JP6963981B2 - エルボ製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エルボ製品の改良された製造方法に係り、特に、目的とするエルボ製品を工業的に有利に製造することの出来る方法に関するものである。
従来から、所定の角度に湾曲せしめられてなる曲管部と、その少なくとも一方の端部から延びる直管部とを有する金属製のエルボ製品は、各種の機械や装置における継手部材等として、広く用いられてきている。例えば、非特許文献1においては、ハイブリッド車用モータオイルクーラ、EGRクーラ、角形エンジンオイルクーラ、ウォーマ&クーラ等の熱交換器の本体に対して、エルボ製品が、その一方の端部が固着されて取り付けられてなる形態において用いられており、そこでは、かかるエルボ製品の他方の端部に対して、冷却液等の液体を流通せしめるホースが接続されて、その外周部が締結バンドにて緊締せしめられるようになっている。
ところで、そのようなエルボ製品の製造のためには、各種の手法が提案され、例えば、特許文献1においては、板材から円筒ダクトを形成した後、かかる円筒ダクトを切断し、次いで、その切断した円筒ダクトを接続して、エルボを形成することを特徴とするエルボ製造方法が明らかにされているが、このような製造方法は、あくまでも、大径のエルボ製品を対象とするものであることに加えて、板材からの円筒ダクトの形成や切断した円筒ダクトの接続に複雑で面倒な工程を採用する必要がある等の問題がある。
そこで、直管状のパイプ材料を用い、それを曲げ加工することによって、目的とするエルボ製品を製造するようにすれば、工程が簡略化されて、小径のエルボ製品も簡単に製造することが出来るという特徴を発揮し得ることとなる。即ち、図1に示されるように、直管状の長尺のパイプ材料より、所定長さの直管素材2を切り出し(a工程)、次いで、かかる直管素材2の一方の端部をプレス加工して、所定高さのリング状のビード部4aを形成せしめてなる端末加工素材4を得る端末加工を実施する(b工程)。その後、かかる端末加工素材4に対して、曲げ加工を実施して(c工程)、所定の角度に湾曲せしめられてなる曲管部6aとその端部から直線状に延びる直管状部6bを有するエルボ素材6を形成し、更にその後、エルボ素材6の直管状部6bに対して、端末加工等を施して、2つのビード8a,8bが所定距離を隔てて形成されてなる直管部8cを形成せしめることにより(d工程)、目的とするエルボ製品8を形成するようにした製造手法が、採用されるのである。
具体的には、上述の如き直管状のパイプ材料から、目的とするエルボ製品8を製造する手法においては、図11に示される如き工程を経由して、その目的とするエルボ製品8が製造されることとなるのである。そこにおいて、切断加工、端末加工及び曲げ加工は、それぞれ、図1(a),(b)及び(c)に示されるものであるが、そのような曲げ加工によって得られたエルボ素材6にあっては、図1(c)に示される如く、エルボ素材6における直管状部6bの端面6cが傾斜した形状に変形して、直管状部の軸心に対して垂直な面上に位置しなくなることに加えて、直管状部6bの断面形状乃至は端部開口形状が、真円形状とならずに、扁平化してしまうという問題を内在している。そこで、従来にあっては、曲げ加工によりエルボ素材6を製造した後、その直管状部6bの扁平化して、傾斜した端面を呈する端部部位を、鋸歯で切除するリカットを実施し、更にその後、バリ取りや洗浄を行った後、端末加工を行い、図1(d)に示される如き、2つのビード8a,8bが直管部8cに形成されてなるエルボ製品8を得て、それを製品検査に供する工程が、採用されているのである。
このため、かくの如き、従来の直管状のパイプ材料からのエルボ製品の製造方法においては、そこで採用される加工工程が多くなり過ぎて、その生産性が低下するという問題を内在していることに加えて、そのような多数の加工工程の採用によって、製品コストも高くなるという問題を内在するものであった。
特開平7−328833号公報
株式会社ティラド、ホームページ;http://www.trad.co.jp/products/car.html
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、工程の短縮を可能にして、目的とするエルボ製品を工業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
