JP6608298B2 - 複合梁材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼材とコンクリート(特に、プレストレスト・コンクリート)とによって構成される複合梁材、及び、その製造方法に関する。
従来より、垂直なウェブの上端及び下端にフランジをそれぞれ溶接したI型断面の鋼材が、構造物の梁材(例えば、建築物の梁材、或いは、橋梁の桁材等)として広く利用されている。このようなI型断面の鋼材において、より長いスパンで、或いは、より大きな荷重を支持させることができるように、耐荷重性能の向上を図るべく、鋼材とプレストレスト・コンクリート(PC)とを組み合わせて、複合的な構造(複合梁材)とすることが知られている。
特開2007−254975号公報
しかしながら、鋼材とプレストレスト・コンクリート(PC)とを組み合わせた従来の複合梁材は、ウェブの左右にそれぞれ形成されるPC部同士の一体性に劣り、また、PC部と鋼材との間のずれ拘束性が低く、十分な連結性能が得られないという問題がある。また、従来の複合梁材は、鋼材のフランジの上にコンクリートを直接打設することによって製造されているが、この方法による場合、製造効率の面で問題がある。
本発明は、このような従来技術における問題を解決しようとするものであって、鋼材のウェブの左右に配置されるPC部同士が強固に連結されるとともに、PC部と鋼材とが強固に結合され、一体化された複合梁材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る複合梁材(請求項1)は、上フランジとウェブとからなるT字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部(プレストレスト・コンクリート部)と、結合部とによって構成され、ウェブの下端部には、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、ウェブの下縁まで達する切欠が複数形成され、PC部は、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部がウェブの挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、ウェブの下端部と第一ブロックとの間隙、ウェブの下端部と第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴としている。
また、本発明に係る複合梁材(請求項2)は、上フランジと下フランジとウェブとからなるI字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部と、結合部とによって構成され、鋼材は、上部及び下部とから構成され、上部は、上側ウェブとその上端に取り付けられた上フランジとから構成され、下部は、下側ウェブとその下端に取り付けられた下フランジとから構成され、上側ウェブには、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、上側ウェブの下縁まで達する切欠が複数形成され、下側ウェブには、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、下側ウェブの上縁まで達する切欠が複数形成され、PC部は、上下に突き合わされた上側ウェブの下端部及び下側ウェブの左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部が上側ウェブ及び下側ウェブの各挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、上側ウェブの下端部及び下側ウェブと第一ブロックとの間隙、上側ウェブの下端部及び下側ウェブと第二ブロックとの間隙、並びに、上側ウェブ及び下側ウェブの各挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材の上部と下部とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴としている。
更に、本発明に係る複合梁材(請求項3)は、上フランジとウェブとからなるT字型断面の鋼材又は上フランジと下フランジとウェブとからなるI字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部と、結合部とによって構成され、ウェブの下端部には、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、挿通孔が複数形成され、PC部は、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部がウェブの挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、ウェブの下端部と第一ブロックとの間隙、ウェブの下端部と第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴としている。
尚、結合部と接するウェブの側面、及び、第一ブロック及び第二ブロックの内向き側面に、長手方向についての拘束力を増大させるずれ止めがそれぞれ形成されていることが好ましく、また、ウェブの側面に形成されるずれ止めは、上下方向へ延在する角鋼ジベル又は孔あきジベルであることが好ましく、更に、第一ブロック及び第二ブロックの内向き側面に形成されるずれ止めは、上下方向へ延在する凹部であることが好ましい。
