにより、複屈折が生じて画像が表示される。しかし、電極の真上では、基板に対して平行な電場が生じにくいため、配向膜から遠くても液晶分子が動きにくく、光の透過を阻害するため、明るい表示をすることができない。
一方、外場(電場、磁場など)によって液晶分子の配向方向を所望の方向に向け、その状態を維持する(メモリーする)方法も提案されている。このような動作を実現するためには、基板表面の配向強制力(アンカリング)をなくす必要がある。このようにアンカリングを弱くする構成の関連技術として、特許文献1(特開2014−215421号公報)が提案されている。特許文献1に開示された構成は、平坦化処理を施した基板にポリマーブラシを形成し、この基板間に液晶を挟持した液晶セルにおいて、ポリマーブラシと液晶との共存部のTg(ガラス転移温度)よりも高く且つ共存部の形状を自由に変動させ得る温度に加熱することで、ゼロ面アンカリング状態を実現するというものである。
特許文献1に記載された液晶表示装置においては、アンカリングが弱いため、電場が与えられると液晶分子が動きやすい。したがって、電極の真上で基板に対して平行な微弱な電場が生ずれば、液晶分子が動くことができ、光が透過されやすく、明るい表示をすることができる。
しかし、特許文献1に記載された液晶表示装置においては、配向膜による液晶分子に対する拘束力が弱いため、画像の表示を停止するために、電場の付与を停止させても、液晶分子の配向が元の配向状態に回復するのに時間がかかる。この様な背景から、画像の表示を停止する時に、高い応答性が望まれている。
本発明は、明るい表示のために液晶分子が動きやすくても画像の表示を停止する時の応答性が高い、横方向の電場を与えることで液晶を動かす液晶表示装置を提供する。
本発明に係る液晶表示装置は、第一の配向膜が形成された第一の基板と、前記第一の配向膜に対して間隔をおいて対向するように配置される第二の配向膜が形成された第二の基板と、前記第一の配向膜と前記第二の配向膜との間に配置され、液晶分子が駆動されることによって光を透過又は遮断する液晶層と、前記第一の基板に設けられ、前記液晶分子に前記第一の基板および前記第二の基板に平行な方向の電場を与える駆動電極層とを備え、前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の少なくとも一方は、強アンカリング部分と弱アンカリング部分とを有し、前記強アンカリング部分は、前記弱アンカリング部分に比べて、前記電場が与えられた時に、前記液晶分子に対して初期配向方向を維持する拘束力が強く、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置で混在するとともに、前記電極に重ならない位置でも混在する。
前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の両方が前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分とを有してもよく、前記第一の配向膜において、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置で混在するとともに、前記電極に重ならない位置でも混在してもよく、前記第二の配向膜において、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置で混在するとともに、前記電極に重ならない位置でも混在してもよい。
あるいは、前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の一方には、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分が混在してもよく、前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の他方が強アンカリング部分から構成されていてもよい。好ましくは、前記第一の配向膜には、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分が混在し、前記第二の配向膜が強アンカリング部分から構成されている。
前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分が混在する配向膜の総面積において、前記弱アンカリング部分の面積が70%〜90%であってよい。
前記初期配向方向は、前記電場が与えられない時の液晶分子の配向方向であって、前記第一の配向膜側と前記第二の配向膜側で同じ方向であってよい。
前記電場を与えた状態で、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向けて、前記液晶層の前記初期配向方向に対する前記液晶分子の配向方向の変位角度が漸次大きくなるようにしてもよい。
前記液晶層にカイラル剤が添加されていないようにしてもよい。
