JP6965328B2 - ヒト化抗タウ(pS422)抗体及び使用法 - Google Patents
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Description
本発明は、配列番号03のリン酸化タウ断片に特異的に結合するヒト化抗タウ(pS422)抗体及び脳疾患の処置のためのその使用に関する。
ヒトタウ(微小管結合タンパク質タウ(神経原線維変化タンパク質、ペアードヘリカルフィラメント−タウ、PHF−タウ))は、軸索に主に見られる神経微小管結合タンパク質であり、かつチューブリンの重合を促進するように及び微小管を安定化させるように機能する。8つのアイソフォーム(アイソフォームA、B、C、D、E、F、G、胎児−タウ)がヒト脳に見られ、最も長いアイソフォームは441アミノ酸を含む(アイソフォームF、Uniprot P10636-8)。タウ及びその特性はまた、Reynolds, C.H., et al., J. Neurochem. 69 (1997) 191-198によっても記載されている。
・神経原線維型の疾患をはじめとする、アルツハイマー病
・ダウン症候群、成人の症例
・グアムパーキンソニズム痴呆複合
・ボクサー認知症
・ピック病
・嗜銀顆粒性認知症
・前頭側頭型認知症
・大脳皮質基底核変性症
・淡蒼球橋黒質変性症
・進行性核上性麻痺
・神経原線維変化を伴うゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病
である。
本発明は、抗ヒトタウ(pS422)抗体、特にヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体、及びその使用法を提供する。
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに特異的に結合する。
アミノ酸が、(1)共有結合的に抗原と直接結合している場合、(2)HVR領域に隣接している場合、(3)さもなくばHVR領域と相互作用している場合、又は(4)VL−VH界面に関与している場合に、選択されたヒト可変領域フレームワーク残基は、ウサギMab086抗体に由来する等価なフレームワークアミノ酸によって置換されている;
又は
その位置においてヒト免疫グロブリンにとって普通ではないヒトフレームワークアミノ酸は、ウサギドナー抗体の等価な位置に由来するか又はより典型的なヒト免疫グロブリンの等価な位置に由来するアミノ酸を用いて置換されている。
(1)(a)HVR−H1として配列番号08のアミノ酸配列、HVR−H2として配列番号09のアミノ酸配列、及びHVR−H3として配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、HVR−L1として配列番号70のアミノ酸配列、HVR−L2として配列番号72のアミノ酸配列、及びHVR−L3として配列番号15のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、抗体;
又は
(b)HVR−H1として配列番号08のアミノ酸配列、HVR−H2として配列番号09のアミノ酸配列、及びHVR−H3として配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、HVR−L1として配列番号12のアミノ酸配列、HVR−L2として配列番号14のアミノ酸配列、及びHVR−L3として配列番号74のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、抗体;
又は
(c)HVR−H1として配列番号08のアミノ酸配列、HVR−H2として配列番号09のアミノ酸配列、及びHVR−H3として配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、HVR−L1として配列番号71のアミノ酸配列、HVR−L2として配列番号73のアミノ酸配列、及びHVR−L3として配列番号15のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、抗体;
又は
(d)HVR−H1として配列番号08のアミノ酸配列、HVR−H2として配列番号77のアミノ酸配列、及びHVR−H3として配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、HVR−L1として配列番号12のアミノ酸配列、HVR−L2として配列番号14のアミノ酸配列、及びHVR−L3として配列番号75のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、抗体;
(2)(1)の抗体と等価な活性を有する、(1)の抗体に1つ以上の保存的アミノ酸置換を有する抗体。
a)重鎖可変ドメインに、配列番号08、18、及び10のHVR、又は
b)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、又は
c)重鎖可変ドメインに、配列番号08、77、及び10のHVRを含む。
a)軽鎖可変ドメインに、配列番号71、73、及び15のHVR、又は
b)軽鎖可変ドメインに、配列番号70、72、及び15のHVR、又は
c)軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び79のHVR、又は
d)軽鎖可変ドメインに、配列番号71、81、及び15のHVRを含む。
a)重鎖可変ドメインに、配列番号08、18、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号13、14、及び15のHVR、又は
b)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号12、05、及び15のHVR、又は
c)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号13、14、及び15のHVR、又は
d)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号71、73、及び15のHVR、又は
e)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号70、72、及び15のHVR、又は
f)重鎖可変ドメインに、配列番号08、77、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び79のHVR、又は
g)重鎖可変ドメインに、配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び79のHVR、又は
h)重鎖可変ドメインに、配列番号08、77、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに、配列番号71、81、及び15のHVRを含む。
a)配列番号20の重鎖可変ドメインと、配列番号17の軽鎖可変ドメイン、又は
b)配列番号19の重鎖可変ドメインと、配列番号16の軽鎖可変ドメイン、又は
c)配列番号19の重鎖可変ドメインと、配列番号17の軽鎖可変ドメイン、又は
d)配列番号21の重鎖可変ドメインと、配列番号17の軽鎖可変ドメイン、又は
e)配列番号65の重鎖可変ドメインと、配列番号67の軽鎖可変ドメイン、又は
f)配列番号65の重鎖可変ドメインと、配列番号66の軽鎖可変ドメイン、又は
g)配列番号76の重鎖可変ドメインと、配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
h)配列番号19の重鎖可変ドメインと、配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
i)配列番号76の重鎖可変ドメインと、配列番号80の軽鎖可変ドメインを含む。
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長のヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合する。
a)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下、及び/又は
b)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下、及び/又は
c)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下、及び/又は
d)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する。
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する。
a)ヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
b)ヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、又は
c)L234A、L235A、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、
d)S228P、L235E、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、
e)両方の重鎖にL234A、L235A、及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
f)両方の重鎖にS228P及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体
である。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号18及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号13、配列番号14及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号05及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号13、配列番号14及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号71、配列番号73及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号70、配列番号72及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号14及び配列番号79のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号14及び配列番号74のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号77及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号14及び配列番号75のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号20のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号17のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号19のