JP6973790B2 - クラッチ機構及び制動装置 - Google Patents

クラッチ機構及び制動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6973790B2
JP6973790B2 JP2017254361A JP2017254361A JP6973790B2 JP 6973790 B2 JP6973790 B2 JP 6973790B2 JP 2017254361 A JP2017254361 A JP 2017254361A JP 2017254361 A JP2017254361 A JP 2017254361A JP 6973790 B2 JP6973790 B2 JP 6973790B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling element
groove
clutch
clutch mechanism
element guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017254361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019120298A (ja
Inventor
太久磨 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2017254361A priority Critical patent/JP6973790B2/ja
Publication of JP2019120298A publication Critical patent/JP2019120298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6973790B2 publication Critical patent/JP6973790B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Description

本発明は、クラッチ機構及び制動装置に関するものであり、特に入力部材の回転方向に応じて、入力部材を出力部材に対して空転させる空転モード又は入力部材及び出力部材を一体に回転させるロックモードを切換可能なクラッチ機構及び該クラッチ機構を用いた制動装置に関するものである。
ブラインド等に適用される制動装置として、ばねクラッチを用いたものが知られている。特許文献1には、ウォームホイールの内周面に沿うようにコイルスプリングが配置され、コイルスプリングの上端部分に形成された折曲部が、ピニオンに形成されたスリット内に挿入され、コイルスプリングとピニオンとが一体的に回転可能に構成され、コイルスプリングは、スラットが下降する際にウォームホイールと一体化し、スラットが巻き上げられる際にウォームホイールに対して空回りするブラインド装置が開示されている。
特許文献2には、シートテーブルが回動する際に輪列に過大なトルクが生じると、コイルスプリングがバネ受けとウォームホイールとの回転伝達を断つ過負荷防止機構を備えた制動装置が開示されている。
特許文献3には、大径部に嵌め込まれた状態で空回りしないよう設けられたコイルバネを備えたバネクラッチ機構が開示されている。
特開2000−220368号公報 特開平6−313452号公報 特開平5−157128号公報
ところで、上述したばねクラッチを備えた制動装置では、空転時であってもコイルスプリングの回転抵抗が生じて動作が重くなるため、操作性が悪くなる虞があった。また、ロック方向の耐トルク値を向上させようとすると、コイルスプリングと外部部材とを接続するフック部等を強固に形成する必要があり、装置サイズが大きくなるという問題があった。
そこで、小型で優れた操作性のクラッチ機構及び制動装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明に係るクラッチ機構は、入力部材の回転方向に応じて、空転モード又はロックモードを切換可能なクラッチ機構であって、前記回転方向に沿って形成された第1の溝と、該第1の溝の一方端から前記回転方向に対して垂直な径方向の外側に向かって形成された第2の溝と、を含む規制溝を備え、前記入力部材と一体で回転可能に設けられた転動体ガイドと、前記規制溝に収容される転動体と、前記転動体に対向する規制面と、前記規制面の外周に前記第2の溝に対応して設けられた収容ポケットと、前記収容ポケットに連続して設けられて前記回転方向の一方であるロック方向に沿って前記径方向の外側に向かって傾斜する傾斜面と、それぞれ備え、前記転動体ガイドを挟んで対向配置されるとともに前記転動体ガイドを相対回転可能に収容する一対のクラッチハウジングと、を備え、前記転動体ガイドが前記ロック方向に回転すると、前記転動体が前記収容ポケット及び前記第2の溝に跨るように収容され、前記転動体ガイドと前記クラッチハウジングとが相対回転不能なロックモードに移行し、前記ロックモードにおいて前記転動体ガイドが前記回転方向の他方である空転方向に回転すると、前記転動体が前記傾斜面に沿って転動して前記収容ポケット及び前記第2の溝から前記規制面及び前記第1の溝へ押し出され、前記転動体ガイドと前記クラッチハウジングとが相対回転可能な空転モードに移行する