本発明においては、横方向の電場を与えることで液晶を動かす液晶表示装置において、明るい表示のために液晶分子が動きやすくても画像の表示を停止する時の応答性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。 図1の液晶表示装置の液晶層での画像の非表示時の液晶分子の配向方向の分布を示す断面図である。 図1の液晶表示装置の第二の配向膜(強アンカリング配向膜)側の液晶分子の配向方向を示す平面図である。 図1の液晶表示装置の画像の表示時の第一の配向膜(弱アンカリング配向膜)側の液晶分子の配向方向を示す平面図である。 図1の液晶表示装置の第一の配向膜の弱アンカリング部分のポリマーブラシの例を示す模式的断面図である。 図1の液晶表示装置の第一の配向膜の製造方法の一例の一工程を示す図である。 第1実施形態に係る実験結果を示す表である。 本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。 図8の液晶表示装置の液晶層での画像の非表示時の液晶分子の配向方向の分布を示す断面図である。 本発明の変形例に係る液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の他の変形例に係る液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の他の変形例に係る液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
液晶には、誘電率異方性が正であるポジティブ型と、誘電率異方性が負であるネガティブ型とが存在する。ポジティブ型の液晶は、誘電的性質が液晶分子の長軸方向に大きく、長軸方向に直交する方向に小さい。ネガティブ型は、誘電的性質が液晶分子の長軸方向に小さく、長軸方向に直交する方向に大きい。本実施形態では、ポジティブ型、すなわち誘電率異方性が正の液晶を用いた事例について説明する。
また、液晶分子の配向方向を制御するための配向膜として、液晶分子の配向方向を拘束する力が弱い弱アンカリング配向膜が知られている(特許文献1)。本発明では、互いに対向する配向膜の少なくとも一方に、液晶分子の配向方向を拘束する力が強い強アンカリング部分と、液晶分子の配向方向を拘束する力が弱い弱アンカリング部分とが混在する。
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係るIPS駆動方式の液晶表示装置10の概略構成を示す断面図であり、図1は、液晶層での画像の表示時(電場を与えた状態)の液晶分子の配向方向の分布を示し、図2は、液晶層での画像の非表示時(電場を与えない状態)の液晶分子の配向方向の分布を示す。図3および図4は、第1実施形態に係る液晶表示装置の液晶分子の配向方向を示す平面図である。図1および図4において点線は電場を表す。
図1および図2に示すように、液晶表示装置10は、液晶パネル11と、液晶パネル11に光を提供するバックライトユニット12とを備える。
バックライトユニット12は、液晶パネル11の裏面に設けられた光源(図示せず)から入力される光を、液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて均一に照射する。バックライトユニット12は、例えば、その一側端部に設けられた光源(図示せず)から入力される光を、液晶パネル11の表面11fと平行な方向に伝搬するとともに、伝搬した光を液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて照射する、いわゆるエッジライト型であってもよい。あるいは、バックライトユニット12は、液晶パネル11の裏面11r側に設けられた光源から入力される光を液晶パネル11の裏面11r側から表面11f側に向けて照射する、いわゆる直下型であってもよい。
液晶パネル11は、基板(第一の基板)13A,基板(第二の基板)13Bと、偏光板(第一の偏光板)14A,偏光板(第二の偏光板)14Bと、駆動電極層15と、第一の配向膜16と、第二の配向膜17と、液晶層18とを備える。
基板13A,13Bは、それぞれガラス、あるいは樹脂などの基板からなり、所定の間隔をおいて互いに平行に配置されている。
偏光板14Aは、バックライトユニット12側に配置された基板13Aにおいて、バックライトユニット12に対向する側、もしくはバックライトユニット12とは反対側に設けられている。偏光板14Bは、バックライトユニット12から離間した側に配置された基板13Bにおいて、バックライトユニット12とは反対側、もしくは、バックライトユニット12に対向する側に設けられている。
これらの偏光板14A,14Bは、その透過軸方向が互いに直交するようクロスニコル方式で配置されている。例えば、偏光板14A,14Bの透過軸方向は、基板13Bに平行な方向Xに設定されている。
この実施形態では、駆動電極層15は、バックライトユニット12側の基板13Aにおいて、バックライトユニット12から離間した側に設けられている。駆動電極層15は、基板13Aの表面に並べられた複数本の電極線20Aを有する。図3および図4に示すように、各電極線20Aは、その長軸方向が、例えば基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに沿って延びるよう直線状に形成されている。駆動電極層15では、このような電極線20Aが、基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並べられている。
