JP2019145990A - 高周波入力結合器用保護部材 - Google Patents

高周波入力結合器用保護部材 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波入力結合器への取り付け時に内導体に傷を付けにくい内導体保護キャップ構体を提供する。【解決手段】内導体保護キャップ構体17は、内導体21の一端部を覆う内導体保護キャップ25と、内導体21を振れ止めする内導体振れ止め26とを備える。内導体保護キャップ25は、筒状のキャップ本体部40と、キャップフランジ部41とを備える。キャップ本体部40は、内導体21の一端部を囲む。キャップフランジ部41は、キャップ本体部40からフランジ状に突設され、フランジ部31に対向配置されてフランジ部31に対して一体的に固定される。内導体保護キャップ25は、内導体21を軸方向に対して交差する方向に挟み込む複数の振れ止め片部49からなる環状に形成され、外縁側がフランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれて保持されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、高周波入力結合器に取り付けられる高周波入力結合器用保護部材に関する。
従来、荷電粒子(電子、イオン、陽子)加速器において、クライストロン等の高周波増幅器から放出された高周波(マイクロ波)を加速空洞に入射する際に高周波入力結合器(カプラ)が用いられる。この高周波入力結合器は、加速空洞に高周波(マイクロ波)を入射するとき、加速空洞に対して良好なカップリングを持たせることのできる構造を有している。高周波入力結合器は、主に高周波透過窓構体と外導体と内導体(アンテナ)とにより構成される。外導体は、主にろう接やボルト締めで高周波透過窓構体と接合される。内導体は、主にろう接や溶接で高周波透過窓構体と接合される。外導体と内導体とは、同軸構造を形成しており、同軸度が高いこと(外導体に対し内導体の偏芯が少ないこと)、特に内導体表面が平滑であること等が要求される。
高周波入力結合器においては、外導体内部や内導体表面の保護を目的に、完成後の輸送時には筒状の内導体保護キャップ構体が取り付けられる。さらに、この内導体保護キャップ構体には、輸送時の振動による内導体の高周波透過窓構体との接合部への応力集中や内導体自体の曲がりを防ぐため、主に銅からなる金属製の内導体振れ止めが先端から挿入されており、この内導体振れ止めにより内導体と外導体とが固定される。このとき、内導体を目視で確認できない状態で内導体振れ止めが挿入されると、内導体振れ止めの挿入の際に、その内側が内導体を擦りながら挿入され、内導体の表面に傷を生じさせやすいという課題がある。内導体の表面が傷付くと、その傷の位置で放電が生じ、高周波入力結合器の性能を著しく低下させるおそれがある。
特開2016−110698号公報
本発明が解決しようとする課題は、高周波入力結合器への取り付け時に内導体に傷を付けにくい高周波入力結合器用保護部材を提供することである。
実施形態の高周波入力結合器用保護部材は、筒状の外導体と、この外導体の内方に位置する柱状の内導体とを有し、外導体の一端部にフランジ部を備えるとともに、内導体の一端部が外導体の一端部から突出する高周波入力結合器に対して取り付けられる高周波入力結合器用保護部材である。この高周波入力結合器用保護部材は、内導体の一端部を覆う覆い部材と、内導体を振れ止めする振れ止め部材とを備える。覆い部材は、筒状の覆い部材本体部と、固定部とを備える。覆い部材本体部は、内導体の一端部を囲む。固定部は、覆い部材本体部からフランジ状に突設され、フランジ部に対向配置されてフランジ部に対して一体的に固定される。振れ止め部材は、内導体を軸方向に対して交差する方向に挟み込む複数の振れ止め片部からなる環状に形成され、外縁側がフランジ部と固定部との間に挟み込まれて保持されている。
第1の実施形態の高周波入力結合器用保護部材を備えた高周波入力結合器装置の一部を示す断面図である。 (a)は同上高周波入力結合器用保護部材の振れ止め部材を示す平面図、(b)は(a)のI−I相当位置の断面図である。 同上高周波入力結合器装置を模式的に示す断面図である。 比較例の高周波入力結合器用保護部材を備えた高周波入力結合器装置を模式的に示す断面図である。 第2の実施形態の高周波入力結合器用保護部材を備えた高周波入力結合器装置の一部を示す断面図である。 (a)は同上高周波入力結合器用保護部材の振れ止め部材を示す平面図、(b)は(a)のII−II相当位置の断面図である。