また、上記発明においてウェブの挿通部を切欠とする場合には、当該切欠において、開口側に狭小部を形成することが好ましく、また、上記発明において、鋼材として、上側ウェブ及び上フランジとからなる上部と、下側ウェブ及び下フランジとからなる下部とによって構成される鋼材を用いる場合には、上側ウェブの下縁部が非直線的に形成され、下側ウェブの上縁部が、上側ウェブの下縁部に対応した形状に形成され、上側ウェブの下縁部と下側ウェブの上縁部とが噛み合うように構成することが好ましい。
また、本発明に係る複合梁材の製造方法(請求項9)は、貫通鉄筋及び主鉄筋を含む鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、複数の抜き型を、型枠の横幅方向の中央位置において、型枠の長手方向へ直列するように配置し、型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、貫通鉄筋によって連結された状態の第一ブロック及び第二ブロックからなるPC部を形成し、貫通鉄筋の中間部をウェブの各切欠内に進入させつつ、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内に、ウェブの下端部を上方から挿入し、ウェブと第一ブロックとの間隙、ウェブと第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの切欠の内側に、未硬化のセメント材を充填し、硬化させて、結合部を形成することを特徴としている。
更に、本発明に係る複合梁材の製造方法(請求項10)は、貫通鉄筋及び主鉄筋を含む鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、複数の抜き型を、型枠の横幅方向の中央位置において、型枠の長手方向へ直列するように配置し、型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、貫通鉄筋によって連結された状態の第一ブロック及び第二ブロックからなるPC部を形成し、貫通鉄筋の中間部を下側ウェブ及び上側ウェブの各切欠内に進入させつつ、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内に、下側ウェブ及び上側ウェブをそれぞれ挿入し、上側ウェブの下縁部と下側ウェブの上縁部とを突き合わせた状態とし、上側ウェブの挿入前又は挿入後に、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内へ未硬化のセメント材を充填し、この状態で、上側ウェブ及び下側ウェブと第一ブロックとの間隙、上側ウェブと下側ウェブと第二ブロックとの間隙、並びに、上側ウェブの切欠及び下側ウェブの切欠の内側においてセメント材を硬化させて、結合部を形成することを特徴としている。
また、本発明に係る複合梁材の製造方法(請求項11)は、鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、貫通孔を形成するための抜き型を型枠内に配置し、型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、一方の側面から反対側の側面まで達する貫通孔が内部に多数形成された第一ブロック及び第二ブロックをそれぞれ形成し、第一ブロック及び第二ブロックを、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いた位置に配置し、第一ブロックの貫通孔、ウェブの挿通孔、及び、第二ブロックの貫通孔の中を貫通するように貫通鉄筋を挿入し、ウェブと第一ブロックとの間隙、ウェブと第二ブロックとの間隙、貫通孔、及び、ウェブの挿通孔の内側に、未硬化のセメント材を充填し、硬化させて、結合部を形成することを特徴としている。
本発明に係る複合梁材は、左右のPC部(第一ブロック及び第二ブロック)が強固に連結されるとともに、従来の複合梁材と比較して、より大きな拘束力をもって鋼材とPC部とが結合され、一体化されており、より高い耐荷重性能を期待することができる。
また、本発明に係る複合梁材の製造方法によれば、PC部と、鋼材とを個別に製作することができ、鋼材のフランジ上で型枠を組んで、コンクリートを打設し、プレストレスの導入を行う従来方法と比較して、より効率的に製造することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る複合梁材1の斜視図である。 図2は、図1に示す複合梁材1を構成する鋼材2の斜視図である。 図3は、図1に示す複合梁材1を構成するPC部3の斜視図である。 図4は、図1に示す複合梁材1の内部構造を示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される型枠15及び鉄筋カゴ13の斜視図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される抜き型17及び有孔板18の斜視図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る複合梁材の製造方法の説明図であって、図7(1)は、図5に示す型枠15内に、鉄筋カゴ13、PC鋼材19、抜き型17、及び、有孔板18を配置した状態を示す平面図、図7(2)は、図7(1)に示すX−X線による型枠15等の断面図である。 図8は、本発明の第3実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される鋼材2の側面図である。 