以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
以下の説明においては、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、工具収納ケースの中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る工具収納ケース1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る工具収納ケース1を前から見た図である。図3は、本実施形態に係る工具収納ケース1を後から見た図である。図4は、本実施形態に係る工具収納ケース1を左から見た図である。図5は、本実施形態に係る工具収納ケース1を右から見た図である。
工具収納ケース1は、電動工具を収納する。工具収納ケース1に収納される電動工具として、インパクトドライバ、ドライバードリル、丸鋸、ジグソー、チェーンソー、刈払機、釘打ち機、ハンマ、ヘッジトリマ、グラインダー、及びその他の電動工具が例示される。
工具収納ケース1は、ケース本体2と、蓋3と、ヒンジ機構4と、ハンドル5と、脚部材6と、操作部7とを備える。
工具収納ケース1の外形は、実質的に直方体状である。工具収納ケース1は、上板部11と、下板部12と、前板部13と、後板部14と、左板部15と、右板部16とを有する。上板部11の外形、下板部12の外形、前板部13の外形、後板部14の外形、左板部15の外形、及び右板部16の外形のそれぞれは、実質的に四角形である。
ハンドル5は、前板部13に設けられる。脚部材6は、後板部14に設けられる。上板部11は、前板部13の上縁部と後板部14の上縁部とを結ぶように設けられる。下板部12は、前板部13の下縁部と後板部14の下縁部とを結ぶように設けられる。左板部15は、前板部13の左縁部と後板部14の左縁部とを結ぶように設けられる。右板部16は、前板部13の右縁部と後板部14の右縁部とを結ぶように設けられる。操作部7は、左板部15又は右板部16に設けられる。本実施形態において、操作部7は、左板部15及び右板部16の両方に設けられる。
ケース本体2は、電動工具を収納する。ケース本体2は、第1開口を有する。使用者は、第1開口を介して、電動工具をケース本体2に入れたりケース本体2から出したりすることができる。下板部12は、ケース本体2に設けられる。また、ケース本体2は、下板部12の前縁部と結ばれる前板部13Aと、下板部12の後縁部と結ばれる後板部14Aと、下板部12の左縁部と結ばれる左板部15Aと、下板部12の右縁部と結ばれる右板部16Aとを有する。
蓋3は、ケース本体2の第1開口を閉塞する。蓋3は、ケース本体2の第1開口に合わせられる第2開口を有する。上板部11は、蓋3に設けられる。また、蓋3は、上板部11の前縁部と結ばれる前板部13Bと、上板部11の後縁部と結ばれる後板部14Bと、上板部11の左縁部と結ばれる左板部15Bと、上板部11の右縁部と結ばれる右板部16Bとを有する。
工具収納ケース1の前板部13は、ケース本体2の前板部13Aと蓋3の前板部13Bとを含む。工具収納ケース1の後板部14は、ケース本体2の後板部14Aと蓋3の後板部14Bとを含む。工具収納ケース1の左板部15は、ケース本体2の左板部15Aと蓋3の左板部15Bとを含む。工具収納ケース1の右板部16は、ケース本体2の右板部16Aと蓋3の右板部16Bとを含む。
ヒンジ機構4は、ケース本体2と蓋3とを相対回転可能に連結する。ヒンジ機構4は、ケース本体2の後板部14Aと蓋3の後板部14Bとを相対回転可能に連結する。ケース本体2は、ヒンジ機構4を介して蓋3を回動可能に支持する。蓋3が回動することにより、ケース本体2の第1開口が閉塞又は解放される。蓋3が回動してケース本体2の第1開口が閉塞されることにより、前板部13Aと前板部13Bとが一体となり、左板部15Aと左板部15Bとが一体となり、右板部16Aと右板部16Bとが一体となる。蓋3が回動してケース本体2の第1開口が解放されることにより、前板部13Aと前板部13Bとが離れ、左板部15Aと左板部15Bとが離れ、右板部16Aと右板部16Bとが離れる。
以下の説明においては、蓋3によりケース本体2の第1開口が閉塞されることを、蓋3を閉じる、と記し、ケース本体2の第1開口が解放されることを、蓋3を開ける、と記すこととする。
上下方向において、前板部13の寸法と、後板部14の寸法と、左板部15の寸法と、右板部16の寸法とは、実質的に等しい。左右方向において、上板部11の寸法と、下板部12の寸法と、前板部13の寸法と、後板部14の寸法とは、実質的に等しい。上下方向における左板部15の寸法及び右板部16の寸法は、左右方向における上板部11の寸法及び下板部12の寸法よりも小さい。前後方向における左板部15の寸法及び右板部16の寸法は、左右方向における前板部13の寸法及び後板部14の寸法よりも小さい。
すなわち、外形が直方体状の工具収納ケース1において、左右方向の辺が最も長く、左右方向の辺に次いで前後方向の辺が長く、上下方向の辺が最も短い。前板部13の左縁部の寸法及び前板部13の右縁部の寸法は、前板部13の上縁部の寸法及び前板部13の下縁部の寸法よりも短い。後板部14の左縁部の寸法及び後板部14の右縁部の寸法は、後板部14の上縁部の寸法及び後板部14の下縁部の寸法よりも短い。
