[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る室内窓ユニット20の姿図である。図2は、開閉窓40を構成する部分の縦断面図であって、図1のA−A線断面図である。図3は、図2の部分拡大図である。図4は、開閉窓40を構成する部分の横断面図であって、図1のB−B線断面図である。図5は、FIX窓50を構成する部分の縦断面図であって、図1のC−C線断面図である。図6は、図5の部分拡大図である。図7は、FIX窓50を構成する部分の横断面図であって、図1のD−D線断面図である。図8は、縦枠31の構成を示す斜視図である。なお、本明細書において、「見付方向」とは、室内空間に配置された室内窓ユニット20の横枠の長手方向(即ち、ガラスや障子の面内方向)を意味し、「見込方向」とは、ガラスや障子の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。
図1に示すように、本実施形態における室内窓ユニット20(建具)は、室内空間を仕切るように配置されるものであり、室内空間を仕切る仕切壁の開口に取り付けられたり、仕切りがない室内空間において床と天井との間に取り付けられる。
第1実施形態においては、図1に示すように、室内窓ユニット20は、室内空間を仕切る仕切壁11の開口11aに取り付けられている。室内窓ユニット20は、窓ユニット21が左右方向に3ユニット連続して並んで配設される。窓ユニット21は、上段に開閉窓40が配置され、下段にFIX窓50が配置される。
室内窓ユニット20において、枠体30内に、開閉窓40の障子を構成する開閉障子42と、FIX窓50の障子を構成するFIX障子52と、が納められる。枠体30は、全体として矩形に枠組みされている。開閉窓40及びFIX窓50は、室内空間に配置される室内窓を構成する。
枠体30は、図1に示すように、複数の縦枠31と、複数の横枠34と、を備える。
複数の縦枠31は、室内窓ユニット20における左右方向の両端に配置される端部縦枠32(縦枠)と、両端の端部縦枠32の間に配置される複数の連結縦枠33(縦枠)と、を有する。縦枠31は、仕切壁11の開口11aにおいて縦通しで配置される。なお、本実施形態においては、端部縦枠32及び連結縦枠33について特に区別する必要がない場合には、単に「縦枠31」と記載する。
複数の横枠34は、上枠35と、中枠36と、下枠37と、を有する。上枠35、中枠36及び下枠37は、2つの縦枠31の間において左右方向に延びて配置される。
縦枠31及び横枠34は、例えば、アルミ材料の形材で形成される。
以上のように構成される枠体30においては、2つの縦枠31の間において、上枠35、中枠36及び下枠37により上下2段に区画され、中枠36を介して、上段には開閉障子42が納められ、下段にはFIX障子52が納められることで、1つの窓ユニット21が構成される。開閉障子42とFIX障子52との間に配置される中枠36は、開閉窓40及びFIX窓50に共通の横枠である。
そして、本実施形態においては、室内窓ユニット20は、窓ユニット21が、左右方向に3ユニット連続して並んで配設されることで構成される。これにより、室内窓ユニット20は、複数の窓が左右方向(横方向)に連続して配置された連窓を構成する。隣接する窓ユニット21は、隣接する窓ユニット21の連結縦枠33(縦枠31)同士が、長手方向に直交する方向に連結される。
次に、開閉窓40及びFIX窓50の構成について説明する。
開閉窓40は、図1に示すように、窓ユニット21の上段に配置される。開閉窓40は、図1〜図4に示すように、開閉枠体41(枠体)と、開閉枠体41内に配置された開閉障子42(障子)と、フリクションステー44と、を備える。開閉窓40は、開閉障子42が開閉する開閉式である。
開閉枠体41は、窓ユニット21の枠体30の一部により構成され、左右に離間して配置される縦枠31(端部縦枠32、連結縦枠33)の上側の部分と、上枠35と、中枠36と、により矩形に構成される。
フリクションステー44は、開閉障子42の開口角度を任意な角度で保持可能である。フリクションステー44は、図2〜図4に示すように、第1バー部材441と、第2バー部材442と、第1バー部材441及び第2バー部材442を連結する軸部材443とを有して構成され、一端部が開閉障子42の下方側の部分に連結され、他端部が縦枠31に連結される。
開閉式の開閉障子42は、開閉枠体41(枠体)内に配置される。開閉障子42は、図1に示すように、開閉框体421と、開閉ガラス425と、開閉把持部427と、開閉枠体41と開閉障子42の上端部とを連結すると共に開閉障子42の回転軸を構成する回転連結部43と、端部キャップ60と、を備える。開閉框体421は、図1〜図4に示すように、開閉ガラス425の上端を保持する開閉上框422と、開閉ガラス425の下端を保持する開閉下框423と、開閉ガラス425の左右の端部を保持する左右の開閉縦框424と、を備える。回転連結部43は、図2〜図4に示すように、開閉障子42を開閉枠体41に対して回転可能に、開閉枠体41の縦枠31と開閉障子42の上端部とを接続する。開閉把持部427は、開閉障子42を開放・閉鎖する際に使用者に把持される。端部キャップ60は、開閉障子42の端部を覆うように配置される。
FIX窓50は、図1に示すように、窓ユニット21の下段に配置される。FIX窓50は、図1、図5〜図7に示すように、FIX枠体51(枠体)と、FIX枠体51内に配置されたFIX障子52(障子)と、を備えて構成される。FIX枠体51は、室内窓ユニット20の枠体30の一部により構成され、左右に離間して配置される縦枠31(端部縦枠32、連結縦枠33)の下側の部分と、中枠36と、下枠37と、により矩形に構成される。
FIX障子52は、図1に示すように、FIX框体521と、FIXガラス525と、を備える。FIX框体521は、図1、図5〜図7に示すように、FIXガラス525の上端を保持するFIX上框522と、FIXガラス525の下端を保持するFIX下框523と、FIXガラス525の左右の端部を保持する左右のFIX縦框524と、を備える。
次に、枠体30の詳細について説明する。枠体30内には、開閉窓40の開閉障子42及びFIX窓50のFIX障子52が配置される。
複数の縦枠31は、図1に示すように、室内窓ユニット20の左右方向の両端部に配置される端部縦枠32と、端部縦枠32の間に配置される複数の連結縦枠33と、を有する。室内窓ユニット20の左右方向の両端部に配置される端部縦枠32は、左右対称の形状を有する。窓ユニット21が左右方向に隣接して配置される場合に、隣接する窓ユニット21の連結縦枠33同士は、連結される。
端部縦枠32は、図1に示すように、室内空間を仕切る仕切壁11の開口11aにおいて上下方向に通しで配置される。端部縦枠32は、図4及び図7に示すように、凸形状ホロー部321と、延出部322と、突片324と、を有する。