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号16のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号19のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号17のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号21のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号17のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号67のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号66のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号68のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号19のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号78のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号76のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基又はグリシン−リジンジペプチドは存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号69のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する
ことを特徴とする。
配列番号01 ヒトタウタンパク質アイソフォームF(441残基)
配列番号02 422位のセリン残基においてリン酸化されたヒトタウタンパク質アイソフォームF(441残基)
配列番号03 7位(配列番号01の422位に相当する)にリン酸化セリンを有するヒトタウタンパク質断片(配列番号01の残基416から430):Ser-Ile-Asp-Met-Val-Asp-Ser(PO3H2)-Pro-Gln-Leu-Ala-Thr-Leu-Ala-Asp
配列番号04 ウサギ抗体086 CDRL1−QSSQSVRTNKLA
配列番号05 ウサギ抗体086 CDRL2−SASTLDF
配列番号06 ウサギ抗体086 CDRL3−LGYFDCSIADCVA
配列番号07 ウサギ抗体086 VL00
配列番号08 ウサギ抗体086 CDRH1−SNAIN
配列番号09 ウサギ抗体086 CDRH2−YIAVSGNTYYASWAKG
配列番号10 ウサギ抗体086 CDRH3−SNI
配列番号11 ウサギ抗体086 VH00
配列番号12 ヒト化CDRL1変異体1−RSSQSVRTNKLA
配列番号13 ヒト化CDRL1変異体2−RSSQSVRTNRLA
配列番号14 ヒト化CDRL2変異体1−SASTLDY
配列番号15 ヒト化CDRL3変異体1−LGYFDSSADIVA
配列番号16 ヒト化VL変異体1−VL21
配列番号17 ヒト化VL変異体2−VL22
配列番号18 ヒト化CDRH2−YIAVSGNTYYADSVKG
配列番号19 ヒト化VH変異体1−VH32
配列番号20 ヒト化VH変異体2−VH20
配列番号21 ヒト化VH変異体3−VH33
配列番号22 ヒト化CDRL2変異体2−SASTLQS
配列番号23 ヒト化CDRL2変異体3−SASTLES
配列番号24 ヒト化CDRL3変異体2−LGYFDSSIADSVA
配列番号25 ヒト化CDRL3変異体3−LGYFDSSIADRVA
配列番号26 ヒト化CDRL3変異体4−LGYFDPSIADPVA
配列番号27 ヒト化CDRL3変異体5−LGYFDSSIADIVA
配列番号28 ヒト化CDRL3変異体6−LGYFDPSADPIA
配列番号29 ヒト化CDRL3変異体7−LGYFDPSADPVA
配列番号30 ヒト化CDRL1変異体3−RASQGVRTNKLA
配列番号31 ヒト化CDRL1変異体4−RASQSVRTNKLA
配列番号32 ヒト化VL変異体4−VL01
配列番号33 ヒト化VL変異体5−VL09
配列番号34 ヒト化VL変異体6−VL12
配列番号35 ヒト化VL変異体7−VL15
配列番号36 ヒト化VL変異体8−VL16
配列番号37 ヒト化VL変異体9−VL17
配列番号38 ヒト化VL変異体10−VL19
配列番号39 ヒト化VL変異体11−VL28
配列番号40 ヒト化VL変異体12−VL33
配列番号41 ヒト化VL変異体13−VL35
配列番号42 ヒト化VL変異体14−VL39
配列番号43 ヒト化VL変異体15−VL40
配列番号44 ヒト化VL変異体16−VL41
配列番号45 ヒト化VL変異体17−VL42
配列番号46 ヒト化VH変異体4−VH01
配列番号47 ヒト化VH変異体5−VH02
配列番号48 ヒト化VH変異体6−VH03
配列番号49 ヒト化VH変異体7−VH04
配列番号50 ヒト化VH変異体8−VH14
配列番号51 ヒト化VH変異体9−VH15
配列番号52 ヒト化VH変異体10−VH18
配列番号53 ヒト化VH変異体11−VH19
配列番号54 ヒト化VH変異体12−VH22
配列番号55 ヒト化VH変異体13−VH23
配列番号56 ヒト化VH変異体14−VH24
配列番号57 ヒト化VH変異体15−VH31
配列番号65 ヒト化VH変異体16−VH35H5
配列番号66 ヒト化VL変異体18−VL31A1
配列番号67 ヒト化VL変異体19−VL49G1
配列番号68 ヒト化VL変異体20−VL35F2
配列番号69 ヒト化VL変異体21−VL53A2
配列番号70 ヒト化CDRL1変異体5
配列番号71 ヒト化CDRL1変異体6
配列番号72 ヒト化CDRL2変異体4
配列番号73 ヒト化CDRL2変異体5
配列番号74 ヒト化CDRL3変異体8
配列番号75 ヒト化CDRL3変異体9
配列番号76 ヒト化VH変異体17−VH76A6
配列番号77 ヒト化CDRH1変異体1
配列番号78 ヒト化VL変異体22−VL35G4
配列番号79 ヒト化CDRL3変異体10
配列番号80 ヒト化VL変異体23−VL145B12
配列番号81 ヒト化CDRL2変異体6
配列番号82 抗トランスフェリン受容体抗体重鎖1
配列番号83 抗トランスフェリン受容体抗体重鎖2
配列番号84 抗トランスフェリン受容体抗体重鎖3
配列番号85 抗トランスフェリン受容体抗体軽鎖
配列番号86 ヒト化VL変異体24−VL4G1
配列番号87 ヒト化CDRL3変異体11
本発明は、結合ペプチド又はタンパク質又はその機能的部分、特に抗体、特にモノクローナル抗体又はその機能的部分、特に結合ペプチド又は抗体に関し、該結合ペプチド又は抗体は、哺乳動物上の、特にヒトタウタンパク質上又はその断片上のリン酸化エピトープ、特に病的タンパク質タウ配座異性体を認識してこれに特異的に結合するが、1つの実施態様では、対応するリン酸化されていないエピトープ及び/又は関連性のないエピトープには結合せず、該結合ペプチド又は抗体は、422位にリン酸化Ser(pS422)を含むタウアミノ酸残基416〜430からなる、哺乳動物上の、特に配列番号02に示されるようなヒトタウタンパク質上のエピトープに結合する。
本明細書における目的での「アクセプターヒトフレームワーク」は、以下に定義されているような、ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒト共通フレームワークに由来する軽鎖可変ドメイン(VL)フレームワーク又は重鎖可変ドメイン(VH)フレームワークのアミノ酸配列を含むフレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワーク若しくはヒト共通フレームワーク「に由来する」アクセプターヒトフレームワークは、それと同じアミノ酸配列を含んでいても、又は、アミノ酸配列の変化を含有していてもよい。いくつかの実施態様では、アミノ酸変化の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。いくつかの実施態様では、VLアクセプターヒトフレームワークは、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列又はヒト共通フレームワーク配列の配列と同一である。
(a)アミノ酸残基26〜32(L1)、50〜52(L2)、91〜96(L3)、26〜32(H1)、53〜55(H2)、及び96〜101(H3)に存在する超可変ループ(Chothia, C. and Lesk, A.M., J. Mol. Biol. 196 (1987) 901-917);
(b)アミノ酸残基24〜34(L1)、50〜56(L2)、89〜97(L3)、31〜35b(H1)、50〜65(H2)、及び95〜102(H3)に存在するCDR(Kabat, E.A. et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991), NIH Publication 91-3242);
(c)27c〜36(L1)、46〜55(L2)、89〜96(L3)、30〜35b(H1)、47〜58(H2)、及び93〜101(H3)に存在する抗原接触部(MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262: 732-745 (1996));並びに
(d)(a)、(b)、及び/又は(c)の組合せ(HVRアミノ酸残基46〜56(L2)、47〜56(L2)、48〜56(L2)、49〜56(L2)、26〜35(H1)、26〜35b(H1)、49〜65(H2)、93〜102(H3)、及び94〜102(H3)を含む)
を含む。
X/Yの分率×100
A.例示的なヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体
本明細書において報告されているようなヒト化抗体は、標準的なヒト化法によっては入手できなかった。親ウサギ抗体と同等な結合特徴及び薬物動態特性を有するヒト化抗体を得るために、アミノ酸配列内に標準的ではない突然変異を導入することが必要とされた。これは、本明細書において報告されているような抗体が血液脳関門を通過し、かつヒト脳内において効果的であることを目的としているので、特に重要である。したがって、ヒト化抗体の選択のために一般的に適用されている基準は、本症例に直接適用するには十分に厳密ではなかった。
i)(a)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3;又は
ii)(a)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3;又は
iii)(a)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3
から選択された少なくとも1つ、少なくとも2つ、又は3つ全てのVL HVR配列を含む。
i)(a)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3;又は
ii)(a)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3;又は
iii)(a)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(c)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3