ハンドル5は、使用者に握られる。使用者は、ハンドル5を握って工具収納ケース1を運搬する。ハンドル5は、連結機構5Cを介してケース本体2の前板部13Aに連結される。ハンドル5は、使用者に握られる把持部5Aと、連結機構5Cに連結される連結部5Bとを有する。把持部5Aは、左右方向に長い。連結部5Bは、把持部5Aの左端部及び右端部のそれぞれに接続される。連結機構5Cは、ケース本体2とハンドル5とを相対回転可能に連結する。連結機構5Cの回転軸は、左右方向に延在する。ケース本体2は、連結機構5Cを介してハンドル5を回動可能に支持する。
連結機構5Cは、ハンドル5の連結部5Bが前板部13Aの表面と実質的に直交する把持状態と、ハンドル5の連結部5Bが前板部13Aの表面と実質的に平行になる収容状態との一方から他方に変化するように、ハンドル5を回動可能に支持する。把持状態において、ハンドル5は前板部13Aから離れ、使用者はハンドル5を握ることができる。収容状態において、ハンドル5は前板部13Aと接触する。
前板部13Aは、ハンドル5の連結部5Bが収容される凹部を有する収容部材5Dを有する。収容部材5Dは、収容状態のハンドル5の連結部5Bの周囲の一部に配置される。収容状態において、連結部5Bは収容部材5Dの凹部に配置される。また、収容状態において、ハンドル5の表面は、収容部材5Dの表面よりも後方又は収容部材5Dの表面と実質的に同一面内に配置される。把持状態において、把持部5A及び連結部5Bの少なくとも一部は、収容部材5Dの凹部の外側に配置される。
工具収納ケース1が設置面に設置されるとき、脚部材6は、設置面と接触して工具収納ケース1を支持する。脚部材6は、後板部14に設けられる。脚部材6は、ヒンジ機構4とは異なる位置に設けられる。図3に示すように、脚部材6は、左右方向に複数設けられる。また、脚部材6は、ケース本体2の後板部14A及び蓋3の後板部14Bのそれぞれに設けられる。脚部材6は、設置面と接触可能な支持面6Aを有する。支持面6Aは、平坦面である。支持面6Aは、ヒンジ機構4よりも後方に配置される。
操作部7は、使用者が工具収納ケース1を取り出すときに取り扱われる取り出し用の操作部である。使用者は、操作部7を取り扱って、工具収納ケース1を移動することができる。
左板部15に設けられる操作部7の構造及び機能と、右板部16に設けられる操作部7の構造及び機能とは、実質的に同一である。以下、左板部15に設けられる操作部7について主に説明し、右板部16に設けられる操作部7についての説明は簡略又は省略する。
左板部15に開口部7Mが設けられる。操作部7は、開口部7Mを規定する左板部15の縁部を示す操作縁部7Hを含む。開口部7Mは、左板部15の外面と内面とを貫通する孔である。開口部7Mは、蓋3の左板部15Bに設けられる。なお、開口部7Mは、ケース本体2の左板部15Aに設けられてもよい。
使用者は、工具収納ケース1の外側から開口部7Mに指を挿入し、指先を左板部15の内面に接触させ、指の一部を操作縁部7Hに添えることができる。使用者は、指先を左板部15の内面に接触させ、指の一部を操作縁部7Hに添えた状態で、工具収納ケース1を引っ張ることにより、工具収納ケース1を移動して取り出すことができる。
開口部7Mは、前後方向に長い。なお、開口部7Mは、上下方向に長くてもよい。また、開口部7Mは、前後方向において、左板部15の中心よりも後板部14側(脚部材6側)に設けられる。すなわち、前後方向において、操作部7と後板部14との距離は、操作部7と前板部13との距離よりも短い。
図6及び図7のそれぞれは、本実施形態に係る工具収納ケース1を示す斜視図であり、図6は、蓋3を僅かに開けた状態を示し、図7は、蓋3を十分に開けた状態を示す。図8は、本実施形態に係る工具収納ケース1を示す平面図であり、蓋3を十分に開けた状態を示す。図9は、本実施形態に係る工具収納ケース1の一部を示す断面図であり、図5のA−A断面矢視図に相当する。
工具収納ケース1の内部にパーツケース8が配置される。パーツケース8は、例えばビット又はワッシャのような小型の部品を収容する。パーツケース8は、ケース本体2の第1開口を閉塞するようにケース本体2に支持される。パーツケース8とケース本体2との間の空間に、電動工具及びその他の機器が収納される。
ケース本体2は、ケース本体2の第1開口を規定する第1縁部2Aを有する。蓋3は、蓋3の第2開口を規定する第2縁部3Aを有する。パーツケース8は、ケース本体2の第1縁部2Aに支持される第3縁部8Aと、第3縁部8Aに支持される周壁部8Bと、周壁部8Bの内側の空間を複数の空間に区画する複数の区画部8Cとを有する。区画部8Cにより区画された空間に部品が収納される。
蓋3が閉じられた状態で、パーツケース8の第3縁部8Aは、ケース本体2の第1縁部2Aと蓋3の第2縁部3Aとの間に配置される。蓋3が閉じられることにより、パーツケース8の周壁部8Bは、ケース本体2と蓋3とによって規定される工具収納ケース1の内部空間に配置される。