そして、本発明は、上記せる課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいて採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
そこで、本発明にあっては、先ず、前記した課題を解決すべく、所定の角度に湾曲せしめられてなる曲管部と、その少なくとも一方の端部から延びる直管部とを有するエルボ製品を製造する方法にして、(a)直管状のパイプ材料より所定長さの直管素材を切り出す切断加工工程と、(b)かかる直管素材を曲げ加工して、前記所定の角度に湾曲せしめられた曲管部を形成すると共に、少なくとも一方の端部が直管状部とされてなるエルボ素材を製造する曲げ加工工程と、(c)前記エルボ製品の少なくとも前記直管部に対応した収容部を有する金型を用い、かかる金型の収容部内に、前記エルボ素材の少なくとも前記一方の端部の直管状部を収容、保持せしめると共に、該エルボ素材の前記一方の端部の直管状部の切除されるべき部位を、該金型の収容部の外部開口部位から外部に突出せしめてなる形態において、固定する金型セット工程と、(d)先端側が小径の成形加工部とされる一方、基部側が大径の剪断加工部とされ、かかる成形加工部から径方向に立ち上がる該剪断加工部の端部に回転剪断刃部が形成されてなる段付き円柱状のローラ加工部材を用い、該ローラ加工部材を、前記金型に固定、保持された前記エルボ素材の端部の直管状部内に挿入した状態において、偏芯して回転せしめることにより、かかる直管状部を、その内面から、該ローラ加工部材の前記成形加工部にて成形加工しつつ、該ローラ加工部材の前記回転剪断刃部と、前記金型の収容部の外部開口部位に設けた固定剪断刃部とによって、該金型の収容部から外部に突出せしめられている前記切除部位を剪断加工して、分離・除去せしめることにより、前記エルボ製品における直管部を形成する端末加工工程と、を含むことを特徴とするエルボ製品の製造方法を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従うエルボ製品の製造方法の好ましい態様の一つによれば、前記曲げ加工工程に先立ち、前記直管素材の前記端末加工工程が実施されない側の端部に対して、前記エルボ製品における曲管部の他方の端部形状を形成するための所要の端末加工が、施されることとなる。
また、そのような本発明に従うエルボ製品の製造方法の更に好ましい態様によれば、前記ローラ加工部材が、前記成形加工部の外周面にリング状の加工突部を備えている一方、前記金型の収容部内周面にリング状の成形凹所が形成されており、それらリング状の加工突部とリング状の成形凹所にて、前記エルボ素材の直管状部を内側から径方向外方に拡径加工して、該エルボ素材の直管状部の外周面に周方向に連続して延びるリング状突条が形成されるようにした構成が、有利に採用される。
さらに、本発明に従うエルボ製品の製造方法の好ましい態様の他の一つによれば、前記リング状加工突部の二つが、前記成形加工部の軸方向に所定距離を隔てて該成形加工部の外周面に形成されている一方、前記リング状成形凹所の二つが、該二つのリング状加工突部に対応して、前記収容部の内周面に設けられて、それら二つのリング状加工突部と二つのリング状成形凹所とにより、前記エルボ素材の直管状部の外周面に、前記リング状突条の二つが、所定距離を隔てて形成されることとなる。
そして、本発明にあっては、望ましくは、前記エルボ製品は、所定の液体の流通せしめられるホースが接続される継手部品であって、該継手部品のホース接続部として、前記直管部が形成されているものである。
このように、本発明に従うエルボ製品の製造方法によれば、切断加工によって直管状のパイプ材料より切り出された所定長さの直管素材を曲げ加工して、得られるエルボ素材の直管状部に対して、従来から実施されてきた、リカット、バリ取り、洗浄及び端末加工の4つの工程に代えて、端部切断(リカット)を兼ねた端末加工からなる単なる1つの工程を実施することによって、目的とするエルボ製品を製造することが出来ることとなるのであり、これによって、工程の短縮が効果的に実現され、以て生産性の向上、ひいては製品コストの低減が有利に達成され得ることとなって、目的とするエルボ製品を、工業的に有利に得ることが出来ることとなったのである。
