JP6983207B2 - 車両用ロック構造 - Google Patents
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Description
ロック部4は、アウタパネル3の車幅方向内方において、開口部3aに臨む位置に設けられており、クリップ6と係合することによって、リッド5をロックするためのものである。なお、開口部3aに臨む位置には、燃料が貯蔵されるフューエルタンクと接続されたフューエルパイプの端部が設けられている。フューエルパイプの端部は、通常時にはキャップ7によって塞がれている。図2に示すように、ロック部4は、樹脂製部材(塑性部材。例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂製)であるロッド10及びプロペラ部20と、回転装置30と、を備える。また、ロック部4は、ロッド10を車幅方向外方に付勢する付勢部(図示せず。例えば、圧縮コイルスプリング等)を備える。
ロッド10は、車幅方向に延びる円柱形状を呈する軸部である。ロッド10の先端部は、プロペラ部20から車幅方向外方に突出する凸部11を構成する。凸部11の頂面は、球冠形状に形成されていてもよい。
プロペラ部20は、ロッド10と一体に形成されているとともに、ロッド10の先端部からロッド10の径方向に延設されている。プロペラ部20は、2枚の羽部21,21を備える。羽部21,21は、180°間隔に設けられており、ロッド10の軸線視で、全体として径方向に長い矩形状を呈する。
回転装置30は、図示しない制御部から入力信号等によって、ロッド10及びプロペラ部20を90°正逆回転させるモータである。
図1に示すように、リッド5は、アウタパネル3に形成された開口部3aを開閉可能な蓋部材である。リッド5は、開口部3aの前側周縁部に対して揺動可能に軸支されている。リッド5の閉状態における車幅方向内側面には、金属製又は樹脂製の補強部材5aが設けられている。
クリップ6は、リッド5に車幅方向内側面に設けられており、プロペラ部20と係合可能な係合部である。図3A及び図3Bに示すように、クリップ6は、主部材40と、副部材50と、を備える。
主部材40は、クリップ6の主部を構成する樹脂製部材(塑性部材。例えば、PBT樹脂製)である。主部材40は、車幅方向に薄く、下端部が開放された筐体形状を呈する。主部材40は、リッド5の閉状態において車幅方向外側に位置する外壁部41と、外壁部41と対向し、リッド5の閉状態において車幅方向内側に位置する内壁部42と、を備える。また、主部材40は、外壁部41及び内壁部42の上端部同士を繋ぐ上壁部43と、外壁部41及び内壁部42の前端部同士を繋ぐ前壁部44と、外壁部41及び内壁部42の後端部同士を繋ぐ後壁部45と、を一体に備える。また、主部材40は、外壁部41から車幅方向外方に延設されており、リッド5の補強部材5aに取り付けられるリッド取付部46(図4A参照)を一体に備える。
副部材50は、クリップ6のうち、ロッド10の先端部(凸部11)と当接する部位を構成する弾性変形可能な樹脂製部材(弾性部材。例えば、熱可塑性エラストマー製)である。副部材50は、主部材40よりも軟らかく、広い弾性変形域を有する。また、副部材50は、ロッド10及びプロペラ部20よりも軟らかく、広い弾性変形域を有する。副部材50は、副部材設置部41aの車幅方向内側面に沿うように設けられる主壁部51と、主壁部51の上端部、前端部及び後端部並びに車幅方向外面から車幅方向外方に延設される突起部52と、を一体に備える。
クリップ6は、当該クリップ6にプロペラ部20が収容された状態(図4A〜図4C参照)で、ロッド10の先端部(凸部11)と対向して当接する先端対向部6aを備える。先端対向部6aは、副部材50における主壁部51の車幅方向内側面に構成されている。
クリップ6は、先端対向部6aの側方、本実施形態では、閉状態でプロペラ20と対向する前側及び後側、並びに、下側に連続するように設けられており、当該クリップ6にプロペラ部20が収容されたロック状態(図4(b)(c)参照)で、プロペラ部20と対向するプロペラ対向部6bを備える。プロペラ対向部6bは、主に主部材40における外壁部41の車幅方向内側面に構成されている。前後2つのプロペラ対向部6bは、先端対向部6aの下側において繋がっている。この連結部位は、副部材50によって構成されている。かかる構成によると、クリップ6内に進入した水が、前後のプロペラ対向部6bを伝い、先端対向部6aの下側で合流してクリップ6外へ滴下するので、水の排出を促し、クリップ6の劣化を抑制することができる。
続いて、本発明の実施形態に係る車両用ロック構造1の動作例について、主に図4A〜図4Cを参照して説明する。
したがって、車両用ロック構造1は、クリップ6内に異物(ゴミ、水等)が進入した場合でも、当該異物がプロペラ20とプロペラ対向部6bとの間に挟まってプロペラ20の回転を阻害することを防止し、回転時の負荷を抑制することができる。また、車両用ロック構造1は、ロッド10の先端部である凸部11及び/又は先端対向部6aが摩耗した場合でも、プロペラ20とプロペラ対向部6bとが干渉する面積を低減し、回転時の負荷を抑制することができる。
したがって、車両用ロック構造1は、回転時の負荷が最も大きいプロペラ20の径方向外端部とプロペラ対向部6bとの干渉を防止し、回転時の負荷を好適に抑制することができる。
したがって、車両用ロック構造1は、ロッド10が当接した際に異音の発生を抑制することができる。また、車両用ロック構造1は、ロッド10の先端部がクリップ6に当接したまま回転する際に異音の発生を抑制することができる。
したがって、車両用ロック構造1は、ロッド10の回転時における当該ロッド10の先端部と当接した先端対向部6aの捻じれ変形を抑制することができる。
したがって、車両用ロック構造1は、当該傾斜面6b1によって斜め方向にクリップ6の厚みを確保してクリップ6の強度を向上するとともに、クリップ6の周囲におけるデッドスペース発生を低減することができる。
したがって、車両用ロック構造1は、クリップ6内に進入した水が、前後のプロペラ対向部6bを伝い、先端対向部6aの下側で合流してクリップ6外へ滴下するので、水の排出を促し、クリップ6の劣化を抑制することができる。
2 車体
3 アウタパネル
3a 開口部
4 ロック部
5 リッド
6 クリップ
6a 先端対向部
6a1 傾斜面
6b プロペラ対向部
6b1 傾斜面
10 ロッド
20 プロペラ部
21 羽部
30 回転装置
50 副部材(弾性部)
Claims (5)
- 車体側に設けられた開口部を覆うリッドと、
前記リッドに設けられたクリップと、
