JP6977594B2 - 金属板の打ち抜き加工方法 - Google Patents

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本発明は、金属板の打ち抜き加工方法に関する。
自動車部品等に供される薄鋼板は、打ち抜きにより所定の形状に剪断された後、プレス成形等の工程を経て実部品として用いられる。例えば、打ち抜きにより薄鋼板に穴や凹部などを設けた場合に生じる打ち抜き端面は、打ち抜き工程の影響で加工硬化しており、端面の延性が低い。そのため、その後の成形工程で、打ち抜いた端面をその延長方向に伸ばす「打ち抜き広げ成形」が加わった場合に端面から破断を生じる場合がある。近年自動車軽量化のニーズにより高強度鋼板が用いられているが、高強度鋼板は延性が比較的低い特性を持つために、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良の問題が顕著になりつつある。
打ち抜いた端面の破断を防止する技術として、特許文献1〜5に記載の技術が知られている。
特許文献1には、突起付きパンチとダイを用いて鋼板の外形を所定の形状に成形する際に、ダイ切刃部の曲率半径を所定の範囲とし、パンチ切刃から突起肩に引いた接線とパンチ移動方向と直角方向のなす角度が所定の角度になるようにした鋼板の打ち抜き方法が記載されている。
特許文献2には、突起付きパンチとダイを用いて鋼板の外形を所定の形状に成形する際に、パンチ移動方向の直角方向とパンチ切刃から突起に引いた接線とのなす角度が所定の角度であり、パンチ切刃から突起に引いた接線と突起の接点との距離が所定の範囲になるようにした鋼板打ち抜き方法が記載されている。
特許文献3は、外周面縁が切断刃となる底面と、外周縁から所定方向に平行な方向に伸びる外周面を有し、外周縁は平面視において凸状または凹状に湾曲する湾曲部を含み、底面は、平面部とこの平面部から所定方向に凹みかつ平面視において湾曲部を含むように設けられる切り欠き部を有するパンチと、ダイとを用いて金属板をせん断加工する方法が記載されている。
特許文献4は、予め、被加工材のせん断加工面にて伸びフランジ割れが生じやすい部位を特定し、せん断加工の際、特定した部位を含む領域に対向するパンチの刃先に、側面部と底面部で形成され、かつ、底面部のパンチ底面からの深さが被加工材の板厚の10〜70%である凹部を設け、凹部を有するパンチを用いてせん断加工を行うせん断加工方法が記載されている。
特許文献5には、フランジ加工時に割れの危険性があるせん断加工端部の所定位置を伸びフランジ割れ危険部として特定し、せん断加工後に剪断加工端部を伸びフランジ加工するために凹状の湾曲形状に形成されるように、かつ、伸びフランジ割れ危険部となる部位に所定の引張応力が加わるように、金属板にビードを付与し、そのまま金属板をせん断するせん断加工成形方法が記載されている。
特許文献1に記載された方法では、ダイ切り刃部の曲率半径を所定の範囲とすることで、せん断中にダイ切刃で生じる塑性ひずみが分散されることで打ち抜き端面の塑性ひずみを低減し、打ち抜き穴広げ性を改善しているが、塑性ひずみの低減が打ち抜き端面全体に分散されるため、改善効果が小さい問題がある。
特許文献2に記載された方法では、パンチに特定形状の突起を付けて鋼板に張力を与えた上でせん断を行うことにより、打ち抜き端面の加工硬化とバリ発生を抑制するものであるが、この方法では、同文献の図7に示されるように、パンチに付けた突起によって材料が大きく撓んだ状態でせん断が行われるため、鋼板に与えられる張力が十分ではなく、打ち抜き端面の加工硬化の抑制が不十分であった。
特許文献3に記載された方法では、平面部によって切断された部分に比べて、切り欠き部によって切断された部分において破断面の板厚方向の長さを大きくすることで、伸びフランジ割れを防止しているが、パンチに平面部と切り欠け部を設ける際の設計上の制約から、破断面の板厚方向の長さを十分に大きくできない場合がある。また、打ち抜き形状が変更された場合には、パンチに設ける平面部と切り欠き部の形状の再設計が必要になり、設計変更に膨大な時間を要する場合がある。
特許文献4に記載された方法では、伸びフランジ割れが生じやすい部位に対して、パンチの刃先に凹部を設けてせん断加工することにより、せん断加工時の塑性変形を小さくして伸びフランジ割れを防止するが、パンチに凹部を設ける際の設計上の制約から、せん断加工時の塑性変形を十分に小さくできない場合がある。また、打ち抜き形状が変更された場合には、パンチに設ける凹部の形状の再設計が必要になり、設計変更に膨大な時間を要する場合がある。
特許文献5に記載された方法では、金属板にビードを付与してせん断加工を行うことでビード形成時にせん断加工方向と直交する方向に引張応力を発生させて、伸びフランジ割れ危険部となる部位の歪みを小さくして当該部位の変形能を増加させるが、十分な効果を発揮させるためには、ビードの位置、サイズ、形状を最適化する必要があり、必ずしも十分な効果が得られない場合があった。
更に、特許文献1〜5に記載された加工方法では、金属板、鋼板等の被加工材の板厚、強度等が変更されたり、せん断後の打ち抜き形状が変更されたりするなどの設計変更が生じると、複数のパラメータを再調整して最適な範囲に設定し直す必要があり、設計変更に膨大な手間と時間を要していた。
国際公開第2015/072465号 特開2006−224121号公報 国際公開第2016/092657号 特許第5821898号公報 特許第5386991号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避可能な、金属板の打ち抜き加工方法を提供することを課題とする。
[1] 開口部を有する基板部、及び前記開口部内に位置して端部が前記基板部に接続された複数の枝部を有するブリッジ部を備えた金属板からなるブランクと、
底面部及び側面部を有し、前記底面部と前記側面部とが接する角部がパンチ刃とされ、更に前記底面部に突起部が設けられてなるパンチと、
ダイと、を用意し、
前記基板部を拘束し、前記パンチの突起部を前記ブリッジ部に押し当てつつ、前記パンチ刃と前記ダイによって前記基板部から前記ブリッジ部をせん断加工により切り離す、金属板の打ち抜き加工方法。
[2] 前記ブリッジ部には、前記複数の枝部同士を結合する結合部が設けられており、前記結合部に前記パンチの突起部を押し当てつつ、前記ブリッジ部と前記基板部とをせん断する、[1]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[3] 前記ブリッジ部の中央に前記結合部が設けられており、前記結合部に前記パンチの突起部を押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、[2]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[4] 前記ブリッジ部に前記結合部が2つ以上設けられ、前記の各結合部に前記パンチの突起部を同時に押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、[2]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[5] 前記複数の枝部に前記パンチの突起部を同時に押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、[1]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[6] 前記ブリッジ部に、前記複数の枝部同士を結合する結合部が設けられている、[5]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[7] 前記ブリッジ部の中央に、前記複数の枝部同士を結合する前記結合部が設けられている、[5]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[8] 前記ブリッジ部に、前記複数の枝部同士を結合する前記結合部が2つ以上設けられている、[5]に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[9] 前記複数の枝部は、幅及び長さが同一である、[1]乃至[8]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[10] 前記複数の枝部のうちの少なくとも1つの枝部の幅及び/または長さが、他の枝部の幅及び/または長さに対して異なっている、[1]乃至[8]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[11] 前記枝部の数が3以上である、[1]乃至[10]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[12] 前記ブランクの前記開口部が、前記ブリッジ部によって分割された分割開口部である、[1]乃至[11]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[13] 前記ブリッジ部を除いた前記開口部の平面視形状が、円形、楕円形またはn角形(ただしnは3以上の自然数)である、[1]乃至[12]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
