JP6965840B2 - 含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物、該組成物の硬化物で被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物、該被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物を有する電気・電子部品及び光半導体装置、並びにゴム硬化物又はゲル硬化物の表面粘着性を低減する方法 - Google Patents
含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物、該組成物の硬化物で被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物、該被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物を有する電気・電子部品及び光半導体装置、並びにゴム硬化物又はゲル硬化物の表面粘着性を低減する方法 Download PDFInfo
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また、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中にパーフルオロポリエーテル構造を有する直鎖状パーフルオロポリエーテル化合物、1分子中に1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖中にパーフルオロポリエーテル構造を有する直鎖状パーフルオロポリエーテル化合物、1分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物及びヒドロシリル化反応触媒を含有する含フッ素硬化性ゲル組成物を硬化させることで、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、撥水性、撥油性、耐候性等の性質がバランスよく優れた含フッ素ゲル硬化物を得ることができることが開示されている(特許文献2)。
また更に、本発明は、ゴム硬化物又はゲル硬化物(特には、含フッ素ゴム硬化物又は含フッ素ゲル硬化物)の表面粘着性を低減する方法を提供することを目的とする。
(A)下記一般式(1)で表される環状オルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(2)で表される環状オルガノポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒:組成物全体の質量に対して白金族金属原子換算で0.1〜2,000ppm、
を含有する含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物であって、
かつ、前記(B)成分の配合量は、本組成物中に含まれる1価の脂肪族不飽和炭化水素基1モルに対して、前記(B)成分中に含まれるケイ素原子に直結した水素原子が0.75〜1.5モルとなる量であり、
該組成物を硬化して得られる2mm厚の硬化物に、23℃雰囲気下、テクスチャーアナライザーを用いて、直径6mmの円柱プローブを1.0mm/秒で下降させて硬化物に接触させた後、5.0gの荷重がかかるまで1.0mm/秒で下降させてから、さらに0.5mm侵入させ、その後該円柱プローブを10.0mm/秒で上昇させたときの粘着力が30g以下である硬化被膜を与えるものである含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。
さらに、(A)成分100質量部に対して、(D)成分として、1分子中に2個以上のアルケニル基を分子鎖末端に有し、さらに主鎖中にパーフルオロポリエーテル構造を有し、且つアルケニル基含有量が0.005〜0.3mol/100gである直鎖状ポリフルオロ化合物:0.1〜400質量部
を含有するものである[1]に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。
前記(D)成分が有するパーフルオロポリエーテル構造が、下記一般式(3)
−(CeF2eO)f− (3)
(式(3)中、eは1〜6の整数であり、fは1〜300の整数である。)
で表わされる構造を含むものである[2]に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。
前記(D)成分が、下記一般式(4)
及び/又は下記一般式(5)
で示される直鎖状ポリフルオロ化合物である[2]又は[3]に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。
[1]〜[6]のいずれか1項に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で表面が被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物。
前記被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物の硬化方式が付加硬化型である[7]に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物。
前記被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物のベースポリマーが、前記(D)成分であることを特徴とする[7]又は[8]に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物。
[7]〜[9]のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物を有する電気・電子部品。
[7]〜[9]のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物を有する光半導体装置。
