JP6968492B2 - 抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法 - Google Patents
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Description
すなわち、物理的・身体的ストレスや心理的ストレスを受けると、酸化ストレスが生じ、視床下部−脳下垂体−副腎皮質系(hypothalamo-pituitary-adrenal axis: HPA系)が活性化され、副腎皮質ホルモンが放出される。
そして、脳内酸化ストレスの予防には、脳移行性の良い抗酸化物質、抗ストレス作用物質の摂取が重要であると言われている。
通常、生体の酸化レベルは活性酸素産生系と抗酸化物質による消去系のバランスでほぼ一定に保たれているが、薬物、放射線、虚血などの様々な要因によりこのバランスが崩れ、活性酸素産生系へ傾くのが酸化ストレスといわれている。
また、カキ由来の抗酸化物質として報告されているのは、酵素性抗酸化物質としてSOD、CAT、GPx、及びPrx6があり、非酵素性抗酸化物質としてはメタロチオネイン、uncouplingprotein5(UCP5)、アスコルビン酸、α-トコフェロール、β-カロテンがあった。
さらに、本件発明者は、当初の生のカキ肉からは全く見出されなかった3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)をカキ肉エキスの抽出段階で前記カキ肉エキスの抽出液を加熱することや加圧することで生成できることをも見出した。
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を後3時間以上、80℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とし、
または、
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、6時間以上、98℃乃至100℃で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とし、
または、
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、少なくとも9時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とし、
または、
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、抽出溶液内に入れてカキ肉エキスを抽出し、抽出したカキ肉エキス抽出液を1気圧の状態で少なくとも10時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱したカキ肉抽出液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とし、
または、
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、1気圧以上の加圧状態で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加圧状態で加熱したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とし、
または、
生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、3気圧以上の加圧状態で少なくとも1時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加圧状態で加熱したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とするものである。
前述のようにしてカキ肉抽出物が抽出された抽出用溶液2を次は濃縮工程によって濃縮されるものとなる。
そして、図7から理解されるように、沈殿物7は乾燥させ、打錠し、最終的に健康食品などに供される。
たとえば40mL分の上澄み液8を濃縮して20mLの上澄み液8の濃縮液9を確保するがごときである。
たとえば、エタノール溶液4を含んだ抽出用溶液2内にカキ肉3を投入してカキ肉有効成分抽出物の抽出を行なう(ステップ100、ステップ102)。
そして、前記上澄み液8を用い、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)抽出のための酢酸エチルを用いた抽出作業を行う。
例えば、ロータリーエバポレーターなどで100mLまで濃縮し、該濃縮液20mLに例えば蒸留水80mLを加えて分液ロートに移し、ヘキサン抽出を行う。
ヘキサン層(200mL)を除去後に、水層からクロロホルム200mL、酢酸エチル200mL、ブタノール200mLの順で段階的に抽出する。
UV(EtOH)、λmax270nm;1H-NMR(500MHz、Acetone-d6)δH:7.82(2H、br.s、aromatic-OH)、6.40(2H、s、H-2、6)、4.42(2H、s、H-1’)、3.94(1H、br.s、-OH)、3.79(3H、s、-OMe);13C-NMR(125MHz、Acetone-d6)δC:151.1(C-3、5)、139.4(C-1)、13、5.1(C-4)、106.5(C-2、6)、64.5(C-1’)、60.6(-OMe);ESI-TOFMS、m/z153.05451[M-OH]+(calc.forC8H8O3、153.05517)、171.06911[M+H]+(calc.forC8H11O4、171.06573)。