[14] 前記ブランクを挟んで前記パンチと対向する位置に補助パッドを配置し、前記補助パッドには、前記突起部の押し当て箇所よりも前記基板部側で前記ブリッジ部に接する補助突起部が備えられ、前記突起部に押された前記ブリッジ部を前記補助突起部で支持しつつ、前記せん断を行う、[1]乃至[13]の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
本発明の金属板の打ち抜き加工方法においては、ブリッジ部にパンチの突起部を押し当てることで、ブリッジ部を弾性変形させて突起部の押し当て箇所を基板部よりも沈ませる。このとき、ブリッジ部には引張応力が生じ、枝部と基板部との接続部分に引張応力が集中する。パンチとダイが更に相互に接近するに従ってブリッジ部の押し込み量が増大して応力が更に増し、ついにはパンチ刃とダイによって枝部と基板部との接続箇所がせん断され、ブランクからブリッジ部が除去される。せん断時の枝部と基板部との接続部分には引張応力が集中していたため、開口部の端部となる基板部側のせん断箇所では加工硬化が著しく小さくなる。このようにして、開口部の端部におけるせん断に伴う加工硬化が部分的に小さくなるため、開口部を囲む端部をその延長方向に伸ばす加工、例えば開口部に対して穴広げ加工を施した場合に、端部の割れを抑制できる。
これにより例えば、穴広げ加工において予め割れる位置が予測できる場合に、穴広げ加工のブランク材として本発明の金属板の打ち抜き加工方法によって得られた金属板を適用し、かつ、割れの予測位置に基板部のせん断箇所が位置させることで、穴広げ加工の成形不良を防止できる。
また、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、ブリッジ部が複数の枝部によって基板部に接続されているため、応力の集中箇所が複数になる。これにより、加工硬化が小さくなる箇所を複数箇所に形成することができる。これにより、開口部を囲む端部をその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部の割れを複数箇所において効果的に抑制できる。
また、本発明の金属板の打ち抜き加工方法は、開口部の形状及びブリッジ部の形状に特に制限がないため、設計変更を容易に行うことができる。
また、本発明の金属板の打ち抜き加工方法に用いるブランクのブリッジ部には、複数の枝部同士を結合する結合部が設けられており、この結合部にパンチの突起部を押し当てつつブリッジ部と基板部とをせん断することで、複数の枝部に対して同時に応力を付与しつつせん断できる。このように、結合部を押すことで、せん断時に全ての枝部に応力を印加することができる。
また、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、ブリッジ部の中央に結合部を設けることで、複数の枝部に対してその長さに応じた応力を付与することができる。これにより、加工硬化の低減箇所を分散させることができ、開口部を囲む端部をその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部の割れをより確実に抑制できる。
更に、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、ブリッジ部に結合部を2つ以上設け、各結合部にパンチの突起部を同時に押し当てつつ、ブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離すことで、比較的大きな開口部を形成しようとする場合に、各枝部に対して加工硬化を低減させるための十分な応力を与えることができる。これにより、比較的大きな開口部に対して加工硬化の低減箇所を分散して形成させることができ、開口部を囲む端部をその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部の割れをより確実に抑制できる。比較的大きな開口部として、例えば、アスペクト比が比較的大きな開口部を例示できる。
更にまた、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、複数の枝部にパンチの突起部を同時に押し当てつつ、ブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離してもよい。この場合は、より基板部に近い位置でブリッジ部を押し込むことで枝部と基板部との接続部分により強い応力を付与させることができ、結合部に突起部を当てる場合に比べて、せん断箇所の加工硬化を更に小さくすることができる。
また、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、複数の枝部同士で幅及び長さを同一にすることで、各枝部に対して同程度の大きさの応力を付与することができる。
更に、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、複数の枝部のうちの少なくとも1つの幅または長さを、他の枝部に対して異なるようにすることで、各枝部と基板部との接続部分に加わる引張応力が異なる大きさにすることができる。これにより、開口部を囲む端部に、加工硬化の低減量が相互に異なる箇所を設けることができる。そして例えば、せん断加工後の金属板に対して、開口部を囲む端部を全体的に伸ばし、更に特定の一部をより大きく伸ばす加工を施す場合に、この大きく伸ばす箇所に加工硬化の低減量が大きい箇所を配置させることで、端部の割れを確実に抑制できる。
更にまた、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、枝部の数が3以上であり、せん断箇所が3箇所以上になるので、加工硬化が小さくなる箇所を3箇所以上に形成することができ、開口部を囲む端部をその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部の3箇所以上において効果的に抑制できる。
更に、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、ブランクの開口部がブリッジ部によって分割されているので、ブリッジ部をせん断することで、容易に開口部を形成できる。
更に、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、開口部の形状を円形、楕円形または4角形以上の多角形にすることができ、設計変更等を容易に行うことができる。
更にまた、本発明の金属板の打ち抜き加工方法では、ブランクを挟んでパンチと対向する位置に補助パッドを配置し、補助パッドには、突起部の押し当て箇所よりも基板部側でブリッジ部に接する補助突起部が備えられており、突起部に押されたブリッジ部を補助突起部で支持しつつ、せん断加工を行う。これにより、突起部をブリッジ部に押し込んだ際に、枝部と基板部との接続箇所が塑性変形して、引張張力が低減するおそれがあるところ、補助パッドによって突起部の押し当て箇所よりも基板部側でブリッジ部を支持することで、枝部と基板部との接続箇所における塑性変形が抑制され、当該接続箇所に十分な引張応力を印加することができるようになる。
以上のように、本発明によれば、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する模式図。 図1に示すブランクを製造する際に用いるパンチの斜視図。 本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法において使用するパンチを示す斜視図。 本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する斜視図。 本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する模式図。 本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法によって製造された打ち抜き後の金属板を示す模式図。 本発明の第2の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する斜視図。 本発明の第2の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する模式図。 本発明の第2の実施形態に用いる補助パッドの別の例を示す斜視図。 本発明の第3の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する模式図。 本発明の第4の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する平面模式図。 本発明の第4の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法に用いるブランクの変形例を示す平面模式図。 本発明の第5の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する平面模式図。 本発明の第5の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法の別の例を説明する平面模式図。 本発明の第6の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法に用いるブランクを示す平面模式図。 本発明の第5の実施形態及び第6の実施形態に用いるパンチを示す斜視図。 本発明の第7の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する平面模式図。
