JP6965875B2 - 正帯電性ブラックトナー - Google Patents

正帯電性ブラックトナー Download PDF

Info

Publication number
JP6965875B2
JP6965875B2 JP2018509271A JP2018509271A JP6965875B2 JP 6965875 B2 JP6965875 B2 JP 6965875B2 JP 2018509271 A JP2018509271 A JP 2018509271A JP 2018509271 A JP2018509271 A JP 2018509271A JP 6965875 B2 JP6965875 B2 JP 6965875B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin particles
colored resin
parts
mass
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018509271A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017170278A1 (ja
Inventor
了 津村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Publication of JPWO2017170278A1 publication Critical patent/JPWO2017170278A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6965875B2 publication Critical patent/JP6965875B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09733Organic compounds
    • G03G9/09741Organic compounds cationic
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0819Developers with toner particles characterised by the dimensions of the particles
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0821Developers with toner particles characterised by physical parameters
    • G03G9/0823Electric parameters
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08706Polymers of alkenyl-aromatic compounds
    • G03G9/08708Copolymers of styrene
    • G03G9/08711Copolymers of styrene with esters of acrylic or methacrylic acid
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08784Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775
    • G03G9/08791Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775 characterised by the presence of specified groups or side chains
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08784Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775
    • G03G9/08797Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775 characterised by their physical properties, e.g. viscosity, solubility, melting temperature, softening temperature, glass transition temperature
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/09Colouring agents for toner particles
    • G03G9/0902Inorganic compounds
    • G03G9/0904Carbon black
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/107Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
    • G03G9/1075Structural characteristics of the carrier particles, e.g. shape or crystallographic structure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/107Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
    • G03G9/108Ferrite carrier, e.g. magnetite
    • G03G9/1085Ferrite carrier, e.g. magnetite with non-ferrous metal oxide, e.g. MgO-Fe2O3

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の、電子写真法を利用した画像形成装置の現像に用いることができる正帯電性ブラックトナーに関するものである。
近年、電子写真法を用いた、複合機、ファクシミリ、及びプリンター等の画像形成装置に対し、カラー化のニーズが高まってきている。カラー印刷では、写真のように高解像度且つ鮮明な色調の再現が求められる画像の印刷も行うことから、それに対応し得るカラートナーが求められている。また、このようなトナーに対しては、温度や湿度などの環境の変化による画質劣化防止の観点からの環境安定性や、印刷コストの低減の観点からの印字耐久性、消費電力低減の観点からの低温定着性等、様々な印字性能が要求されている。
上記要求に応えるためには、良好な転写性とドット再現性を両立できることから、小粒径で球形のトナーが適しており、その製造方法として、重合法が提案されている。従来の粉砕法では、特に小粒径のトナーを製造する場合、収率が低く、粉砕に多くのエネルギーを消費するのに対し、重合法では、収率が高く、粉砕工程が不要なことから消費エネルギーも低く、さらに、球形のトナーを容易に製造することができる。
重合法によるトナー(以下、「重合トナー」という。)の製造方法としては、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等がある。懸濁重合法では、まず、重合性単量体、着色剤、及び必要に応じてその他の添加物を混合して、重合性単量体組成物とし、それを、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散する。次に、重合性単量体組成物が分散した水系分散媒体を、高速攪拌機等を用い、高いシェアをかけることにより、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。その後、液滴形成された重合性単量体組成物が分散した水系分散媒体を重合開始剤の存在下に重合し、濾過材による濾過、洗浄、乾燥を経て、着色樹脂粒子を得る。さらに、この着色樹脂粒子に無機微粒子等の外添剤を混合し、重合トナーとしている。
このように、重合法によって着色樹脂粒子を得る場合には、粒子を形成する段階(重合法では液滴形成及び重合を行う段階、一方、粉砕法では粉砕を行う段階)で、従来の粉砕法に比べ、小粒径で球形の着色樹脂粒子を形成でき、さらに粒径分布をよりシャープにできる大きな利点を有している。
しかしながら、近年、高解像度、高画質に対する要求水準のさらなる高まりに伴い、重合トナーであっても、解決しなければならない問題点が指摘されている。
上記要求水準を満たす高い画像濃度を得る目的で、着色剤であるカーボンブラック(CB)を増量してブラックトナーを作製すると、画像濃度は向上するものの、中抜け、カブリ等が起こりやすいという問題が生じる。
また、中抜け、カブリ等が起こりやすいという問題に対応するために、高帯電性の帯電制御剤を用いた場合には、カーボンブラックが凝集しやすくなってしまうため、カーボンブラックを増量しても画像濃度を向上することはできなかった。
上記問題を解決する方法として、特許文献1には、少なくとも結着樹脂と、カーボンブラックと、離型剤と、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物と、スルホン基または硫酸エステル基を有する1種以上のアニオン系界面活性剤とを含有する静電荷像現像用トナーが開示されている。本構成ではナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の立体障害によりカーボンブラックの凝集を抑制し、トナーの電荷漏洩によるかぶりの発生を抑制することができる旨記載されている。また、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物とスルホン基または硫酸エステル基を有する1種以上のアニオン系界面活性剤を併用することで、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のカーボンブラックへの吸着を抑制し、遊離カーボンブラックの発生を抑制することができるため、かぶりの抑制と画像濃度の維持がより行いやすくなる旨記載されている。