以下、第1の実施形態を、図面を参照して説明する。
図3に高周波入力結合器装置10の断面図を示す。この高周波入力結合器装置10は、高周波入力結合器(カプラ)16、およびこの高周波入力結合器16に対して着脱可能に取り付けられる高周波入力結合器用保護部材としての内導体保護キャップ構体17を備えている。なお、以下、上下方向については、高周波入力結合器16側を下側、内導体保護キャップ構体17を上側として説明する。
高周波入力結合器16は、例えばクライストロン等の高周波増幅器から放射された高周波(マイクロ波)を伝送する図示しない導波管と加速器の加速空胴との間を結合するとともに、導波管内の大気圧と加速空胴内の高真空とを隔絶し、高周波を加速空胴に入射するのに用いられる。この高周波入力結合器16は、同軸に配置される円筒状の外導体20および円柱状の内導体21を有している。これら外導体20と内導体21との間を通じて高周波を伝送する。また、高周波入力結合器16は、下端部側に高周波透過窓構体22を備えている。
外導体20は、一端部である上端部が加速器に取り付けられる。内導体21は、外導体20の内方に位置している。また、この内導体21は、一端部である上端部が外導体20の上端部から加速器の加速空胴に突出配置されるアンテナ部23となっている。この内導体21の内部は、この内導体21の他端部である下端部と連通する空洞状となっていてもよい。
また、高周波透過窓構体22は、気密を保ち高周波を透過する高周波透過窓22aを備えている。この高周波透過窓22aの材料には、例えばアルミナ等のセラミックが用いられている。高周波透過窓22aは、中央に円形の孔を有する円板状(円環状)に形成されている例えばセラミックス製で、内導体21が貫通される中心孔を有する環状型円板形状に形成されている。そして、高周波透過窓22aの孔に内導体21が挿入され、高周波透過窓22aが外導体20の内側に挿入され、高周波透過窓22aの外側と内側とが外導体20と内導体21とに対してそれぞれろう接(ろう付け接合)により接合されている。
内導体保護キャップ構体17は、外導体20の内部や内導体21の表面を保護するものである。この内導体保護キャップ構体17は、高周波入力結合器16の完成後の輸送時に高周波入力結合器16に取り付けられる。この内導体保護キャップ構体17は、内導体21の上端部、すなわちアンテナ部23を覆う覆い部材としての内導体保護キャップ25を備えている。また、内導体保護キャップ構体17は、内導体21を振れ止めする振れ止め部材としての内導体振れ止め26を備えている。これら内導体保護キャップ25と内導体振れ止め26とは、互いに別体で形成されている。そして、内導体保護キャップ構体17は、高周波入力結合器16の外導体20に対して固定される。
次に、図1に高周波入力結合器装置10の一部の断面図を示す。
高周波入力結合器16の外導体20は、外導体本体30と、内導体保護キャップ構体17が固定されるフランジ部31とを備えている。また、外導体20は、外導体本体30に軸方向の伸縮に対応するためのベローズ構体32(図3)を軸方向の一部に備え、伸縮可能に形成されている。フランジ部31は、外導体20の上端部、すなわち加速器側の端部に径方向に突出してフランジ状に形成されている。このフランジ部31は、外導体20(外導体本体30)の例えば全周に形成されている。このフランジ部31は、外導体20よりも厚みが大きく形成されている。さらに、このフランジ部31には、内導体保護キャップ構体17を高周波入力結合器16に締結固定するボルト36が挿通されるボルト挿通穴37が形成されている。ボルト36は、ワッシャ38,38を介して取り付けられる。これらワッシャ38,38は、例えば一方がスプリングワッシャ、他方が平ワッシャである。また、ボルト挿通穴37は、例えば複数形成され、外導体20の周方向に等配されている。
内導体保護キャップ構体17の内導体保護キャップ25は、覆い部材本体部としてのキャップ本体部40を備えている。また、この内導体保護キャップ25は、固定部としてのキャップフランジ部41を備えている。