凸形状ホロー部321は、図4及び図7に示すように、上下方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分321aと、長方形部分321aの見付方向の外側(障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置されない側)の見込面から矩形状に外方に突出する凸形状の凸部321bと、を有する中空状に形成される。凸形状ホロー部321は、障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置される側(一方側、縦枠31における内側)において、見込方向に延びる平面のみで構成される見込面である見込平面部321cを有する。見込平面部321c及び凸部321bは、端部縦枠32の上下方向の全域に形成される。
延出部322は、凸形状ホロー部321の見込平面部321cにおける見込方向の一方側(開閉障子42が開く側と反対側)の端部において、凸形状ホロー部321の見込平面部321cから見付方向の内側に延出する。延出部322は、凸形状ホロー部321の一方側の端部において見込平面部321cから見付方向の内側に延出することで、開閉障子42と端部縦枠32とを連結する際に用いられる開閉側カバー部材45(後述)や、FIX障子52と縦枠31とを連結する際に用いられるFIX側先付けカバー部材53(後述)を、外部から見えないように隠す。
突片324は、凸形状ホロー部321の見込平面部321cにおける見込方向の他方側(開閉障子42が開く側)の端部において、延出部322よりも短い長さで、凸形状ホロー部321の見込平面部321cから見付方向の内側に延出する。突片324は、凸形状ホロー部321の他方側の端部において見込平面部321cから見付方向の内側に延出することで、開閉障子42と端部縦枠32との連結部分や、FIX障子52と端部縦枠32との連結部分を、外部から見えないように隠す。
連結縦枠33は、図1に示すように、室内空間を仕切る仕切壁11の開口11aにおいて上下方向に通しで配置される。連結縦枠33は、図4及び図7に示すように、ホロー部331と、延出部332と、突片334と、を有する。
ホロー部331は、図4及び図7に示すように、上下方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分331aを有する中空状に形成される。ホロー部331は、障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置される側(一方側、縦枠31における内側)において、見込方向の延びる平面のみで構成される見込面である見込平面部331cを有する。また、ホロー部331は、障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置されない側(他方側、縦枠31における外側)において、隣接する連結縦枠33に対向して形成される平面状の見込面である連結平面部331dを有する。見込平面部331c及び連結平面部331dは、連結縦枠33の上下方向の全域に形成される。
延出部332は、ホロー部331の見込平面部331cにおける見込方向の一方側(開閉障子42が開く側と反対側)の端部において、ホロー部331の見込平面部331cから見付方向の内側に延出する。延出部332は、ホロー部331の一方側の端部において見込平面部331cから見付方向の内側に延出することで、開閉障子42と連結縦枠33とを連結する際に用いられる開閉側カバー部材45(後述)や、FIX障子52と連結縦枠33とを連結する際に用いられるFIX側先付けカバー部材53(後述)を、外部から見えないように隠す。
突片334は、ホロー部331の見込平面部331cにおける見込方向の他方側(開閉障子42が開く側)の端部において、延出部332よりも短い長さで、ホロー部331の見込平面部331cから見付方向の内側に延出する。突片334は、ホロー部331の他方側の端部において見込平面部331cから見付方向の内側に延出することで、開閉障子42と連結縦枠33との連結部分や、FIX障子52と連結縦枠33との連結部分を、外部から見えないように隠す。
開閉障子42は、図4に示すように、L字状の開閉側カバー部材45が縦枠31の見込平面部321c,331cに取り付けられた後に、開閉側カバー部材45に取り付けられることで、開閉側カバー部材45を介して、縦枠31の見込平面部321c,331cに固定される。これにより、開閉障子42は、縦枠31のみに固定される。なお、開閉障子42は、横枠34(上枠35、中枠36、下枠37)には固定されていない。
開閉側カバー部材45は、図4及び図8に示すように、断面視L字状の板材で形成され、上下方向に延びており、見込平面部321c,331cに沿って配置される開閉側見込板451と、縦枠31の延出部322,332の開閉障子42側の面に沿って配置される開閉側見付板452と、を有する。
開閉障子42は、開閉側カバー部材45が縦枠31に取り付けられた状態において、開閉側カバー部材45及び縦枠31に、開閉障子42の回転連結部43を取り付けることで、窓ユニット21の上段に取り付けられる。
FIX障子52は、図7に示すように、FIX障子52の見付方向の端部がL字状のFIX側先付けカバー部材53(カバー部材、第1カバー部材)及びL字状のFIX側後付けカバー部材54(カバー部材、第2カバー部材)に挟まれた状態で、縦枠31の見込平面部321c,331cに固定される。これにより、FIX障子52は、縦枠31のみに固定される。なお、FIX障子52は、横枠34(上枠35、中枠36、下枠37)には固定されていない。
FIX側先付けカバー部材53は、図7及び図8に示すように、断面視L字状の板材で形成され、上下方向に延びており、見込平面部321c,331cに沿って配置される先付け側見込板531と、縦枠31の延出部322,332のFIX障子52側の面に沿って配置される先付け側見付板532と、を有する。
FIX側後付けカバー部材54は、図7に示すように、断面視L字状の板材で形成され、上下方向に延びており、見込平面部321c,331cに沿って配置される後付け側見込板541と、縦枠31の延出部322,332のFIX障子52側の面に沿って配置される後付け側見付板542と、を有する。
FIX障子52は、FIX側先付けカバー部材53が縦枠31に取り付けられた状態において、FIX側先付けカバー部材53にFIX障子52を配置して、FIX側先付けカバー部材53とFIX側後付けカバー部材54との間にFIX障子52の見付方向の端部を挟んだ状態で、FIX側後付けカバー部材54を縦枠31に固定することで、窓ユニット21の下段に取り付けられる。
縦枠31(端部縦枠32及び連結縦枠33)には、所定の位置にネジ孔やネジ挿通穴が形成される。図8に示すように、ネジ孔やネジ挿通穴は、窓ユニット21の上段及び下段の同じ位置に、同じ数及び同じ形状で形成される。