特開2012−208219号公報
しかしながら、特許文献1のトナーでは、カブリが抑制されるものの、画像濃度が未だ十分ではないという問題があった。
本発明の課題は、上記問題を解決し、カブリが抑制され、且つ、紙面上のトナー量が少ない条件でも印字面で鮮明な黒色を発現することができる正帯電性ブラックトナーを提供することである。
本発明者は、上記問題を解決するために鋭意検討を行った結果、帯電制御樹脂として特定の4級アンモニウム塩基含有共重合体を使用し、特定の方法で測定された着色樹脂粒子のブローオフ帯電量を特定範囲にすることで、上記の問題を解決できることを見出した。
即ち、本願発明によれば、結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体を含む着色樹脂粒子を含有する正帯電性ブラックトナーであって、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体は、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位を含むスチレンアクリル系ポリマーであり、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体における前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の共重合割合が0.1〜2.5質量%の範囲であり、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体のガラス転移温度Tgは70〜80℃であり、前記カーボンブラック含有量が、前記結着樹脂100質量部に対し10〜15質量部の範囲であり、下記帯電量測定方法で測定される前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が30〜47μC/gの範囲であること、を特徴とする正帯電性ブラックトナーが提供される。
[帯電量測定方法]
前記着色樹脂粒子0.25gと、フェライトキャリア(球状、樹脂コートなし)9.75gとを、容積30cc(内寸底面直径30mm、高さ50mm)のガラス製容器に入れ、ローラ式撹拌機を用いて30分間、160回転/分の回転を与え、23℃、相対湿度50%の環境において摩擦帯電処理を行う。前記摩擦帯電処理後の着色樹脂粒子とフェライトキャリアの混合物0.2gをファラデーゲージに投入し、ブローオフ粉体帯電量測定装置を用いて、窒素ガス圧0.098MPaの条件で30秒間ブローオフして、前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)を測定する。
本発明の正帯電性ブラックトナーは、重合トナーであることが好ましい。
本発明では、前記帯電量測定方法で使用するフェライトキャリアが標準キャリアであるEF−80B2(商品名、パウダーテック社製、Mn−Mg−Sr−Fe系、球状、樹脂コートなし、粒径80μm)であり、前記ブローオフ粉体帯電量測定装置がMODEL TB200(商品名、東芝ケミカル株式会社製)であることが好ましい。
上記の如き本発明によれば、帯電制御樹脂として特定の4級アンモニウム塩基含有共重合体を含み、ブローオフ帯電量が5〜60μC/gの範囲である着色樹脂粒子を含有することにより、カブリが抑制され、且つ、紙面上のトナー量が少ない条件でも印字面で鮮明な黒色を発現する正帯電性ブラックトナーを提供することができる。
本発明の正帯電性ブラックトナーは、結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体を含む着色樹脂粒子を含有する正帯電性ブラックトナーであって、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体は、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位を含むスチレンアクリル系ポリマーであり、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体における前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の共重合割合が0.1〜2.5質量%の範囲であり、前記カーボンブラック含有量が、前記結着樹脂100質量部に対し、10〜15質量部の範囲であり、下記帯電量測定方法で測定される前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が5〜60μC/gの範囲であること、を特徴とする。
[帯電量測定方法]
前記着色樹脂粒子0.25gと、フェライトキャリア(球状、樹脂コートなし)9.75gとを、容積30cc(内寸底面直径30mm、高さ50mm)のガラス製容器に入れ、ローラ式撹拌機を用いて30分間、160回転/分の回転を与え、23℃、相対湿度50%の環境において摩擦帯電処理を行う。前記摩擦帯電処理後の着色樹脂粒子とフェライトキャリアの混合物0.2gをファラデーゲージに投入し、ブローオフ粉体帯電量測定装置を用いて、窒素ガス圧0.098MPaの条件で30秒間ブローオフして、前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)を測定する。
本発明において、「(メタ)アクリレート」との表現は、アクリレート及びメタクリレートの両方を総称するものとする。また、本発明において、「(メタ)アクリルアミド」との表現は、アクリルアミド及びメタクリルアミドの両方を総称するものとする。
以下、本発明の正帯電性ブラックトナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)について説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体を含む着色樹脂粒子を含有する。
以下、本発明のトナーを構成する着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、当該着色樹脂粒子を用いた本発明のトナーの製造方法及び本発明のトナーについて、順に説明する。
1.着色樹脂粒子の製造方法
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
上記乳化重合凝集法は、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子エマルションを得て、着色剤分散液等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する。また、上記溶解懸濁法は、結着樹脂や着色剤等のトナー成分を有機溶媒に溶解又は分散した溶液を水系媒体中で液滴形成し、当該有機溶媒を除去して着色樹脂粒子を製造する方法であり、それぞれ公知の方法を用いることができる。
本発明のトナーを構成する着色樹脂粒子は、湿式法、又は乾式法を採用して製造することができる。湿式法の中でも好ましい(A)懸濁重合法を採用し、または乾式法の中でも代表的な(B)粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
(A)懸濁重合法
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体さらに必要に応じて添加される軟化剤、分子量調整剤、離型剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本発明で重合性単量体は、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等のニトリル化合物;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステルが、好適に用いられる。
ホットオフセット改善及び耐熱保存性改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールに炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、得られるトナーの保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマー又はポリマーである。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」と称することがある。)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。
マクロモノマーは、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.03〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部用いる。
本発明では、着色剤として、カーボンブラックを用いる。カーボンブラックは、モノビニル単量体100質量部に対して、通常10〜15質量部、好ましくは10〜13質量部用いる。上記範囲でカーボンブラックを添加することによって、本発明のトナーにおいて、カーボンブラック含有量を、前記結着樹脂100質量部に対して10〜15質量部の範囲内とすることができる。
