JP6965282B2 - 高温で使用される固体電解キャパシタ - Google Patents

高温で使用される固体電解キャパシタ Download PDF

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Description

固体電解キャパシタ(例えば、タンタルキャパシタ)は、典型的には、金属リード線の周りに金属粉末(例えば、タンタル)をプレス加工し、プレス部分を焼結し、焼結されたアノードを陽極処理し、その後、固体電解質(例えば、二酸化マンガン)と、炭素層および銀樹脂層を含有するカソードコーティングとを適用することによって作製される。しかし、多くの従来の固体電解キャパシタに関連した1つの問題は、それらが高温に対して比較的感受性が高いということである。例えば、230℃以上の温度では、汚染物質ガス(例えば、二酸化炭素、一酸化炭素など)が、カソードコーティングで使用される炭素系結合剤から発生する可能性があると考えられる。したがって、高温で改善された性能を有するキャパシタが、現在求められている。
本発明の一実施形態によれば、焼結多孔質体上に形成された誘電体を含有するアノードと、アノード上に重なる固体電解質と、カソードコーティングとを含む、キャパシタ素子を含むキャパシタが、開示される。カソードコーティングは、固体電解質上に重なる貴金属層(例えば、金)と、焼結された金属粒子(例えば、銀粒子)を含む、貴金属層上に重なる層とを含む。本発明の別の実施形態によれば、キャパシタを形成するための方法であって、貴金属層を固体電解質上に形成するステップと、貴金属層上に、金属粒子を含有するペーストを塗布するステップと、金属粒子を焼結して、焼結金属粒子層を形成するステップとを含む方法が開示される。
本発明のその他の特徴および態様について、さらに詳細に以下に述べる。
当業者に向けられた本発明の完全で可能な開示について、その最良の形態も含め、添付される図を参照しながら本明細書の残りの部分でより詳細に述べる。
本発明のキャパシタの、一実施形態の断面図である。 本発明のキャパシタの、別の実施形態の断面図である。 本発明のキャパシタの、さらに別の実施形態の断面図である。 本発明のキャパシタの、さらに別の実施形態の上面図である。
本明細書および図面における参照符号の反復使用は、本発明の同じまたは類似の形体または要素を表すものとする。
当業者なら、本考察は単なる例示的な実施形態の記載であり、例示的な構成に具体化された本発明のより広範な態様を限定するものではないことが、理解されよう。
一般的には、本発明は、高温で良好な特性を示すことが可能なキャパシタを対象とする。そのような条件下で機能する能力は、部分的には、キャパシタの固体電解質上に重なる独自のカソードコーティングの使用に起因する。より詳細には、カソードコーティングは、比較的高い電位を有する貴金属(例えば、金)を典型的には含む貴金属層を含有する。カソードコーティングは、貴金属層上に重なる焼結金属粒子層も含有する。焼結粒子層は、キャパシタ用の、はんだ付け可能な導体、コンタクト層、および/または電荷コレクタとして動作し得る。さらに、焼結粒子の使用は、高温で依然として機械的に安定であり、それによって、電気性能に悪影響を及ぼす可能性がある貴金属層から剥がれるリスクが、最小に抑えられると考えられる。
その結果、得られるキャパシタは、高温に曝露されたときであっても、優れた電気的特性を示し得る。例えばキャパシタは、約150℃以上の温度、いくつかの実施形態では約200℃以上、いくつかの実施形態では約220℃から約350℃(例えば、230℃)の温度を有する雰囲気に接触させて配置され得る。そのような高温であっても、キャパシタンスは、120Hzの周波数で決定されたときに平方センチメートル当たり約30ナノファラド(「nF/cm」)以上、いくつかの実施形態では約100nF/cm以上、いくつかの実施形態では約200から約30,000nF/cmであってもよい。キャパシタは、100kHzの周波数で決定されたとき、比較的低い等価直列抵抗(「ESR」)、例えば約500mオーム以下、いくつかの実施形態では約250mオーム未満、いくつかの実施形態では約0.1から約200mオームを示してもよい。キャパシタの散逸率は、比較的低いレベルで維持されてもよい。散逸率は、一般に、キャパシタ内で生ずる損失を指し、通常、理想的なキャパシタ性能に対する百分率で表される。例えば、本発明のキャパシタの散逸率は、120Hzの周波数で決定されたとき、典型的には約1%から約25%、いくつかの実施形態では約3%から約10%、いくつかの実施形態では約5%から約15%である。特に、これらの値(例えば、キャパシタンス、ESR、および散逸率など)は、そのような温度でかなりの期間にわたり、例えば約100時間以上、いくつかの実施形態では約300時間から約3000時間、いくつかの実施形態では約400時間から約2500時間(例えば、約500時間)にわたり、安定なままにすることもできる。例えば、一実施形態では、高温雰囲気(例えば、230℃)に約500時間曝露された後のキャパシタのキャパシタンス値の、高温雰囲気に最初に曝露されたときのキャパシタのそれぞれのキャパシタンス値に対する比は、約0.7から1.0、いくつかの実施形態では約0.75から1.0、いくつかの実施形態では約0.80から1.0であってもよい。
次にキャパシタの様々な実施形態について、より詳細に記載する。
I. キャパシタ素子
A. アノード体
キャパシタ素子は、焼結多孔質体上に形成された誘電体を含有するアノードを含む。多孔質アノード体は、バルブ金属(即ち、酸化が可能な金属)またはバルブ金属をベースにした化合物、例えばタンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、これらの合金、これらの酸化物、これらの窒化物、および同様のものを含有する粉末から形成されてもよい。粉末は、典型的には、タンタル塩(例えば、フルオタンタル酸カリウム(KTaF)、フルオタンタル酸ナトリウム(NaTaF)、五塩化タンタル(TaCl)など)を還元剤と反応させる還元プロセスから形成される。還元剤は、液体、気体(例えば、水素)、または固体、例えば金属(例えば、ナトリウム)、金属合金、または金属塩の形で提供されてもよい。例えば、一実施形態では、タンタル塩(例えば、TaCl)を約900℃から約2,000℃の温度、いくつかの実施形態では約1,000℃から約1,800℃、いくつかの実施形態では約1,100℃から約1,600℃の温度で加熱して、気体状還元剤(例えば、水素)の存在下で還元され得る蒸気を形成してもよい。そのような還元反応の追加の詳細は、MaeshimaらのWO2014/199480に記載されている。還元後、生成物を冷却し、破砕し、洗浄して粉末を形成してもよい。
粉末の比電荷は、典型的には、所望の適用例に応じてグラム当たり約2,000から約800,000マイクロファラド・ボルト(「μF・V/g」)まで変化する。例えば、ある実施形態では、約100,000から約800,000μF・V/g、いくつかの実施形態では約120,000から約700,000μF・V/g、いくつかの実施形態では約150,000から約600,000μF・V/gの比電荷を有する高電荷粉末を用いてもよい。その他の実施形態では、約2,000から約100,000μF・V/g、いくつかの実施形態では約5,000から約80,000μF・V/g、いくつかの実施形態では約10,000から約70,000μF・V/gの比電荷を有する低電荷粉末を用いてもよい。当技術分野で公知のように比電荷は、キャパシタンスに、用いられる陽極処理電圧を乗じ、次いでこの積を陽極処理電極体の重量で除することによって、決定されてもよい。
粉末は、1次粒子を含有する易流動性の微粉であってもよい。粉末の1次粒子は、任意に粒子を超音波振動に70秒間供した後、BECKMAN COULTER Corporation製のレーザ粒度分布解析器(例えば、LS−230)を使用して決定されるように、一般に、約5から約500ナノメートル、いくつかの実施形態では約10から約400ナノメートル、いくつかの実施形態では約20から約250ナノメートルのメジアン径(D50)を有する。1次粒子は典型的に、3次元顆粒形状(例えば、節のある、または角のある形状)を有する。そのような粒子は、典型的には、粒子の平均直径または幅を平均厚さで除した(「D/T」)、比較的低い「アスペクト比」を有する。例えば、粒子のアスペクト比は約4以下、いくつかの実施形態では約3以下、いくつかの実施形態では約1から約2であってもよい。1次粒子に加え、粉末は、その他のタイプの粒子、例えば1次粒子が凝集(または凝塊)することによって形成された2次粒子を含有してもよい。そのような2次粒子は、約1から約500マイクロメートル、いくつかの実施形態では約10から約250マイクロメートルのメジアン径(D50)を有してもよい。
粒子の凝塊は、粒子を加熱することによって、かつ/または結合剤の使用を通して生じ得る。例えば凝塊は、約0℃から約40℃、いくつかの実施形態では約5℃から約35℃、いくつかの実施形態では約15℃から約30℃の温度で生じ得る。同様に、好適な結合剤としては、例えばポリ(ビニルブチラール);ポリ(酢酸ビニル);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(ビニルピロリドン);カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびメチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロースポリマー;アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン;ポリエチレングリコール(例えば、Dow Chemical Co.製のCarbowax);ポリスチレン、ポリ(ブタジエン/スチレン);ポリアミド、ポリイミド、およびポリアクリルアミド、高分子量ポリエーテル;エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、およびフルオロ−オレフィンコポリマーなどのフルオロポリマー;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)、ならびに低級アルキルアクリレートおよびメタクリレートのコポリマーなどのアクリルポリマー;ならびに脂肪酸、およびワックス、例えばステアリン酸およびその他の石けん様脂肪酸、植物ろう、マイクロワックス(精製パラフィン)などを挙げることができる。