を含む。
i)(a)配列番号08のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号09のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号71のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号73のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3、又は
ii)(a)配列番号08のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号09のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号70のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号72のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号15のアミノ酸配列を含むHVR−L3、又は
iii)(a)配列番号08のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号09のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号12のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号14のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号79のアミノ酸配列を含むHVR−L3
を含む、(ヒト化)抗体を提供する。
特定の実施態様では、本明細書に提供された抗体は、100nM以下、50nM以下、又は1nM〜100nMの解離定数(KD)を有する(例えば10−7M以下、例えば10−7M〜10−9M)。
特定の実施態様では、本明細書において提供された抗体は、抗体断片である。抗体断片としては、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab')2、Fv、及びscFv断片、並びに下記した他の断片が挙げられるがこれらに限定されない。特定の抗体断片の総説については、Hudson, P.J. et al., Nat. Med. 9 (2003) 129-134を参照されたい。scFv断片の総説については、例えば、Plueckthun, A., In; The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, Vol. 113, Rosenburg and Moore (eds.), Springer-Verlag, New York (1994), pp. 269-315を参照されたい;また、国際公開公報第93/16185号;米国特許第5,571,894号及び米国特許第5,587,458号も参照されたい。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含みかつインビボでの延長された半減期を有する、Fab及びF(ab')2断片の考察については、米国特許第5,869,046号を参照されたい。
典型的には、非ヒト抗体は、ヒトに対する免疫原性を低減させるためにヒト化されているが、親非ヒト抗体の特異性及び親和性を保持している。一般的には、ヒト化抗体は1つ以上の可変ドメインを含み、この中のHVR、例えばCDR(又はその一部)は非ヒト抗体に由来し、FR(又はその一部)はヒト抗体配列に由来している。ヒト化抗体は場合によりまた、ヒト定常領域の少なくとも一部又は完全長のヒト定常領域も含むだろう。いくつかの実施態様では、ヒト化抗体中のいくつかのFR残基を、非ヒト抗体(例えばHVR残基の由来する抗体)に由来する対応する残基で置換することにより、例えば、抗体の特異性又は親和性は回復又は改善される。
特定の実施態様では、本明細書において提供された抗体は、多重特異的抗体、例えば二重特異的抗体である。多重特異的抗体は、少なくとも2つの異なる部位に対する結合特異性を有するモノクローナル抗体である。特定の実施態様では、結合特異性の一方はヒトタウ(pS422)に対するものであり、他方はいずれかの他の抗原に対するものである。特定の実施態様では、二重特異的抗体は、ヒトタウ(pS422)の2つの異なるエピトープに結合することができる。二重特異的抗体は、完全長抗体又は抗体断片として調製され得る。
特定の実施態様では、本明細書において提供された抗体のアミノ酸配列変異体も考えられる。例えば、該抗体の結合親和性及び/又は他の生物学的特性を改善することが望ましくあり得る。抗体のアミノ酸配列変異体は、該抗体をコードしているヌクレオチド配列に適切な改変を導入することによって、又はペプチド合成によって調製され得る。このような改変としては、例えば、該抗体のアミノ酸配列内の残基からの欠失、及び/又は該残基への挿入、及び/又は該残基の置換が挙げられる。欠失、挿入、及び置換のあらゆる組合せを行なって最終構築物に到達することができる。ただし、最終構築物は、所望の特徴、例えば抗原への結合を有する。
特定の実施態様では、1つ以上のアミノ酸の置換を有する抗体変異体が提供される。置換による突然変異誘発のための関心対象の部位としては、HVR及びFRが挙げられる。保存的置換は、表中に「好ましい置換」という表題の下で示されている。「例示的な置換」という表題の下で以下の表に、より実質的な変化が提供され、アミノ酸の側鎖のクラスに関して以下にさらに記載されている。アミノ酸の置換を関心対象の抗体に導入し得、産物を所望の活性、例えば保持された/改善された抗原への結合、低減された免疫原性、又は改善されたADCC若しくはCDCについてスクリーニングし得る。
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
(2)中性で親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:His、Lys、Arg;
(5)側鎖の方向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
特定の実施態様では、本明細書において提供される抗体を改変させて、該抗体がグリコシル化される程度を増加又は低減させる。抗体へのグリコシル化部位の付加又は欠失は、1つ以上のグリコシル化部位が作成されるか又は除去されるようにアミノ酸配列を改変することによって慣用的に成し遂げられ得る。
特定の実施態様では、1つ以上のアミノ酸の改変を、本明細書において提供された抗体のFc領域に導入し得、これによりFc領域変異体を作製し得る。Fc領域変異体は、1つ以上のアミノ酸の位置にアミノ酸の改変(例えば置換)を含むヒトFc領域配列(例えばヒトIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4のFc領域)を含み得る。
特定の実施態様では、システインの工学操作された抗体、例えば「チオモノクローナル抗体」を作製することが望ましくあり得、ここでは抗体の1つ以上の残基がシステイン残基で置換されている。特定の実施態様では、置換された残基は、抗体の近づきやすい部位に存在する。こうした残基をシステインで置換することによって、反応性チオール基はこれにより抗体の近づきやすい部位に位置し、これを使用して抗体を他の部分に、例えば薬物部分又はリンカー−薬物部分にコンジュゲートさせて、本明細書においてさらに記載されているようなイムノコンジュゲートを作製し得る。特定の実施態様では、以下の残基のいずれか1つ以上をシステインで置換し得る:軽鎖のV205(Kabatの番号付け);重鎖のA118(EUによる番号付け);及び重鎖Fc領域のS400(EUによる番号付け)。システインの工学操作された抗体は、例えば米国特許第7,521,541号に記載されているように作製され得る。
特定の実施態様では、本明細書において提供される抗体を、当技術分野において公知であり容易に入手可能である追加の非タンパク質性部分を含有するようにさらに改変させ得る。抗体の誘導体化に適した部分としては水溶性ポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。水溶性ポリマーの非限定的な例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマー又はランダムコポリマー)、及びデキストラン又はポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えばグリセロール)、ポリビニルアルコール、及びその混合物が挙げられるがこれらに限定されない。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは、水中におけるその安定性に因り製造において利点を有し得る。ポリマーは任意の分子量であり得、分岐していても分岐していなくてもよい。抗体に付着するポリマーの数は変化し得、1つを超えるポリマーが付着している場合には、それらは同じ分子であっても異なる分子であってもよい。一般的に、誘導体化のために使用されるポリマーの数及び/又は種類は、改善しようとする抗体の特定の特性又は機能、抗体誘導体を規定の条件下で療法に使用するであろうかどうかなどを含むがこれらに限定されない考慮に基づいて決定され得る。
抗体は、例えば米国特許第4,816,567号に記載のような、組換え法及び組成物を使用して産生され得る。1つの実施態様では、本明細書に記載の抗ヒトタウ(pS422)抗体をコードしている単離された核酸が提供される。このような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列及び/又はVHを含むアミノ酸配列をコードし得る(例えば抗体の軽鎖及び/又は重鎖)。さらなる実施態様では、このような核酸を含む1つ以上のベクター(例えば発現ベクター)が提供される。さらなる実施態様では、このような核酸を含む宿主細胞が提供される。1つのこのような実施態様では、宿主細胞は、(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、又は(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一ベクター、及び、抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第二ベクターを含む(例えばこれで形質転換されている)。1つの実施態様では、宿主細胞は、真核細胞、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又はリンパ球系細胞(例えばY0、NS0、Sp20細胞)である。1つの実施態様では、抗ヒトタウ(pS422)抗体の作製法が提供され、ここで該方法は、上記に提供されたような抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を、抗体の発現に適した条件下で培養し、場合により宿主細胞(又は宿主細胞培養培地)から該抗体を回収する工程を含む。
本明細書において提供される抗ヒトタウ(pS422)抗体は、当技術分野において公知である様々なアッセイによってその物理的/化学的特性及び/又は生物学的活性について同定、スクリーニング、又は特徴付けられ得る。