図9(1)は、本発明の第3実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用されるPC部3の平面図、図9(2)は、図9(1)に示すY−Y線によるPC部3の断面図、図9(3)は、図9(1)に示すZ−Z線によるPC部3の断面図、図9(4)は、図9(1)に示すW−W線によるPC部3の断面図である。 図10は、本発明の第4実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される鋼材2の側面図である。 図11は、本発明の第4実施形態に係る複合梁材の製造方法の説明図であって、PC部3及び鋼材の上部2a及び下部2bの断面図である。 図12は、本発明の第4実施形態に係る複合梁材の製造方法の説明図であって、図10に示す鋼材2の上部2aと下部2bとを上下に突き合わせた状態を示す図である。 図13は、本発明の第5実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される鋼材2の側面図である。 図14(1)は、本発明の第5実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用されるPC部3の平面図、図14(2)は、第二ブロック3Bの側面図である。 図15は、本発明の第5実施形態に係る複合梁材の製造方法の説明図であって、PC部3及び鋼材2の断面図である。 図16は、本発明の第5実施形態に係る複合梁材の製造方法の説明図であって、PC部3及び鋼材2の断面図である。
本発明は、「複合梁材」として実施することができるほか、「複合梁材の製造方法」として実施することができる。以下、図面に沿って、本発明の各実施形態(第1〜5実施形態)について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る複合梁材1の斜視図である。本実施形態の複合梁材1は、図示されているように、鋼材2と、PC(プレストレスト・コンクリート)部3と、結合部4とによって構成されている。
尚、本実施形態においては、鋼材2として、上フランジ5a及びウェブ6からなるT字型断面のものが用いられている。また、PC部3は、ウェブ6の下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック3A及び第二ブロック3Bによって構成され、これらの内部には、鉄筋カゴ(図示せず)と、長手方向にプレストレスを導入するPC鋼材(図示せず)とが、それぞれ埋設されている。結合部4は、ウェブ6と第一ブロック3Aとの間隙、及び、ウェブ6と第二ブロック3Bとの間隙にそれぞれ充填され、硬化したセメント材(例えば、無収縮モルタル)によって構成されている。
図2は、図1に示す複合梁材1を構成する鋼材2の斜視図である。図示されているように、鋼材2のウェブ6の下端部には、ウェブ6の下縁まで達する切欠7(挿通部)が、鋼材2の長手方向へ所定の間隔を置いて多数形成されている。これらの切欠7は、後述する貫通鉄筋を挿通させるためのものであると同時に、長手方向について大きな拘束力を生じさせる孔あきジベルとしても機能する。尚、図2に示すように、切欠7は、奥側(図2において上方側)の部分よりも幅が狭い部分(狭小部7c)を開口側(図2において下方側)に有しており、上下方向について大きな拘束力が得られるようになっている。
また、各切欠7の左右両側(図1に示す結合部4と接するウェブ6の側面)には、上下方向へ延在する角鋼ジベル8がそれぞれ一つずつ形成されている。尚、これらの角鋼ジベル8は、鋼材2とPC部3(図1参照)とが結合された際において、長手方向についての拘束力を増大させる「ずれ止め」として機能するものである。
図3は、図1に示すPC部3の斜視図である。尚、この図において第二ブロック3Bは、その輪郭のみが破線で表示されている。図示されているように、第一ブロック3Aの側面のうち、内向き側面9(第二ブロック3Bと対向する側面)には、上下方向へ延在する凹部10が、PC部3の長手方向へ所定の間隔を置いて多数形成されている。尚、PC部3の第二ブロック3Bにおける内向き側面(第一ブロック3Aと対向する側面)にも、同様の凹部が、PC部3の長手方向へ所定の間隔を置いて多数形成されている。これらの凹部10も、鋼材2(図2参照)とPC部3とが結合された際において、長手方向についての拘束力を増大させる「ずれ止め」として機能するものである。
また、第一ブロック3Aの内部には、二種類の矩形状の鉄筋(帯鉄筋11、貫通鉄筋12)が埋設されている。より具体的には、帯鉄筋11は、高さ寸法及び横幅寸法が第一ブロック3Aよりも小さく、全体的に第一ブロック3Aのコンクリートをかぶる位置に配置されている。一方、貫通鉄筋12は、高さ寸法については帯鉄筋11と同一であるが、横幅寸法が帯鉄筋11の二倍以上の大きさに設定されており、図3に示すように、左半部の大部分が第一ブロック3Aの内側に埋設されるとともに、右半部が内向き側面9から外側へ突出するように配置されている。尚、帯鉄筋11と貫通鉄筋12とは、第一ブロック3Aの長手方向へ所定の間隔を置いて交互に並列されている。
また、PC部3の第二ブロック3Bの内部にも、第一ブロック3A内の帯鉄筋11と同様のものが同様の態様で配置され、また、貫通鉄筋12の右半部の大部分が第二ブロック3Bの内部に埋設された状態となっている。つまり、貫通鉄筋12は、一方の端部が第一ブロック3Aの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロック3Bの内部に埋設されており、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bを連結し、一体化する機能を有している。