得られる粉末を圧縮して、いずれか の従来の粉末プレスデバイスを使用してペレットを形成してもよい。例えば、ダイと、1つまたは多数のパンチとを収容する単一ステーション圧縮プレスである、プレス金型を用いてもよい。あるいは、ダイおよび単一下方パンチのみを使用する、アンビル型の圧縮プレス金型を使用してもよい。単一ステーション圧縮プレス金型は、単動、複動、フローティングダイ、可動プラテン、対向ラム、スクリュー、インパクト、ホットプレス、コイニング、またはサイジングなどの様々な能力を備えた、カム、トグル/ナックル、および偏心/クランクプレスなど、いくつかの基本的なタイプで入手可能である。粉末は、アノードリードの周りで圧縮されてもよく、それらはワイヤ、シートなどの形をとってもよい。リードは、アノード体から長手方向に延びてもよく、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタンなどのいずれかの導電性材料、ならびに導電性酸化物および/またはそれらの窒化物から形成されてもよい。リードの接続は、その他の公知の技法を使用して、例えばリードをアノード体に溶接すること、または形成中に(例えば、圧縮および/または焼結の前に)アノード体内に埋め込むことなどにより、実現されてもよい。
結合剤は、ある温度(例えば、約150℃から約500℃)で数分間、真空下でペレットを加熱することにより、プレスした後に除去されてもよい。あるいは結合剤は、Bishopらの米国特許第6,197,252号に記載されるように、ペレットを水性溶液に接触させることによって除去されてもよい。その後、ペレットを焼結して、多孔質の一体的な塊を形成する。ペレットは、典型的には約700℃から約1600℃、いくつかの実施形態では約800℃から約1500℃、いくつかの実施形態では約900℃から約1200℃の温度で、約5分から約100分間にわたり、いくつかの実施形態では約8分から約15分間にわたり焼結される。これは1つまたは複数のステップで生じ得る。望む場合には、焼結は、アノードへの酸素原子の移動を制限する雰囲気中で生じ得る。例えば焼結は、真空、不活性ガス、水素などの還元雰囲気中で生じ得る。還元雰囲気は、約10Torrから約2000Torr、いくつかの実施形態では約100Torrから約1000Torr、いくつかの実施形態では約100Torrから約930Torrの圧力であってもよい。水素およびその他の気体(例えば、アルゴンまたは窒素)の混合物が用いられてもよい。
B. 誘電体
アノードは、誘電体でもコーティングされる。誘電体は、誘電体層がアノードの上および/または中で形成されるように、焼結アノードを陽極酸化(「陽極処理」)することによって形成されてもよい。例えば、タンタル(Ta)アノードを陽極処理して五酸化タンタル(Ta)にしてもよい。典型的には、陽極処理は、最初に溶液をアノードに適用することによって、例えばアノードを電解質に浸漬することによって行われる。溶媒は、水(例えば、脱イオン水)などが一般に用いられる。イオン伝導度を高めるため、イオンが形成されるように溶媒中で解離することが可能な化合物を用いてもよい。そのような化合物の例としては、例えば、電解質に関して以下に記載されるような酸が挙げられる。例えば酸(例えば、リン酸)は、陽極処理溶液の約0.01wt%から約5wt%、いくつかの実施形態では約0.05wt%から約0.8wt%、およびいくつかの実施形態では約0.1wt%から約0.5wt%を構成してもよい。望む場合には、酸のブレンドを用いてもよい。
電流が陽極処理溶液を通過して、誘電体層を形成する。形成電圧の値は、誘電体層の厚さを管理する。例えば電源は、必要な電圧に到達するまで、最初は定電流モードに設定されてもよい。その後、電源を定電圧モードに切り換えて、アノードの全面にわたり所望の誘電体の厚さが形成されるのを確実にしてもよい。当然ながら、パルスまたはステップ定電圧法など、その他の公知の方法を用いてもよい。陽極酸化が生ずる電圧は、典型的には約4から約250V、いくつかの実施形態では約5から約200V、いくつかの実施形態では約10から約150Vに及ぶ。酸化中、陽極処理溶液は、約30℃以上、いくつかの実施形態では約40℃から約200℃、いくつかの実施形態では約50℃から約100℃の高温で保つことができる。陽極酸化は、周囲温度以下で行うこともできる。得られた誘電体層は、アノードの表面およびその細孔内に形成されてもよい。
必要ではないが、ある実施形態では、アノードの外面上に重なる第1の部分と、アノードの内面上に重なる第2の部分とを保持するという点で、誘電体層はアノード全体にわたって種々の厚さを保持してもよい。そのような実施形態では、第1の部分は、その厚さが第2の部分よりも大きくなるように選択的に形成される。しかし、誘電体層の厚さは、特定の領域内で均一である必要がないことが理解されるべきである。例えば外面に隣接する誘電体層のある部分は、内面での層の、ある部分よりも実際に薄くてもよく、その逆も同様である。それにもかかわらず誘電体層は、外面の層の少なくとも一部分が内面の少なくとも一部分よりも大きい厚さを有するように、形成されてもよい。これらの厚さの正確な差は、特定の適用例に応じて変化してもよいが、第1の部分の厚さの、第2の部分の厚さに対する比は、典型的には約1.2から約40であり、いくつかの実施形態では約1.5から約25であり、いくつかの実施形態では約2から約20である。
異なる厚さを有する誘電体層を形成するには、多段階プロセスが一般に用いられる。プロセスの各段階で、焼結アノードは陽極酸化(「陽極処理」)されて誘電体層(例えば、五酸化タンタル)を形成する。陽極処理の第1の段階中、比較的小さい形成電圧が典型的には用いられて、より内側の領域で所望の誘電体の厚さが実現されるのを確実にするが、その形成電圧は例えば約1から約90ボルト、いくつかの実施形態では約2から約50ボルト、いくつかの実施形態では約5から約20ボルトに及ぶ。その後、次いで焼結体は、プロセスの第2の段階で陽極酸化されて、誘電体の厚さを所望のレベルに増大させてもよい。このことは一般に、第1の段階中に用いられるよりも高い電圧で、例えば約50から約350ボルト、いくつかの実施形態では約60から約300ボルト、いくつかの実施形態では約70から約200ボルトに及ぶ形成電圧で、電解質中で陽極処理することにより実現される。第1および/または第2の段階中、電解質は、約15℃から約95℃、いくつかの実施形態では約20℃から約90℃、いくつかの実施形態では約25℃から約85℃の範囲の温度で保たれてもよい。
陽極処理プロセスの第1および第2の段階中に用いられる電解質は、同じであっても異なってもよい。しかし典型的には、誘電体層の外側部分でより高い厚みの実現をより良好に容易にするのを助けるため、異なる溶液を用いることが望ましい。例えば、第2の段階で用いられる電解質は、著しい量の酸化被膜がアノードの内面に形成されないように、第1の段階で用いられる電解質よりもより低いイオン伝導度を有することが望ましいと考えられる。この点に関し、第1の段階中に用いられる電解質は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸、ボロン酸などの酸性化合物を含有してもよい。そのような電解質は、25℃の温度で決定されたときに約0.1から約100mS/cm、いくつかの実施形態では約0.2から約20mS/cm、いくつかの実施形態では約1から約10mS/cmの導電率を有してもよい。第2の段階中に用いられる電解質は、内部への電荷の通過の結果としてヒドロニウムイオン濃度が細孔内で増大するように、典型的には弱酸の塩を含有する。イオンの輸送または拡散は、必要に応じて電荷の平衡をとるように、電荷の弱酸アニオンが細孔内に移動するようなものである。その結果、主な導電種(ヒドロニウムイオン)濃度は、ヒドロニウムイオン、酸アニオン、および非解離酸の間で平衡が確立することにより低減し、したがって導電性が低い化学種が形成される。導電種の濃度の低減は、電解質中で比較的高い電圧降下をもたらし、そのことが内部でのさらなる陽極処理を妨げ、それと共に、高い導電率が継続する領域でより高い形成電圧に至るまで、より厚い酸化物層が構築されている。好適な弱酸塩には、例えば、ホウ酸、ボロン酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、アジピン酸などのアンモニウムまたはアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム、カリウムなど)が含まれてもよい。特に好適な塩には、四ホウ酸ナトリウムおよび五ホウ酸アンモニウムが含まれる。そのような電解質は、25℃の温度で決定されたとき、典型的には約0.1から約20mS/cm、いくつかの実施形態では約0.5から約10mS/cm、いくつかの実施形態では約1から約5mS/cmの導電率を有する。
望む場合には、陽極処理の各段階は、所望の誘電体の厚さを実現するために、1回または複数回繰り返されてもよい。さらにアノードは、電解質が除去されるよう、第1および/または第2の段階の後に別の溶媒(例えば、水)で濯いでも洗浄してもよい。
C. 固体電解質
固体電解質は、誘電体上に重なり、一般にキャパシタ素子用のカソードとして機能する。典型的には、固体電解質の全厚は約1から約50μm、いくつかの実施形態では約5から約20μmである。いくつかの実施形態では、固体電解質は、二酸化マンガンを含んでいてもよい。固体電解質が二酸化マンガンを含む場合、二酸化マンガン固体電解質は、例えば、硝酸マンガン(Mn(NO)の熱分解によって形成されてもよい。そのような技法は、例えばSturmerらの米国特許第4,945,452号に記載されている。固体電解質は、典型的には、π共役されかつ酸化または還元後に導電率を有する、例えば少なくとも約1μS/cmの導電率を有する導電性ポリマーを含有してもよい。そのようなπ共役導電性ポリマーの例としては、例えば、ポリ複素環(例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなど)、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェノレート、および同様のものが挙げられる。例えば、一実施形態では、ポリマーは置換ポリチオフェンであり、例えば下記の一般構造:
