JP6966799B2 - 球体加工装置、球体加工方法 - Google Patents

球体加工装置、球体加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワークを球体状に加工する球体加工装置等に関する。
ワークを球体状に加工する球面加工機として、ワークを回動させるワーク回動装置と、ワークを研磨具で研磨する研磨ユニットと、旋回軸を中心として研磨ユニットを旋回させるテーブル装置とを備えたものが提案されている(例えば、実開平3−113746号公報参照)。旋回装置は、ワークに形成される球体中心を通る旋回軸を中心に、研磨ユニットを旋回させる。これにより、ワークに形成される球体の表面を研磨することが出来る。
上記球面加工機では、球体加工された後のワークを研磨する事しかできない。従って、ワークを切削して、ベースとなる球体を加工するためには、別途、上記球面加工機と同様の構造の切削加工機や、NC加工機を用いて切削加工を行う必要がある。このため、従来の球面加工は、ワークの切削処理から研磨処理への切り替えを含めて多くの時間を要していた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、例えば、ワークの切削処理等から研磨処理への切り替えにおける動作を少なくすると共に、切り替え時間が短縮される球体加工装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の球体加工装置は、ワークを球体状に加工する球体加工装置であって、上記ワークを保持し、且つ、主軸軸線を中心に該ワークを回動させる主軸装置と、上記主軸軸線に対して角度を有するテーブル軸線を中心に回動テーブルを回動させる回動テーブル装置と、上記回動テーブルに搭載されて、上記回動テーブルと共に回動する工具切替機構と、上記工具切替機構に搭載されて、上記ワークを球体状に加工する第一工具及び第二工具と、上記主軸装置と上記回動テーブル装置を、上記主軸軸線の方向に相対移動させる主軸軸線方向移動機構と、
を備え、上記工具切替機構は、上記回動テーブルに搭載され、且つ上記第一工具及び上記第二工具を搭載する直動テーブルを、上記テーブル軸線に対して角度を有する直線移動方向に直線移動させる直動装置を有し、上記ワークに形成予定となる球体を加工予定球体と定義し、上記第一工具の上記ワークと接触する部位を第一加工端と定義し、上記第二工具の上記ワークと接触する部位を第二加工端と定義する場合に、上記主軸軸線方向移動機構は、上記加工予定球体に接し、かつ、上記直動テーブルの上記直線移動方向と平行となる接平面と比較して、上記加工予定球体の中心側に、上記第一工具の上記第一加工端と上記第二工具の上記第二加工端が同時に位置する姿勢を取り得るように、上記ワーク、上記第一工具及び上記第二工具を相対位置決めし、上記ワーク、上記第一工具及び上記第二工具が上記相対位置決めされた状態において、上記工具切替機構は、上記直動装置により、上記直動テーブルと共に上記第一工具と上記第二工具を一緒に、上記直線移動方向に往復移動させることで、上記第一工具の上記第一加工端が上記ワークに接触する近位状態且つ上記第二工具の上記第二加工端が上記ワークから離反する遠位状態となる第一工具選択姿勢と、上記第二工具の上記第一加工端が上記ワークに接触する近位状態且つ上記第一工具の上記第二加工端が上記ワークから離反する遠位状態となる第二工具選択姿勢を切り替えるようになっており、上記回動テーブル装置は、上記第一工具選択姿勢において上記第一工具を旋回させて該第一工具によって上記ワークを球体加工し、かつ、上記第二工具選択姿勢において上記第二工具を旋回させて、該第二工具によって上記ワークを球体加工することを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記ワークは、球体加工される被球体加工部と、上記被球体加工部から上記主軸軸線の方向に延在して上記主軸装置に保持される軸部とを備えており、上記直動テーブルにおいて、上記第一工具及び上記第二工具よりも上記主軸装置側に搭載されて、上記ワークの上記軸部を軸加工する第三工具を備え、上記第三工具の上記ワークと接触する部位を第三加工端と定義し、上記主軸軸線方向移動機構は、上記第三加工端の軌跡上に上記ワークの上記軸部が配置されるように、上記ワーク、上記第一工具、上記第二工具及び上記第三工具を相対位置決めし、上記ワーク、上記第一工具、上記第二工具及び上記第三工具が上記相対位置決めされた状態において、上記工具切替機構は、上記直動装置により、上記第三工具が上記軸部に接触する近位状態、かつ、上記第一工具及び上記第二工具が上記ワークから離反する遠位状態となる第三工具選択姿勢に切り替えるようになっていること特徴とする。また、本発明の球体加工装置において、上記第一工具は、上記第一工具選択姿勢において上記回動テーブル装置によって第一旋回範囲を旋回し、上記第二工具は、上記第二工具選択姿勢において上記回動テーブル装置によって第二旋回範囲を旋回し、上記第一旋回範囲と上記第二旋回範囲は、少なくとも一部が、互いに異なる位相範囲に設定されることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記主軸軸線と上記テーブル軸線が交差することで、該交差点が上記ワークの球体加工中心となっており、上記テーブル軸線を軸方向から視た場合に、上記主軸軸線を境界として一方側において主として上記第一工具が旋回し、上記主軸軸線を境界として他方側において主として上記第二工具が旋回することを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記第一工具選択姿勢における遠位状態の上記第二工具は、近位状態の上記第一工具と共に旋回する際に、上記ワーク及び上記主軸装置と干渉しない場所に位置決めされ、上記第二工具選択姿勢における遠位状態の上記第一工具は、近位状態の上記第二工具と共に旋回する際に、上記ワーク及び上記主軸装置と干渉しない場所に位置決めされることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記工具切替機構は、上記第一工具及び上記第二工具が共に遠位状態となる開放姿勢に切り替えるようになっており、上記回動テーブル装置は、上記主軸軸線に沿って相対移動する上記ワークが被加工位置に挿入される際、上記開放姿勢における上記第一工具及び上記第二工具と上記ワークが干渉しない角度範囲に上記回動テーブルを位置決めすることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記ワークは、球体加工される被球体加工部と、上記被球体加工部から上記主軸軸線の方向に延在して上記主軸装置に保持される軸部とを備えており、上記テーブル軸線を軸視する状態において、上記テーブル軸線を中心として上記軸部が占有する周方向角度範囲を軸部占有角度Qと定義する場合に、上記第一工具選択姿勢における上記第一加工端と上記第二加工端の上記テーブル軸線を中心とした周方向位相差、及び/又は、上記第二工具選択姿勢における上記第一加工端と上記第二加工端の上記テーブル軸線を中心とした周方向位相差が、180°−(Q/2)°以下に設定されることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記第一工具選択姿勢時の上記周方向位相差、及び/又は、第二工具選択姿勢時の上記周方向位相差が、30°以上に設定されることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記主軸軸線と上記テーブル軸線が交差することで、該交差点が上記ワークの球体加工中心となっており、上記球体加工中心を仮想中心とし、かつ、上記球体加工中心から上記主軸装置の突端までの距離を仮想半径とした仮想球の内部範囲をワーク周囲空間と定義する場合に、遠位状態の上記第一加工端及び/又は遠位状態の上記第二加工端は、上記ワーク周囲空間内に留まることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記工具切替機構に搭載されて、上記ワークの軸部を軸加工する第三工具を備え、上記工具切替機構は、上記第三工具が上記軸部に接触する近位状態、かつ、上記第一工具及び上記第二工具が上記ワークから離反する遠位状態となる第三工具選択姿勢を切り替えるようになっていること特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記工具切替機構は、直動テーブルを直線移動させる直動装置を備えており、上記第一工具及び上記第二工具が、上記直動テーブルに搭載されることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記直動テーブルによって上記第一工具と第二工具を一緒に直線往復移動させることで、上記第一工具選択姿勢と上記第二工具選択姿勢を切り替えることを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記ワークに形成予定となる球体を加工予定球体と定義し、上記第一工具の上記ワークと接触する部位を第一加工端と定義し、上記第二工具の上記ワークと接触する部位を第二加工端と定義する場合に、上記加工予定球体に接し、かつ、上記直動テーブルの直線移動方向と平行となる接平面と比較して、該加工予定球体の中心側に、上記第一加工端と上記第二加工端が位置することを特徴とする。