エルボ製品の製造工程において得られる各部材を正面形態において示す説明図であって、(a)は、切断加工によって得られる直管素材を示し、(b)は、直管素材の一方の端末を加工して得られる端末加工素材を示し、(c)は、端末加工素材に対して曲げ加工を施して得られるエルボ素材を示し、(d)は、エルボ素材の他方の端部に位置する直管状部に対して、端末加工兼リカット加工を施して、得られるエルボ製品を示している。 本発明に従うエルボ製品の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に従うエルボ製品の製造方法における端末加工兼リカットの工程の一例を、半割の金型形態において示す説明図である。 本発明に従うエルボ製品の製造方法における端末加工兼リカットの工程の他の一例を示す図3に相当する説明図である。 図4において用いられるローラ加工部材を示す拡大説明図である。 本発明に従うエルボ製品の製造方法における端末加工兼リカットの工程において得られたエルボ製品とその切除された部材を示す説明図であって、(a)は、図3に示される工程において得られたエルボ製品とその切除部材を示し、(b)は、図4に示される工程において得られたエルボ製品とその切除部材を示している。 本発明に従うエルボ製品の製造方法における端末加工兼リカットの工程において用いられる金型におけるエルボ素材の直管状部を保持する他の一例を、半割形態において示す説明図であって、(a)は、その平面説明図、(b)は、(a)におけるA部分拡大説明図、(c)は、その右側面説明図、(d)は、その正面説明図である。 図7に示される半割形態の金型部材の二つを合わせて構成される金型を示す説明図であって、(a)は、その平面形態を示し、(b)は、その右側面の形態を示している。 図7及び図8に示される金型に組み合わされるローラ加工部材の一例を示す説明図であって、(a)は、その正面形態を示し、(b)は、その左側面形態を示している。 直管素材の一方の端部に対する切断加工工程の一例を示す断面説明図であって、(a)は、直管素材を固定型に保持せしめてなる形態を示しており、(b)は、固定型に保持された直管素材の一方の端部にプレス型を当接せしめてなる形態を示し、(c)は、プレス型の前進によって、直管素材の一方の端部にビード部が形成されてなる形態を示している。 直管状のパイプ材料を用いた、従来のエルボ製品の製造方法の一例に係る工程を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るエルボ製品の製造方法についての構成を、更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施の形態に基づいて、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図2には、本発明に従うエルボ製品の製造方法の代表的な例に係るフローチャートが示されている。そこにおいて、アルミや銅からなる金属製のエルボ製品8を製造するために、長尺のアルミパイプや銅パイプの如き、直管状の金属製パイプ材料を用い、それより、通常の切断加工装置にて、直管素材2を、最終製品となるエルボ製品を与える長さに後の加工によって切除される長さを加えた所定の長さにおいて、切り出す切断加工が実施され、次いで、その得られた直管素材2に対して、その一方の端部に、従来と同様なビーディング加工の如き端末加工が施されて、図1(b)に示される如き端末加工素材4が形成され、更にその後、そのような端末加工素材4に対して、従来と同様な曲げ加工が施されることにより、所定の角度に湾曲せしめられてなる曲管部6aが形成されてなるエルボ素材6が、図1(c)に示される如き形態において、形成されるのである。
ところで、先に指摘せるように、このようにして得られるエルボ素材6にあっては、その直管状部6b部位が、曲げ加工による変形作用の影響を受けて扁平化し、ホース等の接続に支障を来たすようになるのであり、また、その端面6cが、管軸に対して傾斜面を呈するようになるところから、本発明にあっては、その矯正と端末処理とが、同時に実施されるようにしたのであり、その一例が、図3に示されている。
すなわち、エルボ素材6に対する端末加工兼リカットの工程の実施のために、図3においては、半割構造の金型10が用いられて、その二つの半割金型部材をそのL字の合わせ面10aにおいて重ね合わせることによって、それらの合わせ部を貫通するように、エルボ素材6の直管状部6bを収容、保持せしめ得る空間となる収容部12が、形成され得るようになっている。即ち、ここでは、かかる収容部12は、図3に示される如く、エルボ素材6を、その直管状部6bにおいて、具体的には、ビード部4aの形成された端部を有する曲管部6aと直管状部6bの切除されるべき部位6dとを外部に突出せしめ得る形態において、最終製品であるエルボ製品(8)の直管部(8c)の外形形状に略対応した大きさの内面形状において設けられているのである。そして、かかるエルボ素材6の直管状部6bを収容する収容部12の内面が、成形面とされていると共に、かかる直管状部6bの収容部12から外部に突出せしめられる金型10の角部が、固定剪断刃部14として、形成されている。