例えば、端部縦枠32の見込平面部321cにおいて、図8に示すように、上段の部分及び下段の部分には、それぞれ、上方側から下方側に向けて順に、横枠34を端部縦枠32に固定するための一対のネジ孔301、開閉窓40の回転連結部43の軸受431が挿入される挿入穴302、端部縦枠32を仕切壁11に固定するためのネジ部材が挿通されるネジ挿通穴303、開閉側カバー部材45を端部縦枠32に固定するためのネジ孔304、FIX側後付けカバー部材54を端部縦枠32に固定するためのネジ孔305、フリクションステー44の取付部の上部側の部分を固定するためのネジ孔306、フリクションステー44の移動規制ピンを取り付けるための取付穴307、FIX側先付けカバー部材53を端部縦枠32に固定するためのネジ孔308、フリクションステー44の取付部の下部側の部分を固定するためのネジ孔309、端部縦枠32を仕切壁11に固定するためのネジ部材が挿通されるネジ挿通穴310が形成されている。
なお、連結縦枠33においても、図示を省略するが、同様の位置に同じネジ孔やネジ挿通穴が形成される。
以上により、窓ユニット21の上段及び下段において、同じ位置に同じ数及び同じ形状でネジ孔やネジ挿通穴を形成することにより、種類の異なる障子を、縦枠31の上段及び下段に固定可能である。これにより、窓ユニット21の上段又は下段のいずれにも、種類の異なる障子を配置できる。
開閉障子42を縦枠31に取り付ける場合には、図8に示すように、L字状の開閉側カバー部材45を、例えば、上段において、端部縦枠32の見込平面部321cに固定する。これにより、ネジ挿通穴303、ネジ孔305、ネジ挿通穴310は、開閉側カバー部材45により覆われる。開閉側カバー部材45は、縦枠31を仕切壁11に固定した後のネジ挿通穴303及びネジ挿通穴310を覆うと共に、FIX障子52を取り付ける場合に必要となるがその他の場合には不必要となるネジ孔305を覆う。
FIX障子52を縦枠31に取り付ける場合には、図8に示すように、FIX側先付けカバー部材53を、例えば、下段において、端部縦枠32の見込平面部321cに固定する。これにより、挿入穴302、ネジ挿通穴303、ネジ孔306、ネジ孔309、ネジ挿通穴310は、FIX側先付けカバー部材53により覆われる。FIX側先付けカバー部材53は、縦枠31を仕切壁11に固定した後のネジ挿通穴303及びネジ挿通穴310を覆うと共に、開閉障子42を取り付ける場合に必要となるがその他の場合には不必要となる挿入穴302、ネジ孔306、ネジ孔309を覆う。
よって、開閉窓又はFIX窓を設置する際に必要のないネジ孔やネジ挿通穴は、開閉障子42を縦枠31に取り付ける場合に用いられるL字状の開閉側カバー部材45や、FIX障子52を縦枠31に取り付ける場合に用いられるFIX側先付けカバー部材53で覆われる。従って、意匠性を向上できる。
以上のように構成される縦枠31は、図4及び図7に示すように、窓ユニット21における上段及び下段のいずれにおいても、平面のみで構成される見込平面部321c,331cを有する。そのため、開閉障子42及びFIX障子52のいずれも、取り付けることができる。本実施形態においては、開閉側カバー部材45を用いて、上段に開閉障子42を配置し、FIX側先付けカバー部材53及びFIX側後付けカバー部材54を用いて、下段にFIX障子52を配置している。
なお、縦枠31は、平面のみで構成される見込平面部321c,331cを有するため、上段及び下段に配置される窓の種類は、本実施形態に限定されない。例えば、下段に開閉窓40を設置し、上段にFIX窓50を設置してもよいし、上段及び下段の両方に開閉窓40を設置してもよいし、上段及び下段の両方にFIX窓50を設置してもよい。窓ユニット21が複数段で構成されている場合においても、窓ユニット21が左右方向に連窓されていても、見込平面部321c,331cを有するため、窓ユニット21におけるいずれの段にも、任意の種類の窓を設置することができる。
端部縦枠32は、図4及び図7に示すように、見付方向における障子(開閉障子42、FIX障子52)と反対側に突出する凸部321bにおいて、端部縦枠32の側方に配置される所定厚さの仕切壁11に取り付けられる。仕切壁11は、図4及び図7に示すように、開口11aの側部において、側部構造体113を備える。側部構造体113は、柱材113aと、柱材113aの室内窓ユニット20側に配置されるかい木113bと、柱材113aとかい木113bの表面を覆う壁面ボード113cと、を備えて構成される。柱材113aは、見込方向に幅を有して構成される。
端部縦枠32は、図4及び図7に示すように、壁面ボード113cが取り付けられる前に、凸部321bの見込方向の先端が、仕切壁11のかい木113bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木113b及び柱材113aにネジ固定されることで、仕切壁11に取り付けられる。端部縦枠32の凸部321bをかい木113b及び柱材113aに固定した後に、壁面ボード113cは、凸部321bの見付面に壁面ボード113cの端部113dが当接又は近接した状態で、長方形部分321aとかい木113bとの間に取り付けられると共に、柱材113a及びかい木113bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード113cは、仕切壁11に固定される凸部321bを隠すことができると共に、柱材113aとかい木113bの表面を覆うことができる。端部縦枠32は、凸部321bが壁面ボード113cで隠された状態で仕切壁11に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、端部縦枠32は、凸部321bが壁面ボード113cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
また、隣接する窓ユニット21の連結縦枠33同士は、図4及び図7に示すように、連結平面部331d同士が対向した状態で当接して配置され、互いが連結される。連結縦枠33同士は、連結平面部331dが対向して当接した状態で、連結縦枠33のホロー部331の当接する板材同士が、ネジ部材33aにより連結される。
従来、窓ユニット同士を連結して連窓とする場合に、連窓のために接続される隣接する窓ユニットの縦枠同士を直接接続するのではなく、方立を介して接続していた。方立の見込方向の寸法は、窓ユニット21を構成する縦枠の見込方向の寸法よりも大きくなることがあり、方立の見込方向の寸法に合わせて、連窓した室内窓ユニットの見込方向の寸法も大きくなっていた。これに対して、本発明においては、連結縦枠33同士を直接連結できるため、連窓の場合に必要な方立を必要しない。よって、連窓とした室内窓ユニット20の見込方向の寸法を小さくすることができる。
