JP6978212B2 - デッキプレート - Google Patents

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本発明は、解体を要さない打込み型枠として使用されるコンクリートスラブ用のデッキプレートに関し、詳しくは、合成スラブ用デッキプレートとフラットデッキ用デッキプレートの両方に兼用可能なデッキプレートに関するものである。
従来、構造物のコンクリートスラブを構築するため、解体を要しない打込み型枠として形鋼や型枠間に架け渡され、その中にコンクリートが打設されて使用されるコンクリートスラブ用デッキプレートが種々提案されている。このようなコンクリートスラブ用デッキプレートは、合成スラブ用デッキプレートとフラットデッキ用デッキプレートの2種類のデッキプレートに大別される。合成スラブ用デッキプレートは、コンクリート打設時には型枠として機能し、コンクリート硬化後はコンクリートと一体になって引張応力を負担する構造部材である。フラットデッキ用デッキプレートは、上面が概ね平ら(フラット)で解体を要さない打込み型枠として使用されるが、構造部材として引張り応力を負担するものとは算定されない非構造部材である。
例えば、特許文献1には、従来技術として、水平なプレート1の下面に断面三角形状の複数条の補強リブ2が形成されたフラットデッキプレート5が開示されている(特許文献1の図面の第1図、第3図等参照)。このフラットデッキプレート5は、長手方向に沿って一側端に形成された鉤爪状の接続片3を設け、この接続片3を隣接する他のフラットデッキプレートの補強リブ2内に圧入して複数のフラットデッキプレート5同士が横方向(水平方向)にずれないように係合・連結させて使用するものである。
また、特許文献2には、特許文献1と略同様のフラット部1の下面に断面三角形状の複数条の補強リブ2が形成されたフラットデッキプレートFDが開示されている(特許文献2の図面の図1、図3等参照)。この特許文献2には、フラットデッキプレートFDをスポット溶接可能とするため片面に塗装を施しためっき鋼板から構成するとともに、フラットデッキプレートFDの天地(上下)を逆にして合成スラブ用デッキプレートとしても使用できることが開示されている。
しかし、特許文献1及び2に記載の従来のフラットデッキ用デッキプレート10は、合成スラブ用デッキプレートとして使用する場合は、図8(a)、(b)に示すように、補強リブの溝内に鉤爪状の接続片等を差し込まなくてはならなかった。この作業は、重いフラットデッキ用デッキプレート10を持ち上げて、上面から見えない補強リブの溝内に差し込まなくてはならず、デッキプレート同士の連結が非常に困難であるという問題があった。
その上、図8(b)に示すように、従来のフラットデッキ用デッキプレート10は、合成スラブ用デッキプレートとして使用するために困難な連結作業を行ったとしても、差し込んだ接続片が、荷重が掛かる下方へ抜けるおそれがあった。このため、溶接やカシメなどの何らかの固定手段により、接続片を補強リブに固定する必要があり、連結作業の作業効率が悪いという問題もあった。
また、海外の合成スラブ用デッキプレートの上下を反転させて使用する場合は、デッキプレート同士を繋ぐ嵌合部に隙間が生じるため、その隙間を塞ぐ必要があるという問題もある。
その上、図9(a)に示すように、従来のフラットデッキ用デッキプレート10は、補強リブが3条あり、短手方向の一方の端部に接続片が形成されているものが一般的であった。このため、短手方向の端部に曲げ剛性が期待できず、構築するコンクリートスラブの幅に応じて幅調整を行うため、図9(b)〜(d)に示すように、3種類のデッキプレートの役物11〜13が必要であった。このような役物のデッキプレートが複数種類必要であるため、製造コストが嵩むという問題もあった。
実公昭63−10022号公報 特開平9−4107号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、合成スラブ用デッキプレートとしてもフラットデッキ用デッキプレートとしてもデッキプレート同士の連結が容易で、且つ、幅調整を行うための役物のデッキプレートの種類を低減することができるデッキプレートを提供することにある。