蓋3の第2縁部3Aの一部に切欠部7Kが設けられる。開口部7Mは、蓋3の第2縁部3Aに設けられた切欠部7Kを含む。切欠部7Kの周囲に操作縁部7Hが配置される。蓋3が閉じられると、開口部7Mは、切欠部7Kとパーツケース8の第3縁部8Aとの間に形成される。なお、切欠部7Kは、ケース本体2の第1縁部2Aに設けられてもよい。
周壁部8Bの一部に周壁凹部8Dが設けられる。周壁凹部8Dは、周壁部8Bの左部分及び右部分のそれぞれに設けられる。周壁部8Bの左部分の周壁凹部8Dの少なくとも一部は、左板部15の内面と対向する。周壁部8Bの左部分の周壁凹部8Dは、左板部15の内面から離れるように形成される。周壁部8Bの右部分の周壁凹部8Dの少なくとも一部は、右板部16の内面と対向する。周壁部8Bの右部分の周壁凹部8Dは、右板部16の内面から離れるように形成される。周壁凹部8Dは、操作部7の開口部7Mに面する。
蓋3が閉じられた状態で、操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と、周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面とは、間隙を介して対向する。操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面との間に間隙が設けられるので、使用者は、工具収納ケース1の外側から開口部7Mに指先を挿入して、操作縁部7Hの周囲の左板部15の内面と周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの外面との間隙に指先を挿入し、左板部15の内面に接触させることができる。
蓋3は、第1重複部9と、第2重複部10とを有する。第1重複部9及び第2重複部10のそれぞれは、蓋3の上板部11の内面に接続される。第1重複部9は、蓋3の内面から突出する凸部を含む。第2重複部10は、蓋3の内面から突出する凸部を含む。
図9に示すように、蓋3が閉じられた状態で、パーツケース8の周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの上端部と第1重複部9の下端部とは重複する。周壁部8Bと第1重複部9とは接触してもよいし間隙を介して対向してもよい。第1重複部9は、周壁部8Bの内面と対向する。第1重複部9は、周壁部8Bとの間でラビリンスシールを形成する。これにより、パーツケース8に収容されている部品がパーツケース8の外側に出てしまうことが抑制される。また、第1重複部9は、周壁部8Bよりも内側に配置される。第1重複部9が周壁部8Bの外側に配置されないことにより、使用者が開口部7Mに指を挿入したとき、第1重複部9を触らないですむ。
第2重複部10も、蓋3が閉じられた状態で、パーツケース8の周壁凹部8Dにおける周壁部8Bの上端部と重複する。これにより、第2重複部10によっても、パーツケース8に収容されている部品がパーツケース8の外側に出てしまうことが抑制される。
図9に示すように、断面において、操作縁部7Hの少なくとも一部の形状は、曲面状である。これにより、使用者が指を操作縁部7Hに添えたとき、違和感を覚えることが抑制される。
図8に示すように、パーツケース8の後部に区画部8Cは設けられない。周壁凹部8Dは、パーツケース8の後部のコーナー8Kよりも前方に設けられる。例えば長尺ビットのような長い部品LTは、パーツケース8の後部に収納することができる。
工具収納ケース1は、開閉ラッチ20と、保持ラッチ30とを有する。
開閉ラッチ20は、パーツケース8と蓋3とを固定する。図1及び図6に示すように、開閉ラッチ20は、蓋3の上板部11に設けられる。開閉ラッチ20は、パーツケース8の前部に設けられたフック17に掛けられる。
蓋3の上板部11の前端部であって左右方向の中央部に開閉ラッチ20が配置される凹部18が設けられる。開閉ラッチ20は、凹部18に配置される。
開閉ラッチ20は、蓋3の上板部11に回動可能に支持されるラッチ本体21と、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されフック17に掛けられるアーム部23とを有する。アーム部23は、フック17に掛けられる爪部24を有する。
開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除するとき、図6に示すように、使用者は、ラッチ本体21の後端部を跳ね上げるようにラッチ本体21を操作する。ラッチ本体21の後端部が上方に移動すると、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されているアーム部23が前方に移動する。アーム部23が前方に移動すると、アーム部23の爪部24がフック17から離れる。アーム部23の爪部24がフック17から離れた後、使用者は、アーム部23を前方に移動しながらアーム部23の前端部が上方に移動するようにアーム部23を操作する。これにより、図6に示すように、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定が解除される。使用者は、片手で開閉ラッチ20を操作して、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除することができる。また、使用者は、開閉ラッチ20を片手で保持して引き上げることで、パーツケース8から蓋3を離すことができる。このように、使用者は、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除する動作及びパーツケース8から蓋3を離す動作を、片手で実施することができる。
