JP6972786B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

この明細書による開示は、噴孔から燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示の燃料噴射装置は、内部に制御室及びバルブ室が設けられており、制御室の圧力変動によって変位する噴射バルブ部材と、バルブ室に収容されるアクチュエータバルブ部材とを備えている。アクチュエータバルブ部材は、バルブ室の壁に設けられたシート面への着座により、バルブ室と低圧側との連通を遮断する。
以上の燃料噴射装置では、アクチュエータバルブ部材の開弁によってバルブ室が低圧側と連通されると、制御室の燃料は、バルブ室を経由して低圧側に流出する。その結果、制御室に圧力降下が生じるため、噴射バルブ部材は、噴射オリフィスを開く方向に変位し、噴射オリフィスからの燃料噴射を開始させる。
特許第5110321号公報
さて、特許文献1の燃料噴射装置では、アクチュエータバルブ部材が開弁状態にある場合に制御室から低圧側に流出する燃料流量は、アクチュエータバルブ部材とシート面との間に形成される隙間絞り部によって規定される。故に、アクチュエータバルブ部材に位置ずれが生じた場合、隙間絞り部の状態も変化してしまうため、制御室から低圧側に流出する燃料流量が変化してしまう。その結果、噴射バルブ部材の開弁変位の態様に、ばらつきが生じ得た。
本開示は、噴射バルブ部材等の弁部材の開弁変位の態様に生じるばらつきを抑制可能な燃料噴射装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、噴孔(38)から燃料を噴射する燃料噴射装置であって、燃料によって満たされる制御室(35)、制御室と連通された弁室(36)、及び弁室の燃料を低圧側(37)に流出させる流出流路(80)、が内部に設けられ、噴孔を形成するボデー(20)と、制御室の燃料圧力の変動によって変位し、噴孔を開閉する弁部材(50)と、弁室に収容され、弁室を区画する区画壁(36a)に設けられた流出シート面(27)への着座によって流出流路による弁室と低圧側との連通を遮断する制御弁体(60,260)と、伸縮作動によって制御弁体を駆動し、流出シート面に制御弁体を離着座させる駆動部(40)と、を備え、制御弁体は、流出流路による弁室と低圧側との連通を許容する開弁状態にて、流出シート面との間に隙間絞り部(90)を形成し、流出流路は、弁室から低圧側に流出する燃料流量を制限する流出絞り部(80a)、を有し、区画壁のうちで流出シート面と対向する位置には、開弁状態とされた制御弁体を着座させる対向シート面(28)が形成され、対向シート面に着座した制御弁体と流出シート面との間の流路面積が、隙間絞り部の流路面積(Ac)であり、ボデーの内部には、制御弁体に伸縮作動を伝達する押圧軸部(42)を収容し、流出流路の一部となる環状隙間(83)を押圧軸部との間に形成する収容孔(22a)、がさらに設けられ、流出絞り部の流路面積(Aa)は、隙間絞り部の流路面積よりも小さく、隙間絞り部の流路面積は、環状隙間の流路面積(Ab2)よりも小さい燃料噴射装置とされる。
この態様では、流出流路による弁室と低圧側との連通を制御弁体が許容する開弁状態にて、制御弁体と流出シート面との間に形成される隙間絞り部の流路面積よりも、流出流路にて燃料流量を制限する流出絞り部の流路面積が小さくなる。そのため、弁室を経由して制御室から低圧側に流出する燃料流量は、主に流出絞り部によって規定される。故に、制御弁体に位置ずれが生じた場合でも、制御室から流出する燃料流量は、変化し難くなる。以上によれば、弁部材の開弁変位の態様に生じるばらつきが抑制可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第一実施形態による燃料噴射装置及び制御装置を含む燃料供給システムの全体構成を示す図である。 燃料噴射装置の縦断面図である。 図2の領域IIIを拡大した拡大図であって、弁室近傍の詳細を示す縦断面図である。 図3の領域IVを拡大した拡大図である。 図2の領域Vを拡大した拡大図である。 制御室から低圧室までの流路の絞り箇所の流路面積を比較して示す図である。 隙間絞り部の流路面積よりもサブアウトオリフィスの流路面積が大きい比較形態にて生じる燃料流量の変動を説明するための図である。 第一実施形態における流路面積の設定による効果を説明するための図である。 二重絞り構造における流路の面積比と流量比との対応関係を示す図である。 第二実施形態の制御弁体の詳細を示す縦断面図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による燃料噴射装置10は、図1に示す燃料供給システム1に用いられている。燃料噴射装置10は、内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、「エンジン2」)の各燃焼室2bに、燃料タンク4に貯留された燃料を供給する。燃料供給システム1は、フィードポンプ5、高圧燃料ポンプ6、コモンレール3及び制御装置9等を、燃料噴射装置10と共に備えている。