この構成によれば、入力部材及び転動体ガイドが、ロックモードに対応する方向に回転すると、転動体が第1の溝を移動して第2の溝及び収容ポケットに収容されることにより、転動体ガイドとクラッチハウジングとが転動体を介して一体化される。一方、入力部材及び転動体ガイドが空転モードに対応する方向に回転すると、転動体が第1の溝に留まり、転動体ガイドがクラッチハウジングに対して抵抗なく空転可能になる。
また、本発明に係るクラッチ機構は、前記転動体は、球状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、転動体を球状に形成する場合には、規制溝内をスムーズに挙動するとともにクラッチ機構を小型化することができる。
また、本発明に係るクラッチ機構は、前記転動体は、円柱状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、転動体を円柱状に形成する場合には、転動体に作用する遠心力がクラッチハウジングを互いに離す向きに作用することを抑制できる。
また、本発明に係るクラッチ機構は、前記規制溝及び転動体は、少なくとも2個以上設けられていることが好ましい。
この構成によれば、複数の転動体を用いることにより、クラッチ機構に作用する力を各転動体に分散させることができる。
また、本発明に係るクラッチ機構は、前記規制溝は、前記転動体ガイドの回転中心に対して同心円上に等間隔で配置されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の転動体を等間隔に配置することにより、クラッチ機構に作用する力を各転動体に均等に分散させることができる。
また、本発明に係るクラッチ機構は、前記入力部材には、該入力部材の回転速度を増速させる遊星歯車機構が接続されていることが好ましい。
この構成によれば、入力部材の回転速度をクラッチ機構のモード切換に適切な速度に増幅させることができる。
上記課題を達成するために、本発明に係る制動装置は、以上のようなクラッチ機構と、前記クラッチハウジングの外周に設けられて、前記クラッチハウジングに連動して前記径方向に移動可能な一対のブレーキシューと、前記一対のブレーキシュー同士を接近させる向きに付勢する一対の引張りコイルバネと、前記クラッチ機構及びブレーキシューを収容して、前記ブレーキシューと摺動可能なブレーキハウジングと、を備えている遠心ブレーキ機構と、を備えている。
この構成によれば、クラッチ機構のロックモードにおいて入力部材に制動力が作用することにより、入力部材の過度な加速を抑制することができる。
本発明によれば、入力部材及び転動体ガイドが、ロックモードに対応する方向に回転すると、転動体が第1の溝を移動して第2の溝及び収容ポケットに収容されることにより、転動体ガイドとクラッチハウジングとが転動体を介して一体化される。一方、入力部材及び転動体ガイドが空転モードに対応する方向に回転すると、転動体が第1の溝に留まり、転動体ガイドがクラッチハウジングに対して抵抗なく空転可能になり、転動体ガイドとクラッチハウジングとが転動体を介して一体化される。
本発明の一実施形態に係るクラッチ機構を備えた制動装置の表側を示す斜視図。 図1の制動装置の裏側を示す斜視図。 図1に示す制動装置の組立分解図。 図1に示す制動装置の縦断面図。 転動体ガイドの表側及び裏側を示す斜視図。 入力側のクラッチハウジングの表側及び裏側を示す斜視図。 出力側のクラッチハウジングの表側及び裏側を示す斜視図。 制動装置の動作態様を示す模式図。 ロックモードにおいて転動体が支持されている様子を模式的に示す断面図。
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、本実施形態において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、各構成要素が図面に描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
図1は、制動装置1の表側を示す斜視図である。図2は、制動装置1の裏側を示す斜視図である。なお、図1、2では、制動装置1の内部構造を示すために後述するブレーキハウジング32を省略している。図3は、制動装置1の組立分解図である。図4は、制動装置1の縦断面図である。
制動装置1は、日射遮蔽装置(ブラインド)、ロボット、生活用品等に適用可能であるが、以下では、ブラインドに適用された制動装置1を例に説明する。制動装置1は、増速機構10と、クラッチ機構20と、遠心ブレーキ機構30と、を備えている。
増速機構10は、第1の遊星歯車機構40と、第2の遊星歯車機構50と、を備えている。なお、第1の遊星歯車機構40及び第2の遊星歯車機構50で用いられる各種歯車は、はすば歯車であるが、図3、4では歯車外周の歯を省略している。
第1の遊星歯車機構40は、第1のキャリア41と、第1の遊星歯車42と、第1の太陽歯車43と、を備えている。
第1のキャリア41は、円盤状のスライド板41aと、スライド板41aの中心から出力側に向かって立設された中央支柱部41bと、中央支柱部41bを中心として同心円上に且つ略等間隔を空けて出力側に向かって立設された3つの側方支柱部41cと、を備えている。
