以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、車両100の通信環境の一例を概略的に示す。本実施形態に係る車両100は、他の車両100と無線通信する。車両100は、ネットワーク10を介した他の車両100との無線通信、他の車両100との直接の無線通信(車車間直接通信と記載する場合がある。)、及び路車間通信を介した他の車両100との無線通信(車路車間通信と記載する場合がある。)の少なくともいずれかによって、他の車両100と無線通信してよい。
ネットワーク10は、任意のネットワークであってよい。例えば、ネットワーク10は、インターネットと、いわゆる3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の携帯電話網と、公衆無線LAN(Local Area Network)と、専用網との少なくともいずれかを含んでよい。
車両100は、公知の車車間通信技術、路車間通信技術を用いて、車車間直接通信、車路車間通信を実行してよい。例えば、車両100は、700MHz帯及び5.8GHz帯等の所定の周波数帯を利用した通信によって、車車間直接通信、車路車間通信を実行する。車両100は、他の車両100を経由して、さらに他の車両100と無線通信してもよい。例えば、複数の車両100が車車間直接通信、車路車間通信によって連携することにより車両間ネットワークを形成してよく、車両間ネットワークを介して、遠隔地の車両100同士が通信を実行してもよい。
車両100は、車両100の周囲を撮像する撮像部を備え、撮像部によって撮像した撮像画像を他の車両100に送信したり、他の車両100の撮像部によって撮像された撮像画像を他の車両100から受信したりする。このように、車両100は、他の車両100と撮像画像を共有する。撮像画像は、静止画像であっても、映像(動画像)であってもよい。
多数の車両100が撮像画像を共有する場合、閲覧者にとって有用でない画像の数も増加することになるので、閲覧者にとって有用な撮像画像を適切に選択可能な技術を提供することが望ましい。
本実施形態に係る車両100は、車両100の目的地までのルートに、通常時とは異なるイレギュラーな区間が含まれる場合に、例えば、他の車両100がその区間を移動しながら撮像した当該区間の撮像画像を取得して、車両100のユーザに提供する。例えば、車両100は、車両100のナビゲーションシステムに設定されている車両100の目的地までの設定ルートを取得し、さらに、当該目的地までの最短ルートを取得し、設定ルートのうち、最短ルートとの分岐点を含む所定区間の撮像画像を他の車両100から受信して表示する。
例えば、目的地までの最短ルート中に、事故や自然災害等による通行止めが存在したり、渋滞が発生したりしている場合等、ナビゲーションシステムは、迂回ルートを候補として提示したり、設定したりする。このようなイレギュラーな事象による迂回ルートは、車両100の運転者が慣れていないルートである場合があり、運転者がその迂回ルートに入るポイントを把握しづらかったり、不安を感じながらそのルートを走行したりするような事態が発生する場合がある。
本実施形態に係る車両100によれば、例えば、設定ルートのうち、最短ルートとの分岐点を通過する経路の撮像画像を、運転者に対して表示することができるので、迂回ルートに入るポイントを事前に運転者に把握させることができる。また、本実施形態に係る車両100によれば、例えば、設定ルートのうち、最短ルートと重複しない非重複区間の少なくとも一部の区間の撮像画像を、運転者に対して表示することができるので、運転者にとって不慣れなルートを事前に運転者に把握させることができ、運転者の不安を軽減することができる。
図2は、車両100の構成の一例を概略的に示す。車両100は、操作部110、表示部120、無線通信部130、撮像部140、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部150、センサ部160、及び制御装置200を備える。これらの構成の少なくとも一部は、いわゆるカーナビゲーションシステムに含まれる構成であってよい。
操作部110は、車両100のユーザによる操作を受け付ける。操作部110は、物理的な操作ボタン類を含んでよい。操作部110及び表示部120は、タッチパネルディスプレイであってもよい。操作部110は、音声操作を受け付けてもよい。操作部110は、マイク及びスピーカを含んでよい。
無線通信部130は、他の車両100との無線通信を実行する。無線通信部130は、携帯電話網の無線基地局を介してネットワーク10と通信する通信ユニットを含んでよい。また、無線通信部130は、WiFi(登録商標)アクセスポイントを介してネットワーク10と通信する通信ユニットを含んでよい。また、無線通信部130は、車車間通信を実行する通信ユニットを含んでよい。また、無線通信部130は、路車間通信を実行する通信ユニットを含んでよい。