図1および図4に示すように、このような駆動電極層15においては、駆動電極層15の各電極線20Aに予め設定した電圧が与えられると、互いに隣接する電極線20A間で、これらの互いに隣接する電極線20A同士を結ぶ方向、すなわち基板13A,13Bに平行な方向Xの電場が生成される。
この実施形態では、第一の配向膜16は、バックライトユニット12側の基板13Aにおいて、バックライトユニット12から離間した側に形成され、第二の配向膜17は、バックライトユニット12から離間した側の基板13Bにおけるバックライトユニット12に対向する側に形成されている。
第一の配向膜16および第二の配向膜17は、電場が与えられていない時に、液晶層18のポジティブ型の液晶分子Lpを、その長軸方向(初期配向方向)が、基板13A,13Bの表面に平行な面内の所定の配向方向(図1では方向Y)にほぼ一致させるよう、配向方向が設定されている。液晶分子の初期配向方向は、第一の配向膜16側と第二の配向膜17側で同じ方向である(すなわち液晶分子はホモジニアス配向である)。
第二の配向膜17は、第一の配向膜16に比べて、電場が与えられた時に、液晶分子Lpに対して初期配向方向を維持する拘束力が強い。第一の配向膜16は、電場が与えられた時に、液晶分子に対して初期配向方向を維持する拘束力が弱い。
液晶層18は、第一の配向膜16と第二の配向膜17の間に、多数の液晶分子Lpが充填されることで形成されている。液晶層18は、駆動電極層15を構成する各電極線20Aに電圧が与えられることによって生じる電場により、液晶分子Lpの配向方向が変化して駆動される。このようにして液晶分子Lpの配向が変化することによって、液晶層18は、バックライトユニット12から供給される光を部分的に透過したり遮断したりすることで、表示画像を生成する。
図1は、駆動電極層15が駆動されて液晶分子Lpに電場が与えられた時(すなわち液晶層18で画像が表示される時)の液晶分子の配向方向の分布を示し、図2は、液晶分子Lpに電場が与えられない時(すなわち液晶層18で画像が表示されない時)の液晶分子の配向方向の分布を示す。前記の通り、液晶層18に電場が与えられない時の液晶分子の初期配向方向は、図2に示すように、方向Yである。
第二の配向膜17は、電場が与えられた時に、液晶分子Lpに対して初期配向方向を維持する拘束力が強い。したがって、電圧が与えられて電場が生成されても、液晶層18において第二の配向膜17側の液晶分子Lpが、その長軸方向を、基板13A,13Bの表面に沿った面内で、第二の配向膜17の配向処理方向(方向Y)にほぼ一致させた初期配向状態を維持する。図3は、第二の配向膜17側の液晶分子Lpの配向方向を示す。図1および図2の比較から明らかなように、駆動電極層15が駆動されても駆動されなくても、第二の配向膜17側の液晶分子Lpの配向方向は初期配向方向からほぼ変化しない。
これに対し、第一の配向膜16は、電場が与えられた時に、液晶分子に対して初期配向方向を維持する拘束力が弱い。電場が生成された時に、与えられた電圧が閾値を超えると、図1に示すように、第一の配向膜16側では、液晶分子Lpの配向方向が、基板13A,13Bに平行な面内で、初期配向方向から電場の大きさに応じて変化する。液晶分子Lpは正の誘電率異方性を持ち、電場の向きに対して平行に配向しやすいためである。他方、第二の配向膜17側の液晶分子Lpの配向方向は、電場があってもなくても、初期配向方向とほぼ同じであるので、駆動電極層15が駆動される時には、図1に示すように、第二の配向膜17側から第一の配向膜16側に向けて、液晶層18の初期配向方向に対する液晶分子Lpの配向方向の変位角度が漸次大きくなる。図4は、駆動電極層15が駆動される時の第一の配向膜16側の液晶分子Lpの配向方向を示す。
他方、電場が生成されない時には、図2および図3に示すように、第一の配向膜16側では、液晶分子Lpが初期配向方向に配向された状態を維持する(または初期配向方向に配向された状態になる)。この時、第二の配向膜17側の液晶分子Lpの配向方向は、初期配向方向とほぼ同じであるので、液晶層18全体においては、すべての液晶分子Lpが初期配向方向に配向された状態である。
第二の配向膜17は、例えば、以下のようにして形成する。まず、基板13B上にポリイミドなどからなる配向膜を形成する。その後、レーヨンや綿などからなる布を巻いたローラーを、回転数及びローラーと基板13Bとの距離を一定に保った状態で回転させ、配向膜の表面を所定の方向に擦る(ラビング法)。あるいは、偏光紫外線を照射してポリイミドからなる配向膜の表面に異方性を発生させる(光配向法)。ラビング法、光配向法等により配向方向が設定された第二の配向膜17は、液晶分子Lpに対し、第一の配向膜16よりも強い配向強制力を付与する。
