JP2012179608A - 被加工材、鋼材の穴抜き方法 - Google Patents

被加工材、鋼材の穴抜き方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被加工材の降伏強さの変化によらず、少ない工程でバーリング性に優れる穴抜き加工を施すことのできる被加工材の穴抜き方法を提供する。
【解決手段】圧延された被加工材にくさび形状のパンチを当接させることにより、前記被加工材を穴抜きする穴抜き方法において、前記被加工材において延性が最も優れた第1の方向を特定する第1の工程と、前記パンチによる穴抜き方向視において、前記パンチの刃先部と前記第1の方向とのなす角度を10°以下にして前記パンチを前記被加工材に当接させる第2の工程と、を備えることを特徴とする被加工材の穴抜き方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車、家電製品、建築構造物、船舶、建設機械、各種プラント等で用いられる圧延された被加工材の穴抜き方法に関する。
自動車、家電製品、建築構造物等の金属板に穴を形成する方法として、パンチ及びダイを用いた穴抜き方法が知られている。図9は従来の穴抜き装置の概略図である。同図を参照して、パンチ102Aがダイ103に向かって下動することにより、ダイ103にセットされた加工板101に穴抜き加工が施される。
図10は穴抜き加工が施された加工板101の穴抜き端面の形状を模式的に示す模式図である。同図に示すように穴抜き端面には、ダレ104と、せん断面105、破断面106及びバリ107が形成される。ダレ104は、パンチ102Aが被加工材101を全体的に押し込むことにより形成される。せん断面105は、パンチ102Aとダイ103とのクリアランス内に被加工材101が引き込まれ、局所的に引き伸ばされることにより形成される。破断面106は、パンチ102Aとダイ103とのクリアランス内に引き込まれた被加工材101が破断することにより形成される。バリ107は、被加工材101の裏面に生じる。
パンチ102Aを打ち抜くことにより形成された穴には、その後バーリング加工が施される。バーリング加工の際に穴縁において割れが発生する場合がある。このような割れは穴抜き面において発生するため、穴抜き方法を工夫することにより防止できる。このような観点から、従来技術として、突起付きパンチによる穴抜き(特許文献1)、或いは削り抜き(非特許文献1)、面取りが施されたパンチによる穴抜き(特許文献2)、或いは面取りダイスを用いた穴抜き(特許文献3)等が提案されている。
特開平5−23755号公報 特開平8−57557号公報 特開昭59−7437号公報 塑性と加工、Vol.10(1969),pp665-671
以上の特許文献1〜3、被特許文献4に開示される発明は、いくつかの難点がある。特許文献1に記載の方法は、被加工材の強度に応じてバーリング加工に効果のある適切な突起高さが決まっており、複数通りの強度の材料を用いる工程には適用できない。特許文献2に記載の方法は穴抜き面に割れが既に生じているような素材に効果はあるものの、それ以外の素材には効果は無い。特許文献3に記載の方法は円錐バーリングにしか用いることができない。非特許文献1に記載の方法は工程が増えコスト増を招く。
本発明は、被加工材の降伏強さの変化によらず、1工程でバーリング性に優れる穴抜き加工を施すことのできる被加工材の穴抜き方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明の要旨とするところは、(1)圧延された被加工材にくさび形状のパンチを当接させることにより、前記被加工材を穴抜きする穴抜き方法において、前記被加工材において延性が最も優れた第1の方向を特定する第1の工程と、前記パンチによる穴抜き方向視において、前記パンチの刃先部と前記第1の方向とのなす角度を10°以下にして前記パンチを前記被加工材に当接させる第2の工程と、を備えることを特徴とする被加工材の穴抜き方法である。(1)の構成によれば、被加工材の降伏強さの変化によらず、少ない工程でバーリング性に優れる穴抜き加工を施すことができる。
(2)上記(1)の構成において、前記パンチは、基端部から刃先部に向かって、前記パンチの穴抜き方向中心軸に互いに接近する一対のテーパ面を備えることが好ましい。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記一対のテーパ面のなす角度をβとしたときに、下記(1)式を満足するのが好ましい。