Figure 0006965282
[式中、
Tは、OまたはSであり;
Dは、任意に置換されていてよいC〜Cアルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレンなど)であり;
は、直鎖状または分枝状の任意に置換されていてよいC〜C18アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−またはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−、またはtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルなど);任意に置換されていてよいCからC12シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル シクロデシルなど);任意置換されていてよいC〜C14アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど);任意に置換されていてよいC〜C18アラルキル基など(例えば、ベンジル、o−、m−、p−トリル、2,3−、2,4−、2,5−、2−6、3−4−、3,5−キシリル、メシチルなど);任意に置換されていてよいC〜Cヒドロキシアルキル基であり;
qは、0から8、いくつかの実施形態では0から2、一実施形態では0の整数であり;
nは、2から5,000、いくつかの実施形態では4から2,000、いくつかの実施形態では5から1,000である]
を有するものである。「D」または「R」基の置換基の例としては、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン、およびアルコキシシラン基、カルボキシルアミド基、および同様のものが挙げられる。
特に好適なチオフェンポリマーは、「D」が任意に置換されていてよいC〜Cアルキレン基であるものである。例えば、ポリマーは、以下の一般構造:
Figure 0006965282
を有する、任意に置換されていてよいポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であってもよい。
上記のような導電性ポリマーを形成するための方法は、当技術分野で周知である。例えば、Merkerらの米国特許第6,987,663号は、モノマー前駆体から置換ポリチオフェンを形成するための様々な技法について記載する。モノマー前駆体は、例えば、以下の構造:
Figure 0006965282
[式中、T、D、R、およびqは、上記にて定義される]
を有していてもよい。特に好適なチオフェンモノマーは、「D」が任意に置換されていてよいC〜Cアルキレン基であるものである。例えば、任意に置換されていてよい3,4−アルキレンジオキシチオフェンは、一般構造:
Figure 0006965282
[式中、Rおよびqは、上記にて定義された通りである]
を有するものが用いられてもよい。ある特定の実施形態では、「q」が0である。3,4−エチレンジオキスチオフェンの、1つの商業的に好適な例は、Heraeus CleviosからClevios(商標)Mという名称で入手可能である。その他の好適なモノマーは、Blohmらの米国特許第5,111,327号およびGroenendaalらの第6,635,729号にも記載されている。これらのモノマーの誘導体は、例えば上記モノマーのダイマーまたはトリマーであるものが用いられてもよい。より高い分子量の誘導体、即ちモノマーのテトラマー、ペンタマーなどは、本発明で使用するのに好適である。誘導体は、同一のまたは異なるモノマー単位で構成されてもよく、純粋な形で、ならびに互いの混合物および/またはモノマーとの混合物として使用されてもよい。これらの前駆体の酸化または還元形態を用いてもよい。
様々な方法を利用して、導電性ポリマー層を形成してもよい。例えば、in situ重合層は、酸化触媒の存在下でモノマーを化学的に重合することにより形成されてもよい。酸化触媒は、典型的には、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(IV)、マンガン(VII)、またはルテニウム(III)カチオンなどの遷移金属カチオンを含む。ドーパントを用いて、過剰な電荷を導電性ポリマーに与え、ポリマーの導電率を安定化させてもよい。ドーパントは、典型的には、スルホン酸のイオンなどの無機または有機アニオンを含む。ある実施形態では、酸化触媒は、カチオン(例えば、遷移金属)およびアニオン(例えば、スルホン酸)を含むという点から、触媒およびドーピングの両方の機能性を有する。例えば酸化触媒は、ハロゲン化鉄(III)(例えば、FeCl)などの鉄(III)カチオンを含む遷移金属塩、またはFe(ClOもしくはFe(SOなどのその他の無機酸の鉄(III)塩、ならびに有機基を含む有機酸および無機酸の鉄(III)塩であってもよい。有機基を有する無機酸の鉄(III)塩の例としては、例えば、C〜C20アルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩(例えば、硫酸ラウリルの鉄(III)塩)が挙げられる。同様に、有機酸の鉄(III)塩の例としては、例えば、C〜C20アルカンスルホン酸(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、またはドデカンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族パーフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、またはパーフルオロオクタンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族C〜C20カルボン酸(例えば、2−エチルヘキシルカルボン酸)の鉄(III)塩;脂肪族パーフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸またはパーフルオロオクタン酸)の鉄(III)塩;C〜C20アルキル基により任意に置換されていてよい芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸)の鉄(III)塩;シクロアルカンスルホン酸(例えば、カンファースルホン酸)の鉄(III)塩;および同様のものが挙げられる。これらの上述の鉄(III)塩の混合物を使用してもよい。鉄(III)−p−トルエンスルホネート、鉄(III)−o−トルエンスルホネート、およびこれらの混合物が、特に好適である。鉄(III)−p−トルエンスルホネートの1つの商業的に好適な例は、Heraeus CleviosからClevios(商標)Cという名称で入手可能である。
酸化触媒およびモノマーは、重合反応を開始するのに順次または一緒に適用してもよい。これらの成分を適用するのに好適な適用技法としては、スクリーン印刷、浸漬、電気泳動コーティング、および噴霧が挙げられる。例として、モノマーを最初に酸化触媒と混合して、前駆体溶液を形成してもよい。混合物が形成されたら、アノード部に適用し、次いで重合させて、導電性コーティングが表面に形成されるようにしてもよい。あるいは、酸化触媒およびモノマーを順次適用してもよい。例えば、一実施形態では、酸化触媒を有機溶媒(例えば、ブタノール)に溶解し、次いで浸漬溶液として付着させてもよい。次いでアノード部を乾燥して、そこから溶媒を除去してもよい。その後、その部分を、モノマーを含有する溶液に浸漬してもよい。それにも関らず重合は、典型的には、使用される酸化剤および所望の反応時間に応じて、約−10℃から約250℃、いくつかの実施形態では約0℃から約200℃の温度で行われる。上記のような好適な重合技法は、Bilerの米国特許第7,515,396号に、より詳細に記載され得る。そのような導電性コーティング(複数可)を適用するためのさらにその他の方法は、Sakataらの米国特許第5,457,862号、Sakataらの第5,473,503号、Sakataらの第5,729,428号、およびKudohらの第5,812,367号に記載され得る。
in situ適用に加え、導電性ポリマー固体電解質は、導電性ポリマー粒子の分散体の形で適用してもよい。分散体を用いる1つの利益とは、イオン移動に起因した高電界の下での絶縁破壊を引き起こす可能性がある、in situ重合中に生成されたイオン種(例えば、Fe2+またはFe3+)の存在を、最小に抑えられることである。したがって、in situ重合を通してではなく分散体として導電性ポリマーを適用することにより、得られるキャパシタは、比較的高い「破壊電圧」を示し得る。アノードの良好な含浸を可能にするために、分散体中に用いられる粒子は典型的には小さいサイズを有し、例えば平均サイズ(例えば、直径)が約1から約150ナノメートル、いくつかの実施形態では約2から約50ナノメートル、いくつかの実施形態では約5から約40ナノメートルである。粒子の直径は、超遠心分離、レーザ回折などによる、公知の技法を使用して決定されてもよい。粒子の形状は、同様に様々であってもよい。例えば、ある特定の実施形態では、粒子の形状が球である。しかし、平板、ロッド、ディスク、バー、チューブ、不規則な形状など、本発明によりその他の形状も企図されることを理解されるべきである。分散体中の粒子の濃度は、分散体の所望の粘度、および分散体をキャパシタに適用する特定の手法に応じて、様々であってもよい。しかし典型的には、粒子は、分散体の約0.1から約10wt%、いくつかの実施形態では約0.4から約5wt%、いくつかの実施形態では約0.5から約4wt%を構成する。
分散体は一般に、粒子の安定性を高める対イオンも含有する。即ち、導電性ポリマー(例えば、ポリチオフェンまたはその誘導体)は、典型的には、中性または陽性(カチオン性)の主ポリマー鎖上に電荷を有する。ポリチオフェン誘導体は、例えば、典型的には主ポリマー鎖中に正電荷を保持する。ある場合には、ポリマーは、構造単位内に正および負電荷を保有し、この正電荷が主鎖上に位置付けられ、負電荷は任意に、スルホネートまたはカルボキシレート基などの「R」基の置換基上に位置付けられていてよい。主鎖の正電荷は、任意に「R」基上に存在するアニオン基で部分的にまたは全体的に飽和されてもよい。全体を見ると、ポリチオフェンは、これらの場合にカチオン性、中性、またはさらにアニオン性であってもよい。それにも関らず、それらは全て、ポリチオフェン主鎖が正電荷を有するのでカチオン性ポリチオフェンとみなされる。
