JP6964501B2 - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents
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(式(I)中、R1およびR2は、水素原子、ならびに炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。M+はナトリウムイオン、カリウムイオンまたはリチウムイオンを示す。)を添加し、前記式(I)に記載の化合物を添加した後に、硫化モリブデンを添加することを特徴とするゴム組成物の製造方法に関する。
(式(I)中、R1およびR2は、水素原子、ならびに炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。M+はナトリウムイオン、カリウムイオンまたはリチウムイオンを示す。)
工程(i)では、充填材、分散溶媒、およびゴムラテックス溶液を混合して、充填材含有ゴムラテックス溶液を製造する。特に、本発明においては、前記工程(i)が、前記充填材を前記分散溶媒中に分散させる際に、前記ゴムラテックス溶液の少なくとも一部を添加することにより、ゴムラテックス粒子が付着した前記充填材を含有するスラリー溶液を製造する工程(i−(a))、およびゴムラテックス粒子が付着した前記充填材を含有するスラリー溶液と、残りの前記ゴムラテックス溶液とを混合して、ゴムラテックス粒子が付着した前記充填材含有ゴムラテックス溶液を製造する工程(i−(b))を含むことが好ましい。以下に、工程(i−(a))および工程(i−(b))について説明する。特に、本実施形態では、充填材としてカーボンブラックを使用した例について説明する。
工程(i−(a))では、カーボンブラックを分散溶媒中に分散させる際に、ゴムラテックス溶液の少なくとも一部を添加することにより、ゴムラテックス粒子が付着したカーボンブラックを含有するスラリー溶液を製造する。ゴムラテックス溶液は、あらかじめ分散溶媒と混合した後、カーボンブラックを添加し、分散させても良い。また、分散溶媒中にカーボンブラックを添加し、次いで所定の添加速度で、ゴムラテックス溶液を添加しつつ、分散溶媒中でカーボンブラックを分散させても良く、あるいは分散溶媒中にカーボンブラックを添加し、次いで何回かに分けて一定量のゴムラテックス溶液を添加しつつ、分散溶媒中でカーボンブラックを分散させても良い。ゴムラテックス溶液が存在する状態で、分散溶媒中にカーボンブラックを分散させることにより、ゴムラテックス粒子が付着したカーボンブラックを含有するスラリー溶液を製造することができる。工程(i−(a))におけるゴムラテックス溶液の添加量としては、使用するゴムラテックス溶液の全量(工程(i−(a))および工程(i−(b))で添加する全量)に対して、0.075〜12質量%が例示される。
工程(i−(b))では、スラリー溶液と、残りのゴムラテックス溶液とを混合して、ゴムラテックス粒子が付着したカーボンブラック含有ゴムラテックス溶液を製造する。スラリー溶液と、残りのゴムラテックス溶液とを液相で混合する方法は特に限定されるものではなく、スラリー溶液および残りのゴムラテックス溶液とを高せん断ミキサー、ハイシアーミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミルなどの一般的な分散機を使用して混合する方法が挙げられる。必要に応じて、混合の際に分散機などの混合系全体を加温してもよい。
工程(ii)では、カーボンブラック含有ゴムラテックス溶液を凝固して、カーボンブラック含有ゴム凝固物を製造する。凝固方法としては、ゴムラテックス粒子が付着したカーボンブラック含有ゴムラテックス溶液中に凝固剤を含有させる方法が例示可能である。この場合、凝固剤としては、ゴムラテックス溶液の凝固用として通常使用されるギ酸、硫酸などの酸や、塩化ナトリウムなどの塩を使用することができる。なお、工程(ii)の後、工程(iii)の前に、必要に応じて、充填材含有ゴム凝固物が含む水分量を適度に低減する目的で、例えば遠心分離工程や加熱工程などの固液分離工程を設けても良い。
工程(iii)では、カーボンブラック含有ゴム凝固物を脱水・乾燥することにより、ゴムウエットマスターバッチを製造する。工程(iii)では例えば、単軸押出機を使用し、100〜250℃に加熱しつつ、カーボンブラック含有ゴム凝固物にせん断力を付与しながら脱水・乾燥することが可能である。また、ゴムウエットマスターバッチをさらに乾燥するために、オーブン、真空乾燥機、エアードライヤーなどの各種乾燥装置を使用することができる。
工程(iv)では、ゴムウエットマスターバッチに各種ゴム配合剤を乾式混合することによりゴム組成物を製造する。使用可能なゴム配合剤としては、例えば、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、メチレン受容体およびメチレン供与体、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤が挙げられる。
a)ゴムラテックス溶液;Golden Hope社製、「天然ゴムラテックス溶液(NRフィールドラテックス)」(DRC=31.2%)
