JP6676287B2 - プレキャスト・コンクリート部材の製造方法および構築方法 - Google Patents
プレキャスト・コンクリート部材の製造方法および構築方法 Download PDFInfo
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Description
1.複数のPCa部材を互いの接合端面同士を対向させ特定の間隔(300-500mm程度)を空けて配置する。PCa部材の接合端面間の隙間部分に鉄筋およびシースを組み、そこにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造の接合部を構築する。その後、各PCa部材および接合部を貫通するようにPC鋼材を配設し、緊張して、プレストレスを導入する。
この方法によると、接合端面同士の密着度が不十分である場合、プレストレスを与えた際に接合端面に局部応力が発生し、ひび割れや欠け等が発生するおそれがある。この対策として、接合端面同士の密着度を高くするために、一方のPCa部材の接合端面をそのまま型枠に用いて、このPCa部材の接合端面と接合される接合端面を有するPCa部材を打設する「マッチキャスト工法」が利用されることがある(例えば、特許文献2、3参照)。
図1は例えば高速道路などにおける橋梁のPCaPC床版を示す斜視図である。ここでPCaPC床版とは、PCa部材をプレストレス(PC)にて一体化した床版を表すものとする。
このPCaPC床版1は、道路幅員方向に、2つのPCa部材11、12を並べて敷設されてなる。道路幅員方向に並べて敷設された2つのPCa部材11、12は、道路幅員方向にプレストレスを導入することによって、互いの接合端面111、121同士が圧接された状態で一体化される。2つのPCa部材11、12のうち、床版1の施工の際に道路橋2の桁3の上に先に敷設されるPCa部材11を「第1のPCa部材11」、後から敷設されるPCa部材12を「第2のPCa部材12」と説明の便宜上呼ぶこととする。
第1のPCa部材11および第2のPCa部材12は各々、PC鋼材13、14を用いて道路幅員方向にプレテンション方式によるプレストレスが導入されたプレテンションPCa部材である。第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の互いの接合端面111、121には接合キー111a、121aが設けられる。この例では、第1のPCa部材11の接合端面111(第1の接合端面)にはメス側の接合キー111aが設けられ、第2のPCa部材12の接合端面121(第2の接合端面)にはオス側の接合キー121aが設けられている。
また、シース16、17内のポストテンション用のPC鋼材15の表面との隙間にはグラウトが充填される。
次に、上記の第1のPCa部材11および第2のPCa部材12の製造方法を説明する。
(1.形成用ブロック(接合端面型枠30および成形用ブロック40)の製作)
まず、第1のPCa部材11の接合端面111の成形に用いられる接合端面型枠30が用意される。
図4は、成形用ブロック40およびその作製方法を示す側面断面図である。
同図に示すように、上記の接合端面型枠30を用いて、第2のPCa部材12の接合端面121の成形のための型枠として用いられるコンクリート製またはモルタル製のいずれかの成形用ブロック40を作製する。この成形用ブロック40は、上記の接合端面型枠30の第1のPCa部材11の接合端面111によって成形された面を、第2のPCa部材12の接合端面121を成形するための型枠面42として有する。また、成形用ブロック40には、プレテンション用のPC鋼材14を通すための穴部43が設けられている。この穴部43は、例えばシースを用いて形成してもよい。
次に、工場の第1の製作台の上で、製造ライン両端のアバット間に張設されたPC鋼材を所定の緊張力で緊張し、第1のPCa部材11を製造するための、上記の接合端面型枠30を含む全体的な型枠の組み立て、配筋、シースなどの組み込みが行われる。
以上のようにして、特定の接合端面111を有する第1のPCa部材11が製造される。
以上のようにして、特定の接合端面121を有する第2のPCa部材12が製造される。
上記のように作製された第1のPCa部材11および第2のPCa部材12は現場に搬入され、次のようにして道路橋2の桁3(図1)の上に道路幅員方向に並べて敷設される。
以上説明したように本実施形態のPCa部材の製造方法および構築方法によれば、次のような効果が得られる。
11…第1のPCa部材
12…第2のPCa部材
13、14…プレテンション用のPC鋼材
15…ポストテンション用のPC鋼材
16、17…シース
21…接合部分
30…接合端面型枠
40…成形用ブロック
111…第1のPCa部材の接合端面
121…第2のPCa部材の接合端面
Claims (2)
- 第1のコンクリート部材の第1の接合端面を直接成形するための型枠を作製し、
前記型枠を用いて前記第1の接合端面に接合される第2のコンクリート部材の第2の接合端面を直接成形するためのコンクリート製またはモルタル製のいずれかの成形用ブロックを作製し、
前記型枠により直接形成された前記第1の接合端面を有する前記第1のコンクリート部材を製造し、
前記成形用ブロックにより直接形成された前記第2の接合端面を有する前記第2のコンクリート部材を製造する
プレキャスト・コンクリート部材の製造方法。 - 第1のコンクリート部材の第1の接合端面を直接成形するための型枠を作製し、
前記型枠を用いて前記第1の接合端面に接合される第2のコンクリート部材の第2の接合端面を直接成形するためのコンクリート製またはモルタル製のいずれかの成形用ブロックを作製し、
前記型枠により直接形成された前記第1の接合端面を有する前記第1のコンクリート部材を製造し、
前記成形用ブロックにより直接形成された前記第2の接合端面を有する前記第2のコンクリート部材を製造し、
前記第1のコンクリート部材の前記第1の接合端面と前記第2のコンクリート部材の前記第2の接合端面とを突き合わせ、突き合わせ方向にプレストレスを導入して前記第1のコンクリート部材と前記第2のコンクリート部材とを一体化する
プレキャスト・コンクリート部材の構築方法。
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