[12]
[1]〜[6]のいずれか1項に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物を、ゴム硬化物又はゲル硬化物の表面に塗布、硬化させて、前記含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化被膜を形成する工程を有する該ゴム硬化物又はゲル硬化物の表面粘着性を低減する方法。
したがって、粘着性の高い封止材であるゴム硬化物又はゲル硬化物(特には、含フッ素ゴム硬化物又は含フッ素ゲル硬化物)を用いた場合であっても、その表面を本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で被覆すれば、光半導体装置の製造工程の一つにあるバラ積みの状態からボウル型振動パーツフィーダを用いて一定の方向・姿勢に整列させる工程において、光半導体装置同士がくっついてしまうという問題が生じることなく、光半導体装置を整列させることができる。
(A)成分は、下記一般式(1)で表される、一分子中に、ケイ素原子、酸素原子及び/又は窒素原子を含んでもよい2価の炭化水素基を介してシロキサンを構成するケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基と、シロキサンを構成するケイ素原子に直結した1価の脂肪族不飽和炭化水素基とを有する環状オルガノポリシロキサンである。
CmF2m+1− (6)
(式中、mは1〜10の整数、好ましくは3〜7の整数である。)
−CH2CH2−、
−CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2OCH2−、
−CH2CH2CH2−NH−CO−、
−CH2CH2CH2−N(Ph)−CO−、
−CH2CH2CH2−N(CH3)−CO−、
−CH2CH2CH2−N(CH2CH3)−CO−、
−CH2CH2CH2−N(CH(CH3)2)−CO−、
−CH2CH2CH2−O−CO−、
−CH2CH2−Si(CH3)2−Ph’−N(CH3)−CO−、
−CH2CH2CH2−Si(CH3)2−Ph’−N(CH3)−CO−
(但し、Phはフェニル基、Ph’はフェニレン基である。また、両端の結合手「−」のうちの一つは、上記1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基と結合するものである。)
等の炭素数2〜13のものが挙げられる。
(B)下記一般式(2)で表される、一分子中に、シロキサンを構成するケイ素原子に直結した水素原子と、ケイ素原子、酸素原子及び/又は窒素原子を含んでもよい2価の炭化水素基を介してシロキサンを構成するケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基とを有する環状オルガノポリシロキサンである。
(C)成分である白金族金属系触媒は、ヒドロシリル化反応触媒である。ヒドロシリル化反応触媒は、本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物中に含まれる1価の脂肪族不飽和炭化水素基、特には(A)成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基及び(D)成分中のアルケニル基と、本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物中に含有されるSiH基、特には(B)成分のSiH基との付加反応を促進する触媒である。このヒドロシリル化反応触媒は、一般に貴金属又はその化合物であり、高価格であることから、比較的入手し易い白金又は白金化合物がよく用いられる。
本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物は、任意成分として下記(D)成分を含有するものであることが好ましい。
−CoF2oO− (8)
(式(8)中、oは1〜6の整数である。)
で表される繰り返し単位を多数含むものであり、例えば下記一般式(3)で表されるもの等が挙げられる。
−(CeF2eO)f− (3)
(式(3)中、eは1〜6の整数であり、fは1〜300の整数、好ましくは1〜200の整数である。)
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
−CF2CF2CF2CF2O−
−CF2CF2CF2CF2CF2CF2O−
−C(CF3)2O−
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物には、その実用性を高めるために、上記の(A)〜(D)成分以外にも、任意成分として、ヒドロシリル化付加反応制御剤、無機質充填剤、可塑剤、粘度調節剤、可撓性付与剤((E)成分)等の各種配合剤を必要に応じて添加することができる。これら添加剤の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で任意である。
(式(9)中、GはCa'F2a'+1−(a’は1〜3の整数)で表される基であり、zは1〜500の整数であり、好ましくは2〜300の整数である。)
J−{(OCF(CF3)CF2)b'−(OCF2CF2)c'−(OCF2)d'}−O−J (10)
(式(10)中、Jは上記Gと同じであり、b’及びc’はそれぞれ0〜300の整数であり、好ましくは0〜150の整数である。但し、b’とc’が共に0の場合は除く。また、d’は1〜300の整数であり、好ましくは1〜150の整数である。各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
Rf−(L)e'−CH=CH2 (11)
[式(11)中、Rfは下記一般式(12)
F−[CF(CF3)CF2O]f'−Cg'F2g'− (12)
(式(12)中、f’は1〜200の整数、好ましくは1〜150の整数であり、g’は1〜3の整数である。)
で示される基であり、