開閉ラッチ20でパーツケース8と蓋3とを固定するとき、使用者は、蓋3を閉じた後、アーム部23を前方に移動して、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける。アーム部23の爪部24がフック17に掛けられた後、使用者は、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部が下方に移動するようにラッチ本体21を操作する。これにより、爪部24でフック17が引っ張られるように、アーム部23が後方に移動する。使用者は、ラッチ本体21が上板部11に設けられている凹部18に収容されるまで、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部を上板部11に押し付ける。これにより、図1に示すように、開閉ラッチ20によりパーツケース8と蓋3とが固定される。使用者は、片手で開閉ラッチ20を操作して、開閉ラッチ20によりパーツケース8と蓋3とを固定することができる。
保持ラッチ30は、ケース本体2の第1開口がパーツケース8で閉じられる閉塞状態を維持する。保持ラッチ30は、ケース本体2の前板部13Aに2つ設けられる。保持ラッチ30は、ハンドル5の左側及び右側のそれぞれに設けられる。
保持ラッチ30は、ケース本体2の前板部13Aに回動可能に支持されるラッチ本体31と、回動軸32を介してラッチ本体31に連結されるアーム部33とを有する。アーム部33は、パーツケース8の前部に設けられているフック19に掛けられる。アーム部33は、フック19に掛けられる爪部34を有する。
保持ラッチ30による閉塞状態の維持を解除するとき、使用者は、ラッチ本体31の下端部を跳ね上げるようにラッチ本体31を操作する。ラッチ本体31の下端部が前板部13Aから離れると、回動軸32を介してラッチ本体31に連結されているアーム部33が上方に移動する。アーム部33が上方に移動すると、アーム部33の爪部34がフック19から離れる。これにより、保持ラッチ30による閉塞状態の維持が解除される。
保持ラッチ30により閉塞状態を維持するとき、使用者は、蓋3が閉じている状態で、アーム部33を上方に移動して、アーム部33の爪部34をフック19に掛ける。アーム部33の爪部34がフック19に掛けられた後、使用者は、ラッチ本体31を下方に移動しながらラッチ本体31の下端部が前板部13Aに接近するようにラッチ本体31を操作する。これにより、爪部34でフック19が引っ張られるように、アーム部33が後方に移動し、保持ラッチ30により閉塞状態が維持される。
次に、本実施形態に係る工具収納ケース1の使用例について説明する。図10は、本実施形態に係る工具収納ケース1の使用例を説明するための正面図である。図11は、本実施形態に係る工具収納ケース1の使用例を説明するための斜視図である。
複数の工具収納ケース1を保管設備で保管する場合、又は複数の工具収納ケース1を車両に搭載して運搬する場合、図10に示すように、複数の工具収納ケース1は、設置面FLに脚部材6を接触させた状態で、並列に設置される場合が多い。また、複数の工具収納ケース1を並列に設置する場合、隣り合う工具収納ケース1の上板部11と下板部12とを対向させて設置する場合が多い。
並列に設置されている複数の工具収納ケース1から特定の工具収納ケース1を取り出す場合、使用者は、ハンドル5を握って特定の工具収納ケース1を取り出すことができる。しかし、図10に示すように、工具収納ケース1の上方に、例えば上段の棚の下面ULが存在する場合、使用者は、ハンドル5を握って工具収納ケース1を取り出すことが困難である可能性が高い。また、例えばキャラバンタイプの車両の荷室の設置面FLに工具収納ケース1が設置される場合、使用者が腕を伸ばしてハンドル5を握って荷室から取り出すことが困難である可能性が高い。
本実施形態においては、左板部15に取り出し用の操作部7が設けられる。工具収納ケース1は、工具収納ケース1を取り出そうとする使用者に操作部7が面するように設置面FLに設置される。したがって、図11に示すように、使用者は、工具収納ケース1の外側から操作部7の開口部7Mに指を挿入し、指先を左板部15の内面に接触させ、指の一部を操作縁部7Hに添えた状態で、工具収納ケース1を引っ張ることにより、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。工具収納ケース1の脚部材6が設置面FLに支持されているので、使用者は、脚部材6を設置面FLで滑らせながら、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。