尚、図1及び図3には示されていないが、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bの内部には、主鉄筋(帯鉄筋11及び貫通鉄筋12とともに鉄筋カゴを構成する)、及び、PC鋼材(第一ブロック3Aと第二ブロック3Bにプレストレスを導入し、長手方向に圧縮力を付与する)が、帯鉄筋11及び貫通鉄筋12の内側を貫くように配置されている。
図4は、図1に示す複合梁材1の内部構造を示す図である。尚、この図において第二ブロック3Bは、その輪郭のみが破線で表示され、図1に示す結合部4は、表示が省略されている。図示されているように、鋼材2は、ウェブ6の下端部が、PC部3の横幅方向中央位置(第一ブロック3Aと第二ブロック3Bの間に挟まれた位置)に挿入されている。尚このとき、ウェブ6は、各切欠7によって、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとの間に架け渡されている各貫通鉄筋12を跨ぐような状態、即ち、貫通鉄筋12の中間部が各切欠7(挿通部)内に挿通された状態となっている。
そして、図1に示すように、第一ブロック3Aとウェブ6の下端部との間隙、及び、第二ブロック3Bとウェブ6の下端部との間隙(及び、各切欠7(挿通部)の内側)を埋める結合部4(硬化したセメント材)により、PC部3とウェブ6(鋼材2)とが強固に結合され、一体化された構造となっている。
次に、図1に示す複合梁材1を製造する方法(本発明の第2実施形態)について説明する。まず、図5に示すように、帯鉄筋11、貫通鉄筋12、及び、主鉄筋14からなる鉄筋カゴ13を製作する。より具体的には、左右一対の二つの帯鉄筋11,11を、貫通鉄筋12と同じ幅となるように、横幅方向へ所定の間隔を置いて並べ、これらの帯鉄筋11,11の組と貫通鉄筋12とを、長手方向へ所定の間隔を置いて交互に並列する。そして、各帯鉄筋11と各貫通鉄筋12の内側を貫くように主鉄筋14を複数本配置し、それらの主鉄筋14を、帯鉄筋11及び貫通鉄筋12に対し、番線等を用いて括り付けて固定する。
次に、鉄筋カゴ13を型枠15内に収容し、図示しないPC鋼材(プレストレス導入前)を、主鉄筋14と同様に、各帯鉄筋11と各貫通鉄筋12の内側を貫くように複数本配置する。尚、PC鋼材の両端部を含む外側部分(コンクリート中に埋設されない部分)については、図5に示す型枠15の長手方向両端部の側板15aに形成されている小孔16を通過させて、型枠15の外側に延在させる。
続いて、型枠15内に、図6(1)(2)に示すゴム製の抜き型17、及び、図6(3)に示すゴム製の有孔板18を配置する。抜き型17は、PC部3の第一ブロック3A等の内向き側面9(図3参照)に凹部10を形成するための突条17aが一方側の面に形成されており(図6(1)参照)、反対側の面は平滑面17bとして構成されている(図6(2)参照)。有孔板18は、図6(3)に示すように、縦長の帯板状に形成されており、上半部及び下半部に一つずつ孔18a,18bが形成されるとともに、下端から、下半部の孔18bを通過して、上半部の孔18aまで達するスリット18cが形成されている。
図7(1)は、型枠15内に、鉄筋カゴ13、PC鋼材19、抜き型17、及び、有孔板18を配置した状態を示す平面図、図7(2)は、図7(1)に示すX−X線による型枠15等の断面図である。これらの図に示されているように、多数の抜き型17を、型枠15の横幅方向の中央位置において、型枠15の長手方向へ直列するように、二列配置する。このとき、各列の抜き型17はいずれも、突条17aが形成されている側が、外側(帯鉄筋11側)となる向きとする。
各抜き型17の横幅寸法は、長手方向に隣接する貫通鉄筋12の間隔寸法とほぼ一致しており、隣接する貫通鉄筋12の間のスペースにそれぞれ配置される。尚、二列の抜き型17のうち、一方の列の抜き型17と、これに対向する他方の列の抜き型17との間には、所定厚さの板材を挟み込むようにする。
有孔板18は、スリット18cを拡げて、孔18a,18b内に貫通鉄筋12をそれぞれ通した後、スリット18cを閉じ、二つの抜き型17(貫通鉄筋12を挟んで長手方向に隣接する二つの抜き型17)の間の隙間(貫通鉄筋12の直径分の隙間)を閉塞する位置にそれぞれ配置する。
次に、PC鋼材19を長手方向に引っ張って緊張させた状態とし、この状態で型枠15内にコンクリートを打設し、養生し、硬化させる。コンクリートの硬化後にPC鋼材19の緊張を解き、切断し、脱型する(抜き型17及び有孔板18を抜き取り、型枠15を分解して取り外す)。そうすると、抜き型17を抜き取ることによって形成されるスペースの左右両側に、図3に示すように、第一ブロック3A及び第二ブロック3Bが貫通鉄筋12によって連結された状態のPC部3が形成される。尚、第一ブロック3A及び第二ブロック3Bには、PC鋼材19の緊張を解くことによってプレストレス(圧縮力)が導入されている。
続いて、図4に示すように、鋼材2のウェブ6の下端部を、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとの間のスペース内(PC部3の横幅方向中央位置)に上方から挿入する。このとき、貫通鉄筋12の中間部をウェブ6の各切欠7内に進入させて跨がせるようにする。
そして最後に、ウェブ6と第一ブロック3Aとの間隙、及び、ウェブ6と第二ブロック3Bとの間隙(及び、切欠7の内側)に、未硬化の無収縮モルタル(又は、その他のセメント材)をそれぞれ充填し、硬化させて、結合部4を形成する。このような方法により、図1に示すような、PC部3とウェブ6(鋼材2)とが強固に結合され、一体化された構造の複合梁材1を製造することができる。