他方、図1および図2に示すように、第一の配向膜16は、強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bとを有する。図1および図2の第一の配向膜16において、ハッチングされた部分が強アンカリング部分16Aであり、ハッチングされていない部分が弱アンカリング部分16Bである。第一の配向膜16において、強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bはランダムに混在する。したがって、強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bは、駆動電極層15における電極線20Aに重なる位置でランダムに混在するとともに、電極線20Aに重ならない位置でもランダムに混在する。
強アンカリング部分16Aは、第二の配向膜17と同様または類似の性質を有し、弱アンカリング部分16Bに比べて、電場が与えられた時に、液晶分子Lpに対して初期配向方向を維持する拘束力が強い。
他方、弱アンカリング部分16Bは、電場が与えられた時に、液晶分子Lpに対して初期配向方向を維持する拘束力が弱く、好ましくは拘束力が10−5J/m未満である。弱アンカリング部分16Bは、例えば、ポリマーブラシを有する。ポリマーブラシは、一端が基板13Aの表面に固定され、他端が基板13Aの表面から離間する方向に延びたグラフトポリマー鎖により形成される。ポリマーブラシのTg(ガラス転移温度)は好ましくは−5℃以下である。
図5は、弱アンカリング部分16Bとして基板に形成したポリマーブラシの例を示す断面図である。図5に示すように、液晶分子Lpは、基板13A上に形成されたポリマーブラシ2の表層部分に浸透しており、液晶分子Lpと接したポリマーブラシ2の表層部分は膨潤している(図中では、膨潤した状態は示していない)。
本明細書においては、液晶分子Lpが浸透したポリマーブラシ2の部分を共存部4として表し、液晶分子Lpが浸透していないポリマーブラシ2の部分をポリマーブラシ層3として表す。なお、図5では、本発明を理解し易くする観点から、共存部4とポリマーブラシ層3とを明確に区別して表したが、実際には、共存部4とポリマーブラシ層3との境界を区別することは難しい。
上記したようなポリマーブラシ2を用いることにより、共存部4のTg(ガラス転移温度)が、常温よりもかなり低い温度になるので、常温において、共存部4の形状を自由に変動させることができる。そのため、共存部4と液晶分子Lpとの界面において共存部4の状態が変化し、基板13Aに対してほぼ平行に液晶分子Lpを配向強制しつつ、基板13Aに対して平行な面内ではいずれの方向にも(方向Xにも方向Yにも)配向強制力をもたない状態(ゼロ面アンカリング状態)を実現することができる。
基板13Aの表面は必要に応じて、平坦化処理を行っても良い。平坦化処理としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いて行うことができる。平坦化処理の例としては、基板13Aの表面に平坦化膜を形成する方法が挙げられ、例えば、UV硬化性の透明樹脂などを基板13Aの表面に塗布してUV硬化すればよい。
強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bが混在する第一の配向膜16の製造方法の一例を説明する。まず、図6に示すように、無極性部位と高極性部位を有するコポリマー16Cを基板13Aにコートする。コポリマー16Cは、第一の配向膜16の材料であり、この段階では、強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bに分離していない。コポリマー16Cとしては、下記の式で示される化学構造を有する少なくともA、B及びCを有する共重合体を含む高分子材料である。
Figure 0006985024
上記の式において、P、Q、L、M、及びNはそれぞれ結合基を表す。R、R及びRはそれぞれ化学基を表す。A、B、及びC各々は、少なくとも1種類以上(2種類以上でも3種類以上でもよい)の化学基である。
P、Qは結合基を表し、単結合、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合などの共有結合であってもよいし、イオン結合や水素結合のような結合であってもよい。共有結合が好ましく、さらには単結合が好ましい。また、PとQは同じであっても異なっていてもよいが、同じほうが好ましい。
L、M及びNは結合基を表し、単結合、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合などの共有結合であってもよいし、イオン結合や水素結合のような結合であってもよい。単結合、エステル結合、エーテル結合、アミド結合が好ましく、エステル結合、エーテル結合、単結合が好ましく、エステル結合が特に好ましい。
は無極性化学基を有するアルキル基などの化学基である。C1〜C30のアルキル基が好ましく、C6〜C22のアルキル基がさらに好ましく、C6〜C18のアルキル基がより好ましく、分岐を有するアルキル基であることが特に好ましい。
は親水性化学基である。水酸基、カルボン酸基、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基を有する化学基であることが好ましい。
は反応性を有する化学基であることが好ましい。アルコキシド、アクリル基、メタクリル基、イソシアネート基、エポキシド基、オキセタン基、無水カルボン酸基などが好ましい。アルコキシドは特にシランアルコキシドが好ましい。