10度≦β≦85度・・・・・・・・・(1)
(3)の構成によれば、パンチの破損が防止される。
(4)上記(1)〜(3)の構成において、前記パンチと前記パンチが挿入されるダイとのクリアランスは、前記被加工材の板厚の0.5〜20%にするのが好ましい。(4)の構成によれば、パンチのチッピング及びバリの発生を防止することができる。
(5)上記(1)〜(4)の構成において、前記刃先部は、前記穴抜き方向に対して直交する方向に延びる平坦部であってもよい。(6)上記(1)〜(4)の構成において、前記パンチの前記刃先部は、R形状であってもよい。これらの構成によれば工具寿命の低下を抑制できる。
(7)上記(1)〜(6)の構成において、前記第1の工程において、前記被加工材に対してサイドベンド試験を行うことにより得られる延性に関するデータに基づき前記第1の方向を特定するのが好ましい。(7)の構成によれば、延性に優れる方向を正確に特定することができる。
上記課題を解決するために、本願発明は、別の観点として、(8)圧延された鋼板にくさび形状のパンチを当接させることにより、前記鋼板を穴抜きする穴抜き方法において、前記鋼板は、圧延方向に対して45度の方向の延性が圧延方向の延性の1.1〜5.0倍であり、前記パンチによる穴抜き方向視において、前記パンチの刃先部と前記圧延方向とのなす角度をαとしたときに、下記(2)式を満足することを特徴とする鋼板の穴抜き方法。
35度≦α≦55度・・・・・・・・・(2)
(9)上記(8)の構成において、前記パンチは、基端部から刃先部に向かって、前記パンチの打ち抜き方向中心軸に互いに接近する一対のテーパ面を備えるのが好ましい。
(10)上記(8)又は(9)の構成において、前記一対のテーパ面のなす角度をγとしたときに、下記(3)式を満足するのが好ましい、
10度≦γ≦85度・・・・・・・・・(3)
上記(10)の構成によれば、パンチの破損が防止され、バーリング性向上効果の低下を抑制できる。
(11)上記(8)〜(10)の構成において、前記パンチと前記パンチが挿入されるダイとのクリアランスは、前記被加工材の板厚の0.5〜20%であるのが好ましい。(11)の構成によれば、パンチのチッピング及びバリの発生を防止することができる。
(12)上記(8)〜(11)の構成において、前記刃先部は、前記穴抜き方向に対して直交する方向に延びる平坦部であってもよい。(13)上記(8)〜(11)の構成において、前記パンチの前記刃先部は、R形状であってもよい。これらの構成によれば工具寿命の低下を抑制できる。
(14)上記(8)〜(13)の構成において、前記鋼板において、圧延方向に対して45度の方向の延性が圧延方向の延性の1.1〜5.0倍であることを、サイドベンド試験により特定するのが好ましい。
本発明によれば、被加工材の降伏強さの変化によらず、少ない工程でバーリング性に優れる穴抜き加工を施すことができる。
プレス装置の断面図である くさび型パンチを長手方向軸に沿って刃先部の短辺方向に切断した断面図である。 くさび型パンチを長手方向軸に沿って刃先部の長辺方向に切断した断面図である。 被加工材の穴部及びその周辺の平面図である。 サイドベンド試験装置の斜視図である。 サイドベンド試験装置の平面図である。 サイドベンド試験の試験結果である。 くさび型パンチの別の実施形態の断面図である。 従来の穴抜き方向に用いられるプレス装置の断面図である。 穴抜き端面を示す図。
本願出願人は、圧延された被加工材に対してくさび型形状のパンチにより穴抜き加工を施したところ、以下の知見を得た。図1は、本実施形態の被加工材の穴抜き方法を有効に実施するためのプレス装置の断面図である。X軸、Y軸及びZ軸は互いに異なる直交する三軸を示す。なお、「くさび」とは、一端を厚く他端に至るに従って薄く作った刃形をいう(広辞苑 第4版 725頁)。ここでいう刃形は、刃先が平坦、或いはR形状であってもよい。
同図を参照して、プレス装置100は、パンチ2、ダイ3、およびストッパー8を備える。ダイ3には、パンチ2が進退するダイ穴部3aが形成されている。ストッパー8は、ダイ3に載置された被加工材1を固定する。ダイ穴部3aに向かって下動したパンチ2は、ダイ3に載置された被加工材1に当接する。パンチ2がさらに下動すると、被加工材1は押圧され、その応力により下方に歪みながら湾曲する。そして、その歪みが生じた状態で、パンチ2及びダイ3のせん断作用により被加工材1に穴が形成される。被加工材1は、圧延されることにより板状に形成されている。