前記クリップと係合することによって前記リッドをロックするロック部と、
を備える車両用ロック構造であって、
前記ロック部は、
ロッドと、
前記ロッドの先端側に設けられるプロペラ部と、
前記ロッド及び前記プロペラ部を、前記ロッドを回転軸として回転させる回転装置と、
を備え、
前記クリップは、
前記プロペラ部が収容されることによって当該プロペラ部と係合可能に構成されており、
前記プロペラ部が収容された状態において前記ロッドの先端部と対向して当接する先端対向部と、
前記プロペラ部が収容されたロック状態において前記プロペラ部と対向するプロペラ対向部と、
を備え、
前記プロペラ対向部の少なくとも一部は、前記先端対向部よりも、前記ロッドの軸方向において前記ロッドから離間する方向に設けられており、
前記クリップの前記先端対向部は、弾性変形可能な弾性部である
ことを特徴とする車両用ロック構造。 - 前記先端対向部の径方向外端部は、前記プロペラ対向部に向かうにつれて前記ロッドから離間する方向に傾斜する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ロック構造。 - 車体側に設けられた開口部を覆うリッドと、
前記リッドに設けられたクリップと、
前記クリップと係合することによって前記リッドをロックするロック部と、
を備える車両用ロック構造であって、
前記ロック部は、
ロッドと、
前記ロッドの先端側に設けられるプロペラ部と、
前記ロッド及び前記プロペラ部を、前記ロッドを回転軸として回転させる回転装置と、
を備え、
前記クリップは、
前記プロペラ部が収容されることによって当該プロペラ部と係合可能に構成されており、
前記プロペラ部が収容された状態において前記ロッドの先端部と対向して当接する先端対向部と、
前記プロペラ部が収容されたロック状態において前記プロペラ部と対向するプロペラ対向部と、
を備え、
前記プロペラ対向部の少なくとも一部は、前記先端対向部よりも、前記ロッドの軸方向において前記ロッドから離間する方向に設けられており、
前記プロペラ対向部の径方向外端部は、径方向内方に向かうにつれて前記ロッドから離間する方向に傾斜する
ことを特徴とする車両用ロック構造。 - 車体側に設けられた開口部を覆うリッドと、
前記リッドに設けられたクリップと、
前記クリップと係合することによって前記リッドをロックするロック部と、
を備える車両用ロック構造であって、
前記ロック部は、
ロッドと、
前記ロッドの先端側に設けられるプロペラ部と、
前記ロッド及び前記プロペラ部を、前記ロッドを回転軸として回転させる回転装置と、
を備え、
前記クリップは、
前記プロペラ部が収容されることによって当該プロペラ部と係合可能に構成されており、
前記プロペラ部が収容された状態において前記ロッドの先端部と対向して当接する先端対向部と、
前記プロペラ部が収容されたロック状態において前記プロペラ部と対向するプロペラ対向部と、
を備え、
前記プロペラ対向部の少なくとも一部は、前記先端対向部よりも、前記ロッドの軸方向において前記ロッドから離間する方向に設けられており、
前記クリップは、下端部が開放されており、
前記クリップは、前記先端対向部及び前記プロペラ対向部が上下方向に延在するように設けられており、
前記プロペラ部は、2枚の羽部によって構成されており、
2枚の前記羽部に対応する2つの前記プロペラ対向部は、前記先端対向部の下側で繋がっている
ことを特徴とする車両用ロック構造。 - 前記プロペラ対向部において前記プロペラ部の径方向外端部と対向する部位は、前記先端対向部よりも、前記ロッドの軸方向において前記ロッドから離間する方向に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用ロック構造。
Priority Applications (1)
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JP2019191544A JP6983207B2 (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 車両用ロック構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019191544A JP6983207B2 (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 車両用ロック構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021067038A JP2021067038A (ja) | 2021-04-30 |
JP6983207B2 true JP6983207B2 (ja) | 2021-12-17 |
Family
ID=75638322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019191544A Active JP6983207B2 (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 車両用ロック構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP6983207B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
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JP2019145990A (ja) * | 2018-02-20 | 2019-08-29 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | 高周波入力結合器用保護部材 |
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JP7264654B2 (ja) * | 2019-01-31 | 2023-04-25 | 株式会社ハイレックスコーポレーション | 進退移動装置 |
JP7308690B2 (ja) * | 2019-08-08 | 2023-07-14 | 株式会社Fts | 開閉アシスト装置の誤操作防止構造 |
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2019
- 2019-10-18 JP JP2019191544A patent/JP6983207B2/ja active Active
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