キャップ本体部40は、内導体21の上端部、すなわちアンテナ部23を囲む円筒状に形成されている。このキャップ本体部40は、外導体20の上端部側の内径と略同径、あるいはこの外導体20の上端部側よりも僅かに大きい内径に形成されている。このため、このキャップ本体部40は、内導体21の外径よりも大きい内径を有し、内導体21の表面に対して離れて位置している。本実施形態において、このキャップ本体部40は、有蓋円筒状に形成されている。すなわち、このキャップ本体部40は、上端部が閉塞されており、高周波入力結合器16側である下端部が開口されている。
キャップフランジ部41は、高周波入力結合器16のフランジ部31に対向配置されてこのフランジ部31に対して一体的に固定される部分である。このキャップフランジ部41は、キャップ本体部40の下端部に径方向に突出してフランジ状に形成されている。このキャップフランジ部41は、キャップ本体部40の例えば全周に形成されている。また、このキャップフランジ部41は、フランジ部31と略等しい外径に形成されている。さらに、このキャップフランジ部41には、ボルト36が挿入されるボルト挿入穴43が形成されている。ボルト挿入穴43は、本実施形態において、ボルト36が締め付けられる雌ねじ状のボルト固定穴である。このボルト挿入穴43は、ボルト挿通穴37と対応する複数形成され、内導体保護キャップ25の周方向に等配されている。
また、内導体保護キャップ構体17の内導体振れ止め26は、図1、図2(a)および図2(b)に示すように、円環状に形成され、外縁側がフランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれて保持されている。具体的に、この内導体振れ止め26は、内導体21が挿通される穴部45を中央部に備えている。また、この内導体振れ止め26は、外導体20の内部に位置する内挿部としての嵌合部46を備えている。さらに、この内導体振れ止め26は、フランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれる被保持部47を備えている。また、この内導体振れ止め26は、ボルト36が挿通されるボルト穴48を備えている。そして、この内導体振れ止め26は、複数の振れ止め片部49に分割され、内導体21を軸方向に対して交差(直交)する方向である径方向に挟み込むように形成されている。本実施形態において、振れ止め片部49は、一対設定され、内導体振れ止め26の中心線CLの位置で分割されている。すなわち、振れ止め片部49,49は、互いに線対称な略半円形状に形成されている。なお、この内導体振れ止め26は、好ましくは例えば銅により形成されているが、より好ましくは例えばPTFE(フッ素樹脂)やHDPE(高密度ポリエチレン)等の、表面が滑らかな合成樹脂により形成されている。
穴部45は、外導体20に対する内導体21の径方向の位置を規制する部分である。この穴部45は、内導体21の外径と略等しい内径を有する円形状に形成されている。また、この穴部45は、嵌合部46を厚み方向に貫通して形成されている。この穴部45の上下の縁部はそれぞれ面取り部45aとなっており、これら面取り部45aが穴部45の内部に向かって曲面状に湾曲して形成されている。このため、この穴部45の内縁部において、内導体21の表面を擦りにくく、すなわち内導体21の表面を傷付けにくくなっている。
嵌合部46は、被保持部47よりも厚みが大きく形成されている。この嵌合部46は、例えば被保持部47の2倍程度の厚みに設定されている。また、この嵌合部46は、外導体20の内径と略等しい外径を有している。このため、この嵌合部46の外側部である外周の位置が外導体20の内部に嵌め込まれるように形成されている。
被保持部47は、上側面が嵌合部46の上側面と面一に形成されている。このため、内導体振れ止め26は、嵌合部46の外周の位置にて被保持部47との間が下側に段差状に突出している。この被保持部47は、本実施形態において、フランジ部31およびキャップフランジ部41と略等しい外径を有している。このため、この被保持部47は、本実施形態において、フランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれた状態で、外周面が外部に露出している。
