以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。なお、本明細書において、上下とは重力方向における上方向と下方向とにそれぞれ対応する。また、「透明」及び「透過」の意味は、ユーザが視覚的に形態を認識可能な程度に光を透過させる態様を含む。
図1を参照して、ユーザにゲームを提供するゲーム機100について説明する。なお、図1においては、一台のゲーム機100を示しているが、複数のゲーム機100を連結してもよい。ゲーム機100は、所定の対価の支払いと引き換えに、対価に対応した範囲でユーザにゲームを提供する商業用又は業務用のゲーム装置である。当該ゲーム機100は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。また、ゲーム機100はコンピュータ装置であり、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として、ゲームセンター等の店舗に設置される。
ゲーム機100は、ネットワーク接続が可能であり、コンピュータプログラムにより、不図示のサーバが提供する種々のサービスをユーザに享受させることができる。代替的に、ゲーム機100は、ネットワーク接続機能を有さないゲーム装置であってもよい。一例として、ゲーム機100は、遊戯媒体としてのカードを使用するアクションゲームを提供する。代替的に、ゲーム機100は、音楽ゲーム、ダンスゲーム、及びボードゲーム等の遊戯媒体を使用しないゲームを提供してもよい。以下では、ゲーム機100が、遊戯媒体を使用するアクションゲームを提供する例について説明する。
ゲーム機100は、メインモニタ14及びサブモニタユニット10が設けられた筐体11と、筐体11に設けられた操作部15とを備えている。ユーザは、ゲームをプレイするときに、メインモニタ14に表示されるゲーム映像を見ながら操作部15を操作する。そのため、操作部15は、ユーザがゲーム操作を入力するための操作レバー及び操作ボタンを有している。また、ゲーム機100は、ゲーム音楽を出力するスピーカを備えている。さらに、ゲーム機100は、物理的な遊戯媒体、例えばカードを出力する出力ユニットを備えていてもよい。一例として、当該出力ユニットは、遊戯媒体に所定の印刷を施して排出するプリントユニットである。
メインモニタ14は、ゲームのゲーム画面を表示するゲームモニタの一例である。そのため、メインモニタ14は、ゲームをプレイするユーザの正面に位置するように、操作部15に面して配置されている。例えば、メインモニタ14は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。また、メインモニタ14と並ぶように、サブモニタユニット10が配置されている。サブモニタユニット10は、透過性モニタの一例であるサブモニタ20と、展示物を収容する収容部40(図2)と、遊戯媒体の読取部30とを有している。サブモニタ20は、サブモニタ20を介してユーザが収容部40の内部を視認できるように、操作部15に面している。また、操作部15とサブモニタ20との間には読取部30が配置されており、サブモニタ20は読取部30にも面している。
サブモニタ20は、ゲームに関連するゲーム関連情報を表示する。例えば、ゲーム関連情報は、ユーザが使用するカードのキャラクタの画像等である。また、サブモニタ20は、メインモニタ14に対して傾いた姿勢で配置されている。これにより、ユーザの顔等がサブモニタ20に写り込むことが抑制される。すなわち、ユーザは、サブモニタ20の表面において反射した光を認識し難くなる。そのため、ユーザがサブモニタ20の表面を認識し難くなる。その結果、サブモニタ20に表示された画像の対象、例えばキャラクタが、収容部40の内部の空間に存在するかのような錯覚をユーザに与えることができる。また、サブユニットの外部に設けられた照明装置、例えば、操作部15を照明する照明装置は、サブモニタ20に光が照射される位置を避けて配置してもよい。これにより、サブモニタ20の表面における光の反射を低減できる。
サブモニタ20は、ゲーム関連情報に加えて、収容部40の内部の展示物の種類に関連する展示関連情報を表示してもよい。例えば、展示関連情報は、展示物のキャラクタの広告である。さらに、サブモニタ20は、ゲームのゲーム画面の少なくとも一部を表示してもよい。この場合であっても、ユーザは、主にメインモニタ14を見ながらゲームをプレイする。一例として、サブモニタ20は、ゲームのプレイ中に、ユーザが対戦しているキャラクタの能力等の補充的な情報を、ゲーム画面の一部として表示させる。
また、ゲーム機100は、ゲームに必要な対価を徴収する対価徴収装置を備えている。この対価徴収装置は、現金、代替硬貨、メダル、又は電子通貨(仮想通貨及びポイントを含む)等を利用して、ユーザからゲームの対価の少なくとも一部を徴収する。対価徴収装置は、電子通貨の残量を記録するカード媒体を介して、対価を徴収してもよい。さらに、ゲーム機100は、ICカード等の認証用媒体に保持されたユーザ認証情報を読み取るリーダを備えていてもよい。一例として、ユーザ認証情報は、ユニークなユーザIDである。
[サブモニタユニット]
図2を参照して、サブモニタユニット10について説明する。なお、図2は、サブモニタユニット10のベース部50の側面部分を取り除いた状態の概略斜視図である。図2に示すように、サブモニタユニット10は、サブモニタ20と、読取部30と、サブモニタ20及び読取部30が設けられたベース部50とを有している。ベース部50は、サブモニタユニット10の内部機構を覆うケースとして機能しており、ゲーム機100の筐体11に固定されている。また、ベース部50の内部には、展示物が載置される空間を画定する収容部40が設けられている。