従前より、金属板に開口部を設ける手段として打ち抜き加工が知られている。打ち抜き加工は、パンチとダイと拘束パッドを用意し、ダイと拘束パッドによって金属板を拘束した状態で、金属板の厚み方向に沿ってパンチをダイに接近させて、パンチとダイによって金属板をせん断することで、開口部を設けている。金属板がせん断加工を受けることにより金属板にはせん断面が形成されるが、せん断面には加工硬化が生じる。すなわち、開口部を囲む端面全体に、加工硬化が生じた状態になる。この状態で、開口部に対して穴広げ加工などを行うと、加工硬化された端面においてき裂が発生するおそれがある。
そこで、本発明者らが鋭意検討したところ、金属板に開口部を設ける方法として、ブリッジ部を残した開口部を予め形成しておき、次いで、ブリッジ部を打ち抜くことで開口部を完成させる2段階の工程を基本とし、ブリッジ部を打ち抜く際にブリッジ部に引張応力を生じさせながら打ち抜くことで、ブリッジ部を除去した後のせん断面の加工硬化を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の金属板の打ち抜き加工方法においては、所定形状のブランクとパンチとダイを用意する。ブランクは、開口部を有する基板部、及び開口部内に位置して端部が基板部に接続された複数の枝部を有するブリッジ部とを備えた金属板からなるものを用いる。また、パンチは、底面部及び側面部を有し、底面部と側面部とが接する角部がパンチ刃とされ、更に底面部に突起部が設けられてなるものを用いる。そして、ブランクの基板部を拘束した状態で、パンチの突起部をブリッジ部に押し当てつつ、パンチ刃とダイによってブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離すことにより、ブリッジ部が打ち抜かれた金属板を製造する。
ブリッジ部には、複数の枝部同士を結合する結合部が設けられてもよい。枝部は3つ以上であるとよい。結合部は、ブリッジ部の中央に結合部が設けられていてもよい。また、ブリッジ部に結合部が2つ以上設けられていてもよい。
これらの場合、結合部にパンチの突起部を押し当てつつ、ブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離せばよい。また、複数の枝部にパンチの突起部を同時に押し当てつつ、ブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離してもよい。更には、複数の枝部と結合部とにパンチの突起部を同時に押し当てつつ、ブリッジ部を基板部からせん断加工により切り離してもよい。
また、複数の枝部は、幅及び長さが同一であってもよいし、複数の枝部のうちの少なくとも1つの枝部の幅及び/または長さが、他の枝部の幅及び/または長さに対して異なっていてもよい。
ブランクの開口部は、ブリッジ部によって分割された分割開口部である。
また、ブリッジ部を除いた開口部の平面視形状は、円形、楕円形またはn角形(ただしnは3以上の自然数)の何れでもよい。
更に、ブランクを挟んでパンチと対向する位置に補助パッドを配置して、せん断加工を行ってもよい。補助パッドは、パンチの突起部の押し当て箇所よりも基板部側でブリッジ部に接する補助突起部を備えることが好ましい。そして、突起部に押されたブリッジ部を補助突起部で支持しつつ、せん断加工を行うとよい。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1の実施形態である金属板の打ち抜き加工方法を説明する。図1(a)に示すように、本実施形態の金属板の打ち抜き加工方法は、基板部11及びブリッジ部12を有する金属板13からなるブランク1を用意し、ブリッジ部12と基板部11との接続箇所に引張応力を付与させながら、ブリッジ部12と基板部11を接続箇所においてせん断することにより、図1(b)に示すように、開口部2を有する金属板14を得る打ち抜き加工方法である。
まず、本実施形態において用いるブランク1について説明する。図1(a)に示すように、ブランク1は、基板部11及びブリッジ部12を有する金属板13からなる。基板部11は金属材料から構成され、開口部が設けられている。開口部22には、4つの枝部12bを有するブリッジ部12が設けられ、各枝部12bによって開口部22が4つに分割されている。以後、本明細書では、ブリッジ部12によって分割された開口部22を分割開口部22と呼ぶ。4つの分割開口部22は、平面視で円形が4等分された中心角90°の略扇形状であり、ブリッジ部12が除去されることによって一つの円形の開口部2になる。また、以上の説明からわかるように、基板部11は、金属板13のうちブリッジ部12および分割開口部22を除いた部分をいう。
ブリッジ部12は、基板部11を構成する材料と同様に、金属材料からなる。ブリッジ部12の厚みは基板部11と同じ厚みとなっている。このブリッジ部12は、4つの枝部12bと、枝部12bを相互に結合する結合部12cからなる。結合部12cから基板部11に向けて4方向に枝部12bが伸びている。各枝部12bは、所定の幅を持った直線状の部材であり、その長手方向の端部12aが基板部11に接続されている。すなわち、ブリッジ部12は4つの枝部12bによって基板部11に接続されている。また、結合部12cは、せん断加工後の開口部2の中心となる位置に配置されている。
枝部12bと結合部12cの位置関係についてブリッジ部12のみに着目して説明する。ブリッジ部12には、その中央に結合部12cがあり、結合部12cから4方向に向けて、同じ長さ及び同じ幅を有する枝部12bが伸びている。隣り合う枝部12b同士の長手方向の相対角度はほぼ90°である。また、枝部12bは、4つの分割開口部22同士の間を通るように配置されている。各枝部12bの幅は、枝部12bの長手方向に沿ってほぼ一定である。ただし、本発明はこれに限られず、枝部12bの幅はその長手方向に沿って変化してもよい。
図1に示すブランク1は、金属板13に分割開口部22を設けることにより製造される。分割開口部22の形成方法としては、せん断加工、切削加工、レーザー加工などの加工方法を用いればよい。せん断加工方法によって分割開口部22を形成すると、分割開口部22の端面に加工硬化が生じるが、後述するようにブリッジ部12のせん断箇所では加工硬化が小さくなり、穴広げ加工等においてき裂発生を抑制できるようになる。
図2には、ブランク1を製造する際に用いるパンチ33の斜視図を示す。図1に示すような分割開口部22をせん断加工によって形成する場合は、図2に示すようなパンチ33を用いるとよい。
ブランク1を準備したら、ブランク1からブリッジ部12をせん断加工により取り除くことにより、開口部2を形成する。このとき、ブリッジ部12の枝部12bに引張応力を印加しながらせん断を行う。
より具体的には、図3及び図4に示すような、パンチ3、ダイ4及び拘束パッド5を用意する。
パンチ3は、図3に示すように、円筒状のパンチ本体3aと、パンチ本体3aの一端側に設けられた突起部3bとを有している。パンチ本体3aは、底面部3c及び側面部3dを有しており、底面部3cに突起部3bが設けられている。パンチ本体3aの底面部3cの平面視形状は、ブランク1の分割開口部22及びブリッジ部12を合わせた形状とほぼ同じ形状とされている。また、底面部3cと側面部3dとが接する角部3eが、パンチ刃3fとされている。なお、パンチ本体3aの形状は円筒形に限定されるものではなく、突起部3bを有しており、かつ、ブリッジ部12と基板部11との接続箇所をせん断できるものであれば特に形状は問わない。
突起部3bは、底面部3cのほぼ中央に配置されている。突起部3bの外観は、パンチ本体3aの軸方向に向かって突出する球面形状となっている。突起部3bの外観は球面状に限らず、断面視三角形状や、断面視台形状でもよい。ただし、ブリッジ部12を拘束するような形状を採用すると、パンチ3によってブリッジ部12の枝部12bに引張張力を付与する際にブリッジ部12を塑性変形させてしまい、その結果、引張応力が小さくなってしまうので、ブリッジ部12を拘束しにくい形状がよく、その例としては図3に示す球面状がよい。
突起部3bの外周縁とパンチ刃3fとの間の領域は平坦面である底面部3cとなっている。突起部3bは、底面部3cのほぼ中央に配置することが好ましい。本実施形態では、突起部3bを底面部3cの中央に配置することで、ブリッジ部12の結合部12cに突起部3bが押し当てられるようになる。
底面部3cと突起部3bの先端との高低差である突起部高さhは、本発明において重要なパラメータである。突起部高さhを調整することで、ブリッジ部12の枝部12bに付与する引張応力の大きさを調整できる。突起部高さhが高いほど、ブリッジ部12に付与する引張応力を大きくできるが、突起部高さhが高過ぎるとブリッジ部12をせん断する前にブリッジ部12を塑性変形させてしまい、ブリッジ部12に十分な引張応力を付与できなくなる。従って突起部高さhは、ブリッジ部12の寸法、開口部2の大きさ、金属板13の板厚、強度、ヤング率などを勘案して最適な値に設定するとよい。
図4に示すように、ダイ4及び拘束パッド5にはそれぞれ、パンチ3が挿入可能な貫通穴4a、5aが設けられている。ダイ4においては、ダイ4の上面4bと、ダイ4の貫通穴4aを区画する内周面4cとが接する角部4eが、ダイ側の刃4fとされている。
ブランク1のブリッジ部12を打ち抜く際には、図4に示すように、例えば下側から順に、ダイ4、拘束パッド5及びパンチ3の順に配置する。ブランク1は、ダイ4と拘束パッド5との間に配置するようにする。