一方、金型10の収容部12内に収容、保持されたエルボ素材6の直管状部6b内に挿入せしめられるローラ加工部材20は、ここでは、先端側に設けられた小径の円柱状の成形加工部22と基部側に設けられた大径の円柱状の剪断加工部24とが同軸的に一体に形成されてなる構造を有している。そして、かかるローラ加工部材20における成形加工部22と剪断加工部24との間において、成形加工部22から径方向に立ち上がる(径方向外方に拡径する)剪断加工部24の端部が、回転剪断刃部26として構成されている。なお、ローラ加工部材20は、その基部において、支持体30に同軸的に固定、保持されており、更に支持体30が、軸心回りに回転駆動せしめられる回転体32に対して、相対的に軸直角方向に移動可能に取り付けられて、同時に回転せしめられ得るようになっていると共に、それら支持体30と回転体32との間の相対的な軸直角方向への移動によって、回転体32に対して、支持体30が同軸的な位置から所定量偏芯した位置に、可逆的に移動させられ得るようになっており、これによって、ローラ加工部材20が偏芯して回転せしめられ得るようになっているのである。
従って、図3に示される如く、金型10の収容部12内にエルボ素材6の直管状部6bを収容、保持されてなる状態において、かかる直管状部6b内に、ローラ加工部材20を差し込み、そしてその成形加工部22を金型10の収容部12内に位置せしめてなる形態において、ローラ加工部材20を軸心回りに回転せしめつつ偏芯させることにより、直管状部6bの切除部位6dが、ローラ加工部材20の大径の剪断加工部24にて押し広げられ、拡径されつつ、剪断されるようになるのである。即ち、ローラ加工部材20の回転剪断刃部26と、金型10に設けられた固定剪断刃部14とによって、金型10の収容部12から外部に突出せしめられている直管状部6bの切除部位6dが剪断されて、分離・除去せしめられることにより、目的とするエルボ製品8における直管部8cが形成されるのである。また、これと同時に、ローラ加工部材20の先端側の成形加工部22によって、エルボ素材6の直管状部6bを、その内面側から押圧して、金型10の収容部12の内面との間において成形加工することにより、扁平化した直管状部6bが、真円形状に整形せしめられることとなるのである。
そして、かかる端末加工兼リカットの工程の終了により、図3における最終工程図に示される如く、エルボ素材6の直管状部6bから剪断、分離せしめられた切除部材6dは、ローラ加工部材20の剪断加工部24上に落下して、除去せしめられることとなるのであり、一方、目的とするエルボ製品8は、金型10の型開きによって取り出されることとなるのである。なお、図6(a)には、図3に従う工程によって得られたエルボ製品8と、分離・除去された切除部位6dとが、示されている。
かくの如くして得られる、図6(a)に示されるエルボ製品8にあっては、従来のリカット加工に相当する切除部位6dの除去の工程が、金型10における固定剪断刃部14とローラ加工部材20における回転剪断刃部26とによる剪断、除去によって効果的に実現され得ることとなると共に、ローラ加工部材20の成形加工部22が、回転しつつ、直管状部6bの内面に当接して、金型10の収容部12内面との間において、かかる直管状部6bが成形加工されるようになるところから、この成形加工によって、楕円形に変形した直管状部6bが真円形状に整形されて、真円形の直管部8cが、効果的に形成されることとなるのである。
なお、このようにして得られたエルボ製品8は、その後、従来と同様な検査工程によって、製品検査されて、出荷されるようになっている。
このように、本発明に従って、金型10とローラ加工部材20とを用いて、エルボ素材6の直管状部6bに対して、端末加工兼リカットの工程を実施することにより、エルボ素材6から、直ちに、目的とする製品であるエルボ製品8を得ることが出来ることとなるのであり、従来の如きリカット、バリ取り、洗浄及び端末加工を、別個に実施する必要がないところから、エルボ製品8の製造工程を著しく短縮せしめることが出来ることとなり、以て、この工程の短縮により、生産性が有利に高められ得ることに加えて、エルボ製品8の製造コストも効果的に低減せしめられ得て、工業的に有利な製造方法を提供し得たのである。