また、本発明の球体加工装置において、上記直動テーブルの直線移動方向は、上記テーブル軸線に対して垂直となることを特徴とする。
また、本発明の球体加工方法は、ワークを球体状に加工する球体加工方法であって、
主軸装置によって上記ワークを保持し、且つ、主軸軸線を中心に該ワークを回動させるようにし、上記主軸軸線に対して角度を有するテーブル軸線を中心に回動テーブルを回動させることで、上記回動テーブルに搭載される工具切替機構を回転させるようにし、上記工具切替機構は、上記回動テーブルに搭載され、且つ第一工具及び第二工具を搭載し、更に上記テーブル軸線に対して角度を有する直線移動方向に直線移動可能に構成される直動テーブルを有し、上記ワークに形成予定となる球体を加工予定球体と定義し、上記第一工具の上記ワークと接触する部位を第一加工端と定義し、上記第二工具の上記ワークと接触する部位を第二加工端と定義する場合に、上記加工予定球体に接し、かつ、上記直動テーブルの上記直線移動方向と平行となる接平面と比較して、該加工予定球体の中心側に、上記第一工具の上記第一加工端と上記第二工具の上記第二加工端が同時に位置する姿勢を取り得るように、上記主軸軸線の方向に上記主軸装置と上記回動テーブルを相対移動させて、上記ワーク、上記第一工具及び上記第二工具を相対位置決めし、上記相対位置決めされた状態において、上記直動テーブルと共に上記第一工具と上記第二工具を一緒に、上記直線移動方向に往復移動させることで、上記第一工具の上記第一加工端が上記ワークに接触する近位状態且つ上記第二工具の上記第二加工端が上記ワークから離反する遠位状態となる第一工具選択姿勢と、上記第二工具の上記第一加工端が上記ワークに接触する近位状態且つ上記第一工具の上記第二加工端が上記ワークから離反する遠位状態となる第二工具選択姿勢を切り替えるようにし、上記回動テーブルを回動させることで、上記第一工具選択姿勢において上記第一工具を旋回させて該第一工具によって上記ワークを球体加工し、かつ、上記第二工具選択姿勢において上記第二工具を旋回させて、該第二工具によって上記ワークを球体加工することを特徴とする。
本発明の球体加工装置によれば、例えば、ワークの切削処理等から研磨処理への切り替えにおける動作を少なくすると共に、切り替え時間が短縮されるという優れた効果を奏し得る。
本発明の第一の実施形態における球体加工装置の斜視図である。 仮想XYZ空間における、本発明の第一の実施形態における球体加工装置の各部の配置図である。 (A)は、本発明の第一の実施形態におけるワークの平面図である。(B)は、ワークを本発明の第一の実施形態における球体加工装置に取り付けた際の平面図である。 仮想XYZ空間のY軸方向から本発明の第一の実施形態における球体加工装置を軸視した際の概略図である。 (A)は、仮想XYZ空間のY軸方向から本発明の第一の実施形態における球体加工装置を軸視した際の球体加工装置の一部の概略図である。(B),(C)は、本発明の第一の実施形態における球体加工装置のテーブル軸線の変形例である。 本発明の第一の実施形態における球体加工装置の一部の斜視図である。 (A)(B)は、本発明の第一の実施形態における回動テーブル装置の回動動作を示す図である。 本発明の第一の実施形態における球体加工装置の直動軸線の変形例である。 (A)は、本発明の第一の実施形態における開放姿勢の様子を示す図である。(B)は、本発明の第一の実施形態における第一工具選択姿勢の様子を示す図である。(C)は、本発明の第一の実施形態における第二工具選択姿勢の様子を示す図である。 (A)は、本発明の第一の実施形態における第一工具および第二工具の配置を示す図である。(B)は、本発明の第一の実施形態における第一工具および第二工具の別の配置を示す図である。 (A),(D)は、本発明の第一の実施形態における第一工具、第二工具およびワークの配置を示す図である。(B),(C)は、本発明の第一の実施形態における第一工具、第二工具およびワークの別の配置を示す図である。 本発明の第一の実施形態におけるワーク周囲空間を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の第一の実施形態における球体加工装置を用いてワークの軸部を加工する様子を時系列に並べた図である。 (A)〜(E)は、本発明の第一の実施形態における球体加工装置を用いてワークの被球体加工部を第一工具により加工する様子を時系列に並べた図である。 (A)〜(D)は、本発明の第一の実施形態における球体加工装置を用いてワークの被球体加工部を第二工具により加工する様子を時系列に並べた図である。 (A)は、本発明の第一の実施形態における第一旋回範囲および第二旋回範囲を示す図である。(B)は、本発明の第一の実施形態における第一旋回範囲および第二旋回範囲の変形例を示す図である。 (A),(B)は、第一工具および第二工具の相対位相差を説明する図である。 (A),(B)は、参考として、望ましくない相対位相差となる第一工具および第二工具を旋回させる様子を示す図である。 本発明の第二の実施形態における球体加工装置の一部を示す平面図である。 (A),(B)は、本発明の第三の実施形態における球体加工装置の動作の様子を時系列に並べた図である。 (A),(B)は、本発明の第四の実施形態における球体加工装置の動作の様子を時系列に並べた図である。 本発明の第五の実施形態における球体加工装置の一部を示す平面図である。 (A)〜(D)は、本発明の第五の実施形態における球体加工装置を用いてワークの被球体加工部を加工する様子を時系列に並べた図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
<第一の実施形態>
<全体構成>
図1を参照して、本発明の第一の実施形態における球体加工装置1について説明する。球体加工装置1は、ワーク190を球体状に加工するものであり、例えば、ベース10と、主軸装置11と、主軸軸線方向移動機構12と、回動テーブル装置13と、加工ヘッド14と、工具切替機構15とを備える。
<ベース>
まず、図1を参照して、ベース10について説明する。ベース10は、テーブル状の基台である。ベース10の上面10A上に他の構成要素が搭載される。
<主軸装置>
次に、図1〜3を参照して、主軸装置11について説明する。主軸装置11は、ワーク190を保持し、且つ、主軸軸線112を中心にワーク190を回動させるものである。主軸装置11は、例えば、主軸110と、主軸駆動装置111とを備える。
主軸110は、棒状の軸部材である。主軸110は、ベアリング等によって回動自在に主軸駆動装置111により保持される。また、主軸110は、自身の中心軸線(以下、主軸軸線と呼ぶ。)112を中心に主軸駆動装置111により回動される。なお、図2に示すように、仮想的にXYZ空間(以下。仮想XYZ空間と呼ぶ。)を定義した場合、主軸装置11は、主軸軸線112がX軸方向に一致するように配置されるものとする。
また、主軸110は、図3(B)に示すように、ワーク190を保持可能な構造のワーク保持機構110A(例えば、チャック)を先端に備える。また、ワーク190は、図3(A)に示すように、被球体加工部191と、軸部192とを備える。
被球体加工部191は、球体加工装置1によって球体状に加工されるものである。被球体加工部191に形成される予定の球体を加工予定球体193(図3(A)の一点鎖線参照)と定義する。加工予定球体193は、球体加工装置1によって切削予定部分196が切削されて形成される。加工予定球体193は、完全な球体であってもよいし、部分球体であってもよい。