次に、図5を参照して、ブリッジ部12に張力を与えながらブランク1からブリッジ部12を打ち抜く方法について説明する。なお、図5(a)〜(c)は、ブリッジ部12の枝部12bと結合部12cの断面を見た図である。これらの図では、基板部11及びブリッジ部12が図示されるが、分割開口部22は図示されていない。また、図5(d)は、図5(a)における加工前のブランク1の平面図であり、図5(e)は、図5(c)における加工後の金属板の平面図である。
まず図5(a)に示すように、ダイ4と拘束パッド5との間にブランク1を挟んでブランク1を拘束する。より詳細には、ブランク1の基板部11の厚み方向両側にダイ4と拘束パッド5を配置して基板部11を拘束する。このとき、ブランク1の分割開口部22及びブリッジ部12は、ダイ4及び拘束パッド5の各貫通穴4a、5aと重なるようにブランク1の位置を調整する。これにより、ブランク1の基板部11がブランク1の厚み方向及び厚み方向と直交する方向に拘束され、ブリッジ部12はブランク1の厚み方向には拘束されない状態となる。
次に、パンチ3をブランク1まで下降させて、突起部3bの先端をブリッジ部12の結合部12cに当接させる。突起部3bはパンチ3の底面部3cの中央に配置されているため、図5(a)及び図5(d)に示すように、結合部12cに突起部3bの先端が当接されるようになる。図5(d)には、突起部3bの当接位置を符号Tで示している。
次に、図5(b)に示すように、パンチ3を更に下降させて突起部3bをブリッジ部12の結合部12cに押し込み、ブリッジ部12を弾性変形させる。結合部12cは、枝部12bを介して拘束状態の基板部11に接続されている。このため、結合部12cがパンチ3の突起部3bに押されると、結合部12cが下方に突出するようにブリッジ部12が弾性変形する。ブリッジ部12の弾性変形量は、パンチ3のパンチ刃3fがブランク1に接触するまで増加し続ける。すなわち、突起部高さhが高いほど、弾性変形量は大きくなる。ただし、上述したように、ブリッジ部12が塑性変形しない程度に突起部高さhを調整する必要がある。
パンチ3を下降させてブリッジ部12を弾性変形させることで、枝部12bにはその長手方向に沿って引張応力が付与される。引張応力は、枝部12bと基板部11との接続箇所に集中し、また、枝部12bの幅方向全体に作用する。
そして、図5(c)に示すように、更にパンチ3を下降させると、枝部12bと基板部11との接続箇所にパンチ刃3fが当たり、ブリッジ部12が基板部11からせん断されて切り離される。せん断直前までブリッジ部12は突起部3bに押されて弾性変形しているため、枝部12bと基板部11との接続箇所に引張応力が付与された状態でせん断される。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。なお、枝部12bと基板部11との接続箇所以外の箇所では、せん断加工はされない。図5(e)に示すように、ブリッジ部12がせん断された金属板には、開口部2が形成される。
図6に、打ち抜き加工後の金属板14の平面模式図を示す。また、図6(b)に、図6(a)のAA’線に対応する断面図を示す。更に、図6(c)に、図6(b)の要部を示す。図6(c)には、開口部2を囲む基板部11の端部11aのみを示している。また、図6(a)には、打ち抜き前のブリッジ部12の位置を一点鎖線で示している。ブリッジ部12が除去されることにより分割開口部22が一体となり、基板部11に平面視円形の開口部2が設けられる。開口部2は、基板部11の任意の箇所に設けられた貫通穴であり、基板部11の端部11aに囲まれている。開口部2を囲む端部11aには、分割開口部22の形成時に設けられた加工面(以下、第1加工面11bという)と、ブリッジ部12及び基板部11の間のせん断によって形成された加工面(以下、第2加工面11cという)とが含まれる。なお、本実施形態においては、図6(a)のBB’線に対応する断面図は、図6(a)のAA’線に対応する断面図とほぼ同じであるため、図示及びその説明は省略する。
各加工面11b、11cには、せん断面Sと、せん断面以外の領域Dが含まれる。領域Dは、せん断時に生じた「だれ」または破断面である。
分割開口部22の形成が例えばせん断加工によってなされた場合は、端部11aの第1加工面11bのうち、せん断面Sの占める面積割合が比較的大きくなり、加工硬化が比較的高くなっている。一方、第2加工面11cは本実施形態のせん断加工によって形成されたものであり、第2加工面11cのうちのせん断面Sが占める面積割合が比較的小さくなり、加工硬化が比較的小さくなっている。このように、開口部2を囲む端部11aのうち、第2加工面11cの加工硬化が小さいため、例えば、開口部2の端部11aをその延在方向に沿って伸ばす「打ち抜き広げ成形」が加わる場合に、第2加工面11cを起点とするき裂や破断が生じにくくなる。これにより例えば、穴広げ加工において予め割れる位置が予測できる場合に、穴広げ加工のブランク材として本実施形態の打ち抜き加工方法によって得られた金属板14を適用し、かつ、割れの予測位置に第2加工面11cを位置させることで、穴広げ加工の成形不良を防止できるようになる。
また、分割開口部22の形成が例えばレーザー加工によってなされた場合は、端部11aの第1加工面11bは加工硬化がほとんど生じない。また、第2加工面11cも加工硬化が小さくなっている。このように、開口部2を囲む端部11a全体の加工硬化が小さくなるため、「打ち抜き広げ成形」が加わった場合でも第2加工面11cを起点とするき裂や破断が生じにくくなる。
以上説明したように、本実施形態の金属板13の打ち抜き加工方法では、ブリッジ部12にパンチ3の突起部3bが押し当てられると、ブリッジ部12が弾性変形して突起部3bの押し当て箇所が基板部11よりも沈み、枝部12bに引張応力が生じ、枝部12bと基板部11との接続箇所に応力が集中する。その後、パンチ3とダイ4が更に相互に接近するにつれてブリッジ部12の押し込み量が増大して引張応力が更に増し、ついにはパンチ刃3fとダイ4によって枝部12bと基板部11との接続箇所がせん断され、ブランク1からブリッジ部12が除去される。せん断時のブリッジ部12と基板部11との接続箇所には引張応力が集中していたため、開口部2を囲む端部11aの第2加工面11cでは加工硬化が著しく小さくなる。このように、開口部2の端部11aにおけるせん断に伴う加工硬化を部分的に小さくできるので、開口部2を囲む端部11aをその延長方向に伸ばす加工、例えば開口部2に対して穴広げ加工を施した場合に、端部11aの割れを抑制することができる。
これにより例えば、穴広げ加工において予め割れる位置が予測できる場合に、穴広げ加工のブランク材として本発明の打ち抜き加工方法によって得られた金属板14を適用し、かつ、割れの予測位置に基板部11のせん断箇所(第2加工面11c)が位置させることで、穴広げ加工の成形不良を防止できる。
また、本実施形態の金属板13の打ち抜き加工方法では、ブリッジ部12が複数の枝部12bによって基板部11に接続されているため、応力の集中箇所が複数になる。これにより、加工硬化を小さく出来る箇所が複数箇所に形成され、開口部2を囲む端部11aをその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部11aの割れをより効果的に抑制できる。
また、本実施形態の金属板の打ち抜き加工方法は、開口部22の形状及びブリッジ部11の形状に特に制限がないため、設計変更を容易に行うことができる。
また、本実施形態の金属板13の打ち抜き加工方法では、複数の枝部12b同士を結合する結合部12cがブリッジ部12に設けられており、結合部12cにパンチ3の突起部3bを押し当てつつブリッジ部12と基板部11とをせん断するので、複数の枝部12bに対して同時に応力を付与することができる。これにより、せん断時に全ての枝部12bに応力を印加させることができる。
また、ブリッジ部12の中央に結合部12cを設けることで、複数の枝部12bに対してその長さに応じた応力を付与することができる。これにより、加工硬化の低減箇所を分散させることができ、開口部2を囲む端部11aをその延長方向に伸ばす加工を施した場合に、端部11aの割れをより確実に抑制できる。
また、各枝部12bの幅及び長さが相互に同一にされているので、各枝部12bに均等に応力を付与することができる。
更に、本実施形態の金属板13の打ち抜き加工方法では、せん断加工前のブランク1の開口部がブリッジ部12によって分割されており、ブリッジ部12をせん断することで、容易に開口部2を形成できる。
更に、本実施形態の金属板13の打ち抜き加工方法では、突起部高さhを調整することにより打ち抜き加工が可能であり、他のパラメータは特に考慮する必要がないので、パンチ3やダイ4の設計を比較的自由に行うことができる。また、ブランク1の形状についても制約が少ない。このように、従来の加工方法に比べて制約が少ないため、ブランク1の材質や板厚が変更になってもパンチ3やダイ4を設計変更せずに使用できる可能性があり、金属板13の打ち抜き加工の設計自由度を高めることができる。
以上のように、本実施形態によれば、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図7及び図8を参照して説明する。図7及び図8に示す本実施形態では、打ち抜き加工時のブランク1の下側に、ブリッジ部12の塑性変形を防止するための補助パッド6を配置する。補助パッド6を用いること以外は、図1〜図6に示した第1実施形態の打ち抜き加工方法とほぼ同じであるので、図7及び図8に示す構成要素のうち、図1〜図6に示す構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図1〜図6に示した例においては、パンチ3によってブリッジ部12を押し下げた際に、枝部12bがダイ刃4fに強く押し当てられ、ダイ刃4fに当接した箇所において枝部12bが塑性変形する場合がある。また、枝部12bと結合部12cとの接続箇所においても塑性変形が起きる場合がある。そこで、本実施形態では、ブランク1を挟んでパンチ3と対向する位置に補助パッド6を配置し、突起部3bに押されたブリッジ部12を補助パッド6の補助突起部6aで支持しつつ、せん断を行う。