対イオンは、導電性ポリマーの電荷を相殺するモノマーまたはポリマーアニオンであってもよい。ポリマーアニオンは、例えば、ポリマーカルボン酸(例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸など);ポリマースルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(「PSS」)、ポリビニルスルホン酸など);および同様のもののアニオンとすることができる。酸は、コポリマー、例えばビニルカルボン酸およびビニルスルホン酸とその他の重合性モノマー、例えばアクリル酸エステルおよびスチレンとのコポリマーであってもよい。同様に、好適なモノマーアニオンとしては、例えば、C〜C20アルカンスルホン酸(例えば、ドデカンスルホン酸);脂肪族パーフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、またはパーフルオロオクタンスルホン酸);脂肪族CからC20カルボン酸(例えば、2−エチル−ヘキシルカルボン酸);脂肪族パーフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸またはパーフルオロオクタン酸);C〜C20アルキル基で、任意に置換されていてよい芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸);シクロアルカンスルホン酸(例えば、カンファースルホン酸、またはテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、パークロレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、またはヘキサクロロアンチモネート);および同様のもののアニオンが挙げられる。特に好適な対アニオンは、ポリマーカルボン酸またはポリマースルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(「PSS」))などのポリマーアニオンである。そのようなポリマーアニオンの分子量は、典型的には約1,000から約2,000,000、いくつかの実施形態では約2,000から約500,000に及ぶ。
用いられる場合、分散体中および得られる層内でのそのような対イオンと導電性ポリマーとの重量比は、典型的には約0.5:1から約50:1であり、いくつかの実施形態では約1:1から約30:1であり、いくつかの実施形態では約2:1から約20:1である。上記重量比で言及された導電性ポリマーの重量は、重合中に完全な変換が生ずると仮定して、使用されるモノマーの秤量部分を指す。導電性ポリマー(複数可)および対イオン(複数可)に加え、分散体は、1種または複数の結合剤、分散剤、充填剤、架橋剤などを含有してもよい。
D. カソードコーティング
i. 貴金属層
上述のように、カソードコーティングも、固体電解質上に重なる少なくとも1つの貴金属層を含有するキャパシタ素子に用いられる。貴金属層は、標準水素電極に対して測定したときに比較的高い電位を有する貴金属を、典型的には含有する。例えば貴金属は、約0.7V以上、いくつかの実施形態では約1.0V以上、いくつかの実施形態では、約1.2から約2.0Vの電位を有してもよい。そのような貴金属の例としては、例えば、金(電位1.6V)、白金(電位1.2V)、イリジウム(電位1.2V)、パラジウム(電位1.0V)、および同様のものが挙げられる。典型的には、ただ1つの貴金属層が用いられるが、多数の層を、そのように所望の場合には用いてもよいことを理解されるべきである。貴金属層(複数可)の全厚は、典型的には約0.1μmから約50μm、いくつかの実施形態では約1μmから約30μm、いくつかの実施形態では約2μmから約10μmの範囲内である。貴金属層(複数可)はまた一般に、本質的に連続的であり、その結果、固体電解質といずれかのその他の材料との接触が最小に抑えられる。様々な公知の技法のいずれかを一般に用いて、貴金属層を適用してもよい。好適な方法としては、例えば、Libbyの米国特許第4,780,797号およびBooeの第3,628,103号に記載されるような、スパッタリング、電解めっき、蒸着、無電解めっきなどを挙げることができる。
ii. 焼結金属粒子層
カソードコーティングは、貴金属層上に重なる焼結粒子層も含有する。焼結金属粒子層は一般に、導電性金属、例えば銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、スズ、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム、およびこれらの合金を含有する。銀は、層内で使用するのに特に好適な導電性金属である。典型的には、ただ1つの焼結粒子層が用いられるが、そのように所望の場合には多数の層を用いてもよいことを理解されるべきである。そのような層(複数可)の全厚は、典型的には約1μmから約500μm、いくつかの実施形態では約5μmから約200μm、いくつかの実施形態では約10μmから約100μmの範囲内にある。
焼結粒子層は、典型的には、比較的小さいサイズ、例えば平均サイズが約0.01から約50マイクロメートル、いくつかの実施形態では約0.1から約40マイクロメートル、いくつかの実施形態では約1から約30マイクロメートルの金属粒子を含有するペーストから形成される。一部では粒子の比較的小さいサイズに起因して、ペーストは、比較的低い粘度を有してもよく、容易に取扱い可能になり、かつキャパシタの製造中にアノードリードおよび/またはアノード構成要素に塗布される。粘度は、5または0.5rpmの速度および25℃の温度で動作するBrookfield DV−1粘度計(円錐平板)で測定したとき、例えば、約5から約250パスカル秒(Pa・s)に及んでもよく、いくつかの実施形態では約20Pa・sから約200Pa・s、いくつかの実施形態では約30Pa・sから約150Pa・sに及んでもよい。所望の場合には、増粘剤またはその他の粘度調整剤をペースト中に用いて、粘度を増加させまたは減少させてもよい。さらに、塗布されるペーストの厚さは比較的薄くてもよく、リードとアノード構成要素との所望の結合が依然として実現され得る。例えば、ペーストの厚さは、約0.01から約50マイクロメートルであってもよく、いくつかの実施形態では約0.5から約30マイクロメートル、いくつかの実施形態では約1から約25マイクロメートルであってもよい。
ペースト中に使用される金属粒子は、主に金属によってまたは金属を構成成分として含有する組成物から構成されてもよい。好適な金属粒子は、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ハフニウム、チタン、銅など、ならびにこれらの合金から形成されてもよい。望ましくは、金属粒子は、貴金属層に用いられる貴金属と、本質的に、同じまたは実質的に類似する材料から形成されて、焼結されたときに粒子と貴金属層との間に強力な結合が形成されるようになされる。焼結粒子層を形成するのに使用される、好適な貴金属の例としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、および金が挙げられる。銀が特に好適である。典型的には、金属粒子は、ペーストの約50wt%から約99wt%、いくつかの実施形態では約60wt%から約95wt%、いくつかの実施形態では約70wt%から約90wt%を構成する。
ペーストを形成するには、粒子を最初に溶媒中に分散させてもよい。様々な溶媒のうちのいずれの溶媒を用いてもよく、例えば水;グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、およびジプロピレングリコール);グリコールエーテル(例えば、メチルグリコールエーテル、エチルグリコールエーテル、およびイソプロピルグリコールエーテル);エーテル(例えば、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン);アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、およびブタノール);トリグリセリド;ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン);エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールエーテルアセテート、および酢酸メトキシプロピル);アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリル/カプリン脂肪酸アミド、およびN−アルキルピロリドン);ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、およびベンゾニトリル);スルホキシドまたはスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびスルホラン);および同様のものが用いられる。