軸部192は、被球体加工部191から延設される軸部材である。軸部192は、ワーク保持機構110Aにより保持される。なお、加工予定球体193が形成される際、被球体加工部191と軸部192との境界194付近における軸部192も一部切削・研磨されて湾曲部分195が形成されてもよい。
図3(B)に示すように、ワーク190は、主軸110の主軸軸線112と軸部192の中心軸線とが一致するようにワーク保持機構110Aによって保持される。つまり、ワーク190は、軸部192が主軸軸線112の方向へ延在されるよう保持される。この際、軸部192の一部および被球体加工部191は、主軸110の突端から外部へ突出する。
主軸駆動装置111は、図2に示すように、主軸軸線112(X軸)を回動軸として、主軸110を回動するものである。主軸駆動装置111は、例えば、モータ等により構成される。
<主軸軸線方向移動機構>
次に、図1,4を参照して、主軸軸線方向移動機構12について説明する。主軸軸線方向移動機構12は、主軸装置11を主軸軸線112の方向に往復移動させる構造を有するものである。なお、主軸軸線112の方向は、仮想XYZ空間においてX軸方向に相当する。主軸軸線方向移動機構12は、図4に示すように、例えば、主軸装置支持部121と、レール部122と、レール係合部123とを備える。
主軸装置支持部121は、ベース10の上面10A上において主軸装置11を支持するものである。レール部122は、図4に示すように、ベース10の上面10A上において主軸軸線112の方向(X軸方向)に延設されるレールである。レール係合部123は、図4に示すように、主軸装置支持部121の底面に設けられ、レール部122に沿って移動可能にレール部122と係合される部材である。レール係合部123として、例えば、LMガイド(登録商標)が一例として挙げられる。
レール係合部123は、主軸装置支持部121と共にレール部122に沿って往復移動可能である。これにより、主軸装置11は、回動テーブル装置13に接近されたり離反されたりするように移動可能となる。
なお、主軸軸線方向移動機構12は、(図示しない)往復移動装置により動作されてもよい。往復移動装置は、(図示しない)制御部の制御の下に、主軸装置支持部121およびレール係合部123を主軸軸線112の方向に往復移動させるものである。往復移動装置は、例えば、(図示しない)ボールネジ機構と、(図示しない)モータとにより構成される。ボールネジ機構は、モータによって駆動される。また、ボールネジ機構は、自身のネジの軸方向が主軸軸線112の方向になるよう配置され、主軸装置支持部121またはレール係合部123と連結される。モータが駆動されると、主軸装置支持部121およびレール係合部123は、ボールネジ機構により主軸軸線112の方向に往復移動する。つまり、主軸装置11は、主軸軸線方向移動機構12を介して往復移動装置により主軸軸線112の方向に往復移動される。なお、往復移動装置は、上記構成に限定されるものではなく、その他の構成の装置であってもよい。
また、図4の変形例に示すように、回動テーブル装置13に対して、主軸軸線方向移動機構12Aが別途(又は主軸軸線方向移動機構12に代えて)設けられてもよい。なお、主軸軸線方向移動機構12Aは、回動テーブル装置13を主軸軸線112の軸線方向(X軸方向)に往復移動させる構造を有する。主軸軸線方向移動機構12Aは、主軸軸線方向移動機構12と同様の構造であるため、その説明を省略する。これにより、回動テーブル装置13は、主軸装置11に接近されたり離反されたりするように移動可能となる。
なお、主軸軸線方向移動機構12,12Aは、主軸装置11と回動テーブル装置13を、主軸軸線112の方向に相対移動させる目的で設けられるものである。したがって、主軸軸線方向移動機構12,12Aの少なくとも一方が設けられれば、主軸装置11および回動テーブル装置13を互いに接近させたり離反させたりできる。
<回動テーブル装置>
次に、図1,2,5を参照して、回動テーブル装置13について説明する。回動テーブル装置13は、図1に示すように、主軸軸線112に対して角度を有する軸線(以下、テーブル軸線と呼ぶ。)132を中心に回動テーブル130を回動させるものである。回動テーブル装置13は、例えば、回動テーブル130と、回動テーブル駆動装置131とを備える。
回動テーブル130は、テーブル軸線132を中心に回動自在に回動テーブル駆動装置131により保持される。本実施形態において、テーブル軸線132は、図2,5(A)に示すように、主軸軸線112に対して垂直となり、仮想XYZ空間におけるZ軸に一致する。
また、本実施形態のように、図3(A)に示す被球体加工部191から加工予定球体193が形成される加工が行われる場合、テーブル軸線132は、主軸軸線112と交わる必要がある。主軸軸線112とテーブル軸線132との交差点(以下、球体加工中心と呼ぶ。)には、加工予定球体193の中心が配置されるようワーク190の被球体加工部191は配置される。
なお、図5(B)に示すテーブル軸線132Aのように、回動テーブル130におけるテーブル軸線は、主軸軸線112に対して角度α(0°<α<90°)を成すものであってもよい。ただし、図5(C)に示すテーブル軸線132Bのように、回動テーブル130におけるテーブル軸線は、主軸軸線112に対して平行であってはならない。加工ヘッド14が主軸軸線112と同軸状に旋回しても、意味をなさないからである。
回動テーブル駆動装置131は、テーブル軸線132を回動軸として回動テーブル130を回動駆動するものである。
<加工ヘッド>
次に、図1,6を参照して、加工ヘッド14について説明する。加工ヘッド14は、複数の工具を備え、工具切替機構15に搭載される。加工ヘッド14は、例えば、第一工具140と、第二工具141とを備える。第一工具140は、例えば、ワーク190と接触する部位である第一加工端140Aを有する。回動した状態のワーク190に第一加工端140Aが接触すると、ワーク190は第一加工端140Aにより加工される。第一工具140は、例えば、先端に切削刃を有する切削工具により構成される。なお、本実施形態では、加工ヘッド14は、軸加工専用の第三工具142も備える。
第二工具141は、例えば、ワーク190と接触する部位である第二加工端141Aを有する。回動した状態のワーク190に第二加工端141Aが接触されると、ワーク190は第二加工端141Aにより加工される。第二工具141は、例えば、ワーク190の表面を研磨可能なホイール形状のホイール研磨工具により構成される。ホイール研磨工具の外周面であるホイール外周面が第二加工端141Aに相当する。なお、研磨工具には、ワーク190を研磨可能である全てのものが含まれる。
第一工具140は、第一工具ホルダ145により保持される。第二工具141は、第二工具ホルダ146により保持される。そして、第一工具ホルダ145および第二工具ホルダ146は、後述する工具切替機構15に搭載される。第三工具142は、ここでは第一工具ホルダ145に保持されているが、別途、独立した第三工具ホルダによって保持されても良い。
第一工具140および第二工具141によりワーク190は球体状に加工される。
なお、球体加工を行う工具が3つ以上あってもよい。この場合、第一工具140と、第二工具141以外の工具も対応する工具ホルダによって後述する工具切替機構15に搭載される。
<工具切替機構>
次に、図6〜8を参照して、工具切替機構15について説明する。工具切替機構15は、ワークの加工で用いる工具の切り換えを行うものである。工具切替機構15は、例えば、加工ヘッド14を構成する第一工具140および第二工具141を選択的にワーク190(テーブル軸線132)に接近させる構造を有する。
具体的に工具切替機構15は、例えば、1つの軸線(以下、直動軸線と呼ぶ。)153の方向に沿って往復移動する直動装置150により構成される。直動装置150は、図6に示すように、回動テーブル装置13上に搭載される。このため、直動装置150は、図7(A),(B)に示すように、テーブル軸線132を回動軸として回動テーブル装置13と共に回動する。なお、図7(A),(B)においてテーブル軸線132は紙面に垂直な方向へ延びる。
この際、直動軸線153は、図7(A),(B)に示すように回動されるため、固定的な軸とはならない。また、本実施形態において直動軸線153は、テーブル軸線132(Z軸)に対して垂直となる。したがって、直動軸線153は、テーブル軸線132(Z軸)に対して垂直な状態で、仮想XYZ空間におけるXY平面上においてテーブル軸線132(Z軸)を中心に回動する動的な軸線となる。