フィードポンプ5は、例えばトロコイド式の電動ポンプである。フィードポンプ5は、高圧燃料ポンプ6に内蔵されている。フィードポンプ5は、燃料タンク4に貯留された燃料としての軽油を、高圧燃料ポンプ6に圧送する。フィードポンプ5は、高圧燃料ポンプ6と別体で、例えば燃料タンク4の内部に配置される構成であってもよい。
高圧燃料ポンプ6は、例えばプランジャ式のポンプである。高圧燃料ポンプ6は、エンジン2の出力軸によって駆動される。高圧燃料ポンプ6は、燃料配管6aによってコモンレール3と接続されている。高圧燃料ポンプ6は、フィードポンプ5により供給された燃料をさらに昇圧し、高圧燃料としてコモンレール3に供給する。
コモンレール3は、高圧燃料配管3bを介して複数の燃料噴射装置10と接続されている。コモンレール3は、余剰燃料配管8aを介して燃料タンク4と接続されている。コモンレール3は、高圧燃料ポンプ6から供給される高圧燃料を一時的に蓄え、圧力を保持したまま各燃料噴射装置10に分配する。コモンレール3には、減圧弁8が備えられている。減圧弁8は、コモンレール3の燃料圧力が目標圧力よりも高い場合に、余剰になった燃料を余剰燃料配管8aへ排出する。
制御装置9は、ECU(Electronic Control Unit)9a及びEDU(Electronic Driver Unit)9bを含む電子制御ユニットである。制御装置9は、各燃料噴射装置10と電気的に接続されている。制御装置9は、エンジン2の稼動状態に応じて、各燃料噴射装置10による燃料の噴射を制御する。
ECU9aは、マイクロコンピュータ又はマイクロコントローラを主体に構成された演算回路を備えている。演算回路には、プロセッサ、RAM、及び書き換え可能な不揮発性のメモリ装置が含まれている。EDU9bは、ECU9aから入力される指令信号に基づき、燃料噴射装置10の駆動部40(図2参照)に駆動電圧を印加する。
燃料噴射装置10は、燃焼室2bを形成するヘッド部材2aの挿入孔に挿入された状態で、ヘッド部材2aに取り付けられている。燃料噴射装置10は、高圧燃料配管3bを介して供給される高圧燃料を、噴孔38から燃焼室2bへ向けて直接的に噴射する。燃料噴射装置10は、噴孔38からの燃料の噴射を制御する弁構造を備えている。燃料噴射装置10は、高圧燃料の一部を、噴孔38の開閉に使用する。燃料噴射装置10に供給された燃料の一部は、戻り配管8b及び余剰燃料配管8aを通じて燃料タンク4へ戻される。
燃料噴射装置10は、図2及び図3に示すように、弁ボデー20、ノズルニードル50、駆動部40、制御弁体60及び制御プレート73を備えている。
弁ボデー20は、インジェクターボデー部材21、バルブボデー部材22、オリフィス形成部材23、ノズルボデー部材24、リテーニングナット25及びニードルシリンダ26等の複数の金属部材を組み合わせることによって構成されている。弁ボデー20には、噴孔38が形成されている。加えて、弁ボデー20の内部には、高圧燃料通路31、高圧室31a、供給連通路32、流入連通路33、低圧室37、制御連通路70、低圧連通路80、制御室35及び弁室36が設けられている。
噴孔38は、ヘッド部材2a(図1参照)へ挿入される弁ボデー20において、挿入方向の先端部に形成されている。噴孔38は、燃焼室2b(図1参照)に露出している。弁ボデー20の先端部は、円錐状又は半球状に形成されている。噴孔38は、弁ボデー20の内側から外側に向けて放射状に複数設けられている。各噴孔38は、燃焼室2bへ向けて高圧燃料を噴射する。高圧燃料は、噴孔38を通過することによって霧化され、空気と混合容易な状態となる。
高圧燃料通路31は、インジェクターボデー部材21、バルブボデー部材22、及びオリフィス形成部材23にわたって形成されている。高圧燃料通路31は、高圧燃料配管3b(図1参照)と接続されている。高圧燃料通路31は、高圧燃料配管3bを通じてコモンレール3(図1参照)から供給される高圧燃料を、高圧室31aに供給する。
高圧室31aは、ノズルボデー部材24に形成された円柱状の空間である。高圧室31aには、ノズルニードル50及びニードルシリンダ26等が収容されている。高圧室31aは、高圧燃料通路31と接続されている。高圧室31aは、高圧燃料通路31を通じて供給される高圧燃料によって満たされている。高圧室31aは、高圧燃料を噴孔38まで流通させる。
供給連通路32は、オリフィス形成部材23に形成された燃料通路である。供給連通路32は、高圧室31aと弁室36とを連通させている。供給連通路32には、サブインオリフィス32aが形成されている。サブインオリフィス32aは、供給連通路32によって高圧室31a及び弁室36が接続された状態で、高圧室31aから弁室36に流入する燃料流量を制限する。
