JP6984289B2 - 鋳包み用部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳包み用部材及びその製造方法に関する。
ダイカスト鋳造技術等の発展に伴い、先に鋳造しておいた部材を鋳型にセットし、該部品と鋳型との間に溶かしたアルミニウム等の金属(溶湯)を流し込んで、該部品に接着又は密着させる鋳包み鋳造と呼ばれる手法が用いられるようになってきた。この手法により鋳込まれる部材は、鋳包み用部材と呼ばれている。
例えば、特許文献1に開示されているように、自動車用エンジンのシリンダブロックには、外周面にアンダーカット性能を有する針状(または、凸状)突起を周方向に全体的にほぼ均一に成形させた鋳包み用部材(シリンダスリーブ)が広く用いられている。
車両を軽量化するために、シリンダブロック等の車両を構成する部品の軽量化が求められている。特許文献1のような、外周面に先端が括れた単独の針状の突起を有するシリンダスリーブの薄肉化を図る場合、例えば、突起の高さを変えずに、有効肉厚を薄肉化する方法や、突起高さを低くし、有効肉厚を確保する方法等が挙げられる。
特許第4429025号公報
ところが、上記のような方法のように突起の高さを変えずに有効肉厚を薄肉化しようとする場合、スリーブの剛性が低下してしまう。
一般的に、シリンダブロックのダイカスト成形において鋳包み用部材(シリンダスリーブ)が鋳包まれる際に、シリンダスリーブはアルミ溶湯の高い射出圧力に晒されて残留応力を抱える。また、シリンダスリーブがシリンダブロックに鋳包まれた後においても、シリンダヘッドとの締結時にボルト軸力によって高い圧縮荷重が付与された状態となる。
上記の状況下において、運転時に高い筒内燃焼圧力がシリンダスリーブに断続的に作用すると、剛性の低いシリンダスリーブでは、径方向や軸方向にひずみが生じやすくなり、結果としてボア真円度が大きく変化してしまう。そうすると、メカロス発生やブローバイガス増加を招き、燃費が低下する。さらには、シリンダブロックの剛性低下が発生し、NV特性も低下する可能性がある。
また、シリンダスリーブの突起の高さと、これを鋳包むアルミとの密着強さには相関性があり、突起の高さが低くなると、アルミとの密着強さが低下してしまう。そうすると、鋳鉄とアルミとの線膨張係数の違いから、運転時にスリーブ界面に容易に隙間が発生しやすくなり、エンジンの均一な冷却性は得られ難くなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、シリンダブロックに搭載されるシリンダスリーブとして用いられる鋳包み用部材を軽量化及びダウンサイジング化をすることである。
上記目的を達成するため本発明に係る鋳包み用部材は、車両用エンジンに搭載されるシリンダブロックのシリンダスリーブとして用いられる円筒状の部材である。当該鋳包み用部材において、外周面には、径方向外側に突出している複数の凸部が設けられ、前記凸部の径方向外側には、径方向に直交する方向に延びている平坦部が設けられており、前記凸部の側壁と、前記平坦部によってアンダーカット形状部が構成されている。
本発明によれば、シリンダブロックに搭載されるシリンダスリーブとして用いられる鋳包み用部材を軽量化及びダウンサイジング化をすることができる。
本発明に係る鋳包み用部材を模式的に示す斜視図である。 図1の鋳包み用部材の軸方向に垂直な断面を模式的に示す概略横断面図である。 図1のA部を拡大して示す写真である。 図3の網目状の凸部を模式的に示した斜視図である。 図4の線状部分の断面を模式的に示す断面図である。 図5の線状部分とは別の形状の例を(A)に示し、さらに別の例を(B)に示す。 図1の凸部に、径方向圧縮荷重等を作用させる前の状態の凸部を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る鋳包み用部材1及びその製造方法に係る実施形態について、図面(図1〜図7)を参照して説明する。
先ず、本実施形態の鋳包み用部材1の構造について説明する。本実施形態の鋳包み用部材1は、シリンダブロックのシリンダスリーブ(シリンダライナーまたはスリーブともいう。)に用いられ、鋳鉄等により形成された円筒状の部材であって、外周面1aには、複数の凸部2が形成されている。