なお、直動軸線153とテーブル軸線132とが垂直にならなくてもよい。例えば、図8に示すように、直動装置150Aの直動軸線153Aがテーブル軸線132に対して角度β(0°<α<90°)を成すものであってもよい。この場合も、直動軸線153Aは、テーブル軸線132(Z軸)に対して角度βを成す状態で、仮想XYZ空間内においてテーブル軸線132(Z軸)を中心に回動する動的な軸線となる。
直動装置150は、図6に示すように、直動テーブル151と、直動テーブル駆動装置152とを備える。直動テーブル151は、第一工具140および第二工具141を自身の上面151Aに搭載可能なテーブルである。そして、直動テーブル151は、回動テーブル装置13の回動テーブル130上に搭載される。このため、直動テーブル151は、回動テーブル130と共に回動する。
回動テーブル装置13により直動テーブル151が回動されると、第一工具140および第二工具141はテーブル軸線132を旋回軸として旋回する。つまり、回動テーブル装置13は、第一工具140および第二工具141を旋回させることができる。これにより、ワーク190は、第一工具140および第二工具141によって球体加工される。
また、直動テーブル151には、直動軸線153の軸線方向(P軸方向)に沿って延設される取付溝158A〜158Cが上面151Aに設けられる。第一工具ホルダ145は、取付溝158Aのいずれかの位置に固定することができる。したがって、第一工具ホルダ145は、位置を調整することができる。第二工具ホルダ146は、取付溝158B,158Cのいずれかの位置に固定することができる。したがって、第二工具ホルダ146は、位置を調整することができる。
直動テーブル駆動装置152は、直動軸線153の方向に沿って直動テーブル151を往復移動させるものである。直動テーブル駆動装置152は、例えば、レール部154と、レール係合部155と、(図示しない)ボールネジ機構と、モータ156とにより構成される。
レール部154は、回動テーブル130上に設けられ、直動軸線153の方向に沿って延設されるレールである。レール係合部155は、図6に示すように、直動テーブル151の底面に設けられ、レール部154に沿って移動可能にレール部154と係合される部材である。レール係合部155として、例えば、LMガイド(登録商標)が一例として挙げられる。
ボールネジ機構は、自身のネジの軸方向が直動軸線153と同方向になるよう配置され、直動テーブル151またはレール係合部155と連結される。このボールネジ機構は、モータ156によって駆動されることで、直動テーブル151が往復移動する。
<工具切替態様>
次に、図9を参照して、直動装置150による工具切り替え態様について説明する。ここで、第一工具140または第二工具141が、それぞれ、ワーク190と接触する状態を「近位状態」、ワーク190から離反される状態を「遠位状態」と定義する。
まず、図9(A)に示すように、初期状態においてワーク190の被球体加工部191の中心が球体加工中心16に配置されるように、ワーク190は主軸軸線112の方向に沿って被加工位置に挿入される。ここで、球体加工中心16とは、主軸軸線112とテーブル軸線132が交差する位置と同義となる。また、被加工位置とは、ワーク190の加工予定球体193の中心が球体加工中心16に位置決めされる状態を指す。
ワーク190が挿入される際、第一工具140および第二工具141は、直動装置150によりワーク190から離反されて、ワーク190に対して遠位状態にされる。上記のように、第一工具140および第二工具141が共に遠位状態にされる場合を「開放姿勢」と定義する。
上記のようにワーク190を被加工位置に受け入れる場合、第一工具140および第二工具141は、開放姿勢のうちワーク190と干渉されずに被加工位置までワーク190を進入させるような受け入れ姿勢(以下、ワーク受け入れ姿勢と定義する。)をとる必要がある。この場合、第一工具140および第二工具141がワーク受け入れ姿勢をとるような角度範囲(以下、ワーク受け入れ範囲と呼ぶ。)に回動テーブル130は位置決めされる。なお、このワーク受け入れ姿勢とは、挿入されるワーク190の最大外形の移動軌跡と、第一工具140および第二工具141が干渉しない姿勢を意味する。
ここで、(図示しない)直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151が矢印A方向(直動軸線153の方向の一方)へ移動されると、第一工具140も共に矢印A方向へ移動される。結果、図9(B)に示すように、第一工具140は、ワーク190に接近して、第一加工端140A(切削刃)が被球体加工部191に接触する(第一工具140が近位状態となる)。なお、以下において、矢印A方向を直動軸線順方向と定義し、それとは逆方向の矢印B方向を直動軸線逆方向と定義する。
第一工具140が近位状態にされる場合、同時に第二工具141は被球体加工部191から離反されて、遠位状態にされる。この状態を「第一工具選択姿勢」と定義する。第一工具選択姿勢は、工具切替機構15により第一工具140が選択された状態である。
また、直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151が直動軸線逆方向へ移動されると、図9(C)に示すように、第一工具140は、被球体加工部191から離反されて、遠位状態にされる。一方、第二工具141は、被球体加工部191に接触して、近位状態にされる。この状態を「第二工具選択姿勢」と定義する。第二工具選択姿勢は、工具切替機構15により第二工具141が選択された状態である。
以上のように、直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151が直動軸線順方向または直動軸線逆方向へ移動されることにより第一工具140および第二工具141の姿勢が第一工具選択姿勢と第二工具選択姿勢との間で切り換えられ、工具の切り換えが行われる。したがって、工具の切り換え動作が一つの動作で完了するため、工具の切り換え時間が従来に比べて短縮される。
<加工ヘッドの配置>
次に、図10〜12を参照して、第一工具140および第二工具141の配置について説明する。第一工具140の第一加工端140Aおよび第二工具141の第二加工端141Aは、直動軸線153の方向において互いに異なる位置に配置される必要がある。例えば、図10(A)に示すように、第一加工端140Aが第一位置C1に配置される場合、第二加工端141Aは、直動軸線153の方向における第一位置C1によりも直動軸線順方向にずれた第二位置C2に配置される。
このように配置されれば、<工具切替態様>で説明したように、第一工具140および第二工具141が直動装置150により共に移動されると、ワーク190に対して第一加工端140Aは近位状態にされ、かつ、第二加工端141Aは遠位状態(第一工具選択姿勢)にされるか、または、ワーク190に対して第一加工端140Aは遠位状態にされ、かつ、第二加工端141Aは近位状態(第二工具選択姿勢)にされる。つまり、第一加工端140Aおよび第二加工端141Aは、直動装置150により共に移動されることで、どちらか一方が、ワーク190(またはテーブル軸線132)に接触する状態にされる。
参考として述べるが、例えば、図10(B)に示すように、第一加工端140Aおよび第二加工端141Aのそれぞれが、直動軸線153の方向において互いに一致する第三位置C3に配置されることは好ましくない。この状態において、第一加工端140Aおよび第二加工端141Aが直動装置150により共に移動されても、工具の切り替えができないからである。
図11を参照して第一工具140および第二工具141が相互に切り替え可能な配置(以下、工具切替可能配置と呼ぶ。)について詳細に説明する。工具切替可能配置を考える上で、被球体加工部191(加工予定球体193)の中心が球体加工中心16に配置された状態を考える。