読取部30は、遊戯媒体から、当該遊戯媒体を識別する媒体識別情報を読み取るように構成されている。一例として、読取部30は、二次元コードを読み取るカメラであり、遊戯媒体であるカードから、当該カードに印刷された媒体識別情報を読み取る。媒体識別情報は、カード毎にユニークに設定されており、一例として、カードに印刷された二次元コードに含まれているカードIDである。当該二次元コードは、例えばQRコード(登録商標)であり、カードの表面に視認可能な状態で印刷されている。カードの表面には、カードIDの他に、ゲーム中に使用できるキャラクタの画像及び名称等の情報と、当該キャラクタのレアリティ及び能力等の情報とが、ユーザが視認可能な態様で印刷されている。
代替的に、遊戯媒体は、フィギュア、あみぐるみ、及びメダル等の有体物であってもよい。また、読取部30は、遊戯媒体であるICカードから情報を読み取るICカードリーダであってもよい。さらに、媒体識別情報は、バーコード等の一次元コード、及び所定の文字又は記号によって構成される識別コード等に含まれていてもよい。以下では、遊戯媒体として、二次元コードが印刷されたカードを使用する例について説明する。
読取部30は、読取部30に挿入されるカードに記録された情報を読み取ることによって、媒体識別情報を取得する。当該媒体識別情報によって、ゲームに登場させるキャラクタと、そのレアリティとが特定される。そして、ゲーム機100は、ゲームに関連するゲーム関連情報を、メインモニタ14又はサブモニタ20に表示させる。一例として、ゲーム機100は、ゲーム関連情報として、特定されたキャラクタ及びレアリティに応じた映像をサブモニタ20に表示させる。なお、ゲーム関連情報は、キャラクタのレアリティ及び能力等のキャラクタの属性を示す情報、例えば、当該属性を示す文字であってもよい。また、ゲーム関連情報は、ゲームの進行に応じて適宜変更されてもよい。
また、読取部30は、読取部30に挿入されるカードの上方に位置するカメラ(不図示)と、カードを照明するライト(不図示)とを備えている。また、読取部30には、複数のカードを配置できるカード領域が設けられている。図2の例では、四枚のカードを配置できるように、四ケ所のカード領域が読取部30に設けられている。ただし、カードが置かれるカード領域は、四ケ所未満又は五ケ所以上であってもよい。
サブモニタ20は、ゲーム機100の操作部15に面する透過性モニタであり、ユーザがサブモニタ20を介して収容部40の内部を視認できるように構成されている。例えば、収容部40にゲームに登場するキャラクタを模した立体的なフィギュアが展示されている場合、ユーザは、サブモニタ20を介して当該フィギュアを視認できる。一例として、サブモニタ20は、透過型の液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。さらに、サブモニタ20には、読取部30の上に配置されるカードに応じたゲーム関連情報として、例えばカードのキャラクタの画像が表示される。そのため、ユーザは、展示されているフィギュアとともに、カードのキャラクタの画像を見ることができる。これにより、ユーザに対して、現実の世界とゲームの世界とが融合した世界観を提供できる。
また、サブモニタ20は、入力表示装置としても機能し、一例としてタッチパネルである。例えば、サブモニタ20においては、表示されたキャラクタとのコミュニケーションをプレイするゲームが提供される。ユーザがサブモニタ20に表示されたキャラクタの映像にタッチすると、ゲーム機100は、キャラクタが所定の動作を行う映像をサブモニタ20に表示させる。なお、サブモニタ20は、入力機能を有さない表示装置であってもよい。
収容部40は、操作部15に面しており、展示物を収容する。そのため、収容部40は、断面略U字状の収容フレーム41と、収容フレーム41にボルト止めされる閉鎖部材42とによって画定される略直方体状の空間を構成している。なお、収容部40は、展示物を収容できれば他の形態を有していてもよい。また、閉鎖部材42は、開閉式シャッター、又は収容フレーム41にヒンジ接続された扉であってもよい。展示物を配置するオペレータは、収容部40の内部にフィギュア、景品、グッズ、写真、及びポスター等の展示物を配置する。さらに、オペレータは、POP広告及びジオラマ等の装飾品を、展示物として配置してもよい。オペレータが自由に装飾することによって、ゲーム機100に独自性を持たせることができる。
図3を参照して、収容部40の構成について説明する。収容フレーム41には、上支持部材21及び下支持部材22(図2)を介して、サブモニタ20が固定される。また、収容フレーム41の天井部分には、収容部照明装置43が配置されている。さらに、収容フレーム41の背面側には、閉鎖部材42が着脱可能に取り付けられる。また、収容フレーム41は、脚部材44(図2)を介してベース部50の底部51に固定される。さらに、背面部材52がベース部50の背面側に着脱可能に取り付けられる。なお、ベース部50は、ゲーム機100の筐体11(図1)にボルト止めされる。閉鎖部材42及び背面部材52は、ユーザによる取り外しを制限するために、鍵が設けられていてもよい。代替的に、閉鎖部材42は収容フレーム41にヒンジ接続されていてもよく、背面部材52はベース部50にヒンジ接続されていてもよい。
収容フレーム41は金属製であり、板金加工によって形成される。また、収容部40には収容部照明装置43が設けられている。例えば、収容部照明装置43は、収容フレーム41の天井部分に取り付けられており、収容部照明装置43から出射した光が収容部40の内部を照明する。当該収容部照明装置43は、収容部40の底面45に向かう方向に指向性を有している。これにより、展示物の影が展示物の真下に投影されるため、影のサイズを小さくできる。さらに、展示物の影が閉鎖部材42に向かって延在することを抑制できる。一例として、収容部照明装置43は、複数のLED光源を並べることによって構成されている。これにより、配置されるLED光源の数を増加させて、収容部40の内部をより明るく照明することができる。さらに、閉鎖部材42が、収容部照明装置43として機能する面光源であってもよい。また、影の影響を考慮しない場合、収容部40の側面又はサブモニタ20の枠に重なる部分に収容部照明装置43を配置してもよい。