スライド板41aは、後述するキャップ33の内周面33aと滑り接触する。中央支柱部41bの中心には、断面矩形状の係合孔41dが形成されている。係合孔41dに図示しないブラインドの巻取軸(入力軸)が接続されることにより、第1のキャリア41は、入力軸と一体に回転可能な入力部材として機能する。
第1の遊星歯車42は、側方支柱部41cに回転可能に支持されている。
第1の太陽歯車43は、中央支柱部41bに回転自在に挿入される。第1の太陽歯車43は、3つの第1の遊星歯車42と噛み合っている。
第2の遊星歯車機構50は、第2のキャリア51と、第2の遊星歯車52と、第2の太陽歯車53と、を備えている。
第2のキャリア51は、ベース板51aと、ベース板51aの中心まわりに同心円上に且つ略等間隔を空けて出力側に向かって立設された3つの支柱部51bと、を備えている。ベース板51aの中心には、正十二角形状に形成されて第1の太陽歯車43の出力側端部43aを嵌着可能な係合孔51cが形成されている。
第2の遊星歯車52は、支柱部51bに回転可能に支持されている。
第2の太陽歯車53は、中央支柱部41bに回転自在に挿入される。第2の太陽歯車53は、3つの第2の遊星歯車52と噛み合っている。第2の太陽歯車53の回転速度は、第1のキャリア41の回転速度から各種歯車の速比に応じて増速される。また、第2の太陽歯車53の回転方向は、各種歯車を介して第1のキャリア41の回転方向に連動している。
なお、増速機構10は、2列の遊星歯車機構から成るが、増速機構10に含まれる遊星歯車機構の列数は、1列又は3列以上であっても構わない。また、増速機構10は、第1のキャリア41の回転速度を所望の速比に応じて第2の太陽歯車53の回転速度まで増速させるものであって、制動装置1に必須の構成ではない。増速機構10を省略する場合には、後述するクラッチ機構20に外部の入力軸が直接接続される。
クラッチ機構20は、第1のキャリア41の回転方向に応じて、第1のキャリア41及び第2の太陽歯車53が抵抗なく回転する空転モード又は第1のキャリア41及び第2の太陽歯車53に後述するように遠心ブレーキ機構30による制動力を作用させ得るロックモードを切換可能である。
第1のキャリア41及び第2の太陽歯車53の回転方向のうち一方が空転モードに対応する空転方向であり、第1のキャリア41及び第2の太陽歯車53の回転方向のうち他方がロックモードに対応するロック方向である。本実施形態では、図3の紙面上において時計回りが空転方向に対応し、図3の紙面上において反時計回りがロック方向に対応する。
クラッチ機構20は、転動体ガイド21と、転動体22と、一対のクラッチハウジング23、24と、を備えている。
図5(a)は、転動体ガイド21の表側を示す斜視図であり、図5(b)は、転動体ガイド21の裏側を示す斜視図である。転動体ガイド21は、略円盤状に形成されており、係合孔21aと、規制溝21bと、を備えている。係合孔21aは、転動体ガイド21の中心に正八角形状に形成されており、第2の太陽歯車53の出力側端部53aを嵌着可能である。
規制溝21bは、転動体ガイド21の回転方向に対応する周方向に沿って形成された第1の溝21cと、転動体ガイド21の周方向に直交する径方向に沿って形成された第2の溝21dと、を備えている。第2の溝21dは、ロック方向における第1の溝21cの端部で第1の溝21cと連通している。
転動体22は、図3、4では省略しているが規制溝21bに収容されている。転動体22の数は、1つであっても複数であっても構わない。複数の転動体22を用いる場合には、クラッチ機構20に作用する力を各転動体22に分散させることができる。転動体22の形状は、後述するように如何なる形状であっても構わない。
クラッチハウジング23は、転動体ガイド21を基準にして入力側に配置されている。クラッチハウジング24は、転動体ガイド21を基準にして出力側に配置されている。すなわち、クラッチハウジング23、24は、転動体ガイド21を挟んで対向して配置されている。
図6(a)は、クラッチハウジング23の表側を示す斜視図であり、図6(b)は、クラッチハウジング23の裏側を示す斜視図である。クラッチハウジング23は、挿通孔23aと、規制面23bと、を備えている。挿通孔23aは、クラッチハウジング23の中央に設けられており、第2の太陽歯車53の出力側端部53aを挿通可能である。規制面23bは、クラッチハウジング23の内周面を凹設して形成されている。規制面23bの外周には、等間隔に配置された8つの収容ポケット23cが設けられている。収容ポケット23cは、第2の溝21dに対応する位置に設けられている。収容ポケット23cは、転動体22が収容可能な大きさに形成されている。なお、符号23dは、ボルト25が螺合するボルト孔である。
図7(a)は、クラッチハウジング24の表側を示す斜視図であり、図7(b)は、クラッチハウジング24の裏側を示す斜視図である。クラッチハウジング24は、挿通孔24aと、規制面24bと、を備えている。挿通孔24aは、クラッチハウジング24の中央に設けられており、第2の太陽歯車53の出力側端部53aを挿通可能である。規制面24bは、クラッチハウジング24の内周面を凹設して形成されている。規制面24bの外周には、等間隔に配置された8つの収容ポケット24cが設けられている。収容ポケット24cは、第2の溝21dに対応する位置に設けられている。収容ポケット24cは、転動体22が収容可能な大きさに形成されている。クラッチハウジング23の収容ポケット23c及びクラッチハウジング24の収容ポケット24cは、互いに鏡面対称に形成されている。なお、符号24dは、ボルト25が螺合するボルト孔である。