連結縦枠33同士は、当接して配置された場合に、連結部分において、見込方向の両端部に形成されて見付方向に対向する角部同士により、連結縦枠33の長手方向に直交する断面形状がV字状のV溝33bが形成される。V溝33bは、外方側に向かうに従って開放するV字状に形成される。V溝33bは、連結縦枠33のホロー部331の見込方向の両端部において角部を傾斜させて面取りし、見付方向に対向することで形成される。これにより、連結縦枠33同士の見込方向の位置がずれた場合でも、連結縦枠33同士の連結部分を視認しても、一方の連結縦枠33に対する他方の連結縦枠33の位置ずれを分かり難くすることができる。これにより、意匠性を向上できる。
複数の横枠34は、図1に示すように、上枠35と、中枠36と、下枠37と、を有する。
上枠35は、2つの縦枠31の間において、縦枠31の上端部に配置され、左右方向に延びて形成される。
上枠35は、開口11aの上部に配置される仕切壁11に固定されている。
上枠35は、図3に示すように、凸形状ホロー部351と、下方延出部352と、を有する。
凸形状ホロー部351は、図3に示すように、左右方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分351aと、長方形部分351aの見付方向の外側(開閉障子42が配置されない側)の見込面から矩形状に外方に突出する凸形状の凸部351bと、を有する中空状に形成される。凸形状ホロー部351は、開閉障子42が配置される側(上枠35における下方側)において、見込方向に延びる下面部351cを有する。下面部351c及び凸部351bは、上枠35の左右方向の全域に形成される。
下方延出部352は、凸形状ホロー部351の下面部351cにおける見込方向の一方側(開閉障子42が開く側と反対側)の端部において、凸形状ホロー部351の下面部351cから下方側に延出する。下方延出部352は、凸形状ホロー部351の一方側の端部において下面部351cから下方側に延出するため、凸形状ホロー部351の下面部351cと障子(開閉障子42)との境界部分を外部から見えなくする目隠し効果を有する。
上枠35は、見付方向における開閉障子42と反対側の上方に突出する凸部351bにおいて、上枠35の上方に配置される所定厚さの仕切壁11に取り付けられる。仕切壁11は、図3に示すように、開口11aの上部において、まぐさ構造体111を備える。まぐさ構造体111は、まぐさ111aと、まぐさ111aの下方側に配置されるかい木111bと、まぐさ111aとかい木111bの表面を覆う壁面ボード111cと、を備えて構成される。まぐさ111aは、見込方向に幅を有して構成される。
上枠35は、図3に示すように、壁面ボード111cが取り付けられる前に、凸部351bの上端が、仕切壁11のかい木111bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木111b及びまぐさ111aにネジ固定されることで、仕切壁11に取り付けられる。上枠35の凸部351bをかい木111b及びまぐさ111aに固定した後に、壁面ボード111cは、凸部351bの見付面に壁面ボード111cの端部111dが当接又は近接した状態で、長方形部分351aとかい木111bとの間に取り付けられると共に、まぐさ111a及びかい木111bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード111cは、仕切壁11に固定される凸部351bを隠すことができると共に、まぐさ111aとかい木111bの表面を覆うことができる。上枠35は、凸部351bが壁面ボード111cで隠された状態で仕切壁11に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、上枠35は、凸部351bが壁面ボード111cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
下枠37は、図1に示すように、2つの縦枠31の間において、縦枠31の下端部に配置され、左右方向に延びて形成される。
下枠37は、開口11aの下部に配置される仕切壁11に固定されている。
下枠37は、図6に示すように、凸形状ホロー部371と、上方延出部372と、を有する。
凸形状ホロー部371は、図6に示すように、左右方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分371aと、長方形部分371aの見付方向の外側(FIX障子52が配置されない側)の見込面から矩形状に外方に突出する凸形状の凸部371bと、を有する中空状に形成される。凸形状ホロー部371は、FIX障子52が配置される側(下枠37における上方側)において、見込方向に延びる上面部371cを有する。上面部371c及び凸部371bは、下枠37の左右方向の全域に形成される。
上方延出部372は、凸形状ホロー部371の上面部371cにおける見込方向の一方側(開閉障子42が開く側と反対側)の端部において、凸形状ホロー部371の上面部371cから上方側に延出する。上方延出部372は、凸形状ホロー部371の一方側の端部において上面部371cから上方側に延出するため、凸形状ホロー部371の上面部371cと障子(FIX障子52)との境界部分を外部から見えなくする目隠し効果を有する。
下枠37は、見付方向におけるFIX障子52と反対側の下方に突出する凸部371bにおいて、下枠37の下方に配置される所定厚さの仕切壁11に取り付けられる。仕切壁11は、図6に示すように、開口11aの下部において、窓台構造体112を備える。窓台構造体112は、窓台112aと、窓台112aの上方側に配置されるかい木112bと、窓台112aとかい木112bの表面を覆う壁面ボード112cと、を備えて構成される。窓台112aは、見込方向に幅を有して構成される。
下枠37は、図6に示すように、壁面ボード112cが取り付けられる前に、凸部371bの下端が、仕切壁11のかい木112bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木112b及び窓台112aにネジ固定されることで、仕切壁11に取り付けられる。下枠37の凸部371bをかい木112b及び窓台112aに固定した後に、壁面ボード112cは、凸部371bの見付面に壁面ボード112cの端部112dが当接又は近接した状態で、長方形部分371aとかい木112bとの間に取り付けられると共に、窓台112a及びかい木112bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード112cは、仕切壁11に固定される凸部371bを隠すことができると共に、窓台112aとかい木112bの表面を覆うことができる。下枠37は、凸部371bが壁面ボード112cで隠された状態で仕切壁11に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、下枠37は、凸部371bが壁面ボード112cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