x、y、zはA、B、C基の割合を表し、x+y+z=1である。xは0.5以上が好ましく、yは0.1から0.4が好ましく、zは0.1以下が好ましい。またy+z=0.5のとき、yは0.25〜0.4が好ましく、zは0.1〜0.25が好ましい。
コポリマー16Cを基板13Aにコートした後、プリベーク、ポストベークを施して、第一の配向膜16を完成させる。プリベークは、コポリマー16Cから溶媒を蒸発させる処理であって、室温〜100℃の環境に数十秒〜数分間、基板13Aを配置することにより行われる。ポストベークは、第一の配向膜16内の成分を架橋させる処理であって、100℃〜250℃の環境に数分〜2時間、基板13Aを配置することにより行われる。
溶媒の蒸発の段階で、無極性部位(Rを有する)と高極性部位(Rを有する)が自然に相分離し、ポストベーク後は、無極性部位が弱アンカリング部分16Bとなり、高極性部位が強アンカリング部分16Aになる。
基板13Aの例としては、アレイ基板が挙げられる。アレイ基板の例としては、アクティブマトリックスアレイ基板が挙げられる。このアクティブマトリックスアレイ基板は、一般的に、ガラス基板上にゲート配線及びソース配線がマトリックス状に配置されており、その交点部分に、薄層トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などのアクティブ素子が形成され、このアクティブ素子に画素電極が接続されたものである。
基板13Aに対向する基板13Bの例としては、カラーフィルタ基板が挙げられる。カラーフィルタ基板は、一般的に、ガラス基板上に、不要な光の漏れを防止するためにブラックマトリックスを形成した後、R(赤)、G(緑)、B(青)の着色層をパターン形成し、必要に応じて保護膜を形成したものである。これらの基板13Bを用いる場合、基板13Bの表面に透明樹脂を塗布して硬化し、平坦化膜を形成してもよい。
本実施形態において用いられるポジティブ型の液晶分子Lpとしては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。但し、好ましくは、下記に列挙する化合物から選択された少なくとも1種類の化合物が使用されうる。3種類以上の化合物が併用されることが好ましい。
Figure 0006985024
ここで、R、R、Rの各々は、C1〜C5のアルキル基またはC2〜C3のアルケニル基である。R、R、R、R、R、Rの各々は、C1〜C5のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、またはC4〜C5のアルケニル基である。R10、R11の各々は、C1〜C5のアルキル基である。
この実施形態においては、横方向の電場を与えることで液晶を動かすIPS駆動方式の液晶表示装置10において、明るい表示のために液晶分子が動きやすくても画像の表示を停止する時の応答性を高めることができる。すなわち、第一の配向膜16による液晶分子Lpに対する拘束力が弱いため、電極線20Aの真上で基板13A,13Bに対して平行な微弱な電場が生ずれば、第一の配向膜16側では液晶分子Lpが動くことができ、液晶分子Lpは正の誘電率異方性を持つので、駆動電極層15を駆動すると、電場の向きに対して平行に配向しやすいため、液晶パネル11全体としては、光が透過されやすく、明るい表示をすることができる。他方、第二の配向膜17による液晶分子Lpに対する拘束力が強いため、駆動電極層15が駆動されても駆動されなくても、第二の配向膜17側では、液晶分子Lpが初期配向方向に配向された状態を維持する。
そして、駆動電極層15を駆動せず電場が与えられなくなると、第一の配向膜16側では液晶分子Lが初期配向方向に配向された状態を維持する(または初期配向方向に配向された状態になる)。したがって、画像の表示を停止する時の応答性が高い。したがって、この実施形態に係る液晶表示装置10では、明るい表示を達成することができるとともに、画像の表示を停止する時の応答性が高い。
液晶層18には、初期状態(電場が与えられていない状態)で液晶分子Lpにねじれを付与するカイラル剤が含まれてもよい。しかしながら、上記の効果を促進するため、液晶層18にはカイラル剤が添加されていないことが好ましい。
[実施例]
第1実施形態に係る液晶表示装置10を製造した(実施例)。液晶層18に電場を与えない状態から、電場を液晶層18に与えた場合の表示開始応答時間Tonを求めた。さらに、この液晶表示装置10について、表示状態から、電場を解除した場合の表示停止応答時間Toffを求めた。
また、比較例1としての液晶表示装置を準備した。この液晶表示装置では、第一の配向膜16が第1実施形態の第一の配向膜16と同じ強アンカリング配向膜であり、第二の配向膜17が弱アンカリング配向膜である。弱アンカリング配向膜は、ポリマーブラシを有する一様な膜であり、その組成は例えば、次の一般式で表される。
Figure 0006985024
この一般式において、XはH又はCHであり、mは正の整数である。Rは炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素原子数4〜20のアルキル基がさらに好ましく、炭素原子数6〜18のアルキル基がさらに好ましい。また、分岐を有するアルキル基も好適に用いられる。