上述した構成のクラッチ機構20は、規制面23b、24bを対向させるようにクラッチハウジング23、24が転動体ガイド21を挟んだ状態で、ボルト25がクラッチハウジング23、24を締結することにより一体に構成されている。
遠心ブレーキ機構30は、クラッチ機構20のロックモードにおいて、クラッチハウジング23、24の回転運動を制動するものである。遠心ブレーキ機構30は、ブレーキシュー31と、ブレーキハウジング32と、を備えている。
ブレーキシュー31は、クラッチ機構20の外周に2つ設けられている。2つのブレーキシュー31は、クラッチ機構20を挟むように配置されており、ブレーキシュー31の掛止部31aに掛け止めされた引張りコイルバネ31bによってブレーキシュー31同士が接近する方向に付勢されている。ブレーキシュー31の摺動面31cは、ブレーキハウジング32の内周面32aに沿うように湾曲している。ブレーキシュー31の内側には、クラッチハウジング23、24の外周に凸設された被制動部23e、24eに係合する制動部31dが設けられている。
ブレーキハウジング32は、クラッチ機構20及びブレーキシュー31を収容する。なお、符号33、34は、ブレーキハウジング32の開口を塞ぐキャップである。遠心ブレーキ機構30の非動作時には、摺動面31cと内周面32aとの間には僅かな隙間が確保されている。
次に、制動装置1の動作について図8に基づいて説明する。図8は、制動装置1の動作態様を示す模式図であり、図8(a)はロックモードを示す図であり、図8(b)〜(d)は、ロックモードから空転モードに徐々に移行する様子を示す図である。
まず、ロックモードについて説明する。図8(a)に示すように、第2の太陽歯車53がロック方向(図8(a)の紙面上において反時計回り)に回転すると、転動体ガイド21も追従してロック方向に回転する。転動体22は、第1の溝21cから第2の溝21dに移動するとともに収容ポケット23c、24c内に収容される。これにより、転動体ガイド21及びクラッチハウジング23、24が一体化されてクラッチ機構20はロックモードとなる。
なお、規制溝21bの数より収容ポケット23c、24cの数を多く設定することにより、空転モードからロックモードに移行する際に、必要な転動体ガイド21の回転角度を小さくすることができる。例えば、4つの規制溝21b及び転動体22に対して4つの収容ポケット23c、24cを設ける場合には、転動体ガイド21は90度程度回転した後にロックモードに移行するが、4つの規制溝21b及び転動体22に対して8つの収容ポケット23c、24cを設ける場合には、転動体ガイド21の回転角度は45度に半減する。
また、クラッチ機構20がロックモードの状態で、転動体ガイド21の回転速度が増速すると、クラッチハウジング23、24の外周に装着されたブレーキシュー31が遠心力で径方向に移動する。ブレーキシュー31の摺動面31cがブレーキハウジング32の内周面32aに摺動するまで移動すると、摺動面31cと内周面32aとの間の摩擦抵抗が生じる。この際、被制動部23e、24eに係合する制動部31dがクラッチハウジング23、24を制動することによって、クラッチ機構20全体を減速させる。
つぎに、ロックモードから空転モードに移行する様子について説明する。図8(b)に示すように、第2の太陽歯車53が空転方向(図8(b)の紙面上において時計回り)に回転すると、転動体ガイド21も追従して空転方向に回転する。転動体22は、図8(c)、(d)に示すように、第2の溝21dから第1の溝21cの先端に向けて移動する。
これにより、転動体ガイド21とクラッチハウジング23、24との接続が解除されて、転動体ガイド21がクラッチハウジング23、24に対して抵抗なく空転可能な空転モードとなる。なお、本実施形態において「抵抗なく空転する」とは、転動体ガイド21がクラッチハウジング23、24に対して相対的に空転する際に、転動体ガイド21に作用する抵抗が著しく低い場合を含むことはいうまでもない。
なお、転動体22の形状は如何なるものであっても構わない。図9(a)に示すように、転動体22を球状に形成する場合には、転動体22が規制溝21b内をスムーズに挙動するとともにクラッチ機構20を小幅で構成することができる。
一方、図9(b)に示すように、転動体22を円柱状に形成する場合には、転動体22に作用する遠心力がクラッチハウジング23、24を互いに離す向き(クラッチ機構20の軸方向)に作用することを抑制できる。
このようにして、制動装置1は、転動体ガイド21及び第1のキャリア41がロック方向に回転すると、転動体22が第1の溝21cを移動して第2の溝21d及び収容ポケット23c、24cに収容されることにより、転動体ガイド21とクラッチハウジング23、24とが転動体22を介して一体化される。一方、転動体ガイド21及び第1のキャリア41が空転方向に回転すると、転動体22が第1の溝21cに留まり、転動体ガイド21がクラッチハウジング23、24に対して抵抗なく空転可能になる。