鋳包み用部材1に用いられる鋳鉄は、一般的に鉄と炭素とケイ素を含む三元合金であり、用途によって他の元素を含んでいてもよい。例えば、鋳鉄は、Fe以外に、鋳鉄全体の質量に対して、3.1〜3.8質量%のT.C(Total Carbon)、1.9〜2.5質量%のSi、0.5〜1.0質量%のMn、0.01〜0.5質量%のP、0.002〜0.2質量%のSを含んでいてもよい。
鋳包み用部材1の外周面1aの全域には、図1に示すように、凸部2が設けられている。また、鋳包み用部材1は、有効肉厚Tを有している。ここで有効肉厚Tとは、図2に示すように、鋳包み用部材1を構成する円筒状部材の内周面9から、凸部2の底部までの径方向距離である。この例における有効肉厚Tは、例えば、1mm以上で7mm以下の範囲に設定されている。
凸部2は、図3及び図4に示すように、複数の線状部分2aと、複数の集中部分2bを有している。線状部分2aは、外周面1aから径方向外側に突出した状態で鋳包み用部材1の外周面1a上に延在している。集中部分2bは、例えば3つの線状部分2aの端部が接続されることによって構成されている部分である。この例における凸部2は、複数の線状部分2aと複数の集中部分2bによって全体で網目構造体を構成している。
なお、図3は、凸部2を斜め上から観察したSEM写真である。図4は、凸部2を模式的に示している斜視図であり、例えば図3のB部を模式的に示している。
凸部2の線状部分2aは、縦壁部3と平坦部5を有している。縦壁部3は、図4に示すように、鋳包み用部材1の外周面1aから径方向外側に突出している長壁状の部分である。平坦部5は、図5に示すように、凸部2の径方向外側端に配置され、径方向に直交する方向に延びている部分である。以下、平坦部5の構造について説明する。
平坦部5は、図5に示すように、外周面1aに対して径方向間隔を空けた状態で、径方向に直交する方向に延びている直線部5aを有している。直線部5aは、縦壁部3の側壁面3aから径方向に直交する方向に突出している。直線部5aの突出方向は、軸方向や周方向のいずれでもよい。
図5における左側に示す凸部2の直線部5aは、縦壁部3に対して図5における左右両側に延びている。縦壁部3と、平坦部5の直線部5aによって、略T字形状を構成している。これに対して、図5における右側に示す凸部2の直線部5aは、縦壁部3の頂部から一方(図5の左方)に延びている。この場合、縦壁部3と、平坦部5の直線部5aによって、略Γ型を構成している。縦壁部3の側壁面3aと平坦部5の直線部5aとで形成される角度は、鋭角であることが好ましいが、鈍角でもよい。
直線部5aの径方向外側には、径方向に直交する方向に延びる平坦面5bが形成されている。平坦面5bは、軸方向に平行であることが好ましいが、軸方向に対して、傾斜していてもよい。平坦面5bを形成する方法は、後述する。
また、凸部2には、アンダーカット形状部6が設けられている。アンダーカット形状部6は、例えば、図5に示すように、直線部5aと、縦壁部3の側壁面3aによって構成される部分で、いわゆる括れている部分である。凸部2の高さhは、凸部2が径方向外側に突出している量を示しており、外周面1aの基面8から直線部5aの平坦面5bまでの距離で示される。基面8は、厳密には平坦ではないので、凸部2の高さhは、基面8から平坦面5bまでの平均距離として定義してもよい。
なお、凸部2の縦壁部3及び平坦部5の全体でアンカー効果を得ることもあるため、縦壁部3及び平坦部5を含む凸部2全体の形状を、アンダーカット形状と定義することもできる。この場合、凸部2の高さhは、アンダーカット形状の高さと定義してもよい。
凸部2にアンダーカット形状部6を設けることによって、鋳包み用部材1が鋳込まれた際に、例えば括れを有するアンダーカット形状部6に溶湯が回りこみ、アンカー効果を向上させることが可能となる。
平坦部5は、図5の右側に示された凸部2のように、延出部5cが設けられてもよい。この場合の平坦部5は、直線部5aと延出部5cを有し、これらが一体的に形成されている。延出部5cは、直線部5aの先端から外周面1aに向かって突出している部分である。この例のアンダーカット形状部6は、縦壁部3の側壁面3aと、直線部5aと、延出部5cによって構成されている。延出部5cを設けることによって、アンダーカット形状部6によるアンカー効果が向上する。
図6には、凸部2の変形例を示している。図6(A)は、縦壁部3の頂上に平坦部5が設けられており、平坦部5と縦壁部3の境界となる部分が括れている。この例の凸部2は、いわゆるI型であり、縦壁部3の表面が形成する括れによってアンダーカット形状部6を構成している。