中枠36は、図1に示すように、2つの縦枠31の間において、縦枠31の上下方向の途中に配置され、上下方向に並んで配置される開閉障子42及びFIX障子52の間において、左右方向に延びて形成される。中枠36は、見付方向の両端部が縦枠31に固定される。中枠36は、中枠36を上下方向に挟んで配置される開閉障子42及びFIX障子52において、共通の横枠(上段に配置される開閉窓40の下側の下枠、下段に配置されるFIX窓50の上側の上枠)として構成される。
中枠36は、図3に示すように、ホロー部361と、上側延出部362と、下側延出部363と、を有する。
ホロー部361は、図3に示すように、左右方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分361aを有する中空状に形成される。ホロー部361は、障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置される上方側及び下方側おいて、上面及び下面に、見込方向に延びる上面部361c及び下面部361dを有する。上面部361c及び下面部361dは、中枠36の左右方向の全域に形成される。
上側延出部362及び下側延出部363は、ホロー部361の上面部361c及び下面部361dにおける見込方向の一方側(開閉障子42が開く側と反対側)の端部において、ホロー部361の上面部361c及び下面部361dから、上方側及び下方側に延出する。これにより、上側延出部362は、ホロー部361の一方側の端部において上面部361cから上方側に延出するため、ホロー部361の上面部361cと障子(開閉障子42)との境界部分を外部から見えなくする目隠し効果を有する。また、下側延出部363は、ホロー部361の一方側の端部において下面部361dから下方側に延出するため、ホロー部361の下面部361dと障子(FIX障子52)との境界部分を外部から見えなくする目隠し効果を有する。
次に、枠体30に開閉窓40の開閉障子42及びFIX窓50のFIX障子52を取り付ける手順について説明する。図9は、FIX障子52を枠体30に取り付ける施工手順を説明する図である。図10は、開閉障子42を枠体30に取り付ける手順を説明する図である。なお、本説明においては、端部縦枠32にFIX障子52又は開閉障子42を取り付ける手順について説明しているが、連結縦枠33の場合も同様である。
FIX障子52を枠体30の端部縦枠32に取り付ける手順について説明する。
まず、窓ユニット21の下段において、図9に示すように、2つの端部縦枠32の間に、見込方向の他方側(開閉障子42が開く側)から一対のFIX側先付けカバー部材53を挿入して、端部縦枠32の見込平面部321cに、FIX側先付けカバー部材53をネジ固定により取り付ける(第1カバー取付工程)。
次に、FIX障子52を、一対のFIX側先付けカバー部材53に配置する。ここで、本実施形態においては、FIX障子52の見付方向の両端部の一方側の面には、緩衝材526が貼り付けられており、他方側の面には、緩衝材527が貼り付けられている。この状態で、FIX側先付けカバー部材53の先付け側見付板532の他方側の面に、FIX障子52に貼り付けられた緩衝材526を介して、FIX障子52の見付方向の端部の一方側の面を配置することで、一対のFIX側先付けカバー部材53にFIX障子52を配置する(面材配置工程)。
続けて、一対のFIX側後付けカバー部材54の後付け側見付板542を、FIX障子52に貼り付けられた緩衝材527を介して、FIX障子52の見付方向の端部の他方側の面に押し付ける。そして、FIX側先付けカバー部材53の先付け側見付板532とFIX側後付けカバー部材54の後付け側見付板542との間にFIX障子52の見付方向の端部を挟んだ状態で、FIX障子52を端部縦枠32に固定するように、一対のFIX側後付けカバー部材54を、FIX側先付けカバー部材53及び端部縦枠32の見込平面部321cにネジ固定により取り付ける(第2カバー取付工程)。これにより、FIX障子52を、窓ユニット21の下段に取り付けることができる。
次に、開閉障子42を枠体30の端部縦枠32に取り付ける手順について説明する。
まず、窓ユニット21の上段において、図10に示すように、2つの端部縦枠32の間に、見込方向の他方側(開閉障子42が開く側)から一対の開閉側カバー部材45を挿入して、端部縦枠32の見込平面部321cに、開閉側カバー部材45をネジ固定する。
次に、軸受431を、開閉側カバー部材45及び端部縦枠32に取り付けると共に、フリクションステー44を取り付けるための取付スペーサ部材444を、開閉側カバー部材45及び端部縦枠32に取り付ける。
続けて、開閉障子42における回転連結部43を軸受431に挿入すると共に、開閉障子42におけるフリクションステー44を取付スペーサ部材444及び端部縦枠32に固定することで、開閉障子42を、窓ユニット21の上段に取り付けることができる。
なお、本実施形態においては、緩衝材527,528をFIX障子52に貼り付けて構成したが、これに限定されない。例えば、緩衝材を、FIX側先付けカバー部材53及びFIX側後付けカバー部材54に貼り付けて構成してもよい。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態の室内窓ユニット20においては、上枠35、下枠37左右の縦枠31(端部縦枠32、連結縦枠33)を有する枠体30と、枠体30内に配置される開閉障子42又はFIX障子52と、を備え、縦枠31の障子(開閉障子42、FIX障子52)側の見込平面部321c,331cが平面のみで構成される。そのため、縦枠31の見込平面部321c,331cにおいては、縦枠31には、障子(開閉障子42、FIX障子52)の種類に応じた加工が施されていないため、異なる種類の障子を容易に設置できる。
また、本実施形態においては、開閉障子42又はFIX障子52は、縦枠31のみに固定される。これにより、開閉障子42又はFIX障子52を縦枠31に固定する際に、縦枠31以外の部材の形状等には依存しないため、縦枠31の見込平面部321c,331cが平面のみであるという構成だけで、異なる種類の障子(開閉障子42、FIX障子52)を、室内窓ユニット20に容易に設置できる。
また、本実施形態においては、2つのカバー部材(例えば、FIX側先付けカバー部材53、FIX側後付けカバー部材54)は、障子(開閉障子42、FIX障子52)の見付方向の端部を挟んだ状態で、障子(開閉障子42、FIX障子52)を縦枠31に固定する。これにより、2つのカバー部材で障子の端部を挟んだ状態で、障子を縦枠31に固定できるため、簡易な構成で、障子を容易に縦枠31に固定できる。