ところで、本発明にあっては、端末加工兼リカットの工程において、エルボ素材6の直管状部6bの成形を、金型10の収容部12の内周面とローラ加工部材20の成形加工部22の外周面とによって、同時に行うものであるところから、かかる直管状部6b、ひいては直管部8cに、ビード部の如きリング状突条を、所望の個数において有利に形成することが可能であり、特に、エルボ製品8の直管部8cをホースの接続部として用いるために必要とされる、ビーディング加工によるビード部の形成が効果的に行われ得て、所定の液体が流通せしめられるホースが接続される継手部品として、有利に用いることが出来る特徴を有している。
具体的には、図4に示されるように、金型10の収容部12において、エルボ素材6の直管状部6bが収容、位置せしめられる部位の内周面には、リング状の成形凹所、ここでは、二つの成形凹所16a,16bが、軸方向に所定の距離を隔てて、それぞれ形成されている。なお、それら二つの成形凹所16a,16bは、ここでは、その断面形状が異なるものとされており、収容部12の奥部に位置するように設けられた成形凹所16aは、半円形状乃至は円弧形状の断面形状を与える形態とされている一方、収容部12の外部出口側に配された成形凹所16bは、略三角形形状の断面形状を与える形態とされていると共に、この成形凹所16bにおける収容部12の出口端部に位置する金型10の部位が鋭角となる形状とされて、固定剪断刃部14が形成されている。
一方、ローラ加工部材20には、図4や図5における拡大説明図から明らかな如く、金型10の収容部12内周面に設けられた二つの成形凹所16a,16bに対応した間隔において、二つのリング状の加工突部28a,28bが、それら成形凹所16a,16bに対応した形状において、ローラ加工部材20の成形加工部22に対して、所定距離を隔てて、それぞれ、形成されているのである。そして、このローラ加工部材20の成形加工部22側の剪断加工部24の端部が、回転剪断刃部26として形成されている。
また、このような成形凹所16a,16bの形成された金型10やリング状加工突部28a,28bの形成されたローラ加工部材20を用いた、エルボ素材6の直管状部6bに対する端末加工兼リカットの加工は、図4に示される如く、かかる直管状部6b内にローラ加工部材20の成形加工部22を挿入した状態において、ローラ加工部材20を回転せしめ、そして偏芯させることにより、エルボ素材6の直管状部6bにおける切除部位6dは、金型10の固定剪断刃部14とローラ加工部材20の回転剪断刃部26とによって剪断、分離されて、切除せしめられることとなる。一方、収容部12の内周面に設けた二つの成形凹所16a,16bと成形加工部22の外周面に設けた二つのリング状加工突部28a,28bとによって、二つのリング状突条8a,8bがそれぞれ成形されると同時に、成形加工部22の外周面と収容部12の内周面との間の成形作用によって、直管状部6bの円形形状が整形されて、真円形状を呈する直管部8cが形成されることとなるのである。このようにして得られるエルボ製品8と切除された切除部材6dとが、図6の(b)に示されている。
なお、図6(b)に示されるエルボ製品8は、所定の液体が流通せしめられるホースが接続される継手部品、例えば、自動車用熱交換器におけるオイルクーラ等の継手として、好適に用いられるものであって、ビード部4aが形成されてなる端部において、クーラ本体にろう付け等によって固着せしめられる一方、直管部8cには、ホースが外挿されて、その外周部が、従来と同様にして、締結バンドにて緊締せしめられ得るようになっている。なお、直管部8cに設けられた、それら二つのリング状突条8a,8bの存在によって、ホースを固定する締結バンドの移動が阻止され得て、有効なホースの締結が行われるようになっている。
ところで、本発明において用いられる金型10やローラ加工部材20としては、図7乃至図9に示される構造のものも、採用可能である。即ち、金型10は、エルボ素材6の直管状部6bを固定せしめるべく、図7及び図8に示されるように、かかる直管状部6bの切除部位6dが金型10から外部に突出し得るような長さにおいて、収容部12が金型10を貫通する形態において形成されている。そして、その収容部12の内周面に、図4に示される金型10と同様に、二つの成形凹所16a,16bが所定間隔を隔てて設けられているのであるが、切除部位6d側に位置する成形凹所16bが、半割金型10−1,10−2の端面から少し入り込んだ位置において形成されていると共に、かかる成形凹所16bの外側端部が鋭角な角部とされて、固定剪断刃部14が、金型10(10−1,10−2)の端面より少し入り込んだ位置において、形成されている。