また、収容部40の底面45は、拡散反射面又は反射面であってもよい。一例として、拡散反射面を形成するために、収容部40の底面45に対応する収容フレーム41の部分には、光を拡散反射する白色の塗料が塗布されている。当該拡散反射面は、収容部照明装置43からの光を拡散反射する。そのため、収容部40の底面45に投影される展示物の影を視認し難くすることができる。すなわち、展示物の影がぼやけて、その印象が弱くなるため、ユーザが展示物の影を認識し難くなる。
これにより、ゲーム関連情報としてサブモニタ20に画像が表示される場合に、当該画像に対応する影の画像と、展示物の影との位置又は延在方向が一致しないとしても、ユーザに与える違和感を低減できる。さらに、底面45が白色であると、サブモニタ20の表面からの反射光を認識し難くすることができる。また反射面を形成するために、収容部40の底面45に対応する収容フレーム41の部分に、光反射フィルムが貼り付けられていてもよい。または、当該部分に鏡面加工が施されていてもよい。さらに、収容部40の底面45は、光透過性を有していていもよい。この場合も、底面45に投影される影を視認し難くなる。なお、一例として、サブモニタ20に表示される影は、サブモニタ20から背面側に向かって延在するような画像として表示される。
閉鎖部材42は、収容部40を閉鎖する略板状の部材である。閉鎖部材42は、収容部40に対してサブモニタ20とは反対側に配置されている。これにより、展示物を配置するオペレータは、収容部40の背面側から収容部40の内部に容易にアクセスできる。代替的に、閉鎖部材42は、収容部40の天井側、又はサブモニタ20と交差する方向に延在する収容部40の側面側に配置されていてもよい。この場合、オペレータは、収容部40の天井側又は側面側に配置されている閉鎖部材42を取り外して、収容部40の上方又は側方から内部にアクセスする。一例として、閉鎖部材42は金属製であり、板金加工によって形成される。さらに、サブモニタ20を着脱可能に収容フレーム41に取り付けてもよい。これにより、オペレータは、収容部40の正面側から収容部40の内部にアクセスできる。
閉鎖部材42は、サブモニタ20に対向する位置に拡散反射面又は反射面を有している。具体的には、図2に示す閉鎖部材42の表面42Sが拡散反射面又は反射面を構成している。一例として、拡散反射面を形成するために、表面42Sには、光を拡散反射する白色の塗料が塗布されている。当該拡散反射面は、収容部照明装置43からの光を拡散反射する。そのため、表面42Sに投影される展示物の影を視認し難くすることができる。これにより、ゲーム関連情報としてサブモニタ20に画像が表示される場合に、当該画像に対応する影の画像と、展示物の影との位置又は延在方向が一致しないとしても、ユーザに与える違和感を低減できる。さらに、サブモニタ20の表面からの反射光を視認し難くすることもできる。代替的に、反射面を形成するために、表面42Sに、光反射フィルムが貼り付けられていてもよく、表面42Sに鏡面加工が施されていてもよい。
なお、ゲーム機100は、サブモニタ20に表示される影の画像を、収容部40の内部の展示物によって投影される影の延在方向と同じ方向に延在させてもよい。例えば、ユーザから見て収容部40の右上方に光源を配置した場合、展示物によって投影される影は左方に延在する。この場合、ゲーム機100は、サブモニタ20に表示される影の画像を左方に延在させてもよい。これにより、両者の影の延在方向が一致するため、ユーザに与える違和感を低減できる。さらに、光源から出射する光の出射方向を制御できる場合、ゲーム機100は、サブモニタ20に表示される影の画像を出射方向に応じて変化させてもよい。例えば、ゲーム機100は、光源の位置及び光の出射方向を取得する。そして、ゲーム機100は、展示物によって投影される影の延在方向と同じ方向に延在するように、影の画像を変化させる。
図2に示すように、収容フレーム41は、脚部材44に固定されている。一例として、収容フレーム41は、脚部材44に溶接されている。代替的に、収容フレーム41は、脚部材44にボルト止めされていてもよい。また、脚部材44は、ベース部50の底部51に固定されている。一例として、脚部材44は、底部51にボルト止めされている。代替的に、脚部材44は、底部51に溶接されていてもよい。
収容フレーム41には、サブモニタ20を支持する上支持部材21と下支持部材22とが固定されている。上支持部材21及び下支持部材22は、いずれも略U字状の断面形状を有している。そして、サブモニタ20の上端部が、上支持部材21と嵌合している。また、サブモニタ20の下端部が、下支持部材22と嵌合している。一例として、上支持部材21と下支持部材22とは、収容フレーム41にボルト止めされている。代替的に、上支持部材21と下支持部材22とは、収容フレーム41に溶接されていてもよい。
サブモニタ20の周囲には、サブモニタ20の表面を囲む略O字状の枠部を有しているモニタフレーム23が配置されている。当該モニタフレーム23は、サブモニタ20と読取部30との間に、サブモニタ20の下部から張り出している張り出し面24を画定する。当該張り出し面24は、収容部40の底面45の高さに合わせた高さに位置している。すなわち、ユーザ側から見て、張り出し面24とサブモニタ20との境界が、収容部40の底面45とサブモニタ20との境界と略一致するように、張り出し面24の高さと収容部40の底面45の高さとが設定されている。具体的には、サブモニタ20の下端部を基準として、張り出し面24の高さと収容部40の底面45の高さとは同一であるか、収容部40の底面45の高さが張り出し面24の高さよりも僅かに低い。
逆に、収容部40の底面45の高さが張り出し面24の高さよりも高いと、収容部40の端部の縁面をユーザが視認出来てしまう。そのため、収容部40の底面45の高さが張り出し面24の高さよりも高くならないように、両者の高さが設定されている。なお、プレイ中のユーザの目の位置は、収容部40の底面45よりも高い位置にある。そのため、収容部40の底面45の高さを、張り出し面24の高さよりも僅かに低くしている。これにより、ユーザ側から見て、張り出し面24とサブモニタ20との境界を、収容部40の底面45とサブモニタ20との境界と略一致させることができる。両境界を一致させることによって、ユーザに張り出し面24と収容部40の底面45とが同一面上に位置するかのような錯覚を与えることができる。これにより、サブモニタ20がユーザに認識され難くなり、ゲームの世界へのユーザの没入感を高めることができる。