撮像部140は、1又は複数のカメラを含む。カメラは、ドライブレコーダであってもよい。撮像部140が複数のカメラを含む場合、複数のカメラのそれぞれは、車両100の異なる位置に配置される。また、複数のカメラのそれぞれは、異なる撮像方向を撮像する。
GNSS受信部150は、GNSS衛星から発信された電波を受信する。GNSS受信部150は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両100の位置を特定してもよい。
センサ部160は、1又は複数のセンサを含む。センサ部160は、例えば、加速度センサを含む。センサ部160は、例えば、角速度センサ(ジャイロセンサ)を含む。センサ部160は、例えば、地磁気センサを含む。センサ部160は、例えば、車速センサを含む。
制御装置200は、操作部110、表示部120、無線通信部130、撮像部140、GNSS受信部150、及びセンサ部160を制御して、各種処理を実行する。制御装置200は、例えば、ナビゲーション処理を実行する。制御装置200は、公知のカーナビゲーションシステムが実行するナビゲーション処理と同様のナビゲーション処理を実行してよい。
例えば、制御装置200は、GNSS受信部150及びセンサ部160からの出力に基づいて車両100の現在位置を特定して、現在位置に対応する地図データを読み出して表示部120に表示させる。また、制御装置200は、操作部110を介して目的地の入力を受け付け、車両100の現在位置から目的地までの推奨ルートを特定して、表示部120に表示させる。制御装置200は、ルートの選択を受け付けた場合、選択されたルートに従って、表示部120及びスピーカを介して、車両100が走行すべき進路のガイダンスを行う。
本実施形態に係る制御装置200は、例えば、ナビゲーション処理によって設定された目的地までの設定ルートが、目的地までの最短ルートと異なる場合に、設定ルートと最短ルートとの分岐点を含む所定区間の撮像画像の送信を他の車両100に依頼する依頼処理を実行する。制御装置200は、例えば、当該所定区間を示す区間情報と、車両100を識別する識別情報とを含む依頼情報を他の車両100に向けてブロードキャストする。制御装置200と、車両100の外部との通信は、無線通信部130を介して行われてよい。
区間情報は、分岐点を含む所定区間を示すものであればどのような情報であってもよい。例えば、区間情報は、緯度経度によって所定区間を表現する情報であってよく、また、道路を識別する道路識別情報によって所定区間を表現する情報であってもよい。
分岐点を含む所定区間は、分岐点を通過する経路であってよい。この場合、区間情報は、例えば、分岐点の緯度経度と、設定ルートのうち、分岐点の手前の第1所定距離の区間と、分岐点の後の第2所定距離の区間とを示す情報であってよい。第1所定距離と第2所定距離は、同一距離であっても、異なる距離であってもよい。第1所定距離及び第2所定距離は、任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってもよい。
また、分岐点を含む所定区間は、設定ルートのうち、最短ルートと重複しない非重複区間の少なくとも一部の区間であってよい。この場合、区間情報は、例えば、設定ルートのうち、分岐点から所定距離の区間を示す情報であってよい。また、所定区間は、設定ルートのうち、分岐点を通過した時点から所定時間経過するまでの間に走行した区間であってよく、この場合、区間情報は、当該所定時間を含んでよい。
車両100を識別する識別情報は、通信において車両100を識別可能な情報である。識別情報は、例えば、車両100に割り当てられたID及びIPアドレス等である。制御装置200は、無線通信部130に、依頼情報をブロードキャストさせてよい。依頼情報は、ネットワーク10及び車両間ネットワークの少なくともいずれかを介して、複数の他の車両100に到達する。
また、本実施形態に係る制御装置200は、依頼情報を受信した他の車両100によって送信された撮像画像を表示する表示処理を実行する。制御装置200は、他の車両100によって送信され、ネットワーク10及び車両間ネットワークの少なくともいずれかを介して受信した撮像画像を、表示部120に表示させてよい。制御装置200は、例えば、表示部120が表示する地図上の、分岐点に対応する位置に、撮像画像を表示させる。本例において、制御装置200が搭載されている車両100は第1の車両の一例であってよく、撮像画像を送信する他の車両100は第2の車両の一例であってよい。
図3は、複数の車両100の位置関係及び分岐点104の一例を概略的に示す。図3では、複数の車両100の例として、車両100と、それ以外の車両410、車両420、車両430、及び車両440とを示す。車両410、車両420、車両430、及び車両440は、車両100と同様の構成を有する。車両410、車両420、車両430、及び車両440を区別なく記載するときは、他の車両と記載する場合がある。