1つの態様では、本発明の抗体を、その抗原結合活性について、例えばELISA、alphaLISA、ウェスタンブロット、抗体又は逆相アレイなどの公知の方法によって試験する。
1つの態様では、生物学的活性を有するその抗ヒトタウ(pS422)抗体を同定するためのアッセイが提供される。生物学的活性は、例えば、タウ(pS422)により誘発される細胞毒性からの保護/の低減/の阻害、及び/又はオリゴマーヒトタウ(pS422)の細胞間移動からの保護/の低減/の阻害、及び/又はLUHMES細胞内のタウ(pS422)により誘発されるカスパーゼ活性の低減を含み得る。このような生物学的活性をインビボ及び/又はインビトロで有する抗体も提供される。
特定の実施態様では、本明細書において提供される抗ヒトタウ(pS422)抗体のいずれかが、生物学的試料中のヒトタウ(pS422)の存在を検出するのに有用である。本明細書において使用する「検出する」という用語は、定量的又は定性的検出を包含する。特定の実施態様では、生物学的試料は、細胞又は組織、例えば脳組織を含む。
本明細書に記載のような抗ヒトタウ(pS422)抗体の医薬製剤は、所望の純度を有するこのような抗体を1つ以上の任意選択の薬学的に許容される担体(Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, Osol, A. (ed.) (1980))と混合することによって、凍結乾燥製剤又は液剤の剤形で調製される。薬学的に許容される担体は一般的に、使用される用量及び濃度ではレシピエントに対して無毒性であり、これには、緩衝液、例えばリン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸及びメチオニン;保存剤(例えばオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ヘキサメトニウムクロリド;ベンズアルコニウムクロリド;ベンゼトニウムクロリド;フェノール、ブチル、又はベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えばメチル又はプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリ(ビニルピロリドン);アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、又はリジン;単糖、二糖、及び他の炭水化物、例えばグルコース、マンノース、又はデキストリン;キレート剤、例えばEDTA;糖、例えばスクロース、マンニトール、トレハロース、又はソルビトール;塩形成対イオン、例えばナトリウム;金属錯体(例えばZn−タンパク質錯体);及び/又は非イオン性界面活性剤、例えばポリエチレングリコール(PEG)が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書における例示的な薬学的に許容される担体としてはさらに、間質薬物分散剤、例えば可溶性で中性で活性のヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)、例えばヒト可溶性PH−20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質、例えばrhuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International, Inc.)が挙げられる。rhuPH20をはじめとする、特定の例示的なsHASEGP及び使用法は、米国特許第2005/0260186号及び米国特許第2006/0104968号に記載されている。1つの態様では、sHASEGPを、1つ以上の追加のグリコサミノグリカナーゼ、例えばコンドロイチナーゼと配合する。
本明細書において提供される抗ヒトタウ(pS422)抗体のいずれかを治療法に使用し得る。
本発明の別の態様では、上記の障害の治療、予防、及び/又は診断に有用な材料を含有している製品が提供される。製品は、容器と、容器上の又は容器と付随したラベル若しくは添付文書を含む。適切な容器としては、例えば、瓶、バイアル、シリンジ、静注用バッグなどが挙げられる。容器は、ガラス又はプラスチックなどの様々な材料から形成され得る。容器は、単独で存在するか又は容態を治療、予防及び/又は診断するのに有効な別の組成物と配合されている組成物を保持し、無菌アクセスポートを有し得る(例えば容器は、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静注用バッグ又はバイアルであり得る)。該組成物中の少なくとも1つの活性成分が本発明の抗体である。ラベル又は添付文書は、該組成物が、選択された容態を処置するために使用されることを表示する。さらに、製品は、(a)組成物が含有されている第一の容器(ここで該組成物は、本発明の抗体を含む);及び(b)組成物が含有されている第二の容器(ここで、該組成物はさらに他の細胞傷害性剤又は別様の治療剤を含む)を含み得る。本発明のこの実施態様における製品はさらに、該組成物を使用して特定の容態を処置することができることを表示する添付文書を含み得る。代わりに又は追加して、製品はさらに、薬学的に許容される緩衝液、例えば注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝食塩水、リンガー液、及びデキストロース溶液を含む、第二(又は第三)の容器を含み得る。それはさらに、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、及びシリンジをはじめとする、商業的見地及びユーザーの見地から望ましい他の材料も含んでいてもよい。
1.ヒトタウ(pS422)に特異的に結合するヒト化抗体であって、ここでの該抗体は、
a)重鎖可変ドメインに配列番号08、09、及び10のHVR、又は
b)重鎖可変ドメインに配列番号08、77、及び10のHVR
を含む。
b)軽鎖可変ドメインに、配列番号70、72、及び15のHVR、又は
c)軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び79のHVR、又は
d)軽鎖可変ドメインに、配列番号71、81、及び15のHVR、又は
e)軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び74のHVR、又は
f)軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び75のHVR
をさらに含む、項目1記載のヒト化抗体。
b)重鎖可変ドメインに配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号70、72、及び15のHVR、又は
c)重鎖可変ドメインに配列番号08、77、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号12、14、及び79のHVR、又は
d)重鎖可変ドメインに配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号12、14、及び79のHVR、又は
e)重鎖可変ドメインに配列番号08、77、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号71、81、及び15のHVR、又は
f)重鎖可変ドメインに配列番号08、09、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号12、14、及び74のHVR、又は
g)重鎖可変ドメインに配列番号08、77、及び10のHVR、並びに、軽鎖可変ドメインに配列番号12、14、及び75のHVR
を含む、項目1〜2のいずれか一項記載のヒト化抗体。
b)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号66の軽鎖可変ドメイン、又は
c)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
d)配列番号19の重鎖可変ドメインと配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
e)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号80の軽鎖可変ドメイン、又は
f)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号67の軽鎖可変ドメイン、又は
g)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号68の軽鎖可変ドメイン、又は
h)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号69の軽鎖可変ドメイン
を含む、項目1〜3のいずれか一項記載のヒト化抗体。
b)配列番号19の重鎖可変ドメインと配列番号16の軽鎖可変ドメイン、又は
c)配列番号19の重鎖可変ドメインと配列番号17の軽鎖可変ドメイン、又は
d)配列番号21の重鎖可変ドメインと配列番号17の軽鎖可変ドメイン、又は
e)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号67の軽鎖可変ドメイン、又は
f)配列番号19の重鎖可変ドメインと配列番号66の軽鎖可変ドメイン、又は
g)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
h)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号78の軽鎖可変ドメイン、又は
i)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号66の軽鎖可変ドメイン、又は
j)配列番号65の重鎖可変ドメインと配列番号68の軽鎖可変ドメイン、又は
k)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号69の軽鎖可変ドメイン、又は
l)配列番号76の重鎖可変ドメインと配列番号80の軽鎖可変ドメイン
から選択された第一の結合部位と、
ii)a)配列番号82の重鎖可変ドメインと配列番号85の軽鎖可変ドメイン、又は
b)配列番号83の重鎖可変ドメインと配列番号85の軽鎖可変ドメイン、又は
c)配列番号84の重鎖可変ドメインと配列番号85の軽鎖可変ドメイン
から選択された第二の結合部位
とを含む、ヒト化二重特異的抗体。
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合する、項目1〜8のいずれか一項記載のヒト化抗体。
a)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下、及び/又は
b)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下、及び/又は
c)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下、及び/又は
d)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、項目2〜9のいずれか一項記載のヒト化抗体。
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、項目1〜14のいずれか一項記載のヒト化抗体。
a)ヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