なお、図11は、開口部7Mに挿入された使用者の指が上板部11側に曲げられ、上板部11側の操作縁部7Hに引っ掛けられている状態を示す。開口部7Mに挿入された使用者の指が下板部12側に曲げられ、下板部12側の操作縁部7Hに引っ掛けられてもよい。開口部7Mに挿入された使用者の指が前板部13側に曲げられ、前板部13側の操作縁部7Hに引っ掛けられてもよい。開口部7Mに挿入された使用者の指が後板部14側に曲げられ、後板部14側の操作縁部7Hに引っ掛けられてもよい。すなわち、使用者は、開口部7Mに挿入した指を任意の方向に曲げて、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、左板部15及び右板部16の少なくとも一方に取り出し用の操作部7が設けられる。操作部7は、ハンドル5が設けられている前板部13及び脚部材6が設けられている後板部14とは異なる左板部15及び右板部16に設けられる。これにより、図10及び図11を参照して説明したように、使用者は、特定の工具収納ケース1を取り出すときにハンドル5を握ることが困難な状況においても、操作部7を取り扱うことにより、特定の工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。
図10及び図11を参照して説明したように、複数の工具収納ケース1を保管又は運搬する場合、隣り合う工具収納ケース1の上板部11と下板部12とを対向させて設置する場合が多い。操作部7は、工具収納ケース1を取り出そうとする使用者に面するように、左板部15及び右板部16の少なくとも一方に設けられる。これにより、使用者は、操作部7を取り扱って、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。また、脚部材6を設置面FLで滑らせながら工具収納ケース1を取り出す場合においても、使用者は、左板部15及び右板部16の少なくとも一方に設けられている操作部7を保持して工具収納ケース1を手前に引っ張ることにより、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。
また、操作部7と後板部14との距離は、操作部7と前板部13との距離よりも短い。すなわち、図10に示したように、脚部材6を設置面FLに接触させ、工具収納ケース1を立てた状態で設置面FLに設置したとき、操作部7は、工具収納ケース1の高さ方向において下部に配置されることとなる。これにより、使用者は、操作部7を保持して脚部材6を設置面FLで滑らせながら工具収納ケース1を手前に引っ張るとき、工具収納ケース1の転倒を抑制しつつ、円滑に取り出すことができる。
また、操作部7は、開口部7M及びその開口部7Mを規定する操作縁部7Hを含む。操作部7は、左板部15の外面又は右板部16の外面から突出する突出部を有しない。これにより、複数の工具収納ケース1を保管するとき、省スペース化を図ることができる。
また、開口部7Mに面するようにパーツケース8の周壁部8Bが配置される。これにより、パーツケース8の内側に収納されている部品が開口部7Mを介して工具収納ケース1の外側に出てしまうことが抑制される。
また、周壁凹部8Dが開口部7Mに面する。これにより、左板部15と周壁凹部8Dとの間に空間が形成されるため、使用者は、指を開口部7Mに挿入して、指先を左板部15の内面に接触させることができる。これにより、使用者は、工具収納ケース1を円滑に取り出すことができる。
また、蓋3を閉じたとき、開口部7Mに面する周壁凹部8Dの上端部と重複するように第1重複部9が周壁部8Bに接近する。これにより、パーツケース8の内側に収納されている部品が開口部7Mを介して工具収納ケース1の外側に出てしまうことがより確実に抑制される。
また、周壁凹部8Dは、パーツケース8の後部のコーナー8Kよりも前方に設けられる。これにより、周壁凹部8Dを設けたとしても、図8を参照して説明したように、長尺ビットのような長い部品LTは、パーツケース8の後部に収納することができる。
開口部7Mは、第1縁部2A及び第2縁部3Aの少なくとも一方に設けられた切欠部7Kを含む。これにより、開口部7Mの形成工程の負荷を軽減することができる。
また、開閉ラッチ20は、蓋3の上板部11に回動可能に支持されるラッチ本体21と、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されパーツケース8に設けられたフック17に掛けられるアーム部23と、を有する。これにより、使用者は、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除する動作及びパーツケース8から蓋3を離す動作を、片手で実施することができる。
なお、本実施形態においては、開口部7Mが第2縁部3Aに設けられた切欠部7Kを含むこととした。切欠部7Kは、第1縁部2Aに設けられてもよいし、第1縁部2A及び第2縁部3Aの両方に設けられてもよい。
なお、開口部7Mは、ケース本体2の左板部15A又は右板部16Aに設けられた貫通孔でもよいし、蓋3の左板部15B又は右板部16Bに設けられた貫通孔でもよい。