また、本実施形態においては、縦枠31の障子(開閉障子42、FIX障子52)とは反対側の見込面は、外方に突出する凸形状に形成される。これにより、端部縦枠32(縦枠31)は、凸部321bを仕切壁11に挿入することで仕切壁11に取り付けられるため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、端部縦枠32(縦枠31)は、凸部321bが仕切壁11に挿入した状態で取り付けられるため、凸部321bを隠した状態で、仕切壁11に取り付けられる。これにより、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
また、本実施形態においては、連窓における隣接する窓の連結縦枠33同士は、連結縦枠33の長手方向に直交する方向に連結される。これにより、連結縦枠33同士を直接連結できるため、連窓の場合に必要な方立を必要しない。よって、連窓とした室内窓ユニット20の見込方向の寸法を小さくすることができる。
また、本実施形態においては、連結縦枠33同士が連結された連結部分において、連結縦枠33の長手方向に直交する断面形状がV字状のV溝33bを有する。これにより、連結縦枠33同士の見込方向の位置がずれた場合でも、連結縦枠33同士の連結部分を視認しても、一方の連結縦枠33に対する他方の連結縦枠33の位置ずれを分かり難くすることができる。これにより、意匠性を向上できる。
また、本実施形態の室内窓ユニット20の施工方法においては、縦枠31にFIX側先付けカバー部材53を取り付ける第1カバー取付工程と、縦枠31に取り付けられたFIX側先付けカバー部材53に障子(開閉障子42、FIX障子52)の見付方向の端部を配置する面材配置工程と、FIX側先付けカバー部材53に配置された障子(開閉障子42、FIX障子52)の見付方向の端部をFIX側先付けカバー部材53とFIX側後付けカバー部材54で挟んだ状態で障子(開閉障子42、FIX障子52)を縦枠31に固定するように、縦枠31にFIX側後付けカバー部材54を取り付ける第2カバー取付工程と、を備える。そのため、FIX側先付けカバー部材53及びFIX側後付けカバー部材54により障子(開閉障子42、FIX障子52)の見付方向の端部を挟み込んだ状態で、障子(開閉障子42、FIX障子52)を縦枠31に容易に取り付けることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態以降の説明において、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、対応する構成については同一の規則性に従って符号を付し、適宜その説明を省略する。
第2実施形態は、軽量鉄骨の建物において、仕切壁12の開口12aに、室内窓ユニット20が取り付けられる場合である。図11は、第2実施形態に係る軽量鉄骨の建物への取付構造を示す図であって、室内窓ユニット20の上下の取り付け構造を示す断面図である。図12は、第2実施形態に係る軽量鉄骨の建物への取付構造を示す図であって、室内窓ユニット20の左右の取り付け構造を示す断面図である。
図11に示すように、第2実施形態において、室内窓ユニット20は、軽量鉄骨の建物において、仕切壁12の開口12aに取り付けられている。第2実施形態は、軽量鉄骨の建物における仕切壁12に室内窓ユニット20を設置した点において、第1実施形態と異なる。第2実施形態の室内窓ユニット20は、第1実施形態の室内窓ユニット20と同様の構成を有する。
上枠35は、図11に示すように、見付方向における開閉障子42と反対側の上方に突出する凸部351bにおいて、上枠35の上方に配置される所定厚さの仕切壁12に取り付けられる。仕切壁12は、開口12aの上部において、軽量鉄骨開口上部構造体121を備える。軽量鉄骨開口上部構造体121は、上方が開放した略C字形状の板状の上部ランナー121aと、上部ランナー121aの下方側に配置されるかい木121bと、上部ランナー121aとかい木121bの表面を覆う壁面ボード121cと、を備えて構成される。上部ランナー121aは、見込方向に幅を有して構成される。
上枠35は、図11に示すように、壁面ボード121cが取り付けられる前に、凸部351bの上端が、仕切壁12のかい木121bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木121b及び上部ランナー121aにネジ固定されることで、仕切壁12に取り付けられる。上枠35の凸部351bをかい木121b及び上部ランナー121aに固定した後に、壁面ボード121cは、凸部351bの見付面に壁面ボード121cの端部121dが当接又は近接した状態で、長方形部分351aとかい木121bとの間に取り付けられると共に、上部ランナー121a及びかい木121bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード121cは、仕切壁12に固定される凸部351bを隠すことができると共に、上部ランナー121aとかい木121bの表面を覆うことができる。上枠35は、凸部351bが壁面ボード121cで隠された状態で仕切壁12に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、上枠35は、凸部351bが壁面ボード121cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
下枠37は、見付方向におけるFIX障子52と反対側の下方に突出する凸部371bにおいて、下枠37の下方に配置される所定厚さの仕切壁12に取り付けられる。仕切壁12は、図11に示すように、開口12aの下部において、軽量鉄骨開口下部構造体122を備える。軽量鉄骨開口下部構造体122は、下方が開放した略C字形状の板状の下部ランナー122aと、下部ランナー122aの上方側に配置されるかい木122bと、下部ランナー122aとかい木122bの表面を覆う壁面ボード122cと、を備えて構成される。下部ランナー122aは、見込方向に幅を有して構成される。
下枠37は、図11に示すように、壁面ボード122cが取り付けられる前に、凸部371bの下端が、仕切壁12のかい木122bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木122b及び下部ランナー122aにネジ固定されることで、仕切壁12に取り付けられる。下枠37の凸部371bをかい木122b及び下部ランナー122aに固定した後に、壁面ボード122cは、凸部371bの見付面に壁面ボード122cの端部122dが当接又は近接した状態で、長方形部分371aとかい木122bとの間に取り付けられると共に、下部ランナー122a及びかい木122bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード122cは、仕切壁12に固定される凸部371bを隠すことができると共に、下部ランナー122aとかい木122bの表面を覆うことができる。下枠37は、凸部371bが壁面ボード122cで隠された状態で仕切壁12に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、下枠37は、凸部371bが壁面ボード122cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