b)ヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、又は
c)L234A、L235A、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、
d)S228P、L235E、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、
e)両方の重鎖にL234A、L235A、及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
f)両方の重鎖にS228P及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体である、項目1〜14いずれか一項記載のヒト化抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号71、配列番号73及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号70、配列番号72及び配列番号15のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号09及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号14及び配列番号74のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは、配列番号08、配列番号77及び配列番号10のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号12、配列番号14及び配列番号75のHVRを含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号67のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号66のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号65のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号68のアミノ酸配列を含み、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
a)該抗体は2本の抗体重鎖を含み、各々が重鎖可変ドメインと重鎖定常領域を含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号76のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトIgG1定常領域であり、ここでのC末端リジン残基は存在していても存在していなくてもよく、
iii)定常領域は、L234A、L235A及びP329Gのアミノ酸変化を含み、
b)該抗体は2本の抗体軽鎖を含み、各々が軽鎖可変ドメインと軽鎖定常ドメインを含み、ここで
i)可変ドメインは配列番号69のアミノ酸配列を有し、
ii)定常領域はヒトκ軽鎖定常領域又はヒトλ軽鎖定常領域であり、並びに
c)該抗体は、
i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合し、及び/又は
v)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有する完全長ヒトタウに特異的に結合し、及び/又は
vi)配列番号03のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)断片に対して6ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
vii)配列番号02のアミノ酸配列を有する完全長ヒトタウ(pS422)に対して4.5ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
viii)配列番号02のアミノ酸配列を有するヒトタウ(pS422)の凝集物に対して30ng/mL以下のEC50値を有し、及び/又は
ix)配列番号01のアミノ酸配列を有しかつS422Aのアミノ酸突然変異を有するヒトタウに対して125ng/mL以下のEC50値を有する、
ヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体。
以下は、本発明の方法及び組成物の例である。上記に提供された一般的な記述があれば、様々な他の実施態様が実践され得ることが理解される。
組換えDNA技術
標準的な方法を使用して、Sambrook, J. et al., Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989に記載のようにDNAを操作した。分子生物学的試薬は、製造業者の説明書に従って使用された。
所望の遺伝子セグメントは、Geneart GmbH(レーゲンスブルク、独国)での化学合成によって調製された。合成された遺伝子断片を増殖/増幅のためにE.coliプラスミドにクローニングした。サブクローニングされた遺伝子断片のDNA配列はDNAシークエンスによって確認された。あるいは、短い合成DNA断片を、化学合成されたオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによって又はPCRを介して会合させた。それぞれのオリゴヌクレオチドは、メタビオンGmbH社(プラネック・マーティンスリート、独国)によって調製された。
全ての市販の化学物質、抗体、及びキットは、特記されない限り製造業者のプロトコールに従って提供された通りに使用された。
ウサギ抗体の調製及び精製
免疫化
チャールズリバーラボラトリーズインターナショナル社のニュージーランドホワイト(NZW)ウサギを免疫化に使用した。キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)に結合させたリン酸化ペプチドタウ(416〜430)[pS422]を、1mg/mlの濃度でpH7.0のK3PO4緩衝液に溶解し、安定なエマルションが生成されるまで完全フロイントアジュバント(CFA)と混合(1:1)した。3匹のウサギがエマルション2mlの皮内(i.d.)注射を受け、その後、それぞれ1mlずつ1週間間隔で2回目の筋肉内(i.m.)注射及び3回目の皮下(s.c.)注射を受けた。4回目の1mlの筋肉内注射を2週間後に行ない、その後、1mlの2回のさらに他の皮下注射を4週間間隔で行なった。各動物の10mlの末梢血試料を、3回目、4回目、5回目及び6回目の注射の4〜6日後に回収し、FACSでの単一細胞の選別のために使用した。各動物の追加の0.5mlの血清を同時に回収し、そしてタウ(416〜463)[pS422]特異的抗体応答の決定のために使用した。
免疫化に対する抗体応答は、血清の連続希釈によってELISAを使用して決定され、ストレプトアビジンで予めコーティングされた96ウェルのマイクロタイタープレート(MC1347、Micro Coat Biotechnologie GmbH、ベルンリート、独国)上で1ウェルあたり30ngのビオチニル化タウ(416〜430)[pS422]を、1×PBS中で4℃で一晩インキュベートした。検出のために、1:16000希釈率のセイヨウワサビペルオキシダーゼに連結させたヤギ抗ウサギIgG(ジャクソン研究所)を使用した。ロシュ・ダイアノグスティックスGmbH製のテトラメチルベンジジン(TMB)を沈殿させるBMブルーPOD基質のすぐ使用可能な溶液を可視化のために使用した。反応は1N HClを介して停止させ、そして450/690nmによってTecan社のインフィニットで測定した。
プレートのコーティング
ストレプトアビジンでコーティングされた無菌6ウェルプレート(細胞培養等級)を、各々PBS中0.5〜1μg/mlの濃度の、3つのビオチニル化対照ペプチドの混合物(リン酸化されていないタウ(416〜430)、MCAK_ヒト(88〜102)[95−pSer]及びMAP2_ヒト(1802〜1816)[pSer−1802])又はビオチニル化リン酸化ペプチドタウ(416〜430)[pS422]のいずれかと共に室温で1時間インキュベートした。プレートを使用前に無菌PBSで3回洗浄した。6ウェル細胞培養プレートを、炭酸緩衝液(0.1M重炭酸ナトリウム、34mMの炭酸水素二ナトリウム、pH9.55)中2μg/mlのKLH(キーホールリンペットヘモシアニン)を用いて4℃で一晩コーティングした。プレートを使用前に無菌PBSで3回洗浄した。
EDTAを含有している全血を1×PBSを用いて2倍に希釈し、その後、哺乳動物用のlympholyte(セダーラン・ラボラトリーズ社)での密度遠心分離を行ない、これはウサギPBMCを単離するために実施された。抗体を染色する前にPMBCを2回洗浄した。
10%FCS(ハイクローン社、ローガン、UT州、米国)、2mMグルタミン、1%ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(PAA社、パシング、オーストリア)、2mMピルビン酸ナトリウム、10mM HEPES(パンバイオテック社、アイデンバッハ、独国)及び0.05mM βメルカプトエタノール(ギブコ社、ペイズリー、スコットランド)で補充された、RPMI 1640(パンバイオテック社、アイデンバッハ、独国)を使用した。
無菌6ウェルプレート(細胞培養等級)を使用して、非特異的接着を通してマクロファージ及び単球を枯渇させた。ウェルはKLH(キーホールリンペットヘモシアニン)又はストレプトアビジンのいずれか及び対照ペプチドを用いてコーティングされた。各ウェルに、最大4mlの培地及び免疫化ウサギ由来の6×106個以下の末梢血単核細胞を充填し、そして37℃のインキュベーター中で1時間結合させた。上清中の50%の細胞をパニング工程に使用し;残りの50%の細胞を免疫蛍光染色及び単一細胞の選別に直接かけた。
ストレプトアビジン及びビオチニル化ペプチドタウ(416〜430)[pS422]を用いてコーティングされた6ウェル組織培養プレートに、培地4mlあたり6×106個以下の細胞を播種し、そして37℃のインキュベーター中で1時間結合させた。ウェルを1×PBSで1〜2回注意深く洗浄することによって接着していない細胞を除去した。残りの粘着性の細胞は、37℃のインキュベーター中でトリプシンによって10分間かけて剥がし、その後、培地で2回洗浄した。免疫蛍光染色まで細胞を氷上に保持した。
単一細胞の選別のために使用された抗ウサギIgG FITCは、AbDセロテック社(STAR121F、デュッセルドルフ、独国)製であった。表面染色のために、枯渇工程及びパニング工程からの細胞を、PBS中の抗ウサギIgG FITC抗体と共に4℃の冷暗所で回転させながら30分間インキュベートした。遠心分離後、上清を吸引によって除去した。PBMCを2サイクルの遠心分離にかけ、そして氷冷PBSで洗浄した。最後に、PBMCを氷冷PBS中に再懸濁し、そして直ちにFACS分析にかけた。5μg/mlの濃度のヨウ化プロピジウム(BDファーミンゲン社、サンディエゴ、CA州、米国)をFACS分析の前に加えて、死滅細胞と生細胞を区別した。FACSを、FACSDivaソフトウェア(BDバイオサイエンシーズ社、米国)を備えたベクトンディッキンソン社のFACSAriaを使用して実施し、そして単一のFITCで標識された生細胞を96ウェルプレートに沈着させた。