本発明では、帯電制御樹脂として、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位を含むスチレンアクリル系ポリマーである4級アンモニウム塩基含有共重合体を使用する。この4級アンモニウム塩基含有共重合体は、帯電制御樹脂ということがある。
該4級アンモニウム塩基含有共重合体は、ブラックトナーを得るのに充分な程度に無色である。4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体を共重合することにより、共重合体中に4級アンモニウム塩基を含有させ、それによって、該4級アンモニウム塩基含有共重合体を正帯電性の帯電制御樹脂として使用することができる。
前記4級アンモニウム塩基含有共重合体中の前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の共重合割合は、0.1〜2.5質量%の範囲内であり、好ましくは0.5〜2.0質量%の範囲内であり、更に好ましくは1.0〜1.5質量%の範囲内である。
4級アンモニウム塩基含有共重合体は、例えば、以下の方法によって製造することができる。
(a) ビニル系単量体と4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体とを共重合することによって得る方法。
(b) (a)で得られた共重合体をパラトルエンスルホン酸やメタンスルホン酸等と反応させることによって得る方法。
(c) ビニル系単量体とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート単量体とを共重合して得られた共重合体におけるジアルキルアミノアルキル基の窒素原子を4級化剤で4級化することによって得る方法。
4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の具体例としては、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリルオキシエチル)アンモニウムクロライド(DMC:メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド)、N−ベンジル−N,N−ジメチル−N−(2−メタクリルオキシエチル)アンモニウムクロライド(DML:メタクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド)等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
4級化剤としては、メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、エチルブロマイド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド等のハロゲン化有機化合物;メチルスルホン酸アルキルエステル、エチルスルホン酸アルキルエステル、プロピルスルホン酸アルキルエステル、ベンゼンスルホン酸アルキルエステル、パラトルエンスルホン酸アルキルエステル等のスルホン酸アルキルエステル;等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
ビニル系単量体としては、前述した重合性単量体に記載されているビニル芳香族炭化水素単量体、(メタ)アクリレート単量体等が好ましく用いられる。
ビニル芳香族炭化水素単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2−プロピルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、2−イソプロピルスチレン、3−イソプロピルスチレン、4−イソプロピルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2−メチル−α−メチルスチレン、3−メチル−α−メチルスチレン、4−メチル−α−メチルスチレン、2−エチル−α−メチルスチレン、3−エチル−α−メチルスチレン、4−エチル−α−メチルスチレン、2−プロピル−α−メチルスチレン、3−プロピル−α−メチルスチレン、4−プロピル−α−メチルスチレン、2−イソプロピル−α−メチルスチレン、3−イソプロピル−α−メチルスチレン、4−イソプロピル−α−メチルスチレン、2−クロロ−α−メチルスチレン、3−クロロ−α−メチルスチレン、4−クロロ−α−メチルスチレン、2,3−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,3−ジエチルスチレン、3,4−ジエチルスチレン、2,4−ジエチルスチレン、2,6−ジエチルスチレン、2−メチル−3−エチルスチレン、2−メチル−4−エチルスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレン、2,3−ジメチル−α−メチルスチレン、3,4−ジメチル−α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチル−α−メチルスチレン、2,3−ジエチル−α−メチルスチレン、3,4−ジエチル−α−メチルスチレン、2,4−ジエチル−α−メチルスチレン、2,6−ジエチル−α−メチルスチレン、2−エチル−3−メチル−α−メチルスチレン、2−メチル−4−プロピル−α−メチルスチレン、2−クロロ−4−エチル−α−メチルスチレン等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリレート単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類;等の4級アンモニウム塩基を有さない(メタ)アクリレート化合物(単に、(メタ)アクリレート化合物という。)が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明において、帯電制御樹脂のガラス転移温度(Tg)は、60〜90℃が好ましく、より好適には65〜85℃、さらに好適には70〜80℃である。上記範囲であると、保存性と定着性のバランスが良好となる。
4級アンモニウム塩基含有共重合体の質量平均分子量(Mw)は、8,000〜28,000であることが好ましく、より好適には10,000〜25,000であることが好ましく、さらに好適には15,000〜23,000であることが好ましい。
4級アンモニウム塩基含有共重合体の質量平均分子量(Mw)が、上記範囲にある場合には、4級アンモニウム塩基含有共重合体を、重合性単量体組成物中に好適に分散させることができ、経時的に安定した帯電量が付与されたトナーが得られる。4級アンモニウム塩基含有共重合体の質量平均分子量(Mw)が、8,000未満である場合には、保存性や印字耐久性が低下するおそれがある。一方、4級アンモニウム塩基含有共重合体の質量平均分子量(Mw)が28,000を超える場合には、定着性が低下するおそれがある。
4級アンモニウム塩基含有共重合体として、種々の市販品を使用できる。市販品としては、例えば、4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体の共重合割合が1質量%であるFCA−676P(:商品名、藤倉化成社製、Tg:73℃、重量平均分子量(Mw):19,500)、4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体の共重合割合が2質量%であるFCA−592P(:商品名、藤倉化成社製、Tg:82℃、重量平均分子量(Mw):12,000)等が挙げられる。
帯電制御樹脂は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.5〜5.5質量部、さらに好ましくは1.0〜5.0質量部用いることが望ましい。
帯電制御樹脂の添加量が上記範囲にある場合には、本発明のトナーと構成する着色樹脂粒子において、帯電制御樹脂を構成する成分である4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量を、結着樹脂100質量部に対して、0.034〜0.050質量部の範囲内とすることができるため、得られる着色樹脂粒子の帯電量が制御し易くなる。
その他の添加物として、軟化剤を用いることが好ましい。軟化剤として、下記一般式(1)の構造を有するモノエステル化合物を用いることがより好ましい。
−COO−R 一般式(1)
(上記一般式(1)中、Rは炭素数15〜23の直鎖アルキル基を示し、Rは炭素数16〜24の直鎖アルキル基を示す。)
とRは同じ基であってもよいし、互いに異なる基であってもよい。
一般式(1)に示すモノエステル化合物において、原料脂肪酸における炭素数(すなわちRの炭素数に1を加えた炭素数)と、原料アルコールにおける炭素数(すなわちRの炭素数)との差は、0〜6であることが好ましく、4〜6であることがより好ましい。
上記一般式(1)で示されるモノエステル化合物として、具体的には、パルミチン酸エイコシル(C1531−COO−C2041)、パルミチン酸ベヘニル(C1531−COO−C2245)、ステアリン酸ステアリル(C1735−COO−C1837)、ステアリン酸エイコシル(C1735−COO−C2041)、ステアリン酸ベヘニル(C1735−COO−C2245)、エイコサン酸ヘキサデシル(C1939−COO−C1633)、エイコサン酸ステアリル(C1939−COO−C1837)、エイコサン酸エイコシル(C1939−COO−C2041)、ベヘン酸ヘキサデシル(C2143−COO−C1633)、ベヘン酸ステアリル(C2143−COO−C1837)、ベヘン酸エイコシル(C2143−COO−C2041)、ベヘン酸ベヘニル(C2143−COO−C2245)、及びリグノセリン酸ヘキサデシル(C2347−COO−C1633)等が挙げられる。これらのモノエステル化合物の中でも、モノエステル化合物は、パルミチン酸ベヘニル、パルミチン酸エイコシル、ステアリン酸ベヘニル、エイコサン酸エイコシル、ベヘン酸ヘキサデシル、ベヘン酸ステアリル及びベヘン酸ベヘニルがより好ましく、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、エイコサン酸エイコシルが更に好ましい。