車両100の制御装置200は、例えば、ルート102が設定されたときに、ルート102と、最短ルート300とが異なることを条件に、ルート102と最短ルート300との分岐点104を特定し、ルート102のうち、分岐点104を含む所定区間を示す区間情報と、車両100の識別情報とを含む依頼情報をブロードキャストする。図3に示す例において、当該依頼情報は、ネットワーク10及び車両間ネットワークの少なくともいずれかを介して、車両410、車両420、車両430、及び車両440に到達する。
所定区間は、分岐点104を通過する経路106であってよい。また、所定区間は、ルート102のうち、最短ルート300と重複しない非重複区間108であってよい。所定区間は、非重複区間108の一部であってもよい。ここでは、所定区間が経路106である場合を例に挙げて説明する。
依頼情報を受信した他の車両は、当該他の車両の位置及びルート情報を参照して、所定区間を走行するか否か、所定区間を既に走行した後である場合に所定区間を撮像した撮像画像を保存しているか否かを判定してよい。図3に示す例では、車両410は、経路106を既に走行した後であって経路106を撮像した撮像画像を保存しており、車両420は、経路106を既に走行した後であって経路106を撮像した撮像画像を保存しており、車両430は、依頼情報の受信後に経路106を走行し、車両440は、依頼情報の受信後に経路106を走行する場合を例に挙げて説明する。
車両410は、車両410の識別情報及び位置情報と、経路106を撮像した撮像時間とを含む第2応答情報を車両100に対して送信する。車両420は、車両420の識別情報及び位置情報と、経路106を撮像した撮像時間とを含む第2応答情報を車両100に対して送信する。車両430は、車両430の識別情報及び位置情報を含む第1応答情報を車両100に対して送信する。車両440は、車両440の識別情報及び位置情報を含む第1応答情報を車両100に対して送信する。
車両100の制御装置200は、第1応答情報を受信したことを条件に、第1応答情報を送信した車両から撮像画像を受信することを決定する。制御装置200は、第1応答情報を送信した車両が複数存在する場合、当該複数の車両の位置に基づいて、撮像画像を受信する車両を選択する。制御装置200は、例えば、経路106に最も近い車両を特定する。図3に示す例では、車両100は、車両430を特定する。そして、車両100は、ネットワーク10及び車両間ネットワークの少なくともいずれかを介して、経路106の撮像画像を要求する要求情報を車両430に送信して、車両430から経路106の撮像画像を受信する。
図3に示す例において、車両430及び車両440が存在しなかった場合、車両100の制御装置200は、第1応答情報を受信せずに、第2応答情報を受信することになり、第2応答情報を送信した車両から撮像画像を受信することを決定する。制御装置200は、第2応答情報を送信した車両が複数存在する場合、経路106を撮像した撮像時間に基づいて、撮像画像を受信する車両を選択する。制御装置200は、例えば、撮像時間が最も新しい車両を選択する。図3に示す例では、車両100は、車両420を選択する。そして、車両100は、経路106の撮像画像を要求する要求情報を車両420に送信して、車両420から、経路106の撮像画像を受信する。
図3に示す例において、車両410、車両420、車両430、及び車両440が存在しなかった場合、車両100の制御装置200は、第1応答情報及び第2応答情報のいずれも受信しないことになる。この場合、制御装置200は、例えば、設定ルートが最短ルートと異なることと、分岐点を含む所定区間の撮像画像を取得できなかったことを車両100のユーザに通知してよい。なお、制御装置200は、このような通知を実行しなくてもよい。
また、例えば、複数の車両100がネットワーク10上の画像管理サーバを介して撮像画像を共有可能である場合には、車両100の制御装置200は、画像管理サーバから分岐点を含む所定区間の撮像画像を受信してもよい。このような画像管理サーバは、例えば、複数の車両100が各地を走行しているときに撮像した撮像画像及び撮像位置を、各車両100から適宜収集して格納し、車両100からの要求に応じて、格納している撮像画像を車両100に送信することによって、複数の車両100の間での撮像画像の共有を可能にする。制御装置200は、例えば、第1応答情報及び第2応答情報のいずれも受信しなかった場合に、分岐点を含む所定区間の撮像画像を要求する要求情報を画像管理サーバに送信し、要求情報に応じて画像管理サーバが送信した分岐点を含む所定区間の撮像画像を受信する。
図4は、制御装置200の機能構成の一例を概略的に示す。制御装置200は、格納部202、設定ルート取得部204、最短ルート取得部206、分岐点特定部208、依頼情報送信部210、応答受信部212、要求情報送信部214、撮像画像受信部216、及び表示制御部218を備える。なお、制御装置200がこれらの全ての構成を備えることは必須とは限らない。