金属粒子に加え、ペーストは、結合剤、焼結助剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、および同様のものなど、層の適用および/または焼結プロセスを支援するその他の成分を含んでもよい。例えば、焼結助剤は、金属化合物であるもの、例えば有機金属化合物、金属有機塩、金属メルカプタン、金属樹脂酸塩などが用いられてもよい。望ましくは、焼結助剤は、金属粒子と同じ金属を含む。例えば、銀粒子が用いられる場合、焼結助剤は銀メルカプタン(例えば、銀t−ドデシルメルカプタンまたはジエチルジチオカルバミン酸銀)、有機銀化合物(例えば、ビス−(η1−4フェニル−η2−1−ブテン)銀(I))、有機銀塩(例えば、銀(I)ヘキサフルオロペンタン−ジオネートシクロオクタジエン錯体、ネオデカン酸銀、2,4−ペンタフルオロプロピオン酸銀、2,4−ペンタンジオン酸銀、トシル酸銀など)、および同様のものであってもよい。同様に、好適な結合剤としては、例えば、エポキシ化合物(例えば、2成分UHUエポキシ接着剤);ポリ(ビニルブチラール);ポリ(酢酸ビニル);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(ビニルピロリドン);セルロースポリマー、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびメチルヒドロキシエチルセルロース;アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン;ポリエチレングリコール(例えば、Dow Chemical Co.製のカーボワックス);シリコンポリマー、例えばポリ(メチルシロキサン)、ポリ(メチルフェニルシロキサン);ポリスチレン、ポリ(ブタジエン/スチレン);ポリアミド、ポリイミド、およびポリアクリルアミド、高分子量ポリエーテル;エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー;フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、およびフルオロオレフィンコポリマー;およびアクリルポリマー、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)、ならびに低級アルキルアクリレートおよびメタクリレートのコポリマーを挙げることができる。
様々な技法のいずれかが、金属ペーストを貴金属層上に塗布するのに一般に用いられ、例えば、熱処理、熱焼結、スパッタリング、スクリーン印刷、浸漬、電気泳動コーティング、電子線蒸着、噴霧、ローラプレス、ブラッシング、ドクターブレードキャスティング、真空蒸着、コーティングなどが用いられる。塗布したら、金属ペーストを任意で乾燥して、溶媒などのあらゆる様々な構成成分を除去してもよい。例えば、乾燥は、約20℃から約150℃、いくつかの実施形態では約50℃から約140℃、いくつかの実施形態では約80℃から約130℃の温度で行ってもよい。その後、ペーストを焼結して、粒子が互いにおよび/または貴金属層と結合を形成できるようにする。焼結を行う温度は様々であってもよいが、典型的には約150℃から約500℃、いくつかの実施形態では約180℃から約350℃、いくつかの実施形態では約200℃から300℃である。焼結は、いずれの所望の圧力で行ってもよい。例えば、ある実施形態では、焼結は、約1メガパスカル(MPa)から約50MPa、いくつかの実施形態では約2から約30MPa、いくつかの実施形態では約5から約25MPaなどの圧力下で行ってもよい。焼結の合計時間は、用いられる温度および圧力に応じて様々であってもよいが、典型的には約1分から約250分に及び、いくつかの実施形態では約50から300分、いくつかの実施形態では約80分から約250分に及んでもよい。焼結中に使用される雰囲気は、変化させてもよい。例えば、ある実施形態では、焼結は不活性雰囲気(例えば、窒素など)、酸化雰囲気(例えば、空気または酸素)、または還元雰囲気(例えば、水素)中で行ってもよい。
E. その他の構成要素
所望の場合には、キャパシタ素子は、当技術分野で公知のその他の層を含有してもよい。例えば保護コーティングは、比較的絶縁性の樹脂性材料(天然または合成)で作製されたもののように、任意に誘電体と固体電解質との間に形成されてもよい。そのような材料は、約10Ω・cmよりも大きく、いくつかの実施形態では約100よりも大きい、いくつかの実施形態では約1,000Ω・cmよりも大きい、いくつかの実施形態では1×10Ω・cmよりも大きく、いくつかの実施形態では約1×1010Ω・cmよりも大きい比抵抗率を有してもよい。本発明で利用され得るいくつかの樹脂性材料としては、これらに限定するものではないが、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和または飽和脂肪酸のエステル(例えば、グリセリド)、および同様のものが挙げられる。例えば、脂肪酸の好適なエステルとしては、これらに限定するものではないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アロイリット酸、シェロール酸、および同様のもののエステルが挙げられる。脂肪酸のこれらのエステルは、得られる被膜を素早く重合させて安定な層にさせる「乾燥油」を形成するのに比較的複雑な組合せで使用される場合、特に有用であることが見出された。そのような乾燥油としては、エステル化された脂肪アシル残基をそれぞれ1、2、および3個有するグリセロール骨格を有するモノ−、ジ−、および/またはトリグリセリドを挙げることができる。例えば、使用され得るいくつかの好適な乾燥油としては、これらに限定するものではないが、オリーブ油、アマニ油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、およびシェラックが挙げられる。これらおよびその他の保護コーティング材料は、全ての目的でそれを参照することによりその全体が本明細書に組み込まれるFifeらの米国特許第6,674,635号に、より詳細に記載される。
II. 端子
形成されたら、特に表面実装用途で用いられる場合には、キャパシタ素子に端子を設けてもよい。例えばキャパシタは、キャパシタ素子のアノードリードが電気的に接続されるアノード端子と、キャパシタ素子のカソードが電気的に接続されるカソード端子とを含有してもよい。いずれかの導電性材料、例えば、導電性金属(例えば、銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、スズ、パラジウム、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム、およびこれらの合金)など、を用いて、端子を形成してもよい。特に好適な導電性金属としては、例えば銅、銅合金(例えば、銅−ジルコニウム、銅−マグネシウム、銅−亜鉛、または銅−鉄)、ニッケル、およびニッケル合金(例えば、ニッケル−鉄)が挙げられる。端子の厚さは、一般に、キャパシタの厚さが最小になるように選択される。例えば、端子の厚さは約0.05から約1ミリメートル、いくつかの実施形態では約0.05から約0.5ミリメートル、および約0.07から約0.2ミリメートルに及んでもよい。1つの例示的な導電性材料は、Wieland(ドイツ)から入手可能な銅−鉄合金金属板である。所望の場合には、当技術分野で公知のように、端子の表面をニッケル、銀、金、スズなどで電気めっきして、最終部品が回路基板に実装可能になるのを確実にしてもよい。ある特定の実施形態では、端子の両面をニッケルおよび銀フラッシュでそれぞれめっきし、一方、実装面もスズはんだ層でめっきする。
端子は、当技術分野で公知のいずれかの技法を使用してキャパシタ素子に接続されてもよい。例えば、一実施形態では、カソード端子およびアノード端子を画定するリードフレームを設けてもよい。電解キャパシタ素子をリードフレームに取着するため、導電性接着剤を最初にカソード端子の表面に塗布してもよい。導電性接着剤は、例えば、樹脂組成物と共に含有される導電性金属粒子を含んでもよい。金属粒子は、銀、銅、金、白金、ニッケル、亜鉛、ビスマスなどであってもよい。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)、硬化剤(例えば、酸無水物)、およびカップリング剤(例えば、シランカップリング剤)を含んでもよい。好適な導電性接着剤は、Osakoらの米国特許出願公開第2006/0038304号に記載され得る。様々な技法のいずれかを使用して、導電性接着剤をカソード端子に塗布してもよい。例えば、印刷技法は、その実用上のおよび費用節約上の利益に起因して用いられてもよい。アノードリードは、機械的溶接、レーザ溶接、導電性接着剤などの当技術分野で公知のいずれかの技法を使用して、アノード端子に電気的に接続されてもよい。アノードリードをアノード端子に電気的に接続後、次いで導電性接着剤を硬化させて、電解キャパシタがカソード端子に適切に接着するのを確実にすることができる。
III. ハウジング
高温で良好な電気性能を示すキャパシタの能力に起因して、キャパシタ素子をハウジング内に気密封止することは必ずしも必要ではない。それにもかかわらず、ある実施形態では、ハウジング内にキャパシタ素子を気密封止することが望ましいと考えられる。例えば、一実施形態では、不活性ガスを含有する気体状雰囲気の存在下で、キャパシタ素子をハウジング内に気密封止してもよい。
キャパシタ素子は、様々な方法でハウジング内に封止されてもよい。例えば、ある実施形態では、キャパシタ素子をケース内に封入し、次いで硬化ハウジングが形成されるように硬化させることができる熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)などの樹脂性材料を充填してもよい。そのような樹脂の例としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。エポキシ樹脂も特に好適である。さらにその他の添加剤、例えば光開始剤、粘度調節剤、懸濁補助剤、顔料、応力低減剤、非導電性充填剤、安定化剤などを用いてもよい。例えば、非導電性充填剤としては、無機酸化物粒子、例えばシリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化銅、ゼオライト、シリケート、クレイ(例えば、スメクタイトクレイ)など、ならびに複合体(例えば、アルミナでコーティングされたシリカ粒子)、およびこれらの混合物を含挙げることができる。いずれにせよ、樹脂性材料は、回路基板上に実装するためにアノードおよびカソード端子の少なくとも一部分が露出するように、キャパシタ素子を取り囲みカプセル封入してもよい。このようにカプセル封入されると、キャパシタ素子および樹脂性材料は一体型キャパシタを形成する。