また、クラッチ機構20のロックモードにおいて、転動体ガイド21の回転速度が増速すると、クラッチハウジング23、24と一体で回転するブレーキシュー31が径方向に移動してブレーキハウジング32aの内周面と摺動するため、転動体ガイド21に制動力が作用して、転動体ガイド21が過度に加速することを抑制できる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
1 ・・・制動装置
10 ・・・増速機構
20 ・・・クラッチ機構
21 ・・・転動体ガイド
21a ・・・係合孔
21b ・・・規制溝
21c ・・・第1の溝
21d ・・・第2の溝
22 ・・・転動体
23 ・・・クラッチハウジング
23a ・・・挿通孔
23b ・・・規制面
23c ・・・収容ポケット
23d ・・・ボルト孔
23e ・・・被制動部
24 ・・・クラッチハウジング
24a ・・・挿通孔
24b ・・・規制面
24c ・・・収容ポケット
24d ・・・ボルト孔
24e ・・・被制動部
25 ・・・ボルト
30 ・・・遠心ブレーキ機構
31 ・・・ブレーキシュー
31a ・・・掛止部
31b ・・・引張りコイルバネ
31c ・・・摺動面
31d ・・・制動部
32 ・・・ブレーキハウジング
32a ・・・(ブレーキハウジングの)内周面
33、34 ・・・キャップ
33a ・・・(キャップの)内周面
40 ・・・第1の遊星歯車機構
41 ・・・第1のキャリア(入力部材)
41a ・・・スライド板
41b ・・・中央支柱部
41c ・・・側方支柱部
41d ・・・(第1のキャリアの)係合孔
42 ・・・第1の遊星歯車
43 ・・・第1の太陽歯車
43a ・・・(第1の太陽歯車の)出力側端部
50 ・・・第2の遊星歯車機構
51 ・・・第2のキャリア
51a ・・・ベース板
51b ・・・支柱部
51c ・・・(第2のキャリアの)係合孔
52 ・・・第2の遊星歯車
53 ・・・第2の太陽歯車(出力部材)
53a ・・・(第2の太陽歯車の)出力側端部

Claims (7)

  1. 入力部材の回転方向に応じて、空転モード又はロックモードを切換可能なクラッチ機構であって、
    前記回転方向に沿って形成された第1の溝と、該第1の溝の一方端から前記回転方向に対して垂直な径方向の外側に向かって形成された第2の溝と、を含む規制溝を備え、前記入力部材と一体で回転可能に設けられた転動体ガイドと、
    前記規制溝に収容される転動体と、
    前記転動体に対向する規制面と、前記規制面の外周に前記第2の溝に対応して設けられた収容ポケットと、前記収容ポケットに連続して設けられて前記回転方向の一方であるロック方向に沿って前記径方向の外側に向かって傾斜する傾斜面と、それぞれ備え、前記転動体ガイドを挟んで対向配置されるとともに前記転動体ガイドを相対回転可能に収容する一対のクラッチハウジングと、
    を備え
    前記転動体ガイドが前記ロック方向に回転すると、前記転動体が前記収容ポケット及び前記第2の溝に跨るように収容され、前記転動体ガイドと前記クラッチハウジングとが相対回転不能なロックモードに移行し、
    前記ロックモードにおいて前記転動体ガイドが前記回転方向の他方である空転方向に回転すると、前記転動体が前記傾斜面に沿って転動して前記収容ポケット及び前記第2の溝から前記規制面及び前記第1の溝へ押し出され、前記転動体ガイドと前記クラッチハウジングとが相対回転可能な空転モードに移行することを特徴とするクラッチ機構。
  2. 前記転動体は、球状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のクラッチ機構。
  3. 前記転動体は、円柱状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のクラッチ機構。
  4. 前記規制溝及び転動体は、少なくとも2個以上設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載のクラッチ機構。
  5. 前記規制溝は、前記転動体ガイドの回転中心に対して同心円上に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項4記載のクラッチ機構。
  6. 前記入力部材には、該入力部材の回転速度を増速させる遊星歯車機構が接続されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載のクラッチ機構。
  7. 請求項1から6の何れか1項記載のクラッチ機構と、
    前記クラッチハウジングの外周に設けられて、前記クラッチハウジングに連動して前記径方向に移動可能な一対のブレーキシューと、前記一対のブレーキシュー同士を接近させる向きに付勢する一対の引張りコイルバネと、前記クラッチ機構及びブレーキシューを収容して、前記ブレーキシューと摺動可能なブレーキハウジングと、を備えている遠心ブレーキ機構と、
    を備えていることを特徴とする制動装置。