流入連通路33は、オリフィス形成部材23に形成された燃料通路である。流入連通路33は、高圧燃料通路31から分岐されており、高圧燃料通路31と制御室35とを連通させている。流入連通路33には、メインインオリフィス33a(図5参照)が形成されている。メインインオリフィス33aは、流入連通路33によって高圧燃料通路31及び制御室35が接続された状態で、高圧燃料通路31から制御室35に流入する燃料流量を制限する。
低圧室37は、インジェクターボデー部材21に形成されている。低圧室37は、戻り配管8b(図1参照)と接続されており、余剰燃料を戻り配管8bに流通させる。低圧室37は、高圧室31aよりも低圧な燃料によって満たされている。低圧室37には、制御室35及び弁室36の燃料が流出する。
制御連通路70は、オリフィス形成部材23に形成された主連通区間71を少なくとも含む燃料通路である。主連通区間71には、オリフィス形成部材23への制御プレート73の当接により、制御プレート73に設けられた接続連通区間72が接続される。接続連通区間72には、メインアウトオリフィス70a(図5参照)が設けられている。制御連通路70は、制御室35と弁室36とを互いに連通させており、弁室36の燃料を制御室35に流入させる機能と、制御室35の燃料を弁室36に流出させる機能とを有する。弁室36から制御室35に燃料が流通する場合、接続連通区間72は、主連通区間71から切り離される。一方で、制御室35から弁室36に燃料が流出する場合、接続連通区間72は、主連通区間71と接続される。その結果、制御連通路70は、制御室35から弁室36に流出する燃料流量をメインアウトオリフィス70aによって制限する。
低圧連通路80は、バルブボデー部材22に形成された燃料通路である。低圧連通路80は、制御弁体60の中心軸に対して、制御連通路70と同じ側に設けられている。低圧連通路80は、ピン収容孔22aと共に弁室36と低圧室37とを連通させており、弁室36の燃料を低圧室37に流出させる。ピン収容孔22aは、弁室36と実質同軸となる配置にて、バルブボデー部材22に円筒孔状に形成されている。
低圧連通路80は、サブアウトオリフィス80aを有している。サブアウトオリフィス80aは、ピン収容孔22aに接続されている。サブアウトオリフィス80aの一端であるオリフィス入口部81は、ピン収容孔22aの周壁に開口している。サブアウトオリフィス80aは、ピン収容孔22a及び低圧連通路80によって弁室36と低圧室37とが接続された状態で、弁室36から低圧室37に流出する燃料流量を制限する。
制御室35は、オリフィス形成部材23、ニードルシリンダ26、及びノズルニードル50等によって区画された円柱状の空間である。制御室35は、ノズルニードル50を挟んで噴孔38の反対側に位置している。制御室35には、制御プレート73及びコイルスプリング78が収容されている。制御室35には、二系統の流路を通じて燃料が供給される。二系統の流路の一方は、流入連通路33である。二系統の流路の他方は、供給連通路32、弁室36及び制御連通路70である。制御室35は、これらの流路を流通した燃料によって満たされた状態となる。
弁室36は、バルブボデー部材22に設けられた弁体収容穴とオリフィス形成部材23の上端面とによって区画された円柱状の空間である。弁室36は、制御室35と低圧室37との間に設けられている。弁室36には、制御弁体60及びコイルスプリング68が収容されている。弁室36は、供給連通路32を通じて高圧室31aから供給される燃料によって満たされている。弁室36を区画する区画壁36aは、内周壁面36c、頂壁面36d及び底壁面36b等によって構成されている。
内周壁面36cは、制御弁体60の周囲を囲む円筒面状の壁面である。頂壁面36dは、バルブボデー部材22に設けられた弁体収容穴の底壁に円状に設けられている。頂壁面36dには、接続開口22c及び上シート面部27が形成されている。接続開口22cは、ピン収容孔22aの一方の端部であって、頂壁面36dの中央に円状に開口している。上シート面部27は、接続開口22cの外周側に位置し、接続開口22cを円環状に囲んでいる。上シート面部27は、内テーパ面状に形成されている。上シート面部27は、制御弁体60の頂面と対向している。
底壁面36bは、オリフィス形成部材23の上端面に円状に設けられている。底壁面36bには、供給開口32b及び下シート面部28が設けられている。供給開口32bは、供給連通路32の一方の端部であって、底壁面36bの中央に円状に開口している。下シート面部28は、供給開口32bの外周側に位置し、供給開口32bを円環状に囲んでいる。下シート面部28は、区画壁36aのうちで、上シート面部27と対向する位置に形成されている。下シート面部28は、制御弁体60の底面と対向している。
ノズルニードル50は、金属材料により円柱形に形成されている。ノズルニードル50の噴孔38側の先端は円錐形に形成されている。ノズルニードル50は、高圧室31aに収容されており、高圧室31aの高圧燃料から噴孔38を開く方向(以下、「開弁方向」)の力を受ける。ノズルニードル50には、ニードル受圧面51が形成されている。