図11(A)に示すように、加工予定球体193において、直動軸線153に対して垂直な大円断面198を考える。工具切替可能配置を満たす第1の条件は、第一加工端140Aと第二加工端141Aを結ぶ直線D1が、大円断面198と交差することである。例えば、図11(B)に示すように、第一加工端140Aと第二加工端141Aとを結ぶ直線D2が大円断面198と交差しない場合、直動軸線153の方向に沿って第一工具140および第二工具141が移動されても、第一工具140は加工予定球体193と接触できるが、第二工具141は加工予定球体193と接触できない。このため、工具切替可能配置を満たすには、上記第1の条件が必要となる。
また、工具切替可能配置を満たす第2の条件は、図11(A)に示すように、直動軸線153の方向と平行となる加工予定球体193の接平面199を考えた時に、第一加工端140Aと第二加工端141Aとは、接平面199よりも加工予定球体193の中心側に配置されることである。例えば、図11(C)に示すように、第二加工端141Aが接平面199よりも加工予定球体193の中心とは反対側(外側)に配置される場合、直動軸線153の方向に沿って第一工具140および第二工具141が移動されても、第一工具140は加工予定球体193と接触できるが、第二工具141は加工予定球体193と接触できない。このため、工具切替可能配置を満たすには、上記第2の条件が必要となる。
なお、接平面199は、直動軸線153と平行となる加工予定球体193の接平面であれば、いずれの接平面であってもよい。この接平面の考え方を別の観点で説明すると、図11(D)に示すように、直動軸線153と中心軸線が平行となり、かつ、加工予定球体193が内接する仮想円筒197の内側に、第一加工端140Aと第二加工端141Aが存在していれば、上記第1,2の条件を満たす。
次に、遠位状態の第一加工端140A及び/又は第二加工端141Aの位置について説明する。図12に示すように、球体加工中心16(テーブル軸線132)から主軸装置11の突端115までの距離を半径Rとした仮想球の内部範囲をワーク周囲空間Wと定義した場合、ワーク190から遠位状態にある場合でも、第一加工端140A及び/又は第二加工端141Aは、ワーク周囲空間W内に留まることが好ましい。このワーク周囲空間Wは、ワーク190しか存在しないため、第一及び第二工具141、142が旋回可能となる範囲(矢印L参照)が広いからである。遠位状態の第一加工端140A及び/又は第二加工端141Aが、このワーク周囲空間Wよりも外側に退避する場合を想定すると、第一及び第二工具141、142が旋回可能範囲は狭くなり(矢印M参照)、主軸装置11と干渉する可能性がある。
<加工動作(加工方法)>
<軸部加工処理>
図13を参照して、本発明の第一の実施形態の球体加工装置1を用いてワーク190の軸部192を加工する動作について説明する。まず、図13(A)に示すように、直動装置150によって第三工具142が移動される際の第三加工端142Aの軌跡上に軸部192が配置されるように、(図示しない)主軸軸線方向移動機構12を介して主軸装置11が移動される。そして、(図示しない)主軸駆動装置111により主軸110が回動されると、ワーク190も共に回動される。
次に、図13(B)に示すように、直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151が直動軸線153に方向に沿って移動されると、回動する軸部192の外周面に第三加工端142A(切削刃)が接触する。結果、第三工具142は、第一工具140及び第二工具141よりも主軸装置11側に配置され、軸部192に対して近位状態にされる。一方、第一工具140および第二工具141は軸部192に対して遠位状態にされる。ちなみに、軸部192に対して第三工具142が近位状態にされ、第一工具140および第二工具141が遠位状態にされる状態を第三工具選択姿勢(軸加工工具選択姿勢)と定義する。これにより、軸部192は、第三工具142の第三加工端142Aにより切削(軸加工)される。
なお、図13(C)に示すように、軸部192において加工される範囲に応じて、主軸110が回動を継続された状態で、主軸軸線方向移動機構12を介して主軸装置11が移動されたり、直動装置150によって第三工具142が移動されたりする。これにより、軸部192は、直径を変化させながら軸加工される。
<被球体加工部切削加工>
図14を参照して、本発明の第一の実施形態の球体加工装置1を用いてワーク190の被球体加工部191を切削加工する動作について説明する。なお、ここでは、図3(A)に示すように、被球体加工部191から加工予定球体193が形成されるように切削加工が行われるものとする。
まず、図14(A)に示すように、回動テーブル130のテーブル軸線132上に被球体加工部191の中心が配置されるように、第一工具140および第二工具141がワーク受け入れ姿勢にされた後に、(図示しない)主軸軸線方向移動機構12を介して主軸装置11が移動される。そして、(図示しない)主軸駆動装置111により主軸110と共にワーク190が回動される。
次に、図14(B)に示すように、第一工具140を選択するため、(図示しない)直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151が直動軸線153に沿って直動軸線順方向(矢印E方向参照)へ移動される。結果、第一工具140は被球体加工部191に対して近位状態にされ、第二工具141は被球体加工部191に対して遠位状態にされる。これにより、第一工具140および第二工具141は、被球体加工部191に対して第一工具選択姿勢をとる。
この状態から、(図示しない)回動テーブル駆動装置131により回動テーブル130が時計回り(図14(D),(E)参照)または反時計回り(図14(C)参照)に回動されると、第一工具140は球体加工中心16を中心に旋回する。この際、第一工具140の第一加工端140Aは、被球体加工部191の外周面に沿って接触位置を変えながら被球体加工部191を切削していく。
回動テーブル130は、第一工具140の第一加工端140Aが、被球体加工部191の第一基端部191A(図14(C)参照)から、被球体加工部191の頂点となる先端部191B(図14(E)参照)に至るまで回動テーブル駆動装置131により回動される。なお、第一基端部191Aとは、主軸軸線112を基準として第一工具140側の被球体加工部191の基端部の一部を指す。なお、被球体加工部191において、球体加工する範囲が限られる場合(つまり、部分球体加工する場合)は、その部分球体における最も軸部側が第一基端部となり、最も頂点側が第一先端部となり、その範囲を第一工具140は旋回すれば良い。
制御部の制御の下、上記工程を経て、被球体加工部191から加工予定球体193が形成されると、第一工具140による球体加工が完了する。
一方、第一工具140が旋回している間、第二工具141も、被球体加工部191に対して遠位状態で旋回する。第二工具141は、遠位状態で第一工具140と共に旋回しても、軸部192や主軸装置11と干渉しない場所に予め位置決めされる。この位置関係は後ほど詳述する。
<被球体加工部研磨加工>
図15を参照して、本発明の第一の実施形態の球体加工装置1を用いてワーク190の被球体加工部191を研磨加工する動作について説明する。なお、ここでは、第一工具140により形成された加工予定球体193の表面に研磨加工が行われるものとする。
まず、図15(A)に示すように、回動テーブル130のテーブル軸線132上に被球体加工部191の中心が配置され、かつ主軸110と共にワーク190が継続して回動された状態で、第二工具141が選択される。第二工具141の選択において、(図示しない)直動テーブル駆動装置152により直動テーブル151は直動軸線153の方向に沿って直動軸線逆方向(矢印G方向参照)へ移動される。結果、第二工具141は被球体加工部191に対して近位状態にされ、第一工具140は被球体加工部191に対して遠位状態にされる。これにより、第一工具140および第二工具141は、被球体加工部191に対して第二工具選択姿勢をとる。
次に、図15(B)に示すように、例えば、(図示しない)回動テーブル駆動装置131により回動テーブル130が反時計回りに回動されると、第二工具141は、球体加工中心16を中心に反時計回りに旋回する。結果、第二工具141は、被球体加工部191の外周面に沿って接触位置を変えながら被球体加工部191を研磨していく。
更に、回動テーブル駆動装置131により回動テーブル130が時計回り(図15(C)(D)参照)に回動されると、第二工具141は、球体加工中心16を中心に時計回りに旋回し、上記と同様に被球体加工部191を研磨していく。