次に、図2及び図3を参照しながら、パンチ2の構造について詳細に説明する。図2はくさび型パンチを長手方向軸に沿って刃先部の短辺方向に切断した断面図である。図3はくさび型パンチを長手方向軸に沿って刃先部の長辺方向に切断した断面図である。X軸、Y軸及びZ軸は互いに異なる直交する三軸を示す。
パンチ2は、下端部にくさび型パンチ部20を備える。くさび型パンチ部20は、基端部23から刃先部21に向かって、パンチ2の長手方向中心軸に互いに接近する一対のテーパ面22a、22bを備える。つまり、くさび型パンチ部20は、基端部23から刃先部21に近づく程、断面積(穴抜き方向に直交する方向の断面積)が小さくなるくさび型形状に形成されている。ここで、テーパ面22a、22bのなす角度をβとしたときに、10度≦β≦85度なる条件を満足するのが好ましい。この条件を満足することにより、くさび型パンチ部20の破損を起こりにくくすることができる。
くさび型パンチ部20の先端部には、刃先部21が形成されている。刃先部21は、X軸方向視において細長い長方形に形成されており、Y−Z面に沿って延びている。このように、刃先部21を平坦に形成することにより、パンチ2が破損するのを防止することができる。すなわち、刃先部21が鋭角である場合にはパンチ2が破損するおそれがあるが、平坦に形成することによりパンチ2を保護することができる。
本発明者は、圧延された被加工材1の特性を調べたところ、被加工材1を含む面内において、被加工材1には延性に優れる方向と、延性に優れない方向とがあることを発見した。さらに、くさび型パンチ部20の刃先部21の長手方向と被加工材1の延性が優れた方向とを一致させた状態で、穴抜き加工を施すことにより、バーリング時の割れなどを少なくすることができる、ということを発見した。
これらの技術的な知見について詳細に説明する。図4は、くさび型パンチ部20による穴抜き後に、バーリング加工により被加工材1に形成された穴部1a及びその周辺の平面図である。点線は、穴抜き時の刃先部21の位置を示している。穴抜き時に、刃先部21の長手方向両端部が最初に被加工材1に食い込みため、この箇所(以下、大歪み部と称する)において塑性歪が大きくなる。このため、穴抜き後のバーリング工程において、大歪み部を起点として亀裂伝搬が起こるおそれがある。
したがって、大歪み部における塑性歪を少なくすることにより、バーリング時の亀裂伝搬を効果的に抑制することができる。被加工材1の大歪み部が延性において優れる場合には、塑性歪を少なくすることができる。そこで、本発明者等は、くさび型パンチ部20の刃先部21の長手方向と被加工材1の延性が優れた方向とを一致させた状態で、穴抜き加工を施すことを知見した。この方法によれば、穴抜き時に大歪み部において生じる塑性歪を少なくすることができる。その結果、バーリング時における割れの発生を効果的に抑制することができる。
すなわち、刃先部21の長辺方向に対応した領域において生じる塑性歪を、被加工材1の延性が優れる方向と刃先部21の長辺方向とを一致させた状態で穴抜き加工を施すことにより、少なくすることができる。
被加工材1の延性が優れる方向は、例えばサイドベンド試験により特定することができる。サイドベンド試験について詳細に説明する。図5及び図6はサイドベンド試験装置の構成概念とその機能を説明する模式図であり、図5は斜視図であり、図6は平面図である。
図5において、サイドベンド試験装置は、一対の腕部41(41a、41b)と、把持部42(42a、42b)と、荷重付与手段45とを備える。一対の腕部41(41a、41b)は、それぞれ別の位置に固定された二つの支点44(44a、44b)にそれぞれ回転自在に取り付けられている。一対の腕部41(41a、41b)は、それぞれ先端部41at、41btと脚部41af、41bfとを備える。把持部42(42a、42b)は、被加工材の試験片である試験片43の両端部をそれぞれ腕部41(41a、41b)の先端部41at、41btと挟み込んで固定する。荷重付与手段45は、腕部41(41a、41b)を押圧することにより、腕部41(41a、41b)を回転させるための荷重を付与する。一方の腕部41aの脚部41afは、他方の腕部41bの脚部41bfと互いに交差する。
試験片43には、長手方向中央部に円弧状の打抜き部が形成されており、試験片は、この打抜き部の円弧の開放部(以下円弧開口部と称するものとする)側が、試験装置による引張曲げの外側になるように取り付けられる。ここで、図5に示された角度αは、円弧開口部における亀裂予定部を通って荷重付与手段45が移動する方向に延びる基準線と、試験片43の圧延方向とがなす角度を示す。