同様に、モニタフレーム23は、サブモニタ20の上部及び両側部からも張り出している。そのため、張り出し面24と同様に、モニタフレーム23の上部及び両側部は、収容部の対応する各面の位置に合わせた位置に位置していることが望ましい。すなわち、ユーザ側から見て、モニタフレーム23の各部とサブモニタ20との境界が、収容部40の各面とサブモニタ20との境界と略一致するように、モニタフレーム23の各部の位置と収容部40の各面の位置とが設定されている。これにより、サブモニタ20がユーザに認識され難くなり、ゲームの世界へのユーザの没入感を高めることができる。さらに、サブモニタ20は、モニタフレーム23のユーザ側の端面から奥まった位置に配置されている。そのため、サブモニタ20の表示面は、当該端面と同一の平面上に存在しない。通常、ユーザは、当該端面と同一の平面上にサブモニタ20の表示面が位置すると認識する。そのため、ユーザは、通常とは異なる位置にあるサブモニタ20の存在を認識し難くなる。
一例として、モニタフレーム23は金属製であり、板金加工によって形成される。また、モニタフレーム23は、ベース部50の底部51に固定されている。一例として、モニタフレーム23は、底部51にボルト止めされている。代替的に、モニタフレーム23は、底部51に溶接されていてもよい。
ベース部50の背面側には、背面部材52が配置されている。背面部材52は、ベース部50にボルト止めされている。オペレータは、背面部材52を取り外すことによって、閉鎖部材42にアクセスできる。代替的に、背面部材52は、ベース部50にヒンジ接続されていてもよい。一例として、背面部材52は金属製であり、板金加工によって形成される。
[ゲーム機100の制御系]
続いて、図4を参照してゲーム機100の制御系について説明する。ゲーム機100は、ゲーム機100を制御する制御部12と、ゲームプログラムGP及びゲームデータGDを記憶した記憶部としてのメモリ13とを備えている。制御部12は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータである。
一例として、制御部12のプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、メモリ13に記憶された制御プログラムに基づいて、ゲーム機100の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、メモリ13は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含んでいる。
本実施形態では、CPUが、ROM又はHDDに記憶されたプログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行する。また、制御部12には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチ等を含む入力部が、有線接続又は無線接続されている。一例として、操作部15が当該入力部として機能する。また、制御部12には、装置の入力状態、設定状態、及び計測結果等の各種情報を表示する表示部が、有線接続又は無線接続されている。一例として、メインモニタ14が当該表示部として機能する。さらに、制御部12は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行ってもよい。
メモリ13は、ハードディスク及び半導体記憶装置等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体を含んだ記憶装置である。メモリ13は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶してもよい。そして、メモリ13は、必要な各種の処理を制御部12に実行させるコンピュータプログラムの一例として、ゲームプログラムGPを記憶している。制御部12は、ゲームプログラムGPを実行することによって、ユーザにゲームを提供する。
メモリ13が記憶しているゲームデータGDは、ゲームプログラムGPに従ってユーザにゲームをプレイさせるために用いられる。例えば、ゲームデータGDは、ゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、各種のBGMを再生するためのBGMデータ、及びユーザのプレイデータといった各種のデータを含んでいる。ユーザのプレイデータは、サーバから受け取られ、ユーザのプレイ履歴(例えば過去の実績)等の各ユーザに固有の内容を次回以降に引き継ぐために用いられる。また、ゲームデータGDは、不図示のサーバから配信されたキャラクタデータ及びカードデータを含んでいる。
カードデータは、ゲーム用の遊戯媒体に関連付けられる情報を管理するための媒体情報の一例である。当該カードデータは、各カードを識別するためにカード毎にユニークな媒体識別情報を含んでいる。媒体識別情報は、各遊戯媒体を識別するように設定された、遊戯媒体毎にユニークな情報であり、一例として、所定の文字又は記号によって構成されるカードIDである。また、ゲームデータGDは、ゲームの各キャラクタを定義する属性パラメータを管理するためのキャラクタデータを含んでいる。キャラクタデータにおいては、各キャラクタを識別するためにキャラクタ毎にユニークなキャラクタIDと、各キャラクタの属性パラメータとが対応付けられている。さらに、キャラクタデータは、キャラクタの画像をメインモニタ14又はサブモニタ20に表示するために、画像データを含んでいる。
