JP6959019B2 - プレキャストコンクリート部材接合構造 - Google Patents
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Description
すなわち、壁板同士の接合面には、互いに対向する一組の端部ループ筋が上下方向に複数組設けられている。
また、この閉鎖型ループ筋と端部ループ筋とで形成されたそれぞれの2つの環状部のそれぞれの中に、縦鉄筋が挿通されている。
〔第1の参考例〕
図1は、本発明の第1の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用されたプレキャストコンクリート部材としての壁板1A、1Bの斜視図である。
壁板1A、1Bは、プレキャストコンクリート造の壁板であり、一直線上に配置されている。これら壁板1A、1Bの略鉛直方向に延びる端面は、互いに対向する接合面10となっている。これら壁板1A、1Bの接合面10の間に配筋し、コンクリートを充填することにより、壁板1Aと壁板1Bとの接合部2が形成されている。
一対の壁板1A、1Bの接合面10には、複数のシアーコッター11が上下方向に形成されている。
ループ筋12A、12Bの先端側は略U字形状であり、立面視で、これらループ筋12A、12Bは、接合面10とともに環状を構成する閉鎖型ループ筋となっている。
壁板1A、1Bの互いに対向するループ筋12A、12B同士は、立面視で環状を成すように、重ねて配置される。ここで、図4に示すように、接合部2のコンクリート体のうち、この互いに対向するループ筋12A、12Bで環状に囲まれた部分をコア部13とする。図4中矢印で示すように、壁板1Aおよび壁板1Bが離れる方向に水平力が作用すると、この水平力は、コンクリート体であるコア部13を介して伝達されることになる。
(1)各組の互いに対向するループ筋12A、12B同士を、立面視で環状を成すように重ねて配置した。壁板1A、1Bが離れる方向に水平力が作用すると、この水平力は、一方のループ筋12、コア部13、他方のループ筋12、の順に伝達される。よって、従来のような縦鉄筋が不要となるので、施工性を向上できる。
図5は、本発明の第2の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1C、1Dの水平断面図である。
本参考例では、壁板1C、1Dの接合面10の一側面側に目地14が形成される点が、第1の参考例と異なる。
また、壁板1C、1Dの接合面10の一側面側(図5中上側)は、互いに接近しており、壁板1C、1Dの接合面10同士の間には、目地14が形成される。
図6は、本発明の第3の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1E、1Fの水平断面図である。
本参考例では、2つの壁板1E、1Fが略T字形状に配置され、壁板1Fの端面が壁板1Eの側面に接合される点が、第1の参考例と異なる。
これら壁板1E、1Fの互いに対向するループ筋12E、12F同士は、立面視で環状を成すように、重ねて配置される。これにより、壁板1Fの端面は、壁板1Eの側面に接合される。
図7は、本発明の第4の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1G、1H、1Iの水平断面図である。
本参考例では、3つの壁板1G〜1Iが略T字形状に配置され、壁板1G、1Iの端面が壁板1Hの側面に接合される点が、第1の参考例と異なる。
壁板1Hの一方の側面に設けられたループ筋12Hは、立面視で環状を成すように、互いに対向するループ筋12Gに重ねて配置される。
壁板1Hの他方の側面に設けられたループ筋12Hは、立面視で環状を成すように、互いに対向するループ筋12Iに重ねて配置される。
これにより、壁板1Gの端面は、壁板1Hの側面に接合され、壁板1Iの端面は、壁板1Hの反対側の側面に接合される。
また、壁板1I、1Hの接合面10の一側面側(図7中上側)は、互いに接近しており、これら壁板1I、1Hの接合面10同士の間には、目地14が形成される。
図8は、本発明の第5の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1J、1Kの水平断面図である。
本参考例では、2つの壁板1J、1Kが略L字形状に配置され、壁板1Jの端面が壁板1Kの側面に接合される点が、第1の参考例と異なる。
これら壁板1J、1Kの互いに対向するループ筋12J、12K同士は、立面視で環状を成すように、重ねて配置される。これにより、壁板1Jの端面は、壁板1Kの側面に接合される。
図9は、本発明の第6の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1L、1Mの水平断面図である。
本参考例では、2つの壁板1L、1Mが略L字形状に配置され、壁板1Lの端面が壁板1Mの側面に接合されるが、壁板1Mの側面の接合面が大きく切り欠かれている点が、第5の参考例と異なる。
図10は、本発明の第1実施形態に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1N、1O、1Pの水平断面図である。
本実施形態では、3つの壁板1N〜1Pが略T字形状に配置され、壁板1N〜1Pの端面同士が接合される点が、第1の参考例と異なる。
具体的には、壁板1N、1Pの互いに対向するループ筋12N、12P同士は、立面視で環状を成すように、重ねて配置される。
さらに、本実施形態では、図11に示すような、略台形状で環状の接合部材としてのつなぎ筋15が取り付けられる。このつなぎ筋15の一端側は、壁板1Oのループ筋12Oに、立面視で環状を成すように重ねて配置される。また、つなぎ筋15の他端側には、壁板1N、1Pのループ筋12N、12P同士の重なった部分が挿通される。
図12は、本発明の第2実施形態に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1Q、1R、1Sの水平断面図である。
本実施形態では、3つの壁板1Q〜1Sが略T字形状に配置されるが、壁板1Q、1Sの接合面10同士の間に目地14が形成される点が、第1実施形態と異なる。