よって、本実施例では、ORAC法により抗酸化力を測定することとしている。
また一回の測定で抗酸化作用の持続時間とその力価を合わせて評価でき、実験操作が容易であるなどから本実施例での測定に有利であったと考える。
そして、特願2014−169316号として特許出願するに至った。
加熱実験(加圧なし)では、1kgの生ガキに1Lの純水を加えて標準気圧にて1時間、例えば90℃以上で加熱した後、固形分(ゆでガキ)を取り除いたカキ肉エキス(抽出液)を例えば90℃以上で長時間加熱した。
そして、前記加熱状態において、2時間おきにサンプリングを行い(16時間から19時間までは1時間おき)、そのサンプリングした抽出液に、該抽出液のエタノール濃度が例えば、70%になるように100%エタノールを加え、その抽出液を遠心分離(8100G、10分)し、上澄みを得た。
そして、前記上澄みを約100倍希釈し、約100倍希釈した上澄み中のE6濃度をMRMによって測定したのである。
さらに、18時間加熱した際の液量が125.38gであることより、生ガキ1kgから生成されたE6の総量は609±13μgであった。
1時間おきにサンプリングを行い、エタノール濃度が70%になるように100%エタノールを加えたものを遠心分離(8100G、10分)し、上澄みを得た。さらに、該上澄みを約100倍希釈し、そのサンプル中のE6濃度をMRMによって測定した。
そして、E6標準試料の検量線とMRMクロマトグラムの解析により、E6濃度は3.5±0.39μg/mLであった。
これらのことより、E6は長時間の加熱によって生成され、さらに加圧することで収集量が多くなることが確認できたのである。
まず、生ガキ肉を押圧し、潰して、液体化する。
そして、その液体化した生ガキ中に、いかなる濃度の3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が存在するか否かの測定を行った。
すなわち、この場合において、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が存在するとの信頼性が得られたのである。
これは、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)がカキ1kgあたり609.3μg生成されたことを意味する。
すなわち、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が抗酸化と抗ストレスの関与成分であるか否かをマウスによって検討したものである。
予備検討実験として、ICR雄性マウスを6日間の予備飼育の後、集団飼育群(n=3)と個別飼育群(n=3)をCRF−1の自由摂取にて42日間の飼育の後、脳内MDA値を測定し、Student’s t-testにて検討した。
ICR雄性マウス18匹4週齢を6日間の間、集団飼育を行った。尚、ICR系マウスとは、スイス系マウスを起源とするアルビノマウスで、Dr.Hauschkaが多産を目的に選抜を行った系統である。
個別飼育とはあえて前記のマウスを1匹ずつ隔離し、個別に飼育することを意味する。マウスは集団で、すなわち群で飼育しないとストレスを感じる動物である。よって、あえて個別飼育をすることによって酸化ストレスを生じさせたのである。
尚、胃ゾンデにて経口投与とは、注射器のような器具を使用してマウスの口から直接胃内に強制投与することを意味する。
前記試験対象物の投与量は、マウスの体重10gあたり0.1mLとした。
尚、図1中のA群は、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が含有されているカキ肉エキスや3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が含有されていないカキ肉エキスを与えず、例えば飲料水のみを与えた対照群であり、B群は、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)-Free群すなわち、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が含有されていないカキ肉エキスを与えた群であり、C群は3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)-Containing群、すなわち、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が含有されたカキ肉エキスを与えた群である。
実験2では、個別飼育ストレスによる各群のストレス応答状況を正確に把握するため各試験食餌の投与量を2倍に増加し、かつ匹数を増加し、脳中8-OHdG濃度、脳中のMDA濃度、血漿コルチコステロン濃度と海馬コルチコステロン受容体数の変化を観察した。
個別飼育開始後43日目から、各試料を8日間、毎日AM9:00に胃ゾンデにて強制経口投与した。投与量は、体重10gあたり0.2 mLとした。
次に、図2に脳中の8-OHdG濃度を示す。図2から理解されるように、C群の脳中の8-OHdG濃度値は、7.51±0.71(ng/g of brain)であるのに対し、A群の脳中の8-OHdG濃度値は、11.32±0.86(ng/g of brain)であることが測定された。