第1発明に係るデッキプレートは、鋼板から折り曲げられて平面視で長方形状に成形されたコンクリートスラブ用のデッキプレートであって、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部と、このスラブ支持部の面外方向に向け長手方向に沿って突設された補強リブと、が備えられているとともに、前記スラブ支持部の長手両側の縁に沿って面外方向に向け左右一対の係合リブが突設され、これらの一対の係合リブは、隣接する他のデッキプレートの係合リブとピッタリくっ付き係合するように、前記スラブ支持部の板面に対して一方が鋭角に他方が鈍角に傾斜して立ち上り、それぞれ対応する同一角度及び前記係合リブの板面に対して内面側又は外面側のいずれかの対応する異なる方向に交互に2回鋭角に折り曲げられていることを特徴とする。
発明に係るデッキプレートは、第1発明において、前記一対の係合リブの先端には、それぞれ略水平に折り曲げられた折返し片が形成されていることを特徴とする。
発明に係るデッキプレートは、第発明において、前記一対の係合リブの折返し片は、互いに内側へ折り返されているとともに、当該一対の係合リブの折返し片の板面のと、前記補強リブの先端面とが面一となっていることを特徴とする。
発明に係るデッキプレートは、第1発明ないし第発明のいずれかの発明において、前記スラブ支持部には、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられて凹凸が形成されていることを特徴とする。
発明に係るデッキプレートは、第1発明ないし第発明のいずれかの発明において、前記補強リブには、曲げ剛性を高める断面三角形状の部分が形成されていることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、合成スラブ用デッキプレートとしてもフラットデッキ用デッキプレートとしても使用することができる。このため、製造ラインを低減して製造コストを低減することができる。
また、第1発明〜第発明によれば、一対の係合リブがそれぞれ対応する同一角度に鋭角に折り曲げられているので、デッキプレートに打設されるコンクリートの重みで鋭角に折り曲げられた傾斜に沿って、隣接するデッキプレート同士が互いに引き寄せられる方向に力が働く。このため、隣接するデッキプレート同士がピッタリくっ付き、コンクリート打設時のノロ漏れによりセメント成分が硬化してデッキプレートの下面に剥離困難な汚れが付着してしまうことを防止することができる。
それに加え、第1発明〜第発明によれば、鋭角に折り曲げられた係合リブにより、短手方向の端部の断面性能(曲げ剛性)が向上する。このため、従来のデッキプレートでは、デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となる。よって、デッキプレート及びそれを用いたコンクリートスラブの材料コストを低減及び施工の単純化・短時間化を達成することができる。
特に、第発明及び第3発明によれば、一対の係合リブの先端には、それぞれ略水平に折り曲げられた折返し片が形成されているので、フラットデッキ用デッキプレートとして使用する際にも、デッキプレートを敷き並べることが容易である。
特に、第発明によれば、スラブ支持部の平板面に、長手方向に沿って折り曲げられて凹凸が形成されているので、スラブ支持部の曲げ剛性が向上する。よって、コンクリートの強度が発現するまでの施工時の型枠としてのデッキプレートの強度計算において、デッキプレートの長手方向に直交する鉛直断面の全断面積が有効として算定することができる。このため、必要強度に比してデッキプレートの厚さを薄くすることができ、輸送費を含めデッキプレートの設置費用を低減することができる。
特に、第発明によれば、補強リブには、断面三角形状の部分が設けられているので、製造容易な簡単な構成でデッキプレートの曲げ剛性をさらに高めることができる。
本発明の実施形態に係るデッキプレートを示す斜視図である。 同上のデッキプレートを長手方向に沿って水平に見た状態を示す正面図である。 合成スラブ用のデッキプレートとして使用する場合の同上のデッキプレート同士を係合させて敷き並べた状態を示す斜視図である。 合成スラブ用のデッキプレートとして使用する場合の同上のデッキプレート同士の係合前の状態を長手方向と直交する鉛直断面で示す係合状態説明図である。 フラットスラブ用のデッキプレートとして使用する場合の同上のデッキプレート同士を係合させて敷き並べた状態を示す斜視図である。 フラットスラブ用のデッキプレートとして使用する場合の同上のデッキプレート同士の係合前の状態を長手方向と直交する鉛直断面で示す係合状態説明図である。 フラットスラブ用のデッキプレートとして使用する場合の幅調整を行う調整板を示す断面図である。 合成スラブ用のデッキプレートとして従来の兼用デッキプレートを使用した場合のコンクリート打設後の状態を示す図面であり、(a)がデッキプレートの長手方向と直交する鉛直断面で示す鉛直断面図、(b)が補強リブの溝に接続片を差し込む部分を拡大して示す部分拡大図である。 従来のフラットデッキ用デッキプレートと、その役物を示す正面図であり、(a)が、従来のフラットデッキ用デッキプレートの標準タイプを示し、(b)〜(d)が、標準タイプより幅の狭い調整用の役物を示している。