当然ながら、代替の実施形態では、別々の個々の状態のままであるハウジング内にキャパシタ素子を封入することが望ましいと考えられる。このように、ハウジングの雰囲気は、湿った雰囲気とみなされるような、ある特定の程度の水分を保有することができる。例えば、雰囲気の相対湿度は約40%以上、いくつかの実施形態では約45%以上、いくつかの実施形態では約50%から約95%(例えば、約50%)であってもよい。しかし代替の実施形態では、約40%未満、いくつかの実施形態では約30%以下、いくつかの実施形態では約10%以下、いくつかの実施形態では約0.001から約5%の相対湿度を有するように、雰囲気は比較的乾燥していてもよい。例えば雰囲気は、気体状であってもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、ラドン、および同様のものなどの少なくとも1種の不活性ガス、ならびにこれらの混合物を含有してもよい。典型的には、不活性ガスは、ハウジング内の雰囲気の大部分を構成し、例えば雰囲気の約50wt%から約100wt%、いくつかの実施形態では約75wt%から100wt%、いくつかの実施形態では約90wt%から約99wt%を構成してもよい。所望の場合には、比較的少量の非不活性ガス、例えば二酸化炭素、酸素、水蒸気などを用いてもよい。しかしそのような場合、非不活性ガスは典型的には、ハウジング内の雰囲気の15wt%以下、いくつかの実施形態では10wt%以下、いくつかの実施形態では約5wt%以下、いくつかの実施形態では約1wt%以下、いくつかの実施形態では約0.01wt%から約1wt%を構成する。
様々な異なる材料のいずれか、例えば金属、プラスチック、セラミック、および同様のものを、ハウジングを形成するのに使用してもよい。例えば、一実施形態では、ハウジングは、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ハフニウム、チタン、銅、銀、鋼(例えば、ステンレス)、これらの合金(例えば、導電性酸化物)、これらの複合体(例えば、導電性酸化物でコーティングされた金属)、および同様のものなどの金属の、1つまたは複数の層を含む。別の実施形態では、ハウジングは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ガラスなどのセラミック材料、ならびにこれらの組合せの、1つまたは複数の層を含んでもよい。
ハウジングは、いずれの所望の形状、例えば円筒状、D字形、長方形、三角形、柱状などでもよい。例えば、図1を参照すると、ハウジング122およびキャパシタ素子120を含有するキャパシタ100の一実施形態が示されている。この特定の実施形態では、ハウジング122は概ね長方形である。典型的には、ハウジングおよびキャパシタ素子は、キャパシタ素子を内部キャビティ内に容易に収容できるよう、同じまたは類似の形状を有する。例えば、図示される実施形態では、キャパシタ素子120とハウジング122との両方が、概ね長方形である。
所望の場合には、本発明のキャパシタは、比較的高い体積効率を示し得る。そのような高効率を容易にするため、キャパシタ素子は、典型的にはハウジングの内部キャビティの容積のかなりの部分を占有する。例えば、キャパシタ素子は、ハウジングの内部キャビティの約30vol%以上、いくつかの実施形態では約50vol%以上、いくつかの実施形態では約60vol%以上、いくつかの実施形態では約70vol%以上、いくつかの実施形態では約80vol%から約98vol%、いくつかの実施形態では約85vol%から約97vol%を占有してもよい。このため、キャパシタ素子の寸法と、ハウジングにより画定される内部キャビティの寸法との間の差は、典型的には比較的小さい。
図1を参照すると、例えば、キャパシタ素子120は、ハウジング122により画定された内部キャビティ126の長さに比較的類似した長さ(アノードリード6の長さを除く)を有してもよい。例えば、アノードの長さと内部キャビティの長さとの比は、約0.40から1.00、いくつかの実施形態では約0.50から約0.99、いくつかの実施形態では約0.60から約0.99に及び、いくつかの実施形態では約0.70から約0.98に及ぶ。キャパシタ素子120は、約5から約10ミリメートルの長さを有してもよく、内部キャビティ126は、約6から約15ミリメートルの長さを有してもよい。同様に、キャパシタ素子120の高さ(z方向における)と内部キャビティ126の高さとの比は、約0.40から1.00、いくつかの実施形態では約0.50から約0.99、いくつかの実施形態では約0.60から約0.99、いくつかの実施形態では約0.70から約0.98に及んでもよい。キャパシタ素子120の幅(x方向における)と内部キャビティ126の幅との比も、約0.50から1.00、いくつかの実施形態では約0.60から約0.99、いくつかの実施形態では約0.70から約0.99、いくつかの実施形態では約0.80から約0.98、いくつかの実施形態では約0.85から約0.95に及んでもよい。例えば、キャパシタ素子120の幅は、約2から約7ミリメートルであってもよく、内部キャビティ126の幅は、約3から約10ミリメートルであってもよく、キャパシタ素子120の高さは、約0.5から約2ミリメートルであってもよく、内部キャビティ126の幅は、約0.7から約6ミリメートルであってもよい。
決して必要というわけではないが、キャパシタ素子は、後続の回路への一体化のためアノード端子およびカソード端子がハウジングの外部に形成されるように、ハウジングに取着されてもよい。端子の特定の構成は、意図される用途に左右され得る。例えば、一実施形態では、キャパシタは表面実装可能になるように、さらにそれでも機械的に堅牢であるように、形成されてもよい。例えば、アノードリードは、外部の表面実装可能なアノードおよびカソード端子(例えば、パッド、シート、プレート、フレームなど)に電気的に接続されてもよい。そのような端子は、ハウジング内を延びてキャパシタに接続されてもよい。
ある実施形態では、接続部材をハウジングの内部キャビティ内に用いて、機械的に安定な手法で端子への接続を容易にしてもよい。例えば、図1を再び参照すると、キャパシタ100は、第1の部分167と第2の部分165とから形成された接続部材162を含んでいてもよい。接続部材162は、外部端子に類似した導電性材料から形成されてもよい。第1の部分167および第2の部分165は、一体的な、または直接もしくは追加の導電性素子(例えば、金属)を介して一緒に接続された、別々の部品であってもよい。図示される実施形態では、第2の部分165は、リード6が延びる横方向(たとえば、−y方向)にほぼ平行な平面内に設けられる。第1の部分167は、リード6が延びる横方向にほぼ垂直な平面内に設けられるという意味で、「直立」している。このように、第1の部分167は、水平方向でのリード6の移動を制限して、使用中の表面接触および機械的安定性を強化することができる。所望の場合には、絶縁性材料7(例えば、Teflon(商標)ワッシャ)をリード6の周りに用いてもよい。
第1の部分167は、アノードリード6に接続される実装領域(図示せず)を保有してもよい。領域は、リード6の表面接触および機械的安定性をさらに強化するために、「U字形」を有してもよい。領域とリード6との接続は、溶接、レーザ溶接、導電性接着剤などの様々な公知の技法のいずれかを使用して実現されてもよい。例えば、ある特定の実施形態では、領域はアノードリード6にレーザ溶接される。しかし選択される技法とは無関係に、第1の部分167は、キャパシタ100の寸法安定性がさらに高まるよう、アノードリード6を実質的に水平方向に一直線に保持することができる。
再び図1を参照すると、本発明の一実施形態は、接続部材162およびキャパシタ素子120が、それぞれアノードおよびカソード端子127および129を通してハウジング122に接続された状態を示す。より詳細には、この実施形態のハウジング122は、外壁123と、2つの対向する側壁124とを含み、それらの間には、キャパシタ素子120を含むキャビティ126が形成される。外壁123および側壁124は、上記のような金属、プラスチック、またはセラミック材料の1つまたは複数の層から形成されてもよい。この特定の実施形態では、アノード端子127は、ハウジング122内に位置決めされかつ接続部材162に電気的に接続された第1の領域127aと、ハウジング122の外部に位置決めされかつ実装表面201を提供する第2の領域127bとを含有する。同様に、カソード端子129は、ハウジング122内に位置決めされかつキャパシタ素子120の固体電解質に電気的に接続された第1の領域129aと、ハウジング122の外部に位置決めされかつ実装表面203を提供する第2の領域129bとを含有する。そのような領域の全体部分は、ハウジングの内部または外部に必ずしも位置決めされる必要はないことを理解されるべきである。
図示される実施形態では、導電性トレース127cがハウジングの外壁123内を延びて、第1の領域127aおよび第2の領域127bを接続する。同様に、導電性トレース129cは、ハウジングの外壁123内を延びて、第1の領域127aおよび第2の領域127bを接続する。端子の導電性トレースおよび/または領域は、別々であっても一体化されてもよい。ハウジングの外壁内を延びることに加え、トレースは、外壁の外部など、その他の場所に位置決めされてもよい。当然ながら本発明は、所望の端子を形成するための導電性トレースの使用に決して限定するものではない。
用いられる特定の構成とは無関係に、キャパシタ素子120への端子127および129の接続は、溶接、レーザ溶接、導電性接着剤などのいずれかの公知の技法を使用して行ってもよい。例えば、ある特定の実施形態では、導電性接着剤131を使用して、接続部材162の第2の部分165をアノード端子127に接続する。同様に、導電性接着剤133を使用して、キャパシタ素子120のカソードをカソード端子129に接続する。