ボルト穴48は、被保持部47を厚み方向(上下方向)に貫通して形成されている。このボルト穴48は、ボルト挿通穴37およびボルト挿入穴43と対応する複数形成され、内導体振れ止め26の周方向に等配されている。これらボルト穴48は、被保持部47(内導体振れ止め26)の外周近傍に配置されている。このため、これらボルト穴48は、穴部45に対して内導体振れ止め26の径方向に離れて位置している。また、これらボルト穴48は、各振れ止め片部49に同数ずつ配置されている。
そして、例えば輸送時等に、高周波入力結合器16に対して内導体保護キャップ構体17を取り付ける際には、まず、作業者が内導体21を目視しながら、振れ止め片部49,49により内導体21を径方向に挟むようにして内導体振れ止め26の嵌合部46を外導体20の上端部に嵌合させつつ内導体振れ止め26の被保持部47を外導体20のフランジ部31上に重ねる。この結果、内導体振れ止め26が高周波入力結合器16に対して径方向に位置合わせされる。また、内導体振れ止め26は、ボルト穴48をフランジ部31のボルト挿通穴37に位置合わせすることで高周波入力結合器16に対して周方向に位置合わせされる。
次いで、作業者は、内導体保護キャップ25を、キャップフランジ部41のボルト挿入穴43を内導体振れ止め26のボルト穴48と位置合わせしつつ内導体振れ止め26上にキャップフランジ部41を重ねて配置する。
この状態で、作業者は、ワッシャ38,38をフランジ部31の下面にて各ボルト挿通穴37の位置に重ね、ボルト36の先端側を下方からボルト挿通穴37にそれぞれ挿入し、これらボルト挿通穴37と位置合わせされたボルト穴48を介してボルト36の先端側をボルト挿入穴43に螺合させて締め付ける。この結果、高周波入力結合器16に対して内導体保護キャップ構体17が強固に固定される。なお、内導体保護キャップ構体17は、高周波入力結合器16を使用する際に、上記の手順とは逆順の作業によって取り外される。内導体保護キャップ構体17を取り外した高周波入力結合器16は、導波管と加速器の加速空胴との間を結合するように取り付けられる。
上述したように、上記第1の実施形態によれば、内導体振れ止め26を、内導体21を軸方向に対して交差する方向に挟み込む複数の振れ止め片部49からなる環状に形成することで、内導体21を目視しながらこの内導体振れ止め26を取り付けできるので、この内導体振れ止め26の外縁側を、外導体20のフランジ部31と内導体保護キャップ25のキャップフランジ部41との間に挟み込んで保持することにより、内導体21の表面に傷を付けにくい状態で高周波入力結合器16へと内導体保護キャップ構体17を取り付けできる。
例えば図4に示す比較例のように、内導体保護キャップ構体17aが、円筒状の内導体保護キャップ25aの上端部側の内部に円筒状の内導体振れ止め26aを備える構成の場合、この内導体保護キャップ構体17aを高周波入力結合器16に対して取り付けるときに内導体振れ止め26aと内導体21との位置を作業者が同時に目視することができず、いわゆるめくら作業となることにより、内導体振れ止め26aの挿入の際に、その内側がアンテナ部23を擦りながら挿入され、アンテナ部23の表面に傷を生じさせやすくなるおそれがある。これに対して、本実施形態の内導体保護キャップ構体17は、内導体振れ止め26と内導体21とを同時に目視しながら位置合わせをすることができるので、高周波入力結合器16への取り付け時に内導体21の表面を傷付けるリスクを低減できる。
そして、内導体振れ止め26により、輸送時の振動による内導体21の高周波透過窓構体22との接合部への応力集中に起因する接合割れや内導体21自体の曲がりを抑制でき、輸送によって高周波入力結合器16の外導体20と内導体21との同軸度や内導体21の表面の平滑性が損なわれることを防止できる。
また、内導体振れ止め26は、嵌合部46の外周を外導体20の内周に嵌合することにより、外導体20に対して径方向に容易に位置決めできる。
さらに、内導体振れ止め26は、キャップフランジ部41をフランジ部31に対して締結固定するボルト36が挿通されるボルト穴48を備えることで、内導体振れ止め26を高周波入力結合器16に対してボルト36およびボルト穴48により容易かつ確実に固定できるとともに、これらボルト36およびボルト穴48の位置を基準として内導体振れ止め26を高周波入力結合器16に対して位置決め可能になる。このため、本実施形態では、嵌合部46を必ずしも設けなくても、高周波入力結合器16に対して位置決めできる。