以下、本発明の実施形態に係るデッキプレートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るデッキプレート1は、解体を要さない打込み型枠として使用されるコンクリートスラブ用のデッキプレートであり、背景技術で述べた、合成スラブ用デッキプレートとフラットデッキ用デッキプレートのいずれにも適用可能となっている。
このデッキプレート1は、溶融亜鉛めっき鋼板などの防錆処理が施された0.8mm〜1.6mm程度の一枚の薄鋼板から折り曲げられて、構造物の形状に応じた所定の長さの平面視で概形が長方形状に成形されている。なお、デッキプレート1の長さは、構築するコンクリートスラブの長さ、及び鋼板の厚さや用途(合成スラブ用デッキプレートとして使用するか、又はフラットデッキ用デッキプレートとして使用するか)によって相違するが、一般的には、0.8m〜3.7m程度の範囲の長さとなっている。
図1は、本発明の実施形態に係るデッキプレート1を示す斜視図であり、図2は、デッキプレート1を長手方向に沿って水平に見た状態を示す正面図である。なお、図1、図2は、デッキプレート1を合成スラブ用デッキプレートとして使用する場合の設置方向を例示している。
図1、図2に示すように、本実施形態に係るデッキプレート1は、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部2と、このスラブ支持部2の面外方向に向け長手方向に沿って突設された補強リブ3と、スラブ支持部2の長手両側の縁に沿って面外方向に向け突設された左右一対の係合リブ4,5など、から構成されている。
図1、図2に示すように、このデッキプレート1は、スラブ支持部2の中央に一条だけ補強リブ3が突設されており、スラブ支持部2は、この補強リブ3を境に第1スラブ支持部21と、第2スラブ支持部22に分割されている。勿論、補強リブ3は、複数条設けられていてもよく、スラブ支持部2も3以上に分割されていてもよい。
(スラブ支持部)
第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22は、補強リブ3を境に線対称となった左右一対の平板状の部材であり、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられて凹凸が形成されている。
本実施形態に係るスラブ支持部2では、図2に示すように、曲げ剛性を高める凹凸として、第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22のいずれにも断面台形状の凸条である山形リブ23が二本ずつ形成されている。
このため、デッキプレート1上に打設されたコンクリートの強度が発現するまでの施工時の型枠としてのデッキプレート1の強度計算において、デッキプレート1の長手方向に直交する図2の鉛直断面の全断面積が有効として算定することができる。このため、結果的に、必要強度に比してデッキプレートの厚さを薄くすることができ、輸送費を含めデッキプレート1の設置費用を低減することができる。
勿論、スラブ支持部2に設ける凹凸として、断面台形状の凸条である山形リブ23を例示したが、断面三角形状や多角形状の凸条でもよい。即ち、スラブ支持部2に設ける凹凸は、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられる凹凸であれば、他の形状からなる凸条、凹条の山形リブでも構わない。
(補強リブ)
補強リブ3は、スラブ支持部2の中央(第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22の間)に垂設され、スラブ支持部2の長手方向に対する曲げ剛性を向上する機能を有している。この補強リブ3は、2枚の平板状の鋼板が重なり合った立上り部30と、この立上り部30の先端に形成された断面三角形状の補強リブ部31など、から構成されている。この補強リブ部31は、断面三角形状の底辺部分が補強リブ3の先端面となっている。
(第1係合リブ)
一対の係合リブのうち図2に示す左側の係合リブである第1係合リブ4は、第1スラブ支持部21と同一鋼板からなり、その左端の縁と連続して第1スラブ支持部21の面外方向に折り曲げられて形成されている。