任意に、ポリマー拘束材を、キャパシタ素子の1つまたは複数の表面に、例えば後面、正面、上面、下面、側面(複数可)、またはこれらのいずれかの組合せに接触させて、配置してもよい。ポリマー拘束材は、ハウジングからのキャパシタ素子による層間剥離の可能性を低減させることができる。この点に関し、ポリマー拘束材は、振動の力に供されたときであってもキャパシタ素子を比較的固定させた位置で保持させる、ある特定の程度の強度であるが亀裂が生じるほど強くはない強度を保有してもよい。例えば拘束材は、約25℃の温度で測定したときに、約1から約150MPa、いくつかの実施形態では約2から約100MPa、いくつかの実施形態では約10から約80MPa、いくつかの実施形態では約20から約70MPaの引張り強さを保有してもよい。通常、拘束材は、導電性ではないことが望ましい。例えば、再び図1を参照すると、一実施形態は、単一ポリマー拘束材197がキャパシタ素子120の上面181および後面177に接触して配置されている状態が示される。単一拘束材を図1に示すが、同じ機能を発揮する別の拘束材を用いてもよいことを、理解されるべきである。事実、より一般には、いずれの数のポリマー拘束材を用いて、キャパシタ素子のいずれかの所望の表面に接触してもよい。多数の拘束材が用いられるとき、それらは互いに接触してもよくまたは物理的に別々のままであってもよい。例えば一実施形態では、キャパシタ素子120の上面181および正面179に接触する第2のポリマー拘束材(図示せず)を用いてもよい。第1のポリマー拘束材197および第2のポリマー拘束材(図示せず)は、互いに接触しても接触しなくてもよい。さらに別の実施形態では、ポリマー拘束材は、キャパシタ素子120の下面183および/または側面(複数可)に、その他の面と併せてまたはその他の面の代わりに接触してもよい。
どのようにして適用されるかにかかわらず、ポリマー拘束材もハウジングの少なくとも1つの面に接触して、可能性ある層間剥離に対してキャパシタ素子をさらに機械的に安定化させるのを助けることが、典型的には望ましい。例えば、拘束材は、1つまたは複数の側壁(複数可)、外壁、蓋などの内面に接触してもよい。例えば、図1では、ポリマー拘束材197が、側壁124の内面107、および外壁123の内面109に接触する。ハウジングに接触している間、それにもかかわらず、ハウジングによって画定されたキャビティの少なくとも一部分は、不活性ガスがキャビティ内を流れかつ固体電解質と酸素との接触が制限されるように、占有されないままであることが望ましい。例えば、キャビティ容積の少なくとも約5%、いくつかの実施形態では、キャビティ容積の約10%から約50%がキャパシタ素子およびポリマー拘束材によって典型的には占有されないままである。
所望の手法で接続したら、得られたパッケージを上記のように気密封止する。例えば、再び図1を参照すると、ハウジング122は、キャパシタ素子120およびポリマー拘束材197がハウジング122内に位置決めされた後、側壁124の上面に配置された蓋125を含んでもよい。蓋125は、セラミック、金属(例えば、鉄、銅、ニッケル、コバルトなど、ならびにこれらの合金)、プラスチック、および同様のものから形成されてもよい。所望の場合には、封止部材187を、蓋125と側壁124との間に配置して、良好な封止をもたらすのを助けてもよい。例えば、一実施形態では、封止部材は、ガラス−金属間封止、Kovar(登録商標)リング(Goodfellow Camridge,Ltd.)などを含んでもよい。側壁124の高さは、一般に、キャパシタ素子120が汚染されないように、蓋125がキャパシタ素子120のいずれかの表面に接触しないような高さである。ポリマー拘束材197は、蓋125に接触しても接触しなくてもよい。所望の位置に配置されると、蓋125は、溶接(例えば、抵抗溶接、レーザ溶接など)、はんだなどの公知の技法を使用して側壁124に気密封止される。気密封止は、得られるキャパシタが酸素などの反応性ガスを実質的に含まないように、一般に上記の不活性ガスの存在下で行われる。
記載される実施形態は単なる例示であり、ハウジング内にキャパシタ素子を気密封止するために本発明では様々なその他の構成を用いてもよいことが、理解されるべきである。例えば、図2を参照すると、キャパシタ200の別の実施形態が示され、このキャパシタは、外壁123と蓋225とを含むハウジング222を用い、それらの間には、キャパシタ素子120およびポリマー拘束材197を含むキャビティ126が形成されている。蓋225は、少なくとも1つの側壁224と一体化した外壁223を含む。例えば、図示される実施形態では、2つの対向する側壁224が、断面で示されている。外壁223および123は共に、横方向(−y方向)に延び、互いに、かつアノードリード6の横方向に、ほぼ平行である。側壁224は、外壁123にほぼ垂直な長手方向に、外壁223から延びる。蓋225の遠位端500は外壁223によって画定され、近位端501は側壁224の蓋253によって画定される。
蓋253は、側壁224から横方向に延び、それは、外壁123の横方向にほぼ平行であってもよい。側壁224と蓋253との間の角度は様々でよいが、典型的には約60°から約120°、いくつかの実施形態では約70°から約110°、いくつかの実施形態では約80°から約100°(例えば、約90°)である。蓋253は、蓋253および外壁123が延びる横方向にほぼ垂直な周縁251も画定する。周縁251は、側壁224の外周を超えて位置付けられ、外壁123の縁部151と概ね同一平面にあってもよい。蓋253は、溶接(例えば、抵抗またはレーザ)、はんだ、接着剤などの公知の技法を使用して、外壁123に封止されてもよい。例えば、図示される実施形態では、それらの取着を容易にする構成要素の間に封止部材287が用いられる(例えば、ガラス−金属間封止、Kovar(登録商標)リングなど)。それにもかかわらず、上記の蓋の使用は、構成要素の間でより安定な接続を可能にすることができ、キャパシタの封止および機械的安定性を改善することができる。
さらにその他の可能なハウジング構成を、本発明で用いてもよい。例えば、図3は、端子ピン327bおよび329bがアノードおよびカソードの外部端子としてそれぞれ用いられる他は、図2の場合に類似したハウジング構成を有するキャパシタ300を示す。より具体的には、端子ピン327aは、外壁323に形成されたトレース327c内を延び、公知の技法(例えば、溶接)を使用してアノードリード6に接続される。追加のセクション327aを用いて、ピン327bを固定してもよい。同様に、端子ピン329bは、外壁323に形成されたトレース329c内を延び、上記のように導電性接着剤133を介してカソードに接続される。
図1〜3に示される実施形態は、単一キャパシタ素子のみに関して本明細書では論じられる。しかし、多数のキャパシタ素子をハウジング内で気密封止してもよいことも理解されるべきである。多数のキャパシタ素子は、様々な異なる技法のいずれかを使用して、ハウジングに取着されてもよい。例えば、図4を参照すると、2つのキャパシタ素子を含有するキャパシタ400の、ある特定の実施形態が示されており、次にこれについて、より詳細に記載する。より具体的には、キャパシタ400は、第2のキャパシタ素子420bと電気的に連通している第1のキャパシタ素子420aを含む。この実施形態では、キャパシタ素子は、それらの主面が水平構成になるように並べられている。即ち、その幅(−x方向)および長さ(−y方向)により画定されたキャパシタ素子420aの主面は、キャパシタ素子420bの対応する主面に隣接して位置決めされる。したがって主面は、ほぼ同一平面にある。あるいは、キャパシタ素子は、それらの主面が同一平面内にはないように、しかしある方向で、例えば−z方向または−x方向で互いに垂直になるように並べられてもよい。当然ながら、キャパシタ素子は、同じ方向に必ずしも延びる必要はない。
キャパシタ素子420aおよび420bは、キャビティ426を一緒に画定する外壁423および側壁425を含有する、ハウジング422内に位置決めされる。図示されないが、上記のように、側壁424および425の上面を覆いかつキャパシタ400を封止する蓋を用いてもよい。任意に、キャパシタ素子の振動を制限するのにポリマー拘束材を用いてもよい。例えば、図4では、別々のポリマー拘束材497aおよび497bが、キャパシタ素子420aおよび420bにそれぞれ隣接してかつ接触するように位置決めされる。ポリマー拘束材497aおよび497bは、様々な異なる場所に位置決めされてもよい。さらに、拘束材の1つを排除してもよく、または追加の拘束材を用いてもよい。例えば、ある実施形態では、機械的安定性をさらに改善するために、キャパシタ素子の間にポリマー拘束材を用いることが望ましいと考えられる。
キャパシタ素子に加え、キャパシタは、それぞれのキャパシタ素子のアノードリードが電気的に接続されるアノード端子と、それぞれのキャパシタ素子のカソードが電気的に接続されるカソード端子も含有する。例えば、再び図4を参照すると、共通カソード端子429に平行に接続されたキャパシタ素子が示されている。この特定の実施形態では、カソード端子429は、キャパシタ素子の底面にほぼ平行な平面内に最初に設けられ、導電性トレース(図示せず)に電気接触してもよい。キャパシタ400は、キャパシタ素子420aおよび420bのアノードリード407aおよび407bにそれぞれ接続される接続部材427および527も含む。より詳細には、接続部材427は、直立部分465と、アノード端子(図示せず)に接続された平面部分463とを含有する。同様に、接続部材527は、直立部分565と、アノード端子(図示せず)に接続された平面部分563とを含有する。当然ながら、広く様々なその他のタイプの接続機構を用いてもよいことが、理解されるべきである。
本発明は、下記の実施例を参照することによって、より良く理解することができる。
試験手順
等価直列抵抗(ESR)
等価直列抵抗は、Kelvin Leadsを備えたKeithley 3330 Precision LCZメータを使用して、2.2ボルトDCバイアスおよび0.5ボルトピーク間正弦波信号で測定されてもよい。動作周波数は100kHzであってもよく、温度は23℃±2℃であってもよい。
キャパシタンス(CAP)
キャパシタンスは、Kelvin Leadsを備えたKeithley 3330 Precision LCZメータを使用して、2.2ボルトDCバイアスおよび0.5ボルトピーク間正弦波信号により測定されてもよい。動作周波数は120Hzであってもよく、温度は23℃±2℃であってもよい。
温度寿命試験
キャパシタを、寿命条件230℃/0.5Urおよび250℃/0.5Urで保存し、電気性能の試験をした(即ち、ESR、およびCAP、25℃で実行)。
実施例1