また、比較例2としての液晶表示装置を準備した。この液晶表示装置では、第一の配向膜16も第二の配向膜17も第1実施形態の第一の配向膜16と同じ強アンカリング配向膜である。
比較例1、2の液晶表示装置についても、液晶層18に電場を与えない状態から、電場を液晶層18に与えた場合の表示開始応答時間Tonを求めた。さらに、比較例1、2の液晶表示装置について、表示状態から、電場を解除した場合の表示停止応答時間Toffを求めた。さらに、実施例、比較例1、2の液晶表示装置について、最大透過率を測定した。
上記の実験の結果を図7に示す。図7から明らかなように、比較例1に対して実施例は、表示停止応答時間Toffが大幅に(14.4分の1に)短縮された。比較例1の液晶表示装置においては、第二の配向膜17による液晶分子に対する拘束力が弱いため、画像の表示を停止するために、電場の付与を停止させても、液晶分子の配向が元の配向状態に回復するのに時間がかかる。実施例の液晶表示装置は、第二の配向膜17による液晶分子に対する拘束力をやや強めることによって、液晶分子の回復を促すことができる。また、表示開始応答時間Tonも大幅に(5.6分の1に)短縮された。
実施例の表示停止応答時間Toffおよび表示開始応答時間Tonは、比較例2のそれらに劣る。しかし、比較例2に対して、実施例の液晶表示装置では、アンカリングが弱いため、電場が与えられると液晶分子が動きやすい。したがって、電極の真上で基板に対して平行な微弱な電場が生ずれば、液晶分子が動くことができ、光が透過されやすく、明るい表示をすることができる。実験結果によれば、実施例の最大透過率は33%であり、比較例1の36%と比べれば少々劣るが、比較例2の24%と比べれば大幅に改善されることが確認された。
以上の通り、明るい表示のために液晶分子が動きやすくても画像の表示を停止および再開する時の応答性が高い、横方向の電場を与えることで液晶を動かす液晶表示装置が製造された。
強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bが混在する第一の配向膜16の総面積において、弱アンカリング部分16Bの面積が70%〜90%であると好ましい。弱アンカリング部分16Bの面積の割合が大きすぎると、比較例1と同様に、電場の付与を停止させても、液晶分子の配向が元の配向状態に回復するのに時間がかかる。弱アンカリング部分16Bの面積の割合が小さきすぎると、比較例2と同様に、透過率が低下し、表示が暗くなってしまう。
[第2実施形態]
図8および図9は、本発明の第2実施形態に係るIPS駆動方式の液晶表示装置10の概略構成を示す断面図であり、図8は、液晶層での画像の表示時の液晶分子の配向方向の分布を示し、図9は、液晶層での画像の非表示時の液晶分子の配向方向の分布を示す。本発明の第2実施形態では、ポジティブ型の液晶に代えて、ネガティブ型の液晶を用いる。図8および図9において点線は電場を表す。第2実施形態においては、上記第1実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
この実施の形態の液晶表示装置10は、液晶層18を構成するネガティブ型の液晶分子Lnを除き、第1実施形態の液晶表示装置10とほぼ同じである。但し、第二の配向膜17は、液晶層18の液晶分子Lnを、その長軸方向が、基板13A,13Bの表面に平行な面内の所定の配向方向(図8では方向X)にほぼ一致させるよう、配向方向が設定されている。
第1実施形態と同様に、駆動電極層15の各電極線20Aは、その長軸方向が、例えば基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに沿って延びるよう直線状に形成されている。駆動電極層15では、このような電極線20Aが、基板13Aの表面に平行な面内で方向Yに直交する方向Xに沿って、一定間隔ごとに並べられている。
液晶層18の液晶分子Lnは、誘電率異方性が負であり、誘電的性質が長軸方向に小さく、長軸方向に直交する方向に大きいネガティブ型である。
図8は、駆動電極層15が駆動されて液晶分子Lnに電場が与えられた時(すなわち液晶層18で画像が表示される時)の液晶分子の配向方向の分布を示し、図9は、液晶分子Lnに電場が与えられない時(すなわち液晶層18で画像が表示されない時)の液晶分子の配向方向の分布を示す。前記の通り、液晶層18に電場が与えられない時の液晶分子の初期配向方向は、図9に示すように、方向Xである。
第二の配向膜17は、電場が与えられた時に、液晶分子Lnに対して初期配向方向を維持する拘束力が強い。したがって、電圧が与えられて電場が生成されても、液晶層18において第二の配向膜17側の液晶分子Lnが、その長軸方向を、基板13A,13Bの表面に沿った面内で、第二の配向膜17の配向処理方向(方向X)にほぼ一致させた初期配向状態を維持する。第二の配向膜17側の液晶分子Lの配向方向は、常に図4に示す方向である。図8および図9の比較から明らかなように、駆動電極層15が駆動されても駆動されなくても、第二の配向膜17側の液晶分子Lnの配向方向は初期配向方向からほぼ変化しない。