回動テーブル130は、第二工具141の第二加工端141Aが被球体加工部191の第二基端部191C(図15(D)参照)から先端部191B(図15(B)参照)に至るまで回動テーブル駆動装置131により回動される。なお、第二基端部191Cとは、主軸軸線112を基準として第一工具140とは反対側の被球体加工部191の基端部の一部を指す。なお、被球体加工部191において、球体加工する範囲が限られる場合(つまり、部分球体加工する場合)は、その部分球体における最も軸部側が第二基端部となり、最も頂点側が第二先端部となり、その範囲を第二工具141は旋回すれば良い。制御部の制御の下、加工予定球体193の表面の研磨が終了すると、第二工具141による球体加工が完了する。
一方、以上のように第二工具141(研磨工具)が旋回している間、第一工具140は、被球体加工部191に対して遠位状態のまま同時に旋回する。第一工具140は、遠位状態で第二工具141と共に旋回しても、軸部192や主軸装置11と干渉しない場所に予め位置決めされる。
<工具の旋回範囲及び工具間位相差>
次に、図16,17を参照して、第一工具140および第二工具141で加工が行われる場合の旋回範囲や、工具間の位相差について説明する。第一工具140で加工が行われる場合、図16(A)に示すように、テーブル軸線132から軸視すると、回動テーブル130の回動により、第一工具140は主として主軸軸線112を境界として一方側を旋回する。この際の第一工具140の旋回範囲を第一旋回範囲135と定義する。第一旋回範囲135は、テーブル軸線132から軸視した場合、主として主軸軸線112を境界として一方側に設定される。
一方、第二工具141で加工が行われる場合、図16(A)に示すように、テーブル軸線132から軸視すると、回動テーブル130の回動により、第二工具141は主として主軸軸線112を境界として他方側を旋回する。この際の第二工具141の旋回範囲を第二旋回範囲136と定義する。第二旋回範囲136は、第一旋回範囲135とは主軸軸線112を基準に線対称になる。第二旋回範囲136は、テーブル軸線132から軸視した場合、主として主軸軸線112を境界として他方側に設定される。
ただし、ワーク190の軸部192が占有する部分には、第一工具140および第二工具141が旋回してはならない。したがって、テーブル軸線132を基準として、軸部192が占有する周方向の角度範囲Q(以下、軸部占有角度Qと定義する。)内に、第一工具140および第二工具141が移動しないようになっている。なお、軸部占有角度Qは、図16(A)では、テーブル軸線132と被球体加工部191の第一基端部191Aとを結ぶ線と、テーブル軸線132と被球体加工部191の第二基端部191Cとを結ぶ線とが成す角度を指す。
次に、図17を参照して、第一工具選択姿勢における近位状態の第一加工端140Aと、遠位状態の第二加工端141Aのテーブル軸線132を基準とする周方向位相差θについて説明する。この周方向位相差θは、以下の関係式を満たすことが好ましい。
θ≦180°−(Q/2)°
この関係式は、図17(A)に示すように、近位状態の第一工具140の第一加工端140Aが軸部占有角度Qの境界近傍(第一基端部191A)まで旋回して球体加工する際に、遠位状態の第二工具141の第二加工端141Aは、主軸軸線112よりも第一旋回範囲135側に位置する(又は先端部191Bよりも第一工具側に位置する)ことを意味する。このようにすると、図17(B)に示すように、近位状態の第一工具140の第一加工端140Aが時計回りに先端部191Bまで旋回して球体加工する際に、遠位状態の第二工具141の第二加工端141Aが、第二旋回範囲136内に止まる。結果、第二加工端141Aが、ワーク190の軸部192や主軸装置11と干渉しない。ちなみに、このことは、第二工具選択姿勢における近位状態の第二加工端141Aと、遠位状態の第一加工端140Aのテーブル軸線132を基準とする周方向位相差θにも同様に当てはまる。
なお、上記周方向位相差θは、例えば、30°以上であることが好ましく、45°以上であることがより好ましく、60°以上であれば更に好ましく、90°以上であることが望ましい。周方向位相差θが大きいほど、工具同士やホルダ同士の干渉が低減され、設計が容易となるからである。
なお、参考例として、例えば、図18(A)に示すように、第一工具140の第一加工端140Aが軸部占有角度Qの境界まで旋回した状態で、第二工具141の第二加工端141Aが主軸軸線112よりも第二旋回範囲136側に位置する場合を検討する。この場合、θ>180°−(Q/2)°となる。
この状態で、図18(B)に示すように、第一工具140および第二工具141が時計回りに旋回すると、第一工具140の第一加工端140Aが被球体加工部191の先端部191Bに到達する前に、第二工具141が主軸110に干渉する。これでは、第一工具140によって球体加工できない部分が生じてしまう。
なお、以上の説明では、第一旋回範囲135は、主軸軸線112を基準として一方側だけになっているが、これに限定されず、他方側へ及んでもよい。また、第二旋回範囲136は、主軸軸線112を基準として他方側だけになっているが、これに限定されず、他方側へ及んでもよい。つまり、図16(B)に示すように、第一旋回範囲135と第二旋回範囲136とは、互いに重複する第一位相範囲137を含んでいてもよい。したがって、第一旋回範囲135は、重複する第一位相範囲137と重複しない第二位相範囲138とにより構成される。また、第二旋回範囲136は、重複する第一位相範囲137と重複しない第三位相範囲139とにより構成される。したがって、第一旋回範囲135と第二旋回範囲136とは、少なくとも一部が、互いに異なる位相範囲に設定されていれば良い。
なお、ワーク190の先端部191Bまで球体加工を施す必要が無い場合は、第一旋回範囲および第二旋回範囲は、それぞれ主軸軸線112を基準として一方側だけ/他方側だけで足りる。このようなものも本発明に含まれる。
<第二の実施形態>
次に、図19を参照して、本発明の実施の形態における球体加工装置2について説明する。球体加工装置1における直動装置150は、1つの軸(直動軸線153)の軸方向に沿って複数の工具を往復移動可能な構成であったが、球体加工装置2における直動装置250は、2つの軸の軸方向に沿って、複数の工具をそれぞれ独立して往復移動可能な構成である。球体加工装置2のそれ以外の部分は、球体加工装置1と同様の構成であり、既に説明済みであるため、その説明を省略する。
球体加工装置2における直動装置250は、第一直動軸線251の方向および第二直動軸線252の方向に沿って工具を往復移動させることができる。つまり、直動装置250は、二つの直動機構を有する二軸機構となる。第一直動軸線251の方向に沿う往復移動は、ワーク190に対して第一工具140を近位状態および遠位状態にすることができる。また、第二直動軸線252の方向に沿う往復移動は、ワーク190に対して第二工具141を近位状態および遠位状態にすることができる。
なお、工具の数が増えてもそれぞれに対応する直動機構を設けて、その直動軸線の方向に沿って往復移動可能に構成すればよい。
以上のように構成すれば、第一工具140および第二工具141の直動装置250上の配置の自由度が上がる。このため、球体加工装置2は、球体加工装置1よりも各構成要素を自由に配置することができる。
<第三の実施形態>
次に、図20を参照して、本発明の実施の形態における球体加工装置3について説明する。球体加工装置1は工具の切替に直動装置150を用いた構成であったが、球体加工装置3は工具の切替に回動切替機構30を用いた構成である。球体加工装置3のそれ以外の部分は、球体加工装置1と同様の構成であり、既に説明済みであるため、その説明を省略する。
回動切替機構30は、自転部31と、第一工具140と、第二工具141と、第三工具147と、第四工具148とを備える。自転部31は、テーブル軸線132の軸方向に平行な自転軸32を中心に自転するものである。第一工具140、第二工具141、第三工具147および第四工具148は、自転部31の外周面において周方向に間隔を設けて配置される。自転部31が自転すると、それに伴って第一工具140、第二工具141、第三工具147および第四工具148も回動する。