格納部202は、各種情報を格納する。格納部202は、地図データを格納してよい。格納部202は、制御装置200が搭載されている車両100(自車と記載する場合がある。)の現在位置を示す位置情報を格納してよい。格納部202は、車両100の目的地を格納してよい。格納部202は、車両100におけるナビゲーション処理によって設定された車両100の目的地までの設定ルートを格納してよい。
設定ルート取得部204は、車両100の目的地までの設定ルートを取得する。設定ルート取得部204は、格納部202から設定ルートを取得してよい。
最短ルート取得部206は、車両100の目的地までの最短ルートを取得する。最短ルート取得部206は、格納部202に格納されている地図データ及び目的地から、目的地までの最短ルートを取得してよい。
分岐点特定部208は、設定ルート取得部204が取得した設定ルートと、最短ルート取得部206が取得した最短ルートとの分岐点を特定する。
依頼情報送信部210は、分岐点特定部208によって特定された分岐点に基づいて設定した所定区間を示す区間情報と、車両100の識別情報とを含む依頼情報をブロードキャストする。依頼情報送信部210は、例えば、分岐点特定部208によって特定された分岐点を含む所定区間を示す区間情報と、車両100の識別情報とを含む依頼情報をブロードキャストする。依頼情報送信部210は、例えば、設定ルートのうち、分岐点を通過する経路を示す区間情報を含む依頼情報をブロードキャストする。また、依頼情報送信部210は、例えば、設定ルートのうち、最短ルートと重複しない非重複区間の少なくとも一部の区間を示す区間情報を含む依頼情報をブロードキャストする。
依頼情報送信部210は、所定時間を示す時間情報をさらに含めた依頼情報を送信してもよい。この場合、当該依頼情報を受信した車両100は、区間情報により示される所定区間を既に走行した後であり、所定区間を撮像した撮像画像を保存している場合であって、所定区間を撮像した撮像時間が、依頼情報を受信した時点から、依頼情報に含まれる時間情報が示す所定時間前までの期間内である場合に、第2応答情報を送信してよい。
応答受信部212は、依頼情報送信部210が送信した依頼情報に対する応答を受信する。応答受信部212は、例えば、所定区間を撮像可能であることを示す第1応答情報を受信する。第1応答情報は、第1応答情報を送信した車両100の識別情報を含んでよい。
また、応答受信部212は、例えば、所定区間を撮像した撮像画像を保存していることを示す第2応答情報を受信する。第2応答情報は、第2応答情報を送信した車両100の識別情報を含んでよい。また、第2応答情報は、所定区間を撮像した撮像時間を含んでよい。
要求情報送信部214は、応答受信部212による応答の受信状況に応じて、要求情報を送信する。例えば、要求情報送信部214は、応答受信部212が第1応答情報を受信した場合、第1応答情報を送信した車両100に対して、所定区間の撮像画像を要求する要求情報を送信する。要求情報送信部214は、第1応答情報を送信した車両100が複数存在する場合、当該複数の車両の位置に基づいて、要求情報を送信する車両100を選択してよい。
要求情報送信部214は、応答受信部212が第1応答情報を受信せず、第2応答情報を受信した場合、第2応答情報を送信した車両100に対して、所定区間の撮像画像を要求する要求情報を送信する。要求情報送信部214は、第2応答情報に含まれる、撮像対象地点を撮像した撮像時間が所定の条件を満たすことを条件に、第2応答情報を送信した車両に要求情報を送信してもよい。所定の条件は、例えば、撮像時間が、ある時刻よりも後であることであってよい。当該所定の条件は、車両100のユーザ等によって設定されてよい。制御装置200は、第2応答情報が所定の条件を満たさなかった場合、当該第2応答情報を受信しなかったものとみなしてもよい。要求情報送信部214は、第2応答情報を送信した車両100が複数存在する場合、所定区間を撮像した撮像時間に基づいて、要求情報を送信する車両100を選択してよい。
撮像画像受信部216は、要求情報送信部214が送信した要求情報に応じて車両100が送信した撮像画像を受信する。表示制御部218は、撮像画像受信部216が受信した撮像画像を表示させる。表示制御部218は、表示部120に撮像画像を表示させてよい。また、表示制御部218は、予め指定された通信端末に撮像画像を送信して、当該通信端末に撮像画像を表示させてもよい。通信端末の例としては、車両100のユーザが所有するスマートフォン等の携帯電話及びタブレット端末等が例示できる。
図5は、制御装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、車両100におけるナビゲーション処理によって設定ルートが設定されている状態を開始状態として説明する。図5に示す各処理は、制御装置200が備える制御部が主体となって実行される。