図7及び図8に示すように、補助パッド6は、円筒状のパッド本体6bと、パッド本体6bの上面部6cに設けられた補助突起部6aとを備えている。また、図8に示すように、補助パッド6の下部には、ばね等の弾性体7が取り付けられている。
パッド本体6bは、上面部6c及び側面部6dを有しており、上面部6cに補助突起部6aが設けられている。パッド本体6bの上面部6cの平面視形状は、パンチ本体3aの底面部3cの平面視形状とほぼ同じ形状とされている。
補助突起部6aは、平面視形状は円環状であり、断面視形状は半円状の突起である。補助突起部6aの位置は、突起部3bによるブリッジ部12の押し当て箇所よりも基板部11側であるとよい。本実施形態では、突起部3bの押し当て箇所がブリッジ部12の接合部12cであるため、補助突起部6aの位置は、枝部12bに接する位置にするとよい。より具体的には、補助突起部6aはパッド本体6bの上面部6cの中央を避けて、周縁部に形成するとよい。
次に、図7及び図8を参照して、ブリッジ部12に張力を与えながらブリッジ部12を打ち抜く方法について説明する。なお、図8(a)〜(c)は、図5(a)〜(c)と同様に、ブリッジ部12の枝部12bと結合部12cの断面を見た図である。これらの図では、基板部11及びブリッジ部12が図示されるが、分割開口部22は図示されていない。また、図8(d)は、図8(a)における加工前のブランクの平面図であり、図8(e)は、図8(c)における加工後の金属板の平面図である。
図7に示すように、例えば下側から順に、補助パッド6、ダイ4、拘束パッド5及びパンチ3の順に配置する。図示略のブランク1は、ダイ4と拘束パッド5との間に配置する。
図8(a)に示すように、ブランク1の基板部11の厚み方向両側にダイ4と拘束パッド5を配置して基板部11を拘束する。このとき、ブランク1の分割開口部22及びブリッジ部12は、ダイ4及び拘束パッド5の各貫通穴4a、5aと重なるようにブランク1の位置を調整する。これにより、ブランク1の基板部11がブランク1の厚み方向及び厚み方向と直交する方向に拘束され、ブリッジ部12はブランク1の厚み方向には拘束されない状態となる。
また、図8(a)および図8(d)に示すように、パンチ3を下降させて、突起部3bの先端をブリッジ部12の結合部12cの上面に当接させる。図8(d)には、突起部3bの当接位置を符号Tで示している。
更に、補助パッド6を上昇させて、補助突起部6aの先端をブリッジ部12の下面に当接させる。補助突起部6aは、補助パッド6の上面部の周縁部6cに円環状に配置されているため、ブリッジ部12の基板部11寄りの位置に当接されるようになる。より詳細には、補助突起部6aは、ブリッジ部12の枝部12bに当接されるようになる。図8(d)には、補助突起部6aの位置を一点鎖線で示している。
次に、図8(b)に示すように、補助パッド6の上下方向の位置を固定したまま、パンチ3を下降させて突起部3bをブリッジ部12に押し込み、ブリッジ部12を弾性変形させる。ブリッジ部12は、補助パッド6の補助突起部6aによって下側から支持されているため、ブリッジ部12が弾性変形する範囲は、補助突起部6aを平面視した場合の内側の領域となる。一方、ブリッジ部12の枝部12bが補助突起部6aに支持されるため、図8(b)に示す段階では、枝部12bの端部12aは弾性変形されない状態にある。ブリッジ部12は、補助突起部6aによって実質的に拘束されるため、補助突起部6aの内側の領域においてブリッジ部12の結合部12cがパンチ3の突起部3bに押されて下方向に弾性変形する。
補助突起部6aによって拘束されているブリッジ部12に対して、パンチ3が更に下方に下降することで、ブリッジ部12が弾性変形し、枝部12bにはその長手方向に沿って引張応力が付与される。引張応力は、枝部12bと基板部11との接続箇所に集中し、かつ、枝部12bの幅方向全部に作用する。枝部12bの端部12aは弾性変形されず、さらには塑性変形もされないので、ブリッジ部12に付加される引張応力が低減されるおそれがない。
次に、図8(c)に示すように、更にパンチ3を下降させると、補助パッド7も下降し、枝部12bと基板部11との接続箇所にパンチ刃3fが当たり、ブリッジ部12が基板部11からせん断されて切り離される。せん断直前までブリッジ部12は突起部3bに押されて弾性変形しているため、枝部12bと基板部11との接続箇所に引張応力が付与された状態でせん断される。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。図8(e)に示すように、ブリッジ部12がせん断された金属板には、開口部2が形成される。
本実施形態においては、ブランク1を挟んでパンチ3と対向する位置に補助パッド6を配置する。補助パッド6には、突起部3bの押し当て箇所よりも基板部11側でブリッジ部12に接する補助突起部6aが備えられている。そして、突起部3bに押されたブリッジ部12を補助突起部6aで支持しつつ、せん断を行う。これにより、突起部3bをブリッジ部12に押し込んだ際に、枝部12bと基板部11との接続箇所が塑性変形して、引張張力が低減するおそれがあるところ、突起部3bの押し当て箇所よりも基板部11側にある枝部12bを補助パッド6が支持することで、枝部12bと基板部11との接続箇所における塑性変形が抑制され、当該接続箇所に十分な引張応力を印加できるようになる。
また、補助パッド6は図7及び図8に示すものに限らず、図9に示すような補助パッド16を用いてもよい。図9に示す補助パッド16は、円筒状のパッド本体6bと、パッド本体6bの上面部6cに設けられた一対の補助突起部16aとを備えている。補助突起部16aは、平面視形状は直線状であり、断面視形状は半円状の突起である。一対の補助突起部16aは、パッド本体6bの上面部6cにおいて、相互に平行かつ離間して配置されている。補助突起部16a同士の間に、パンチ3の突起部3bが位置するようになる。これにより、図9に示す補助突起部16aは、突起部3bによるブリッジ部12の押し当て箇所よりも基板部11側において枝部12bに接するようになる。図9に示す補助パッド16を用いた場合でも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図10を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。図10(a)は、本実施形態で用いるブランク1の平面模式図である。本実施形態では、ブリッジ部12の結合部12cではなく、ブリッジ部12の枝部12bにパンチの突起部を当接させてブリッジ部12を押し込むことで、基板部11と枝部12bとの接続箇所に引張応力を印加させつつ、せん断を行う。
本実施形態において使用するブランク1の形状は、先に説明した第1の実施形態のブランク1の形状と同じである。図10(a)に付した符号は、第1の実施形態において用いた符号と同一としている。
ブランク1を用意したならば、第1の実施形態と同様に、ダイ4と拘束パッド4を用いて、ブランク1の基板部11を拘束する。次いで、拘束パッド4に設けた貫通穴4aにパンチを挿入して、パンチをブランク1のブリッジ部12に接近させる。本実施形態で使用するパンチは、図10(b)または図10(c)に示すものを例示できる。図10(b)に示すパンチ13の底面部3cには、同じ高さの4つの突起部13bが、底面部3cの外縁に沿って等間隔に設けられている。また、図10(c)に示すパンチ23の底面部3cには、その外縁に沿って、高さが一定な円環状の突起部23bが設けられている。
パンチ13または23をブランク1のブリッジ部12に接近させることで、各パンチ13または23に設けられた突起部13bまたは23bは、図10(a)に示した当接位置Tにおいて、ブランク1の枝部12bにそれぞれ当接する。図10(a)に示す当接位置Tは、ブリッジ部12におけるパンチ13、23の突起部13b、23bの当接位置である。図10(a)に示す当接位置Tは、第1、第2実施形態における当接位置に比べて、基板部11寄りに位置している。このため、パンチの押し込み量が第1、第2の実施形態と同じであったとしても、本実施形態の基板部11と枝部12bとの接続箇所には、第1、第2の実施形態の場合よりも大きな引張応力が加わるようになる。
そして、更にパンチ13または23を押し込むことで、ブランク1の基板部11と枝部12bとの接続箇所がパンチ13または23によってせん断されてブリッジ部12が除去され、図1(b)に示したような、開口部2を有する金属板が得られる。
本実施形態によれば、複数の枝部12bにパンチ13、23の突起部13b、23bを同時に押し当てつつ、ブリッジ部12を基板部11からせん断加工により切り離すので、結合部12cに突起部を当てる場合に比べて、枝部12bと基板部11との接続部分により強い引張応力を付与させることができ、せん断箇所の加工硬化を更に小さくすることができる。
なお、本実施形態では、ブランク1のブリッジ部12をせん断する際に、第2の実施形態で説明したような補助パッド6、16を併用してもよい。補助パッド6、16を併用することで、せん断箇所の加工硬化をより小さくすることができる。