次に、図8に示す鋼材2及び図9に示すPC部3を用いて複合梁材を製造する方法(本発明の第3実施形態)について説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される鋼材2の側面図である。図示されているように、本実施形態においても、上フランジ5a及びウェブ6からなり、断面がT字型で、ウェブ6に孔あきジベル29とウェブ6の下縁まで達する切欠7(挿通部)が多数形成され、上下方向へ延在する角鋼ジベル8(ずれ止め)がウェブ6の側面に多数形成された鋼材2が用いられている。また、各切欠7は、奥側(図8において上方側)の部分よりも幅が狭い狭小部7cを開口側(図8において下方側)にそれぞれ有している。
図9(1)は、本発明の第3実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用されるPC部3の平面図、図9(2)は、図9(1)に示すY−Y線によるPC部3の断面図、図9(3)は、図9(1)に示すZ−Z線によるPC部3の断面図、図9(4)は、図9(1)に示すW−W線によるPC部3の断面図である。図示されているように、このPC部3は、所定の間隔を置いて配置される第一ブロック3A及び第二ブロック3Bによって構成され、これらの内部には、鉄筋カゴ13(帯鉄筋11、貫通鉄筋12、及び、主鉄筋14によって構成される)と、長手方向にプレストレスを導入するPC鋼材19とが、それぞれ埋設されている。
貫通鉄筋12は、左半部の大部分が第一ブロック3Aの内側に埋設されるとともに、右半部の大部分が第二ブロック3Bの内部に埋設された状態となっている。尚、第1実施形態、及び、第2実施形態における貫通鉄筋は、中間部がコンクリートによって覆われていないが、本実施形態にいては、貫通鉄筋12の中間部が中間コンクリート部3Cによって被覆されている。この中間コンクリート部3Cは、第一ブロック3A及び第二ブロック3Bと一体的に成型されている。つまり、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとは、貫通鉄筋12及びその周りの中間コンクリート部3Cによって連結され、一体化された状態となっている。
このような中間コンクリート部3Cは、例えば、型枠15内に鉄筋カゴ13等を設置する際に(図7参照)、隣接する貫通鉄筋12と接触しない位置に(間隔を置いた位置に)抜き型17を配置して、コンクリートを打設することによって形成することができる。
本実施形態のPC部3は、長手方向の垂直断面形状及び横幅方向の垂直断面形状のいずれもが台形状となる抜き型を、隣接する貫通鉄筋12と接触しない位置に配置して、型枠内にコンクリートを打設することによって形成されている。このため、図示されているように、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとの間に形成されているスペース28は、四つの内側面28aがいずれも下向きテーパ状となっている。尚、台形状の抜き型は、抜き易いという利点がある。
そして、これらの貫通鉄筋12の中間部、及び、その周囲の中間コンクリート部3Cを、図8に示すウェブ6の各切欠7内に進入させつつ、スペース28内に、ウェブ6の下端部を上方から挿入し、ウェブ6と第一ブロック3Aとの間隙、ウェブ6と第二ブロック3Bとの間隙、及び、ウェブ6の切欠の内側に、未硬化のセメント材を充填し、硬化させて、結合部を形成する。このような方法によって複合梁材を製造した場合、つまり、四つの内側面28aがいずれも下向きテーパ状のスペース28内にウェブ6を挿入するとともに、セメント材を充填して硬化させると、鋼材2とPC部3との間で、上下方向について大きな拘束力を得ることができ、鋼材2とPC部3とが強固に結合され、一体化された構造とすることができる。
尚、上記第1実施形態、第2実施形態、及び、第3実施形態においては、上述の通り、鋼材2として、上フランジ5a及びウェブ6からなるT字型断面のものが用いられているが、図10に示すように、更に下フランジ5bを有するI字型断面の鋼材2を用いることもできる。
より具体的に説明すると、図10の鋼材2は、上部2a及び下部2bとから構成され、これらのうち上部2aは、上側ウェブ6aの上端に上フランジ5aが溶接され、上側ウェブ6aの下端部には、上側ウェブ6aの下縁部20まで達する上側切欠7aが、長手方向へ所定の間隔を置いて多数形成されている。一方、下部2bは、下側ウェブ6bの下端に下フランジ5bが溶接され、下側ウェブ6bには、上縁部21まで達する下側切欠7bが、長手方向へ所定の間隔を置いて多数形成されている。
これらの上側切欠7a及び下側切欠7bは、貫通鉄筋を挿通させるためのものである。尚、図10に示すように、上側切欠7aは、奥側(図10において上方側)の部分よりも幅が狭い部分(狭小部)を開口側(図10において下方側)に有しており、また、下側切欠7bは、奥側(図10において下方側)の部分よりも幅が狭い部分(狭小部)を開口側(図10において上方側)に有しており、上下方向について大きな拘束力が得られるようになっている。
各上側切欠7a及び各下側切欠7bの左右両側(結合部と接する上側ウェブ6aの側面及び下側ウェブ6bの側面)には、上下方向へ延在する角鋼ジベル8がそれぞれ一つずつ形成されている。尚、これらの角鋼ジベル8は、鋼材2とPC部3とが結合された際において、長手方向についての拘束力を増大させる「ずれ止め」として機能するものである。