これに対し、第一の配向膜16は、電場が与えられた時に、液晶分子に対して初期配向方向を維持する拘束力が弱い。電場が生成された時に、与えられた電圧が閾値を超えると、図8に示すように、第一の配向膜16側では、液晶分子Lnの配向方向が、基板13A,13Bに平行な面内で、初期配向方向から電場の大きさに応じて変化する。液晶分子Lnは負の誘電率異方性を持ち、電場の向きに対して垂直に配向しやすいためである。他方、第二の配向膜17側の液晶分子Lnの配向方向は、電場があってもなくても、初期配向方向とほぼ同じであるので、駆動電極層15が駆動される時には、図8に示すように、第二の配向膜17側から第一の配向膜16側に向けて、液晶層18の初期配向方向に対する液晶分子Lnの配向方向の変位角度が漸次大きくなる。駆動電極層15が駆動される時の第一の配向膜16側の液晶分子Lnの配向方向は、図3に示す方向である。
他方、電場が生成されない時には、図9および図4に示すように、第一の配向膜16側では、液晶分子Lnが初期配向方向に配向された状態を維持する(または初期配向方向に配向された状態になる)。この時、第二の配向膜17側の液晶分子Lnの配向方向は、初期配向方向とほぼ同じであるので、液晶層18全体においては、すべての液晶分子Lnが初期配向方向に配向された状態である。
本実施形態において用いられるネガティブ型の液晶分子Lnとしては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。但し、好ましくは、下記に列挙する化合物から選択された少なくとも1種類の化合物が使用されうる。3種類以上の化合物が併用されることが好ましい。
Figure 0006985024
ここで、R12、R13、R14、R16、R18、R20、R24の各々は、C1〜C5のアルキル基またはC2〜C3のアルケニル基である。R15、R17、R19、R21、R22、R23、R25、R26、R27の各々は、C1〜C5のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、またはC4〜C5のアルケニル基である。
この実施形態においては、横方向の電場を与えることで液晶を動かすIPS駆動方式の液晶表示装置10において、明るい表示のために液晶分子が動きやすくても画像の表示を停止する時の応答性を高めることができる。すなわち、第一の配向膜16による液晶分子Lnに対する拘束力が弱いため、電極線20Aの真上で基板13A,13Bに対して平行な微弱な電場が生ずれば、第一の配向膜16側では液晶分子Lnが動くことができ、液晶分子Lnは負の誘電率異方性を持つので、駆動電極層15を駆動すると、電場の向きに対して垂直に配向しやすいため、液晶パネル11全体としては、光が透過されやすく、明るい表示をすることができる。他方、第二の配向膜17による液晶分子Lnに対する拘束力が強いため、駆動電極層15が駆動されても駆動されなくても、第二の配向膜17側では、液晶分子Lnが初期配向方向に配向された状態を維持する。
そして、駆動電極層15を駆動せず電場が与えられなくなると、第一の配向膜16側では液晶分子Lが初期配向方向に配向された状態を維持する(または初期配向方向に配向された状態になる)。したがって、画像の表示を停止する時の応答性が高い。したがって、この実施形態に係る液晶表示装置10では、明るい表示を達成することができるとともに、画像の表示を停止する時の応答性が高い。
液晶層18には、初期状態(電場が与えられていない状態)で液晶分子Lnにねじれを付与するカイラル剤が含まれてもよい。しかしながら、上記の効果を促進するため、液晶層18にはカイラル剤が添加されていないことが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能である。
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、駆動電極層15が設けられた基板13Aがバックライトユニット12側に設けられ、基板13Aに対向する基板13Bが光の出射側に設けられている。しかし、図10に示すように、駆動電極層15が設けられた基板13Aが光の出射側に設けられ、基板13Aに対向する基板13Bがバックライトユニット12側に設けられていてもよい。この場合、カラーフィルタは基板13Aに設けられる。図示しないが、駆動電極層15とカラーフィルタをともに、バックライトユニット12から光が入射する基板13Aに設けたカラーフィルタオンアレイ(COA)方式にも本発明を利用してよい。
上記実施形態については、駆動電極層15が設けられた基板13A側の第一の配向膜16に、強アンカリング部分16Aと弱アンカリング部分16Bが混在する。しかし、図11に示すように、第一の配向膜16に加えて、第二の配向膜17にも強アンカリング部分17Aと弱アンカリング部分17Bが混在してもよい。図11の例では、第一の配向膜16と同様に、第二の配向膜17において、強アンカリング部分17Aと弱アンカリング部分17Bは、駆動電極層15の電極線20Aに重なる位置で混在するとともに、電極線20Aに重ならない位置でも混在する。