JP2017254361A 2017-12-28 2017-12-28 クラッチ機構及び制動装置 Active JP6973790B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017254361A JP6973790B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 クラッチ機構及び制動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017254361A JP6973790B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 クラッチ機構及び制動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019120298A JP2019120298A (ja) 2019-07-22
JP6973790B2 true JP6973790B2 (ja) 2021-12-01

Family

ID=67307144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017254361A Active JP6973790B2 (ja) 2017-12-28 2017-12-28 クラッチ機構及び制動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6973790B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022230763A1 (ja) * 2021-04-26 2022-11-03
JP7425025B2 (ja) 2021-07-30 2024-01-30 株式会社オリジン 制動装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58165188U (ja) * 1982-04-30 1983-11-02 ト−ソ−株式会社 ロ−ルブラインドの減速装置
JP2708240B2 (ja) * 1989-09-20 1998-02-04 株式会社メタコ ロールスクリーンの制動装置
JP3485164B2 (ja) * 1999-02-02 2004-01-13 立川ブラインド工業株式会社 ブラインド装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019120298A (ja) 2019-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6973790B2 (ja) クラッチ機構及び制動装置
JP5977895B2 (ja) ハブ内蔵型の多段変速機
JP5030488B2 (ja) 一方向クラッチユニット
JP6283248B2 (ja) ラチェット型ワンウェイクラッチ
JP6114681B2 (ja) トルクリミタ
JP2021504639A (ja) 変速操作助力装置及びそれを備えたハブ内蔵型の変速機
US20190293131A1 (en) Centrifugal force responsive j-shaped pawl for clutch
WO2007109575A1 (en) High ratio eccentric planetary traction drive transmission
JP5935513B2 (ja) 負荷感応型変速装置
US20110220450A1 (en) Hub ratchet driving device for bicycles
JP6212599B1 (ja) 回転体の回転状態を切り換え可能な回転制御装置
EP2895758A1 (en) Controllable or selectable coupling assembly having an overrun mode and a retained control element
JP5894788B2 (ja) クラッチユニット
JP2012229800A (ja) 直動アクチュエータ
JP6327798B2 (ja) 電動リール
JP2024016517A (ja) 多段式ダンパー
JP6064067B1 (ja) 回転体のストッパ
JP6545227B2 (ja) 歯車の空転を利用するストッパ
KR19990033596U (ko) 베어링을이용한감속기.
JP5894789B2 (ja) ブレーキ機構およびクラッチユニット
JP7039761B1 (ja) 遠心ブレーキ
JP2012172787A (ja) 2方向クラッチ
JP5851816B2 (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP5738258B2 (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP7187600B2 (ja) 制動力を段階的に調整可能な制動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6973790

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150