また、図6(B)に示すように、直線部5aと外周面1aの間に別の縦壁部3cが配置されてもよい。このように別の縦壁部3cを有することにより、直線部5aの先端と、別の縦壁部3cによってアンカー効果が向上する。図5及び図6に示すような凸部2のアンダーカット形状部6の断面形状は、鋳包まれた際に、鋳包む金属との密着強さや熱伝導性を向上させる観点から好ましい。
なお、凸部2の集中部分2bにも、線状部分2aと同様に、アンダーカット形状部6を設けることもできる。
続いて、本実施形態における鋳包み用部材1の製造方法について説明する。
先ず、鋳包み用部材1を構成する円筒部材の外周面1aに、該外周面1aから径方向外側に突出する網目状の凸部2を形成する。凸部2を形成する工程について、図示による説明は省略するが、当該工程は、鋳型の溶湯を流し込もうとする面に塗型剤を塗布する工程と、塗布した塗型剤の乾燥・固化に伴う収縮によって、表面にひび割れの形状を有する塗型層を形成する工程と、塗型層上から溶湯を流しこみ、鋳型を回転させながら鋳造する工程を有することで、図7に示すような凸部2が形成される。このときの凸部2には、平坦部5は形成されていない。
次に、アンダーカット形状部6の平坦部5を形成する。本実施形態では、例えば図7に示す凸部2の径方向外側端に、圧縮荷重を径方向内側(図7における下方)に、例えば管圧延機による外径絞り圧延によって作用させる。これにより、凸部2の径方向端は、塑性変形する。塑性変形することによって、図5及び図6に示すように、外周面1aに沿って延びる平坦部5を構成する直線部5aが形成される。直線部5aにおける径方向外側端には、平坦面5bが形成される。
凸部2に平坦部5を設けることによって、凸部2の高さを相対的に低くすることができ、且つ、凸部2の径方向外側部におけるアンダーカット形状部6によりアンカー効果が向上する。よって、シリンダスリーブとして用いる鋳包み用部材1の要求特性を満たすこと、すなわち、シリンダスリーブの薄肉化が可能となる。これに伴い、シリンダブロック内に併設されるシリンダスリーブのボア間のピッチを短縮することができる。
また、網目状に構成された複数の凸部2とアルミとの接触面積が、シリンダスリーブの周方向において全体的に安定化する。そのため、シリンダ内の燃焼熱をシリンダスリーブから周囲のシリンダバレルのアルミ側への熱伝導性が向上し且つ均一化し、より均等に放散できる。その結果、エンジン燃焼熱の放散性が向上する。
さらに、網目状の凸部2の括れによるアンカー効果により、シリンダスリーブとアルミの接触界面において部分的な隙間の発生を防止でき、シリンダスリーブの壁温も安定化する。これにより、高圧縮化に伴う燃焼温度の上昇を抑制でき、筒内温度上昇にも対応できるようになる。
その結果、エンジンの軽量化、ダウンサイジング化が可能となり、エンジンの更なる高圧縮化が可能となる。また、シリンダスリーブとして用いる鋳包み用部材1の外周面1aの凸部2の高さhが低くても、密着強さを十分に確保でき、軽量化及び高剛性化を達成できる。よって、このように構成された鋳包み用部材1をシリンダスリーブとして用いることにより、シリンダブロック自体の剛性を向上させ、NV特性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、圧縮荷重を付与するときに、鋳包み用部材1の軸方向に、せん断荷重を付与してもよい。この場合、平坦部5の直線部5aは、軸方向(せん断方向)に延びるように形成される。また、直線部5aの先端には、延出部5cが形成される。
例えば、図3では、図3における上下方向が鋳包み用部材1の径方向に相当し、図3における左右方向が鋳包み用部材1の軸方向に相当する。図3の矢印Xは、圧縮荷重の方向を示している。これに対して、矢印Yは、せん断荷重の方向を示している。図3で示されるせん断荷重は、図3における左方に作用している。このため、図3に示す平坦部5は、図3における左方に延びているものが多い。
径方向内側に圧縮荷重を加えつつ、さらに軸方向にせん断荷重を付与し、凸部2の径方向外側部を塑性変形させることより、複数の凸部2の平坦部5をせん断荷重の方向に配向させ、凸部2の平坦部5に優位方位をもたせている。これにより、アンダーカット形状部6によるアンカー効果が向上する。
このときの凸部2の高さhは、0.1mm〜2.0mmと設定するとよい。凸部2の高さの上限値は、凸部2の剛性を考慮した値であり、2.0mm以下とすることで、凸部2に要求される剛性を得ることができる。凸部2の高さは、より好ましくは0.3mm〜1.0mmとするとよい。