例えば、第四工具148を選択する場合について説明する。まず、図20(A)に示すように、直動装置150により回動切替機構30が直動軸線逆方向(矢印H方向参照)へ移動されて、回動切替機構30がワーク190に対して遠位状態にされる。次に、図20(B)に示すように、自転部31が反時計回りに180°だけ自転されて、第四工具148が被球体加工部191と対向するよう配置される。そして、直動装置150により回動切替機構30が直動軸線順方向(矢印I方向参照)へ移動されて、回動切替機構30がワーク190に対して近位状態にされる。これにより、第四工具148は被球体加工部191を切削可能な状態にされる。
上記と同様に、研磨に関する工具である第二工具141または第三工具147が被球体加工部191と対向するよう配置されてそれぞれが近位状態にされれば、第二工具141または第三工具147は被球体加工部191を研磨可能となる。
<第四の実施形態>
次に、図21を参照して、本発明の実施の形態における球体加工装置4について説明する。球体加工装置1は工具の切替に直動装置150を用いた構成であったが、球体加工装置4は工具の切替にカム機構40(工具進退機構)を用いた構成である。球体加工装置4のそれ以外の部分は、球体加工装置1と同様の構成であり、既に説明済みであるため、その説明を省略する。
カム機構40は、カム装置41と、第一工具140と、第二工具141と、第一工具付勢部42と、第二工具付勢部43とを備える。第一工具付勢部42は、第一工具140が直動軸線153の軸方向に沿って遠位側(退避側)に移動されるように付勢するものである。第二工具付勢部43は、第二工具141が直動軸線153の軸方向に沿って遠位側(退避側)に移動されるように付勢するものである。
カム装置41は、カム44と、カム移動機構45とを備える。カム移動機構45は、直動軸線153に垂直な方向へカム44を移動させるものである。カム44は、第一工具140または第二工具141を、直動軸線153の方向に沿って近位側に向かって押圧する。カム44が、カム移動機構45に沿って第一工具140側へ移動すると、第一工具140のみが近位側に移動して、第二工具141が遠位状態にされる(図21(A)参照)。カム44が、カム移動機構45に沿って第二工具141側へ移動すると、第二工具141のみが近位側に移動して、第一工具140が遠位状態にされる(図21(B)参照)。結果、第一加工端140Aまたは第二加工端141Aを自在に選択して、被球体加工部191を切削または研磨する。
<第五の実施形態>
次に、図22を参照して、本発明の実施の形態における球体加工装置5について説明する。球体加工装置5は、Z軸と平行に工具を直線移動させる直動装置50を用いた構成となる。具体的に、この直動装置50は、主軸軸線112に対して直角な方向、かつ、テーブル軸線132に対して平行な方向に沿って工具を移動させる。球体加工装置5のそれ以外の部分は、球体加工装置1と同様の構成であり、既に説明済みであるため、その説明を省略する。
直動装置50は、直動テーブル52と、直動テーブル駆動装置53とを備える。直動テーブル52は、第一工具140、第二工具141および第三工具149を、直動軸線51の方向(Z軸)に沿って自身のテーブル面(側面)52Aに搭載可能なテーブルである。そして、直動テーブル52は、直動テーブル駆動装置53と共に、回動テーブル130上に搭載される。このため、直動テーブル52は、回動テーブル130と共に回動する。
直動テーブル駆動装置53は、直動軸線51の方向(Z軸)に沿って直動テーブル52を往復移動させるものである。
また、球体加工装置5には、直動軸線51(Z軸)とテーブル軸線132の双方に対して垂直となる方向に直動装置50を往復移動可能な第二直動装置54を設けてもよい。第二直動装置54は、例えば、主軸軸線方向移動機構12と同様の構造としてもよい。主軸軸線方向移動機構12の構造は既に説明済みであるため、説明を省略する。
<第5の実施形態の加工動作>
次に、図23を参照して、球体加工装置5を用いたワーク190の加工方法について説明する。まず、図23(A)に示すように、回動テーブル130の球体加工中心に被球体加工部191の中心が配置されるように、(図示しない)主軸軸線方向移動機構12を介して主軸装置11が移動される。そして、(図示しない)主軸駆動装置111により主軸110と共にワーク190が回動される。
次に、第一工具140を選択するため、第一工具140がワーク190と対向する位置まで、直動テーブル52が直動軸線51の軸方向に沿って移動される。そして、第二直動装置54により、直動装置50がワーク190に接近するように移動されると、第一工具140はワーク190に対して近位状態にされ、第二工具141および第三工具149が、ワーク190に対して遠位状態にされる。結果、図23(B)に示すように、第一加工端140Aは、被球体加工部191へ接触して、被球体加工部191を切削する。
この際、回動テーブル装置13は、テーブル軸線132を旋回軸として第一工具140を旋回させる。これにより、被球体加工部191の各部は、第一加工端140Aにより球体状に切削される。
第一加工端140Aでの切削が完了すると、第二直動装置54により、直動装置50がワーク190から離れる方向へ移動される。更に、図23(C)に示すように、第二工具141がワーク190と対向する位置まで、直動テーブル駆動装置53により直動テーブル52が直動軸線51の方向(Z軸)に沿って移動される。そして、図23(D)に示すように、第二直動装置54により直動装置50がワーク190に接近するように移動されると、第二工具141はワーク190に対して近位状態にされ、第一工具140および第三工具149はワーク190に対して遠位状態にされる。結果、第二加工端141Aは、被球体加工部191へ接触されて被球体加工部191を研磨する。
この際、回動テーブル装置13は、テーブル軸線132を旋回軸として第二工具141を旋回させる。これにより、被球体加工部191の各部は、第二加工端141Aにより球体状に研磨される。研磨が完了すると、被球体加工部191に対する加工が終了する。その後、更に、第三工具149を選択して所望の球体加工を施しても良い。
尚、本発明の球体加工装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明の球体加工装置では、第1〜5の実施形態における切削に関する処理が研削に関する処理に置き換えられてもよい。更に、本発明の球体加工装置では、切削、研削および研磨に関する処理が他の球体加工に関する処理に置き換えられてもよい。
1,2,3,4,5 球体加工装置
10 ベース
11 主軸装置
12,12A 主軸軸線方向移動機構
13 回動テーブル装置
14 加工ヘッド
15 工具切替機構
16 球体加工中心
30 回動切替機構
31 自転部
32 自転軸
40 カム機構
41 カム装置
42 第一工具付勢部
43 第二工具付勢部
44 カム
45 カム移動機構
50,150,150A,250 直動装置
51 直動軸線
52,151 直動テーブル
53,152 直動テーブル駆動装置
54 第二直動装置
110 主軸
110A ワーク保持機構
111 主軸駆動装置
112 主軸軸線
115 突端
121 主軸装置支持部
122 レール部
123 レール係合部
130 回動テーブル
131 回動テーブル駆動装置
132,132A,132B テーブル軸線
135 第一旋回範囲
136 第二旋回範囲
137 第一位相範囲
138 第二位相範囲
139 第三位相範囲
140 第一工具
140A 第一加工端
141 第二工具
141A 第二加工端
142,147,149 第三工具
142A 第三加工端
145 第一工具ホルダ
146 第二工具ホルダ
148 第四工具
153,153A 直動軸線
190 ワーク
191 被球体加工部
191A 第一基端部
191B 先端部
191C 第二基端部
192 軸部
193 加工予定球体
197 円筒
198 大円断面
199 接平面
251 第一直動軸線
252 第二直動軸線
Q 軸部占有角度
W ワーク周囲空間

Claims (10)

  1. ワークを球体状に加工する球体加工装置であって、
    前記ワークを保持し、且つ、主軸軸線を中心に該ワークを回動させる主軸装置と、
    前記主軸軸線に対して角度を有するテーブル軸線を中心に回動テーブルを回動させる回動テーブル装置と、
    前記回動テーブルに搭載されて、前記回動テーブルと共に回動する工具切替機構と、
    前記工具切替機構に搭載されて、前記ワークを球体状に加工する第一工具及び第二工具と、
    前記主軸装置と前記回動テーブル装置を、前記主軸軸線の方向に相対移動させる主軸軸線方向移動機構と、