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、設定ルート取得部204が設定ルートを取得する。S104では、最短ルート取得部206が、最短ルートを取得する。S106では、分岐点特定部208が、設定ルートと最短ルートとの分岐点を特定する。
S108では、依頼情報送信部210が、設定ルートのうち、分岐点特定部208によって特定された分岐点を含む所定区間を示す区間情報と、車両100の識別情報とを含む依頼情報を他の車両100に対してブロードキャストする。
S108においてブロードキャストした依頼情報に対して、依頼情報の送信から所定時間内に応答受信部212が第1応答情報を受信した場合(S110でYES)、S122に進み、受信しなかった場合(S110でNO)、S112に進む。S112では、依頼情報の送信から所定時間内に応答受信部212が第2応答情報を受信した場合(S112でYES)、S116に進み、受信しなかった場合(S112でNO)、S114に進む。
S114では、表示部120を介して、設定ルートが最短ルートとは異なることと、分岐点を含む所定区間の撮像画像を取得できなかったこととをユーザに通知する。なお、S114における通知は実行しなくてもよい。S116では、要求情報送信部214が、第2応答情報を送信した車両100に要求情報を送信する。S118では、撮像画像受信部216が、当該車両100から所定区間の撮像画像を受信する。S120では、表示制御部218が、撮像画像を表示部120に表示させる。
S122では、要求情報送信部214が、第1応答情報を送信した車両100に要求情報を送信する。S124では、当該車両100による所定区間の撮像の開始を待ち受ける。要求情報を受信した車両100は、所定区間の撮像を開始する場合に、その旨を制御装置200に通知してよい。撮像が開始された場合(S124でYES)、S126に進む。
S126では、撮像画像受信部216が、車両100が所定区間を移動しながら撮像する撮像画像を受信する。S128では表示制御部218が、撮像画像を表示部120に表示させる。S130では、車両100による撮像対象地点の撮像が終了したか否かを判定する。
S130において撮像が終了していないと判定した場合、S126に戻り、撮像画像の受信及び表示を実行する。S130において撮像が終了したと判定した場合、処理を終了する。
図6は、制御装置200として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、ICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を制御装置200として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、制御装置200の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である格納部202、設定ルート取得部204、最短ルート取得部206、分岐点特定部208、依頼情報送信部210、応答受信部212、要求情報送信部214、撮像画像受信部216、及び表示制御部218として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の制御装置200が構築される。
上記実施形態では、表示制御装置の一例として制御装置200を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、車両100に乗車している車両100のユーザが所有する通信端末が表示制御装置として機能してもよい。
図7は、通信端末500の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末500は、格納部502、設定ルート取得部504、最短ルート取得部506、分岐点特定部508、依頼情報送信部510、応答受信部512、要求情報送信部514、撮像画像受信部516、及び表示制御部518を備える。ここでは、図4に示す制御装置200と処理内容が異なる点を主に説明する。
格納部502は各種情報を格納する。格納部502は、地図データを格納してよい。
設定ルート取得部504は、車両100の目的地までの間の設定ルートを取得する。設定ルート取得部504は、通信端末500を所有するユーザが乗車している車両100(自車と記載する場合がある。)と通信することによって、自車から、目的地と設定ルートとを受信してよい。設定ルート取得部504は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を介して、自車から目的地と設定ルートを受信する。設定ルート取得部504は受信した目的地及び設定ルートを格納部502に格納してよい。
最短ルート取得部506は、車両100の目的地までの最短ルートを取得する。最短ルート取得部506は、格納部202に格納されている地図データ及び目的地から、目的地までの最短ルートを取得してよい。分岐点特定部508は、設定ルート取得部504が取得した設定ルートと、最短ルート取得部206が取得した最短ルートとの分岐点を特定する。