なお、本実施形態においては、パーツケース8の周壁部8Bが開口部7Mに面することとした。パーツケース8とは別の部材が壁部として開口部7Mに面するように配置されてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図12及び図13のそれぞれは、本実施形態に係る工具収納ケース1Bを示す斜視図であり、図12は、蓋3が閉じている状態を示し、図13は、蓋3が僅かに開いている状態を示す。
本実施形態において、前板部13Aにおけるケース本体2の第1縁部2Aの中央部に前板凹部41が設けられる。前板凹部41は、ハンドル5の内側の部分、すなわち、左右方向において、一対の連結部5Bの間に設けられる。前板凹部41におけるケース本体2の第1縁部2Aとパーツケース8の第3縁部8Aの一部とは重複せず、第3縁部8Aに操作面40が形成される。蓋3が閉じられている状態で、第3縁部8Aの操作面40は、前板凹部41よりも前方に突出し、下方を向く。左右方向において、操作面40の位置とハンドル5の把持部5Aの位置とは一致する。
蓋3が閉じられている状態で、使用者は、操作面40に指先を接触させることができる。蓋3を開けるとき、図13に示すように、使用者は、操作面40に指を掛けた状態で、パーツケース8及び蓋3を簡単に持ち上げることができる。これにより、使用者は、蓋3を容易に開けることができる。
なお、第1縁部2Aの一部に開口42Aが設けられ、第3縁部8Aの一部に開口42Bが設けられる。蓋3が閉じられている状態で、開口42Aと開口42Bとは一致する。開口42A及び開口42Bに例えば南京錠を通すことによって、ケース本体2とパーツケース8と蓋3とを固定することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図14は、本実施形態に係る工具収納ケース1Cを示す斜視図である。上述の実施形態と同様、工具収納ケース1Cは、下板部12が設けられるケース本体2と、上板部11が設けられる蓋3と、ケース本体2の前板部13A及び蓋3の前板部13Bを含む前板部13と、ケース本体2の後板部14A及び蓋3の後板部14Bを含む後板部14と、ケース本体2の左板部15A及び蓋3の左板部15Bを含む左板部15と、ケース本体2の右板部16A及び蓋3の右板部16Bを含む右板部16とを備える。
また、上述の実施形態と同様、工具収納ケース1Cは、ケース本体2の後板部14Aと蓋3の後板部14Bとを相対回転可能に連結するヒンジ機構4と、パーツケース8と蓋3とを固定する開閉ラッチ20と、ケース本体2の第1開口がパーツケース8で閉じられる閉塞状態を維持する保持ラッチ30とを備える。
なお、図14においては、後板部14、右板部16、及びヒンジ機構4は明示されていない。
開閉ラッチ20は、蓋3の上板部11の前端部であって左右方向の中央部に設けられた凹部18に配置される。開閉ラッチ20は、蓋3の上板部11に回動可能に支持されるラッチ本体21と、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されるアーム部23とを有する。アーム部23は、パーツケース8の前部に設けられているフック17に掛けられる。アーム部23は、フック17に掛けられる爪部24を有する。
保持ラッチ30は、ケース本体2の前板部13Aに2つ設けられる。保持ラッチ30は、ハンドル5の左側及び右側のそれぞれに設けられる。保持ラッチ30は、ケース本体2の前板部13Aに回動可能に支持されるラッチ本体31と、回動軸32を介してラッチ本体31に連結されるアーム部33とを有する。アーム部33は、パーツケース8の前部に設けられているフック19に掛けられる。アーム部33は、フック19に掛けられる爪部34を有する。
開閉ラッチ20と保持ラッチ30とは同じ形状、同じ大きさ、及び同じ構造である。すなわち、開閉ラッチ20及び保持ラッチ30のそれぞれは、同一の部品で構成される。ラッチ本体21とラッチ本体31とは、同一の形状及び大きさである。アーム部23とアーム部33とは、同一の形状及び大きさである。開閉ラッチ20と保持ラッチ30とは、同一の部品を共用する。
図15及び図16のそれぞれは、本実施形態に係る開閉ラッチ20を示す斜視図であり、図15は、開閉ラッチ20でパーツケース8と蓋3とが固定されている状態を示し、図16は、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定が解除されている状態を示す。また、図17及び図18のそれぞれは、本実施形態に係る開閉ラッチ20を示す断面図であり、図17は、開閉ラッチ20でパーツケース8と蓋3とが固定されている状態を示し、図18は、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定が解除されている状態を示す。
図17及び図18に示すように、ラッチ本体21の前部は、回動軸25を介して蓋3の上板部11に連結される。ラッチ本体21は、回動軸25を介して蓋3の上板部11に回動可能に支持される。アーム部23の後部は、回動軸22を介してラッチ本体21に連結される。アーム部23は、回動軸22を介してラッチ本体21に回動可能に支持される。