端部縦枠32は、図12に示すように、見付方向における障子(開閉障子42、FIX障子52)と反対側に突出する凸部321bにおいて、端部縦枠32の側方に配置される所定厚さの仕切壁12に取り付けられる。仕切壁12は、開口12aの側部において、軽量鉄骨開口側部構造体123を備える。軽量鉄骨開口側部構造体123は、障子(開閉障子42、FIX障子52)と反対側の側方が開放した略C字形状の板状のC型チャンネル123aと、C型チャンネル123aの障子(開閉障子42、FIX障子52)側の側方に配置されるかい木123bと、C型チャンネル123aとかい木123bの表面を覆う壁面ボード123cと、を備えて構成される。C型チャンネル123aは、見込方向に幅を有して構成される。
端部縦枠32は、図12に示すように、壁面ボード123cが取り付けられる前に、凸部321bの見込方向の先端が、仕切壁12のかい木123bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木123b及びC型チャンネル123aにネジ固定されることで、仕切壁12に取り付けられる。端部縦枠32の凸部321bをかい木123b及びC型チャンネル123aに固定した後に、壁面ボード123cは、凸部321bの見付面に壁面ボード123cの端部123dが当接又は近接した状態で、長方形部分321aとかい木123bとの間に取り付けられると共に、C型チャンネル123a及びかい木123bの表面を覆うように取り付けられる。これにより、壁面ボード123cは、仕切壁12に固定される凸部321bを隠すことができると共に、C型チャンネル123aとかい木123bの表面を覆うことができる。端部縦枠32は、凸部321bが壁面ボード123cで隠された状態で仕切壁12に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、端部縦枠32は、凸部321bが壁面ボード123cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、本発明の第3実施形態に係る室内窓ユニット20Aを示す図であって、笠木114bが上部に配置された窓台114aに、室内窓ユニット20Aを設置する場合を示す図である。
第3実施形態は、笠木114bが上部に配置された窓台114aに、室内窓ユニット20Aを設置する場合である。第3実施形態の室内窓ユニット20Aは、第1実施形態の室内窓ユニット20と比べて、下枠37Aの構成が異なる。
下枠37Aは、図13に示すように、ホロー部371Aと、上方延出部372と、を有する。
ホロー部371Aは、左右方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分371aを有する中空状に形成される。下枠37Aのホロー部371Aは、第1実施形態の凸部371bを有していない。
ホロー部371Aは、FIX障子52が配置される側(下枠37Aにおける上方側)において、見込方向に延びる上面部371cを有する。また、ホロー部371Aは、仕切壁11が配置される側において、見込方向に延びる下面部371eを有する。上面部371c及び下面部371eは、下枠37Aの左右方向の全域に形成される。
下枠37Aは、見付方向におけるFIX障子52と反対側の下面部371eにおいて、所定厚さの仕切壁11に取り付けられる。仕切壁11は、図13に示すように、開口11aの下部において、窓台構造体114を備える。窓台構造体114は、窓台114aと、窓台114aの上部に配置される笠木114bと、窓台114aの側面を覆う壁面ボード114cと、を備えて構成される。窓台114aは、見込方向に幅を有して構成される。笠木114bは、窓台114aよりも、見込方向に大きい幅を有している。
下枠37Aは、下面部371eを笠木114bの上面に載置して固定されることで、仕切壁11に取り付けられる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図14は、本発明の第4実施形態に係る室内窓ユニット20Bを示す姿図である。図15は、図14のE−E線断面図である。図16は、図14のF−F線断面図である。
第4実施形態の室内窓ユニット20Bは、第1実施形態の室内窓ユニット20と比べて、一方側の側面に、仕切壁11が設けられていない点において、第1実施形態と異なる。第4実施形態の室内窓ユニット20Bは、図14に示すように、一方側の側面に壁が存在しない、いわゆる、一方側が「オープン状態」で、仕切壁11の開口11aに取り付けられている。
第4実施形態の端部縦枠32Aは、図15及び図16に示すように、ホロー部321Aと、延出部322と、を有する。
ホロー部321Aは、上下方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分321aと、長方形部分321aの見込方向の両端部から見付方向の外側(障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置されない側)に突出する一対の枠側取付片321dと、を有する。
端部縦枠32Aには、ホロー部321Aの見付方向の外側において、端部カバー323が取り付けられる。端部カバー323は、側面が平面状に形成されると共に見込方向に延びる平面板323aと、平面板323aの見込方向の両端部から見付方向の内側(障子(開閉障子42、FIX障子52)が配置される側)に突出する一対のカバー側取付片323bと、を有する。
一対の枠側取付片321dに一対のカバー側取付片323bが係合することで、端部縦枠32Aには、端部カバー323が取り付けられる。これにより、室内窓ユニット20Bのオープン側の側面は平面状になり、意匠性を向上できる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図17は、本発明の第5実施形態に係る室内窓ユニット20Cを示す姿図である。図18は、第5実施形態に係る室内窓ユニット20Cの天井14及び床13の取り付け構造の第1構造例を示す図である。図19は、第5実施形態に係る室内窓ユニット20Cの天井14及び床13の取り付け構造の第2構造例を示す図である。図20は、第5実施形態に係る室内窓ユニット20Cの天井14及び床13の取り付け構造の第3構造例を示す図である。
第5実施形態の室内窓ユニット20Cは、第1実施形態の室内窓ユニット20と比べて、窓の段数と、連窓の窓数とが異なる。また、第5実施形態の室内窓ユニット20Cは、第1実施形態の仕切壁11に設けられておらず、床13と天井14との間に配置されている点において、第1実施形態と異なる。
