JP6984302B2 - 発泡用積層体及び発泡積層体 - Google Patents
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一方、紙と発泡体が組み合わされた容器として、発泡紙カップが知られている(例えば特許文献2)。このような発泡紙カップは、紙基材に熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートし、加熱することにより、基材に含まれている水分を利用して合成樹脂フィルムを発泡させている。この技術では、気泡シートを貼り合せることなく紙と発泡体を隣接させることができるため、上記の包装袋に比べると工程を簡略化できる。しかしながら、十分な発泡厚みを得るには、坪量の高い紙基材を使用しなければならず、袋状にするには紙が硬すぎることや、紙が厚いため袋の端部をシールする際に高い熱量が必要であるなど、製袋適性に劣っていた。
(ii)紙基材の水分量(g/m2)が5以上18以下
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の発泡用積層体を構成する紙基材については、製袋工程でのヒートシール性と包装袋としての柔軟性に優れることから、紙基材の坪量は30〜140g/m2の範囲であり、発泡後厚みに優れることから、より好ましくは、60〜130g/m2、更に好ましくは、90〜120g/m2である。紙の坪量が30g/m2未満では、発泡後の厚みが小さく緩衝性に劣るため好ましくなく、140g/m2を超える範囲では、ヒートシール性と柔軟性に劣るため好ましくない。
(1)密度
密度は、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(2)メルトマスフローレート(MFR)
MFRは、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)酢酸ビニル含有量
酢酸ビニル含有量は、JIS K7192(1999年)に準拠して測定した。
(4)透湿度
透湿度は JIS K7129 A法(2008年)に準拠して測定した。試料は、Tダイ直下の樹脂温度が320℃、引き取り速度が50m/分、エアギャップ長さが130mmで40μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行ったフィルムを、基材より剥離し測定に用いた。
(5)加熱発泡
実施例により得られた積層体を10cm×20cmに切り出し円筒状に成形したサンプルを、所定の温度に加熱したギア老化試験機(安田精機製作所製 No.102−SHF−77)中で熱風をあてながら所定の時間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。
(6)紙基材の水分量
ポリエチレン系樹脂積層後の紙基材について、加熱乾燥式水分計((株)エー・アンド・デイ製、商品名MX−50)を使用し測定した。
(7)発泡層厚み
実施例により得られた発泡体の断面写真を光学顕微鏡により撮影した。断面写真から発泡後の(A)層の厚み(以下DAと略す)を測定し、5箇所で測定した。発泡層厚みは高い程緩衝性に優れ、500μm以上で良好とした。
(8)発泡倍率
(A)層の発泡後の厚み(DA)と、(A)層の発泡前厚み(以下LAと略す)の比(DA/LA)を発泡倍率(以下ERと略す)とした。
(9)紙の坪量に対する(A)層の発泡倍率
発泡後の(A)層の発泡倍率(ER)用い、紙の坪量(以下Cと略す)に対する発泡後の(A)層の発泡倍率(ER)の比(ER/C)を得た。
(10)ヒートシール強度
テスター産業(株)製ホットタックテスターを用い、シール温度160℃、シール圧力0.1MPa、シール時間1秒にて上部加熱で発泡前の積層体の発泡層同士をヒートシールし、引張り治具を設置したORIENTEC製テンシロンRTE−1210を用い、引張試験機(サンプル幅15mm、300mm/分の引張速度にて、180度剥離での接着強度(N/15mm幅)を測定した。ヒートシール強度が高い程製袋適性に優れ、15N/15mm幅以上で良好とした。
(11)発泡積層体の柔軟性
発泡後の積層体を12cm×5cmに裁断し、長尺方向の両端1cmを発泡層の反対方向に折り返したのち、折り返した1cmをORIENTEC製テンシロンRTE−1210に設置した圧縮治具の上下にテープで固定した。その後、発泡層側が弧の字に押し潰されるように、圧縮速度500mm/分で圧縮し、5cm圧縮したときの圧縮荷重を測定した。測定された荷重を発泡積層体の柔軟性とし、荷重が0.5N以下で柔軟性が良好とした。
(A)層の樹脂として、MFRが14g/10分、密度が918kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、A1)を、(B)層の樹脂として、MFRが7g/10分、密度が940kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン LW04−1)(B1)を使用した。
(A)層の発泡前厚みを60μmとした以外は、実施例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表1に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の発泡前厚みを70μmとした以外は、実施例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表1に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の樹脂として、MFRが24g/10分、密度が918kg/m3、である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、A2)を使用した以外は、実施例3と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表1に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の発泡前厚みを90μmとした以外は、実施例4と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表1に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層を積層する面への水の塗付を行わず、(B1)を積層する面の紙基材のみに5g/m2の水を塗布した以外は、実施例4と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層を積層する面への水の塗付を行わず、(B1)を積層する面の紙基材のみに10g/m2の水を塗布した以外は、実施例4と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の樹脂として、MFRが14g/10分、密度が918kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、A1)を90重量部、MFRが12g/10分、密度が905kg/m3である直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー(株)製)を10重量部混合した、低密度ポリエチレン(A3)を使用した以外は実施例7と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の樹脂として、MFRが9g/10分、密度が929kg/m3、酢酸ビニル含有量が10%であるエチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、A4)を使用した以外は実施例7と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
(A)層の面および(B)層の面の紙基材に10g/m2ずつ水を塗布した以外は、実施例7と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に優れていた。
坪量が100g/m2であり初期水分量が9.9g/m2のクラフト紙基材を使用し、紙基材に水を塗布しなかった以外は、実施例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表2に示す。ヒートシール強度、柔軟性は優れていたものの、発泡層厚み(DA)に劣っていた。
紙基材に水を塗布しなかった以外は、実施例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表3に示す。ヒートシール強度、柔軟性は優れていたものの、発泡層厚み(DA)に劣っていた。
紙の坪量を180g/m2とした以外は、比較例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表3に示す。発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性に劣っていた。
紙の坪量を220g/m2とした以外は、比較例1と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表3に示す。発泡層厚み(DA)は優れていたものの、ヒートシール強度、および柔軟性に劣っていた。
紙基材に水を塗布せず紙の坪量を300g/m2とした以外は、実施例4と同様の手法により発泡用積層体、及び発泡積層体を得た。得られた発泡用積層体、及び発泡積層体について、発泡層厚み(DA)、ヒートシール強度、柔軟性について評価した。評価の結果を表3に示す。発泡層厚み(DA)は優れていたものの、ヒートシール強度、および柔軟性に劣っていた。
Claims (7)
- 少なくともポリエチレン系樹脂(a)である(A)層、紙基材、及び防湿層であり、かつ、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂からなる群の1種である(B)層をこの順で含む発泡用積層体であり、下記(i)〜(ii)を満たすことを特徴とする発泡用積層体。
(i)紙基材の坪量(g/m2)が30以上140以下
(ii)紙基材の水分量(g/m2)が5以上18以下 - (A)層の厚みが30〜150μmであることを特徴とする請求項1に記載の発泡用積層体。
- (B)層の透湿度が15g/m2/24hr以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡用積層体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の発泡用積層体の(A)層が発泡していることを特徴とする発泡積層体。
- 紙基材の坪量(g/m2)に対する(A)層の発泡倍率(倍)の比が、0.095以上であり0.200以下であることを特徴とする請求項4に記載の発泡積層体。
- 請求項4又は5に記載の発泡積層体を用いた包装紙。
- 請求項6に記載の包装紙を用いた包装袋。
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