B細胞培養液は、Zubler, R.H. et al., J. Immunol. 134 (1985) 3662-3668によって記載されたものと類似した方法によって調製された。簡潔に言えば、単一細胞選別されたB細胞を、37℃のインキュベーター中5%CO2雰囲気中、パンソルビン細胞(1:20000)(カルビオケム(メルク社)、ダルムシュタット、独国)、5%ウサギ胸腺細胞上清、及びγ放射線照射されたEL−4−B5マウス胸腺腫細胞(2×104個/ウェル)を含む210μl/ウェルのEL−4 B5培地を含む96ウェルプレート中で7日間培養した。B細胞培養上清をスクリーニングのために除去し、細胞を可変領域遺伝子のクローニングのために直ちに収集したか、又は100μlのRLT緩衝液(キアゲン社、ヒルデン、独国)中で−80℃で凍結させた。
B細胞培養上清を、ELISAによってビオチニル化タウ(416〜430)[pS422]への結合についてスクリーニングした。リン酸化されていないタウ(416〜430)、KLH(キーホールリンペットヘモシアニン)及び関連性のないリン酸化ペプチドMCAK_ヒト(88〜102)[95−pSer]を、対照抗原として使用した。ELISAプレートの調製のために、ストレプトアビジンで予めコーティングされたマイクロタイタープレートを、50ng/mlのビオチニル化タウ(415〜430)[pS422]と共に室温で1時間インキュベートした。KLH又は対照ペプチドを用いてのコーティングは、1μg/mlで実施された。B細胞上清を1:5から1:10まで希釈し、そして抗原でコーティングされたマイクロタイタープレート中で60分間インキュベートした。十分に洗浄した後、ウサギ抗体の結合を、ヒツジ抗ウサギIgGジゴキシゲニンコンジュゲート検出抗体(ケミコン社、AQ301D)を使用して検出した。TMBと共に室温でインキュベートした後、370nmから492nmにおける吸光度を測定した。ビオチニル化タウ(416〜430)[pS422]を用いてバックグラウンドを上回るシグナルを生じるがKLH及びMCAK_ヒト(88〜102)[95−pSer]を用いては生じないB細胞クローンをさらに考察し、そして可変領域遺伝子クローニングにかけた。
全RNAを、ヌクレオスピン(登録商標)8/96RNAキット(マッハライナーゲル社;740709.4、740698)を使用して製造業者のプロトコールに従って調製した。全ての工程は、epMotion 5075リキッドハンドリングシステム(エッペンドルフ社)で行なわれた。RNAを60μlのRNアーゼ非含有の水を用いて溶出した。RNA 6μlを使用して、製造業者の説明書に従ってSuperscript IIIファーストストランド合成スーパーミックス(インビトロジェン社18080−400)及びオリゴdTプライマーを使用して逆転写酵素反応によってcDNAを生成した。cDNA 4μlを使用して、重鎖についてはrbHCfinal.up及びrbHCfinal.doプライマー、並びに軽鎖についてはrbLCfinal.up及びrbLCfinal.doプライマーを使用して最終容量50μl中でAccuPrimeスーパーミックス(インビトロジェン社12344−040)を用いて免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の可変領域(VH及びVL)を増幅した(以下の表を参照されたい)。PCR条件は以下の通りであった:94℃で5分間のホットスタート;94℃で20秒間、70℃で20秒間、68℃で45秒間の35サイクル;及び68℃で7分間の最終伸張。
ウサギモノクローナル抗体の組換え発現のために、VH又はVLをコードしているPCR産物を、オーバーハングクローニング法によってcDNAとして発現ベクターにクローニングした(Haun, R.S. et al., BioTechniques 13 (1992) 515-518; Li, M.Z., et al., Nature Methods 4 (2007) 251-256)。ウサギκ又はγ定常領域及びVL又はVH挿入断片をコードしている鎖状発現プラスミドを、オーバーラッピングプライマーを使用してPCRによって増幅した。精製されたPCR産物を、一本鎖オーバーハングを生成するT4DNAポリメラーゼと共にインキュベートした。反応をdCTPの添加によって停止した。次の工程では、プラスミド及び挿入断片を合わせ、部位特異的組換えを導入するRecAと共にインキュベートした。組換えプラスミドをE.coliに形質転換した。翌日、成長したコロニーを拾い上げ、プラスミド調製、制限酵素分析、及びDNAシークエンスによって正しい組換えプラスミドについて試験した。抗体の発現のために、単離されたHC及びLCプラスミドをHEK293細胞に一過性に共トランスフェクトし、そして上清を1週間後に収集した。ウサギマウスキメラ抗体のクローニング及び発現のために、VH領域及びVL領域をPCRによって増幅し、そしてマウス定常κ又はマウス定常γ1領域を含有している発現ベクターにサブクローニングした。ウサギ/マウスキメラHC及びLCプラスミドを単離し、正しい挿入について制限酵素分析及びDNAシークエンスによって試験し、そしてHEK293細胞に一過性に共トランスフェクトした。上清をトランスフェクションから1週間後に収集した。
組換え発現したウサギ抗体を細胞培養上清からMabSelectSuRe(商標)カラム(GEヘルスケア社)で精製した。試料をローディングする前に、カラムを25mmol/Lのトリス−HCl、25mmol/LのNaCl、pH7.4を用いて平衡化した。抗体の溶出は、50mmol/Lの酢酸塩pH3.14を用いて達成された。溶出した試料を直ちに脱塩カラム(セファデックスG25、GEヘルスケア社)にローディングし、20mmol/LのHis−HCl、140mmol/LのNaCl(pH6.0)で溶出した。この緩衝液は、精製された抗体の保存にも使用された。一般的な保存温度は4℃であり、精製プロセス中には室温であり、分注後には−80℃であった。細胞培養上清からの組換え発現されたウサギ/マウスキメラ抗体を、MabSelectSuRe(商標)カラム(GEヘルスケア社)で精製した。試料をローディングする前に、カラムを1×PBS、pH7.4を用いて平衡化した。抗体の溶出は、100mmol/Lのクエン酸塩(pH3.0)を用いて達成された。溶出された試料を2mol/Lのトリス/HCl(pH9.0)を用いて直ちに中和した。その後、抗体をサイズ排除カラム(スーパーデックス200、GEヘルスケア社)にローディングし、そして20mmol/LのHis−HCl、140mmol/LのNaCl(pH6.0)で溶出した。この緩衝液は、精製された抗体の保存にも使用された。一般的な保存温度は4℃であり、精製プロセス中には室温であり、分注後には−80℃であった。
抗タウpS422モノクローナルウサギ抗体は、pS422においてリン酸化されたタウに対して高度に選択的であり、そしてタウpS422の線維状凝集物に結合する。
ELISA
ウサギモノクローナル抗体をHEK293細胞において組換え発現した。細胞培養上清又は精製されたウサギ抗体を、ビオチニル化タウ(416〜430)[pS422]、リン酸化されていないタウ(416〜430)、KLH及び関連性のないリン酸化ペプチドMCAK_ヒト(88〜102)[95−pSer]への結合についてELISAによって試験した。ELISAプレートの調製のために、ストレプトアビジンで予めコーティングされたマイクロタイタープレートを、50ng/mlのビオチニル化タウ(415〜430)[pS422]と共に室温で1時間インキュベートした。KLH又は対照ペプチドを用いてのコーティングは、1μg/mlで実施された。ウサギ抗タウpS422抗体(アブカム社AB51071)又はウサギ抗体含有上清を、抗原で標識されたマイクロタイタープレート中で様々な濃度で60分間インキュベートした。十分に洗浄した後、ウサギ抗体の結合を、ヒツジ抗ウサギIgGジゴキシゲニンコンジュゲート検出抗体(ケミコン社、AQ301D)を使用して検出した。TMBと共に室温でインキュベートした後、370nmから492nmでの吸光度を測定した。抗体の結合はそのEC50値によって特徴付けられた。ビオチニル化タウ(416〜430)[pS422]及びリン酸化されていないタウ(416〜430)ペプチドへの抗体の結合は、そのEC50値によって特徴付けられた。KLH又はMCAKリン酸化ペプチドとの交差反応性は、高濃度の、すなわち1:5の希釈度の細胞培養上清の単一点での測定によって推定された。結果を以下の表に示す。タウリン酸化ペプチドに対する結合のEC50値は、タウペプチドに対する結合のEC50値よりも100倍以上低いことが判明し、このことは、リン酸化されていないタウペプチドと比較してリン酸化されたタウ断片に対する少なくとも100倍高い選択性を示す。KLH及びMCAK対照リン酸化ペプチドに対する結合は、全ての抗体においてバックグラウンドレベルであり、これは、タウリン酸化ペプチドによる最大測定値の約1<3%である。
線維状タウpS422凝集物への結合をさらに調べ、ビアコア(商標)分析によって確認した。測定は、ビアコア3000機器を使用して37℃で実施された。システム及び試料緩衝液はHBS−EP(10mM HEPES、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005%ポリソルベート20(v/v))であった。ビアコア(商標)CM5センサーチップを予め調整された手順にかけた。順に0.1%SDS、50mM NaOH、10mM HCl、及び100mM H3PO4を30秒間かけてフローセルFC1、FC2、FC3、及びFC4に注入した。アミンカップリング手順を製造業者の説明書に従ってビアコア3000(商標)ウィザードv.4.1を使用して実施した。EDC/NHSによるセンサー表面の活性化後、リン酸選択的ではない抗タウ抗体mAb<タウ>M−4/53−IgGをセンサーフローセルFC2、FC3及びFC4上に固定した。対照として、関連性のない抗原を認識する、CK−MM(クレアチンキナーゼアイソタイプ)に対する抗体を、FC1フローセル上に捕捉した。MAb<タウ>M−4/53−IgG及びCK−MMに対する抗体を、10mM NaAc(pH5.0)中30μg/mlに希釈し、そして10μl/分で7分間の接触時間かけて注入して、10,000RUの抗体捕捉システムを固定した。表面を、1Mエタノールアミンを用いての飽和によって失活させた。センサーを、溶液中の分析物としてのリン酸化線維状タウタンパク質(HBS−EPで1:100に希釈されたストック液0.3mg/ml)を10μl/分で用いて2分間の5サイクルによって調整した。再生は、30μl/分の10mMグリシン(pH2.5)を3分間用いて行なわれた。mAb4/53に結合している分析物はpタウ線維を解離しないと推定された。なぜなら、mAb4/53からのpタウ線維の解離は全く観察できなかったからである。全てのさらに他の測定サイクルでは、0.3mg/mlのpタウ線維をHBS−EP緩衝液で1:100に希釈し、そして10μl/分で1分間かけて注入し、異種のサンドイッチ形式でそれぞれの抗体分析物にpタウを提示した。抗体分析物をHBS−EP緩衝液で100nMの濃度まで希釈し、そして20μl/分で3分間かけてシステムに注入した。解離から3分後、センサー表面を、10mMグリシン(pH2.5)を100μ/分で1分間かけて2回注入し、その後、HBS−洗浄液を100μl/分で15秒間かけて注入することによって再生した。相互作用の会合相及び解離相をモニタリングした。溶液中の抗体分析物は二価であるので、結合力の負荷された抗体−pタウの動態は、迅速な親和性に基づいた初期の解離段階、続いて後期の複雑な解離における結合力は安定化されているが律速である動態段階からなる、二相性解離モデルによって特徴付けられた。分析物の注入が終了してから10秒後(初期)及び50秒後(後期)に、kd及び半減期(解離)を定量した(可能である場合)。動態測定を、二重基準手順を使用して評価した。第一に、FC1基準からのシグナルを差し引いて、緩衝液のバルク効果及び非特異的結合を修正した。第二に、0nMの分析物の注入を差し引いて、それぞれの捕捉システムからの一次抗体の解離を修正した。反応速度を、ラングミュア1.1解離フィットモデルを使用してビアコア(商標)評価ソフトウェアv.4.1に従って評価した。抗原/抗体複合体の安定性半減期(分)を、式In(2)/60×kdに従って計算した。