この第1係合リブ4は、スラブ支持部2の板面に対して鋭角に立ち上がる第1立上り部40と、この第1立上り部40の板面に対して鋭角に折れ曲がる折返し部41と、この折返し部41の板面に対して鋭角に折れ曲がる第2立上り部42など、から構成されている。また、第2立上り部42の先端には、略水平に折り曲げられた折返し片43が形成されている。
本実施形態では、第1立上り部40は、スラブ支持部2の板面(図の水平面)に対して70°程度で立ち上がり、第1立上り部40と折返し部41は、44°程度の鋭角で交差し、折返し部41と第2立上り部42は、44°程度の鋭角で交差する。即ち、第2立上り部42は、スラブ支持部2の板面(図の水平面)に対して65°程度の傾斜角度となっている。
なお、この折返し片43は、後述の第2係合リブの折返し片43と、互いに向き合う方向に内側へ折り返されているとともに、折返し片43の板面の外面と、前述の補強リブ3の補強リブ部31の先端面とが面一となっている。
(第2係合リブ)
一対の係合リブのうち図2に示す右側の係合リブである第2係合リブ5は、第1スラブ支持部21の右端の縁と連続して第1スラブ支持部21の面外方向に折り曲げられて形成されている。この第2係合リブ5は、第1係合リブ4とは左右非対称であるが、隣接する他のデッキプレート1の第1係合リブ4と係合してデッキプレート1同士を連結する機能を有している(図4、図6参照)。
この第2係合リブ5は、第1係合リブ4と同様に、スラブ支持部2の板面に対して鈍角に立ち上がる第1立上り部50と、この第1立上り部50の板面に対して鋭角に折れ曲がる折返し部51と、この折返し部41の板面に対して鋭角に折れ曲がる第2立上り部52など、から構成されている。また、第2立上り部52の先端には、略水平に折り曲げられた折返し片53が形成されている。
そして、第2係合リブ5の第1立上り部50は、第1係合リブ4の第1立上り部40とスラブ支持部2の板面(図の水平面)に対して同一角度で折れ曲がっており、第2係合リブ5の第2立上り部52は、第1係合リブ4の第2立上り部42と、スラブ支持部2の板面に対して同一角度で折れ曲がっている。また、第2係合リブ5の第1立上り部50と折返し部51は、第1係合リブ4と略同程度の角度で折れ曲がって交差している。
このように、一対の第1係合リブ4と第2係合リブ5は、それぞれ対応する同一角度に2回鋭角に折り曲げられている。このため、第1係合リブ4と、隣接する他のデッキプレート1の第2係合リブ5は、自重とデッキプレート1の上面に打設されるコンクリートの重みで鋭角に折り曲げられた傾斜により互いに引き寄せられる方向に力が働く(図4、図6参照)。このため、隣接するデッキプレート1同士がピッタリくっ付き、コンクリート打設時のノロ漏れによりセメント成分が硬化してデッキプレート1の下面に剥離困難な汚れが付着してしまうことを防止することができる。
また、一対の折返し片43,53は、互いにデッキプレート1の内側へ折り返されているとともに、折返し片43,53の板面の外面と、補強リブ3の先端面とが面一となっている。このため、後述のように、フラットデッキ用デッキプレートとして使用する際にも、デッキプレートを敷き並べることが容易である。
<デッキプレートの設置方法及び係合リブの係合方法>
次に、図3〜図6を用いて、前述の本発明の実施形態に係るデッキプレート1の設置方法と係合リブの係合方法について説明する。
[合成スラブ用デッキプレート]
先ず、図3、図4を用いて、デッキプレート1を合成スラブ用のデッキプレートとして使用する場合の設置方法及び係合方法を、構造物である建築物の床スラブを構築する場合を例示して説明する。図3は、合成スラブ用のデッキプレートとして使用する場合の前述のデッキプレート1同士を係合させて敷き並べた状態を示す斜視図である。また、図4は、合成スラブ用のデッキプレートとして使用する場合のデッキプレート1同士の係合状態を示す図であり、(a)が係合前を、(b)が係合後を示している。なお、隣接するデッキプレート1同士を区別するため、一方を実線で示し、他方を破線で示している。
図3に示すように、建築物の床スラブを構築するための打込み型枠として、デッキプレート1を、その長手方向が建築物の梁(横架材)であるH形鋼Hの軸方向と直交するように設置する。即ち、係合リブ4,5がスラブ支持部2の上となるようにリブを上向きにしてH形鋼H間にデッキプレート1を架け渡して載置する。
そして、図4(a)に示すように、破線で示すもう1つのデッキプレート1を、既にH形鋼H上に載置した実線で示すデッキプレート1と略平行となるように並べて載置する。その後、図4(b)に示すように、実線で示すデッキプレート1側へ破線で示すデッキプレート1を押すか、又は引いて第1係合リブ4に第2係合リブ5を係合させてデッキプレート1同士を連結する。なお、連結する際は、いずれか一方デッキプレート1、図示形態の場合は、上となる実線で示した第1係合リブ4側のデッキプレート1を一旦持ち上げて連結する。