また、図示されているように、上側ウェブ6aの下縁部20は、非直線的(本実施形態においては波形)に形成されており、下側ウェブ6bの上縁部21は、下縁部20に対応した、相補的な形状となっている。従って、上側ウェブ6aと下側ウェブ6bとを突き合わせると、下縁部20と上縁部21の凹凸が噛み合ってフィットし、長手方向について大きな拘束力が得られるように構成されている。そして、このように下縁部20と上縁部21とを突き合わせて、上部2aと下部2bを連結することにより、断面がI字型の鋼材2を構成することができる。
尚、下縁部20と上縁部21が噛み合うように上部2aと下部2bを適正な位置で突き合わせると、上側ウェブ6aの上側切欠7aと下側ウェブ6bの下側切欠7bとが上下に連続し、上下方向に延在する長孔を構成できるようになっている。
ここで、図10に示す鋼材2を用いて複合梁材を製造する方法(本発明の第4実施形態)について説明する。まず、第2実施形態として説明した方法と同じ方法により、図3に示すようなPC部3を製造する。次に、図11(1)に示すように、下部2bの下側ウェブ6bを、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとの間のスペース内(PC部3の横幅方向中央位置)に下方側から挿入する。このとき、貫通鉄筋12の中間部を下側ウェブ6bの各下側切欠7b内に進入させて跨がせるようにする。
続いて、第一ブロック3Aと第二ブロック3Bとの間のスペース内へ、上方側から未硬化のセメント材(無収縮モルタル等)を充填し、これが硬化する前に、当該スペース内へ、上部2aの上側ウェブ6aを上方側から挿入し、図11(2)に示すような状態とする。このとき、貫通鉄筋12の中間部を上側ウェブ6aの各上側切欠7a内に進入させて跨がせるようにする。尚、上側ウェブ6aの挿入後に、未硬化のセメント材の充填を行っても良い。
そして、図12に示すように、当該スペース内において、上側ウェブ6aの下縁部20と下側ウェブ6bの上縁部21とを突き合わせた状態とし、この状態で、上側ウェブ6a及び下側ウェブ6bと第一ブロック3Aとの間隙、上側ウェブ6a及び下側ウェブ6bと第二ブロック3Bとの間隙、並びに、上側切欠7a及び下側切欠7bの内側においてセメント材を硬化させて、結合部を形成する。また、上側ウェブ6aの端部と下側ウェブ6bの端部(いずれもボルト孔24が形成されている)とを、連結板22,23、及び、図示しないボルトを用いて連結し、固定する。このような方法により、PC部3と鋼材2の上部2a、下部2bとが強固に結合し、一体化された構造の複合梁材1(図11(2)参照)を製造することができる。
次に、図13に示す鋼材2と、図14に示すPC部3とを組み合わせることによって複合梁材を製造する方法(本発明の第5実施形態)について説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係る複合梁材の製造方法において使用される鋼材2の側面図である。この鋼材2は、図示されているように、ウェブ6の上端及び下端に上フランジ5a及び下フランジ5bがそれぞれ溶接されるとともに、図2に示す鋼材2と同様に、多数の角鋼ジベル8(長手方向についての拘束力を増大させる「ずれ止め」)が、ウェブ6の下端部の両面において、長手方向へ所定の間隔を置いて形成されている。また、ウェブ6の下端部には、上下一対の挿通孔25(後述する貫通鉄筋を挿通するための挿通部)が多数形成されている。
図14(1)は、本実施形態において使用されるPC部3の平面図、図14(2)は、第二ブロック3Bの側面図である。図示されているように、PC部3は、帯鉄筋11と主鉄筋14とからなる鉄筋カゴ13、及び、長手方向にプレストレスを導入するPC鋼材19が埋設された第一ブロック3Aと、これと鏡面対称的な第二ブロック3Bとによって構成される。
尚、第一ブロック3Aの一つの側面(内向き側面)、及び、第二ブロック3Bの一つの側面(内向き側面)には、図3に示す第一ブロック3Aと同様の凹部10(長手方向についての拘束力を増大させる「ずれ止め」)がそれぞれ多数形成されている。また、第一ブロック3A、及び、第二ブロック3Bの内部には、一方の側面から反対側の側面まで(外側の側面から凹部10が形成されている側面まで)達する上下一対の水平な貫通孔26が多数形成されている。
このような第一ブロック3A又は第二ブロック3Bは、必要な数の帯鉄筋11を所定の間隔を置いて並列し、各帯鉄筋11の内側を貫くように主鉄筋14を複数本配置し、それらの主鉄筋14を帯鉄筋11に固定して鉄筋カゴ13を製作し、この鉄筋カゴ13を型枠(図14(1)に示すような輪郭のコンクリートブロックを成型できる型枠)内に配置するとともに、PC鋼材19(プレストレス導入前)を、各帯鉄筋11の内側を貫くように複数本配置し、貫通孔26を形成するための抜き型を適切な位置に配置し、PC鋼材19を長手方向に引っ張って緊張させた状態とし、この状態で型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化させ、硬化後にPC鋼材19の緊張を解き、切断し、脱型する(型枠15を分解して取り外し、抜き型を抜き取る)ことによって、製造することができる。
図13の鋼材2と、図14のPC部3(第一ブロック3A、第二ブロック3B)との結合は、次のような方法によって行う。まず、図15に示すように、第一ブロック3A及び第二ブロック3Bを、凹部10が形成されている方の側面が内側(ウェブ6側)となる向きで、下フランジ5bの上面上であって、ウェブ6の近傍位置(ウェブ6の下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いた位置)に配置する。