アルツハイマー病患者の脳切片中の細胞内pタウに対する抗タウpS422モノクローナルウサギ抗体の結合
モノクローナルウサギ抗タウpS422抗体によるアルツハイマー病脳組織におけるpタウ病態の特異的かつ高感度な免疫組織化学的検出を、アルツハイマー病患者のヒト脳組織の凍結切片を使用して免疫蛍光染色実験によって調べた。ウサギIgGを、ヤギ抗ウサギAlexa Fluor488(登録商標)コンジュゲート二次抗体(インビトロジェン社/モレキュラープローブ社 A11034)によって検出した。pタウ沈着物及び線維の特異的かつ高感度な染色は、クローンMab005、Mab019、Mab020、Mab085、Mab086、及びMab097について明白であった。大きな神経原線維変化及び細長い糸屑状構造物のような細胞内pタウ沈着物を認めることができた。調べた全てのクローンについて0.08〜0.016μg/mlの最小有効濃度が決定され、これは、本物のヒトpタウ沈着物への非常に高感度な結合を示す。
ウサギ抗ヒトタウ(pS422)抗体のヒト化
本明細書において使用される「可変ドメイン」(軽鎖(VL)の可変ドメイン、重鎖(VH)の可変ドメイン)は、タウ(pS422)抗原に対する抗体の結合に直接関与している軽鎖ドメインと重鎖ドメインの各対を示す。可変軽鎖ドメイン及び可変重鎖ドメインは同じ一般的な構造を有し、そして各々のドメインは4つのフレームワーク(FR)領域を含み、その領域の配列は広く保存され、3つの「超可変領域」によって接続されている。
組換え発現ベクターの作製
a)ヒトIgG1定常領域を使用した免疫グロブリン重鎖の発現のためのベクターの作製
ヒトIgG1定常領域(CH1、ヒンジ、CH2、CH3)とウサギ抗体Mab086由来のヒト化抗ヒトタウ(pS422)抗体VHドメインとを含む融合遺伝子をコードしているヒト化重鎖を、それぞれの抗ヒトタウ(pS422)特異的抗体VHドメインをコードしているDNA断片を、ヒトIgG1定常領域をコードしている配列エレメントに融合させることによって構築した。
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P−CMV)由来の最初期エンハンサー及びプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’−非翻訳領域(5’UTR)、
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−重鎖可変(VH)ドメインをコードしている核酸、
−ヒトIgG1定常領域をコードしている核酸、及び
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIg−κ定常領域(CL−κ)とウサギ抗体Mab086由来の抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(κ)ドメインとを含む、ヒト化κ軽鎖をコードしている融合遺伝子を、それぞれの抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(κ)ドメインをコードしているDNA断片を、ヒトIg−κ定常領域をコードしている配列エレメントに融合することによって構築した。
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P−CMV)由来の最初期エンハンサー及びプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’−非翻訳領域(5’UTR)、
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−軽鎖可変(VL)ドメインをコードしている核酸、
−ヒトIg−κ定常領域をコードしている核酸、及び
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIg−λ定常領域(CL−λ)とウサギ抗体Mab086由来の抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(λ)ドメインとを含む、ヒト化λ軽鎖をコードしている融合遺伝子を、それぞれの抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(λ)ドメインをコードしているDNA断片を、ヒトIg−λ定常領域をコードしている配列エレメントに融合することによって構築した。
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P−CMV)由来の最初期エンハンサー及びプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’−非翻訳領域(5’UTR)、
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−軽鎖可変(VL)ドメインをコードしている核酸、
−ヒトIg−λ定常領域をコードしている核酸、及び
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIg−κ定常領域(CL−κ)とウサギ抗体Mab086由来の抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(κ)ドメインとを含む、ヒトκ軽鎖をコードしている融合遺伝子を、それぞれの抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(κ)ドメインをコードしているDNA断片を、ヒトIg−κ定常領域をコードしている配列エレメントに融合することによって構築した。構築物はゲノム構成であり、すなわち、イントロンがシグナルペプチド内及びVL(κ)ドメインとCL−κドメインとの間に存在していた。
−ヒトサイトメガロウイルス(P−CMV)由来の最初期エンハンサー及びプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’−非翻訳領域(5’UTR)、
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−軽鎖可変(VL)ドメインをコードしている核酸、
−ヒトIgGκ定常領域、及び
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIg−λ定常領域(CL−λ)とウサギ抗体Mab086由来の抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(λ)ドメインとを含む、ヒトIg−λ軽鎖をコードしている融合遺伝子を、それぞれの抗ヒトタウ(pS422)抗体VL(λ)ドメインをコードしているDNA断片を、ヒトIg−λ定常領域をコードしている配列エレメントに融合することによって構築した。構築物はゲノム構成であり、すなわち、イントロンがシグナルペプチド内及びVL(λ)ドメインとCL−λドメインとの間に存在していた。
−ヒトサイトメガロウイルス(P−CMV)由来の最初期エンハンサー及びプロモーター、
−ヒト重鎖免疫グロブリン5’−非翻訳領域(5’UTR)、
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
−軽鎖可変(VL)ドメインをコードしている核酸、
−ヒトIgGλ定常領域、及び
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
抗ヒトタウ(pS422)抗体の組換え産生
抗体を、F17培地(インビトロジェン社)中で培養した一過性にトランスフェクトしたHEK293細胞(ヒト胚性腎細胞株293由来)において産生した。実施例5に記載のようなそれぞれのベクターのトランスフェクションのために「293−Free」トランスフェクション試薬(ノバジェン社)を使用した。抗体を個々の発現プラスミドから発現させた。トランスフェクションを製造業者の説明書に明記されている通りに実施した。組換え抗体を含有している細胞培養上清を、トランスフェクションの3〜7日後に収集した。上清を精製するまで低温(例えば−80℃)で保存した。
組換え抗ヒトタウ(pS422)抗体の精製
抗体を含有している培養上清をろ過し、そして2回のクロマトグラフィー工程によって精製した。
動態スクリーニング
動態スクリーニングを、Schraeml et al.(Schraeml, M. and M. Biehl, Methods Mol. Biol. 901 (2012) 171-181)に従ってビアコアCM5センサーを積載したビアコア4000機器で実施した。ビアコア4000機器は、ソフトウェアバージョンV1.1の制御下にあった。ビアコアCM5シリーズSチップを機器に積載し、そして製造業者の説明書に従って水力学的に対処及び事前調整を行なった。機器の緩衝液はHBS−EP緩衝液(10mM HEPES(pH7.4)、150mM NaCl、1mM EDTA、0.05%(w/v)P20)であった。抗体の捕捉システムをセンサー表面上で調製した。10mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)中30μg/mlでヒトIgG−Fc特異性を有するポリクローナルヤギ抗ヒト抗体(ジャクソン研究所)を、機器のフローセル1、2、3及び4内のスポット1、2、4及び5に10,000RUでNHS/EDC化学反応を使用して固定した。各フローセルにおいて抗体はスポット1及びスポット5に捕捉された。スポット2及びスポット4は基準スポットとして使用された。センサーを、1Mエタノールアミン溶液を用いて失活させた。ヒト化抗体誘導体は、1mg/mlのCMD(カルボキシメチルデキストラン)の補充された機器緩衝液中44nMから70nMの濃度で適用された。抗体を30μl/分の流速で2分間かけて注入した。表面に提示された抗体の捕捉レベル(CL)を、基準レスポンスユニット(RU)で測定した。溶液中の分析物、リン酸化ヒトタウタンパク質、リン酸化されていないヒトタウタンパク質、及びリン酸化ヒトタウ突然変異タンパク質T422Sを300nMで3分間かけて30μl/分の流速で注入した。解離を5分間かけてモニタリングした。捕捉システムは、全てのフローセル上への10mMのグリシン緩衝液(pH1.7)の30μL/分での1分間の注入によって再生された。結合終点(BL)として示される分析物の注入終了直前に記録されたシグナル、及び解離時間終了直前に記録されたシグナル(安定終点(SL))という2つの報告点を使用して、動態スクリーニング成績を特徴付けた。さらに、解離速度定数kd(1/s)をラングミュアモデルに従って計算し、そして抗体/抗原複合体の半減期を、式In(2)/(60×kd)に従って分で計算した。モル比(MR)を、式MR=(結合終点(RU))/(補足レベル(RU))×(MW(抗体)/(MW(抗原))に従って計算した。センサーが適切な量の抗体リガンド捕捉レベルで設定された場合、各抗体は、溶液中の少なくとも1つの分析物に機能的に結合可能であるべきであり、これは、MR=1.0のモル比によって示される。それから、モル比はまた、分析物の結合価の様式についての指標でもある。2つの分析物に結合する抗体についての最大結合価はMR=2であり得、それぞれのFab結合価は1である。