パーツケース8は、フック17を有する。フック17は、パーツケース8の前部に設けられる。爪部24は、アーム部23の前部に設けられる。爪部24は、フック17に掛けられる。
アーム部23の爪部24が掛けられるフック17の表面の係合領域17Sは、後方に向かって下方に傾斜する。係合領域17Sとは、蓋3の第2縁部3Aとパーツケース8の第3縁部8Aとが接触した状態でアーム部23の爪部24が接触することができるフック17の表面の一部をいう。係合領域17Sは、フック17の前面の上部に規定される。係合領域17Sが斜面なので、アーム部23の爪部24をフック17に掛けるとき、爪部24は、係合領域17Sに沿って円滑に移動することができる。したがって、使用者は、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける動作を円滑に実施することができる。
図15及び図16に示すように、蓋3は、左右方向において凹部18の内面から開閉ラッチ20に向かって突出する凸部26を有する。凸部26は、左右方向において開閉ラッチ20の両側に設けられる。一方の凸部26は、開閉ラッチ20の右方に位置する凹部18の内面から左方に向かって突出する。他方の凸部26は、開閉ラッチ20の左方に位置する凹部18の内面から右方に向かって突出する。凸部26は、アーム部23の少なくとも一部と対向する。
凸部26は、プレート状である。アーム部23の前部の下面の少なくとも一部は、凸部26の上面と対向可能である。一方の凸部26の上面とアーム部23の下面の右側の一部の領域とが対向可能であり、他方の凸部26の上面とアーム部23の下面の左側の一部の領域とが対向可能である。
図15に示すように、アーム部23の爪部24がフック17の係合領域17Sに掛けられた状態で、アーム部23は凸部26に接触する。すなわち、蓋3が閉じられ、パーツケース8と蓋3とが開閉ラッチ20で固定された状態で、アーム部23の下面の少なくとも一部と凸部26の上面とが接触する。アーム部23の爪部24がフック17の係合領域17Sに掛けられることにより、アーム部23は、凸部26を下方に押し付ける。すなわち、アーム部23は、凸部26を介して蓋3をパーツケース8に押し付ける。これにより、蓋3とパーツケース8とはしっかりと固定され、蓋3ががたつくことが抑制される。
開閉ラッチ20でパーツケース8と蓋3とを固定するとき、使用者は、蓋3を閉じた後、アーム部23を前方に移動して、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける。本実施形態においては、フック17の係合領域17Sが後方に向かって下方に傾斜する斜面なので、アーム部23の爪部24をフック17に掛けるとき、爪部24は、係合領域17Sに沿って円滑に移動することができる。したがって、使用者は、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける動作を円滑に実施することができる。
アーム部23の爪部24がフック17に掛けられた後、使用者は、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部が下方に移動するようにラッチ本体21を操作する。これにより、爪部24でフック17が引っ張られるように、アーム部23が後方に移動する。使用者は、ラッチ本体21が上板部11に設けられている凹部18に収容されるまで、ラッチ本体21を後方に移動しながらラッチ本体21の後端部を上板部11に押し付ける。これにより、開閉ラッチ20によりパーツケース8と蓋3とが固定される。アーム部23の爪部24がフック17の係合領域17Sに掛けられることにより、凸部26がアーム部23により下方に押し付けられる。これにより、蓋3がパーツケース8に押し付けられる。そのため、蓋3とパーツケース8とはしっかりと固定され、蓋3ががたつくことが抑制される。また、使用者は、片手で開閉ラッチ20を操作して、開閉ラッチ20によりパーツケース8と蓋3とを固定することができる。
開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除するとき、使用者は、ラッチ本体21の後端部を跳ね上げるようにラッチ本体21を操作する。ラッチ本体21の後端部が上方に移動すると、回動軸22を介してラッチ本体21に連結されているアーム部23が前方に移動する。アーム部23が前方に移動すると、アーム部23の爪部24がフック17から離れる。アーム部23の爪部24がフック17から離れた後、使用者は、アーム部23を前方に移動しながらアーム部23の前端部が上方に移動するようにラッチ本体21を操作する。これにより、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定が解除される。使用者は、片手でラッチ本体21を操作して、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除することができる。また、使用者は、ラッチ本体21を片手で保持して引き上げることで、パーツケース8から蓋3を離すことができる。このように、使用者は、開閉ラッチ20によるパーツケース8と蓋3との固定を解除する動作及びパーツケース8から蓋3を離す動作を、片手で実施することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、アーム部23の爪部24が掛けられるフック17の表面の係合領域17Sが後方に向かって下方に傾斜する斜面なので、アーム部23の爪部24をフック17に掛けるとき、爪部24は、係合領域17Sに沿って円滑に移動することができる。したがって、使用者は、アーム部23の爪部24をフック17に掛ける動作を円滑に実施することができる。