なお、本実施形態では、複数の枝部12bにパンチ13、23の突起部13b、23bを同時に押し当てつつ、ブリッジ部12を基板部11からせん断加工により切り離す例を示したが、複数の枝部12bとともに、結合部12cにもパンチの突起部を押し当てつつ、せん断加工を行ってもよい。
(第4の実施形態)
図11を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。図11(a)は、本実施形態で用いるブランクの平面模式図であり、図11(b)はせん断加工後の金属板の平面模式図である。本実施形態と、先に説明した第1の実施形態とを対比すると、基板部とブリッジ部とをせん断してブランクからブリッジ部を除去する方法が共通するが、ブリッジ部の形状が異なっている。そこで以下の説明では、本実施形態に用いるブランクについて主に説明する。なお、本実施形態のブランクをせん断加工する際には、第2実施形態のように、補助パッドを用いてもよい。
図11(a)に示すブランクの構成要素のうち、図1及び図5に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図11(a)に示す本実施形態のブランク101は、基板部11及びブリッジ部112を有する金属板113からなる。基板部11には開口部が設けられている。開口部には、3つの枝部112bを有するブリッジ部112が設けられ、各枝部112bによって開口部が3つに分割されている。ブリッジ部112によって分割された3つの分割開口部122は、平面視で円形が3等分された中心角120°の略扇形状であり、ブリッジ部112が除去されることによって一つの円形の開口部102になる。
ブリッジ部112は、3つの枝部112bと、各枝部112bを相互に結合する結合部112cとからなる。枝部112bは、結合部112cから基板部11に向けて3方向に伸びている。各枝部112bは、所定の幅を持った直線状の部材であり、その長手方向の端部112aが基板部11に接続されている。すなわち、ブリッジ部112は3つの枝部112bによって基板部11に接続されている。
また、結合部112cは、せん断加工後の開口部102の中心となる位置に配置されている。
ブリッジ部112のみに着目すると、図11(a)に示すブリッジ部112には、その中央に結合部112cがあり、結合部から3方向に向けて同じ長さ、同じ幅を有する枝部112bが伸びている。隣り合う枝部112b同士の長手方向の相対角度はほぼ120°である。また、枝部112bは、3つの分割開口部122の間を通るように配置されている。
本実施形態のブランク101は、金属板113に分割開口部122を設けることにより製造される。分割開口部122の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
ブランク101を準備したら、第1の実施形態の場合と同様に、パンチ、ダイ及び拘束パッドを用いて、ブランク101からブリッジ部112をせん断加工により取り除くことで、開口部102を形成する。このとき、パンチの突起部をブリッジ部112の結合部112cの当接位置Tに押し当てて結合部112cを押し下げることで、ブリッジ部112の枝部112bに引張応力を印加しながらせん断を行う。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。
図11(b)には、打ち抜き加工後の金属板114の平面模式図を示す。ブリッジ部112が除去されたことで分割開口部122が一体となり、基板部11に平面視円形の開口部102が設けられる。開口部102は、基板部11の任意の箇所に設けられた貫通穴であり、基板部11の端部111aに囲まれている。開口部102を囲む端部111aには、分割開口部122の形成時に設けられた加工面(以下、第1加工面111bという。両矢印によって範囲を表示する。)と、ブリッジ部112のせん断箇所に対応する加工面(以下、第2加工面111cという。両矢印によって範囲を表示する。)とが含まれる。
分割開口部122が例えばせん断加工によって形成された場合は、端部111aの第1加工面111bでは加工硬化が比較的大きく、一方、第2加工面111cは本実施形態の方法によって形成されたものであり、加工硬化は比較的小さくなる。
一方、分割開口部122の形成が例えばレーザー加工によってなされた場合は、端部111aの第1加工面111bは加工硬化がほとんど生じず、また、第2加工面111cも加工硬化が小さくなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
なお、図11では、ブリッジ部の3つの枝部の幅が同一である場合について説明したが、本実施形態はこれに限らず、枝部の幅を相互に異なる幅にしても良い。
例えば、図12に示すブリッジ123のように、3つある枝部のうち、1つの枝部123aの幅を他の枝部123bよりも広くしてもよい。これにより、各枝部123a、123bと基板部11との接続部分に加わる引張応力が異なる大きさとなる。図12の場合、幅が広い枝部123aにおける引張応力は、幅が狭い他の2つの枝部123bにおける引張応力よりも若干小さくなる。これにより、開口部を囲む端部に、加工硬化の低減量が相互に異なる箇所を設けることができる。そして例えば、せん断加工後の金属板に対して、開口部を囲む端部を全体的に伸ばし、更に特定の一部をより大きく伸ばす加工を施す場合に、この大きく伸ばす箇所に加工硬化の低減量が大きい箇所を配置させることで、端部の割れを確実に抑制できるようになる。
(第5の実施形態)
図13を参照して、本発明の第5の実施形態を説明する。図13(a)は、本実施形態で用いるブランクの平面模式図であり、図13(b)はせん断加工後の金属板の平面模式図である。本実施形態と、先に説明した第1の実施形態とを対比すると、基板部とブリッジ部とをせん断してブランクからブリッジ部を除去する方法が共通するが、ブリッジ部及び開口部の形状が異なっている。そこで以下の説明では、本実施形態に用いるブランクについて主に説明する。なお、本実施形態のブランクをせん断加工する際には、第2実施形態のように、補助パッドを用いてもよい。
図13(a)に示すブランクの構成要素のうち、図1及び図5に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。図13(a)に示す本実施形態のブランク201は、基板部11及びブリッジ部212を有する金属板213からなる。基板部11には開口部が設けられている。開口部には、4つの枝部212bを有するブリッジ部212が設けられ、各枝部212bによって開口部が4つに分割されている。ブリッジ部212によって分割された4つの分割開口部222は、楕円を長径及び短径に沿って4等分されてなる楕円弧を有する扇形状であり、ブリッジ部212が除去されることで一つの略楕円形状の開口部202になる。
ブリッジ部212は、4つの枝部212bと、枝部212bを相互に結合する結合部212cからなる。枝部212bは、結合部212cから基板部11に向けて4方向に伸びている。各枝部212bは、所定の幅を持った直線状の部材であり、その長手方向の端部212aが基板部11に接続されている。すなわち、ブリッジ部212は4つの枝部212bによって基板部11に接続されている。また、結合部212cは、せん断加工後の開口部202の中心となる位置に配置されている。
枝部212bと結合部212cとの位置関係についてブリッジ部212のみに着目すると、ブリッジ部212には、その中央に結合部212cがあり、結合部212cから4方向に向けて同じ幅を有する枝部212bが伸びている。隣り合う枝部212b同士の長手方向の相対角度はほぼ90°である。また、枝部212bは、2つの長枝部212bと、長枝部212bよりも全長が短い2つの短枝部212bとからなる。2つの長枝部212bは、楕円の長径方向に沿って直線状に配列されている。2つの短枝部212bは、楕円の短径方向に沿って直線状に配列されている。長枝部212b及び短枝部212bは、4つの分割開口部222同士の間を通るように配置されている。
ブランク201は、金属板213に分割開口部222を設けることにより製造される。分割開口部222の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
ブランク201をせん断加工するにあたり、本実施形態においては、図16に示すパンチを用いるとよい。図16(a)には、楕円柱形状のパンチ本体303aの底面部303cに、3つの半球状の突起部303bが楕円の長径方向に沿って配置されたパンチ303を例示している。また、図16(b)には、楕円柱形状のパンチ本体403aの底面部403cに、1つのビード状の突起部403bが楕円の長径方向に沿って延在するように配置されたパンチ403を例示している。各パンチ303、403の突起部303b、403bは、ブランク201のブリッジ部212の結合部212cに押し当てられるように位置決めされている。また、各パンチ303、403のパンチ本体303a、403aの底面部と側面部との間の角部には、パンチ刃303f、403fが設けられている。
ブランク201及びパンチ303または403を準備したら、第1の実施形態の場合と同様に、パンチ、ダイ及び拘束パッドを用いて、ブランク201からブリッジ部212をせん断加工により取り除くことで、開口部202を形成する。このとき、パンチ303または403の突起部303bまたは403bによってブリッジ部212の結合部212cを押し下げることで、ブリッジ部212の枝部212bに引張応力を印加しながらせん断を行う。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。図13には、図16(a)に示すパンチ303を用いた場合の、突起部の当接位置Tを示している。