ニードル受圧面51は、制御室35に臨むノズルニードル50の軸方向の端面に形成されている。ニードル受圧面51は、制御室35に充填された高圧燃料から、噴孔38を閉じる方向(以下、「閉弁方向」)の力を受ける。加えてノズルニードル50は、円筒螺旋状に形成されたニードルスプリング53によって閉弁方向に付勢されている。
ノズルニードル50は、制御室35の減圧により、高圧室31aの燃料に押し上げられ、開弁方向へ向けて変位する。その結果、高圧室31aに充填された高圧燃料は、噴孔38から燃焼室2b(図1参照)へ向けて噴射される。一方、制御室35の圧力回復によれば、ノズルニードル50は閉弁方向に押し下げられる。その結果、噴孔38からの燃料噴射は、停止される。このように、ノズルニードル50は、制御室35の燃料圧力の変動により、軸方向に沿って弁ボデー20に対し相対変位し、噴孔38を開閉する。
駆動部40は、伸縮作動によって制御弁体60を駆動する。駆動部40は、ピエゾアクチュエータ41及び駆動伝達ピン42等によって構成されている。ピエゾアクチュエータ41は圧電素子積層体を有している。圧電素子積層体は、例えばPZT(PbZrTiO3)と呼ばれる層と薄い電極層が交互に積まれた積層体である。ピエゾアクチュエータ41には、制御装置9(図1参照)から出力された駆動電圧が入力される。ピエゾアクチュエータ41は、駆動電圧の入力に基づき、ピエゾ素子の特性である逆圧電効果によって伸縮する。
駆動伝達ピン42は、ピエゾアクチュエータ41の伸縮作動を制御弁体60に伝達する押圧軸部である。駆動伝達ピン42は、ピン収容孔22aに収容されている。駆動伝達ピン42の先端部42aは、制御弁体60の頂面中央に突き当てられている。先端部42aの外径は、ピン収容孔22aの内径に対して小さくされている。先端部42aとピン収容孔22aとの間の環状隙間83は、弁室36から流出する燃料の通路として機能する。
以上の駆動部40は、電荷の蓄積によって伸長したピエゾアクチュエータ41により、駆動伝達ピン42を弁室36に突き出す方向へ変位させる。また駆動部40は、電荷の放出によるピエゾアクチュエータ41の収縮により、駆動伝達ピン42をピン収容孔22aへと引き戻す。
制御弁体60は、金属材料等によって全体として柱状に形成されている。制御弁体60は、弁室36及びバルブボデー部材22と同軸配置となるように、弁室36に収容されている。制御弁体60は、コイルスプリング68により駆動伝達ピン42の下端面へ向けて付勢されている。制御弁体60は、駆動部40によって駆動され、軸方向に沿って弁室36内を変位可能である。
制御弁体60は、円柱部60a及び半球部60bを有している。円柱部60aは、円柱状に形成され、半球部60bに対してオリフィス形成部材23側に位置している。半球部60bは、接続開口22cへ向けて凸状に湾曲した部分球状に形成されている。半球部60bは、円柱部60aに対して駆動伝達ピン42側に位置している。半球部60bの中心は、円柱部60aの中心軸上に位置している。
制御弁体60には、上着座面61及び下着座面62が形成されている。上着座面61は、半球部60bのうちで、上シート面部27と対向する位置に設けられている。上着座面61は、ピエゾアクチュエータ41が収縮した状態で、上シート面部27に押し当てられる。下着座面62は、円柱部60aの底面のうちで、下シート面部28と対向する位置に設けられている。下着座面62は、ピエゾアクチュエータ41が伸長した状態で、下シート面部28に押し当てられる。
制御弁体60は、弁室36と制御室35及び低圧室37との接続状態を切り替える三方弁として機能する。詳記すると、制御弁体60は、上着座面61の上シート面部27への着座によって閉弁状態となり、低圧連通路80による弁室36と低圧室37との連通を遮断する。一方で、制御弁体60は、上着座面61の上シート面部27からの離座によって開弁状態となり、低圧連通路80による弁室36と低圧室37との連通を許容する。開弁状態にある制御弁体60は、下着座面62を下シート面部28に着座させており、上着座面61と上シート面部27との間に隙間絞り部90を形成している。
制御プレート73は、金属材料等によって全体として扁平な円板状に形成されている。制御プレート73は、制御室35及びニードルシリンダ26と同軸配置となるように、弁室36に収容されている。制御プレート73は、軸方向に沿って制御室35内を変位可能である。制御プレート73は、コイルスプリング78により、オリフィス形成部材23の下端面へ向けて付勢されている。
制御プレート73には、図5に示すように、連通孔74が形成されている。連通孔74は、制御プレート73の径方向の中心に設けられており、軸方向に沿って制御プレート73を貫通している。連通孔74は、制御連通路70の接続連通区間72を形成している。連通孔74には、メインアウトオリフィス70aが形成されている。メインアウトオリフィス70aの流路面積は、連通孔74のうちで最小となっている。
以上の燃料噴射装置10における燃料噴射の作動の詳細を、図2及び図3を用いて説明する。