ELISA
ビオチニル化されていないペプチド/タンパク質/凝集物を、コーティングされていないマキシソーブプレートに加え、PBS中のビオチニル化ペプチド/タンパク質/凝集物を、ストレプトアビジンでコーティングされたマキシソーブプレートに加え、そしてプレートを一晩インキュベートした。上清を廃棄し、そしてウェルを90μlの洗浄緩衝液(1×PBS/0.1%Tween20)で3回洗浄した。残りの反応スポットを遮断緩衝液(1×PBS/2%BSA(ウシ血清アルブミン画分V、脂肪酸非含有、ロシュ、カタログ番号10735078001)/0.05%Tween20)を用いて1時間インキュベートすることによって遮断した。上清を廃棄し、そしてウェルを90μlの洗浄緩衝液で3回洗浄した。試料及び対照抗体の、ELISA緩衝液(1×PBS/0.5%BSA(ウシ血清アルブミン画分V、脂肪酸非含有、ロシュ、カタログ番号10735078001)/0.05%Tween20)による12個の希釈液(1:2)を調製し、開始濃度は500ng/mLであった。インキュベーション時間は室温で振盪機で60分間であった。上清を廃棄し、そしてウェルを90μlの洗浄緩衝液で3回洗浄した。二次抗体の溶液をELISA緩衝液中で調製した。合計して25μlの抗体混合液をアッセイプレートの全てのウェルに移し、そしてその後、プレートを室温で振盪機で60分間インキュベートした。上清を廃棄し、そしてウェルを90μlの洗浄緩衝液で3回洗浄した。ABTS溶液25μlを全てのウェルに加えた。405nmから492nmまでの吸光度を解読した。
抗pタウ抗体に結合しているpタウペプチドの動態測定(補足アッセイ)
抗pタウ抗体に対するpタウ断片の結合を、ビアコアT200機器(GEヘルスケア社)を使用して表面プラズモン共鳴によって調べた。約10,000共鳴単位(RU)の捕捉システム(10μg/mlのヤギ抗ヒトFc抗体;Jackson Immuno Research社;注文番号:JIR 109−005−098)を、GEヘルスケア社によって供給されたアミンカップリングキットを使用することによってpH5.0でCM5チップ(GEヘルスケア社BR−1005−30)上に結合させた。ランニング緩衝液として、HBS−N(pH7.4)(10mM HEPES、150mM NaCl、pH7.4、GEヘルスケア社)を使用した。試料の測定のために、ランニング緩衝液及び希釈緩衝液はPBS−T(0.05%Tween20を含む10mMリン酸緩衝化食塩水)pH7.4であった。試料ブロックを12℃に設定した。フローセルを25℃に設定し、そしてランニング緩衝液で2回プライミングした。
pタウ断片に結合している抗pタウ抗体Fab断片の動態測定(直接的アッセイ)
pタウ断片に対する抗pタウ抗体Fab断片試料の結合を、ビアコアT200機器(GEヘルスケア社)を使用して表面プラズモン共鳴によって調べた。約20共鳴単位(RU)のビオチニル化pタウ断片(0.2μg/ml;pタウ(416〜430)[Bi−XUUUU−416;pSer−422]amid)を、シリーズS SAチップ(GEヘルスケア社BR−1005−31)上に結合させた。固定化のためのランニング緩衝液及び希釈緩衝液はHBS−N pH7.4(10mM HEPES、150mM NaCl、pH7.4、GEヘルスケア社)であった。以下の動態特徴付けのために、ランニング緩衝液及び希釈緩衝液はPBS−T(0.05%Tween20を含む10mMリン酸緩衝化食塩水)pH7.4であった。試料ブロックを12℃に設定した。フローセルを25℃に設定し、そしてランニング緩衝液で2回プライミングした。
完全長pタウに結合している抗pタウ抗体Fab断片の動態測定(直接的アッセイ)
完全長pタウタンパク質に対する抗pタウ抗体Fab断片試料の結合を、ビアコアT200機器(GEヘルスケア社)を使用して表面プラズモン共鳴によって調べた。約200共鳴単位(RU)のビオチニル化pタウタンパク質(2μg/ml)をシリーズS SAチップ(GEヘルスケア社BR−1005−31)上に結合させた。固定化のためのランニング緩衝液及び希釈緩衝液はHBS−N pH7.4(10mM HEPES、150mM NaCl、pH7.4、GEヘルスケア社)であった。以下の動態特徴付けのために、ランニング緩衝液及び希釈緩衝液はPBS−T(0.05%Tween20を含む10mMリン酸緩衝化食塩水)pH7.4であった。試料ブロックを12℃に設定した。フローセルを25℃に設定し、そしてランニング緩衝液で2回プライミングした。
ヒト−タウを過剰に発現しているマウスにおけるタウ病態に対する、抗タウ(pS422)抗体(VH35H5/VL31A1)及び抗タウ(pS422)抗体(VH35H5/VL49G1)の効果
最も長いヒトタウアイソフォームを過剰発現しているタウPS2APPトランスジェニックマウス(Gruninger et al., Neurobiol. Dis. 37 (2010) 294)を、抗体1(VH35H5/VL31A1)、抗体2(VH35H5/VL49G1)、又はビヒクルのいずれかを用いて16週間の期間かけて処置した。処置直前に、全てのマウスは、1回量の抗CD4抗体(0.5mg/マウス)の投与によって免疫抑制された。マウスは続いて、9カ月齢から始めてそれぞれの抗体又はビヒクルの週1回の腹腔内注射を受けた。2つの各々の抗体について、3つの別々の用量を試験した、すなわち1.7mg/kg、5mg/kg、及び15mg/kg。マウスを最後の注射の4〜6日後に屠殺し、経心腔的灌流を行ない、そして分析のために脳を取り出した。非処置群のマウス(9カ月齢)を実験開始時に屠殺し、そして基線の比較対象として使用した。
脳ホモジネートの調製
各マウスに由来する一方の脳半球を秤量し、そして10容量の氷冷抽出緩衝液(1%プロテアーゼ阻害剤混液(カルビオケム社、539134番)及び1%ホスファターゼ阻害剤混液(シグマ社、P0044番)の補充された25mMトリス−HCl、800mM NaCl、10%スクロース、1mM EGTA、pH7.5)に加えた。次いで、組織を2mlのガラス製ダウンス型ホモジナイザーでホモジナイズした。ホモジネートを20,000×gで4℃で20分間遠心分離にかけた。ペレット化した材料を廃棄し、ホモジネートを分注し、そしてさらなる使用まで−20℃で保存した。
AlphaLISA(登録商標)ストレプトアビジンでコーティングされたドナー及びコンジュゲートしていないアクセプタービーズはパーキンエルマー社から購入した。アクセプタービーズを抗タウ抗体又は抗タウ(pS422)抗体のいずれかと結合させた。
矢状凍結切片(厚さ10μm)をクリオスタットで調製し、そして1匹の動物につき4つの切片を10μg/mlの濃度のヤギ抗マウス/AlexaFluor555にコンジュゲートさせたタウ(S422)に対する抗体を用いて免疫蛍光染色した。
抗体1又は抗体2のいずれかを用いてのタウPS2APPマウスの処置により、脳ホモジネート中のタウ(pS422)の蓄積は用量依存的に減少した(図7)。抗体1(VH35H5/VL31AS1)を使用して、15mg/kgにおいて減少は統計学的に有意であった。抗体2(VH35H5/VL49G1)では、全ての用量群において有意に少ないタウ(pS422)が蓄積した。タウの全体のレベルは、両方の抗体について全ての用量群において不変であった(図8)。タウ(pS422)を含有している神経原線維凝集物を検出するための定量的免疫組織化学的分析を、抗体1のマウスの脳に対して実施した(図9)。どの用量群においてもタウ病態の統計学的に有意な低減は認められなかったが、用量の増加と共に病態がより少なくなる傾向が観察された。これは、脳の皮質領域においてより明らかであった。
Claims (12)
- ヒトタウ(pS422)に特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、
重鎖可変ドメインに配列番号08、77、及び10のHVR、及び
軽鎖可変ドメインに、配列番号12、14、及び79のHVR
を含み、
該抗体は、重鎖可変ドメイン内の位置4、24及び78(カバットによる番号付け)にバリン残基を有し、
該抗体は、重鎖可変ドメイン内の位置71(カバットによる番号付け)にアルギニン残基を有する、
ヒト化抗体。 - 配列番号76の重鎖可変ドメイン及び配列番号78の軽鎖可変ドメイン
を含む、請求項1記載のヒト化抗体。 - 前記抗体は、エフェクター機能がサイレントである、請求項1〜2のいずれか一項記載のヒト化抗体。
- i)配列番号03のアミノ酸配列を有するポリペプチドに特異的に結合し、及び/又は
ii)1μg/mLで完全長ヒトタウ(配列番号01)に結合せず、及び/又は
iii)422位のセリンでリン酸化された完全長ヒトタウ(配列番号02)に特異的に結合し、及び/又は
iv)422位のセリンでリン酸化されたヒトタウ(配列番号02)の凝集物に特異的に結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載のヒト化抗体。 - 前記抗体が、ヒトタウ(pS422)(配列番号02)に特異的に結合し、かつヒトタウ(配列番号01)には結合しない、請求項1〜4のいずれか一項記載のヒト化抗体。
- 前記抗体が、
a)ヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
b)ヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、又は
c)L234A、L235A、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、
d)S228P、L235E、及びP329Gの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体、
e)両方の重鎖にL234A、L235A、及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG1の完全長抗体、又は
f)両方の重鎖にS228P、L235E、及びP329Gの突然変異、並びに、一方の重鎖にT366W及びS354Cの突然変異、及びそれぞれの他方の重鎖にT366S、L368A、Y407V、及びY349Cの突然変異を有するヒトサブクラスIgG4の完全長抗体
である、請求項1〜5のいずれか一項記載のヒト化抗体。 - i)配列番号76の重鎖可変ドメイン及び配列番号78の軽鎖可変ドメインを含む第一の結合部位
及び
ii)
a)配列番号82の重鎖可変ドメイン及び配列番号85の軽鎖可変ドメイン、又は
b)配列番号83の重鎖可変ドメイン及び配列番号85の軽鎖可変ドメイン、又は
c)配列番号84の重鎖可変ドメイン及び配列番号85の軽鎖可変ドメイン
から選択された第二の結合部位
を含む、二重特異的抗体。 - 請求項1〜7のいずれか一項記載の抗体と場合により薬学的に許容可能な担体とを含む、医薬製剤。
- 医薬としての使用のための請求項1〜7のいずれか一項記載の抗体。
- アルツハイマー病の処置における使用のための請求項1〜7のいずれか一項記載の抗体。
- 前駆期アルツハイマー病の処置における使用のための請求項1〜7のいずれか一項記載の抗体。
- 医薬品の製造における請求項1〜7のいずれか一項記載の抗体の使用。
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