一方、ローラ加工部材20は、図9に示される如く、その成形加工部22の外周面上に二つの加工突部28a,28bを軸方向に所定距離隔てて一体的に有しており、それら加工突部28a,28bと、金型10の収容部12内周面に形成した成形凹所16a,16bとの間において、二つのリング状突条8a,8bが成形せしめられ得るようになっている。そこにおいて、ローラ加工部材20の大径の剪断加工部24側に位置する加工突部28bに近接して、小径の成形加工部22よりも大きな径を有する中径の段部24aが、剪断加工部24の先端部に一体的に設けられており、この中径の段部24aの端部が、回転剪断刃部26として構成されている。
従って、半割金型10−1,10−2にて構成される金型10の収容部12内に、エルボ素材6の直管状部6bを収容して固定、保持せしめた状態下において、ローラ加工部材20を、その成形加工部22から挿入して、回転せしめつつ偏芯させることにより、金型10の固定剪断刃部14とローラ加工部材20の回転剪断刃部26とによって、前例の場合と同様に、エルボ素材6の直管状部6bにおける切除部位6dが、効果的に切除せしめられる。一方、金型10の収容部12内面に設けた成形凹所16a,16bとローラ加工部材20の成形加工部22に設けた加工突部28a,28bとによって、二つのリング状突条8a,8bが、それぞれ、形成されると共に、それら収容部12の内面と成形加工部22の外面との間における成形作用によって、外形形状が整形されてなる直管部8cを有するエルボ製品8が、有利に得られることとなるのである。
なお、上述の如き本発明に従うエルボ製品の製造方法において、曲げ加工工程に先立って、直管素材2の一方の端部に対して実施され、図1の(b)に示される如き端末加工素材4を形成せしめる端末加工工程は、従来と同様にして実施され得るものであって、例えば、図10に示される如く、プレス加工によるビーディング加工手法を採用することが可能である。即ち、直管素材2を、適当な保持金型34に、その端末加工されるべき端部を露出せしめた状態において保持、固定する一方、プレス金型36を用いて、かかる直管素材2の端末加工されるべき端部を軸方向にプレス加圧することによって、プレス金型36に設けられたビード加工部36a内に、直管素材2の管壁部を膨出、変形させることにより、目的とするビード部4aが形成されるようにするのである。
尤も、このような曲げ加工工程に先立って実施される、直管素材2の一方の端部に対する端末加工は、エルボ製品8が上述の如き熱交換器用の継手部品として用いられる場合において、好適に採用されるものであって、目的とするエルボ製品の用途に応じて適宜に採用される工程であり、必須の工程とされるものではない。また、上述の如きプレス加工方式による端末加工に代えて、その対象となる端部に対して、本発明に従う端末加工兼リカットの工程における加工と同様な加工方式を適用することも可能である。そして、その場合においても、ビード部4aの形成は、エルボ製品8の用途に応じて適宜に選択されるものである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、例示のエルボ製品8においては、一方の端部側にのみ、直管部8cが形成されていたが、他方の端部(ビード部4aが設けられた側の端部)にも、直管部(8c)が設けられてなる構成を採用することも可能であって、その場合においては、それら両端部の直管部に対して、それぞれ、本発明に従う端末加工兼リカットの工程による加工が施されることとなる。
また、例示のエルボ製品8は、曲げ加工によって、略90°の角度に湾曲せしめられてなる曲管部6aを有する構造とされているが、その曲げ加工による湾曲の角度としては、エルボ製品8の最終用途に応じて、適宜の角度が選択されるものであることは、勿論である。
さらに、本発明の対象とするエルボ製品は、例示の如き継手部品として好適に用いられるものであるが、これに限られることなく、曲管部と直管部とを有する各種のエルボ製品に有利に用いられ得るものである。