ピエゾアクチュエータ41の通電がオフ状態とされた噴射開始前の燃料噴射装置10では、制御弁体60及び制御プレート73は、それぞれ上シート面部27及びオリフィス形成部材23に着座している。この状態での制御室35の燃料圧力は、高圧燃料通路31と実質同一となる。そのため、制御室35の燃料圧力によって付勢されたノズルニードル50は、噴孔38を閉じた状態を維持する。
ピエゾアクチュエータ41の通電がオフ状態からオン状態へと切り替えられると、制御弁体60は、上着座面61を上シート面部27から離座させ、さらに下着座面62を下シート面部28に着座させる。この状態では、供給連通路32による高圧室31aと弁室36との連通が、制御弁体60によって遮断される。加えて、流入連通路33による高圧燃料通路31と制御室35との連通も、オリフィス形成部材23に着座した制御プレート73によって遮断される。以上により、燃料噴射装置10は、高圧燃料の流出が抑制された静リークレス構造となる。
一方で、低圧連通路80による弁室36と低圧室37との連通が許容される。以上により、制御室35の燃料は、制御連通路70、弁室36、ピン収容孔22a及び低圧連通路80を流通し、低圧室37に排出される。その結果、制御室35の圧力降下によってノズルニードル50が開弁方向に変位し、噴孔38からの燃料噴射が開始される。
ピエゾアクチュエータ41の通電がオン状態からオフ状態へと切り替えられると、制御弁体60は、下着座面62を下シート面部28から離座させ、さらに上着座面61を上シート面部27に着座せる。この状態では、低圧連通路80による弁室36と低圧室37との連通が、制御弁体60によって遮断される。一方で、供給連通路32による高圧室31aと弁室36との連通が許容される。以上によれば、弁室36及び制御室35の燃料圧力は、供給連通路32、制御連通路70及び流入連通路33を通じた高圧燃料の供給によって回復する。その結果、ノズルニードル50が閉弁方向に変位し、噴孔38からの燃料噴射が停止される。
上記の燃料噴射装置10の燃料噴射期間にて、制御室35から低圧室37に流通する燃料流量は、制御室35から低圧室37に至る燃料経路のうちで流路面積が絞られた箇所の影響を受け易い。具体的に、流路面積は、サブアウトオリフィス80a、オリフィス入口部81、環状隙間83、隙間絞り部90及びメインアウトオリフィス70aにて、特に狭くされている。以下、燃料流量に影響するこれらの箇所の各流路面積の詳細を、図4〜図6に基づき、図2及び図3を参照しつつ説明する。
サブアウトオリフィス80aの流路面積Aa(図4参照)は、円筒面状であるサブアウトオリフィス80aの横断面積である。サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaは、低圧連通路80にてサブアウトオリフィス80aを除く下流区間の流路面積よりも小さくされている。さらに、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaは、隙間絞り部90の流路面積Acよりも小さく規定されている。
オリフィス入口部81の流路面積Ab1(図4参照)は、ピン収容孔22aに対して軸方向を傾斜させた低圧連通路80の姿勢により、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaよりも大きく規定されている。オリフィス入口部81の流路面積Ab1は、サブアウトオリフィス80aによる燃料流量の規定を妨げ難いよう、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaの1.5倍以上となるように規定されている。
環状隙間83の流路面積Ab2(図4参照)は、ピン収容孔22aの横断面積から先端部42aの横断面積を差し引いた円環面の面積である。環状隙間83の流路面積Ab2は、サブアウトオリフィス80a及びオリフィス入口部81の各流路面積Aa,Ab1よりも大きい。具体的に、環状隙間83の流路面積Ab2は、オリフィス入口部81の流路面積Ab1の3倍程度に規定されている。
隙間絞り部90の流路面積Ac(図4参照)は、上シート面部27のうちで上着座面61が着座する円環状部分のシート径rと、制御弁体60の最大変位量Stとに基づいて規定され、具体的には、「Ac=2π×r×St」の算出式によって算出される。最大変位量Stは、上シート面部27に着座していた制御弁体60を、下シート面部28に着座する位置まで移動させる変位量である。即ち、下シート面部28に制御弁体60が着座した状態にて、上着座面61と上シート面部27との間に生じる流路面積が、隙間絞り部90の流路面積Acとなる。隙間絞り部90の流路面積Acは、サブアウトオリフィス80a及びオリフィス入口部81の各流路面積Aa,Ab1よりも大きい。具体的に、隙間絞り部90の流路面積Acは、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaの2倍以上となるように規定されている。