上記軟化剤の水酸基価は、通常10mgKOH/g以下であることが好ましく、6mgKOH/g以下であることがより好ましく、3mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。水酸基価が10mgKOH/gより大きいと、耐熱保存性が悪化する場合がある。なお、軟化剤の水酸基価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定される値である。
軟化剤の添加量は、重合性単量体(好適にはモノビニル単量体)100質量部に対して、通常10〜30質量部であることが好ましい。2種類以上の軟化剤を用いる場合でも、重合性単量体100質量部に対して、全ての軟化剤の総添加量が通常10〜30質量部であることが好ましい。当該添加量が10質量部未満である場合には、低温定着性が悪くなるおそれがある。一方、当該添加量が30質量部を超える場合には、耐熱保存性が悪くなるおそれがある。
軟化剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、10〜25質量部であるとより好ましく、12〜22質量部であることがさらに好ましい。
軟化剤の融点は60〜75℃であることが好ましく、63〜72℃であることがより好ましく、65〜70℃であることがさらに好ましい。軟化剤の融点が60℃未満である場合には、トナーが耐熱保存性に劣るおそれがある。また、軟化剤の融点が75℃を超える場合には、低温定着性が悪化する場合がある。
軟化剤の融点は、例えば、示差走査熱量分析機(商品名:DSC−6220、セイコーインスツル社製)等を用いて、特定の温度範囲において100℃/分で昇温する条件で測定を行い、得られたDSC曲線のピークのトップを融点(TmD)とすることができる。
上記軟化剤に使用されるモノエステル化合物の製造方法としては、酸化反応による合成法、カルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反応に代表されるエステル基導入反応、カルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を利用する方法、酸ハロゲン化物とアルコール化合物からの反応、エステル交換反応等が挙げられる。これらモノエステル化合物の製造には適宜触媒を用いることもできる。触媒としては、エステル化反応に用いる一般の酸性又はアルカリ性触媒、例えば酢酸亜鉛、チタン化合物等が好ましい。エステル化反応後、再結晶、蒸留等により目的生成物を精製してもよい。
モノエステル化合物の製造方法の典型例は以下の通りである。なお、本発明に用いられるモノエステル化合物の製造方法は、以下の典型例に限定されない。
まず、反応容器に、原料となるアルコールとカルボン酸を加える。アルコールとカルボン酸のモル比は、目的とする軟化剤の化学構造に合わせて適宜調整する。すなわち、モノエステル化合物の場合は、アルコール:カルボン酸=1:1のモル比となるようにアルコールとカルボン酸を混合する。なお、脱水縮合反応における反応性等を考慮して、アルコールとカルボン酸のうちいずれか一方を、上記比より若干過剰に加えてもよい。
次に、混合物を適宜加熱し、脱水縮合反応を行う。脱水縮合反応により得られるエステル化粗生成物に対し、塩基性水溶液、及び適宜有機溶媒を加え、未反応のアルコール及びカルボン酸を脱プロトン化し水相に分離する。あとは、適宜水洗、溶媒留去、及びろ過を行うことにより、所望のモノエステル化合物が得られる。
重合して結着樹脂となる重合性単量体を重合する際に、その他の添加物として、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、トナーの定着ロールからの剥離性を向上させるために、離型剤を用いることが好ましい。
離型剤としては、一般にトナー用の離型剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等のポリオレフィンワックス;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラタム等の石油ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールエステル、並びに、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等のジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル化合物;等が挙げられる。これらの離型剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、離型剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部の割合で用いることが望ましい。この量が少ないと十分な離型性が得られないことがあり、逆に多いとトナーの保存性が低下することがある。
(A−2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
上記(A−1)重合性単量体組成物の調製工程を経て得られる重合性単量体組成物を、水系分散媒体中に懸濁させて懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を得る。ここで、懸濁とは、水系分散媒体中で重合性単量体組成物の液滴を形成させることを意味する。液滴形成のための分散処理は、例えば、(インライン型)乳化分散機(商品名:マイルダー、大平洋機工社製)、高速乳化分散機(商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型、プライミクス社製)等の強攪拌が可能な装置を用いて行うことができる。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩:4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシジエチルアセテート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルブタノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久性も優れることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物の中でも、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系分散媒体中へ分散された後、液滴形成前に添加されても良いが、水系分散媒体中へ分散される前の重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、さらに好ましくは0.3〜15質量部であり、特に好ましくは1〜10質量部である。
本発明において、水系分散媒体は、水を主成分とする媒体のことを言う。
本発明において、水系分散媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドが好ましい。無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることにより、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、また、洗浄後の分散安定化剤残存量を少なくできるため、得られるトナーが画像を鮮明に再現することができ、且つ環境安定性に優れたものとなる。
(A−3)重合工程
上記(A−2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)により得られた、所望の懸濁液(重合性単量体組成物の液滴を含有する水系分散媒体)を、加熱し、重合を開始し、着色樹脂粒子の水分散液が得られる。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子は、そのまま外添剤を添加して重合トナーとして用いてもよいが、この着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(又は、「カプセル型」ともいう)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点を有する物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色樹脂粒子を用いて、コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100質量部に対して、好ましくは、0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
(A−4)洗浄、ろ過、脱水、及び乾燥工程
上記(A−3)重合工程後に得られる着色樹脂粒子の水分散液は、常法に従い、洗浄、濾過、脱水、及び乾燥の一連の操作を、必要に応じて数回繰り返し行われることが好ましい。