次に、図16に示すように、第一ブロック3Aの貫通孔26、ウェブ6の挿通孔25、及び、第二ブロック3Bの貫通孔26の中を貫通するように直状の貫通鉄筋27を挿入する。そして、ウェブ6と第一ブロック3Aとの間隙、及び、ウェブ6と第二ブロック3Bとの間隙から、未硬化のセメント材(無収縮モルタル等)を注入し、当該間隙、貫通孔26、及び、挿通孔25(挿通部)の内側を埋めるように充填する。その後、セメント材が硬化すると、この硬化したセメント材(結合部)により、貫通鉄筋27の一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部がウェブの挿通部に挿通された状態で、第一ブロック3A及び第二ブロック3Bが強固に連結されるとともに、これら(PC部3)と鋼材2とが強固に結合され、一体化される。
尚、本実施形態においては、上フランジ5aと下フランジ5bとウェブ6とからなるI字型断面の鋼材2が用いられているが、これに代えて、挿通孔が形成されたウェブと上フランジとからなるT字型断面の鋼材(図13に示す鋼材2の構成要素のうち、下フランジ5bを省略した鋼材)を用いることもできる。
また、上記第2〜5実施形態においては、PC部3を構成する第一ブロック3A及び第二ブロック3Bに対してプレストレスを導入する方式として、プレテンション方式を採用しているが、ポストテンション方式によってプレストレスを導入するように構成してもよい。
1:複合梁材、
2:鋼材、
2a:上部、
2b:下部、
3:PC部、
3A:第一ブロック、
3B:第二ブロック、
3C:中間コンクリート部、
4:結合部、
5a:上フランジ、
5b:下フランジ、
6:ウェブ、
6a:上側ウェブ、
6b:下側ウェブ、
7:切欠、
7a:上側切欠、
7b:下側切欠、
7c:狭小部、
8:角鋼ジベル、
9:内向き側面、
10:凹部、
11:帯鉄筋、
12:貫通鉄筋、
13:鉄筋カゴ、
14:主鉄筋、
15:型枠、
15a:側板、
16:小孔、
17:抜き型、
17a:突条、
17b:平滑面、
18:有孔板、
18a,18b:孔、
18c:スリット、
19:PC鋼材、
20:下縁部、
21:上縁部、
22,23:連結板、
24:ボルト孔、
25:挿通孔、
26:貫通孔、
27:貫通鉄筋、
28:スペース、
28a:内側面、
29:孔あきジベル

Claims (11)

  1. 上フランジとウェブとからなるT字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部と、結合部とによって構成される複合梁材であって、
    ウェブの下端部には、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、ウェブの下縁まで達する切欠が複数形成され、
    PC部は、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、
    一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部がウェブの挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、
    ウェブの下端部と第一ブロックとの間隙、ウェブの下端部と第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴とする複合梁材。
  2. 上フランジと下フランジとウェブとからなるI字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部と、結合部とによって構成される複合梁材であって、
    鋼材は、上部及び下部とから構成され、
    上部は、上側ウェブとその上端に取り付けられた上フランジとから構成され、
    下部は、下側ウェブとその下端に取り付けられた下フランジとから構成され、
    上側ウェブには、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、上側ウェブの下縁まで達する切欠が複数形成され、
    下側ウェブには、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、下側ウェブの上縁まで達する切欠が複数形成され、
    PC部は、上下に突き合わされた上側ウェブの下端部及び下側ウェブの左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、
    一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部が上側ウェブ及び下側ウェブの各挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、
    上側ウェブの下端部及び下側ウェブと第一ブロックとの間隙、上側ウェブの下端部及び下側ウェブと第二ブロックとの間隙、並びに、上側ウェブ及び下側ウェブの各挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材の上部と下部とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴とする複合梁材。
  3. 上フランジとウェブとからなるT字型断面の鋼材又は上フランジと下フランジとウェブとからなるI字型断面の鋼材と、鉄筋カゴとともに埋設されるPC鋼材によって長手方向にプレストレスが導入されたPC部と、結合部とによって構成される複合梁材であって、
    ウェブの下端部には、貫通鉄筋を挿通させる挿通部として、挿通孔が複数形成され、