C群の血漿コルチコステロン値141.4±9.8(ng/ml)は、A群193.9±9.1(ng/ml)より1%危険率で有意に低く、また、B群177.3±6.7(ng/ml)より5%危険率で有意に低値であった(図4)。
図5から理解されるように、C群の海馬におけるGR Alpha値0.812±0.038(ng/mg of hippocampus)は、A群0.590±0.036(ng/mg of hippocampus)より1%危険率で有意に高く、また、B群0.638±0.049(ng/mg of hippocampus)より5%危険率で有意に高い値であった(図5)。
なお、ストレス状態が長期化すると海馬自体の神経突起が萎縮・消失することで、脳がストレスに対して脆弱になると言われている。
本実験に使用したカキ肉エキスは、生ガキから抽出濃縮されたエキスに、エタノール添加の後、得られた上澄みを濃縮させたカキ肉エキスである。
カキ肉エキスに含まれるE6 (3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)は新規抗酸化物質として研究が進められており、前述の様に、E6を含有するカキ肉エキスを用いた動物試験によって抗酸化とストレス緩和作用が認められている。
そこで、本実験では、ストレス、疲労を感じている30歳から60歳の男女にE6含有カキ肉エキスの飲料を4週間連続摂取させたときのストレス、疲労の主観的評価への影響について、プラセボを対照として比較検討したものである。
研究デザイン
プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験
被験者数
本研究に組入れた被験者数は、被験食品群42名、プラセボ群42名、合計84名であった。
割付担当者は乱数を用いて割付表を作成し、研究食品に割付番号を付与した。割付表は割付担当者が封緘し、割付表開封時まで密封保管した。
2016年1月〜2016年4月に実施した。
以下の選択基準に合致し、かつ除外基準に抵触しない被験者を選択した。
(1)年齢が30歳以上60歳以下の成人男女勤労者
(2)事前検査時のアテネ式不眠尺度スコアが6点以上の者
(3)事前検査時のPOMS短縮版の「疲労」スコアが60点以上かつ「活気」スコアが40点以下の者
研究食品の名称
被験食品:E6(3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)含有カキ肉エキスの飲料
プラセボ:E6(3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)含有カキ肉エキス非含有の飲料
カキ肉エキスに含まれるE6 (3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol) は新規抗酸化物質として研究が進められており、E6(3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を含有するカキ肉エキスを用いた動物試験によって抗酸化作用ストレス緩和作用等が認められている。
E6 (3,5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)
(1)研究食品の摂取量、摂取方法及び摂取期間
研究食品は、1日2回、朝1回、夜就寝1時間以上前に1回、1回あたり1本(50mL)を摂取させた。研究期間中は日誌を毎日記録させた。摂取期間は4週間とした。
研究スケジュール
(1)被験者候補を事前検査に来院させ、生活習慣アンケート、POMS短縮版(POMS-S)への記入の各検査を実施した。
(2)事前検査結果から被験者を選択し、摂取前検査に来院させ、体調確認・計測、一般臨床検査の各検査を実施した。
(3)摂取前検査結果から被験者を84名選択した。被験者に研究食品、摂取期間中日誌を配布し、研究食品の摂取及び摂取期間中日誌の記録を開始させた。
(4)被験者を摂取から2週目(15日目)、4週目(29日目)に来院させ、体調確認・計測、POMS-Sへの記入の各検査を実施する。4週目検査では一般臨床検査も実施した。
(5)摂取開始後は1週目(8日目)、3週目(22日目)でPOMS-Sを自宅で記入させた。
(6)各検査来院前日及び自宅でのアンケート記入日前日は、禁酒し、夜10時までに飲食を終え、夜12時頃までに就寝し、十分に睡眠をとるよう指導した。
有効性の評価指標
評価項目:POMS-S
POMS-Sは、摂取後各時点の検査の値の摂取前値からの変化量について、被験食品摂取群とプラセボ摂取群とを2標本t検定を用いて比較した。なお、参考として各群内における摂取後各時点の摂取前からの変化量を1標本t検定を用いて評価した。
数値は平均値±標準偏差で示し、検定の有意水準はp<0.05およびp<0.01の両者を用いた。
以下では平均値がxxx、標準偏差がyyyの場合、xxx±yyyと示した。
被験者として男性37名、女性47名、合計84名を選択し、研究を開始した。
研究を開始した84名の内、研究より脱落した被験者はおらず、所定のスケジュール及び検査内容を完遂した被験者は84名であった。
6名の被験者は、割付表を開封する前に当該被験者を有効性解析から除外することを決めた。
したがって、有効性解析対象者は78名とした(図19で説明するFig. 1)。