制御部12は、ユーザの操作に応じてゲームを制御する制御手段の一例である。そして、制御部12は、論理的装置として、ゲーム制御部121と、展示物判定部122と、位置判定部123と、案内部124とを備えている。これらの論理的装置は、制御部12のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としてのゲームプログラムGPとの組合せによって実現される。ゲーム制御部121は、ゲームの進行を制御するために、ゲームの進行に必要な各種の演算制御を実行する。また、ゲーム制御部121は、操作部15に入力されたユーザによるゲーム操作を受け入れて、ゲーム操作が反映されるようにゲームを進行させる。
ゲーム制御部121は、サブモニタユニット10の読取部30から媒体識別情報を取得する。そして、ゲーム制御部121は、媒体識別情報によって特定されるカードに関連付けられたキャラクタデータを特定する。さらに、ゲーム制御部121は、特定したキャラクタデータが反映されるように、ゲームを進行させる。例えば、ゲーム制御部121は、特定したキャラクタデータに基づいて、読取部30に配置されたカードのキャラクタの画像を、メインモニタ14又はサブモニタ20に表示させる。
展示物判定部122は、サブモニタユニット10の検知部60から展示物の種類を判定するための種類情報を取得して、収容部40に収容されている展示物の種類を判定する。一例として、展示物判定部122は、展示物に記載された二次元コードを検知部60が読み取ると、読み取られた二次元コードを種類情報として取得する。展示物判定部122は、取得した二次元コードから展示物の種類を判定して、メモリ13に記憶させる。そして、ゲーム制御部121は、メモリ13に記憶された展示物の種類を取得して、展示物の種類に関連する展示関連情報をサブモニタ20に表示させる。
例えば、ゲーム制御部121は、展示物に対応するキャラクタの画像、説明文、価格、及び取得方法等を、展示関連情報としてサブモニタ20に表示させる。なお、取得方法には、展示物を景品とするプライズゲームの広告が含まれる。さらに、ゲーム制御部121は、展示物であるフィギュアに対応するキャラクタと、サブモニタ20に表示されているカードのキャラクタとの会話を、展示関連情報としてサブモニタ20に表示させてもよい。これにより、収容部40の内部の展示物がゲームに登場したかのような錯覚をユーザに与えることができる。
また、ゲーム制御部121は、サブモニタ20に表示されているキャラクタが発したかのように、展示物に関するコメントを表示させてもよい。これにより、ゲーム中、又はゲーム開始前、又はゲーム終了後等の任意のタイミングで、ユーザに展示物を注目させることができる。代替的に、展示物判定部122は、検知部60が取得した展示物の画像を、種類情報として取得してもよい。この場合、展示物判定部122は、取得した画像を解析して展示物の種類を判定する。
展示物判定部122は、展示物の有無を判定してもよい。一例として、展示物判定部122は、検知部60から検知信号を受信すると、展示物があると判定する。そして、展示物があると展示物判定部122が判定すると、ゲーム制御部121は、展示関連情報として展示物の広告を表示させる。例えば、当該広告は、展示物を景品とするプライズゲームの名称又は設置場所等を示す。この場合、検知部60は、展示物の有無を検知して、検知された場合には検知信号を展示物判定部122に送信する。例えば、検知部60は、光学式センサ、又は収容部40の内部の重量変化を検知する重量計等である。
位置判定部123は、予め設定されている展示物の載置領域に基づいて、展示物の位置を判定する。一例として、位置判定部123は、メモリ13に記憶されている位置情報を読み出して、展示物の位置を判定する。そして、ゲーム制御部121は、位置判定部123が判定した展示物の位置を取得して、調整処理を実行する。調整処理において、ゲーム制御部121は、展示物と重ならないように、サブモニタ20にゲーム関連情報を表示させる。これにより、展示物がゲーム関連情報によって隠されることを抑制できる。
例えば、載置領域は、収容部40の左右に偏った位置に予め設定されている。そして、オペレータは、予め設定されている載置領域に展示物を載置する。そのため、ゲーム制御部121は、収容部40の載置領域と重ならないように、サブモニタ20の中央部分にゲーム関連情報を表示させる。または、載置領域は、収容部40の上部に設定されている。この場合、ゲーム制御部121は、収容部40の上部と重ならないように、サブモニタ20の下部にゲーム関連情報を表示させる。
例えば、サブモニタユニット10の斜視図である図5の例では、展示物であるフィギュアFが、ユーザ側から見て収容部40の左方に載置されている。この場合、ゲーム制御部121は、サブモニタ20の中央部分にゲーム関連情報である画像GIを表示させる。図5においては、ゲーム制御部121は、ゲーム関連情報として、読取部30に配置されたカードのキャラクタを示す画像GIをサブモニタ20の中央部分に表示させている。その結果、サブモニタ20に表示されているキャラクタの画像GIは、収容部40の左方に載置されているフィギュアFと重ならない。
ユーザがサブモニタ20をタッチ操作すると、ゲーム制御部121は、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。例えば、サブモニタ20に表示されたキャラクタの画像GIにユーザが触れると、ゲーム制御部121は、キャラクタがリアクションを行う映像を表示させ、ユーザとキャラクタとのコミュニケーションを進行させる。このように、入力表示装置として機能するサブモニタ20の背後に、展示物の収容部40を設けることにより、操作入力時に、ユーザが展示物を視認することになる。そのため、展示物の認知度を向上させて、宣伝効果を奏することができる。
例えば、ゲームセンターにおいて、ゲーム機100が提供するゲームのキャラクタを模したフィギュアが、プライズゲームの景品となっている場合に、ユーザに景品としてのフィギュアFを認識させることができる。この場合、同じゲームセンターにおいてゲーム機100をプレイしているユーザに対して、プライズゲームを効果的に宣伝できる。さらに、展示物がゲームの世界観を演出することにより、ゲームに登場するキャラクタが現実の世界に存在するかのような感覚を、ユーザに提供できる。