図6を参照して、サイドベンド試験装置の動作を説明する。荷重付与手段45により1対の腕部41(41a,41b)の後端41ae,41beに、矢印方向(紙面右向き)、すなわち腕部の先端部方向に荷重を加える。これによって、腕部はそれぞれ1対の支点44(44a、44b)を中心として、1対の腕部の先端部が互いに逆方向に離れるように移動する(図6の(c)の二点鎖線で示す)。すなわち、腕部と把持部からなる係止手段により係止、固定された試験片に引張、及び曲げ力を付与するように機能する。支点(支柱)の間隔は、試験片に十分な引張曲げ変形を与えうるものであればよく、試験片の長手方向の大きさを勘案して適宜設定することができる。
荷重付与手段45の荷重の付加による引張、曲げ変形により、試験片43の曲率半径rからなる円弧状の打抜き部は、曲率半径が拡大するように変形する。荷重付与が増加すると、試験片はさらに変形し、試験片の板厚方向の端面に微小な割れが発生する。荷重付与の増加と共に、この微小な板厚方向の端面の割れは、板厚方向に貫通する。そしてさらに荷重付与が増加すると、貫通割れが試験片の幅方向に進展し、板厚方向に開口部が広がり、試験片が破断する。このサイドベンド試験装置において試験片43に与えた荷重によって試験片に変形が生じ、この変形に基づいて、試験片43の延性を評価することができる。
すなわち、サイドベンド試験装置においては、荷重付加の進展により試験片43の変形状態が変化する。試験片43の延性は、試験片の板厚方向の端面(この端面は、曲げの外側にあたる)に割れが貫通した時点(以下、割れ発生時と省略する)での板表面の歪の値から評価することができる。具体的には、試験片43の延性は、開口率から評価される。なお、開口率ではなくグリッドによる歪測定法であってもよい。ここで、開口率は、図6に示す過重負荷前の開口端距離を開口端距離D、割れ発生時の開口端距離を開口端距離D´としたときに、
(D´−D)/D×100から算出することができる。
なお、荷重付与手段45は特に限定するものではなく、油圧或いは電動ジャッキなど、腕部の後端に荷重を付与できるものであればよい。また、腕部及び支点など、試験装置を構成する部材の強度は、被試験材の強度等を勘案して決めればよいことはいうまでもない。
図7は、サイドベンド試験の試験結果であり、αを0度、35度、40度、45度、50度、55度、90度の間で変化させたときの開口率を示している。試験片43には、鋼板を使用した。αを0度に設定した場合には開口率が75%であり、αを35度に設定した場合には開口率が81%であり、αを40度に設定した場合には開口率が85%であり、αを45度に設定した場合には開口率が90%であり、αを50度に設定した場合には開口率が89%であり、αを55度に設定した場合には開口率が80%であり、αを90度に設定した場合には開口率が71%であった。これらの試験結果から、α=45°、すなわち、圧延方向に対する角度が45°の方向(第1の方向)において延性が最も優れていることがわかった。さらに、前記第1の方向から角度が離れる程、開口率が低下することがわかった。したがって、35°≦α≦55°の方向に刃先部21を位置決めした状態で穴抜き加工を施すことにより、穴広げ時の板厚を貫通するき裂発生を抑制することができる。換言すると、パンチの刃先部21と前記第1の方向とのなす角度を10度以下に設定することにより、穴広げ時の板厚貫通亀裂(換言すると、板の厚み方向に貫通するような大きな亀裂)を少なくすることができる。
ここで、被加工材1が鋼板である場合には、圧延方向の延性を1としたとき、圧延方向に対して45°の方向の延性が1.1〜5.0でなければならない。このような延性特性を備えた被加工材1を用いることにより、穴抜き時に生じる塑性歪を効果的に少なくすることができる。
ここで、図1を参照して、パンチ2とパンチ2が挿入されるダイ3とのクリアランスCは、被加工材1の板厚tの0.5〜20%に制限するのが好ましい。クリアランスCが0.5%よりも小さくなると、刃先部21においてチッピングが生じ、クリアランスCが20%よりも大きくなると、被加工材1の湾曲が大きくなることによってバリが発生する。
(他の実施形態)