メインアウトオリフィス70aの流路面積Ad(図5参照)は、円筒面状であるメインアウトオリフィス70aの横断面積である。メインアウトオリフィス70aの流路面積Adは、接続連通区間72にてメインアウトオリフィス70aを除く区間の流路面積よりも小さく、且つ主連通区間71の流路面積よりも小さくされている。さらに、メインアウトオリフィス70aの流路面積Adは、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaよりも小さくされている。
具体的に、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaは、メインアウトオリフィス70aの流路面積Adの1.5倍以上となるように規定されている。その結果、サブアウトオリフィス80aに対する隙間絞り部90の流路面積比Ac/Aa(例えば2.0)は、メインアウトオリフィス70aに対するサブアウトオリフィス80aの流路面積比率Aa/Ad(例えば1.5)よりも大きくなる。
ここまで説明した第一実施形態では、制御弁体60の開弁状態にて、隙間絞り部90の流路面積Acよりも、低圧連通路80のサブアウトオリフィス80aの流路面積Aaが小さくなる。そのため、弁室36を経由して制御室35から低圧室37に流出する燃料流量は、主にサブアウトオリフィス80aによって規定される。
仮に、隙間絞り部190の流路面積よりもサブアウトオリフィス180aの流路面積が大きくされた比較形態(図7参照)を想定する。この比較形態では、隙間絞り部190を通過した燃料は、サブアウトオリフィス180aにて流通を規制されることなく、そのまま低圧連通路180に流通し得る。故に、隙間絞り部190とサブアウトオリフィス180aとの間の燃料圧力は、隙間絞り部190よりも上流側の弁室36の燃料圧力に対して、大きく降下し易い。こうした圧力差により、制御弁体60に径方向の位置ずれ(偏心)が生じた場合、隙間絞り部190の形状の変動に起因して、隙間絞り部190を流通する燃料流量、ひいては制御室から低圧室に排出される燃料流量が大きく変動してしまう。
具体的には、制御弁体60の位置がオリフィス入口部181から遠ざかる方向にずれた場合、燃料流量は、制御弁体60が正常な位置にある場合と比較して増加する。一方で、制御弁体60の位置がオリフィス入口部181に近づく方向にずれた場合、燃料流量は、制御弁体60が正常な位置にある場合と比較して減少する。
対して第一実施形態では、図4及び図8に示すように、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaが隙間絞り部90の流路面積Acよりも小さい。故に、隙間絞り部90を通過した燃料は、サブアウトオリフィス80aにて再び低圧室37(図2参照)への流通を規制される。そのため、隙間絞り部90とサブアウトオリフィス80aとの間の燃料圧力は、隙間絞り部90よりも上流側の弁室36の燃料圧力に対して、大きく降下し難い。
以上によれば、制御弁体60に径方向の位置ずれが生じた場合(図8参照)でも、隙間絞り部90を流通する燃料流量、即ち、制御室35から流出する燃料流量は、変化し難くなる。したがって、ノズルニードル50の開弁変位の態様に生じるばらつき、ひいては噴孔38から噴射される燃料量のばらつきが抑制可能となる。
加えて第一実施形態では、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaに対して、隙間絞り部90の流路面積Acが十分に大きく設定されている。故に、隙間絞り部90とサブアウトオリフィス80aとが二重絞りとなった構成であっても、制御室35から低圧室37に流出する燃料流量は、サブアウトオリフィス80aによって支配的に制御され得る。故に、ノズルニードル50の開弁変位の態様は、いっそうばらつき難くなる。
また第一実施形態では、制御室35から弁室36に流出する燃料流量が、サブアウトオリフィス80aよりも小径のメインアウトオリフィス70aによって制御される。故に、弁室36から低圧室37へ流出する燃料流量の変動は、制御室35の減圧の態様にさらに影響し難くなる。以上によれば、ノズルニードル50の開弁変位の態様は、いっそうばらつき難くなる。
さらに第一実施形態では、サブアウトオリフィス80aの流路面積Aaに対して、メインアウトオリフィス70aの流路面積Adが十分に小さく設定されている。こうした面積比の規定によれば、メインアウトオリフィス70aとサブアウトオリフィス80aとが二重絞りとなった構成であっても、小径のメインアウトオリフィス70aを通過する燃料流量は、サブアウトオリフィス80aの影響を受け難い(図9参照)。故に、制御室35から弁室36に流出する燃料流量は、いっそうばらつき難くなる。
ここで、一つの部材に形成されている各アウトオリフィス80a,70aの形状は、実質的に変動しない。一方で、二つの部材の間に形成される隙間絞り部90の形状には、変動の虞がある。例えば、制御弁体60の位置が底壁面36bに沿って径方向にずれた場合、隙間絞り部90の形状、ひいては流路面積Acが変動し得る。