    PC部は、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いて配置される第一ブロック及び第二ブロックによって構成され、
    一方の端部が第一ブロックの内部に埋設され、他方の端部が第二ブロックの内部に埋設され、中間部がウェブの挿通部に挿通された複数本の貫通鉄筋によって、第一ブロックと第二ブロックとが連結され、
    ウェブの下端部と第一ブロックとの間隙、ウェブの下端部と第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの挿通部の内側を埋める結合部により、鋼材とPC部とが結合され、一体化されていることを特徴とする複合梁材。
  4. 結合部と接するウェブの側面、及び、第一ブロック及び第二ブロックの内向き側面に、長手方向についての拘束力を増大させるずれ止めがそれぞれ形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の複合梁材。
  5. 請求項4に記載の複合梁材において、ウェブの側面に形成されるずれ止めが、上下方向へ延在する角鋼ジベル又は孔あきジベルであることを特徴とする複合梁材。
  6. 請求項4に記載の複合梁材において、第一ブロック及び第二ブロックの内向き側面に形成されるずれ止めが、上下方向へ延在する凹部であることを特徴とする複合梁材。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の複合梁材において、ウェブの挿通部が、開口側に狭小部を有する切欠であることを特徴とする複合梁材。
  8. 請求項2に記載の複合梁材において、上側ウェブの下縁部が非直線的に形成され、下側ウェブの上縁部が、上側ウェブの下縁部に対応した形状となっており、上側ウェブの下縁部と下側ウェブの上縁部とが噛み合うように構成されていることを特徴とする複合梁材。
  9. 請求項1に記載の複合梁材を製造する方法であって、
    貫通鉄筋及び主鉄筋を含む鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、
    複数の抜き型を、型枠の横幅方向の中央位置において、型枠の長手方向へ直列するように配置し、
    型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、
    プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、貫通鉄筋によって連結された状態の第一ブロック及び第二ブロックからなるPC部を形成し、
    貫通鉄筋の中間部をウェブの各切欠内に進入させつつ、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内に、ウェブの下端部を上方から挿入し、
    ウェブと第一ブロックとの間隙、ウェブと第二ブロックとの間隙、及び、ウェブの切欠の内側に、未硬化のセメント材を充填し、硬化させて、結合部を形成することを特徴とする複合梁材の製造方法。
  10. 請求項2に記載の複合梁材を製造する方法であって、
    貫通鉄筋及び主鉄筋を含む鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、
    複数の抜き型を、型枠の横幅方向の中央位置において、型枠の長手方向へ直列するように配置し、
    型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、
    プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、貫通鉄筋によって連結された状態の第一ブロック及び第二ブロックからなるPC部を形成し、
    貫通鉄筋の中間部を下側ウェブ及び上側ウェブの各切欠内に進入させつつ、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内に、下側ウェブ及び上側ウェブをそれぞれ挿入し、上側ウェブの下縁部と下側ウェブの上縁部とを突き合わせた状態とし、
    上側ウェブの挿入前又は挿入後に、第一ブロックと第二ブロックとの間のスペース内へ未硬化のセメント材を充填し、
    この状態で、上側ウェブ及び下側ウェブと第一ブロックとの間隙、上側ウェブと下側ウェブと第二ブロックとの間隙、並びに、上側ウェブの切欠及び下側ウェブの切欠の内側においてセメント材を硬化させて、結合部を形成することを特徴とする複合梁材の製造方法。
  11. 請求項3に記載の複合梁材を製造する方法であって、
    鉄筋カゴを製作して型枠内に収容し、
    貫通孔を形成するための抜き型を型枠内に配置し、
    型枠内にコンクリートを打設し、養生し、硬化後に脱型し、
    プレテンション方式又はポストテンション方式によってプレストレスが導入され、一方の側面から反対側の側面まで達する貫通孔が内部に多数形成された第一ブロック及び第二ブロックをそれぞれ形成し、
    第一ブロック及び第二ブロックを、ウェブの下端部の左右両側にそれぞれ所定の間隔を置いた位置に配置し、
    第一ブロックの貫通孔、ウェブの挿通孔、及び、第二ブロックの貫通孔の中を貫通するように貫通鉄筋を挿入し、
    ウェブと第一ブロックとの間隙、ウェブと第二ブロックとの間隙、貫通孔、及び、ウェブの挿通孔の内側に、未硬化のセメント材を充填し、硬化させて、結合部を形成することを特徴とする複合梁材の製造方法。
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