被加工材1は、鋼以外のアルミニウム、マグネシウム、チタンで構成してもよい。この場合、被加工材1において延性が最も優れた第1の方向を特定し、パンチ2による穴抜き方向視において、パンチ2の刃先部21と前記第1の方向とのなす角度を10°以下にしてパンチ2を被加工材1に当接させる。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。鋼板以外の被加工材であっても、圧延方向に対して45度の方向の延性が圧延方向の延性の1.1〜5.0倍であることが好ましい。
図8は、くさび型パンチ20の他の実施形態を示す断面図である。同図に図示するように、くさび型パンチ20の刃先部21はR形状であってもよい。刃先部21をR形状に形成することにより、パンチ2が破損するのを防止できる。
1 被加工材 2 パンチ 3 ダイス 20 くさび型パンチ部
21 刃先部 22a 22b テーパ面 23 基端部

Claims (14)

  1. 圧延された被加工材にくさび形状のパンチを当接させることにより、前記被加工材を穴抜きする穴抜き方法において、
    前記被加工材において延性が最も優れた第1の方向を特定する第1の工程と、
    前記パンチによる穴抜き方向視において、前記パンチの刃先部と前記第1の方向とのなす角度を10°以下にして前記パンチを前記被加工材に当接させる第2の工程と、
    を備えることを特徴とする被加工材の穴抜き方法。
  2. 前記パンチは、基端部から刃先部に向かって、前記パンチの穴抜き方向中心軸に互いに接近する一対のテーパ面を備えることを特徴とする請求項1に記載の被加工材の穴抜き方法。
  3. 前記一対のテーパ面のなす角度をβとしたときに、下記(1)式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の被加工材の穴抜き方法。
    10度≦β≦85度・・・・・・・・・(1)
  4. 前記パンチと前記パンチが挿入されるダイとのクリアランスは、前記被加工材の板厚の0.5〜20%であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の被加工材の穴抜き方法。
  5. 前記刃先部は、前記穴抜き方向に対して直交する方向に延びる平坦部であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の被加工材の穴抜き方法。
  6. 前記パンチの前記刃先部は、R形状であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の被加工材の穴抜き方法。
  7. 前記第1の工程において、前記被加工材に対してサイドベンド試験を行うことにより得られる延性に関するデータに基づき前記第1の方向を特定することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の被加工材の穴抜き方法。
  8. 圧延された鋼板にくさび形状のパンチを当接させることにより、前記鋼板を穴抜きする穴抜き方法において、
    前記鋼板は、圧延方向に対して45度の方向の延性が圧延方向の延性の1.1〜5.0倍であり、
    前記パンチによる穴抜き方向視において、前記パンチの刃先部と前記圧延方向とのなす角度をαとしたときに、下記(2)式を満足することを特徴とする鋼板の穴抜き方法。
    35度≦α≦55度・・・・・・・・・(2)
  9. 前記パンチは、基端部から刃先部に向かって、前記パンチの打ち抜き方向中心軸に互いに接近する一対のテーパ面を備えることを特徴とする請求項8に記載の鋼板の穴抜き方法。
  10. 前記一対のテーパ面のなす角度をγとしたときに、下記(3)式を満足することを特徴とする請求項8又は9に記載の鋼板の穴抜き方法。
    10度≦γ≦85度・・・・・・・・・(3)
  11. 前記パンチと前記パンチが挿入されるダイとのクリアランスは、前記被加工材の板厚の0.5〜20%であることを特徴とする請求項8乃至10のうちいずれか一つに記載の鋼板の穴抜き方法。
  12. 前記刃先部は、前記穴抜き方向に対して直交する方向に延びる平坦部であることを特徴とする請求項8乃至11のうちいずれか一つに記載の鋼板の穴抜き方法。
  13. 前記パンチの前記刃先部は、R形状であることを特徴とする請求項8乃至11のうちいずれか一つに記載の鋼板の穴抜き方法。
  14. 前記鋼板において、圧延方向に対して45度の方向の延性が圧延方向の延性の1.1〜5.0倍であることを、サイドベンド試験により特定することを特徴とする請求項8乃至13のうちいずれか一つに記載の鋼板の穴抜き方法。


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