枝部212bにはその長手方向に沿って引張応力が付与される。ここで当接位置Tと基板部11との距離に着目すると、長枝部212b上の当接位置Tと基板部11の間の距離に対して、結合部212c上の当接位置Tと基板部11の間の距離が短いため、長枝部212bよりも短枝部212bに大きな応力が加わる。
図13(b)には、打ち抜き加工後の金属板214の平面模式図を示す。ブリッジ部212が除去されることにより分割開口部222が一体となって、基板部11に平面視楕円形の開口部202が設けられる。開口部202は、基板部11の任意の箇所に設けられた貫通穴であり、基板部11の端部211aに囲まれている。開口部202を囲む端部211aには、分割開口部222の形成時に設けられた加工面(以下、第1加工面211bという)と、長枝部212bのせん断箇所に対応する加工面(以下、第2加工面211cという)と、短枝部212bのせん断箇所に対応する加工面(以下、第3加工面211dという)と、が含まれる。
分割開口部222が例えばせん断加工によって形成された場合は、端部211aの第1加工面211bは加工硬化が比較的高く、一方、本実施形態によって形成された第2加工面211c及び第3加工面211dは、加工硬化が比較的小さくなっている。第2加工面211cと第3加工面211dとを比べると、第3加工面211dの加工硬化がより小さくなる。これは、長枝部212bよりも短枝部212bに大きな引張応力が加わったためである。
一方、分割開口部122が例えばレーザー加工によって形成された場合は、端部211aの第1加工面211bは加工硬化がほとんど生じず、また、第2加工面211c及び第3加工面211dの加工硬化も小さくなる。この場合も、第3加工面211dの加工硬化がより小さくなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
また、本実施形態では、開口部202の平面視形状を略楕円形状とするために、結合部212cから4方向に突出する枝部212bによってブリッジ部212を構成し、更に各枝部212bの長さを異なる長さとするため、各枝部212bと基板部11との接続箇所における引張応力が異なる大きさとなる。これにより、金属板214の開口部202を囲む端部11cにおいて、加工硬化の低下量が場所毎に異なる部分を設けることができるようになる。
なお、図13では、ブリッジ部の4つの枝部の幅が同一である場合について説明したが、本実施形態はこれに限らず、枝部の幅を相互に異なる幅にしても良い。
また、図13(a)及び図13(b)に示した例は、パンチの突起部をブリッジ部212の結合部212c及び長枝部212bに押し当てながらせん断することで、各枝部212bに引張応力が付与する際に、長枝部212bよりも短枝部212bに大きな応力を加えながらせん断した例を示したが、本実施形態では、パンチの突起部の形状を工夫して、パンチの突起部を結合部212cと全ての枝部212bとに押し当てながらせん断してもよい。
すなわち、図14に示すように、パンチの突起部を、符号Tで示した当接位置に押し当てながらせん断してもよい。当接位置Tは、ブリッジ部212の結合部212cと枝部212bとに位置している。また、枝部212bにおける当接位置Tは、長枝部212b、短枝部212bのいずれにおいても、枝部212bと基板部11との接続箇所から同じ距離だけ離れている。これにより、長枝部212bと短枝部212bに対して、同程度の引張応力を付与しながらせん断を行うことができ、せん断加工によって形成された加工面における加工硬化を同程度の硬さにすることができる。
(第6の実施形態)
図15を参照して、本発明の第6の実施形態を説明する。図15は、本実施形態で用いるブランクの平面模式図である。本実施形態と、先に説明した第5の実施形態とを対比すると、基板部とブリッジ部とをせん断してブランクからブリッジ部を除去する方法が共通するが、ブリッジ部の形状が異なっている。そこで以下の説明では、本実施形態に用いるブランクについて主に説明する。なお、本実施形態のブランクをせん断加工する際には、第2実施形態のように、補助パッドを用いてもよい。
図15に示す本実施形態のブランク301は、基板部11及びブリッジ部312を有する金属板313からなる。基板部11には開口部が設けられている。開口部には、6つの枝部312bを有するブリッジ部312が設けられ、各枝部312bによって開口部が6つに分割されている。ブリッジ部312によって分割された6つの分割開口部322は、楕円を長径に沿って分割し、かつ短径方向と平行な方向に沿って分割されてなる楕円弧を有する形状であり、ブリッジ部312が除去されることで一つの略楕円形状の開口部になる。
図15に示すブリッジ部312は、6つの枝部312bと、枝部312bを相互に結合する2つの結合部312cと、2つの結合部312cを連結する連結部312dとからなる。2つの結合部212cから基板部11に向けてそれぞれ、3方向に枝部312bが伸びている。各枝部212bは、所定の幅を持った直線状の部材であり、その長手方向の端部312aが基板部11に接続されている。すなわち、ブリッジ部312は6つの枝部312bによって基板部11に接続されている。各枝部312bの長さは、楕円の長径方向に伸びる枝部に対して、楕円の短径方向と平行な方向に伸びる枝部の長さがわずかに短くなっている。また、結合部312cは、楕円の長径を通る直線上に配置されており、楕円の中心からみて対称の位置にある。
ブリッジ部312のみに着目すると、図15に示すブリッジ部312には、2つの結合部312cがあり、結合部312cから3方向に向けて同じ幅を有する枝部312bが伸びている。隣り合う枝部312b同士の長手方向はほぼ90°で交わっている。各枝部312bは、分割開口部322の間を通るように配置されている。
また、結合部312cは、連結部312dによって連結されている。連結部312dは、楕円の長径を通る直線に沿うように配置されている。結合部312cを中心にみたとき、連結部312dの長手方向は、隣接する枝部312bの長手方向に対して直角に交わるようになっている。
ブランク301は、金属板313に分割開口部322を設けることにより製造される。分割開口部322の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
ブランク301を準備したら、第1の実施形態の場合と同様に、パンチ、ダイ及び拘束パッドを用いて、ブランク301からブリッジ部312をせん断加工により取り除くことで、平面視略楕円形状の開口部を形成する。
本実施形態では、第5の実施形態と同様に、図16に示したパンチ303または304を用いることができる。パンチ303または403の突起部303bまたは403bによってブリッジ部312の2つの結合部312cを同時に押し下げながらせん断加工を行う。突起部303bまたは403bは、結合部312cとともに連結部312dを押し下げてもよい。これにより、全ての枝部312bに引張応力を印加させながらせん断加工がなされる。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
また、本実施形態では、開口部の平面視形状を略楕円形状とするため、2つの結合部312cから3方向に突出する枝部312bによってブリッジ部312を構成し、更に各枝部312bの長さをほぼ同じ長さとするため、各枝部312bと基板部11との接続箇所における引張応力を同程度の大きさにすることができる。これにより、金属板の開口部を囲む端部において、加工硬化の低下量が同程度の箇所を複数箇所に渡って設けることができるようになる。また、結合部312cを2つ設けることで、比較的大きな開口部を形成する場合であっても、十分な大きさの引張応力を各枝部312bに印加させることができる。
なお、図15では、ブリッジ部の3つの枝部の幅が同一である場合について説明したが、本実施形態はこれに限らず、枝部の幅を相互に異なる幅にしても良い。
(第7の実施形態)
以下、図17を参照して、本発明の第7の実施形態を説明する。図17(a)は、本実施形態で用いるブランクの平面模式図であり、図17(b)はせん断加工後の金属板の平面模式図である。本実施形態と、先に説明した第1の実施形態とを対比すると、基板部とブリッジ部とをせん断してブランクからブリッジ部を除去する方法が共通するが、ブリッジ部及び開口部の形状が異なっている。そこで以下の説明では、本実施形態に用いるブランクについて主に説明する。なお、本実施形態のブランクをせん断加工する際には、第2実施形態のように、補助パッドを用いてもよい。
図17(a)に示す本実施形態のブランク401は、基板部11及びブリッジ部412を有する金属板413からなる。基板部11には開口部が設けられている。開口部には、4つの枝部412bを有するブリッジ部412が設けられ、各枝部412bによって開口部が4つに分割されている。ブリッジ部412によって分割された4つの分割開口部422は、ほぼ矩形であり、ブリッジ部412が除去されることで一つの略矩形形状の開口部になる。
ブリッジ部412は、4つの枝部412bと、枝部412bを相互に結合する2つの結合部412cと、2つの結合部412cを連結する連結部412dとからなる。2つの結合部412cから基板部11に向けてそれぞれ、2方向に枝部412bが伸びている。各枝部412bは、その長手方向の端部412aを介して基板部11に接続されている。すなわち、ブリッジ部412は4つの枝部412bによって基板部11に接続されている。また、結合部412cは、開口部となる矩形の短辺の中点同士を結ぶ直線上に配置されており、矩形の中心からみて対称の位置にある。