    を備え、
    前記工具切替機構は、前記回動テーブルに搭載され、且つ前記第一工具及び前記第二工具を搭載する直動テーブルを、前記テーブル軸線に対して角度を有する直線移動方向に直線移動させる直動装置を有し、
    前記ワークに形成予定となる球体を加工予定球体と定義し、
    前記第一工具の前記ワークと接触する部位を第一加工端と定義し、
    前記第二工具の前記ワークと接触する部位を第二加工端と定義する場合に、
    前記主軸軸線方向移動機構は、前記加工予定球体に接し、かつ、前記直動テーブルの前記直線移動方向と平行となる接平面と比較して、前記加工予定球体の中心側に、前記第一工具の前記第一加工端と前記第二工具の前記第二加工端が同時に位置する姿勢を取り得るように、前記ワーク、前記第一工具及び前記第二工具を相対位置決めし、
    前記ワーク、前記第一工具及び前記第二工具が前記相対位置決めされた状態において、前記工具切替機構は、前記直動装置により、前記直動テーブルと共に前記第一工具と前記第二工具を一緒に、前記直線移動方向に往復移動させることで、前記第一工具の前記第一加工端が前記ワークに接触する近位状態且つ前記第二工具の前記第二加工端が前記ワークから離反する遠位状態となる第一工具選択姿勢と、前記第二工具の前記第一加工端が前記ワークに接触する近位状態且つ前記第一工具の前記第二加工端が前記ワークから離反する遠位状態となる第二工具選択姿勢を切り替えるようになっており、
    前記回動テーブル装置は、前記第一工具選択姿勢において前記第一工具を旋回させて該第一工具によって前記ワークを球体加工し、かつ、前記第二工具選択姿勢において前記第二工具を旋回させて、該第二工具によって前記ワークを球体加工することを特徴とする、
    球体加工装置。
  2. 前記ワークは、球体加工される被球体加工部と、前記被球体加工部から前記主軸軸線の方向に延在して前記主軸装置に保持される軸部とを備えており、
    前記直動テーブルにおいて、前記第一工具及び前記第二工具よりも前記主軸装置側に搭載されて、前記ワークの前記軸部を軸加工する第三工具を備え、
    前記第三工具の前記ワークと接触する部位を第三加工端と定義し、
    前記主軸軸線方向移動機構は、前記第三加工端の軌跡上に前記ワークの前記軸部が配置されるように、前記ワーク、前記第一工具、前記第二工具及び前記第三工具を相対位置決めし、
    前記ワーク、前記第一工具、前記第二工具及び前記第三工具が前記相対位置決めされた状態において、前記工具切替機構は、前記直動装置により、前記第三工具が前記軸部に接触する近位状態、かつ、前記第一工具及び前記第二工具が前記ワークから離反する遠位状態となる第三工具選択姿勢に切り替えるようになっていること特徴とする、
    請求項1に記載の球体加工装置。
  3. 前記第一工具は、前記第一工具選択姿勢において前記回動テーブル装置によって第一旋回範囲を旋回し、
    前記第二工具は、前記第二工具選択姿勢において前記回動テーブル装置によって第二旋回範囲を旋回し、
    前記第一旋回範囲と前記第二旋回範囲は、少なくとも一部が、互いに異なる位相範囲に設定されることを特徴とする、
    請求項又は2に記載の球体加工装置。
  4. 前記主軸軸線と前記テーブル軸線が交差することで、該交差点が前記ワークの球体加工中心となっており、
    前記テーブル軸線を軸方向から視た場合に、前記主軸軸線を境界として一方側において主として前記第一工具が旋回し、前記主軸軸線を境界として他方側において主として前記第二工具が旋回することを特徴とする、
    請求項乃至3のいずれか一項に記載の球体加工装置。
  5. 前記第一工具選択姿勢における遠位状態の前記第二工具は、近位状態の前記第一工具と共に旋回する際に、前記ワーク及び前記主軸装置と干渉しない場所に位置決めされ、
    前記第二工具選択姿勢における遠位状態の前記第一工具は、近位状態の前記第二工具と共に旋回する際に、前記ワーク及び前記主軸装置と干渉しない場所に位置決めされることを特徴とする、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の球体加工装置。
  6. 前記工具切替機構は、前記第一工具及び前記第二工具が共に遠位状態となる開放姿勢に切り替えるようになっており、
    前記回動テーブル装置は、前記主軸軸線に沿って相対移動する前記ワークが被加工位置に挿入される際、前記開放姿勢における前記第一工具及び前記第二工具と前記ワークが干渉しない角度範囲に前記回動テーブルを位置決めすることを特徴とする、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の球体加工装置。
  7. 前記ワークは、球体加工される被球体加工部と、前記被球体加工部から前記主軸軸線の方向に延在して前記主軸装置に保持される軸部とを備えており、
    前記テーブル軸線を軸視する状態において、前記テーブル軸線を中心として前記軸部が占有する周方向角度範囲を軸部占有角度Qと定義する場合に、
    前記第一工具選択姿勢における前記第一加工端と前記第二加工端の前記テーブル軸線を中心とした周方向位相差、及び/又は、前記第二工具選択姿勢における前記第一加工端と前記第二加工端の前記テーブル軸線を中心とした周方向位相差が、
    180°−(Q/2)°以下
    に設定されることを特徴とする、
    請求項1に記載の球体加工装置。
  8. 前記第一工具選択姿勢時の前記周方向位相差、及び/又は、第二工具選択姿勢時の前記周方向位相差が、
    30°以上
    に設定されることを特徴とする、
    請求項7に記載の球体加工装置。
  9. 前記主軸軸線と前記テーブル軸線が交差することで、該交差点が前記ワークの球体加工中心となっており、
    前記球体加工中心を仮想中心とし、かつ、前記球体加工中心から前記主軸装置の突端までの距離を仮想半径とした仮想球の内部範囲をワーク周囲空間と定義する場合に、
    遠位状態の前記第一加工端及び/又は遠位状態の前記第二加工端は、前記ワーク周囲空間内に留まることを特徴とする、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の球体加工装置。
  10. ワークを球体状に加工する球体加工方法であって、
    主軸装置によって前記ワークを保持し、且つ、主軸軸線を中心に該ワークを回動させるようにし、
    前記主軸軸線に対して角度を有するテーブル軸線を中心に回動テーブルを回動させることで、前記回動テーブルに搭載される工具切替機構を回転させるようにし、
    前記工具切替機構は、前記回動テーブルに搭載され、且つ第一工具及び第二工具を搭載し、更に前記テーブル軸線に対して角度を有する直線移動方向に直線移動可能に構成される直動テーブルを有し、
    前記ワークに形成予定となる球体を加工予定球体と定義し、
    前記第一工具の前記ワークと接触する部位を第一加工端と定義し、
    前記第二工具の前記ワークと接触する部位を第二加工端と定義する場合に、
    前記加工予定球体に接し、かつ、前記直動テーブルの前記直線移動方向と平行となる接平面と比較して、該加工予定球体の中心側に、前記第一工具の前記第一加工端と前記第二工具の前記第二加工端が同時に位置する姿勢を取り得るように、前記主軸軸線の方向に前記主軸装置と前記回動テーブルを相対移動させて、前記ワーク、前記第一工具及び前記第二工具を相対位置決めし、
    前記相対位置決めされた状態において、前記直動テーブルと共に前記第一工具と前記第二工具を一緒に、前記直線移動方向に往復移動させることで、前記第一工具の前記第一加工端が前記ワークに接触する近位状態且つ前記第二工具の前記第二加工端が前記ワークから離反する遠位状態となる第一工具選択姿勢と、前記第二工具の前記第一加工端が前記ワークに接触する近位状態且つ前記第一工具の前記第二加工端が前記ワークから離反する遠位状態となる第二工具選択姿勢を切り替えるようにし、
    前記回動テーブルを回動させることで、前記第一工具選択姿勢において前記第一工具を旋回させて該第一工具によって前記ワークを球体加工し、かつ、前記第二工具選択姿勢において前記第二工具を旋回させて、該第二工具によって前記ワークを球体加工することを特徴とする、
    球体加工方法。
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