タンタルアノード(5.35mm×3.70mm×1.00mm)を、115Vで、液体電解質中で10μFに陽極処理した。次いで導電性コーティングを、アノード全体を硝酸マンガン(II)の水溶液に浸漬することによって形成し、次いで250℃で分解した。その部分を、Baltecスパッタ塗布機を使用して金でコーティングした。銅ベースのリードフレーム材料を使用して、アセンブリプロセスを終了した。次いでキャパシタ素子のタンタルワイヤを、アノード接続部材にレーザ溶接した。次いでカソード接続部材を、銀接着剤で金カソード端子に接着し、次いでアノード接続部材を、長さ11.00mm、幅6.00mm、および厚さ2.20mmのセラミックハウジング内に位置付けられた金アノード端子に溶接した。接続のために、その場合に使用される接着剤は、銀充填エポキシペースト(EPO−Tek E3035)であった。接着剤を、リードフレーム部分と金めっきされたはんだパッドとの間にのみ塗布し、250℃で60分間乾燥した。得られたアセンブリを溶接チャンバ内に置き、窒素ガスでパージし、その後、封止リングと蓋との間のシーム溶接を行った。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
実施例2
キャパシタは、焼結銀粒子を含有するペーストを、アセンブリプロセスで銀接着剤として使用すること以外(Loctite SSP2020)、実施例1で記載したように形成した。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
実施例3
キャパシタは、焼結銀粒子を含有するペーストを、アセンブリプロセスで銀接着剤として使用すること以外(Heraeus ASP295)、実施例1で記載したように形成した。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
次いで実施例1〜3で完成したキャパシタを、寿命条件230℃/0.5Urで電気性能に関して試験をした。CAPおよびESRのメジアン結果を、以下の表1に示す。
Figure 0006965282
実施例4
タンタルアノード(5.35mm×3.70mm×1.00mm)を、115Vで、液体電解質中で10μFに陽極処理した。次いで導電性コーティングを、アノード全体を硝酸マンガン(II)の水溶液に浸漬することによって形成し、次いで250℃で分解した。その部分を、黒鉛および銀でコーティングした。銅ベースのリードフレーム材料を使用して、アセンブリプロセスを終了した。次いでキャパシタ素子のタンタルワイヤを、アノード接続部材にレーザ溶接した。次いでカソード接続部材を、銀接着剤で金カソード端子に接着し、次いでアノード接続部材を、長さ11.00mm、幅6.00mm、および厚さ2.20mmのセラミックハウジング内に位置付けられた金アノード端子に溶接した。接続のためにその場合に使用される接着剤は、銀充填エポキシペースト(EPO−Tek E3035)であった。接着剤を、リードフレーム部分と金めっきされたはんだパッドとの間にのみ塗布し、250℃で60分間乾燥した。得られたアセンブリを溶接チャンバ内に置き、窒素ガスでパージし、その後、封止リングと蓋との間のシーム溶接を行った。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
実施例5
キャパシタは、焼結銀粒子を含有するペーストを、アセンブリプロセスで銀接着剤として使用すること以外(Loctite SSP2020)、実施例4で記載したように形成した。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
実施例6
キャパシタは、焼結銀粒子を含有するペーストを、アセンブリプロセスで銀接着剤として使用すること以外(Heraeus ASP295)、実施例4で記載したように形成した。セラミックケース内の10μF/35V定格キャパシタの多数の部品(20)を、このように作製した。
次いで実施例4〜6で完成したキャパシタを、寿命条件230℃/0.5Urで電気性能に関して試験をした。CAPおよびESRのメジアン結果を、以下の表2に示す。
Figure 0006965282
本発明のこれらおよびその他の修正例および変形例は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって実施され得る。さらに、様々な実施形態の態様は、全体的にもまたは部分的にも共に、相互に交換され得ることを理解されるべきである。さらに、当業者なら、先の記載は単なる例示であり、そのような添付される特許請求の範囲でさらに記載されるような本発明を限定するものではないことが理解されよう。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)焼結多孔質体上に形成された誘電体を含有するアノードと、前記アノードの上に重なる固体電解質と、前記固体電解質の上に重なる貴金属層、および焼結金属粒子を含む前記貴金属層の上に重なる層を含むカソードコーティングとを含む、キャパシタ素子を含むキャパシタ。
(2)前記貴金属層が、約0.7V以上の電位を有する貴金属を含有する、(1)に記載のキャパシタ。
(3)前記貴金属層が金を含む、(1)に記載のキャパシタ。
(4)前記焼結金属粒子が銀を含む、(1)に記載のキャパシタ。
(5)前記粒子が、約0.01から約50マイクロメートルの平均サイズを有する、(1)に記載のキャパシタ。
(6)前記アノード体がタンタルを含む、(1)に記載のキャパシタ。
(7)前記固体電解質が二酸化マンガンを含む、(1)に記載のキャパシタ。
(8)前記キャパシタが、平方センチメートル当たり約30ナノファラド以上のキャパシタンス、約500mオーム以下の等価直列抵抗、および/または約1%から約25%の散逸率を示す、(1)に記載のキャパシタ。
(9)前記キャパシタが、230℃の温度に約500時間曝露された後、平方センチメートル当たり約30ナノファラド以上のキャパシタンス、約500mオーム以下の等価直列抵抗、および/または約1%から約25%の散逸率を示す、(8)に記載のキャパシタ。
(10)前記キャパシタ素子が内部に封入されたハウジングをさらに含む、(1)に記載のキャパシタ。
(11)前記ハウジングが、前記キャパシタ素子をカプセル封入する樹脂性材料から形成される、(10)に記載のキャパシタ。
(12)前記ハウジングが、内部に前記キャパシタ素子が位置決めされる内部キャビティを画定し、前記内部キャビティが気体状雰囲気を有する、(10)に記載のキャパシタ。
(13)前記気体状雰囲気が不活性ガスを含有する、(12)に記載のキャパシタ。
(14)焼結多孔質体上に形成された誘電体を含むアノードと、前記アノードの上に重なる固体電解質とを含有するキャパシタを形成するための方法であって、
前記固体電解質上に貴金属層を形成すること、
前記貴金属層上にペーストを塗布すること、ここで前記ペーストが金属粒子を含有する、ならびに
前記金属粒子を焼結して、焼結金属粒子層を形成すること
を含む方法。
(15)前記貴金属層が金を含む、(14)に記載の方法。
(16)前記金属粒子が銀を含む、(14)に記載の方法。
(17)前記金属粒子が、約0.01から約50マイクロメートルの平均サイズを有する、(14)に記載の方法。
(18)前記ペーストが、25℃の温度で約5から約200パスカル・秒の粘度を有する、(14)に記載の方法。
(19)焼結が、約150℃から約500℃の温度で行われる、(14)に記載の方法。
(20)焼結前に前記金属ペーストを乾燥するステップをさらに含む、(14)に記載の方法。

Claims (18)

  1. 焼結多孔質体上に形成された誘電体を含有するアノードと、前記アノードの上に重なる固体電解質と、前記固体電解質の上に重なる貴金属層、および焼結金属粒子を含む前記貴金属層の上に重なる層を含むカソードコーティングとを含む、キャパシタ素子を含み、前記金属粒子が1から50マイクロメートルの平均サイズを有する、キャパシタ。
  2. 前記貴金属層が、約0.7V以上の電位を有する貴金属を含有する、請求項1に記載のキャパシタ。
  3. 前記貴金属層が金を含む、請求項1に記載のキャパシタ。
  4. 前記焼結金属粒子が銀を含む、請求項1に記載のキャパシタ。
  5. 前記アノード体がタンタルを含む、請求項1に記載のキャパシタ。
  6. 前記固体電解質が二酸化マンガンを含む、請求項1に記載のキャパシタ。
  7. 前記キャパシタが、平方センチメートル当たり約30ナノファラド以上のキャパシタンス、約500mオーム以下の等価直列抵抗、および/または約1%から約25%の散逸率を示す、請求項1に記載のキャパシタ。
  8. 前記キャパシタが、230℃の温度に約500時間曝露された後、平方センチメートル当たり約30ナノファラド以上のキャパシタンス、約500mオーム以下の等価直列抵抗、および/または約1%から約25%の散逸率を示す、請求項に記載のキャパシタ。
  9. 前記キャパシタ素子が内部に封入されたハウジングをさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ。
  10. 前記ハウジングが、前記キャパシタ素子をカプセル封入する樹脂性材料から形成される、請求項に記載のキャパシタ。
  11. 前記ハウジングが、内部に前記キャパシタ素子が位置決めされる内部キャビティを画定し、前記内部キャビティが気体状雰囲気を有する、請求項に記載のキャパシタ。
  12. 前記気体状雰囲気が不活性ガスを含有する、請求項11に記載のキャパシタ。
  13. 焼結多孔質体上に形成された誘電体を含むアノードと、前記アノードの上に重なる固体電解質とを含有するキャパシタを形成するための方法であって、
    前記固体電解質上に貴金属層を形成すること、
    前記貴金属層上にペーストを塗布すること、ここで前記ペーストが金属粒子を含有する、ならびに
    前記金属粒子を焼結して、焼結金属粒子層を形成すること
    を含み、
    前記金属粒子が1から50マイクロメートルの平均サイズを有する、方法。
  14. 前記貴金属層が金を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記金属粒子が銀を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記ペーストが、25℃の温度で約5から約200パスカル・秒の粘度を有する、請求項13に記載の方法。
  17. 焼結が、約150℃から約500℃の温度で行われる、請求項13に記載の方法。
  18. 焼結前に前記ペーストを乾燥するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
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