第5実施形態の室内窓ユニット20Cは、図17に示すように、床13と天井14との間に配置され、室内窓ユニット20C自体で室内空間を仕切っている。第5実施形態の室内窓ユニット20Cは、窓ユニット21Cが左右方向に2ユニット連続して並んで配設される。窓ユニット21Cは、4段で構成され、最上段に開閉窓40が配置され、開閉窓40よりも下の段には、FIX窓50が配置される。第5実施形態の室内窓ユニット20Cが設置される場所は、室内空間において、仕切壁が存在しない、床13と天井14との間に配置されている。
第5実施形態においては、上枠35の構成は、第1実施形態と同様である。
上枠35は、見付方向における開閉障子42と反対側の上方に突出する凸部351bにおいて、上枠35の上方に配置される天井14に取り付けられる。天井14は、図18〜図20に示すように、室内空間において、室内窓ユニット20Cを取り付ける位置によって、様々な天井構造を備える。
まず、天井14への室内窓ユニット20Cの取り付け構造である第1構造例〜第3構造例について説明する。
第1構造例は、図18に示すように、天井14において、第1天井構造体141を備える構造例である。第1天井構造体141は、野縁141aと、野縁141aの下方側に配置されるかい木141bと、かい木141bの下方側に配置される天井ボード141cと、を有する。
第1構造例においては、野縁141a及びかい木141bは、見込方向に同じ幅を有して構成される。
天井ボード141cは、かい木141bの下面に固定され、かい木141bよりも見込方向に広い幅を有し、天井14を広く覆う。
第2構造例は、図19に示すように、天井14において、第2天井構造体142を備える構造例である。第2天井構造体142は、梁構造体142aと、梁構造体142aの下方側に配置されるかい木142bと、かい木142bの下方側に配置される天井ボード142cと、を有する。
第2天井構造体142は、第1天井構造体141の野縁141aに代えて、梁構造体142aを有する。梁構造体142a及びかい木142bは、第1天井構造体141の野縁141a及びかい木141bよりも、見込方向の幅が大きく構成される。天井ボード142cは、第1天井構造体141の天井ボード141cと同様の構成である。
第3構造例は、図20に示すように、天井14において、第3天井構造体143を備える構造例である。第3天井構造体143は、第2天井構造体142の構成に加えて、梁構造体142aの見込方向の両端部に際野縁143eを有する。第3天井構造体143のその他の構成は、第2天井構造体142と同様である。
第1構造例〜第3構造例において、上枠35は、図18〜図20に示すように、凸部351bの上端が、天井14のかい木141b,142bの見込方向に延びる面における見込方向の中央近傍に当接された状態で、かい木141b,142b及び野縁141a,梁構造体142aにネジ固定されることで、天井14に取り付けられる。上枠35の凸部351bをかい木141b、142b及び野縁141a,梁構造体142aに固定した後に、天井ボード141c,142cは、凸部351bの見付面に天井ボード141c,142cの端部141d,142dが当接又は近接した状態で、長方形部分351aとかい木141b、142bとの間に天井ボード141c,142cが取り付けられると共に、天井となる部分に水平に取り付けられる。これにより、天井ボード141c,142cは、天井14に固定される凸部351bを隠すことができると共に、野縁141a,梁構造体142aとかい木141b,142bの表面を覆うことができる。上枠35は、凸部351bが天井ボード141c,142cで隠された状態で天井14に固定されているため、見付方向の幅を小さくでき、細い見付幅の枠となる。また、上枠35は、凸部351bが天井ボード141c,142cで隠されており、凹凸が外部に露出されないため、意匠性を向上できる。
第5実施形態の室内窓ユニット20Cにおいて、床13への室内窓ユニット20Cの取り付け構造について説明する。
床13への室内窓ユニット20Cの取り付け構造は、第1構造例〜第3構造例において全て同様である。また、第5実施形態の室内窓ユニット20Cの下枠37Aの構成は、第3実施形態の笠木114bが上部に配置された窓台114aに、室内窓ユニット20Aを設置する場合と同様の構成である。
下枠37Aは、第3実施形態と同様に、図18に示すように、ホロー部371Aと、上方延出部372と、を有する。
ホロー部371Aは、左右方向に見た場合に、略長方形状の長方形部分371aを有する中空状に形成される。下枠37Aのホロー部371Aは、第1実施形態の凸部371bを有していない。
ホロー部371Aは、FIX障子52が配置される側(下枠37Aにおける上方側)において、見込方向に延びる上面部371cを有する。また、ホロー部371Aは、床13側において、見込方向に延びる下面部371eを有する。上面部371c及び下面部371eは、下枠37Aの左右方向の全域に形成される。
下枠37Aは、見付方向におけるFIX障子52と反対側の下面部371eにおいて、床13に取り付けられる。床13は、床板構造体131により構成され、下枠37Aは、床板構造体131の上面に載置して固定されることで、床13に取り付けられる。
以上、本発明の室内窓ユニット20〜20C(建具)の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、2つのカバー部材(FIX側先付けカバー部材53及びFIX側後付けカバー部材54)で、FIX障子52の見付方向の端部を挟んだ状態で、FIX障子52を縦枠31に固定するように構成したが、これに限定されない。例えば、端部縦枠32の延出部322とFIX側後付けカバー部材54との間で、FIX障子52の見付方向の一方の端部を挟むと共に、連結縦枠33の延出部332とFIX側後付けカバー部材54との間で、FIX障子52の見付方向の他方の端部を挟んだ状態で、FIX障子52を縦枠31に固定するように構成してもよい。これにより、1つのカバー部材と縦枠31の延出部322,332で障子の端部を挟んだ状態で、障子を縦枠31に固定できるため、簡易な構成で、障子を容易に縦枠31に固定できる。
前記実施形態では、面材として、框体内にガラスを配置して障子(開閉障子及びFIX障子)について説明したが、これに限定されない。面材は、框体を有していなくてもよく、例えば、ガラスなどのパネルであってもよい。
前記第1実施形態〜前記第5実施形態において、室内窓ユニットを、仕切壁の開口に施工したり間仕切りとして施工する様々な実施形態について説明したが、これに限定されず、これらの実施形態以外にも、例えば、天井面から下方に突き出した垂れ壁タイプの天井にも施工することもできる。垂れ壁タイプの天井に室内窓ユニットを施工する場合には、上枠の構成は、第1実施形態の上枠35の構成と同様である。
前記第4実施形態では、室内窓ユニット20Bの施工について、一方側の側面に壁が存在しない、いわゆる、片側(一方側)が「オープン状態」となる場合について説明したが、これに限定されず、両側の側面に壁が存在しない、両側が「オープン状態」でもよい。