故に第一実施形態では、変動の虞のある流路面積比Ac/Aaが変動の虞のない流路面積比率Aa/Adよりも大きくなるように、各流路面積Aa,Ac,Adは、規定されている。故に、隙間絞り部90の流路面積Acに変動が生じた場合でも、二重絞り構造となる隙間絞り部90及びサブアウトオリフィス80aを流れる燃料流量の変動は、制御室35から低圧室37へ向かう全体の流れに影響しない程度に抑制され得る。したがって、ノズルニードル50の開弁変位の態様は、いっそうばらつき難くなる。
また、隙間絞り部90の拡大によれば、制御弁体60を駆動する駆動部40の負荷の増大が引き起こされ得る。特に、供給される燃料が高圧化された燃料噴射装置10では、駆動部40の負荷増大が顕著となる。故に第一実施形態のように流路面積比率Aa/Adを流路面積比Ac/Aaよりも小さく規定し、各アウトオリフィス80a,70aの流路面積Aa,Adの差を抑える設定によれば、隙間絞り部90の流路面積Acの拡大は、抑制され得る。以上によれば、駆動部40の負荷の増大を回避しつつ、高応答化及び高圧化を実現したうえで、ノズルニードル50の開弁変位の態様のばらつきが抑制可能となる。
さらに、サブアウトオリフィス80a及びメインアウトオリフィス70aの各流路面積Aa,Adが共に確保されていれば、制御室35から低圧室37に流出する燃料流量が多くなる。その結果、制御弁体60の開閉作動に対するノズルニードル50の開閉作動の応答性は、いっそう向上可能となる。
また第一実施形態の制御弁体60は、開弁状態にて下シート面部28に着座する。故に、開弁状態での制御弁体60の位置は、少なくとも駆動部40の伸縮する方向にて安定的となる。よって軸方向における制御弁体60の位置ずれは、実質的に生じない。その結果、隙間絞り部90の流路面積Acの変動が低減されるため、ノズルニードル50の開弁変位の態様に生じるばらつきは、いっそう抑制可能となる。
尚、第一実施形態では、弁ボデー20が「ボデー」に相当し、上シート面部27が「流出シート面」に相当し、下シート面部28が「対向シート面」に相当し、低圧室37が「低圧側」に相当し、ノズルニードル50が「弁部材」に相当する。また、上着座面61が「着座面」に相当し、制御連通路70が「連通流路」に相当し、メインアウトオリフィス70aが「連通絞り部」に相当し、低圧連通路80が「流出流路」に相当し、サブアウトオリフィス80aが「流出絞り部」に相当する。
(第二実施形態)
図10に示す第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態の制御弁体260は、切欠部264を有している。切欠部264は、環状に形成された上着座面61の外周側に臨む位置に設けられている。切欠部264は、一例として、半球部260bの外縁部分(二点鎖線参照)を全周にわたって除去し、半球部260bの外径を縮小させる加工によって形成されている。切欠部264は、区画壁36aのうちの上シート面部27から離れる向きに上着座面61に対して窪む凹部を形成している。以上の切欠部264の形成によれば、上シート面部27と対向する上シート面部27が径方向にて縮小される。その結果、隙間絞り部90の絞り長さLoが、切欠部264を設けない形態と比較して短くなっている。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、ノズルニードル50(図2参照)の開弁変位の態様に生じるばらつき、ひいては噴孔38(図2参照)から噴射される燃料量のばらつきが抑制可能となる。加えて第二実施形態では、切欠部264の形成によって隙間絞り部90の絞り長さLoが短くされている。こうした構成であれば、隙間絞り部90の形状変化が燃料流量に与える影響は、低減される。即ち、制御弁体260の位置ずれに対する燃料流量の変化の感度が低くできる。以上によれば、ノズルニードル50の開弁変位のばらつきは、いっそう抑制可能となる。尚、第二実施形態では、切欠部264が「凹部」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態における各流路面積Aa,Ac,Adは、「Ac/Aa>Aa/Ad」の関係が成立するように規定されていた。しかし、「Ac>Aa」の大小関係が成立していれば、各流路面積Aa,Ac,Adは、適宜変更されてよい。さらに、静リークレス構造ではない燃料噴射装置にも、上記の流路面積Aa,Ac,Adの大小関係は適用可能である。
上記実施形態では、制御弁体が下シート面部に着座した状態での隙間絞り部の流路面積が、サブアウトオリフィスの流路面積よりも大きくなる構成であった。しかし、制御弁体は、下シート面部に着座しない構成であってもよい。さらに、制御弁体と下シート面部とが非接触の状態を常用する燃料噴射装置であれば、こうした制御弁体の中間位置における隙間絞り部の流路面積よりもサブアウトオリフィスの流路面積が小さく規定される。