また、本実施形態においては、左右方向において凹部18の内面から開閉ラッチ20に向かって突出し、アーム部23の少なくとも一部と対向する凸部26が設けられるので、アーム部23の爪部24がフック17の係合領域17Sに掛けられることにより、アーム部23は、凸部26を下方に押し付ける。これにより、蓋3がパーツケース8に押し付けられる。そのため、蓋3とパーツケース8とはしっかりと固定され、蓋3ががたつくことが抑制される。
なお、本実施形態において、凸部26は、左右方向において開閉ラッチ20の両側に配置されることとした。凸部26は、左右方向において開閉ラッチ20の右側又は左側の一方に配置されてもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。図19は、本実施形態に係る工具収納ケース1Dを模式的に示す斜視図である。図19に示すように、工具収納ケース1Dは、左板部15に設けられた操作部73を有する。操作部73は、左板部15の外面から突出する凸部73Aと、凸部73Aの左端部に設けられるフランジ部73Bとを含む。使用者は、フランジ部73Bに指を引っ掛けて、工具収納ケース1Dを取り出すことができる。
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。図20は、本実施形態に係る工具収納ケース1Eを模式的に示す斜視図である。図20に示すように、工具収納ケース1Eは、左板部15に設けられた操作部74を有する。操作部74は、左板部15の一部と上板部11の一部とを切り欠くように形成された第1凹部74Aと、左板部15の一部と下板部12の一部とを切り欠くように形成された第2凹部74Bとを有する。第1凹部74A及び第2凹部74Bにより、第1凹部74A及び第2凹部74Bが設けられている左板部15の上下方向の寸法は小さい。使用者は、第1凹部74A及び第2凹部74Bのそれぞれに指を当てて、工具収納ケース1Eを掴んで、工具収納ケース1Eを取り出すことができる。
[第6実施形態]
第6実施形態について説明する。図21は、本実施形態に係る工具収納ケース1Fを模式的に示す斜視図である。図21に示すように、工具収納ケース1Fは、左板部15に設けられた操作部75を有する。操作部75は、左板部15の外面よりも右側に配置され左側を向く第1面75Aと、第1面75Aの少なくとも一部と間隙を介して対向し右側を向く第2面75Bと、第1面75Aの前端部と第2面75Bの前端部とを結ぶ第3面75Cとを有する。第1面75Aの後端部は、後板部14と結ばれる。第2面75Bの後端部は、第1面75Aの後端部よりも前側に配置される。第1面75Aと第2面75Bと第3面75Cとにより、後方に開口する凹部75Dが形成される。使用者は、凹部75Dの後方から凹部75Dの内側に指を挿入して、第2面75Bに指を引っ掛けて、工具収納ケース1Fを取り出すことができる。
[第7実施形態]
第7実施形態について説明する。図22は、本実施形態に係る工具収納ケース1Gを模式的に示す斜視図である。図22に示すように、工具収納ケース1Gは、左板部15に設けられた操作部76を有する。操作部76は、左板部15に固定されたハンドル76Aを含む。使用者は、ハンドル76Aを掴んで、工具収納ケース1Gを取り出すことができる。
なお、上述の各実施形態において、操作部(7など)は、左板部15に設けられ、右板部16には設けられなくてもよい。操作部(7など)は、右板部16に設けられ、左板部15には設けられなくてもよい。操作部(7など)は、左板部15及び右板部16の両方に設けられてもよい。
なお、上述の各実施形態において、操作部(7など)は、上板部11及び下板部12の少なくとも一方に設けられてもよい。
なお、上述の各実施形態において、操作部(7など)と後板部14との距離は、操作部(7など)と前板部13との距離と同じでもよいし、操作部(7など)と前板部13との距離よりも長くてもよい。すなわち、脚部材6を設置面FLに接触させ、工具収納ケース1を立てた状態で設置面FLに設置したとき、操作部(7など)は、工具収納ケース1の高さ方向において中央部に配置されてもよいし上部に配置されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の相対位置は一例である。基準の設定に応じて、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び「右」の相対位置は変わる場合がある。