図20で説明するTable 2-1に、有効性解析対象者の背景因子(性別、年齢、身長、体重、BMI、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍、POMS-S、AIS)を示した。選択基準として用いたPOMS-S、AISに関しては、有意な差は認められなかった。
主要評価項目(POMS-S)
図21で説明するTable 2-2-1、図22で説明するTable2-2-4に評価項目であるPOMS-Sの推移を示した。
抑うつ(D)の事前から3週目及び4週目までの変化量は、A群はP群と比較して有意に低値(3週目:A群:-17.5 ± 13.4、P群:-11.1 ± 12.2、4週目:A群:-19.0 ± 11.8、P群:-13.6 ± 11.0)を示した。疲労(F)の事前から2週目までの変化量は、A群はP群と比較して有意に低値(A群:-15.1 ± 11.1、P群:-9.9 ± 10.0)を示した(Table 2-2-1)。
各群の群内比較では、A群においては緊張・不安(TA)(各時点)、抑うつ(D)(各時点)、怒り・敵意(AH)(1週目、3週目、4週目)、活気(V)(1週目、3週目、4週目)、疲労(F)(各時点)、混乱(C)(1週目、3週目、4週目)が事前と比較して有意に変動(改善)した。P群においては緊張・不安(TA)(各時点)、抑うつ(D)(各時点)、怒り・敵意(AH)(1週目、3週目、4週目)、活気(V)(1週目、3週目、4週目)、疲労(F)(1週目、3週目、4週目)、混乱(C)(1週目、3週目、4週目)が事前と比較して有意に変動(改善)した。
若年者ほどストレス適応能が高いことが考えられるため、探索的な有効性解析として、有効性解析対象者のうち50歳未満の男女61名(A群:31名、P群:30名)を対象とし、POMS-Sについて、追加解析を行った。
抑うつ(D)の事前から摂取後各時点の変化量は、A群はP群と比較して有意に低値(1週目:A群:-14.0 ± 12.0、P群:-7.4 ± 10.1、2週目:A群:-16.9 ± 11.6、P群:-9.8 ± 9.2、3週目:A群:-18.8 ± 2.6、P群:-9.7 ± 11.1、4週目:A群:-19.9 ± 11.9、P群:-12.3 ± 10.6)を示した。活気(V)の事前から摂取後各時点の変化量は、A群はP群と比較して有意に高値(1週目:A群:9.2 ± 10.3、P群:3.9 ± 5.1、2週目:A群:9.3 ± 9.0、P群:4.1 ± 5.3、3週目:A群:11.1 ± 11.1、P群:4.1 ± 7.1、4週目:A群:10.0 ± 10.4、P群:3.7 ± 4.9)を示した。疲労(F)の事前から摂取後各時点の変化量は、A群はP群と比較して有意に低値(1週目:A群:-12.7 ± 10.6、P群:-6.5 ± 8.4、2週目:A群:-15.6 ± 11.3、P群:-7.6 ± 8.2、3週目:A群:-16.4 ± 11.5、P群:-10.1 ± 9.7、4週目:A群:-17.7 ± 10.8、P群:-11.6 ± 11.1)を示した。混乱(C)の事前から摂取後各時点の変化量は、A群はP群と比較して有意に低値(1週目:A群:-13.5 ± 12.1、P群:-7.7 ± 9.4、2週目:A群:-14.5 ± 12.3、P群:-8.9 ± 7.4、3週目:A群:-18.0 ± 11.8、P群:-10.5 ± 11.3、4週目:A群:-18.0 ± 12.4、P群:-10.6 ± 10.7)を示した(Table 2-2-4)。
アテネ式不眠尺度が6点以上であり、POMS短縮版(POMS-S)の「疲労」スコアが60点以上かつ「活気」スコアが40点以下の睡眠の問題やストレス、疲労を感じている30歳以上60歳以下の成人勤労男女84名を対象に、E6含有カキ肉エキスの飲料を4週間連続摂取による睡眠の質、ストレス、疲労の主観的評価への影響について、プラセボを対照として比較検討を行った。
これらの結果から、E6含有カキ肉エキスの飲料摂取により、ストレス適応能が比較的高いと考えられる50歳未満の勤労男女に対して、ストレス、疲労感、混乱、活力の改善に特に効果を発揮したといえる。
ストレス、疲労を感じている30歳から60歳の勤労男女を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験の結果、E6含有カキ肉エキス飲料摂取により、ストレスの主観的評価であるPOMS-Sの抑うつ及び疲労のスコアを改善した。よって、E6は精神的なストレスや疲労感を緩和させると考えられる。
また、本実験下ではE6含有カキ肉エキス飲料の安全性に問題はなかった。
SLc:ICR雄性マウス30匹を42日間の長期個別飼育を行い、酸化ストレスマウスを作成した。それらのマウスを3群に分け、それぞれ、水、E6非含有抽出液、E6含有抽出液を8日間経口投与した。その後、採血、肝臓、副腎を含む腎臓(以後、腎臓)、膵臓、脾臓を摘出し、各臓器中のmalondialdehyde(MDA)値、腎臓中の8-hydroxy-2'-deoxyguanosine(8-OHdG)値と血漿中コルチコステロン値を測定した。