Lは−CH2−、−OCH2−、−CH2OCH2−又は−CO−NR10−M−〔なお、これら各基は、左端がRfに、右端が炭素原子に結合される。また、R10は水素原子、メチル基、フェニル基又はアリル基であり、Mは−CH2−、下記構造式(13)で示される基又は下記構造式(14)で示される基である。
e’は0又は1である。]
F−(CF2CF2CF2O)h'−CF2CF3
(h’は1〜200の整数である。)
CF3−{(OCF(CF3)CF2)i'−(OCF2)j'}−O−CF3
(i’は1〜200の整数、j’は1〜200の整数である。各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
CF3−{(OCF2CF2)k'−(OCF2)l'}−O−CF3
(k’は1〜200の整数、l’は1〜200の整数である。各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
なお、本発明において「ゴム硬化物」とは、通常、JIS K 6249又はJIS K6253に準拠したA型硬度計によるゴム硬度測定において、硬さ(JIS A硬度)が1〜80、好ましくは5〜70程度のゴム状の弾性体を意味するものであり、「ゲル硬化物」とは、通常、上記のJIS A硬度計において、硬さ(即ち、ゴム硬度)が0であって、有効なゴム硬度を有さない程柔らかくかつ低弾性(低応力性)の硬化物(非弾性体)であり、好ましくは、JIS K2220(1/4コーン)による針入度が10〜100程度のものを意味する。
なお、本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物を各種ゴム硬化物又はゲル硬化物に塗布するに当たり、該組成物をそのまま使用してもよいが、該組成物を適当な溶剤に所望の濃度で溶解して使用してもよい。該溶剤としては、特に限定されないが、トルエン、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン、ベンゾトリフルオライド、2−フルオロベンゾトリフルオライド、3−フルオロベンゾトリフルオライド、4−フルオロベンゾトリフルオライド、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、4−(トリフルオロメチル)トルエン、パーフルオロイソプロピルベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。
・測定装置:Stable Micro System社製Texture Analyzer TA.XTplus
・プローブ:直径6mmの円柱プローブ(P/0.25、1/4” Cyl.Stainless)
・テストモード:Compression
・ターゲットモード:Distance
・プローブの下降スピード:1.0mm/秒
・測定を開始する荷重:5.0g
・測定試料への進入スピード:1.0mm/秒
・測定試料への進入距離:0.5mm
・測定試料へ進入後のプローブの上昇スピード:10.0mm/秒
・測定温度:23℃
・測定試料の厚さ:2mm
なお、本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物を硬化して得られる硬化物(硬化被膜)の該粘着力を30g以下とするためには、上記(A)、(B)、(C)成分の所定量をそれぞれ所定の配合比率で併用することが必要であるが、該粘着力は、更に(A)成分の分子構造、(B)成分の分子構造、その他、任意成分として配合し得る(D)成分等の分子構造やその配合量等の因子にも複合的に依存するものであり、該粘着力が上記範囲内となる様にこれらの因子を複合的に適宜選択することにより達成することができる。
このようなゴム硬化物又はゲル硬化物として、特許文献2や6に記載された含フッ素ゲル組成物を硬化して得られる含フッ素ゲル硬化物や、特許文献8〜14に記載された含フッ素ゴム組成物を硬化して得られる含フッ素ゴム硬化物を挙げることができる。
下記実施例、比較例に用いられる(A)〜(E)成分を下記に示す。
(A−1):下記式(15)で示される環状オルガノポリシロキサン(ビニル基含有量0.00451モル/g)
(B−1):下記式(17)で示される環状オルガノポリシロキサン(SiH基含有量0.00605モル/g)
(C−1):塩化白金酸のノルマルブタノール溶液(白金原子濃度2.0質量%)
(D−1): 下記式(19)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物(粘度4,010mPa・s、ビニル基量0.0304モル/100g)
(D−2):下記式(20)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物(粘度4,080mPa・s、ビニル基量0.0889モル/100g)
(D−3):下記式(21)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物(粘度4,050mPa・s、ビニル基量0.0301モル/100g)
(D−4):下記式(22)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物(粘度4,100mPa・s、ビニル基量0.0901モル/100g)
実施例1〜12及び比較例1〜2において、上記(A)〜(E)成分を表1〜4に示す所定の量を用いて、下記の様に調製して得られた組成物を、150℃にて2時間加熱することにより2mm厚の硬化物を作製した。
そして、下記方法に従って、該硬化物の粘着力を測定した。結果を表1〜4に示す。また、参考例1〜2として、後述する「封止材用ゴム硬化物1」又は「封止材用ゲル硬化物1」の粘着力も、同様の方法により測定した。結果を表5に示す。
上記で得た2mm厚のシート状硬化物に対して、テクスチャーアナライザー(Stable Micro System社製Texture Analyzer TA.XTplus)を用いて、次の測定条件にて荷重を測定し、荷重曲線を得た。そして、図1に示す様に、荷重曲線から粘着力を求めた。尚、測定は3回行い、表1〜5にはその平均値を示した。