このような要領で、第1係合リブ4と第2係合リブ5を係合させて複数のデッキプレート1同士を連結して図3に示すように、必要枚数のデッキプレート1を敷き並べる。
床スラブを支持するH形鋼H(床梁)上にデッキプレート1を全て敷き並べた後、溶接金網などの床スラブの構造設計に応じた所定の配筋を施し、所定設計強度のコンクリートを打設して鉄筋コンクリート製の床スラブを構築する。
このようなデッキプレート1を埋設型枠として用いた鉄筋コンクリート製の合成スラブは、スラブ厚が略均一となっているため、乾燥収縮や耐火性能及び遮音性能も略均一となり、コンクリート硬化後のひび割れを抑制できるとともに、耐火性能及び遮音性能も向上することができる。
[フラットデッキ用デッキプレート]
次に、図5、図6を用いて、前述のデッキプレート1をフラットデッキ用のデッキプレートとして使用する場合の設置方法及び係合方法を、建築物の床スラブを構築する場合を例示して説明する。図5は、フラットデッキ用のデッキプレートとして使用する場合の前述のデッキプレート1同士を係合させて敷き並べた状態を示す斜視図であり、図6は、フラットデッキ用のデッキプレートとして使用する場合のデッキプレート1同士の係合状態を示す図であり、(a)が係合前を、(b)が係合後を示している。なお、隣接するデッキプレート1同士を区別するため、一方を実線で示し、他方を破線で示している。
図5に示すように、建築物の床スラブを構築するための打込み型枠としてデッキプレート1を、その長手方向が建築物の梁であるH形鋼と直交するように設置する。即ち、H形鋼Hの軸方向に沿って取り付けられた山形鋼L間に、係合リブ4,5がスラブ支持部2の下となるようにリブを下向き水平に架け渡して載置する。
そして、図6(a)に示すように、破線で示すもう1つのデッキプレート1を、実線で示す既にH形鋼H上に載置したデッキプレート1と略平行となるように並べて載置する。その後、図6(b)に示すように、実線で示すデッキプレート1側へ破線で示すデッキプレート1を押すか、又は引いて第1係合リブ4に第2係合リブ5を係合させてデッキプレート1同士を連結する。なお、連結する際は、いずれか一方デッキプレート1、図示形態の場合は、上となる破線で示した第2係合リブ5側のデッキプレート1を一旦持ち上げて連結する。
このような要領で、第1係合リブ4と第2係合リブ5を係合させて複数のデッキプレート1同士を連結して図5に示すように、必要枚数のデッキプレート1を敷き並べる。デッキプレート1を敷き並べる際は、床スラブを支持する床梁であるH形鋼Hのフランジ上面とデッキプレート1のスラブ支持部2の上面が略面一に揃うように、山形鋼L上にデッキプレート1を載置する。
このとき、前述のように、折返し片43,53の板面の外面と、補強リブ3の先端面とが面一となっているので、山形鋼L上で左右の水平方向へのスライド移動がスムーズである。よって、フラットデッキ用デッキプレートとして使用する際にも、デッキプレート1を敷き並べることが容易である。
その後、溶接金網などの床スラブの構造設計に応じた所定の配筋を施し、所定設計強度のコンクリートを打設して、鉄筋コンクリート製の床スラブを構築する(図7参照)。
<役物>
次に、図7、図9を用いて、デッキデッキプレートとの役物について、従来と比較して説明する。図7は、フラットスラブ用のデッキプレートとして使用する場合の幅調整を行う調整板を示す断面図である。また、図9は、従来のフラットデッキ用デッキプレートと、その役物を示す正面図であり、(a)が、従来のフラットデッキ用デッキプレートの標準タイプを示し、(b)〜(d)が、標準タイプより幅の狭い調整用の役物を示している。
図9に示すように、従来のフラットデッキ用デッキプレート10は、補強リブが3条あり、短手方向の一方の端部に接続片が形成されているものが一般的であった。このため、短手方向の端部に曲げ剛性が期待できず、構築するコンクリートスラブの幅に応じて幅調整を行うため、図9(b)〜(d)に示すように、3種類のデッキプレートの役物11〜13が必要であった。
これに対して、本実施形態に係るデッキプレート1では、前述のように、第1係合リブ4及び第2係合リブ5が2回鋭角に折り曲げられている。このため、デッキプレート1の短手方向の端部の曲げ剛性が格段に高くなっており、施工時の型枠としてのデッキプレートの強度計算において、鉛直断面の全断面積が有効として算定することができる。よって、図7に示すように、幅調整の役物が単板からなる1種類の調整板C1だけで済み、役物のデッキプレートの種類を低減して、製造コストを削減することができる。