また、複数の凸部2の高さhのばらつき(標準偏差σ)は、150μm以下とし、複数の凸部2の高さhが、均等化されていることが好ましい。さらに、標準偏差σは、30μm以下とするのが好ましい。図5に示すように、左右に配置された凸部2の高さhが揃うように形成されるとよい。すなわち、各平坦面5bの径方向位置が揃うことが好ましい。
複数の凸部2の高さhの標準偏差σを上記のように設定することにより、複数の凸部2の高さhが均等化され、且つ安定する。これにより、網目状の凸部2による補強リブ効果が相対的に安定する。そのため、軸方向、及び径方向ともに、シリンダスリーブの比弾性率のバラツキが小さくなり、外周面1aの複数の凸部2の高さhの差異がもたらす性能変化が極めて小さくなる。例えば、外径寸法が安定して、機械加工後のシリンダスリーブの内径、真円度、円筒度、垂直度、肉厚等の寸法精度が向上し、ひいてはシリンダスリーブ全周面における熱伝導性が安定化する。
よって、例えば、ダイカスト鋳包み時の射出圧力、シリンダブロックへのシリンダヘッド締結時の圧縮荷重、さらには運転時の筒内燃焼圧等の外力が作用しても、弾性変形しにくく、ひずみにくい。すなわち、シリンダスリーブ性能が安定化する。
また、シリンダスリーブとなる鋳包み用部材1を鋳包む前であって例えば機械加工後に、シリンダヘッド締結時、運転時において、ボア真円度の変化を抑制できる。その結果、メカロスやブローバイガスの低減により、燃費向上も期待できる。
また、凸部2の先端(径方向外側端)をせん断荷重が作用する方向に配向させることにより、凸部2の高さhが安定し、且つ凸部2のアンダーカット形状部6が一定の優先方位をもつことから、網目状の凸部2による補強リブとしての効果が、相対的により一層安定する。すなわち、シリンダスリーブ性能がより一層安定化する。
また、上記の遠心鋳造により金型から引き抜かれた直後の高温状態(約400℃以上)の円筒粗材に総圧下率0.1〜5.0%、好ましくは1.0〜3.0%で外径絞り圧延等を施すといよい。
また、冷間ないし400℃未満では、スリーブ内径部を予備加工した後に、当内径部に高剛性マンドレルを挿入し、総圧下率0.1〜5.0%、好ましくは1.0〜3.0%で外径絞り圧延等を施してもよい。
ここで圧下率とは、円筒断面の粗材を圧延する場合に、圧延前後の粗材外径をそれぞれφ1、φ2とするとするときに、(φ1−φ2)/φ1×100で示される肉厚減少率である。圧下率を上記のように設定することにより、複数の凸部2の高さhのばらつき、すなわち標準偏差σをより小さくすることが可能となる。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態の平坦部5に作用させるせん断荷重は、上記実施形態では軸方向に作用させているが、これに限らない。例えば、鋳包み用部材1の外周面1aの所定の領域ごとに、最適な方向にせん断荷重を作用させてもよい。
1 鋳包み用部材
1a 外周面
2 凸部
2a 線状部分
2b 集中部分
3 縦壁部
3a 側壁面
5 平坦部
5a 直線部
5b 平坦面
5c 延出部
6 アンダーカット形状部
8 基面
9 内周面

Claims (2)

  1. 車両用エンジンに搭載されるシリンダブロックのシリンダスリーブとして用いられる円筒状の鋳包み用部材の製造方法において、
    前記鋳包み用部材の外周面に、該外周面から径方向外側に突出する複数の凸部を形成する工程と、
    径方向内側に作用する圧縮荷重によって、前記凸部の径方向外側端を塑性変形させることにより、前記外周面に沿って延びる平坦部を形成し、前記凸部の側壁と前記平坦部によって構成されるアンダーカット形状部を形成する工程とを有し、
    前記圧縮荷重を作用させる工程では、総圧下率を0.1〜5.0%とし、
    前記総圧下率は、断面の粗材を外径絞り圧延する場合に、圧延前後の粗材の外径をそれぞれφ1、φ2とするとするときに、(φ1−φ2)/φ1で示されることを特徴とする鋳包み用部材の製造方法。
  2. 前記アンダーカット形状部を形成する工程は、前記圧縮荷重を作用させるときに、軸方向にせん断荷重を作用させる工程を含むことを特徴とする請求項に記載の鋳包み用部材の製造方法。
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