位置判定部123は、サブモニタユニット10の検知部60から展示物の位置を示す位置情報を取得して、収容部40に収容されている展示物の位置を判定してもよい。一例として、位置判定部123は、収容部40の内部の展示物の画像を検知部60が撮影すると、撮影された画像を位置情報として取得する。そして、位置判定部123は、当該画像を解析することによって展示物の位置を判定して、メモリ13に記憶させる。そして、ゲーム制御部121は、メモリ13に記憶された展示物の位置を取得して、調整処理を実行する。当該調整処理においても、ゲーム制御部121は、ユーザ側から見た場合に展示物と重ならないように、サブモニタ20にゲーム関連情報を表示させる。これにより、展示物がゲーム関連情報によって隠されることを抑制できる。例えば、展示物が収容部40の上部に載置されている場合、ゲーム制御部121は、収容部40の上部と重ならないように、サブモニタ20の下部にゲーム関連情報を表示させる。
なお、ゲーム制御部121は、ユーザ側から見た場合に展示物と重なるように、ゲーム関連情報を表示させてもよい。例えば、サブモニタ20に表示させるキャラクタの発言をゲーム関連情報として表示させる場合に、当該発言部分を、展示物と一時的に重なるように表示させてもよい。また、ゲーム制御部121は、キャラクタの感情を表現する演出画像、又はキャラクタを装飾する背景画像等の画像を展示物と重なるように表示させてもよい。
図4に示す案内部124は、収容部40の内部における展示物を載置する載置位置を案内する案内情報を表示させる。例えば、案内部124は、ユーザ側から見た場合に、サブモニタ20に表示されるゲーム関連情報と重ならないような載置位置を案内する案内情報を、サブモニタ20に表示させる。展示物を載置するオペレータは、当該案内情報に従って、展示物を載置する。これにより、展示物がゲーム関連情報によって隠されることを抑制できる。例えば、案内情報は、フィギュアの載置位置を示す情報であり、位置を示す枠又は矢印等の画像、位置を示す文字、移動方向を示す矢印等の画像若しくは文字、及び移動量を示す文字等である。なお、案内部124は、位置判定部123が判定した展示物の位置に基づいて案内情報を表示してもよい。例えば、オペレータは、サブモニタ20に表示された案内情報を確認して、案内された方向に案内された距離の分だけ展示物を移動させる。これにより、オペレータは、サブモニタ20に表示させるゲーム関連情報と重ならない位置に展示物を載置できる。また、案内部124は、ゲーム制御部121が表示させるゲーム関連情報の位置を取得してもよい。この場合、案内部124は、取得した位置に基づいて、ゲーム関連情報と重ならないように展示物の載置位置を案内する。
案内情報が載置位置を示す枠である場合、オペレータは、サブモニタ20を介して収容部40の内部を観察して、当該枠内に位置するように展示物を載置する。または、案内情報は、基準からの移動方向と移動距離等を示す文字であり、オペレータは、サブモニタ20を介して収容部40の内部を観察して、文字によって案内された方向に案内された距離の分だけ基準から展示物を移動させる。これにより、オペレータは、サブモニタ20に表示させるゲーム関連情報と重ならない位置に、展示物を載置できる。
さらに、案内部124は、ユーザ側から見た場合に、サブモニタ20に表示されるゲーム関連情報と載置される展示物とが連携するような載置位置を案内する案内情報を、サブモニタ20に表示させてもよい。例えば、案内部124は、ユーザ側から見た場合に、ゲーム関連情報としてサブモニタ20に表示される吹き出しと展示物とが並ぶような載置位置を案内する案内情報を、サブモニタ20に表示させる。この場合、吹き出し内に表示される言葉を展示物が発したかのように、展示物とゲーム関連情報とを連携させることができる。この場合には、ユーザ側から見た場合に、ゲーム関連情報と展示物とが重なってもよい。
一例として、オペレータは、ゲーム機100がゲームを提供していないタイミングで、操作部15を操作して案内情報を表示させる操作を実行する。そして、案内部124は、オペレータの操作に従って、サブモニタ20に案内情報を表示させる。代替的に、案内部124は、オペレータが閉鎖部材42を取り外して収容部40が開放されたか否かを判断してもよい。この場合、案内部124は、収容部40が開放されたと判断すると、案内情報をサブモニタ20に表示させる。さらに、案内部124は、検知部60が展示物を検知したときに、案内情報をサブモニタ20に表示させてもよい。
図4に示すように、ゲーム機100は、メインモニタ14、操作部15、及びサブモニタユニット10を備えている。メインモニタ14は、ゲーム制御部121によって制御され、ゲームの進行に応じたゲーム画面を表示する。また、操作部15は、ユーザによるゲーム操作が入力されると、操作入力信号をゲーム制御部121に送信する。ゲーム制御部121は、受信した操作入力信号に従って、ユーザの操作が反映されるようにゲームを制御する。さらに、ゲーム機100は、不図示のスピーカを備えており、当該スピーカは、ゲーム制御部121によって制御されて、ゲームの進行に応じたゲーム音声を出力する。
サブモニタユニット10は、サブモニタ20と、読取部30と、検知部60とを備えている。サブモニタ20は、ゲーム制御部121によって制御され、ゲーム関連情報を表示する。また、遊戯媒体としてのカードが読取部30に挿入されると、読取部30は、カードに印刷された媒体識別情報を読み取る。
例えば、読取部30は、カードに印刷された二次元コードからカードIDを読み取る。そして、読取部30は、カードIDをゲーム制御部121に送信する。ゲーム制御部121は、当該カードIDに基づいて、ゲームに関連するゲーム関連情報を、メインモニタ14又はサブモニタ20に表示させる。一例として、ゲーム制御部121は、カードIDによって特定されたキャラクタの画像を、ゲーム関連情報としてサブモニタ20に表示させる。さらに、読取部30は、遊戯媒体の配置位置、配置角度、及び遊戯媒体の向き等の配置態様情報を取得してもよい。