・テストモード:Compression
・ターゲットモード:Distance
・プローブの下降スピード:1.0mm/秒
・測定を開始する荷重:5.0g
・測定試料への進入スピード:1.0mm/秒
・測定試料への進入距離:0.5mm
・測定試料へ進入後のプローブの上昇スピード:10.0mm/秒
・測定温度:23℃
そして、該光半導体装置10,000個をボウル型振動パーツフィーダにかけて整列させた後、該光半導体装置同士でくっついた個数を数えた。該個数が0個の場合を○、2〜9個を△、10個以上を×と評価した結果を表6〜13に示す。
なお、比較例1、2については、評価を行うに足りる硬化物が得られなかったため、光半導体装置同士の粘着性(ブロッキング性)に関する評価試験自体を行わなかった。
尚、封止材5は、下記の様に調製して得られた組成物(下記「封止材用ゴム組成物1」又は「封止材用ゲル組成物1」)を、LED3が浸漬するように、基板4の凹部に注入し、150℃にて1時間加熱することにより得られた硬化物(下記「封止材用ゴム硬化物1」又は「封止材用ゲル硬化物1」)である。また、表14の参考例1〜2は、「封止材用ゴム硬化物1」又は「封止材用ゲル硬化物1」の表面を何も被覆せずに評価したときの結果である。
上記(D−1)の直鎖状ポリフルオロ化合物100質量部に、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子濃度0.5質量%)0.05質量部、1−エチニル−1−ヒドロキシシクロヘキサンの60%トルエン溶液0.20質量部、下記式(24)で示される含フッ素オルガノ水素ポリシロキサン(SiH基量0.000657モル/g)50.9質量部、及び下記式(25)で示される含フッ素オルガノ水素ポリシロキサン2.0質量部を順次添加し、均一になるように混合した。その後、脱泡操作を行うことにより封止材用ゴム組成物1を調製した。該組成物1を150℃にて1時間加熱することにより得られた封止材用ゴム硬化物1の硬さは、JIS K6253−3:2012に規定されるタイプAデュロメータで32であった。また、該封止材用ゴム硬化物1の上述の粘着力は、189gであった。
下記式(26)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物(粘度10,900mPa・s、ビニル基量0.0120モル/100g)40.0質量部に、上記(E−1)の直鎖状ポリフルオロ化合物35.0質量部、デムナムS−65(ダイキン工業社製)25.0部、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度0.5質量%)0.15質量部、1−エチニル−1−ヒドロキシシクロヘキサンの60%トルエン溶液0.15質量部、及び上記式(24)で示される含フッ素オルガノ水素ポリシロキサン20.5質量部を順次添加し、均一になるように混合した。その後、脱泡操作を行うことにより封止材用ゲル組成物1を調製した。該組成物1を150℃にて1時間加熱することにより得られた封止材用ゲル硬化物1の、JIS K2220に準拠した針入度は68であった。また、該封止材用ゲル硬化物1の上述の粘着力は、102gであった。
2 本発明の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物を硬化して得られる硬化物
3 LED
4 基板
5 封止材
6 金属電極
7 ボンディングワイヤ
Claims (17)
- (A)下記一般式(1)で表される環状オルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(2)で表される環状オルガノポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒:組成物全体の質量に対して白金族金属原子換算で0.1〜2,000ppm、
を含有する含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物であって、
前記(B)成分の配合量は、本組成物中に含まれる1価の脂肪族不飽和炭化水素基1モルに対して、前記(B)成分中に含まれるケイ素原子に直結した水素原子が0.75〜1.5モルとなる量であり、
かつ、該組成物を硬化して得られる2mm厚の硬化物に、23℃雰囲気下、テクスチャーアナライザーを用いて、直径6mmの円柱プローブを1.0mm/秒で下降させて硬化物に接触させた後、5.0gの荷重がかかるまで1.0mm/秒で下降させてから、さらに0.5mm侵入させ、その後該円柱プローブを10.0mm/秒で上昇させたときの粘着力が30g以下である硬化被膜を与えるものである含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で表面が被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物。 - 含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物が、さらに、(A)成分100質量部に対して、(D)成分として、1分子中に2個以上のアルケニル基を分子鎖末端に有し、さらに主鎖中にパーフルオロポリエーテル構造を有し、且つアルケニル基含有量が0.005〜0.3mol/100gである直鎖状ポリフルオロ化合物:0.1〜400質量部
を含有するものである請求項1に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で表面が被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物。 - 前記(D)成分が有するパーフルオロポリエーテル構造が、下記一般式(3)
−(CeF2eO)f− (3)
(式(3)中、eは1〜6の整数であり、fは1〜300の整数である。)