上記の洗浄の方法としては、分散安定化剤として無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性の無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色樹脂粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、ろ過の方法は、種々の公知の方法等を用いることができ、特に限定されない。例えば、遠心ろ過法、真空ろ過法、加圧ろ過法等を挙げることができる。また、乾燥の方法も、特に限定されず、種々の方法が使用できる。
(B)粉砕法
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
まず、結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体、さらに必要に応じて添加される軟化剤、離型剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー等を用いて混合する。次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
なお、粉砕法で用いる結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体、さらに必要に応じて添加される軟化剤、離型剤等のその他の添加物は、前述の(A)懸濁重合法で挙げたものを用いることができる。また、粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、前述の(A)懸濁重合法により得られる着色樹脂粒子と同じく、in situ重合法等の方法によりコアシェル型の着色樹脂粒子とすることもできる。
結着樹脂としては、他にも、従来からトナーに広く用いられている樹脂を使用することができる。粉砕法で用いられる結着樹脂としては、具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステル樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。
2.着色樹脂粒子
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、本発明のトナーに含有される着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
本発明のトナーに含有される着色樹脂粒子は、結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体を含む。
前記カーボンブラック含有量は、前記結着樹脂100質量部に対して10〜15質量部の範囲内であり、好ましくは11〜14質量部、より好ましくは12〜13質量部である。
また、本発明のトナーを構成する着色樹脂粒子は、下記帯電量測定方法で測定されるブローオフ帯電量が5〜60μC/gの範囲であり、好ましくは10〜50μC/gの範囲、より好ましくは20〜40μC/gの範囲である。
[帯電量測定方法]
着色樹脂粒子0.25gと、フェライトキャリア(球状、樹脂コートなし)9.75gとを、容積30cc(内寸底面直径30mm、高さ50mm)のガラス製容器に入れ、ローラ式撹拌機を用いて30分間、160回転/分の回転を与え、23℃、相対湿度50%の環境において摩擦帯電処理を行う。前記摩擦帯電処理後の着色樹脂粒子とフェライトキャリアの混合物0.2gをファラデーゲージに投入し、ブローオフ粉体帯電量測定装置を用いて、窒素ガス圧0.098MPaの条件で30秒間ブローオフして、着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)を測定する。
なお、前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)は、以下の式(1)によって算出することができる。
式(1)
着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)=混合物のブローオフ帯電量(μC)/混合物の重量(0.2g)×混合物中の着色樹脂粒子含有割合(2.5%)
前記帯電量測定方法で使用する前記フェライトキャリアは標準キャリアであるEF−80B2(商品名、パウダーテック社製、Mn−Mg−Sr−Fe系、球状、樹脂コートなし、粒径80μm)であることが好ましい。
また、前記ブローオフ粉体帯電量測定装置はMODEL TB200(商品名、東芝ケミカル株式会社製)であることが好ましい。
前記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、好ましくは4〜12μmであり、より好ましくは5〜10μmである。Dvが4μm未満である場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、画像濃度が低下したりする場合がある。Dvが12μmを超える場合には、画像の解像度が低下する場合がある。
また、前記着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、好ましくは1.0〜1.3であり、更に好ましくは1.0〜1.2である。Dv/Dnが1.3を超える場合には、転写性、画像濃度及び解像度の低下が起こる場合がある。着色樹脂粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、粒度分析計(商品名:マルチサイザーベックマン・コールター製)等を用いて測定することができる。
前記着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.96〜1.00であることが好ましく、0.97〜1.00であることがより好ましく、0.98〜1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96未満の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれがある。
本発明において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。
本発明のトナーに含有される着色樹脂粒子において、前記帯電制御樹脂の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜5.5質量部、さらに好ましくは1.0〜5.0質量部であることが望ましい。
また、前記帯電制御樹脂を構成する成分である4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.034〜0.050質量部、さらに好ましくは0.037〜0.040質量部であることが望ましい。
帯電制御樹脂及び4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量が上記範囲にある場合には、着色樹脂粒子の帯電量を上記範囲に制御し易くなる。
帯電制御樹脂の含有量又は前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量が、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子に付与される帯電量が不十分となり、トナーの印字性能に悪影響を及ぼすおそれがある。一方、帯電制御樹脂の含有量又は前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量が、上記範囲を超える場合には、帯電量が高くなり過ぎて、印字性能が低下するおそれがある。
3.トナーの製造方法
本発明においては、上記着色樹脂粒子を、外添剤と共に混合攪拌して外添処理を行うことにより、着色樹脂粒子の表面に、外添剤を付着させて1成分トナー(現像剤)とすることが好ましい。なお、1成分トナーは、さらにキャリア粒子と共に混合攪拌して2成分現像剤としてもよい。
外添処理を行う攪拌機は、着色樹脂粒子の表面に外添剤を付着させることができる攪拌装置であれば特に限定されず、例えば、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、ホソカワミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の混合攪拌が可能な攪拌機を用いて外添処理を行うことができる。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び/又は酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及び/又はメラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び/又は酸化チタンが好ましく、特にシリカからなる微粒子が好適である。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることができる。中でも粒径の異なる2種以上のシリカ微粒子を併用することが好ましい。
本発明では、外添剤を、着色樹脂粒子100質量部に対して、通常、0.05〜6質量部、好ましくは0.2〜5質量部の割合で用いることが望ましい。外添剤の添加量が0.05質量部未満の場合には転写残が発生することがある。外添剤の添加量が6質量部を超える場合にはカブリが発生することがある。
4.本発明のトナー
本発明のトナーは、カブリの発生が少なく紙面上のトナー量が少ない条件でも印字面で鮮明な黒色を発現することができる正帯電性ブラックトナーである。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
1.着色樹脂粒子の製造
[製造例1]
1−1.重合性単量体組成物の調製
