JP6976787B2 - 差動減速機 - Google Patents
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外歯歯車には、ピンが遊挿する貫通孔が形成され、凹部は、外周縁が貫通孔と重なる位置に形成されて、ワッシャの外周縁には、貫通孔の位置に合わせた切欠きが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、凹部の軸方向深さよりもワッシャの軸方向の厚みの方が小さいことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、入力軸には、偏心部の外径に当該偏心部の偏心量の2倍の長さを加えた寸法よりも大きい外径を備えて入力軸と同軸に形成された円盤状の肩部が設けられて、ワッシャの内径は、偏心部の外径にころの外径の2倍の長さを加えた寸法よりも小さく、且つ肩部の外径よりも大きいことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、ころとワッシャとの間には、軸方向に隙間が設けられることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかの構成において、ころの軸方向の長さとワッシャの軸方向の厚みとを加えた寸法は、凹部を除いた外歯歯車の軸方向の厚みよりも小さいことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかの構成において、各偏心部は、入力軸における偏心部以外の外周面よりも凹む段差部分を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6の構成において、ころは、総ころであることを特徴とする。
ここで、「総ころ」とは、保持器等を有さず、ころ(ニードル)のみで形成される軸受の構成を言う。
また、規制部をワッシャとして外歯歯車に形成した凹部に嵌合させて偏心部と同軸に位置決めするので、ワッシャの組み付け時に入力軸を傷つけるおそれを一層低減することができ、ワッシャを偏心部との同軸位置へ簡単に配置可能となる。
さらに、外歯歯車の凹部を、外周縁が貫通孔と重なる位置に形成して、ワッシャの外周縁に、貫通孔の位置に合わせた切欠きを形成したことで、ピンとの干渉を防止しつつ、ワッシャの面積を大きくすることができ、ころの軸方向の移動を効果的に規制できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、凹部の軸方向深さよりもワッシャの軸方向の厚みの方を小さくしているので、ワッシャ同士が接触して負荷が増大することを抑え、差動減速機の効率を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、入力軸に、偏心部の外径より大きい肩部を設け、ワッシャの内径を、偏心部の外径にころの外径の2倍の長さを加えた寸法より小さく、且つ肩部の外径よりも大きくしたことで、ころの軸方向外側への移動を肩部により規制でき、軸方向内側への移動をワッシャにより規制できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、ころとワッシャとの間に軸方向の隙間を設けたことで、ころとワッシャとが接触して負荷が増大することを抑え、差動減速機の効率を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかの効果に加えて、ころの軸方向の長さとワッシャの軸方向の厚みとを加えた寸法を、凹部を除いた外歯歯車の軸方向の厚みよりも小さくしたことで、ころとワッシャとの接触やワッシャ同士の接触によって負荷が増大することを抑え、差動減速機の効率を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかの効果に加えて、偏心部が段差部分を有することで、段差部分によってもころの軸方向の移動を規制できる。また、偏心部がコンパクトになることで外歯歯車の設計に余裕ができるため、剛性が確保できる外歯車の設計が可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の効果に加えて、ころを総ころとしたことで、段差部分が大きく(偏心量が大きく)なってもころを配置することができる。
図1は、差動減速機の一例を示す中央縦断面図である。この差動減速機1において、2はケーシングで、このケーシング2は、内側に内歯歯車4を一体に設けた円筒状の中ケース3と、中ケース3における軸方向の一方の端面(入力側、図1の右側)に配置される円盤状のケースカバー5と、他方の端面(出力側、図1の左側)に配置される円筒状の外ケース6とからなる。この中ケース3とケースカバー5と外ケース6とは、ケースカバー5側から中ケース3を貫通して外ケース6に螺合される複数のボルト7,7・・により一体に結合されている。
この入力軸12において、ボールベアリング10,11が配置される軸支部13,13の間には、外径が互いに等しく、最大偏心側が互いに180度異なる位相となる一対の偏心部14,14が、軸方向に隣接して形成されている。各偏心部14,14には、全周に亘って配設される横断面円形状の複数のころとしてのニードル16,16・・のみからなる総ころのニードルベアリング15が設けられて、ニードルベアリング15を介して、互いに同じ外形の外歯歯車17,17がそれぞれ回転可能に外装されている。よって、各ニードル16は、内側の偏心部14と外側の外歯歯車17とに直接当接している。
この肩部18により、全周に亘ってニードル16の軸方向外側への移動及びボールベアリング10,11の軸方向内側への移動が規制される。この結果、入力軸12の軸方向への移動も規制される。また、各偏心部14の反偏心側には、軸支部13の外周面よりも凹む段差部分14aがそれぞれ形成されている。
なお、ボールベアリング10の外側への移動は、ケースカバー5の内周縁に設けられて外輪10aに外側から重なる段部19によって規制され、ボールベアリング11の外側への移動は、出力軸9に設けられた段部20によって規制される。