加えて、例示の実施形態においては、金型10は、何れも、エルボ素材6の直管状部6bが収容、保持される収容部12を設けてなる構造とされているが、これに代えて、直管状部6bを含むエルボ素材6の略全体を収容し得るような(但し、切除部位6dは外部に突出せしめられる構造とされる)収容部(12)を設けてなる金型(10)を用いることも可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることが理解されるべきである。
2 直管素材 4 端末加工素材
4a ビード部 6 エルボ素材
6a 曲管部 6b 直管状部
6c 端面 6d 切除部位
8 エルボ製品 8a,8b リング状突条
8c 直管部 10 金型
10−1,10−2 半割金型 10a 合わせ面
12 収容部 14 固定剪断刃部
16a,16b 成形凹所 20 ローラ加工部材
22 成形加工部 24 剪断加工部
24a 段部 26 回転剪断刃部
28a,28b 加工突部 30 支持体
32 回転体 34 保持金型
36 プレス金型 36a ビード加工部

Claims (5)

  1. 所定の角度に湾曲せしめられてなる曲管部と、その少なくとも一方の端部から延びる直管部とを有するエルボ製品を製造する方法にして、
    直管状のパイプ材料より所定長さの直管素材を切り出す切断加工工程と、
    かかる直管素材を曲げ加工して、前記所定の角度に湾曲せしめられた曲管部を形成すると共に、少なくとも一方の端部が、該曲げ加工による変形作用の影響を受けて扁平化した直管状部とされてなるエルボ素材をる曲げ加工工程と、
    前記エルボ製品の少なくとも前記直管部に対応した収容部を有する金型を用い、かかる金型の収容部内に、前記エルボ素材の少なくとも前記一方の端部の扁平化した直管状部を収容、保持せしめると共に、該エルボ素材の前記一方の端部の扁平化した直管状部の切除されるべき部位を、該金型の収容部の外部開口部位から外部に突出せしめてなる形態において、固定する金型セット工程と、
    先端側が小径の成形加工部とされる一方、基部側が大径の剪断加工部とされ、かかる成形加工部から径方向に立ち上がる該剪断加工部の端部に回転剪断刃部が形成されてなる段付き円柱状のローラ加工部材を用い、該ローラ加工部材を、前記金型に固定、保持された前記エルボ素材の端部の扁平化した直管状部内に挿入した状態において、偏芯して回転せしめることにより、かかる直管状部を、その内面から、該ローラ加工部材の前記成形加工部にて成形加工して、真円形状に矯正乃至は整形しつつ、該ローラ加工部材の前記回転剪断刃部と、前記金型の収容部の外部開口部位に設けた固定剪断刃部とによって、該金型の収容部から外部に突出せしめられている前記切除部位を剪断加工して、分離・除去せしめることにより、前記エルボ製品における直管部を形成する端末加工工程と、
    を含むことを特徴とするエルボ製品の製造方法。
  2. 前記曲げ加工工程に先立ち、前記直管素材の前記端末加工工程が実施されない側の端部に対して、前記エルボ製品における曲管部の他方の端部形状を形成するための所要の端末加工が、施されることを特徴とする請求項1に記載のエルボ製品の製造方法。
  3. 前記ローラ加工部材が、前記成形加工部の外周面にリング状の加工突部を備えている一方、前記金型の収容部内周面にリング状の成形凹所が形成されており、それらリング状の加工突部とリング状の成形凹所にて、前記エルボ素材の直管状部を内側から径方向外方に拡径加工して、該エルボ素材の直管状部の外周面に周方向に連続して延びるリング状突条が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエルボ製品の製造方法。
  4. 前記リング状加工突部の二つが、前記成形加工部の軸方向に所定距離を隔てて該成形加工部の外周面に形成されている一方、前記リング状成形凹所の二つが、該二つのリング状加工突部に対応して、前記収容部の内周面に設けられて、それら二つのリング状加工突部と二つのリング状成形凹所とにより、前記エルボ素材の直管状部の外周面に、前記リング状突条の二つが、所定距離を隔てて形成されることを特徴とする請求項3に記載のエルボ製品の製造方法。
  5. 前記エルボ製品が、所定の液体の流通せしめられるホースが接続される継手部品であって、該継手部品のホース接続部として、前記直管部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のエルボ製品の製造方法。
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