<実施形態に係るデッキプレートの作用効果>
以上説明した本発明の実施形態に係るデッキプレート1によれば、合成スラブ用デッキプレートとしてもフラットデッキ用デッキプレートとしても使用することができるとともに、いずれのデッキプレートとして使用してもデッキプレート1同士の連結が容易である。また、2種類のデッキプレートを1つの製造ラインで製造できるため、製造ラインを低減して製造コストを低減することができる。
また、本発実施形態に係るデッキプレート1によれば、デッキプレート1に打設されるコンクリートの重みで鋭角に折り曲げられた傾斜に沿って、隣接するデッキプレート同士が互いに引き寄せられる方向に力が働く。このため、隣接するデッキプレート1同士がピッタリくっ付き、コンクリート打設時のノロ漏れによりセメント成分が硬化してデッキプレート1の下面に剥離困難な汚れが付着してしまうことを防止することができる。
それに加え、本発実施形態に係るデッキプレート1によれば、鋭角に折り曲げられた係合リブ4,5により、短手方向の端部の断面性能(曲げ剛性)が向上する。このため、従来のデッキプレート1では、デッキプレート1の幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となる。よって、デッキプレート及びそれを用いたコンクリートスラブの材料コストを低減及び施工の単純化・短時間化を達成することができる。
以上、本発明の実施形態に係るデッキプレートについて詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。特に、デッキプレートをH形鋼などの形鋼間に架け渡す場合を例示して説明したが、デッキプレートを基礎等の木製型枠などの型枠間に架け渡してもよいことは云うまでもない。
1 :デッキプレート
2 :スラブ支持部
21 :第1スラブ支持部
22 :第2スラブ支持部
23 :山形リブ
3 :補強リブ
30 :立上り部
31 :補強リブ部
4 :第1係合リブ
40 :第1立上り部
41 :折返し部
42 :第2立上り部
43 :折返し片
5 :第2係合リブ
50 :第1立上り部
51 :折返し部
52 :第2立上り部
53 :折返し片
C1 :調整板
H :H形鋼(形鋼)
L :L形鋼(形鋼)
10 :従来のフラットデッキ用デッキプレート
11,12,13 :従来のデッキプレートの役物

Claims (5)

  1. 鋼板から折り曲げられて平面視で長方形状に成形されたコンクリートスラブ用のデッキプレートであって、
    コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部と、このスラブ支持部の面外方向に向け長手方向に沿って突設された補強リブと、が備えられているとともに、
    前記スラブ支持部の長手両側の縁に沿って面外方向に向け左右一対の係合リブが突設され、
    これらの一対の係合リブは、隣接する他のデッキプレートの係合リブとピッタリくっ付き係合するように、前記スラブ支持部の板面に対して一方が鋭角に他方が鈍角に傾斜して立ち上り、それぞれ対応する同一角度及び前記係合リブの板面に対して内面側又は外面側のいずれかの対応する異なる方向に交互に2回鋭角に折り曲げられていること
    を特徴とするデッキプレート。
  2. 前記一対の係合リブの先端には、それぞれ略水平に折り曲げられた折返し片が形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のデッキプレート。
  3. 前記一対の係合リブの折返し片は、互いに内側へ折り返されているとともに、
    当該一対の係合リブの折返し片の板面の外面と、前記補強リブの先端面とが面一となっていること
    を特徴とする請求項に記載のデッキプレート。
  4. 前記スラブ支持部には、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられて凹凸が形成されていること
    を特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のデッキプレート。
  5. 前記補強リブには、曲げ剛性を高める断面三角形状の部分が形成されていること
    を特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のデッキプレート。
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