図13は、本発明の第3実施形態に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1T、1U、1Vの水平断面図である。
本実施形態では、3つの壁板1T〜1Vが略T字形状に配置されるが、つなぎ筋15よりも長い接合部材としてのつなぎ筋16が用いられる点が、第2実施形態と異なる。
図15は、本発明の第4実施形態に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用された壁板1W、1X、1Y、1Zの水平断面図である。
本実施形態では、4つの壁板1W〜1Zが略十字形状に配置される点が、第1の参考例と異なる。
具体的には、壁板1X、1Zの互いに対向するループ筋12X、12Z同士は、立面視で環状を成すように、重ねて配置される。
さらに、本実施形態では、略矩形状で環状のつなぎ筋16が用いられる。このつなぎ筋16の一端側は、壁板1Wのループ筋12Wに、立面視で環状を成すように重ねて配置される。また、つなぎ筋16の他端側は、壁板1Yのループ筋12Yに、立面視で環状を成すように重ねて配置される。また、つなぎ筋16の中央には、壁板1X、1Zのループ筋12X、12Z同士の重なった部分が挿通される。
図16は、本発明の第7の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用されたプレキャストコンクリート部材としての床板3A、3Bの平面図である。図17は、図16のB−B断面図である。
本参考例では、壁板1A、1B同士ではなく床板3A、3B同士を接合する点が、第1の参考例と異なる。
ループ筋17A、17Bの先端側は略U字形状であり、平面視で、これらループ筋17A、17Bは、接合面10とともに環状を構成する閉鎖型ループ筋となっている。
床板3A、3Bの互いに対向するループ筋17A、17B同士は、平面視で環状を成すように、重ねて配置される。
図18は、本発明の第8の参考例に係るプレキャストコンクリート部材接合構造が適用されたプレキャストコンクリート部材としての壁板3Cおよび床板3Dの平面図である。図19は、図18のC−C断面図である。
本参考例では、床板3A、3B同士ではなく、壁板3Cと床板3Dとを接合する点が、第7の参考例と異なる。
すなわち、床板3Dでは、床板3A、3Bと同様に、端面が接合面10となっているが、壁板3Cでは、床板3A、3Bと異なり、側面に接合面10が設けられている。
2…接合部
3A、3B、3D…床板(プレキャストコンクリート部材)
3C…壁板(プレキャストコンクリート部材)
10…接合面
11…シアーコッター
12A、12B、12C、12D、12E、12F、12G、12H、12I、12J、12K、12L、12M、12N、12O、12P、12Q、12R、12S、12T、12U、12V、12W、12X、12Y、12Z…ループ筋
13…コア部
14…目地
15、16…つなぎ筋(接合部材)
17A、17B、17C、17D…ループ筋
Claims (2)
- 略T字形状に配置された3つの板状のプレキャストコンクリート部材同士を接合するプレキャストコンクリート部材接合構造であって、
前記3つのプレキャストコンクリート部材は、一直線上に配置された一対の第1のプレキャストコンクリート部材と、当該一対の第1のプレキャストコンクリート部材に略直交して配置された第2のプレキャストコンクリート部材と、で構成され、
前記3つのプレキャストコンクリート部材の接合面には、互いに対向する一組のループ筋が上下方向に複数組設けられ、
前記互いに対向するループ筋の各組について、それぞれ、環状の接合部材が取り付けられ、
各組の第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋同士は、環状を成すように重ねて設けられ、
前記第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋で環状に囲まれた部分には、全面に亘ってコンクリート体が設けられ、
前記接合部材は、前記第2のプレキャストコンクリート部材のループ筋に環状を成すように重ねて設けられ、
前記接合部材と前記第2のプレキャストコンクリート部材のループ筋とで環状に囲まれた部分には、全面に亘ってコンクリート体が設けられ、
当該接合部材には、前記第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋同士の重なった部分が挿通されることを特徴とするプレキャストコンクリート部材接合構造。 - 略十字形状に配置された4つの板状のプレキャストコンクリート部材同士を接合するプレキャストコンクリート部材接合構造であって、
前記4つのプレキャストコンクリート部材は、一直線上に配置された一対の第1のプレキャストコンクリート部材と、当該一対の第1のプレキャストコンクリート部材に略直交して配置された一対の第2のプレキャストコンクリート部材と、で構成され、
前記4つのプレキャストコンクリート部材の接合面には、互いに対向する一組のループ筋が上下方向に複数組設けられ、
前記互いに対向するループ筋の各組について、それぞれ、環状の接合部材が取り付けられ、
各組の第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋同士は、環状を成すように重ねて設けられ、
前記第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋で環状に囲まれた部分には、全面に亘ってコンクリート体が設けられ、
前記接合部材は、前記第2のプレキャストコンクリート部材のループ筋に環状を成すように重ねて設けられ、
前記接合部材と前記第2のプレキャストコンクリート部材のループ筋とで環状に囲まれた部分には、全面に亘ってコンクリート体が設けられ、
当該接合部材には、前記第1のプレキャストコンクリート部材のループ筋同士の重なった部分が挿通されることを特徴とするプレキャストコンクリート部材接合構造。
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