検知部60は、収容部40に収容された展示物を検知する。具体的に、検知部60は、展示物の種類を検知する。一例として、検知部60は、展示物に付された二次元コードを撮影するカメラであり、収容部40の内部に配置されている。代替的に、検知部60は、展示物の画像又は展示部に付された一次元コード等を撮影してもよい。さらに、検知部60は、ICタグ等のデータキャリアから情報を読み取るリーダであってもよい。また、検知部60は、展示物の位置を検知してもよい。一例として、検知部60は、収容部40の内部の展示物を撮影するカメラであり、収容部40の内部に画像を撮影する。そして、撮影された画像から、位置判定部123が収容部40の内部の展示物の位置を判定する。代替的に、検知部60は、レーザセンサ、及び光学式センサ等のセンサであってもよい。
サブモニタ20を除去した状態を示す図6に示すように、収容部40の底面45は、展示物を載置する載置領域Mを有していてもよい。当該載置領域Mは、マーカ又は凹凸等によって周辺と区別されており、オペレータに載置位置を視覚又は触覚によって特定させる。そして、載置領域Mは、ユーザ側から見た場合に、サブモニタ20に表示されるゲーム関連情報と展示物とが重ならないように設けられている。図6の例では、載置領域Mを示す案内表示の一例である二つの円が底面45に描かれている。当該案内表示は、閉鎖部材42側からのみ視認できる位置に描かれていてもよい。例えば、ユーザ側から見てサブモニタ20の非透過部分に重なる位置に、案内表示としての矢印が付されていてもよい。
メインモニタ14がユーザの正面に位置する場合、サブモニタ20は、ユーザの正面に対して傾いた姿勢を有している。そのため、載置領域Mは、ユーザのプレイ位置を基準として、ゲーム関連情報と展示物とが視覚的に重ならない位置に設定されている。なお、案内表示は、ユーザが視認できないように、不可視インクによって描かれていてもよい。
[ゲーム制御部による処理]
図7を参照して、制御部12による処理について説明する。図7は、ゲーム機100における処理を示している。ゲームのプレイを希望するユーザは、ゲーム機100及びサーバによって構成されるゲームシステムにログインするためにユーザ認証を行う(S701)。一例として、ユーザは、認証用媒体をゲーム機100のリーダにかざしてユーザ認証を行う。制御部12は、ユーザIDを取得して、メモリ13に記憶させる。そして、制御部12は、サーバにユーザIDを送信し、サーバはサーバメモリに記憶されたデータを参照してユーザ認証を行う。ユーザ認証が完了すると、サーバは、サーバメモリからプレイデータ等を読み出して、ゲーム機100に送信する。
続いて、ユーザが遊戯媒体を配置すると、読取部30は媒体識別情報を読み取る。そして、ゲーム制御部121は、媒体識別情報を取得して(S702)、メモリ13に記憶させる。その後、ゲーム制御部121は、媒体識別情報によって特定されるカードに関連付けられたキャラクタデータを特定する(S703)。そして、特定したキャラクタデータが反映されるように、ゲーム制御部121は、ゲームを提供する。また、ゲーム中の任意のタイミングで、ゲーム制御部121は、サブモニタ20にゲーム関連情報を表示させる(S704)。また、ゲーム制御部121は、特定したキャラクタデータに基づいて、ゲーム関連情報を表示させてもよい。一例として、ゲーム制御部121は、ユーザが配置したカードに対応するキャラクタが展示物を宣伝する画像を、ゲーム関連情報として表示させてもよい。
展示物判定部122が展示物の種類を判定すると(S705でYES)、ゲーム制御部121は、展示物の種類を取得して展示関連情報をサブモニタ20に表示させる(S706)。そして、ゲーム制御部121は、ゲームの提供を継続する。一方、展示物の種類が判定されない場合(S705でNO)、ゲーム制御部121は、展示関連情報を表示させずにゲームの提供を継続する。
位置判定部123が展示物の位置を判定すると(S707でYES)、ゲーム制御部121は、位置判定部123が判定した展示物の位置を取得して、表示位置の調整処理を実行する(S708)。具体的に、ゲーム制御部121は、展示物と重ならないようにサブモニタ20にゲーム関連情報を表示させる。そして、ゲーム制御部121は、ゲームの提供を継続する。一方、展示物の位置が判定されない場合(S707でNO)、ゲーム制御部121は、調整処理を実行しない。すなわち、ゲーム制御部121は、展示物との重なりを考慮せずにゲーム関連情報を表示させる。展示物の種類及び位置の判定は、ゲームをプレイしている間には実行されず、ゲーム機100がゲームを提供していないタイミングで実行されてもよい。一例として、ゲームを提供していないタイミングでオペレータが展示物を載置すると、展示物判定部122は、展示物の種類を判定してメモリ13に記憶させる。また、位置判定部123は、展示物の位置を判定してメモリ13に記憶させる。
その後、ユーザが支払った対価に応じた回数だけゲームを提供すると、ゲーム制御部121は、ゲームを終了する(S709)。そして、ゲーム制御部121は、プレイデータをサーバに送信して処理を終了する(S710)。サーバは、プレイデータを受信すると、サーバメモリに記憶させる。なお、ゲームの提供中、ゲーム制御部121は、ユーザが配置したカードから取得した情報を、ゲームに影響させる。例えば、ゲーム制御部121は、カードに記載されたレアリティに応じた効果をゲームに反映させた状態でゲームを提供する。
以上説明した実施形態によれば、ゲーム機100において物品を展示できるとともに、操作部15に面するサブモニタ20が収容部40の内部の展示物の視認を阻害することを抑制できる。そのため、ユーザは、展示物とともに、操作部15に面するサブモニタ20に表示されるゲーム関連情報を見ることができる。これにより、ユーザに対して、現実の世界とゲームの世界とが融合した世界観を提供できる。
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
例えば、サブモニタ20に代えて、又はサブモニタ20に加えてメインモニタ14が透過性モニタであってもよい。この場合、収容部40は、メインモニタ14の背面側に設けられる。また、展示物判定部122、位置判定部123、案内部124、検知部60、及び読取部30のいずれかが、設けられていなくともよい。この場合であっても、ユーザは、サブモニタ20を介して展示物を視認できる。さらに、遊戯媒体を用いないゲーム装置に対して、本発明を適用してもよい。また、ゲーム機100は、メインモニタ14及びサブモニタ20に加えて、他のモニタをさらに備えていてもよい。