内導体振れ止め26は、例えば表面が滑らかな合成樹脂により形成することで、仮にこの内導体振れ止め26が取り付け時に内導体21を擦った場合でも内導体21の表面に傷を付けにくくできる。
次に、第2の実施形態を、図5および図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態は、内導体保護キャップ構体17が、ガスケット51を備え、内導体保護キャップ25が、真空バルブ53の一方の開口側が気密に接続される接続部54を備えているものである。
ガスケット51は、円環状に形成されている。このガスケット51は、内導体振れ止め26の外径よりも大きい内径に形成されている。換言すれば、内導体振れ止め26の外径(外形)は、ガスケット51の内径(内形)よりも小さく設定されている。また、このガスケット51は、外導体20のフランジ部31の外径および内導体保護キャップ25のキャップフランジ部41の外径よりも小さく形成され、ボルト36の位置よりも内方(中心側)に位置している。すなわち、このガスケット51には、ボルト36が挿通されていない。このガスケット51は、例えば銅により形成され、内導体振れ止め26の被保持部47の外方の位置でフランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれて塑性変形され、高周波入力結合器16(外導体20のフランジ部31)と内導体保護キャップ構体17(内導体保護キャップ25のキャップフランジ部41)との間を気密に封止する。ここで、外導体20のフランジ部31と、内導体保護キャップ25のキャップフランジ部41とは、例えばそれぞれCF(コンフラット(登録商標))フランジである。すなわち、フランジ部31は、キャップフランジ部41に対向する上側にてボルト挿通穴37よりも内方(中心側)の位置に、エッジ部56が形成されている。また、キャップフランジ部41は、フランジ部31に対向する下側にてボルト挿入穴43よりも内方(中心側)の位置に、エッジ部57が形成されている。そして、これらエッジ部56,57により、ガスケット51が上下から挟み込まれている。また、これらフランジ部31とキャップフランジ部41とは、ガスケット51(エッジ部56,57)の外方の位置で互いに上下に突き当てられている。
接続部54は、内導体保護キャップ25において、高周波入力結合器16とは反対側であるキャップ本体部40の上端部に突設されている。この接続部54は、キャップ本体部40の内部と連通する筒状に形成されている。また、この接続部54は、例えばキャップ本体部40と同軸状に形成されている。
さらに、内導体振れ止め26には、穴部45の周囲に、通気穴60が形成されている。この通気穴60は、外導体20の内部と接続部54の内部とを互いに連通させるものである。この通気穴60は、嵌合部46を厚み方向(上下方向)に貫通して形成されている。この通気穴60は、例えば複数形成され、内導体振れ止め26の周方向に等配されている。
また、内導体振れ止め26の被保持部47は、ガスケット51の内径よりも小さい外径に形成されている。このため、内導体振れ止め26は、ボルト36よりも内方(中心側)に位置している。すなわち、内導体振れ止め26には、ボルト36が挿通されていない。
ボルト36は、ナット62により締め付け固定される。ナット62は、キャップフランジ部41の上側にてボルト挿入穴43の位置にワッシャ63,63を介して配置される。これらワッシャ63,63は、例えば一方がスプリングワッシャ、他方が平ワッシャである。
そして、例えば輸送時等に高周波入力結合器16に対して内導体保護キャップ構体17を取り付ける際には、まず、作業者が内導体21を目視しながら、振れ止め片部49,49により内導体21を径方向に挟むようにして内導体振れ止め26の嵌合部46を外導体20の上端部に嵌合させつつ内導体振れ止め26の被保持部47を外導体20のフランジ部31上に重ねる。
次いで、作業者は、ガスケット51を例えばフランジ部31上のエッジ部56の位置に重ねる。ガスケット51の内径は、内導体振れ止め26の外径よりも大きいので、内導体振れ止め26の外周を囲むようにガスケット51が配置される。