我々はヒト試験において、睡眠に問題があり、疲労やストレスを感じている被験者にマガキ軟体部抽出液(被験飲料)を摂取させたところ、心理的指標である日本版Profile of Moods States 短縮版(POMS)、アテネ式不眠尺度(AIS)で抑うつなどのストレス、疲労、睡眠の質に対する被験飲料の有用性を確認した。さらに、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験で被験飲料摂取時のAISとヒト睡眠時脳波測定による睡眠改善作用と中途覚醒の増加抑制作用を観察した。このようにマガキ軟体部抽出液のストレス緩和作用、疲労軽減、睡眠の質の改善作用は観察されているが、その関与成分は不明である。
1.実験動物と飼育条件
4週齢のSlc:ICR 雄性マウス(三協ラボサービス(株))を固型飼料CRF-1(オリエンタル酵母工業(株))と飲水を自由摂取として、6日間の集団飼育を予備飼育として行い、馴化した。飼育条件としては、設定温湿度:24±1℃、55±5%、空調設備:All Fresh方式、照明時間:12時間自動点灯・消灯方式(8:00 AM~8:00 PM点灯)、飼育設備:プラスチック製ケージとした。
本実験は株式会社天然素材探索研究所動物実験指針に基づき、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の緩和に関する基準」(平成18年4月28日環境省告示第88号、最終改正平成25年環境省告示第84号)に遵守して行った。
マガキ軟体部に水を加え、加熱にて水抽出の後、マガキ軟体部を除去した抽出液を第一抽出液とした。ついで、第一抽出液中のE6濃度をトリプル四重極型高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS : LCMS-8040、島津製作所)にて測定し、E6が含有されていないことを確認した(検出限界:0.04μg/mL)。
株式会社渡辺オイスター研究所は、マガキ軟体部の加熱加圧抽出によるE6生成法を開発し、特許を出願した。
第一抽出液を二つに分割した。一つ目の抽出液は、無処理とし、E6が検出されないため、この抽出液をE6非含有抽出液とした。同抽出液摂取群をE6非含有抽出液摂取群(以後、E6無群)とした。
二つ目の抽出液は加熱加圧して、E6を生成した。これをE6含有抽出液とし、同抽出液摂取群をE6有群とした。E6含有抽出液中のE6濃度は、24.3 μg/mLである。
本試験のプロトコルにおいてE6含有抽出液に含有されているE6が抗酸化作用の関与成分であることを述べる。
我々はマガキ軟体部抽出液の主な抗酸化物質をすでに報告した。加熱処理されたマガキ軟体部抽出液(本試験のE6含有抽出液)を薄層クロマトグラフィーにて分離し、11個の分画を得た後、各分画をORAC法にて抗酸化能を評価したところ、第6分画は、最も高い抗酸化能を示したが、その他の分画にはほとんど抗酸化能は観察できなかった。第6分画をHPLC(LC-20A、島津製作所)にて精製の後、1H NMR、13C NMR、heteronuclear multiple-bond correlation(HMBC)とelectrospray ionization-mass spectrometry(ESI-MS)を用いてE6であると同定した。E6をマガキ軟体部抽出液の主要な抗酸化物質とした。
これらの結果より、E6非含有抽出液とE6含有抽出液の抗酸化能に関与する成分の違いは、E6を「含有しない」か「含有する」かの違いであることが示された。
Huongらは、Slc:ICR雄性マウスの42日間の個別飼育により酸化ストレスマーカーであるマロンジアルデヒド(Malondialdehyde: MDA)値の上昇を観察し、個別飼育が酸化ストレスを誘発させることを報告した。この酸化ストレス状況はストレス社会に生活している現代人と類似していると思われた。本試験では、酸化ストレスマウスを作製するために、Huongらの長期個別飼育方法を用いた。
ストレス負荷検討試験として、Slc:ICR雄性マウスを予備飼育の後、集団飼育群として、水と固型飼料CRF-1を自由摂取させ、50日間の集団飼育(n=10)とした。マウスの個別飼育群として、水と固型飼料CRF-1を自由摂取させ、50日間の個別飼育(n=10)を行い、最後の8日間は、純水を胃ゾンデにて強制経口投与した。50日目に両群の尿中8-OHdG値及び肝臓中、腎臓中のMDA値とストレスマーカーの血漿中コルチコステロン値を測定し、酸化ストレスとストレス状態を比較した。
長期の個別飼育によって誘導された酸化ストレス状態のマウスを対照群とした。既存の試験と類似した条件下での抗酸化作用及びストレス緩和作用などの再現性を確認するために、対照群(純水を経口投与)と既存食と同一成分であるE6有群を設けた。また、E6が、抗酸化作用とストレス緩和作用に対する関与成分であることを確認するために、E6無群とE6有群を設けた(図24)。
血漿中のコルチコステロンは、Assay Max Corticosterone ELISA kit(Assaypro)を用いて測定した。コルチコステロン標準溶液または血漿サンプルを25 μLずつ96ウェルに添加し、ビオチン化コルチコステロン25 μLを加えた後、室温で2時間インキュベートした。洗浄バッファー200 μLを加えて洗浄後、Streptavidin-Peroxidase Conjugate を50 μLずつ添加し、30分間インキュベートした。洗浄バッファー200 μLを加えて洗浄後、Chromogen Substrateを 50 μLずつ添加し、20分間インキュベートした。続いて、各ウェルにStop Solution 50 μLを加え反応を停止した後、マイクロプレートリーダー(ImmunoMiniNJ-2300、バイオテック)で450 nmにおける吸光度を測定した。この吸光データより、コルチコステロン濃度を算出した。