スチレン75部及びn−ブチルアクリレート25部、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(商品名:AA6、東亜合成化学工業社製、Tg=94℃)0.25部、ジビニルベンゼン0.7部、ブラック着色剤としてカーボンブラック10部を、メディア型乳化分散機(商品名:ダイノミル、シンマルエンタープライゼス社製)を用いて分散させて、重合性単量体混合物を得た。湿式粉砕により得られた混合物に、帯電制御樹脂として4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体単位の共重合割合が1質量%であるスチレンアクリル系ポリマー(商品名:アクリベース FCA−676P、藤倉化成社製)3.7部、エステルワックス(商品名:WE−6、日油社製)20部及びテトラエチルチウラムジスルフィド1.0部を添加し、混合、溶解して、重合性単量体組成物を調製した。
1−2.水系分散媒体の調製
イオン交換水280部に塩化マグネシウム10.4部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム7.3部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド分散液を調製した。
1−3.液滴形成
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウムコロイド量5.3部)に、上記重合性単量体組成物を投入し、さらに攪拌して、そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート6部を添加した。重合開始剤を添加した分散液を、インライン型乳化分散機(商品名:マイルダー MDN303V、大平洋機工社製)により、回転数15,000rpmにて分散を行い、重合性単量体組成物の液滴を形成した。
1−4.懸濁重合
重合性単量体組成物の液滴を含有する分散液を、反応器に入れ、90℃に昇温して重合反応を行った。重合転化率がほぼ100%に達した後、シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート及び、シェル用重合開始剤として2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド〕(商品名:VA−086、和光純薬社製)0.1部を反応器に添加した。次いで、95℃で4時間維持して、重合を更に継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型着色樹脂粒子の水分散液を得た。
1−5.後処理工程
着色樹脂粒子の水分散液を攪拌しながら、pHが4.5以下となるまで硫酸を添加して酸洗浄を行った後(25℃、10分間)、濾別した着色樹脂粒子を、水で洗浄し、洗浄水をろ過した。この際の濾液の電気伝導度は、20μS/cmであった。さらに洗浄・ろ過工程後の着色樹脂粒子を脱水・乾燥し、乾燥した着色樹脂粒子(1)(円形度 0.986、Dv=5.8μm、Dv/Dn=1.14)を得た。
[製造例2]
製造例1において、カーボンブラック添加量を11部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(2)を得た。
[製造例3]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(3)を得た。
[製造例4]
製造例1において、カーボンブラック添加量を13部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(4)を得た。
[製造例5]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部としたこと、及び、FCA−676P添加量を3.5部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(5)を得た。
[製造例6]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部としたこと、及び、FCA−676P添加量を4.7部に変更したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(6)を得た。
[製造例7]
製造例1において、帯電制御樹脂として4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体単位の共重合割合が2質量%であるスチレンアクリル系ポリマー(商品名:アクリベース FCA−592P、藤倉化成社製)を1.7部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(7)を得た。
[製造例8]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−592Pを1.7部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(8)を得た。
[製造例9]
製造例1において、カーボンブラック添加量を8部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−592Pを1.7部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(9)を得た。
[製造例10]
製造例1において、カーボンブラック添加量を8部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂として4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体単位の共重合割合が8質量%であるスチレンアクリル系ポリマー(商品名:アクリベース FCA−161P、藤倉化成社製)を0.4部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(10)を得た。
[製造例11]
製造例1において、帯電制御樹脂としてFCA−161Pを0.4部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(11)を得た。
[製造例12]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−161Pを0.4部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(12)を得た。
[製造例13]
製造例1において、カーボンブラック添加量を13部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−161Pを0.4部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(13)を得た。
[製造例14]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−676Pを3.0部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(14)を得た。
[製造例15]
製造例1において、カーボンブラック添加量を12部に変更したこと、及び、帯電制御樹脂としてFCA−676Pを6.0部使用したこと以外は、着色樹脂粒子(1)と同様に、着色樹脂粒子(15)を得た。
なお、着色樹脂粒子(2)乃至(15)の円形度、Dv、及び、Dv/Dnは着色樹脂粒子(1)と概ね同じであった。
2.トナーの製造
[実施例1]
着色樹脂粒子(1)100部に、疎水化処理した平均粒径7nmのシリカ微粒子0.6部と、疎水化処理した平均粒径35nmのシリカ微粒子1部とを添加し、高速攪拌機(商品名:FMミキサー、日本コークス社製)を用いて混合することによって、実施例1のブラックトナーを得た。
[実施例2〜4、参考例A〜D
実施例2において着色樹脂粒子(2)を、実施例3において着色樹脂粒子(3)を、実施例4において着色樹脂粒子(4)を、参考例Aにおいて着色樹脂粒子(5)を、参考例Bにおいて着色樹脂粒子(6)を、参考例Cにおいて着色樹脂粒子(7)、参考例Dにおいて着色樹脂粒子(8)をそれぞれ使用したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2〜4、参考例A〜Dのトナーを得た。
[比較例1〜7]
比較例1において着色樹脂粒子(9)を、比較例2において着色樹脂粒子(10)を、比較例3において着色樹脂粒子(11)を、比較例4において着色樹脂粒子(12)を、比較例5において着色樹脂粒子(13)を、比較例6において着色樹脂粒子(14)を、比較例7において着色樹脂粒子(15)をそれぞれ使用したこと以外は、実施例1と同様にしての比較例1〜7のトナーを得た。
3.着色樹脂粒子の特性評価
上記実施例1〜実施例4、参考例A〜参考例D、及び比較例1〜比較例7のトナーに使用した着色樹脂粒子(1)〜(15)について、特性を調べた。詳細は以下の通りである。
(1)着色樹脂粒子の粒径測定
着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvは粒径測定機(商品名:マルチサイザー、ベックマン・コールター社製)により測定した。このマルチサイザーによる測定は、アパーチャー径:100μm、分散媒体:アイソトンII(:商品名、ベックマン・コールター社製)、濃度10%、測定粒子個数:100,000個の条件で行った。
具体的には、着色樹脂粒子サンプル0.2gをビーカーに取り、その中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(商品名:ドライウェル、富士フィルム社製)を加えた。そこへ、更に分散媒体を2mL加え、着色樹脂粒子を湿潤させた後、分散媒体を10mL加え、超音波分散器で1分間分散させてから上記の粒径測定器による測定を行った。