依頼情報送信部510は、分岐点特定部508によって特定された分岐点に基づいて設定した所定区間を示す区間情報と、通信端末500の識別情報とを含む依頼情報をブロードキャストする。応答受信部512は、依頼情報送信部510が送信した依頼情報に対する応答を受信する。要求情報送信部514は、応答受信部512による応答の受信状況に応じて、要求情報を送信する。撮像画像受信部516は、要求情報送信部514が送信した要求情報に応じて車両100が送信した撮像画像を受信する。表示制御部518は、撮像画像受信部516が受信した撮像画像を表示させる。表示制御部518は、通信端末500が備えるディスプレイに撮像画像を表示させてよい。
図8は、通信端末500として機能するコンピュータ1100のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1100は、SoC1110、メインメモリ1122、フラッシュメモリ1124、アンテナ1132、アンテナ1134、アンテナ1136、ディスプレイ1140、マイク1142、スピーカ1144、USBポート1152、及びカードスロット1154を備える。
SoC1110は、メインメモリ1122及びフラッシュメモリ1124に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。アンテナ1132は、いわゆるセルラーアンテナである。アンテナ1134は、いわゆるWiFi(登録商標)アンテナである。アンテナ1136は、Bluetooth(登録商標)等のいわゆる短距離無線通信用のアンテナである。SoC1110は、アンテナ1132、アンテナ1134、及びアンテナ1136を用いて、各種通信機能を実現してよい。SoC1110は、アンテナ1132、アンテナ1134、又はアンテナ1136を用いてSoC1110が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ1124に格納してよい。
SoC1110は、ディスプレイ1140を用いて各種表示機能を実現してよい。SoC1110は、マイク1142を用いて各種音声入力機能を実現してよい。SoC1110は、スピーカ1144を用いて各種音声出力機能を実現してよい。
USBポート1152は、USB接続を実現する。カードスロット1154は、SDカード等の各種カードとの接続を実現する。SoC1110は、USBポート1152に接続された機器又はメモリと、カードスロット1154に接続されたカードとから、SoC1110が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ1124に格納してよい。
コンピュータ1100にインストールされ、コンピュータ1100を通信端末500として機能させるプログラムは、SoC1110等に働きかけて、コンピュータ1100を、通信端末500の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1100に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である格納部502、設定ルート取得部504、最短ルート取得部506、分岐点特定部508、依頼情報送信部510、応答受信部512、要求情報送信部514、撮像画像受信部516、及び表示制御部518として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1100の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の通信端末500が構築される。
上記実施形態では、最短ルートと設定ルートとの分岐点に基づいて設定した所定区間の例として、設定ルートのうち分岐点を含む所定区間、設定ルートのうち分岐点を通過する経路、及び設定ルートのうち最短ルートと重複しない非重複区間の少なくとも一部の区間を主に例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、所定区間は、設定ルートと最短ルートが重複しない区間のうち、最短ルートの少なくとも一部の区間であってもよい。すなわち、所定区間は、最短ルートのうち、設定ルートと重複しない非重複区間の少なくとも一部の区間であってもよい。制御装置200は、このような最短ルートの少なくとも一部の区間の撮像画像を、他の車両100から受信して、表示させてよい。これにより、例えば、渋滞が原因で迂回ルートが選択された場合に、迂回しなかった場合に走行することになっていたルートの撮像画像を車両100のユーザに閲覧させることができ、どの程度の渋滞によって迂回ルートが選択されたのかをユーザに把握させることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。