ストレス負荷検討試験の統計解析は、平均値±標準誤差で表し、有意差の検定はStudent’s t-testにより行った。統計的有意水準は1%、5%未満とした。
本飼育試験の統計解析は一元配置分散(ANOVA)を行った後、分散分析で有意差が認められた項目については、Tukey法を用いて多重比較による検討を行った。分散分析、多重比較のいずれも、統計的有意水準は1%、5%未満とした。解析ソフトには、エクセル統計2015(株式会社 社会情報サービス)を使用した。
図25の表(各臓器のMDA濃度)にある様にE6有群の肝臓のMDA値180.1±5.1 μmol/ g of wet tissueは、対照群のMDA値210.7±7.6 μmol/ g of wet tissueより危険率1%で有意に低値であった。E6有群の腎臓中のMDA値106.5±3.1 μmol/ g of wet tissueは、対照群のMDA値120.0±4.1μmol/ g of wet tissueより危険率5%で有意に低値であった。E6有群の膵臓のMDA値87.92±4.2 μmol/ g of wet tissueは、対照群のMDA値102.3±3.2μmol/ g of wet tissueより危険率5%で有意に低値であった。E6有群の脾臓中のMDA値144.5±4.5 μmol/ g of wet tissueは、対照群のMDA値159.5±3.9 μmol/ g of wet tissueより危険率5%で有意に低値であった。
E6無群の肝臓、腎臓、膵臓、脾臓中のMDA値は、対照群の各臓器中のMDA値より低い傾向はあるが、有意差は認められなかった。
本試験では、マガキ軟体部抽出液の酸化ストレス緩和、抗疲労作用とストレス緩和作用を発現する関与成分が、E6であるか否かを検討した。
図25より、E6有群の肝臓、腎臓、膵臓と脾臓中のMDA値は、対照群より有意に低値であり、E6含有抽出液の投与による各臓器での脂質抗酸化作用が確認できた。
長期の個別飼育による酸化ストレスマウスに対して、E6有群のみに肝臓、腎臓、膵臓、脾臓中の脂質に対する有意な抗酸化作用が観察された。E6有群のみに腎臓中のDNAに対する有意な抗酸化作用が観察された。
E6含有抽出液中のE6による各臓器中の脂質抗酸化作用と腎臓中のDNA抗酸化作用に由来する疲労軽減作用が示唆された。
E6含有抽出液とE6非含有抽出液の成分の違いは、E6を「含有する」か「含有しない」のみの違いである。これより、E6有群のみに観察された各臓器での脂質抗酸化作用と腎臓でのDNA抗酸化作用及び血漿中コルチコステロン濃度低下に対する関与成分はE6であることが示唆された。
2 抽出用溶液
3 生カキ肉
4 エタノール溶液
5 酢酸エチル
6 濃縮液
7 沈殿物
8 上澄み液
9 上澄み液の濃縮液
10 希釈液
10a 水層
11 酢酸エチル層
Claims (6)
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を後3時間以上、80℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、6時間以上、98℃乃至100℃で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、少なくとも9時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱処理したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、抽出溶液内に入れてカキ肉エキスを抽出し、抽出したカキ肉エキス抽出液を1気圧の状態で少なくとも10時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加熱したカキ肉抽出液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、1気圧以上の加圧状態で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加圧状態で加熱したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
- 生の状態では3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)が検出されない生ガキ肉を、破砕し、その破砕物を、3気圧以上の加圧状態で少なくとも1時間以上、90℃以上で加熱することにより、3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を前記加圧状態で加熱したカキ肉液より生成し、前記生成された3、5-ジヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコール(3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcohol)を有効成分にして抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する、
ことを特徴とする抗ストレス、抗抑うつ、抗疲労、抗混乱または活気増幅用カキ肉エキスを生産する方法。
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