(2)着色樹脂粒子の帯電量測定
着色樹脂粒子0.25gと、標準キャリアであるフェライトキャリア(商品名:EF−80B2、パウダーテック社製、Mn−Mg−Sr−Fe系、球状、樹脂コートなし、粒径80μm)9.75gとを、容積30cc(内寸底面直径30mm、高さ50mm)のガラス製容器に入れ、ローラ式撹拌機を用いて30分間、160回転/分の回転を与え、23℃、相対湿度50%の環境において摩擦帯電処理を行った。前記摩擦帯電処理後の着色樹脂粒子とフェライトキャリアの混合物0.2gをファラデーゲージに投入し、ブローオフ粉体帯電量測定装置(商品名:MODEL TB200、東芝ケミカル株式会社製)を用いて、窒素ガス圧0.098MPaの条件で30秒間ブローオフして、前記混合物のブローオフ帯電量(μC)を測定した。着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)は、以下の式(1)によって算出した。
式(1)
着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)=混合物のブローオフ帯電量(μC)/混合物の重量(0.2g)×混合物中の着色樹脂粒子含有割合(2.5%)
(3)着色樹脂粒子の抵抗値(体積固有抵抗値)測定
着色樹脂粒子の体積固有抵抗値(logΩ/cm)は、着色樹脂粒子約3gを直径5cmの錠剤成型器に入れ、約100kgの荷重を1分間かけて試験片を作製した。当該試験片を用いて、誘電体損測定器(機種名:TRS−10型、安藤電気社製)による測定を、温度30℃、周波数1kHzの条件下で測定した実施することにより、着色粒子の体積固有抵抗値を求めた。
4.トナーの印字評価
上記実施例1〜実施例4、参考例A〜参考例D、及び比較例1〜比較例7のトナーについて、印字評価を行った。詳細は以下の通りである。
(1)画像濃度
画像濃度測定には、市販の非磁性一成分現像方式のプリンターを用い、現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。
常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、紙面上のトナー載り量が0.3mg/cmとなる一点に固定して、5%印字濃度で初期から連続印刷を行った。
10枚目の用紙に黒ベタ印字(印字濃度100%)を行い、反射式画像濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて黒ベタ画像の印字濃度を測定した。
(2)カブリ試験
市販の非磁性一成分現像方式プリンター(印刷速度:28枚/分)に印字用紙をセットし、現像装置にトナーを入れ、温度35℃、湿度80%RHの高温高湿(H/H)環境下及び温度10℃/相対湿度20%の低温低湿(L/L)環境下でそれぞれ24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で3枚連続印字を行った。
その後、各環境下において、5%濃度で初期から連続印字を行った。連続印字10,000枚目の後に白ベタ印字を行い、そして印字を途中で停止し、現像後の感光体上にある非画像部のトナーを粘着テープで剥ぎ取り、それを新しい印字用紙に貼り付けた。前述の反射式画像濃度計を用いて、その色調を測定し、それぞれLab空間の座標として表し、色差ΔEを算出して、カブリ値とした。この値の小さい方が、カブリが少ないことを示す。
5.トナー評価のまとめ
実施例1〜実施例4、参考例A〜参考例D及び比較例1〜比較例7の正帯電性ブラックトナーの評価結果を表1に示す。なお、下記表1中、「共重合割合(%)」とは、4級アンモニウム塩基含有共重合体である3種類の帯電制御樹脂(FCA−676P、FCA−592P、FCA161P)における4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の各共重合割合(質量%)を意味する。また、下記表1中、帯電制御樹脂含有量、4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体単位含有量、カーボンブラック含有量とは、結着樹脂100質量部に対する、各成分の含有量(質量部)を意味する。また、下記表1中、「初期カブリ」の「HH」とは、上記カブリ試験における高温高湿(H/H)環境下でのカブリ値を意味し、「初期カブリ」の「LL」とは、上記カブリ試験における低温低湿(L/L)環境下でのカブリ値を意味する。
Figure 0006965875
以下、表1を参照しながら、トナー評価について検討する。
まず、比較例1のトナーについて検討する。表1より、比較例1のトナーは、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の共重合割合(以下、単に共重合割合と称することがある。)が1質量%の帯電制御樹脂を使用し、カーボンブラックを8部含むトナーである。
表1より、比較例1のトナーは、LL初期カブリが0.4、HH初期カブリが0.5と低くカブリの発生は少ないが、反射IDが1.24と画像濃度が低かった。
以上より、共重合割合が2質量%の帯電制御樹脂を使用し、及びカーボンブラックを8部含む比較例1のトナーは、紙面上のトナー載り量が0.3mg/cmと少ない条件では、鮮明な黒色を発現できないことが分かる。
次に、比較例2〜5のトナーについて検討する。表1より、比較例2〜5のトナーは、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の共重合割合(以下、単に共重合割合と称することがある。)が8質量%の帯電制御樹脂を使用し、かつ、及びカーボンブラックを8〜13部含むトナーである。
表1より、比較例2〜5のトナーは、LL初期カブリが0.5以下、HH初期カブリが1.0以下と低く、カブリの発生は少ないが、カーボンブラックの含有量の大小にかかわらず、反射IDが1.24以下と画像濃度が低かった。
以上より、共重合割合が8質量%と高い帯電制御樹脂を使用する比較例2〜5のトナーでは、カーボンブラックの含有量を8部から13部へ増量しても、紙面上のトナー載り量が0.3mg/cmと少ない条件では、画像濃度を向上することはできなかった。
表1に示すとおり、着色樹脂粒子(10)−(13)では、カーボンブラックの含有量を8部から13部へ増量するに従い、着色樹脂粒子の電気抵抗が10.75Ω・cmから10.22Ω・cmと低下した。上述のようにカーボンブラックを増量しても画像濃度が向上しない理由は、共重合割合が8質量%と高い帯電制御樹脂着色を使用した場合には、樹脂粒子内でカーボンブラックが凝集してしまうためであると考えられる。
続いて、比較例6のトナーについて検討する。表1より、比較例6のトナーは、カーボンブラックを12部含みトナーを構成する着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が−2μC/gである。
表1より、比較例6のトナーは、反射IDが1.38と画像濃度は高く、LL初期カブリも0.2と低いが、HH初期カブリが3.5と非常に高かった。
以上より、比較例6のトナーでは、トナーを構成する着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が−2μC/gと低すぎるため、高温高湿環境下における初期カブリが発生しやすいことが分かる。
続いて、比較例7のトナーについて検討する。表1より、比較例7のトナーは、カーボンブラックを12部含みトナーを構成する着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が82μC/gである。
表1より、比較例7のトナーは、反射IDが1.39と画像濃度は高く、HH初期カブリも0.1と低いが、LL初期カブリが2.7と非常に高かった。
以上より、比較例7のトナーでは、トナーを構成する着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が82μC/gと高すぎるため、低温低湿環境下における初期カブリが発生しやすいことが分かる。
これらに対して、表1より、実施例1〜4、参考例A〜参考例Dのトナーは、4級アンモニウム塩基含有共重合体中の4級アンモニウム塩基含有アクリレート単量体単位の共重合割合が1〜2質量%の範囲であり、前記カーボンブラック含有量が、10〜13部の範囲であり、着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が7〜60μC/gの範囲であるトナーである。
表1より、実施例1〜4、参考例A〜参考例Dのトナーは、反射IDが1.31以上と画像濃度は高く、LL初期カブリが1.7以下、HH初期カブリが1.7以下と低かった。
したがって、4級アンモニウム塩基含有共重合体における前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位の共重合割合が1〜2質量%の範囲であり、前記カーボンブラック含有量が、結着樹脂100質量部に対して10〜13質量部の範囲であり、着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が7〜60μC/gの範囲である実施例1〜4、参考例A〜参考例Dのトナーは、カブリが抑制され且つ紙面上のトナー量が少ない条件でも印字面で鮮明な黒色を発現する正帯電性ブラックトナーであることが分かる。

Claims (3)

  1. 結着樹脂、カーボンブラック、及び帯電制御樹脂である4級アンモニウム塩基含有共重合体を含む着色樹脂粒子を含有する正帯電性ブラックトナーであって、