で表わされる構造を含むものである請求項2に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で表面が被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物。 - 前記(D)成分が、下記一般式(4)
及び/又は下記一般式(5)
で示される直鎖状ポリフルオロ化合物である請求項2又は3に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化物で表面が被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物。 - 前記被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物の硬化方式が付加硬化型である請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物。
- 前記被覆されたゴム硬化物又はゲル硬化物のベースポリマーが、前記(D)成分であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物を有する電気・電子部品。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム硬化物又はゲル硬化物を有する光半導体装置。
- (A)下記一般式(1)で表される環状オルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(2)で表される環状オルガノポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒:組成物全体の質量に対して白金族金属原子換算で0.1〜2,000ppm、
を含有する含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物であって、
前記(B)成分の配合量は、本組成物中に含まれる1価の脂肪族不飽和炭化水素基1モルに対して、前記(B)成分中に含まれるケイ素原子に直結した水素原子が0.75〜1.5モルとなる量であり、
かつ、該組成物を硬化して得られる2mm厚の硬化物に、23℃雰囲気下、テクスチャーアナライザーを用いて、直径6mmの円柱プローブを1.0mm/秒で下降させて硬化物に接触させた後、5.0gの荷重がかかるまで1.0mm/秒で下降させてから、さらに0.5mm侵入させ、その後該円柱プローブを10.0mm/秒で上昇させたときの粘着力が30g以下である硬化被膜を与えるものである含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物を、ゴム硬化物又はゲル硬化物の表面に塗布、硬化させて、前記含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化被膜を形成する工程を有する、該ゴム硬化物又はゲル硬化物の表面粘着性を低減する方法。 - (A)下記一般式(1)で表される環状オルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(2)で表される環状オルガノポリシロキサン、
(C)白金族金属系触媒:組成物全体の質量に対して白金族金属原子換算で0.1〜2,000ppm、
を含有する含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物であって、
前記(B)成分の配合量は、本組成物中に含まれる1価の脂肪族不飽和炭化水素基1モルに対して、前記(B)成分中に含まれるケイ素原子に直結した水素原子が0.75〜1.5モルとなる量であり、
かつ、該組成物を硬化して得られる2mm厚の硬化物に、23℃雰囲気下、テクスチャーアナライザーを用いて、直径6mmの円柱プローブを1.0mm/秒で下降させて硬化物に接触させた後、5.0gの荷重がかかるまで1.0mm/秒で下降させてから、さらに0.5mm侵入させ、その後該円柱プローブを10.0mm/秒で上昇させたときの粘着力が30g以下である硬化被膜を与えるものである含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物であって、
該含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物をゴム硬化物又はゲル硬化物の表面に塗布、硬化させて、前記含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物の硬化被膜を形成する工程を有する、該ゴム硬化物又はゲル硬化物の表面粘着性を低減する方法に用いられるものである、含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。 - さらに、(A)成分100質量部に対して、(D)成分として、1分子中に2個以上のアルケニル基を分子鎖末端に有し、さらに主鎖中にパーフルオロポリエーテル構造を有し、且つアルケニル基含有量が0.005〜0.3mol/100gである直鎖状ポリフルオロ化合物:0.1〜400質量部
を含有するものである請求項12に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。 - 前記(D)成分が有するパーフルオロポリエーテル構造が、下記一般式(3)
−(C e F 2e O) f − (3)
(式(3)中、eは1〜6の整数であり、fは1〜300の整数である。)
で表わされる構造を含むものである請求項13に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。 - 前記(D)成分が、下記一般式(4)
及び/又は下記一般式(5)
で示される直鎖状ポリフルオロ化合物である請求項13又は14に記載の含フッ素ポリシロキサン硬化性組成物。
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