また、各外歯歯車17には、中心O2を中心とした同心円上に8つの円形の貫通孔21,21・・が、周方向に等間隔をおいて形成されて、この貫通孔21,21・・に、それぞれピン22,22・・が遊挿している。このピン22は、出力軸9と、ケースカバー5の内側に配置される円盤状のキャリア24との間に、内歯歯車4の軸線を中心とした同心円上で当該軸線と平行に架設される軸体で、ピン22の外周における外歯歯車17の遊挿部分には、筒状のメタル23が外装されている。各ピン22は、メタル23の外周を、前後の外歯歯車17,17の貫通孔21の内周に、互いに180度異なる位相で内接させている。キャリア24は、ケースカバー5の内側でボールベアリング10の外輪10aの内側半分を支持して、ピン22を介して出力軸9と一体に回転可能となっている。ここではピン22及びピン22を介して連結される出力軸9が出力部となる。
このワッシャ26は、凹部25の軸方向深さよりも軸方向の厚みを僅かに小さく(0.1mm程度)して形成されている。これにより、対向するワッシャ26,26同士の接触を低減できる。
この設定により、ワッシャ26の内周縁は、外歯歯車17の内側のニードル16に、全周に亘って軸方向でオーバーラップすることになり、ニードル16の軸方向内側(互いの対向側)への移動が規制される。そして、ワッシャ26の内周面と偏心部14の外周面との間には、径方向の隙間Sが形成される。
さらに、ここではニードル16の軸方向の長さとワッシャ26の軸方向の厚みとを加えた寸法は、凹部25を除いた外歯歯車17の軸方向の厚みよりも小さく設定されて、ニードル16とこれに隣接するワッシャ26との間には、軸方向に隙間が生じるようになっている。
特にここでは、規制部を、各偏心部14と同軸に配置されたワッシャ26として、各ワッシャ26を、隣接する外歯歯車17の端面に形成された凹部25に嵌合させて、偏心部14と同軸に位置決めしているので、ワッシャ26の組み付け時に入力軸12を傷つけるおそれを一層低減することができ、ワッシャ26を偏心部14との同軸位置へ簡単に配置可能となる。
さらに、入力軸12に、偏心部14の外径D1に当該偏心部14の偏心量δの2倍の長さを加えた寸法よりも大きい外径Dを備えて入力軸12と同軸に形成された円盤状の肩部18を設けて、ワッシャ26の内径D2を、偏心部14の外径D1にニードル16の外径の2倍の長さを加えた寸法よりも小さく、且つ肩部18の外径Dよりも大きくしているので、ニードル16の軸方向外側への移動を肩部18により規制でき、軸方向内側への移動をワッシャ26により規制できる。
また、ニードル16の軸方向の長さとワッシャ26の軸方向の厚みとを加えた寸法を、凹部25を除いた外歯歯車17の軸方向の厚みよりも小さくしているので、ニードル16とワッシャ26との接触やワッシャ26同士の接触によって負荷が増大することを抑え、差動減速機1の効率を高めることができる。
さらに、外歯歯車17には、ピン22が遊挿する貫通孔21が形成され、凹部25は、外周縁が貫通孔21と重なる位置に形成されて、ワッシャ26の外周縁には、貫通孔21の位置に合わせた切欠き27が形成されているので、ピン22及びメタル23との干渉を防止しつつ、ワッシャ26の面積を大きくすることができ、ニードル16の軸方向の移動を効果的に規制できる。
また、ニードルベアリング15を、ニードル16のみからなる総ころとして保持器を有しないものとしているため、段差部分14aが大きく(偏心量が大きく)なってもニードル16を配置することができる。
凹部の深さとワッシャの厚みとの関係も上記形態に限らず、ワッシャを薄くせずに凹部の深さと同じ厚みとしてもよい。ころとの隙間の設定も省略可能である。
また、ワッシャの位置決めは外歯歯車に設けた凹部により行う構造に限らず、メタル等の他の部材によってワッシャを位置決めすることも可能である。
さらに、ころの規制部としてはワッシャに限らず、外歯歯車の内周縁に一体に延設したフランジ等の構成も採用できる。
加えて、偏心部では、段差部分をなくして形成したり、総ころでなく保持器等を有するニードルベアリングを採用したりすることも可能である。
また、出力軸の軸受はクロスローラベアリングに限らず、ボールベアリング等の他の軸受も採用できるし、軸受の数を増やしてもよい。
さらに、入力軸や出力軸の構造も上記形態に限らず、入力軸を中空でなく中実とする等、適宜設計変更可能である。
Claims (7)
- 内歯歯車と、
前記内歯歯車を同軸で貫通する入力軸と、
前記入力軸に設けられた複数の偏心部にそれぞれ設けられる複数のころと、
前記複数のころを介して各前記偏心部にそれぞれ外装され、前記内歯歯車に内接して噛合する複数の外歯歯車と、
各前記外歯歯車を遊挿するピンを備えた出力部と、を含んでなる差動減速機であって、
各前記外歯歯車には、前記ころの軸方向への移動を規制する規制部がそれぞれ設けられて、
各前記規制部は、前記偏心部の外面との間に径方向の隙間を有した状態で設けられ、各前記偏心部と同軸に配置されたワッシャであり、各前記ワッシャは、隣接する前記外歯歯車の端面に形成された凹部に嵌合することで、前記偏心部と同軸に位置決めされている一方、
前記外歯歯車には、前記ピンが遊挿する貫通孔が形成され、前記凹部は、外周縁が前記貫通孔と重なる位置に形成されて、前記ワッシャの外周縁には、前記貫通孔の位置に合わせた切欠きが形成されていることを特徴とする差動減速機。 - 前記凹部の軸方向深さよりも前記ワッシャの軸方向の厚みの方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の差動減速機。
- 前記入力軸には、前記偏心部の外径に当該偏心部の偏心量の2倍の長さを加えた寸法よりも大きい外径を備えて前記入力軸と同軸に形成された円盤状の肩部が設けられて、前記ワッシャの内径は、前記偏心部の外径に前記ころの外径の2倍の長さを加えた寸法よりも小さく、且つ前記肩部の外径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の差動減速機。
- 前記ころと前記ワッシャとの間には、軸方向に隙間が設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の差動減速機。
- 前記ころの軸方向の長さと前記ワッシャの軸方向の厚みとを加えた寸法は、前記凹部を除いた前記外歯歯車の軸方向の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の差動減速機。
- 各前記偏心部は、前記入力軸における前記偏心部以外の外周面よりも凹む段差部分を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の差動減速機。
- 前記ころは、総ころであることを特徴とする請求項6に記載の差動減速機。
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