ブリッジ部412のみに着目すると、図17(a)に示すブリッジ部412には、2つの結合部412cがあり、結合部412cから2方向に向けて枝部412bが伸びている。隣り合う枝部412b同士の長手方向はほぼ90°で交わっている。各枝部412bは、分割開口部422の間を通るように配置されている。
また、結合部412cは、連結部412dによって連結されている。連結部412dは、開口部となる矩形の短辺の中点同士を結ぶ直線に沿うように配置されている。
ブランク401は、金属板413に分割開口部422を設けることにより製造される。分割開口部422の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
ブランク401を準備したら、第1の実施形態の場合と同様に、パンチ、ダイ及び拘束パッドを用いて、ブランク401からブリッジ部412をせん断加工により取り除くことで、平面視略矩形の開口部を形成する。このとき、パンチの突起部によってブリッジ部412の2つの結合部412cを同時に押し下げながらせん断加工を行う。これにより、全ての枝部412bに引張応力を印加させながらせん断加工がなされる。
なお、第1の実施形態では、図4及び図5に示すように円柱状のパンチを用いたが、本実施形態では、開口部の形状に合わせて角柱状のパンチを用いるとよい。また、第1の実施形態と同様に、パンチの底面には突起部を設ける。突起部の位置及び形状は特に限定されないが、たとえば、ブリッジ部412の2つの結合部412cに対応する位置に2つの球面形状の突起部を設けても良い。また、ブリッジ部412の2つの結合部412cと連結部412dとを同時に押し込むために、矩形の短辺の中点同士を結ぶ直線に沿って延び、かつ、断面視半円形状または断面視台形状の突起部を設けてもよい。以下、本実施形態のせん断加工方法を説明する。
第1の実施形態の場合と同様に、ダイと拘束パッドによってブランク401を固定してから、パンチをブランク401まで下降させて、パンチの突起部をブリッジ部412の2つの結合部412cに当接させる。次いで、パンチの突起部をブリッジ部412に押し込んでブリッジ部412を弾性変形させる。ブリッジ部412は、結合部412cから2方向に伸びる枝部412bを介して、拘束状態の基板部11に接続されているため、パンチの突起部に押されて下方向に突出するように弾性変形する。このとき、各枝部412bにはその長手方向に沿って引張応力が付与される。
更にパンチを下降させると、枝部412bと基板部11との接続箇所にパンチ刃が当たり、パンチによるせん断応力によって当該接続箇所が塑性変形し、ついにはブリッジ部412が基板部11からせん断されて切り離される。ブリッジ部412はせん断直前までパンチに押されて弾性変形しているため、ブリッジ部412は枝部412bと基板部11との接続箇所に引張応力が付与された状態でせん断される。これにより、基板部11側のせん断箇所では加工硬化しにくくなる。
図17(b)には、打ち抜き加工後の金属板414の平面模式図を示す。ブリッジ部412が除去されることにより分割開口部422が一体となって、基板部11に平面視矩形の開口部402が設けられる。開口部402は、基板部11の任意の箇所に設けられた貫通穴であり、基板部11の端部11aに囲まれている。開口部402を囲む端部11aには、分割開口部422の形成時に設けられた加工面(以下、第1加工面411bという)と、枝部412bのせん断箇所に対応する加工面(以下、第2加工面411cという)と、が含まれる。
分割開口部422が例えばせん断加工によって形成された場合は、端部11aの第1加工面411bは加工硬化が比較的高く、一方、第2加工面411cは本実施形態の方法によって形成されたものであって加工硬化は比較的小さくなっている。
また、分割開口部422が例えばレーザー加工によって形成された場合は、端部11aの第1加工面411bは加工硬化がほとんど生じず、また、第2加工面411cの加工硬化も小さくなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、打ち抜き端面の延性の劣化による破断等の成形不良を容易に回避することができる。
また、本実施形態では、結合部412cを2つ設けることで、比較的大きな開口部を形成する場合であっても、十分な大きさの引張応力を各枝部412bに印加させることができる。
1、101、201、301、401…ブランク、2、102、202、402…開口部、3…パンチ、3b…突起部、3c…底面部、3d…側面部、3e…角部、3f…パンチ刃、4…ダイ、5…拘束パッド、6、16…補助パッド、6a、16a…補助突起部、11…基板部、12、112、212、312、412…ブリッジ部、12a、112a、212a、312a、412a…端部(枝部の端部)、12b、112b、212b、312b、412b…枝部、12c、112c、212c、312c、412c…結合部、13、113、213、313、413…金属板(打ち抜き加工前の金属板)、14、114、214、414…金属板(打ち抜き加工後の金属板)、22、122、222、322、422…分割開口部。

Claims (14)

  1. 開口部を有する基板部、及び前記開口部内に位置して端部が前記基板部に接続された複数の枝部を有するブリッジ部を備えた金属板からなるブランクと、
    底面部及び側面部を有し、前記底面部と前記側面部とが接する角部がパンチ刃とされ、更に前記底面部に突起部が設けられてなるパンチと、
    ダイと、を用意し、
    前記基板部を拘束し、前記パンチの突起部を前記ブリッジ部に押し当てつつ、前記パンチ刃と前記ダイによって前記基板部から前記ブリッジ部をせん断加工により切り離す、金属板の打ち抜き加工方法。
  2. 前記ブリッジ部には、前記複数の枝部同士を結合する結合部が設けられており、前記結合部に前記パンチの突起部を押し当てつつ、前記ブリッジ部と前記基板部とをせん断する、請求項1に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  3. 前記ブリッジ部の中央に前記結合部が設けられており、前記結合部に前記パンチの突起部を押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、請求項2に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  4. 前記ブリッジ部に前記結合部が2つ以上設けられ、前記の各結合部に前記パンチの突起部を同時に押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、請求項2に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  5. 前記複数の枝部に前記パンチの突起部を同時に押し当てつつ、前記ブリッジ部を前記基板部からせん断加工により切り離す、請求項1に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  6. 前記ブリッジ部に、前記複数の枝部同士を結合する結合部が設けられている、請求項5に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  7. 前記ブリッジ部の中央に、前記複数の枝部同士を結合する結合部が設けられている、請求項5に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  8. 前記ブリッジ部に、前記複数の枝部同士を結合する結合部が2つ以上設けられている、請求項5に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  9. 前記複数の枝部は、幅及び長さが同一である、請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  10. 前記複数の枝部のうちの少なくとも1つの枝部の幅及び/または長さが、他の枝部の幅及び/または長さに対して異なっている、請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  11. 前記枝部の数が3以上である、請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  12. 前記ブランクの前記開口部が、前記ブリッジ部によって分割された分割開口部である、請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  13. 前記ブリッジ部を除いた前記開口部の平面視形状が、円形、楕円形またはn角形(ただしnは3以上の自然数)である、請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
  14. 前記ブランクを挟んで前記パンチと対向する位置に補助パッドを配置し、前記補助パッドには、前記突起部の押し当て箇所よりも前記基板部側で前記ブリッジ部に接する補助突起部が備えられ、前記突起部に押された前記ブリッジ部を前記補助突起部で支持しつつ、前記せん断を行う、請求項1乃至請求項13の何れか一項に記載の金属板の打ち抜き加工方法。
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