上記実施形態では、サブアウトオリフィスよりも小径なメインアウトオリフィスが設けられていた。しかし、メインアウトオリフィスは、サブアウトオリフィスと実質的に同一の内径であってもよく、又はサブアウトオリフィスよりも大径であってもよい。さらに、メインアウトオリフィスは、省略されていてもよい。
上記実施形態において、制御連通路70及び低圧連通路80は、制御弁体60の中心軸に対して同一となる側に配置されていた。しかし、例えば駆動部側から弁室を見たとき、制御連通路及び低圧連通路の各端部は、制御弁体の中心軸を挟んだ反対側に設けられていてもよい。
上記実施形態では、圧電素子積層体を有するピエゾアクチュエータが駆動部に採用されていた。しかし、駆動部は、例えば磁電アクチュエータ等を有する構成であってもよい。
上記実施形態では、燃料として軽油を噴射する燃料噴射装置に対し本開示による流路面積の関係を適用した例を説明した。しかし、上記の流路面積の関係は、軽油以外の燃料、例えばジメチルエーテル等の液化ガス燃料を噴射する燃料噴射装置にも適用可能である。
10 燃料噴射装置、20 弁ボデー(ボデー)、27 上シート面部(流出シート面)、28 下シート面部(対向シート面)、35 制御室、36 弁室、36a 区画壁、37 低圧室(低圧側)、38 噴孔、40 駆動部、50 ノズルニードル(弁部材)、60,260 制御弁体、61 上着座面(着座面)、70 制御連通路(連通流路)、70a メインアウトオリフィス(連通絞り部)、80 低圧連通路(流出流路)、80a サブアウトオリフィス(流出絞り部)、90 隙間絞り部、264 切欠部(凹部)、Aa サブアウトオリフィスの流路面積、Ac 隙間絞り部の流路面積、Ad メインアウトオリフィスの流路面積

Claims (6)

  1. 噴孔(38)から燃料を噴射する燃料噴射装置であって、
    燃料によって満たされる制御室(35)、前記制御室と連通された弁室(36)、及び前記弁室の燃料を低圧側(37)に流出させる流出流路(80)、が内部に設けられ、前記噴孔を形成するボデー(20)と、
    前記制御室の燃料圧力の変動によって変位し、前記噴孔を開閉する弁部材(50)と、
    前記弁室に収容され、前記弁室を区画する区画壁(36a)に設けられた流出シート面(27)への着座によって前記流出流路による前記弁室と前記低圧側との連通を遮断する制御弁体(60,260)と、
    伸縮作動によって前記制御弁体を駆動し、前記流出シート面に前記制御弁体を離着座させる駆動部(40)と、を備え、
    前記制御弁体は、前記流出流路による前記弁室と前記低圧側との連通を許容する開弁状態にて、前記流出シート面との間に隙間絞り部(90)を形成し、
    前記流出流路は、前記弁室から前記低圧側に流出する燃料流量を制限する流出絞り部(80a)、を有し、
    前記区画壁のうちで前記流出シート面と対向する位置には、前記開弁状態とされた前記制御弁体を着座させる対向シート面(28)が形成され、
    前記対向シート面に着座した前記制御弁体と前記流出シート面との間の流路面積が、前記隙間絞り部の流路面積(Ac)であり、
    前記ボデーの内部には、前記制御弁体に伸縮作動を伝達する押圧軸部(42)を収容し、前記流出流路の一部となる環状隙間(83)を前記押圧軸部との間に形成する収容孔(22a)、がさらに設けられ、
    前記流出絞り部の流路面積(Aa)は、前記隙間絞り部の流路面積よりも小さく、
    前記隙間絞り部の流路面積は、前記環状隙間の流路面積(Ab2)よりも小さい燃料噴射装置。
  2. 前記隙間絞り部の流路面積は、前記流出絞り部の流路面積の2倍以上である請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記ボデーの内部には、前記制御室と前記弁室とを連通する連通流路(70)、がさらに設けられ、
    前記制御室から前記弁室に流出する燃料流量を制限する連通絞り部(70a)の流路面積(Ad)は、前記流出絞り部の流路面積(Aa)よりも小さい請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記流出絞り部の流路面積は、前記連通絞り部の流路面積の1.5倍以上である請求項3に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記流出絞り部に対する前記隙間絞り部の流路面積比は、前記連通絞り部に対する前記流出絞り部の流路面積比よりも大きい請求項3又は4に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記制御弁体は、前記流出シート面に着座する環状の着座面(61)、及び前記着座面の外周側に臨み前記区画壁から離れる向きに前記着座面に対して窪む凹部(264)、を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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