    前記4級アンモニウム塩基含有共重合体は、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体単位を含むスチレンアクリル系ポリマーであり、
    前記4級アンモニウム塩基含有共重合体における前記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート単量体の共重合割合が0.1〜2.5質量%の範囲であり、
    前記4級アンモニウム塩基含有共重合体のガラス転移温度Tgは70〜80℃であり、
    前記カーボンブラック含有量が、前記結着樹脂100質量部に対し10〜15質量部の範囲であり、
    下記帯電量測定方法で測定される前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量が30〜47μC/gの範囲であること、を特徴とする正帯電性ブラックトナー。
    [帯電量測定方法]
    前記着色樹脂粒子0.25gと、フェライトキャリア(球状、樹脂コートなし)9.75gとを、容積30cc(内寸底面直径30mm、高さ50mm)のガラス製容器に入れ、ローラ式撹拌機を用いて30分間、160回転/分の回転を与え、23℃、相対湿度50%の環境において摩擦帯電処理を行う。前記摩擦帯電処理後の着色樹脂粒子とフェライトキャリアの混合物0.2gをファラデーゲージに投入し、ブローオフ粉体帯電量測定装置を用いて、窒素ガス圧0.098MPaの条件で30秒間ブローオフして、前記着色樹脂粒子のブローオフ帯電量(μC/g)を測定する。
  2. 重合トナーであることを特徴とする請求項1に記載の正帯電性ブラックトナー。
  3. 前記帯電量測定方法で使用する前記フェライトキャリアが標準キャリアであるEF−80B2(商品名、パウダーテック社製、Mn−Mg−Sr−Fe系、球状、樹脂コートなし、粒径80μm)であり、前記ブローオフ粉体帯電量測定装置がMODEL TB200(商品名、東芝ケミカル株式会社製)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の正帯電性ブラックトナー。
JP2018509271A 2016-03-31 2017-03-24 正帯電性ブラックトナー Active JP6965875B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070063 2016-03-31
JP2016070063 2016-03-31
PCT/JP2017/012172 WO2017170278A1 (ja) 2016-03-31 2017-03-24 正帯電性ブラックトナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017170278A1 JPWO2017170278A1 (ja) 2019-02-07
JP6965875B2 true JP6965875B2 (ja) 2021-11-10

Family

ID=59964576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018509271A Active JP6965875B2 (ja) 2016-03-31 2017-03-24 正帯電性ブラックトナー

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20190041764A1 (ja)
JP (1) JP6965875B2 (ja)
CN (1) CN108780288B (ja)
WO (1) WO2017170278A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7443993B2 (ja) 2020-08-31 2024-03-06 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用カーボンブラック含有トナーの製造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4299898A (en) * 1979-05-03 1981-11-10 Xerox Corporation Positively charged toners containing quaternary ammonium salts attached to acrylate polymers
JPH0798514A (ja) * 1993-05-21 1995-04-11 Ricoh Co Ltd 正荷電性トナー
CN1119706C (zh) * 1994-07-22 2003-08-27 株式会社东芝 带正电单组分调色剂及其显象方法
US6365313B1 (en) * 1998-03-19 2002-04-02 Nippon Zeon Co., Ltd. Toner for development of electrostatic image and production process thereof
JP2000347445A (ja) * 1999-03-26 2000-12-15 Nippon Zeon Co Ltd 静電荷像現像用トナー
JP2000292987A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Ricoh Co Ltd 正極性トナー
JP2001013731A (ja) * 1999-06-25 2001-01-19 Ricoh Co Ltd リサイクルシステム用トナー
WO2007141967A1 (ja) * 2006-05-29 2007-12-13 Fujikura Kasei Co., Ltd. 正荷電制御剤及びその製造方法ならびにこれを用いた電子写真用トナー
WO2014157388A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 日本ゼオン株式会社 トナー
JP6413826B2 (ja) * 2014-02-19 2018-10-31 日本ゼオン株式会社 トナー
US10046556B2 (en) * 2015-04-20 2018-08-14 Canon Kabushiki Kaisha Image recording method and image recording apparatus
KR102024256B1 (ko) * 2016-09-23 2019-11-04 주식회사 엘지화학 점착 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2017170278A1 (ja) 2019-02-07
WO2017170278A1 (ja) 2017-10-05
CN108780288A (zh) 2018-11-09
US20190041764A1 (en) 2019-02-07
CN108780288B (zh) 2022-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6020458B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP6250637B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP5598640B1 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2019070835A (ja) 負帯電性トナー及びその製造方法
JP5835054B2 (ja) 静電荷像現像用カラートナーの製造方法
JP5845570B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP2008299010A (ja) 静電荷像現像用トナー、及びその製造方法
JP6690694B2 (ja) 重合トナーの製造方法
JP6965875B2 (ja) 正帯電性ブラックトナー
JP2003177571A (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP6418153B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP6825621B2 (ja) 静電荷像現像用マゼンタトナー
US10353306B2 (en) Method for producing negatively chargeable toner, and negatively chargeable toner
JP2019109538A (ja) イエロートナーの製造方法
US11754936B2 (en) Wax for toners for developing electrostatic images, and toner for developing electrostatic images containing the wax
JP2007322726A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2023125146A (ja) トナー
JP6269653B2 (ja) イエロートナーの製造方法
WO2019026736A1 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2019066526A (ja) 静電荷像現像用トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210305

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6965875

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150