b)カーボンブラック;東海カーボン社製、「シーストSO」
c)式(I)に記載の化合物((2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸ナトリウム);住友化学社製、「スミリンク200」
d)酸化亜鉛;三井金属社製、「亜鉛華1号」
e)ステアリン酸;花王社製、「ルナックS−20」
f)ワックス;日本精蝋社製、「OZOACE0355」
g)老化防止剤(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン);モンサント社製、「6PPD」
h)硫化モリブデン(MoS2);シグマアルドリッチ社製
i)硫黄;鶴見化学工業社製、「5%油入微粉末硫黄」
j)加硫促進剤;三新化学社製、「サンセラーNS−G」
k)天然ゴム;「RSS#3」
分散溶媒としての水に表1に記載の量のカーボンブラックを添加し、PRIMIX社製ロボミックスを使用してカーボンブラックを分散させることにより(該ロボミックスの条件:9000rpm、30分)、スラリー溶液を製造した。得られたスラリー溶液に、表1に記載の量の式(I)に記載の化合物および天然ゴムラテックス溶液を添加し、SANYO社製家庭用ミキサーSM−L56型を使用して混合し(ミキサー条件11300rpm、30分)、カーボンブラック含有天然ゴムラテックス溶液を製造した(工程(i))。
比較例1においては、式(I)に記載の化合物および硫化モリブデンのいずれも配合しなかったこと以外は、実施例と同様の方法によりゴム組成物を製造した。また、比較例2においては、式(I)に記載の化合物を配合しなかったこと以外は、実施例と同様の方法によりゴム組成物を製造した。また、比較例3においては、硫化モリブデンを配合しなかったこと以外は、実施例と同様の方法によりゴム組成物を製造した。さらに、比較例4においては、ゴムウエットマスターバッチを製造することに代えて、天然ゴム(RSS#3)とカーボンブラックとを表1に記載の配合比で乾式混合することによりゴムドライマスターバッチを製造し、これに式(I)に記載の化合物および硫化モリブデンを含む各種ゴム配合剤を添加し、乾式混合することによりゴム組成物を製造した。
得られたゴム組成物の加硫ゴム中におけるカーボンブラックの分散性を、ペイン効果データに基づき評価した。データ測定には、アルファテクノロジーズ製RPA2000を使用し、150℃×30分加硫の加硫ゴムを試料とし、温度60℃、周波数1.667Hzの条件で測定した、0.25%歪みでの歪せん断弾性率G’と14%歪みでの歪せん断弾性率G’との差をペイン効果データとして算出した。評価は、比較例1の測定結果を100とする指数評価で行い、数値が小さいほどカーボンブラックの分散性に優れることを意味する。結果を表1に示す。
各実施例および比較例において、得られたゴム組成物の加硫ゴムの製造直後のペイン効果データ(初期データ)を測定し、次いで室温で3か月放置後に同じ加硫ゴムのペイン効果データ(3か月後データ)を再度測定した。評価は、各々の初期データの測定結果を100とした場合の3か月後データの測定結果を指数評価することにより行った。指数が100に近いほど、カーボンブラックの分散安定性に優れることを意味する。なお、表1中での具体的な評価は、指数が100〜105である場合を◎、105〜110である場合を○、110〜120である場合を△、120を超える場合を×で評価した。
Claims (3)
- 少なくとも充填材、分散溶媒、およびゴムラテックス溶液を原料として得られたゴムウエットマスターバッチを少なくとも含むゴム組成物の製造方法であって、
前記充填材、前記分散溶媒、および前記ゴムラテックス溶液を混合して、充填材含有ゴムラテックス溶液を製造する工程(i)、前記充填材含有ゴムラテックス溶液を凝固して、充填材含有ゴム凝固物を製造する工程(ii)、前記充填材含有ゴム凝固物を脱水・乾燥することによりゴムウエットマスターバッチを製造する工程(iii)、および前記ゴムウエットマスターバッチにゴム配合剤を添加し、乾式混合する工程(iv)を有し、
前記工程(i)中に、下記式(I)に記載の化合物:
(式(I)中、R1およびR2は、水素原子、ならびに炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を示し、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。M+はナトリウムイオン、カリウムイオンまたはリチウムイオンを示す。)を添加し、
前記式(I)に記載の化合物を添加した後に、硫化モリブデンを添加することを特徴とするゴム組成物の製造方法。 - ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記硫化モリブデンの配合量が0.1〜5.0質量部である請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
- 前記工程(iv)中に、前記硫化モリブデンを添加するものである請求項1または2に記載のゴム組成物の製造方法。
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