さらに、内導体保護キャップ25を、キャップフランジ部41のボルト挿入穴43をフランジ部31のボルト挿通穴37と位置合わせしつつ、フランジ部31上にキャップフランジ部41を重ねて配置する。
この状態で、作業者は、ワッシャ38,38をフランジ部31の下面にて各ボルト挿通穴37の位置に重ね、ボルト36の先端側を下方からボルト挿通穴37にそれぞれ挿入し、ボルト36の先端側をボルト挿通穴37と位置合わせされたボルト挿入穴43に挿通させてキャップフランジ部41上に突出させ、このボルト36の先端側をワッシャ63,63に通してナット62を螺合させて締め付けると、エッジ部56,57がガスケット51を上下から挟み込んで塑性変形させ、内導体振れ止め26の外周部分を気密に封止して、内導体保護キャップ構体17が高周波入力結合器16に対して強固に固定される。
すなわち、内導体振れ止め26の外径を、フランジ部31とキャップフランジ部41との間に挟み込まれて塑性変形するガスケット51の内径よりも小さくすることで、ガスケット51と内導体振れ止め26とが同時に使用可能となり、高周波入力結合器16と内導体保護キャップ構体17との接続位置での真空気密を保つことができる。
そして、内導体保護キャップ25に接続部54を形成し、この接続部54に真空バルブ53を接続することで、外導体20の内部を真空に保持したまま、あるいは窒素やアルゴン等のガスを充填した状態で輸送可能となる。この結果、外導体20の内面や内導体21を外気との接触による酸化等に対して保護できる。
なお、上記各実施形態において、内導体振れ止め26は、3以上の振れ止め片部49に分割されていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
16 高周波入力結合器
17 高周波入力結合器用保護部材としての内導体保護キャップ構体
20 外導体
21 内導体
25 覆い部材としての内導体保護キャップ
26 振れ止め部材としての内導体振れ止め
31 フランジ部
36 ボルト
40 覆い部材本体部としてのキャップ本体部
41 固定部としてのキャップフランジ部
46 内挿部としての嵌合部
48 ボルト穴
49 振れ止め片部
51 ガスケット
53 真空バルブ
54 接続部

Claims (5)

  1. 筒状の外導体と、この外導体の内方に位置する柱状の内導体とを有し、前記外導体の一端部にフランジ部を備えるとともに、前記内導体の一端部が前記外導体の一端部から突出する高周波入力結合器に対して取り付けられる高周波入力結合器用保護部材であって、
    前記内導体の一端部を覆う覆い部材と、
    前記内導体を振れ止めする振れ止め部材とを具備し、
    前記覆い部材は、
    前記内導体の一端部を囲む筒状の覆い部材本体部と、
    この覆い部材本体部からフランジ状に突設され、前記フランジ部に対向配置されて前記フランジ部に対して一体的に固定される固定部とを備え、
    前記振れ止め部材は、前記内導体を軸方向に対して交差する方向に挟み込む複数の振れ止め片部からなる環状に形成され、外縁側が前記フランジ部と前記固定部との間に挟み込まれて保持されている
    ことを特徴とする高周波入力結合器用保護部材。
  2. 前記振れ止め部材は、前記固定部を前記フランジ部に対して締結固定するボルトが挿通されるボルト穴を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の高周波入力結合器用保護部材。
  3. 前記振れ止め部材の外形は、前記フランジ部と前記固定部との間に挟み込まれて塑性変形するガスケットの内形より小さく設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の高周波入力結合器用保護部材。
  4. 前記覆い部材は、前記覆い部材本体部の内部と連通し真空バルブが気密に接続される接続部を備えている
    ことを特徴とする請求項3記載の高周波入力結合器用保護部材。
  5. 前記振れ止め部材は、外側部が外導体の内部に嵌合される内挿部を備えている
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の高周波入力結合器用保護部材。
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