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
ユーザにゲームを提供するゲーム機100は、前記ユーザが前記ゲームをプレイするときに操作する操作部15と、前記ユーザの操作に応じて前記ゲームを制御する制御手段12と、前記操作部に面しており、展示物を収容する収容部40と、前記収容部を閉鎖する閉鎖部材42と、前記ユーザが前記収容部内を視認できるように前記操作部に面しており、前記ゲームに関連するゲーム関連情報を表示する透過性モニタ20とを備える。
これにより、ゲーム機100において物品を展示できるとともに、操作部15に面するサブモニタ20が収容部40の内部の展示物の視認を阻害することを抑制できる。そのため、ユーザは、展示物とともに、操作部15に面するサブモニタ20に表示されるゲーム関連情報を見ることができる。その結果、ユーザに対して、現実の世界とゲームの世界とが融合した世界観を提供できる。
ゲーム機100は、前記ゲームのゲーム画面を表示するゲームモニタ14をさらに備える。これにより、ユーザは、メインモニタ14に表示されるゲーム画面を見てゲームをプレイしている間に、サブモニタ20を介して展示物を見ることができる。
ゲーム機100は、前記収容部40に配置され、前記展示物を検知する検知装置60をさらに備える。また、前記検知装置60は、前記展示物の種類を検知し、前記制御手段12は、前記種類を取得して、前記種類に関連する展示関連情報を前記透過性モニタ20に表示させる。例えば、展示関連情報として、展示物に対応するキャラクタと、サブモニタ20に表示されているキャラクタとの会話が、サブモニタ20に表示される。これにより、収容部40の内部の展示物がゲームに登場したかのような錯覚をユーザに与えることができる。
前記収容部40の底面45は、前記展示物を載置する載置領域を有しており、前記載置領域は、前記ユーザ側から見た場合に、前記透過性モニタ20に表示される前記ゲーム関連情報と前記展示物とが重ならないように設けられている。また、前記制御手段12は、前記展示物を載置する載置位置を案内する案内情報を前記透過性モニタ20に表示させる。また、前記制御手段12は、前記ユーザ側から見た場合に、前記展示物と重ならないように、前記透過性モニタ20に前記ゲーム関連情報を表示させる。これにより、展示物がゲーム関連情報によって隠されることを抑制できる。
前記閉鎖部材42は、前記透過性モニタ20に対向する位置に拡散反射面又は反射面を有している。また、前記収容部の底面45は、拡散反射面又は反射面である。これにより、閉鎖部材42の表面42S又は収容部40の底面45に投影される展示物の影を視認し難くすることができる。すなわち、展示物の影がぼやけて、その印象が弱くなるため、ユーザが展示物の影を認識し難くなる。さらに、ゲーム関連情報としてサブモニタ20に画像が表示される場合に、当該画像に対応する影の画像と、展示物の影との位置又は延在方向が一致しないとしても、ユーザに与える違和感を低減できる。
ゲーム機100は、前記透過性モニタ20から張り出している張り出し面24をさらに備え、前記張り出し面は、前記収容部40の底面45と同一の高さ又は前記収容部の底面よりも低い高さに位置している。これにより、ユーザ側から見て、張り出し面24とサブモニタ20との境界が、収容部40の底面45とサブモニタ20との境界と略一致する。そのため、ユーザに張り出し面24と収容部40の底面45とが同一面上に位置するかのような錯覚を与えることができる。その結果、サブモニタ20がユーザに認識され難くなり、ゲームの世界へのユーザの没入感を高めることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
[付記1]
ユーザにゲームを提供するゲーム機の制御方法であって、
前記ゲーム機は、前記ユーザが前記ゲームをプレイするときに操作する操作部と、前記ユーザの操作に応じて前記ゲームを制御する制御手段と、前記操作部に面しており、展示物を収容する収容部と、前記収容部を閉鎖する閉鎖部材と、前記ユーザが前記収容部の内部を視認できるように前記操作部に面している透過性モニタと、前記展示物を検知する検知装置とを備え、
前記制御方法において、
前記制御手段は、前記ゲームに関連するゲーム関連情報を前記透過性モニタに表示させ、
前記検知装置は、前記展示物の種類を検知し、
前記制御手段は、前記検知装置が検知した前記種類を取得して、前記種類に関連する展示関連情報を前記透過性モニタに表示させる、ゲーム機の制御方法。
[付記2]
ユーザにゲームを提供するゲーム機の制御方法であって、
前記ゲーム機は、前記ユーザが前記ゲームをプレイするときに操作する操作部と、前記ユーザの操作に応じて前記ゲームを制御する制御手段と、前記操作部に面しており、展示物を収容する収容部と、前記収容部を閉鎖する閉鎖部材と、前記ユーザが前記収容部の内部を視認できるように前記操作部に面している透過性モニタとを備え、
前記制御方法において、
前記制御手段は、前記ゲームに関連するゲーム関連情報を前記透過性モニタに表示させるとともに、前記展示物を載置する載置位置を案内する案内情報を前記透過性モニタに表示させる、ゲーム機の制御方法。
[付記3]
ユーザにゲームを提供するゲーム機の制御方法であって、
前記ゲーム機は、前記ユーザが前記ゲームをプレイするときに操作する操作部と、前記ユーザの操作に応じて前記ゲームを制御する制御手段と、前記操作部に面しており、展示物を収容する収容部と、前記収容部を閉鎖する閉鎖部材と、前記ユーザが前記収容部の内部を視認できるように前記操作部に面している透過性モニタとを備え、
前記制御方法において、
前記制御手段は、前記ユーザ側から見た場合に前記展示物と重ならないように、前記ゲームに関連するゲーム関連情報を前記透過性モニタに表示させる、ゲーム機の制御方法。