また、図12に示すように、駆動電極層15が設けられた基板13A側の第一の配向膜16を強アンカリング部分のみから構成された強アンカリング配向膜とし、第二の配向膜17のみに強アンカリング部分17Aと弱アンカリング部分17Bが混在してもよい。図12の例でも、第二の配向膜17において、強アンカリング部分17Aと弱アンカリング部分17Bは、駆動電極層15の電極線20Aに重なる位置で混在するとともに、電極線20Aに重ならない位置でも混在する。
上記実施形態では、液晶表示装置10は、IPS駆動方式であるが、本発明はIPS駆動方式に限定されず、液晶分子に基板に平行な方向(横方向)の電場を与えるFFS駆動方式、AFFS(Advanced Fringe Field Switching)駆動方式の液晶表示装置にも利用可能である。
2 ポリマーブラシ
3 ポリマーブラシ層
4 共存部
10 液晶表示装置
11 液晶パネル
11f 表面
11r 裏面
12 バックライトユニット
13A 基板(第一の基板)
13B 基板(第二の基板)
14A 偏光板(第一の偏光板)
14B 偏光板(第二の偏光板)
15 駆動電極層
16 第一の配向膜
16A,17A 強アンカリング部分
16B,17B 弱アンカリング部分
17 第二の配向膜
18 液晶層
20A 電極線
Lp ポジティブ型の液晶分子
Ln ネガティブ型の液晶分子

Claims (8)

  1. 第一の配向膜が形成された第一の基板と、
    前記第一の配向膜に対して間隔をおいて対向するように配置される第二の配向膜が形成された第二の基板と、
    前記第一の配向膜と前記第二の配向膜との間に配置され、液晶分子が駆動されることによって光を透過又は遮断する液晶層と、
    前記第一の基板に設けられ、前記液晶分子に前記第一の基板および前記第二の基板に平行な方向の電場を与える駆動電極層とを備え、
    前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の少なくとも一方は、強アンカリング部分と弱アンカリング部分とを有し、前記強アンカリング部分は、前記弱アンカリング部分に比べて、前記電場が与えられた時に、前記液晶分子に対して初期配向方向を維持する拘束力が強く、
    前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置でランダムに混在するとともに、前記電極に重ならない位置でもランダムに混在する、液晶表示装置。
  2. 前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の両方が前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分とを有し、
    前記第一の配向膜において、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置でランダムに混在するとともに、前記電極に重ならない位置でもランダムに混在し、
    前記第二の配向膜において、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分は、前記駆動電極層の電極に重なる位置でランダムに混在するとともに、前記電極に重ならない位置でもランダムに混在する、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の一方には、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分がランダムに混在し、
    前記第一の配向膜および前記第二の配向膜の他方が強アンカリング部分から構成されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第一の配向膜には、前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分がランダムに混在し、
    前記第二の配向膜が強アンカリング部分から構成されている、請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記強アンカリング部分と前記弱アンカリング部分がランダムに混在する配向膜の総面積において、前記弱アンカリング部分の面積が70%〜90%である、請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記初期配向方向は、前記電場が与えられない時の液晶分子の配向方向であって、前記第一の配向膜側と前記第二の配向膜側で同じ方向である、請求項1から5のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記電場を与えた状態で、前記第二の配向膜側から前記第一の配向膜側に向けて、前記液晶層の前記初期配向方向に対する前記液晶分子の配向方向の変位角度が漸次大きくなる、請求項1から6のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記液晶層にカイラル剤が添加されていない、請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
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